JP7643252B2 - シリコンウェーハの親水性レベルの評価方法 - Google Patents

シリコンウェーハの親水性レベルの評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコンウェーハの接触角測定方法及びシリコンウェーハの表面状態の評価方法に関する。
従来、シリコンウェーハの表面状態を評価する手法の一つとして、シリコンウェーハの表面に純水の液滴を滴下して、滴下した液滴の画像からシリコンウェーハの表面の接触角を測定することが行われてきた。
例えば特許文献1(実施例7参照)では、キレート化剤TTHAを添加したSC-1を用いて70℃×10分の洗浄を行ったウェーハに対し、100ppmのHFを添加した純水を50℃に加熱してリンスを行い、リンス時間に対する水滴接触角の変化を調査している。ここでは、リンス時間が30分以下では水滴接触角が5°であり、ウェーハ表面に自然酸化膜が残存しているものと思われ、リンス時間が120分では水滴接触角が60°となり、これはウェーハ表面の自然酸化膜が除去され、ベアシリコン面が露出したためと思われる。このように、水滴によるウェーハ表面の接触角測定によって、ウェーハ表面が親水性であるか疎水性であるかを判別することは、従来行われてきた。
特開平6-216098号公報
特許文献1からも明らかなとおり、ウェーハ表面に自然酸化膜が形成されている場合、ウェーハ表面は基本的には親水性になっており、ウェーハ表面の接触角は、純水を滴下して測定した場合、概ね5°以下となる。しかしながら、本発明者らは、純水で測定したウェーハ表面の接触角の値には差が出ない程度の、ウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出したいとの新規な課題に着目した。しかしながら、このような課題を解決できる技術は従来存在しなかった。
上記課題に鑑み、本発明は、純水による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することが可能なシリコンウェーハの接触角測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者らは、純水の表面張力よりも大きい表面張力を有する水溶液からなる液滴によってシリコンウェーハ表面の接触角を測定することを着想した。これは、純水の表面張力よりも大きい表面張力を有する水溶液でウェーハ表面の接触角を測定すれば、純水で測定した接触角よりも大きな接触角の測定値が得られるため、純水による接触角測定では検出できないウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出できるのではないかと考えたためである。そして、本発明者らの実験の結果、純水の表面張力よりも大きい表面張力を有する水溶液からなる液滴によってシリコンウェーハ表面の接触角を測定することで、シビアな親水性レベルの差を検出することができることが確認された。
本発明の要旨構成は以下のとおりである。
[1]シリコンウェーハの表面に液滴を滴下する工程と、
前記液滴の画像から前記シリコンウェーハの表面の接触角を測定する工程と、
を含み、
前記液滴が、純水の表面張力よりも大きい表面張力を有する水溶液からなる、シリコンウェーハの接触角測定方法。
[2]前記水溶液は、塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、及び塩化マグネシウム水溶液からなる群から選択される少なくとも一つである、上記[1]に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[3]前記水溶液の濃度が10質量%以上である、上記[1]又は[2]に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[4]前記液滴の量が0.3~3.0μLの範囲内である、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[5]前記接触角を測定する環境の湿度が30~70%RHの範囲内である、上記[1]~[4]のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[6]前記シリコンウェーハの表面の接触角を、前記表面に滴下する液滴の量が互いに異なる複数の条件で測定し、前記複数の条件における前記液滴の量と前記接触角の測定値との関係を把握する工程を有する、上記[1]~[5]のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[7]前記液滴の画像から前記液滴の量を測定する、上記[6]に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[8]前記シリコンウェーハの表層部が酸化膜であり、当該酸化膜が前記表面を形成する、上記[1]~[7]のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[9]前記酸化膜が自然酸化膜である、上記[8]に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法。
[10]上記[1]~[9]のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの接触角測定方法と、
測定された前記接触角の値に基づいて、前記シリコンウェーハの表面状態を評価する工程と、
を有するシリコンウェーハの表面状態の評価方法。
本発明のシリコンウェーハの接触角測定方法によれば、純水による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することができる。
接触角に関するヤングの式を説明する図である。 発明例及び比較例による接触角の測定結果を示すグラフである。
(シリコンウェーハの接触角測定方法)
本発明の一実施形態によるシリコンウェーハの接触角測定方法は、シリコンウェーハの表面に液滴を滴下する工程と、前記液滴の画像から前記シリコンウェーハの表面の接触角を測定する工程と、を含み、前記液滴が、純水の表面張力よりも大きい表面張力を有する水溶液からなることを特徴とする。本実施形態によれば、純水による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することができる。
本実施形態の接触角測定に供されるシリコンウェーハは、好適には単結晶シリコンウェーハである。また、シリコンウェーハの表層部が酸化膜であり、当該酸化膜がシリコンウェーハの表面を形成していることが好ましい。特に、酸化膜は、SiO膜であれば特に限定されず、熱酸化膜や自然酸化膜を挙げることができるが、特に自然酸化膜であることが好ましい。
シリコンウェーハ製造工程の中で、本実施形態による接触角測定方法を適用する好適なタイミングとして、枚葉スピン洗浄の直前が挙げられる。一般的に、枚葉スピン洗浄の直前工程は、前洗浄工程、又は、当該前洗浄工程に次いで行う検査工程であり、前洗浄工程の最後は、ウェーハ表面に自然酸化膜が形成された状態となる。具体的には、前洗浄工程では、SC1洗浄槽、HF槽、オゾン槽などを組み合わせてウェーハを洗浄した後に、ウェーハを純水でリンスし、その後乾燥する。検査工程を行う場合には、ウェーハ表面のパーティクルや傷などの検査、ウェーハ形状(平坦度)の検査などを行う。このように、枚葉スピン洗浄に供される直前のシリコンウェーハの表面には自然酸化膜が形成されており、ウェーハ表面は基本的には親水性になっており、具体的には、ウェーハ表面の接触角は、純水を滴下して測定した場合、概ね5°以下となる。
ただし、実際には、枚葉スピン洗浄に供されるまでのウェーハの保管状況によって、純水で測定したウェーハ表面の接触角の値には差が出ない程度でウェーハ表面の親水性のレベルが異なる。例えば、上記の前洗浄工程及び任意の検査工程の後、ウェーハはFOUP(Front-Opening Unified Pod)と呼ばれる容器に収容され、保管されるが、その保管期間が長くなるにつれて、ウェーハ表面に有機物の軽微な堆積が生じることがある。また、上記の前洗浄工程後の乾燥が不十分だった場合には、FOUP内で水蒸気が発生してウェーハ表面に吸着し、ウェーハ表面において水分子の分極が生じることがある。このようにシビアな親水性レベルが劣るウェーハでは、枚葉スピン洗浄の最初の工程(例えば、オゾン水によるスピン洗浄)で、ウェーハ表面に洗浄液がくまなく広がらずに、ウェーハ表面で洗浄液の膜の連続性が保てずに、ウェーハ表面の中で局所的に洗浄液が行き渡らない部位が生じてしまい、その結果、枚葉スピン洗浄後もパーティクルが残留したり、枚葉スピン洗浄後にエッチングムラが生じたりすることで、LPDが多くなる。
本実施形態の接触角測定方法によって、シビアな親水性レベルが劣ることが判明したシリコンウェーハに対しては、枚葉スピン洗浄に先立って、ウェーハ表面の親水性を高める前処理を行うといった対策を取ることができる。すなわち、本実施形態による接触角測定方法は、枚葉スピン洗浄後のLPDを確実に低減するために有効な方法であると言える。
図1を参照して、液体を固体表面に滴下すると、以下のヤングの式が成り立つ。
γ=γ・cosθ+γSL
ここで、
γ:固体の表面張力
γSL:固体/液体間の界面張力
γ:液体の表面張力
θ:接触角
である。γは、固体の表面、すなわち気体/固体間の界面の面積を小さくしようとして、図1中の端点を左側に引っ張る力である。γSLは、固体/液体間の界面の面積を小さくしようとして、端点を右側に引っ張る力である。γは、液体の表面、すなわち気体/液体間の界面の面積を小さくしようとして、液体輪郭の接線方向に働き、その水平方向の成分γ・cosθが端点を右向きに引っ張る。液滴が静止した状態では、これら3つの力がつり合って、ヤングの式が成り立つ。
本実施形態では、純水の表面張力γL1よりも大きい表面張力γL2を有する水溶液からなる液滴をウェーハ表面に滴下して、接触角を測定することが肝要である。純水の表面張力γL1よりも大きい表面張力γL2を有する水溶液でウェーハ表面の接触角を測定すれば、純水で測定した接触角θよりも大きな接触角θの測定値が得られる。これにより、純水による接触角測定では検出できないウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することができる。具体的には、シリコンウェーハの表面に滴下した液滴の画像を取得し、この画像から接触角を測定する。接触角の測定は、定法により行うことができ、例えば、θ/2法、接線法、又はカーブフィッティング法を用いることができる。
本実施形態で用いる水溶液は、シリコンウェーハ表面(SiO)と当該水溶液との界面張力γSL2が、シリコンウェーハ表面(SiO)と純水との界面張力γSL1以上であるものとすることが好ましい。これにより、純水で測定した接触角θよりも大きな接触角θの測定値を確実に得ることができる。なお、γSL1及びγSL2を実測することは困難である。しかし、純水の表面張力γL1及び本実施形態で用いる水溶液の表面張力γL2と、接触角θ及びθとを測定することは可能である。ここで、シリコンウェーハ表面(SiO)の張力γは一定であるため、γSL1及びγSL2の大小関係を把握することは可能である。ここで、液体の表面張力γは、懸滴法にて測定することができる。
本実施形態で用いる水溶液は、塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、及び塩化マグネシウム水溶液からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。これらの水溶液は、調製が容易であり、かつ、適度な表面張力を有するからである。これらの水溶液中の濃度は、特に限定されないが、適度な表面張力を発揮する観点から、10質量%以上であることが好ましく、上限は溶解度まで許容される。
接触角測定の際の液滴の量は、0.3~3.0μLの範囲内に設定されることが好ましい。液滴量が0.3μL以上であれば、液滴の蒸発及び揮発の影響が小さく、接触角測定の誤差が大きくなることがなく、液滴量が3.0μm以下であれば、液滴が自重でつぶれにくく、やはり接触角測定の誤差が大きくなることがないからである。
接触角を測定する環境の湿度は、30~70%RHの範囲内であることが好ましい。湿度が30%RH以上であれば、液滴の蒸発及び揮発の影響が小さく、接触角測定の誤差が大きくなることがなく、湿度が70%RH以下であれば、結露によりシリコンウェーハ表面に吸着する水分子が増加しすぎないため、やはり接触角測定の誤差が大きくなることがないからである。
詳細は実施例にて図2を参照して説明するが、本実施形態では、シリコンウェーハの表面の接触角を、前記表面に滴下する液滴の量が互いに異なる複数の条件で測定し、前記複数の条件における前記液滴の量と前記接触角の測定値との関係を把握することが好ましい。本発明者らは、シビアな親水性レベルの差異は、接触角の液滴量依存性の違いとしても検出することができることを見出した。すなわち、シビアな親水性レベルに劣るウェーハでは、液滴量の変化に対する接触角の変化の比率が大きく、シビアな親水性レベルに優れるウェーハでは、液滴量の変化に対する接触角の変化の比率が小さいことが分かった。よって、図2のように、横軸を液滴量、縦軸を接触角とした平面に測定データをプロットし、接触角の液滴量依存性に基づいて、親水性レベルの差異を検出することができる。
この際、液滴の画像から、実際に滴下された液滴の量(体積)を測定(算出)することが好ましい。液滴量は、使用する接触角計にて設定することができるが、液滴量の装置設定値と実際に滴下された液滴の量との間には、ある程度の誤差が生じることがある。そこで、装置設定値ではなく、実測の液滴量をプロットすることで、接触角の液滴量依存性をより正確に把握することができる。
接触角の液滴量依存性をより正確に把握する観点から、好ましくは、液滴の量が互いに異なる3以上の条件で接触角を測定し、より好ましくは、5以上の条件で接触角を測定する。条件の数の上限は特に限定されないが、正確性が飽和するため、条件の数は8以下とすることができる。
(シリコンウェーハの表面状態の評価方法)
本発明の一実施形態によるシリコンウェーハの表面状態の評価方法は、上記本発明の一実施形態によるシリコンウェーハの接触角測定方法と、測定された前記接触角の値に基づいて、前記シリコンウェーハの表面状態を評価する工程と、を有する。
例えば、接触角の測定値の違いに基づいて、純水による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することができる。
また、既述のとおり、接触角の液滴量依存性に基づいて、純水による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することができる。
鏡面研磨後に、SC1洗浄槽、HF槽、オゾン槽などを組み合わせてウェーハを洗浄した後に、ウェーハを純水でリンスし、その後乾燥する前洗浄工程を行った2枚の単結晶シリコンウェーハ(直径300mm)を用意した。2枚のシリコンウェーハは、前洗浄工程後の乾燥が不十分だったため、FOUP内で水蒸気が発生してウェーハ表面に吸着し、ウェーハ表面において水分子の分極が生じているものと思われるものである。また、2枚のシリコンウェーハの表層部には自然酸化膜が形成されている。
[水準1]
2枚のシリコンウェーハのうち片方については、FOUPから取り出した直後に、以下の発明例及び比較例による接触角測定に供した。
[水準2]
2枚のシリコンウェーハのうち他方については、クリーンルームのダウンフローにシリコンウェーハの表面を晒す前処理を行い、その後、以下の発明例及び比較例による接触角測定に供した。前処理において、ファン回転数は1300rpm、処理時間は300秒とした。
なお、水準1及び水準2のシリコンウェーハは、ともに表層部が自然酸化膜であり、ウェーハ表面は基本的には親水性になっている。ただし、水準1のシリコンウェーハは、水分子の分極の影響で、若干親水性のレベルが低いのに対して、水準2のシリコンウェーハは、前処理によって水分子の分極が解消され、高い親水性レベルが実現できているものと思われる。
(発明例)
各シリコンウェーハの表面の接触角を、以下の条件でθ/2法により測定した。なお、設定液量は以下の3条件としたが、滴下した液滴の画像から、実際に滴下された液滴量を測定した。
装置 :協和界面科学株式会社製ポータブル接触角計PCA-11
滴下液種 :20質量%NaCl水溶液
設定液滴量:0.5μL、1.0μL、2.0μLの3条件
測定点 :ウェーハ面内5点(中心からエッジに向けて1~2cm間隔)
環境湿度 :40%RH
(比較例)
各シリコンウェーハの表面の接触角を、以下の条件でθ/2法により測定した。なお、設定液量は以下の2条件としたが、滴下した液滴の画像から、実際に滴下された液滴量を測定した。
装置 :協和界面科学株式会社製ポータブル接触角計PCA-11
滴下液種 :純水
設定液滴量:1.0μL、2.0μLの2条件
測定点 :ウェーハ面内5点(中心からエッジに向けて1~2cm間隔)
環境湿度 :40%RH
[測定結果]
発明例及び比較例において、設定液滴量ごとに、接触角の測定値の平均値(5点の平均値)及び液滴量の測定値の平均値(5点の平均値)を求めた。横軸を液滴量の測定値(5点の平均値)、縦軸を接触角の測定値(5点の平均値)として、測定データをプロットしたグラフを図2に示す。
比較例による接触角測定では、水準1及び水準2ともに、液滴量に依存することなく平均の接触角が5°以下であった。5°以下の接触角は信頼性が低いため、図2では5°として表記した。これに対して、発明例による接触角測定では、設定液滴量が0.5μLの場合に、水準1では平均の接触角が21.9°であり、水準2では平均の接触角が19.8°であった。このように、発明例では、比較例による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することができた。
さらに、図2から明らかなとおり、発明例において、親水性レベルに劣る水準1では、液滴量の変化に対する接触角の変化の比率が大きいのに対して、親水性レベルが高い水準2では、液滴量の変化に対する接触角の変化の比率が小さかった。このことから、発明例では、接触角の液滴量依存性に基づいて、親水性レベルの差異を検出することもできることが分かる。
[追加実験]
その後、水準1及び水準2の各シリコンウェーハに対して、最初にオゾン水によるスピン洗浄を行い、次いで、フッ酸によるスピン洗浄とその後のオゾン水によるスピン洗浄との組合せを3セット行う枚葉スピン洗浄を行い、最後に、ウェーハ回転数1500rpmのスピン乾燥を行った。
-オゾン水によるスピン洗浄の条件
濃度 :25mg/L
流量 :1.0L/分
1回あたりの処理時間:200秒
ウェーハ回転数 :500rpm
-フッ酸による枚葉スピン洗浄の条件
濃度 :1質量%
流量 :1.0L/分
1回あたりの処理時間:50秒
ウェーハ回転数 :500rpm
その後、各シリコンウェーハの表面をレーザーパーティクルカウンタ(KLA-Tencor社製、Surfscan SP7)を用いてHS(High Sensitivity)モードで測定し、15nm以上のサイズのLPDの数を求めた。水準1のシリコンウェーハでは、LPDが200個であったのに対して、水準2のシリコンウェーハでは、LPDが5個であった。
このことは、純水による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差が、枚葉スピン洗浄後のLPD個数の違いを生み出していることを示している。これは、純水による接触角測定では検出できない程度の軽微な親水性レベルの差であっても、
-親水性レベルが劣るウェーハでは、枚葉スピン洗浄の最初の工程(例えば、オゾン水によるスピン洗浄)で、ウェーハ表面に洗浄液がくまなく広がらずに、ウェーハ表面で洗浄液の膜の連続性が保てずに、ウェーハ表面の中で局所的に洗浄液が行き渡らない部位が生じてしまい、
-その結果、枚葉スピン洗浄後もパーティクルが残留したり、枚葉スピン洗浄後にエッチングムラが生じたりすることで、LPDが多くなる
ものと考えられる。
この点、発明例によれば、枚葉スピン洗浄後のLPD個数の差につながるシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を、枚葉スピン洗浄前に検出することができる。そのため、発明例による接触角測定の結果、シビアな親水性レベルに劣ることが判明したシリコンウェーハに対しては、親水性を高める前処理を行った後に枚葉スピン洗浄を行うといった対策を取ることができる。すなわち、本発明は、枚葉スピン洗浄後のLPDを確実に低減するために有効な方法であると言える。
本発明のシリコンウェーハの接触角測定方法によれば、純水による接触角測定では検出できないシリコンウェーハ表面のシビアな親水性レベルの差を検出することができる。

Claims (8)

  1. シリコンウェーハの表面に、純水の表面張力よりも大きい表面張力を有する水溶液からなる液滴を滴下する工程と、
    前記液滴の画像から前記シリコンウェーハの表面の接触角を測定する工程と、
    前記表面に滴下する液滴の量が互いに異なる複数の条件で行い
    前記複数の条件による接触角の測定を複数のシリコンウェーハに対して行い、
    前記測定により得られた、液滴量の変化に対する接触角の変化の比率に基づいて、前記複数のシリコンウェーハの表面の親水性レベルの差異を評価する、シリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
  2. 前記水溶液は、塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、及び塩化マグネシウム水溶液からなる群から選択される少なくとも一つである、請求項1に記載のシリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
  3. 前記水溶液の濃度が10質量%以上である、請求項1又は2に記載のシリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
  4. 前記液滴の量が0.3~3.0μLの範囲内である、請求項1~3のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
  5. 前記接触角を測定する環境の湿度が30~70%RHの範囲内である、請求項1~4のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
  6. 前記液滴の画像から前記液滴の量を測定する、請求項1~5のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
  7. 前記シリコンウェーハの表層部が酸化膜であり、当該酸化膜が前記表面を形成する、請求項1~のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
  8. 前記酸化膜が自然酸化膜である、請求項に記載のシリコンウェーハの親水性レベルの評価方法。
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