JP7645639B2 - 積層体および位相差層付偏光板の製造方法 - Google Patents
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Description
1つの実施形態においては、上記位相差層の厚みに対する上記偏光板の厚みの比は5以上である。
1つの実施形態においては、上記偏光板には、上記偏光子の上記位相差層が配置されていない側にのみ保護層が配置されている。
1つの実施形態においては、上記位相差層は液晶化合物の配向固化層である。
1つの実施形態においては、上記第一保護フィルムの厚みは15μm以上90μm以下である。
1つの実施形態においては、上記第二保護フィルムの厚みは40μm以上である。
本発明の別の実施形態によれば、位相差層付偏光板の製造方法が提供される。この製造方法は、上記積層体を準備すること、および、上記積層体を保管すること、を含む。
1つの実施形態においては、上記製造方法は、上記偏光板と上記位相差層とを積層して積層体前駆体を得ることを含む。
1つの実施形態においては、上記製造方法は、上記積層体前駆体を切断して枚葉状にすることを含む。
1つの実施形態においては、上記製造方法は、上記偏光板と上記位相差層とを活性エネルギー線硬化型接着剤を用いて積層することを含む。
1つの実施形態においては、上記活性エネルギー線硬化型接着剤の硬化後の厚みは0.4μm以上である。
1つの実施形態においては、上記製造方法は、上記保管前に、上記積層体に加湿処理を施すことを含む。
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る積層体の概略の構成を示す模式的な断面図である。積層体100は、第一保護フィルム31、偏光板10、位相差層20および第二保護フィルム32を視認側からこの順に有する。図示例においては、偏光板10は、偏光子11と、偏光子11の視認側(位相差層20が配置されていない側)に配置された保護層12とを含み、偏光子11と位相差層20との間には保護層は配置されていない。このような形態によれば、例えば、後述の偏光板の厚み、総厚み、厚み比を良好に達成し得る。
上記偏光板は、偏光子と保護層とを含む。偏光板の厚みは、含まれる保護層の数にもよるが、好ましくは20μm以上であり、より好ましくは25μm以上である。一方、偏光板の厚みは、好ましくは40μm以下であり、より好ましくは36μm以下であり、さらに好ましくは33μm以下である。なお、偏光板の厚みには、偏光子と保護層とを積層する際に接着層(例えば、接着剤層)を用いる場合、その厚みは含まれない。
上記位相差層の厚みは、その構成(単一層であるか積層構造を有するか)にもよるが、好ましくは8μm以下であり、より好ましくは5μm以下である。一方、位相差層の厚みは、例えば1μm以上である。なお、位相差層が積層構造である場合、「位相差層の厚み」は、各位相差層の厚みの合計を意味する。具体的には、「位相差層の厚み」には接着層(例えば、接着剤層)の厚みは含まれない。
上記偏光板の厚みと上記位相差層の厚みとの合計(単に「総厚み」と称する場合がある)は、70μm以下であり、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは45μm以下であり、さらに好ましくは40μm以下である。このような総厚みにおいては、上記反りの問題が発生しやすい傾向にある。一方、総厚みは、例えば25μm以上である。
第一保護フィルム31は、任意の適切な材料で形成され得る。形成材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系ポリマー;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー;ポリカーボネート系ポリマー;ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル系ポリマー;ポリノルボルネン等のシクロオレフィン系ポリマー;が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく二種以上を組み合わせて用いてもよい。
第二保護フィルム32は、任意の適切なプラスチックフィルムで構成され得る。プラスチックフィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが挙げられる。上述のとおり、第二保護フィルム32は、セパレーターとして機能し得る。具体的には、第二保護フィルム32として、表面が剥離剤でコートされたプラスチックフィルムが好ましく用いられる。剥離剤の具体例としては、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤が挙げられる。
積層体100は、例えば、偏光板10と位相差層20とを積層して積層体前駆体を作製し、得られた積層体前駆体に第一保護フィルム31および第二保護フィルム32を積層することにより得ることができる。
積層体において、上記偏光子の厚み方向の中心は、積層体の厚み方向の中心から積層体の半分の厚みの10%以下の範囲内に位置する。このような位置関係によれば、温度・湿度の変化による反りの発生を抑制することができる。その結果、反りが抑制された位相差層付偏光板を得ることができる。偏光子の厚み方向の中心は、積層体の厚み方向の中心から積層体の半分の厚みの8%以下の範囲内に位置することが好ましく、積層体の厚み方向の中心から積層体の半分の厚みの4%以下の範囲内に位置することがより好ましい。
本発明の1つの実施形態に係る位相差層付偏光板の製造方法は、上記積層体を準備すること、および、積層体を保管(輸送を含む)することを含む。具体的には、上記積層体は、保管後に、位相差層付偏光板として使用される。上記積層体によれば、保管時に(具体的には、温度・湿度の変化により)、反りが発生するのを抑制することができる。その結果、得られる位相差層付偏光板は、反りが抑制されており、例えば、画像表示パネルに良好に積層され得る。
<厚み>
10μm以下の厚みは、走査型電子顕微鏡(日本電子社製、製品名「JSM-7100F」)を用いて測定した。10μmを超える厚みは、デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC-351C」)を用いて測定した。
<透湿度>
透湿度を、カップ法(JIS Z 0208)により求めた。
(偏光板の作製)
熱可塑性樹脂基材として、長尺状で、Tg約75℃である、非晶質のイソフタル共重合ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:100μm)を用い、この樹脂基材の片面に、コロナ処理を施した。
ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマー」)を9:1で混合したPVA系樹脂100重量部に、ヨウ化カリウム13重量部を添加したものを水に溶かし、PVA水溶液(塗布液)を調製した。
樹脂基材のコロナ処理面に、上記PVA水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、厚み13μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、130℃のオーブン内で縦方向(長手方向)に2.4倍に一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温40℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴(水100重量部に対して、ヨウ素とヨウ化カリウムを1:7の重量比で配合して得られたヨウ素水溶液)に、最終的に得られる偏光子の単体透過率(Ts)が所望の値となるように濃度を調整しながら60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温40℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を5重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4重量%、ヨウ化カリウム濃度5重量%)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。
その後、積層体を液温20℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
その後、約90℃に保たれたオーブン中で乾燥しながら、表面温度が約75℃に保たれたSUS製の加熱ロールに接触させた(乾燥収縮処理)。
このようにして、樹脂基材上に厚み約5μmの偏光子を形成し、樹脂基材/偏光子の構成を有する積層体を得た。
ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製:商品名「Paliocolor LC242」、下記式で表される)10gと、当該重合性液晶化合物に対する光重合開始剤(BASF社製:商品名「イルガキュア907」)3gとを、トルエン40gに溶解して、液晶組成物(塗工液)を調製した。
得られた偏光板の偏光子側に、得られた液晶配向固化層A(H層)および液晶配向固化層B(Q層)をこの順に転写した。このとき、偏光子の吸収軸と配向固化層Aの遅相軸とのなす角度が15°、偏光子の吸収軸と配向固化層Bの遅相軸とのなす角度が75°になるようにして転写(貼り合わせ)を行った。液晶配向固化層A(H層)の転写は、紫外線硬化型接着剤(厚み0.5μm)を介して行った。液晶配向固化層B(Q層)の転写は、紫外線硬化型接着剤(厚み1.5μm)を介して行った。こうして、積層体前駆体を得た。なお、転写は、ロール搬送しながら行った。さらに、転写は、水蒸気量が9.3g/m3の環境下(23℃および45%RH)で行った。
得られた積層体前駆体の総厚みは36μmであり、厚み比は8であった。
さらに、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、(PET系フィルム、厚み50μm、透湿度13g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせ、165mm×80mmの枚葉状の積層体を得た。
得られた枚葉状の積層体を23℃および60%RH(水蒸気量が12.4g/m3)の環境下に24時間置き、上記積層体前駆体に生じた反りを矯正した。
積層体の作製において、積層体前駆体の偏光板の保護層側に、厚み60μmの表面保護フィルム(PET系フィルム(厚み50μm、透湿度13g/m2・24h)に粘着剤層(厚み10μm)が形成されたフィルム)を貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
積層体の作製において、積層体前駆体の偏光板の保護層側に、厚み60μmの表面保護フィルム(PET系フィルム(厚み50μm、透湿度13g/m2・24h)に粘着剤層(厚み10μm)が形成されたフィルム)を貼り合わせたこと、および、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、セパレーター(PET系フィルム、厚み75μm、透湿度10g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
積層体の作製において、積層体前駆体の偏光板の保護層側に、厚み85μmの表面保護フィルム(PET系フィルム(厚み75μm、透湿度10g/m2・24h)に粘着剤層(厚み10μm)が形成されたフィルム)を貼り合わせたこと、および、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、セパレーター(PET系フィルム、厚み75μm、透湿度10g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
積層体の作製において、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、セパレーター(PET系フィルム、厚み38μm、透湿度18g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
積層体の作製において、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、セパレーター(PET系フィルム、厚み75μm、透湿度10g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
積層体の作製において、積層体前駆体の偏光板の保護層側に、厚み60μmの表面保護フィルム(PET系フィルム(厚み50μm、透湿度13g/m2・24h)に粘着剤層(厚み10μm)が形成されたフィルム)を貼り合わせたこと、および、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、セパレーター(PET系フィルム、厚み38μm、透湿度18g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
積層体の作製において、積層体前駆体の偏光板の保護層側に、厚み85μmの表面保護フィルム(PET系フィルム(厚み75μm、透湿度10g/m2・24h)に粘着剤層(厚み10μm)が形成されたフィルム)を貼り合わせたこと、および、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、セパレーター(PET系フィルム、厚み38μm、透湿度18g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
積層体の作製において、積層体前駆体の偏光板の保護層側に、厚み85μmの表面保護フィルム(PET系フィルム(厚み75μm、透湿度10g/m2・24h)に粘着剤層(厚み10μm)が形成されたフィルム)を貼り合わせたこと、および、積層体前駆体の液晶配向固化層B(Q層)側に、セパレーター(PET系フィルム、厚み50μm、透湿度13g/m2・24h)を、粘着剤層(厚み15μm)を介して貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
各実施例および比較例の加湿処理後の積層体を、23℃および55%RHの環境下に48時間保管し、保管前後の反りの変化を測定した。
具体的には、積層体から140mm×70mmサイズの試験片を切り出した。このとき、偏光子の吸収軸方向が長辺方向となるように切り出した。平面上に、切り出した試験片を、そのセパレーター側が平面側となるように静置した時の、平面から最も高い部分の高さを測定し、反り量を求めた。ここで、反りが静置面側に凸である場合を「正(+)」、静置面と反対側に凸である場合を「負(-)」とした。次いで、保管前の積層体の反り量と保管後の積層体の反り量との差を求めた。
評価結果を偏光子の中心位置とともに表1にまとめる。なお、表1の偏光子の中心位置(%)は、図4に示す、厚み方向における偏光子の中心と積層体の中心との距離dおよび積層体の厚みTを用いて、式:d÷(T/2)×100により求められる。また、表1の反りの変化(mm)は、測定サンプル3枚の平均値である。
11 偏光子
11a 偏光子の中心
12 保護層
20 位相差層
21 第一位相差層(H層)
22 第二位相差層(Q層)
31 第一保護フィルム
32 第二保護フィルム
90 積層体前駆体
100 積層体
100a 積層体の中心
Claims (11)
- 第一保護フィルムと、
偏光子と前記偏光子の少なくとも片側に配置された保護層とを含む偏光板と、
位相差層と、
第二保護フィルムと、をこの順に有する積層体であって、
前記偏光板の厚みと前記位相差層の厚みとの合計が40μm以下であり、
前記位相差層の厚みに対する前記偏光板の厚みの比が8以上であり、
前記偏光子の厚み方向の中心が、前記積層体の厚み方向の中心から前記積層体の半分の厚みの10%以下の範囲内に位置し、前記積層体の厚み方向における前記偏光子の中心と前記積層体の中心との距離をd(μm)とし、前記積層体の厚みをT(μm)としたとき、式:d÷(T/2)×100により求められる値が10以下である、
積層体。 - 前記偏光板には、前記偏光子の前記位相差層が配置されていない側にのみ保護層が配置されている、請求項1に記載の積層体。
- 前記位相差層が液晶化合物の配向固化層である、請求項1または2に記載の積層体。
- 前記第一保護フィルムの厚みが15μm以上90μm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の積層体。
- 前記第二保護フィルムの厚みが40μm以上である、請求項1から4のいずれかに記載の積層体。
- 請求項1から5のいずれかに記載の積層体を準備すること、および、
前記積層体を保管すること、
を含む、位相差層付偏光板の製造方法。 - 前記偏光板と前記位相差層とを積層して積層体前駆体を得ることを含む、請求項6に記載の製造方法。
- 前記積層体前駆体を切断して枚葉状にすることを含む、請求項7に記載の製造方法。
- 前記偏光板と前記位相差層とを活性エネルギー線硬化型接着剤を用いて積層することを含む、請求項6から8のいずれかに記載の製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化型接着剤の硬化後の厚みが0.4μm以上である、請求項9に記載の製造方法。
- 前記保管前に、前記積層体に加湿処理を施すことを含む、請求項6から10のいずれかに記載の製造方法。
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