JP7680948B2 - リブ継手用樹脂組成物およびリブ継手 - Google Patents

リブ継手用樹脂組成物およびリブ継手 Download PDF

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Description

本発明はリブ継手用樹脂組成物およびリブ継手に関する。
塩化ビニル系樹脂は広範な用途のある材料であるが、熱または光に晒されると、分解、変色などの外観不良を生じる。このような外観不良を防ぐために、様々な安定剤が塩化ビニル系樹脂に添加されている。例えば、特許文献1は、ジアルキル錫化合物およびモノアルキル錫化合物からなる錫系安定剤を含んでいる塩化ビニル樹脂を開示している。特許文献2は、カルシウム-亜鉛系安定剤を含んでいるペースト用塩化ビニル樹脂を開示している。
特開昭62-225546号公報 特開平09-291118号公報
しかしながら、特許文献1のように錫系化合物を安定剤として用いた塩化ビニル樹脂は、危険物取扱に関する法規制、臭気対策など、作業環境における負担が大きかった。また、特許文献2が開示しているのはペースト用の樹脂組成物であり、リブ継手に樹脂組成物を使用することについて記載がなかった。
本発明の一態様は、作業環境への負担が小さいリブ継手用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明には、以下の態様が含まれる。
<1>
塩化ビニル系樹脂と、
カルシウム-亜鉛系安定剤と、
を含んでいる、リブ継手用樹脂組成物。
<2>
上記カルシウム-亜鉛系安定剤は、脂肪酸のカルシウム塩および脂肪酸の亜鉛塩を含んでいる、<1>に記載のリブ継手用樹脂組成物。
<3>
上記塩化ビニル系樹脂の重合度は670以下である、<1>または<2>に記載のリブ継手用樹脂組成物。
<4>
射出成形により成形加工される、<1>~<3>のいずれかに記載のリブ継手用樹脂組成物。
<5>
<1>~<4>のいずれかに記載のリブ継手用樹脂組成物を含んでいる、リブ継手。
本発明の一態様によれば、作業環境への負担が小さいリブ継手用樹脂組成物が提供される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能である。例えば、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意図する。
〔1.リブ継手用樹脂組成物〕
本発明の一態様に係るリブ継手用樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂およびカルシウム-亜鉛系安定剤を含んでいる。以下、各成分について説明する。
[1.1.塩化ビニル系樹脂]
塩化ビニル系樹脂は、一般的な管材の材料として使用されており、汎用性および経済性に優れている。本明細書において、塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルに由来する単位を主成分とする樹脂を意図する。一実施形態において、塩化ビニル系樹脂分子のうち、塩化ビニルに由来する単位が占める割合は、50重量%以上、70重量%以上または90重量%以上である。塩化ビニル系樹脂は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
塩化ビニル系樹脂の具体例としては、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルと他の単量体との共重合体、重合体に塩化ビニル単量体をグラフト共重合したグラフト共重合体が挙げられる。また、これらの重合体に含まれる塩化ビニル単位が塩素化された重合体も、塩化ビニル系樹脂の例に含まれる(塩素化ポリ塩化ビニルなど)。
塩化ビニルと共重合させる単量体の例としては、α-オレフィン(エチレン、プロピレン、ブチレンなど);ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど);ビニルエーテル(ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテルなど);メタクリル酸エステル(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレートなど);芳香族ビニル(スチレン、α-メチルスチレンなど);N-置換マレイミド(N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミドなど)が挙げられる。塩化ビニルと共重合させる単量体は、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。
塩化ビニル単量体をグラフト共重合させる重合体の例としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル-一酸化炭素共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体、エチレン-ブチルアクリレート-一酸化炭素共重合体、エチレン-メチルメタクリレート共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンが挙げられる。塩化ビニル単量体をグラフト共重合させる重合体は、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。
塩化ビニル系樹脂の重合度は、好ましくは670以下であり、より好ましくは660以下である。重合度の下限は、好ましくは600以上であり、より好ましくは620以上である。重合度が上記範囲内であれば、樹脂組成物の成形性が向上する。そのため、製品の外観不良(成形体の黄変、気泡混入など)の発生を防止しやすい。
塩化ビニル系樹脂の重合方法は、特に限定されない。例えば、乳化重合、懸濁重合または塊状重合によって得られた塩化ビニル系樹脂を使用できる。
[1.2.カルシウム-亜鉛系安定剤]
本発明の一実施形態に係るリブ継手用樹脂組成物は、カルシウム-亜鉛系安定剤を含んでいる。錫系安定剤または鉛系安定剤を使用する必要がないため、作業環境への負担が小さい。
カルシウム-亜鉛安定剤としては、公知の種類の安定剤を使用できる。カルシウム-亜鉛安定剤の例としては、有機系安定剤、無機系安定剤が挙げられる。有機系のカルシウム-亜鉛系安定剤の例としては、金属石鹸系安定剤が挙げられる。無機系のカルシウム-亜鉛安定剤の例としては、ゼオライト系安定剤、層状金属水酸化物系安定剤、その他無機系安定剤が挙げられる。カルシウム-亜鉛系安定剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
(金属石鹸系安定剤)
金属石鹸系安定剤とは、脂肪酸のカルシウム塩および脂肪酸の亜鉛塩を含んでいる安定剤である。脂肪酸の炭素数は、10~22個が好ましく、12~20個がより好ましく、14~18個がさらに好ましい。脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよいし、不飽和脂肪酸であってもよい。飽和脂肪酸の例としては、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、モンタン酸が挙げられる。不飽和脂肪酸の例としては、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸が挙げられる。脂肪酸は、混合脂肪酸であってもよい(牛脂、ヤシ油、パーム油など)。これらの中でも、ステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸が好ましく、ステアリン酸がより好ましい。
(ゼオライト系安定剤)
ゼオライト系安定剤の例としては、天然または合成のゼオライトが挙げられる(A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、L型ゼオライト、P型ゼオライト、T型ゼオライトなど)。これに加えて、オフレタイト、エリオナイト、モルデナイト、フェリエライト、クリノプチロライト、チャバサイト、アナルサイム、ソーダライト族アルミノケイ酸塩などの結晶構造を取る物質も含まれる。さらに、上述の結晶を酸処理した後、カルシウムイオンまたは亜鉛イオンでイオン交換した物質も含まれる。
(層状金属水酸化物系安定剤)
層状金属水酸化物系安定剤の例としては、亜鉛変性ハイドロタルサイト系安定剤、ケイ酸カルシウム、これらの混合物が挙げられる。
亜鉛変性ハイドロタルサイト系安定剤の例としては、下記一般式(1)で表される複合金属水酸化物が挙げられる。
2+ 3+ (OH)2x+3y-2z(A2-・aHO・・・(1)
式(1)中、M2+は、2価金属イオンである(Zn2+など)。M3+は、3価金属イオンである(Al3+など)。A2-は、2価アニオンである(CO 2-など)。x、yおよびzは、8≧x/y≧1/4およびz/x+y>1/20を満たす正の数である。aは、0.25≦a/x+y≦1.0を満たす数である。
ケイ酸カルシウムの例としては、トバモライト、ゾノトライトが挙げられる。特に、微結晶ケイ酸カルシウムが好ましい。微結晶ケイ酸カルシウムの例としては、下記一般式(2)で表される物質が挙げられる。
CaO・xSiO・nHO・・・(2)
式(2)中、xは、0.5~2.0の数である。nは、2.5以下の数である。
式(2)で表される物質の中でも、面間隔3.01~3.08Å、面間隔2.78~2.82Åおよび面間隔1.81~1.84ÅにX線回折像を有している微結晶カルシウムシリケートが好ましい。また、この微結晶カルシウムシリケートと、多価アルコール(または、多価アルコールの部分エステル)との複合物も好ましい。
(その他の無機系安定剤)
その他の無機系安定剤としては、カルシウムおよび亜鉛の水酸化物、カルシウムおよび亜鉛の塩基性塩、カルシウムおよび亜鉛のケイ酸塩が挙げられる。カルシウムおよび亜鉛の水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛が挙げられる。カルシウムおよび亜鉛の塩基性塩の例としては、下記一般式(3)で表される物質が挙げられる(ステアリン酸炭酸カルシウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基性ステアリン酸カルシウム、塩基性ステアリン酸亜鉛、塩基性パルミチン酸カルシウムなど)。カルシウムおよび亜鉛のケイ酸塩の例としては、下記一般式(4)で表される物質が挙げられる(ケイ酸カルシウム、ケイ酸亜鉛など)。
MO・qMXz/m・・・(3)
式(3)中、Mは、カルシウムまたは亜鉛である。Xは、無機の酸性酸化物アニオンまたは有機アニオンである。mは、アニオンXの価数である。qは、0.1~10であり、好ましくは0.5~5である。なお、一般式(3)は、酸化物基準で表した式である。
MO・kSiO・・・(4)
式(4)中、Mは、カルシウムまたは亜鉛である。kは、0.1~10であり、好ましくは0.5~5である。なお、一般式(4)は、酸化物基準で表した式である。
樹脂組成物に含まれているカルシウム-亜鉛系安定剤は、金属石鹸系安定剤を主成分としていてもよい。カルシウム-亜鉛系安定剤の全量に占める金属石鹸系安定剤の割合は、50重量%以上、70重量%以上または90重量%以上であってもよいし、100重量%であってもよい。
樹脂組成物に含まれているカルシウム-亜鉛系安定剤の含有量の下限は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、2重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましい。樹脂組成物に含まれているカルシウム-亜鉛系安定剤の含有量の上限は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、8重量部以下が好ましく、7重量部以下がより好ましい。含有量が上記の範囲であれば、樹脂組成物の耐熱性および耐脈動水圧性が向上する。
[1.3.その他の添加剤]
本発明の一実施形態に係るリブ継手用樹脂組成物は、その他の添加剤を含んでいてもよい。その他の添加剤の例としては、安定助剤、充填剤、顔料、滑剤、加工助剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤が挙げられる。各添加剤は、1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を使用してもよい。
安定助剤の例としては、多価アルコール、フェノール系酸化防止剤、β-ケト酸エステル、β-ジケトンが挙げられる。多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリスイソシアヌレート、モノペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールアジペートが挙げられる。フェノール系酸化防止剤の例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールF、2,6-ジフェニル-4-オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6-ヘキサメチレンビス[(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6-ヘキサメチレンビス[(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド]、ビス[3,3-ビス(4-ヒドロキシ-3-第三ブチルフェニル)酪酸]グリコールエステル、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドルキシベンジル)イソシアヌレート、トリエチレングリコールビス[(3-第三ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート]が挙げられる。β-ケト酸エステルおよびβ-ジケトンの例としては、1,3-シクロヘキサジオン、メチレンビス-1,3ーシクロヘキサジオン、2-ベンジル-1,3-シクロヘキサジオン、アセチルテトラロン、パルミトイルテトラロン、ステアロイルテトラロン、ベンゾイルテトラロン、2-アセチルシクロヘキサノン、2-ベンゾイルシクロヘキサノン、2-アセチル-1,3-シクロヘキサンジオン、ビス(ベンゾイル)メタン、ベンゾイル-p-クロルベンゾイルメタン、ビス(4-メチルベンゾイル)メタン、ビス(2-ヒドロキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセトン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ラウロイルベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、ビス(4-クロルベンゾイル)メタン、ビス(メチレン-3,4-ジオキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4-メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジステアロイルメタン、アセチルアセトン、ステアロイルアセトン、ビス(シクロヘキサノイル)-メタン及びジピバロイルメタンが挙げられる。
充填剤の例としては、無機充填剤が挙げられる。無機充填剤の例としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカが挙げられる。
顔料の例としては、有機顔料(アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、染料レーキ系顔料など);無機顔料(クロム酸モリブデン系顔料、フェロシアン化物系顔料など)が挙げられる。
滑剤の例としては、脂肪酸(ステアリン酸など);脂肪酸エステル(ブチルステアレートなど);オレフィン系ワックス(ポリエチレン、酸化ポリエチレンなど);炭化水素系ワックス(パラフィンなど)が挙げられる。
加工助剤の例としては、(メタ)アクリレート系モノマー(メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなど)の単独重合体もしくは共重合体;(メタ)アクリレート系モノマーとビニル系モノマー(スチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリルなど)との共重合体が挙げられる。
光安定剤の例としては、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。
紫外線吸収剤の例としては、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤が挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤;酸化物または水酸化物系難燃剤(アンチモン、ジルコン、モリブデン、アルミニウム、シリカ、チタンなどの酸化物または水酸化物)が挙げられる。
その他の添加剤の含有量は、特に限定されない。一実施形態において、樹脂組成物における滑剤の含有量は、0.1~2.5重量%である。一実施形態において、樹脂組成物における充填剤または顔料の含有量は、それぞれ、5.0重量以下である。
樹脂組成物は、上述した添加剤以外にも、公知の添加剤(可塑剤など)を含んでいてもよい。この添加剤の含有量は、当業者であれば適宜決定できる。
[1.4.樹脂組成物の物性]
樹脂組成物のビカット軟化温度は、76℃以上が好ましい。ビカット軟化温度の上限は、例えば、87℃以下または85℃以下でありうる。ここで、ビカット軟化温度は、JIS K 6816に基づいて測定する。ビカット軟化温度が上記の範囲であれば、リブ継手を作製する上で充分な耐熱性を有していると言える。
樹脂組成物の融点は、230℃以下が好ましく、220℃以下がより好ましく、215℃以下がさらに好ましい。融点が上記の範囲であれば、射出成形などにおける成形性が高まる。
樹脂組成物の引張降伏強さは、45MPa以上が好ましく、47MPa以上がより好ましい。引張降伏強さの上限は、例えば、59MPa以下または57MPa以下でありうる。ここで、引張降伏強さは、JIS K 6815およびJIS K 6743に基づいて、引張降伏強さの測定条件により測定する。引張降伏強さが上記の範囲であれば、リブ継手に必要な機械強度を有していると言える。
[1.5.樹脂組成物の製造方法および成形方法]
本発明の一実施形態に係るリブ継手用樹脂組成物は、本技術分野で公知の方法により製造できる。例えば、上述した成分を溶融混練機(単軸押出機、2軸押出機など)で溶融混練することにより、樹脂組成物を製造できる。液体成分は、液体供給ポンプなどを用いて溶融混練の途中で添加してもよい。
樹脂組成物を成形する方法は、特に限定されない。熱可塑性樹脂を成形する一般的な方法が採用できる。このような成形方法の例としては、射出成形、押出成形、真空成形、プレス成形、カレンダー成形、ブロー成形が挙げられる。各成分を混合したコンパウンドを材料にして成形加工を施してもよい。樹脂組成物をペレタイズしたあと、得られたペレットを材料にして成形加工を施してもよい。
一実施形態においては、樹脂組成物を射出成形により成形加工する。リブ継手は形状が複雑であるため、射出成形による成形加工が好適である。当業者であれば、射出成形の条件を適宜設定できる。樹脂組成物を射出成形する際には、一般に市販されている射出成形機を用いることができる。
〔2.リブ継手〕
本発明の一態様に係るリブ継手は、上述のリブ継手用樹脂組成物を含んでいる。このリブ継手は、上述のリブ継手用樹脂組成物を含有しているので、作業環境への負担が少ない。
リブ継手の全重量に占める、リブ継手用樹脂組成物の割合は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましい。一実施形態において、リブ継手は、リブ継手用樹脂組成物のみからなる。
リブ継手の形状は、特に限定されない。リブ継手として通常に採用される形状であってよい(ソケット、エルボ、チーズなど)。リブ継手の厚みやソケットの有無なども、当業者であれば適宜決定できる。
リブ継手は、水道管(上水道管、下水道管など)、ガス管、その他任意の配管のリブ継手として使用できる。好ましくは、下水道管用のリブ継手として使用される。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔評価試験の方法〕
[1.引張降伏強さ]
作製したリブ継手から試験片を作製し、JIS K 6815およびJIS K 6743に基づいて、引張降伏強さの試験条件に従って引張降伏強さを測定した。試験機には、ねじ式一軸試験機AGS-10kNX(島津製作所)を使用した。
[2.成形性]
射出成形により作製したリブ継手の外観を目視で観察した。評価基準は、下記の通りである。
○:気泡・ショートショットなどの異常が外観に全くない
△:気泡・ショートショットなどの異常が外観にほとんどない
×:気泡・ショートショットなどの異常が外観にある
〔比較例1〕
100重量部のポリ塩化ビニルA(重合度:700、TH-700、大洋塩ビ)と、5~6重量部の鉛系安定剤(三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸鉛、その他滑剤を含む)とをヘンシェルミキサーにて混練した。得られたコンパウンドを原料として、射出成形によりT字型のリブ継手(直径:200mm)を作製した。射出成形において、コンパウンドを可塑化させて計量するまでの時間は65秒間、溶融樹脂を金型に充填する時間は77秒間であった。
〔比較例2〕
ポリ塩化ビニルAをポリ塩化ビニルB(重合度:650、S1006、カネカ製)に変更して、比較例1と同様にリブ継手を作製した。
〔実施例1〕
鉛系安定剤をカルシウム-亜鉛系安定剤(カルシウム金属石鹸および亜鉛金属石鹸の混合物、水澤化学)に変更して、比較例1と同様にリブ継手を作製した。
〔実施例2〕
鉛系安定剤をカルシウム-亜鉛系安定剤(カルシウム金属石鹸および亜鉛金属石鹸の混合物、水澤化学)に変更して、比較例2と同様にリブ継手を作製した。
実施例に係る樹脂組成物は、鉛系安定剤を使用しておらず、作業環境への負担が少ない。また、実施例に係る樹脂組成物は、引張降伏強さが比較例に係る樹脂組成物と同等以上であった。したがって、実施例に係る樹脂組成物は、作業環境への負担が少なく、従来品と同等以上の機械強度を備えている。
また、実施例2に係る樹脂組成物は、リブ継手の外観が実施例1、比較例1に係る樹脂組成物よりも優れていた。このことから、カルシウム-亜鉛系安定剤を用い、ポリ塩化ビニルの重合度をある程度低くすることにより(例えば、670以下とすることにより)、成形性が向上し、優れた外観の製品が得られると言える。
本発明の樹脂組成物は、例えば、リブ継手の原料として好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. 塩化ビニル系樹脂と、カルシウム-亜鉛系安定剤と、を含んでおり、
    β-ジケトンを含んでいない、
    下水道管用のリブ付き継手のための樹脂組成物であって、
    上記塩化ビニル系樹脂の重合度は670以下である、樹脂組成物。
  2. 上記カルシウム-亜鉛系安定剤は、脂肪酸のカルシウム塩および脂肪酸の亜鉛塩を含んでいる、請求項1に記載の樹脂組成物
  3. 射出成形により成形加工される、請求項1または2に記載の樹脂組成物
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含んでいる、リブ付き継手
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