JP7684251B2 - 横型レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、横型レーザ加工装置に関する。
従来、金属材料、セラミック、繊維強化プラスチック材などの幅広い材料の加工、例えば、穴あけ、切断等においては、レーザを用いた加工が行われている。当該加工では、レーザを加工対象に照射して溶融させるとともに、加工対象に対して高圧水を吹き付けることによって溶融物を除去する技術が一般に知られている。
例えば、特許文献1のレーザ加工装置では、レーザを加工対象に照射するレーザヘッドと、加工対象に高圧水を噴射して溶融物を除去するウォータージェットヘッドと、高圧水を間欠的に噴射できるように制御する間欠噴射制御手段とを有する構成が開示されている。
特許文献2のレーザ加工装置では、レーザ(パルス波)を加工対象に照射する照射ヘッドと、水を噴射するノズルとを有し、水の噴射タイミングを調整することや、照射ヘッドやノズルの角度を変更する角度変更機構を有する構成が開示されている。
特許文献3のレーザ加工装置では、レーザを加工対象に照射するレーザヘッドと、加工対象の表面に流動性の液膜を形成するとともに、制御部によって所定の周期で断続的に液体を噴射するように制御される液体供給ノズルとを有する構成が開示されている。
特許第4478251号公報 特開2017-121660号公報 特許第6835303号公報
しかしながら、特許文献1~3は、レーザとウォータージェット(高圧水、水)とを、独立して別々に加工対象の加工点に照射することが前提となっている。そのため、レーザおよびウォータージェット(高圧水、水)が周辺雰囲気中の気体や液体に晒されることで影響を受け、レーザ加工の精度に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、レーザおよびウォータージェット(高圧水、水)が重力方向の下向きに照射および噴射することが前提となっている。しかし、加工対象は重力方向と垂直な方向の横向きに配置されているケースも多い。特に、原子炉設備内や重量のある加工対象に対して、穴あけ、切断等を実施する場合には、狭隘な場所にレーザ加工装置を侵入させなければならない。
また、レーザによって穴あけ、切断等を行う場合、溶融物が発生するため、この溶融物を効果的に除去する方法が求められていた。特に、狭隘な場所で厚みのある加工対象を処理する場合には、連続的なレーザの照射が必要であるが、溶融物に邪魔されない加工装置が求められていた。
前記課題を解決するため、本発明の横型レーザ加工装置は、レーザ光を加工対象に照射する照射ノズルと、前記レーザ光に対して、エアを噴射するエア供給部とを備え、前記エア供給部は、照射された前記レーザ光の上方から第1のエアを噴射する第1のエア供給孔をもつ第1のエア供給部と、照射された前記レーザ光の下方から第2のエアを噴射する第2のエア供給孔をもつ第2のエア供給部と、レーザ光を加工対象に照射する照射ノズルと、前記レーザ光に対して、高圧水を上面視で半円弧状かつ断続的に噴射するスピンノズルと、前記高圧水の噴射間隔を制御する制御部と、を有する。
前記課題を解決するため、本発明の横型レーザ加工装置は、レーザ光を加工対象に照射する照射ノズルと、前記レーザ光に対して、エアを噴射するエア供給部とを備え、前記エア供給部は、照射された前記レーザ光の上方から第1のエアを噴射する第1のエア供給孔をもつ第1のエア供給部と、照射された前記レーザ光の下方から第2のエアを噴射する第2のエア供給孔をもつ第2のエア供給部とを有する。
本発明の横型レーザ加工装置によれば、加工対象の加工点周辺における加工精度の悪化を防止するとともに、重量物等の狭隘部であっても、穴あけや切断を効果的に実施することができる。
本発明に係る実施形態の横型レーザ加工装置を横方向から見た構成図。 実施形態の横型レーザ加工装置を正面方向から見た構成図の図1のI方向矢視図。 実施形態の他例の横型レーザ加工装置1を正面方向から見た構成図の図1のI方向矢視図。 実施形態の横型レーザ加工装置を上方から見たレーザと高圧水の交差箇所の概念図の図1のII方向矢視概念図。 実施形態の横型レーザ加工装置のレーザヘッド近傍の要部の縦断面図。 図2の第1のエア供給部と第2のエア供給部との拡大図。 第1のエア供給部の下面図。 第2のエア供給部の上面図。 実施形態のスピンノズルの縦断面図。 実施形態のスピンノズルの上面図の図6のIII-III断面図。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明に係る実施形態の横型レーザ加工装置1を横方向から見た構成図を示す。
図2Aに、実施形態の横型レーザ加工装置1を正面方向から見た構成図の図1のI方向矢視図を示す。
図2Bに、実施形態の他例の横型レーザ加工装置1を正面方向から見た構成図の図1のI方向矢視図を示す。
図3に、実施形態の横型レーザ加工装置1を上方から見たレーザと高圧水の交差箇所の概念図の図1のII方向矢視図を示す。
図1、図2Aに示すように、実施形態の横型レーザ加工装置1は、本体2と、レーザヘッド2aと、レーザ光Lを供給する発振器3と、照射ノズル4と、エア供給部9と、スピンノズル10とを備えている。
本体2は、横型レーザ加工装置1の構成要素を支える構造部材である。本体2には、発振器3と連結するノズルヘッド2aやスピンノズル10が固定されている。本体2は、装置(1)全体が固定され、各構成要素の安定した位置決めを行うことができる。また、本実施形態中においては明記しないが、レーザ光L(図1参照)の位置を上下左右に移動させる構成とする場合には、X軸、Y軸、Z軸といった3軸方向に移動可能な構成の機構を採用することもできる。
発振器3は、レーザ光Lを供給する供給源である。
レーザ光Lとしては、ファイバレーザ、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザ等が使用されている。
レーザ光Lは、加工対象Wや加工環境に応じて、連続波、パルス波等に適宜変更してもよい。
レーザヘッド2aは、発振器3からのレーザ光Lを通過させる部位である。レーザヘッド2aは、レーザ光Lが通過する内部が筒状になっており、レーザ光Lによる温度影響や損傷のない素材で構成されている。例えば、レーザヘッド2aは、アルミニウム等の金属材料が利用されている。
図1に示すように、照射ノズル4は、レーザ光Lを加工対象Wに照射する部位である。照射ノズル4は、略水平方向に出射する横向きのノズルである。
エア供給部9は、高圧水噴射により、ヘッド側に飛んできたスパッタが、照射ノズル4内に入らないように吹き飛ばす。
図2A、図3に示すスピンノズル10は、高圧水Qをレーザ光Lの照射点に向けて(断続)噴出し、切り屑等の飛散物(ドロス等の溶融物)を除去するとともに、加工対象へのレーザ光Lの断続照射を行う(詳細は後記)。
なお、噴出される高圧水Qは、必ずしもレーザ光Lに直接接触しなくともよく、切り屑等の飛散物の状況に応じて、除去に適した箇所に調整できる。
図4に、実施形態の横型レーザ加工装置1のレーザヘッド2a近傍の要部の縦断面図を示す。
図1に示す発振器3およびレーザヘッド2aから供給されるレーザ光Lは、集光レンズ5で集光される。集光され集光点が調整されたレーザ光Lは、ミラー6により反射されて、照射ノズル4から加工対象Wに向けて照射される。
<集光レンズ5>
集光レンズ5は、発振器3およびレーザヘッド2aから供給されるレーザ光Lをコリメートおよび集光する部材である。集光レンズ5は、コリメートおよび集光機能をもつ一体型が望ましい。集光レンズ5は、f40×f400の結合倍率10倍のものを採用することによって、より強度の高いレーザを利用できる。
<ミラー6>
図4に示すミラー6は、集光レンズ5を介して、略重力方向(略鉛直方向)に供給されるレーザ光Lを横方向の略水平方向または水平方向に調整する部材である。ミラー6は、レーザ光Lを略重力方向から垂直な方向の略水平方向または水平方向に照射させるために、鉛直方向に対する傾斜角度が45°を中心に0~90°角度調整できるものであればよい。
ミラー6の表面には、レーザ光Lによる表面の損傷を防止するために、保護膜をコーティングすることもできる。保護膜としては、金等の金属素材が望ましい。
さらに、ミラー6の周辺には、ミラー6を冷却してミラー6の熱による影響を抑制するために、冷却部8を配置できる。
冷却部8は、冷却源Cから供給される冷却液によってミラー6を常時または適宜冷却させるものであればよい。冷却源Cは冷凍サイクルを有している。冷却部8の冷却により、ミラー6の熱の影響を抑制できる。
<保護ガラス7>
ところで、ミラー6によって、レーザ光Lの方向が切り替わるため、ミラー6周辺の雰囲気をクリーンな状態に保つことが重要である。
そこで、レーザヘッド2a内において、ミラー6の直前と直後に保護ガラス7を配置する。これによって、レーザ光Lの反射時における雰囲気をクリーンな状態に保つことができる。
保護ガラス7は、レーザ光Lを通過させるガラス素材を利用する。さらに、保護ガラス7の表面の一面または両面に薄膜(ARコート:Anti-Reflection coating)を形成することによって、レーザ光Lの反射防止等の効果を付加することもできる。
<エア供給部9>
図1、図2Aに示すエア供給部9(9a、9b)は、レーザ光Lに向かって、エアG1,G2を噴射する部位である。
なお、エアとしては、エア(空気)に限るものではなく、窒素ガス等、適宜選択できる。(シールドガス、カッティングガス、アシストガスとして用いる)
ところで、照射ノズル4から照射されるレーザ光Lは、重力方向に対してほぼ横向きまたは横向きであり空中に浮遊する浮遊物の中を通り、周辺環境(周辺雰囲気)から影響を受けやすい。例えば、加工対象Wを切断する際に、切断によって飛散するスパッタやドロス等がレーザ光Lを遮ってしまう可能性がある。このような飛散物をレーザ光Lの周辺から除去するために、エア供給部9から供給されるエアを空気の壁または空気のカーテンとして利用している。さらに、飛散物を除去できることによって、照射ノズル4内(保護ガラス7の表面)に飛散物が侵入(付着)してレーザの性能を発揮できない状態を避けることもできる。
図5Aに、図2Aの第1のエア供給部9aと第2のエア供給部9bとの拡大図を示す。
図5Bに、第1のエア供給部9aの下面図を示す。
図5Cに、第2のエア供給部9bの上面図を示す。
エア供給部9は、上部の第1のエア供給部9aと下部の第2のエア供給部9bとで構成される。
第1のエア供給部9aは、照射されたレーザ光Lの上方から第1のエアG1を噴射する。
第2のエア供給部9bは、照射されたレーザ光Lの下方から第2のエアG2を噴射する。
第1のエア供給部9aと第2のエア供給部9bとは、重力方向に同一軸線上または異なる軸線上(図1、図2B参照)に配置される。
エア供給部9の第1のエア供給部9aと第2のエア供給部9bは、それぞれエア供給孔である第1のエア供給孔9aa(図5B参照)と第2のエア供給孔9ba(図5C参照)が形成されている。
第1のエア供給孔9aaは第1のエアG1を吐き出し、第2のエア供給孔9baは第2のエアG2を吐き出す。
第1のエア供給孔9aaと第2のエア供給孔9baは、丸穴形状などの噴流だけでなく、平らな形状の噴流を利用することによって、スパッタ等の飛散物を除去できる。図5Aでは、平らな形状の噴流の場合を示す。
なお、エア供給孔を構成する第1のエア供給孔9aa、第2のエア供給孔9baの位置、大きさ、幅、距離等は、適宜変更できる。
第1のエア供給孔9aaと第2のエア供給孔9baの位置は、略重力方向または重力方向に同一軸線上に配置してもよいし、図1、図2Bに示すように、略重力方向または重力方向に別々の軸線上に配置してもよい。
第1のエア供給孔9aaと第2のエア供給孔9baを略重力方向または重力方向に別々の軸線上に配置することで、互いの第1のエアG1と第2のエアG2の影響が減じられるので、スパッタ等の飛散物を違う方向に除去できる。
また、本実施形態中においては明記しないが、第1のエア供給孔9aaと第2のエア供給孔9baの位置を固定する支持機構や、X軸、Y軸、Z軸といった3軸方向に移動可能な構成の機構を採用することもできる。
さらに、エア供給部9を2か所ではなく、3~5箇所配置することで、エアカーテンの厚みや幅を大きくすることもできる。
<スピンノズル10>
図1、図2Aに示すスピンノズル10は、レーザ光の照射点で溶融する溶融物を効果的に除去するために、レーザ光Lに対して高圧水Qを断続的に噴射する構成要素である。
図6に、実施形態のスピンノズル10の縦断面図を示す。
図7に、実施形態のスピンノズル10の上面図の図6のIII-III断面図を示す。
図6に示すスピンノズル10は、構造体の固定部11と回転部12と噴射孔10bとを有している。
固定部11は、高圧水Qが供給される高圧水供給路10aを有している。
固定部11は、スピンノズル10から高圧水Qが噴射されることに伴う振動等を抑制し、高圧水Qの噴射方向の安定性を確保するためのベースである。
固定部11と回転部用支持部12aの間には、固定部用支持部11aが配置されている。固定部用支持部11aは、例えばシール部材である。
そのため、回転部用支持部12aが回転した場合であっても、固定部用支持部11aが緩衝材としての役割を果たすことで、部材同士の摩耗や捻じれによる損傷等を防止できる。
回転部12は、円環状の形状を有しており、回転部用支持部12aの下方に配置される部位である。
図7の矢印α21に示すように、回転部12は、回転することで第1の高圧水ノズル13a~第4の高圧水ノズル13dを回転させる。
図6に示すように、回転部12は、回転部用支持部12aの外側下方に配置される。回転部12は、回転する部位であるため、回転部12と回転部用支持部12aの間には、ブッシュ12bが配置される。ブッシュ12bは、例えば焼結軸受である。
ブッシュ12bによって、回転部12と回転部用支持部12aの摩耗や捻じれによる損傷等を防止できる。
回転部12は、高圧水Qに回転力を付与するために、高圧水Qが通る第1の高圧水ノズル13a、第2の高圧水ノズル13b、第3の高圧水ノズル13c、および第4の高圧水ノズル13dを有している。
回転部12は、高圧水供給源Pから供給される10~200MPaの高圧水Qが高圧水供給路10aを介してスピンノズル10の内部に供給され(図6の矢印α11)、貯留空間10c内に貯留された状態となる。
そして、高圧水供給路10aからの高圧水Qが、第1の高圧水ノズル13a~第4の高圧水ノズル13dに供給される(図6の矢印α12)。
回転部12が回転することで、高圧水Qが、図6の矢印α13に示すように、第1の高圧水ノズル13a~第4の高圧水ノズル13dを外周外方に向かって流れる。
ここで、図7に示す第1の高圧水ノズル13a~第4の高圧水ノズル13dは、複数で構成され、上面視で、スピンノズル10の中心Cを通り放射状に延びる線から、中心Cからずらした(平行にオフセットした)位置に配置している。これにより、第1~第4の高圧水ノズル13a~13dからそれぞれ噴射される高圧水Qが排水空間壁10d1に衝突する。高圧水Qの排水空間壁10d1への衝突および噴射の反力によって、回転部12が回転する(図7の矢印α21)。
そして、回転部12の第1の高圧水ノズル13a~第4の高圧水ノズル13dは、固定部11の噴射孔10bと断続的に孔の位置が一致することで、噴射孔10bから高圧水Qがレーザ光Lに対して断続的に噴射される。なお、第1~第4の高圧水ノズル13a~13dの穴の大きさ、個数等は、適宜選択できる。
高圧水Qは、加工対象Wの加工点に到達する前のレーザ光Lに対して噴射され、レーザ光Lに衝突する。高圧水Qのレーザ光Lへの衝突により、断続的なレーザ光Lを加工対象Wに照射することができる。これにより、加工対象Wの溶融物が除去され、精度が高い加工が行える。
スピンノズル10の噴射孔10bから噴射される高圧水Qは、回転部12で回転方向のエネルギーが付加されることで、噴射方向が横断面視で扇型状、上面視で半円弧状になることで、加工対象Wからの加工で発生する飛散物を外側に掃くように除去する。
また、エア供給部9から噴射されるエアG(エアカーテン)とスピンノズル10から噴射される高圧水Qは、接触しない位置関係となることが望ましい。具体的には、高圧水Qが加工対象Wの溶融物に直接または周辺で接触させることで、溶融物の大部分を除去するとともに、エアGが加工対象から離れた照射ノズル4に近い側で飛散物を除去することで、溶融物の周囲への飛散を効果的に抑制し、横型レーザ加工装置1の要素に付着することも軽減させることができる。その結果、穴あけ、切断等の加工を安定的に実施できる。
なお、噴射孔10bから噴射される高圧水Qの回転方向については、スピンノズル10の位置や回転方向の変更を行うことによって、調整できる。
また、噴射孔10bの形状を横長にすることで、高圧水Qを平射にすることもできる。高圧水Qを平射にすることによって、噴射させる高圧水Qの幅を広くすることができ、溶融物を点で除去するよりも、面で除去することとなり、除去効率が向上する。
噴射孔10bの横長形状は、上面視で10~20°の範囲であることが望ましい。
さらに、スピンノズル10が回転することによって、横長形状の高圧水Qが、溶融物に対して、上面視で半円弧状かつ断続的に衝突させることになるため、レーザLによる加工対象Wの切断と溶融物の除去を繰り返すことによって、段階的な穴あけや切断を効果的に施すことができる。
図6に示すように、排水空間10dの下部には、排水路10eが形成されている。排水路10eにより、排水空間10d内からの余分な高圧水Qが外部に排出される。
そこで、高圧水Qを下方の排水路10eに適切に導くために、排水空間10d内の高圧水ノズル13の噴射方向に、環状の連続または非連続の排水方向調整部14が配置されている。排水方向調整部14に、噴射孔10bから外部に噴射される(図6、図7の矢印α14)以外の高圧水Qが衝突して下方に落下し、未使用の高圧水Qを排水路10eに流すことができる。
また、スピンノズル10の変形例として、第1の高圧水ノズル13a~第4の高圧水ノズル13dを2段以上形成する構成とすることもできる。
また、スピンノズル10の別の変形例として、スピンノズル10を複数配置することもできる。例えば、2つのスピンノズル10を上下に連結させる構成や、左右に1つずつ配置する構成等である。
第1の高圧水ノズル13a~第4の高圧水ノズル13dを2段以上形成することやスピンノズル10を複数配置することで、切断によって飛散するスパッタやドロス等の除去量や除去幅を増やすことができる。
<横型レーザ加工装置1の使用方法>
次に、上述の如く構成された実施形態の横型レーザ加工装置1の使用方法について説明する。
まず、作業者は、図1、図2に示す発振器3、エア供給源A、高圧水供給源Pを起動させた後、レーザ加工装置1の加工対象Wに対する位置合わせを行い、下準備を完了する。
次に、第1のエア供給部9aおよび第2のエア供給部9bから、それぞれ第1のエアG1および第2のエアG2を噴射した状態とする。
そして、スピンノズル10を起動させることで、スピンノズル10の内部で各高圧水ノズル(13)が回転し、図3に示すように、噴射孔10bから断続的な高圧水Qを噴射する。なお、高圧水Qは、高圧水ノズル(13)の各回転エネルギーによって、扇型状に噴射されることで円弧状に広がり、加工時のスパッタ等の飛散物が除去される。
そして、発振器3からレーザ光Lを供給することで、図4に示すように、レーザ光Lがレーザヘッド2a内を通過し、集光レンズ5によって、焦点合わせおよびコリメートが行われるとともに、ミラー6による角度調整を介して、照射ノズル4から略横向きまたは横向きのレーザ光Lが照射される。
さらに、図1、図2Aに示すように、第1のエアG1および第2のエアG2が上下方向から2段階で噴射されている。これによって、レーザ光L周辺の雰囲気に飛散物が侵入することが防止され、加工対象Wの穴あけや切断の精度が向上する。また、照射ノズル4等への溶融物の付着を防止することで、各要素の交換頻度を減らすこともできる。
また、図1、図3に示すように、レーザ光Lが断続的に加工対象Wに照射される。これにより、厚みの大きな加工対象Wに対しても、ドロスやヒューム等の溶融物を一度に生成することを避けることができる。そのため、横型レーザ加工装置1を用いて、効率的に加工対象Wの穴あけ、切断等を実施できる。
また、図1、図2Aに示す制御部15を配置することもできる。制御部を配置し、制御において、発振器3によるレーザ光Lの強度、焦点距離、図4に示すミラー6の角度、冷却部8の温度、高圧水供給源Pから供給される高圧水Qの圧力や流量、エア供給部9やスピンノズル10の位置、スピンノズル10の回転速度などを1つまたは組合せて制御することで、加工対象Wの加工方法をアレンジすることができる。
例えば、加工対象Wを切断する際に、加工溝の深さや幅等のバリエーションを適宜調整できるようにすることで、多岐に亘る穴あけや切断を実現できる。
上記構成によれば、加工対象Wの加工点周辺における加工精度の悪化を防止するとともに、レーザ光Lが略水平方向に進行できるので重量物等の狭隘部であっても、穴あけや切断を効果的に実施することができる。
また、スピンノズル10から高圧水Qが断続的に噴射されることによって、溶融物が断続的に除去される。そのため、照射ノズル4から照射されるレーザLによって加工対象が穴あけ、切断等されるが、スピンノズル10から噴射される上面視で半円弧状かつ断続的な高圧水Qによって、溶融物も断続的に除去されることとなる。そのため、溶融物に影響されることなく、段階的なレーザ加工を施すことができるため、加工対象への穴深さや切断深さを調整することにもつながる。
例えば、制御部15を用い、加工対象に対してレーザLを照射した場合における溶融物の蓄積量(事前に規定)に対して、スピンノズル10から噴射する高圧水Qの噴射回数(時間間隔)を設定することで、1回分の穴あけや切断間隔を制御し、加工対象に施したい加工深さに応じて、適切なプロセスを制御できる。
<<その他の実施形態>>
1.前記実施形態では、ミラー6によって、レーザ光Lを略水平方向に調整した場合を例示したが、レーザ光Lを重力方向以外の何れかの方向に導いてもよい。これにより、加工対象Wの位置に応じて加工をフレキシブルに行える。
2.本明細書中においては、横型のレーザ加工装置を前提としているが、縦型のレーザ加工装置であっても、エア供給部9やスピンノズル10を利用することによる溶融物の除去は実現することができることは言うまでもない。
具体的には、縦型のレーザ加工装置として用いる場合には、照射ノズル4が下方にレーザLが照射されるように配置され、レーザLの左右方向(周方向)に向けてエアGが噴射されるようにエア供給部9が配置され、スピンノズル10は溶融物を除去できるように、高圧水Qが横方向または斜め方向から噴射されるように配置される。
こうした構成とすることによって、レーザ加工装置の下方に存在する(配置される)加工対象に対して、溶融物を高圧水Qによって上面視で半円弧状かつ断続的に除去しながら、レーザによる加工を施すことができる。
3.本発明は、前記した実施形態の構成に限られることなく、添付の特許請求の範囲内で様々な変形形態、具体的形態が可能である。
1 横型レーザ加工装置
2 本体
2a レーザヘッド
3 発振器
4 照射ノズル
5 集光レンズ
6 ミラー
7 保護ガラス
8 冷却部
9 エア供給部
9a 第1のエア供給部
9b 第2のエア供給部
10 スピンノズル
10b 噴射孔
11 固定部
12 回転部
13 高圧水ノズル
13a 第1の高圧水ノズル
13b 第2の高圧水ノズル
13c 第3の高圧水ノズル
13d 第4の高圧水ノズル
C 冷却源
G エア
G1 第1のエア
G2 第2のエア
L レーザ光
P 高圧水供給源
Q 高圧水
W 加工対象

Claims (8)

  1. レーザ光を加工対象に照射する照射ノズルと、
    前記レーザ光に対して、エアを噴射するエア供給部とを備え、
    前記エア供給部は、
    照射された前記レーザ光の上方から第1のエアを噴射する第1のエア供給孔をもつ第1のエア供給部と、
    照射された前記レーザ光の下方から第2のエアを噴射する第2のエア供給孔をもつ第2のエア供給部と
    レーザ光を加工対象に照射する照射ノズルと、
    前記レーザ光に対して、高圧水を上面視で半円弧状かつ断続的に噴射するスピンノズルと、
    前記高圧水の噴射間隔を制御する制御部と、を有する
    ことを特徴とする横型レーザ加工装置。
  2. レーザ光を加工対象に照射する照射ノズルと、
    前記レーザ光に対して、エアを噴射するエア供給部とを備え、
    前記エア供給部は、
    照射された前記レーザ光の上方から第1のエアを噴射する第1のエア供給孔をもつ第1のエア供給部と、
    照射された前記レーザ光の下方から第2のエアを噴射する第2のエア供給孔をもつ第2のエア供給部とを有し、
    前記第1のエア供給部の前記第1のエア供給孔と、前記第2のエア供給部の前記第2のエア供給孔は、略重力方向に別々の軸線上に配置される
    ことを特徴とする横型レーザ加工装置。
  3. 請求項に記載の横型レーザ加工装置において、
    前記レーザ光に対して、高圧水を断続的に噴射するスピンノズルを備え、
    前記高圧水は、前記加工対象に達する前の前記レーザ光に当たる
    ことを特徴とする横型レーザ加工装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の横型レーザ加工装置において、
    前記レーザ光を発生させる発振器と、
    集光レンズと、
    略重力方向に供給される前記レーザ光を、前記集光レンズを介して、略水平方向または重力方向以外の方向に調整するミラーとを備える
    ことを特徴とする横型レーザ加工装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載の横型レーザ加工装置において、
    前記レーザ光を発生させる発振器と、
    集光レンズと、
    略重力方向に供給される前記レーザ光を、前記集光レンズを介して、略水平方向または重力方向以外の方向に調整するミラーとを備え、
    前記ミラーを冷却する冷却部を備える
    ことを特徴とする横型レーザ加工装置。
  6. 請求項に記載の横型レーザ加工装置において、
    前記スピンノズルは、
    前記高圧水を噴射する噴射孔と、
    互いの反力によって回転することによって、前記噴射孔と断続的に位相が一致する複数の高圧水ノズルとを有する
    ことを特徴とする横型レーザ加工装置。
  7. 請求項1または請求項2に記載の横型レーザ加工装置において、
    前記レーザ光を発生させる発振器と、
    集光レンズと、
    略重力方向に供給される前記レーザ光を、前記集光レンズを介して、略水平方向または重力方向以外の方向に調整するミラーとを備え、
    前記ミラーの直前と直後に保護部材を配置している
    ことを特徴とする横型レーザ加工装置。
  8. 請求項に記載の横型レーザ加工装置において、
    前記噴射孔は、横長形状であることを特徴とする横型レーザ加工装置。
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