JP7673632B2 - クリート取付構造 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄塔などの既設部材にクリートを取り付けるクリート取付構造に関する。
地上側のケーブルを架空送電線に接続する目的で、地上側のケーブルを鉄塔に沿って立ち上げ、立ち上げられた端末を鉄塔の上部に取り付けたケーブルヘッドに終端接続されている。このように立ち上げられたケーブルは、鉄塔の水平材などにクリートにより保持される。
そして、一般的にはクリートの位置は鉄塔などに固定されているため、ケーブルをクリート位置に合わせるようにして調整する必要があり、場所やケーブル位置などによっては、ケーブルを調整するのに多大な労力と時間を要するばかりでなく、調整が困難な場合があった。
特許文献1は、固定体に対する被支持体の固定位置を調整することができる被支持体吊具に関するもので、電線把持金具(クリート)と鉄塔部材に装着される取付金具とをつなぐクリート用連結部を設け、この連結部に屈曲外角が20~70°のV状屈曲部を形成することで、取付金具から様々な方向に電線把持金具(クリート)を配置することができるようにしたものである。
実開昭51-9297号公報
ところで、特許文献1に記載の被支持体にあっては、比較的軽いケーブルを対象とするもので、鉄塔に用いられるような重量があるケーブルにあっては、用いることができない。
特に、ケーブルの施工箇所が鉄塔を水平方向に横切る箇所においては、ケーブルの曲げ半径が小さくなる箇所があり、鉄塔に対する位置調整時にケーブルへ無理な力が加わり座屈やねじれが生じ、絶縁破壊事故へ至ることが懸念される。また、クリートを付ける金具類は、鉄塔材との調整が必要であり、この金具類を変えると詳細設計が必要で多大な費用を要するという問題もある。
そこでこの発明は、鉄塔などに使用される重量のあるケーブルにあっても、ケーブルに無理な力を加えずに固定することができるクリート取付構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、既設部材にクリートを取り付けるクリート取付構造であって、ケーブルの仰俯角を調節する仰俯角調節手段と、前記ケーブルを軸心方向における水平成分へ移動させる前後移動調節手段と、前記ケーブルを軸心方向に直交する方向における水平成分へ移動させる左右移動調節手段と、前記ケーブルを上下方向へ移動させる上下移動調節手段と、を備えた、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のクリート取付構造おいて、前記ケーブルの軸心方向に直交するとともに水平方向に伸びるように設けられ、前記クリートが取り付けられた支軸と、前記支軸の両端を前記既設部材に取り付けるための支軸取付片と、前記支軸取付片に前記支軸を取り付けるU字ボルトと、を有し、前記U字ボルトを緩め、前記支軸を軸回り方向に回動することで前記仰俯角調節手段とし、また、前記U字ボルトを緩め、前記支軸を軸心方向に移動することで、前記左右移動調節手段とした、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のクリート取付構造おいて、前記支軸取付片に形成され、前記U字ボルトが貫通されるボルト孔が長孔に形成されており、前記U字ボルトを緩め、前記長孔内で前記U字ボルトを移動させることで前記前後移動調節手段とした、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載のクリート取付構造おいて、前記支軸取付片は、前記既設部材の上下方向に伸びる鉛直部材にU字ボルトを介して取付けられ、前記U字ボルトを締め付けることで前記支軸取付片を前記既設部材に固定し、前記U字ボルトを緩め、前記支軸取付片を上下方向に移動とすることで前記上下移動調節手段とした、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ケーブルを保持するクリートを鉄塔などの既設部材に対して上下左右前後に移動でき、クリートの角度、すなわち、ケーブルの仰俯角を調節することができるため、ケーブルをある程度クリートで保持した状態でクリートを上下左右前後及び仰俯角を調節することができるため、ケーブルに無理な力がかからず、ケーブルに座屈やねじれが生ぜず、絶縁破壊事故を起こすことを防止することができる。
また、従来、クリートを如何に鉄塔に取り付けるかを工夫した各種金具類を用いたが、本発明によれば、そのような各種金具類を必要とせず、クリートの既設部材に対する位置調節のみでケーブルに負荷を掛けなくすることができる。
請求項2の発明によれば、前記クリートが取り付けられ、前記ケーブルの軸心方向に直交するとともに水平方向に伸びる支軸と、前記支軸の両端を前記既設部材に取り付けるための支軸取付片と、前記支軸取付片に前記支軸を取り付けるU字ボルトと、を有し、この支軸にクリートを取り付けたので、支軸の軸回り方向に回動することで、容易にケーブルの仰俯角を調節することができるとともに、支軸を軸方向に移動することで容易にケーブルの左右方向の位置を調節することができる。
しかも、前記支軸を支軸取付片にU字ボルトを用いて取り付けたので、簡単かつ確実に締め付けと緩みを行うことができ、ケーブルの位置調節を容易に行うことができる。
請求項3の発明によれば、前記支軸取付片に形成され、前記U字ボルトが貫通されるボルト孔を長孔としたので、前記U字ボルトを緩めることで、容易に支軸を前後方向に移動させることができる。
請求項4の発明によれば、前記支軸取付片を前記既設部材の上下方向に伸びる鉛直部材にU字ボルトを介して取付け、前記U字ボルトを締め付けることで前記支軸取付片を前記既設部材に固定し、前記U字ボルトを緩め、前記支軸取付片を上下方向に移動とすることができ、容易にケーブルの上下方向の位置を調節することができる。
本発明が適用される鉄塔の全体の斜視図である。 図3及び図4とともに実施の形態に係るクリート取付構造を示すもので、本図は鉄塔の要部の側面図である。 鉄塔の要部の正面図である。 鉄塔の要部の平面図である。 クリートの平面図である。 クリートの側面図である。 クリートの正面図である。 クリート取付構造をクリートの斜め後方から見た斜視図である。
以下、この発明を図示の各実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態)
この実施の形態に係るクリート取付構造が適用される鉄塔1は、柱主材10、水平材11、斜材、腕金のほか、補助材などにより構成されている。
このような鉄塔1には、地上側のケーブル2を架空送電線(図示せず)に接続する目的で、地上側のケーブル2を柱主材10に沿って立ち上げ、立ち上げられた端末を鉄塔1の上部に取り付けたケーブルヘッド(図示せず)に終端接続される。このように立ち上げられたケーブル2は、鉄塔1の水平材11などに設けられたクリート3により保持される。
鉄塔1内でケーブル2の座屈やねじれが問題になるのは、主に、ケーブル2が鉄塔1を水平方向に横切る箇所であるので、この実施の形態においてはその箇所について本発明を適用した例で説明する。
図1は、鉄塔1の全体を示す斜視図である。図1から分かるように、ケーブル2は鉄塔1の一方の外側面に沿うように地上から立ち上げられ、全高の半分くらいの高さのところで、鉄塔1を水平方向に横切り、反対側の外側面に沿うように立ち上げられる。
図2~図4はケーブル2が鉄塔1の中を水平方向に横切る箇所の構造を示す。
図2は側面図であり、ケーブル2が下方から一方の外側面に沿わせてほぼ垂直方向に伸び、当該箇所において、水平方向に向きを変え、さらに反対の外側面に沿うようにほぼ垂直に向きを変えている。なお、図2においては水平材、斜材を省略している。
ケーブル2は、垂直方向から水平方向へ、及び水平方向から垂直方向へと向きを変えるときに、この実施の形態に係るクリート取付構造により保持される。
なお、2つのクリート3が多少高さを異にして配置されているが、これは、当該箇所の鉄塔1の幅(ケーブル2が鉄塔1を横切る長さ)が比較的短い場合であり、十分な長さがある場合には、入口側のクリート3と出口側のクリート3の高さがほぼ同じになる。
ケーブル2が鉄塔1内を水平方向に横切る当該箇所には、四方に水平材11があり、ケーブル2の入口側、及び出口側の外側面に沿うように上下方向に伸びる2本の鉛直部材12がそれぞれ設けられている。
ケーブル2の入口側及び出口側に寄った位置には、水平材11よりもやや高い位置に、クリート3がそれぞれ配置されている。
クリート3は、鉄塔1の水平材11や他の補助材あるいは取付片などに取り付けられる足板30と、ケーブル2を保持する保持部31とからなる。
保持部31は、半円状の受部32と、この受部32に接離する半円状の押部33とを有し、受部32と押部33とが合わさることで、ケーブル2を保持する筒形に形成される。なお、受部32と押部33とには、フランジ32a、33aが設けられ、このフランジ32a、33aに連通孔が設けられ、この連通孔にボルト34が挿通されて締結されることによって受部32と押部33とを一体化した保持部31が形成される。
また、押部33のフランジ33aには筒体35が一体に形成され、この筒体35にはスプリング(図示せず)が内蔵されており、ボルト34で受部32と押部33とを締めたときに保持したケーブル2を弾接するようになっている(図5~図7参照)。
クリート3はL字状したクリート固定片41にその足板30がボルト締めにより固定されている。
このクリート固定片41は支軸40の周面に溶着などにより固定され、支軸40の軸心とクリート3で保持したケーブル2の伸びる方向とが直交する向きになるようにされている。
支軸40はその両端部がL字状をした支軸取付片14にU字ボルト15により取り付けられている。
また、支軸取付片14のU字ボルト15が挿入されるボルト孔は、長孔14aに形成されている。
支軸40の両端部にはフランジ部40aが設けられており、U字ボルト15を取り付けまえ、取り付けている最中など、支軸取付片14に載置して支軸40が離脱しにくくなっている。
2本の支軸取付片14は、水平材11よりもやや高い位置に設けられ、その一端が鉄塔1から外方へ突出し、突出した部分が上記鉛直部材12に異形U字ボルト16により取り付けられている。異形U字ボルトとは、U字ボルトと同様に中央部が屈曲され両端部が平行でネジ溝が形成されたもので、屈曲部がU字状でないことから異形U字ボルトと称する。この実施の形態にあっては、L字アングルからなる鉛直部材12に取り付けるため、中央部が三角状に屈曲されたものである。
そして、2本の支持取付材14は一端が鉛直部材12に取り付けられ、内側に向かって平行でかつほぼ水平の伸びるように設けられている。
このように構成されたクリート取付構造に、そのクリート3にケーブル2を保持した後、それぞれの位置を調節するには次のようにして行う。
先ず、支軸取付片14を止めているU字ボルト15を緩めることにより、支軸40は、2つの支軸取付片14上で回転可能となり、かつ、軸方向にも移動可能となる。
上述のように、保持されたケーブルの伸びる方向と支軸40の軸心とが直交する方向でクリート3は支軸40に取り付けられているため、支軸40の回転はケーブル2の仰俯角を調節する仰俯角調節手段となる。よって、仰俯角調節手段は、支軸取付片14、U字ボルト15、支軸40とから構成される。
また、U字ボルト15を緩めたまま、支軸40の軸心方向への移動はケーブル2の左右方向の位置調節する左右移動調節手段となる。よって、左右移動調節手段は、支軸取付片14、U字ボルト15、支軸40とから構成される
さらに、U字ボルト15が貫通するボルト孔が長孔14aに形成されているため、U字ボルト15を緩めた際には、U字ボルト15と支軸40とが長孔方向に移動可能となり、すなわちケーブル2の伸びる方向(前後方向)への移動となり前後の位置調節する前後移動調節手段となる。よって、前後移動調節手段は、支軸取付片14、長孔14a、U字ボルト15、支軸40とから構成される。
また、支軸取付片14を鉛直部材12に取り付けている異形U字ボルト16を緩めることで、支軸取付片14を鉛直部材12に沿う方向、すなわち上下方向への移動となり上下の位置調節する上下移動調節手段となる。よって、上下移動調節手段は、鉛直部材12、支軸取付片14、異形U字ボルト16とから構成される。
このように本発明によれば、比較的重量なケーブルを鉄塔などの既設部材に固定するときであっても、クリートの位置が固定されてない分、クリートに保持したケーブルに負荷がかかりにくく、かかったとしてもクリートの位置調整で容易にケーブルの負荷軽減を行うことができる。
さらに、クリートのほか既設部材に対する取付片などの取付をU字ボルトで行うようにしたので、その締め付け及び緩みを簡単活用に行うことができる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の各実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態では、ケーブルを設ける既設部材として鉄塔について説明したが、本発明はこれに限らず、地中電線路に用いるケーブルなどにも適用することができる。
1 鉄塔(既設部材)
2 ケーブル
3 クリート
10 柱主材
11 水平材
12 鉛直部材
14 支軸取付片
15 U字ボルト
16 異形U字ボルト(U字ボルト)
14a 長孔
40 支軸
14、15、40 仰俯角調節手段
14、14a、15、40 前後移動調節手段
14、15、40 左右移動調節手段
12、14、16 上下移動調節手段

Claims (4)

  1. 既設部材にクリートを取り付けるクリート取付構造であって、
    ケーブルの仰俯角を調節する仰俯角調節手段と、
    前記ケーブルを軸心方向における水平成分へ移動させる前後移動調節手段と、
    前記ケーブルを軸心方向に直交する方向における水平成分へ移動させる左右移動調節手段と、
    前記ケーブルを上下方向へ移動させる上下移動調節手段と、を備えた、
    ことを特徴とするクリート取付構造。
  2. 前記ケーブルの軸心方向に直交するとともに水平方向に伸びるように設けられ、前記クリートが取り付けられた支軸と、
    前記支軸の両端を前記既設部材に取り付けるための支軸取付片と、
    前記支軸取付片に前記支軸を取り付けるU字ボルトと、を有し、
    前記U字ボルトを緩め、前記支軸を軸回り方向に回動することで前記仰俯角調節手段とし、
    また、前記U字ボルトを緩め、前記支軸を軸心方向に移動することで、前記左右移動調節手段とした、
    ことを特徴とする請求項1に記載のクリート取付構造。
  3. 前記支軸取付片に形成され、前記U字ボルトが貫通されるボルト孔が長孔に形成されており、
    前記U字ボルトを緩め、前記長孔内で前記U字ボルトを移動させることで前記前後移動調節手段とした、
    ことを特徴とする請求項2に記載のクリート取付構造。
  4. 前記支軸取付片は、前記既設部材の上下方向に伸びる鉛直部材にU字ボルトを介して取付けられ、
    前記U字ボルトを締め付けることで前記支軸取付片を前記既設部材に固定し、
    前記U字ボルトを緩め、前記支軸取付片を上下方向に移動とすることで前記上下移動調節手段とした、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のクリート取付構造。
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