JP7666496B2 - 発光デバイス、および発光デバイスの製造方法 - Google Patents

発光デバイス、および発光デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、例えば、量子ドット蛍光体を有する発光デバイス、および発光デバイスの製造方法に関する。
近年、発光ダイオード(LED)を複数個集めて構成した照明装置や画像表示装置が普及してきている。例えば、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色光を発する3つのLEDを1ピクセルとし、これを2次元マトリクス状に配置したLEDディスプレイが提案されており、LEDディスプレイの光源として、LED上に蛍光体を配置し、蛍光体による色変換により所望の発色を得る色変換方式の発光デバイスの開発が進められている(例えば、特許文献1)。
特表2017-538290号公報
ところで、蛍光体として量子ドットを用いた色変換方式の発光デバイスでは、前方方向の光取り出し効率の向上が求められる。従って、前方方向の光取り出し効率を向上することの可能な発光デバイス、および発光デバイスの製造方法を提供することが望ましい。
本開示の一側面に係る第1の発光デバイスは、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を備える。色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有する。
本開示の一側面に係る第2の発光デバイスは、2次元配置された複数の画素を備える。各画素は、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を有する。色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有する。
本開示の一側面に係る発光デバイスの製造方法は、以下の2つの工程を含む。
(A)少なくとも側面に反射膜が設けられた凹部を有する基板の凹部内に、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を塗布すること
(B)色変換層内で光干渉が生じるような態様で、色変換層に対して光を照射することにより、色変換層内の少なくとも一部の領域において量子ドット蛍光体の濃度が変化する濃淡領域を形成すること
本開示の一側面に係る第1の発光デバイスおよび第2の発光デバイス、ならびに、本開示の一側面に係る発光デバイスの製造方法では、色変換層内の少なくとも一部の領域において量子ドット蛍光体の濃度が変化する濃淡領域が形成される。これにより、側壁の反射膜と同じ角度を持った反射構造を色変換層内に形成することができるので、反射膜の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜で反射する際の損失の影響が小さくなる。
本開示の第1の実施の形態に係る発光デバイスの断面構成例を表す図である。 図1の発光デバイスの上面構成例を表す図である。 図1の発光デバイスの裏面構成例を表す図である。 図1の発光デバイスの上面構成の一変形例を表す図である。 図1の発光デバイスの上面構成の一変形例を表す図である。 図3の発光デバイスの製造方法の一例を表す断面図である。 図6に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図7に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図8に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図9に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図10に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図11に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図12に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図13に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図14に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図15に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図16に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図17に続く製造過程の一例を表す断面図である。 図1の発光デバイスの作用について説明するための図である。 図1の発光デバイスの断面構成の一変形例を表す図である。 図20の発光デバイスの製造方法の一例を表す断面図である。 図20の発光デバイスの作用について説明するための図である。 図1の発光デバイスの断面構成の一変形例を表す図である。 図23の発光デバイスの製造方法の一例を表す断面図である。 図23の発光デバイスの作用について説明するための図である。 図1の発光デバイスの断面構成の一変形例を表す図である。 図26の発光デバイスの製造方法の一例を表す断面図である。 図26の発光デバイスの作用について説明するための図である。 図1の発光デバイスの断面構成の一変形例を表す図である。 図29の発光デバイスの製造方法の一例を表す断面図である。 図29の発光デバイスの作用について説明するための図である。 本開示の第2の実施の形態に係る発光デバイスの断面構成例を表す図である。 図32の発光デバイスの断面構成の一変形例を表す図である。 図32の発光デバイスの断面構成の一変形例を表す図である。 本開示の第3の実施の形態に係る画像形成装置の斜視構成例を表す図である。 図35の駆動基板内の回路レイアウト例を表す図である。
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。また、本開示は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比などについても、それらに限定されるものではない。なお、説明は、以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(発光デバイス)
側面に濃淡領域を設けた例…図1~図19
2.第1の実施の形態の変形例(発光デバイス)
変形例A,B,C:中央に濃淡領域を設けた例…図20~図28
変形例D:全体にランダムに濃淡領域を設けた例…図29~図31
3.第2の実施の形態(発光デバイス)
複数の画素を設けた例…図32~図34
4.第3の実施の形態(画像表示装置)…図35、図36
<1.第1の実施の形態>
[構成]
本開示の第1の実施の形態に係る発光デバイス1について説明する。図1は、発光デバイス1の断面構成例を表す。図2は、図1の発光デバイス1の上面構成例を表す。図3は、図1の発光デバイス1の裏面構成例を表す。この発光デバイス1は、いわゆるLEDディスプレイと呼ばれる画像表示装置の表示画素として好適に用いられる。
発光デバイス1は、発光素子10の光出射面側に、例えば接着層30を介して反射構造体20を備える。接着層30は、例えば、可視領域で透明度の高いUV硬化接着剤または熱硬化接着剤で構成されている。反射構造体20は、発光素子10と対向する位置に開口部21Aが設けられた基板21を有する。反射構造体20は、開口部21Aの側面に反射膜22を有し、さらに、開口部21A内に色変換層23を有する。反射膜22および色変換層23は、開口部21A内に収容される。色変換層23は、量子ドット蛍光体231を樹脂中に混合して構成される。
発光デバイス1は、本開示の「発光デバイス」の一具体例に相当する。発光素子10は、本開示の「発光素子」の一具体例に相当する。反射構造体20は、本開示の「反射構造体」の一具体例に相当する。基板21は、本開示の「基板」の一具体例に相当する。開口部21Aは、本開示の「開口部」の一具体例に相当する。反射膜22は、本開示の「反射膜」の一具体例に相当する。色変換層23は、本開示の「色変換層」の一具体例に相当する。量子ドット蛍光体231は、本開示の「量子ドット蛍光体」の一具体例に相当する。
発光素子10において、上面とは反射構造体20側の面を指しており、光取り出し面を指す。また、発光素子10において、下面もしくは裏面とは反射構造体20とは反対側の面を指す。反射構造体20において、上面とは発光素子10とは反対側の面を指しており、発光デバイス1の光出射面Sを指す。反射構造体20において、下面もしくは裏面とは発光素子10側の面を指す。
(発光素子10)
発光素子10は、所定の波長帯の光を上面から発する固体発光素子であり、例えばLED(Light Emitting Diode)チップである。LEDチップとは、結晶成長に用いたウェハから切り出した状態のものを指し、成形した樹脂等で覆われたパッケージタイプのものではないことを指す。LEDチップは、例えば5μm以上100μm以下のサイズとなっており、いわゆるマイクロLEDと呼ばれる。発光素子10は、色変換層23に対して励起光を出射する。
発光素子10は、例えば、第1導電型層12、活性層13および第2導電型層14を順に積層してなると共に、第2導電型層14が光取り出し面となる半導体層を有する。この半導体層には、第1導電型層12および活性層13を含む柱状のメサ部10Aが設けられる。メサ部10Aの頂部に第1導電型層12が露出し、メサ部10Aのすそ野部分に第2導電型層14の一部が露出する。発光素子10は、さらに、例えば、第1導電型層12に電気的と接続される第1電極11と、第2導電型層14に電気的と接続される第2電極15とを有する。第1電極11および第2電極15は、それぞれ、発光素子10の裏面側に設けられる。
第1導電型層12、活性層13および第2導電型層14は、発光素子10から発せられる光として要求される波長帯に応じた材料によって構成される。第1導電型層12、活性層13および第2導電型層14は、例えば、III-V族化合物半導体によって構成される。第1導電型層12、活性層13および第2導電型層14は、例えば、発光波長が360nm以上430nm以下の紫外線または、例えば、発光波長が430nm以上500nm以下の青色帯域の光を発することの可能な半導体によって構成される。このとき、活性層13は、例えば、GaInN系材料によって構成されることが好ましい。
第1電極11は、第1導電型層12に接すると共に、第1導電型層12に電気的に接続される。第1電極11は、第1導電型層12とオーミック接触する。第1電極11は、例えば金属電極であり、例えばニッケル(Ni)と金(Au)との多層膜(Ni/Au)によって構成される。第1電極11は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)等の透明導電材料よって構成されてもよい。
第2電極15は、第2導電型層14に接すると共に、第2導電型層14に電気的に接続される。第2電極15は、第2導電型層14とオーミック接触する。第2電極15は、例えば金属電極であり、例えば、チタン(Ti)とアルミニウム(Al)との多層膜(Ti/Al)や、クロム(Cr)と金(Au)との多層膜(Cr/Au)よって構成される。第2電極15は、例えばITO等の透明導電材料よって構成されてもよい。
(反射構造体20)
反射構造体20は、発光素子10から出射される光(励起光)を吸収して波長変換された光(例えば蛍光)を上方へ取り出す。反射構造体20は、光出射面Sを有する。光出射面Sは、波長変換された光の光取り出し面である。反射構造体20は、接着層30を介して発光素子10を支持する基板21を有する。基板21は、例えば、ポリイミドフィルムによって構成される。基板21は、例えば、金属,ガラス,Si等の半導体,レジストなどによって構成されてもよい。基板21には、発光素子10と対向する位置に開口部21Aが設けられる。開口部21Aにおいて、光出射面S側の開口径が光出射面Sとは反対側の開口径よりも大きい。つまり、開口部21Aは、光出射面S側に向かうにつれて内径が拡がるテーパー状の側面(傾斜面)を有する。開口部21Aの側面は、基板21の法線に対して45°傾斜していることが好ましい。しかし、この場合には、色変換層23の厚さを所望の厚さにしようとすると、開口部21Aのサイズが大きくなり過ぎてしまう可能性がある。そのため、開口部21Aの側面は、基板21の法線に対して45°よりも浅い角度で傾斜していてもよい。
開口部21Aの側面には、反射膜22が設けられる。反射膜22は、色変換層23の側面のうち少なくとも一部と対向する箇所に設けられる。反射膜22は、開口部21Aの側面に設けられるとともに、基板21の法線方向と斜めに交差する方向に法線を有する面内に形成される。反射膜22は、発光素子10から出射され、例えば内角度の浅い励起光や、量子ドット蛍光体231から発せられた蛍光を色変換層23内に反射する。反射膜22は、可視域の反射率が高く、角度依存性の小さな金属材料によって構成されることが好ましい。反射膜22は、例えば、可視域で平均的に反射率の高いAlによって構成されてもよいし、Ag,Auなどの金属材料によって構成されてもよい。反射膜22は、誘電体多層膜によって構成されてもよい。誘電体多層膜は、例えば、TiO2,Ta25,SiO2,Al23などの材料によって構成される。
開口部21A内には、色変換層23および封止膜24が設けられる。封止膜24は、色変換層23と反射膜22との間に設けられる。封止膜24は、反射膜22の表面保護や、色変換層23を酸素や水分から封止する役割を持つ。色変換層23のうち、光出射面S側には、封止膜25が設けられる。封止膜25は、色変換層23のうち、光出射面S側の面に接して設けられる。封止膜25は、色変換層23を酸素や水分から封止する役割を持つ。封止膜24,25は、例えば、SiN、Al23、AlN、ZrO2、Ta23、TiO2、ZnOなどによって構成される。
色変換層23は、発光素子10から出射される励起光を吸収して波長変換する。色変換層23は、複数の量子ドット蛍光体231を樹脂中に混合して形成される。
量子ドット蛍光体231は、発光素子10から出射される励起光を吸収して蛍光を発する。量子ドット蛍光体231は、例えば、430nm以上500nm以下の青色波長、500nm以上550nm以下の緑色波長あるいは610nm以上780nm以下の赤色波長の蛍光を発する粒子状の蛍光体である。量子ドット蛍光体231は、例えば、CdS,CdSe,CdTe,ZnS,ZnSe,ZnTe,InP,GaN,GaAs,GaP,AlN,AlP,AlSb,InN,InAs,InSbおよびペロブスカイト系材料の中から選択される1または複数の種類の材料を含んで構成される。
量子ドット蛍光体231の蛍光波長(蛍光色)を決定する最も大きな要素は、量子ドットを構成する材料のバンドギャップエネルギーである。このため、所望の蛍光色に応じて材料を選択することが望ましい。例えば、赤色の蛍光を得る場合には、量子ドット蛍光体材料は、例えば、InP、GaInP、InAsP、CdSe、CdZnSe、CdTeSeおよびCdTe等から選択することが好ましい。緑色の蛍光を得る場合には、量子ドット蛍光体材料は、例えば、InP、GaInP、ZnSeTe、ZnTe、CdSe、CdZnSe、CdSおよびCdSeS等から選択することが好ましい。青色の蛍光を得る場合には、量子ドット蛍光体材料は、ZnSe、ZnTe、ZnSeTe、CdSe、CdZnSe、CdS、CdZnSおよびCdSeS等から選択することが好ましい。なお、量子ドット蛍光体材料は、上記に限定されるものではなく、例えば、CuInSe2、CuInS2、CuInGaSおよびAgInS2等を用いてもよい。この他に、例えば、CsPb(Cl/Br)3、CsPbBr3、CsPb(I/Br)3およびCsPbI3等からなるペロブスカイトナノ蛍光体を用いてもよい。
また、量子ドット蛍光体231は、その粒径によっても蛍光色を制御することができる。例えば、粒径が小さくなるに従って蛍光波長は短波化する。色純度の高い蛍光を得るためには、粒径が制御された蛍光体粒子を選択することが望ましい。
量子ドット蛍光体231は、例えば5nm以上100nm以下の平均粒径を有し、例えば平均粒径2nm~10nm程度の発光を伴うコア部と、コア部を覆い、保護するシェル層とからなるコア/シェル構造を有することが好ましい。シェル層は1層または複数層から構成される。シェル層は、さらに、酸化ケイ素(SiO2)や酸化アルミニウム(Al23)等の無機膜で覆われていてもよい。量子ドット蛍光体231の表面には、多数の有機配位子が配位しており、この有機配位子によって、量子ドット蛍光体と溶媒とを混合した際に、量子ドット蛍光体231の凝集が抑制されると共に、分散性が向上する。
量子ドット蛍光体231の充填には、例えば、量子ドット蛍光体231と混合される樹脂の粘度に応じて、これを吐出または塗布するインクジェット式またはニードル式ディスペンサを用いる。これは無版式の印刷方式に分類され、上記方式では、障壁の中にのみ選択的に量子ドット蛍光体231を充填することが可能であるため量子ドット蛍光体231の利用効率を高めることが可能である。有版式の印刷方式であるスクリーン印刷やグラビア印刷技術を用いて定められた場所に、量子ドット蛍光体231を含む樹脂を塗布するようにしてもよい。この他、スピンコータ等のように、基材全体に、量子ドット蛍光体231を含む樹脂を塗布してもよい。
量子ドット蛍光体231と混合される樹脂は、量子ドット蛍光体231を均質に分散させるためのものであり、例えば、励起光に対して光透過性を有する材料を用いて形成することが好ましい。具体的な樹脂の材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂が挙げられる。この他、ゾル-ゲルガラス等を用いてもよい。
開口部21Aは、例えば、図2に示したように、四角形状となっている。開口部21Aは、四角形状に限定されるものではなく、例えば、図4に示したような多角形状となっていてもよいし、図5に示したような円形状となっていてもよい。
ところで、色変換層23は、当該色変換層内20の少なくとも一部の領域において量子ドット蛍光体231の濃度に分布を有する濃淡領域23aを有する。濃淡領域23aは、例えば、図1に示したように、反射膜22に近接する位置に設けられ、反射膜22の法線方向に所定の周期(例えば、100nm~数μm)で濃淡を有する。量子ドット蛍光体231では、量子ドット蛍光体231と混合される樹脂に対して屈折率が相対的に高い。そのため、色変換層23のうち、量子ドット蛍光体231の濃度が相対的に高い領域では屈折率が相対的に高く、量子ドット蛍光体231の濃度が相対的に低い領域では屈折率が相対的に低くなる。このことから、量子ドット蛍光体231の濃度が高い領域と、量子ドット蛍光体231の濃度が低い領域とを交互に積層することにより、屈折率が相対的に高い領域と屈折率が相対的に低い領域とを交互に積層したことになる。従って、濃淡領域23aにおいて、蛍光や励起光を反射することができる。
量子ドット蛍光体231の濃度が光の波長オーダーで周期的に変化する構造は、例えば、量子ドット蛍光体231を分散したUV硬化樹脂をUV硬化させる際に、光の干渉による効果を利用することで作製可能となる。例えば、進行方向が互いに異なる2種類のUV光を干渉させることで定在波が発生し、干渉により光強度が一定の周期で強い領域と弱い領域ができる。この干渉光を用いて、量子ドット蛍光体231を分散したUV硬化樹脂を硬化させることで、光の波長オーダーで量子ドット蛍光体231の濃淡を持つ構造を形成することができる。進行方向が互いに異なる2種類のUV光の波数ベクトルの差の方向に定在波が発生することから、量子ドット蛍光体231の濃淡も定在波の方向に沿って発生する。このことから、2種類のUV光の進行方向を制御することで、任意の方向に量子ドット蛍光体231の濃淡を形成することができる。また、量子ドット蛍光体231の濃淡の周期dは、2種類のUV光の干渉の周期から式(1)で表される。式(1)において、nは、量子ドット蛍光体231を分散した樹脂の屈折率である。式(1)より、量子ドット蛍光体231の濃淡の周期はUV光の波長λと、2種類のUV光のなす角θによって制御できる。これにより、所望の波長の光を反射する周期に制御することが可能となる。
d=(λ/n)/(2sinθ)…式(1)
進行方向が互いに異なる2種類のUV光は、1つのUV光を分岐し光路長を揃えた状態で角度を変えて照射することでも実現可能である。しかし、量子ドット蛍光体231を充填する器の側壁の反射を利用することで、より簡易に実現可能である。UV硬化させる際に、コリメートされたUV光を上方から照射する際に、側壁部で反射された成分の光については、進行方向が変化する。垂直方向に進行する入射光と、側壁での反射光とが互いに干渉することで、定在波を発生させることができる。この時、側壁の法線の方向に定在波が発生するため、量子ドット蛍光体231の濃淡も側壁の法線方向に形成される。これにより、側壁に反射膜を設けた場合には、側壁の反射膜と同じ角度を持った反射構造を色変換層23内に形成することが可能となる。これにより、反射膜の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜で反射する際の損失の影響を小さくできることから、光取り出し効率が向上する。
[製造方法]
次に、本実施の形態に係る発光デバイス1の製造方法について説明する。図6~図18は、発光デバイス1の製造過程の一例を表す。
最初に、10μm厚のポリイミドフィルムからなる基板21の片面にCuをメッキし、反対の面にNiをメッキする。これにより、基板21の上面にCu層110が形成され、基板21の裏面にNi層100が形成される(図6)。次に、Cu層110の一部に対して、一般的なフォトリソグラフィー技術および現像技術を用いたパターニングを行い、Cu層110の一部を除去する。これにより、Cu層110に開口部110Aが形成される。(図7)次に、Cu層110をマスクとするウエットエッチングにより、基板21の一部を除去する。これにより、基板21に開口部21Aが形成される(図8)。
次に、Niに対し選択性のある弱アルカリ系のエッチャントを用いて、Cu層110を除去する(図9)。次に、開口部21Aの側壁および底面を含む表面全体に、AlおよびSiO2を順次、スパッタ法により成膜する(図10)。これにより、反射膜22および封止膜24が形成される。このとき、反射膜22および封止膜24は開口部21Aの側面に設けられるとともに、基板21の法線方向と斜めに交差する方向に法線を有する面内に形成される。次に、インクジェット方式を用いて、開口部21Aの中に、量子ドット蛍光体231を樹脂中に混合してなる色変換層23を塗布(充填)する(図11)。次に、量子ドット蛍光体231を混合した樹脂がUV硬化樹脂である場合には、樹脂を硬化させる際に、コリメートされた水銀ランプを光源に用いる。
色変換層23内で光干渉が生じるような態様で、色変換層23に対して光を照射する。例えば、コリメートされたUV光Lを上方から垂直に、色変換層23に対して照射することで、樹脂を硬化させる(図12)。この際に、垂直方向に入射したUV光Lと、開口部21Aの側壁に設けた反射膜22で反射したUV光とが互いに干渉することで定在波が発生し、反射膜22の法線方向に光の波長オーダーで、量子ドット蛍光体231の濃淡が周期的に変化する構造(濃淡領域23a)を色変換層23の少なくとも一部の領域において得ることができる(図13)。このとき、反射膜22に近接する位置に、反射膜22の法線方向に所定の周期で濃淡を有する濃淡領域23aを形成することができる。
水銀ランプの最も強度の強い輝線の波長は365nmで、スペクトル幅は1nmより十分小さい。スペクトル幅が小さいほど可干渉距離が長くなることから、スペクトル幅が小さい光源を用いることが好ましい。UV光の波長は300nm~400nmの範囲で、半値全幅が5nm以下であることが好ましい。水銀ランプの代わりにLD(Laser Diode)や固体レーザを用いてもよい。次に、色変換層23の上に、SiO2をスパッタ法により成膜する。これにより、色変換層23の上に封止膜25が形成される(図14)。これにより、色変換層23の全面が緻密な無機膜で覆われることから、酸素や水による量子ドット蛍光体231の劣化の影響を抑制することができる。
次に、接着層120を用いて封止膜25側にガラス基板130を貼り合わせる(図15)。次に、裏面のNi層100を、Alに対し選択性のあるエッチャントにより除去する(図16)。次に、裏面に露出する反射膜22と対向する箇所にだけ開口を有するフォトレジストを形成したのち、フォトレジストをマスクとするウエットエッチングにより、反射膜22の一部を除去する(図17)。これにより、反射膜22に開口部22Aが形成される。その後、フォトレジストを除去する。次に、開口部22Aに接着層30を塗布した後、接着層30を介して、発光素子10を基板21に貼り合わせる(図18)。最後に、ガラス基板130および接着層120を取り外す。このようにして、発光デバイス1が製造される。
[効果]
次に、本実施の形態に係る発光デバイス1の効果について説明する。
本実施の形態では、色変換層23内の少なくとも一部の領域において量子ドット蛍光体231の濃度が変化する濃淡領域23aが形成される。これにより、側壁の反射膜22と同じ角度を持った反射構造を色変換層23内に形成することができるので、例えば、図19に示したように、反射膜22の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜22で反射する際の損失の影響を小さくすることができる。従って、光取り出し効率を向上させることができる。
本実施の形態では、量子ドット蛍光体231が、CdS,CdSe,CdTe,ZnS,ZnSe,ZnTe,InP,GaN,GaAs,GaP,AlN,AlP,AlSb,InN,InAs,InSbおよびペロブスカイト系材料の中から選択される1または複数の種類の材料を含んで構成される。これにより、例えば、赤色の蛍光や、緑色の蛍光、青色の蛍光を得ることができる。このように、本実施の形態では、量子ドット蛍光体231の材料を選択することで、フルカラーの光を生成することができる。従って、発光デバイス1を、いわゆるLEDディスプレイと呼ばれる画像表示装置の表示画素として好適に用いることができる。
本実施の形態では、色変換層23の側面のうち少なくとも一部と対向する箇所に反射膜22が設けられる。これにより、濃淡領域23aを透過した励起光や蛍光を反射膜22で反射させることができるので、光取り出し効率を向上させることができる。
本実施の形態では、色変換層23および反射膜22が収容された開口部21Aを有する基板21が設けられ、さらに、基板21に支持され、色変換層23に対して励起光を出射する発光素子10が設けられる。これにより、例えば、転写技術などを用いて発光素子10を基板21に実装することで、一度に大量の発光デバイス1を製造することが可能である。従って、低コストの発光デバイス1を提供することができる。
本実施の形態では、濃淡領域23aが、反射膜22に近接する位置に設けられ、反射膜22の法線方向に所定の周期で濃淡を有する。これにより、側壁の反射膜22と同じ角度を持った反射構造を色変換層23内に形成することができるので、反射膜22の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜22で反射する際の損失の影響を小さくすることができる。従って、光取り出し効率を向上させることができる。
本実施の形態では、反射膜22は、色変換層23の堆積方向と斜めに交差する方向に法線を有する面内に形成される。これにより、発光素子10から出射される光(励起光)を吸収して波長変換された光(例えば蛍光)を上方へ容易に取り出すことができる。従って、光取り出し効率を向上させることができる。
<2.第1の実施の形態の変形例>
次に、上記実施の形態に係る発光デバイス1の変形例について説明する。
[変形例A]
図20は、上記実施の形態に係る発光デバイス1の断面構成の一変形例を表す。上記実施の形態において、濃淡領域23aは、例えば、図20に示したように、色変換層23の中央部分に設けられ、色変換層23の堆積方向と平行な方向に所定の周期で濃淡を有してもよい。
この場合、製造過程において、例えば、図21に示したように、コリメートされたUV光Lを上方から斜めに、色変換層23に対して照射することで、樹脂を硬化させる。この際に、斜めに入射したUV光Lと、開口部21Aの底面に設けた反射膜22で反射したUV光とが互いに干渉することで定在波が発生し、反射膜22の法線方向(基板21の法線方向)に光の波長オーダーで、量子ドット蛍光体231の濃淡が周期的に変化する構造(濃淡領域23a)を色変換層23の少なくとも一部の領域において得ることができる。これにより、例えば、図22に示したように、反射膜22の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜22で反射する際の損失の影響を小さくすることができる。従って、光取り出し効率を向上させることができる。
[変形例B]
図23は、上記実施の形態に係る発光デバイス1の断面構成の一変形例を表す。上記実施の形態において、濃淡領域23aは、例えば、図23に示したように、色変換層23の中央部分に設けられ、色変換層23の堆積方向と直交する方向に所定の周期で濃淡を有してもよい。
この場合、製造過程において、例えば、図24に示したように、コリメートされた2種類のUV光Lを互いに異なる方向から±30°の入射角で、色変換層23に対して照射することで、樹脂を硬化させる。この際に、互いに異なる方向から±30°の入射角で入射した2種類のUV光Lが互いに干渉することで定在波が発生し、反射膜22の法線方向(基板21の法線方向)に光の波長オーダーで、量子ドット蛍光体231の濃淡が周期的に変化する構造(濃淡領域23a)を色変換層23の少なくとも一部の領域において得ることができる。このとき、底面での反射を低減するために、例えば、図24に示したように、反射膜22のうち、開口部21Aの底面に相当する箇所に開口部22Aを設け、開口22部Aを含む、Ni層100と基板21との間隙に、比較的厚い接着層140を設けてもよい。これにより、例えば、図25に示したように、反射膜22の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜22で反射する際の損失の影響を小さくすることができる。従って、光取り出し効率を向上させることができる。
[変形例C]
図26は、上記実施の形態に係る発光デバイス1の断面構成の一変形例を表す。上記実施の形態において、濃淡領域23aは、例えば、図26に示したように、色変換層23の中央部分に設けられ、色変換層23の堆積方向と平行な方向と、色変換層23の堆積方向と直交する方向とに対して交差する方向に濃淡を有してもよい。このとき、反射膜22は、例えば、色変換層23の堆積方向と直交する方向に法線を有する面内に形成される。
この場合、製造過程において、例えば、図27に示したように、コリメートされた2種類のUV光Lを互いに共通の方向から30°と60°の入射角で、色変換層23に対して照射することで、樹脂を硬化させる。この際に、互いに共通の方向から30°と60°の入射角で入射した2種類のUV光Lが互いに干渉することで、45°方向に定在波が発生し、反射膜22の法線方向(基板21の法線方向)に光の波長オーダーで、量子ドット蛍光体231の濃淡が周期的に変化する構造(濃淡領域23a)を色変換層23の少なくとも一部の領域において得ることができる。このとき、底面での反射を低減するために、例えば、図27に示したように、反射膜22のうち、開口部21Aの底面に相当する箇所に開口22Aを設け、開口22Aを含む、Ni層100と基板21との間隙に、比較的厚い接着層140を設けてもよい。これにより、例えば、図28に示したように、反射膜22の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜22で反射する際の損失の影響を小さくすることができる。従って、光取り出し効率を向上させることができる。
本変形例では、例えば、図26に示したように、反射膜22が色変換層23の堆積方向と直交する方向に法線を有する面内に形成されてもよい。このようにした場合であっても、例えば、図28に示したように、濃淡領域23aで屈折した光は基板21の法線に対して斜めに交差する方向に進むことが多くなるので、反射膜22で反射した光を外部に取り出すことができる。従って、反射膜22が色変換層23の堆積方向と直交する方向に法線を有する面内に形成されている場合であっても、光取り出し効率を向上させることができる。
[変形例D]
図29は、上記実施の形態に係る発光デバイス1の断面構成の一変形例を表す。本変形例では、色変換層23の代わりに、色変換層26が設けられる。色変換層26では、量子ドット蛍光体231の濃度に分布を有する濃淡領域が色変換層26の全体に設けられており、全方位にランダムで濃淡を有する。色変換層26は、例えば、図29に示したように、量子ドット蛍光体231の濃度が相対的に高い複数の高濃度領域26aと、量子ドット蛍光体231の濃度が相対的に低い複数の低濃度領域26bとを有する。複数の高濃度領域26aは、色変換層26の全体に渡ってランダムに分布している。
この場合、製造過程において、例えば、図30に示したように、コリメートされたUV光Lを上方から斜めに、量子ドット蛍光体231を樹脂中に混合してなる色変換層26Dに対して、拡散板200を介して照射することで、樹脂を硬化させる。この際に、拡散板200によって散乱された光が色変換層26D内でランダムなスペックルパターンを発生させ、UV光の光強度が空間的にランダムに変調された状況下で樹脂が硬化される。これにより、例えば、図31に示したように、励起光は複数の高濃度領域26aが設けられていない場合と比べて、実効的な光路長が長くなることで吸収率を高めることができる。蛍光についても等方的に散乱することで、色変換層26から空気中に放射される際にランバーシアンに近い配光パターンが得られる。色変換層26に、量子ドット蛍光体231だけでなく散乱体も一緒に分散させた場合と同様の効果が得られる。従って、光取り出し効率を向上させることができる。
また、本変形例では、複数の高濃度領域26aの他に、散乱体が設けられていないので、色変換層26内の、量子ドット蛍光体231の濃度を高くすることができる。散乱体を用いた場合には、散乱体を用いた分だけ、量子ドット蛍光体231の濃度を高くすることが困難となる。従って、本変形例では、量子ドット蛍光体231の濃度を高くすることができ、かつ、散乱により実効的な光路長が長くすることができる。これにより、量子ドット蛍光体231の吸収率を高めることができるので、光取り出し効率を低下させることなく、色変換層26の薄型化や、量子ドット蛍光体231の使用量の低減を実現することができる。
<3.第2の実施の形態>
次に、上記実施の形態およびその変形例に係る発光デバイス1を画素に用いた例について説明する。図32は、本開示の第2の実施の形態に係る発光デバイス2の断面構成例を表す。発光デバイス2は、2次元配置された複数の画素1R,1G,1B(第1画素)を備える。
複数の画素1R,1G,1Bは、互いに異なる波長の光を発する。画素1Rは、上記実施の形態およびその変形例に係る発光デバイス1によって構成されており、色変換層23が赤色の蛍光を出射するように構成された画素である。本実施の形態では、画素1Rにおいて、色変換層23は、色変換層23Rと称する。色変換層23Rは、赤色の蛍光を発する材料で構成された量子ドット蛍光体231を含む。色変換層23Rにおいて、量子ドット蛍光体231は、例えば、InP、GaInP、InAsP、CdSe、CdZnSe、CdTeSeおよびCdTe等から選択された材料によって構成される。
画素1Gは、上記実施の形態およびその変形例に係る発光デバイス1によって構成されており、色変換層23が緑色の蛍光を出射するように構成された画素である。本実施の形態では、画素1Gにおいて、色変換層23は、色変換層23Gと称する。色変換層23Gは、緑色の蛍光を発する材料で構成された量子ドット蛍光体231を含む。色変換層23Gにおいて、量子ドット蛍光体231は、例えば、InP、GaInP、ZnSeTe、ZnTe、CdSe、CdZnSe、CdSおよびCdSeS等から選択された材料によって構成される。
画素1Bは、上記実施の形態およびその変形例に係る発光デバイス1において、色変換層23の代わりに、散乱体232を樹脂中に混合してなる散乱層23Bが設けられた画素である。
散乱体232は、例えば、平均粒径が量子ドット蛍光体231よりも大きく、屈折率が樹脂よりも大きいものが好ましい。散乱体232は、例えば100nm以上1000nm以下の粒径を有する誘電体物質を用いることが好ましい。具体的な散乱体232の材料としては、例えば、酸化ケイ素(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)および酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。画素1Bは、発光素子10から発せられた光と同一の波長の光を出射するように構成される。発光素子10が、発光波長が360nm以上430nm以下の紫外線または、例えば、発光波長が430nm以上500nm以下の青色帯域の光を発する場合(つまり、画素1R,1Gに設けられた発光素子10と共通の光を出射する発光素子10が画素1Bに設けられている場合)、画素1Bは、紫外線または青色帯域の光を出射する。
複数の画素1R,1G,1Bにおける反射構造体20は、共通の基板21に形成される。複数の画素1R,1G,1Bが形成された基板21には、例えば、図33に示したように、接着層27を介してマイクロレンズアレイ28が貼り合わされてもよい。この場合、各画素1R,1G,1Bには、マイクロレンズアレイ28に含まれるマイクロレンズが1つずつ割り当てられる。複数の画素1R,1G,1Bが形成された基板21には、例えば、図34に示したように、複数の画素1R,1G,1Bに含まれる発光素子10を駆動する駆動回路が設けられた駆動基板40が貼り合わされてもよい。この場合、駆動基板40上のパッド電極41が、パッド電極41上に設けられたバンプ43を介して、発光素子10の第2電極15に電気的に接続される。また、駆動基板40上のパッド電極42が、パッド電極42上に設けられたバンプ44を介して、発光素子10の第1電極11に電気的に接続される。
本実施の形態では、一組の画素1R,1G,1Bが、カラー画像を表示する際の単位画素となり得る。なお、本実施の形態において、赤緑青以外の単色光(例えば、白色光)を発する画素が設けられてもよい。
本実施の形態では、上記実施の形態およびその変形例に係る発光デバイス1が画素に用いられる。これにより、高輝度な画像表示装置を実現することができる。
<4.第3の実施の形態>
次に、上記第2の実施の形態に係る発光デバイス2を、カラー画像を表示する際の単位画素に用いた例について説明する。図35は、本開示の第3の実施の形態に係る画像表示装置3の斜視構成例を表す。画像表示装置3は、いわゆるLEDディスプレイと呼ばれるものであり、表示画素としてLEDが用いられたものである。
画像表示装置3は、例えば、図35に示したように、表示パネル50と、表示パネル50を駆動する駆動回路(図示せず)とを備える。表示パネル50は、例えば、実装基板50Aと、透明基板50Bとを互いに重ね合わせたものである。透明基板50Bの表面が映像表示面となっており、中央部分に表示領域を有し、その周囲に、非表示領域であるフレーム領域を有する。
図36は、実装基板50Aの、透明基板50B側の表面のうち表示領域に対応する領域のレイアウトの一例を表す。実装基板50Aの表面のうち表示領域に対応する領域には、例えば図36に示したように、複数のデータ線DTLが所定の方向に延在して形成され、かつ所定のピッチで並列配置される。実装基板50Aの表面のうち表示領域に対応する領域には、さらに、例えば、複数のスキャン線SCLがデータ線DTLと交差(例えば、直交)する方向に延在して形成され、且つ、所定のピッチで並列配置される。データ線DTLおよびスキャン線SCLは、例えば、Cu(銅)等の導電性材料からなる。
スキャン線SCLは、例えば、最表層に形成されており、例えば、基材表面に形成された絶縁層(図示せず)上に形成されている。なお、実装基板50Aの基材は、例えば、ガラス基板、または樹脂基板等からなり、基材上の絶縁層は、例えば、SiNx、SiOx、またはAlxOyからなる。一方、データ線DTLは、スキャン線SCLを含む最表層とは異なる層(例えば、最表層よりも下の層)内に形成されており、例えば、基材上の絶縁層内に形成されている。絶縁層の表面上には、スキャン線SCLの他に、例えば、必要に応じてブラックが設けられる。ブラックは、コントラストを高めるためのものであり、光吸収性の材料によって構成されている。ブラックは、例えば、絶縁層の表面のうち少なくとも後述のパッド電極53,54の非形成領域に形成される。なお、ブラックは、必要に応じて省略することも可能である。
データ線DTLとスキャン線SCLとの交差部分の近傍が表示画素51となっており、複数の表示画素51が表示領域内においてマトリクス状に配置される。各表示画素51には、発光デバイス2が実装される。なお、図36に示した画像表示装置3は、パッシブマトリクス型の画像表示装置の一例であり、発光デバイス2は、アクティブマトリクス型の画像表示装置にも適用することができる。
本実施の形態では、上記第2の実施の形態に係る発光デバイス2が表示画素51に用いられる。これにより、これにより、高輝度な画像表示装置3を実現することができる。
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を備え、
前記色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有する
発光デバイス。
(2)
前記量子ドット蛍光体は、CdS,CdSe,CdTe,ZnS,ZnSe,ZnTe,InP,GaN,GaAs,GaP,AlN,AlP,AlSb,InN,InAs,InSbおよびペロブスカイト系材料の中から選択される1または複数の種類の材料を含んで構成される
(1)に記載の発光デバイス。
(3)
前記色変換層の側面のうち少なくとも一部と対向する箇所に反射膜を更に備えた
(1)または(2)に記載の発光デバイス。
(4)
前記色変換層および前記反射膜が収容された開口部を有する基板と、
前記基板に支持され、前記色変換層に対して励起光を出射する発光素子と
を更に備えた
(3)に記載の発光デバイス。
(5)
前記濃淡領域は、前記反射膜に近接する位置に設けられ、前記反射膜の法線方向に所定の周期で濃淡を有する
(3)または(4)に記載の発光デバイス。
(6)
前記濃淡領域は、前記色変換層の中央部分に設けられ、前記色変換層の堆積方向と平行な方向に所定の周期で濃淡を有する
(3)または(4)に記載の発光デバイス。
(7)
前記濃淡領域は、前記色変換層の中央部分に設けられ、前記色変換層の堆積方向と直交する方向に所定の周期で濃淡を有する
(3)または(4)に記載の発光デバイス。
(8)
前記濃淡領域は、前記色変換層の全体に設けられ、全方位にランダムで濃淡を有する
(3)または(4)に記載の発光デバイス。
(9)
前記反射膜は、前記色変換層の堆積方向と斜めに交差する方向に法線を有する面内に形成される
(5)ないし(8)のいずれか1つに記載の発光デバイス。
(10)
前記濃淡領域は、前記色変換層の中央部分に設けられ、前記色変換層の堆積方向と平行な方向と、前記色変換層の堆積方向と直交する方向とに対して交差する方向に濃淡を有する
(3)または(4)に記載の発光デバイス。
(11)
前記反射膜は、前記色変換層の堆積方向と直交する方向に法線を有する面内に形成される
(10)に記載の発光デバイス。
(12)
2次元配置された複数の第1画素を備え、
各前記第1画素は、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を有し、
前記色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有する
発光デバイス。
(13)
2次元配置され、散乱体を樹脂中に混合してなる散乱層を有する複数の第2画素を更に備え、
各前記第1画素は、前記色変換層に対して励起光を出射する第1発光素子を更に有し、
各前記第2画素は、前記散乱層に対して、前記第1発光素子と共通の光を出射する第2発光素子を更に有する
(12)に記載の発光デバイス。
(14)
各前記第1画素および各前記第2画素は、光出射面にマイクロレンズを更に有する
(13)に記載の発光デバイス。
(15)
各前記第1画素に含まれる前記第1発光素子および各前記第2画素に含まれる前記第2発光素子を駆動する駆動回路を更に備えた
(13)に記載の発光デバイス。
(16)
少なくとも側面に反射膜が設けられた凹部を有する基板の、前記凹部内に、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を塗布することと、
前記色変換層内で光干渉が生じるような態様で、前記色変換層に対して光を照射することにより、前記色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度が変化する濃淡領域を形成することと
を含む
発光デバイスの製造方法。
(17)
前記反射膜は前記凹部の側面に設けられるとともに、前記基板の法線方向と斜めに交差する方向に法線を有する面内に設けられ、
前記光を前記基板の法線方向と平行な方向から前記色変換層に照射することにより、前記反射膜に近接する位置に、前記反射膜の法線方向に所定の周期で濃淡を有する前記濃淡領域を形成すること
を含む
(16)に記載の発光デバイスの製造方法。
(18)
前記反射膜は前記凹部の底面に設けられ、
前記光を前記基板の法線方向と斜めに交差する方向から前記色変換層に照射することにより、前記底面の法線方向に所定の周期で濃淡を有する前記濃淡領域を形成すること
を含む
(16)に記載の発光デバイスの製造方法。
(19)
前記光として散乱光を前記色変換層に照射することにより、全方位にランダムで濃淡を有する前記濃淡領域を形成すること
を含む
(16)に記載の発光デバイスの製造方法。
本開示の一側面に係る第1の発光デバイスおよび第2の発光デバイス、ならびに、本開示の一側面に係る発光デバイスの製造方法によれば、色変換層内の少なくとも一部の領域において量子ドット蛍光体の濃度が変化する濃淡領域を形成するようにしたので、側壁の反射膜と同じ角度を持った反射構造を色変換層内に形成することができる。これにより、反射膜の手前で励起光や蛍光を反射させることで、反射膜で反射する際の損失の影響が小さくなるので、光取り出し効率を向上させることができる。なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本出願は、日本国特許庁において2020年2月19日に出願された日本特許出願番号第2020-026367号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (13)

  1. 量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層と、
    前記色変換層の側面のうち少なくとも一部と対向する箇所に設けられた反射膜と
    を備え、
    前記色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有し、
    前記濃淡領域は、前記色変換層の中央部分に設けられ、前記色変換層の堆積方向と平行な方向に所定の周期で濃淡を有する
    発光デバイス。
  2. 量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層と、
    前記色変換層の側面のうち少なくとも一部と対向する箇所に設けられた反射膜と
    を備え、
    前記色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有し、
    前記濃淡領域は、前記色変換層の中央部分に設けられ、前記色変換層の堆積方向と平行な方向と、前記色変換層の堆積方向と直交する方向とに対して交差する方向に濃淡を有する
    発光デバイス。
  3. 前記量子ドット蛍光体は、CdS,CdSe,CdTe,ZnS,ZnSe,ZnTe,InP,GaN,GaAs,GaP,AlN,AlP,AlSb,InN,InAs,InSbおよびペロブスカイト系材料の中から選択される1または複数の種類の材料を含んで構成される
    請求項1または請求項2に記載の発光デバイス。
  4. 前記色変換層および前記反射膜が収容された開口部を有する基板と、
    前記基板に支持され、前記色変換層に対して励起光を出射する発光素子と
    を更に備えた
    請求項1または請求項2に記載の発光デバイス。
  5. 前記反射膜は、前記色変換層の堆積方向と直交する方向に法線を有する面内に形成される
    請求項に記載の発光デバイス。
  6. 2次元配置された複数の第1画素を備え、
    各前記第1画素は、
    量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層と、
    前記色変換層の側面のうち少なくとも一部と対向する箇所に設けられた反射膜と
    を有し、
    前記色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有し、
    前記濃淡領域は、前記色変換層の中央部分に設けられ、前記色変換層の堆積方向と平行な方向に所定の周期で濃淡を有する
    発光デバイス。
  7. 2次元配置された複数の第1画素を備え、
    各前記第1画素は、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層と、
    前記色変換層の側面のうち少なくとも一部と対向する箇所に設けられた反射膜と
    を有し、
    前記色変換層は、当該色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度に分布を有する濃淡領域を有し、
    前記濃淡領域は、前記色変換層の中央部分に設けられ、前記色変換層の堆積方向と平行な方向と、前記色変換層の堆積方向と直交する方向とに対して交差する方向に濃淡を有する
    発光デバイス。
  8. 2次元配置され、散乱体を樹脂中に混合してなる散乱層を有する複数の第2画素を更に備え、
    各前記第1画素は、前記色変換層に対して励起光を出射する第1発光素子を更に有し、
    各前記第2画素は、前記散乱層に対して、前記第1発光素子と共通の光を出射する第2発光素子を更に有する
    請求項6または請求項7に記載の発光デバイス。
  9. 各前記第1画素および各前記第2画素は、光出射面にマイクロレンズを更に有する
    請求項に記載の発光デバイス。
  10. 各前記第1画素に含まれる前記第1発光素子および各前記第2画素に含まれる前記第2発光素子を駆動する駆動回路を更に備えた
    請求項に記載の発光デバイス。
  11. 少なくとも側面に反射膜が設けられた凹部を有する基板の、前記凹部内に、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を塗布することと、
    前記色変換層内で光干渉が生じるような態様で、前記色変換層に対して光を照射することにより、前記色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度が変化する濃淡領域を形成することと
    を含み、
    前記反射膜は前記凹部の側面に設けられるとともに、前記基板の法線方向と斜めに交差する方向に法線を有する面内に設けられ、
    前記光を前記基板の法線方向と平行な方向から前記色変換層に照射することにより、前記反射膜に近接する位置に、前記反射膜の法線方向に所定の周期で濃淡を有する前記濃淡領域を形成すること
    を更に含む
    発光デバイスの製造方法。
  12. 少なくとも側面に反射膜が設けられた凹部を有する基板の、前記凹部内に、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を塗布することと、
    前記色変換層内で光干渉が生じるような態様で、前記色変換層に対して光を照射することにより、前記色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度が変化する濃淡領域を形成することと
    を含み、
    前記反射膜は前記凹部の底面に設けられ、
    前記光を前記基板の法線方向と斜めに交差する方向から前記色変換層に照射することにより、前記底面の法線方向に所定の周期で濃淡を有する前記濃淡領域を形成すること
    更に
    発光デバイスの製造方法。
  13. 少なくとも側面に反射膜が設けられた凹部を有する基板の、前記凹部内に、量子ドット蛍光体を樹脂中に混合してなる色変換層を塗布することと、
    前記色変換層内で光干渉が生じるような態様で、前記色変換層に対して光を照射することにより、前記色変換層内の少なくとも一部の領域において前記量子ドット蛍光体の濃度が変化する濃淡領域を形成することと、
    前記光として散乱光を前記色変換層に照射することにより、全方位にランダムで濃淡を有する前記濃淡領域を形成すること
    を含
    発光デバイスの製造方法。
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