JP7637248B2 - 温度測定装置 - Google Patents
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Description
本願は、2021年8月18日に日本に出願された特願2021-133131号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
また、上述の温度測定装置では、熱源から温度センサーまでの間の熱の輸送は作動流体により行われる。例えば、単に熱伝導性の高い金属の棒により熱を伝導させる場合、熱の移動に数分かかる場合がある。対して、上述のような作動流体による熱の輸送は、熱伝導による熱の移動速度と比較し格段に速いため、熱源の温度変化に対する応答速度を速くすることができる。
以上より、上記態様の温度測定装置によれば、シンプルな構成で、複数の熱源の異常を素早く検知することができる。
以下、本実施形態の温度測定装置1の構成を図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、温度測定装置1は、ヒートパイプ10と、温度センサー20と、ワイヤ部30と、接触面拡張プレート41と、絶縁層42と、高さ調整層43と、を備えている。ヒートパイプ10の長手方向に直交する横断面視において、ヒートパイプ10は扁平形状である。温度測定装置1は、複数の熱源100の温度を測定する。
各熱源100はヒートパイプ10とコールドプレート50との間に配置されている。熱源100は、例えば、基板101上に実装された複数の半導体である。図1では、1つの基板101上に1つの熱源100が実装されている。ただし、1つの基板101上に、複数の熱源100が実装されていてもよい。
ここで、本実施形態ではXYZ直交座標系を設定して各構成の位置関係を説明する。X方向は、ヒートパイプ10の延びる長手方向である。Y方向は、ヒートパイプ10の厚さ方向である。X方向およびY方向の双方に直交する方向をZ方向とする。以下、X方向を長手方向といい、Y方向を厚さ方向といい、Z方向を幅方向という。
コンテナ13は、長手方向に直交する横断面視において、扁平な形状に形成された中空容器である。コンテナ13の材質は、作動流体の種類や使用温度などの条件によって、適宜選択することができる。例えば、コンテナ13は、銅、スチール、アルミニウムなどの金属で形成されている。特に、銅やアルミなどの熱伝導率の高い金属材料を用いる場合、熱輸送性や熱拡散性を高めることができる。本実施形態では、コンテナ13として銅管を用いている。
長手方向において、ヒートパイプ10の幅方向の幅は略一定となっている。また、長手方向において、ヒートパイプ10の厚さ方向の厚さは略一定となっている。なお、ヒートパイプ10の長手方向における端部において、端面に向かうにしたがってヒートパイプ10の幅方向の幅および厚さ方向の厚さが漸次狭くなるようになっていてもよい。
ウイック12は、例えば図3に示すように、コンテナ13の内周面に沿って形成されている。長手方向で、ウイック12はコンテナ13の内側において全長にわたって延びている。なお、ウイック12はコンテナ13の内周面のうち、周方向および長手方向の一部の領域のみに形成されていてもよい。
ウイック12は、例えば、複数本の金属細線を束ねて形成されている。金属細線は、コンテナ13の長手方向に延在する線条体である。ウイック12の金属細線は、例えば、複数本の銅細線である。銅細線の外径は、例えば、数μm~数百μmである。
ウイック12は、金属細線に限らず、金属メッシュ(網状体)、および金属粉末の焼結体なども使用できる。
厚さ方向から見て、接触面拡張プレート41は複数の熱源100を覆うように構成されている。接触面拡張プレート41の幅方向の寸法は、ヒートパイプ10の幅よりも大きく、熱源100の幅と同等以上である。
なお、図1の例では、1枚の接触面拡張プレート41が7つの熱源100を覆うように配置されているが、接触面拡張プレート41の数は適宜変更可能である。例えば、2つの接触面拡張プレート41を配置し、一方の接触面拡張プレート41が3つの熱源100を覆い、他方の接触面拡張プレート41が残り4つの熱源100を覆ってもよい。熱源100の数を適宜変更してもよい。
広い表面積を有する接触面拡張プレート41がヒートパイプ10の第1面10cに接触することにより、複数の熱源100で発生した熱をヒートパイプ10へ効率よく伝達することができる。
なお、接触面拡張プレート41を省略してもよい。
厚さ方向から見て、絶縁層42は接触面拡張プレート41と同等の大きさになっている。なお、複数の熱源100とヒートパイプ10とが電気的に接続されないよう、複数の熱源100をそれぞれ覆うように複数の絶縁層42が配置されていてもよい。
絶縁層42は、絶縁性を有し、かつ熱抵抗の低い材料で形成されることが好ましい。この場合、熱源100で発生した熱をヒートパイプ10へ効率よく伝達することができる。
なお、ヒートパイプ10が絶縁被覆で覆われている場合や、接触面拡張プレート41が絶縁性を有する場合には、絶縁層42が配置されていなくてもよい。
高さ調整層43は、圧縮により変形する材料により形成された層である。例えば、厚さ方向において、複数の熱源100の上面の位置にばらつきがある場合、高さ調整層43を複数の熱源100に押し当てて、熱源100同士の厚さ方向の位置に応じて変形させることにより、熱源100の上面とヒートパイプ10との間に隙間(空気の層)が生じないようにできる。これにより、複数の熱源100からの熱をヒートパイプ10へ効率よく伝達させることができる。
高さ調整層43は、圧縮により変形可能で、かつ熱抵抗の低い材料で形成されることが好ましい。この場合、熱源100で発生した熱をヒートパイプ10へ効率よく伝達することができる。例えば、高さ調整層43は、シリコーンで形成されていてもよい。なお、高さ調整層43を省略してもよい。例えば、複数の熱源100の上面同士の位置が同等である場合や、ヒートパイプ10が厚さ方向に容易に変形可能である場合には、複数の熱源100をヒートパイプ10に直接的に接触させることが可能である。
また、接触面拡張プレート41、絶縁層42、および高さ調整層43が厚さ方向に積層される順番は、この順に限られず、変更してもよい。さらに、絶縁層42および高さ調整層43を配置する代わりに、絶縁性および高さ調整機能の両方を有する材料により形成された層を配置してもよい。このように1層に複数の機能を付与してもよい。
温度センサー20は、配置された場所におけるヒートパイプ10の温度を検出する。温度センサー20として、サーミスタや熱電対を用いてもよい。サーミスタは、温度の変化により抵抗値が変化する電子部品である。熱電対は、2種の異なる金属導体で構成された温度センサーである。温度センサー20において検出された温度情報は、電気信号としてワイヤ部30を伝わり、不図示の判定部や記録部に入力される。
温度センサー20は、長手方向において、熱源100とは異なる位置に配置されている。また、ヒートパイプ10の第2面10d側に温度センサー20が配置されている。すなわち、熱源100が配置されている第1面10cと対向する第2面10dに温度センサー20は配置されている。幅方向において、温度センサー20はヒートパイプ10の中央部分に配置されている。
なお、温度センサー20を配置する場所は適宜変更してもよい。例えば、温度センサー20は、ヒートパイプ10の第1面10cに配置されてもよいし、長手方向において熱源100と同じ位置に配置されていてもよい。これらの場合も、複数の熱源100のうちの1つの温度が上昇した場合には、温度センサー20により検出される温度が上昇する。したがって、複数の熱源100のいずれかに異常が発生したことを検出可能である。
ワイヤ部30は、ヒートパイプ10の第2面10dにおいて、温度センサー20の近傍に配置されている。図1の例では、ワイヤ部30はヒートパイプ10と温度センサー20との間に配置されている。
なお、温度センサー20がヒートパイプ10に接するようにワイヤ部30と温度センサー20が配置されていてもよいし、温度センサー20とヒートパイプ10との間にワイヤ部30以外の構成が配置されていてもよい。また、温度センサー20が内蔵されたFPCを用いてもよい。
熱源100は長手方向に沿って複数並んでいる。複数並んだ熱源100の数や露出面積に応じて、ヒートパイプ10の長さや接触面拡張プレート41の寸法は適宜変更される。また、複数の熱源100の配列や上面の形状に応じて、ヒートパイプ10や接触面拡張プレート41の形状を変更してもよい。
コールドプレート50は、冷却液の流入口51および流出口52を有している。冷却液は、不図示のポンプなどによって流入口51からコールドプレート50内に流入し、流路を通過して、流出口52から流出する。冷却液を流路に流すことで、コールドプレート50に熱的に接続された熱源100を冷却することができる。
次に、以上のように構成された温度測定装置1の作用について説明する。
まず、熱源100が発した熱は、高さ調整層43、絶縁層42、および接触面拡張プレート41を介して、ヒートパイプ10に伝わる。この熱により、熱源100の近傍(高温部)においてヒートパイプ10内の作動液が蒸発する。蒸気は、熱源100から離れた低温部に向かって移動し、凝縮する。本実施形態において、低温部は温度センサー20が配置されている第1端部10a側である。低温部で凝縮した作動液は、ウイック12の流路に沿って移動し、再び高温部まで移動する。
作動流体が循環し続けることで、ヒートパイプ10の温度分布が平衡な状態(温度分布に変化が起こらない状態)になる場合がある。以降、ヒートパイプ10の温度分布が平衡状態になることを定常状態とも呼ぶ。
そして、判定工程が行われる。判定工程では、判定部が温度センサー20からの測定データに基づいて、各熱源100が正常に動作しているか否かを判定する。判定部の判定結果は熱源100の制御部へ出力されてもよい。
なお、判定部に温度変化ΔTの閾値が記憶され、定常状態における温度と測定温度との差が閾値を超えた場合、熱源100に異常が発生したと判定するよう設定されていてもよい。また、温度変化の傾向や温度変化の速度などのデータに基づき異常の判定をしてもよい。さらに、判定部により異常が起こったと判定された場合、熱源100の制御部を介して熱源100の作動を停止させてもよい。
電気自動車に、12個のバッテリーセルをそれぞれ備える20組のモジュールが配置されているとする。従来技術では、1つのバッテリーセルに対して1つの温度センサーが配置されるため、温度センサーを合計240個設置する必要があった。さらに、240個の温度センサーの測定結果を出力するためのワイヤ部を配線する必要があり、温度測定装置が大型化する場合があった。
また、異常が起こったバッテリーセルを含むモジュールのみ、電気自動車との電気的な接続を解除するように制御してもよい。これにより、電気自動車の安全性を高めることが可能となる。
この構成では、ヒートパイプ10を複数の熱源100と熱的に接続することで、作動流体の循環が発生し、熱源100から発せられる熱を温度センサー20近傍まで作動流体によって輸送することができる。複数の熱源100のうち、例えばいずれか1つの熱源100の温度が上昇した場合、温度センサー20によって検出されるヒートパイプ10の温度も上昇する。したがって、ヒートパイプ10に接している複数の熱源100のうち、いずれかに異常が発生したことを検出できる。このように、1つの温度センサー20により複数の熱源100の異常を検出することができるため、温度測定装置1を小型化できる。
以上より、上記態様の温度測定装置1によれば、シンプルな構成で、複数の熱源100の異常を素早く検知することができる。
これにより、複数の熱源100で発生した熱をヒートパイプ10内へ効率よく伝達することができる。
これにより、ヒートパイプ10や接触面拡張プレート41を介した電気短絡を防ぐことができる。
熱源100の上面とヒートパイプ10との間に隙間(空気の層)が生じないようにすることで、複数の熱源100からの熱をヒートパイプ10へ効率よく伝達させることができる。
これにより、温度測定装置1の更なる小型化が可能になる。特に、ヒートパイプ10は厚さ方向の厚みが幅方向の寸法より薄くなるよう構成されているので、FPCと組み合わせた場合、厚さ方向において薄型の温度測定装置1を得ることができる。
これにより、熱源100の熱を効率よく温度センサー20近傍へ輸送することが可能になる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図4および図5に、第2実施形態に係る温度測定装置1を示す。本実施形態ではヒートパイプ10の長手方向における第2端部10bに、ヒートシンク60が形成されている点が第1実施形態の温度測定装置1と異なる。なお、ヒートシンク60が形成されたヒートパイプ10により熱源100の冷却が可能であるため、コールドプレート50は配置されていない。
熱源100の熱により、熱源100の近傍においてヒートパイプ10内の作動液が蒸発する。蒸気はヒートシンク60が設けられたヒートパイプ10の第2端部10b側へ移動し凝縮する。この際、熱はヒートシンク60へ伝達される。広い表面積を有するフィン61に伝達された熱は、効率よくフィン61から放熱される。さらにファンFからの送風により、より効率よくフィン61から放熱させてもよい。このように、ヒートシンク60による熱源100の冷却が可能となる。
これにより、1つの温度センサー20により複数の熱源100の温度を測定しつつ、ヒートパイプ10により複数の熱源100を効率よく冷却することが可能になる。また、他に熱源の冷却装置を設置する必要がないため、熱源100を有する装置の小型化が可能になる。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6および図7に、第3実施形態に係る温度測定装置1を示す。本実施形態では第2実施形態と同様に温度測定装置1のヒートパイプ10の第2端部10bに、ヒートシンク60が形成されている。なお、第2実施形態ではコールドプレート50が配置されていなかったが、本実施形態では熱源100の下側にコールドプレート50が配置されており、ヒートシンク60を備えるヒートパイプ10およびコールドプレート50により熱源100の冷却を行っている。
この構成では、コールドプレート50により主に熱源100の冷却を行い、さらに補助冷却装置としてヒートパイプ10を用いることができる。これにより、例えばコールドプレート50の冷却能力以上に熱源100の発熱があり、コールドプレート50の冷却能力を超える熱的な過負荷がかかる場合でも、ヒートパイプ10を補助冷却装置として用いることが可能となる。これにより、冷却能力を向上させつつ、複数の熱源100の温度変化を測定することが可能となる。
また、第3実施形態では、ヒートパイプ10により補助的に熱源100の冷却を行っているが、熱源100の補助冷却が不要である場合には、ファンFからの送風を停止させてもよいし、送風量の調整を行ってもよい。
Claims (7)
- 作動流体が封入されたコンテナを有するヒートパイプと、
前記ヒートパイプの温度を検出する温度センサーと、
前記温度センサーに接続されたワイヤ部と、
冷却液の流入口および流出口を有するコールドプレートと、を備え、
前記ヒートパイプは、複数の熱源から熱を受け取り、
前記コールドプレートと前記ヒートパイプとの間に、前記複数の熱源が配置され、
前記ヒートパイプの厚さ方向および長手方向において、前記温度センサーは前記熱源と異なる位置に配置され、前記温度センサーは配置された場所において前記ヒートパイプの温度を測定する、温度測定装置。 - 前記複数の熱源と前記ヒートパイプとの間に位置する接触面拡張プレートをさらに備え、
前記ヒートパイプは扁平形状であり、
前記接触面拡張プレートは、前記ヒートパイプの前記厚さ方向に直交するように延在する板状である、請求項1に記載の温度測定装置。 - 前記複数の熱源と前記ヒートパイプとの間に位置する絶縁層をさらに備え、
前記ヒートパイプは扁平形状であり、
前記絶縁層は、前記ヒートパイプの前記厚さ方向に直交するように延在する板状である、請求項1または2に記載の温度測定装置。 - 前記複数の熱源と前記ヒートパイプとの間に位置する高さ調整層をさらに備え、
前記ヒートパイプは扁平形状であり、
前記高さ調整層は、前記ヒートパイプの前記厚さ方向に直交するように延在する板状である、請求項1から3のいずれか1項に記載の温度測定装置。 - 前記ワイヤ部はFPCである、請求項1から4のいずれか1項に記載の温度測定装置。
- 前記温度センサーは、前記ヒートパイプの前記長手方向における第1端部に配置され、
前記ヒートパイプの前記第1端部側が、前記作動流体の蒸気が凝縮する凝縮部となっている、請求項1から5のいずれか1項に記載の温度測定装置。 - 前記ヒートパイプの前記長手方向における第2端部に配置されたヒートシンクをさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の温度測定装置。
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