JP7682134B2 - 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂とその製法、不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を含有する感光性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂とその製法、不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を含有する感光性樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂とその製法、不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を含有する感光性樹脂組成物及びその硬化物に関する。
近年、プリント配線板は携帯機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざし、高精度、高密度化が求められており、それに伴いその回路自体を被覆するソルダーレジストへの要求も増々高度となり、従来の要求よりも、さらに耐熱性、熱安定性を保ちながら優れた基板密着性が要求されており、より強靭な硬化物性を有する皮膜形成用材料が求められている。
これら材料として、一般的なエポキシ樹脂に、カルボン酸と水酸基を有する化合物とアクリル酸を併せて反応せしめて得られるカルボキシレート化合物が、低酸価でありながら優れた現像性を有する材料として公知であり、これらの例として、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、もしくはクレゾール型エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応物に酸無水物を反応させて得られた樹脂を使用した組成物の提案がされている(特許文献1、特許文献2及び特許文献3)。これらの感光性樹脂組成物は現像性は優れるものの、ますます高まる耐熱性の要求を満足するものではない。
一方、カルボン酸と酸無水物基を有するアミドイミド樹脂に水酸基含有アクリレート化合物、エポキシ基含有アクリレート化合物との反応物にポリカルボン酸無水物、イソシアネート含有アクリレート化合物を反応させて得られた酸基含有アクリレート樹脂を使用した組成物が優れた耐熱性、密着性を有する感光性樹脂組成物として提案されている(特許文献4)。この酸基含有アクリレート樹脂は従来使用されているエポキシアクリレート系材料と比較すれば良好な耐熱性を有するが、硬化中の収縮が大きくなってしまい応力が生じることでクラックの発生の原因になる可能性がある。
特公平7-67008号公報 特公平7-17737号公報 特許第2598346号公報 特開2020-83968号公報
本発明の課題は、活性エネルギー線に対する感光性に優れ、微細な画像を希アルカリ水溶液による現像によりパターン形成できると共に、得られる硬化膜がソルダーマスクに要求される低硬化収縮、密着性、耐熱性を満足する樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、各種用途に有用なものであって、脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)との反応により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び、脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)が活性エネルギー線に対する感光性に優れ、微細な画像を希アルカリ水溶液による現像によりパターン形成できると共に、得られる硬化膜がソルダーマスクに要求される低硬化収縮、密着性、耐熱性を満足する樹脂組成物及びその硬化物を提供することを目的とするものである。
すなわち本発明は、下記[1]~[8]に関する。
[1] 脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)との反応により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び、脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)。
[2] 上記脂環式トリカルボン酸無水物(a2)とエポキシ基含有メタアクリレート化合物(b)のモル比((b)/(a2))が0.8~2.0であることを満たす[1]に記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)。
[3] 上記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の固形分酸価が、40~140mg・KOH/gである[1]又は[2]に記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)。
[4] [1]~[3]のいずれか一項に記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)及び硬化剤(D)を含有する感光性樹脂組成物。
[5] 絶縁用途の皮膜形成用材料である[4]に記載の感光性樹脂組成物。
[6] 永久レジストに用いるための請求項4又は請求項5に記載の感光性樹脂組成物。
[7] [4]~[6]のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
[8] 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造方法であって、
脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)を反応させる工程(1)と、
工程(1)により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を反応させる工程(2)を有し、
前記工程(2)は末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に対して一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を一括で添加して同時に反応させることを特徴とする不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造方法。
本発明によれば、活性エネルギー線に対する感光性に優れ、微細な画像を希アルカリ水溶液による現像によりパターン形成できると共に、得られる硬化膜が低硬化収縮、密着性、耐熱性に優れる膜を形成できる樹脂組成物及びその硬化物を提供することができる。
本発明における不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)は環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)との反応により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を反応させて得られる。
即ち、本発明における不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)は二つの反応の工程をもって製造される。まず、環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)を反応させてポリアミドイミド樹脂(a3)を得る工程である。本発明ではこの工程をアミドイミド化工程とする。
次いで、得られたポリアミドイミド樹脂(a3)、一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を反応させる工程である。本発明ではこの工程をカルボキシレート化工程とする。
先ず、アミドイミド化工程について詳述する。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂(a3)の製造に使用される脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)は脂環式ジイソシアネート化合物を含有するジイソシアネート化合物を三量化触媒存在下あるいは非存在下においてイソシアヌレート化することにより得られる。
脂環式ジイソシアネート化合物を含有するジイソシアネートとして例えばイソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる
三量化触媒としては特に指定なく例えば、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4-ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン等のアミン化合物、酢酸カリウム、2-エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウムのような炭素数2~12のカルボン酸のアルカリ金属塩、カルボン酸の4級アンモニウム塩等が挙げられる。市販品としては、DABCO P15(三共エアプロダクツ製)、DABCO K15(三共エアプロダクツ製)、PELCAT9540(ペルロン製)、DABCO TMR(三共エアプロダクツ製)、TOYOCAT TR20(東ソー製)、U-CAT 18X(サンアプロ製)等が挙げられる。
前記脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)としては例えば、イソホロンジイソシアネートから合成された脂環式イソシアヌレート型トリイソシアネート(5量体等の重合体を含む)、水添トリレンジイソシアネートから合成された脂環式イソシアヌレート型トリイソシアネート(5量体等の重合体を含む)、水添キシレンジイソシアネートから合成された脂環式イソシアヌレート型トリイソシアネート(5量体等の重合体を含む)、ノルボルナンジイソシアネートから合成されたイソシアヌレート型トリイソシアネート(5量体等の重合体を含む)、水添ジフェニルメタンジイソシアネートから合成された脂環式イソシアヌレート型トリイソシアネート(5量体等の重合体を含む)等が挙げられる。中でも、イソホロンジイソシアネートから合成された脂環式イソシアヌレート型イソシアネートが好ましい。イソホロンジイソシアネートから合成された脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネートを用いることで、タック性や硬化収縮に優れる。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂(a3)の製造に使用される脂環式トリカルボン酸無水物(a2)としてはシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物、シクロヘキサン-1,3,5-トリカルボン酸-3,5-無水物、シクロヘキサン-1,2,3-トリカルボン酸-2,3-無水物等が挙げられる。中でも、タック性や硬化収縮に優れるシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物が好ましい。
前記脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と 前記脂環式トリカルボン酸無水物(a2)の反応は、前記脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)が有するイソシアネート基1molに対して酸無水物基とカルボン酸の合計が1.0mol~3.0molとする事が好ましく、より好ましくは1.2mol~2.8mol、さらに好ましくは1.4mol~2.6molである。酸無水物基とカルボン酸の合計が1.0molを超える場合、イソシアネート基の残存を防ぎ高分子量化を抑制し現像性が良好になる。酸無水物基とカルボン酸の合計が3.0molより低い場合、脂環式トリカルボン酸無水物の残存を防ぎ、現像残差となってしまうことを抑制できる。
前記アミドイミド化工程は、無溶剤もしくは水酸基を有さない有機溶媒、具体的には例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル等のポリエチレングリコールジアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のポリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル等のポリプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;あるいは低分子のエチレン-プロピレン共重合体の如き共重合ポリエーテルグリコールのジアルキルエーテルや、共重合ポリエーテルグリコールのモノアセテートモノアルキルエーテル類;あるいはこうしたポリエーテルグリコールのアルキルエステル類;ポリエーテルグリコールのモノアルキルエステルモノアルキルエーテル類、更には後述する架橋剤(B)のうち水酸基を有さない架橋剤(B)等の単独または混合有機溶媒中で反応させることができる。
アミドイミド化反応は、溶剤中あるいは無溶剤中で、前記脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)の1種類以上と、脂環式トリカルボン酸無水物(a2)の1種以上とを混合し、撹拌を行いながら昇温して行うことが好ましい。
アミドイミド化反応の反応温度は、好ましくは50℃~250℃の範囲、特に好ましくは70℃~180℃の範囲である。このような反応温度にすることにより、反応速度が早くなる効果を有する。反応は、脱炭酸を伴いながら無水酸基とイソシアネート基がイミド基を形成し、カルボン酸基とイソシアネートがアミド基を形成する。反応時には必要に応じて、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤、界面活性剤等を使用する事ができる。
反応の進行は、赤外スベクトルや、酸価、ゲル浸透クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、H-NMR、C-NMR、イソシアネート基の定量等の分析手段により追跡することができる。赤外スペクトルでは、イソシアネート基の特性吸収である2250cm-1が反応とともに減少し、さらに1860cm-1と850cm-1に特性吸収を有する酸無水物基が減少する。一方、1780cm-1と1720cm-1にイミド基の吸収が増加する。イソシアネート基の特性吸収である2250cm-1が消失するまで反応を進行させることが、反応の制御がしやすく、好ましい。
環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)との反応により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)の好ましい分子量範囲としては、GPCにおけるポリスチレン換算重量平均分子量が1000から20,000の範囲であり、より好ましくは1,500から15,000であり、特に好ましくは2000~10,000である。
次いで、カルボキシレート化工程について詳述する。
本発明における不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造に使用される1分子中にエポキシを有する(メタ)アクリレート(b)としては、分子構造中に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有するものであれば他の具体的な構造は特に限定されず、多種多様な化合物を用いることができる。その一例としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリレートモノマー;ジヒドロキシベンゼンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ビフェノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル化合物のモノ(メタ)アクリレート化物等が挙げられる。これらのエポキシ基含有(メタ)アクリレート化合物は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。これらの中でも、反応の制御が容易となることから、エポキシ基を1つ有する(メタ)アクリレート化合物が好ましく、反応性、硬化性の観点からグリシジルメタクリレート、エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレートが好ましい。また、前記一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート(b)と前記脂環式トリカルボン酸無水物(a2)のモル比が((b)/(a2))が0.8~2.0を満たす範囲である事が硬化収縮、感度の観点から好ましい。より好ましくは0.9~1.80であり、1.0~1.5であることがさらに好ましい。
本発明における不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造に使用される脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)の脂肪族ジカルボン酸無水物としては無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、1,2-シクロプロパンジカルボン酸無水物、2,2-ジメチルコハク酸無水物、カロン酸無水物、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物、ブチルコハク酸無水物、4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物、n-オクチルコハク酸無水物、デシルコハク酸無水物、ドデシルコハク酸無水物等が挙げられる。また、脂肪族トリカルボン酸無水物としては線状脂肪族構造を有するトリカルボン酸無水物、脂環式構造を有するトリカルボン酸無水物等が挙げられる。線状脂肪族構造を有するトリカルボン酸無水物としては、例えば、プロパントリカルボン酸無水物等が挙げられる。脂環式構造を有するトリカルボン酸無水物としては、例えば、前記脂環式トリカルボン酸無水物(a2)に例示した化合物と同様のものが挙げられる。これらの中でも、電気特性の観点から脂肪族ジカルボン酸無水物好ましい。また、アルカリ水溶液現像性、耐熱性、加水分解耐性等から脂環式構造を有するトリカルボン酸無水物等が好ましい。シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物がさらに好ましい。
また、前記一分子中に脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)とエポキシ基を有する(メタ)アクリレート(b)のモル比が((c)/(b))が0.05~1.5を満たす範囲である事が現像性、保存安定性の観点から好ましい。さらに好ましくは0.1~1.2である。
前記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造において、前記1分子中にエポキシを有する(メタ)アクリレート(b)と前記脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)は別々に反応させても、同時に反応させても良い。
前記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造において、前記1分子中にエポキシを有する(メタ)アクリレート(b)と前記脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)は同時に反応させることが好ましい。
前記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造方法として、脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)を反応させる工程(1)と、工程(1)により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を反応させる工程(2)を有し、前記工程(2)は末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に対して一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を一括で添加して同時に反応させることが好ましい。
反応時には熱重合反応を抑えるため熱重合禁止剤を加えることが好ましく、末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)、溶剤を加えた反応物の総量100質量部に対して0.05~10質量部である。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、2-メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6-ジ第三ブチル-p-クレゾール等があげられる。
また、反応時には反応を促進させるために触媒を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)、溶剤を加えた反応物の総量100質量部に対して0.05~10質量部である。その際の反応温度は60~150℃であり、また反応時間は、好ましくは3~60時間である。この反応で使用する触媒としては、例えばジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、2-エチルへキサン酸クロム、オクタン酸クロム、2-エチルへキサン酸亜鉛、オクタン酸亜鉛、オクタン酸ジルコニウム、ジメチルスルフィド、ジフェニルスルフィド等があげられる。
カルボキシレート化工程は無溶剤もしくは有機溶媒で希釈して反応させることができる。該有機溶剤としては、例えば、前記アミドイミド化工程に例示した溶剤と同様のものが挙げられる。
カルボキシレート化工程の反応温度は、好ましくは60℃~160℃の範囲、特に好ましくは70℃~150℃の範囲であり、また反応時間は、好ましくは3~60時間である。
反応はエポキシ当量(固形分エポキシ当量)が10,000g/eq以上になるまで進行させることが好ましい。固形分エポキシ当量はJIS K 7236に準じて、通常の中和滴定法により測定される。また、溶液中の該樹脂の濃度がわかれば、溶液のエポキシ当量から固形分エポキシ当量を計算して求めることもできる。
末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の好ましい分子量範囲としては、GPCにおけるポリスチレン換算重量平均分子量が1,500から30,000の範囲であり、より好ましくは2,000から20,000であり、特に好ましくは2,500~15,000である。
前記感光性樹脂組成物は前記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)及び硬化剤(D)を含有する。
前記感光性樹脂組成物における前記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の含有割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100質量%としたとき、通常30~70質量%、好ましくは、40~60質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる架橋剤(B)としては、ラジカル反応型のアクリレート類、カチオン反応型のエポキシ化合物類、その双方に感応するビニル化合物、マレイミド化合物類等の化合物が挙げられる。
ラジカル反応型のアクリレート類としては、単官能(メタ)アクリレート類、多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
該単官能(メタ)アクリレート類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノメチルエーテル、フェニルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
該多官能(メタ)アクリレート類としては、例えば、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、アジピン酸エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールエチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、水素化ビスフェノールエチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールのε-カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールとε-カプロラクトンの反応物のポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリエチロールプロパントリ(メタ)アクリレート若しくはそのエチレンオキシド付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート若しくはそのエチレンオキシド付加物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート若しくはそのエチレンオキシド付加物、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート若しくはそのエチレンオキシド付加物等が挙げられる。
カチオン反応型のエポキシ化合物類としては、エポキシ化合物(i)を含めエポキシ基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリジジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノール-Aジグリジジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ユニオン・カーバイド社製「サイラキュアUVR-6110」等)、3,4-エポキシシクロヘキシルエチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド(ユニオン・カーバイド社製「ELR-4206」等)、リモネンジオキシド(ダイセル化学工業社製「セロキサイド3000」等)、アリルシクロヘキセンジオキシド、3,4-エポキシ-4-メチルシクロヘキシル-2-プロピレンオキシド、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル-5,5-スピロ-3,4-エポキシ)シクロヘキサン-m-ジオキサン、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)アジペート(ユニオン・カーバイド社製「サイラキュアUVR-6128」等)、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)エーテル、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)ジエチルシロキサン等が挙げられる。
該ビニル化合物類としては、ビニルエーテル類、スチレン類、その他のビニル化合物等が挙げられる。
該ビニルエーテル類としては、例えば、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
該スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられる。
その他のビニル化合物としては、例えば、トリアリルイソイシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート等が挙げられる。
マレイミド化合物類としては、分子中に一個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、特に限定されない。その具体例としては、N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド、N-ヒドロキシフェニルマレイミド、N-アニリノフェニルマレイミド、N-カルボキシフェニルマレイミド、N-(4-カルボキシ-3-ヒドロキシフェニル)マレイミド、6-マレイミドヘキサン酸、4-マレイミド酪酸、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、2,2-ビス{4-(4-マレイミドフェノキシ)-フェニル}プロパン、4,4-ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(3,5-ジメチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5-ジエチル-4-マレイミドフェニル)メタン、フェニルメタンマレイミド、o-フェニレンビスマレイミド、m-フェニレンビスマレイミド、p-フェニレンビスマレイミド、o-フェニレンビスシトラコンイミド、m-フェニレンビスシトラコンイミド、p-フェニレンビスシトラコンイミド、2,2-ビス(4-(4-マレイミドフェノキシ)-フェニル)プロパン、3,3-ジメチル-5,5-ジエチル-4,4-ジフェニルメタンビスマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド、1,2-ビスマレイミドエタン、1,4-ビスマレイミドブタン、1,5-ビスマレイミドペンタン、1,5-ビスマレイミド-2-メチルペンタン、1,6-ビスマレイミドヘキサン、1,6-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサン、1,8-ビスマレイミド-3,6-ジオキサオクタン、1,11-ビスマレイミド-3,6,9-トリオキサウンデカン、1,3-ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン、4,4-ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4-ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3-ビス(3-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、4,4-ジフェニルメタンビスシトラコンイミド、2,2-ビス[4-(4-シトラコンイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3,5-ジメチル-4-シトラコンイミドフェニル)メタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-シトラコンイミドフェニル)メタン、ビス(3,5-ジエチル-4-シトラコンイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミドなどの式(6)で表されるマレイミド化合物、式(7)で表されるマレイミド化合物、フルオレセイン-5-マレイミド、及びこれらマレイミド化合物のプレポリマー、又はマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマー等が挙げられる。
下記式(1)で表されるマレイミド化合物としては、市販品を利用することもでき、例えば、大和化成工業(株)社製BMI-2300(商品名)が挙げられる。下記式(2)で表されるマレイミド化合物としては、市販品を利用することもでき、例えば、日本化薬(株)社製MIR-3000(商品名)が挙げられる。下記式(3)で表されるマレイミド化合物としては、市販品を利用することもでき、例えば、日本化薬(株)社製MIR-5000(商品名)が挙げられる。
Figure 0007682134000001
式(1)中、Rは、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。nは、1以上の整数を表し、好ましくは1~10の整数を表し、より好ましくは1~5の整数を表す。
Figure 0007682134000002
式(2)中、Rは、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。nは、1以上の整数を表し、好ましくは1~5の整数を表す。
Figure 0007682134000003
式(3)中、Rは各々独立に、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、又はフェニル基を示し、lは、各々独立に、1~3の整数を示し、nは、1~10の整数を示す。
炭素数1~5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、及びネオペンチル基が挙げられる。
架橋剤(B)は、単独で用いることもでき、また、2種以上を混合して用いても良い。これらの感光性樹脂組成物における含有割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100質量%としたとき、通常2~40質量%、好ましくは、3~30質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる光重合開始剤(C)は、特に制限なく用いることができるが、具体的には、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-フェニルプロパン-1-オン、ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルホリノプロパン-1-オン(例えば後記実施例に記載のOmnirad-907)などのアセトフェノン類;2-エチルアントラキノン、2-ターシャリーブチルアントラキノン、2-クロロアントラキノン、2-アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4-ジエチルチオキサントン(例えば後記実施例に記載のDETX-S)、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、4,4’-ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類等が挙げられる。光重合開始剤(C)は、単独で用いることもでき、また、2種以上を混合して用いても良い。これらの感光性樹脂組成物における含有割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100質量%としたとき、通常1~30質量%、好ましくは、2~25質量%である。
これら光重合開始剤(C)は、単独または2種以上の混合物として使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン、N,N-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等の安息香酸誘導体等の促進剤などと組み合わせて使用することができる。これらの促進剤の添加量としては、光重合開始剤(C)に対して、100質量%以下の添加量が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる硬化剤(D)を使用することができる。硬化剤(D)としては、例えば、エポキシ化合物、オキサジン化合物等があげられる。硬化剤(D)は、光硬化後の樹脂塗膜に残存するカルボキシル基や水酸基と加熱により反応し、さらに強固な薬品耐性を有する硬化塗膜を得ようとする場合に特に好ましく用いられる。
硬化剤(D)としてのエポキシ化合物の具体例としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール-A型エポキシ樹脂、ビスフェノール-F型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール-Aノボラック型エポキシ樹脂、グリオキサール型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
該フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンN-770(DIC(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社製)、jER154(ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN-201、RE-306(いずれも日本化薬(株)製)等が挙げられる。
該クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンN-695(DIC(株)製)、EOCN-102S、EOCN-103S、EOCN-104S(いずれも日本化薬(株)製)、UVR-6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN-195(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
該トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例えば、EPPN-503、EPPN-502H、EPPN-501H(いずれも日本化薬(株)製)、TACTIX-742(ダウ・ケミカル社製)、jER E1032H60(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。
該ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンEXA-7200(DIC(株)製)、TACTIX-556(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
該ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、jER828、jER1001(いずれもジャパンエポキシレジン(株)製)、UVR-6410(ユニオンカーバイド社製)、D.E.R-331(ダウ・ケミカル社製)、YD-8125(東都化成(株)製)、NER-1202、NER-1302(いずれも日本化薬(株)製)等のビスフェノール-A型エポキシ樹脂、UVR-6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF-8170(東都化成(株)製)、NER-7403、NER-7604(いずれも日本化薬(株)製)等のビスフェノール-F型エポキシ樹脂等が挙げられる。
該ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、NC-3000、NC-3000-H、NC-3000-L(いずれも日本化薬(株)製)等のビフェノール型エポキシ樹脂、YX-4000(ジャパンエポキシレジン(株)製)のビキシレノール型エポキシ樹脂、YL-6121(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。
該ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンN-880(DIC(株)製)、jER E157S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。
該ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂としては、例えば、NC-7000(日本化薬(株)製)、EXA-4750(DIC(株)製)等が挙げられる。
該グリオキサール型エポキシ樹脂としては、例えば、GTR-1800(日本化薬(株)製)等が挙げられる。
該脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、EHPE-3150(株式会社ダイセル製)等が挙げられる。 該複素環式エポキシ樹脂としては、例えば、TEPIC(日産化学(株)製)等が挙げられる。
前記硬化剤(D)としてのオキサジン化合物の具体例としては例えば、B-m型ベンゾオキサジン、P-a型ベンゾオキサジン、B-a型ベンゾオキサジン(いずれも四国化成工業(株)製)が挙げられる。
前記硬化剤(D)単独で用いることもでき、また、2種以上を混合して用いても良い。これらの感光性樹脂組成物における含有割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100質量%としたとき、通常5~50質量%、好ましくは、5~40質量%である。この量よりも配合量が少ない場合は得られる硬化物が軟弱となりやすく、又、多すぎる場合は下記エポキシ硬化剤とのバランスの問題から硬化性等に悪影響を生じる場合がある。
なお、前記硬化剤(D)は、予め本発明の感光性樹脂組成物に混合してもよいが、プリント配線板への塗布前に混合して用いることもできる。すなわち、前記、(A)成分を主体とし、これにエポキシ硬化促進剤等を配合した主剤溶液と、硬化剤(D)を主体とした硬化剤溶液の二液型に配合し、使用に際してこれらを混合して用いる方法である。
さらに必要に応じて各種の添加剤、樹脂を用いても良い。例えば、メラミン等の熱硬化触媒、アエロジル等のチキソトロピー付与剤、シリコーン系やフッ素系のレベリング剤や消泡剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤、安定剤、酸化防止剤、又、難燃性を付与するための難燃剤等が挙げられる。
特に、電気的な絶縁を目的とする皮膜形成用材料として用いる場合には、難燃剤と併用することが好ましい。好ましい難燃剤としては、公知一般のものが使用でき、臭素化エポキシ樹脂、ブロモジフェニルエーテル等のハロゲン系難燃剤、ホスファゼン樹脂、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル樹脂、ジヒドロ-9-オキサ-ホスファフェナントレン-10-オキシド誘導体等の有機リン系難燃剤、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物系難燃剤、赤リン、三酸化アンチモン等の無機系難燃剤が好適に用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物に含有していてもよい顔料材料としては、着色を目的とする着色顔料と着色を目的としない体質顔料が挙げられる。
該着色顔料としては、例えば、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系等の有機顔料、カーボンブラック等、酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。
該体質顔料としては、例えば、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、シリカ、クレー等が挙げられる。
更に、活性エネルギー線に反応性を示さない樹脂類(所謂イナートポリマー)を含有していてもよい。該樹脂類としては、例えば、前記硬化剤としてのエポキシ樹脂を除くその他のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ケトンホルムアルデヒド樹脂、クレゾール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン樹脂、グアナミン樹脂、天然及び合成ゴム、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、これらの変性物を本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に含有していてもよい。これらは該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中に40質量%までの範囲において用いることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は活性エネルギー線によって容易に硬化する。活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、赤外線、X線、ガンマー線、レーザー光線等の電磁波、アルファー線、ベータ線、電子線等の粒子線等が挙げられる。本発明の好適な用途を考慮すれば、これらのうち、紫外線、レーザー光線、可視光線又は電子線が好ましい。
本発明には、前記感光性樹脂組成物を基材表面の被覆を目的とする皮膜形成用材料として使用することも含まれる。即ち、例えば、グラビアインキ、フレキソインキ、シルクスクリーンインキ、オフセットインキ等のインキ材料、ハードコート、トップコート、オーバープリントニス、クリヤコート等の塗工材料、ラミネート用や光ディスク用等の接着剤や粘着剤等の接着材料、ソルダーレジスト、エッチングレジスト、マイクロマシン用レジスト等のレジスト材料等がこれに該当する。
更には、皮膜形成用材料を一時的に剥離性基材に塗工しフィルム化した後、本来目的とする基材に貼合し皮膜を形成させる、所謂ドライフィルムも皮膜形成用材料に該当する。
本発明には電気的な絶縁を目的とする皮膜形成用材料としての前記感光性樹脂組成物の使用も含まれる。即ち、回路基板用ソルダーレジスト材料、絶縁モールディング材料、層間絶縁材料、半導体保護膜材料、配線被覆材料等の電気的な絶縁性が求められる材料がこれに該当する。
本発明には、基材上に該組成物の皮膜層を形成させ、その後、紫外線等の活性エネルギー線を部分的に照射し、照射部、未照射部の物性的な差異を利用して描画しようとする活性エネルギー線感応型のレジスト材料としての前記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の使用も含まれる。即ち、照射部又は未照射部を何らかの方法、例えば、溶剤等やアルカリ溶液等で溶解させる等して除去し、描画を行うことを目的として用いる。
本発明には永久レジストに用いる前記感光性樹脂組成物も含まれる。永久レジストとは上記レジスト材料のうち、描画を行った後に剥離することを前提に使用されるものではなく、その基材となるものの実使用時まで剥離せずにその目的と機能を維持し続けるものである。
本発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、パターニングが必要な種々の材料に適応でき、中でも特に、ソルダーレジスト材料やビルドアップ工法用の層間絶縁材等に有用であり、更に光導波路としてプリント配線板、光電子基板や光基板のような電気・電子・光基材等にも利用可能である。
特に好適な用途としては、耐熱性や現像性が良好なである特性を生かして、感光性フィルム、支持体付き感光性フィルム、プリプレグ等の絶縁樹脂シート、回路基板(積層板用途、多層プリント配線板用途等)、ソルダーレジスト、アンダ-フィル材、ダイボンディング材、半導体封止材、穴埋め樹脂、部品埋め込み樹脂等、樹脂組成物が必要とされる用途の広範囲に使用できる。なかでも、多層プリント配線板の絶縁層用樹脂組成物(感光性樹脂組成物の硬化物を絶縁層とした多層プリント配線板)、層間絶縁層用樹脂組成物(感光性樹脂組成物の硬化物を層間絶縁層とした多層プリント配線板)、メッキ形成用樹脂組成物(感光性樹脂組成物の硬化物上にメッキが形成された多層プリント配線板)用として使用することが好ましい。
更に、高い顔料濃度においても良好な現像性を発揮することができ、カラーレジスト、カラーフィルタ用のレジスト材料、特にブラックマトリックス材料等にも好適に用いることができる。
又、現像性が良好であり、優れた耐熱性と密着性を有する硬化物を得ることができる特性を生かして、絶縁信頼性を必要とされるソルダーレジスト用途、層間絶縁層用途に使用すると本発明の効果を最大限発揮させることができ、好適な用途である。
皮膜形成の方法としては特に制限はないが、グラビア等の凹版印刷方式、フレキソ等の凸版印刷方式、シルクスクリーン等の孔版印刷方式、オフセット等の平版印刷方式、ロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スピンコーター等の各種塗工方式が任意に採用できる。
本発明には前記の感光性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射し硬化させて得られるその硬化物も含まれる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。又、実施例中、特に断りがない限り部は重量部を示す。
エポキシ当量、酸価は以下の条件で測定した。
1)エポキシ当量(WPE):JIS K 7236:2001に準じた方法で測定した。
2)酸価:JIS K 0070:1992に準じた方法で測定した。
3)ゲル透過クロマトグラフ(GPC)の測定条件は以下の通りである。
機種:TOSOH HLC-8220GPC
カラム:TSKGEL Super HZM-N
溶離液:THF(テトラヒドロフラン);0.35ml/分、温度40℃
検出器:示差屈折計
分子量標準:ポリスチレン
製造例1
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,250、重量平均分子量4,040の固形分酸価は164mgKOH/gのアミドイミド樹脂(1)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート494.5gとグリシジルメタクリレート170.4g、ヘキサヒドロ無水フタル酸154.0g、ジブチルヒドロキシトルエン2.27gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.27gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価94.1mgKOH/g、(メタ)アクリル当量629、GPCによる数平均分子量は1,870、重量平均分子量5,320の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(I)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ13,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例2
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート661.2gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物198.0gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,290、重量平均分子量3,590の固形分酸価は155mgKOH/gのアミドイミド樹脂(2)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート537.5gとグリシジルメタクリレート198.8g、ヘキサヒドロ無水フタル酸154.0g、ジブチルヒドロキシトルエン2.38gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.38gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価92.2mgKOH/g、(メタ)アクリル当量629、GPCによる数平均分子量は1,710、重量平均分子量4,930の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂II)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ11,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例3
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,260、重量平均分子量4,120の固形分酸価は159mgKOH/gのアミドイミド樹脂(3)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート448.0gとグリシジルメタクリレート170.4g、ヘキサヒドロ無水フタル酸123.2g、ジブチルヒドロキシトルエン2.17gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.17gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価85.9mgKOH/g、(メタ)アクリル当量604、GPCによる数平均分子量は1,750、重量平均分子量5,500の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(III)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ14,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例4
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,190、重量平均分子量3,850の固形分酸価は151mgKOH/gのアミドイミド樹脂(4)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート494.8gとグリシジルメタクリレート170.4g、ヘキサヒドロ-4-メチルフタル酸無水物154.0g、ジブチルヒドロキシトルエン2.44gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.44gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価95.8mgKOH/g、(メタ)アクリル当量641、GPCによる数平均分子量は1,640、重量平均分子量4,790の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(IV)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ12,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例5
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,300、重量平均分子量3,690の固形分酸価は152mgKOH/gのアミドイミド樹脂(5)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート491.7gとグリシジルメタクリレート170.4g、1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物152.2g、ジブチルヒドロキシトルエン2.31gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.31gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価97.9mgKOH/g、(メタ)アクリル当量628、GPCによる数平均分子量は1,690、重量平均分子量4,980の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(V)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ14,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例6
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,250、重量平均分子量3,680の固形分酸価は161mgKOH/gのアミドイミド樹脂(6)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート261.9gとグリシジルメタクリレート170.4g、ジブチルヒドロキシトルエン1.90gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン1.90gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価19.2mgKOH/g、(メタ)アクリル当量527、GPCによる数平均分子量は1,740、重量平均分子量6,950の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(I’)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ13,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例7
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,180、重量平均分子量3,860の固形分酸価は154mgKOH/gのアミドイミド樹脂(7)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート494.5gとグリシジルメタクリレート170.4g、無水フタル酸148.1g、ジブチルヒドロキシトルエン1.90gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン1.90gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価99.5mgKOH/g、(メタ)アクリル当量624、GPCによる数平均分子量は1,630、重量平均分子量4,830の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(II’)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ14,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例8
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。60℃まで冷却し、ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート混合物(ダイセル・オルネクス社製「PETRA」、水酸基価115mgKOH/g)97.58gを加え、116℃まで昇温させ、同温度にて10時間反応させ、ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,070、重量平均分子量3,080の固形分酸価は135mgKOH/gのアミドイミド樹脂(8)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート494.8gとグリシジルメタクリレート170.4g、ヘキサヒドロ-4-メチルフタル酸無水物154.0g、ジブチルヒドロキシトルエン2.44gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.44gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価82.1mgKOH/g、(メタ)アクリル当量395、GPCによる数平均分子量は1,370、重量平均分子量3,700の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(III’)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ15,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例9
攪拌装置、温度計及びコンデンサーを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート250.3gとクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「EOCN-104S」、エポキシ当量218g/eq)435.7g及びジブチルヒドロキシトルエン1.75gを加え80℃で攪拌し、エポキシ樹脂を溶解させた。その後、アクリル酸148.4g、トリフェニルホスフィン1.75gを加え116℃まで昇温させ、同温度にて12時間反応させ固形分酸価2.2mg・KOH/g、又、エポキシ当量13kg/eqの反応性エキシカルボキシレート樹脂(9)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート48.6gと1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物113.5gを加え100℃まで昇温した。同温度にて5時間反応させ、固形分酸価61.2mgKOH/g、(メタ)アクリル当量349、GPCによる数平均分子量は2058、重量平均分子量6420の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(IV’)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ13,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例10
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,310、重量平均分子量3,810の固形分酸価は152mgKOH/gのアミドイミド樹脂(5)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート338.6gとグリシジルメタクリレート142.0g、シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物79.2g、ジブチルヒドロキシトルエン2.31gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.31gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価87.1mgKOH/g、(メタ)アクリル当量652、GPCによる数平均分子量は1,870、重量平均分子量6,010の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(VI)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ16,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
製造例11
攪拌装置、温度計及びコンデンサー、窒素ラインを備えた4つ口フラスコに、カルビトールアセテート646.3gとイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(EVONIK社製「VESTANATT-1890/100」、イソシアネート基含有量17.3質量%)242.8g及びシクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物188.1gを加えた。窒素を系中に吹き込みながら116℃まで昇温させ、同温度にて30時間反応させた。赤外スペクトルにてイソシアネート基の特性吸収である2250cm-1の吸収が完全に消滅したことを確認した。ポリスチレンを標準としたゲル浸透圧クロマトグラフィーによる数平均分子量は1,260、重量平均分子量3,600の固形分酸は156mgKOH/gのアミドイミド樹脂(5)溶液を得た。60℃まで冷却し、カルビトールアセテート441.4gとグリシジルメタクリレート170.4g、シクロヘキサン-1,3,4-トリカルボン酸-3,4-無水物118.8g、ジブチルヒドロキシトルエン2.31gを加え攪拌した後に、トリフェニルホスフィン2.31gを加え116℃まで昇温した。同温度にて20時間反応させ、固形分酸価80.6mgKOH/g、(メタ)アクリル当量600、GPCによる数平均分子量は1,870、重量平均分子量6,010の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(VII)を得た。又、エポキシ当量を測定したところ14,000g/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。
実施例1~5、比較例1~4
前記製造例1~9で得られた不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を用い、表1に示す配合割合とした後、攪拌装置にて均一に分散させ、レジスト樹脂組成物を得た。
Figure 0007682134000004

*1 日本化薬(株)製:ε-カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
*2 IGMResinsB.V.製:2-メチル-(4-(メチルチオ)フェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オン
*3 日本化薬(株)製:2,4-ジエチルチオキサントン
*4 日鉄ケミカル&マテリアル(株)製:ビスフェノール-A型エポキシ樹脂
*5 北興化学工業(株)製:トリフェニルホスフィン
*6 神港有機化学工業(株)製:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
実施例6~7
前記製造例10、11で得られた不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を用い、表2に示す配合割合とした後、攪拌装置にて均一に分散させ、レジスト樹脂組成物を得た。
Figure 0007682134000005
評価項目のそれぞれの項目について詳述する。
光感度評価(表中略称:光感度)
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように圧延銅箔BHY-82F-HA-V2(JX金属(株)製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた。乾燥後の塗膜にステップタブレット(Stouffer製:21段)を置き、紫外線照射器(USHIO製(超高圧水銀灯))を用いて照射量を振り硬化を行った。その後、現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像を行った。ステップタブレットで7段まで硬化するときの照射量を光感度の評価とした。
○ ・・150mJ/cm 以下
× ・・150mJ/cm 以上
現像性評価(表中略称:現像性)
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように圧延銅箔BHY-82F-HA-V2(JX金属(株)製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた。その後、現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像を行った。塗膜が完全に溶解するまでの時間、所謂ブレイクタイムをもって現像性の評価とした。
○ ・・40秒 以下
△ ・・41秒 以上
× ・・膨潤剥離
銅密着性評価(表中略称:銅密着性)
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように銅張り積層板 ELC-4762(住友ベークライト製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた後、紫外線照射器(GS YUASA製:CS 30L-1)を用いて、500mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射した。次にオーブン内で150℃で30分硬化させ、硬化物を得た。硬化後の膜を基盤目剥離試験(JIS K 5400―8.5)を用い剥離具合を評価した。
評価基準:前基盤目数(100)を分母にし、残った升目の数を分子にした。
◎ ・・100マス
〇 ・・81マス以上99マス以下
△ ・・80マス以下
カール性評価(表中略称:カール)
レジスト樹脂組成物をポリイミドフィルム(東レ・デュポン製:カプトン100H(厚み25μm巻き外面))上にバーコーターにて塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた後、紫外線照射器(GS YUASA製:CS 30L-1)を用いて、500mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射した。次にオーブン内で150℃で30分硬化させてポリイミドフィルム上に膜厚約5μmの硬化膜を得た。硬化後の膜が塗布されたポリイミドフィルムを5cm×5cmにカットし、水平な台上で浮き上がった4辺それぞれの高さを測定し、4辺の和を測定した(単位;mm)。基材自身のカールは0mmであった。29mm以下であると低硬化収縮であるといえる。
〇 ・・29mm以下
△ ・・30mm以上39mm以下
× ・・40mm以上
ガラス転移温度測定(表中略称:Tg)
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように圧延銅箔BHY-82F-HA-V2(JX金属(株)製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた後、紫外線照射器(GS YUASA製:CS 30L-1)を用いて、500mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射した。次にオーブン内で150℃で30分硬化させ、硬化物を得た。銅箔を塩化鉄(III)45°ボーメ(純正化学(株)製)で除去した。作製した硬化物を作成したサンプルのDMA測定(TAInstruments製:RSA-G2)を行い、貯蔵弾性率/損失弾性率(=損失正接)が最大になる温度を求めた。
耐熱分解性評価(表中略称:耐熱分解性)
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように圧延銅箔BHY-82F-HA-V2(JX金属(株)製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた後、紫外線照射器(GS YUASA製:CS 30L-1)を用いて、500mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射した。次にオーブン内で150℃で30分硬化させ、硬化物を得た。銅箔を塩化鉄(III)45°ポーメ(純正化学(株)製)で除去した。作製した硬化物を作成したサンプル3mgを、毎分100mlの空気流中でMETTLER製TGA/DSC1を用いて重量が5%減少する温度を測定した。
上記評価項目の評価結果を表3及び表4に示す。
Figure 0007682134000006
Figure 0007682134000007
上記の結果から、本発明の不飽和基含有ポリカルボン酸化合物(A)を含む樹脂組成物から得られる塗膜は優れた感度、現像性であり、その硬化物も耐熱性、硬化収縮性、また、銅密着性に優れることが確認できる。
以上より、本発明の不飽和基含有ポリカルボン酸化合物(A)を用いた感光性樹脂組成物は成形用材料、皮膜形成用材料、レジスト材料に好適である。特に優れた感度、現像性を有しつつも耐熱性、硬化収縮性、銅密着性に優れていることから、プリント配線板用感光性材料組成物に適している。

Claims (8)

  1. 脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)との反応により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び、脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)のみを反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)。
  2. 上記脂環式トリカルボン酸無水物(a2)とエポキシ基含有メタアクリレート化合物(b)のモル比((b)/(a2))が0.8~2.0であることを満たす請求項1に記載
    の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)。
  3. 上記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の固形分酸価が、40~140mg・KOH/gである請求項1又は請求項2に記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)及び硬化剤(D)を含有する感光性樹脂組成物。
  5. 絶縁用途の皮膜形成用材料である請求項4に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 永久レジストに用いるための請求項4に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 請求項4に記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
  8. 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造方法であって、
    脂環式イソシアヌレート型ポリイソシアネート(a1)と脂環式トリカルボン酸無水物(a2)を反応させる工程(1)と、
    工程(1)により得られた末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)のみを反応させる工程(2)を有し、
    前記工程(2)は末端酸基又は酸無水物基を有するポリアミドイミド樹脂(a3)に対して一分子中にエポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物(b)及び脂肪族ジカルボン酸無水物または、脂肪族トリカルボン酸無水物(c)を一括で添加して同時に反応させることを特徴とする不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の製造方法。
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