JP7683861B2 - 摩耗試験方法 - Google Patents
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Description
詳述すると、貯留槽にて回転する液体は、径外側位置よりも径内側位置のほうが流速が低くなるところ、外筒体の中心に外筒体の中心軸に対して同軸となる内芯体を設けたため、摩耗材が中心部分に滞留することを防止できる。また、回転板が外筒体と内芯体で構成された円形通路に沿って回転するため、液体の流れを乱すことなく攪拌することができる。そのため、摩耗材が流速の低い中心部分に移動しようとする力と摩耗材に作用する遠心力とを釣り合わせることができ、ひいては供試体の表面を適宜に広くかつ深く摩耗させることができる。したがって、所定の摩耗態様を短時間の試験によって再現することができる。
図1は摩耗試験装置1の構成を示す断面図であり、図2は内芯体23を脱着している状況を示す説明図である。図3は回転板駆動部3の構成を示す側面図であり、図4は回転板34の径方向位置を調節している状況を示す説明図であり、図5は回転板34の上下方向位置を調節している状況を示す説明図であり、図6は回転板34の速度方向Vに対する傾き角度αを調節している状況を示す説明図である。そして、図7は回転板34の遠心方向Rに対する傾き角度βを調節している状況を示す説明図である。
図1に示すように、貯留槽2は、その内側に液体(例えば水)Wを貯留する。貯留槽2は、円形状の底板21と、底板21によって下側開口端が塞がれた円筒形状の外筒体22とを有している。また、貯留槽2は、外筒体22の中心に外筒体22の中心軸Cに対して同軸となる内芯体23を有している。本願においては、外筒体22と内芯体23で構成された閉通路を円形通路Pと定義している。
図3に示すように、回転板駆動部3は、回転板34を貯留槽2の周方向に回転させる。回転板駆動部3は、動力源である電動機31と、電動機31によって回転される回転腕32と、回転腕32とともに回転される支持軸33とを有している。そして、支持軸33に回転板34が取り付けられている。回転板34の回転中心は、外筒体22の中心軸Cに対して同軸となる。
図8に示すように、周方向固定部4は、貯留槽2の底面(円形通路Pの底面)に載置された平板形状の供試体Sを固定する。周方向固定部4は、供試体Sの外周側端部を固定する外周側固定具41と、供試体Sの内周側端部を固定する内周側固定具42とを備えている。また、周方向固定部4は、摩耗材5の衝突による衝撃力を和らげるために弾性チューブ43を備えている。
図11に示すように、摩耗試験装置1は、一種類又は二種類の摩耗材5を用いる。本願においては、選定された二種類の摩耗材5について、小さいほうの摩耗材5を第一摩耗材51、大きいほうの摩耗材5を第二摩耗材52と定義する。摩耗材5(第一摩耗材51及び/又は第二摩耗材52)は、貯留槽2の内側に投入されて底面に固定された供試体Sの上部に載置される(図1参照)。
以下に、摩耗試験装置1の主な諸元について説明し、回転板34の回転速度を定めた経緯ならびに摩耗材5の形状を定めた経緯ならびに摩耗材5として短角柱体(第一摩耗材51)及び角柱体(第二摩耗材52)を選定した経緯について説明する。その後、コンクリート形成物等の供試体Sに対して試験を行った結果について説明する。
本実施形態において、摩耗試験装置1の外筒体22は、内径1055mmである。また、摩耗試験装置1の内芯体23は、外径370mmである。そのため、外筒体22と内芯体23で構成された円形通路Pは、幅342.5mmであり、外筒体22の内径と内芯体23の外径との比は、2.85である。さらに、このような貯留槽2(円形通路P)に対して液位が400mmとなるように液体Wを貯留する。このとき、円形通路Pにおける液体Wの断面積と回転板34の面積との比は、回転板34の面積を19950mm2として計算すると、6.87となる。
摩耗材5として第一摩耗材51及び第二摩耗材52が選定される前においては、下の表1に示す六種類(No.1~6)が候補として挙げられていた。これらの候補は、全て一般構造用圧延鋼材にて形成されており、それぞれの形状及び重量は表1のとおりである。第一摩耗材51はNo.4に相当し、第二摩耗材52はNo.3に相当している。
摩耗材の形状を定めるにあたっては、候補に挙げられた摩耗材を一種類ずつ20個ほど投入し、回転板34の回転速度を70rpmとした状態で、供試体Sの代わりに固定された樹脂板への傷痕を観察した。この結果については下の表3ならびに図12に示す。
前述したように、貯留槽2にて回転する液体Wは、径外側位置よりも径内側位置のほうが流速が低くなる。そのため、摩耗材5が流速の低い中心部分に移動しようとする力と摩耗材5に作用する遠心力とを釣り合わせることが重要である。そのため、比較的に摩耗促進効果が高いNo.4の摩耗材を基調としつつ、他の摩耗材を組み合わせて一種類につき20個ほど投入し、回転板34の回転速度を70rpmとした状態で、供試体Sの代わりに固定された樹脂板への傷痕を観察した。この結果については下の表4ならびに図13に示す。
詳述すると、貯留槽2にて回転する液体Wは、径外側位置よりも径内側位置のほうが流速が低くなるところ、外筒体22の中心に外筒体22の中心軸Cに対して同軸となる内芯体23を設けたため、摩耗材5が中心部分に滞留することを防止できる。また、回転板34が外筒体22と内芯体23で構成された円形通路Pに沿って回転するため、液体Wの流れを乱すことなく攪拌することができる。そのため、摩耗材5が流速の低い中心部分に移動しようとする力と摩耗材5に作用する遠心力とを釣り合わせることができ、ひいては供試体Sの表面を適宜に広くかつ深く摩耗させることができる。したがって、所定の摩耗態様を短時間の試験によって再現することができる。
以下同様に、
貯留槽は貯留槽2に対応し、
回転板駆動部は回転板駆動部3に対応し、
周方向固定部は周方向固定部4に対応し、
摩耗材は摩耗材5(第一摩耗材51及び第二摩耗材52)に対応し、
挿入固定部は挿入固定部6に対応し、
外筒体22に対応し、
内芯体23に対応し、
回転腕32に対応し、
支持軸33に対応し、
回転板34に対応し、
中心軸Cに対応し、
円形通路は円形通路Pに対応し、
供試体は供試体Sに対応し、
液体は液体Wに対応し、
液面は液面Wsに対応するも、この発明は、前述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
2…貯留槽
3…回転板駆動部
4…周方向固定部
5…摩耗材
6…挿入固定部
22…外筒体
23…内芯体
32…回転腕
33…支持軸
34…回転板
C…中心軸
P…円形通路
S…供試体
W…液体
Ws…液面
Claims (13)
- 貯留槽の底面に供試体を固定して液体を貯留するとともに、前記貯留槽を構成する外筒体と当該外筒体の中心軸に対して同軸となる内芯体との間に前記供試体よりも高靭性の多面体形状に形成された摩耗材を投入し、前記外筒体と前記内芯体とで形成された円形通路に沿って回転板を回転させ、前記供試体の上部において前記摩耗材を攪拌する
摩耗試験方法。 - 前記外筒体の内径を0.7~1.3mとし、前記摩耗材の重量を50.0~130.0gとし、前記回転板の速度を50.0~90.0rpmとして回転させる
請求項1に記載の摩耗試験方法。 - 前記摩耗材の重量を50.0~130.0gとし、前記回転板の最大回転半径を0.35~0.55mとし、前記回転板の外周側端縁における速度を1.5~5.5m/sとして回転させる
請求項1に記載の摩耗試験方法。 - 前記摩耗材として形状及び重量の少なくとも一方が異なる二種類以上が含まれる
請求項1に記載の摩耗試験方法。 - 前記外筒体の内径を0.7~1.3mとし、一の前記摩耗材の重量を50.0~90.0gとし、他の前記摩耗材の重量を90.0~130.0gとし、前記回転板の速度を50.0~90.0rpmとして回転させる
請求項4に記載の摩耗試験方法。 - 一の前記摩耗材の重量を50.0~90.0gとし、他の前記摩耗材の重量を90.0~130.0gとし、前記回転板の最大回転半径を0.35~0.55mとし、前記回転板の外周側端縁における速度を1.5~5.5m/sとして回転させる
請求項4に記載の摩耗試験方法。 - 前記摩耗材が多角柱体である
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の摩耗試験方法。 - 前記内芯体の外周面から前記回転板の内周側端縁までの距離を、前記外筒体の内周面から前記回転板の外周側端縁までの距離よりも短くした状態で、前記回転板を回転させる
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の摩耗試験方法。 - 前記供試体の上面から前記回転板の下方側端縁までの距離を、前記液体の液面から前記回転板の上方側端縁までの距離よりも短くした状態で、前記回転板を回転させる
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の摩耗試験方法。 - 前記円形通路における前記液体の断面積と前記回転板の面積との比が2.81~9.82の範囲に収まるように前記液体の貯留量と前記回転板の面積のいずれか一方又は両方を調節した状態で、前記回転板を回転させる
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の摩耗試験方法。 - 前記貯留槽の底面に種類が異なる前記供試体を周方向に並べて配置する
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の摩耗試験方法。 - 前記貯留槽の底面にコアボーリング工法にて採取された前記供試体を配置する
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の摩耗試験方法。 - 前記供試体が粗骨材を含むコンクリート成形物である
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の摩耗試験方法。
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| JP2022174986A JP2022174986A (ja) | 2022-11-25 |
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| JP2021081074A Active JP7683861B2 (ja) | 2021-05-12 | 2021-05-12 | 摩耗試験方法 |
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