JP7638932B2 - 作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、旋回走行を挟んで複数の直進作業走行を行う作業車に関する。
特許文献1に開示されるように、田植機は、圃場内において、旋回走行を挟んで作業走行経路(直線経路)を往復して作業走行を行う。このような田植機において、旋回走行は、直線経路の終端部から次に走行する直線経路の始端部に向けて、手動操作による走行、または自動旋回走行により行われる。例えば、機体が直線経路を作業走行している間に、作業者(運転者)が旋回開始位置に機体が到達したと判断すると、作業者の人為操作に基づき、田植機は次の直線経路に向かって自動的に自動旋回走行を行う。
また、上記のような田植機は、直線経路の走行中に、圃場の畦に対して所定の距離以内の畦際領域に機体が侵入すると、機体が畦と接触することを回避するために機体を停車させる制御が行われる場合がある。畦際領域は、そのまま直進すると畦に接触する可能性が高まる領域に設定される。
特開2017-123829号公報
しかしながら、旋回走行は畦際領域で行われるため、直線経路の走行から旋回走行に移行する前に機体が畦際領域に到達すると、適切に旋回を行えば機体が畦に接することがないにもかかわらず、機体が停止されて旋回走行を開始できない場合がある。
本発明は、直線経路の走行中に機体が畦際領域に到達すると機体を停止させる制御が行われている場合であっても、適切に旋回走行を開始することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る作業車は、旋回走行と直進走行とを繰り返すことにより圃場に対する作業走行を行い、自動直進モードと旋回準備モードと自動旋回モードとのいずれかに切り替えられて走行制御される作業車であって、機体と、前記機体の位置を算出する機体位置算出部と、前記直進走行を行うための直線経路を生成する経路生成部と、前記自動直進モードおよび前記旋回準備モードにおいて、前記機体の位置に基づいて前記直線経路に沿った自動走行による前記作業走行を制御する自動作業走行制御部と、入操作されることにより、前記自動直進モードから前記旋回準備モードに切り替えられる旋回準備操作具と、前記旋回準備モードにおいて、前記機体を旋回させる人為操作を受け付ける旋回操作具と、前記旋回操作具に対する人為操作が受け付けられると前記旋回準備モードから前記自動旋回モードに切り替えると共に、自動走行による前記旋回走行を制御する自動旋回走行制御部と、前記圃場の畦より前記圃場の内側に畦際境界部を設定し、前記直線経路に沿った自動走行中に、前記機体が前記畦際境界部より前記畦に近づくと前記機体を停止させる畦際制御機能を実行する走行禁止制御部とを備え、前記走行禁止制御部は、前記旋回準備モードにおいては、前記畦際制御機能を制限する。
畦際制御機能により、畦際境界部より畦側の畦際領域に機体が侵入することが抑制され、機体が畦に接することが抑制される。ここで、自動旋回走行は畦際領域付近で行われ、たとえ、機体が畦際領域に侵入したとしても、その後、適切に旋回が行われれば、機体が畦に接触しない場合がある。逆に、畦際制御機能が実行されて機体が停止することにより、適切な位置で自動旋回走行が行えない場合がある。
そのため、自動直進モードと旋回準備モードとを設定し、自動直進モード中に旋回準備操作具が操作されると旋回準備モードに移行する構成とする。さらに、自動直進モードおよび旋回準備モードの際に畦際制御機能が実行され、かつ、旋回準備モード中に機体が畦際領域に侵入しても、畦際制御機能が制限される構成とする。これにより、旋回準備モード中には、機体が畦際領域に侵入しても直ちに機体が停止されないように畦際制御機能が制限される。そして、畦際制御機能が制限されている間に、適切な位置で旋回操作具が操作されることにより、適切な位置で自動旋回走行を開始することができる。
さらに、自動旋回走行は、旋回準備操作具が操作された状態で、旋回操作具が操作されることにより開始される。そのため、2段階の操作手順で自動旋回走行が開始されるため、誤操作により誤って自動旋回走行が開始されることが抑制され、かつ、異なる操作具による2回の操作を行うというシンプルな操作で容易に自動旋回走行を開始することができる。
また、前記旋回操作具として、第1旋回操作具と第2旋回操作具とを備え、前記第1旋回操作具は、右または左の一方の方向に前記機体を旋回させる人為操作を受け付け、前記第2旋回操作具は、右または左の他方の方向に前記機体を旋回させる人為操作を受け付けてもよい。
このような構成により、第1旋回操作具および第2旋回操作具により、自動旋回走行における旋回方向を制御することができ、より適切な自動旋回走行を行うことができる。
また、前記第1旋回操作具は、前記直線経路を生成するためのティーチング走行において、走行中の前記機体の位置を前記ティーチング走行の始点とする人為操作を受け付ける開始位置操作具として機能し、前記第2旋回操作具は、前記ティーチング走行において、走行中の前記機体の位置を前記ティーチング走行の終点とする人為操作を受け付ける終了位置操作具として機能し、前記経路生成部は、前記始点と前記終点を含む直線を基本直線として算出し、前記基本直線に平行な経路を前記直線経路として生成し、前記自動旋回走行制御部は、前記第1旋回操作具または前記第2旋回操作具に対する人為操作に応じて前記旋回走行を制御してもよい。
このような構成により、ティーチング走行における始点と終点とを設定する際に操作される開始位置操作具および終了位置操作具を、自動旋回走行の開始および旋回方向の制御を操作する第1旋回操作具および第2旋回操作具として流用することができる。その結果、あらたな操作具を別途設けることなく、簡易な構成で、自動旋回走行の開始および旋回方向の制御を操作する旋回操作具を設けることができる。
また、前記経路生成部は、前記経路生成部により生成された前記直線経路に沿った自動走行において、前記開始位置操作具が操作された場合には右または左の一方の方向に所定の距離だけ前記直線経路を平行移動し、前記終了位置操作具が操作された場合には右または左の他方の方向に所定の距離だけ前記直線経路を平行移動してもよい。
このような構成により、直線経路に沿った自動作業走行中に、直線経路を微調整することができ、容易に、適切な直線経路に沿った自動作業走行を行うことができる。
さらに、開始位置操作具および終了位置操作具は、手動走行中はティーチング走行における始点および終点の登録に用いられ、自動直進モード中は直線経路のシフトに用いられ、旋回準備モード中は自動旋回走行の開始および旋回方向の制御に用いられる。そのため、最小限の操作具を使い回しして、走行状態に応じて種々の機能を実行することができる。
また、前記走行禁止制御部は、前記旋回走行後の前記直線経路に沿った前記作業走行の開始位置を通り前記直線経路と直交する領域を前記畦際境界部として設定してもよい。
このような構成により、畦際領域の境界である畦際境界部を、直線経路の生成および自動直進走行または自動旋回走行に基づいて、容易に算出することができる。
また、前記畦際境界部は前記直線経路と直交する線である畦際境界線であり、前記走行禁止制御部は、走行中の前記直線経路と前記畦際境界線との交点を畦際位置とし、前記機体の位置と前記畦際位置との距離である畦際距離を算出し、前記畦際距離により前記機体が前記畦際境界線より前記畦に近づいたか否かを判断してもよい。
このような構成により、機体が畦際領域に侵入したことを容易に判断することができる。
また、前記走行禁止制御部は、前記畦際距離が0になると前記畦際制御機能を実行してもよい。
このような構成により、畦際制御機能を実行するタイミングを容易に判断することができる。
また、前記走行禁止制御部は、前記旋回準備モードにおける前記畦際制御機能の制限として、算出された前記畦際距離を所定の長さだけ延長し、延長された前記畦際距離を用いて前記機体が前記畦際境界線より前記畦に近づいたか否かを判断してもよい。
このような構成により、畦際領域に畦際距離を延長した長さだけ機体が侵入するまでは自動直進走行が継続され、それ以上畦際領域に侵入して初めて機体が停止される。延長する長さを、旋回が開始されても機体が畦に接触する可能性がある長さに設定しておくことにより、畦際領域での自動旋回走行の開始を許容しながら、機体が畦に接触することを適切に抑制することができる。
また、前記旋回走行は、前記旋回操作具が操作されることに応じて、あらかじめ定められた所定の手順で行われることが好ましい。
このような構成により、自動旋回走行を容易に行うことができる。
また、前記畦を含む障害物を検知する障害物検知装置をさらに備え、前記走行禁止制御部は、前記機体の位置から所定の範囲内で前記障害物が検知された場合、前記機体を停車させてもよい。
機体が接触して問題となる障害物は畦以外にも存在する。畦際制御機能の他にも、障害物を直接検知し、障害物に近づいた際に機体を停車させる機能を設けることにより、機体が障害物に接触することを適切に抑制することができる。
田植機の全体構成を例示する左側面図である。 田植機の全体構成を例示する平面図である。 運転パネルの要部構成を例示する図である。 作業走行を説明する図である。 直線経路の生成と畦際制御機能とを説明する図である。 旋回走行の手順の例を説明する図である。 走行制御モードを説明する図である。 自動走行を制御する機能構成を例示する図である。 作業走行のフローの例を説明する図である。 直線経路のシフトを説明する図である。
以下、作業車の一例として、圃場を作業走行する田植機について説明する。
ここで、理解を容易にするために、本実施形態では、特に断りがない限り、「前」(図1,図2に示す矢印Fの方向)は機体前後方向(走行方向)における前方を意味し、「後」(図1,図2に示す矢印Bの方向)は機体前後方向(走行方向)における後方を意味するものとする。また、左右方向または横方向は、機体前後方向に直交する機体横断方向(機体幅方向)を意味し、「左」(図2に示す矢印Lの方向)および「右」(図2に示す矢印Rの方向)は、それぞれ、機体の左方向および右方向を意味するものとする。
〔全体構造〕
図1,図2に示すように、田植機は、乗用型で四輪駆動形式の機体1を備える。機体1は、機体1の後部に昇降揺動可能に連結された平行四連リンク形式のリンク機構13、リンク機構13を揺動駆動する油圧式の昇降リンク13a、リンク機構13の後端部領域にローリング可能に連結される苗植付装置3を備える。苗植付装置3は作業装置の一例であり、他の作業装置として、施肥装置や薬剤散布装置等が搭載されてもよい。
機体1は、走行のための機構として車輪12、エンジン2、および主変速装置である油圧式の無段変速装置9を備える。無段変速装置9は、例えばHST(Hydro-Static Transmission)であり、モータ斜板およびポンプ斜板の角度を調節することにより、エンジン2から出力される駆動力を変速する。車輪12は、操舵可能な左右の前輪12Aと、操舵不能な左右の後輪12Bとを有する。エンジン2および無段変速装置9は、機体1の前部に搭載される。エンジン2から出力された動力は、無段変速装置9等を介して前輪12A、後輪12B、作業装置等に供給される。
苗植付装置3は、一例として8条植え形式に構成される。苗植付装置3は、苗載せ台21、8条分の植付機構22、5つのフロート15等を備える。なお、この苗植付装置3は、各条クラッチ(植付クラッチ23)の制御により、2条植え、4条植え、6条植え等の形式に変更可能である。
苗載せ台21は、8条分のマット状苗を載置する台座である。苗載せ台21は、マット状苗の左右幅に対応する一定ストロークで左右方向に往復移動し、苗載せ台21が左右のストローク端に達する毎に、苗載せ台21上の各マット状苗を苗載せ台21の下端に向けて所定ピッチで縦送りする。
8個の植付機構22は、ロータリ式で、植え付け条間に対応する一定間隔で左右方向に配置される。そして、各植付機構22は、植付クラッチ23が伝動状態に移行されることによりエンジン2から駆動力が伝達され、苗載せ台21に載置された各マット状苗の下端から一株分の苗を切り取って、整地後の泥土部に植え付ける。これにより、苗植付装置3は、苗載せ台21に載置されたマット状苗から苗を取り出して水田の泥土部に植え付けることができる。
フロート15は苗植付作業の際に圃場を整地する。各フロート15は、2条分の植付機構22と対応付けて設けられる。
機体1は、その後部側領域に運転部14を備える。運転部14は、前輪操舵用のステアリングホイール10、無段変速装置9の変速操作を行うことで車速を調節する主変速レバー7、苗植付装置3の昇降操作と植付クラッチ23の入切(伝動状態と非伝動状態との間の切り替え)を操作する作業操作レバー11、および、オペレータ(運転者・作業者)用の運転座席16等を備える。ステアリングホイール10、主変速レバー7、および作業操作レバー11は運転座席16の前方の運転パネル6に設けられる。さらに、運転部14の前方に、予備苗を収容する予備苗収納装置17Aが予備苗支持フレーム17に支持される。
また、予備苗支持フレーム17には、測位ユニット8が設けられる。測位ユニット8は、機体1の位置PP(図5参照)および方位を算出するための測位データを出力する。測位ユニット8には、全地球航法衛星システム(GNSS)の衛星からの電波を受信する衛星測位モジュール8Aと、機体1の三軸の傾きや加速度を検出する慣性計測モジュール8Bが含まれている。
また、図3に示すように、運転パネル6には、開始位置操作具18、終了位置操作具19、旋回準備操作具20が設けられる。開始位置操作具18および終了位置操作具19は、運転パネル6のステアリングホイール10より下側に、旋回準備操作具20を挟んで左右に分かれて配置される。開始位置操作具18は、後述するティーチング走行における始点PA(図5参照)を決定する際に操作される。終了位置操作具19は、ティーチング走行における終点PB(図5参照)を決定する際に操作される。旋回準備操作具20は後述の自動旋回走行において用いられる操作具である。開始位置操作具18、終了位置操作具19、および旋回準備操作具20は、入力操作が可能な操作具であればよく、例えば、押しボタンである。また、開始位置操作具18、終了位置操作具19、および旋回準備操作具20の配置構成は図3に示す構成に限らず、走行中に運転者が操作できる位置に配置されればよい。
〔作業走行〕
田植機が圃場を田植作業する作業走行について、図1,図2を参照しながら、図4を用いて説明する。
本実施形態における田植機は、手動走行および自動走行を選択的に行うことができる。手動走行は、運転者が手動で、ステアリングホイール10、主変速レバー7、作業操作レバー11等の作業走行操作具を操作して作業走行を行うものである。自動走行は、田植機が自動制御で走行および作業を行うものであり、旋回走行を挟んで、後述の直線経路IPLに沿った直進作業走行を行う。この際の旋回走行は、走行経路が生成されず、あらかじめ定められた所定の手順で自動制御される。
田植機が植え付け作業を行う際には、圃場が外周領域OAと内部領域IAに区分けされ、それぞれに応じた作業走行が行われる。
内部領域IAでは、圃場の一つの辺に略平行な複数の直線経路IPL(内部往復経路)が生成される。直線経路IPLは、内部領域IAの全体をくまなく走行する走行経路であり、それぞれの直線経路IPLは旋回走行を挟んで走行される。直線経路IPLは、旋回走行が行われる度に、次に走行する直線経路IPLが順次生成される。
内部領域IAでの作業走行が行われた後、外周領域OAでの作業走行が行われる。外周領域OAでの作業走行は、自動走行または手動走行により行われる。外周領域OAで自動作業走行が行われる場合、圃場の外周に沿って外周領域OA内を周回する、内側周回経路IRLと外側周回経路ORLの2つの走行経路が生成される。内側周回経路IRLと外側周回経路ORLとを作業走行することにより、外周領域OAの全体の作業走行が行われる。なお、外周領域OA内を周回する走行経路は、内側周回経路IRLと外側周回経路ORLとの2つに限らず、1以上の走行経路であればよい。
〔直線経路の自動作業走行〕
次に、図1~図4を参照しながら、図5を用いて直線経路における自動作業走行について説明する。
まず、内部領域IAの一端から他端に向けて手動走行を行うティーチング走行が行われる。ティーチング走行において、運転者は、作業走行を開始する位置で開始位置操作具18を操作し、ティーチング走行の始点PAを登録する。そして、運転者は、手動操作で直線状の作業走行(手動走行)を行い、作業走行の終了位置に到達すると終了位置操作具19を操作し、ティーチング走行の終点PBを登録する。なお、終点PBは、作業走行の終了位置から、苗植付装置3の上昇される間に直進走行された位置であってもよい。
この始点PAと終点PBとを結ぶ直線が基本直線RLであり、基本直線RL、および、基本直線RLに平行な方向である基準方位RDの少なくともいずれかが登録される。
次に、往復作業走行を行うために、運転者は所定の操作を行い、後述の自動旋回走行によって、機体1を180°旋回させる。
自動旋回走行の終了位置PE(図6参照)が直進走行の開始位置PSSとなり、開始位置PSSを通り、基本直線RLに平行な(基準方位RDの方向の)直線が次に走行する直線経路IPLとして生成される。なお、直線経路IPLは、直進走行の開始位置PSSと走行方位(基準方位RDと平行となる方向)とにより定義されてもよいが、開始位置PSSとその後走行すべき機体1の位置PPの集合として定義されてもよく、直進走行の開始位置PSSと直進走行の終了位置とを結ぶ線分として定義されてもよい。
そして、運転者は直線経路IPLに沿った自動作業走行を開始させる。その後、直線経路IPLに沿った自動作業走行と自動旋回走行とが繰り返され、自動旋回走行が終了する度に、次の直線経路IPLが生成されて、内部領域IA全体にわたる往復走行が行われる。
〔自動旋回走行〕
次に、図1,図5を参照しながら、図6を用いて自動旋回走行について説明する。
自動旋回走行は、所定の人為操作が行われることにより開始される。自動旋回走行は外周領域OAで行われるが、特に、畦RWから所定の距離だけ圃場の内側の領域で行われる。自動旋回走行は走行経路に沿って行われるのではなく、車輪12等の走行装置が所定の手順で制御されることにより、あらかじめ定められた所定の手順で行われる。
例えば、自動旋回走行は、直線経路IPLでの作業走行が終了し、開始位置PSRで所定の人為操作が行われると、まず、前輪12Aがあらかじめ定められた所定の操舵角度、例えば、最大操舵角度に操作されて旋回走行が行われる。この走行での走行軌跡は図6に示すC1となる。
次に、旋回角度αが所定の旋回角度αC1になると、操舵角度が低減される。例えば、旋回角度αC1として旋回角度αが90°になると、操舵角度が0°にされる。つまり、旋回角度αが90°になると、機体1は直線経路IPLに対して直行する向き、言い換えると畦際境界線RBLに平行な向きに走行する。ここで、旋回角度αは、走行中の機体1の位置PPと中点CCとを結ぶ直線と、畦際境界線RBLとのなす角度である。中点CCは、直前に作業走行が行われた直線経路IPLの旋回の開始位置PSRと次に走行する直線経路IPLにおける作業走行の開始位置PSS(旋回の終了位置PE)との中点である。また、畦際境界線RBLは、開始位置PSRと終了位置PEとを結ぶ直線であり、開始位置PSRを通り直線経路IPLまたは基本直線RLと直行する直線である。なお、この走行での走行軌跡は図6に示すC2となる。
そして、旋回角度αが所定の旋回角度αC2(残りの旋回角度がαC3=180°-αC2)になると、あらかじめ定められた所定の操舵角度に操作されて、旋回の終了位置PE(直線経路IPL)に向けて旋回走行が行われる。この際、旋回の終了位置PEに向けて自動操舵が行われてもよい。この走行での走行軌跡は図6に示すC3となる。
〔自動走行における走行制御モード〕
次に、図3を参照しながら図7を用いて、自動走行における走行制御モードの遷移および動作について説明する。
上述のように、本実施形態の田植機は、手動走行または自動走行で走行することができ、手動走行と自動走行とは走行切替操作具25(図8参照)で切り替えることができる。
上述のティーチング走行は、手動走行において行われ、開始位置操作具18および終了位置操作具19の人為操作に基づいてティーチング走行の始点PAおよび終点PBが登録され、基本直線RLおよび基準方位RDの少なくともいずれかが算出される。
自動走行は、走行制御モードとして、自動直進モード、旋回準備モード、および自動旋回モードのいずれかで制御される。
自動直進モードは、直線経路IPLに沿った自動作業走行が制御される走行制御モードである。走行切替操作具25により、手動走行から自動走行に切り替えられると、まず、走行制御モードは自動直進モードとなる。
旋回準備モードは、直線経路IPLに沿った自動作業走行において自動旋回走行を開始するための走行制御モードである。自動直進モードにおいて、後述の旋回準備操作具20(図8参照)が操作されると、走行制御モードが自動直進モードから旋回準備モードに移行する(切り替えられる)。旋回準備モードにおいても、直線経路IPLに沿った自動作業走行が制御される。旋回準備モードにおいて、開始位置操作具18または終了位置操作具19に対する人為操作が行われると自動旋回走行が開始される。言い換えると、手動走行においてティーチング走行の始点PAおよび終点PBを設定するための開始位置操作具18および終了位置操作具19が、旋回準備モードにおいては、自動旋回走行を開始するための操作を受け付ける操作具として流用される。なお、旋回準備モードにおいて、再度、旋回準備操作具20が操作されると、自動直進モードに戻る。
自動旋回モードは、開始位置操作具18または終了位置操作具19に対する人為操作が行われることにより旋回準備モードから移行する(切り替えられる)走行制御モードである。自動旋回走行中は、走行制御モードが自動旋回モードとなる。なお、自動旋回モードにおける自動旋回走行中に、再度、開始位置操作具18または終了位置操作具19が操作されると、機体1(図1参照)が停車される。また、自動旋回モードにおいて、再度、旋回準備操作具20が操作されると、機体1が停車され、エンジン2(図1参照)が停止される。
〔自動走行の制御〕
次に、自動直進走行(自動作業走行)および自動旋回走行を行う自動走行を制御する機能構成について、図1,図3,図5を参照しながら、図7を用いて説明する。
自動走行は、制御ユニット30により制御される。制御ユニット30には、測位ユニット8、走行切替操作具25、開始位置操作具18、終了位置操作具19、旋回準備操作具20、車輪12が、データ通信が可能な状態で接続される。
制御ユニット30は、測位ユニット8から測位データを受信する。また、制御ユニット30は、走行切替操作具25、開始位置操作具18、終了位置操作具19、および旋回準備操作具20が操作された情報を受け取る。なお、走行切替操作具25は、自動走行および手動走行に切り替える人為操作を受け付ける。また、制御ユニット30は、車輪12を制御して機体1の走行および操舵を制御する。
制御ユニット30は、機体位置算出部32、経路生成部33、自動作業走行制御部35、自動旋回走行制御部36、および走行禁止制御部38を備える。
機体位置算出部32は、測位ユニット8から受信した測位データに基づいて、圃場における機体1の位置PPを断続的または連続的に算出する。
経路生成部33は、上述のティーチング走行において、基本直線RLおよび基準方位RDの少なくともいずれかを算出する。そして、経路生成部33は、算出された基本直線RLまたは基準方位RDを用いて、旋回走行が行われる度に、次に走行する直線経路IPLを生成する。
なお、田植機は、所定の報知を行う報知部26を備えてもよい。この場合は、報知部26は制御ユニット30と接続され、制御ユニット30の制御により、所定の報知を行う。そして、経路生成部33は、ティーチング走行において始点PAおよび終点PBが登録された際に、報知部26に所定の報知を行わせる。例えば、報知部26はスピーカーであり、経路生成部33は、始点PAおよび終点PBが登録されると、スピーカーに所定の報知音を発生させる。
また、報知音と共に、または報知音に代わり、経路生成部33は、報知部26であるLEDに、始点PAおよび終点PBが登録されたことを知らせる発光を行わせてもよい。さらに、開始位置操作具18および終了位置操作具19が押しボタンであり、報知部26としてそれぞれの押しボタンの表面にLEDが設けられてもよい。そして、経路生成部33は、始点PAが登録されると開始位置操作具18のLEDを点灯させ、終点PBが登録されると終了位置操作具19のLEDを点灯させてもよい。
自動作業走行制御部35は、苗植付装置3等の作業装置を制御しながら、機体1の位置PPに基づいて直線経路IPLに沿った自動作業走行を制御する。
自動旋回走行制御部36は、旋回準備モードにおいて、開始位置操作具18または終了位置操作具19に対する人為操作されると、自動旋回モードに移行させると共に、開始位置操作具18または終了位置操作具19に対応する方向に、あらかじめ定められた所定の手順で機体1を旋回させる。例えば、開始位置操作具18が操作されると、自動旋回走行制御部36は所定の手順で機体1を右に旋回させ、終了位置操作具19が操作されると、自動旋回走行制御部36は所定の手順で機体1を左に旋回させる。なお、開始位置操作具18または終了位置操作具19の操作に応じた旋回方向は左右逆でもよいが、開始位置操作具18が操作されると左旋回され、終了位置操作具19が操作されると右旋回される場合、旋回準備操作具20に対して、開始位置操作具18を左側に配置させ、終了位置操作具19を右側に配置させることが好ましい。
また、自動旋回モードに移行されると、自動旋回走行制御部36は、植付クラッチ23(図2参照)を停止させ、苗植付装置3を上昇させる制御を行ってもよい。
なお、田植機が報知部26を備える場合、自動旋回走行制御部36は、自動直進モードにおいて旋回準備操作具20に対する人為操作されると、旋回操作が可能である旨の報知を報知部26に行わせてもよい。
例えば、旋回準備操作具20が押しボタンであり、報知部26として押しボタンの表面にLEDが設けられてもよい。そして、自動旋回走行制御部36は、旋回準備モードに移行し、自動旋回走行を開始するために開始位置操作具18および終了位置操作具19の操作を受け付けることが可能な状態になると、旋回準備操作具20のLEDを点灯させてもよい。
また、田植機が報知部26を備える場合、自動旋回走行制御部36は、開始位置操作具18または終了位置操作具19に対する人為操作が行われると、旋回方向および旋回が開始される旨の報知を報知部26に行わせてもよい。
例えば、開始位置操作具18および終了位置操作具19がLEDを有する押しボタンである場合、旋回準備モードにおいて、開始位置操作具18または終了位置操作具19が操作されると、自動旋回走行制御部36は、自動旋回走行が行われている間、操作された操作具のLEDを点滅させる。
走行禁止制御部38は、自動直進モードにおいて、機体1が畦際領域に侵入すると機体1を停車またはエンジン2を停止させる畦際制御機能を実行する。自動作業走行中に、機体1が畦際領域に侵入し、そのまま前進走行が継続されると、機体1が畦RW(図4参照)に接触する可能性が生じる。そのため、機体1が畦際領域に侵入すると、走行禁止制御部38は畦際制御機能を実行し、機体1を停車またはエンジン2を停止させて、機体1が畦RWに接触することを抑制する。
なお、田植機が報知部26を備える場合、畦際制御機能が実行される際に、走行禁止制御部38は、報知部26に畦際制御機能が実行される旨を報知させてもよい。
〔畦際制御機能〕
次に、図6を参照しながら、図5,図8を用いて、畦際制御機能について説明する。
自動直進モードおよび旋回準備モードにおいて、直線経路IPLに沿った自動作業走行中に、機体1が畦際領域に侵入すると、上述のように、走行禁止制御部38は機体1を停車またはエンジン2を停止させる。また、この際に、苗植付装置3が停止されてもよく、さらに、下降されている場合には苗植付装置3が上昇されてもよい。以下、具体的な畦際制御機能について説明する。
畦際制御機能を実行するために、直線経路IPL1に沿った自動作業走行を開始する度に、走行禁止制御部38は畦際境界線RBLと畦際位置PRBと算出する。畦際境界線RBLは、直前に自動作業走行を行った直線経路IPLの自動作業走行の開始位置PSSまたは直前に走行する直線経路IPLの自動作業走行の開始位置PSSに向けた自動旋回走行の終了位置PEを通り、次に自動作業走行を行う直線経路IPL1と直交する直線である。畦際境界線RBLより畦RW側の領域が畦際領域に相当する。畦際領域は外周領域OA(図4参照)に近い領域となり、畦際領域が外周領域OAに含まれる場合があり、畦際領域が外周領域OAから内部領域IA(図4参照)に向けてはみ出る場合もある。畦際位置PRBは、畦際境界線RBLと直線経路IPL1との交点である。
なお、畦際境界線RBLに基づいて畦際領域が定義されてもよいが、畦RWから所定の距離だけ圃場の内側にオフセットした線を畦際領域の境界とすることにより畦際領域が定義されてもよいし、フロート15(図1参照)が接地した位置を基準として畦際領域が定義されてもよい。また、作業装置(植付機構22等)のクラッチを入切した際の機体1の位置PPや、作業装置(苗植付装置3等)の昇降切替の際の機体1の位置PPを基準として畦際領域の境界を設定することにより畦際領域が定義されてもよい。また、ステアリングの切れ角や機体方位の切替の際の機体1の位置PPを基準として畦際領域の境界を設定することにより畦際領域が定義されてもよい。このように畦際境界線RBLに先立って畦際領域を設定した場合、畦際領域に基づいて畦際境界線RBLが設定されてもよい。また、畦際境界線RBL等の畦際領域の境界は、上述のように、畦際境界線RBLや、各種動作切替時の作業装置(フロート15等)の位置や機体1の位置PPに基づいて点データとして記録されてもよく、その場合、点データに機体1がどれだけ近づいてきたかで畦RWへの接近を検知してもよい。
つまり、走行禁止制御部38は、自動旋回走行が行われて直線経路IPL1に沿った自動作業走行を行う際に、直線経路IPL1に沿った自動作業走行の開始位置PS1に機体1が到達すると、直前に自動作業走行を行った直線経路IPLの自動作業走行の開始位置PSSを通り、直線経路IPL1と直交する畦際境界線RBLを算出する。そして、走行禁止制御部38は、畦際境界線RBLと直線経路IPL1との交点である畦際位置PRBを算出する。
走行禁止制御部38は、機体位置算出部32で算出された、直線経路IPL1に沿った自動作業走行中の機体1の位置PPを取得する。そして、走行禁止制御部38は、直線経路IPL1に沿った自動作業走行中の、畦際位置PRBと機体1の位置PPとの距離である畦際距離DRPを常時算出する。
走行禁止制御部38は、畦際距離DRPにより、機体1が畦際領域に侵入したか否か、あるいは、畦際制御機能を実行する必要があるか否かを判断する。例えば、畦際距離DRPが0になると、走行禁止制御部38は畦際制御機能を実行する。なお、畦際制御機能が実行される際には、走行禁止制御部38は、報知部26に所定の報知を行わせてもよい。また、畦際境界線RBLは、幅のない直線として定義されてもよいが、一定の幅のある領域(畦際境界部)として定義されてもよく、点または任意の間隔の点の集合として定義されてもよい。
ここで、畦際位置PRBを超えて機体1がそのまま直進走行すると機体1が畦RWに接触するおそれがあったとしても、途中で旋回走行を開始すれば機体1が畦RWに接触することなく旋回走行が可能な場合がある。また、自動旋回走行は、運転者が機体1の位置PPと、次に走行する直線経路IPLの開始位置PSSと、畦RWの位置とを確認しながら、運転者による旋回を開始する操作が行われることにより開始される。そのため、たとえ機体1が畦際位置PRBを超えたとしても、運転者に機体1を旋回走行させる意図がある場合には、そのまま直進走行が継続されても問題とはならない。逆に、自動直進走行中に、運転者に機体1を旋回走行させる意図があるにもかかわらず、畦際制御機能により機体1が停車されると、適切な位置で自動旋回走行を開始することができなくなる。
そのため、走行禁止制御部38は、運転者に機体1を旋回走行させる意図がある場合には、畦際制御機能を制限し、機体1が畦際位置PRBを超えても機体1を停車させず、直進走行を継続させる。つまり、走行禁止制御部38は、自動直進モードにおける自動作業走行中には機体1が畦際位置PRBを超えると畦際制御機能を実行して機体1を停車させるが、旋回準備操作具20が操作されて旋回準備モードに移行されると、畦際制御機能を制限し、機体1が畦際位置PRBを超えても機体1を停車させない。
具体的には、走行禁止制御部38は、旋回準備モードに移行されると、畦際位置PRBを、直線経路IPLの延長方向(圃場の外側に向かう方向)で畦RWに向けて所定の距離、例えば、2.5m移動させる。言い換えると、走行禁止制御部38は、畦際距離DRPを所定の距離だけ延長させる。そして、走行禁止制御部38は、旋回準備モードでは、延長された畦際距離DRPに基づいて畦際制御機能を実行し、例えば、延長された畦際距離DRPが0になると機体1を停車(エンジン2(図1参照)を停止)させる。
これにより、機体1を旋回走行させる意図を持って運転者が旋回準備操作具20を操作して旋回準備モードに移行されると、畦際位置PRBが機体1の進行方向に遠ざけられ、機体1の位置PPが当初の畦際位置PRBを超えても、機体1が遠ざけられた畦際位置PRBに到達されるまでは畦際制御機能が制限される。そのため、運転者に機体1を旋回走行させる意図がある場合には直進走行が継続され、適切な位置で自動旋回走行を開始することができる。また、自動旋回走行を開始させるタイミングを延長することができ、より適切な位置で自動旋回走行を開始することができる。
〔作業走行の工程〕
次に、図5,図8を参照しながら図9を用いて作業走行の工程について説明する。
圃場での作業を行う際には、まず、走行切替操作具25が操作されて、自動走行に切り替えられているか否かが判定される(図9のステップ#1)。
自動走行に切り替えられていない場合(図9のステップ#1 No)、手動走行が選択されているため、運転者は、手動操作により作業走行を行う。手動作業走行の際に上述のティーチング走行が行われる(図9のステップ#2)。
自動走行に切り替えられている場合(図9のステップ#1 Yes)、走行制御モードが自動直進モードに設定される(図9のステップ#3)。そして、自動作業走行制御部35は、直線経路IPLに沿った自動作業走行(自動直進走行)を制御する(図9のステップ#4)。
自動直進走行中に、旋回準備操作具20が操作されたか否かが判定され(図9のステップ#5)、旋回準備操作具20が操作されるまで自動直進走行が継続される。
旋回準備操作具20が操作されると(図9のステップ#5 Yes)、自動作業走行制御部35は、走行制御モードを自動直進モードから旋回準備モードに切り替える(図9のステップ#6)。そして、旋回準備モードにおける自動直進走行中に、開始位置操作具18または終了位置操作具19が操作されたか否かが判定され(図9のステップ#7)、開始位置操作具18または終了位置操作具19が操作されるまで旋回準備モードにおける自動直進走行が継続される。
そして、開始位置操作具18または終了位置操作具19が操作されると(図9のステップ#7 Yes)、自動旋回走行制御部36は、走行制御モードを旋回準備モードから自動旋回モードに切り替え(図9のステップ#8)、操作された開始位置操作具18または終了位置操作具19に応じた方向に、あらかじめ定められた所定の手順で自動旋回走行が行われるように制御する(図9のステップ#9)。
旋回走行が終了すると、自動作業走行制御部35は走行制御モードを自動直進モードに切り替え、ステップ#3からステップ#9の工程が繰り返される。そして、内部領域IA(図4参照)での作業走行が終了すると、自動走行または手動走行で外周領域OA(図4参照)の作業走行が行われる。
〔別実施形態〕
(1)自動走行による走行開始時や自動走行中に、進行方向の前方や機体1の周囲に障害物があると、走行や作業に問題が生じる場合がある。そのため、本実施形態の田植機は、機体1の周囲の障害物を検知する障害物検知装置28(図8参照)の一例として、ソナーセンサを備えてもよい。ソナーセンサは、所定の距離の範囲内にある物体を障害物として検知する。障害物の検知は、基本的には自動走行中に行われるが、手動走行中に障害物の検知が行われる構成とすることもできる。
走行禁止制御部38は、ソナーセンサが障害物を検知すると、機体1を停車させる。これにより、機体1が障害物に接触することを抑制することができる。なお、このような制御は直線経路IPLに沿った自動作業走行中のみならず、自動旋回走行中にも行われてもよく、手動走行中にも行われてもよい。
(2)上記各実施形態において、自動直進モードで直線経路IPLに沿った自動作業走行が行われている間に、図10に示すように、開始位置操作具18または終了位置操作具19が操作されると、直線経路IPLが所定の距離rだけ平行移動(シフト)されてもよい(図7参照)。その後、開始位置操作具18または終了位置操作具19が再度操作された場合にも、直線経路IPLが距離rだけ平行移動されてもよい。
例えば、直線経路IPLでの自動直進モード中の自動作業走行が行われている間に、開始位置操作具18が操作されると、経路生成部33は、直線経路IPLが右側に10cm平行移動された直線経路IPL2を生成する。同様に、直線経路IPLでの自動直進モード中の自動作業走行が行われている間に、終了位置操作具19が操作されると、経路生成部33は、直線経路IPLが左側に10cm平行移動された直線経路IPL2を生成する。その後、自動作業走行制御部35は、機体1を直線経路IPL2に移動させ、直線経路IPL2に沿って作業走行されるように制御する。
このような構成により、直線経路IPLが不適切な位置に生成されている場合であっても、直線経路IPLを微調整し、適切な経路に沿った自動作業走行を行うことができる。
(3)上記各実施形態において、畦際境界線RBLは、自動作業走行の開始位置PSSまたは自動旋回走行の終了位置PEに基づいて算出される構成に限らず、任意に設定されてもよい。例えば、畦RWから圃場の内側に所定の距離だけ離れた線が畦際境界線RBLに設定されてもよい。
(4)上記各実施形態において、走行禁止制御部38は、機体1の位置PPと畦際位置PRBとの畦際距離DRPが0(機体1の位置PPと畦際位置PRBとが一致)になった際に畦際制御機能を実行して機体1を停止させる制御に限らず、畦際制御機能の制限として、機体1を減速させたり、自動走行を停止させたりする制御を行ってもよい。自動走行を停止させる場合には、その旨の報知が行われ、作業者が手動で走行操作を行うことが促されることが好ましい。また、走行禁止制御部38は、機体1の位置PPと畦際位置PRBとの畦際距離DRPが0になってもすぐには機体1を停止させず、畦際制御機能の制限として、車速を低減させ、さらに、機体1から畦RWまでの距離が、畦RWから畦際位置PRBまでの距離より短い所定の距離になった場合に機体1を停止させてもよい。
(5)上記各実施形態において、走行禁止制御部38は、機体1の位置PPと畦際位置PRBとの畦際距離DRPが0(機体1の位置PPと畦際位置PRBとが一致)になった際に畦際制御機能を実行する構成に限らず、機体1の位置PPと畦際位置PRBとの畦際距離DRPが、あらかじめ定められた所定の距離以下となった場合に畦際制御機能を実行してもよい。さらに、走行禁止制御部38は、畦際距離DRPを用いず、任意の方法で機体1が畦際境界線RBLより畦RWに近づいたことが検知された場合に畦際制御機能を実行してもよい。
(6)上記各実施形態において、旋回準備モードにおいて旋回を開始させるために操作される旋回操作具は、開始位置操作具18および終了位置操作具19に限らず、機体1に装備されている他の機能を有する2つの操作具が流用されてもよい。つまり、既存の2つの操作具が、右旋回開始用の第1旋回操作具および左旋回開始用の第2旋回操作具として設定され、旋回準備モードにおいてこれらのいずれかが操作されると、対応する方向に機体1が旋回する構成とされてもよい。
また、圃場での往復走行において、右または左のうちの常に同じ方向に旋回して次の直線経路IPLに移動する場合がある。このような場合は、旋回を開始させるための操作において、旋回方向を指示する必要がなく、旋回を開始させるための操作のみを行えばすむ。そのため、所定の方向に旋回することが設定されている場合、既存の1つの操作具を流用して、旋回を開始させるために操作される旋回操作具としてもよい。例えば、旋回を開始させるために操作される操作具として、苗植付装置3を昇降させる作業操作レバー11(ポンパレバー)が流用されてもよい。
さらに、左右のいずれかに旋回する構成であっても、カメラ等で圃場が撮影され、自動旋回走行制御部36は、撮影された画像を解析して未作業領域がいずれの方向にあるかを判断し、旋回を開始する操作が行われた場合、未作業領域の方向に旋回させる構成であってもよい。このような構成においても、既存の1つの操作具が流用されて、旋回を開始させるために操作される旋回操作具とすることができる。
(7)上記各実施形態において、自動旋回走行は、図6を用いて説明した上記手順に限らず、あらかじめ定められた任意の手順で行われればよい。例えば、自動旋回走行制御部36は、操舵角度を固定し、あらかじめ定められた1つの操舵角度で自動旋回走行を行わせてもよい。この場合も、自動旋回走行制御部36は、旋回走行の最終段階には、次に走行する直線経路IPLの自動作業走行の開始位置PSSと機体1の位置PPとに基づいて自動操舵してもよい。
また、自動旋回走行が、次に走行する直線経路IPLの開始位置PSSまで行われる構成に限らず、自動旋回走行は、機体1の進行方向が次に走行する直線経路IPLの進行方向に所定の程度だけ近づいた際に終了されてもよい。例えば、自動旋回走行制御部36は、機体1の進行方向に平行な直線と、次に走行する直線経路IPLとのなす角度が所定の角度以下になると自動旋回走行を終了させてもよい。
なお、自動旋回走行の終了後は、自動作業走行制御部35が、次に走行する直線経路IPLに沿うように機体1の操舵制御を行う。
(8)上記各実施形態において、報知部26は、オペレータ(運転者・作業者等)に対して、警告や情報を提示することができれば、任意の報知手段が用いられてもよい。例えば、報知部26はLEDやボイスアラーム発生装置・スピーカー、情報端末5(図8参照)等のいずれかまたは、これらが組み合わされて用いられてもよい。LEDは各種の情報や警告を点灯パターンや点灯するLEDの数等により報知する。ボイスアラーム発生装置やスピーカーは、音声や警告音により各種の情報や警告を報知する。情報端末5は、各種の情報や警告をモニタ画面に表示する。なお、情報端末5は、各種の情報を表示してオペレータに報知(出力)すると共に、各種の情報の入力を受け付けるタッチパネル(モニタ画面)を有する。また、情報端末5は、運転部14に、運転座席16に着座する運転者が視認および操作が可能な態様で、着脱可能な状態で設けられる。
(9)上記各実施形態において、田植機は機体1を遠隔操作するリモコン27(図8参照)を備えてもよい。リモコン27は、制御ユニット30に設けられる通信部39を介して、制御ユニット30とデータ通信を行う。
そして、機体1に設けられる開始位置操作具18および終了位置操作具19と共に、あるいはこれらとは別に、リモコン27に旋回操作具が設けられてもよい。これにより、機体1から離れた位置から、オペレータは自動旋回走行の開始操作を行うことができる。また、旋回準備操作具20もリモコン27に設けられてもよい。
(10)上記各実施形態において、制御ユニット30は上記のような機能ブロックから構成されるものに限定されず、任意の機能ブロックから構成されてもよい。例えば、制御ユニット30の各機能ブロックはさらに細分化されても良く、逆に、各機能ブロックの一部または全部がまとめられてもよい。また、制御ユニット30の機能は、上記機能ブロックに限らず、任意の機能ブロックが実行する方法により実現されてもよい。また、制御ユニット30の機能の一部または全部は、ソフトウエアで構成されてもよい。ソフトウエアに係るプログラムは、任意の記憶装置に記憶され、制御ユニット30が備えるCPU等のプロセッサ、あるいは別に設けられたプロセッサにより実行される。また、制御ユニット30は機体1に搭載される構成であってもよいが、制御ユニット30の機能の一部または全部は、情報端末5に設けられてもよい。
(11)上記各実施形態において、走行装置は車輪12に限らず、クローラ等の任意の走行装置であってもよい。
本発明は、田植機をはじめ、旋回走行を挟んで圃場を作業走行する農作業車、さらには、旋回走行を挟んで作業地を作業走行する各種の作業車等に適用することができる。
1 機体
18 開始位置操作具(旋回操作具/第1旋回操作具)
19 終了位置操作具(旋回操作具/第2旋回操作具)
20 旋回準備操作具
28 障害物検知装置
32 機体位置算出部
33 経路生成部
35 自動作業走行制御部
36 自動旋回走行制御部
38 走行禁止制御部
DRP 畦際距離
IPL 直線経路
PA 始点
PB 終点
PP 位置
PRB 畦際位置
PSS 開始位置
r 距離
RBL 畦際境界線(畦際境界部)
RL 基本直線
RW 畦

Claims (10)

  1. 旋回走行と直進走行とを繰り返すことにより圃場に対する作業走行を行い、自動直進モードと旋回準備モードと自動旋回モードとのいずれかに切り替えられて走行制御される作業車であって、
    機体と、
    前記機体の位置を算出する機体位置算出部と、
    前記直進走行を行うための直線経路を生成する経路生成部と、
    前記自動直進モードおよび前記旋回準備モードにおいて、前記機体の位置に基づいて前記直線経路に沿った自動走行による前記作業走行を制御する自動作業走行制御部と、
    入操作されることにより、前記自動直進モードから前記旋回準備モードに切り替えられる旋回準備操作具と、
    前記旋回準備モードにおいて、前記機体を旋回させる人為操作を受け付ける旋回操作具と、
    前記旋回操作具に対する人為操作が受け付けられると前記旋回準備モードから前記自動旋回モードに切り替えると共に、自動走行による前記旋回走行を制御する自動旋回走行制御部と、
    前記圃場の畦より前記圃場の内側に畦際境界部を設定し、前記直線経路に沿った自動走行中に、前記機体が前記畦際境界部より前記畦に近づくと前記機体を停止させる畦際制御機能を実行する走行禁止制御部とを備え、
    前記走行禁止制御部は、前記旋回準備モードにおいては、前記畦際制御機能を制限する作業車。
  2. 前記旋回操作具として、第1旋回操作具と第2旋回操作具とを備え、
    前記第1旋回操作具は、右または左の一方の方向に前記機体を旋回させる人為操作を受け付け、
    前記第2旋回操作具は、右または左の他方の方向に前記機体を旋回させる人為操作を受け付ける請求項1に記載の作業車。
  3. 前記第1旋回操作具は、前記直線経路を生成するためのティーチング走行において、走行中の前記機体の位置を前記ティーチング走行の始点とする人為操作を受け付ける開始位置操作具として機能し、
    前記第2旋回操作具は、前記ティーチング走行において、走行中の前記機体の位置を前記ティーチング走行の終点とする人為操作を受け付ける終了位置操作具として機能し、
    前記経路生成部は、前記始点と前記終点を含む直線を基本直線として算出し、前記基本直線に平行な経路を前記直線経路として生成し、
    前記自動旋回走行制御部は、前記第1旋回操作具または前記第2旋回操作具に対する人為操作に応じて前記旋回走行を制御する請求項2に記載の作業車。
  4. 前記経路生成部は、前記経路生成部により生成された前記直線経路に沿った自動走行において、前記開始位置操作具が操作された場合には右または左の一方の方向に所定の距離だけ前記直線経路を平行移動し、前記終了位置操作具が操作された場合には右または左の他方の方向に所定の距離だけ前記直線経路を平行移動する請求項3に記載の作業車。
  5. 前記走行禁止制御部は、前記旋回走行後の前記直線経路に沿った前記作業走行の開始位置を通り前記直線経路と直交する領域を前記畦際境界部として設定する請求項1に記載の作業車。
  6. 前記畦際境界部は前記直線経路と直交する線である畦際境界線であり、前記走行禁止制御部は、走行中の前記直線経路と前記畦際境界線との交点を畦際位置とし、前記機体の位置と前記畦際位置との距離である畦際距離を算出し、前記畦際距離により前記機体が前記畦際境界線より前記畦に近づいたか否かを判断する請求項1に記載の作業車。
  7. 前記走行禁止制御部は、前記畦際距離が0になると前記畦際制御機能を実行する請求項6に記載の作業車。
  8. 前記走行禁止制御部は、前記旋回準備モードにおける前記畦際制御機能の制限として、算出された前記畦際距離を所定の長さだけ延長し、延長された前記畦際距離を用いて前記機体が前記畦際境界線より前記畦に近づいたか否かを判断する請求項6または7に記載の作業車。
  9. 前記旋回走行は、前記旋回操作具が操作されることに応じて、あらかじめ定められた所定の手順で行われる請求項1に記載の作業車。
  10. 前記畦を含む障害物を検知する障害物検知装置をさらに備え、
    前記走行禁止制御部は、前記機体の位置から所定の範囲内で前記障害物が検知された場合、前記機体を停車させる請求項1に記載の作業車。
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