以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の実施例では、図面において同一構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、複数の図面には、模式図が含まれ、異なる図間において、各部材における、縦、横、高さ等の寸法比は、必ずしも一致しない。また、以下の図面及び明細書において、X方向は第1方向であり、Y方向は第2方向である。なお、本実施例では、X方向がY方向に直交する場合について説明するが、X方向はY方向に直交しなくてもよく、X方向がY方向に対して90度以外の角度で傾斜してもよい。また、以下で説明される構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素であり、必須の構成要素ではない。
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態に係る空気ばね制御装置1の概略構成図である。鉄道車両(以下、単に車両という)は、例えば、その前後左右に4つの空気ばね5を備える。車両が高速走行する電車、例えば、新幹線や在来特急等に用いられる場合、当該電車がカーブを走行する際、車両の幅方向の一方側の2つの空気ばね5の高さを幅方向の他方側の2つの空気ばね5の高さよりも高くすることで車両を傾かせる。そのようにすれば、当該電車がカーブを高速で安定に走行することができる。空気ばね制御装置1は、車両、例えば、新幹線や在来特急の車両等に設置され、1つの空気ばね5の高さを調整する。
図1に示すように、空気ばね制御装置1は、車両に設置される空気ばね5、本開示の第1実施形態の第1空気制御装置10、本開示の第1実施形態の第2空気制御装置15、三方弁20、及び制御装置25を備える。三方弁20は、コンプレッサ4を有して圧縮空気を吐出する空気供給源3に連通可能な第1ポート21、空気ばね5に連通可能な第2ポート22、及び外部に連通可能な第3ポート23を有する。三方弁20は、制御装置25からの制御信号に基づいて、第2ポート22を第1ポート21に接続するか又は第3ポート23に接続する。三方弁20は、公知の如何なる構造を有してもよい。
第1空気制御装置10は、空気供給源3と第1ポート21との間に接続される。詳しくは、第1空気制御装置10は、空気ばね5に供給する空気が流動する2つのポート11,12を有し、一方のポート11が空気供給源3に接続され、他方のポート12が第1ポート21に接続される。第1空気制御装置10は、2つのポート11,12以外に吸気通路のポート13と排気通路のポート14を有する。吸気通路のポート13は、空気供給源3に接続され、排気通路のポート14は、外部に開放される。第1空気制御装置10の各ポート11,12,13,14を用いた動作は、以下で図2~図5を用いて詳細に説明する。
第2空気制御装置15は、第1空気制御装置10と同一の空気制御装置である。第2空気制御装置15は、第2ポート22と空気ばね5との間に接続される。第2空気制御装置15は、空気ばね5との間で空気を双方向に流動させるための2つのポート16,17を有し、一方のポート16が第2ポート22に接続され、他方のポート17が空気ばね5に接続される。第2空気制御装置15も、2つのポート16,17以外に吸気通路のポート18と排気通路のポート19を有する。吸気通路のポート18は、空気供給源3からの空気の流れにおける第1空気制御装置10よりも上流側に接続され、空気供給源3に直接接続される。また、排気通路のポート19は、外部に開放される。
図2は、第1空気制御装置10の主要部の断面図である。次に図2を用いて第1空気制御装置10の構造を詳細に説明する。第2空気制御装置15は、第1空気制御装置10と同一であるので、第2空気制御装置15の構造の説明は省略する。図2に示すように、第1空気制御装置10は、ハウジング(ケース)30、ソレノイド31、ハウジング30内にX方向(第1方向)に進退可能に設置される第1弁体35、ハウジング30内にY方向(第2方向)に進退可能に設置される第2弁体36、第1弁体付勢手段の一例としての第1コイルスプリング67、及び第2弁体付勢手段の一例としての第2コイルスプリング68を備える。
ハウジング30は、金属又は樹脂等で構成され、空気供給源3(図1参照)に第3ポート13を介して接続される吸気通路33、第4ポート14(図1参照)を介して外部に連通する排気通路34、外部に連通する第1空気案内通路37、及び外部に連通する第2空気案内通路38を有する。第1空気案内通路37及び第2空気案内通路38のうちの一方は、空気供給源3(図1参照)に接続され、第1空気案内通路37及び第2空気案内通路38のうちの他方は、三方弁30(図1参照)の第1ポート21に接続される。第1空気案内通路37と第2空気案内通路38のどちらを空気供給源3に接続しても、第1空気案内通路37と第2空気案内通路38を流れる空気の流れの向きが変わるだけで、第1空気制御装置10の動作は変わらない。よって、以下では、第1空気案内通路37を空気供給源3に接続し、第2空気案内通路38を三方弁20の第1ポート21に接続した場合の動作について説明する。
ハウジング30は、更に、吸気通路33の第3ポート13側とは反対側に連通する第1弁体収容室41、第1弁体収容室41と排気通路34に連通する軸部材収容室42、軸部材収容室42に接続通路43を介して接続される空気充填室45、及び第2弁体36の段部59bにY方向に対向すると共に図示しない内部通路を介して外部に連通する環状の段部対向室47を有する。
ソレノイド31は、可動鉄心を構成する軸部材(アクチュエータロッド)51、コイル52、固定鉄心53、コイルスプリング54、及び図示しない電力供給装置を有する。軸部材51は、X方向に延在する。軸部材収容室42は、軸部材51が先端側に有する円筒外周面に対応する円筒内周面を有し、軸部材51の先端側は、当該円筒内周面に対してX方向の双方向に摺動する。
軸部材51には、その先端面に開口すると共にX方向に延在する部分を含む内部通路51aが設けられている。この内部通路51aは、排気通路34に連通している。また、X方向に関して、排気通路34における軸部材収容室42への接続箇所と、接続通路43における軸部材収容室42への接続箇所との間に位置するX方向位置で、軸部材51の外周面と軸部材収容室42の内周面との間がOリング55で密封されている。このため、空気充填室45と排気通路34は、内部通路51aを介してのみ連通できるようになっている。
制御装置25(図1参照)の制御によって上記電力供給装置からの電力でコイル52に電流が流れると磁場が発生し、軸部材51が電磁誘導の法則に基づく電磁気力によってX方向他方側(図2の紙面の左側)に固定鉄心53へ吸引される。そして、その電磁気力によって、軸部材51がコイルスプリング54を圧縮するようにX方向他方側に後退する。
一方、制御装置25からの制御によって電力供給装置からコイル52に電力が供給されず、コイル52に電流が流れなくなると、上記電磁気力が消滅し、軸部材51がコイルスプリング54から受ける付勢力によってX方向一方側(図2の紙面の右側)に前進する。コイル52、固定鉄心53、コイルスプリング54、及び図示しない電力供給装置は、軸部材51をX方向に進退させる進退駆動機構57を構成する。なお、軸部材51及び進退駆動機構57を、ソレノイドで構成した。しかし、進退駆動機構は、軸部材をX方向に進退させることが可能な如何なる機構で構成されてもよく、例えば、進退駆動機構は、軸部材に付与するX方向の流体圧、例えば、油圧又は空気圧等を調整することで、軸部材をX方向に進退させる流体圧付与機構等で構成されてもよい。
第1弁体収容室41は、軸部材収容室42に連通する開口を取り囲むように位置する円環状の弁座41aを有する。弁座41aは、X方向に略平行に広がる。第1弁体35は、X方向に略平行に広がる第1端面部35aをX方向他方側に有し、X方向に略平行に広がる第2端面部35bをX方向一方側に有する。軸部材51がX方向他方側に後退して軸部材51が第1弁体35に非接触な状態になると、第1弁体35が、吸気通路33を介して供給される空気の圧力によってX方向他方側に押圧され、第1端面部35aが弁座41aに着座し、吸気通路33が軸部材収容室42に対して遮断されるようになっている。
図3は、第1弁体35をX方向他方側から見たときの模式平面図である。図3に示すように、第1弁体収容室41は、円筒内周面41bを有する。また、第1弁体35は、金属製の本体60と、円板形状のゴムで構成される円板部61を有する。円板部61は、本体60の中央部に設けられた円板状の凹部に嵌め込み固定されている。本体60の外縁60aは、波形状を有し、本体60の外縁60aには、円筒内周面41bに接触する突部60bと、円筒内周面41bに間隔をおいて径方向に対向する凹部60cとが周方向に交互に現れる。
軸部材51が第1弁体35に非接触な状態になると、ゴム製の円板部61が円環状の弁座41aに着座するようになっている。円板部61のX方向他方側の面は、第1端面部35aに含まれる。ゴム製の円板部61を弁座41aに着座させることで、軸部材51がX方向他方側に後退したときに、円板部61を弁座41aに密着させることができ、円板部61と弁座41aの間を空気が通過することを確実に防止できる。
図2に示すように、第1コイルスプリング67は、X方向に延在する。第1コイルスプリング67のX方向の他方側端部は、第1弁体35の第2端面部35bに接触し、第1コイルスプリング67のX方向の一方側端部は、第1弁体収容室41におけるX方向一方側の内面部に接触している。
第1コイルスプリング67は、ハウジング30に対して第1弁体35をX方向他方側(図2の紙面における左が側)に付勢する。第1コイルスプリング67を設けることで、軸部材51が第1弁体35に非接触な状態になったときに、第1弁体収容室41内の気圧に無関係に円板部61を弁座41aに着座させることができる。また、第1コイルスプリング67を設けることで、第1弁体35がX方向に移動するときの第1弁体35の姿勢を安定させることができ、第1弁体35をX方向に円滑に進退させることができる。
第2弁体36は、Y方向に延在する中心軸を有する。第2弁体36は、Y方向一方側(図2の紙面における上側)に位置する第1ブロック部36a、Y方向他方側に位置する第2ブロック部36b、及び第1ブロック部36aと第2ブロック部36bを連結する柱状の連結部36cを有する。第1ブロック部36a、第2ブロック部36b、及び柱状の連結部36cの夫々の中心軸は、Y方向に延在する同一の直線上に略位置する。第1ブロック部36aの最大外径は、第2ブロック部36bの最大外径よりも大きく、第2ブロック部36bの最大外径は、連結部36cの最大外径よりも大きい。
第1ブロック部36aは、ハウジング30内に設けられた第1ブロック収容室48に収容される。第1ブロック部36aを第1ブロック収容室48に収容した状態で、第1ブロック部36aのY方向一方側が空気充填室45に露出し、第1ブロック部36aのY方向他方側が第1ブロック収容室48のY方向他方側に生じる第1ブロック他方側室63に露出する。第1ブロック他方側室63は、第1空気案内通路37の一部を構成する。
第1ブロック部36aは、Y方向一方側に位置する大径部59aと、大径部59aのY方向他方側の端部に繋がって当該端部から径方向内方に延在する段部59bと、段部59bの径方向内方側の端部に環状の凹59c部を介して繋がる小径部59dを有する。このため、第1ブロック部36aのY方向一方側の端面の外径(矢印D1で示す)は、第1ブロック部36aのY方向他方側の端面の外径(矢印D2で示す)よりも大きくなっている。換言すると、第2弁体36が第1空気案内通路37にY方向他方側に露出する第1他方側露出部70を有し、第1他方側露出部70の面積が、第2弁体36において空気充填室45にY方向一方側に露出する一方側露出部71の面積よりも小さくなっている。第1他方側露出部70は、第1ブロック部36aのY方向他方側の端面に一致し、一方側露出部71は、第1ブロック部36aのY方向一方側の端面に一致する。
段部対向室47は、Y方向における空気充填室45と第1ブロック他方側室63との間に位置する。空気充填室45と段部対向室47との間は、大径部59aの円筒外周面に設けられた環状溝と第1ブロック収容室48の第1円筒内周面との間に配置されたOリング74,75で遮断されている。また、段部対向室47と第1ブロック他方側室63との間は、小径部59dの円筒外周面に設けられた環状溝と第1ブロック収容室48の第2円筒内周面との間に配置されたOリング76で遮断されている。段部対向室47は、段部59bにY方向に対向している。段部対向室47は、上述のように図示しない内部通路を介して外部に連通している。
第2ブロック部36bは、環状溝81aを有する金属製の本体81と、環状のゴムで構成されると共に環状溝に固定されたシール部材82とを有する。第2ブロック部36bのY方向他方側は、第2空気案内通路38に露出する。第2空気案内通路38は、第1空気案内通路37側の端部に第1空気案内通路37側に行くにしたがって縮径すると共に弁座を構成する円錐内周面86を有し、シール部材82は、円錐内周面86に対応する円錐外周面87を有する。第2弁体36が、段部対向室47のY方向寸法が小さくなるようにY方向他方側に移動すると、シール部材82がY方向他方側に移動して、シール部材82が弁座を構成する円錐内周面86から離れた状態となり、その結果、第1空気案内通路37が第2空気案内通路38に連通するようになっている。
一方、第2弁体36が、段部対向室47のY方向寸法が大きくなるようにY方向一方側に移動すると、シール部材82の円錐外周面87が弁座を構成する円錐内周面86に着座して密着し、第1空気案内通路37が第2空気案内通路38に対して遮断される。第1ブロック部36aのY方向一方側の端面の外径(矢印D1で示す)は、第2ブロック部36bのY方向他方側の端面の外径(矢印D3で示す)よりも大きくなっている。換言すると、第2弁体36は第2空気案内通路38にY方向他方側に露出する第2他方側露出部72を有し、第2他方側露出部72の面積は、第2弁体36において空気充填室45にY方向一方側に露出する一方側露出部71の面積よりも小さくなっている。第2他方側露出部72は、第2ブロック部36bのY方向他方側の端面に一致する。
第1ブロック部36aの上記環状の凹部59cは、Y方向他方側に開口する。第2コイルスプリング68は、環状の凹部59cと、第1ブロック収容室48において凹部59cにY方向に対向するY方向他方側の環状の端面との間に配置される。第2コイルスプリング68は、ハウジング30に対して第1ブロック部36aをY方向一方側に付勢する。第2コイルスプリング68を設けることで、空気充填室45が排気通路34に連通しているとき、第1空気案内通路37内の空気の気圧や第2空気案内通路38内の空気の気圧に関係なく、第2弁体36をY方向一方側(図2の紙面における上側)に移動させることができる。そして、シール部材82の円錐外周面87を弁座を構成する円錐内周面86に確実に着座させて密着させることができ、第1空気案内通路37を第2空気案内通路38に対して確実に遮断することができる。
上記構成において、ソレノイド31のコイル52への電力を遮断したとする。すると、軸部材51がX方向一方側に前進して第1弁体35の円板部61をX方向一方側に押圧し、円板部61が軸部材51の先端面に密着した状態で軸部材51と一体になってX方向一方側に移動する。すると、図4に示すように、円板部61が先端面に存在する内部通路51aの開口を塞いだ状態で、円板部61が弁座41aからX方向一方側に離れ、吸気通路33が、内部通路51aに連通できない一方、第1弁体35の本体60の外縁60a(図3参照)に設けられた凹部60cと接続通路43を介して空気充填室45(図2参照)に連通し、空気供給源3から高圧の空気が空気充填室45に供給される。
すると、第2弁体36において第1空気案内通路37にY方向他方側に露出する第1他方側露出部70の面積が、第2弁体36において空気充填室45にY方向一方側に露出する一方側露出部71の面積よりも小さくなっているため、第2弁体36が一方側露出部71を介してY方向他方側に受ける力が、第2弁体36が第1他方側露出部70を介してY方向一方側に受ける力よりも大きくなる。その結果、第2弁体36が段部対向室47の容積を小さくするようにY方向他方側に移動し、第2ブロック部36bのシール部材82が弁座を構成する円錐内周面86からY方向他方側に離れ、第1空気案内通路37が第2空気案内通路38と連通する。
一方、ソレノイド31のコイル52に電力を供給したとする。すると、図5に示すように、軸部材51がX方向他方側に後退して第1弁体35の円板部61からY方向他方側に離れる。また、第1弁体35が吸気通路33から供給される高圧の空気の圧力によってX方向他方側に移動して、第1弁体35の円板部61が第1弁体収容室41の弁座41aに着座して密着する。このため、接続通路43が、吸気通路33と遮断する一方、内部通路51aを介して排気通路34に連通する。
すると、空気充填室45が排気通路34を介して1気圧程度の外部に連通するため、第2弁体36が、第1空気案内通路37にY方向他方側に露出する第1他方側露出部70を介して第1空気案内通路37内の高圧の空気から受けるY方向一方側の力によってY方向一方側に移動する。その結果、第2ブロック部36bのシール部材82が第2空気案内通路38の円錐内周面86に着座して密着し、第1空気案内通路37が第2空気案内通路38に対して遮断される。
なお、軸部材51がX方向一方側に前進して軸部材51がX方向一方側に押圧した第1弁体35が弁座41aからX方向一方側に離れているときの軸部材51の位置が、軸部材51の第1位置である。また、軸部材51がX方向他方側に後退して第1弁体35が弁座41aに着座して、更に、軸部材51が第1弁体35からX方向他方側に離れているときの軸部材51の位置が、軸部材51の第2位置である。
以上、第1空気制御装置は、軸部材51と、軸部材51をX方向(第1方向)に進退させる進退駆動機構57と、空気供給源3に接続される吸気通路33と、外部に連通する排気通路34と、第1弁体35及び第2弁体36と、共に外部に連通する第1空気案内通路37及び第2空気案内通路38と、第2弁体36におけるY方向(第2方向)の一方側が露出すると共に、空気が充填される空気充填室45を備える。また、進退駆動機構57が軸部材51をX方向一方側(図2の紙面における右側)に第1位置まで前進させると、第1弁体35が軸部材51に押圧されてX方向一方側に移動することで、空気充填室45が排気通路34に連通せずに吸気通路33に連通して空気が吸気通路33から空気充填室45に流動するようにできる。そして、その空気の流動で第2弁体36がY方向他方側(図2の紙面における下側)に移動することで第1空気案内通路37と第2空気案内通路38が内部で連通するようにできる。また、進退駆動機構57が軸部材51をX方向他方側(図2の紙面における左側)に第2位置まで後退させると、第1弁体35が気圧によってX方向他方側に移動して弁座41aに着座するようにできる。そして、空気充填室45が吸気通路33と連通せずに排気通路34と連通して第2弁体36が気圧によってY方向一方側(図2の紙面における上側)に移動し、第1空気案内通路37と第2空気案内通路38が内部で遮断するようにできる。
したがって、軸部材51を第1位置まで前進させるだけで、空気の流れを制限することなく第1空気案内通路37と第2空気案内通路38を連通でき、また、その逆に、軸部材51を第2位置まで後退させるだけで、空気の流れを制限することなく第1空気案内通路37と第2空気案内通路38を遮断できる。
また、第1弁体35をX方向他方側に付勢する第1コイルスプリング(第1弁体付勢手段)37を備えてもよい。
本構成によれば、進退駆動機構57が軸部材51を第2位置に後退させたときに、第1弁体35が受ける気圧に関係なく第1弁体35をX方向他方側に確実に移動させることができる。また、第1コイルスプリング67が第1弁体35に付与する力によって第1弁体35の姿勢を安定させることができ、第1弁体35をX方向に円滑に進退させることができる。
また、第2弁体36をY方向一方側に付勢する第2コイルスプリング(第2弁体付勢手段)38を備えてもよい。
本構成によれば、進退駆動機構57が軸部材51を第2位置に後退させたときに、第2弁体36が受ける気圧に関係なく第2弁体36をY方向一方側に確実に移動させることができ、第1空気案内通路37と第2空気案内通路38を内部で確実に遮断できる。
また、軸部材51が、その一方側端面に開口を有する内部通路51aを有し、軸部材51が第2位置に位置したとき、空気充填室45が内部通路51aを介して排気通路34に連通してもよい。
本構成によれば、軸部材51内に設けた内部通路51aを用いて空気充填室45内の空気を外部に排気できるので、コンパクトな第1空気制御装置10を構築し易い。
また、第2弁体36が第1空気案内通路37にY方向他方側に露出する第1他方側露出部70を有し、第1他方側露出部70の面積が、第2弁体36において空気充填室45にY方向一方側に露出する一方側露出部71の面積よりも小さくてもよい。
本構成によれば、空気充填室45に供給した空気が第2弁体36をY方向他方側に押圧する力を第1空気案内通路37内に存在する空気が第2弁体36をY方向一方側に押圧する力よりも大きくすることを容易に実現できる。よって、空気充填室45に供給する空気の量を調整するだけで、第2弁体36の動きを精密に制御できて、第1空気案内通路37と第2空気案内通路38との間の空気の流動又はその遮断を正確かつ確実に実行できる。
また、第2弁体36が第2空気案内通路38にY方向他方側に露出する第2他方側露出部72を有し、第2他方側露出部72の面積が、一方側露出部71の面積よりも小さくてもよい。
本構成によれば、空気充填室45に供給した空気が第2弁体36をY方向他方側に押圧する力を第2空気案内通路38内に存在する空気が第2弁体36をY方向一方側に押圧する力よりも大きくすることを容易に実現できる。よって、空気充填室45に供給する空気の量を調整するだけで、第2弁体36の動きを精密に制御できて、第1空気案内通路37と第2空気案内通路38との間の空気の流動又はその遮断を正確かつ確実に実行できる。
また、空気ばね制御装置1は、鉄道車両に設置される空気ばね5と、本開示の第1空気制御装置10と、空気供給源3に連通可能な第1ポート21、空気ばね5に連通可能な第2ポート22、及び外部に連通可能な第3ポート23を有する三方弁20を備える。また、第1空気制御装置10における第1空気案内通路37及び第2空気案内通路38のうちの一方が空気供給源3に接続され、第1空気案内通路37及び第2空気案内通路38のうちの他方が第1ポート21に接続されている。
本開示によれば、第1空気制御装置10が空気供給源3と三方弁20と間に接続されている。したがって、鉄道車両の不使用時に、空気が空気供給源3から三方弁20側に漏れることを第1空気制御装置10で確実に防止でき、空気が空気供給源3から外部に漏れることを確実に防止できる。
また、空気ばね制御装置1は、鉄道車両に設置される空気ばね5と、第2空気制御装置15と、空気供給源3に連通可能な第1ポート21、空気ばね5に連通可能な第2ポート22、及び外部に連通可能な第3ポート23を有する三方弁20を備える。また、第2空気制御装置15における第1空気案内通路及び第2空気案内通路のうちの一方が第2ポート22に接続され、第1空気案内通路及び第2空気案内通路のうちの他方が空気ばね5に接続されている。
本開示によれば、本開示の第2空気制御装置15が三方弁20と空気ばね5との間に接続されている。したがって、第2空気制御装置15では、第1空気案内通路と第2空気案内通路との間の双方向の空気の流動を実現できるので、鉄道車両の使用時における空気ばね5内の空気量の調整を自在に行うことができる。
更には、鉄道車両の不使用時に、空気が空気ばね5から三方弁20側に漏れることを第2空気制御装置15で確実に防止でき、空気が空気ばね5から外部に漏れることを確実に防止できる。
なお、第1空気案内通路と第2空気案内通路との間の一方向の空気の流動しか実現できない空気制御装置の場合、空気制御装置を双方向の空気の流動が必要である三方弁と空気ばねの間に接続できない。よって、双方向の空気の流動が可能な第2空気制御装置15を用いれば、空気ばね制御装置1の設計自由度を高くできる。
また、空気ばね制御装置1は、上述のように接続された、第1空気制御装置10と、第2空気制御装置15を備える。したがって、鉄道車両の使用時における空気ばね5内の空気量の調整を自在に行うことができる。また、鉄道車両の不使用時に、空気が空気供給源3や空気ばね5から外部に漏れることを確実に防止できる。
なお、上記第1実施形態では、軸部材51が第1位置まで前進したときに第1空気案内通路37が第2空気案内通路38に連通し、軸部材51が第2位置まで後退したときに第1空気案内通路37が第2空気案内通路38と遮断される場合について説明した。しかし、軸部材が第1位置まで前進したときに第1空気案内通路が第2空気案内通路と遮断され、軸部材が第2位置まで後退したときに第1空気案内通路が第2空気案内通路と連通する構成でもよい。この場合、第2弁体がY方向他方側(図2の紙面における下側)に移動したときに、第2弁座が弁座に着座するようにし、第2弁体がY方向一方側に移動したときに、第2弁体が弁座から離れるようにするだけでよい。
また、第1空気制御装置10が、第1弁体35をX方向他方側に付勢する第1コイルスプリング67と、第2弁体36をX方向一方側に付勢する第2コイルスプリング68を備える場合について説明した。しかし、第1弁体付勢手段及び第2弁体付勢手段のうちの少なくとも一方を、ゴム材等で作製された弾性体で構成してもよい。また、空気制御装置は、第1弁体付勢手段及び第2弁体付勢手段のいずれか一方を備えなくてもよく、それらの両方を備えなくてもよい。
また、軸部材51が第2位置まで後退すると、空気充填室45が軸部材51の内部通路51aを介して排気通路34に連通する場合について説明した。しかし、軸部材が第2位置まで後退したときに、空気充填室が軸部材の内部通路を介さずに排気通路に連通するようにしてもよい。
また、第1他方側露出部70の面積が、一方側露出部71の面積よりも小さくて、第2他方側露出部72の面積も、一方側露出部71の面積よりも小さい場合について説明した。しかし、第1他方側露出部の面積が、一方側露出部の面積以上でもよい。また、第2他方側露出部の面積も、一方側露出部の面積以上でもよい。なお、これらの場合、空気制御装置が、第2弁体をハウジングに対してX方向一方側に付勢する第2弁体付勢手段を備えることが好ましい。
(第2実施形態)
図6は、本開示の第2実施形態の空気制御装置110の概略構成図である。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同一の構成に第1実施形態と同一の参照番号を付して説明を省略する。また、第2実施形態では、第1実施形態と同様の作用効果及び変形例についての説明を省略する。
図6に示すように、空気制御装置110では、ハウジング130に設けられる吸気通路133のY方向の一方側端部が、第1弁体収容室41に連通する一方、吸気通路133のY方向の他方側端部は、空気制御装置110の内部で第1空気案内通路37に連通している。そして、吸気通路133が、第1空気案内通路37を介して空気供給源3に接続されている。
また、空気制御装置110では、排気通路134が、X方向に延びてソレノイド131の軸部材151aをそのX方向の一端部から他端部まで貫通する貫通通路151aと、貫通通路151aのX方向他方側の端部につながると共にその他方側の端部からX方向他方側に延びて外部に連通する外部接続通路157とで構成されている。
空気制御装置110では、吸気通路133に連通する第1空気案内通路37を、空気の流れの上流側に接続するのが好ましく、例えば空気供給源3に直接接続するのが好ましい。空気制御装置110によれば、吸気通路133を形成するスペースを削減できるので、コンパクトな空気制御装置110を作製できる。また、空気制御装置110によれば、排気通路134を形成するスペースも削減できるので、その理由からもコンパクトな空気制御装置110を作製できる。
なお、吸気通路133を採用した上で、排気通路134の代わりに第1実施形態の排気通路34を採用してもよい。また、排気通路134を採用した上で、吸気通路133の代わりに第1実施形態の排気通路33を採用してもよい。
本開示は、上記第1及び第2実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、図1を参照して、本開示の空気制御装置は、三方弁20の第3ポート23と外部との間に接続されてもよい。より詳しくは、空気制御装置の吸気通路が空気供給源に接続されてもいてもよい。また、本開示の空気制御装置の第1空気案内通路及び第2空気案内通路の一方が、三方弁20の第3ポート23に接続され、第1空気案内通路及び第2空気案内通路の他方が外部に開放されてもよい。また、本開示の空気制御装置10,15を鉄道車両に設置する場合について説明した。しかし、本開示の空気制御装置は鉄道車両以外の如何なる装置に設置されてもよく、本開示の空気制御装置を鉄道車両以外の如何なる用途に用いてもよい。