JP7655825B2 - 保護回路 - Google Patents

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Description

本発明は、保護回路に関し、特に、被保護回路を過電圧から保護する保護回路に関する。
電流出力型アンプの動作において、そのアンプの出力に想定よりも大きな負荷がかかると過電圧の状態となり、該アンプが破壊されてしまうことがある。そこで、このような過電圧からアンプを保護するために、一般に、このような過電圧の発生を防止するために保護回路が用いられる。クランプ回路は、保護されるべき回路(被保護回路)へ過電圧が入力されないように、一定の電圧範囲内に固定して、被保護回路を保護する回路として知られている。
例えば、下記特許文献1は、クランプ電圧を設定し得るクランプ回路を開示している。具体的には、特許文献1は、定電流源及び複数のダイオードを用いて、基準電圧を中心にした正負のクランプ電圧を取り出し、全帰還増幅器により構成される2つのバッファ回路を用いて、安定したクランプ電圧を出力するクランプ回路を開示している。
特公平8-23784号公報
しかしながら、プロセスばらつきや温度特性の影響により保護回路の動作精度が低いと、これを補償するように保護電圧のレベルを設定する必要があるため、被保護回路のダイナミックレンジが犠牲になるという問題がある。とりわけ、保護回路を外付け部品により構成される場合には、保護回路を構成する素子とは異なるプロセスばらつきを有し、また、温度特性が安定しないため、動作精度が著しく低下し、これに対処しようとすると必要以上に高コストになるという問題がある。
また、特許文献1に開示されたようなクランプ回路は、その動作において、保護電圧以上の電源電圧が必要であった。更に、該クランプ回路は、単に、ダイオード素子を直列に接続したストリング構成を用いて正負のクランプ電圧を設定しているため、クランプ電圧がダイオード素子ごとのプロセスばらつきや温度特性に依存しやすく、動作精度が十分とはいえなかった。
そこで、本発明は、プロセスばらつき及び/又は温度特性の影響を受けにくく、動作精度が高い、被保護回路に対する過電圧を防止する保護回路を提供することを目的とする。
また、本発明は、保護電圧を電源電圧以上の電圧に設定可能とし、更に、任意に調整可能とし得る保護回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、以下に示す発明特定事項乃至は技術的特徴を含んで構成される。
ある観点に従う本発明は、外部出力端子に接続される被保護回路を過電圧から保護する保護回路である。前記保護回路は、前記外部出力端子に接続され、少なくとも1つの第1の素子を含む電流経路部と、基準電圧を生成し、出力する基準電圧生成部と、第1の入力電圧と第2の入力電圧との差に基づいてターゲット電圧を出力する増幅回路とを備える。前記増幅回路は、前記基準電圧を前記第1の入力電圧とし、前記ターゲット電圧に基づくフィードバック電圧を第2の入力電圧として動作して、前記ターゲット電圧を前記電流経路部に対して出力する。また、前記基準電圧生成部は、前記電流経路部の前記少なくとも1つの第1の素子の動作特性に対応する動作特性を有する少なくとも1つの第2の素子を含み、前記少なくとも1つの第2の素子による電圧降下に基づいて前記基準電圧を生成する。
前記電流経路部は、前記ターゲット電圧と前記少なくとも1つの第1の素子による電圧降下に対応する電圧とに基づいて、前記外部出力端子での保護電圧を決定し得る。
また、前記基準電圧生成部は、前記基準電圧を生成するための所定の電圧を決定するように構成され得る。
また、前記基準電圧生成部は、前記所定の電圧から前記少なくとも1つの第2の素子を流れる第2の電流に基づいて前記電圧降下した電圧を前記基準電圧として出力し得る。
また、前記基準電圧生成部は、前記第2の電流を出力する第2の電流源を更に含み得る。
また、前記基準電圧生成部は、抵抗素子と、第1の電流を出力する第1の電流源と、を含み得る。
また、前記抵抗素子は、抵抗値を調整可能な可変抵抗素子であり得る。
また、前記基準電圧生成部は、前記第1の電流源から出力される前記第1の電流の値と前記抵抗素子の前記抵抗値とに基づいて前記所定の電圧を決定し得る。
また、前記第1の電流源は、前記抵抗値に反比例する前記第1の電流を生成するように構成され得る。
また、前記ターゲット電圧に基づいて前記フィードバック電圧を生成する利得設定部を更に備え得る。
また、前記利得設定部は、分圧抵抗器を含み、前記分圧抵抗器によって、前記フィードバック電圧を生成し得る。
また、前記電流経路部は、m個の前記第1の素子が並列接続された第1の並列接続ブロックを含み、n個の前記第1の並列接続ブロックが直列に接続されて構成され得る。
また、前記基準電圧生成部は、m個の前記第1の素子が並列接続された第2の並列接続ブロックを含み、n個の前記第2の並列接続ブロックが直列に接続されて構成され得る。
また、前記電流経路部における前記第1の素子の個数mと前記基準電圧生成部における前記第2の素子の個数mとの比に依存して、前記外部出力端子に引き込まれる電流の値が決定され得る。
また、前記電流経路部における前記第1の並列接続ブロックの段数nと前記基準電圧生成部における前記第2の並列接続ブロックの段数nとの比に依存して、前記外部出力端子での保護電圧が決定され得る。
更に、別の観点に従う本発明は、外部出力端子に接続される被保護回路を過電圧から保護する保護回路であり、前記被保護回路を正側の前記過電圧から保護するための第1の保護回路ブロックと、前記被保護回路を負側の前記過電圧から保護するための第2の保護回路ブロックとを備える。前記第1の保護回路ブロック及び前記第2の保護回路ブロックのそれぞれは、前記外部出力端子に接続され、少なくとも1つの第1の素子を含む電流経路部と、基準電圧を生成し、出力する基準電圧生成部と、第1の入力電圧と第2の入力電圧との差に基づいてターゲット電圧を出力する増幅回路とを備える。前記増幅回路は、前記基準電圧を前記第1の入力電圧とし、前記ターゲット電圧に基づくフィードバック電圧を第2の入力電圧として動作して、前記ターゲット電圧を前記電流経路部に対して出力する。また、前記基準電圧生成部は、前記電流経路部の前記少なくとも1つの第1の素子の動作特性に対応する動作特性を有する少なくとも1つの第2の素子を含み、前記少なくとも1つの第2の素子による電圧降下に基づいて前記基準電圧を生成する。
なお、本明細書等において、手段とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その手段が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの手段が有する機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されても良い。また、「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本発明によれば、プロセスばらつき及び/又は温度特性の影響を受けにくく、動作精度が高い、被保護回路に対する過電圧を防止する保護回路が得られることになる。更に、本発明によれば、保護電圧を電源電圧以上の電圧に設定可能とし、更に、任意に調整可能とし得る保護回路が得られることになる。
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があっても良い。
図1は、本発明の一実施形態に係る保護回路の概略的構成の一例を示すブロックダイアグラムである。 図2は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一例を示す図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一例を示す図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る保護回路の概略的構成の一例を示すブロックダイアグラムである。 図5は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一例を示す図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一部の一例を示す図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る保護回路に対するシミュレーションの結果を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(例えば各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る保護回路の概略的構成の一例を説明するブロックダイアグラムである。同図に示すように、保護回路1は、概略的には、電流経路部11と、基準電圧生成部12と、増幅回路13と、利得設定部14とを備える。
保護回路1は、被保護回路2に例えば外乱の影響による必要な電圧以上の電圧(すなわち、過電圧)が印加されるのを防止する回路である。本開示では、過電圧に至る前のしきい値電圧を保護電圧(VPROTECT)というものとする。つまり、保護回路1は、回路設計上、任意の保護電圧を設定し、外部出力端子OUTに接続される被保護回路2を過電圧から保護する。また、他の実施形態で説明されるとおり、保護電圧は、正側及び負側の過電圧に対応して、正側及び負側で設定され得る。本実施形態の保護回路1は、以下に述べるとおり、出力電圧が保護電圧に到達した場合に所望の大きさの電流を被保護回路2に出力できるように設計される。
同図において、電流経路部11は、被保護回路2に出力される電流の経路が形成された回路である。電流経路部11の一端は、外部出力端子OUTに接続され、外部出力端子OUTから電流IOUTが引き込まれる。電流経路部11は、例えば、少なくとも1つのダイオードのような素子(第1の素子)を含み構成される(図2参照)。本実施形態では、電流経路部11は、直列に接続された複数のダイオードにより構成されている。このようなダイオードの接続構成はダイオードストリングと称される。
基準電圧生成部12は、増幅回路13の基準電圧VREFを生成し、出力するための回路である。基準電圧生成部12は、例えば、互いに独立の2つの電流源と、可変抵抗素子と、少なくとも1つのダイオードのような素子(第2の素子)を含み構成される(図2参照)。後述するように、基準電圧生成部12の第1の電流源は、基準電圧VREFの元となる一定の電圧VBを生成するために用いられる一方、第2の電流源は、第2の素子を流れる電流IBを決定するために用いられる。そして、基準電圧VREFは、電圧VBと、第2の素子を流れる電流IBによる電圧降下とによって決定される。なお、基準電圧生成部12における第2の素子は、電流経路部11における第1の素子とその動作特性が実質的に同じであるように選択される。
増幅回路13は、2つの入力電圧の間の電圧差に基づいて所定の電圧を出力する差動増幅回路である。本開示では、増幅回路13が出力する電圧をターゲット電圧Vと称するものとする。 後述するように、ターゲット電圧Vの決定により、保護電圧VPROTECTが決定する。ターゲット電圧Vは、フィードバック経路を介して、入力電圧の1つとしてフィードバックされる。すなわち、増幅回路13は、基準電圧生成部12により生成された基準電圧VREFを第1の入力電圧とし、増幅回路13が出力するターゲット電圧Vに基づくフィードバック電圧VFBを第2の入力電圧として、第1の入力電圧と第2の入力電圧との電圧差が0になるように、追従的に、ターゲット電圧Vを出力する。いわゆるオペアンプは、増幅回路13の一形態である。
利得設定部14は、増幅回路13の出力と入力との間のフィードバック経路に設けられ、増幅回路13の利得を設定するための回路である。ここで、帰還率を1/βとして、増幅回路13の出力電圧(本開示でいうターゲット電圧V)は、基準電圧VREFのβ倍となる利得設定部14は、例えば、少なくとも1つの抵抗素子を含み構成される(図2参照)。
図2は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一例を示す図である。すなわち、図2は、図1に示した保護回路1の等価回路を示している。
同図に示すように、電流経路部11は、例えば、直列に接続されたダイオード111を含み構成される。本開示において、ダイオード111は第1の素子の一形態である。本例では、4個のダイオード111(1)~111(4)が直列に接続されている。第1段目のダイオード111(1)のアノードは、外部出力端子OUTに接続され、第4段目のダイオード111(4)のカソードは、ターゲット電圧Vが現れるノードNに接続されている。なお、本開示では、1つのダイオード111による電圧降下(アノードとカソードとの間の電位差)をVD1とする。したがって、4個のダイオード111(1)~111(4)による電位差は4×VD1となるから、ターゲット電圧Vは、保護電圧をVPROTECTとして、
=VPROTECT-4×VD1
となる。
基準電圧生成部12は、例えば、第1の電流源121と、第2の電流源122と、抵抗素子123と、ダイオード124とを含み構成される。
第1の電流源121は、抵抗値Rに反比例する電流I(I∝1/R)を出力する回路である。抵抗素子123は、例えば任意の抵抗値に設定可能な可変抵抗素子であり、第1の電流源121による電流Iに基づいて電圧Vを決定する。抵抗素子123は、可変抵抗素子に代えて、予め抵抗値が定められた固定抵抗素子を用いても良い。本例では、電流Iによって電圧Vとなるときの抵抗素子123の抵抗値をRと示すものとする。つまり、第1の電流源121による電流Iは抵抗値Rに反比例する電流であるから、抵抗素子123の抵抗値がRであれば、抵抗素子のプロセスばらつきは互いに打ち消され、これにより、抵抗素子のプロセスばらつきに依存しない電圧Vを得ることができるようになる。
第2の電流源122は、ダイオード124を流れる電流Iを出力する回路である。図中、2個の第2の電流源122が示されている。つまり、これらの第2の電流源122によって、ダイオード124を流れる電流Iを決定している。第2の電流源122は、第1の電流源121とは独立に動作可能に構成されている。
ダイオード124は、そのアノードが第2の電流源122の出力端に接続され、そのカソードがノードNREFを介して、増幅回路の第1の入力端に接続されて構成される。本開示において、ダイオード124は第2の素子の一形態である。ダイオード124は、ダイオード111のその動作特性が実質的に同じであるように選択される。
ここで、電流Iがダイオード124を流れたときのダイオード124による電位差をVD2とする。上側の第2の電流源122の出力端は、第1の電流源121の出力端と接続されているところ、下側の第2の電流源122によって、電流Iは、抵抗素子123へは流れず、ノードNREFにおける電圧(すなわち、基準電圧VREF)は、電圧Vと電圧VD2との差となる。
増幅回路13は、上述したように、差動増幅回路である。増幅回路13の第1の入力端は、基準電圧生成部12のノードNREFに接続される一方、第2の入力端は、利得設定部14のノードNFBに接続され、また、出力端は、MOSFET131のゲートに接続されている。すなわち、増幅回路13は、ノードNREFに現れる基準電圧VREFを第1の入力電圧とし、ノードNFBに現れるフィードバック電圧VFBを第2の入力電圧として、第1の入力電圧と第2の入力電圧との電圧差が0になるよう、追従的に、ターゲット電圧Vを出力するように動作する。
MOSFET131は、増幅回路13を構成する例えばNチャネル型MOSFETである。MOSFET131は、そのドレインがノードNを介してダイオード111(4)のカソードに接続され、そのゲートが増幅回路13の出力端に接続されて構成されている。
利得設定部14は、例えば、直列に接続された複数の抵抗素子141から構成された分圧抵抗器を含み構成され得る。本例では、4個の抵抗素子141(1)~141(4)が直列に接続され、第3段目の抵抗素子141(3)と第4段目の抵抗素子141(4)とのノードNFBからフィードバック電圧VFBが取り出される。つまり、フィードバック電圧VFBは、V×1/4となる。
なお、電圧Vαは、電流源142が動作可能な電圧として示されている。したがって、保護回路1の電源電圧をVDDとしたとき、保護回路1は、
DD>V+Vα
となる条件で動作する。
以上のように構成された保護回路1においては、ダイオード111とダイオード124との動作特性が実質的に同一である。上述したとおり、基準電圧VREFは、
REF=V-VD2
で示される。
また、増幅回路13の動作特性により、
FB=VREF
となり、また、ターゲット電圧Vは、
=4×VFB
となる。
したがって、外部出力端子OUTの出力電圧VOUTは、
OUT=V+4×VD1
=4×V+4×VD1-4×VD2
となる。
すなわち、被保護回路2は、平常時には、4×Vより小さい範囲の出力電圧VOUT(VOUT<4×V)で動作する。そして、出力電圧VOUTが4×V以上(VOUT≧4×V)となる過電圧が被保護回路2に印加された場合に、保護回路1は被保護回路2を保護するために機能する。つまり、出力電圧VOUTが4×Vに達したときに、電流Iと出力電流IOUTとの関係は、
OUT=I
となる。上述したように、本例では、ダイオード111及びダイオード124のそれぞれの動作特性は実質的に同じである。したがって、出力電圧VOUTが4×Vであれば、電流Iに等しい出力電流IOUTが得られることになる。
以上のように、本実施形態によれば、保護回路1は、被保護回路2を過電圧から保護するための保護電圧を、電源電圧VDDよりも高い電圧に設定することができる。言い換えれば、保護回路1は、ターゲット電圧Vよりもダイオード111の数に応じた電圧差(本例では4×VD1)だけ高い電圧に設定することができる。
また、本実施形態によれば、出力電圧VOUTが電圧Vに依存する回路構成であり、電圧Vを抵抗値Rにより決定しているので、出力電圧VOUTを、ダイオードの接続段数(個数)に応じて電圧を設定する従来の構成と異なり、精度良く(例えば数mV単位で)の設定することができる。
また、保護回路1において、ターゲット電圧V(VPROTECT-4×VD1)及びフィードバック電圧VFB((VPROTECT-4×VD1)/4)のそれぞれを考慮してMOSFET131を選択することができるため、定格電圧が低いMOSFET131を採用することができ、設計の自由度が確保される。同様に、増幅回路13や電流源142についても選択肢が拡がり、設計の自由度が確保される。
[第2の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、電流経路部における第1の素子の構成、及びこれに対応する基準電圧生成部における第2の素子の構成により、保護電圧及び引き込み電流の大きさを最適化し得るようにしたことを特徴とする。
図3は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一例を示す図である。同図に示すように、電流経路部11は、並列接続された複数のダイオード111の一群が直列に接続された構成を有している。同様に、基準電圧生成部12は、並列接続された複数のダイオード124の一群が直列に接続された構成を有している。また、同図では、利得設定部14における分圧抵抗器は、抵抗素子141(1)及び141(2)として示されている。
すなわち、本実施形態の電流経路部11は、m個のダイオード111が並列接続されて構成される各並列接続ブロック(第1の並列接続ブロック)がn個直列接続された構成を有している。つまり、電流経路部11は、m×n個のダイオード111を含み構成されている。
一方、基準電圧生成部12は、m個のダイオード124が並列接続されて構成される各並列接続ブロック(第2の並列接続ブロック)がn個直列接続された構成を有している。つまり、電流経路部11は、m×n個のダイオード124を含み構成されている。なお、各ダイオード111と各ダイオード124とは、その動作特性は実質的に同一であるものとする。
利得設定部14における抵抗素子141(1)及び141(2)のそれぞれの抵抗値をRFB1及びRFB2と示すものとする。フィードバック電圧VFBは、
FB=V×RFB2/(RFB1+RFB2
となる。したがって、このとき並列接続ブロックの段数nとnとの関係は、
/n=RFB2/(RFB1+RFB2
となるように、RFB1及びRFB2のそれぞれの抵抗値が定められる。
したがって、出力電圧VOUTは、
OUT=V×(n/n
であるときに、IOUT=I×(m/m
となる。
すなわち、並列接続ブロックの段数nとnとの比(n/n)を大きくすることで、電圧Vに対して保護電圧を高くすることができる。また、それぞれ並列接続されるダイオード111の個数mとダイオード124の個数mとの比(m/m)を大きく設定することで、電流Iに対して保護回路1に引き込まれる電流IOUTを大きくすることができる。
なお、第1の実施形態の保護回路1は、m/m=1、n/n=4のときの構成である。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の利点ないしは効果を奏することができる。とりわけ、本実施形態によれば、電流経路部11及び基準電圧生成部12における並列接続ブロックの段数の比(n/n)、及び並列接続されるダイオード111の個数とダイオード124の個数との比(m/m)に基づいて、保護回路1の保護電圧及び引き込みの電流量を任意に調整することができるようになる。
[第3の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、被保護回路の正側(上限側)及び負側(下限側)の過電圧に対応して、正側及び負側の保護電圧を設定し得るようにしたことを特徴とする。
図4は、本発明の一実施形態に係る保護回路の概略的構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態の保護回路1は、2つの回路ブロック、すなわち、第1の保護回路ブロック10と第2の保護回路ブロック10’とを含み構成されている。第1の保護回路ブロック10と第2の保護回路ブロック10’とは、以下に述べるように、正負の電圧に対応するように互いに対称に構成されている。
図5は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一例を示す図である。同図において、第1の保護回路ブロック10は、図2に示した回路構成と同じであるため、その説明を省略する。
第2の保護回路ブロック10’は、第1の保護回路ブロック10と基本的な回路構成は同じであるが、負側の保護電圧を設定するために、電流経路部11’におけるダイオード111’の向きが反対になっており、これに伴い、いくつかの素子もまた正負の電圧に対して対称に構成されている。
第2の保護回路ブロック10’において、基準電圧VREF’は、
REF’=V’+VD2
と示される。
また、フィードバック電圧VFB’は、
FB’=V’+3/4×VDD-3/4×V
=3/4×VDD+V’/4
となる。したがって、出力電圧VOUTは、
OUT’=V’-4×VD1
となる。
また、
’+VD2’=3/4×VDD+VOUT’/4+VD1
であるから、
OUT’=-3×VDD+4×V’-4×VD1’+4×VD2
となる。
すなわち、被保護回路2は、平常時には、4×V’-3×VDDより大きい範囲の出力電圧VOUT(VOUT>4×V’-3×VDD)で動作する。そして、出力電圧VOUTが4×V’-3×VDD以下(VOUT≦4×V’-3×VDD)となる負側の過電圧が被保護回路2に印加された場合に、保護回路1は被保護回路2を保護するために機能する。つまり、出力電圧VOUTが4×V’-3×VDDに達したときに、電流I’と出力電流IOUT’との関係は、
OUT’=I
となる。
つまり、負側の保護電圧を設定する第2の保護回路ブロック10’は、出力電圧VOUT’が4×V’-3×VDDであれば、電流I’に等しい出力電流IOUT’を得ることができる。
以上のように、本実施形態によれば、上記の実施形態と同様の利点ないしは効果を奏することができる。とりわけ、本実施形態によれば、被保護回路2に対する負側の保護電圧を設定した保護回路ブロック10’を更に設けたので、被保護回路2を正負の過電圧から確実に保護することができる。
[第4の実施形態]
本実施形態は、上記の実施形態の変形であり、被保護回路の正側及び負側の過電圧に対応して、正側及び負側の保護電圧を設定しつつ、該保護電圧及び引き込み電流の大きさを最適化し得るようにしたことを特徴とする。
図6は、本発明の一実施形態に係る保護回路の具体的構成の一部の一例を示す図である。すなわち、同図は、正側の保護電圧を設定する第1の保護回路ブロック10と、負側の保護電圧を設定する第2の保護回路ブロック10’とを備える保護回路1のうち、第2の保護回路ブロック10’のみを示している。第1の保護回路ブロック10については、図3に示した回路構成と同じであるため、説明を省略する。なお、図示されていないが、本開示に接した当業者ならば理解し得るとおり、第2の保護回路ブロック10’は、電流経路部11’と、基準電圧生成部12’と、増幅回路13’と、利得設定部14’とを備える。
同図に示すように、本実施形態の保護回路1において、第2の保護回路ブロック10’の電流経路部11’は、並列接続された複数のダイオード111’の一群が直列(縦続)に接続された構成を有している。同様に、基準電圧生成部12’は、並列接続された複数のダイオード124’の一群が直列に接続された構成を有している。また、同図では、利得設定部14’における分圧抵抗器は、抵抗素子141(1)’及び141(2)’として示されている。
すなわち、本実施形態の電流経路部11’は、m個(ただし、m≧1)のダイオード111’が並列接続されて構成される各並列接続ブロックがn個(ただし、n≧1)直列接続された構成を有している。つまり、電流経路部11は、m×n個のダイオード111’を含み構成されている。
一方、基準電圧生成部12’は、m個(ただし、m≧1)のダイオード124’が並列接続されて構成される各並列接続ブロックがn個(ただし、n≧1)直列接続された構成を有している。つまり、電流経路部11は、m×n個のダイオード124’を含み構成されている。なお、各ダイオード111’と各ダイオード124’とは、その動作特性は実質的に同一であるものとする。
基準電圧生成部12’による基準電圧VREF’は、
REF’=V’+n×VD2
で示される。
ここで、並列接続ブロックの段数nとnとの関係は、
/n=RFB1’/(RFB1’+RFB2’)
となるように、RFB1’及びRFB2’のそれぞれの抵抗値が定められる。
また、利得設定部14’における抵抗素子141(1)’及び141(2)’のそれぞれの抵抗値をRFB1’及びRFB2’と示すものとする。フィードバック電圧VFB’は、
FB’=V’+RFB2’/(RFB1’+RFB2’)×(VDD-V’)
={(n-n)/n}×VDD+n/n×V
となる。したがって、ターゲット電圧V’は、
’=n/n×VFB’+{(n-n)/n}×VDD
となる。
したがって、出力電圧VOUT’は、
OUT’=V’-n×VD1
=n/n×V’+{(n-n)/n}×VDD+n×VD2’-n×VD1
となる。よって、出力電圧VOUT’は、
OUT’=n/n×V’+{(n-n)/n}×VDD
であるときに、IOUT’=I’×(m/m
となる。
したがって、出力電圧VOUT’が、
OUT’=(n/n)×V’+{(n-n)/n}×VDD
であるときに、電流I’と出力電流IOUT’との関係は、
OUT’=I’×(m/m
となる。
すなわち、並列接続ブロックの段数nとnとの比(n/n)を大きくすることで、電圧V’に対して保護電圧を負側へ大きくすることができる。また、それぞれ並列接続されるダイオード111’の個数mとダイオード124’の個数mとの比(m/m)を大きく設定することで、電流I’に対して保護回路1に引き込まれる電流IOUT’を負側へ大きくすることができる。
なお、本実施形態では、第2の保護回路ブロック10’における電流経路部11’におけるダイオード111’の構成(すなわち、並列接続の個数及び段数)、及び基準電圧生成部12’におけるダイオード124’の構成(すなわち、並列接続の個数及び段数)は、それぞれ、第1の保護回路ブロック10におけるそれらと同じであるとしたが、これに限られない。
(シミュレーション結果)
本発明に係る保護回路1(図2参照)の動作特性(プロセスばらつき及び温度ばらつき)について、シミュレーションを行った。比較のため、従来のダイオードストリング構成による保護回路(以下「従来の保護回路」という。)の動作特性について、シミュレーションを行った。なお、ダイオードストリング構成は、従来の保護回路及び本発明に係る保護回路1ともに4段であった。
シミュレーションには、プロセスばらつき及び温度ばらつきを評価するために、プロセス・ファスト(Process Fast)及びプロセス・スロー(Process Slow)のそれぞれのダイオードにより構成される保護回路を用いた。プロセス・ファストの半導体(本例ではダイオード)とは、半導体製造プロセスにおけるPN接合でのドープ量が多いものをいい、プロセス・スローの半導体とは、半導体製造プロセスにおけるPN接合でのドープ量が少ないものをいう。
図7は、本発明の一実施形態に係る保護回路に対するシミュレーションの結果を説明するための図である。まず、同図(a)は、従来の保護回路における温度-出力電圧の関係を示すグラフである。同図(a)に示されるように、プロセス・ファストの従来の保護回路とプロセス・スローの従来の保護回路との出力電圧差は、約0.1Vであった。また、-40度から+120度までの温度変化に対して、出力電圧の変化は、約0.7Vであった。
これに対して、同図(b)は、本発明に係る保護回路1(図2参照)における温度-出力電圧の関係を示すグラフである。同図(b)に示されるように、本発明に係る保護回路1では、プロセスばらつき及び温度ばらつきがほとんど見られなかった。
以上より、本発明に係る保護回路1では、プロセスばらつき及び温度ばらつきを99%以上抑制することができた。
以上のように、本実施形態によれば、上記の実施形態と同様の利点ないしは効果を奏することができる。とりわけ、本実施形態によれば、被保護回路2に対する負側の保護電圧を設定した保護回路ブロック10’おいても、保護回路1の負側の保護電圧及び引き込みの電流量を任意に調整することができるようになる。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加してもよい。
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を、適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。
ここに開示される要素の機能は、当該開示される要素を実行するように構成された、或いは当該開示される機能を実行するようにプログラミングされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(「特定用途向け集積回路」)、従来の回路構成及び/又はそれらの組み合わせを含む回路構成或いは処理回路構成が用いられて実装されてもよい。プロセッサは、それが、その中にトランジスタ及び他の回路構成を含むとき、処理回路構成あるいは回路構成としてみなされる。本開示において、回路構成、ユニットあるいは手段は、挙げられた機能を実行するハードウェア、或いは当該機能を実行するようにプログラミングされたハードウェアである。ハードウェアは、挙げられた機能を実行するようにプログラミングされた、或いは当該機能を実行するように構成された、ここで開示されるいかなるハードウェアあるいは既知の他のものであってもよい。ハードウェアが、あるタイプの回路構成として見なされるかもしれないプロセッサであるとき、回路構成、手段或いはユニットは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ハードウェアを構成するために用いられるソフトウェア及び/又はプロセッサである。
1…保護回路
10…第1の保護回路ブロック
10’…第2の保護回路ブロック
11,11’…電流経路部
111,111’…ダイオード
12,12’…基準電圧生成部
121,121’…第1の電流源
122,122’…第2の電流源
123,123’…抵抗素子
124,124’…ダイオード
13,13’…増幅回路
131,131’…MOSFET
14,14’…利得設定部
141,141’…抵抗素子
142,142’…電流源

Claims (16)

  1. 外部出力端子に接続される被保護回路を過電圧から保護する保護回路であって、
    前記外部出力端子に接続され、少なくとも1つの第1の素子を含む電流経路部と、
    基準電圧を生成し、出力する基準電圧生成部と、
    第1の入力電圧と第2の入力電圧との差に基づいてターゲット電圧を出力する増幅回路と、を備え、
    前記増幅回路は、前記基準電圧を前記第1の入力電圧とし、前記ターゲット電圧に基づくフィードバック電圧を第2の入力電圧として動作して、前記ターゲット電圧を前記電流経路部に対して出力し、
    前記基準電圧生成部は、
    前記電流経路部の前記少なくとも1つの第1の素子の動作特性に対応する動作特性を有する少なくとも1つの第2の素子を含み、
    前記少なくとも1つの第2の素子による電圧降下に基づいて前記基準電圧を生成する、
    保護回路。
  2. 前記電流経路部は、前記ターゲット電圧と前記少なくとも1つの第1の素子による電圧降下に対応する電圧とに基づいて、前記外部出力端子での保護電圧を決定する、
    請求項1に記載の保護回路。
  3. 前記基準電圧生成部は、前記基準電圧を生成するための所定の電圧を決定するように構成される、
    請求項1又は2に記載の保護回路。
  4. 前記基準電圧生成部は、前記所定の電圧から前記少なくとも1つの第2の素子を流れる第2の電流に基づいて前記電圧降下した電圧を前記基準電圧として出力する、
    請求項3に記載の保護回路。
  5. 前記基準電圧生成部は、前記第2の電流を出力する第2の電流源を更に含む、
    請求項4に記載の保護回路。
  6. 前記基準電圧生成部は、
    抵抗素子と、
    第1の電流を出力する第1の電流源と、を含む、
    請求項1から5のいずれかに記載の保護回路。
  7. 前記抵抗素子は、抵抗値を調整可能な可変抵抗素子である、
    請求項6に記載の保護回路。
  8. 前記基準電圧生成部は、前記第1の電流源から出力される前記第1の電流の値と前記抵抗素子の前記抵抗値とに基づいて前記所定の電圧を決定する、
    請求項3を引用する請求項7に記載の保護回路。
  9. 前記第1の電流源は、前記抵抗値に反比例する前記第1の電流を生成するように構成される、
    請求項7又は8に記載の保護回路。
  10. 前記ターゲット電圧に基づいて前記フィードバック電圧を生成する利得設定部を更に備える、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の保護回路。
  11. 前記利得設定部は、分圧抵抗器を含み、
    前記分圧抵抗器によって、前記フィードバック電圧を生成する、
    請求項10に記載の保護回路。
  12. 前記電流経路部は、m1個の前記第1の素子が並列接続された第1の並列接続ブロックを含み、n1個の前記第1の並列接続ブロックが直列に接続されて構成される、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の保護回路。
  13. 前記基準電圧生成部は、m2個の前記第1の素子が並列接続された第2の並列接続ブロックを含み、n2個の前記第2の並列接続ブロックが直列に接続されて構成される、
    請求項12に記載の保護回路。
  14. 前記電流経路部における前記第1の素子の個数m1と前記基準電圧生成部における前記第2の素子の個数m2との比に依存して、前記外部出力端子に引き込まれる電流の値が決定される、
    請求項13に記載の保護回路。
  15. 前記電流経路部における前記第1の並列接続ブロックの段数n1と前記基準電圧生成部における前記第2の並列接続ブロックの段数n2との比に依存して、前記外部出力端子での保護電圧が決定される、
    請求項13又は14に記載の保護回路。
  16. 外部出力端子に接続される被保護回路を過電圧から保護する保護回路であって、
    前記被保護回路を正側の前記過電圧から保護するための第1の保護回路ブロックと、
    前記被保護回路を負側の前記過電圧から保護するための第2の保護回路ブロックと、を備え、
    前記第1の保護回路ブロック及び前記第2の保護回路ブロックのそれぞれは、
    前記外部出力端子に接続され、少なくとも1つの第1の素子を含む電流経路部と、
    基準電圧を生成し、出力する基準電圧生成部と、
    第1の入力電圧と第2の入力電圧との差に基づいてターゲット電圧を出力する増幅回路と、を備え、
    前記増幅回路は、前記基準電圧を前記第1の入力電圧とし、前記ターゲット電圧に基づくフィードバック電圧を第2の入力電圧として動作して、前記ターゲット電圧を前記電流経路部に対して出力し、
    前記基準電圧生成部は、
    前記電流経路部の前記少なくとも1つの第1の素子の動作特性に対応する動作特性を有する少なくとも1つの第2の素子を含み、
    前記少なくとも1つの第2の素子による電圧降下に基づいて前記基準電圧を生成する、
    ように構成された保護回路。
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