発明の詳細な説明
本発明は、二量体及び三量体のクロマカリムプロドラッグ、組成物、並びに治療を目的とするATP感受性カリウム(KATP)チャネルの調節のためのそれらの使用を提供する。本発明のプロドラッグは、一実施形態においては、親化合物に迅速に加水分解されるクロマカリム又はレブクロマカリムの以前のプロドラッグとは異なる経時的な制御送達を可能にする送達系において投与され得る。これらの化合物はまた、親油性組織への投与に有用である親油性製剤に製剤化することができるため有利である。
一実施形態においては、本発明の化合物及び組成物は、血管平滑筋を弛緩させて、本明細書に記載される或る特定の心血管障害、血管障害、筋肉障害、内分泌系障害、肺障害、泌尿器科障害、皮膚科障害、眼障害、及び神経科障害を治療するKATPチャネルのモジュレーターである。
一実施形態においては、本発明の化合物及び組成物は、EVPの上昇を伴う被験体における、上強膜静脈圧(EVP)の低下、及び遠位流出能の改善を含む、眼科目的のためのKATPチャネルのモジュレーターである。
一実施形態においては、活性化合物又は薬学的に許容可能な塩は、化合物1:
又はその薬学的に許容可能なものである。
一実施形態においては、活性化合物は、負電荷が中和された式I:
(式中、X
+は、所望の結果を達成するあらゆる薬学的に許容可能なカチオンであり得る)の化合物である。或る特定の実施形態においては、カチオンは、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、鉄、亜鉛、アルギニン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、リジン、ヒスチジン、メグルミン、プロカイン、ヒドロキシエチルピロリジン、アンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルホスホニウム、メチルジエタナミン、及びトリエチルアミンから選択される。
或る特定の実施形態においては、カチオンは、第四級アンモニウム化合物である。或る特定の実施形態においては、カチオンは、テトラアルキルアンモニウムである。或る特定の実施形態においては、カチオンは、テトラメチルアンモニウムである。代替的な実施形態においては、1の正味正電荷を有するアンモニウムイオンは、以下の式:
(式中、R
1は、C
1~C
6アルキル、例えば、限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級ブチル、sec-ブチル、イソブチル、-CH
2C(CH
3)
3、-CH(CH
2CH
3)
2、及び-CH
2CH(CH
2CH
3)
2、シクロプロピル、CH
2-シクロプロピル、シクロブチル、及びCH
2-シクロブチル、又はアリール、例えば、フェニル若しくはナフチルである)を有する。
式Iの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、活性化合物は、負電荷が中和された式II:
(式中、M
2+は、限定されるものではないが、アルカリ土類金属カチオン(マグネシウム、カルシウム、又はストロンチウム)、+2の酸化状態を有する金属カチオン(例えば、亜鉛又は鉄)、又は2の正味正電荷を有するアンモニウムイオン(例えば、ベンザチン、ヘキサメチルジアンモニウム、及びエチレンジアミン)を含む二価のカチオンである)の化合物である。
代替的な実施形態においては、2の正味正電荷を有するアンモニウムイオンは、以下の式:
(式中、
R
1は、C
1~C
6アルキル、例えば、限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級ブチル、sec-ブチル、イソブチル、-CH
2C(CH
3)
3、-CH(CH
2CH
3)
2、及び-CH
2CH(CH
2CH
3)
2、シクロプロピル、CH
2-シクロプロピル、シクロブチル、及びCH
2-シクロブチル、又はアリール、例えば、フェニル若しくはナフチルであり、かつ、
aは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される整数である)を有する。
式IIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式IIの化合物の追加の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、式III:
(式中、x及びyは、独立して、1、2、3、4、及び5から選択され、又は代替的な実施形態においては、x及びyは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される)の構造の活性化合物又は薬学的に許容可能な塩である。
式IIIの一実施形態においては、x及びyは1である。式IIIの一実施形態においては、x及びyは2である。式IIIの一実施形態においては、x及びyは3である。式IIIの一実施形態においては、x及びyは4である。式IIIの一実施形態においては、x及びyは5である。式IIIの一実施形態においては、xは1であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは2であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは3であり、かつyは、1、2、3、4、及び5である。式IIIの一実施形態においては、xは4であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは5であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。
式IIIの一実施形態においては、xは2であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは3であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは4であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは5であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは6であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは7であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式IIIの一実施形態においては、xは8であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。
式IIIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
一実施形態においては、yは1である。一実施形態においては、yは2である。一実施形態においては、yは3である。一実施形態においては、yは4である。一実施形態においては、yは5である。一実施形態においては、yは6である。一実施形態においては、yは7である。一実施形態においては、yは8である。
別の実施形態においては、本発明は、式IV:
(式中、m及びnは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択され、代替的な実施形態においては、m及びnは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される)の構造の活性化合物又は薬学的に許容可能な塩である。
式IVの一実施形態においては、m及びnは1である。式IVの一実施形態においては、m及びnは2である。式IVの一実施形態においては、m及びnは3である。式IVの一実施形態においては、m及びnは4である。式IVの一実施形態においては、m及びnは5である。式IVの一実施形態においては、m及びnは6である。式IVの一実施形態においては、m及びnは7である。式IVの一実施形態においては、m及びnは8である。式IVの一実施形態においては、m及びnは9である。式IVの一実施形態においては、m及びnは10である。式IVの一実施形態においては、mは1であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは2であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは3であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは4であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは5であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは6であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは7であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは8であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは9であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは10であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。
一実施形態においては、m及びnは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10から選択される。式IVの一実施形態においては、mは0であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは1であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは2であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは3であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは4であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは5であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは6であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは7であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは8であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは9であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式IVの一実施形態においては、mは10であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。
式IVの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
一実施形態においては、nは1である。一実施形態においては、nは2である。一実施形態においては、nは3である。一実施形態においては、nは4である。一実施形態においては、nは5である。一実施形態においては、nは6である。一実施形態においては、nは7である。一実施形態においては、nは8である。
式IVの化合物の追加の非限定的な例としては、
が挙げられる。
一実施形態においては、nは1である。一実施形態においては、nは2である。一実施形態においては、nは3である。一実施形態においては、nは4である。一実施形態においては、nは5である。一実施形態においては、nは6である。一実施形態においては、nは7である。一実施形態においては、nは8である。
別の実施形態においては、本発明は、負電荷が中和された式V又は式VI:
(式中、x、y、X
+、及びM
2+は、本明細書において定義されている)の活性化合物である。
式Vの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式VIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式V又は式VIの一実施形態においては、x及びyは1である。式V又は式VIの一実施形態においては、x及びyは2である。式V又は式VIの一実施形態においては、x及びyは3である。式V又は式VIの一実施形態においては、x及びyは4である。式V又は式VIの一実施形態においては、x及びyは5である。式V又は式VIの一実施形態においては、xは1であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは2であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは3であり、かつyは、1、2、3、4、及び5である。式V又は式VIの一実施形態においては、xは4であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは5であり、かつyは、1、2、3、4、及び5から選択される。
式V又は式VIの一実施形態においては、xは2であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは3であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは4であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは5であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは6であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは7であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式V又は式VIの一実施形態においては、xは8であり、かつyは、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。
別の実施形態においては、本発明は、負電荷が中和された式VII又は式VIII:
(式中、m、n、X
+、及びM
2+は、本明細書において定義されている)の活性化合物である。
式VII又は式VIIIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは1である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは2である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは3である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは4である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは5である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは6である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは7である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは8である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは9である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、m及びnは10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは1であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは2であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは3であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは4であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは5であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは6であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは7であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは8であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは9であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは10であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。
一実施形態においては、m及びnは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10から選択される。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは0であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは1であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは2であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは3であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは4であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは5であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは6であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは7であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは8であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは9であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。式VII又は式VIIIの一実施形態においては、mは10であり、かつnは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。
式VII又は式VIIIの化合物の追加の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、式IX又は式X:
(式中、
x、y、及びzは、独立して、1、2、3、4、及び5から選択され、又は代替的な実施形態においては、x、y、及びzは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択され、かつ、
m、n、及びoは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択され、又は代替的な実施形態においては、m、n、及びoは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される)の構造の活性化合物又は薬学的に許容可能な塩である。
式IXの一実施形態においては、x、y、及びzは1である。式IXの一実施形態においては、x、y、及びzは2である。式IXの一実施形態においては、x、y、及びzは3である。式IXの一実施形態においては、x、y、及びzは4である。式IXの一実施形態においては、x、y、及びzは5である。
別の実施形態においては、x、y、及びzは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、又は8から選択される。別の実施形態においては、x、y、及びzは、それぞれ異なる値である。一実施形態においては、xは2であり、yは2であり、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。一実施形態においては、xは3であり、yは3であり、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。一実施形態においては、xは4であり、yは4であり、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。一実施形態においては、xは5であり、yは5であり、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。一実施形態においては、xは6であり、yは6であり、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。一実施形態においては、xは7であり、yは7であり、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。一実施形態においては、xは8であり、yは8であり、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。
式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは1である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは2である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは3である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは4である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは5である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは6である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは7である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは8である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは9である。式Xの一実施形態においては、m、n、及びoは10である。
別の実施形態においては、m、n、及びoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m、n、及びoは、それぞれ異なる値である。別の実施形態においては、m及びnは0であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは1であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは2であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは3であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは4であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは5であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは6であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは7であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは8であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは9であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。別の実施形態においては、m及びnは10であり、かつoは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。
式IXの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式Xの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
一実施形態においては、活性化合物又は薬学的に許容可能な塩は、化合物2:
又はその薬学的に許容可能なものである。
別の実施形態においては、活性化合物又は薬学的に許容可能な塩は、化合物3及び化合物4:
又はその薬学的に許容可能な塩である。
別の実施形態においては、本発明は、負電荷が中和された式XI又は式XII:
(式中、X
+及びM
2+は、本明細書において定義されている)の化合物である。
式XI及び式XIIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
代替的な実施形態においては、本発明は、負電荷が中和された式XIA:
の化合物である。
式XIAの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、式XIIIの構造の活性化合物若しくは薬学的に許容可能な塩、又は負電荷が中和された式XIV若しくは式XVの化合物:
(式中、x、X
+、及びM
2+は、本明細書において定義されている)である。
式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは1である。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは2である。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは3である。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは4である。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは5である。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは6である。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは7である。式XIII、式XIV、又は式XVの一実施形態においては、xは8である。
式XIII、式XIV、及び式XVの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、式XVI又は式XVII:
(式中、x及びyは、本明細書において定義されている)の構造の活性化合物又は薬学的に許容可能な塩である。
式XVIの一実施形態においては、xは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIの一実施形態においては、xは1である。式XVIの一実施形態においては、xは2である。式XVIの一実施形態においては、xは3である。式XVIの一実施形態においては、xは4である。式XVIの一実施形態においては、xは5である。式XVIの一実施形態においては、xは6である。式XVIの一実施形態においては、xは7である。式XVIの一実施形態においては、xは8である。
式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、xは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIの一実施形態においては、yは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは1である。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは2である。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは3である。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは4である。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは5である。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは6である。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは7である。式XVI又は式XVIIの一実施形態においては、x及びyは8である。式XVI又は式XVIIの別の実施形態においては、x及びyは異なる値である。式XVIIの一実施形態においては、xは1であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIの一実施形態においては、xは2であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。
式XVIIの一実施形態においては、xは3であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIの一実施形態においては、xは4であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIの一実施形態においては、xは5であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIの一実施形態においては、xは6であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIの一実施形態においては、xは7であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIの一実施形態においては、xは8であり、かつyは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。
式XVIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式XVIIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、式XVIII又は式XIX:
(式中、m及びxは、本明細書において定義されている)の構造の活性化合物又は薬学的に許容可能な塩である。
式XVIIIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式XIXの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式XVIIIの一実施形態においては、xは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XVIIIの一実施形態においては、xは1である。式XVIIIの一実施形態においては、xは2である。式XVIIIの一実施形態においては、xは3である。式XVIIIの一実施形態においては、xは4である。式XVIIIの一実施形態においては、xは5である。式XVIIIの一実施形態においては、xは6である。式XVIIIの一実施形態においては、xは7である。式XVIIIの一実施形態においては、xは8である。
式XIXの一実施形態においては、mは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10から選択される。式XIXの一実施形態においては、mは0である。式XIXの一実施形態においては、mは1である。式XIXの一実施形態においては、mは2である。式XIXの一実施形態においては、mは3である。式XIXの一実施形態においては、mは4である。式XIXの一実施形態においては、mは5である。式XIXの一実施形態においては、mは6である。式XIXの一実施形態においては、mは7である。式XIXの一実施形態においては、mは8である。式XIXの一実施形態においては、mは9である。式XIXの一実施形態においては、mは10である。
式XVIII又は式XIXの化合物の追加の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、負電荷が中和された式XX又は式XXI:
(式中、m、x、及びX
+は、本明細書において定義されている)の化合物である。
式XXの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式XXIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
式XXの一実施形態においては、xは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXの一実施形態においては、xは1である。式XXの一実施形態においては、xは2である。式XXの一実施形態においては、xは3である。式XXの一実施形態においては、xは4である。式XXの一実施形態においては、xは5である。式XXの一実施形態においては、xは6である。式XXの一実施形態においては、xは7である。式XXの一実施形態においては、xは8である。
式XXIの一実施形態においては、mは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10から選択される。式XXIの一実施形態においては、mは0である。式XXIの一実施形態においては、mは1である。式XXIの一実施形態においては、mは2である。式XXIの一実施形態においては、mは3である。式XXIの一実施形態においては、mは4である。式XXIの一実施形態においては、mは5である。式XXIの一実施形態においては、mは6である。式XXIの一実施形態においては、mは7である。式XXIの一実施形態においては、mは8である。式XXIの一実施形態においては、mは9である。式XXIの一実施形態においては、mは10である。
式XXIの化合物の追加の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、負電荷が中和された式XXII又は式XXIII:
(式中、m、x、及びM
2+は、本明細書において定義されている)の化合物である。
式XXIIの一実施形態においては、xは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXIIの一実施形態においては、xは1である。式XXIIの一実施形態においては、xは2である。式XXIIの一実施形態においては、xは3である。式XXIIの一実施形態においては、xは4である。式XXIIの一実施形態においては、xは5である。式XXIIの一実施形態においては、xは6である。式XXIIの一実施形態においては、xは7である。式XXIIの一実施形態においては、xは8である。
式XXIIIの一実施形態においては、mは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10から選択される。式XXIIIの一実施形態においては、mは0である。式XXIIIの一実施形態においては、mは1である。式XXIIIの一実施形態においては、mは2である。式XXIIIの一実施形態においては、mは3である。式XXIIIの一実施形態においては、mは4である。式XXIIIの一実施形態においては、mは5である。式XXIIIの一実施形態においては、mは6である。式XXIIIの一実施形態においては、mは7である。式XXIIIの一実施形態においては、mは8である。式XXIIIの一実施形態においては、mは9である。式XXIIIの一実施形態においては、mは10である。
式XXII及び式XXIIIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、式XXIV又は式XXV:
(式中、
pは、0及び1から選択され、
Rは、それぞれの場合に独立して、H及びX
+から選択され、かつ、
X
+、x、及びmは、本明細書において定義されている)の構造の活性化合物又は薬学的に許容可能な塩である。
一実施形態においては、xは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。別の実施形態においては、mは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される。
式XXIV及び式XXVの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXIVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXVの化合物は、
から選択される。
或る特定の実施形態においては、式XXVの化合物は、
から選択される。
別の実施形態においては、本発明は、式XXVI又は式XXVII:
(式中、x及びyは、本明細書において定義されている)の構造の活性化合物又は薬学的に許容可能な塩である。
式XXVIの一実施形態においては、mは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIの一実施形態においては、mは1である。式XXVIの一実施形態においては、mは2である。式XXVIの一実施形態においては、mは3である。式XXVIの一実施形態においては、mは4である。式XXVIの一実施形態においては、mは5である。式XXVIの一実施形態においては、mは6である。式XXVIの一実施形態においては、mは7である。式XXVIの一実施形態においては、mは8である。
式XXVI又は式XXVIIの一実施形態においては、mは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは1である。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは2である。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは3である。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは4である。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは5である。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは6である。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは7である。式XXVIIの一実施形態においては、m及びnは8である。式XXVIIの別の実施形態においては、m及びnは異なる値である。
式XXVIIの一実施形態においては、mは1であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは2であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは3であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは4であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは5であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは6であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは7であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。式XXVIIの一実施形態においては、mは8であり、かつnは、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択される。
式XXVI及び式XXVIIの化合物の非限定的な例としては、
が挙げられる。
本発明の追加の実施形態としては、以下のものが挙げられる:
本発明の式I及び式XIIの特定の実施形態としては、
(a)式I又は式XIIにおいて、X+がNa+であること、
(b)式I又は式XIIにおいて、X+がK+であること、
(c)式I又は式XIIにおいて、X+がLi+であること、
(d)式I又は式XIIにおいて、X+がNH4
+であること、及び、
(e)式I又は式XIIにおいて、X+がN(Me)4
+であること、
が挙げられる。
本発明の式II及び式XIの特定の実施形態としては、
(a)式II及び式XIにおいて、M2+がCa2+であること、
(b)式II及び式XIにおいて、M2+がMg2+であること、並びに、
(c)式II及び式XIにおいて、M2+がZn2+であること、
が挙げられる。
本発明の式XIII、式XVI、及び式XVIIIの特定の実施形態としては、
(a)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが1であること、
(b)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが2であること、
(c)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが3であること、
(d)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが4であること、
(e)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが5であること、
(f)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが6であること、
(g)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが7であること、並びに、
(h)式XIII、式XVI、及び式XVIIIにおいて、xが8であること、
が挙げられる。
本発明の式XIX及び式XXVIの特定の実施形態としては、
(a)式XIX及び式XXVIにおいて、mが1であること、
(b)式XIX及び式XXVIにおいて、mが2であること、
(c)式XIX及び式XXVIにおいて、mが3であること、
(d)式XIX及び式XXVIにおいて、mが4であること、
(e)式XIX及び式XXVIにおいて、mが5であること、
(f)式XIX及び式XXVIにおいて、mが6であること、
(g)式XIX及び式XXVIにおいて、mが7であること、
(h)式XIX及び式XXVIにおいて、mが8であること、
(i)式XIX及び式XXVIにおいて、mが9であること、並びに、
(j)式XIX及び式XXVIにおいて、mが10であること、
が挙げられる。
本発明の式III、式XVII、及び式IXの特定の実施形態としては、
(a)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが1であること、
(b)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが2であること、
(c)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが3であること、
(d)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが4であること、
(e)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが5であること、
(f)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが6であること、
(g)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが7であること、
(h)式III、式XVII、及び式IXにおいて、xが8であること、
(i)(a)~(h)において、yが1であること、
(j)(a)~(h)において、yが2であること、
(k)(a)~(hh)において、yが3であること、
(l)(aa)~(h)において、yが4であること、
(m)(a)~(h)において、yが5であること、
(n)(a)~(h)において、yが6であること、
(o)(a)~(h)において、yが7であること、
(p)(a)~(h)において、yが8であること、
(q)(a)~(p)において、zが1であること、
(r)(a)~(p)において、zが2であること、
(s)(a)~(p)において、zが3であること、
(t)(a)~(p)において、zが4であること、
(u)(a)~(p)において、zが5であること、
(v)(a)~(p)において、zが6であること、
(w)(a)~(p)において、zが7であること、並びに、
(x)(a)~(p)において、zが8であること、
が挙げられる。
本発明の式IV、式XXVII、及び式Xの特定の実施形態としては、
(a)式IV及び式XXVIIにおいて、mが0であること、
(b)式IV及び式XXVIIにおいて、mが1であること、
(c)式IV及び式XXVIIにおいて、mが2であること、
(d)式IV及び式XXVIIにおいて、mが3であること、
(e)式IV及び式XXVIIにおいて、mが4であること、
(f)式IV及び式XXVIIにおいて、mが5であること、
(g)式IV及び式XXVIIにおいて、mが6であること、
(h)式IV及び式XXVIIにおいて、mが7であること、
(i)式IV及び式XXVIIにおいて、mが8であること、
(j)式IV及び式XXVIIにおいて、mが9であること、
(k)式IV及び式XXVIIにおいて、mが10であること、
(l)(a)~(k)において、nが0であること、
(m)(a)~(k)において、nが1であること、
(n)(a)~(k)において、nが2であること、
(o)(a)~(k)において、nが3であること、
(p)(a)~(k)において、nが4であること、
(q)(a)~(k)において、nが5であること、
(r)(a)~(k)において、nが6であること、
(s)(a)~(k)において、nが7であること、
(t)(a)~(k)において、nが8であること、
(u)(a)~(k)において、nが9であること、
(v)(a)~(k)において、nが10であること、
(w)(a)~(v)において、oが0であること、
(x)(a)~(v)において、oが1であること、
(y)(a)~(v)において、oが2であること、
(z)(a)~(v)において、oが3であること、
(aa)(a)~(v)において、oが4であること、
(bb)(a)~(v)において、oが5であること、
(cc)(a)~(v)において、oが6であること、
(dd)(a)~(v)において、oが7であること、
(ee)(a)~(v)において、oが8であること、
(ff)(a)~(v)において、oが9であること、及び、
(gg)(a)~(v)において、oが10であること、
が挙げられる。
本発明の式V、式VII、式XIV、式XX、式XXI、式XXIV、式XXVの特定の実施形態としては、
(a)式V、式VII、式XIV、式XX、式XXI、式XXIV、式XXVにおいて、X+がNa+であること、
(b)式V、式VII、式XIV、式XX、式XXI、式XXIV、式XXVにおいて、X+がK+であること、
(c)式V、式VII、式XIV、式XX、式XXI、式XXIV、式XXVにおいて、X+がLi+であること、
(d)式V、式VII、式XIV、式XX、式XXI、式XXIV、式XXVにおいて、X+がNH4
+であること、
(e)式V、式VII、式XIV、式XX、式XXI、式XXIV、式XXVにおいて、X+がN(Me)4
+であること、
(f)(a)~(e)において、xが1であること、
(g)(a)~(e)において、xが2であること、
(h)(a)~(e)において、xが3であること、
(i)(a)~(e)において、xが4であること、
(j)(a)~(e)において、xが5であること、
(k)(a)~(e)において、xが6であること、
(l)(a)~(e)において、xが7であること、
(m)(a)~(e)において、xが8であること、
(n)(a)~(m)において、yが1であること、
(o)(a)~(m)において、yが2であること、
(p)(a)~(m)において、yが3であること、
(q)(a)~(m)において、yが4であること、
(r)(a)~(m)において、yが5であること、
(s)(a)~(m)において、yが6であること、
(t)(a)~(m)において、yが7であること、
(u)(a)~(m)において、yが8であること、
(v)(a)~(e)において、mが0であること、
(w)(a)~(e)において、mが1であること、
(x)(a)~(e)において、mが2であること、
(y)(a)~(e)において、mが3であること、
(z)(a)~(e)において、mが4であること、
(aa)(a)~(e)において、mが5であること、
(bb)(a)~(e)において、mが6であること、
(cc)(a)~(e)において、mが7であること、
(dd)(a)~(e)において、mが8であること、
(ee)(a)~(e)において、mが9であること、
(ff)(a)~(e)において、mが10であること、
(gg)(v)~(ff)において、nが0であること、
(hh)(v)~(ff)において、nが1であること、
(ii)(v)~(ff)において、nが2であること、
(jj)(v)~(ff)において、nが3であること、
(kk)(v)~(ff)において、nが4であること、
(ll)(v)~(ff)において、nが5であること、
(mm)(v)~(ff)において、nが6であること、
(nn)(v)~(ff)において、nが7であること、
(oo)(v)~(ff)において、nが8であること、
(pp)(v)~(ff)において、nが9であること、
(qq)(v)~(ff)において、nが10であること、
(rr)(a)~(m)において、pが0であること、
(ss)(a)~(m)において、pが1であること、
(tt)(a)~(e)及び(v)~(ff)において、pが0であること、並びに、
(uu)(a)~(e)及び(v)~(ff)において、pが1であること、
が挙げられる。
本発明の式VI、式VIII、式XV、式XXII、及び式XXIIIの特定の実施形態としては、
(a)式VI、式VIII、式XV、式XXII、及び式XXIIIにおいて、M2+がCa2+であること、
(b)式VI、式VIII、式XV、式XXII、及び式XXIIIにおいて、M2+がMg2+であること、
(c)式VI、式VIII、式XV、式XXII、及び式XXIIIにおいて、M2+がZn2+であること、
(d)(a)~(c)において、xが1であること、
(e)(a)~(c)において、xが2であること、
(f)(a)~(c)において、xが3であること、
(g)(a)~(c)において、xが4であること、
(h)(a)~(c)において、xが5であること、
(i)(a)~(c)において、xが6であること、
(j)(a)~(c)において、xが7であること、
(k)(a)~(c)において、xが8であること、
(l)(a)~(k)において、yが1であること、
(m)(a)~(k)において、yが2であること、
(n)(a)~(k)において、yが3であること、
(o)(a)~(k)において、yが4であること、
(p)(a)~(k)において、yが5であること、
(q)(a)~(k)において、yが6であること、
(r)(a)~(k)において、yが7であること、
(s)(a)~(k)において、yが8であること、
(t)(a)~(c)において、mが0であること、
(u)(a)~(c)において、mが1であること、
(v)(a)~(c)において、mが2であること、
(w)(a)~(c)において、mが3であること、
(x)(a)~(c)において、mが4であること、
(y)(a)~(c)において、mが5であること、
(z)(a)~(c)において、mが6であること、
(aa)(a)~(c)において、mが7であること、
(bb)(a)~(c)において、mが8であること、
(cc)(a)~(c)において、mが9であること、
(dd)(a)~(c)において、mが10であること、
(ee)(t)~(dd)において、nが0であること、
(ff)(t)~(dd)において、nが1であること、
(gg)(t)~(dd)において、nが2であること、
(hh)(t)~(dd)において、nが3であること、
(ii)(t)~(dd)において、nが4であること、
(jj)(t)~(dd)において、nが5であること、
(kk)(t)~(dd)において、nが6であること、
(ll)(t)~(dd)において、nが7であること、
(mm)(t)~(dd)において、nが8であること、
(nn)(t)~(dd)において、nが9であること、及び、
(oo)(t)~(dd)において、nが10であること、
が挙げられる。
一態様においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物、又は式I~式XXVIIの化合物若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、血管平滑筋を弛緩させることにより血流を増加させて、心血管、血管、代謝、眼、及び神経変性の障害及び疾患を含む或る特定の疾患及び障害を治療する方法として提供される。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を投与して、末梢血管拡張を改善することにより、例えば、レイノー病又は勃起不全を治療する。
一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物、又は式I~式XXVIIの化合物若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、高血圧症、高血圧、鬱血性心不全、心臓発作、急性心筋梗塞、急性及び慢性の心筋虚血、不安定狭心症及び関連する胸部痛、不整脈、肺動脈性高血圧症(PAH)、末梢血管疾患、血管収縮性疾患、血管痙攣性疾患、レイノー病、又は末梢動脈疾患を含む心血管障害又は血管障害を治療する方法として提供される。
一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物、又は式I~式XXVIIの化合物若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、低血糖症、高インスリン症、糖尿病、又は前糖尿病を含む内分泌系障害を治療する方法として提供される。
一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物、又は式I~式XXVIIの化合物若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、平滑筋ミオパチー及び/又は骨格筋ミオパチー、尿失禁、脱毛、貧毛症、気道過敏症、喘息及び夜間喘息、勃起不全、並びに血流による女性の性的興奮障害を治療する方法として提供される。
一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物、又は式I~式XXVIIの化合物若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、低下、減少、及び/又は改善を必要とする宿主における、眼内圧を低下させ、上強膜静脈圧(EVP)を低下させ、血管抵抗を減少させ、及び/又は遠位流出を改善する方法として提供される。引き起こされる又はEVPの上昇を引き起こす眼科障害の非限定的な例としては、上強膜静脈圧(EVP)の上昇、緑内障、高眼圧症、正常眼圧緑内障、グレーブス眼症、グレーブス眼窩症(GO)、眼球後腫瘍、海綿静脈洞血栓症、眼窩静脈血栓症、上強膜/眼窩静脈血管炎、上大静脈閉塞症、上大静脈血栓症、頸動脈海綿静脈洞瘻、硬膜海綿静脈洞部シャント、眼窩静脈瘤、及びスタージ・ウェーバー症候群が挙げられる。
別の態様においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物、又は式I~式XXVIIの化合物若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、例えば虚血状態による眼損傷を予防又は治療する方法として提供される。一実施形態においては、化合物1若しくは化合物2若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIの化合物は、高血圧性網膜症、正常眼圧緑内障、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、動脈閉塞性/塞栓性疾患及び/又は低灌流疾患、糖尿病性網膜症、虚血による未熟視神経損傷の網膜症(後部及び前部虚血性視神経症(NAION))、並びに視神経及び網膜の神経線維層(網膜神経節層)への急性及び慢性の閉塞隅角緑内障誘発性損傷を治療するために提供される。
I.本発明の化合物の詳細な説明
化合物1~化合物21を含む式I~式XXVIIの化合物は、クロマカリムのプロドラッグ、及び幾つかの実施形態においては、レブクロマカリムのプロドラッグである。化合物1~化合物21又は本明細書において記載される式(式I~式XXVII)のいずれかにおいて、キラル炭素の立体化学が具体的に指定されていなければ、所望の結果を達成するあらゆる立体化学配置を使用することができる。炭素は、R配置若しくはS配置、又はラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかにおいて存在し得る。また、クロマカリム部分においては2つのキラル炭素が存在するため、この部分は4つのジアステレオマー配置、すなわち2つのトランス及び2つのシスのうちの1つを示すことができる。例えば、一実施形態においては、化合物1:
は、構造:
の化合物から選択される。
さらに、一実施形態においては、本発明の化合物は、ジアステレオマーの混合物及び/又はラセミ化合物として存在する。例えば、主として、
から構成される組成物はまた、
の分子を含み得る。
別の例においては、化合物2:
は、構造:
の化合物から選択される。
一実施形態においては、化合物1~化合物21又は式I~式XXVIIの化合物は、純粋なエナンチオマーまでを含むあらゆる所望の比率の(3S,4R)エナンチオマー及び(3R,4S)エナンチオマーの形態において使用され得る。幾つかの実施形態においては、化合物1~化合物21又は式I~式XXVIIの化合物は、反対のエナンチオマーを少なくとも90%含まない形態、及び反対のエナンチオマーの少なくとも98%、99%、又は100%さえ含まない場合がある形態において使用される。特段の記載がない限り、化合物1~化合物21又は式I~式XXVIIの化合物のエナンチオマー濃縮された化合物は、反対のエナンチオマーを少なくとも90%含まない。
同位体置換
本発明は、天然存在度を上回る、すなわち濃縮された同位体の量で原子の所望の同位体の置換を伴う、化合物1~化合物21又は式I~式XXVIIの化合物の化合物及びその使用を含む。同位体は、同じ原子番号を有するが異なる質量数を有する、すなわち同じプロトンの数を有するが異なる中性子の数を有する原子である。一般的な例としては、これらに限定されるものではないが、水素の同位体、例えば、重水素(2H)及び三重水素(3H)は、記載された構造におけるどこでも使用され得る。代替的に又は追加的に、炭素の同位体、例えば、13C及び14Cを使用することができる。好ましい同位体置換は、薬物の性能を改善するための分子上の1つ以上の位置の水素の代わりの重水素である。重水素は、代謝の間の結合切断の位置(α-重水素速度論的同位体効果)又は結合切断部位の隣若しくはその近くの位置(β-重水素速度論的同位体効果)において結合され得る。
重水素等の同位体での置換は、例えば、in vivoでの半減期の増加又は所要投薬量の減少等のより大きな代謝安定性に起因する或る特定の治療上の利点をもたらし得る。代謝分解部位で水素を重水素に置換すると、その結合での代謝の速度を低下させ、又は代謝を排除することができる。水素原子が存在し得る化合物のあらゆる位置で、水素原子は、プロチウム(1H)、重水素(2H)、及び三重水素(3H)を含むあらゆる水素の同位体であり得る。したがって、本明細書における化合物への言及は、文脈により明らかに他のことが指示されていない限り、全ての可能な同位体形態を包含する。
「同位体標識された」類似体という用語は、「重水素化類似体」、「13C標識類似体」、又は「重水素化/13C標識類似体」である類似体を指す。「重水素化類似体」という用語は、H同位体、すなわち水素/プロチウム(1H)がH同位体、すなわち重水素(2H)により置換されている、本明細書において記載される化合物を意味する。重水素置換は、部分的又は完全であり得る。部分的な重水素置換とは、少なくとも1つの水素が少なくとも1つの重水素により置換されることを意味する。或る特定の実施形態においては、同位体は、対象となる任意の場所での同位体で90%、95%、又は99%以上濃縮されている。幾つかの実施形態においては、同位体は、所望の位置で90%、95%、又は99%濃縮された重水素である。反対の趣旨が示されていない限り、重水素化は、選択された位置で少なくとも80%である。
II.定義
化合物は正式名称を用いて記載される。他に規定のない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。
数量を特定しない用語(The terms "a" and "an")は量の限定を表すのではなく、言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。「又は」という用語は「及び/又は」を意味する。値の範囲の列挙は本明細書に他に指定されない限り、単にその範囲に含まれる各々の別個の値に個別に言及する簡単な方法としての役割を果たすことを意図するものであり、各々の別個の値は、それらが本明細書に個別に列挙されたかのように引用することにより本明細書の一部をなす。全ての範囲の端点はその範囲内に含まれ、独立して組み合わせることができる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に他に指定されない又は文脈により明らかに否定されない限り、好適な順序で行うことができる。例又は例示的な言葉(例えば、「等(such as)」)の使用は単に本発明をよりよく説明することを意図するものであり、他に主張のない限り本発明の範囲の限定を示すものではない。
「剤形」は活性作用物質の投与単位を意味する。剤形の例としては、錠剤、カプセル、注射剤、懸濁液、液体、エマルション、インプラント、粒子、スフェア、クリーム、軟膏、坐剤、吸入可能形態、経皮形態、口腔剤形、舌下剤形、局所剤形、ゲル、粘膜剤形等が挙げられる。「剤形」はインプラント、例えば視覚インプラント(optical implant)も含み得る。
本明細書において使用される「有効量」とは、治療的利益又は予防的利益をもたらす量を意味する。
医薬組成物の「非経口」投与は、例えば皮下(s.c.)、静脈内(i.v.)、筋肉内(i.m.)、胸骨内注射、又は注入法を含む。
疾患を「治療する」とは、その用語が本明細書において使用される場合に、被験体が経験する疾患若しくは障害の少なくとも1つの徴候若しくは症状の頻度若しくは重症度を下げること(すなわち、姑息的治療)、又は疾患若しくは障害の原因若しくは効果を減らすこと(すなわち、疾患修飾治療)を意味する。
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」は、少なくとも1つの活性作用物質と、担体等の少なくとも1つの他の物質とを含む組成物である。「医薬組合せ(Pharmaceutical combinations)」は、単一の剤形に組み合わせるか、又は別個の剤形でともに与えることができる少なくとも2つの活性作用物質の組合せであり、本明細書に記載の任意の障害を治療するために活性作用物質が併用されることが指示される。
本発明の医薬組成物/組合せに適用される「担体」という用語は、活性化合物とともに提供される希釈剤、賦形剤、又はビヒクルを指す。
「薬学的に許容可能な賦形剤」は、概して安全であり、非毒性、生物学的にも他の形でも宿主(通常はヒト)への投与に不適切ではない、医薬組成物/組合せの調製に有用な賦形剤を意味する。一実施形態において、獣医学的使用に許容可能な賦形剤が使用される。
「患者」又は「宿主」又は「被験体」は、本明細書に具体的に記載される障害のいずれかの治療又は予防を必要とするヒト又は非ヒト動物である。通例、宿主はヒトである。「宿主」は、代替的には、例えば哺乳動物、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚類、鳥類等を指す場合もある。
本発明の医薬組成物/組合せの「治療有効量」は、宿主に投与した場合に症状の改善又は疾患自体の軽減若しくは縮減等の治療効果をもたらすのに効果的な量を意味する。
「薬学的に許容可能な塩」は、親化合物がその無機塩及び有機塩、非毒性塩、酸付加塩又は塩基付加塩を作製することによって修飾された開示の化合物の誘導体を含む。本化合物の塩は、従来の化学的方法によって塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。概して、かかる塩は、遊離酸形態の化合物と化学量論量の適切な塩基((Li、Na、Ca、Mg又はK)の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩等)とを反応させるか、又は遊離塩基形態のこれらの化合物と化学量論量の適切な酸とを反応させることによって調製することができる。かかる反応は典型的には水若しくは有機溶剤又はそれら2つの混合物中で行われる。概して、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリルのような非水媒体が実用可能な場合に典型的である。
薬学的に許容可能な塩の例としては、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩、カルボン酸等の酸性残基のアルカリ塩又は有機塩等が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容可能な塩としては、例えば非毒性無機酸又は有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩及びアンモニウム塩が挙げられる。例えば、従来の非毒性酸の塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等の無機酸に由来するもの、及び酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、メシル酸、エシル酸、ベシル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、HOOC-(CH2)n-COOH(式中、nは0~4である)等の有機酸から調製される塩が挙げられる。
更なる非限定的な塩の例として、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、2,2-ジクロロ酢酸、2-オキソグルタル酸、4-アセトアミド安息香酸、4-アミノサリチル酸、アジピン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、樟脳酸、樟脳-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、ケイ皮酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、粘液酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、イソ酪酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マロン酸、マンデル酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、パルミチン酸、ピログルタミン酸、セバシン酸、チオシアン酸、及びウンデシレン酸が挙げられる。更なる好適な塩の一覧は、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., p. 1418 (1985)に見ることができる。
典型的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、及びウンデカン酸塩が挙げられる。
本発明の或る特定の化合物は、カチオンで中和された、クロマカリム、及び幾つかの実施形態においては、レブクロマカリムのリン酸プロドラッグである。カリウムチャネルの典型的な無機塩基性付加塩としては、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエチルアミノエタノール、ヒドロキシエチルピロリジン、アンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルホスホニウム、ヘキサメチルジアンモニウム、メチルジエタナミン、トリエチルアミン、メグルミン、及びプロカインを含むものが挙げられる。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエチルアミノエタノール、ヒドロキシエチルピロリジン、アンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルホスホニウム、ヘキサメチルジアンモニウム、メチルジエタナミン、トリエチルアミン、メグルミン、及びプロカインから選択される無機塩基性付加塩で中和されている。
III.医薬組成物及び剤形
本明細書において記載される本発明の化合物は、投与を必要とする宿主に無溶媒の化学物質として投与され得るが、より典型的には、そのような治療を必要とする宿主、典型的にはヒトにとっての有効量の化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物、又は式I~式XXVIIの化合物若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を含む医薬組成物として投与される。したがって、一実施形態においては、本開示は、有効量の化合物又はその薬学的に許容可能な塩とともに、本明細書において記載される用途のいずれかのための少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、唯一の活性作用物質として化合物若しくは塩を含み得るか、又は代替の実施形態においては、化合物及び少なくとも1つの追加の活性作用物質を含み得る。
送達を必要とする宿主、典型的にはヒトに送達される本明細書において記載される活性化合物又は医薬組成物の正確な量は、所望の臨床的利益を達成するように医療提供者によって決定されることになる。
或る特定の非限定的な実施形態においては、医薬組成物は、約0.005mg~約5mg、約0.003mg~約3mg、約0.001mg~約1mg、約0.05mg~約0.5mg、約0.03mg~約0.3mg、又は約0.01mg~約0.1mg、又は約0.01mg~約0.05mgを含む剤形で存在する。
一実施形態においては、医薬組成物は、約0.1mg~約1500mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg、又は約200mg~約600mgの活性化合物と、任意に約0.01mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg、又は約200mg~約600mgの追加の活性作用物質とを単位剤形において含む剤形で存在する。例は、少なくとも約0.005mg、0.01mg、0.1mg、0.2mg、0.25mg、0.5mg、1mg、1.5mg、2mg、2.5mg、3mg、3.5mg、4mg、4.5mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、50mg、75mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、450mg、500mg、550mg、600mg、650mg、700mg、750mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、1200mg、1250mg、1300mg、1400mg、1500mg、又は1600mgの活性化合物又はその塩を含む剤形である。一実施形態においては、剤形は、少なくとも約1mg、5mg、10mg、25mg、50mg、75mg、100mg、200mg、400mg、500mg、600mg、1000mg、1200mg、又は1600mgの活性化合物又はその塩を有する。剤形中の活性化合物の量は、塩を参照せずに計算される。剤形は、例えば、必要に応じて、1日1回(q.d.)、1日2回(b.i.d.)、1日3回(t.i.d.)、1日4回(q.i.d.)、2日ごとに1回(Q2d)、3日ごとに1回(Q3d)、又は本明細書において記載される障害の治療をもたらすあらゆる投薬スケジュールで投与され得る。
医薬組成物は、例えば、任意のモル比の活性化合物と、所望の結果を達成する追加の活性作用物質とを含み得る。
本明細書において開示又は使用される化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩は、治療的送達について知られるあらゆる方法によって送達され得る。方法としては、限定されるものではないが、従来法(溶液、懸濁液、エマルジョン、軟膏、インサート、及びゲル)、小胞法(リポソーム、ニオソーム、ディスコーム(discomes)、及びファーマコソーム)、粒状物質(マイクロ粒子、及びナノ粒子)、先端材料(強膜プラグ、遺伝子送達、siRNA、及び幹細胞)、及び制御放出システム(インプラント、ヒドロゲル、デンドリマー、コラーゲンシールド、ポリマー溶液、治療用コンタクトレンズ、シクロデキストリン担体、マイクロニードル、及びマイクロエマルジョン)が挙げられる。
医薬担体は、治療される患者への投与に適したものにするのに十分に高い純度及び十分に低い毒性を有するべきである。担体は不活性である場合もあり、又はそれ自体の医薬的利益を有する場合もある。化合物と組み合わせて使用される担体の量は、化合物の単位用量当たりの投与される材料の実用的な量を提供するのに十分である。代表的な担体としては、溶剤、希釈剤、pH調整剤、保存剤、酸化防止剤、懸濁剤、湿潤剤、増粘剤(viscosity agents)、張性剤、安定剤、及びそれらの組合せが挙げられる。幾つかの実施形態においては、担体は水性担体である。水性担体の例としては、限定されるものではないが、水溶液又は水性懸濁液、例えば生理食塩水、血漿、骨髄穿刺液、緩衝液、例えばハンクス緩衝塩溶液(HBSS)、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、リンガー緩衝液、ProVisc(商標)、希釈ProVisc(商標)、PBSで希釈したProVisc(商標)、クレブス緩衝液、ダルベッコPBS、標準PBS、ヒアルロン酸ナトリウム溶液(HA、PBS中5mg/mL)、クエン酸緩衝液、擬似涙液を含む擬似体液、濃縮血小板血漿及び組織培養培地、又は有機溶剤を含む水溶液若しくは水性懸濁液が挙げられる。眼投与用の医薬製剤は、好ましくは滅菌水溶液の形態で存在する。許容可能な溶液としては、例えば、水、リンガー液、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、及び等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。製剤はまた、1,3-ブタンジオール等の非毒性希釈剤又は溶剤中の滅菌液剤、滅菌懸濁液剤、又は滅菌エマルジョン剤であり得る。
所望であれば、組成物の粘度を高めるために、医薬組成物に増粘剤を加えることができる。有用な増粘剤の例としては、限定されるものではないが、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、カルボマー、ポリアクリル酸、セルロース誘導体、ポリカルボフィル、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、デキスチン、多糖類、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール(部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルを含む)、ポリ酢酸ビニル、それらの誘導体、及びそれらの混合物が挙げられる。一実施形態においては、増粘剤はヒアルロン酸であり、ヒアルロン酸は架橋されている。一実施形態においては、増粘剤はヒアルロン酸であり、ヒアルロン酸は線状である。
投与される液剤、懸濁液剤、又はエマルジョン剤は、選択された投与に適したpHを維持するのに必要な有効量の緩衝液を用いて緩衝され得る。適切な緩衝液は、当業者によってよく知られている。有用な緩衝液の幾つかの例は、酢酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、クエン酸緩衝液、及びリン酸緩衝液である。局所投与、例えば眼投与される液剤、懸濁液剤、又はエマルジョン剤はまた、製剤の等張範囲を調整する1つ以上の張性剤を含み得る。適切な張性剤は、当該技術分野においてよく知られている。幾つかの例としては、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、及びその他の電解質が挙げられる。
皮膚への局所適用に適した医薬組成物は、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ペースト剤、スプレー剤、エアロゾル剤、又は油剤の形態を取ることができ、任意に、石油ゼリー、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、又はそれらの組合せを含み得る。
経皮投与に適した医薬組成物は、レシピエントの表皮と長期間密接に接触を保つように適合された別個のパッチとして提供され得る。経皮投与に適した医薬組成物はまた、イオントフォレシスに(例えば、Pharmaceutical Research 3 (6):318 (1986)を参照)よって送達される場合もあり、典型的には、活性化合物の任意に緩衝された水溶液の形態を取る。一実施形態においては、生物学的組織、特に皮膚を横切って又はその中に薬物を送達するのに、マイクロニードルパッチ又はマイクロニードルデバイスが提供される。マイクロニードルパッチ又はマイクロニードルデバイスは、組織への損傷、痛み、又は刺激を最小限に抑えるか、又はそれらを伴わずに、皮膚又は他の組織バリアを越えて又はその中に臨床的に関連する速度で薬物送達を可能にする。
他の投与形態としては、経口、直腸、舌下、唇下、又は頬側が挙げられ、これらの経路に典型的な剤形としては、丸剤、錠剤、カプセル剤、液剤、懸濁液剤、エマルジョン剤、及び坐剤が挙げられる。腸溶コーティングされた経口錠剤を使用して、経口投与経路のための化合物の生物学的利用能を高めることもできる。最も有効な剤形は、選択された特定の作用物質の生物学的利用能/薬物動態だけでなく、患者における疾患の重症度にも依存することになる。投与し易く、有利な患者のコンプライアンスが見込まれるため、経口剤形が特に好ましい。一実施形態においては、化合物は、坐剤、クリーム剤、ゲル剤、ローション剤、又は軟膏剤を介して経膣投与される。
別の実施形態においては、本発明の化合物は、液剤、懸濁液剤、エマルジョン剤、又は凍結乾燥粉末剤を含む、非経口投与に適した投薬量において、静脈内、皮下、筋肉内、髄腔内、皮内、又は鼻腔内を含む非経口投与を介して投与される。場合によっては、組成物は液体形態において分配又は包装される。代替的には、製剤は、例えば、適切な液体製剤の凍結乾燥によって得られる固体として包装され得る。固体は、投与前に適切な担体又は希釈剤で再構成され得る。
一実施形態においては、本発明の化合物は、吸入肺経路を介して投与される。肺への投与に適した医薬組成物は、広範な受動呼吸駆動及び能動動力駆動の単回/多回投与乾燥粉末吸入器(DPI)によって送達され得る。呼吸器送達に最も一般的に使用されるデバイスとしては、ネブライザー、定量吸入器、及び乾燥粉末吸入器が挙げられる。ジェットネブライザー、超音波ネブライザー、及び振動メッシュネブライザーを含む幾つかのタイプのネブライザーが利用可能である。適切な肺送達デバイスの選択は、薬物及びその製剤の性質、作用部位、並びに肺の病態生理等のパラメーターに依存する。
吸入薬物送達デバイス及び方法の付加的な非限定的な例としては、例えば「吸入デバイス(Inhalation device)」と題する米国特許第7,383,837号(SmithKline Beecham Corporation);「粉末吸入器(Powder inhaler)」と題する国際公開第2006/033584号(Glaxo SmithKline Pharmaceuticals SA);「乾燥剤を用いた吸入可能医薬配合物及びそれを投与する方法(Inhalable pharmaceutical formulations employing desiccating agents and methods of administering the same)」と題する国際公開第2005/044186号(Glaxo Group Ltd and SmithKline Beecham Corporation);「吸入デバイス及び薬剤を分配する方法(Inhalation device and method of dispensing medicament)」と題する米国特許第9,095,670号、「乾燥粉末吸入器(Dry powder inhaler)」と題する米国特許第8,205,611号(Astrazeneca AB);「吸入器(Inhaler)」と題する国際公開第2013/038170号(Astrazeneca AB及びAstrazeneca UK Ltd.);「フィードバックシステムを有する吸入デバイス(Inhalation Device with Feedback System)」と題する米国特許出願公開第2014/0352690号、「エアロゾル療法に使用される吸入デバイス(Inhalation Device for Use in Aerosol Therapy)」と題する米国特許第8,910,625号及び米国特許出願公開第2015/0165137号(Vectura GmbH);「吸入器(Inhalers)」と題する米国特許第6,948,496号、「乾燥粉末吸入器に使用される付着防止材料を含む粉末(Powders comprising anti-adherent materials for use in dry powder inhalers)」と題する米国特許出願公開第2005/0152849号、「乾燥粉末吸入器に使用される担体粒子(Carrier particles for use in dry powder inhalers)」と題する米国特許第6,582,678号、米国特許第8,137,657号、米国特許出願公開第2003/0202944号及び米国特許出願公開第2010/0330188号、「乾燥粉末吸入器に使用される粒子を作製する方法(Method of producing particles for use in dry powder inhalers)」と題する米国特許第6,221,338号、「粉末(Powders)」と題する米国特許第6,989,155号、「肺吸入により早漏を治療する医薬組成物(Pharmaceutical compositions for treating premature ejaculation by pulmonary inhalation)」と題する米国特許出願公開第2007/0043030号、「吸入器(Inhaler)」と題する米国特許第7,845,349号、「吸入器デバイスに使用される配合物(Formulations for Use in Inhaler Devices)」と題する米国特許出願公開第2012/0114709号及び米国特許第8,101,160号、「組成物及び使用(Compositions and Uses)」と題する米国特許出願公開第2013/0287854号、「医薬組成物に使用される粒子(Particles for Use in a Pharmaceutical Composition)」と題する米国特許出願公開第2014/0037737号及び米国特許第8,580,306号、「吸入デバイス用の混合流路(Mixing Channel for an Inhalation Device)」と題する米国特許出願公開第2015/0174343号、「医薬組成物に使用される粒子を作製する方法(Method of making particles for use in a pharmaceutical composition)」と題する米国特許第7,744,855号及び米国特許出願公開第2010/0285142号、「乾燥粉末吸入器用の医薬配合物(Pharmaceutical formulations for dry powder inhalers)」と題する米国特許第7,541,022号、米国特許出願公開第2009/0269412号及び米国特許出願公開第2015/0050350号(Vectura Limited)が挙げられる。
薬学的に許容可能な賦形剤は、治療される患者への投与に適したものにするのに十分に高い純度及び十分に低い毒性を有するべきである。賦形剤は不活性である場合もあり、又はそれ自体の医薬的利益を有する場合もある。化合物と組み合わせて使用される賦形剤の量は、化合物の単位用量当たりの投与される材料の実用的な量を提供するのに十分である。賦形剤の部類としては、限定されるものではないが、結合剤、緩衝剤、着色料、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、充填剤、着香剤、滑剤、滑沢剤、pH調整剤、保存剤、安定剤、界面活性剤、可溶化剤、錠剤化剤、及び湿潤剤が挙げられる。例示的な薬学的に許容可能な賦形剤としては、糖類、デンプン、セルロース、トラガント末、モルト、ゼラチン、タルク、及び植物油が挙げられる。他のマトリックス材料、充填剤、又は希釈剤の例としては、ラクトース、マンニトール、キシリトール、微結晶性セルロース、二リン酸カルシウム、及びデンプンが挙げられる。表面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、及びポリソルベート80が挙げられる。薬物錯化剤(drug complexing agents)又は可溶化剤の例としては、ポリエチレングリコール、カフェイン、キサンテン、ゲンチシン酸、及びシクロデキストリンが挙げられる。崩壊剤の例としては、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、コロイド状二酸化ケイ素、及びクロスカルメロースナトリウムが挙げられる。結合剤の例としては、メチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ガム、及びトラガカントが挙げられる。滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、及びステアリン酸カルシウムが挙げられる。pH調節剤の例としては、クエン酸、酢酸、アスコルビン酸、乳酸、アスパラギン酸、コハク酸、リン酸等の酸、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、リン酸三ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等の塩基、及び概して酸と該酸の塩との混合物を含む緩衝剤が挙げられる。任意に、本発明の化合物の活性を実質的に妨げない限り、医薬組成物中には他の活性作用物質が含まれていてもよい。
或る特定の実施形態において、賦形剤は、ホスホグリセリド;ホスファチジルコリン;ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC);ジオレイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE);ジオレイルオキシプロピルトリエチルアンモニウム(DOTMA);ジオレオイルホスファチジルコリン;コレステロール;コレステロールエステル;ジアシルグリセロール;ジアシルグリセロールスクシネート;ジホスファチジルグリセロール(DPPG);ヘキサンデカノール(hexanedecanol);脂肪アルコール;ポリエチレングリコール(PEG);ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル;パルミチン酸又はオレイン酸等の界面活性脂肪酸;脂肪酸;脂肪酸モノグリセリド;脂肪酸ジグリセリド;脂肪酸アミド;ソルビタントリオレエート(Span(商標)85)グリココレート;ソルビタンモノラウレート(Span(商標)20);ポリソルベート20(Tween(商標)20);ポリソルベート60(Tween(商標)60);ポリソルベート65(Tween(商標)65);ポリソルベート80(Tween(商標)80);ポリソルベート85(Tween(商標)85);ポリオキシエチレンモノステアレート;サーファクチン;ポロキサマー;ソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル;レシチン;リゾレシチン;ホスファチジルセリン;ホスファチジルイノシトール;スフィンゴミエリン;ホスファチジルエタノールアミン(ケファリン);カルジオリピン;ホスファチジン酸;セレブロシド;ジセチルホスフェート;ジパルミトイルホスファチジルグリセロール;ステアリルアミン;ドデシルアミン;ヘキサデシルアミン;アセチルパルミテート;グリセロールリシノレエート;ヘキサデシルステアレート;イソプロピルミリステート;チロキサポール;ポリ(エチレングリコール)5000-ホスファチジルエタノールアミン;ポリ(エチレングリコール)400-モノステアレート;リン脂質;高い界面活性特性を有する合成及び/又は天然洗剤;デオキシコール酸塩;シクロデキストリン;カオトロピック塩;イオン対形成剤(ion pairing agent);グルコース、フルクトース、ガラクトース、リボース、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース、セロビオース、マンノース、キシロース、アラビノース、グルクロン酸、ガラクツロン酸、マンヌロン酸、グルコサミン、ガラクトサミン及びノイラミン酸;プルラン、セルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシセルロース(HC)、メチルセルロース(MC)、デキストラン、シクロデキストラン、グリコーゲン、ヒドロキシエチルデンプン、カラギーナン、グリコン(glycon)、アミロース、キトサン、N,O-カルボキシルメチルキトサン、アルギン及びアルギン酸、デンプン、キチン、イヌリン、コンニャク、グルコマンナン、プスツラン(pustulan)、ヘパリン、ヒアルロン酸、カードラン及びキサンタン、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、エリトリトール、マルチトール及びラクチトール、プルロニックポリマー、ポリエチレン、ポリカーボネート(例えば、ポリ(1,3-ジオキサン-2-オン))、ポリ無水物(例えばポリ(セバシン酸無水物))、ポリプロピルフマレート、ポリアミド(例えばポリカプロラクタム)、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリエステル(例えばポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチド-コ-グリコリド、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酸(例えばポリ(β-ヒドロキシアルカノエート))、ポリ(オルトエステル)、ポリシアノアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリホスファゼン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ尿素、ポリスチレン及びポリアミン、ポリリシン、ポリリシン-PEGコポリマー及びポリ(エチレンイミン)、ポリ(エチレンイミン)-PEGコポリマー、グリセロールモノカプリロカプレート、プロピレングリコール、ビタミンE TPGS(d-α-トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネートとしても知られる)、ゼラチン、二酸化チタン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー(PEO/PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)から選択される。
幾つかの実施形態においては、本発明の化合物は、凍結乾燥粉末製剤として提供され得る。凍結乾燥粉末製剤は、例えば、沸騰ではなく昇華によって残留溶剤を除去する低温脱水法によって調製され得る。凍結乾燥は、加工において使用される低温による製品の完全性を通常維持するため、敏感な固体材料の製剤化に好ましい方法である。さらに、凍結乾燥固体は、この方法により形成された微視的細孔の存在により、一層迅速かつ簡単に再構築可能になる。凍結乾燥中に使用される高真空は、あらゆる望ましくない揮発性成分、例えば、メタノール、エタノール、又は他の揮発性有機物質の徹底的除去を確実にする。一実施形態において、本明細書中に記載される化合物及び生成物の凍結乾燥された粉末製剤は、メタノールを重量基準で約5%、約4%、約3%、約2%、約1%、約0.5%、又は約0.01%未満含有する。製薬用途で使用される固体、特に敏感な材料の凍結乾燥法は、当該技術分野で既知である。凍結乾燥は、あらゆる市販装置、例えば、シェルフ式/キャビネット式、接触式、放射式、又はマイクロ波アシスト凍結乾燥機を用いて行うことができる。
典型的な凍結乾燥手順は、4工程で構成される。第一工程(前処理)では、化合物を、適切な溶剤に溶解させ、安定性の向上、外観の保存、又は後段の処理の改善に必要であればそれに応じて、添加賦形剤を、任意選択で加える。さらに、活性化合物の溶液は、凍結及び後段の昇華プロセスの補助に適切なように濃縮することができる。さらに、成分を、初期個別瞬間凍結させて、凍結乾燥の完了時に自由流動固体が形成することを確実にすることができる。
第二工程(凍結)では、容器中、活性化合物の溶液を、その溶液の三重点より低温で凍結させて、融解ではなく昇華が生じることを確実にする。任意選択で、この材料は、アニーリングと呼ばれるプロセスで温度を上下させるサイクルに供することができる。凍結乾燥させようとしている化合物が非晶質固体である場合、この化合物は、三重点を有さない可能性があるが、その代わりに臨界点を有する。非晶質固体は、その後の乾燥工程中に固体が再融解又は崩壊するのを防ぐため、凍結乾燥プロセス全体を通じて臨界点より低温に維持しなければならない。敏感な材料の場合、凍結工程は、材料温度を約-50℃~-80℃に下げることにより迅速に行われることが多い。これにより、凍結乾燥される材料の構造完全性を低下させ不良構造を招く可能性のある巨大溶剤結晶の形成が阻止される。
第三工程(一次乾燥)では、容器の圧が(典型的には、数ミリバールの範囲に)下げられ、溶剤が昇華するように最小限の熱が材料に加えられる。圧は、典型的には、部分真空の適用により制御される。少量の熱を加えて、溶剤分子の昇華を促進することができる。容器内の空気密度が低いため、典型的には、この熱は、伝導又は輻射を介して加えられる。
第四工程(二次乾燥)では、あらゆる残存不凍溶剤分子を除去するため、温度が、一次乾燥段階よりも高温に上げられる。溶剤分子と凍結材料との間に形成された可能性のあるあらゆる物理化学的相互作用を破壊するために、温度上昇が必要である。さらに、脱離を促進するため、典型的には、圧が一次乾燥工程よりも下げられる。
凍結乾燥プロセスの完了に際して、真空は、典型的には、不活性ガス、例えば、窒素で解除され、そして適切な入れ物に密閉される。典型的な入れ物として、所望の使用時に破壊開封される密閉ガラスを含む密閉アンプルが挙げられる。活性材料は、続いて、使用時に、適切な担体を用いて再構築することができ、担体は、例えば、本明細書中に記載されるもの、例えば、滅菌水又はグリセリン等である。
一態様においては、式I~式XXVIIの化合物は、一実施形態においては、制御放出をもたらすインプラント製剤として投与される。インプラントは、あらゆる所望の形状であってもよく、一実施形態においては、インプラントは、ロッド、シリンダー、又はペレットである。一実施形態においては、本発明は、式I~式XXVIIのプロドラッグを含む持続放出性非晶質固体ガラス製剤を含む。一実施形態においては、式I~式XXVIIのプロドラッグを含む組成物を機械加工、成形、エマルジョン処理、エレクトロスピニング、エレクトロスプレー、ブロー成形、又は押出して、繊維、繊維メッシュ、織布、不織布、ペレット、シリンダー、ミクロスフェア、ナノスフェア、又はあらゆる他の種類の成形品が形成され、そこから化合物はガラス質状態で放出され、それにより、例えば体温(およそ37℃)で制御放出が可能となる。一実施形態においては、その状態のガラス質により、クロマカリム、又は一実施形態においては、レブクロマカリムの制御放出が高められる。一実施形態においては、ガラス質状態を有する物品は、制御放出性の賦形剤、機械的完全性を高める賦形剤、及び/又は結合性の賦形剤を含まない。
本明細書において使用される「ガラス質状態」という用語は、70%(重量/重量)、80%(重量/重量)、90%(重量/重量)、95%(重量/重量)、98%(重量/重量)、又は99%(重量/重量)を超える式I~式XXVIIの1つ以上の化合物を含み、38℃~150℃の範囲のガラス転移温度を示す非晶質固体を指す。ガラス質状態においては、DSC又はXRDにより測定した場合、結晶化度のレベルは低く、0%~15%、例えば0%~1%、0%~3%、0%~5%、0%~7%、0%~9%、0%~10%、又は0%~13%の範囲である。本開示のガラス製剤は、式I~式XXVIIの1つ以上の化合物の熱処理又は溶剤処理を使用して形成され得る。
幾つかの実施形態においては、持続放出性非晶質固体ガラス製剤は、およそ37℃、例えば35℃~38℃の範囲の温度で、注射、例えば眼注射に続く表面侵食を通じて、式I~式XXVIIのプロドラッグを放出する。幾つかの実施形態においては、表面侵食により、式I~式XXVIIの全化合物のパーセンテージとして、約90%未満、約80%未満、約70%未満、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満、又は約5%未満の式I~式XXVIIの化合物が放出された後に、クロマカリム、又は幾つかの実施形態においては、レブクロマカリムの放出に続く。
幾つかの実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を機械加工、成形、エマルジョン処理、エレクトロスピニング、エレクトロスプレー、ブロー成形、又は押出して、繊維、繊維メッシュ、織布、不織布、ペレット、シリンダー、ミクロスフェア、ナノスフェアを形成し、こうしてガラス質状態の固体が形成される。次に、ガラス質状態の固体を、そのガラス転移温度Tgを超えて加熱し、熱処理する。代替的な実施形態においては、マイクロ粒子若しくはナノ粒子、又はロッド、コーン、若しくはシリンダー等の別の成形品は、式I~式XXVIIの化合物を溶融して他の形状のガラス質状態ペレットを形成し、ガラス質状態の物品を粗い又は不規則な形状の粒子へと破砕し、篩を通して粒子を濾過し、Tgを超えて粒子を加熱して、これらを滑らかな物品、例えばマイクロ粒子、ナノ粒子、又はスフェアに丸めることによって作製される。
眼送達
眼治療に使用される場合に、本明細書に開示された又は本明細書に記載されるように使用される化合物は、典型的には、例えば液剤、懸濁液剤、又は他の製剤として、眼内、硝子体内、角膜実質内、前房内、テノン嚢下、網膜下、眼球後、眼球周囲、脈絡膜上、脈絡膜下、脈絡膜、結膜、結膜下、上強膜、眼周囲、経強膜、眼球後、後部強膜近傍、角膜周囲を介して、涙点及び/又は涙小管内系内で、又は粘液、ムチン、若しくは粘膜バリアを通じて、即時放出若しくは制御放出の方式で、又は眼デバイス、注射、若しくは局所投与製剤、例えば滴剤として提供される液剤、懸濁剤、若しくはエマルジョン剤を介して投与される。
適切な非水性の薬学的に許容可能な担体としては、限定されるものではないが、オレオイルポリエチレングリコールグリセリド、リノレオイルポリエチレングリコールグリセリド、ラウロイルポリエチレングリコールグリセリド、流動パラフィン(Paraffinum liquidum、鉱油)、軽質流動パラフィン(低粘度パラフィン、Paraffinum perliquidum、軽質鉱油)、軟パラフィン(ワセリン)、硬パラフィンのような炭化水素ビヒクル、ヒマシ油、ラッカセイ油、若しくはゴマ油のような植物性脂肪油、中鎖トリグリセリド(MCT、飽和脂肪酸、好ましくはオクタン酸及びデカン酸とのトリグリセリド)、イソプロピルミリステート、カプリロカプロイルマクロゴール-8グリセリド、カプリロカプロイルポリオキシル-8グリセリドのような合成脂肪油、セチルステアリルアルコール等の羊毛アルコール、羊毛脂、グリセロール、プロピレングリコール、カプリル酸/カプリン酸のプロピレングリコールジエステル、ポリエチレングリコール(PEG)、半フッ素化アルカン(例えば、国際公開第2011/113855号に記載される)、又はそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、溶液に使用される非水性の薬学的に許容可能なビヒクルは疎水性である。
本発明による局所眼科用医薬組成物において使用される薬学的に許容可能な賦形剤としては、限定されるものではないが、安定剤、界面活性剤、ゲル化剤のようなポリマーベースの担体、有機共溶剤、pH活性成分、浸透圧活性成分、及び保存剤が挙げられる。
本発明による局所眼科用医薬組成物において使用される界面活性剤としては、限定されるものではないが、リン脂質、ホスファチジルコリン、レシチン、カルジオリピン、脂肪酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチド、チロキサポール等の脂質、PEG400、PEG1500、PEG2000、ポロキサマー407、ポロキサマー188、ポリソルベート80、ポリソルベート20のようなポリエチレングリコール及び誘導体、ラウリン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、又はそれらの混合物、好ましくはポリソルベート80が挙げられる。本発明による局所眼科用医薬組成物において使用されるゲル化剤のような適切なポリマーベースの担体としては、限定されるものではないが、セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、アミラーゼ(amylase)及び誘導体、アミロペクチン及び誘導体、デキストラン及び誘導体、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、並びにHEMA、カルボポールのようなポリアクリル酸若しくはポリメタクリル酸の誘導体等のアクリルポリマー、並びに上述のものの誘導体、又はそれらの混合物が挙げられる。
本発明による医薬組成物において使用される緩衝剤又はpH調整剤等の適切なpH活性成分としては、限定されるものではないが、リン酸二ナトリウム、リン酸一ナトリウム、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩酸、水酸化ナトリウムを含む、酢酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、クエン酸緩衝液、及びリン酸緩衝液が挙げられる。pH活性成分は、一般にpH4~9の範囲である組成物についての目標pHに基づいて選択される。一実施形態においては、式I~式IIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含む製剤は、およそ5から8の間、5.5から7.4の間、6から7.5の間、又は6.5から7の間のpHを有する。一実施形態においては、製剤は、およそ6.5から7のpHのクエン酸緩衝液を含む。別の実施形態においては、製剤は、およそ6.5から7のpHのリン酸緩衝液を含む。本発明による医薬組成物において使用される適切な浸透圧活性成分としては、限定されるものではないが、塩化ナトリウム、マンニトール、及びグリセロールが挙げられる。
本発明による医薬組成物において使用される有機共溶剤としては、限定されるものではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、N-メチルピロリドン、2-ピロリドン、3-ピロリジノール、1,4-ブタンジオール、ジメチルグリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ソルケタール、グリセロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。
本発明による医薬組成物において使用される保存剤としては、限定されるものではないが、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、臭化ベンゾドデシニウム、塩化ベンゼトニウム、チオメルサール、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、ソルビン酸、メチルパラベン及びプロピルパラベン、クロルヘキシジンジグルコネート、EDTA、又はそれらの混合物が挙げられる。
或る特定の実施形態においては、眼用液剤は、mg/mLにおいて測定されて、およそ0.1%~5.0%の式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含む。或る特定の実施形態においては、眼用液剤は、mg/mLにおいて測定されて、およそ5%~30%の式I~式XXVIIの化合物を含む。一実施形態においては、該液剤は、mg/mLにおいて測定されて、およそ0.2%~4.5%、0.3%~3.0%、0.4%~2.0%、又は0.5%~1.5%の式I~式XXVIIの化合物を含む。一実施形態においては、該液剤は、少なくとも10%、少なくとも8%、少なくとも5%、少なくとも4%、少なくとも3%、少なくとも2%、少なくとも1%、少なくとも0.9%、少なくとも0.7%、少なくとも0.5%、少なくとも0.3%、又は少なくとも0.1%の式I~式XXVIIの化合物を含む。別の実施形態においては、該液剤は、少なくとも30%、少なくとも25%、少なくとも20%、又は少なくとも15%の式I~式XXVIIの化合物を含む。一実施形態においては、該液剤は、およそ0.2%、0.4%、又は0.8%の式I~式XXVIIの化合物又はそれらの塩を含む。一実施形態においては、該液剤は、およそ0.5%、1%、又は2%の式I~式XXVIIの化合物又はそれらの塩を含む。
別の実施形態においては、該液剤は、約2.5mM~500mMの範囲の式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩の濃度を有する。一実施形態においては、その濃度は、約550mM、500mM、450mM、400mM、350mM、300mM、250mM、200mM、150mM、100mM、50mM、45mM、40mM、35mM、30mM、25mM、20mM、15mM、10mM、8mM、6mM、5mM、4mM、3mM、2.5mM、2.0mM、1.5mM、又は1.0mMを超えない。
一実施形態においては、式I~式XXVII Iの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩の濃度は、およそ0.2%~2%(5mM~52mMの溶液に相当)の範囲である。一実施形態においては、その濃度は、少なくとも0.2%(5Mに相当)、少なくとも0.4%(10mMに相当)、少なくとも0.5%(12.5mMに相当)、少なくとも0.8%(20mMに相当)、少なくとも1%(およそ25mMに相当)、又は少なくとも2%(およそ50mMに相当)である。
式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を、代替的な経路、すなわち、硝子体内注射、角膜実質内注射、前房内注射、テノン嚢下注射、網膜下注射、眼球後注射、眼球周囲注射、脈絡膜上注射、脈絡膜下注射、脈絡膜注射、結膜注射、結膜下注射、上強膜注射、眼周囲注射、経強膜注射、後部強膜近傍注射、角膜周囲注射、若しくは涙管注射を使用して、又は粘液、ムチン、若しくは粘膜バリアを通じて、即時放出若しくは制御放出の方式で、又は眼デバイス、若しくは注射を介して、眼療法に使用することもできる。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、脈絡膜上注射を介して投与される。脈絡膜上送達は、米国特許第9,636,332号、米国特許第9,539,139号、米国特許第10,188,550号、米国特許第9,956,114号、米国特許第8,197,435号、米国特許第7,918,814号、並びに国際公開第2012/051575号、国際公開第2015/095772号、国際公開第2018/031913号、国際公開第2017/192565号、国際公開第2017/190142号、国際公開第2017/120601号、及び国際公開第2017/120600号に記載されている。
脈絡膜上腔への薬物の低侵襲的送達のためのデバイスは、薬物又は薬物含有材料を脈絡膜上腔に直接注射する針を含み得る。このデバイスはまた、内側脈絡膜層への穿孔又は外傷なしに、結膜及び強膜組織を通って脈絡膜上腔に又は脈絡膜上腔のすぐ隣に針を前進させる要素を備え得る。送達デバイスの先端突先の位置は、超音波若しくは光コヒーレンストモグラフィー等の非侵襲的イメージング、デバイスの組織接触部分にある外部深さマーカー若しくは止め具、デバイスに組み込まれた深さセンサー若しくは位置センサーによって、又はそのようなセンサーの組合せによって確認され得る。例えば、送達デバイスは、脈絡膜の深さ及び位置を測定する光導体若しくは超音波センサー等の先端突先にあるセンサー、又は脈絡膜上腔への進入による局所的流体圧力の変化を測定する圧力トランスデューサーを含み得る。一実施形態においては、脈絡膜上注射は、26ゲージ、27ゲージ、28ゲージ、29ゲージ、又は30ゲージの薄壁又はレギュラー壁の針を用いて行われる。代替的な実施形態においては、脈絡膜上注射は、31ゲージ、32ゲージ、又は33ゲージの薄壁又はレギュラー壁の針を用いて行われる。
眼への薬物送達のための多くの方法及びデバイスが当該技術分野で既知である。非限定的な例は以下の特許及び特許出願(完全に引用することにより本明細書の一部をなす)に記載されている。例は、「眼用トロカール組立体(Ocular trocar assembly)」と題する米国特許第8,192,408号(Psivida Us, Inc.);「経強膜送達(Transcleral delivery)」と題する米国特許第7,585,517号(Macusight, Inc.);「眼科用組成物(Ophthalmic composition)」と題する米国特許第5,710,182号及び米国特許第5,795,913号(Santen OY);「眼疾患及び病態を治療する配合物(Formulations for treating ocular diseases and conditions)」と題する米国特許第8,663,639号、「血管透過性関連疾患又は病態のための配合物及び方法(Formulations and methods for vascular permeability-related diseases or conditions)」と題する米国特許第8,486,960号、「疾患又は病態の治療のための液体配合物(Liquid formulations for treatment of diseases or conditions)」と題する米国特許第8,367,097号及び米国特許第8,927,005号、「送達物質及びそれを使用する薬物送達系(Delivering substance and drug delivery system using the same)」と題する米国特許第7,455,855号(Santen Pharmaceutical Co., Ltd.);「視力及び疼痛のための適合治療用シールド(Conformable Therapeutic Shield For Vision and Pain)」と題する国際公開第2011/050365号、及び「疼痛管理及び視力のための治療用デバイス(Therapeutic Device for Pain Management and Vision)」と題する国際公開第2009/145842号(Forsight Labs, LLC);「植え込み型治療用デバイス(Implantable therapeutic device)」と題する米国特許第9,066,779号及び米国特許第8,623,395号、「治療用物質を送達する眼科用インプラント(Ophthalmic Implant for Delivering Therapeutic Substances)」と題する国際公開第2014/160884号、「後眼部薬物送達(Posterior segment drug delivery)」と題する米国特許第8,399,006号、米国特許第8,277,830号、米国特許第8,795,712号、米国特許第8,808,727号、米国特許第8,298,578号及び国際公開第2010/088548号、「ポート送達系インプラントからの低溶解性化合物の持続眼内送達系(Systems for Sustained Intraocular Delivery of Low Solubility Compounds from a Port Delivery System Implant)」と題する国際公開第2014/152959号及び米国特許出願公開第20140276482号、「薬物送達のための注入装置及び方法(Injector apparatus and method for drug delivery)」と題する米国特許第8,905,963号及び米国特許第9,033,911号、「粘液を増加又は低減する配合物及び方法(Formulations and Methods for Increasing or Reducing Mucus)」と題する国際公開第2015/057554号、「眼内挿入装置及び方法(Ocular insert apparatus and methods)」と題する米国特許第8,715,712号及び米国特許第8,939,948号、「治療用デバイスの挿入及び除去方法及び装置(Insertion and Removal Methods and Apparatus for Therapeutic Devices)」と題する国際公開第2013/116061号、「眼への薬物の持続放出のための眼科用システム(Ophthalmic System for Sustained Release of Drug to the Eye)」と題する国際公開第2014/066775号、「植え込み型治療用デバイス(Implantable Therapeutic Device)」と題する国際公開第2015/085234号及び国際公開第2012/019176号、「薬物送達のための多孔構造を決定する方法及び装置(Methods and Apparatus to determine Porous Structures for Drug Delivery)」と題する国際公開第2012/065006号、「前眼部薬物送達(Anterior Segment Drug Delivery)」と題する国際公開第2010/141729号、「眼痛の治療のための角膜脱神経(Corneal Denervation for Treatment of Ocular Pain)」と題する国際公開第2011/050327号、「植え込み型治療用デバイスを用いた小分子送達(Small Molecule Delivery with Implantable Therapeutic Device)」と題する国際公開第2013/022801号、「後眼部薬物送達のための結膜下インプラント(Subconjunctival Implant for Posterior Segment Drug Delivery)」と題する国際公開第2012/019047号、「埋め込みデバイス用の治療剤配合物(Therapeutic Agent Formulations for Implanted Devices)」と題する国際公開第2012/068549号、「組み合わせ送達方法及び装置(Combined Delivery Methods and Apparatus)」と題する国際公開第2012/019139号、「眼内挿入装置及び方法(Ocular Insert Apparatus and Methods)」と題する国際公開第2013/040426号、「薬物送達のための注入装置及び方法(Injector Apparatus and Method for Drug Delivery)」と題する国際公開第2012/019136号、「流体交換装置及び方法(Fluid Exchange Apparatus and Methods)」と題する国際公開第2013/040247号(ForSight Vision4, Inc.)である。Kala Pharmaceuticalsは、米国特許第9,056,057号、米国特許第9,393,213号、米国特許第9,532,955号、米国特許第9,737,419号、米国特許第9,827,191号、及び米国特許第10,058,511号において粘液透過性ポリマーの使用を記載している。
活性化合物を送達する方法の付加的な非限定的な例は、「眼病態の治療のための前房内インプラント(Intracameral Implant for Treatment of an Ocular Condition)」と題する国際公開第2015/085251号(Envisia Therapeutics, Inc.);「改変エアロゾル粒子及び関連方法(Engineered Aerosol Particles, and Associated Methods)」と題する国際公開第2011/008737号、「マクロファージ又は免疫応答を調節する幾何学的に改変した粒子及び方法(Geometrically Engineered Particles and Methods for Modulating Macrophage or Immune Responses)」と題する国際公開第2013/082111号、「特に非湿潤鋳型における粒子複製を用いた分解性化合物及びその使用方法(Degradable compounds and methods of use thereof, particularly with particle replication in non-wetting templates)」と題する国際公開第2009/132265号、「介入薬物送達系及び関連方法(Interventional drug delivery system and associated methods)」と題する国際公開第2010/099321号、「高い忠実度、サイズ及び形状の粒子を有するポリマー粒子複合材(Polymer particle composite having high fidelity order, size, and shape particles)」と題する国際公開第2008/100304号、「ナノ粒子製作方法、システム及び材料(Nanoparticle fabrication methods, systems, and materials)」と題する国際公開第2007/024323号(Liquidia Technologies, Inc.及びノースカロライナ大学チャペルヒル校);「眼内での制御放出配合物のイオン導入送達(Iontophoretic Delivery of a Controlled-Release Formulation in the Eye)」と題する国際公開第2010/009087号(Liquidia Technologies, Inc.及びEyegate Pharmaceuticals, Inc.)及び「カーゴの細胞内送達及び放出のための組成物及び方法(Compositions and Methods for Intracellular Delivery and Release of Cargo)」と題する国際公開第2009/132206号、「化粧品用途のためのナノ粒子(Nano-particles for cosmetic applications)」と題する国際公開第2007/133808号、「医療デバイス、材料及び方法(Medical device, materials, and methods)」と題する国際公開第2007/056561号、「パターン化材料を作製する方法(Method for producing patterned materials)」と題する国際公開第2010/065748号、「生物医学/生体材料用途のためのナノ構造表面及びそのプロセス(Nanostructured surfaces for biomedical/biomaterial applications and processes thereof)」と題する国際公開第2007/081876号(Liquidia Technologies, Inc.)に提示されている。
局所皮膚送達又は経皮送達
式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩の投与としては、局所投与又は経皮投与を挙げることもできる。皮膚への局所適用に適した医薬組成物は、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ペースト剤、スプレー剤、エアロゾル剤、又は油剤の形態を取ることができ、任意に、石油ゼリー、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、又はそれらの組合せを含み得る。
経皮投与に適した医薬組成物は、レシピエントの表皮と長期間密接に接触を保つように適合された別個のパッチとして提供され得る。経皮投与に適した医薬組成物はまた、イオントフォレシスに(例えば、Pharmaceutical Research 3 (6):318 (1986)を参照)よって送達される場合もあり、典型的には、活性化合物の任意に緩衝された水溶液の形態を取る。一実施形態においては、生物学的組織、特に皮膚を横切って又はその中に薬物を送達するのに、マイクロニードルパッチ又はマイクロニードルデバイスが提供される。マイクロニードルパッチ又はマイクロニードルデバイスは、組織への損傷、痛み、又は刺激を最小限に抑えるか、又はそれらを伴わずに、皮膚又は他の組織バリアを越えて又はその中に臨床的に関連する速度で薬物送達を可能にする。
有利には、限定されるものではないが、コンディショニング剤、皮膚保護剤、他の酸化防止剤、UV吸収剤、日焼け止め活性剤、クレンジング剤、粘度調整剤、皮膜形成剤、エモリエント剤、界面活性剤、可溶化剤、保存剤、芳香剤、キレート剤、発泡剤又は消泡剤、乳白剤、安定剤、pH調整剤、吸収剤、固化防止剤、スリップ改良剤、様々な溶剤、可溶化剤、変性剤、研磨剤、増量剤、乳化安定剤、懸濁剤、着色剤、結合剤、コンディショニング剤-エモリエント、界面活性乳化剤、生物由来物質、抗ニキビ活性剤、抗しわ及び抗皮膚萎縮活性剤、皮膚バリア修復補助剤、化粧用緩和助剤(cosmetic soothing aids)、局所麻酔薬、人工日焼け剤及び促進剤、皮膚美白活性剤、抗微生物及び抗真菌活性剤、皮脂刺激剤、皮脂阻害剤、保湿剤、及び/又はそれらの組合せを含む多種多様なスキンケア活性成分及び不活性成分を、本発明による本化合物と組み合わせることができる。
一般に、コンディショニング剤を使用して、局所適用時及び局所適用後に保湿、水分補給、可塑化、潤滑、及び閉塞、又はそれらの組合せを介して、皮膚の外観及び/又は感触を改善することができる。コンディショニング成分の非限定的な例としては、限定されるものではないが、鉱油、ペトロラタム、C7~C40分岐鎖状炭化水素、C1~C30カルボン酸のC1~C30アルコールエステル、C2~C30ジカルボン酸のC1~C30アルコールエステル、C1~C30カルボン酸のモノグリセリド、C1~C30カルボン酸のジグリセリド、C1~C30カルボン酸のトリグリセリド、C1~C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1~C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1~C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1~C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖類のC1~C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアリールシロキサン、ポリアルカリールシロキサン、3個~9個のケイ素原子を有するシクロメチコン、植物油、水素化植物油、ポリプロピレングリコールC4~C20アルキルエーテル、ジC8~C30アルキルエーテル、及びそれらの混合物が挙げられる。約7個~約40個の炭素原子を有する直鎖状及び分岐鎖状の炭化水素の非限定的な例としては、限定されるものではないが、ドデカン、イソドデカン、スクアラン、コレステロール、水素化ポリイソブチレン、ドコサン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン、C7~C40イソパラフィン、C1~C30カルボン酸のモノグリセリド、C1~C30カルボン酸のジグリセリド、C1~C30カルボン酸のトリグリセリド、C1~C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1~C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1~C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、及びC1~C30カルボン酸(ここで、直鎖状カルボン酸、分岐鎖状カルボン酸、及びアリールカルボン酸を含む)のプロピレングリコールジエステル、並びにこれらの材料のプロポキシル化誘導体及びエトキシル化誘導体が挙げられる。
組成物において有用な日焼け止め剤の非限定的な例としては、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンの4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4-ヒドロキシジベンゾイルメタンとの4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンの4-N,N-(2-エチルヘキシル)-メチルアミノ安息香酸エステル、4-(2-ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタンの4-N,N-(2-エチルヘキシル)-メチルアミノ安息香酸エステル、2-エチルヘキシルp-メトキシシンナメート、2-エチルヘキシルN,N-ジメチル-p-アミノベンゾエート、p-アミノ安息香酸、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、オクトクリレン、オキシベンゾン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、4,4’-メトキシ-t-ブチルジベンゾイルメタン、4-イソプロピルジベンゾイルメタン、3-ベンジリデンカンファー、3-(4-メチルベンジリデン)カンファー、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、及びそれらの混合物が挙げられる。他の有用な日焼け止め剤としては、アミノ安息香酸(PABA)、ベンジリデンカンファー、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ジエタノールアミンp-メトキシシンナメート、5ジオキシベンゾン(5 dioxybenzone)、エチルジヒドロキシプロピル(PABA)、アミノ安息香酸グリセリル、サリチル酸ホモメンチル、イソプロピルジベンゾイルメタン、ローソン及びジヒドロキシアセトン、アントラニル酸メンチル、アントラニル酸メチル、メチルベンジリデンカンファー、オクトクリレン、オクチルジメチル(PABA)、オクチルメトキシシンナメート、オキシベンゾン、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、レッドペトロラタム、スリソベンゾン、二酸化チタン、サリチル酸トリエタノールアミン、酸化亜鉛、並びにそれらの混合物が挙げられる。
使用することができる日焼け止め剤の正確な量は、選択した日焼け止め剤と、達成が望まれる紫外線防御指数(SPF)とに応じて変動することになる。
所望であれば、組成物の粘度を高めるために、局所製剤に増粘剤を加えることができる。有用な増粘剤の例としては、限定されるものではないが、Carbopol及びPemulen等の水溶性ポリアクリル樹脂及び疎水変性されたポリアクリル樹脂、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、及びタピオカ等のデンプン、グアーガム及びアラビアガム等のガム、並びにヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテルが挙げられる。
多種多様な乳化剤も有用であり、限定されるものではないが、ソルビタンエステル、グリセリルエステル、ポリグリセリルエステル、メチルグルコースエステル、スクロースエステル、エトキシル化脂肪アルコール、硬化ヒマシ油エトキシレート、ソルビタンエステルエトキシレート、高分子乳化剤、シリコーン乳化剤、グリセリルモノエステル、好ましくは、C16~C22飽和、不飽和、及び分岐鎖状の脂肪酸のグリセリルモノエステル、例えば、オレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノパルミチン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、及びそれらの混合物、C16~C22飽和、不飽和、及び分岐鎖状の脂肪酸のポリグリセリルエステル、例えば、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-3、モノオレイン酸ジグリセロール、モノオレイン酸テトラグリセロール、及びそれらの混合物、メチルグルコースエステル、好ましくは、C16~C22飽和、不飽和、及び分岐鎖状の脂肪酸のメチルグルコースエステル、例えば、ジオレイン酸メチルグルコース、セスキイソステアリン酸メチルグルコース、及びそれらの混合物、スクロース脂肪酸エステル、好ましくは、C12~C22飽和、不飽和、及び分岐鎖状の脂肪酸のスクロースエステル、例えば、ステアリン酸スクロース、ラウリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース(例えば、CRODESTA(商標)F10)、及びそれらの混合物、C12~C22エトキシル化脂肪5アルコール、例えば、オレス-2、オレス-3、ステアレス-2、及びそれらの混合物、硬化ヒマシ油エトキシレート、例えば、PEG-7硬化ヒマシ油、ソルビタンエステルエトキシレート、例えば、ペルオレイン酸PEG-40ソルビタン、ポリソルベート-80、及びそれらの混合物、高分子乳化剤、例えば、エトキシル化ドデシルグリコールコポリマー、並びにシリコーン乳化剤、例えば、ラウリルメチコンコポリオール、セチルジメチコン、ジメチコンコポリオール、及びそれらの混合物が挙げられる。
全身送達
別の実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩は、有効量において所望の効果を達成するあらゆる全身経路を介して投与される。例は、液剤、懸濁液剤、エマルジョン剤、又は凍結乾燥粉末剤を含む、経口送達、頬側送達、舌下送達、静脈内送達、皮下送達、筋肉内送達、髄腔内送達、又は鼻腔内送達を含む経腸投与又は非経口投与である。場合によっては、組成物は液体形態において分配又は包装される。代替的には、製剤は、例えば、適切な液体製剤の凍結乾燥によって得られる固体として包装され得る。固体は、投与前に適切な担体又は希釈剤で再構成され得る。一実施形態においては、化合物は、坐剤、クリーム剤、ゲル剤、ローション剤、又は軟膏剤を介して経膣投与される。
他の投与形態としては、経口、直腸、舌下、唇下、又は頬側が挙げられ、これらの経路に典型的な剤形としては、丸剤、錠剤、カプセル剤、液剤、懸濁液剤、エマルジョン剤、及び坐剤が挙げられる。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物、それらの薬学的に許容可能な塩は、吸入肺経路を介して投与される。肺薬物送達用の剤形としては、噴射剤、非水性吸入器、乾燥粉末吸入器、及びジェットネブライザー又は超音波ネブライザーが挙げられる。
経口送達
一態様においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩は、経口投与される。化合物は、プロドラッグを無溶媒の化学物質(例えば、粉末、無定形態、非晶質形態、又は油)として製剤化すること、又はプロドラッグを薬学的に許容可能な賦形剤と混合することを含むあらゆる所望の技術を使用して製剤化され得る。経口送達用の得られる薬学的に許容可能な組成物は、有効量のプロドラッグ又はその薬学的に許容可能な塩と、1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤とを含む。
経口投与用の典型的な剤形としては、丸剤、錠剤、カプセル剤、ジェルカプセル剤、液剤、懸濁液剤、又はエマルジョン剤が挙げられる。剤形はまた、区画化を特徴とし得る。例えば、剤形が丸剤、錠剤、又はカプセル剤である場合に、これは、異なる賦形剤又は異なる濃度の賦形剤を有する異なる材料の層を有し得る。例えば、腸溶コーティングされた経口錠剤を使用して、経口投与経路についての化合物の生物学的利用能を高めることができる。腸溶コーティングは、錠剤が胃酸に耐えることを可能にする賦形剤の層であることになる。最も有効な剤形は、選択された特定の作用物質の生物学的利用能/薬物動態だけでなく、患者における疾患の重症度にも依存することになる。投与し易く、有利な患者のコンプライアンスが見込まれるため、経口剤形が特に好ましい。
或る特定の実施形態においては、経口剤形は、本明細書において記載される1つ以上の追加の活性作用物質を含む。或る特定の実施形態においては、第2の活性作用物質は、本発明の化合物とは別個に投与される。
別の実施形態においては、或る剤形を別の剤形に変換して、特性を有利に改善することができる。例えば、固体の薬学的に許容可能な組成物を作る場合に、適切な液体の製剤化は凍結乾燥であり得る。固体は、投与前に適切な担体又は希釈剤で再構成され得る。
経口医薬組成物は、所望の結果を達成するあらゆる量の活性化合物、例えば、0.1重量%から99重量%の化合物、通常は少なくとも約5重量%の化合物を含み得る。幾つかの実施形態は、少なくとも約10%、15%、20%、25重量%~約50重量%、又は約5重量%~約75重量%の化合物を含む。
経口剤形は、例えば、必要に応じて、1日1回(q.d.)、1日2回(b.i.d.)、1日3回(t.i.d.)、1日4回(q.i.d.)、2日ごとに1回(Q2d)、3日ごとに1回(Q3d)、又は本明細書において記載される障害の治療をもたらすあらゆる投薬スケジュールで投与され得る。
IV.全身性の疾患及び障害の治療方法
心血管の疾患及び障害
カリウムチャネル活性は、血管筋細胞膜電位の主要な調節因子であり、カリウムチャネル活性は、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、心筋虚血、及び慢性心不全を含む心血管疾患の間にしばしば変化する。血管収縮及び動脈の拡張能力の障害は、血管内のカリウムチャネル機能の欠陥及び/又は機能不全の結果である可能性が高い。カリウムチャネルを活性化(すなわち開口)するカリウムチャネル開口薬は、血管を拡張又は弛緩させる血管拡張薬として働き、動脈壁及び静脈が狭窄するのを防ぐ。
一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における高血圧症を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を投与して、治療を必要とする宿主における高血圧症を治療する。一実施形態においては、高血圧症は、全身性高血圧症及び/又は治療抵抗性高血圧症である。一実施形態においては、高血圧症は、ステージ1の高血圧症、ステージ2の高血圧症、ステージ3の高血圧症、又はステージ4の高血圧症である。一実施形態においては、高血圧症は急性である。一実施形態においては、高血圧症は慢性である。一実施形態においては、高血圧症は、原発性又は本態性である。一実施形態においては、高血圧症は二次性である。一実施形態においては、高血圧症は、肺動脈性高血圧症である。一実施形態においては、高血圧症は、新生児遷延性肺高血圧症である。
カリウムチャネル開口薬は、心筋に直接作用することにより虚血状態下及び心不全状態下での心筋機能不全を抑えることが研究により分かっている(Grover GJ, Garlid KD. ATP-sensitive potassium channels: a review of their cardioprotective pharmacology. J Mol Cell Cardiol 2000; 32: 677-95)。したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における急性心不全及び/又は慢性心不全を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を投与して、治療を必要とする宿主における心不全を治療する。一実施形態においては、心不全は、ステージ1、ステージ2、ステージ3、又はステージ4である。一実施形態においては、心不全は鬱血性心不全である。一実施形態においては、心不全は低拍出性心不全である。一実施形態においては、心不全は、急性心筋梗塞(AMI)又は心臓発作後の左心室不全である。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物は、毛細血管楔入圧を低下させるのに有効な量で提供される。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物は、治療又は予防を必要とする宿主におけるAMIに関連する不整脈及び/又は心室細動を治療又は予防するのに有効な量で提供される。一実施形態においては、宿主は焼灼処置を受けている。
一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩又はそれらの組成物を投与して、治療を必要とする宿主における急性、一過性、及び/又は慢性の心筋虚血を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩又はそれらの組成物を投与して、治療を必要とする宿主における心筋虚血を治療する。一実施形態においては、心筋虚血は急性である。一実施形態においては、心筋虚血は慢性である。
カリウムチャネル開口薬が心臓保護特性を表すという証拠が示されている。例えば、ニコランジル、アプリカリム、及びピナシジル等のカリウムチャネル開口薬は、外科的虚血及び心肺バイパスの幾つかの実験モデルにおいて心臓保護効果を示した。貯蔵前にカリウムチャネル開口薬を使用することで、長期の低温貯蔵後に心機能の保存がもたらされることも分かっている(Kevelaitis E, et al. Circulation, 1999: 100: 345)。したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩は、投与を必要とする宿主において心臓保護剤として投与される。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、投与を必要とする宿主において心臓保護剤として投与される。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物は、心臓発作を経験している宿主において心臓保護剤として使用される。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物は、心臓手術を受けている宿主において心臓保護剤として使用される。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物は、臓器提供前の心臓の保存に有効な量で提供される。
ニコランジル等のカリウムチャネル開口薬は、最小限の副作用で安定狭心症及び不安定狭心症を治療するのに有用であることが分かっている(Simpson D, Wellington K. Drugs 2004, 641941)。或る研究では、ニコランジルは、不安定狭心症用の積極的な抗狭心症治療に追加された場合に、プラセボと比較して一過性の心筋虚血、非持続性の心室性不整脈、及び上室不整脈を軽減した(Patel, D.J., et al. Eur Heart J. 1999, 20, 51)。したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における狭心症を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を投与して、治療を必要とする宿主における狭心症を治療する。一実施形態においては、狭心症は安定狭心症である。一実施形態においては、狭心症は不安定狭心症である。一実施形態においては、狭心症は、異型狭心症及び/又は発作性狭心症である。一実施形態においては、狭心症は微小血管狭心症である。
血管内皮は、血管を裏打ちする細胞の薄層であり、内皮の機能を損なう障害は内皮機能不全と呼ばれる。これは、心血管疾患、AMI、不安定な高血圧症(volatile hypertension)及び低灌流、夜間低血圧症、片頭痛、レイノー病、並びにアテローム性動脈硬化症の前兆であることが多い。したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における内皮機能不全を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における内皮機能不全を治療する。
微小血管機能不全(又は冠状動脈微小血管疾患)は、心筋に栄養補給する小血管が機能しなくなる原因となる非閉塞性冠状動脈疾患の一種である。微小血管機能不全を伴う患者は冠状動脈血管にプラークの蓄積を有しないが、血管の内壁に損傷を有し、それが痙攣を引き起こし、心筋への血流を減少させる可能性がある。本発明の代替的な実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩は、微小血管機能不全の治療に有効な量で提供される。
血管の疾患及び障害
カリウムチャネル活性は、血管筋細胞膜電位の主要な調節因子であり、したがってカリウムチャネル活性は、血管径、血流、灌流圧、血管抵抗、及び血圧に大きな影響を及ぼす。血管攣縮性疾患は、動脈又はより小さな血管の可逆的な限局性又はびまん性の血管収縮によって引き起こされる末梢血管障害である。血管攣縮性症候群としては、レイノー病、先端紫藍症、及び網状皮斑が挙げられる。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を投与して、レイノー病を治療する。
別の実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を使用して、下肢虚血を含む末梢動脈疾患又は末梢血管疾患を治療する。一実施形態においては、下肢虚血は急性である。一実施形態においては、下肢虚血は慢性である。
脳内の様々な誘因に対する過剰な血管収縮及び内皮機能不全はまた、片頭痛、特に内皮機能不全が原因であると考えられる片頭痛を引き起こす場合がある。一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における偏頭痛を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を投与して、治療を必要とする宿主における偏頭痛を治療する。
骨格筋及び平滑筋の疾患及び障害
カリウムチャネルは骨格筋及び平滑筋において見られる(Quasthoff et al. Neuroscience Letters 1990, 119:191)。ミオパチーは、筋線維が適切に機能しないことにより筋無力が引き起こされる筋肉の疾患である。一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩又はそれらの組成物を投与して、治療を必要とする宿主におけるミオパチーを治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主におけるミオパチーを治療する。
一実施形態においては、ミオパチーは後天性である。後天性ミオパチーは、炎症性ミオパチー、中毒性ミオパチー、及び全身状態に関連するミオパチーとして更に細分類され得る。一実施形態においては、炎症性ミオパチーは、多発性筋炎、皮膚筋炎、及び封入体筋炎(IBM)から選択される。中毒性ミオパチーは、薬物誘発性のミオパチーであり、コレステロール低下薬、HIV療法薬、抗ウイルス療法薬、リウマチ薬、及び抗真菌剤の使用により観察される副作用である(Valiyil et al. Curr Rheumatol Rep. 2010, 12, 213)。したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を投与して、薬剤によって誘発される中毒性ミオパチーを治療する。中毒性ミオパチーを誘発する薬剤の非限定的な例としては、ステロイド、コレステロール低下薬剤(例えば、スタチン、フィブラート、ナイアシン、及びエゼチミブ)、プロポフォール、アミオダロン、コルヒチン、クロロキン、抗ウイルス薬及びプロテアーゼ阻害剤、オメプラゾール、並びにトリプトファンが挙げられる。
代替的な実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を投与して、全身状態と関連するミオパチーを治療する。全身性疾患の非限定的な例としては、内分泌障害、全身性炎症性疾患、電解質平衡異常、重症疾患ミオパチー、及びアミロイドミオパチーが挙げられる。
一実施形態においては、ミオパチーは遺伝性である。遺伝性ミオパチーは、筋ジストロフィー、先天性ミオパチー、ミトコンドリアミオパチー、及び代謝性ミオパチーとして更に細分類され得る。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を投与して、ジストロフィノパチー(デュシェンヌ型筋ジストロフィー)、筋強直性ジストロフィー1型及び筋強直性ジストロフィー2型、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、眼咽頭型筋ジストロフィー、及び肢帯型筋ジストロフィーを含む筋ジストロフィーを治療する。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を投与して、ネマリンミオパチー又は中心コアミオパチーを含む先天性ミオパチーを治療する。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を投与して、酸性マルターゼ欠損症又は酸性α-1,4-グルコシダーゼ欠損症(ポンペ病)、糖原病3型~11型、カルニチン欠乏症、脂肪酸酸化異常症、及びカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ欠損症を含む代謝性ミオパチーを治療する。一実施形態においては、式I~式Xの化合物を投与して、カーンズ・セイヤー症候群(KSS)、ミトコンドリアDNA枯渇症候群(MDS)、ミトコンドリア脳筋症、乳酸アシドーシス、及び脳卒中様エピソード(MELAS)、母系遺伝性難聴及び糖尿病(MIDD)、ミトコンドリア神経胃腸管脳筋症(MNGIE)、赤色ぼろ線維を伴うミオクローヌス癲癇(MERRF)、神経障害、運動失調、及び網膜色素変性症(NARP)、並びにピアソン症候群を含むミトコンドリアミオパチーを治療する。
内分泌系の疾患及び障害
カリウムチャネル活性の変化に関連する内分泌系障害の1つは糖尿病である。膵臓に見られるカリウムチャネルは、インスリン放出のモジュレーターとして機能するため、グルコース代謝に影響を与える。チャネル開口薬、すなわちジアゾキシドは、高インスリン症による低血糖症の治療に使用されてきた(Dunne MJ, et al. N Engl J Med, 1997, 336:703)。
したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における糖尿病を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を投与して、治療を必要とする宿主における糖尿病を治療する。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物は、低血糖症の治療に有効な量で提供される。
肺の疾患及び障害
気管支平滑筋の興奮性は、喘息の特徴である気管支過敏症の原因の1つである。平滑筋の過分極を誘発し得るカリウムチャネル開口薬は、気管支喘息の治療に有用である(Fozard, JR.; Manley, PW. Potassium channel openers: agents for the treatment of airways hyperreactivity. New drugs for asthma, allergy and COPD. In: Hansel, TT.; Barnes, PJ., editors. Prog Respir Res. 2001. p. 77-80.p. 31)。ニコランジルはヒトにおいて気管支拡張作用を有することが分かっており(Wajima Z, et al. Crit Care Med, 2003, 31, 485)、クロマカリムは夜間喘息の治療に有用である(Williams, A.J. et al. Lancet, 1990, 336, 334)。
一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物は、気道過敏症の治療に有効な量で提供される。一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における閉塞性気道疾患を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における閉塞性気道疾患を治療する。一実施形態においては、閉塞性気道疾患は、喘息又は夜間喘息である。一実施形態においては、閉塞性気道疾患は、慢性気管支炎、肺気腫、嚢胞性線維症、及び細気管支炎から選択される。
泌尿器疾患、勃起不全、及び早期分娩
尿失禁は、筋肉過敏症及び膀胱の不随意収縮によって引き起こされ、特に高齢者において非常によく見られる。予備臨床試験においてクロマカリムを使用した結果、頻尿の症状に改善がもたらされた(Nurse, D.E. et al. Br J Urol, 1991, 68, 27-31)。一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩又はそれらの組成物を投与して、治療を必要とする宿主における尿失禁を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における尿失禁を治療する。
血管拡張薬はまた、勃起不全の治療において有用であり、血管の収縮の弛緩を助け、血流を改善するのに有用であることが分かっている。平滑筋を弛緩させるカリウムチャネル開口薬は、勃起を引き起こすのを助けることができる。或る研究では、潤滑ジェルとして適用されたミノキシジルは、勃起の促進においてプラセボ又はニトログリセリンよりも有効であった(Cavallini, G. J Urol 1991, 146, 50-53)。したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩又はそれらの組成物を投与して、治療を必要とする宿主における勃起不全を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における勃起不全を治療する。代替的な実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、女性の性的興奮障害の治療において血流を増加させるのに有効な量で使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物は、早期分娩用の治療薬として子宮の平滑筋を弛緩させるのに使用される。
皮膚科の疾患及び障害
カリウムチャネル開口薬は、毛包への血液供給を改善し、毛髪の成長を促進するのを助ける。発毛を改善するチャネル開口薬の一例としては、アンドロゲン性脱毛症を伴う男性及び女性型脱毛を伴う女性における脱毛用の治療薬として局所投与及び/又は経口投与されるミノキシジルの使用が挙げられる(Lucky, A.W. et al. J Am Acad Dermatol, 2004, 50, 541 and Olsen, E.A. et al. J Am Acad Dermatol, 2002, 47, 377)。ミノキシジルはまた、最大の脱毛から化学療法後の最初の再生までの禿げている期間を減らすのに役立った。したがって、一実施形態においては、有効量の化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、促進を必要とする宿主における脱毛を促進する。一実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、促進を必要とする宿主における脱毛を促進する。脱毛の種類の非限定的な例としては、男性型脱毛、女性型脱毛、脱毛症、及び貧毛症が挙げられる。
神経科の疾患及び障害
ATP感受性カリウムチャネルは、脳の黒質、新皮質、海馬、視床下部、及びミクログリアにおいて発現される(Rodriguez, M. J. et al. Oxidative Medicine and Cellular Longevity, 2013, 2013, 194546)。膜の過分極により、チャネル開口薬はニューロンの興奮性を低下させるため、癲癇、神経因性疼痛、虚血及び脳卒中、並びに神経変性を含む多くの神経科障害用の潜在的な療法剤である。クロマカリムはまた、癲癇発作の前に注射した場合に神経保護効果を誘発し(Blondeau, et al. Neurosci, 2000, 100, 465)、アルツハイマー病の特徴である脳血管アミロイドーシスの原因であるβ-アミロイド毒性に対する保護効果を示すことが分かっている(Chi, X. et al. Neurosci Lett, 2000, 290, 9)。
したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を投与して、治療を必要とする宿主における癲癇を治療する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物を投与して、治療を必要とする宿主における癲癇を治療する。一実施形態においては、癲癇は全般性癲癇である。一実施形態においては、癲癇は焦点性癲癇である。
神経変性はニューロンの消失及び死である。この細胞過程としては、ミクログリア及び星状細胞を含むグリア細胞の活性化を伴う神経炎症反応が挙げられる。ATP感受性カリウムチャネルはミクログリアにおいて見られるため、ミクログリアは、正常眼圧緑内障、原発性開放隅角緑内障、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、運動ニューロン疾患、脊髄小脳失調症、及び脊髄性筋萎縮症を含む神経変性及び神経変性の結果として発生する障害についての薬物標的に相当する。一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物を投与して、治療を必要とする宿主における神経変性を治療する。一実施形態においては、神経変性疾患は、アルツハイマー病、緑内障、パーキンソン病、ハンチントン病、運動ニューロン疾患、脊髄小脳失調症、及び脊髄性筋萎縮症から選択される。
腫瘍の低灌流及び低酸素
一態様においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を患者に投与して、腫瘍の低灌流又は腫瘍の低酸素を治療する。腫瘍の低灌流とは、腫瘍内の血流の低下を指す。腫瘍の低酸素とは、腫瘍細胞内の酸素レベルの低下を指す。2つの間には重複がある場合がある。
腫瘍が低灌流の状態にあるとき、恐らく腫瘍は急速に成長しているため、腫瘍治療薬が腫瘍細胞に到達し得るのに十分な血流を有しない。これは、化学療法薬による治療に対する耐性をもたらす可能性がある。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を腫瘍の低灌流を伴う患者に投与することで、こうして、腫瘍は化学療法薬等の抗腫瘍薬剤でより容易に治療される。
別の実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、例えば、外傷の結果としての非腫瘍細胞の低灌流を伴う患者に投与される。
腫瘍が低酸素である場合に、細胞内の酸素が欠乏しているため、腫瘍は低酸素状態になっている。低酸素である腫瘍は、転移挙動を示す可能性がより高くなり得る。したがって、一態様においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を有効量、任意に化学療法薬又は他の抗腫瘍治療薬と組み合わせて又はそれらと交互に患者に投与して、腫瘍の低酸素を治療する。
別の実施形態においては、有効量の本発明の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、任意にVEFG治療薬と組み合わせて投与して、低酸素又は低灌流を治療する。
代替的な実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩は、酸素療法(例えば、酸素マスク又は鼻の下に取り付けられて酸素補給する小さなチューブ)又は喘息薬剤(例えば、フルチカゾン、ブデソニド、モメタゾン、ベクロメタゾン、シクレソニド、モンテルカスト、ザフィルルカスト、ジロートン、サルメテロール、ホルモテロール、ビランテロール、アルブテロール、レバルブテロール、プレドニゾン、メチルプレドニゾン、オマリズマブ、メポリズマブ、ベンラリズマブ、又はレスリズマブ)と組み合わせて若しくはそれらと交互に使用される。
リンパ疾患
リンパ系は、体の毒素及び老廃物を取り除く働きをし、その主な役割は、白血球を含む液であるリンパ液を体全体に運び、感染症と戦うことである。この系は主に、リンパ液を濾過するリンパ節に接続されたリンパ管から構成されている。KATPチャネルはリンパ筋細胞によって発現され、或る特定のKATPチャネル開口薬がリンパ管を拡張することが研究により分かっている。
例えば、Garnerらによる最近の研究("KATP Channel Openers Inhibit Lymphatic Contractions and Lymph Flow as a Possible Mechanism of Peripheral Edema", Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, October 25, 2020)において論じられているように、摘出されたラット腸間膜リンパ管の律動収縮は、クロマカリム、硫酸ミノキシジル、及びジアゾキシド等のKATPチャネル開口薬に曝されると次第に減退する。クロマカリムの濃度を高めると、収縮の周波数及び振幅の減衰により、最終的に血管の収縮がなくなり、血管を通る流れが損なわれた。臨床的に関連する濃度で投与した場合に、硫酸ミノキシジル及びジアゾキシドで同様の効果が観察された。
リンパ系の最も一般的な疾患としては、リンパ節の肥大であるリンパ節腫脹、及び閉塞によるリンパ節のむくみであるリンパ浮腫が挙げられる。したがって、一実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、リンパ節腫脹又はリンパ浮腫を治療する。一実施形態においては、有効量の化合物1~化合物21又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、リンパ節腫脹又はリンパ浮腫を治療する。
リンパ管の炎症はリンパ管炎として知られており、症状としては一般に、感染部位の腫れ、発赤、及び/又は痛みが挙げられる。一実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、リンパ管炎を治療する。一実施形態においては、有効量の化合物1~化合物21又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、リンパ管炎を治療する。
リンパ節もウイルス、細菌、及び/又は真菌に感染する場合があり、これはリンパ節炎と呼ばれる。リンパ節炎の症状としてはまた、リンパ節周辺の発赤又は腫れが挙げられる。一実施形態においては、有効量の式I~式IIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、リンパ管炎を治療し、一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、抗生物質又は抗真菌薬剤と組み合わせて投与される。一実施形態においては、化合物1~化合物21は、抗生物質又は抗真菌薬剤と組み合わせて投与される。
リンパ系の一般的な癌は、白血球のリンパ球に由来する癌のホジキンリンパ腫である。この癌は体のあらゆる部分で発生する可能性があり、症状としては、頸部、腋下、又は鼠径部における痛みを伴わないリンパ節の腫大が挙げられる。古典的ホジキンリンパ腫及び結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫という2つの主要な種類のホジキンリンパ腫がある。ホジキンリンパ腫用の治療としては、化学療法及び/又は放射線が挙げられ、最も一般的な治療薬はモノクローナル抗体のリツキシマブ(Rituxan)である。一実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を化学療法及び/又は放射線と組み合わせて投与して、ホジキンリンパ腫を治療する。一実施形態においては、有効量の化合物1~化合物21又はその薬学的に許容可能な塩を化学療法及び/又は放射線と組み合わせて投与して、ホジキンリンパ腫を治療する。一実施形態においては、化学療法薬はリツキシマブである。
非ホジキンリンパ腫は、体がリンパ球と呼ばれる異常な白血球を大量に産生しすぎて、それが腫瘍につながる場合に発生する。非ホジキンリンパ腫の一般的な亜型は、B細胞非ホジキンリンパ腫である。症状としては、リンパ節の腫れ、発熱、及び/又は胸部痛が挙げられる。非ホジキンリンパ腫は、化学療法及び/又は放射線で治療される。一般的な治療は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾンに加えて、モノクローナル抗体のリツキシマブ(Rituxan)からなるR-CHOPとして知られるレジメンである。一実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を化学療法及び/又は放射線と組み合わせて投与して、非ホジキンリンパ腫を治療する。一実施形態においては、有効量の化合物1~化合物21又はその薬学的に許容可能な塩を化学療法及び/又は放射線と組み合わせて投与して、非ホジキンリンパ腫を治療する。一実施形態においては、化学療法薬は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、及びリツキシマブからなる。
キャッスルマン病は、リンパ節腫大を特徴とするリンパ増殖性障害の群であり、単中心性キャッスルマン病(UCD)、ヒトヘルペスウイルス8関連多中心性キャッスルマン病(HHV-8関連MCD)、及び特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)という少なくとも3つの異なる亜型がある。UCDにおいては、単一の領域にリンパ節の腫大が見られ、iMCDにおいては、複数の領域にリンパ節の腫大が見られる。HHV-8関連MCDは、複数の領域にリンパ節の腫大が見られるという点でiMCDに類似しているが、その患者はヒトヘルペスウイルス8にも感染している。
一実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、単中心性キャッスルマン病(UCD)、ヒトヘルペスウイルス8関連多中心性キャッスルマン病(HHV-8関連MCD)、及び特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)を含むキャッスルマン病を治療する。一実施形態においては、有効量の化合物1~化合物21又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、単中心性キャッスルマン病(UCD)、ヒトヘルペスウイルス8関連多中心性キャッスルマン病(HHV-8関連MCD)、及び特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)を含むキャッスルマン病を治療する。
リンパ管腫症は、嚢胞及び/又は病変がリンパ管から形成される疾患である。腫瘤は単一の局在性腫瘤で存在せずに広範囲に及ぶ。リンパ管腫症は、時間の経過に伴って異常に増殖するリンパ流路が拡大し、周囲の組織、骨、及び器官に浸潤する多系統障害である。リンパ管腫症は、小児及び10代の若者において最も蔓延している希少疾患である。標準的な治療はなく、多くの場合、治療は症状を軽減することのみを目的とする。一実施形態においては、有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、リンパ管腫症に関連する症状を治療又は軽減する。一実施形態においては、有効量の化合物1~化合物21又はその薬学的に許容可能な塩を投与して、リンパ管腫症に関連する症状を治療又は軽減する。
V.眼の疾患及び障害の治療方法
上強膜静脈圧(EVP)の低下及び遠位流出経路の改善
健康な眼においては、房水は毛様体によって産生された後、瞳孔を通って流れ、眼の前房を満たす。次に、房水は前房から線維柱帯網(TM)を経由してシュレム管へと排液される。シュレム管以降は、集合管が房水を上強膜静脈に運び、最終的に遠位静脈系へと流出する。上強膜血管系は、動静脈吻合と、血管拡張神経線維及び血管収縮神経線維によって神経支配される筋肉に富んだ静脈ネットワークとから構成されている。房水が上強膜静脈内で接触すると、房水の流出を遅くし得る逆行圧が生じ、これは上強膜静脈圧(EVP)と呼ばれる。
房水を産生及び流出するこの系は、単純に組織全体の圧力勾配によって駆動される。内側(IOP)及び外側(上強膜静脈圧(EVP))の圧力差により、房水は経路に沿って移動し、IOPは、房水動態のゴールドマンの改良モデルによって表されるようにEVPに直接関係している:
IOP=((房水流入-ブドウ膜強膜流出)/従来の房水流出率)+EVP。
正常なEVPは、8mmHg~12mmHgの範囲であり、EVPが1mmHg上昇するごとに、平均IOPが1mmHg上昇すると推定される。EVPは、体位、血管病理、体液量過剰、バルサルバ法、及び全身性疾患を含む様々な要因によって影響される可能性がある。EVPについての原因は、1)静脈鬱血(甲状腺関連眼症、上大静脈症候群、眼球後腫瘍、海綿静脈洞血栓症、及び眼窩アミロイドーシス)、2)動静脈瘻(頸動脈海綿静脈洞瘻、硬膜動静脈シャント、眼窩静脈瘤、及びスタージ・ウェーバー症候群)、及び3)特発性の3つのカテゴリーに分類され得る。
上強膜静脈圧(EVP)によって引き起こされる及び/又は悪化する眼障害としては、正常眼圧緑内障、原発性開放隅角緑内障、若年性緑内障及び先天性緑内障、ステロイド誘発性開放隅角緑内障、ステロイド誘発性眼内圧上昇、高眼圧症、血管新生緑内障、グレーブス眼症(又は甲状腺眼疾患(TED))、甲状腺関連眼窩症(TAO)、グレーブス眼窩症(GO)、眼球後腫瘍、海綿静脈洞血栓症、眼窩静脈血栓症、上強膜/眼窩静脈血管炎、上大静脈閉塞、上大静脈血栓症、頸動脈海綿静脈(CC)洞瘻、硬膜海綿静脈洞部シャント、眼窩静脈瘤、スタージ・ウェーバー症候群、並びに特発性上強膜静脈圧上昇が挙げられる。
一態様においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物、又はそれらの組成物は、EVPの上昇を伴う被験体における上強膜静脈圧(EVP)の上昇を治療するのに提供される。
一実施形態においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物、又はそれらの組成物は、上強膜静脈圧(EVP)の上昇によって引き起こされる眼障害を治療するのに提供される。一実施形態においては、上強膜静脈圧の上昇は特発性である。一実施形態においては、上強膜静脈圧の上昇は、静脈鬱血によって引き起こされる。一実施形態においては、上強膜静脈圧の上昇は、動静脈瘻及び/又はCC洞瘻によって引き起こされる。
一実施形態においては、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、正常眼圧緑内障、原発性開放隅角緑内障、若年性緑内障及び先天性緑内障、血管新生緑内障、並びにステロイド誘発性開放隅角緑内障から選択される眼障害を治療する。
一実施形態においては、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、ステロイド誘発性眼内圧上昇、正常眼圧緑内障、高眼圧症、スタージ・ウェーバー症候群、及び特発性上強膜静脈圧上昇から選択される眼障害を治療する。
一態様においては、化合物1~化合物21若しくはそれらの薬学的に許容可能な塩、又は式I~式XXVIIから選択される化合物、又はそれらの組成物は、滲出型AMD又は萎縮型AMDを含む加齢黄斑変性(AMD)を治療するのに提供される。
一実施形態においては、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、グレーブス眼症、甲状腺眼疾患(TED)、甲状腺関連眼窩症(TAO)、グレーブス眼窩症(GO)、眼球後腫瘍、海綿静脈洞血栓症、及び眼窩静脈血栓症から選択される眼障害を治療する。
一実施形態においては、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、上強膜/眼窩静脈血管炎、上大静脈閉塞症、上大静脈血栓症、頸動脈海綿静脈洞瘻、硬膜海綿静脈洞部シャント、及び眼窩静脈瘤から選択される眼障害を治療する。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、正常眼圧緑内障、原発性開放隅角緑内障、若年性緑内障及び先天性緑内障、血管新生緑内障、偽落屑緑内障、並びにステロイド誘発性開放隅角緑内障から選択される眼障害を治療する。一実施形態においては、緑内障は、原発性開放隅角緑内障(POAG)、原発性閉塞隅角緑内障、正常眼圧緑内障(NTG)、小児緑内障、偽落屑性緑内障、色素性緑内障、外傷性緑内障、血管新生緑内障、虹彩角膜内皮緑内障から選択される。原発性開放隅角緑内障は、慢性開放隅角緑内障、慢性単純緑内障、単純緑内障としても知られている。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、ステロイド誘発性眼内圧上昇、高眼圧症、スタージ・ウェーバー症候群、偽落屑緑内障、及び特発性上強膜静脈圧上昇から選択される眼障害を治療する。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、グレーブス眼症、甲状腺眼疾患(TED)、甲状腺関連眼窩症(TAO)、グレーブス眼窩症(GO)、眼球後腫瘍、海綿静脈洞血栓症、及び眼窩静脈血栓症から選択される眼障害を治療する。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療を必要とする宿主における上強膜静脈圧の上昇によって引き起こされる、上強膜/眼窩静脈血管炎、上大静脈閉塞症、上大静脈血栓症、頸動脈海綿静脈洞瘻、硬膜海綿静脈洞部シャント、及び眼窩静脈瘤から選択される眼障害を治療する。
一態様においては、眼内圧を低下させる方法であって、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を、それを必要とする宿主において上強膜静脈圧(EVP)を低下させるのに有効な量で投与することを含む、方法が提供される。
一態様においては、眼内圧を低下させる方法であって、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を、それを必要とする宿主において上強膜静脈圧(EVP)を低下させるのに有効な量で投与することを含む、方法が提供される。
一態様においては、眼内圧を低下させる方法であって、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を、それを必要とする宿主において遠位流出能を高めるのに有効な量で投与することを含む、方法が提供される。
一態様においては、眼内圧を低下させる方法であって、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を、それを必要とする宿主において遠位流出能を高めるのに有効な量で投与することを含む、方法が提供される。
別の態様においては、線維柱帯網(TM)における細胞外マトリックス(ECM)タンパク質の合成及び/又は沈着を低減する方法が提供される。TMは、眼の虹彩角膜角に位置する特殊化した組織であり、房水流出抵抗の調節を担っている。機能的なKATPチャネルは、TM及びシュレム管において存在し、これらのチャネルがチャネル開口薬によって活性化されると、チャネルは流出能を高めることが分かっている(Chowdhuryらの非特許文献4)。
したがって、一実施形態においては、眼内圧を低下させる方法であって、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を、線維柱帯網(TM)における細胞外マトリックス(ECM)タンパク質の合成及び/又は沈着を低減するのに有効な量で投与することを含む、方法が提供される。一実施形態においては、眼内圧を低下させる方法であって、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を、線維柱帯網(TM)における細胞外マトリックス(ECM)タンパク質の合成及び/又は沈着を低減するのに有効な量で投与することを含む、方法が提供される。
眼損傷の予防又は治療
網膜虚血は、血流ひいては酸素及び必要な栄養素が網膜から遮断されている状態である。網膜が必要な量の酸素を有しないと、細胞は死に始める。ATP感受性カリウムチャネルは網膜において存在し、KATPチャネル開口薬が神経保護効果を有することが分かっている。実際、レブクロマカリムは虚血性プレコンディショニングの効果を模擬することが分かっている(Ettaiche, M. et al. Brain Research, 2001, 890, 118)。
したがって、一実施形態においては、化合物1~化合物21又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療又は予防を必要とする宿主における虚血による眼損傷を治療又は予防する。一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩若しくは組成物を投与して、治療又は予防を必要とする宿主における虚血による眼損傷を治療又は予防する。
虚血性状態による眼損傷の結果である眼疾患の非限定的な例は、高血圧性網膜症、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、塞栓によって引き起こされ得る網膜動脈閉塞症、低灌流網膜症、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、後部虚血性視神経症(PION)、前部虚血性視神経症(AION)、非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)、並びに急性閉塞隅角緑内障及び慢性閉塞隅角緑内障である。
幾つかの実施形態においては、化合物1~化合物21、又は式I~式XXVIIの化合物を、投与を必要とする被験体に、例えば、
(1)プロスタグランジン(ラタノプロスト(Xalatan)、ビマトプロスト(Lumigan)、トラボプロスト(Travatan又はTravatan Z)、タフルプロスト(Zioptan)、若しくはラタノプロステンブノド(Vyzulta))、
(2)α2アドレナリン作動性アゴニスト(ブリモニジン又はアプラクロニジン)、
(3)β遮断薬(チモロール、ベタキソロール、レボブノロール、メチプラノロール、又はカルテオロール)、
(4)rhoキナーゼ阻害剤若しくはROCK阻害剤(リパスジル又はネタルスジル(Rhopressa))、
(5)第2のカリウムチャネル開口薬(ミノキシジル、ジアゾキシド、ニコランジル、又はピナシジル)、又は、
(6)炭酸脱水酵素阻害剤(ドルゾラミド、ブリンゾラミド、アセタゾラミド、ジクロルフェナミド、ピロカルピン、又はメタゾラミド)、
(7)PI3K阻害剤、例えば、ワートマニン、デメトキシビリジン、ペリホシン、イデラリシブ、ピクチリシブ、Palomid 529、ZSTK474、PWT33597、CUDC-907及びAEZS-136、デュベリシブ(duvelisib)、GS-9820、BKM120、GDC-0032(タセリシブ)、(2-[4-[2-(2-イソプロピル-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d][1,4]ベンゾオキサゼピン-9-イル]ピラゾール-1-イル]-2-メチルプロパンアミド)、MLN-1117((2R)-1-フェノキシ-2-ブタニル水素(S)-メチルホスホネート;又はメチル(オキソ){[(2R)-1-フェノキシ-2-ブタニル]オキシ}ホスホニウム))、BYL-719((2S)-N1-[4-メチル-5-[2-(2,2,2-トリフルオロ-1,1-ジメチルエチル)-4-ピリジニル]-2-チアゾリル]-1,2-ピロリジンジカルボキシアミド)、GSK2126458(2,4-ジフルオロ-N-{2-(メチルオキシ)-5-[4-(4-ピリダジニル)-6-キノリニル]-3-ピリジニル}ベンゼンスルホンアミド)(オミパリシブ)、TGX-221((±)-7-メチル-2-(モルホリン-4-イル)-9-(1-フェニルアミノエチル)-ピリド[1,2-a]-ピリミジン-4-オン)、GSK2636771(2-メチル-1-(2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6-モルホリノ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-カルボン酸ジヒドロクロリド)、KIN-193((R)-2-((1-(7-メチル-2-モルホリノ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-9-イル)エチル)アミノ)安息香酸)、TGR-1202/RP5264、GS-9820((S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モヒドロキシプロパン(mohydroxypropan)-1-オン)、GS-1101(5-フルオロ-3-フェニル-2-([S)]-1-[9H-プリン-6-イルアミノ]-プロピル)-3H-キナゾリン-4-オン)、AMG-319、GSK-2269557、SAR245409(N-(4-(N-(3-((3,5-ジメトキシフェニル)アミノ)キノキサリン-2-イル)スルファモイル)フェニル)-3-メトキシ-4メチルベンズアミド)、BAY80-6946(2-アミノ-N-(7-メトキシ-8-(3-モルホリノプロポキシ)-2,3-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]キナズ(quinaz))、AS 252424(5-[1-[5-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-フェニル)-フラン-2-イル]-メタ-(Z)-イリデン]-チアゾリジン-2,4-ジオン)、CZ 24832(5-(2-アミノ-8-フルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-N-tert-ブチルピリジン-3-スルホンアミド)、ブパルリシブ(5-[2,6-ジ(4-モルホリニル)-4-ピリミジニル]-4-(トリフルオロメチル)-2-ピリジンアミン)、GDC-0941(2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)-1-ピペラジニル]メチル]-4-(4-モルホリニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン)、GDC-0980((S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オン(RG7422としても知られる))、SF1126((8S,14S,17S)-14-(カルボキシメチル)-8-(3-グアニジノプロピル)-17-(ヒドロキシメチル)-3,6,9,12,15-ペンタオキソ-1-(4-(4-オキソ-8-フェニル-4H-クロメン-2-イル)モルホリノ-4-イウム)-2-オキサ-7,10,13,16-テトラアザオクタデカン-18-オエート)、PF-05212384(N-[4-[[4-(ジメチルアミノ)-1-ピペリジニル]カルボニル]フェニル]-N’-[4-(4,6-ジ-4-モルホリニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素)(ゲダトリシブ)、LY3023414、BEZ235(2-メチル-2-{4-[3-メチル-2-オキソ-8-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル]フェニル}プロパンニトリル)(ダクトリシブ(dactolisib))、XL-765(N-(3-(N-(3-(3,5-ジメトキシフェニルアミノ)キノキサリン-2-イル)スルファモイル)フェニル)-3-メトキシ-4-メチルベンズアミド)及びGSK1059615(5-[[4-(4-ピリジニル)-6-キノリニル]メチレン]-2,4-チアゾリジンジオン)、PX886([(3aR,6E,9S,9aR,10R,11aS)-6-[[ビス(プロパ-2-エニル)アミノ]メチリデン]-5-ヒドロキシ-9-(メトキシメチル)-9a,11a-ジメチル-1,4,7-トリオキソ-2,3,3a,9,10,11-ヘキサヒドロインデノ[4,5h]イソクロメン-10-イル]アセテート(ソノリシブ(sonolisib)としても知られる))、LY294002、AZD8186、PF-4989216、ピララリシブ(pilaralisib)、GNE-317、PI-3065、PI-103、NU7441(KU-57788)、HS 173、VS-5584(SB2343)、CZC24832、TG100-115、A66、YM201636、CAY10505、PIK-75、PIK-93、AS-605240、BGT226(NVP-BGT226)、AZD6482、ボクスタリシブ(voxtalisib)、アルペリシブ、IC-87114、TGI100713、CH5132799、PKI-402、コパンリシブ(BAY 80-6946)、XL 147、PIK-90、PIK-293、PIK-294、3-MA(3-メチルアデニン)、AS-252424、AS-604850、アピトリシブ(GDC-0980;RG7422)、
(8)BTK阻害剤、例えば、イブルチニブ(PCI-32765としても知られる)(Imbruvica(商標))(1-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-イル]プロパ-2-エン-1-オン)、ジアニリノピリミジン系阻害剤、例えばAVL-101及びAVL-291/292(N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド)(Avila Therapeutics)(米国特許出願公開第2011/0117073号(その全体が引用することにより本明細書の一部をなす))、ダサチニブ(N-(2-クロロ-6-メチルフェニル)-2-(6-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メチルピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボキサミド)、LFM-A13(α-シアノ-β-ヒドロキシ-β-メチル-N-(2,5-ジブロモフェニル)プロペンアミド)、GDC-0834(R-N-(3-(6-(4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド)、CGI-560 4-(tert-ブチル)-N-(3-(8-(フェニルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)フェニル)ベンズアミド、CGI-1746(4-(tert-ブチル)-N-(2-メチル-3-(4-メチル-6-((4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル)アミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)ベンズアミド)、CNX-774(4-(4-((4-((3-アクリルアミドフェニル)アミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イル)アミノ)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド)、CTA056(7-ベンジル-1-(3-(ピペリジン-1-イル)プロピル)-2-(4-(ピリジン-4-イル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-g]キノキサリン-6(5H)-オン)、GDC-0834((R)-N-(3-(6-((4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニル)アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド)、GDC-0837((R)-N-(3-(6-((4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニル)アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド)、HM-71224、ACP-196、ONO-4059(Ono Pharmaceuticals)、PRT062607(4-((3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニル)アミノ)-2-(((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシル)アミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド塩酸塩)、QL-47(1-(1-アクリロイルインドリン-6-イル)-9-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-2(1H)-オン)及びRN486(6-シクロプロピル-8-フルオロ-2-(2-ヒドロキシメチル-3-{1-メチル-5-[5-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリジン-2-イルアミノ]-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-ピリジン-3-イル}-フェニル)-2H-イソキノリン-1-オン)、又は、
(9)Syk阻害剤、例えばセルデュラチニブ(Cerdulatinib)(4-(シクロプロピルアミノ)-2-((4-(4-(エチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド)、エントスプレチニブ(entospletinib)(6-(1H-インダゾール-6-イル)-N-(4-モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン)、フォスタマチニブ([6-({5-フルオロ-2-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ]-4-ピリミジニル}アミノ)-2,2-ジメチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-4H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-4-イル]メチル二水素ホスフェート)、フォスタマチニブ二ナトリウム塩(ナトリウム(6-((5-フルオロ-2-((3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-2,2-ジメチル-3-オキソ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)メチルホスフェート)、BAY 61-3606(2-(7-(3,4-ジメトキシフェニル)-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イルアミノ)-ニコチンアミドHCl)、RO9021(6-[(1R,2S)-2-アミノ-シクロヘキシルアミノ]-4-(5,6-ジメチル-ピリジン-2-イルアミノ)-ピリダジン-3-カルボン酸アミド)、イマチニブ(Gleevac;4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-N-(4-メチル-3-{[4-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル]アミノ}フェニル)ベンズアミド)、スタウロスポリン、GSK143(2-(((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-4-(p-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド)、PP2(1-(tert-ブチル)-3-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン)、PRT-060318(2-(((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシル)アミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド)、PRT-062607(4-((3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニル)アミノ)-2-(((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシル)アミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド塩酸塩)、R112(3,3’-((5-フルオロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ジフェノール)、R348(3-エチル-4-メチルピリジン)、R406(6-((5-フルオロ-2-((3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-2,2-ジメチル-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン)、ピセアタンノール(3-ヒドロキシレスベラトロール)、YM193306、7-アザインドール、ピセアタンノール、ER-27319、PRT060318、ルテオリン、アピゲニン、ケルセチン、フィセチン、ミリセチン、モリンから選択される有効量の化合物と組み合わせて投与するのに有用であり得る。
顕著なタキフィラキシー又は耐性を伴わない長期療法
一実施形態においては、本発明は、限定されるものではないが、正常眼圧緑内障を含む顕著なタキフィラキシー(すなわち、時間の経過に伴う活性の喪失)又は耐性を生じさせない様式における、式I~式XXVIIの化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を使用する、眼治療を含む長期の(すなわち、少なくとも6週間、7週間、又は少なくとも2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、若しくは6ヶ月間、又は療法の期間中無期限の)医学療法を含む。タキフィラキシーは、急性又は突発性であり得る薬物に対する応答の低下である。タキフィラシーは、初回投薬後又は一連の投薬後に発生し得る。耐性は、所与の応答を生ずる薬物の用量を増やすことが必要になることである。
本発明は、本発明の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、顕著なタキフィラキシー又は代替的に耐性を誘発しない様式において長期療法に使用する方法を提供する。時間の経過に伴う活性の喪失は、眼療法薬を含む多くの薬物で注目されている。例えば、タキフィラキシーは、市販の眼アレルギー薬剤の一般的な効果であり、緑内障を含む他の眼状態用の幾つかの薬物を使用しても認められる。タキフィラキシーには、受容体又は酵素の発現の増加又は減少を含む多くの原因がある。この現象は、特にベータアドレナリン作動性アンタゴニスト及びヒスタミンに関して注目されている。
用量は、医師の最善の判断において、そして本明細書において更に説明されるように、1日1回又は1日数回であり得る。一態様においては、その用量は、正常眼圧緑内障を含む緑内障、又は本明細書において他に例として記載されるものを含むあらゆる形態の高圧緑内障のための局所滴剤として送達される。薬剤又は投薬強度を変更することを必要とせずに、長期間にわたって安定した用量の薬物を服用することができることは患者に有利である。一人として同じ患者はおらず、患者は遺伝学又は疾患に基づいて異なる結果を示す可能性があるが、一般に、治療される障害に適した送達システムにおいて有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を使用する長期療法が本発明に従って達成可能である。
1日1回の投薬
別の実施形態においては、限定されるものではないが、原発性開放隅角緑内障(POAG)、原発性閉塞隅角緑内障、小児緑内障、偽落屑性緑内障、色素性緑内障、外傷性緑内障、血管新生緑内障、虹彩角膜内皮緑内障(原発性開放隅角緑内障は、慢性開放隅角緑内障、慢性単純緑内障、及び単純緑内障としても知られている)を含む高圧緑内障を治療する1日1回(QD)のヒト投薬が提供される。代替的な実施形態においては、1日1回(QD)のヒト投薬を使用して、白内障に起因する急性高圧緑内障を治療する。本発明の一態様は、制御放出製剤(例えば、ゲル剤又はマイクロ粒子剤若しくはナノ粒子剤)を用いずに(又は代替的にはそれを用いて)、ヒトにおいて1日1回の投薬で緑内障を治療する能力である。典型的な実施形態においては、これは、制御放出製剤を用いずに、例えば、任意に、限定されるものではないがマンニトール又は別の浸透圧剤を含む眼用賦形剤を含むリン酸緩衝生理食塩水又はクエン酸緩衝液等の単純な製剤において投与される。
患者のコンプライアンスは深刻な問題であり、1日当たりの投薬が必要とされる回数が少ないほど、コンプライアンスが達成される可能性が高くなる。緑内障のための1日1回のヒト投薬は、視神経損傷を最小限に抑えながらコンプライアンスも最適化するのに望ましい範囲において眼圧を維持するのに有利である。緑内障用の多くの治療薬を、有効な療法のために1日に複数回使用しなければならないか、又はゲル剤若しくは制御送達材料において製剤化して、1日1回の投薬を達成しなければならない。しかしながら、本発明の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩は、選択された有効投薬量で、局所滴剤又は他の簡便な様式において1日1回投与され得る。
充血
更に別の実施形態においては、顕著な充血をもたらさない有効量の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を使用する眼療法が提供される。充血は、器官に供給される血管内の過剰な血液である。「赤目」とも呼ばれる眼充血は、血管の鬱血、小さな出血、小さな点状出血、及び/又は微小出血を含み得る又はそれらを引き起こし得る。高眼圧症は、限定されるものではないが、外因性の刺激物、結膜炎(感染性又はアレルギー性を含む)、外傷、内因性の眼傷害、結膜下出血、眼瞼炎、前部ブドウ膜炎、緑内障、又は刺激性薬物を含む様々な原因を有し得る。
或る特定の眼用薬物は充血に対処しないか、又は実際に充血を引き起こすかのいずれかである。本発明によれば、本発明の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用は、療法の間に使用される場合に、本明細書において記載される長期療法にわたって使用される場合でさえ、患者において顕著な充血を引き起こさない。一実施形態における顕著な充血は、患者がそれを治療の有害効果と見なすのに十分な変色又は不快感を患者に引き起こす充血である。結果的に、患者のコンプライアンス及び快適さを支援することにより、技術の進歩がもたらされ得る。
本発明の別の態様は、皮膚、神経系、及び時には眼を冒す先天性障害であるスタージ・ウェーバー症候群に関連する緑内障の治療である。スタージ・ウェーバー症候群は、神経皮膚障害と呼ばれることもある。スタージ・ウェーバー症候群は、スタージ・ウェーバー症候群に誘発される緑内障を引き起こす可能性があり、患者の30%~70%がこれに罹患する。スタージ・ウェーバー症候群に誘発される緑内障の管理は複雑になる可能性があり、多くの患者は手術又は排液装置を必要とする。本発明によれば、スタージ・ウェーバー症候群に誘発される緑内障は、任意に本明細書において記載される薬学的に許容可能な担体中の有効量の本発明の式I~式XXVIIの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与することによって治療され得る。患者は医師のケアの下で長期療法を続けることができる。
MIGS(Microinvasive Glaucoma Surgery:低侵襲緑内障手術)による統合療法又は補助療法
最小(又は低)侵襲緑内障手術(MIGS)は、緑内障手術の進化における革新的な手法となった。緑内障は主に眼圧の上昇により視神経が損傷する疾患であるため、緑内障手術の目的は、眼圧を下げて視神経への損傷を防止又は軽減することである。
標準的な緑内障手術は依然として大手術と見なされており、線維柱帯切除術、ExPRESSシャント、又はAhmedスタイル及びBaerveldtスタイルのバルブインプラント等の外部チューブシャントを要する。このような手法はしばしば、眼圧を下げ、緑内障の進行を妨げるのに有効であるが、複視、酷い眼の感染症、排液インプラントの露出、角膜の腫れ、及び過度に低い眼内圧等の多くの潜在的な合併症を伴う。
Saheb及びAhmedによれば、MIGSという用語は、5つの好ましい性質:
1.結膜切開なしで済ます透明角膜切開を介したab internoアプローチ、
2.標的組織への最小限の外傷的処置、
3.アプローチを正当化するIOP低下効果、
4.他の緑内障手術と比較して深刻な合併症を回避する高い安全性プロファイル、及び、
5.患者の生活の質への影響を最小限に抑えた素早い回復、
を共有する外科的処置の群を指す。
MIGS群の手術は、殆どの標準的な緑内障手術の合併症の一部を軽減するのに近年開発された。したがって、一実施形態においては、式I~式XXVIIのプロドラッグは、低侵襲性緑内障手術(MIGS)と組み合わせて添加剤として使用される。
MIGSは、緑内障を伴う患者におけるより低い眼内圧をより短い手術時間で達成し、理想的には薬剤節約効果を達成することを目的としている。MIGS処置は、微視的大きさの機器及び小さな切開を使用することによって機能する。MIGS処置は合併症の発生率を低下させるが、或る程度の有効性も安全性の向上と引き換えとなる(Pillunat, L.E., et al., Clin Ophthalmol. 2017; 11: 1583-1600)。
MIGS群の手術は、幾つかのカテゴリー:
1.線維柱帯バイパス手術、
2.マイクロ線維柱帯切除術(microtrabeculectomies)(小型化された形式の線維柱帯切除術)、
3.完全な内シャント又は脈絡膜上シャント、及び、
4.より優しく穏やかな形式のレーザー光凝固術、
に分類される。
線維柱帯手術(線維柱帯切除術)は、眼に特殊なコンタクトレンズを使用し、眼内排液経路における他の組織に損傷を与えずに、高出力顕微鏡制御下で小さなデバイスを用いて線維柱帯網を切り開くことを要する。線維柱帯網を破壊するか(Trabectome又はTrab360)、又は小さなシュノーケル様デバイス(iStent)若しくはプラグ形状のステントデバイス(iStent Inject)を使用してバイパスする場合がある。どちらの手法もFDAの承認を受けているが、一般的に眼圧がそれほど低くならないため、緑内障の初期段階から中等度の段階において最も有用である。これらのデバイスを用いると、線維柱帯網の抵抗は未然に防がれるため、主に遠位流出能及び上強膜静脈圧が更なる房水排液に対する制限として残る。或る特定の実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩、又は本発明の別の化合物若しくはその塩を、Trabectome又はTrab360及び/又はiStent/iStent Injectと組み合わせて添加剤として使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加又は上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩をTrabectome又はTrab360及び/又はiStent/iStent Injectと組み合わせて添加剤として使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加又は上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
マイクロ線維柱帯切除術は、小さな微視的大きさのチューブを眼に挿入し、眼の内側から眼の外膜(結膜)の下に排液することによって機能する。Xen Gel Stent及びPRESERFLOは、線維柱帯切除術の手術をより安全なものにし得る2つの新しいデバイスである。結果は、米国外で行われた研究において、線維柱帯切除術よりも安全性の改善を伴って優れた圧力低下を示した。或る特定の実施形態においては、本発明の化合物をXen Gel Stent及び/又はPreserfloを用いたプロトコルの部分として使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加又は上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
Gold Microシャント、iStent Supra、Cypass Microステント、Aquashunt、及びSTARfloを含む脈絡膜上シャントは、非常に小さな内部開口部を有する小さいチューブを使用し、前眼部を網膜と眼球壁との間の脈絡膜上腔に接続して、眼からの排液を増やすことによって機能する。この手術は深刻な合併症が比較的少なく、中等度の緑内障でさえも有用であるほど十分に圧力を下げる。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩を脈絡膜上シャント手法と組み合わせて使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加又は上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
線維柱帯バイパスステント及びシャントは、シュレム管を拡張する機能を有する治験用デバイスである。これらの手法は、シャント挿入(Eyepass Glaucoma Implant、GMP Companies, Inc.、フロリダ州フォート・ローダデール)又はシュレム管自体へのステント挿入(iStent、Glaukos Corp.、カリフォルニア州ラグーナヒルズ)によってシュレム管への房水の流入を促進する。Solx Gold Micro-Shunt(OccuLogix, Inc.、カナダのオンタリオ州ミシサガ)等の他のデバイスは、房水を脈絡膜上腔へと迂回させる。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩を線維柱帯バイパスステント又はシャント手法と組み合わせて使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加又は上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
レーザー光凝固術は、以前は線維柱帯切除術又はチューブシャントにもかかわらず抑えることができなかった進行性緑内障に限定されていた。内視鏡的毛様体光凝固術及びマイクロパルス毛様体光凝固術は、レーザー光凝固術の使用に対する2つの最近の進展であり、緑内障がまだ進行していない症例において有用であることが証明されている。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩を内視鏡的毛様体光凝固術及びマイクロパルス毛様体光凝固術のプロトコルにおいて使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加/上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
近年、内視鏡的毛様体光凝固術(ECP)は、医学的に抑えられる緑内障と抑えられない緑内障との両方における白内障手術の補助として、眼内レンズの配置を伴う水晶体超音波乳化吸引術と組み合わせて、難治性緑内障、小児緑内障の広く受け入れられた人気のある治療法になっている。ECPは、レンズの除去及び眼内レンズの移植に続いて、白内障の切開部を通り、前眼部を横切って眼の鼻側の後眼房へとエンドレーザーユニットを挿入することによって行われる。レーザーエネルギーを毛様体突起に適用して、房水を産生する毛様体上皮細胞を破壊する。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩をECPプロトコルにおいて使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加/上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
マイクロパルス毛様体光凝固術は、レーザーを短いバーストで伝送して、外科医が毛様体の特定領域を標的とすることができるようにすると同時に、バーストの間に冷える時間を組織に与え、損傷を最小限に抑える。MicroPulse P3プローブ及び新しいCyclo G6緑内障レーザーシステム(Iridex)は両者とも網膜疾患において使用に成功しており、優れた安全性及び有効率を示している。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩をマイクロパルス毛様体光凝固術の手術プロトコルにおいて使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加又は上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
その他のデバイスとしては、ゴニオスコピー支援経管的線維柱帯切開術(Gonioscopy-assisted transluminal trabeculotomy)(GATT)、カフークデュアルブレード、Ab interno管形成術及びHydrus Microstent、CyPass Micro-Stent、iStent Supra、Xen Glaucoma Treatment System、並びにInnFocus MicroShuntが挙げられる。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩をこれらのデバイスの手術プロトコルにおいて使用して、上記の緑内障を治療する。
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)、アルゴンレーザー線維柱帯形成術(ALT)、及びマイクロパルスレーザー線維柱帯形成術(MLT)を含むレーザー線維柱帯形成術は、線維柱帯網の細胞を切除し、他の形態の線維柱帯形成術及び或る特定のMIGSデバイスと同様にして流出を改善することによって線維柱帯網での抵抗を減らすのに役立つ外科的レーザー手術である。或る特定の実施形態においては、本発明の式I~式XXVIIの化合物又は薬学的に許容可能な塩を選択的レーザー線維柱帯形成術と組み合わせて添加剤として使用して、急性又は慢性の使用設定における処置の前又は後の遠位流出の増加又は上強膜静脈圧の低下を介したIOPの相加的な低下により緑内障を治療する。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、ラタノプロスト、ビマトプロスト(Lumigan)、トラボプロスト(Travatan又はTravatan Z)、又はタフルプロスト(Zioptan)等のプロスタグランジン類似体に対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、ラタノプロストに対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、ブリモニジン(Alphagan(商標))、エピネフリン、ジピベフリン(Propine(商標))、又はアプラクロニジン(Lopidine(商標))等のα2アドレナリン作動性アゴニストに対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、チモロール、レボブノロール、メチプラノロール、又はカルテオロール等のβ遮断薬に対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、リパスジル、ネタルスジル(Rhopressa)、ファスジル、RKI-1447、GSK429286A、又はY-30141等のROCK阻害剤に対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、リパスジル、ネタルスジル(Rhopressa)、ファスジル、RKI-1447、GSK429286A、又はY-30141等のROCK阻害剤に対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、ミノキシジル、ジアゾキシド、ニコランジル、又はピナシジル等の第2のカリウムチャネル開口薬に対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
一実施形態においては、式I~式XXVIIの化合物は、ドルゾラミド(Trusopt(商標))、ブリンゾラミド(Azopt(商標))、アセタゾラミド(Diamox(商標))、又はメタゾラミド(Neptazane(商標))等の炭酸脱水酵素阻害剤に対する二次療法薬として、そして本明細書において記載されるMIGS療法への添加剤として使用される。
本開示は、下記の項に記載の実施形態を包含する。
[項1]
式:
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
[項2]
式:
の項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
[項3]
式:
の項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
[項4]
式:
の項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
[項5]
式:
の項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
[項6]
式I:
(式中、X
+
は、任意にアルカリ金属カチオン又はアンモニウムイオンから選択される、薬学的に許容可能な釣り合いを取るカチオンである)の化合物。
[項7]
X
+
は、Na
+
、K
+
、Li
+
、及びCs
+
から選択される、項6に記載の式Iの化合物。
[項8]
X
+
は、
から選択される、項6に記載の式Iの化合物。
[項9]
構造:
の項6~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
[項10]
構造:
の項6~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
[項11]
構造:
の項6~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
[項12]
構造:
の項6~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
[項13]
式II:
(式中、M
2+
は、任意にアルカリ土類金属カチオン、+2の酸化状態を有する金属カチオン、又は2の正味正電荷を有するアンモニウムイオンから選択される、薬学的に許容可能な二価のカチオンである)の化合物。
[項14]
M
2+
は、Mg
2+
、Ca
2+
、Sr
2+
、Zn
2+
、及びFe
2+
から選択される、項13に記載の式IIの化合物。
[項15]
M
2+
は、
から選択される、項13に記載の式IIの化合物。
[項16]
構造:
の項12~15のいずれか一項に記載の式IIの化合物。
[項17]
構造:
の項12~15のいずれか一項に記載の式IIの化合物。
[項18]
構造:
の項12~15のいずれか一項に記載の式IIの化合物。
[項19]
構造:
の項12~15のいずれか一項に記載の式IIの化合物。
[項20]
式III又は式IV:
(式中、
x及びyは、独立して、1、2、3、4、及び5から選択され、かつ、
m及びnは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される)の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩。
[項21]
式V、式VI、式VII、式VIII、式XI、又は式XII:
(式中、
X
+
は、アルカリ金属カチオン、又は1の正味正電荷を有するアンモニウムイオンであり、
M
2+
は、アルカリ土類金属カチオン、+2の酸化状態を有する金属カチオン、又は2の正味正電荷を有するアンモニウムイオンであり、
x及びyは、独立して、1、2、3、4、及び5から選択され、かつ、
m及びnは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される)の化合物。
[項22]
式IX又は式X:
(式中、
x、y、及びzは、独立して、1、2、3、4、及び5から選択され、かつ、
m、n、及びoは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択される)の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩。
[項23]
式:
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
[項24]
構造:
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む、任意に薬学的に許容可能な担体中の医薬組成物。
[項25]
構造:
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む、任意に薬学的に許容可能な担体中の項24に記載の医薬組成物。
[項26]
構造:
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む、任意に薬学的に許容可能な担体中の項24に記載の医薬組成物。
[項27]
項4~5、20、及び22~26のいずれか一項に記載の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含む、任意に薬学的に許容可能な担体中の医薬組成物。
[項28]
項6~19、及び21のいずれか一項に記載の化合物を含む、任意に薬学的に許容可能な担体中の医薬組成物。
[項29]
前記薬学的に許容可能な担体は、局所送達に適している、項24~28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
[項30]
前記担体は、水性滴剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、ミスト剤、軟膏剤、皮膚パッチ剤、又はスプレー剤の形態である、項29に記載の医薬組成物。
[項31]
前記薬学的に許容可能な担体は、経口送達に適している、項24~28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
[項32]
前記薬学的に許容可能な担体は、丸剤、錠剤、又はカプセル剤の形態である、項31に記載の医薬組成物。
[項33]
前記薬学的に許容可能な担体は、非経口投与に適している、項24~28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
[項34]
前記薬学的に許容可能な担体は、液剤、懸濁液剤、又はエマルジョン剤の形態である、項29又は33に記載の医薬組成物。
[項35]
前記薬学的に許容可能な担体は、吸入肺経路に適している、項24~28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
[項36]
前記薬学的に許容可能な担体は、ネブライザー、定量吸入器、又は乾燥粉末吸入器の形態である、項35に記載の医薬組成物。
[項37]
前記薬学的に許容可能な担体は、眼送達に適している、項24~28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
[項38]
前記薬学的に許容可能な担体は、液剤、懸濁液剤、又はエマルジョン剤の形態である、項37に記載の医薬組成物。
[項39]
血管拡張薬で治療することができる障害を治療する方法であって、有効量の式:
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、方法。
[項40]
式:
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、項39に記載の方法。
[項41]
式:
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、項39に記載の方法。
[項42]
血管拡張薬で治療することができる障害を治療する方法であって、任意に薬学的に許容可能な担体中の有効量の項1~23のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
[項43]
前記障害は、眼、心血管、血管、骨格筋、内分泌系、肺、泌尿器科、皮膚科、又は神経科の疾患又は障害である、項39~42のいずれか一項に記載の方法。
[項44]
前記障害は、緑内障である、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項45]
前記障害は、他の点で罹患した患者におけるEVPである、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項46]
前記障害は、他の点で正常な患者におけるEVPである、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項47]
前記障害は、脱毛又は脱毛症である、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項48]
前記障害は、レイノー病である、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項49]
前記障害は、高血圧症、心不全、心筋虚血、狭心症、急性心筋梗塞(AMI)、不整脈、及び内皮機能不全から選択される心血管疾患である、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項50]
前記心不全は、鬱血性心不全である、項49に記載の方法。
[項51]
前記障害は、尿失禁又は勃起不全である、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項52]
前記障害は、喘息、夜間喘息、及び気道過敏症から選択される肺疾患である、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項53]
前記障害は、高血圧である、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項54]
前記障害は、上強膜静脈圧(EVP)の上昇、正常眼圧緑内障、開放隅角緑内障、高眼圧症、グレーブス眼症、グレーブス眼窩症(GO)、眼球後腫瘍、海綿静脈洞血栓症、眼窩静脈血栓症、上強膜/眼窩静脈血管炎、上大静脈閉塞症、上大静脈血栓症、頸動脈海綿静脈洞瘻、硬膜海綿静脈洞部シャント、眼窩静脈瘤、及びスタージ・ウェーバー症候群から選択される、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項55]
前記障害は、末梢血管拡張によって治療される、項39~43のいずれか一項に記載の方法。
[項56]
宿主は、ヒトである、項39~55のいずれか一項に記載の方法。
[項57]
血管拡張薬で治療することができる障害を治療するための、任意に薬学的に許容可能な担体中の有効量の項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
[項58]
前記障害は、眼、心血管、血管、骨格筋、内分泌系、肺、泌尿器科、皮膚科、又は神経科の疾患又は障害である、項57に記載の化合物。
[項59]
血管拡張薬で治療することができる障害を治療する医薬の製造における、任意に薬学的に許容可能な担体中の有効量の項1~23のいずれか一項に記載の化合物の使用。
[項60]
前記障害は、眼、心血管、血管、骨格筋、内分泌系、肺、泌尿器科、皮膚科、又は神経科の疾患又は障害である、項59に記載の使用。
[項61]
式XIII、式XVI、式XVII、式XXIV、又は式XXV:
(式中、
x及びyは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、及び8から選択され、
m及びnは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から選択され、
pは、0及び1から選択され、かつ、
Rは、それぞれの場合に独立して、H及びX
+
から選択される)の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩。
[項62]
式XIV又は式XV:
(式中、X
+
は、任意にアルカリ金属カチオン又は1の正味正電荷を有するアンモニウムイオンから選択される、薬学的に許容可能な釣り合いを取るカチオンである)の項61に記載の化合物。
[項63]
式XX又は式XXI:
(式中、X
+
は、任意にアルカリ金属カチオン又は1の正味正電荷を有するアンモニウムイオンから選択される、薬学的に許容可能な釣り合いを取るカチオンである)の項61に記載の化合物。
[項64]
式XXII又は式XXIII:
(式中、M
2+
は、任意にアルカリ土類金属カチオン、+2の酸化状態を有する金属カチオン、又は2の正味正電荷を有するアンモニウムイオンから選択される、薬学的に許容可能な二価のカチオンである)の項61に記載の化合物。
[項65]
X
+
は、Na
+
、K
+
、Li
+
、及びCs
+
から選択される、項62又は63に記載の化合物。
[項66]
X
+
は、
から選択される、項65に記載の化合物。
[項67]
M
2+
は、Mg
2+
、Ca
2+
、Sr
2+
、Zn
2+
、及びFe
2+
から選択される、項64に記載の化合物。
[項68]
M
2+
は、
から選択される、項67に記載の化合物。
[項69]
から選択される式の項61に記載の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩。
[項70]
項61~69のいずれか一項に記載の化合物を含む、任意に薬学的に許容可能な担体中の医薬組成物。
[項71]
前記薬学的に許容可能な担体は、局所送達に適している、項70に記載の医薬組成物。
[項72]
前記担体は、水性滴剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、ミスト剤、軟膏剤、皮膚パッチ剤、又はスプレー剤の形態である、項71に記載の医薬組成物。
[項73]
前記薬学的に許容可能な担体は、経口送達に適している、項70に記載の医薬組成物。
[項74]
前記担体は、丸剤、錠剤、又はカプセル剤の形態である、項73に記載の医薬組成物。
[項75]
前記薬学的に許容可能な担体は、非経口投与に適している、項70に記載の医薬組成物。
[項76]
前記担体は、液剤、懸濁液剤、又はエマルジョン剤の形態である、項70に記載の医薬組成物。
[項77]
前記薬学的に許容可能な担体は、吸入肺経路に適している、項70に記載の医薬組成物。
[項78]
前記薬学的に許容可能な担体は、ネブライザー、定量吸入器、又は乾燥粉末吸入器の形態である、項77に記載の医薬組成物。
[項79]
前記薬学的に許容可能な担体は、眼送達に適している、項70に記載の医薬組成物。
[項80]
前記薬学的に許容可能な担体は、液剤、懸濁液剤、又はエマルジョン剤の形態である、項79に記載の医薬組成物。
[項81]
血管拡張薬で治療することができる障害を治療する方法であって、任意に薬学的に許容可能な担体中の有効量の項61~69のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
[項82]
前記障害は、眼、心血管、血管、骨格筋、内分泌系、肺、泌尿器科、皮膚科、又は神経科の疾患又は障害である、項81に記載の方法。
[項83]
前記障害は、緑内障である、項82に記載の方法。
[項84]
前記障害は、他の点で罹患した患者におけるEVPである、項82に記載の方法。
[項85]
前記障害は、他の点で正常な患者におけるEVPである、項82に記載の方法。
[項86]
前記障害は、脱毛又は脱毛症である、項82に記載の方法。
[項87]
前記障害は、レイノー病である、項82に記載の方法。
[項88]
前記障害は、虚血である、項82に記載の方法。
[項89]
前記障害は、高血圧症、心不全、心筋虚血、狭心症、急性心筋梗塞(AMI)、不整脈、及び内皮機能不全から選択される心血管疾患である、項82に記載の方法。
[項90]
前記心不全は、鬱血性心不全である、項89に記載の方法。
[項91]
前記障害は、尿失禁又は勃起不全である、項82に記載の方法。
[項92]
前記障害は、喘息、夜間喘息、及び気道過敏症から選択される肺疾患である、項82に記載の方法。
[項93]
前記障害は、高血圧である、項82に記載の方法。
[項94]
前記障害は、上強膜静脈圧(EVP)の上昇、正常眼圧緑内障、開放隅角緑内障、高眼圧症、グレーブス眼症、グレーブス眼窩症(GO)、眼球後腫瘍、海綿静脈洞血栓症、眼窩静脈血栓症、上強膜/眼窩静脈血管炎、上大静脈閉塞症、上大静脈血栓症、頸動脈海綿静脈洞瘻、硬膜海綿静脈洞部シャント、眼窩静脈瘤、及びスタージ・ウェーバー症候群から選択される、項82に記載の方法。
[項95]
前記障害は、正常眼圧緑内障である、項94に記載の方法。
[項96]
前記障害は、末梢血管拡張によって治療される、項82に記載の方法。
[項97]
宿主は、ヒトである、項82~96のいずれか一項に記載の方法。
[項98]
血管拡張薬で治療することができる障害を治療するための、任意に薬学的に許容可能な担体中の有効量の項61~69のいずれか一項に記載の化合物。
[項99]
前記障害は、眼、心血管、血管、骨格筋、内分泌系、肺、泌尿器科、皮膚科、又は神経科の疾患又は障害である、項98に記載の化合物。
[項100]
血管拡張薬で治療することができる障害を治療する医薬の製造における、任意に薬学的に許容可能な担体中の有効量の項61~69のいずれか一項に記載の化合物の使用。
[項101]
前記障害は、眼、心血管、血管、骨格筋、内分泌系、肺、泌尿器科、皮膚科、又は神経科の疾患又は障害である、項100に記載の使用。
実験例
一般的な化学合成方法
全ての酸素及び/又は湿気に敏感な反応はN2雰囲気下で実施した。全ての試薬及び溶剤は商業的供給業者から購入し、受け取ったままの状態で使用した。報告された全てのLCMSに関するHPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6mm×30mm、25℃で;3分間実行する場合のグラジエント:2.0分で5%→100%のB、100%のBを0.7分間保持、実行時間=2.7分。7分間実行する場合のグラジエント:5%のBを0.5分間、5分で5%→100%のB、100%のBを1.5分間保持、流量:3mL/分。溶離液A:水中10mMのギ酸アンモニウム(pH=3.8);溶離液B:アセトニトリル(添加剤なし)。
略語のリスト
ACN アセトニトリル
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDCI N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド
EtOH エタノール
HCl 塩酸
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
I2 ヨウ素
LCMS 液体クロマトグラフィー-質量分析
mCPBA メタ-クロロペルオキシ安息香酸
MeCN アセトニトリル
MEK メチルエチルケトン
MeOH メタノール
NaH 水素化ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
Na2S2O3 チオ硫酸ナトリウム
Na2SO4 硫酸ナトリウム
NMO N-メチルモルホリンN-オキシド
PCl3 三塩化リン
POCl3 三塩化ホスホリル
PTFE ポリテトラフルオロエチレン
Py ピリジン
RT 保持時間又は室温
TBAF フッ化テトラブチルアンモニウム
TBS tert-ブチルジメチルシリル
THF テトラヒドロフラン
UPLC 超高速液体クロマトグラフィー。
DCM(40.0mL)中の2,2-ジメチル-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニトリル(1.00g、5.24mmol)の溶液に、(S,S)-(+)-N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチルサリチリデン)-1,2-シクロヘキサンジアミノマンガン(III)クロリド((S,S)-ジェイコブセン触媒)(166mg、262μmol)を加えた。溶液を-78℃に冷却した。次に、NMO(3.16g、26.2mmol)を一度に加え、続いて3-クロロ過安息香酸(2.41g、10.5mmol)を数回に分けて加えた。オレフィンが消費されたら(TLCモニター又はLCMSモニター、約90分)、Na2S2O3の溶液(20mL)を添加して反応をクエンチした。次に、2NのNaOH(40mL)の溶液を加え、有機層を分離した。水相を更に2×50mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を2NのHCl(50mL)で洗浄し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。有機残留物をヘキサン中の0%→20%の酢酸エチルを用いた順相カラムクロマトグラフィーによって精製したところ、生成物は20%で溶出した。画分を濃縮して、化合物1-1-2(1.05g、定量的収量)を白色固体として得た。LCMS RT = 1.27分; MS 算出値: 201.28; 実測値: [M]+: N/A。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.65 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.55 - 7.51 (m, 1H), 6.87 (dd, J = 8.5, 4.5 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 4.4, 0.4 Hz, 1H), 3.54 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 1.60 (s, 3H), 1.30 (s, 3H)。
DMSO(26.2mL)中の2-ピロリジノン(713μL、6.29mmol)及び化合物1-1-2(1.05g、5.24mmol)の溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中の分散液で60%、151mg、6.29mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を水(50mL)により希釈し、酢酸エチル(3×30mL)により抽出した。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。粗製残留物に5mLのDCM及び数滴のEtOHを加えた後に、超音波処理し、濾過して、レブクロマカリム(0.93g、62%の収率)を白色の固体として得た。LCMS RT = 1.08分; MS 算出値: 286.13; 実測値: [M+H]+: 287.2。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.51 - 7.41 (m, 1H), 7.25 - 7.24 (m, 1H), 6.89 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.28 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.33 (dd, J = 16.9, 7.8 Hz, 1H), 3.10 - 3.02 (m, 1H), 2.67 - 2.48 (m, 2H), 2.22 - 2.02 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.28 (s, 3H)。
レブクロマカリムのee分析:
分析カラム:ChiralPak IA、250mm×4.6mm(内径)、5μm、移動相:8:8:84のMeOH:DCM:ヘキサン、イソクラティックフロー:1mL/分、(圧力は49.5barであった)、カラム温度:約26℃、実行時間:12分、波長:254nm
ピーク番号1のRT=RT1=9.3分(中央の高さでの幅=W1=0.1546分)
ピーク番号2のRT=RT2=10.0分(中央の高さでの幅=W2=0.1696分)
エナンチオマー過剰率99%超。
THF(5.24mL)中のレブクロマカリム(300mg、1.05mmol)及びイミダゾール(89.2mg、1.31mmol)の懸濁液に、三塩化リン(46.2μL、524μmol)を加えた。反応物を50℃で一晩撹拌した。生成物への十分に完全な転化の後に、反応物を濃縮し、更に精製せずに後続工程において直接使用した。
LCMS RT = 1.45分; MS 算出値: 618.22; 実測値: [M+H]+: 619.4。
化合物1-3-2(324mg、524μmol)をピリジン/水(10:1)(5.24mL)中に溶解した後に、その溶液にヨウ素(400mg、1.57mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、1NのHClによりpH=1に酸性化した。水層を酢酸エチルにより3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4を介して乾燥させ、濃縮乾涸させた。残留物を、水中0%→20%→40%のACNを用いた逆相カラムクロマトグラフィー(60g)によって精製した。生成物は水中35%のACNで溶出した。画分を濃縮して、化合物1(252mg、76%の収率)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.66 (dd, J = 8.4, 1.8 Hz, 2H), 7.47 (s, 2H), 7.02 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 5.19 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.45 (t, J = 9.7 Hz, 2H), 3.52 - 3.38 (m, 2H), 3.01 - 2.85 (m, 2H), 2.41 (dd, J = 16.3, 7.6 Hz, 2H), 2.30 - 2.20 (m, 2H), 2.03 - 1.88 (m, 4H), 1.53 (s, 6H), 1.22 (s, 6H)。LCMS RT = 2.26分 (7分の実行); MS 算出値: 634.22; 実測値: [M]+: 635.4。
LCMSにより、化合物1は単一のエナンチオマーとして示された。
化合物1のLCMSのRT=2.26分(7分の実行)
化合物1のジアステレオマーを上記の手順に従って作製した。
化合物1のジアステレオマーのLCMSのRT=2.07分(7分の実行)。
容器にレブクロマカリム(1.0重量)を入れ、続いてMEK(20容量)を18℃~23℃で入れた。次に、ピリジン(6当量、1.3容量)を加え、得られたスラリーを0℃~5℃に冷却した後に、POCl3(4当量、1.7容量)を0℃から5℃の間の温度に維持しながら加えた。次に、反応混合物の温度を18℃~23℃に調整し、混合物を18時間撹拌した。HPLCによる分析により、化合物1-4-1への98.1%の転化率が示された。追加のPOCl3(1当量)を加え、反応物を更に3時間撹拌した。HPLC分析により、化合物1への98.3%の転化率が示された。混合物を更に18時間撹拌した後に、2MのHCl(8.0容量)でクエンチした。混合物を60℃~65℃に加熱し、この温度で2時間撹拌した後に、18℃~23℃に冷却した。有機層と水層とを分離し、酸性相をMEK(5.0容量)で逆抽出した。合わせた有機層をブライン(13%(重量/重量)、5容量)で洗浄し、水相をMEK(2×2.5容量)で逆抽出した。有機層を一晩放置したところ、その時点で黄色の固体が沈殿した。混合物を減圧下で40℃にて濃縮して残留物を得た。残留物をMEK(5.0容量)中に溶解し、混合物を減圧下で40℃にて濃縮して残留物を得た。粗生成物(63%の未補正の収率)をHPLC及びLCMSにより分析した。粗製混合物は、LCMSによって分析されるように生成物を含んでいた([MH]+=635.40)。
粗生成物を第2の容器に移し、スラリーを周囲温度にてMeCN(5.0容量)で20分間洗浄した。生成物を、濾紙を通して濾過することにより単離し、ケークをMeCN(1.0容量)で洗浄した。生成物を濾紙上にて真空下で窒素を流しつつ2時間乾燥させた。単離された生成物(26%の未補正の収率)は高純度(HPLCによる96.78%の面積純度)を示した。
4ドラムのバイアルに、THF(200μL):H2O(200μL)の1:1混合液中の化合物1(4.20mg、6.62μmol)を加えた。この溶液に、水酸化カルシウム(95%)(306μL、6.62μmol)の0.0216Mの溶液を加えた。溶液を超音波処理し、直接フリーズドライし、凍結乾燥させて、化合物5を固体として得た。
UPLC:
WatersのAcquity UPLC CSH C18、1.8μm、2.1mm×30mm、40℃で;2.0分で5%→100%のB、100%のBを0.7分間保持、実行時間=2.7分、溶離液:A=Milli-Q H2O 10mMのギ酸アンモニウム(pH=3.8)、B=MeCN。m/z[ESI+]=635.3、Rt=1.14分。
HNMR:
1H NMR (400 MHz, dmso) δ 7.62 (dd, J = 8.5, 1.8 Hz, 1H), 7.34 (s, 1H), 6.96 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 4.41 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 3.73 (dd, J = 14.0, 8.1 Hz, 1H), 2.89 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 2.43 - 2.25 (m, 2H), 2.04 - 1.81 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.20 (s, 3H)。
4ドラムのバイアルに、THF(200μL):H2O(200μL)の1:1混合液中の化合物1(4.20mg、6.62μmol)を加えた。この溶液に、水酸化ナトリウム(26.5μL、6.62μmol)の0.25Mの溶液を加えた。溶液を超音波処理し、直接フリーズドライし、凍結乾燥させて、化合物6を固体として得た。
UPLC:
WatersのAcquity UPLC CSH C18、1.8μm、2.1mm×30mm、40℃で;2分で5%→100%のB、100%のBを0.7分間保持、実行時間=2.7分、溶離液:A=Milli-Q H2O 10mMのギ酸アンモニウム(pH=3.8)、B=MeCN。m/z[ESI+]=635.3、Rt=1.14分。
HNMR:
1H NMR (400 MHz, dmso) δ 7.61 (dd, J = 8.5, 1.8 Hz, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.96 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 4.40 (t, J = 10.5 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 14.0, 8.2 Hz, 1H), 2.88 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 2.41 - 2.25 (m, 2H), 2.02 - 1.83 (m, 2H), 1.53 (s, 3H), 1.19 (s, 3H)。
4ドラムのバイアルに、THF(200μL):H2O(200μL)の1:1混合液中の化合物1(4.20mg、6.62μmol)を加えた。この溶液に、水酸化カリウム(26.5μL、6.62μmol)の0.25Mの溶液を加えた。溶液を超音波処理し、直接フリーズドライし、凍結乾燥させて、化合物7を固体として得た。
UPLC:
WatersのAcquity UPLC CSH C18、1.8μm、2.1mm×30mm、40℃で;2分で5%→100%のB、100%のBを0.7分間保持、実行時間=2.7分、溶離液:A=Milli-Q H2O 10mMのギ酸アンモニウム(pH=3.8)、B=MeCN。m/z[ESI+]=635.3、Rt=1.14分。
HNMR:
1H NMR (400 MHz, dmso) δ 7.61 (dd, J = 8.5, 2.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 4.40 (t, J = 10.5 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 14.18.3 Hz, 1H), 2.87 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 2.39 - 2.24 (m, 2H), 2.02 - 1.82 (m, 2H), 1.53 (s, 3H), 1.19 (s, 3H)。
実施例5
化合物1のテトラメチルアンモニウム塩の形成
4ドラムのバイアルに、THF(200μL):H2O(200μL)の1:1混合液中の化合物1(4.00mg、6.30μmol)を加えた。この溶液に、水酸化テトラメチルアンモニウム(10%水溶液)(23.0μL、6.30μmol)の2.5%溶液を加えた。溶液を超音波処理し、直接フリーズドライし、lyoに入れて、化合物8を固体として得た。
UPLC:
WatersのAcquity UPLC CSH C18、1.8μm、2.1mm×30mm、40℃で;2分で5%→100%のB、100%のBを0.7分間保持、実行時間=2.7分、溶離液:A=Milli-Q H2O 10mMのギ酸アンモニウム(pH=3.8)、B=MeCN。m/z[ESI+]=635.3、Rt(A05)=1.14分。
HNMR:
1H NMR (400 MHz, dmso) δ 7.60 (dd, J = 8.4, 1.9 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 4.40 (t, J = 10.5 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 14.1, 8.3 Hz, 1H), 3.09 (s, 9H), 2.95 - 2.76 (m, 1H), 2.03 - 1.82 (m, 2H), 1.53 (s, 3H), 1.19 (s, 3H)。注:3.09のピークは、塩についての12Hであるべきである。
実施例6
化合物9の合成
一般的方法
全ての酸素及び/又は湿気に敏感な反応は、N2雰囲気下で実施した。全ての試薬及び溶剤は商業的供給業者から購入し、受け取ったままの状態で使用した。報告される全てのLCMSについてのHPLC条件:WatersのAcquity UPLC CSH C18、1.8μm、2.1mm×30mm、40℃で;2分で5%→100%のB、100%のBを0.7分間保持、実行時間=2.7分、溶離液:A=Milli-Q H2O+10mMのギ酸アンモニウム(pH=3.8)、B=MeCN。WatersのAcquity H-Class UPLCシステム。UV検出器=WatersのAcquity PDA、195nm~360nm。MS検出器=Acquity QDa Performance ESI。
室温にて窒素バルーン下でDMF(2.00mL)中のレブクロマカリム(50.0mg、0.175mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の分散液で60%)(48.9mg、1.22mmol)を加えた。この溶液を3分間撹拌した後に、ヨウ化ナトリウム(10.0mg、66.7μmol)を加えた。最後に、(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシラン(262μL、1.22mmol)を滴加し、反応物を20分間撹拌した後に、3mLの水を加えて反応をクエンチした。反応混合物を真空下で濃縮して、メタノール及びDMFを除去した。次に、水を再度加え、生成物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液グラジエント:ヘプタン中0%→100%の酢酸エチル)によって精製して、化合物9-1-2(65.0mg、84%)を黄色の粘性の油状物として得た。
注:反応を1時間又は一晩のようにより長く続けると、脱水副生成物が生ずるため、短時間でクエンチしなければならない。
化合物9-1-2:LCMS RT = 1.94分; MS 算出値: 444.64; 実測値: [M+H]+: 445.3。
化合物9-1-2(64.0mg、0.144mmol)を4mLのバイアルにおいてTHF(1.44mL)中に溶解した。この溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M)(45.0μL、0.288mmol)を室温で加えた。反応物を室温で20分間撹拌した後に、LCMSにより所望の生成物への完全な転化が示された。反応混合物を真空中で濃縮し、EtOAc中に溶解し、粗製溶液をシリカパッドに通してTBAFを除去した。濾液を濃縮して、化合物9-2-2(40.0mg、84%)を非晶質の白色固体として得た。
注:一晩でおよそ10%の脱水副生成物が観察されたため、精製を同日に行うべきである。
化合物9-2-2:LCMS RT = 1.08分; MS 算出値: 330.38; 実測値: [M+H]+: 331.1。
DCM(0.80mL)中のレブクロマカリム(20mg、0.07mmol)の懸濁液に、DIPEA(12.12μL、0.07mmol)を加えた。懸濁液をDCM(0.80mL)中のPCl3(18.28μL、0.210mmol)の溶液にゆっくりと加えた。反応が完了したと判断されるまで、反応物を室温で1時間撹拌した。次に、反応物を真空中で濃縮して、粗製化合物9-3-2を得て、これを高真空下で乾燥させ、更に精製せずに後続工程において使用した。
化合物9-3-2をDCM(1.00mL)中に溶解した。この溶液に、DCM(0.50mL)中の化合物9-2-2(22mg、0.070mmol)とDIPEA(12.12μL、0.07mmol)との溶液を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌して、粗製二置換中間体を得た。この粗製物を真空中で濃縮し、ピリジン/水(10:1)(0.30mL)中に溶解した後に、その溶液にヨウ素(23mg、0.091mmol)を加えた。得られた溶液を室温で15分間撹拌した。LCMSにより、所望の生成物への完全な転化が示された。反応物を濃縮し、HCl(1N)によりpH=1に酸性化した後に、EtOAcにより3回抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濃縮乾涸させた。残留物を以下に示される方法を使用する分取HPLCで精製して、化合物9(9.00mg、39%の収率)を白色の固体として得た。
注:重炭酸アンモニウムを使用すると、LCMS法により最終化合物における分解が示されるため、ギ酸アンモニウム(pH3.8)が精製に理想的である。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.65 - 7.61 (m, 1H), 7.61 - 7.58 (m, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 6.97 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 5.05 - 4.97 (m, 1H), 4.35 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 3.82 - 3.56 (m, 6H), 3.52 - 3.40 (m, 1H), 3.09 - 2.91 (m, 1H), 2.84 - 2.73 (m, 1H), 2.48 - 2.36 (m, 3H), 2.34 - 2.21 (m, 1H), 2.09 - 1.85 (m, 4H), 1.52 (s, 3H), 1.50 (s, 3H), 1.18 (s, 6H)(交換可能なOHは見られず、これには2.3重量%のギ酸が含まれる)。LCMS RT = 1.16分 (2.7分の実行); MS 算出値: 678.67; 実測値: [M+H]+: 679.4。
精製方法:PPIMS03 Prep-QDa。
概要
計装:WatersのPrep LC-MS
LC:自動精製LC-MS(2545 Quaternary、溶媒ヒーター、2767、SFO、515、515、2998、QDa Performance)
MassLynx 4.1 SCN 947/961/FractionLynx
UV検出:WatersのPDA 2998(198nm~360nm)
MS検出:WatersのQDa Performance、ESI(ES(+/-)、100amu~1200amu)
40℃の移動相
溶離液A:Milli-Q H2O中の10mMギ酸アンモニウム(pH=3.8)
溶離液B:アセトニトリル
プレカラム:XBridge Prep C18、5μm 19mm×10mm
カラム:CSH Prep C18 OBD、5μm、30mm×75mm
グラジエント:0分=10%のB、1分=10%のB、12分=30%のB、12.1分=100%のB、15分=100%
流量:45mL/分
実行時間:15分
用いたトリガー:MS(質量A=678.67)。
実施例7
化合物10の合成
一般的方法
全ての酸素及び/又は湿気に敏感な反応は、N2雰囲気下で実施した。全ての試薬及び溶剤は商業的供給業者から購入し、受け取ったままの状態で使用した。報告された全てのLCMSに関するHPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6mm×30mm、25℃で;3分間実行する場合のグラジエント:2.0分で5%→100%のB;100%のBを0.7分間保持、実行時間=2.7分。7分間実行する場合のグラジエント:5%のBを0.5分間、5分で5%→100%のB、100%のBを1.5分間保持、流量:3mL/分。溶離液A:水中10mMのギ酸アンモニウム(pH=3.8);溶離液B:アセトニトリル(添加剤なし)。
水素化ナトリウム(鉱油中の分散液で60%)(21.0mg、524μmol)をレブクロマカリム(50.0mg、175μmol)のDMF溶液(1.00mL)に室温で加えたところ、気泡が形成した。5分後に、ヨウ化ナトリウム(5.29mg、34.9μmol)を加え、次に(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシラン(116μL、524μmol)を加えた。完了したら(TLC又はLCMSにより監視して、約30分)、反応物を水(5mL)により希釈し、酢酸エチル(3×5mL)により抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ、そして濃縮した。得られた残留物をヘキサン中の0%→40%の酢酸エチルを用いて24gの順相カラムによって精製したところ、生成物はヘキサン中の36%酢酸エチルで溶出した。画分を濃縮して、化合物9-1-2(75.2mg、97%の収率)を無色の油状物として得た。
化合物9-1-2:LCMS RT = 2.00分; MS 算出値: 444.24; 実測値: [M]+: 445.3。
THF(1mL)中の化合物9-1-2(75.2mg、169μmol)に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M)(338μL、338μmol)を添加した。室温で20分間撹拌した後に、反応は完了したと判断された。反応混合物を真空下で濃縮し、ヘキサン中の60%→100%の酢酸エチルを用いて24gのカラム上にて順相で直接精製したところ、生成物化合物2-2は100%酢酸エチルで溶出し、52mgの無色の固体を得た。
注:精製を同日に行うべきである。時間の経過に伴い粗製混合物中に脱水生成物が観察された。
化合物9-2-2:LCMS RT = 1.10分; MS 算出値: 330.16; 実測値: [M+H]+: 331.1。
THF(1mL)中の化合物9-2-2(52.0mg、157μmol)及びイミダゾール(13.4mg、197μmol)の懸濁液に、三塩化リン(6.94μL、78.7μmol)を加えた。反応物を50℃で一晩撹拌した。反応物を濃縮し、更に精製せずに後続工程において直接使用した。
ピリジン/水(10:1)(787μL)中の化合物10-3-2(55.6mg、78.7μmol)の粗製混合物にヨウ素(60.0mg、236μmol)を加えた。0.5時間後に、反応は終了したと判断された。反応溶液を濃縮し、数滴の6NのHClにより酸性化した後に、逆相カラム上にロードし、水中0%→20%→40%のACNを用いて精製した。生成物は水中35%のACNで溶出した。画分を濃縮して、化合物10(25.1mg、44%の収率)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.62 (dd, J = 8.5, 1.9 Hz, 2H), 7.40 (s, 2H), 6.97 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 5.03 (s, 2H), 3.91 - 3.69 (m, 10H), 3.34 (s, 1H), 3.01 (s, 2H), 2.40 (ddd, J = 32.2, 16.4, 7.8 Hz, 4H), 2.06 - 1.93 (m, 4H), 1.51 (s, 6H), 1.17 (s, 6H)。
LCMS RT = 1.25分; MS 算出値: 722.27; 実測値: [M]+: 723.4。
水素化ナトリウム(鉱油中の分散液で60%)をレブクロマカリムのDMF溶液に室温で加えると、気泡が形成する。5分後に、ヨウ化ナトリウムを加え、次に(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシランを加える。完了したら(TLC又はLCMSにより監視して、約30分)、反応物を水により希釈し、酢酸エチルにより抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ、そして濃縮する。得られた残留物をヘキサン中の酢酸エチルを用いて順相カラムによって精製する。画分を濃縮して、化合物11-1-2を得る。
THF中の化合物11-1-2に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M)を加える。反応物を完了と判断されるまで撹拌する。反応混合物を真空下で濃縮し、ヘキサン中の酢酸エチルを用いて順相カラムで精製して、化合物11-2-2を得る。
DCM中のレブクロマカリムの懸濁液に、DIPEAを加える。懸濁液をDCM中のPCl3の溶液にゆっくりと加える。反応が完了したと判断されるまで、反応物を室温で1時間撹拌する。次に、反応物を真空中で濃縮して、粗製混合物を得て、これを高真空下で乾燥させ、更に精製せずに後続工程において使用する。
前の工程からの粗製混合物をDCM中に溶解する。この溶液に、DCM中の化合物11-2-2とDIPEAとの溶液を加える。反応混合物を室温で16時間撹拌して、粗製化合物11-3-3を得る。この粗製物を真空中で濃縮し、更に精製せずに後続工程に進めた。
ピリジン/水(10:1)中の化合物11-3-3の粗製混合物にヨウ素を加える。およそ0.5時間後、又は反応が終了したと判断された後に、反応溶液を濃縮し、数滴の6NのHClにより酸性化した後に、逆相カラム上にロードし、水中のACNで精製する。生成物画分を濃縮して、化合物11を得る。
代替的に、工程2からの生成物を薬学的に許容可能な塩に転化させることができる:
4ドラムのバイアルに、THF:H2Oの1:1混合液中の化合物11-2-2を加える。この溶液に、水酸化ナトリウムの0.25Mの溶液を加える。溶液を超音波処理し、直接フリーズドライし、凍結乾燥させて、化合物11-5-1を固体として得る。カリウム及びテトラメチルアンモニウムを含む代替的な塩は、同様の手順によって合成され得る。
水素化ナトリウム(鉱油中の分散液で60%)をレブクロマカリムのDMF溶液に室温で加えると、気泡が形成する。5分後に、ヨウ化ナトリウムを加え、次に(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシランを加える。完了したら(TLC又はLCMSにより監視して、約30分)、反応物を水により希釈し、酢酸エチルにより抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ、そして濃縮する。得られた残留物をヘキサン中の酢酸エチルを用いて順相カラムによって精製する。画分を濃縮して、化合物12-1-2を得る。
THF中の化合物12-1-2に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M)を加える。反応物を完了と判断されるまで撹拌する。反応混合物を真空下で濃縮し、ヘキサン中の酢酸エチルを用いて順相カラムで精製して、化合物12-2-2を得る。
DCM中の化合物12-2-2の懸濁液に、DIPEAを加える。懸濁液をDCM中のPCl3の溶液にゆっくりと加える。反応が完了したと判断されるまで、反応物を室温で1時間撹拌する。次に、反応物を真空中で濃縮して、粗製混合物を得て、これを高真空下で乾燥させ、更に精製せずに後続工程において使用する。
ピリジン/水(10:1)中の化合物12-3-2の粗製混合物にヨウ素を加える。およそ0.5時間後、又は反応が終了したと判断された後に、反応溶液を濃縮し、数滴の6NのHClにより酸性化した後に、逆相カラム上にロードし、水中のACNで精製する。生成物画分を濃縮して、化合物12を得る。
THF中の化合物12-3-2及びイミダゾールの懸濁液に、レブクロマカリムを加える。反応物を50℃で一晩撹拌する。反応物を濃縮し、更に精製せずに後続工程において直接使用する。
ピリジン/水(10:1)中の化合物13-1-2の粗製混合物にヨウ素を加える。およそ0.5時間後、又は反応が終了したと判断された後に、反応溶液を濃縮し、数滴の6NのHClにより酸性化した後に、逆相カラム上にロードし、水中のACNで精製する。生成物画分を濃縮して、化合物13を得る。
水素化ナトリウム(鉱油中の分散液で60%)をレブクロマカリムのDMF溶液に室温で加えると、気泡が形成する。5分後に、ヨウ化ナトリウムを加え、次に(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシランを加える。完了したら(TLC又はLCMSにより監視して、約30分)、反応物を水により希釈し、酢酸エチルにより抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ、そして濃縮する。得られた残留物をヘキサン中の酢酸エチルを用いて順相カラムによって精製する。画分を濃縮して、化合物14-1-2を得る。
THF中の化合物14-1-2に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M)を加える。反応物を完了と判断されるまで撹拌する。反応混合物を真空下で濃縮し、ヘキサン中の酢酸エチルを用いて順相カラムで精製して、化合物14-2-2を得る。
DCM中の化合物14-2-2の懸濁液に、DIPEAを加える。懸濁液をDCM中のPCl3の溶液にゆっくりと加える。反応が完了したと判断されるまで、反応物を室温で1時間撹拌する。次に、反応物を真空中で濃縮して、粗製混合物を得て、これを高真空下で乾燥させ、更に精製せずに後続工程において使用する。
ピリジン/水(10:1)中の化合物14-3-2の粗製混合物にヨウ素を加える。およそ0.5時間後、又は反応が終了したと判断された後に、反応溶液を濃縮し、数滴の6NのHClにより酸性化した後に、逆相カラム上にロードし、水中のACNで精製する。生成物画分を濃縮して、化合物14を得る。
代替的に、工程2からの生成物を薬学的に許容可能な塩に転化させることができる:
4ドラムのバイアルに、THF:H2Oの1:1混合液中の化合物14-2-2を加える。この溶液に、水酸化ナトリウムの0.25Mの溶液を加える。溶液を超音波処理し、直接フリーズドライし、凍結乾燥させて、化合物14-5-1を固体として得る。
THF中の化合物1-3-2及びイミダゾールの懸濁液に、12-2-2を加える。反応物を50℃で一晩撹拌する。反応物を濃縮し、更に精製せずに後続工程において直接使用する。
ピリジン/水(10:1)中の化合物15-1-3の粗製混合物にヨウ素を加える。およそ0.5時間後、又は反応が終了したと判断された後に、反応溶液を濃縮し、数滴の6NのHClにより酸性化した後に、逆相カラム上にロードし、水中のACNで精製する。生成物画分を濃縮して、化合物15を得る。
THF中の化合物1-3-2及びイミダゾールの懸濁液に、14-2-2を加える。反応物を50℃で一晩撹拌する。反応物を濃縮し、更に精製せずに後続工程において直接使用する。
ピリジン/水(10:1)中の化合物16-1-3の粗製混合物にヨウ素を加える。およそ0.5時間後、又は反応が終了したと判断された後に、反応溶液を濃縮し、数滴の6NのHClにより酸性化した後に、逆相カラム上にロードし、水中のACNで精製する。生成物画分を濃縮して、化合物16を得る。
5mlのマイクロ波バイアルに、化合物1-4-1(50mg、0.13mmol、1当量)、1,6-ヘキサンジオール(8.0mg、0.07mmol、0.5当量)、及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(30mg、0.15mmol、1.1当量)を入れた。混合物にピリジン(3mL)を加え、バイアルを密封した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応はHPLC分析によって完了したと判断された。粗製反応混合物をジエチルエーテル(5mL)で希釈し、静置すると被膜が形成された。ジエチルエーテルを傾瀉し、残留物をジエチルエーテル(5mL)で洗浄し、傾瀉し、残留物をエタノール中に溶解し、ジエチルエーテル中の2MのHClを10滴加え、蒸発乾涸させて、琥珀色の被膜(56mg、77%)を得た。1H NMR (MeOD): δ 1.22 (4H, tt, J = 7.5, 7.0 Hz), 1.31 (6H, s), 1.57 (4H, tt, 7.5, 7.0 Hz), 1.66 (6H, s), 2.06-2.14 (4H, m), 2.51-2.57 (4H, m), 3.55-3.63 (4H, m), 4.12 (4H, m), 4.66 (2H, d, J = 7.9 Hz), 5.36 (2H, J = 7.9 Hz), 6.96 (2H, dd, J = 8.4), 7.35 (2H, s), 7.58 (2H, dd, J = 8.4, 1.9 Hz)。
5mlのマイクロ波バイアルに、化合物1-4-1(50mg、0.13mmol、1当量)、トリエチレングリコール(10.2mg、0.07mmol、0.5当量)、及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(29mg、0.15mmol、1.1当量)を入れた。混合物にピリジン(0.5mL)を加え、バイアルを密封した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応はHPLC分析によって完了したと判断された。粗製反応混合物を蒸発乾涸させて、琥珀色の被膜を得た。ジエチルエーテル中の2NのHClを数滴加え、続いて1mlの酢酸エチルを加えた。次に、混合物を0.45μmのPTFEシリンジフィルターを通して濾過し、蒸発させて、琥珀色の被膜(22mg、37%)を得た。1H NMR (MeOD): δ 1.31 (6H, s), 1.52 (6H, s), 2.12-2.16 (4H, m), 2.54-2.60 (4H, m), 3.52-3.66 (12H, m), 4.22 (4H, m), 4.72 (2H, d, J = 7.9 Hz), 5.38 (2H, J = 7.9 Hz), 6.98 (2H, dd, J = 8.4), 7.37 (2H, s), 7.54 (2H, dd, J = 8.4, 1.9 Hz)。
マイクロ波バイアルに、化合物1-4-1(50mg、0.13mmol、1当量)、1,6-ヘキサンジオール(34mg、0.29mmol、2.1当量)、及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(131mg、0.68mmol、5当量)を入れた。混合物にピリジン(0.5mL)を加え、バイアルを密封した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応はHPLC分析によって完了したと判断された。粗製反応混合物を蒸発乾涸させて、琥珀色の残留物(66mg)を得た。粗製物質を0.5mLの1NのHClで希釈し、酢酸エチル(1mL)で抽出し、層を分離し、そして有機層を蒸発乾涸させて、僅かに黄色の被膜(23mg、38%)を得た。1H NMR (MeOD): δ 1.27 (4H, m), 1.37 (3H, s), 1.57 (4H, m), 1.60 (3H, s), 2.06-2.14 (2H, m), 2.51-2.57 (2H, m), 3.55-3.63 (4H, m), 4.12 (2H, m), 4.66 (1H, d, J = 7.9 Hz), 5.36 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.96 (1H, dd, J = 8.4), 7.35 (1H, s), 7.58 (1H, dd, J = 8.4, 1.9 Hz)。
マイクロ波バイアルに、化合物1-4-1(50mg、0.13mmol、1当量)、トリエチレングリコール(43mg、0.29mmol、2.1当量)、及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(131mg、0.68mmol、5当量)を入れた。混合物にピリジン(0.5mL)を加え、バイアルを密封した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応はHPLC分析によって完了したと判断された。粗製反応混合物を蒸発乾涸させて、琥珀色の残留物(64mg)を得た。粗製物質を0.5mLの1NのHClで希釈し、酢酸エチル(1mL)で抽出し、層を分離し、そして有機層を蒸発乾涸させて、僅かに黄色の被膜(7mg、10%)を得た。1H NMR (MeOD): δ 1.32 (3H, s), 1.58 (3H, s), 2.03-2.10 (2H, m), 2.52-2.58 (2H, m), 3.48-3.52 (2H, m), 3.68-3.74 (10H, m), 4.34 (2H, m), 4.75 (1H, d, J = 7.9 Hz), 5.30 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.97 (1H, dd, J = 8.4), 7.38 (1H, s), 7.54 (1H, dd, J = 8.4, 1.9 Hz)。
化合物1、化合物19、及びEDCIを反応管においてピリジンに加える。反応物を室温で48時間撹拌する。HPLC分析によって反応が完了したと判断されたら、粗製反応混合物を蒸発乾涸させる。粗製物質を1NのHClで希釈し、酢酸エチルで抽出し、層を分離し、そして有機層を蒸発乾涸させて、化合物21を得る。
本明細書は本発明の実施形態を参照して記載されている。しかしながら、本明細書に記載されるような本発明の範囲を逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることが当業者には理解される。したがって、本明細書は限定的意味ではなく例示的意味で考えられ、全てのかかる修正が本発明の範囲に含まれることが意図される。