JP7673683B2 - プログラム、情報処理装置、およびエネルギ情報推定方法 - Google Patents

プログラム、情報処理装置、およびエネルギ情報推定方法 Download PDF

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Description

本開示は、プログラム、情報処理装置、エネルギ情報推定方法、および学習済みモデルに関する。
製品の生産時に発生する二酸化炭素排出量を設備に合わせて精度よく計算するために、製品の生産時の生産工程や設備の情報を用いて二酸化炭素排出量を算出する二酸化炭素排出量算出装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2012-108691号公報
温室効果ガスの排出量やエネルギ消費量などのエネルギ情報を考慮した製品設計を行うために、エネルギ情報を製品の設計段階で把握したいといった要望がある。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
本開示の第1の形態は、プログラムであって、製品の設計段階で設定可能な前記製品の仕様に関する設計値を含む製品情報を取得する取得機能と、前記製品の生産により発生したエネルギ消費量と温室効果ガスの排出量との少なくともいずれかを含むエネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習済みの学習モデルに、生産を予定する生産予定製品の製品情報を入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させ、前記取得機能は、さらに、前記製品の設計段階で設定可能であり、前記製品を生産するために生産ラインに設定される生産条件を含む生産ライン情報を取得する機能を含み、
前記推定機能は、前記生産ライン情報、前記製品情報、および前記エネルギ情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習させた前記学習モデルに、前記生産予定製品の製品情報と、前記生産予定製品を生産するための生産ライン情報とを入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する機能を含み、前記製品情報に含まれる前記設計値、および前記生産ライン情報に含まれる前記生産条件は、それぞれ、ユーザにより選択可能な複数の水準を含み、前記推定機能は、前記複数の水準の組み合わせごとに前記エネルギ情報を推定し、推定された前記エネルギ情報を、前記複数の水準の組み合わせごとに表示部に表示する、プログラムである。
(1)本開示の一形態によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、製品の設計段階で設定可能な前記製品の仕様に関する設計値を含む製品情報を取得する取得機能と、前記製品の生産により発生したエネルギ消費量と温室効果ガスの排出量との少なくともいずれかを含むエネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習済みの学習モデルに、生産を予定する生産予定製品の製品情報を入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させる。
この形態のプログラムによれば、生産予定製品の設計段階でエネルギ情報を推定することができ、エネルギ情報を考慮した生産予定製品の製品設計を行うことができる。
(2)上記形態のプログラムにおいて、前記取得機能は、さらに、前記エネルギ情報を取得する機能を含んでよい。前記取得機能により取得された前記エネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて前記学習モデルを学習させる学習機能を、コンピュータに実現させてもよい。
この形態のプログラムによれば、生産予定製品のデータセットを用いてエネルギ情報を推定するごとに学習モデルが学習され、エネルギ情報の推定精度を向上させることができる。
(3)上記形態のプログラムにおいて、前記学習モデルは、前記製品を一個生産するごとに発生した前記エネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習済みであってよい。
この形態のプログラムによれば、予め定められた期間中に発生したエネルギ情報の総量を取得する場合と比較して、エネルギ情報の推定精度を向上させることができる。
(4)上記形態のプログラムにおいて、前記取得機能は、さらに、前記製品の設計段階で設定可能であり、前記製品を生産するために生産ラインに設定される生産条件を含む生産ライン情報を取得する機能を含んでよい。前記推定機能は、前記生産ライン情報、前記製品情報、および前記エネルギ情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習させた前記学習モデルに、前記生産予定製品の製品情報と、前記生産予定製品を生産するための生産ライン情報を入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する機能を含んでよい。
この形態のプログラムによれば、エネルギ情報の推定に用いるデータ数を増加させることにより、エネルギ情報の推定精度を向上させることができる。
(5)上記形態のプログラムにおいて、前記生産ライン情報には、さらに、前記生産ラインによる前記製品の処理に手動による作業が含まれるか否かを示す作業種類、前記生産ラインの設置場所、前記生産ラインに含まれる設備台数、前記生産ラインによる前記製品の処理時間、前記製品の処理に用いられる金型に関する金型情報、および前記生産ラインによって処理される直前の製品の設計値を含む設計情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
この形態のプログラムによれば、エネルギ情報に対して統計的に有意な因子を、生産ライン情報に設定することにより、生産ライン情報を用いたエネルギ情報の推定精度を向上させることができる。
(6)上記形態のプログラムにおいて、前記製品情報には、前記製品の材料名および材質を含む材料情報、前記製品の寸法、前記製品の重量、および前記製品の寸法および重量に許容される設定公差のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
この形態のプログラムによれば、エネルギ情報に対して統計的に有意な因子を、製品情報に設定することにより、製品情報を用いたエネルギ情報の推定精度を向上させることができる。
(7)本開示の他の形態によれば、学習済みモデルが提供される。この学習モデルは、製品の設計段階で設定可能な前記製品の仕様に関する設計値を含む製品情報と、前記製品の生産により発生したエネルギ消費量と温室効果ガスの排出量との少なくともいずれかを含むエネルギ情報との組み合わせを含むデータセットを用いて、前記製品情報と前記エネルギ情報との関係が学習されている。生産を予定する生産予定製品の製品情報を入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報の推定値を出力する。
この形態の学習済みモデルによれば、生産予定製品の設計段階でエネルギ情報を推定することができ、エネルギ情報を考慮した生産予定製品の製品設計を行うことができる。
本開示は、プログラムおよび情報処理装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、エネルギ情報推定方法、学習モデルの学習方法、情報処理装置の制御方法、その制御方法を実現するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
本開示の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を模式的に示す説明図。 情報処理装置の内部機能構成を示すブロック図。 エネルギ情報推定方法を示すフローチャート。 学習工程の詳細を示すフローチャート。 機械学習用データセットのデータベースを模式的に示す説明図。 推定工程の詳細を示すフローチャート。 製品情報および生産ライン情報の各項目の設定方法を示す説明図。 二酸化炭素排出量の推定値の算出結果の一例を示す説明図。
A.第1実施形態:
図1は、本開示の第1実施形態に係る情報処理装置60の構成を模式的に示す説明図である。情報処理装置60は、機械学習を利用して、生産ラインLnにより製品WKが生産されることで発生するエネルギ情報を、製品WKの設計段階で推定する。「エネルギ情報」には、製品の生産により発生した電力、ガス、ならびに灯油(ケロシン)や重油を含む液体燃料などの種々のエネルギの消費量に関する情報と、当該エネルギの消費により発生する二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)などの温室効果ガスの排出量に関する情報と、が含まれる。情報処理装置60は、学習済みの学習モデル(以下、「学習済みモデル」とも呼ぶ)に、生産ラインを用いた生産を予定する生産予定製品の設計段階の情報を入力することにより、生産予定製品を生産した場合に発生するエネルギ情報を推定する。本実施形態では、情報処理装置60は、エネルギ情報としての二酸化炭素排出量を推定する。
情報処理装置60は、製品WKの生産時に生産ラインLnの工程PR1,PR2で発生したエネルギ情報と、外部装置のデータベースDBに格納された製品WKの製品情報D1および生産ライン情報D2とを用いた機械学習を行う。「製品情報」とは、製品設計に関する情報であり、製品の生産が開始されるよりも前の設計段階で設定され得る情報である。「生産ライン情報」とは、製品を生産するために生産ラインLnに設定される生産条件に関する情報であり、製品の生産が開始されるよりも前の設計段階で設定され得る情報である。学習用データとしてのエネルギ情報は、生産ラインLnに含まれる工程PR1,PR2のそれぞれに設置されたセンサ70から取得される。
センサ70は、検出部72と、通信部74とを備えている。検出部72は、工程PR1,PR2で処理された際に発生するエネルギ情報を検出する。検出部72としては、例えば、電力量計、ガス計量器などを用いることができる。本実施形態では、検出部72は、電力計であり、工程PR1,PR2で発生する電力消費量をエネルギ情報として検出する。検出部72により検出された電力消費量は、通信部74へと出力される。通信部74は、任意の通信プロトコルに従い、無線通信によって情報処理装置60に対して電力消費量を送信する。なお、センサ70は、情報処理装置60とは別体には限らず、情報処理装置60と一体とされてもよい。通信部74は、さらに、情報処理装置60からの実行命令を受信してもよい。
製品情報D1および生産ライン情報D2には、情報処理装置60が学習用データならびに推定用データとして用いるための複数の項目が含まれ得る。本実施形態では、製品情報D1および生産ライン情報D2には、二酸化炭素排出量に対して統計的に有意な因子が予め実験的に抽出されている。具体的には、二酸化炭素排出量に対して統計的に有意な因子として、製品情報D1には、製品の仕様に関する設計値が含まれる。製品情報D1には、さらに、製品の材料名および材質を含む材料情報、製品の寸法、製品の重量、および製品の寸法および重量に許容される設定公差のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。生産ライン情報D2には、製品を生産するために生産ラインLnに設定される生産条件が含まれる。生産ライン情報D2には、さらに、生産ラインの設置場所、生産ラインに含まれる設備台数、生産ラインによる製品の処理時間、生産ラインLnによる製品WKの処理に手動による作業が含まれるか否かを示す作業種類、製品の処理に用いられる金型に関する金型情報、および生産ラインによって処理される直前の製品の設計値を含む設計情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。「金型情報」には、例えば、金型の内部空間の容積や、内部空間(キャビティ)の形状など、金型の性状を示す設計情報を意味する「生産ラインによって処理される直前の製品の設計値」とは、例えば、機械加工によって製品の角部を面取りする処理を行う場合には、面取りを行う直前の製品の角部の内角などであり、生産ラインの処理によって変化する製品の直前の性状を示す設計情報を意味する。生産ライン情報は、これらの例には限定されず、例えば、生産ライン情報には、さらに、生産を予定する季節や日時、作業者の勤務シフトなどが含まれてもよい。
図2は、情報処理装置60の内部機能構成を示すブロック図である。情報処理装置60は、中央演算処理装置としてのCPU62、記憶装置64、液晶ディスプレイやタッチパネルなどの表示部66、入力部67、ならびに通信部68を備えている。CPU62、記憶装置64、表示部66、入力部67、ならびに通信部68は、バス61を介して互いに接続されており、双方向に通信可能である。入力部67は、例えば、キーボードやマウスなどであり、製品情報や生産ライン情報を入力するために用いられる。
通信部68は、ネットワークを介して、機械学習用のデータセットおよび推定用データを受信する通信制御を行うインターフェースである。通信部68は、設計段階のデータベースDBを格納する外部装置から製品情報D1および生産ライン情報D2を取得する取得部として機能する。本実施形態では、通信部68は、さらに、センサ70を介してエネルギ情報を取得する。
記憶装置64は、たとえば、RAM、ROM、ハードディスクドライブ(HDD)である。HDDまたはROMには本実施形態において提供される機能を実現するための各種プログラムが格納されている。HDDまたはROMから読み出された各種プログラムは、RAM上に展開されて、CPU62によって実行される。記憶装置64の読み書き可能な領域には、取得したエネルギ情報を格納するためのエネルギ情報記憶部640と、取得した製品情報D1を格納するための製品情報記憶部642と、取得した生産ライン情報D2を格納するための生産ライン情報記憶部644と、CO2排出係数記憶部646と、機械学習モデルを格納するための学習モデル記憶部648を備えている。なお、記憶装置64には、CO2排出量推定部によって生成された各種の演算結果などが一時的に格納される。記憶装置64には、光ディスク、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられてもよい。
エネルギ情報記憶部640には、過去の生産時に取得したエネルギ情報が記録されている。本実施形態では、エネルギ情報記憶部640には、二酸化炭素排出量が、製品情報および生産ライン情報と、製品の識別情報とに対応付けられたデータベースとして記録されている。製品の識別情報とは、例えば、製品1個ごとに付されたシリアル番号である。エネルギ情報記憶部640には、二酸化炭素排出量とともに、またはこれに代えて電力消費量などのエネルギ情報が記録されていてもよい。製品情報記憶部642には、取得した製品情報D1が記録され、生産ライン情報記憶部644には、取得した生産ライン情報D2が記録されている。
CO2排出係数記憶部646には、CO2排出量を導出するためのCO2排出係数が格納されている。「CO2排出係数」とは、活動量あたりの二酸化炭素の排出量であり、予め定められた単位量あたりのエネルギ消費量に対する二酸化炭素の排出量を意味する。本実施形態では、CO2排出係数は、1kWhの電力を発電するために排出される二酸化炭素の排出量に相当し、その単位は、例えば、g/kWhである。本実施形態では、排出係数は、地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づき、環境省・経済産業省により公表される電気事業者別排出係数を用いてCO2排出係数記憶部646に予め格納されている。ただし、CO2排出係数は、固定値として予め設定される場合には限定されず、インターネットなどの広域ネットワークなどを介して逐次に更新されてもよい。このように構成することにより、最新のCO2排出係数を用いてCO2排出量を導出することができる。
CPU62は、記憶装置64に格納されているプログラムを実行することによって、学習モデル生成部622と、CO2排出量推定部624として機能する。このプログラムは、製品情報、および生産ライン情報を取得する取得機能と、生産予定製品が生産された場合に発生するエネルギ情報を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させる。学習モデル生成部622は、機械学習用のデータセットを用いて学習済みモデルを生成する。機械学習用のデータセットとは、センサ70から取得した生産ラインLnで発生したエネルギ情報と、データベースDBに格納された製品情報D1および生産ライン情報D2である。CO2排出量推定部624は、学習済みモデルを用いて、生産予定製品が生産された場合に発生する二酸化炭素排出量を推定する。
図3は、情報処理装置60により実行されるエネルギ情報推定方法を示すフローチャートである。ステップS10では、学習モデル生成部622は、機械学習用のデータセットを取得し、取得した機械学習用のデータセットを用いて機械学習を行うことにより学習済みモデルを生成する。ステップS20では、学習済みモデルを用いて、任意の生産予定製品が生産された場合に発生するエネルギ情報としての二酸化炭素排出量を推定する。
図4は、学習工程の詳細を示すフローチャートである。ステップS100では、機械学習用のデータセットを取得する。具体的には、ステップS102において、学習モデル生成部622は、通信部68を介して、外部装置のデータベースDBから製品情報D1を取得する。ステップS104では、学習モデル生成部622は、通信部68を介して外部装置のデータベースDBから生産ライン情報D2を取得する。
ステップS106では、学習モデル生成部622は、CO2排出量を取得する。本実施形態では、学習モデル生成部622は、通信部68を介して、センサ70との無線通信により、生産ラインLnごとの電力消費量を取得する。学習モデル生成部622は、取得した電力消費量に、CO2排出係数記憶部646に格納されたCO2排出係数を乗じることによりCO2排出量を算出する。なお、CO2排出量は、電力消費量を取得したセンサ70によって算出されてもよく、この場合には、情報処理装置60は、通信部68を介してセンサ70からCO2排出量を取得する。
本実施形態では、学習モデル生成部622は、製品を一個生産するごとに発生した電力消費量をセンサ70から取得し、製品を一個生産するごとに発生したCO2排出量を算出する。ただし、これに限らず、予め定められた期間中に複数の製品を生産することで発生したCO2排出量の総量を取得してもよく、総量を生産数で除算することにより製品一個あたりに発生したCO2排出量を算出してもよい。学習モデル生成部622は、取得した製品情報D1、生産ライン情報D2、ならびにCO2排出量と、製品のシリアル番号とを対応付けた機械学習用のデータセットのデータベースを生成する。
図5は、機械学習用データセットのデータベースMDを模式的に示す説明図である。図5に示すように、データベースMDでは、取得した製品情報D1の各項目と、生産ライン情報D2の各項目と、ならびにCO2排出量と、製品のシリアル番号とが対応付けられて記録されている。
図4に戻り、ステップS110では、学習モデル生成部622は、記憶装置64に格納された機械学習用のデータセットを用いた機械学習を行い、学習済みの学習モデルを生成する。本実施形態では、学習モデル生成部622は、データベースMDに記録されている製品情報、および生産ライン情報を説明変数(explanatory variable)とし、二酸化炭素排出量を目的変数(response variable)とした回帰問題の教師あり学習を行う。なお、説明変数は、入力変数、独立変数などとも呼ばれ、目的変数は、応答変数、従属変数などとも呼ばれる。学習モデル生成部622は、例えば、最小二乗法等の線形回帰(linear regression)を用いた機械学習を行ってもよい。学習モデル生成部622は、例えば、再帰型ニューラルネットワーク(RNN:Recurrent neural network)、一般回帰ニューラルネットワーク(General Regression Neural Network)、あるいはランダムフォレスト(Random Forest)等を用いた機械学習を行ってもよい。
図6は、推定工程の詳細を示すフローチャートである。ステップS202は、生産予定製品の製品情報および生産ライン情報を取得する取得工程であり、CO2排出量推定部624は、生産予定製品の製品情報D1および生産ライン情報D2を、外部装置のデータベースDBから取得する。生産予定製品の製品情報D1および生産ライン情報D2は、例えば、ユーザによる入力部67の操作により入力されてもよい。本実施形態では、生産予定製品の製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目には、ユーザにより選択可能な複数の水準を設定することができる。
図7は、生産予定製品の製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目の設定方法を示す説明図である。図7に示す表TB1は、二酸化炭素排出量の推定値を算出するための設定画面であり、例えば、表示部66に表示される。ユーザは、入力部67の操作により、生産予定製品の製品情報D1としての項目82,84や、生産予定製品の生産ライン情報D2としての項目85,86を入力あるいは選択することができる。図7の例では、項目84は、生産予定製品に用いられる材料名を示している。本実施形態では、生産予定製品の設計段階の候補として、複数の水準としての材料M1と、材料M2とが設定されている。同様に、項目86は、生産予定製品の工程PR1の生産条件を示しており、複数の水準としての設定値C1と、設定値C2とが設定されている。すべての項目の入力を終えて実行ボタン88が操作されると、学習済みモデルによる二酸化炭素排出量の推定値が、各項目に設定された水準の組み合わせごとに二酸化炭素排出量の推定値の算出を開始する。
図6に戻り、ステップS204では、CO2排出量推定部624は、生産予定製品の製品情報D1および生産ライン情報D2を、学習モデル記憶部648に格納された学習済みモデルに入力する。製品情報D1および生産ライン情報D2の項目に複数の水準が設定されている場合には、CO2排出量推定部624は、製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目に設定された複数の水準の全ての組み合わせを学習済みモデルに入力する。
ステップS206では、CO2排出量推定部624は、学習済みモデルから得られたCO2排出量の推定値を表示部66に出力する。ステップS208では、ユーザは、製品情報D1および生産ライン情報D2を決定する。より具体的には、製品情報D1および生産ライン情報D2の項目に複数の水準が含まれる場合には、ユーザは、学習済みモデルから得られたCO2排出量の推定値を参照して、そのうちの一つの水準を選定する。
図8は、二酸化炭素排出量の推定値の算出結果の一例を示す説明図である。図8に示す表TB2は、例えば、図7で示した実行ボタン88の操作がされた後に表示部66に表示される。表TB2では、二酸化炭素排出量の推定値は、製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目に設定された複数の水準の組み合わせごとに示されている。図8の例では、図7で示した項目84の材料M1,M2と、項目86の設定値C1,C2との4通りの組み合わせのそれぞれにおいて、二酸化炭素排出量の推定値が示されている。このように構成することにより、ユーザは、生産予定製品の設計段階において、製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目に複数の水準が候補として挙げられる場合に、その組み合わせごとのCO2排出量の推定値を参照することができる。したがって、使用者は、CO2排出量の推定値に基づいて生産予定製品の製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目を設定することができる。
以上、説明したように、本実施形態の情報処理装置60に格納されたプログラムは、製品WKの設計段階で設定可能な製品情報D1を取得する取得機能と、学習済みの学習モデルに生産予定製品の製品情報D1を入力することにより、生産予定製品が生産された場合に発生する二酸化炭素排出量を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させる。本実施形態のプログラムによれば、生産予定製品の製品情報D1を用いて二酸化炭素排出量を推定することができる。したがって、生産予定製品の設計段階で二酸化炭素排出量を推定することができ、二酸化炭素排出量を考慮した製品設計を行うことができる。
本実施形態の情報処理装置60に格納されたプログラムは、取得機能は、さらに、エネルギ情報としての二酸化炭素排出量を取得する機能を含んでおり、取得した製品情報D1と、二酸化炭素排出量との組み合わせを含むデータセットを用いて学習モデルを学習させる学習機能をコンピュータに実現させる。本実施形態のプログラムによれば、二酸化炭素排出量を推定する際に取得するデータセットを用いて学習モデルを学習させることができる。したがって、生産予定製品のデータセットを用いて二酸化炭素排出量を推定するごとに学習モデルが学習され、二酸化炭素排出量の推定精度を向上させることができる。
本実施形態の情報処理装置60に格納されたプログラムによれば、学習済みモデルは、製品を一個生産するごとに発生した二酸化炭素排出量を用いて学習されている。本実施形態のプログラムによれば、予め定められた期間中に発生した二酸化炭素排出量の総量を取得する場合と比較して、二酸化炭素排出量の推定精度を向上させることができる。
本実施形態の情報処理装置60に格納されたプログラムは、取得機能として、さらに、製品WKの設計段階で設定可能な生産ライン情報D2であって、製品WKを生産するために生産ラインLnに設定される生産条件を含む生産ライン情報D2を取得する機能をコンピュータに実現させる。本実施形態のプログラムによれば、二酸化炭素排出量の推定に用いるデータ数を増加させることにより、二酸化炭素排出量の推定精度を向上させることができる。
本実施形態の情報処理装置60に格納されたプログラムは、生産ライン情報D2には、生産条件、作業種類、生産ラインLnの設置場所、生産ラインLnに含まれる設備台数、生産ラインLnによる製品WKの処理時間、製品WKの処理に用いられる金型に関する金型情報、および生産ラインLnによって加工される直前の製品WKの設計値を含む設計情報が含まれている。本実施形態のプログラムによれば、二酸化炭素排出量に対して統計的に有意な因子を、生産ライン情報D2の項目に設定することにより、生産ライン情報D2を用いた二酸化炭素排出量の推定精度を向上させることができる。
本実施形態の情報処理装置60に格納されたプログラムは、製品情報D1には、製品WKの材料名および材質を含む材料情報、製品WKの寸法、製品WKの重量、および製品WKの寸法および重量に許容される設定公差が含まれている。本実施形態のプログラムによれば、二酸化炭素排出量に対して統計的に有意な因子を、製品情報D1の項目に設定することにより、製品情報D1を用いた二酸化炭素排出量の推定精度を向上させることができる。
B.他の実施形態:
(B1)上記第1実施形態では、製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目には、ユーザにより選択可能な複数の水準を設定する例を示した。これに対して、製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目には、単数の水準が設定されてもよい。この形態であっても、製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目に設定された単数の水準を用いて、二酸化炭素排出量の推定値を出力することができる。
(B2)上記第1実施形態では、製品情報D1および生産ライン情報D2の項目に複数の水準が含まれる場合には、ユーザが一つの水準を選定する例を示した。これに対して、製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目の水準は、例えば、二酸化炭素排出量が最小となる製品情報D1および生産ライン情報D2の各項目の水準の組み合わせを選択するなど、情報処理装置60が予め設定された条件にしたがって決定されてもよい。この場合には、図8で示した表TB2の生成が省略されてもよい。
(B3)上記第1実施形態では、製品情報D1および生産ライン情報D2の双方の情報を用いて二酸化炭素排出量の推定値を算出する例を示した。これに対して、例えば、製品情報D1のみを用いることにより二酸化炭素排出量の推定精度が充分に得られる場合などには、学習モデル生成部622およびCO2排出量推定部624は、生産ライン情報D2を取得しなくてもよい。
(B4)上記第1実施形態では、情報処理装置60がエネルギ情報としての二酸化炭素排出量を推定する例を示した。これに対して、情報処理装置60は、メタン(CH4)などの二酸化炭素以外の温室効果ガスの排出量を推定してもよい。また、情報処理装置60は、二酸化炭素排出量に代えて、またはこれとともに、電力消費量などのエネルギ消費量を推定してもよい。例えば、情報処理装置60は、製品情報D1および生産ライン情報D2と、エネルギ消費量との関係を学習し、生産予定製品の製品情報D1および生産ライン情報D2を用いてエネルギ消費量を推定してもよい。また、得られたエネルギ消費量の推定値に、さらに、CO2排出係数を乗じることで二酸化炭素排出量の推定値が得られてもよい。また、情報処理装置60は、エネルギ消費量と温室効果ガスの排出量との双方を推定してもよい。
(B5)上記第1実施形態では、エネルギ情報推定方法が学習工程を備える例を示した。これに対して、学習モデル記憶部648に格納された学習モデルが充分に学習されている場合などには、ステップS10の学習工程を省略してステップS20の推定工程のみが実行されてもよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
60…情報処理装置、61…バス、62…CPU、64…記憶装置、66…表示部、67…入力部、68…通信部、70…センサ、72…検出部、74…通信部、82~86…項目、88…実行ボタン、622…学習モデル生成部、624…CO2排出量推定部、640…エネルギ情報記憶部、642…製品情報記憶部、644…生産ライン情報記憶部、646…CO2排出係数記憶部、648…学習モデル記憶部、D1…製品情報、D2…生産ライン情報、DB…データベース、Ln…生産ライン、MD…データベース、PR1,PR2…工程、TB1,TB2…表、WK…製品

Claims (8)

  1. プログラムであって、
    製品の設計段階で設定可能な前記製品の仕様に関する設計値を含む製品情報を取得する取得機能と、
    前記製品の生産により発生したエネルギ消費量と温室効果ガスの排出量との少なくともいずれかを含むエネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習済みの学習モデルに、生産を予定する生産予定製品の製品情報を入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させ
    前記取得機能は、さらに、前記製品の設計段階で設定可能であり、前記製品を生産するために生産ラインに設定される生産条件を含む生産ライン情報を取得する機能を含み、
    前記推定機能は、前記生産ライン情報、前記製品情報、および前記エネルギ情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習させた前記学習モデルに、前記生産予定製品の製品情報と、前記生産予定製品を生産するための生産ライン情報とを入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する機能を含み、
    前記製品情報に含まれる前記設計値、および前記生産ライン情報に含まれる前記生産条件は、それぞれ、ユーザにより選択可能な複数の水準を含み、
    前記推定機能は、前記複数の水準の組み合わせごとに前記エネルギ情報を推定し、推定された前記エネルギ情報を、前記複数の水準の組み合わせごとに表示部に表示する、
    プログラム。
  2. 請求項1に記載のプログラムであって、
    前記取得機能は、さらに、前記エネルギ情報を取得する機能を含み、
    前記取得機能により取得された前記エネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて前記学習モデルを学習させる学習機能を、コンピュータに実現させる、
    プログラム。
  3. 請求項1に記載のプログラムであって、
    前記学習モデルは、前記製品を一個生産するごとに発生した前記エネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習済みである、
    プログラム。
  4. 請求項に記載のプログラムであって、
    前記生産ライン情報には、さらに、前記生産ラインによる前記製品の処理に手動による作業が含まれるか否かを示す作業種類、前記生産ラインの設置場所、前記生産ラインに含まれる設備台数、前記生産ラインによる前記製品の処理時間、前記製品の処理に用いられる金型に関する金型情報、および前記生産ラインによって処理される直前の製品の設計値を含む設計情報のうち少なくともいずれか一つが含まれる、
    プログラム。
  5. 請求項1に記載のプログラムであって、
    前記製品情報には、前記製品の材料名および材質を含む材料情報、前記製品の寸法、前記製品の重量、および前記製品の寸法および重量に許容される設定公差のうち少なくともいずれか一つが含まれる、
    プログラム。
  6. 請求項1に記載のプログラムであって、
    更に、前記複数の水準のうち、推定された前記エネルギ情報が最小となる水準の組み合わせを選択する機能をコンピュータに実現させる、
    プログラム。
  7. 情報処理装置であって、
    製品の設計段階で設定可能な前記製品の仕様に関する設計値を含む製品情報を取得する取得部と、
    前記製品の生産により発生したエネルギ消費量と温室効果ガスの排出量との少なくともいずれかを含むエネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習済みの学習モデルに、生産を予定する生産予定製品の製品情報を入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する推定部と、を備え、
    前記取得部は、さらに、前記製品の設計段階で設定可能であり、前記製品を生産するために生産ラインに設定される生産条件を含む生産ライン情報を取得し、
    前記推定部は、前記生産ライン情報、前記製品情報、および前記エネルギ情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習させた前記学習モデルに、前記生産予定製品の製品情報と、前記生産予定製品を生産するための生産ライン情報とを入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定し、
    前記製品情報に含まれる前記設計値、および前記生産ライン情報に含まれる前記生産条件は、それぞれ、ユーザにより選択可能な複数の水準を含み、
    前記推定部は、前記複数の水準の組み合わせごとに前記エネルギ情報を推定し、推定された前記エネルギ情報を、前記複数の水準の組み合わせごとに表示部に表示する、
    情報処理装置。
  8. エネルギ情報推定方法であって、
    情報処理装置が、製品の設計段階で設定可能な前記製品の仕様に関する設計値を含む製品情報を取得する取得工程と、
    前記情報処理装置が、前記製品の生産により発生したエネルギ消費量と温室効果ガスの排出量との少なくともいずれかを含むエネルギ情報と、前記製品情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習済みの学習モデルに、生産を予定する生産予定製品の製品情報を入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定する推定工程と、を備え、
    前記取得工程において、前記情報処理装置は、さらに、前記製品の設計段階で設定可能であり、前記製品を生産するために生産ラインに設定される生産条件を含む生産ライン情報を取得し、
    前記推定工程において、前記情報処理装置は、前記生産ライン情報、前記製品情報、および前記エネルギ情報との組み合わせを含むデータセットを用いて学習させた前記学習モデルに、前記生産予定製品の製品情報と、前記生産予定製品を生産するための生産ライン情報とを入力することにより、前記生産予定製品が生産された場合に発生する前記エネルギ情報を推定し、
    前記製品情報に含まれる前記設計値、および前記生産ライン情報に含まれる前記生産条件は、それぞれ、ユーザにより選択可能な複数の水準を含み、
    前記推定工程において、前記情報処理装置は、前記複数の水準の組み合わせごとに前記エネルギ情報を推定し、推定された前記エネルギ情報を、前記複数の水準の組み合わせごとに表示部に表示する、
    エネルギ情報推定方法。
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