JP7637893B2 - プラズマ処理システムおよびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理システムおよびプラズマ処理方法 Download PDF

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Description

本開示は、プラズマ処理システムおよびプラズマ処理方法に関する。
従来、対象物のプラズマ処理が行われる処理室を備えたプラズマ処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1のプラズマ処理装置は、処理室内に配置される部品(例えば、対象物を案内するガイド部材など)を備える。
特開2019-160468号公報
ところで、上記部品が劣化すると、対象物のプラズマ処理を適切に行えなくなり、プラズマ処理装置を停止してメンテナンスする必要がある。しかし、場合によっては、プラズマ処理装置の停止を回避したい状況もある。このような状況において、本開示は、部品が劣化してもプラズマ処理を継続できるようにすることを目的の1つとする。
本開示に係る一局面は、プラズマ処理システムに関する。当該プラズマ処理システムは、対象物のプラズマ処理が行われる処理室、および前記処理室内に少なくとも一部が配置される少なくとも1つの部品を有するプラズマ処理装置と、プラズマ処理条件を規定する設定値を含むレシピを記憶する記憶部と、前記少なくとも1つの部品の劣化度に基づいて前記設定値の許容範囲を決定する許容範囲決定部と、前記設定値が前記許容範囲を外れている場合、前記設定値が前記許容範囲に収まるように前記レシピを変更するレシピ変更部と、を備える。
本開示に係る他の一局面は、プラズマ処理方法に関する。当該プラズマ処理方法は、対象物のプラズマ処理が行われる処理室、および前記処理室内に少なくとも一部が配置される少なくとも1つの部品を有するプラズマ処理装置と、プラズマ処理条件を規定する設定値を含むレシピを記憶する記憶部と、を備えるプラズマ処理システムを用いたプラズマ処理方法であって、前記少なくとも1つの部品の劣化度に基づいて前記設定値の許容範囲を決定する許容範囲決定工程と、前記設定値が前記許容範囲を外れている場合、前記設定値が前記許容範囲に収まるように前記レシピを変更するレシピ変更工程と、を備える。
本開示によれば、部品が劣化してもプラズマ処理を継続することができる。
本開示に係るプラズマ処理システムの一例を模式的に示す構成図である。 本開示に係るプラズマ処理方法のフローチャートである。 実施形態1のプラズマ処理方法の概念図である。 実施形態2のプラズマ処理方法の概念図である。 実施形態3のプラズマ処理方法の概念図である。
本開示に係るプラズマ装置およびプラズマ処理方法の実施形態について例を挙げて以下に説明する。しかしながら、本開示は以下に説明する例に限定されない。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本開示の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。
(プラズマ処理システム)
本開示に係るプラズマ処理システムは、処理室および少なくとも1つの部品を有するプラズマ処理装置と、記憶部と、許容範囲決定部と、レシピ変更部とを備える。
プラズマ処理装置は、処理室において対象物をプラズマ処理(例えば、プラズマクリーニングやプラズマダイシング)するための装置である。プラズマ処理装置は、処理室にプロセスガスを供給するためのガス供給手段、処理室を減圧するための減圧手段、および処理室にプラズマを発生させるための電源部を有してもよい。
処理室は、対象物のプラズマ処理が行われる空間である。処理室は、開閉可能な筐体によって区画されていてもよい。対象物は、例えば、電子機器の製造に用いられる基板、基板上に回路が形成された回路基板、回路基板に電子部品が実装された実装基板、またはウェハであってもよい。対象物は、例えば、搬送アームによって処理室に搬入されたり、処理室から搬出されたりしてもよい。プラズマ処理は、例えば、対象物をプラズマによりクリーニングするプラズマクリーニング処理であってもよい。
少なくとも1つの部品は、処理室内に少なくとも一部が配置される。少なくとも1つの部品は、例えば、対象物を案内するガイド部材、対象物を搬送する搬送アーム、処理室を区画する筐体の天井部に取り付けられる天板、または当該筐体に取り付けられるガラス窓であってもよい。少なくとも1つの部品が劣化すると、プラズマ処理において異常放電、エッチング速度の低下、均一性の低下などの不具合(以下、これらの不具合を総称して、異常放電などの不具合と呼ぶ。)が発生するおそれがある。
記憶部は、プラズマ処理条件を規定する設定値を含むレシピを記憶する。記憶部は、プラズマ処理装置に備えられてもよいし、プラズマ処理装置とは別の装置(例えば、プラズマ処理装置とネットワーク接続されたサーバ)に備えられてもよい。レシピが含む設定値としては種々のものが考えられるが、本願で対象とする設定値は、上記の異常放電などの不具合の発生に関係する設定値である。
プラズマ処理条件には、処理室内の圧力、処理室内にプラズマを発生させるために導入されるプロセスガスの種類、プロセスガスの流量、高周波電力を供給する電源部の出力、高周波電力の周波数、プラズマ処理時間、および処理室内に載置される対象物の数などが含まれてもよい。これらのプラズマ処理条件の少なくとも一部は設定値により規定され、レシピとして記憶部に格納される。設定値は、予め定められるか、逐次決定もしくは修正される。設定値の例として、電源部の出力値、処理室内に載置される対象物の数、プラズマ処理時間などが挙げられる。設定値は、プラズマ処理中に異常放電などの不具合が生じないように、所定の上限値と下限値を有する許容範囲内で設定される。
許容範囲決定部は、少なくとも1つの部品の劣化度に基づいて設定値の許容範囲を決定する。許容範囲決定部は、プラズマ処理装置に備えられてもよいし、プラズマ処理装置とは別の装置(例えば、プラズマ処理装置とネットワーク接続されたサーバ)に備えられてもよい。部品の劣化度とは、当該部品がどの程度劣化しているかを示す度合いのことであり、様々な方法により求めることができる。例えば、部品に関する少なくとも1つのパラメータ(例えば、使用期間や使用回数など)に基づいて当該部品の劣化度を求めることが考えられる。
劣化度は、劣化度を決定する対象部品に関する各種の監視データに基づいて求めてもよい。監視データは、各種センサで取得すればよい。センサは、プラズマ処理装置の内部および/または外部に取り付けられる。監視データは、プラズマ処理中にリアルタイムで取得されてもよいし、プラズマ処理後に取得されてもよい。監視データは、記憶部に記憶されてもよい。監視データは、1種類以上取得されればよく、複数種類が取得されてもよい。
監視データは特に限定されず、例えば、搬送アームの駆動トルク、搬送アームに加わる負荷、搬送アームの移動速度などの搬送に関するデータであってもよいし、処理室内の到達圧力、大気圧から所定圧力に到達するまでの減圧速度および所要時間、所定圧力から大気圧に到達するまでの昇圧速度および所要時間、処理中に処理室に供給されるプロセスガスの流量、処理中の処理室内の圧力、処理中の圧力調整バルブの開度などの排気特性に関するデータであってもよいし、高周波電源部の出力、処理時間、整合器の整合ポジション、整合器の負荷インピーダンス、RF反射波および/または入射波、セルフバイアス電圧(Vdc)、高周波電圧の振幅(Vpp)、発光スペクトル、処理室内に設置されたプローブ電極間の電位変動(プラズマモニタ波形)などの放電状態に関するデータであってもよい。
監視データには、さらに、プラズマ処理中にリアルタイムに取得されるデータあるいはプラズマ処理後に取得されるデータから算出できるデータも含まれる。例えば、プラズマモニタ波形に現れる微小アーク放電に伴う電圧変化の発生頻度なども、放電状態に関する監視データに含まれる。
一方、設定値の許容範囲とは、設定値がその中に収まっていれば異常放電などの不具合を伴うことなくプラズマ処理を継続することができる設定値の範囲である。逆に言うと、設定値が許容範囲から外れている場合、プラズマ処理を行う際に異常放電などの不具合が生じるおそれがある。許容範囲は、処理室内に少なくとも一部が配置される部品の劣化度に応じて変化し得る。
レシピ変更部は、許容範囲内で設定されるべき設定値が上記部品の劣化度に基づく許容範囲を外れている場合、設定値が許容範囲に収まるようにレシピを変更する。レシピ変更部は、プラズマ処理装置に備えられてもよいし、プラズマ処理装置とは別の装置(例えば、プラズマ処理装置とネットワーク接続されたサーバ)に備えられてもよい。変更後のレシピは、記憶部に格納され、その後のプラズマ処理に供される。これにより、劣化した少なくとも1つの部品のメンテナンスのためにプラズマ処理装置を停止することなく、対象物のプラズマ処理を継続することができる。
(プラズマ処理方法)
本開示に係るプラズマ処理方法は、上記処理室および上記少なくとも1つの部品を有するプラズマ処理装置と、上記記憶部とを備えるプラズマ処理システムを用いたプラズマ処理方法であって、許容範囲決定工程と、レシピ変更工程とを備える。
許容範囲決定工程では、少なくとも1つの部品の劣化度に基づいて設定値の許容範囲を決定する。
レシピ変更工程では、許容範囲内で設定されるべき設定値が上記部品の劣化度に基づく許容範囲を外れている場合、設定値が許容範囲に収まるようにレシピを変更する。変更後のレシピは、記憶部に格納され、その後のプラズマ処理に供される。これにより、劣化した少なくとも1つの部品のメンテナンスのためにプラズマ処理装置を停止することなく、対象物のプラズマ処理を継続することができる。
以上のように、本開示によれば、部品が劣化してもプラズマ処理を継続することができる。これにより、様々な生産計画に柔軟に対応することが可能となる。
記憶部は、劣化度と設定値の許容範囲との関係を示す許容範囲情報をさらに記憶していてもよく、許容範囲決定部は、劣化度および許容範囲情報に基づいて設定値の許容範囲を決定してもよい。許容範囲情報は、例えば、各部品の劣化度と設定値の許容範囲とが互いに対応付けられたテーブルデータであってもよい。この構成によると、煩雑な計算処理を伴うことなく、設定値の許容範囲を簡便に決定することができる。
なお、記憶部は、そのような許容範囲情報を記憶していなくてもよい。この場合、許容範囲決定部は、例えば、部品の劣化度および任意の関数に基づいて設定値の許容範囲を算出してもよい。
少なくとも1つの部品は、第1部品および第2部品を含んでもよく、許容範囲決定部は、第1部品の劣化度である第1劣化度に基づいて設定値の第1許容範囲を決定すると共に、第2部品の劣化度である第2劣化度に基づいて設定値の第2許容範囲を決定してもよく、レシピ変更部は、設定値が第1許容範囲および第2許容範囲の少なくとも一方を外れている場合、設定値が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まるようにレシピを変更してもよい。この構成によると、第1部品および第2部品の少なくとも一方が劣化しても、当該劣化度に応じて、プラズマ処理を継続できるようにレシピが変更される。
少なくとも1つの部品は、第1部品および第2部品に加えてその他の部品を含んでもよい。その他の部品の数は、1つ以上であれば特に限定されない。この場合、許容範囲決定部は、その他の部品の劣化度に基づいて第3許容範囲を決定してもよく、レシピ変更部は、設定値が第1~第3許容範囲の少なくとも一つを外れている場合、設定値が第1~第3許容範囲の全てに収まるようにレシピを変更してもよい。ここで、第3許容範囲の数は、その他の部品の数に応じて変動してもよい。この構成によると、第1部品、第2部品、およびその他の部品の少なくとも1つが劣化しても、当該劣化度に応じて、プラズマ処理を継続できるようにレシピが変更される。
プラズマ処理装置は、処理室内にプラズマを発生させるための高周波電力を供給する電源部をさらに有してもよく、設定値は、電源部の出力値を含んでもよく、設定値の許容範囲の上限値は、出力値の上限値を含んでもよい。この構成によると、少なくとも1つの部品が劣化した場合に、電源部の出力値が制限されることで、プラズマ処理中の異常放電などの不具合が抑制される。
処理室は、内部に対象物として複数の基板を載置可能であってもよく、設定値は、処理室内に載置される基板の枚数を含んでもよく、設定値の許容範囲の上限値は、前記枚数の上限値を含んでもよい。この構成によると、少なくとも1つの部品が劣化した場合に、処理室内における基板の載置枚数が制限されることで、プラズマ処理中の異常放電などの不具合が抑制される。
処理室内に載置される基板の枚数の上限値を低減する場合、処理室の中央領域から遠い方の載置位置から優先して載置禁止としてもよい。これにより、プラズマ放電が相対的に安定しやすい処理室の中央領域に基板が載置される。したがって、基板の載置枚数を制限する場合に、プラズマ処理を安定して継続することができる。
設定値は、プラズマ処理時間を含んでもよく、設定値の許容範囲の上限値は、プラズマ処理時間の上限値を含んでもよい。この構成によると、少なくとも1つの部品が劣化した場合に、プラズマ処理時間が制限されることで、プラズマ処理中の異常放電などの不具合が抑制される。
プラズマ処理装置は、記憶部、許容範囲決定部、およびレシピ変更部を有してもよい。なお、記憶部、許容範囲決定部、およびレシピ変更部のうち少なくとも1つは、プラズマ処理装置とは別の装置(例えば、プラズマ処理装置とネットワーク接続されたサーバ)に備えられてもよい。
以下では、本開示に係るプラズマ処理システムおよびプラズマ処理方法の一例について、図面を参照して具体的に説明する。以下で説明する一例のプラズマ処理システムの構成要素およびプラズマ処理方法の工程には、上述した構成要素および工程を適用できる。以下で説明する一例のプラズマ処理システムの構成要素およびプラズマ処理方法の工程は、上述した記載に基づいて変更できる。また、以下で説明する事項を、上記の実施形態に適用してもよい。以下で説明する一例のプラズマ処理システムの構成要素およびプラズマ処理方法の工程のうち、本開示に係るプラズマ処理システムおよびプラズマ処理方法に必須ではない構成要素および工程は省略してもよい。なお、以下で示す図は模式的なものであり、実際の部材の形状や数を正確に反映するものではない。
《実施形態1》
実施形態1のプラズマ処理システム10の構成を、図1に模式的に示す。プラズマ処理システム10は、プラズマ処理装置100と、不図示の各種センサとを備える。各種センサは、プラズマ処理装置100の内部および/または外部に取り付けられる。各種センサは、基板400およびプラズマ処理中のプラズマ処理装置100に関する各種のデータ(監視データ)を取得する。監視データは、後述の記憶部301に格納されてもよい。
本実施形態のプラズマ処理装置100は、後述の処理室100aでプラズマを発生させて基板400をプラズマクリーニングするためのプラズマクリーナーであるが、これに限定されるものではない。例えば、プラズマ処理装置100は、基板400をプラズマエッチングするためのプラズマエッチング装置であってもよいし、基板400をプラズマダイシングするためのプラズマダイサーであってもよい。プラズマ処理装置100は、蓋部材120およびベース部110を備える。
蓋部材120は、天井部120aおよび天井部120aの周囲から延出する側壁120bを有する。蓋部材120の側壁120bの端面とベース部110の基体111の周縁とが密着することにより、内部に、基板400をプラズマ処理するための処理室100aが形成される。基板400は、対象物の一例であるが、対象物はこれに限定されない。例えば、対象物は、ウェハであってもよい。基板400は、例えば、電子機器の製造に用いられる基板、基板上に回路が形成された回路基板、または回路基板に電子部品が実装された実装基板であってもよい。
蓋部材120は、天井部120aの下面に配置される天板122を有する。天板122は、プラズマ処理により生じるデブリや塵などが天井部120aに付着するのを防ぐために配置されており、取り外し可能である。天板122は、第1部品の一例であるが、第1部品はこれに限られない。例えば、第1部品は、基板400を搬送する搬送アーム、または蓋部材120に取り付けられたガラス窓であってもよい。なお、ガラス窓は、プラズマ処理装置に備えられていなくてもよい。
ベース部110は、蓋部材120と対向する面に電極体112を有する。電極体112は、接地された基体111に支持される。電極体112は、電源部200と接続している一方、基体111とは絶縁している。プロセスガスの存在下で、電源部200から電極体112に高周波電力が印加されることで、処理室100a内にプラズマが発生する。蓋部材120は、電極体112の対極としての機能を有する。自動整合器202は、高周波電源201と電極体112との間に流れる高周波の進行波と反射波との干渉を防止する作用を有する。
処理室100a内は、処理室100aと連通する排気口(図示せず)を介して、減圧雰囲気に維持可能である。排気口は、不図示の減圧手段と連通している。減圧手段は、真空ポンプ、排気配管、圧力調整バルブなどで構成される。基体111の周縁と蓋部材120の側壁120bの端面との間には、処理室100a内の密閉性を高めるためのシール部材116が設けられる。なお、図示しないが、プラズマ処理装置100は、プラズマ原料となるプロセスガスを処理室100a内に導入するためのガス供給手段を備える。ガス供給手段は、アルゴン、酸素、窒素などのプロセスガスを供給するガスボンベ、処理室100a内にプロセスガスを導入する配管などで構成される。
基板400の処理室100a内への搬入時および処理室100a外への搬出時には、蓋部材120をベース部110から離間させて、処理室100aが開放される。なお、基板400は、第1方向A(図1における紙面直交方向)に沿って搬入出される。一方、基板400をプラズマ処理する際には、図1に示すように、蓋部材120の側壁120bの端面と基体111の周縁とを密着させて、処理室100aが閉じられる。処理室100aの開閉は、蓋部材120が昇降することにより行われる。蓋部材120の昇降は、図示しない所定の駆動源によって行われる。
電極体112は、絶縁部材114を介して、基体111に支持されている。電極体112は、プラズマ処理の際に基板400に面する上部電極体112aと、絶縁部材114を介して基体111に面する下部電極体112bとで構成される。上部電極体112aおよび下部電極体112bは、いずれも導電性材料(導体)で形成されている。ただし、上部電極体112aの基板400が載置される面は、セラミックス(例えば、アルミナ、窒化アルミニウムなど)や石英などの誘電体で覆われてもよい。
処理室100a内において、基板400の第2方向B(図1における左右方向)における電極体112上での位置は、一対のガイド部材131によって規制される。図示例では、3枚の基板400が三対のガイド部材131によってそれぞれ規制されている。電極体112に配置される基板400の数は1枚以上であればよく、ガイド部材131の数は、基板400の数に応じて適宜設定すればよい。ガイド部材131は、第2部品の一例であるが、第2部品はこれに限られない。例えば、第2部品は、基板400を搬送する搬送アーム、または蓋部材120に取り付けられたガラス窓であってもよい。
プラズマ処理装置100は、制御器300をさらに備える。制御器300は、記憶部301と、許容範囲決定部302と、レシピ変更部303とを有する。制御器300は、記憶部301に記憶されるプログラムを実行可能なCPUとメモリを有しており、当該プログラムがCPUにより実行されることで各機能部として機能する。
記憶部301は、プラズマ処理条件を規定する設定値を含むレシピを記憶する。レシピには、処理室100a内の圧力、プロセスガスの種類や流量、高周波電力の出力や周波数、処理時間などが設定値として定められていてもよい。本実施形態の代表的な設定値は、電源部200の出力値を含む。記憶部301は、後述の第1劣化度および第2劣化度と、設定値(この例では、電源部200の出力値)の許容範囲との関係を示す許容範囲情報をさらに記憶する。この許容範囲情報は、各劣化度と設定値とが関連付けられたテーブルデータであってもよい。記憶部301は、例えば不揮発性メモリで構成される。
許容範囲決定部302は、天板122の劣化度である第1劣化度と、記憶部301に記憶される許容範囲情報とに基づいて、電源部200の出力値の第1許容範囲を決定する。許容範囲決定部302は、ガイド部材131の劣化度である第2劣化度と、記憶部301に記憶される許容範囲情報とに基づいて、電源部200の出力値の第2許容範囲を決定する。例えば、許容範囲決定部302は、上述のテーブルデータを参照することで、各劣化度に応じて各許容範囲を決定してもよい。
レシピ変更部303は、電源部200の出力値が第1許容範囲および第2許容範囲の少なくとも一方を外れている場合、電源部200の出力値が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まるようにレシピを変更する。例えば、第1許容範囲の上限値が500Wであり、第2許容範囲の上限値が400Wである場合において、レシピにおける電源部200の出力値が800Wであるとき、レシピ変更部303は、電源部200の出力値が400W以下となるようにレシピを変更する。このとき、レシピ変更部303は、電源部200の出力値を低下させたことに対応して、他の設定値を変更してもよい。例えば、プラズマ処理時間を長くすることや、プラズマ処理回数を増加させることが考えられる。
一方、レシピ変更部303は、電源部200の出力値が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まっている場合、電源部200の出力値についてはレシピ変更処理を行わない。換言すると、レシピ変更部303は、一の設定値が許容範囲に収まっている場合、当該一の設定値についてはレシピを変更しない。
-プラズマ処理方法-
次に、上述のプラズマ処理システム10を用いたプラズマ処理方法について説明する。プラズマ処理方法は、図2に示すように、許容範囲決定工程S10と、レシピ変更工程S20とを備える。
許容範囲決定工程S10では、許容範囲決定部302により、第1劣化度および許容範囲情報に基づいて、設定値(この例では、電源部200の出力値)の第1許容範囲を決定すると共に、第2劣化度および許容範囲情報に基づいて、当該設定値の第2許容範囲を決定する。
レシピ変更工程S20では、レシピ変更部303により、設定値(この例では、電源部200の出力値)が第1許容範囲および第2許容範囲の少なくとも一方を外れている場合(S201でYesの場合)、当該設定値が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まるようにレシピを変更する。
一方、レシピ変更工程S20では、設定値が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まっている場合(S201でNoの場合)、当該設定値についてはレシピ変更処理を行わない。
本実施形態のプラズマ処理方法について、図3に概念的に示す。図3に示すように、第1部品の劣化度(第1劣化度)が40%であり、これに対応する電源部200の出力値の上限が最大値(レシピで設定される最大値)の30%であるとする。また、第2部品の劣化度(第2劣化度)が60%であり、これに対応する電源部200の出力値の上限が最大値の75%であるとする。この場合、レシピ変更工程S20では、レシピ変更部303により、電源部200の出力値が最大値の30%(すなわち、上限のうち最小のもの)を超えている場合、電源部200の出力値が30%以下となるようにレシピが変更される。
《実施形態2》
本開示の実施形態2について説明する。本実施形態は、レシピが含む設定値の内容が上記実施形態1と異なる。以下、上記実施形態1と異なる点について主に説明する。
本実施形態の代表的な設定値は、処理室100a内に載置される基板400の枚数を含む。記憶部301は、第1劣化度および第2劣化度と、設定値(この例では、基板400の枚数)の許容範囲との関係を示す許容範囲情報を記憶する。
許容範囲決定部302は、天板122の劣化度である第1劣化度と、記憶部301に記憶される許容範囲情報とに基づいて、基板400の載置枚数の第1許容範囲を決定する。許容範囲決定部302は、ガイド部材131の劣化度である第2劣化度と、記憶部301に記憶される許容範囲情報とに基づいて、基板400の載置枚数の第2許容範囲を決定する。
レシピ変更部303は、基板400の載置枚数が第1許容範囲および第2許容範囲の少なくとも一方を外れている場合(図2のS201でYesの場合)、基板400の載置枚数が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まるようにレシピを変更する。例えば、第1許容範囲の上限値が2枚であり、第2許容範囲の上限値が1枚である場合において、レシピにおける基板400の載置枚数が3枚であるとき、レシピ変更部303は、基板400の載置枚数が1枚となるようにレシピを変更する。このとき、基板400の載置場所として、処理室100aの中央領域(図1の例では、中央の載置場所)が優先して選択されることが好ましい。
一方、レシピ変更部303は、基板400の載置枚数が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まっている場合(図2のS201でNoの場合)、基板400の載置枚数についてはレシピ変更処理を行わない。
本実施形態のプラズマ処理方法について、図4に概念的に示す。図4に示すように、第1部品の劣化度(第1劣化度)が40%であり、これに対応する基板400の載置枚数の上限が5枚であるとする。また、第2部品の劣化度(第2劣化度)が60%であり、これに対応する基板400の載置枚数の上限が2枚であるとする。この場合、レシピ変更工程S20では、レシピ変更部303により、基板400の載置枚数が2枚(すなわち、上限のうち最小のもの)を超えている場合、基板400の載置枚数が2枚以下となるようにレシピが変更される。
《実施形態3》
本開示の実施形態3について説明する。本実施形態は、レシピが含む設定値の内容が上記実施形態1と異なる。以下、上記実施形態1と異なる点について主に説明する。
本実施形態の代表的な設定値は、プラズマ処理時間を含む。記憶部301は、第1劣化度および第2劣化度と、設定値(この例では、プラズマ処理時間)の許容範囲との関係を示す許容範囲情報を記憶する。
許容範囲決定部302は、天板122の劣化度である第1劣化度と、記憶部301に記憶される許容範囲情報とに基づいて、プラズマ処理時間の第1許容範囲を決定する。許容範囲決定部302は、ガイド部材131の劣化度である第2劣化度と、記憶部301に記憶される許容範囲情報とに基づいて、プラズマ処理時間の第2許容範囲を決定する。
レシピ変更部303は、プラズマ処理時間が第1許容範囲および第2許容範囲の少なくとも一方を外れている場合(図2のS201でYesの場合)、プラズマ処理時間が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まるようにレシピを変更する。例えば、第1許容範囲の上限値が60秒であり、第2許容範囲の上限値が30秒である場合において、レシピにおけるプラズマ処理時間が90秒であるとき、レシピ変更部303は、プラズマ処理時間が30秒以下となるようにレシピを変更する。このとき、レシピ変更部303は、プラズマ処理時間を短縮したことに対応して、他の設定値を変更してもよい。例えば、電源部200の出力値を増大させることや、プラズマ処理回数を増加させることが考えられる。
一方、レシピ変更部303は、プラズマ処理時間が第1許容範囲および第2許容範囲の両方に収まっている場合(図2のS201でNoの場合)、プラズマ処理時間についてはレシピ変更処理を行わない。
本実施形態のプラズマ処理方法について、図5に概念的に示す。図5に示すように、第1部品の劣化度(第1劣化度)が40%であり、これに対応するプラズマ処理時間の上限が60秒であるとする。また、第2部品の劣化度(第2劣化度)が60%であり、これに対応するプラズマ処理時間の上限が30秒であるとする。この場合、レシピ変更工程S20では、レシピ変更部303により、プラズマ処理時間が30秒(すなわち、上限のうち最小のもの)を超えている場合、プラズマ処理時間が30秒以下となるようにレシピが変更される。
本開示は、プラズマ処理システムおよびプラズマ処理方法に利用できる。
10:プラズマ処理システム
100:プラズマ処理装置
100a:処理室
110:ベース部
111:基体
112:電極体
112a:上部電極体
112b:下部電極体
114:絶縁部材
116:シール部材
120:蓋部材
120a:天井部
120b:側壁
122:天板(部品)
131:ガイド部材(部品)
200:電源部
201:高周波電源
202:自動整合器
300:制御器
301:記憶部
302:許容範囲決定部
303:レシピ変更部
400:基板(対象物)

Claims (7)

  1. 対象物のプラズマ処理が行われる処理室、および前記処理室内に少なくとも一部が配置される少なくとも1つの部品を有するプラズマ処理装置と、
    プラズマ処理条件を規定する設定値を含むレシピを記憶する記憶部と、
    前記少なくとも1つの部品の劣化度に基づいて前記設定値の許容範囲を決定する許容範囲決定部と、
    前記設定値が前記許容範囲を外れている場合、前記設定値が前記許容範囲に収まるように前記レシピを変更するレシピ変更部と、
    を備え
    前記記憶部は、前記劣化度と前記許容範囲との関係を示す許容範囲情報をさらに記憶しており、
    前記許容範囲決定部は、前記劣化度および前記許容範囲情報に基づいて前記許容範囲を決定する、プラズマ処理システム。
  2. 前記少なくとも1つの部品は、第1部品および第2部品を含み、
    前記許容範囲決定部は、前記第1部品の前記劣化度である第1劣化度に基づいて前記設定値の第1許容範囲を決定すると共に、前記第2部品の前記劣化度である第2劣化度に基づいて前記設定値の第2許容範囲を決定し、
    前記レシピ変更部は、前記設定値が前記第1許容範囲および前記第2許容範囲の少なくとも一方を外れている場合、前記設定値が前記第1許容範囲および前記第2許容範囲の両方に収まるように前記レシピを変更する、請求項に記載のプラズマ処理システム。
  3. 前記プラズマ処理装置は、前記処理室内にプラズマを発生させるための高周波電力を供給する電源部をさらに有し、
    前記設定値は、前記電源部の出力値を含み、
    前記許容範囲の上限値は、前記出力値の上限値を含む、請求項1または2に記載のプラズマ処理システム。
  4. 前記処理室は、内部に前記対象物として複数の基板を載置可能であり、
    前記設定値は、前記処理室内に載置される前記基板の枚数を含み、
    前記許容範囲の上限値は、前記枚数の上限値を含む、請求項1~のいずれか1項に記載のプラズマ処理システム。
  5. 前記設定値は、プラズマ処理時間を含み、
    前記許容範囲の上限値は、前記プラズマ処理時間の上限値を含む、請求項1~のいずれか1項に記載のプラズマ処理システム。
  6. 前記プラズマ処理装置は、前記記憶部、前記許容範囲決定部、および前記レシピ変更部を有する、請求項1~のいずれか1項に記載のプラズマ処理システム。
  7. 対象物のプラズマ処理が行われる処理室、および前記処理室内に少なくとも一部が配置される少なくとも1つの部品を有するプラズマ処理装置と、プラズマ処理条件を規定する設定値を含むレシピを記憶する記憶部と、を備えるプラズマ処理システムを用いたプラズマ処理方法であって、
    前記少なくとも1つの部品の劣化度に基づいて前記設定値の許容範囲を決定する許容範囲決定工程と、
    前記設定値が前記許容範囲を外れている場合、前記設定値が前記許容範囲に収まるように前記レシピを変更するレシピ変更工程と、
    を備え
    前記記憶部は、前記劣化度と前記許容範囲との関係を示す許容範囲情報をさらに記憶しており、
    前記許容範囲決定工程では、前記劣化度および前記許容範囲情報に基づいて前記許容範囲を決定する、プラズマ処理方法。
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