JP7686485B2 - 中空プレート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、中空プレート及びその製造方法に関する。より詳しくは、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空プレート及びその製造方法に関する。
ポリオレフィン系樹脂は、安価で成形が容易であることから、これを用いて成形された、所謂プラスチックダンボールは、耐衝撃強度や耐圧縮強度に優れ、耐水性、光透過性、リサイクル性なども備えており、梱包用ケース、通い箱などの容器類、表面保護包装材、仕切り板、建築材料、装飾材料等の幅広い用途で利用されている。プラスチックダンボールの一例として、特許文献1には、共押出することにより成形されたポリプロピレン系樹脂製中空プレートが開示されている。
特開2009-34959号公報
しかしながら、近年、持続可能な開発目標SDGsの実現に向けて様々な対策がなされており、特に、廃プラ問題がクロ-ズアップされる中で、プラスチックダンボールにおいては、石油由来プラスチックの使用削減や焼却時のCO発生削減などが課題として挙げられるようになってきた。その一方で、これらの課題に対応するため、プラスチックダンボールを形成する素材の一部を地球環境に優しい素材に変更すると、これに伴い、成形不良などの問題が生じる。
そこで、本発明では、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空プレート及びその製造方法することを主目的とする。
本願発明者が鋭意実験検討を行った結果、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空プレート及びその製造方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明では、中空構造を有する中間層と、該中間層の両面に表層とを有する中空プレートであって、前記中空プレートは、ポリオレフィン系樹脂と無機物とからなるメルトインデックス(ASTM D1238、230℃)0.5~2.0(g/10分)の中間層樹脂と、ポリオレフィン系樹脂からなる表層樹脂とを、190~250℃で溶融共押出することにより中空プレート状に成形されてなり、前記無機物の含有量は、前記中間層樹脂に対して40質量%以上であり、且つ、前記中間層におけるリブとライナー部の重量比は、0.1~10である、中空プレートを提供する。
本発明において、前記表層の厚みは、前記無機物の平均粒子径の2倍以上であってよい。
本発明において、前記無機物は、タルク、炭酸カルシウム、及びクレーからなる群より選ばれるいずれか1種以上であってよい。
また、本発明では、中空構造を有する中間層と、該中間層の両面に表層とを有する中空プレートの製造方法であって、ポリオレフィン系樹脂と無機物とからなるメルトインデックス(ASTM D1238、230℃)0.5~2.0(g/10分)の中間層樹脂と、ポリオレフィン系樹脂からなる表層樹脂とを、190~250℃で溶融共押出する共押出工程と、前記共押出工程後、冷却フォーマーを用いて冷却する冷却工程と、を有し、前記無機物の含有量は、前記中間層樹脂に対して40質量%以上であり、且つ、前記中間層におけるリブとライナー部の重量比は、0.1~10である、中空プレートの製造方法も提供する。
本発明によれば、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空プレート及びその製造方法を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
中空プレートの横断面を模式的に示す図である。
1.中空プレート1
本発明に係る中空プレート1は、中空構造を有する中間層11と、該中間層の両面に表層12とを有する。また、ポリオレフィン系樹脂と無機物とからなるメルトインデックス(ASTM D1238、230℃)0.5~2.0(g/10分)の中間層樹脂と、ポリオレフィン系樹脂からなる表層樹脂とを、190~250℃で溶融共押出することにより中空プレート状に成形されてなり、前記無機物の含有量は、前記中間層樹脂に対して20質量%以上であることを特徴とする。
無機物を多く使用し、ポリオレフィン系樹脂の使用量を抑えることで、石油由来プラスチックの使用削減や焼却時のCO発生削減などの課題を達成でき、地球環境に優しい中空プレートを提供できる。しかしながら、本願発明者が、鋭意実験検討を行ったところ、無機物を20質量%以上添加すると、当該無機物が表面にブリードアウトし、その結果、表面異常や密着不良による成形不良が生じることが分かった。
これに対し、本願発明者は、更に鋭意実験検討を行い、無機物を20質量%以上含有する中間層樹脂と、ポリオレフィン系樹脂からなる表層樹脂と、を190~250℃で溶融共押出して中空プレート状に成形することで、無機物が表面にブリードアウトすることを防止でき、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空プレートを提供できることが判明した。
(1)中間層11
中間層11の構造としては、例えば、特公昭38-4185号公報、特公昭38-17182号公報などに記載の、略平行である一対のライナー部とそれに垂直及び/又は斜めの複数のリブからなるシート状向上、すなわち、図1に示すようなダンボール状構造などを挙げることができる。
リブとライナー部の量比は、重量比で0.1~10の範囲が反りを抑制する観点から好ましく、0.2~5の範囲がより好ましく、物性面や成形面を考慮すると、0.5~2の範囲が更に好ましい。
中間層樹脂は、ポリオレフィン系樹脂と無機物とからなる、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)0.5~2.0(g/10分)の樹脂である。具体的には、例えば、ポリオレフィン系樹脂と無機物とが、所定配合比率で配合されることにより構成された樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー等のポリプロピレンなどが挙げられる。なお、ポリプロピレンブロックコポリマーとは、プロピレンと他のα-オレフィン(例えば、エチレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン等)の1種類以上とのブロック共重合体である。
本発明では、これらの中でも特に、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンを用いることが好ましい。また、ポリプロピレンとしては、特に、耐衝撃性等の機械的物性の観点から、エチレンが5.0~10.0質量%であるエチレン-プロピレンブロックコポリマーが好ましい。
無機物としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、鉄、亜鉛等の珪酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、酸化物、又はこれらの水和物、無機繊維等が挙げられる。具体的には、例えば、タルク、カオリン等のクレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、リン酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪砂、カーボンブラック、ゼオライト、モリブデン、珪藻土、セリサイト、シラス、亜硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、チタン酸カリウム、ベントナイト、ウォラストナイト、ドロマイト、黒鉛、ガラス繊維、マイクロガラス、炭素繊維、セラミック繊維、ロックウール等が挙げられる。なお、これらは、合成法により調製されたものであってよく、天然由来のものであってもよい。また、これらを単独又は2種類以上併用して用いてもよい。
本発明では、これらの中でも特に、タルク、炭酸カルシウム、及びクレーからなる群より選ばれるいずれか1種以上を用いることが好ましく、タルク及び/又は炭酸カルシウムを用いることがより好ましい。タルク及び/又は炭酸カルシウムは、粒子径が比較的小さく、分散性も良好なため、取り扱い性に優れる。また、タルク及び/又は炭酸カルシウムは、世界中の至る所で多量に埋蔵されており、SDGsに十分に対応できると考えられる。更には、昨今、石油価格の高騰が認められるが、安価で供給量が多いことから、安定的に供給され、低コストで使用できるという利点がある。
無機物の形状は特に限定されず、粒子状、フレーク状、顆粒状、繊維状等の何れであってもよい。また、粒子状としても、一般的に合成法により得られるような球形のものであってよく、採集した天然鉱物を粉砕にかけることにより得られるような不定形状のものであってもよい。
本発明において、無機物の含有量は、中間層樹脂に対して20質量%以上であるが、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、45質量%以上が特に好ましい。これにより、石油由来のプラスチックの使用量と燃焼時のCO排出量を更に削減することができる。また、無機物の含有量の上限値は、中空層樹脂に対して65質量%以下が好ましい。無機物の含有量が65質量%を超えると、分散性が悪くなり、樹脂の繋がりが悪くなるため、成形不良や物性低下の蓋然性が高くなる。
また、本発明において、中空プレート1全体に対する無機物の含有量は、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることが更に好ましい。
ここで、リサイクル法では、プラスチック等の容器包装物の製造業者に対して、容器包装廃棄物をリサイクルする義務が課せられている。製造業者が容器包装廃棄物をリサイクルする義務を履行する手段の一つに、日本容器包装リサイクル協会に対してリサイクルのための委託金を支払うという手段がある。分離するのが困難な複数の材料でできている容器包装物については、容器包装物を構成する材料のうち、重量ベースで最も比率が高い材料の分類で廃棄することが定められている。したがって、特に、中空プレート1全体に対する無機物の含有量が50質量%を超えた場合においては、プラスチックの分類に含まれないような中空プレート1となり、その結果、当該中空プレート1を製造する製造業者がリサイクル法に基づく上記委託金を支払う義務を負うことを抑えることができる。
中間層樹脂の溶融粘度の指標としてのメルトインデックス(以下、「MI」とも称する。)は、ASTM D1238〔230℃で荷重21.18N(2.16kg)〕に準じて測定した値が0.5~2.0(g/10分)の範囲である。MIが0.5(g/10分)未満では、共押出した際に、表層の剥離や粉落ち割れなどの問題が生じる。また、2.0(g/10分)を超えると、成形不良の問題が発生する。
中間層樹脂には、市販の無機物含有ポリオレフィン系樹脂を用いてもよい。また、中間層樹脂には、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤、光安定剤、滑剤等が、必要に応じて、適宜配合されていてよい。
中空構造を有する中間層11の厚みは、実用性と連続成形性の観点から、3000~10000μmが好ましく、4000~7000μmがより好ましい。
(2)表層12
表層12の構造としては、例えば、中間層11が前述したダンボール状構造である場合、図1に示すように一対のライナー部の両面に層状に形成される。
表層樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であり、具体的には、前述した通りである。表層樹脂としてポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を用いると、中間層樹脂との融着が不良となり、成形不良、界面剥離や、割れが発生し易い。
本発明では、これらの中でも特に、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンを用いることが好ましい。また、ポリプロピレンとしては、特に、エチレンが5.0~10.0質量%であるエチレン-プロピレンブロックコポリマーが好ましい。
表層樹脂の溶融粘度の指標としてのメルトインデックスは、ASTM D1238〔230℃で荷重21.18N(2.16kg)〕に準じて測定した値が0.5~2.0(g/10分)の範囲である。MIが0.5(g/10分)未満では、共押出した際に、表層の剥離や粉落ち割れなどの問題が生じる。また、2.0(g/10分)を超えると、成形不良の問題が発生する。更に、本発明では、成形性の観点から、中間層樹脂のMI≧表層樹脂のMIとすることが好ましい。
表層12の厚みは、前記無機物の平均粒子径の2倍以上であることが好ましい。平均粒子径の2倍未満であると、無機物が表層12から飛び出してしまい、ブリードアウトを防止することが困難となってしまう。
本発明における無機物の平均粒子径とは、例えば、島津製作所製の粉体比表面積測定装置SS-100型による粉末1g当たりの比表面積値を用いて、下記式(1)から算出された粉末の平均粒子径とすることができる。
前記無機物の平均粒子径は5~50μmが好ましく、分散性向上の観点から、5~20μmがより好ましい。平均粒子径が5μm未満の場合、無機物の分散性が極度に悪くなり、凝集による押出不良や成形不良等が発生し易くなる。また、平均粒子径が50μm超の場合、押出機のフィルターやダイスに詰まるトラブルが発生し易くなる。
表層12の厚みは、具体的には、20~200μmが好ましく、30~150μmがより好ましく、40~125μmが更に好ましい。表層12の厚みが20μm未満であると、ブリードアウト以外に、加工時の割れや熱接着不良等の加工性が悪い。表層12の厚みが200μmを超えると、無機物の含有量が少なくなり、石油由来プラスチックの使用削減及び焼却時のCO発生を削減する観点から好ましくない。
表層樹脂には、市販のポリオレフィン系樹脂を用いてもよい。また、表層樹脂には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤、光安定剤、滑剤等が、必要に応じて、適宜配合されていてよい。
2.中空プレート1の製造方法
本発明に係る中空プレート1の製造方法は、中空構造を有する中間層11と、該中間層11の両面に表層12とを有する中空プレート1の製造方法であって、ポリオレフィン系樹脂と無機物とからなるメルトインデックス(ASTM D1238、230℃)0.5~2.0(g/10分)の中間層樹脂と、ポリオレフィン系樹脂からなる表層樹脂とを、190~250℃で溶融共押出する共押出工程と、前記共押出工程後、冷却フォーマーを用いて冷却する冷却工程と、を有し、前記無機物の含有量は、前記中間層樹脂に対して20質量%以上であることを特徴とする。また、本発明に係る中空プレート1の製造方法は、必要に応じて、他の工程等を行ってよい。
(1)共押出工程
共押出工程では、例えば、中間層樹脂を押出すための主押出機と表層樹脂を押出すための副押出機から各樹脂を導いて、中空状中間層及び表層を形成するダイスを備えた共押出ブロックで合流させ、該共押出ブロックの温度を190~250℃に制御して溶融押出する方法が挙げられる。主押出機及び副押出機としては、例えば、通常の溶融押出しに用いられる所定の吐出能力を有する単軸押出機等を使用できる。
より具体的には、例えば、中間層樹脂に対して20質量%以上の無機物を含有した中間層樹脂は主押出機中で、表層樹脂は副押出機中でそれぞれ溶融混練されダイスを備えた共押出ブロックで合流される。中空構造を有する層が、平行する一対のライナー部とそれに垂直及び/又は斜めの複数のリブからなるシート状、すなわち、ダンボール状のダイスは、例えば、ライナー部のための所定の厚みと中空部を形成する芯金が櫛刃状に設けられ、各芯金の中央部からエアーが供給できる構造を有し得る。また、表層樹脂は、中間層の上面及び/又は下面に配置され、表面層を形成できるように導かれ、ダイスで積層状に合流される。
ダイスを含む共押出ブロックの温度は、190~250℃の範囲として、中間層樹脂及び表層樹脂が共押出される。本発明において、中間層樹脂は、20質量%以上の無機物を含有しているため、表層樹脂と融着しにくくなると考えられるが、上記の温度範囲とすることで、中間層樹脂と表層樹脂との融着性を高め、無機物のブリードアウトを効果的に防止できることが判明した。特に、ダイスを含む共押出ブロックの温度が190℃を下回ると、樹脂粘度が高すぎて、表層樹脂と中間層樹脂との融着が不良となり、後述する冷却工程において無機物が冷却フォーマーの溝や面に付着し、成形不良が発生し易い。また、ダイスを含む共押出ブロックの温度が250℃を超えると、表層樹脂と中間層樹脂の冷却固化時の挙動差が大きくなって、成形不良となり、製造される中空プレートの物性も低下する。
(2)冷却工程
冷却工程では、例えば、共押出ブロックで合流一体化されてダイスより溶融共押出された中間層及び表層が冷却フォーマーに導かれて、中空構造を有する中空プレートが製造される。冷却フォーマーとしては、例えば、中空プレートの厚みに対応した間隙を有する上下二枚の金属ブロックに冷却媒体を循環させ、金属ブロックの中空プレートとの接触面側に設けられた細孔から真空吸引用しつつ、中空プレートと接触させて熱交換し冷却する構造のもの等を使用できる。なお、冷却フォーマーの入り口付近では、エアー冷却を併用し、フォーマー中では、水のミストを併用するなどして冷却効果を高めてもよい。
本発明では、中間層樹脂が20質量%以上の無機物を含有しているものの、該中間層樹脂は、190~250℃で表層樹脂と溶融共押出されていることから、無機物が表面にブリードアウトすることを防ぎ、その結果、冷却フォーマーを構成する金属ブロック等に無機物が付着することを防止できる。したがって、長時間の連続成形も安定して行うことができる。
また、中空構造を形成するために、ダイスの芯金の中央からは所定の圧力のエアーが供給され、この内圧で中空プレートの厚みが保持されつつ冷却固化されて、内部の中空構造が画成される。なお、所定の長さで切断されるいわゆる枚葉による製品形態の場合は、切断カット後に開放系となって中空部内の圧力が低下したり、変動したりしないように、冷却フォーマーの下流に設置され、所定の圧力に制御された恒圧室で所定の長さにカットされる工程を有していてよい。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<実施例1>
中間層樹脂として、タルクを60質量%含有したポリプロピレンブロックコポリマー(コンパウンド又はドライブレンド)〔MI=1.0(g/10分)、平均粒子径5~20μm〕を使用した。表層樹脂として、ポリプロピレンブロックコポリマー〔MI=0.8(g/10分)〕を使用し、厚み5000μmの中間層の両表面に、厚み99μmの表層樹脂を形成した中空プレートを目標として製造すべく、ダイス(ブロックを含む。)温度230~240℃で共押出し、図1に示す構造の中空プレートを製造した。得られた中空プレートは、図1に示すように、中間層が、厚み300μmの一対のライナー部に対して、垂直な厚み220μmのリブがピッチ5000μmで平行に配置された中空構造を有しており、その両表面に厚み99μmの表層が形成され、全体目付けが1000g/m、中間層の目付けが820g/mであった。また、本実施例1は、中空プレート全体に対するタルクの含有量が、49質量%であった。
<実施例2>
得られた中空プレートは、その両表面に厚み50μmの表層が形成され、全体目付けが1000g/m、中間層の目付けが910g/mであった以外は、実施例1と同様である中空プレートを製造した。また、本実施例2は、中空プレート全体に対するタルクの含有量が、54質量%であった。
<実施例3>
中間層樹脂として、タルクを60質量%含有したポリプロピレンブロックコポリマー(コンパウンド又はドライブレンド)〔MI=0.5(g/10分)、平均粒子径5~20μm〕を使用し、温度250℃で共押出した以外は、実施例1と同様である中空プレートを製造した。また、本実施例3は、中空プレート全体に対するタルクの含有量が、49質量%であった。
<実施例4>
中間層樹脂として、タルクを50質量%含有した高密度ポリエチレン〔MI=2.0(g/10分)、平均粒子径5~20μm〕を使用し、温度190~200℃で共押出した以外は、実施例1と同様である中空プレートを製造した。また、本実施例4は、中空プレート全体に対するタルクの含有量が、41質量%であった。
<比較例1>
中間層樹脂として、タルクを60質量%含有したポリプロピレンブロックコポリマー〔MI=3.0(g/10分)、平均粒子径5~20μm〕を使用し、温度180℃で共押出した以外は、実施例1と同様である中空プレートを製造した。また、比較例1は、中空プレート全体に対するタルクの含有量が、49質量%であった。
<比較例2>
中間層樹脂として、タルクを60質量%含有したポリプロピレンブロックコポリマー〔MI=0.3(g/10分)、平均粒子径5~20μm〕を使用し、温度260℃で共押出した以外は、実施例1と同様である中空プレートを製造した。また、比較例2は、中空プレート全体に対するタルクの含有量が、49質量%であった。
<比較例3>
中間層樹脂として、タルクを60質量%含有したポリプロピレンブロックコポリマー〔MI=0.3(g/10分)、平均粒子径5~20μm〕を使用し、表層樹脂として、ポリアリレート樹脂〔MI=3.0(g/10分)〕を使用し、温度230℃で共押出した以外は、実施例1と同様である中空プレートを製造した。また、比較例3は、中空プレート全体に対するタルクの含有量が、49質量%であった。
これらの結果を、表1及び2に示す。
なお、各評価の評価基準を、以下に記載する。
[環境性]
A:中空プレート全体に対する無機物の含有量が40質量%以上であった。
B:中空プレート全体に対する無機物の含有量が30質量%以上であった。
C:中空プレート全体に対する無機物の含有量が30質量%未満であった。
[成形性]
A:目視にて確認したところ、製造時にブリードアウトが認められず、押出不良やダイス詰まりもなかった。
B:目視にて確認したところ、製造時にブリードアウトがやや認められ、押出不良やダイス詰まりも一部認められたが、製品としては問題ないレベルであった。
C:目視にて確認したところ、製造時にブリードアウトが顕著に認められ、押出不良やダイス詰まりも認められた。
[曲げ剛性]
A:MD方向の曲げ剛性が600N・cm以上であった。
B:MD方向の曲げ剛性が500N・cm以上であった。
C:MD方向の曲げ剛性が500N・cm未満であった。
[曲げ強力性]
A:MD方向の曲げ強力が50N以上であった。
B:MD方向の曲げ強力が40N以上であった。
C:MD方向の曲げ強力が40N未満であった。
これらの結果から、実施例1~4の中空プレートおいては、中空プレート全体に対する無機物の含有量が高く、地球環境に優しい構成を実現できており、且つ、成形性にも優れていることが分かった。また、実施例1~4の中空プレートは、曲げ剛性、曲げ強力性といった物性の観点からも問題が無かった。
一方で、比較例1~3の中空プレートにおいては、中空プレート全体に対する無機物の含有量は高いが、成形性が悪く、工業的に連続して安定的に製造することには不向きであった。また、比較例3では、界面剥離や割れの発生も認められた。更に、比較例1~3の中空プレートは、成形性が不良であるが故に、実施例1~4の中空プレートと比較して、表面の見栄えも悪かった。
加えて、特に、実施例2の中空プレートは、中空プレート全体に対する無機物の含有量が50質量%以上であることから、プラスチックの分類に含まれないような中空プレート1であり、リサイクル法に基づく上記委託金を支払う義務を負うことを抑えることができる。
本発明によれば、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空プレート及びその製造方法を提供することができる。また、その物性も優れていることから、梱包用ケース、通い箱などの容器類、表面保護包装材、仕切り板、建築材料、装飾材料等の幅広い用途において有用である。
1:中空プレート
11:中間層
12:表層

Claims (4)

  1. 中空構造を有する中間層と、該中間層の両面に表層とを有する中空プレートであって、
    前記中空プレートは、ポリオレフィン系樹脂と無機物とからなるメルトインデックス(ASTM D1238、230℃)0.5~2.0(g/10分)の中間層樹脂と、ポリオレフィン系樹脂からなる表層樹脂とを、190~250℃で溶融共押出することにより中空プレート状に成形されてなり、
    前記無機物の含有量は、前記中間層樹脂に対して40質量%以上であり、且つ、
    前記中間層におけるリブとライナー部の重量比は、0.1~10である、中空プレート。
  2. 前記表層の厚みは、前記無機物の平均粒子径の2倍以上である、請求項1に記載の中空プレート。
  3. 前記無機物は、タルク、炭酸カルシウム及びクレーからなる群より選ばれるいずれか1種以上である、請求項1又は2に記載の中空プレート。
  4. 中空構造を有する中間層と、該中間層の両面に表層とを有する中空プレートの製造方法であって、
    ポリオレフィン系樹脂と無機物とからなるメルトインデックス(ASTM D1238、230℃)0.5~2.0(g/10分)の中間層樹脂と、ポリオレフィン系樹脂からなる表層樹脂とを、190~250℃で溶融共押出する共押出工程と、
    前記共押出工程後、冷却フォーマーを用いて冷却する冷却工程と、
    を有し、
    前記無機物の含有量は、前記中間層樹脂に対して0質量%以上であり、且つ、前記中間層におけるリブとライナー部の重量比は、0.1~10である、中空プレートの製造方法。
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