JP7675787B2 - 環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体及びその調製方法 - Google Patents

環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体及びその調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、コロイド材料の技術分野に関し、具体的には、環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法に関する。
コロイド本体とは、コロイド粒子を構造要素として構成されたマイクロカプセルを指す。コロイド本体の調製は、一般に、エマルション液滴の表面でコロイド粒子が自己集合することによって完了する。この種類の特殊な中空材料は、多孔質のシェルと機能的な構造要素を有するため、生物医学、細胞移植、機能性食品、石油産業などで幅広い応用が期待されている。
既存技術では、コロイドの合成は、主にソフトテンプレート法又はハードテンプレート法を使用し、ハードテンプレート法は、コア/シェル構造に機能性材料粒子を導入することができ、しかし、テンプレートを除去する必要があり、各種の機能性材料粒子の表面を一重のコロイド粒子で構成されたシェルで覆うことが困難であるなどの問題がある。なお、現在、異なる機能を有するコロイド本体を調製する場合、対応する機能を有するコロイド粒子要素を使用してコロイドのシェルを構築する傾向があり、対応する機能性材料をコロイド本体の空洞に導入する試みはほとんど行われていない。
極小細孔と多機能性を兼ね備えたコロイド本体をどのように見つけ出すか、また媒体伝送への応用については、依然として詳細な研究が必要である。
中国特許出願第CN102351459A号は、コンクリートの高pH環境で刺激挙動に応答して、シェル層が緻密から疎に変化する徐放性減水剤マイクロカプセルの調製方法を開示する。しかし、極小細孔磁性コロイド本体ではないため、媒体での伝送に適用できない。
本発明は、環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体及びその調製方法を提供する。
具体的には、以下の技術的解決手段によって実現される。
環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法であって、以下のステップとを含む。
(1)Feナノ粒子の合成
95~105体積部の有機油水溶液と95~105体積部の無水塩化第二鉄水溶液をゆっくり混合し、次に、十分に撹拌して赤茶色の沈殿物を生成し、10~15分間撹拌し、次に、固液混合物を濾過し、ふるい上を収集して洗浄し、次に、洗浄後に得られた固形物を乾燥させてワックス状物質を得て、乾燥させたワックス状物質を53~68体積部の有機溶媒内に加え、次に、5~8体積部の一価不飽和脂肪酸を該溶液に加え、均一に撹拌した後、溶液を水熱反応釜内に入れ、160~190℃の温度条件下で3~6時間反応させ、その後、反応生成物を取り出し、有機溶媒で洗浄し、次に、磁石で磁気分離して6~12nmのFeナノ粒子を得て、得られたFeナノ粒子を非極性溶媒に分散させ、Feナノ粒子分散液を得る。
(2)Fe@NHナノ粒子の合成
ステップ(1)で得られたFeナノ粒子分散液内に0.3~0.8%(v/v)のアミノシランカップリング剤及び0.005~0.02%(v/v)の有機酸を加え、次に、室温下で撹拌し、22~26時間反応させた後、磁石で固液分離し、固形物を洗浄し、凍結乾燥し、Fe@NHナノ粒子を得る。
(3)PVBC鎖の合成
3~6体積部の超脱水カチオン重合溶媒内に0.01~0.05体積部の開始剤を加え、マグネチックスターラで撹拌し、1~5分間撹拌した後、1~5体積部の4-クロロメチルスチレンVBCモノマーを加え、撹拌を継続し、25~35分間反応させ、鎖サイズがステップ(2)で得られたFe@NH粒子の直径と等しい活性PVBCポリマー鎖溶液を合成する。
(4)PVBC-Fe@NH複合ナノ粒子の調製
ステップ(2)で調製したFe@NHナノ粒子を超脱水カチオン重合溶媒に分散させ、Fe@NHナノ粒子と超脱水カチオン重合溶媒との比は15~25mg:8~12mLであり、次に、混合液を超音波処理し、超音波処理しながら、ステップ(3)で調製した活性PVBC高分子鎖溶液を混合液にゆっくり加え、体系の色が淡いピンク色に変化する量の活性PVBCポリマー鎖溶液を加え、次に、0.8~1.5時間超音波処理し続け、磁石で固液分離し、固形物を塩化メチレンで洗浄してPVBC-Fe@NH粒子を得る。
(5)環境応答性の複合ナノ粒子の調製
密閉容器内で、ステップ(4)で調製した2~4重量部のPVBC-Fe@NH粒子を0.5~1.5重量部のトリス[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミン、0.5~1.5重量部の超脱水イソプロピルアルコール、ジエチルアミノエチルメタクリレートモノマーと混合し、ジエチルアミノエチルメタクリレートモノマーの添加量と超脱水イソプロピルアルコールの添加量との比は、(9~11)μL:(0.8~1.2)mgであり、次に、容器を液体窒素に入れて凍結させ、同時に不活性ガスを混合物内に入れ、5~8分間後、真空引き処理に切り替え、5~8分間真空引きした後に解凍処理し、凍結-真空-解凍操作を2~6回繰り返し、凍結及び不活性ガス保護条件下で0.6~1.2重量部の臭化第一銅を加え、次に、再度凍結・真空・解凍操作を行った後、密閉容器を密封し、次に、密閉容器全体を55~65℃の恒温振とう器に入れて10~13時間振とう反応させ、磁石で固液分離し、次に、固形物を洗浄し、pH応答性の複合ナノ粒子を得る。
又は、密閉容器内で、ステップ(4)で調製した1.5~2.5重量部のPVBC-Fe@NH粒子を1.5~2.5重量部のトリス[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミン、N,N-ジメチルホルムアミド、195~205重量部のN-イソプロピルアクリルアミドモノマーと混合し、N,N-ジメチルホルムアミドの添加量とN-イソプロピルアクリルアミドの添加量との比は、(0.5~1.5)mL:(95~105)mgであり、次に、容器を液体窒素に入れて凍結させ、同時に不活性ガスを混合物内に入れ、5~8分間後、真空引き処理に切り替え、5~8分間真空引き処理した後に解凍処理し、凍結・真空・解凍操作を2~6回繰り返し、凍結及び不活性ガス保護条件下で0.6~1.2重量部の臭化第一銅を加え、次に、再度凍結・真空・解凍操作を行った後、密閉容器を密封し、次に、密閉容器全体を55~75℃の恒温振とう器に入れて10~13時間振とう反応させ、処理後、磁石で固液分離し、次に、固形物を洗浄し、温度応答性の複合ナノ粒子を得る。
(6)極小細孔を有する環境応答性コロイド本体の調製
ステップ(5)で調製した環境応答性の複合ナノ粒子をアルカリ溶液(例えば、アンモニア水)の入ったガラス容器内に分散させ、環境応答性の複合ナノ粒子とアルカリ溶液との比は、(1.5~2.5)mg:(1.8~2.6)mLであり、アルカリ溶液のpH値は8~10であり、次に、ガラス容器内にアルカリ溶液の体積の8~15%のトルエンを加え、0.5~1.2分間超音波処理した後に均一なエマルジョンを得て、次に、得られたエマルジョンにトルエン体積の0.5~1.6倍のグルタルアルデヒド水溶液を加え、氷酢酸を加えて水相のpHを4~6に調整し、30~60分間静置した後、その中に環境応答性の複合ナノ粒子重量の1~3倍の水素化ホウ素ナトリウムを加え、30~60分間反応させた後、極小細孔の環境応答性コロイド本体を得る。
又は、ステップ(5)で調製した環境応答性の複合ナノ粒子をアルカリ溶液(例えば、アンモニア水)の入ったガラス容器内に分散させ、環境応答性の複合ナノ粒子とアルカリ溶液との比は、(1.5~2.5)mg:(0.8~1.6)mLであり、次に、そのガラス容器内にアルカリ溶液の体積の8~15%のトルエンを加え、ガラス容器を45~55℃の水中に入れ、0.5~1.2分間超音波処理した後に均一なエマルジョンを得て、次に、得られたエマルジョンにトルエン体積の1.5~2.6倍のグルタルアルデヒド水溶液を加え、氷酢酸を加えて水相のpHを4~6に調整し、30~60分間静置した後、その中に環境応答性の複合ナノ粒子重量の1~3倍の水素化ホウ素ナトリウムを加え、30~60分間反応させた後、極小細孔の環境応答性コロイド本体を得る。
好ましくは、ステップ(1)における前記有機油水溶液はオレイン酸ナトリウム水溶液、前記有機溶媒はエタノール、一価不飽和脂肪酸はオレイン酸、前記非極性溶媒はトルエン、前記水熱反応釜はポリテトラフルオロエチレン水熱反応釜、前記Feナノ粒子分散液は、5~8mgのFeナノ粒子を28~33mLの非極性溶媒内に分散させた分散液である。
好ましくは、ステップ(1)における有機油水溶液のモル濃度は0.1~0.3M、無水塩化第二鉄水溶液のモル濃度は0.1~0.3Mであり、ステップ(1)では、ふるい上を収集して、脱イオン水で洗浄し、前記乾燥は真空オーブンで行われ、乾燥温度は30~40℃、乾燥時間は18~24時間である。
好ましくは、ステップ(2)では、前記アミノシランカップリング剤は3-アミノプロピルトリエトキシシラン、前記有機酸は酢酸である。
好ましくは、ステップ(3)では、合成した活性PVBCポリマー鎖溶液におけるPVBCポリマー鎖の分子量は30~40kDaである。
好ましくは、前記超脱水カチオン重合溶媒は超脱水ジクロロメタン、ステップ(6)におけるアルカリ溶液はpH=8~10(好ましくは、9)の水酸化ナトリウム水溶液又はアンモニア水、ステップ(3)における前記開始剤は三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体である。
好ましくは、ステップ(3)では、ステップ(2)で得られたFe@NH粒子の直径と等しい鎖サイズを有する活性PVBCポリマー鎖溶液が合成され、前記直径は、活性PVBCポリマー鎖溶液の鎖長とFe@NH粒子の直径との比の0.8~1.5:1に相当する。
好ましくは、ステップ(5)における不活性ガスは窒素、密閉容器はポリマー管であり、pH応答性の複合ナノ粒子はイソプロピルアルコールで洗浄され、温度応答性の複合ナノ粒子はDMFで洗浄される。
環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体であって、上記調製方法によって得られ、前記環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体は、隣接する複合ナノ粒子が六方最密充填形態で積み重ねられて極小細孔を生成し、極小細孔直径の断面積は、0.04×dnmであり、dは複合ナノ粒子の直径である。
触媒、濃縮、指向性輸送、及び制御放出を統合した媒体伝送での環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の応用であって、前記環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体は、上記方法で調製された極小細孔の磁性コロイド本体、又は上記環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体である。
本発明の有益な効果は、以下のとおりである。
本発明は、水/油界面での両親媒性の機能性ナノ粒子の乳化、集合及び架橋を通じて、調製可能な細孔サイズを有する多機能性コロイド本体を調製するための簡単な方法を提供する。磁気応答を有する両親媒性の単鎖ポリマーナノ粒子を設計及び調製するか、制御可能なリビングラジカル重合を通じてpH/温度応答性ポリマーをグラフトしてポリマーブラシナノ粒子を調製すると、それらに複数の機能を付与し、統合された触媒、濃縮、指向性輸送及び制御放出を実現でき、ソフトテンプレート法を使用して、均一なサイズ及び形態を有する多機能コロイド本体を調製し、コロイド本体の細孔は、隣接する複合ナノ粒子を六方最密充填形態で積み重ねることによって生成され、理論上の面積は0.04×dnm(dは選択したナノ粒子の直径)になる。極小細孔を有する多機能コロイド本体は、制御可能な媒体伝送の分野に適用され得る。
本発明は、調製した単鎖ナノ粒子をATRP高分子開始剤として使用し、ATRP重合プロセス中の各添加材料の比、順序、反応温度、時間などのパラメータを合理的に設定することにより、粒子の片側のポリマー主鎖に環境応答性ポリマー側鎖をグラフトして、環境応答性を有する複合ナノ粒子を調製する。
本発明では、極小細孔の磁性コロイド本体の調製プロセスに複合粒子の異なる環境応答性(pH/温度)に応じて分散液のpH値及び温度値を調整するため、粒子は両親媒性の性質を持ち、その後の粒子の乳化要件を満たす。架橋プロセスでは、架橋剤及び還元剤の種類及び添加割合を合理的に設定することにより、調製したコロイド本体は安定し、細孔を本発明の要求する細孔範囲内に合理的に制御する。
本発明による環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製プロセスの概略図である。 本発明によるエマルション液滴ソフトテンプレート法によって調製された環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体のレーザー共焦点走査型顕微鏡写真である。ここで、図2における左図は、レーザー光として通常の光源を使用して走査した写真であり、右図は、レーザー光と波長488nmの光源を使用し、同じ視野で観察したエマルション液滴であり、油相はスダンIIIで予め染色されている。 本発明によって調製された環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の走査型電子顕微鏡SEM写真である。ここで、図3における左図の拡大倍率は45k、右図の拡大倍率は120kである。 本発明による環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体構成要素のpH応答性の概略図である。 本発明による環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の磁気応答性及び温度応答性の概略図である。
本発明の解決しようとする技術的問題、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び特定の実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。
(実施例1)
本実施例は、本発明に記載の極小細孔を有するpH応答性コロイド本体を提供し、エマルション液滴ソフトテンプレートを使用し、コロイド本体のサイズは約2μmである。調製プロセスは、図1に示され、具体的には、以下のステップを含む。
(1)Feナノ粒子の合成
100mLのオレイン酸ナトリウム水溶液(0.2M)と100mLの無水塩化第二鉄水溶液(0.2M)を混合し、十分に撹拌し、赤茶色の沈殿物を生成し、濾過して脱イオン水で洗浄した後、真空オーブンで乾燥させる。乾燥させたワックス状物質を60mLのエタノールに溶解し、6mLのオレイン酸を加えて均一に混合し、ポリテトラフルオロエチレン高圧反応釜に移し、180℃で5時間反応させる。無水エタノールで洗浄し、磁石で分離した後、トルエンに分散させて使用に備え、そのサイズは、約10nmである。
(2)Fe@NHナノ粒子の合成
6mgのFeナノ粒子トルエン分散液(30mL)内に0.5%(v/v)の3-アミノプロピルトリエトキシシランと0.01%(v/v)の酢酸を加え、室温で24時間撹拌して反応させる。トルエンで洗浄し、磁石で分離した後、凍結乾燥させ、使用に備える。
(3)PVBC鎖の合成
5mLの超脱水ジクロロメタン内に20μLの三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を加え、マグネチックスターラで撹拌しながら3mLの4-クロロメチルスチレンVBCモノマーを加え、室温で30分間反応し、分子量34.3kDaのPVBCポリマー鎖を合成し、その鎖サイズ(流体力学的直径)は、Fe@NH2粒子の直径と等しい。
(4)PVBC-Fe@NH両親媒性ナノ粒子の調製
20mgのFe@NHを10mLの超脱水ジクロロメタンに分散させる。超音波条件下で、体系が淡いピンク色になり始めるまで、ステップ(3)における前記活性PVBC鎖溶液をゆっくり加え、1時間超音波反応させる。塩化メチレンで洗浄し、磁石で収集した後、それらをPVBC-Fe@NH粒子としてマークする。
(5)pH応答性PVBC-g-PDEAEMA-Fe@NHナノ粒子の調製
25mLのポリマー管内に、15mgの調製したPVBC-Fe@NH複合粒子、5mgのトリス[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミン(Me6TREN)、5mLの超脱水イソプロピルアルコール、50μLのジエチルアミノエチルメタクリレート(DEAEMA)モノマーを加え、窒素ガス-真空引き-解凍のサイクルを3回繰り返し、凍結状態及び窒素保護下で5mgの臭化銅(CuBr)を加え、再度サイクルを行った後、真空状態下でポリマー管を密閉する。ポリマー管を60℃の恒温シェーカーに入れて12時間振とうしてATRP反応させる。反応終了後、pH応答性PVBC-g-PDEAEMA-Fe@NH複合ナノ粒子をイソプロピルアルコールで洗浄し、磁石で収集する。
水素核磁気共鳴分光法H NMRで側鎖PDEAEMAのグラフト長を特性評価しようとする場合、反応後の積分計算を容易にするために、反応前に31μLのN,N-ジメチルアセトアミドをマーカーとして体系に加えることができる。
PVBC-g-PDEAEMA-Fe@NHナノ粒子のpH応答プロセスは、図4に示される。
(6)極小細孔を有する磁性及びpH応答性コロイド本体の調製
ステップ(5)における前記PVBC-g-PDEAEMA-Fe@NHナノ粒子2mgを2mLの水(pH=9)に分散させ、その中に0.2mLのトルエン(スダンIIIで予め染色され)を加え、1分間超音波処理し、均一なエマルションを得て、図2に示すように、レーザー共焦点顕微鏡下で約2μmのサイズの液滴が現れる。上記で得られたエマルジョン内の水相に0.2mLのグルタルアルデヒド水溶液を加え、水相のpHを5に調整し、動的シッフ塩基結合を形成した後、水素化ホウ素ナトリウムで還元し、極小細孔を有する磁性コロイド本体とpH応答性コロイド本体を得る。
(実施例2)
本実施例は、本発明に記載の極小細孔を有する温度応答性コロイド本体を提供し、エマルション液滴ソフトテンプレートを使用し、コロイド本体のサイズは約1μmであり、図3に示すように、具体的には、以下のステップを含む。
(1)Feナノ粒子の合成
100mLのオレイン酸ナトリウム水溶液(0.2M)と100mLの無水塩化第二鉄水溶液(0.2M)を混合し、十分に撹拌し、赤茶色の沈殿物を生成し、濾過して脱イオン水で洗浄した後、真空オーブンで乾燥させる。乾燥させたワックス状物質を60mLのエタノールに溶解し、6mLのオレイン酸を加えて均一に混合し、ポリテトラフルオロエチレン高圧反応釜に移し、180℃で5時間反応させる。無水エタノールで洗浄し、磁石で分離した後、トルエンに分散させて使用に備え、そのサイズは、約10nmである。
(2)Fe@NH2ナノ粒子の合成
6mgのFeナノ粒子トルエン分散液(30mL)内に0.5%(v/v)の3-アミノプロピルトリエトキシシランと0.01%(v/v)の酢酸を加え、室温で24時間撹拌して反応させる。トルエンで洗浄し、磁石で分離した後、凍結乾燥させ、使用に備える。
(3)PVBC鎖の合成
5mLの超脱水ジクロロメタン内に20μLの三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を加え、マグネチックスターラで撹拌しながら3mLの4-クロロメチルスチレンVBCモノマーを加え、室温で30分間反応し、分子量約35kDaのPVBCポリマー鎖を合成し、その鎖サイズ(流体力学的直径)は、Fe@NH2粒子の直径と等しい。
(4)PVBC-Fe@NH両親媒性ナノ粒子の調製
20mgのFe@NHを10mLの超脱水ジクロロメタンに分散させる。超音波条件下で、体系が淡いピンク色になり始めるまで、ステップ(3)における前記活性PVBC鎖溶液をゆっくり加え、1時間超音波反応させる。塩化メチレンで洗浄し、磁石で収集した後、それらをPVBC-Fe@NH粒子としてマークする。
(5)温度応答性PVBC-g-PNIPAM-Fe@NHナノ粒子の調製
25mLのポリマー管内に、10mgの調製したPVBC-Fe@NH複合粒子、10mgのトリス[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミン(Me6TREN)、2mLのN,N-ジメチルホルムアミドDMF、0.2gのN-イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)モノマーを加え、窒素ガス-真空引き-解凍のサイクルを3回繰り返し、凍結状態及び窒素保護下で5mgの臭化銅(CuBr)を加え、再度サイクルを行った後、真空状態下でポリマー管を密閉する。ポリマー管を70℃の恒温シェーカーに入れて12時間振とうしてATRP反応させる。反応終了後、温度応答性PVBC-g-PNIPAM-Fe@NH2複合ナノ粒子をDMFで洗浄し、磁石で収集する。
(6)極小細孔を有する磁性及び温度応答性コロイド本体の調製
ステップ(5)における前記PVBC-g-PNIPAM-Fe@NH粒子2mgを1mLの熱水内に分散させ、その中に0.1mLのトルエンを加え、ガラス瓶を50℃の熱水内に入れ、1分間超音波処理して均一なエマルジョンを得る。上記で得られたエマルジョン内の水相に0.2mLのグルタルアルデヒド水溶液を加え、水相のpHを5に調整し、動的シッフ塩基結合を形成した後、水素化ホウ素ナトリウムで還元し、極小細孔を有する磁性コロイド本体と温度応答性コロイド本体を得る。
(適用例)
本発明の極小細孔を有する磁性及び温度応答性コロイドは、温度感受性PNIPAMの最低溶解度LCST(約32℃)で、差別化された親水性/親油性を示すことができ、外部温度がLCSTよりも低い場合は親水性になり、外部温度がLCSTよりも高い場合は親油性になる。温度応答性及び磁気応答性を利用することで、磁気制御による分散及び収集、並びに水油二相物質の制御可能な吸収及び放出を実現でき、具体的な温度応答プロセスは、図5に示され、40℃の水油二相分離体系に前記コロイド本体を加え、油相が空洞に吸収され、コロイド本体が水相中に均一に分散し、油相が消失することがわかり、同時に、外部磁石を使用して均一に分散したコロイド本体を収集し、体系溶液には明らかな層状構造がなく、システム温度を25℃まで下げると、油相が空洞から徐々に放出され、水相に浮き、最終的には明らかな層状構造が形成される。
本発明に記載の極小細孔磁性コロイド本体は、触媒、濃縮、指向性輸送、及び制御放出を統合し、制御可能な媒体伝送の分野に適用され得る。
本発明に関連する当該技術分野で周知の技術については、詳細には説明しない。上記説明は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定することを意図するものではなく、本発明の精神及び原理内で行われた修正、同等の置換及び改良などは本発明の保護範囲内に含まれるべきである。

Claims (10)

  1. 環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法であって、前記調製方法は、
    Feナノ粒子の合成のステップ(1)であって、
    95~105体積部の有機油水溶液と95~105体積部の無水塩化第二鉄水溶液をゆっくり混合し、次に、十分に撹拌して赤茶色の沈殿物を生成し、10~15分間撹拌し、次に、固液混合物を濾過し、ふるい上を収集して洗浄し、次に、洗浄後に得られた固形物を乾燥させてワックス状物質を得て、乾燥させたワックス状物質を53~68体積部の有機溶媒内に加え、次に、5~8体積部の一価不飽和脂肪酸を該溶液に加え、均一に撹拌した後、溶液を水熱反応釜内に入れ、160~190℃の温度条件下で3~6時間反応させ、その後、反応生成物を取り出し、有機溶媒で洗浄し、次に、磁石で磁気分離して6~12nmのFeナノ粒子を得て、得られたFeナノ粒子を非極性溶媒に分散させ、Feナノ粒子分散液を得るステップ(1)と、
    Fe@NHナノ粒子の合成のステップ(2)であって、
    ステップ(1)で得られたFeナノ粒子分散液内に0.3~0.8%(v/v)のアミノシランカップリング剤及び0.005~0.02%(v/v)の有機酸を加え、次に、室温下で撹拌し、22~26時間反応させた後、磁石で固液分離し、固形物を洗浄し、凍結乾燥し、Fe@NHナノ粒子を得るステップ(2)と、
    PVBC鎖の合成のステップ(3)であって、
    3~6体積部の超脱水カチオン重合溶媒内に0.01~0.05体積部の開始剤を加え、マグネチックスターラで撹拌し、1~5分間撹拌した後、1~5体積部の4-クロロメチルスチレンVBCモノマーを加え、撹拌を継続し、25~35分間反応させ、鎖サイズがステップ(2)で得られたFe@NH粒子の直径と等しい活性PVBCポリマー鎖溶液を合成するステップ(3)と、
    PVBC-Fe@NH複合ナノ粒子の調製のステップ(4)であって、
    ステップ(2)で調製したFe@NHナノ粒子を超脱水カチオン重合溶媒に分散させ、Fe@NHナノ粒子と超脱水カチオン重合溶媒との比は15~25mg:8~12mLであり、次に、混合液を超音波処理し、超音波処理しながら、ステップ(3)で調製した活性PVBC高分子鎖溶液を混合液にゆっくり加え、体系の色が淡いピンク色に変化する量の活性PVBCポリマー鎖溶液を加え、次に、0.8~1.5時間超音波処理し続け、磁石で固液分離し、固形物を塩化メチレンで洗浄してPVBC-Fe@NH粒子を得るステップ(4)と、
    環境応答性の複合ナノ粒子の調製のステップ(5)であって、
    密閉容器内で、ステップ(4)で調製した2~4重量部のPVBC-Fe@NH粒子を0.5~1.5重量部のトリス[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミン、0.5~1.5重量部の超脱水イソプロピルアルコール、ジエチルアミノエチルメタクリレートモノマーと混合し、ジエチルアミノエチルメタクリレートモノマーの添加量と超脱水イソプロピルアルコールの添加量との比は、(9~11)μL:(0.8~1.2)mgであり、次に、容器を液体窒素に入れて凍結させ、同時に不活性ガスを混合物内に入れ、5~8分間後、真空引き処理に切り替え、5~8分間真空引きした後に解凍処理し、凍結-真空-解凍操作を2~6回繰り返し、凍結及び不活性ガス保護条件下で0.6~1.2重量部の臭化第一銅を加え、次に、再度凍結・真空・解凍操作を行った後、密閉容器を密封し、次に、密閉容器全体を55~65℃の恒温振とう器に入れて10~13時間振とう反応させ、磁石で固液分離し、次に、固形物を洗浄し、pH応答性の複合ナノ粒子を得て、
    又は、
    密閉容器内で、ステップ(4)で調製した1.5~2.5重量部のPVBC-Fe@NH粒子を1.5~2.5重量部のトリス[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミン、N,N-ジメチルホルムアミド、195~205重量部のN-イソプロピルアクリルアミドモノマーと混合し、N,N-ジメチルホルムアミドの添加量とN-イソプロピルアクリルアミドの添加量との比は、(0.5~1.5)mL:(95~105)mgであり、次に、容器を液体窒素に入れて凍結させ、同時に不活性ガスを混合物内に入れ、5~8分間後、真空引き処理に切り替え、5~8分間真空引き処理した後に解凍処理し、凍結・真空・解凍操作を2~6回繰り返し、凍結及び不活性ガス保護条件下で0.6~1.2重量部の臭化第一銅を加え、次に、再度凍結・真空・解凍操作を行った後、密閉容器を密封し、次に、密閉容器全体を55~75℃の恒温振とう器に入れて10~13時間振とう反応させ、処理後、磁石で固液分離し、次に、固形物を洗浄し、温度応答性の複合ナノ粒子を得るステップ(5)と、
    極小細孔を有する環境応答性コロイド本体の調製のステップ(6)であって、
    ステップ(5)で調製した環境応答性の複合ナノ粒子をアルカリ溶液の入ったガラス容器内に分散させ、環境応答性の複合ナノ粒子とアルカリ溶液との比は、(1.5~2.5)mg:(1.8~2.6)mLであり、アルカリ溶液のpH値は8~10であり、次に、ガラス容器内にアルカリ溶液の体積の8~15%のトルエンを加え、0.5~1.2分間超音波処理した後に均一なエマルジョンを得て、次に、得られたエマルジョンにトルエン体積の0.5~1.6倍のグルタルアルデヒド水溶液を加え、氷酢酸を加えて水相のpHを4~6に調整し、30~60分間静置した後、その中に環境応答性の複合ナノ粒子重量の1~3倍の水素化ホウ素ナトリウムを加え、30~60分間反応させた後、極小細孔の環境応答性コロイド本体を得て、
    又は、
    ステップ(5)で調製した環境応答性の複合ナノ粒子をアルカリ溶液の入ったガラス容器内に分散させ、環境応答性の複合ナノ粒子とアルカリ溶液との比は、(1.5~2.5)mg:(0.8~1.6)mLであり、次に、そのガラス容器内にアルカリ溶液の体積の8~15%のトルエンを加え、ガラス容器を45~55℃の水中に入れ、0.5~1.2分間超音波処理した後に均一なエマルジョンを得て、次に、得られたエマルジョンにトルエン体積の1.5~2.6倍のグルタルアルデヒド水溶液を加え、氷酢酸を加えて水相のpHを4~6に調整し、30~60分間静置した後、その中に環境応答性の複合ナノ粒子重量の1~3倍の水素化ホウ素ナトリウムを加え、30~60分間反応させた後、極小細孔の環境応答性コロイド本体を得るステップ(6)とを含むことを特徴とする、環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  2. ステップ(1)における前記有機油水溶液はオレイン酸ナトリウム水溶液、前記有機溶媒はエタノール、一価不飽和脂肪酸はオレイン酸、前記非極性溶媒はトルエン、前記水熱反応釜はポリテトラフルオロエチレン水熱反応釜、前記Feナノ粒子分散液は、5~8mgのFeナノ粒子を28~33mLの非極性溶媒内に分散させた分散液であることを特徴とする、請求項1に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  3. ステップ(1)における有機油水溶液のモル濃度は0.1~0.3M、無水塩化第二鉄水溶液のモル濃度は0.1~0.3Mであり、ステップ(1)では、ふるい上を収集して、脱イオン水で洗浄し、前記乾燥は真空オーブンで行われ、乾燥温度は30~40℃、乾燥時間は18~24時間であることを特徴とする、請求項1に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  4. ステップ(2)では、前記アミノシランカップリング剤は3-アミノプロピルトリエトキシシラン、前記有機酸は酢酸であることを特徴とする、請求項1に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  5. ステップ(3)では、合成した活性PVBCポリマー鎖溶液におけるPVBCポリマー鎖の分子量は30~40kDaであることを特徴とする、請求項1に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  6. 前記超脱水カチオン重合溶媒は超脱水ジクロロメタン、ステップ(6)におけるアルカリ溶液はpH=8~10の水酸化ナトリウム水溶液又はアンモニア水、ステップ(3)における前記開始剤は三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体であることを特徴とする、請求項1に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  7. ステップ(3)では、ステップ(2)で得られたFe@NH粒子の直径と等しい鎖サイズを有する活性PVBCポリマー鎖溶液が合成され、前記直径は、活性PVBCポリマー鎖溶液の鎖長とFe@NH粒子の直径との比の0.8~1.5:1に相当することを特徴とする、請求項1に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  8. ステップ(5)における不活性ガスは窒素、密閉容器はポリマー管であり、pH応答性の複合ナノ粒子はイソプロピルアルコールで洗浄され、温度応答性の複合ナノ粒子はDMFで洗浄されることを特徴とする、請求項1に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法。
  9. 記環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体は、隣接する複合ナノ粒子が六方最密充填形態で積み重ねられて極小細孔を生成し、極小細孔直径の断面積は、0.04×dnmであり、dは複合ナノ粒子の直径であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の調製方法
  10. 触媒、濃縮、指向性輸送、及び制御放出を統合した媒体伝送での環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体の応用であって、前記環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体は、請求項9に記載の調製方法によって得られる環境応答性を有する極小細孔磁性コロイド本体であることを特徴とする、応用。
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