概要
本明細書に説明される実施形態は、活性化時に経時的に気体(例えば、一酸化窒素)を効果的に発生させる1つ以上の組成物及び/又は材料を組み込むか、又はそれらを含むか、又はそれらを利用する、材料、装置、方法、及びシステムに関する。本明細書の実施形態は、活性化時に経時的に効果的に一酸化窒素を発生させる組成物及び/又は材料を含有する1つ以上の層を有するデバイス及び/又は創傷被覆材を対象とする。例えば、1つ以上の一酸化窒素発生層は、亜硝酸塩を含有し、亜硝酸イオンを放出し得る亜硝酸塩送達層を含み得、それにより、亜硝酸イオンは、酸との反応時に一酸化窒素を発生させ得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の一酸化窒素発生層は、亜硝酸塩送達層に加えて、酸性基提供層を更に含み得る。1つ以上の一酸化窒素発生層は、創傷部位で別々に位置付けるためのスタンドアローン型の構成要素として利用され得るか、又は図1~図11に関して以下に説明されるような任意の数の多層創傷被覆材及び創傷治療装置に組み込まれ得る。本開示の実施形態は、概して、周囲条件下において、陰圧若しくは減圧療法システム、又は圧迫療法システムで使用するように適用可能である。
本明細書に説明される好ましい実施形態のいくつかは、1つ以上の一酸化窒素発生層を組み込むか、又はそれらを含むか、又はそれらを利用する。そのような1つ以上の一酸化窒素発生層は、次の機能的特徴のうちの1つ以上を保有し得る:炎症関連活性、血流関連活性、抗菌、抗プランクトン及び抗バイオフィルム活性、1つの部品としての適用及び/又は取り外しの容易さ、切断性/引裂き性、創傷表面の三次元輪郭に対する適合性、耐摩耗性、陰圧創傷療法及び/又は圧迫創傷療法との適合性、滲出液管理、創傷の自己融解デブリードマンを容易にする能力、創傷治癒を促進する能力、並びに組成的又は機能的変化の自己表示。インビトロにおける抗菌活性などの、抗菌活性としては、広域スペクトルの抗菌活性、抗バイオフィルム活性、微生物に対する殺傷の迅速性、微生物に対する持続的な殺傷のうちの1つ以上が挙げられ得、微生物は、次のうちの1つ以上を含み得る:グラム陰性菌、グラム陽性菌、真菌、酵母、ウイルス、藻類、古細菌、及び原虫。
本明細書に説明される特定の好ましい実施形態は、創傷治療システムを提供する。そのような創傷治療システムは、創傷及び/又は創傷周囲エリアの上に位置付けるようにサイズ決めされるように構成された、一酸化窒素発生層を備え得る。当業者は、装置/被覆材/層が創傷の上又は全体に配置されるように説明されるとき、そのような装置/被覆材/層が、創傷周囲エリアの上に延在し、それを治療し得ることを理解するであろう。いくつかの実例では、創傷周囲エリア及び/又は創傷縁の刺激は、創傷治癒プロセスの開始に役割を果たし得、創傷治癒プロセスは、創傷周囲エリア及び/又は創傷縁への一酸化窒素の送達を通して活性化され得る。創傷周囲エリア及び/又は創傷縁への一酸化窒素の送達は、例えば、上皮舌の移動を促進するための上皮細胞活性、酸素及び栄養素を提供することによる豊富さを促進するための創傷周囲の皮膚の微小循環の血管拡張、並びに肉芽組織形成を促進するための血管新生を標的とし得る。本明細書に説明される創傷治療システムは、一酸化窒素発生層の上に別個に位置付けられるように構成された副次的創傷被覆材を更に備え得る。一酸化窒素発生層は、下面に接着された接着剤を有し得、接着剤は、一酸化窒素発生層が創傷に近接して配置され得るように構成され得る。副次的創傷被覆材は、使用される場合、創傷を取り囲む皮膚に接着し得、同じサイズを有してもよいか、又は一酸化窒素発生層よりも大きくてもよく、それにより、一酸化窒素発生層は、創傷及び/又は創傷周囲エリアに接触するか、又は近接して配置されることになる。副次的創傷被覆材は、一酸化窒素発生層が創傷に接触するか、又は近接して配置されることになるように、代替的又は追加的に、創傷を取り囲む皮膚に対する封止を形成するように構成され得る。創傷治療システムは、副次的創傷被覆材を通して、及び創傷に創傷接触層を通して、陰圧を供給するように構成された陰圧源を更に備え得る。
本明細書に説明される特定の他の好ましい実施形態は、図1~図11に関して本明細書に説明されるような、多層創傷被覆材を提供する。そのような多層創傷被覆材は、その構成要素層として1つ以上の一酸化窒素発生層を組み込み得るか、又はその構成要素層のうちの1つの一部として1つ以上の一酸化窒素発生層を含む複合材又は積層体を含み得る。多層創傷被覆材は、上記又は本明細書の他の箇所に説明されるような一酸化窒素発生層と、1つ以上の一酸化窒素発生層の上/下の透過層及び/又は吸収層と、1つ以上の一酸化窒素発生層の下の創傷接触層と、透過層及び/又は吸収層上のカバー層と、を備え得る。創傷被覆材は、カバー層上又はその上に位置付けられた陰圧ポートを更に備え得る。1つ以上の一酸化窒素発生層は、カバー層の外周形状と実質的に同じ外周形状を有し得る。あるいは、1つ以上の一酸化窒素発生層は、カバー層の外周形状よりも小さい外周形状を有し得る。
当業者は、本明細書の任意の開示されたこの「概要」セクション又は本明細書の他の箇所などの、一酸化窒素発生組成物は、吸着、吸収、化学的及び/若しくは物理的付着のもつれを介して、並びに/又は粉末形態を介してなど、任意の好適な形態の1つ以上の一酸化窒素発生層内に装填され得ることを理解するであろう。当業者は、任意の本明細書の本セクション又は本明細書の他の箇所で開示されるなどの、反応組成物が、任意の好適な手段によって、本明細書の本セクション若しくは他の箇所に開示される任意の好適な吸収層、及び/又は本明細書の本セクション若しくは他の箇所に開示される任意の好適な透過層、及び/又は本明細書の本セクション若しくは他の箇所に開示される任意の発泡体層に組み込まれ得ることを更に理解するであろう。
特定の実施形態では、本明細書の上記に、又は本明細書の他の箇所で開示される、創傷治療システム及び多層創傷被覆材は、一酸化窒素発生層を組み込むか、又は備え得る。本明細書の本セクション又は他の箇所、特に以下に説明されるように、一酸化窒素発生層は、一酸化窒素を放出するように活性化されるように構成され得る。放出された一酸化窒素の少なくとも一部分は、例えば、拡散によって放出され得る。一酸化窒素の放出及び拡散を容易にするために、一酸化窒素発生層は、創傷に近接して配置され得る。
本明細書に説明されるいくつかの好ましい実施形態は、創傷、無傷の組織、又は他の好適な場所を治療する方法を提供する。そのような方法は、一酸化窒素発生層を、別個に、又は一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材を配置することによって、創傷上に配置することを含み得る。方法は、別個の一酸化窒素発生層及び/又は一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材を、創傷の周囲の健康な皮膚に接着することを含み得る。そのような方法は、以下のステップのうちの1つ以上を更に含み得る。更なる創傷被覆材は、別個の一酸化窒素発生層、又は創傷の上に配置される一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材の上に配置され得る。創傷滲出液、又は創傷滲出液以外の任意の湿潤若しくは水性媒体が、一酸化窒素発生層に到達及び/又は接触するために提供され得る。創傷滲出液、又は創傷滲出液以外の任意の湿潤若しくは水性媒体は、一酸化窒素発生層を組み込む創傷被覆材内に、又は一酸化窒素発生層の上に提供される創傷被覆材内に、拡散されるか、又は吸い上げられ得る。陰圧は、別個の一酸化窒素発生層、又は一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材に適用され得、それにより、創傷滲出液は、一酸化窒素発生層内に直接、又は一酸化窒素発生層を組み込む創傷被覆材内に、又は一酸化窒素発生層の上に提供される創傷被覆材内に吸引される。
当業者は、本明細書のこの「概要」セクション又は他の箇所で開示される創傷被覆材、デバイス、及びシステムが、一酸化窒素発生層、組成物、又は材料に加えて、又はそれらの代わりに、一酸化窒素以外の気体を発生させる、1つ以上の層、組成物、材料、又は構成要素を含み得ることを理解するであろう。例えば、創傷被覆材又はデバイスは、活性化時に経時的に、一酸化炭素又は硫化水素などの、血管拡張剤を効果的に発生させ1つ以上の層を含み得る。
当業者は、一酸化炭素及び/又は硫化水素が、好適な場合、一酸化窒素送達要素(層など)の代わりに、又は一酸化窒素送達要素(層など)との組み合わせで使用され得ることを更に理解するであろう。一酸化炭素及び/又は硫化水素の発生及び送達に関する更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる、Inorganic and Organometallic Transition Metal Complexes with Biological Molecules and Living Cells,ISBN 978-0-12-803814-7のテキストの6章に見出され得る。例えば、硫化水素は、開裂可能/放出可能な硫化水素、ジアリルチオスルフィナート、GYY4137、S-メサラミンATB-429、S-ナプロキセンATB-346、S-ジクロフェナックATB-337/ACS-15を含有する要素/層から発生し得る。例えば、一酸化炭素は、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、及びイリジウムなどの好適な金属に結合した一酸化炭素の複合体を提供する要素/層から発生し得る。そのような複合体は、一酸化炭素を放出し、光開裂可能である、及び/又は好適なリガンドとの相互作用に応答して、一酸化炭素の放出を誘導するように、酵素的にトリガされ得る。
創傷を治療する方法
本明細書に説明されるいくつかの好ましい実施形態は、創傷、無傷の組織、又は他の好適な場所を治療する方法を提供する。そのような方法は、1つ以上の一酸化窒素発生層を、別個に、又は1つ以上の一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材を配置することによって、創傷上に配置することを含み得る。方法は、別個の1つ以上の一酸化窒素発生層及び/又は1つ以上の一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材を、創傷周囲エリアなどの、創傷の周囲の健康な皮膚に接着することを含み得る。方法は、以下のステップのうちの1つ以上を更に含み得る。更なる創傷被覆材は、別個の1つ以上の一酸化窒素発生層、又は創傷の上に配置される1つ以上の一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材の上に配置され得る。創傷滲出液、又は創傷滲出液以外の任意の湿潤若しくは水性媒体が、1つ以上の一酸化窒素発生層に到達及び/又は接触するために提供され得る。創傷滲出液、又は創傷滲出液以外の任意の湿潤若しくは水性媒体は、1つ以上の一酸化窒素発生層を組み込む創傷被覆材内に、又は1つ以上の一酸化窒素発生層の上に提供される創傷被覆材内に、拡散されるか、又は吸い上げられ得る。陰圧は、以下の「陰圧創傷療法(NPWT)システム」セクションに説明されるか、又は本明細書の他の箇所で説明されるように、別個の1つ以上の一酸化窒素発生層、又は1つ以上の一酸化窒素発生層を有する多層創傷被覆材に適用され得、それにより、創傷滲出液は、1つ以上の一酸化窒素発生層内に直接、又は1つ以上の一酸化窒素発生層を組み込む創傷被覆材内に、又は1つ以上の一酸化窒素発生層の上に提供される創傷被覆材内に吸引される。
上記に説明されるか、又は本明細書の他の箇所で説明されるように、創傷、無傷の組織、又は他の好適な場所を治療する方法は、以下の「陰圧創傷療法(NPWT)」セクションに説明されるか、又は本明細書の他の箇所に説明されるように、創傷接触層を通して創傷に陰圧を送達することを更に含み得る。創傷接触層は、少なくとも約24時間、又は少なくとも約48時間、又は少なくとも約72時間、送達される陰圧を実質的に維持し得る。あるいは、創傷、無傷の組織、又は他の好適な場所を治療する方法は、創傷接触層を通して創傷に圧迫(陽)圧を適用することを含み得る。あるいは、方法は、創傷接触層を通して創傷への大気圧、陰圧、及び圧迫圧を、プログラム可能な様式で変更することを含み得る。
実施形態では、創傷、無傷の組織、又は他の好適な場所を治療する方法は、上記に説明されるか、又は本明細書の他の箇所に説明されるように、陰圧創傷療法システムと関連しない周囲条件下で、創傷接触層、又は創傷接触層を備える創傷治療システム若しくは創傷被覆材を使用することを含み得る。
いくつかの実施形態では、創傷、無傷の組織、又は他の好適な場所を治療する方法は、例えば、少なくともインビトロで、適用創傷接触層後の最初の4時間以内に生存可能な微生物の数(CFU/サンプル)を低減することによって、創傷バイオバーデンを低減し得る。いくつかの例では、生存可能な微生物の数は、創傷被覆材剤を微生物と接触させて位置付けてから48~72時間後に、4log以上低減され得る。
陰圧創傷療法(NPWT)システム
本開示の実施形態は、概して、限定されるものではないが、局所陰圧(「TNP」)療法システムで使用するように適用可能であることが理解されるであろう。手短に言えば、陰圧創傷治療は、組織の浮腫を低減させ、血流及び顆粒組織形成を促し、過度の滲出液を除去することによって、「治癒が困難な」創傷の多くの形態を閉鎖及び治癒するのを支援し、細菌負荷(及び、それゆえ感染リスク)を低減させ得る。加えて、療法によって、創傷の不安を減らすことが可能になり、より早期の治癒に導く。TNP療法システムはまた、流体を除去し、閉鎖の並列された位置で組織を安定化するのに役立つことで、外科的に閉じられた創傷の治癒を支援してもよい。TNP治療の更なる有益な使用は、過剰な流体を除去することが重要であり、組織の生存度を確保するために移植片が組織に近接していることが求められる、移植片及びフラップにおいて見出され得る。
本明細書に使用される場合、-XmmHgなど、減圧又は陰圧レベルは、760mmHg(又は1atm、29.93inHg、101.325kPa、14.696psiなど)に相当し得る、平常の周囲気圧に対する圧力レベルを表す。したがって、-XmmHgの陰圧値は、760mmHgよりもXmmHg低い絶対圧力、又は、言い換えれば、(760-X)mmHgの絶対圧力を反映する。更に、XmmHgよりも「低い」又は「小さい」陰圧は、大気圧により近い圧力に相当する(例えば、-40mmHgは、-60mmHgよりも低い)。-XmmHgよりも「高い」又は「大きい」陰圧は、大気圧からより遠い圧力に相当する(例えば、-80mmHgは、-60mmHgよりも高い)。いくつかの実施形態では、局所的な周囲気圧は基準点として使用され、そのような局所的な気圧は、必ずしも、例えば、760mmHgでなくてもよい。
本開示のいくつかの実施形態に関する陰圧範囲は、約-80mmHg、又は約-20mmHg~-200mmHgであり得る。これらの圧力は、760mmHgであり得る、平常の周囲気圧に対して相対的であることには留意されたい。それゆえ、-200mmHgは、実質的には約560mmHgであろう。いくつかの実施形態では、圧力範囲は、約-40mmHg~-150mmHgであり得る。あるいは、-75mmHg以下、-80mmHg以下、又は80mmHg超過の圧力範囲が使用され得る。また、他の実施形態では、-75mmHgを下回る圧力範囲が使用され得る。代替として、およそ-100mmHg又は更に-150mmHgより上の圧力範囲が、陰圧装置により供給され得る。
本明細書に説明される創傷閉鎖デバイスのいくつかの実施形態では、創傷の縮小の増加が、取り囲んでいる創傷組織における組織拡張の増加につながり得る。この影響は、場合により、創傷閉鎖デバイスの実施形態によって創傷に適用される引張力の増加と連動して、組織に適用される力を変化させること、例えば、時間とともに創傷に適用される陰圧を変化させることによって増大する場合がある。いくつかの実施形態では、陰圧は、例えば正弦波、方形波を使用して、又は、1つ以上の患者の生理的指標(例えば、心拍)と同期して、経時的に変化させられ得る。前述に関する更なる開示が見出され得る、そのような適用の例には、2012年8月7日に発行された名称「Wound treatment apparatus and method」の米国特許第8,235,955号、及び2010年7月13日に発行された名称「Wound cleansing apparatus with stress」の米国特許第7,753,894号を含む。これら両特許の開示は、参照することによりその全体が本明細書に援用される。
本明細書に説明される創傷被覆材、創傷被覆材構成要素、創傷治療装置及び方法の実施形態はまた、2013年5月22日に国際出願番号第PCT/IB2013/001469号で出願され、2013年11月28日に国際公開第2013/175306(A2)号として公開された、名称「APPARATUSES AND METHODS FOR NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY」、2013年7月31日に国際出願番号第PCT/IB2013/002060号で出願され、国際公開第WO2014/020440号として公開された、名称「WOUND DRESSING」に説明されるものと組み合わせて、又はそれらに加えて使用されてもよく、それらの開示は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に記載する創傷被覆材、創傷治療装置及び方法の実施形態はまた、2015年6月23日に発行された米国特許第9,061,095号、名称「WOUND DRESSING AND METHOD OF USE」、2016年11月24日に米国特許出願公開第2016/0339158号として公開された、名称「FLUIDIC CONNECTOR FOR NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY」に説明されるものと組み合わせて、又はそれらに加えて使用されてもよく、それらの各開示は、創傷被覆材の実施形態、創傷被覆材の構成要素及び原理、並びに創傷被覆材に使用される材料に関する更なる詳細を含め、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
加えて、本明細書に説明されるポンプ又は関連電子機器と組み合わせて、創傷被覆材を含むTNP創傷治療に関係する一部の実施形態はまた、2016年11月3日に国際公開第2016/174048(A1)号として公開された、名称「REDUCED PRESSURE APPARATUSES」に説明されるものと組み合わせて、又はそれらに加えて使用されてもよく、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。これらの実施形態のいくつかでは、ポンプ又は関連電子機器は、創傷に適用される単一の物品を提供するために、創傷被覆材内に統合されてもよい。
NPWTのための多層創傷被覆材
図1は、陰圧創傷療法システム700の一例を例示する。システムは、本明細書に説明される例のいずれかによる被覆材であり得る、創傷被覆材720によって覆われた創腔710を含む。被覆材720は、創腔710の上、内側、全体、又は周囲に位置付けられ、創腔を更に封止し得、そのため、陰圧が創腔内に維持され得る。例えば、創傷被覆材720のフィルム層は、創腔710上に実質的に流体不浸透性封止を提供し得る。いくつかの実施形態では、発泡体又はガーゼの層などの、創傷充填剤が、創傷を充填するために利用され得る。創傷充填剤は、本セクション又は本明細書の他の箇所に説明されるように、1つ以上の一酸化窒素発生層(例えば、亜硝酸塩送達層、酸性基提供層)を含み得る。例えば、発泡体(RENASYS-F)又はガーゼ(RENASYS-G)を利用するSmith&Nephew RENASYS陰圧創傷療法システムなどの、発泡体又はガーゼを利用する従来の陰圧創傷療法システムにおいて、発泡体又はガーゼは、上記に説明されるように、一酸化窒素発生層で補足され得る。発泡体若しくはガーゼ層又は他の創傷パッキング材料を補足するとき、1つ以上の一酸化窒素発生層は、創傷内に別個に挿入され得るか、又は創傷内への挿入のために創傷パッキング材料に予め取り付けられ得る。
単一又は複数の内腔管又は導管740は、創傷被覆材720を、減圧を供給するように構成された陰圧デバイス750と接続する。陰圧デバイス750は、陰圧源を含む。陰圧デバイス750は、キャニスタレスデバイスであり得る(滲出液が、創傷被覆材に収集される、及び/又は管740を介して別の場所への収集のために移動されることを意味する)。いくつかの実施形態では、陰圧デバイス750は、キャニスタを含むか、又は支持するように構成され得る。加えて、本明細書に開示される実施形態のいずれにおいて、陰圧デバイス750は、完全に又は部分的に、創傷被覆材720に埋め込まれてもよく、装着されてもよく、又はそれによって支持されてもよい。
導管740は、創腔に減圧を供給するように、陰圧デバイス750と創腔710との間の少なくとも実質的に封止された流体流路又は経路を提供するように構成された任意の好適な物品であり得る。導管740は、ポリウレタン、PVC、ナイロン、ポリエチレン、シリコーン、又は任意の他の好適な硬質若しくは可撓性材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、創傷被覆材720は、導管740の端を受容するように構成されたポートを有し得る。例えば、ポートは、フィルム層に孔を含み得る。いくつかの実施形態では、導管740は、創腔内に所望のレベルの減圧を維持するように、減圧を創腔710に供給するために創傷被覆材720のフィルム層を通って、及び/又はその下を別様に通過し得る。いくつかの実施形態では、導管740の少なくとも一部は、創傷被覆材720と一体であるか、又はそれに取り付けられる。
図2Aは、流体コネクタ110とともに創傷被覆材100を用いる、陰圧創傷治療システム10の一実施形態を例示する。本明細書に説明されるポンプと組み合わせた創傷被覆材を含む陰圧創傷治療に関する追加の例もまた、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許第9,061,095号に説明されるものと組み合わせて、又はそれらに加えて使用され得る。図中、流体コネクタ110は、細長い導管、より好ましくは、近位端130及び遠位端140を有するブリッジ120と、ブリッジ120の遠位端140にアプリケータ180と、を備え得る。システム10は、ポンプ又は陰圧を供給できる陰圧ユニット150などの、陰圧源を含み得る。ポンプは、創傷滲出液、及び創傷から除去され得る他の流体を貯蔵する、キャニスタ又は他の容器を備え得る。キャニスタ又は容器はまた、ポンプとは別に提供され得る。いくつかの実施形態では、ポンプ150は、Smith&Nephewによって販売される、PICO(商標)ポンプなどの、キャニスタレスポンプであり得る。ポンプ150は、管を介してブリッジ120に接続され得るか、又はポンプ150は、ブリッジ120に直接接続され得る。使用中、被覆材100は、いくつかの場合、上記に説明されるように、発泡体又はガーゼなどの創傷パッキング材料で満たされてもよい、好適に準備された創傷の上に置かれる。流体コネクタ110のアプリケータ180は、被覆材100の隙間の上に置かれ、被覆材100の最上表面に封止される、封止面を有する。流体コネクタ110の被覆材100への接続の前、間、又は後のいずれかに、ポンプ150は、管を介して連結器160へ接続されるか、又はブリッジ120へ直接接続される。その後、ポンプが起動され、それによって陰圧を創傷に供給する。陰圧の適用は、所望するレベルの創傷治癒を達成するまで行われてもよい。
図2Bに示されるように、流体コネクタ110は、以下に更に詳細に説明されるように、被覆材100と流体連通する拡大遠位端又は頭部140を備えることが好ましい。一実施形態では、拡大遠位端は丸い形又は円形を有する。頭部140は、図中、被覆材100の端近くに位置付けられるように例示されているが、被覆材上のいずれの場所に位置付けられてもよい。例えば、いくつかの実施形態は、被覆材100の端又は角上又は近くではない、中心又は中心から外れた場所に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、被覆材10は、2つ以上の流体コネクタ110を備えてもよく、各々、それと流体連通する1つ以上の頭部140を備える。好ましい実施形態では、頭部140は、最も幅の広い縁に沿って30mmの寸法であり得る。頭部140は、上記に説明された、創傷被覆材の最上表面に対して封止されるように構成される、アプリケータ180を少なくとも部分的に形成する。
図2Cは、流体コネクタ110とともに、参照によりその全体が組み込まれる国際特許出願公開第2013/175306(A2)号に説明される創傷被覆材10と同様の創傷被覆材100を通る断面を例示する。代替として、本明細書に開示されるいずれかの創傷被覆材の実施形態、又は本明細書に開示される創傷被覆材の実施形態の任意の数の特徴のいかなる組み合わせでもあり得る、創傷被覆材100は、治療される創傷部位の上に置かれ得る。被覆材100は、創傷部位の上に封止された空洞を形成するために配置され得る。好ましい実施形態では、被覆材100は、最上層若しくはカバー層、又は任意の創傷接触層222に取り付けられる裏当て層220を備え、それらの両方が、以下により詳細に説明される。これら2つの層220、222は、内部空間又はチャンバを画定するために、共に接合又は封止されることが好ましい。この内部空間又はチャンバは、陰圧を分配又は伝達し、創傷滲出液及び創傷から除去された他の流体を貯蔵するように適応してもよい追加構造と、以下により詳細に説明するであろう他の機能とを備えてもよい。以下に説明されるそのような構造の例は、透過層226及び吸収層221を含む。
本明細書で使用される場合、上部層、最上層、又は上方の層とは、被覆材が使用中で、創傷の上に位置決めされている間、皮膚又は創傷の表面から最も遠い層を指す。したがって、下面、下部層、最下層、又は下方の層とは、被覆材が使用中で、創傷の上に位置決めされている間、皮膚又は創傷の表面に最も近い層を指す。
図2Cに例示されるように、創傷接触層222は、ポリウレタン層、ポリエチレン層、又は、例えば、ホットピンプロセス、レーザアブレーションプロセス、又は超音波プロセスを介するか、又は他のいくつかのやり方で穿孔されたか、あるいは別様に液体及び気体を透過可能にした、他の可撓性層であってもよい。創傷接触層222は、下面224と上面223とを有する。穿孔225は、創傷接触層222において貫通孔を含み、それによって、流体が層222を通って流れることを可能にすることが好ましい。創傷接触層222は、創傷被覆材の他の材料中への組織内殖を防止するのに役立つ。好ましくは、穿孔は、そこを通って流体が流れることを可能にしつつ、この要件を満たすために十分小さい。例えば、0.025mm~1.2mmの範囲の寸法を有するスリット又は孔として形成された穿孔は、創傷滲出液が被覆材内に流れることを可能にしつつ、創傷被覆材内に組織内殖することを防止するのに役立つように十分小さいと考えられる。いくつかの構成では、創傷接触層222は、創傷で陰圧を維持するために、吸収パッドの周囲に気密封止も作り出しながら、被覆材100全体の完全性を維持するのに役立ち得る。
創傷接触層222のいくつかの実施形態はまた、任意の上部及び下部接着層(図示せず)のためのキャリアとして作用し得る。例えば、下部感圧接着剤が、創傷被覆材100の下面224上に提供され得るが、一方、上部感圧接着層は、創傷接触層の上面223上に提供されてもよい。シリコーン、ホットメルト、親水コロイド若しくはアクリルをベースとする接着剤、又は他のそのような接着剤であってもよい感圧接着剤は、創傷接触層の両側面上、若しくは任意選択で選択された片側面上に形成されてもよく、又は創傷接触層のどちらの側面上にも形成されなくてもよい。下部感圧接着層が利用するとき、創傷被覆材100を創傷部位の周囲の皮膚に接着させるのに役立ち得る。いくつかの実施形態では、創傷接触層は、穿孔ポリウレタンフィルムを備え得る。フィルムの下面は、シリコーン感圧接着剤を提供されてもよく、上面は、アクリル感圧接着剤を提供されてもよく、これは、被覆材がその完全性を維持するのに役立ち得る。いくつかの実施形態では、ポリウレタンフィルム層は、その上面及び下面の両面上に接着層が提供されてもよく、全3つの層は、一緒に穿孔され得る。
透過層226は、創傷接触層222の上方に位置し得る。いくつかの実施形態では、透過層は、多孔質材料とすることができる。本明細書で使用される場合、透過層は、スペーサ層と称され得、この用語は、本明細書に説明されるのと同じ構成要素を指すように交換可能に使用され得る。この透過層226は、創傷部位から離れて創傷被覆材の上部層内への液体及び気体を含む流体の透過を可能にする。特に、透過層226は、好ましくは、吸収層が相当量の滲出液を吸収しても創傷エリアの上に陰圧を伝えるように、外気チャネル(open air channel)が維持され得ることを確保する。層226は、好ましくは、上記に説明されるように、陰圧創傷療法中に適用されることになる通常の圧力の下で開放されたままになるべきであり、それによって、創傷部位全体が等しい陰圧を受ける。層226は、三次元構造を有する材料から形成されてもよい。例えば、編み若しくは織りスペーサ布(例えば、Baltex 7970の横編ポリエステル)、又は不織布が使用され得る。三次元材料は、国際公開第WO2013/175306(A2)号及び国際公開第WO2014/020440号に説明される材料と同様の3Dスペーサ生地材料を含み得、その開示は、参照によりその全体が組み込まれる。
特定の実施形態では、創傷被覆材100は、本セクション又は本明細書の他の箇所に説明されるように、1つ以上の一酸化窒素発生層(例えば、亜硝酸塩送達層、酸性基提供層)を組み込むか、又は含み得る。当業者は、創傷被覆材100は、本明細書の本セクション又は本明細書の他の箇所で開示される1つ以上の一酸化窒素発生層のいずれかを組み込み得ることを理解するであろう。当業者はまた、1つ以上の一酸化窒素発生層が、全構成要素層又は構成要素層の一部として組み込まれ得ることも理解するであろう。いくつかの実施形態では、1つ以上の一酸化窒素発生層は、透過層226の下に提供され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の一酸化窒素発生層は、創傷接触層222の上に提供され得る。特定の実施形態では、1つ以上の一酸化窒素発生層は、1つ以上の一酸化窒素発生層が、吸収層221(以下で更に説明される)と、創傷接触層222との間に提供されるように、透過層226を置換し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の一酸化窒素発生層は、吸収層221を補足又は置換し得る。いくつかの実施形態では、創傷被覆材100は、創傷接触層222を有しておらず、1つ以上の一酸化窒素発生層は、創傷被覆材100の最下層であってもよい。1つ以上の一酸化窒素発生層は、透過層226及び/又は吸収層221と同一又は実質的に同様のサイズ及び形状を有し得る。
1つ以上の一酸化窒素発生層は、1つ以上の一酸化窒素発生層が過度に崩壊せず、それによって、陰圧が創傷被覆材100に供給されるときに陰圧を十分に創傷に伝えるように、可撓性であるが、陰圧に耐えるために十分に硬いように構築され得る。1つ以上の一酸化窒素発生層は、陰圧の伝達を可能にするのに十分な数又はサイズの細孔を含むように構築され得る。1つ以上の一酸化窒素発生層は、例えば、ポートの下にある隙間又は孔を含んで、陰圧及び/又は創傷流体を伝達し得る。更に、1つ以上の一酸化窒素発生層は、好適な陰圧を創傷に伝達するのに好適な厚さを有し得る。例えば、1つ以上の一酸化窒素発生層は、約1mm~10mm、又は1mm~7mm、又は1.5mm~7mm、又は1.5mm~4mm、又は2mm~3mmの厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の一酸化窒素発生層は、約2mmの厚さを有し得る。
いくつかの実施形態では、吸収材の層221は、透過層226の上方に提供されている。発泡体若しくは不織の天然又は合成材料を含み、任意選択で超吸収材を含み得る吸収材は、流体、具体的には、創傷部位から除去される液体用の貯留部を形成する。いくつかの実施形態では、層221もまた、流体を裏当て層220の方へ引き寄せることを支援し得る。
吸収層221の材料はまた、創傷被覆材100内に収集された液体が被覆材内で自由に流れるのを防止し得、好ましくは、収集されたいかなる液体も被覆材内に収容するように作用する。吸収層221はまた、流体を創傷部位から引き寄せ、吸収層中に渡って貯蔵するように、吸い上げ作用によって層全体に流体を分散させることを助ける。これによって、吸収層の面積における凝集を防止するのを補助する。吸収材の容量は、陰圧を適用するとき、創傷の滲出液が流れる速度を管理するのに充分でなくてはならない。使用中、吸収層は陰圧を経験するため、吸収層の材料は、そのような状況下で液体を吸収するように選ばれる。例えば、超吸収体材料といった、陰圧下にあるときに液体を吸収できる、いくつかの材料が存在する。吸収層221は通常、ALLEVYN(商標)発泡体のFreudenberg114-224-4又はChem-Posite(商標)11C-450より製造されてもよい。いくつかの実施形態では、吸収層221は、超吸収性粉末、セルロースなどの繊維材料、及び結合繊維を含む複合材を含んでもよい。好適な実施形態では、複合材は、風成(air-laid)の、熱結合複合材である。
いくつかの実施形態では、吸収層221は、層中に渡って分散する乾燥粒子の形態である超吸収材を有する、不織セルロース繊維の層である。セルロース繊維の使用は、被覆材によって吸収される液体を迅速かつ均等に分散させることを助ける、高速吸い上げ要素を導入する。多数の撚糸様繊維を並列させることが、液体を分配するのに役立つ繊維パッドの、強い毛細管作用につながる。このように、超吸収材に液体を効率的に供給する。また、吸い上げ作用は、被覆材の蒸散率を増加させるのを支援するために、液体を上部カバー層と接触させるように補助する。
陰圧が被覆材100に適用されることを可能にするように、隙間、孔、又はオリフィス227が裏当て層220に提供されていることが好ましい。流体コネクタ110は、被覆材100の中に作製されるオリフィス227の上で、裏当て層220の最上部に取り付けられるか、又は封止され、オリフィス227を通って陰圧を伝えることが好ましい。長い配管が、被覆材から流体が汲み上げられることを可能にするために、第1の端で流体コネクタ110に、第2の端でポンプユニット(図示せず)に結合されてもよい。流体コネクタが創傷被覆材の最上層に接着する場合、長い配管は、配管又は導管が、流体コネクタから離れて平行に、又は実質的に被覆材の最上表面へ延在するような、流体コネクタの第1の端で結合され得る。流体コネクタ110は、アクリル、シアノアクリレート、エポキシ、UV硬化性又はホットメルト接着剤などの接着剤を使用して、裏当て層220に接着及び封止され得る。流体コネクタ110は、ショアAスケールで30~90の硬度を有する、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、シリコーン又はポリウレタンといった柔らかいポリマーから形成されてもよい。いくつかの実施形態では、流体コネクタ110は、柔らかい材料又は適合する材料から作製され得る。
任意選択的に、吸収層221は、流体コネクタ110の下にあるように配置される、少なくとも1つの貫通孔228を含む。貫通孔228は、いくつかの実施形態では、裏当て層の開口部227と同じサイズであってもよく、又はより大きい若しくは小さくてもよい。図2Cに例示されるように、単一の貫通孔は、流体コネクタ110の下にある開口部をもたらすように使用され得る。複数の開口部が、代替として利用され得ることが理解されるであろう。加えて、1つ又は複数のポートが、本開示の特定の実施形態に従って利用されるべき場合、1つ又は複数の開口部が、各それぞれの流体コネクタと位置を合わせて、吸収層に作製されてもよい。本開示のある実施形態には必須ではないものの、超吸収層に貫通孔を使用することで、吸収層が飽和に近いとき特に、遮断されないままの流体流路を提供してもよい。
図2Cに例示されるように、隙間又は貫通孔228は、オリフィスが透過層226に直接接続されるように、オリフィス227の下方の吸収層221に提供されていることが好ましい。これは、流体コネクタ110に適用される陰圧が、吸収層221を通過することなく、透過層226に伝えられることを可能にする。これは、吸収層が創傷滲出液を吸収しても、創傷部位に適用される陰圧が、吸収層によって阻害されないことを確保する。他の実施形態では、隙間は、吸収層221に提供されなくてもよく、又は、代替として、オリフィス227の下にある複数の隙間が提供されてもよい。更なる代替の実施形態では、別の透過層などの追加層、又は全体が参照により組み込まれる、国際特許出願公開第WO2014/020440号に説明されるような隠蔽層が、吸収層221の上及び裏当て層220の下方に提供されてもよい。
裏当て層220は、好ましくは、気体不透過性であるが、水蒸気透過性であり、創傷被覆材100の幅を横切って延在し得る。例えば、片方の側面に感圧接着剤を有するポリウレタンフィルム(例えば、Elastollan SP9109)であってもよい、裏当て層220は、気体に対して不透過性であり、それゆえ、この層は創傷を覆い、上に創傷被覆材が設置される創腔を封止するように動作する。このように、効果的なチャンバが、陰圧が確立され得る、裏当て層220と創傷部位との間に作製される。裏当て層220は、例えば、接着技術又は溶接技術を介して、被覆材の周囲の境界領域内において、創傷接触層222に対して封止され、境界領域に空気が吸い込まれないようにするのが好ましい。裏当て層220は、創傷を外部の細菌汚染から保護し(細菌バリア)、創傷滲出液からの液体が、層を通して移動し、フィルム外表面から蒸発することを可能にする。裏当て層220は、2つの層、すなわち、ポリウレタンフィルムと、このフィルム上に広げられた接着パターンとを含むのが好ましい。ポリウレタンフィルムは、透湿性であるのが好ましく、かつ、湿潤したときに透水率が高まる材料から製造されてもよい。いくつかの実施形態では、裏当て層の透湿性は、裏当て層が湿潤すると高くなる。湿潤裏当て層の透湿性は、乾燥裏当て層の透湿性の最大約10倍であってもよい。
吸収層221は、吸収層が透過層226の縁と重複するように、透過層226よりも大きい面積のものであってもよく、それによって、透過層が裏当て層220に接触しないことを確保する。これは、創傷接触層222と直接接触する、吸収層221の外側チャネルを提供し、滲出液の吸収層へのより急速な吸収を支援する。更に、この外側チャネルによって、液体が創腔の外周に貯留できないことが保証され、そうでない場合には、被覆材の周囲の封止から染み出して、漏出の形成につながる場合がある。図2Cに例示されるように、吸収層221は、境界線又は境界領域が、吸収層221の端と裏当て層220の端との間に画定されるように、裏当て層220の周囲よりも小さい周囲を画定してもよい。
図2Cに示されるように、創傷被覆材100の一実施形態は、流体コネクタ110の下方に置かれる吸収層221に、隙間228を備える。使用中、例えば、陰圧が被覆材100に適用されるとき、流体コネクタの創傷に面する部分は、透過層226と接触してもよく、それゆえ、吸収層221が創傷流体で満たされているときでさえ、創傷部位に陰圧を伝達するのを支援し得る。いくつかの実施形態は、透過層226に少なくとも部分的に接着される裏当て層220を有し得る。いくつかの実施形態では、隙間228は、流体コネクタ11の創傷に面する部分又はオリフィス227の直径よりも、少なくとも1~2mm大きい。
特に、単一流体コネクタ110及び貫通孔を伴う実施形態では、図2Bに例示されるように、流体コネクタ110及び貫通孔が、中心から外れた位置に位置するのが好ましい場合がある。そのような場所は、流体コネクタ110が被覆材100の残余部と比較して持ち上げられるように、被覆材100が患者の上に位置付けられることを可能にし得る。そのように位置付けられると、流体コネクタ110及びフィルタ214は、創傷部位への陰圧の伝達を妨げるために、フィルタ214を早期に閉塞させ得る創傷流体と接触する可能性が低くなる場合がある。
上記に説明された創傷被覆材の実施形態と同様に、いくつかの創傷被覆材は、皮膚接触面上にシリコーン接着剤、及び裏面上にアクリル接着剤を伴う、穿孔された創傷接触層を備える。いくつかの実施形態では、創傷接触層は、ポリウレタン、ポリエチレン、又はポリエステルから構築され得る。この境界付きの層の上方には、透過層が存在する。透過層の上方には、吸収層が存在する。吸収層は超吸収不織(non-woven:NW)パッドを含み得る。吸収層は、周囲をおよそ5mm越えて透過層に接し得る。吸収層は、1つの端部の方に向かう隙間又は貫通孔を有し得る。隙間は直径約10mmであり得る。透過層及び吸収層の上に、裏当て層がある。裏当て層は、アクリル接着剤でコーティングされた模様である、高水蒸気透過率(MVTR)フィルムであり得る。高MVTRフィルム及び創傷接触層は、透過層及び吸収層を被包して、およそ20mmの周囲境界を作り出す。裏当て層は、吸収層の隙間の上に重なる、10mmの隙間を有し得る。孔の上方は、上述した隙間の上に重なる、液体不透過性、気体透過性の半透過性膜(SPM)又はフィルタを備える、流体コネクタを結合され得る。
図2Dは、図2A~図2Cの創傷被覆材と同様の創傷被覆材の一実施形態を図示する。図2Dを参照すると、マスキング又は隠蔽層2107は、裏当て層2140の少なくとも一部分の下に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、隠蔽層2107は、限定されるものではないが、任意の視認窓又は孔を有することを含む、本明細書に開示される隠蔽層の他の実施形態のいずれかの同じ特徴、材料、又は他の詳細のいずれかを有し得る。隠蔽層及び視認窓を有する創傷被覆材の例は、国際特許公開第WO2014/020440号に説明されており、その全体が参照によりその全体において組み込まれる。加えて、隠蔽層2107は、裏当て層に隣接して位置付けられ得るか、又は望ましい任意の他の被覆材層に隣接して位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、隠蔽層2107は、裏当て層に接着されるか、又は裏当て層と一体的に形成され得る。好ましくは、隠蔽層2107は、吸収層2110とほぼ同じサイズ及び形状を有し、それをオーバーレイするように構成される。このように、これらの実施形態では、隠蔽層2107は、裏当て層2140よりも小さい面積になる。
好ましくは、吸収層2110及び隠蔽層2107は、ポート2150の下にあるように位置する少なくとも1つの貫通孔2145を含む。当然ながら、これらの様々な層2107、2140、及び2110を通るそれぞれの孔は、互いに対して異なるサイズであってもよい。図2Dに例示されるように、単一の貫通孔は、ポート2150の下にある開口部をもたらすように使用され得る。特定の実施形態では、ポートは、図2Cに図示されるなどの流体コネクタと交換されてもよく、又はそれらと組み合わせて使用されてもよい。複数の開口部が、代替として利用され得ることが理解されるであろう。加えて、1つ又は複数のポートが、本開示の特定の実施形態に従って利用されるべきである場合、1つ又は複数の開口部が、各それぞれのポートと位置を合わせて、吸収層及び隠蔽層に作製されてもよい。本開示のある実施形態には必須ではないものの、超吸収層に貫通孔を使用することで、吸収層2110が飽和に近いとき特に、遮断されないままの流体流路を提供してもよい。
隙間又は貫通孔2144は、オリフィスが透過層2105に直接接続されるように、オリフィス2144の下方の吸収層2110及び隠蔽層2107に提供され得る。これは、ポート2150に適用される陰圧が、吸収層2110を通過することなく、透過層2105に伝えられることを可能にする。これは、吸収層が創傷滲出液を吸収しても、創傷部位に適用される陰圧が、吸収層によって阻害されないことを確保する。他の実施形態では、隙間は、吸収層2110及び/又は隠蔽層2107に提供されなくてもよく、又は、代替として、オリフィス2144の下にある複数の隙間が提供されてもよい。
いくつかの実施形態では、隠蔽層1404は、被覆材表面の部分的隠蔽又はマスキングを付与する材料を使用することによって、使用中に被覆材の見栄えの悪さを低減するのを助け得る。一実施形態の隠蔽層1404は、被覆材表面にわたる滲出液の広がりを観察することによって、臨床医が必要な情報にアクセスすることを可能にするように、被覆材を部分的に隠蔽するのみである。隠蔽層のこの実施形態の部分マスキング性質は、臨床医が、被覆材における滲出液、血液、副生成物などによって引き起こされる異なる色を知覚することを可能にし、被覆材にわたる広がりの範囲の視覚的な評価及び監視を可能にする。しかしながら、被覆材の色がその清浄な状態から滲出液を含有する状態へと変化することは、わずかな変化に過ぎないため、患者は、いかなる審美的な差異にも気付く可能性は低い。患者の創傷からの創傷滲出液の視覚的インジケータを低減又は除去することは、患者の健康に良い影響を与える、例えば、ストレスを低減する可能性が高い。
いくつかの実施形態では、隠蔽層は、不織布(例えば、ポリプロピレン)から形成され得、19%の結合面積を有するダイヤモンドパターンを使用して熱接合され得る。様々な実施形態では、隠蔽層は、疎水性又は親水性であってもよい。用途に応じて、いくつかの実施形態では、親水性隠蔽層は、追加の透湿性を提供し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、疎水性隠蔽層は、依然として、十分な透湿性(すなわち、適切な材料選択、隠蔽層の厚さを通して)を提供し得るが、一方、隠蔽層における染料又は色のより良好な保持も可能にする。そのため、染料又は色は、隠蔽層の下に閉じ込められ得る。いくつかの実施形態では、これは、隠蔽層が明るい色又は白色で着色されることを可能にし得る。好ましい実施形態では、隠蔽層は、疎水性である。いくつかの実施形態では、隠蔽層材料は、エチレン酸化物を使用して滅菌可能であり得る。他の実施形態は、ガンマ線照射、電子ビーム、蒸気、又は他の代替的な滅菌方法を使用して滅菌され得る。加えて、様々な実施形態では、隠蔽層は、例えば、医療用青色で、着色又は色付けされ得る。隠蔽層はまた、より強い非着色層に積層又は融合された着色層を含む、複数の層から構築され得る。好ましくは、隠蔽層は、無臭であり、繊維の最小限の脱落を呈する。
陰圧なしで使用するための多層被覆材
図3A~図3Dは、陰圧なしで創傷を治癒するために使用され得る、創傷被覆材500の様々な実施形態を例示する。図3Eは、図3A~図3Dの創傷被覆材の断面を例示する。図3A~図3Eの被覆材に示されるように、創傷被覆材は、図3A~図3Eの被覆材がポート又は流体コネクタを含まないことを除いて、図2A~図2Dを参照して説明された被覆材と同様の複数の層を有し得る。図3A~図3Eの創傷被覆材は、本明細書に説明されるように、カバー層501及び創傷接触層505を含み得る。いくつかの実施形態では、カバー層501は、水分及び/又は空気に対して透過性であってもよい。創傷被覆材は、創傷接触層505とカバー層501との間に位置付けられた様々な層を含み得る。例えば、被覆材は、図2A~図2Cを参照して本明細書に説明されるように、1つ以上の吸収層又は1つ以上の透過層を含み得る。
図3A~図3Eに示されるように、被覆材500は、穿孔された創傷接触層505及びトップフィルム501を含み得る。創傷被覆材500の更なる構成要素は、選択された特定の被覆材サイズに対応する創傷の推奨寸法を覆うのに好適なサイズのポリウレタンハイドロセルラーフォームの層などの発泡体層504を含む。層504と同様の又はわずかに小さい寸法の活性化チャコールクロス(図示せず)の任意の層が提供されて、臭気制御を可能にし得る。セルロース繊維及び超吸収ポリアクリレート粒子を含有する超吸収風成材料の層などの吸収層502は、層504の上に提供され、層504よりもわずかに大きい寸法であり、超吸収材料の重複を可能にし、漏洩防止として作用する。層502の上に、三次元編みスペーサ生地の層などのマスキング又は隠蔽層503が提供され、圧力からの保護を提供し、一方、着色された滲出液が残る超吸収体の最上表面の部分マスキングを可能にする。この実施形態では、これは、層502よりも小さい寸法(平面図)であり、被覆材が変更される必要があるか否かを評価するために臨床医によって使用され得る、吸収層の縁の可視化を可能にする。
創傷被覆材500は、本セクション又は他の箇所に説明されるように、1つ以上の一酸化窒素発生層(例えば、亜硝酸塩送達層、酸性基提供層)を組み込むか、又は含み得る。当業者は、創傷被覆材500は、本セクション又は本明細書の他の箇所で開示される1つ以上の一酸化窒素発生層のいずれかを組み込み得ることを理解するであろう。当業者はまた、1つ以上の一酸化窒素発生層が、全構成要素層又は構成要素層の一部として組み込まれ得ることも理解するであろう。いくつかの実施形態では、一酸化窒素発生層は、カバー層501の下に提供され得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素発生層は、創傷接触層505の上に提供され得る。特定の実施形態では、被覆材500は、一酸化窒素発生層のうちの1つが最下層であり、かつ創傷表面に接触するように構成され得るように、創傷接触層505を含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、一酸化窒素発生層は、発泡体層504の下に提供され得る。実施形態では、一酸化窒素発生層は、発泡体層504を置換し得る。いくつかの実施形態では、被覆材500は、カバー層501及び1つ以上の一酸化窒素発生層のみを含み得る。
上記に説明されるように、1つ以上の一酸化窒素発生層は、ALLEVYN(商標)発泡体、ALLEVYN(商標)Life、ALLEVYN(商標)Adhesive、ALLEVYN(商標)Gentle Border、ALLEVYN(商標)Gentle、ALLEVYN(商標)Ag Gentle Border、ALLEVYN(商標)Ag Gentle、Opsite Post-Op Visibleなどの市販の被覆材に組み込まれてもよく、又はそれらとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、創傷被覆材500は、カバー層501と、創傷接触層505と、それらの間に挟まれた一酸化窒素発生層と、を含み得る。いくつかの実施形態では、創傷被覆材500は、カバー層501と、吸収層502と、吸収層502の下の一酸化窒素発生層と、創傷接触層505と、を含み得る。
本明細書に説明される実施形態と組み合わせられるか、又はそれらに加えて使用され得る創傷被覆材に関する更なる詳細は、2018年1月30日に米国特許第9,877,872号で発行された、名称「WOUND DRESSING AND METHOD OF TREATMENT」に見出され、この開示は、創傷被覆材の実施形態、創傷被覆材の構成要素及び原理、並びに創傷被覆材に使用される材料に関係する、更なる詳細を含め、参照することによって本明細書によりその全体が組み込まれる。
統合された陰圧供給源を有する多層創傷被覆材
いくつかの実施形態では、陰圧源(ポンプなど)及び、電源、センサ、コネクタ、ユーザインターフェース構成要素(ボタン、スイッチ、スピーカ、スクリーンなど)などといった、TNPシステムのいくつか又は全てのその他の構成要素は、図1~図3Dと関連して上記に説明された被覆材などの創傷被覆材と統合され得る。加えて、本明細書に説明される創傷被覆材を備える創傷治療に関するいくつかの実施形態はまた、2017年3月6日に出願された「WOUND TREATMENT APPARATUSES AND METHODS WITH NEGATIVE PRESSURE SOURCE INTEGRATED INTO WOUND DRESSING」と題する国際出願第WO2016/174048号及び国際特許出願第PCT/EP2017/055225号に説明された実施形態との組み合わせ、またそれに加えて使用されてもよく、その開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれ、創傷被覆材の実施形態、創傷被覆材構成要素及び原理、並びに創傷被覆材及び創傷被覆材構成要素に使用される材料に関する更なる詳細を含む。
いくつかの実施形態では、ポンプ及び/又はその他の電子構成要素は、ポンプ及び/又はその他の電子機器が創傷部位から離れて位置付けられた状態で、ポンプ及び/又はその他の電子構成要素が依然として、患者に適用されることになる単一の装置の一部であるように、創傷被覆材の吸収体及び/若しくは透過層に隣接して、又は創傷被覆材の吸収体及び/若しくは透過層の隣に位置付けられるように構成され得る。
一酸化窒素発生層
図4及び図5は、いくつかの実施形態による、一酸化窒素発生層を含む、創傷被覆材12000を例示する。例示された実施形態では、創傷被覆材12000は、カバー層12200、活性剤層12400、及び一酸化窒素源層12600を含み得る。いくつかの実施形態では、創傷被覆材12000は、本明細書に更に説明されるように、追加の層を含み得る。当業者は、被覆材の様々な区分が「層」と呼ばれ得るが、そのような区分は、他の好適な形状又は構成であってもよいことを理解するであろう。
カバー層12200は、気体不透過性であるが、透湿性であり得、創傷被覆材12000の幅を横切って延在し得る。例えば、片方の側面に感圧接着剤を有するポリウレタンフィルム(例えば、Elastollan SP9109又はElastollan SP806)であってもよい、カバー層12200は、気体に対して不透過性であり得、それゆえ、この層は、創傷を被覆し、上に創傷被覆材が配置される創腔を封止するように動作し得る。それゆえに、チャンバ又は封止された創傷空間は、カバー層12200と創傷部位との間に作製される。いくつかの実施形態では、陰圧は、チャンバ、又はカバー層12200と創傷部位との間に作製された封止された創傷空間内に確立され得る。カバー層12200は、創傷を外部の細菌汚染から保護し(細菌バリア)、創傷滲出液からの液体が、層を通して移動し、フィルム外表面から蒸発することを可能にする。カバー層12200は、2つ以上の層、例えば、ポリウレタンフィルムと、フィルム上に広がる接着パターンと、を含み得る。特定の例では、ポリウレタンフィルムは、透湿性であり得、湿潤したときに透水率が高まる材料から製造され得る。いくつかの実施形態では、カバー層の透湿性は、カバー層が湿潤したときに高くなる。湿潤カバー層の透湿性は、乾いたカバー層の透湿性の最大約10倍であってもよい。いくつかの実施形態では、カバー層12200は、本明細書の他の箇所に説明される追加の創傷被覆材で置換又は補足され得、それにより、追加の創傷被覆材は、一酸化窒素発生層の上に位置付けられる。カバー層はまた、そのようなカバー層を組み込む被覆材がシャワーで使用され得るように、防水性であってもよい。カバー層は、一酸化窒素がカバー層を通して直ちに漏れ出さないように構成され得、これは、カバー層が一酸化窒素不透過性又は半不透過性であり、それによって、一酸化窒素がユーザの身体と相互作用し得るように、一酸化窒素を組織に対して閉じ込めることを意味する。当業者は、カバー層が、蒸気透過性であるが、一酸化窒素不透過性であるように作製され得ることを理解するであろう。
一酸化窒素源層12600は、創傷部位に1つ以上の一酸化窒素放出剤を提供し得る。一酸化窒素放出剤は、活性化されるか、又は別様に創傷部位で一酸化窒素を生成するように刺激されたときに、創傷部位で一酸化窒素を生成する任意の化学実体を含み得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素放出剤は、亜硝酸イオン、亜硝酸塩、有機及び無機亜硝酸塩、又は任意の薬理学的に許容可能な亜硝酸源を含み得、それにより、創傷部位で一酸化窒素を生成するための亜硝酸イオンは、低減され得る。例えば、一酸化窒素源層12600及び/又は要素は、亜硝酸アンモニウム、亜硝酸リチウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層は、アルカリ金属亜硝酸塩及び/又はアルカリ土類金属亜硝酸塩を含む、好適な材料層又は要素であり得る。特定の実施形態では、亜硝酸塩は、LiNO2、NaNO2、KNO2、RbNO2、CsNO2、FrNO2、Be(NO2)2、Mg(NO2)2、Ca(NO2)2、Sr(NO2)2、Ba(NO2)2、Ra(NO2)2、又は任意の他の好適な亜硝酸塩を含み得る。いくつかの実施形態では、亜硝酸、硝酸イオン、ニトロプルシドイオン、又はそれらの任意の薬理学的に許容可能な塩などの、亜硝酸イオンの前駆体が、亜硝酸塩の供給源として使用され得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素放出剤は、ニトロ官能化化合物などの亜硝酸塩を含み得る。例えば、一酸化窒素放出剤は、ニトログリセリン、亜硝酸イソアミル、モノニト酸イソバイド、N-(エトキシカルボニル)-3-(4-モルホリニル)シドニミン、3-モルホリノシドニミン、1、2、3、4-オキサトリアゾリウム、5-アミノ-3-(3、4-ジ-クロロフェニル)-塩化物、1、2、3、4-オキサトリアゾリウム、5-アミノ-3-(クロロ-2-メチル-フェニル)クロリド、1、2、3、4-オキサトリアゾリウム、3-(3-クロロ-2-メチルフェニル)-5-[[[シアノメチルアミノ]カルボニル]アミノ]-ヒドロキシド内部塩、S-ニトロソ-N-アセチル-(D、L)-ペニシラミン、l-[(4’、5’-ビス(カルボキシメトキシ)-2l-ニトロフェニル)メトキシ]-2-オキソ-3、3、ジエチル-l-トリアゼンジポタシウム塩、及び[l-(4’、5’-ビス(カルボメトキシ)-2’-ニトロフェイル)メトキシ]-2-オキソ-3、3-ジエチル-1-トリアジンジアセトキシメチルエステルを含み得る。
いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600の一酸化窒素放出剤は、Oアルキル化ジアゼニウムジオレート、O誘導体化ジアゼニウムジオレート、及び非O誘導体化ジアゼニウムジオレートを含む、ジアゼニウムジオレートを含み得る。例えば、一酸化窒素放出剤は、ジエチルアミン/NO、V-PYRRO/NO、及び/又はスペルミン/NOを含み得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600の一酸化窒素放出剤は、S-ニトロ-グルタチオネ、S-ニトロソ-N-アセチルシステイン、S-ニトロソ-アセチルピニシラミンなどの、S-ニトロソチオルを含み得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600の一酸化窒素放出剤は、一酸化窒素で修飾されたシリカ又はシリカナノ粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素放出剤は、一酸化窒素を含むように一酸化窒素で修飾されたポリマーであってもよい。例えば、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリブチレンイミン、ポリウレタン、又はポリアミドは、ジアゼニウムジオレートを形成するために一酸化窒素で修飾され得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素で修飾されたそのようなポリマーから構築されてもよい。一酸化窒素放出剤の更なる例は、国際公開第WO2006/058318号、及びLiang et al.,“Nitric oxide generating/releasing materials”,Future Science OA,1(1)(2015)に提供され、それらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600は、水溶液中に一酸化窒素放出剤(例えば、亜硝酸ナトリウム)を含み得る。例えば、一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素放出剤(例えば、亜硝酸ナトリウム)溶液で浸された材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600は、固体形態の乾燥一酸化窒素放出剤(例えば、亜硝酸ナトリウム)を含み得る。
一酸化窒素源層12600は、メッシュ、発泡体、ゲル、又は一酸化窒素放出剤を含有するのに好適な任意の他の材料を含み得る。例えば、一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素放出剤(例えば、亜硝酸ナトリウム)溶液で浸されたメッシュを含んでもよい。メッシュは、編み、織り、又は不織であってもよい。メッシュは、ポリマー材料、例えば、ビスコース、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、又はそれらの組み合わせから作製され得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600は、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ビスコース、ポリエステル、ポリプロピレン、及び/又はセルロースを含み得る。本明細書に説明されるように、一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素で修飾された1つ以上のポリマーから構築され得る。一酸化窒素源層12600はまた、一酸化窒素を放出する亜硝酸イオンとの反応を防止するために、酸性基なしのハイドロゲルで作製され得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600は、創傷への適用中に、創傷被覆材12000の位置付けを支援するために、及び治療後に創傷から一酸化窒素源層12600の不完全な除去のリスクを低減するために、一酸化窒素源層12600が視認可能であり得るように、着色材料から構築され得る。一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素の拡散に対して完全又は半透過性であってもよい。
いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素源層12600が創傷に接触し得るように、被覆材12000の最下層である。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層12600は、創傷内及び/又は創傷上に位置付けられ得る。一酸化窒素源層は、一酸化窒素源層12600が皮膚又は創傷に実質的に接着しないように、又は創傷と接触したときに創傷に損傷を引き起こさないように、構築され得る。いくつかの実施形態では、被覆材12000は、一酸化窒素源層12600の下に、1つ以上の層、例えば、創傷接触層を含み得る。いくつかの実施形態では、被覆材12000は、2つ以上の一酸化窒素源層を含み得る。例えば、創傷被覆材12000は、2、3、4、5、6、7つ以上の一酸化窒素源層を含み得る。
活性剤層12400は、一酸化窒素放出剤からの一酸化窒素の放出を活性化及び/又は容易にし得る化学剤、官能基又は官能部分を含有し得る。例えば、プロトン又は酸性環境は、一酸化窒素への亜硝酸塩の低減を促進し、活性剤層12400は、水性環境でプロトンを提供し得る酸性基又は酸性部分を含み得、それによって、適用部位におけるpHを低下させる。特定の実施形態では、酸性基又は酸性部分は、活性剤層12400で、例えば、活性剤層12400の表面上で固定される。酸性基又は酸性部分は、活性剤層12400で共有結合され得る。いくつかの実施形態では、活性剤層12400は、酸性溶液を含み得る。活性剤層12400は、メッシュ、発泡体、ゲル、又は酸性基若しくは酸性部分を含有するのに好適な任意の他の材料を含み得る。実施形態では、活性剤層12400は、一酸化窒素源層12600の上に位置付けられるか、又は活性剤層12400は、一酸化窒素源層12600の下に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、活性剤層12400は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、フェノール、ナフトール、若しくはポリオールなどのプロトン源、リン酸、コハク酸塩、炭酸塩、酢酸塩、フォーマット、プロピオン酸、ブチレート、脂肪酸、アミノ酸、若しくはアスコルビン酸、又は任意の好適な酵素的若しくは触媒的な化合物を含み得る。いくつかの実施形態では、血液、リンパ、胆汁、又は創傷滲出液などの体液は、活性剤として機能し得、活性剤層12400を補助し得る。いくつかの実施形態では、創傷被覆材12000は、活性剤層12400を含まなくてもよく、創傷流体又は創傷滲出液が、活性剤として機能してもよい。一酸化窒素放出剤のための活性剤の更なる例は、国際公開第WO2006/058318号、及びLiang et al.,“Nitric oxide generating/releasing materials”,Future Science OA,1(1)(2015)に提供され、それらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、創傷被覆材12000は、2つ以上の一酸化窒素源層及び/又は2つ以上の活性剤層を含み得る。例えば、創傷被覆材12000は、2、3、4、5、6、7つ以上の一酸化窒素源層及び/又は活性剤層を含み得る。
いくつかの実施形態では、活性剤層12400は、活性剤層12400が創傷滲出液を吸収し得るように、ハイドロゲルを含む。特定の例では、活性剤層12400は、キセロゲルから構築され得る。活性剤層12400は、本明細書に開示される任意の好適な材料から構築されてもよい。活性剤層12400のゲルは、異なる物理フォーマットで提示されてもよい。例えば、活性剤層12400は、硬化中に発泡されてもよい。ハイドロゲルは、発泡体内に注がれ、次いで、発泡体内で硬化されてもよい。いくつかの実施形態では、活性剤層12400は、その厚さを通して穿孔されてもよい。穿孔は、流体吸収を可能にするように、及び所望の治療用量の一酸化窒素が創傷被覆材から放出されるように、サイズ決めされ得る。例えば、穿孔は、およそ0.1mm~10mm、0.15mm~7mm、0.2mm~5mm、0.5mm~4mm、又は0.7mm~3mmのサイズの直径を有し得る。穿孔は、円形、正方形、三角形、又は任意の他の好適な形状を有してもよい。発泡された構築物及び/又は穿孔は、活性剤層の流体処理能力に寄与し得る。
いくつかの実施形態では、活性剤層のための活性剤材料は、創傷及び/又は創傷の周囲により自由に適用され得るように、活性剤層12400などの活性剤層として提供される代わりに、分注可能な組成物として、例えば、プレポリマー溶液又は別様に成形可能な形態として、提供されてもよい。例えば、活性剤材料は、臨床医によって不規則な形状サイズを有する創傷に、又はその周囲に接近して適用され得るように、ゲルプレポリマー溶液として提供されてもよい。いくつかの実施形態では、ゲルプレポリマー溶液などの活性剤材料は、シリンジに提供されてもよく、及び/又はシリンジを用いて適用されてもよく、ゲルプレポリマー溶液は、シリンジから分注されるのに好適な粘度を有してもよい。活性剤材料はまた、急速に硬化され得、かつ、一旦、創傷に、又はその周囲に適用されると、もはや流れなくなるように、製剤化され得る。活性剤材料は、イソプロパノールなどの蒸発溶媒を含み得る。活性剤材料は、光開始アクリレート官能基などの、好適な副次的硬化機構を有し得る。いくつかの実施形態では、活性剤材料は、反応性2部分系として提供され得る。例えば、第1の部分及び第2の部分は、分注直前にポリマー形成を結果的にもたらすように混合されるように提供され得る。いくつかの実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、反対に荷電された流動性ゲルであってもよく、それにより、混合時に相互作用して、実質的に流れないゲルを提供し得る。いくつかの実施形態では、活性剤材料は、環境の変化に応答して変化するゲルなどの材料を含み得る。例えば、活性剤材料は、ディスペンサ又はシリンジから皮膚に適用される際の温度が変化すると、硬化され得るように、特定のプルロニックなどの材料を含んでもよい。活性剤材料は、一酸化窒素源層12600(亜硝酸塩を提供し得る)からの亜硝酸塩と相互作用して一酸化窒素を発生させ得るように、適用され得る。活性剤材料が適用され硬化されるか、別様に流れなくなると、カバー層18200が適用され得る。
被覆材12000が活性化されると、例えば、活性剤層12400を一酸化窒素源層12600と接触させて配置することによって、一酸化窒素源層12600からの一酸化窒素放出剤は、一酸化窒素を放出する。例えば、いくつかの実施形態では、亜硝酸塩は、以下に示されるように、活性剤層12400によって提供される酸性環境の存在下で一酸化窒素に還元され得る。
活性剤層12400及び一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素放出剤が反応して一酸化窒素を提供するように、位置付けられ得る。例えば、活性剤層12400及び一酸化窒素源層12600は、使用時に、被覆材12000内で互いに接触してもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加層は、活性剤層12400と一酸化窒素源層12600との間に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、活性剤層12400及び一酸化窒素源層12600は、一酸化窒素の早期放出を防止するために、被覆材12000を患者に適用する前に互いに流体的に分離され得る。例えば、一酸化窒素源層12600は、被覆材12000の残りの部分とは別個の包装で提供され得る。被覆材12000が活性化されると、一酸化窒素源層12600からの一酸化窒素放出剤は、被覆材12000内で分散し得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素放出剤は、創傷滲出液中に溶解され得、創傷滲出液は、一酸化窒素放出剤の分散を容易にし得る。一酸化窒素放出剤の少なくとも一部分は、活性剤層12400の活性剤の存在下で一酸化窒素を放出するように反応することになる。発生した一酸化窒素は、創傷内に拡散されるか、又は任意の好適な機構によって創傷に送達され得る。いくつかの実施形態では、発生した一酸化窒素は、直ちに又は全く送達されず、代わりに、例えば、選択的透過性膜によって、被覆材内に保持され、それにより、一酸化窒素は、被覆材内の微生物の成長を防止するか、又は微生物を死滅させ得る。
いくつかの実施形態では、創傷被覆材12000は、一酸化窒素への一酸化窒素放出剤(例えば、亜硝酸イオン)の還元を容易にする還元剤を含み得る。そのような還元剤の生理学的に許容可能な例としては、限定されるものではないが、ヨウ化アニオン、アスコルビン酸、アスコルビン酸(例えば、アスコルビン酸ナトリウム)、イソアスコルビン酸(例えば、イソアスコルビン酸ナトリウム)、ハイドロキノン、ブチルキノン、トコフェロールが挙げられる。還元剤は、創傷被覆材12000の1つ以上の層に含まれ得る。例えば、還元剤は、カバー層12200、活性剤層12400、一酸化窒素源層12600、創傷接触層12800、及び/又は本明細書に説明される一酸化窒素発生創傷被覆材の任意の好適な層に含まれ得る。還元剤は、例えば、物理的閉じ込め、物理的混合、コーティング、共有結合、又は任意の他の好適な方法によって、1つ以上の層に組み込まれ得る。還元剤は、w/w%で約0.01~5.0%、0.1~4.5%、1.0~3.0%、1.0~1.5%、及び/又は1.5~2.5%のハイドロゲル活性化層などの、適切な層内に、被覆材内に組み込まれ得る。例えば、w/w%は、約0.03%、1.2%、1.4%、又は2.43%であり得る。より高いレベルの還元剤が、一酸化窒素の産生の増加につながり得るが、非常に高いレベルの還元剤が毒性になり得る。
本明細書に説明されるように、一酸化窒素源層は、亜硝酸塩を含み得、本明細書では亜硝酸塩送達層又は亜硝酸塩提供層と呼ばれ得る。本明細書に説明されるように、活性剤層は、酸を含み得、本明細書では、酸提供層又は酸送達層と呼ばれ得る。一酸化窒素源層/亜硝酸塩送達層/亜硝酸塩提供層及び活性剤層/酸提供層は、集合的に又は個別に、本明細書において一酸化窒素発生層と呼ばれ得る。
一酸化窒素被覆材材料及び構築物
当業者によって理解されるように、図4及び図5、及び本明細書の他の箇所の一酸化窒素送達被覆材1200に関連して上記に説明された材料及び被覆材構築物は、複数の好適な構築物及び異なるタイプの材料を含み得る。例えば、創傷から最も離れている最上層は、ポリウレタン材料などの、本明細書に開示されるトップ又はカバー層などの、トップ又はカバーフィルム層であってもよい。そのようなトップ又はカバーフィルムは、Smith+Nephewによって販売されている、RENASYSドレープのカバー層に使用される材料から構築され得る。トップ又はカバーフィルム層の下は、マスキング又は布層であってもよく、これは、本明細書のマスキング又は布層として開示される任意の好適な材料から構築され得る。マスキング層は、伸縮性及び非伸縮性のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピルエチレン、及び不織布、及びそれらの構築された好適な混合物から構築され得る。更に好適な不織布及び混合物もまた、利用され得る。特定の実施形態では、マスキング層は、発泡体であり得る。マスキング層又は布層の下には、本明細書及び本明細書全体を通して説明される活性剤層と同様の活性剤層である。そのような活性剤層は、任意選択的に中央ポリエステル支持メッシュ及び/又は支持放出ライナを含有する、ハイドロゲル接着剤から構築され得る。活性剤層は、アクリル酸ハイドロゲル及び/又はスルホン酸ハイドロゲルなどの、本明細書に開示される任意の好適なハイドロゲル材料から構築され得る。活性剤層の下は、図2に関連するなどの、本明細書に開示された任意の好適な吸水分散層材料から構築され得る、吸水分散層であり得る。例えば、吸水分散層は、Smith+NephewによるActicoat Flexで使用される材料と同様に、ネット形式に織られた3Dニット、ガーゼ及び/又は伸縮性ポリエステル繊維から構築され得るが、銀は、任意である。いくつかの実施形態では、吸水分散層は、水、界面活性剤、Smith+NephewによってAllevyn発泡体に使用される発泡体などのポリエチレングリコールの混合物を有するプレポリマー溶液から構築され得る。マスキング層及び吸水分散層は、同じ材料を使用し、交換可能であり得る。特定の実施形態では、吸水分散層は、活性剤層内に押し込まれ得る、及び/又は活性剤層内に硬化され得る。活性剤層内に吸水分散層を硬化させることは、より迅速な輸送に起因して、一酸化窒素形成の速度を向上させ得る。吸水分散層の下に、図2に関連するなどの、本明細書に開示される任意の好適な材料から構築され得る接触層が存在し得る。例えば、創傷接触層は、シリコーン接着剤及び穿孔されたポリウレタンフィルムを含み得る。創傷接触層は、アクリル接着剤を含み得る。本明細書に開示される任意の好適な材料から構築された亜硝酸塩層などの一酸化窒素源層は、一酸化窒素源層が創傷又は他の組織に対して直接的であるように、創傷接触層の下に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層は、活性剤層の上及び/又は被覆材内の他の箇所などの、他の位置にあり得る。特定の実施形態では、図2及び図3に開示されるALLEVYN又はPICO被覆材は、活性剤層及び基礎となる一酸化窒素源層の上に直接配置され得る。創傷、創傷周囲エリア、及び/又は他の組織に対して一酸化窒素源層を直接配置することは、組織内への一酸化窒素の直接的な放出の増加を可能にし得る。
化学発光
図6は、図4及び図5に関連して上記に開示されるなどの、一酸化窒素送達被覆材を試験するための化学発光プロトコルのための例示的な構成600を示す。プロトコルは、試料602、乾燥剤604、大気源606、化学発光検出器608、窒素供給部610、空気ポンプ612、質量流量計614、及びTピースコネクタ616を含み得る。特定の実施形態では、ThermoFisher 42i-HL検出器は、化学発光検出器608として使用され得る。大気圧下で空気流を用いて機器を加温した後、試料ボックス602及び窒素供給が機器に接続され得る。マスフローコントローラを通る窒素流は、約1~100、10~90、25~75、40~60、又は約50mL/分などの、好適な値に設定され得る。システムをフラッシングした後(例えば、約1~60、10~50、20~40、又は約30分間など)、一酸化窒素源層(亜硝酸塩メッシュなど)及び活性剤層(酸提供ハイドロゲルなど)が、試料チャンバ602内に配置され得る。実施形態では、亜硝酸塩メッシュは、活性剤層よりも総面積が小さい。特定の実施形態では、一酸化窒素源層及び/又は活性剤層は、約0.5~20、1~10、2~8、又は約4~6センチメートルの長さ及び/又は幅を有し得る。特定の実施形態では、一酸化窒素源層は、2.5cm×2.5cmであり得るが、一方、活性剤層は、3cm×3cmであり得る。
NO/NO2放出濃度は、化学発光検出器によって適切な速度で測定され得、ppb又はppm単位の濃度をチェックし、約1、2、5、10、30、60又は90秒毎などの周期的に監視する。特定の実施形態では、NO/NO2濃度は、ppm単位でチェックされ得る。
当業者によって理解されるように、図4及び図5に関連して説明される被覆材などの、本明細書に開示される被覆材にとって、NO2を超えるNOの最大化が望ましい。二酸化窒素(NO2)は、抗菌特性を発揮し得るが、NO2は、血管拡張特性もNOの細胞増殖を活性化する能力も有していない。それゆえに、亜硝酸塩の酸性化が起こるハイドロゲルの本体から酸素を除去することによって、溶解された一酸化窒素(NO)の酸化を還元するような手段などによって、亜硝酸塩の酸性化において可能な限りNO2の発生を低減することが概して望ましい。本明細書に開示される一酸化窒素送達被覆材は、NO及びNO2の両方を生成し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される一酸化窒素被覆材は、約0.5:1~500:1、1:1~400:1、10:1~300:1、20:1~200:1、50:1~100:1などの、NO/NO2の比率でNO及びNO2を生成し得る。例えば、比率は、約又は少なくとも約0.5:1、1.01:1、1.1:1、1:1、2:1、5:1、10:1、20:1、30:1、50:1、100:1、200:1、又は500:1であり得る。
図7A~図7Bは、図4及び図5に関連して説明される被覆材と同様に、陰圧下である間に、活性剤層と一酸化窒素源層との組み合わせからの一酸化窒素送達を実証する、実験構成700及びその後の結果750の例を示す。図7Aに示されるように、陰圧創傷療法ポンプ702は、図2A~図2Dで本明細書に説明されるなどの、陰圧創傷療法被覆材704に接続される。被覆材は、NOの存在時に色を変える亜硝酸塩試験溶液708を収容するチャンバ706の上で封止される。図7Bは、図7Aに示される陰圧一酸化窒素実験の結果の例を示す。陰圧を適用する前に、試験溶液は、色を変化させなかった(750)。760に示されるように背景色の変化が起こらないことを確保するために、ある期間、陰圧を実行した後、本明細書に説明されるなどの活性剤層710(酸提供ハイドロゲルなど)がチャンバ内に配置され、陰圧が適用された。再び、色の変化は、起こらなかった(770)。最後に、本明細書に説明されるなどの一酸化窒素源層712(亜硝酸ナトリウムメッシュなど)が、亜硝酸塩試験溶液に一酸化窒素源層を接触させることなく、活性剤層780上に配置され、陰圧が適用された。15分間の陰圧の後、指示薬溶液は、色が変化し(790)、それによって、活性剤層と一酸化窒素層との間の相互作用が、陰圧下であっても一酸化窒素を生成し得ることを実証する。
当業者によって理解されるように、陰圧は、図4及び図5及び本明細書の他の箇所に説明される被覆材などの、本明細書に開示される一酸化窒素送達被覆材のいずれかに適用され得る。図2A~図2Dに説明される被覆材などの被覆材は、創傷内に配置される活性剤層及び一酸化窒素源層上に配置され得、それによって、陰圧創傷療法を同時に適用しながら、一酸化窒素を創傷に送達する。
図8A~図8Cは、上記に説明されたものと同様のプロトコルを使用した化学発光実験の実行例を示す。当業者によって理解されるように、これらの実験実行で取得されるこれらの測定値は、単に例示的であり、本明細書の開示は、そのような値に限定されない。図8Aは、図に示されるように乾燥硝酸ナトリウムメッシュ上の別の伸縮性ポリエステルADL層の間に挟まれたハイドロゲル活性剤層上に位置付けられた、伸縮性ポリエステルADL層の上に重なるポリウレタンカバー層を含む、図8Aに示される配置を伴う乾燥亜硝酸ナトリウムメッシュを試験するときの実験結果を示す。この実験実行では、DI水が添加された後、乾燥硝酸ナトリウムメッシュは、25分符号でそのピークで約550ppmのNO及び75ppmのNO2を放出し、50分符号で約80ppmのNO及び10ppmのNO2に徐々に濃度が低減した。
図8Bは、引き抜きタブ及び自己封止境界を用いて全被覆材設計を試験するときの実験結果を示す。引き抜きタブは、最初に、一酸化窒素源層を活性剤層から分離するために使用され、それゆえに、タブが除去され、被覆材が湿潤すると、一酸化窒素源層と活性剤層との間の相互作用は、一酸化窒素を生成する。この実験実行では、DI水が添加された後、引き抜きタブ及び自己封止境界を伴う全被覆材設計は、17分符号でそのピークで約84ppmのNO及び15ppmのNO2を放出し、50分符号で約25ppmのNO及び5ppmのNO2に徐々に濃度が低減した。
図8Cは、分解性フィルムを含有する被覆材についての実験結果の一例を示す。ここで、分解性フィルムが活性剤層と一酸化窒素源層との間に配置され、それによって、一旦、分解性層が分解すると、一酸化窒素を発生した。この実験実行では、DI水が添加された後、分解性フィルムを含有する被覆材は、25分符号でそのピークで約1000ppmのNO及び45ppmのNO2を放出し、50分符号で約225ppmのNO及び20ppmのNO2に徐々に濃度が低減した。実験プロトコルは、イソアスコルビン酸ナトリウムを含有する活性剤層を試験するためにも利用された。この実験実行では、DI水が添加された後、イソアスコルビン酸ナトリウムを含有する活性剤層は、80分符号でその最初のピークで約52ppmのNO及び4ppmのNO2を放出し、110分符号でその第2のかつ最大ピークで66ppmのNO及び5ppmのNO2を放出し、160分符号で約45ppmのNO及び2ppmのNO2に徐々に濃度が低減した。
図9は、様々なgsm(g/m2)を有するポリプロピレン、ポリプロピルエチレン、又はストレッチポリエステル吸水分散層を含む、吸水分散層を有するか、又は有さないかのいずれかの活性剤ハイドロゲル(酸提供)についてのppm単位の相対ピーク出力の一例を示す。吸水分散層がない場合、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約55ppm及び10ppmであったが、当業者は、吸水分散層が、被覆材などのより大きい面積全体を通して改善された流体分散及び取り扱いを可能にし得ることを理解するであろう。17gsmのポリプロピレン押圧吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約20ppm及び2ppmであった。17gsmのポリプロピレン硬化吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約40ppm及び5ppmであった。上記に説明されるように、吸水分散層を硬化させることは、流体輸送の増加及び一酸化窒素形成の速度の向上を可能にし得る。ポリプロピレン30g/m2の押圧吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約40ppm及び5ppmであった。ポリプロピレン30g/m2の吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約40ppm及び5ppmであった。ポリプロピレン40g/m2の押圧吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約30ppm及び2ppmであった。ポリプロピレン40g/m2の硬化吸水分散層では、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約38ppm及び5ppmであった。ポリプロピルエチレン30g/m2の押圧吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約35ppm及び3ppmであった。ポリプロピルエチレン30g/m2の硬化吸水分散層では、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約35ppm及び3ppmであった。伸縮性ポリエステル押圧吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約35ppm及び3ppmであった。FLEX押圧吸水分散層によると、ピークNO及びNO2濃度は、それぞれ、約55ppm及び8ppmであった。
図10A~図10Dは、活性剤層及び一酸化窒素提供層を組み込む数個の実施形態についての経時的なNO及びNO2の濃度の例を示す。図10A~図10Bに示されるように、約2~3%のイソアスコルビン酸ナトリウムを含有する活性剤層を、押圧又は硬化された異なる吸水分散層を有するか、又は有さずに試験した。吸水分散層なしのゲルは、pNO=785ppm及びpNO2=78ppm(pはピークを示す)を生成した。ゲル内に押圧された伸縮性ポリエステルを有する活性剤層は、pNO=506ppm及びpNO2=24ppmを生成した。活性剤層上で硬化された伸縮性ポリエステルについて、pNO=625ppm、pNO2=50ppmであった。ゲル内に押圧されたポリプロピレンについて、pNO=508ppm及びpNO2=26ppmであった。ゲル内に硬化されたポリプロピレンについて、pNO=624ppm及びpNO2=26ppmであった。
図10C及び図10Dは、押圧又は硬化された異なる吸水分散層を有するか、又は有していない、約1~2%のイソアスコルビン酸ナトリウムを含有する活性剤層についての経時的なNO及びNO2の濃度の例を示す。ADLなしの活性剤層は、pNO=334ppm、pNO2=40ppmを生成した。活性剤層内に押圧された伸縮性ポリエステル吸水分散層について、pNO=211ppm及びpNO2=10ppmであった。活性剤層内に硬化された伸縮性ポリエステル吸水分散層について、pNO=247ppm及びpNO2=14ppmであった。活性剤層内に押圧されたポリプロピレン吸水分散層について、pNO=112ppm及びpNO2=5ppmであった。活性剤層内に硬化されたポリプロピレン吸水分散層について、pNO=184ppm及びpNO2=8ppmであった。本明細書の別の箇所で説明されるように、活性剤層内に吸水分散層を硬化させることは、二酸化窒素生成と比較して、流体処理及び一酸化窒素生成を改善し得る。
キセロゲル及びハイドロゲル構築物
本明細書では、キセロゲルに対する言及がなされ得る。キセロゲルは、妨げられない収縮状態で乾燥することによってゲルから形成され得る。当業者によって理解されるように、キセロゲルは、非常に低い含水率、一酸化窒素を形成する最小の反応が更なる水及び/又は液体の添加なしで起こるほど低い含水率を有する、ゲルである。例えば、キセロゲルは、乾燥状態で実質的に水を含まない場合がある。乾燥は、当該技術分野で公知の任意の好適な手段によって完了され得る。
特定の例では、ハイドロゲル(その後、乾燥後にキセロゲルになり得る)は、グリセロールを有して、又は有さずに発生し得、必要に応じて、標準量、又は必要量の2倍、3倍、4倍の架橋剤PEGジアクリレートを含有し得る。2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム塩溶液が、キセロゲル中に存在し得る。ハイドロゲル及びキセロゲルは、供給されたままのMEHQで安定化されたアクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸(SA)を、水に溶解することによってナトリウム塩に変換し、次いで、10℃の水浴から冷却しながらpH7.0まで50%NaOHで中和して、中和酸(NaAMPS)の溶液を形成することによって作成され得る。ハイドロゲルプレポリマーは、最小限の光で2-ハイドロキシ-2-メチルプロピオフェノン光開始剤をPEGジアクリレートに予め分散させ、次いで、58%の2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム水溶液(NaAMPS)、(イソアスコルビン酸ナトリウム、予め粉砕された2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸(AMPS酸)及びグリセロールの混合物と10~20分間混合することによって調製され得る。AMPS酸は、グリセロールを徐々に添加する前に、攪拌されたNa AMPS溶液に完全に溶解され得、次いで、光開始剤/ジアクリレート混合物が水浴内で完全に溶解され得る。特定の実施形態では、ハイドロゲルはまた、通常の量の2倍の光開始剤/架橋剤及び/若しくはグリセロールの省略を用いて、並びに/又は厚さ3倍のゲルを形成するために型における3倍の量のプレポリマー混合物を使用して、調製され得る。
乾燥亜硝酸ナトリウムを利用する一酸化窒素発生被覆材
図11A~図11Dは、層の様々な配置を有する、一酸化窒素発生創傷被覆材の実施形態を図示する。当業者は、図11A~図11Dに図示された様々な層が、任意の好適な順序で順序付けられてもよく、図に図示された順序は、単に例に過ぎないことを理解するであろう。いくつかの実施形態では、最上層は、フィルムから構築されるなどの、本明細書に開示されるカバー層と同じ特徴、材料、又は他の詳細のいずれかを有し得る、カバー層13002であり得る。カバー層13002は、創傷上の被覆材を封止するために、並びに陰圧源に接続するために、及び/又は創傷部位で陰圧を維持するために好適であり得る。特定の実施形態では、カバー層13002の境界領域は、創傷滲出液が創傷被覆材13000内に含有され得るように、創傷の周囲の皮膚に取り付けられて、封止を形成し得る。カバー層の下には、カバー層13002を通した創傷又は創傷滲出液の可視化を防止又は制限するために、マスキング又は隠蔽層13004(本明細書では、「マスキング層」と呼ばれる)が存在し得る。マスキング層13004は、カバー層13002の少なくとも一部分の下に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、マスキング層13004は、限定されるものではないが、任意の視認窓又は孔を有することを含む、本明細書に開示されるマスキング層の他の実施形態のいずれかの同じ特徴、材料、又は他の詳細のいずれかを有し得る。隠蔽層及び視認窓を有する創傷被覆材の例は、国際特許公開第WO2013/007973号及び同第WO2014/020440号に説明されており、その全体が参照により組み込まれる。加えて、マスキング層13004は、カバー層に隣接して位置付けられ得るか、又は所望に応じて任意の他の被覆材層に隣接して位置付けられ得る。例示された実施形態では、マスキング層13004は、カバー層13002と酸提供層13006との間に位置付けられる。本明細書の他の箇所で説明されるように、かつ当業者によって理解されるように、活性剤層は、酸提供層又は他の好適な層であってもよい。特定の実施形態では、マスキング層13004は、カバー層13002と接着されるか、又はそれと一体的に形成され得る。マスキング層13004は、活性剤層13006とほぼ同じサイズ及び形状を有し、それをオーバーレイするように構成され得る。マスキング層13004は、カバー層13002よりも小さい面積であってもよい。特定の実施形態では、マスキング層13004は、流体を水平に吸い上げ得、及び、同様に、吸水分散層として機能し得る。
特定の実施形態では、活性剤層13006は、本明細書に開示される活性剤層の他の実施形態のいずれかの同じ特徴、材料、又は他の詳細のいずれかを有し得る。例えば、活性剤層13006は、接着剤であってもよく、水性環境でプロトンを提供し得る複数の酸性基又は酸性部分を有するように構成されたハイドロゲル又はキセロゲルから構築されてもよい。本明細書の他の箇所で説明されるように、そのような酸性条件下で、一酸化窒素源層13010からの亜硝酸イオンは、創傷又は無傷の皮膚への送達のために一酸化窒素に還元され得る。本明細書の他の箇所で説明されるように、かつ当業者によって理解されるように、活性剤層は、亜硝酸塩提供層又は他の好適な層であってもよい。活性剤層13006(例えば、ハイドロゲル層)は、本明細書の他の箇所に説明されるように、活性剤層の厚さを貫通して延在する複数の穿孔を含み得る。複数の穿孔は、活性剤層の下又はその周囲の創傷滲出液が、活性剤層の上の1つ以上の追加の吸収層及び/又は蒸発層(複数可)(例えば、カバー層)に輸送され得、したがって、活性剤層13004の下の創傷滲出液の過剰な蓄積を防止するように、活性剤層を通した創傷滲出液の通過を可能又は容易にし得る。加えて、複数の穿孔は、活性剤層の増加した表面積を提供し、それによって、活性剤層の吸収速度を増加させ得る。
図11Aに示されるように、実施形態では、吸水分散層13008は、活性剤層13006と亜硝酸塩提供層13010との間に配置され得る。特定の実施形態では、吸水分散層13008は、創傷滲出液などの流体を、それが被覆材13000の層を通して吸収される際に、有利に水平に吸い上げるように構築され得る。流体のそのような横方向の吸い上げは、活性剤層13006を通した流体の最大分散を可能にし得、活性剤層13006がその全保持能力に達することを可能にする。更に、液体中に溶解された亜硝酸塩イオンが活性剤層13006の表面にわたってより速く広がり得るため、吸水分散層13008は、一酸化窒素の生成を容易にし得る。吸水分散層13008のいくつかの実施形態は、ビスコース、ポリエステル、ポリプロピレン、セルロース、又はこれらの一部若しくは全部の組み合わせを含み得、材料は、ニードルパンチされ得る。吸水分散層13008のいくつかの実施形態は、40~160gsm(又は約40~約160gsm)、例えば、80(又は約80)gsmの範囲のセルロースを含み得る。吸水分散層14800のいくつかの実施形態は、40~150グラム/平方メートル(gsm)の範囲内のポリエチレンを含み得る。いくつかの実施形態では、吸水分散層13008は、1.2mm又は約1.2mmの厚さを有してもよく、又は約0.5mm~3.0mm、約0.5mm~約3.0mm、0.7mm~2.5mm、0.9mm~2.1mm、又は1.1mm~1.5mmの範囲の厚さを有してもよい。特定の実施形態では、吸水分散層13008は、陰圧療法中に一般的に適用される陰圧のレベル下の圧縮に耐える材料から構築され得る。
吸水分散層13004は、実質的に水平な繊維質ネットワーク内に配置され得る複数のゆるく包まれた繊維を含み得る。いくつかの実施形態では、吸水分散層13004は、2つの繊維タイプの混合からなり得る。1つは、幅20μm~50μm、又は幅約20μm~約50μmであり得る平坦繊維であり得、セルロース系材料を含み得る。他の繊維は、直径8μm~10μm、直径約8μm~約10μm、直径7μm~11μm、直径6μm~12μm、又は直径5μm~13μmである内核と、1μm~2μm、約1μm~約2μm、1μm~2.3μm、0.8μm~2.5μm、又は0.5μm~3μmの厚さを有する外層と、を有する、2成分繊維であり得る。2成分繊維は、ポリエチレン(PE)タイプの材料、及びポリエチレンテレフタレート(PET)の混合であってもよい。いくつかの実施形態では、2成分繊維の内核は、PETであってもよく、外層は、PEであってもよい。PE/PET繊維は、滑らかな表面形態を有し得るが、一方で、セルロース繊維は、比較的粗い表面形態を有し得る。いくつかの実施形態では、ADL材料は、約60%~約90%のセルロース繊維、例えば、およそ75%のセルロース繊維を含んでもよく、約10%~約40%のPE/PET繊維、例えば、約25%のPE/PET繊維を含んでもよい。いくつかの実施形態では、吸水分散層13004は、分割マイクロファイバを含み得る。
繊維体積の大部分は、水平に(すなわち、材料の頂面及び底面の平面に平行に)、又は実質的に若しくは略水平に延在し得る。別の実施形態では、80%~90%(又は約80%~約90%)以上の繊維体積が水平に、又は実質的に若しくは略水平に延在し得る。別の実施形態では、繊維体積の全て又は実質的に全ては、水平に、又は実質的に若しくは略水平に延在し得る。いくつかの実施形態では、繊維の大部分、80%~90%(若しくは約80%~約90%)以上、又は更に繊維の全て若しくは実質的に全てが、吸水分散層13004の厚さよりも大きい、吸水分散層13004の厚さに対して垂直な距離(水平又は横方向の距離)に及ぶ。いくつかの実施形態では、そのような繊維が及ぶ水平又は横方向の距離は、吸水分散層13004の厚さの2倍(若しくは約2倍)以上、3倍(若しくは約3倍)以上、4倍(若しくは約4倍)以上、5倍(若しくは約5倍)以上、又は10倍(若しくは約10倍)以上である。そのような繊維の配向は、吸水分散層113004を通る流体の横方向の吸い上げを促進し得る。これは、創傷滲出液などの流体を、吸水分散層13004全体にわたって、より均等に分散させ得る。いくつかの実施形態では、陰圧下で吸水分散層13004を通して垂直に吸い上げられた流体の量に対する、吸水分散層13004を横切って横方向に吸い上げられた流体の量の比率は、2:1以上、若しくは約2:1以上であってもよく、又はいくつかの実施形態では、最大10:1以上、若しくは約10:1以上であってもよい。
図11Aを続けると、実施形態では、一酸化窒素源層13010は、吸水分散層13004の下に提供され得る。そのような一酸化窒素源層13010は、本明細書に開示される一酸化窒素源層の他の実施形態のいずれかの同じ特徴、材料、又は他の詳細のいずれかを有し得、例えば、一酸化窒素源層13010は、亜硝酸塩提供層であってもよい。例えば、一酸化窒素源層は、亜硝酸ナトリウム溶液で浸漬された湿潤メッシュであってもよい。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層13010は、乾燥していてもよく、乾燥亜硝酸ナトリウムなどの乾燥亜硝酸塩源を含んでもよい。そのような乾燥亜硝酸ナトリウムは、材料層に装填されてもよく、材料層は、本明細書に開示される任意の材料などの好適な材料から構築される。当業者によって理解されるように、乾燥材料及び/又は物質は、液体を含まないか、又は比較的含まないものである。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、又は溶融押出可能な繊維は、そのような層に好適な材料であり得る。実施形態では、そのような一酸化窒素源層13010層は、創傷及び/又は皮膚への適用前の反応及び一酸化窒素の発生を回避するために、活性剤層がハイドロゲルであるとき、活性剤層13006から最初に分離されることを必要とし得る。図14Aに図示されるように、乾燥流体吸水層13008は、適用前に一酸化窒素源層13010及びハイドロゲル活性剤層13004を分離する役割を果たし得る。しかしながら、そのような乾燥亜硝酸ナトリウム提供層は、キセロゲルが湿潤しないことになるため、キセロゲル活性剤層13006に隣接してもよい。キセロゲルの事例では、活性化は、創傷滲出液が被覆材を通して吸い上げられるときに、創傷滲出液などの流体と接触する際に生じ得る。ハイドロゲルの事例では、創傷滲出液などの流体が吸水分散層13008と接触すると、次いで、亜硝酸イオンが、活性剤層によって生成される酸性環境と接触し得、それによって、次いで、創傷及び/又は皮膚内に移動し得る一酸化窒素を発生させる。いくつかの実施形態では、一酸化窒素源層、活性剤層、及び任意の他の好適な層などの、層の各々は、使用前に乾燥して保存され得る。皮膚又は創傷への適用の前に、層は、生理食塩水などの好適な液体によって湿潤され得る。
図11Bに図示されるように、一酸化窒素放出を維持するために、乾燥亜硝酸ナトリウムを含有するいくつかの層、例えば、創傷流体が層に到達して湿潤させる際に「活性化」されることになる第1の一酸化窒素源層13010及び第2の一酸化窒素源層13012が存在し得、亜硝酸ナトリウムが活性剤層13006のハイドロゲル又はキセロゲルの酸性基と接触することを可能にし、それによって、一酸化窒素を生成する。特定の実施形態では、乾燥亜硝酸ナトリウムを含有する、2、3、4、5、6又はそれ以上の層が存在し得る。図14Bに示されるように、マスキング層13004は、第2の一酸化窒素源層13012と活性剤層13004との間の接触を防止する役割を果たし得る。特定の実施形態では、追加の吸水分散及び/又はマスキング層は、活性剤層で挟まれて、追加の一酸化窒素源を提供し得る。
図11C及び図11Dに図示されるように、実施形態では、活性剤層13006は、一酸化窒素源層の下に位置付けられ得、それによって、亜硝酸塩提供層13010を湿潤させて(創傷滲出液から)、活性化する被覆材に依存する。
図12は、図4、図5、及び図11A~図11Dの被覆材と同様の創傷被覆材14000の一実施形態を図示する。しかしながら、ここで、本明細書に開示されるなどの一酸化窒素源層14002は、一酸化窒素源構成要素又は層14002(以下、「層」)が、本明細書に開示されるなどの活性剤層14006から分離されて保たれ得るように、テザー14004によって被覆材14000に取り付けられ得る。特定の実施形態では、テザーは、ねじなどの、任意の好適な材料から構築され得る。一酸化窒素源層(乾燥又は湿潤)は、折り畳み可能なテザー14004上の被覆材の残部とは別個に保たれ得、それにより、一酸化窒素源層は、被覆材が創傷及び/又は皮膚に適用され、かつ一酸化窒素を送達するために活性化されることを必要とするときに(図12に示されるように)、被覆材の下の配置に折り畳まれ得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるなどの吸水分散層14008は、活性剤層14006の下に配置され得る。しかしながら、当業者は、そのような吸水分散層14008が、任意選択であり得、一酸化窒素源層14002が、活性剤層と直接接触して配置され得ることを理解するであろう。特定の実施形態では、一酸化窒素源層14002は、活性化が要求される前に、それが被覆材の残部と接触することができないように、別個のパウチに包装されることを必要とし得る。また、当業者によって理解されるように、そのような被覆材14000は、被覆材を封止するために、本明細書に開示されるなどのカバー層14010を含み得る。特定の実施形態では、一酸化窒素源は、本明細書に開示されるなどの標準的な創傷被覆材に直接テザーされ得る。そのような一酸化窒素源は、一酸化窒素が創傷及び/又は無傷の組織に送達されるように、標準的な創傷被覆材の下で折り畳まれ得る。
図13A~図13Fは、本明細書に開示されるなどのカバー層15002、本明細書に開示されるなどの活性剤層15004、及び本明細書に開示されるなどの一酸化窒素源層15008を含む、図4、図5、及び図11A~図11Dの被覆材と同様の創傷被覆材15000の実施形態を図示する。特定の実施形態では、分離層15006は、一酸化窒素源層15008と活性剤層15004との間に位置付けられ得、それにより、分離層15004が定位置にある間、一酸化窒素源層15008と活性剤層15004との間の接触が防止される。分離層15004は、活性剤層15004と一酸化窒素源層15008との間の相互作用を防止し得る、フィルムなどの、本明細書に開示される任意の好適な材料から構築され得る。分離層15006が除去されると、次いで、活性剤層及び一酸化窒素源層が接触し得、それによって、本明細書の他の箇所に説明されるように一酸化窒素を発生させる。当業者は、そのような配置が、電子又は電池動作機器の取り外し可能なタブと同様であり得ることを理解するであろう。
当業者は、図13A~図13Fに関連して上記に説明されるなどの分離層、及び本明細書に説明される任意の分離層が、単に除去されることに加えて、様々な好適な方式で、一酸化窒素源層と活性剤層との間の相互作用を可能にするように変化し得ることを理解するであろう。例えば、分離層は、一般的に生分解性及び/又は分解性があり得、それにより、分離層が分解されたとき、活性剤層及び一酸化窒素層が相互作用し得る。分離層は、酸又は酵素との相互作用を介して破壊され得る。分離層は、より溶融されるように温度反転ゲルであってもよく、それによって、活性剤層と一酸化窒素源層との間の相互作用を可能にする。分離層は、創傷滲出液との相互作用時に層が溶解するように、溶解可能であってもよい。特定の実施形態では、分離層は、生体吸収性であってもよい。分離層は、活性剤層と一酸化窒素層とが相互作用し得るように、好適な様式で不活性化され得る。分離層は、熱分解/溶融され得る。最後に、当業者は、分離層が、一度に一部分又は全部などの、任意の好適な様式で除去され得ることを理解するであろう。更に当業者は、そのような分離層が、これらの選択肢の全てのうちのいくつかを単一の分離層に組み込み得、例えば、分離層が、機械的手段によって部分的に除去可能であるが、分解性であってもよいことを理解するであろう。
特定の実施形態では、被覆材は、本明細書に開示されるなどの接着創傷接触層、及び被覆材の外側に延在するプルタブを有する1つの縁を有するカバー層を有する外皮の形状であってもよい。外皮内で、一酸化窒素源層(亜硝酸ナトリウムなど)は、フィルム層の上側上に活性剤層を有するプルタブによって覆われた、創傷接触層に接着され得る。使用時に、プルタブが除去され得、外皮は、プルタブが除去された場所を覆うように、封止ストリップを使用して、創傷及び/又は皮膚表面に固着する。プルタブが除去されると、次いで、活性剤層と一酸化窒素源層とが相互作用し得、それによって、創傷及び/又は皮膚への送達のための一酸化窒素を発生させる。
いくつかの実施形態では、一酸化窒素生成反応は、カプセル構成の使用を介して圧力活性化され得る。例えば、一酸化窒素提供源(本明細書に開示されるなどの)は、一酸化窒素供給源と活性剤源(本明細書に開示されるなどの)との間の相互作用を防止する分離層によって被包され、ハイドロゲルなどの活性剤源内に配置され得る。組み合わせに圧力を適用すると、カプセルが破壊され得、それゆえに、一酸化窒素の生成を開始する。特定の実施形態では、活性剤源は、一酸化窒素提供源によって被包され、取り囲まれ得る。あるいは、カプセル材料は、創傷滲出液などの流体によって分解され得、そのような分解性材料は、適切な時間スケールで、迅速に、又はゆっくりと分解し得る。カプセルが十分に分解されると、次いで、一酸化窒素提供源及び活性剤源が相互作用して、一酸化窒素を発生させ得る。当業者は、そのようなアプローチが、一酸化窒素提供若しくは活性剤材料、複数のカプセル/ビーズ、又は他の好適な構成の壁で囲まれたエリア(複数可)などの、創傷被覆材内の複数の構成に適用され得ることを理解するであろう。
図13Bは、図13Aの被覆材15000、及び分離層15106の除去後の同じ被覆材15101と同様の、創傷被覆材15100の一実施形態を図示する。創傷被覆材15100、15101は、本明細書に開示されたカバー層と同様に、被覆材の最上部の上にトップフィルム又はカバー層1502を含む。本明細書に開示される他の創傷接触層と同様の、創傷接触層15110は、被覆材の下に位置付けられ得、被覆材を配置する前に除去され得るハンドル(図示せず)を含み得る。本明細書に開示されるカバー層と同様に、カバー層の下側は、パターンスプレッド感圧性接着剤又は本明細書に開示される任意の好適な接着剤で覆われ得る。パターンスプレッド接着剤は、分離層15106が15101におけるように除去された後でも通気性を可能にする。特定の実施形態では、分離層15106は、一酸化窒素源層15108と活性剤層15104との間に位置付けられ得、それにより、分離層15004が定位置にある間、一酸化窒素源層15108と活性剤層15104との間の接触が防止される。活性剤層15104は、本明細書の他の箇所に説明されるなどの、伸縮性ポリエステルラップ15103によって更に取り囲まれ得る。分離層15106は、活性剤層15104と一酸化窒素源層15108との間の相互作用を防止し得る、フィルムなどの、本明細書に開示される任意の好適な材料から構築され得る。特定の実施形態では、分離層は、1回、2回、3回、4回、又はそれ以上、折り畳まれてもよい。分離層はまた、分離層を除去するために引っ張られ得るタブ15107を含む。分離層の上は、上部フレーム層15112であり得、これは、本明細書に開示されるカバー層に使用される材料などのフィルム材料であってもよく、接着剤が分離層15106の最上部に接着されないように、上側の上のみに接着剤を含み得、分離層がより容易に除去されることを可能にする。上部フレーム15114は、活性剤層15104と一酸化窒素源層15108との間の相互作用を可能にするために窓15116を更に提供する。下部フレーム15114は、底面上に接着剤のみを有し得、それによって、非接着上面を分離層15106に提示し、分離層の除去の容易さを可能にする。下部フレーム15114はまた、分離層の除去後、活性剤層15104と一酸化窒素源層15108との間の相互作用を可能にするために、窓15116を含み得る。分離層15106が除去されると、次いで、活性剤層及び一酸化窒素源層が、15101に示されるように接触し得、それによって、本明細書の他の箇所に説明されるように一酸化窒素を発生させる。また、分離フィルムが除去されると、最上部フィルム又はカバー層15102は、次いで、15101に示されるように被覆材を封止する(15118)。当業者は、そのような配置が、電子又は電池動作機器の取り外し可能なタブと同様であり得ることを理解するであろう。図13Bの実施形態は、上記の図8Bにおける例示的なデータを生成するために使用された。
図13Cは、折り畳まれた分離層5106の除去の容易さを可能にするために、接着剤15118、15120の位置付けを示す、図13Bの被覆材5100の拡大バージョンである。図13Dは、分離層15106、カバーフィルム15102、及び上部フレーム15112を示す、図13B及び図13Cの被覆材の上面図を示す。
図13Eは、図15B~図15Dの被覆材15100と同様の創傷被覆材15200、15201の実施形態を図示する。ここで、一酸化窒素源層5208(乾燥硝酸ナトリウムメッシュ又は硝酸ナトリウム粉末であってもよい)は、創傷接触層15210の下にある間隙15212を有する、1層、2層、3層、4層又はそれ以上の水溶性フィルムの層を含み得る、水溶性フィルム外皮5214(ポリビニルアルコールフィルム又は本明細書に開示される任意の好適な材料など)によって取り囲まれ得る。特定の実施形態では、水溶性フィルム外皮は、カバー層フィルムで封止されてもよい。いくつかの実施形態では、間隙は、約0.1~5、0.5~3、1~2、又は1cm2の面積を有し得る。流体が被覆材に入ると、水溶性材料は、溶解し、任意選択的に、間隙を通過し得、それによって、一酸化窒素層が活性剤層15204と相互作用することを可能にする。15201に示されるように、水溶性フィルム15216は、活性剤層を一酸化窒素源層から分離する層であり得、流体が被覆材に入ると、フィルム層は、溶解し得、それによって、活性剤層が、一酸化窒素源層と相互作用して、一酸化窒素を発生させることを可能にする。図13Eの実施形態は、上記示される、図8Cの例示的なデータを生成するために使用された。
図13Fは、図13B~図13Dの被覆材と同様の、創傷被覆材15300の実施形態を図示する。ここで、一酸化窒素源(硝酸ナトリウム溶液など)15308は、バブルラップ構造に被包され得る。バブルラップに対する手動の圧力(指又は好適なツールで押すことを介するなどの)は、バブルを破裂させ、一酸化窒素源を放出し、それによって、一酸化窒素源が活性剤層15304と相互作用して、一酸化窒素を放出することを可能にする。
ハイドロゲル一酸化窒素源層
参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWO/2014/188174に説明されるように、被覆材は、亜硝酸ナトリウムの水溶液で浸されたメッシュを利用した。そのような湿潤メッシュは、上記に説明されるように、酸含有ハイドロゲルと接触して配置されて、酸からのプロトンとの亜硝酸ナトリウムの相互作用を通じて一酸化窒素の放出を引き起こし得る。しかしながら、ハイドロゲルに送達される亜硝酸ナトリウムの精密な用量の制御は、メッシュを含有する包装への亜硝酸ナトリウム溶液の潜在的な消失、及びハイドロゲルへの輸送中の消失に起因して、困難であり得る。
図14は、図4、図5、図11A~図11D、及び図12~図13の創傷被覆材と同様の創傷被覆材16000を図示するが、ここでは、カバー層及び特定の他の層は、示されていない。しかしながら、当業者は、カバー層、創傷接触層、マスキング層、又は吸水分散層などの、本明細書に開示される任意の好適な層が、創傷被覆材16000に組み込まれ得ることを理解するであろう。当業者によって理解されるように、創傷被覆材16000などの創傷被覆材内で、亜硝酸塩投与は、一酸化窒素の特定の用量を発生させるように制御され得る。
実施形態では、創傷被覆材16000は、ハイドロゲル一酸化窒素源層16004に隣接する、本明細書に開示されるなどのハイドロゲル活性剤層16002を含み得、ハイドロゲル一酸化窒素源層は、亜硝酸ナトリウム又は別の好適な分子を含有する、非酸性又は弱酸性のハイドロゲルを含む。特定の実施形態では、2つのハイドロゲルは、最初に分離されて保持され、次いで、適用時に一緒に配置され得る。いくつかの実施形態では、2つのハイドロゲルは、2つのハイドロゲル間の相互作用を防止するために、本明細書に開示されるなどの分離層によって分離され得る。当業者は、一酸化窒素源ハイドロゲル16004を活性剤ハイドロゲルと接触させることによって、一酸化窒素源ハイドロゲルからの亜硝酸ナトリウムの濃度、及び活性剤ハイドロゲルからのプロトンが、2つのハイドロゲルで均等化し、亜硝酸ナトリウムを活性剤ハイドロゲルのプロトンと相互作用させ、創傷及び/又は皮膚への送達のための一酸化窒素を生成させる傾向を有することになる。当業者は、そのようなハイドロゲルが、活性剤ハイドロゲルの下の一酸化窒素源ハイドロゲル、又は一酸化窒素源ハイドロゲルの下の活性剤ハイドロゲルなどの、任意の好適な配置で配向され得ることを理解するであろう。いくつかの例では、2つのハイドロゲルが並んで配置されてもよく、又は一方のハイドロゲルが他方によって取り囲まれてもよい。
いくつかの実施形態では、創傷への一酸化窒素の送達を容易にするために、創傷側ハイドロゲル又は両方のハイドロゲルは、表面積の増加及び2つのハイドロゲル間の相互作用を容易にするために、孔又は他の好適な構造で穿孔され得る。例えば、他のハイドロゲルと接触するハイドロゲル表面上の溝が、一酸化窒素を放出するために使用され得る。
特定の実施形態では、亜硝酸ナトリウムが内部に組み込まれた非酸性ハイドロゲルとして一酸化窒素源ハイドロゲルを形成するのではなく、活性剤ハイドロゲル(ハイドロゲルを提供する酸など)と相互作用することになる非酸性ハイドロゲルの表面にわたって、粉末亜硝酸ナトリウムが均等に散乱され得る。非酸性ハイドロゲル表面の高接着性は、比較的均等な分布が達成される場合、全用量を保持し得る。均等分布は、接着剤ゲル表面の過剰な過装填部分を回避し得るが、実施形態では、亜硝酸ナトリウムは、非酸性ハイドロゲルの表面にわたって不均等に散乱され得る。被覆材の単位面積当たりの亜硝酸ナトリウムの利用可能な量を制御することによって、放出された一酸化窒素の精密な用量が制御され得る。いくつかの実施形態では、単位面積当たり利用可能な量の亜硝酸ナトリウムを制御することは、創傷の全ての部分への治療レベルにおける一酸化窒素の所望の送達を確保し得る。例えば、硝酸ナトリウムは、約0~100mg/cm2、約20~80mg/cm2、40~60mg/cm2、又は約50mg/cm2の量で組み込まれ得る。
複数部分の被覆材
図15A及び図15Bは、図4、図5、図11A~図11D、及び図12~図14の創傷被覆材と同様に、活性成分を創傷及び/又は皮膚表面に送達するように構成された活性成分送達被覆材17000の一実施形態を図示する。当業者は、図15A及び図15Bの成分送達装置17000が、一酸化窒素を創傷及び/又は皮膚表面に送達するように構成され得るが、図15A及び図15Bの実施形態が、任意の好適なタイプの活性成分を送達し得、一酸化窒素の送達に限定されないことを理解するであろう。特に、図15A及び図15Bの成分送達被覆材17000は、活性成分の生成及び/又は送達を容易にするために反応を必要とする活性成分の送達に好適である。例えば、活性成分は、創傷及び/又は皮膚に治癒効果又は何らかの他の前向きな生理学的効果を有する分子であってもよい。
実施形態では、活性成分プラットフォーム17002が、創傷及び/又は皮膚表面に接触するように構成され得る。活性成分プラットフォーム17002は、活性成分プラットフォーム17002を創傷及び/若しくは皮膚表面に、並びに/又は反応性プラットフォーム17008などの別のプラットフォームに接着するように構成された接着フレーム17004を含み得る。接着フレームは、本明細書に開示される創傷接触層が構築される材料などの、本明細書に開示される任意の好適な材料から構築され得る。活性成分プラットフォーム17002の投与部分17006は、長方形、楕円形、正方形、多角形、又は任意の好適な形状であってもよい。実施形態では、投与部分は、活性成分を投与された親水性材料を含み得る。投与部分は、固体又は液体であってもよい。
いくつかの実施形態では、活性成分送達被覆材17000は、本明細書に開示されるカバー層が構築される材料などの、本明細書に開示される任意の好適な材料から構築され得る、接着フレーム17010を含み得る反応性プラットフォーム17008を含み得る。反応性プラットフォーム17008の反応性部分17012は、活性成分プラットフォームの投与部分17006と組み合わせられたときに、創傷及び/又は皮膚表面に送達され得るように、活性成分を活性化する、ゲルなどの、活性吸収剤などの物質を含み得る。反応性部分は、固体又は液体であってもよい。
図15Bに示されるように、実施形態では、創傷及び/又は皮膚への送達が所望されるとき、活性成分プラットフォームは、創傷及び/又は皮膚表面に接着され得、反応性プラットフォームは、活性成分プラットフォーム上に配置され、反応性部分と活性成分部分との間の反応を容易にして、創傷への送達のための活性成分を発生させるために、一緒に封止される。当業者によって理解されるように、実施形態では、投与部分17006の活性成分は、活性部分17012との相互作用の後まで、創傷への送達のために活性化されない場合がある。しかしながら、いくつかの実施形態では、投与部分17006は、反応性部分による活性化の前に、ある程度の量の活性成分を送達してもよい。
いくつかの実施形態では、反応性プラットフォームは、例えば、剥離によって、活性成分プラットフォームから除去され、創傷及び/又は皮膚を破壊することなく、創傷及び/又は皮膚に再投与するために再適用され得る。活性成分送達被覆材はまた、スワッビング検査を介して、及び/又は投与部分を介してなどの、被覆材の完全な除去なしで、医師が創傷エリアにアクセスする能力を可能にし得る。
一酸化窒素発生被覆材の層
図16及び図17は、一酸化窒素発生層を有する、創傷被覆材14100を例示する。創傷被覆材14100は、被覆材12000などの図4、図5及び図11A~図13Aの創傷被覆材と同様であり得る。創傷被覆材14000は、カバー層14200と、酸提供層14400と、亜硝酸塩提供層14600と、を含み得、それらの各々は、それぞれ、カバー層12200、活性剤層又は酸提供層12400、及び一酸化窒素源層又は亜硝酸塩提供層12600と同様であり得る。
カバー層14200は、カバー層12200と同様であり得る。カバー層14200は、カバー層14200が、他の層の外周とカバー層14200の外周との間に延在する境界領域を画定するように、他の層14400、14600、14800よりも大きい長さ及び幅を有し得る。カバー層14200の境界領域は、創傷滲出液が創傷被覆材14100内に含有され得るように、創傷の周囲の皮膚に取り付けられて、封止を形成し得る。
例示された実施形態では、創傷被覆材14100は、吸水分散層14800を更に含む。吸水分散層14800は、創傷滲出液などの流体を、それが被覆材14100の層を通して吸収される際に、有利に水平に吸い上げるように構築され得る。流体のそのような横方向の吸い上げは、酸提供層14400を通した流体の最大分散を可能にし得、酸提供層14400がその全保持能力に達することを可能にする。更に、液体中に溶解された亜硝酸イオンが酸提供層14400の表面にわたってより速く広がり得るため、吸水分散層14800は、一酸化窒素の生成を容易にし得る。吸水分散層14800のいくつかの実施形態は、ビスコース、ポリエステル、ポリプロピレン、セルロース、又はこれらの一部若しくは全部の組み合わせを含み得、材料は、ニードルパンチされ得る。吸水分散層14800のいくつかの実施形態は、3~200グラム/平方メートル(gsm)(若しくは約3~約200gsm)、5~190gsm(若しくは約5~約190gsm)、10~180gsm(若しくは約10~約180gsm)、20~170gsm(若しくは約20~約170gsm)、又は40~160gsm(若しくは約40~約160gsm)の範囲内の、例えば、80(若しくは約80)gsmのセルロースを含み得る。吸水分散層14800のいくつかの実施形態は、3~200gsm(若しくは約3~約200gsm)、5~190gsm(若しくは約5~約190gsm)、10~180gsm(若しくは約10~約180gsm)、20~170gsm(若しくは約20~約170gsm)、又は40~150gsmの範囲のポリエチレンを含み得る。いくつかの実施形態では、吸水分散層14800は、1.2mm又は約1.2mmの厚さを有してもよく、又は0.1mm~5.0mm、0.5mm~3.0mm、0.7mm~2.5mm、0.9mm~2.1mm、又は1.1mm~1.5mmの範囲の厚さを有してもよい。吸水分散層14800は、陰圧療法中に一般的に適用される陰圧のレベル下の圧縮に耐える材料から構築され得る。
吸水分散層14800は、実質的に水平な繊維質ネットワーク内に配置され得る複数のゆるく包まれた繊維を含み得る。いくつかの実施形態では、吸水分散層14800は、2つの繊維タイプの混合からなり得る。1つは、幅20μm~50μm、又は幅約20μm~約50μmであり得る平坦繊維であり得、セルロース系材料を含み得る。他の繊維は、直径8μm~10μm、直径約8μm~約10μm、直径7μm~11μm、直径6μm~12μm、又は直径5μm~13μmである内核と、1μm~2μm、約1μm~約2μm、1μm~2.3μm、0.8μm~2.5μm、又は0.5μm~3μmの厚さを有する外層と、を有する、2成分繊維であり得る。2成分繊維は、ポリエチレン(PE)タイプの材料、及びポリエチレンテレフタレート(PET)の混合であってもよい。いくつかの実施形態では、2成分繊維の内核は、PETであってもよく、外層は、PEであってもよい。PE/PET繊維は、滑らかな表面形態を有し得るが、一方で、セルロース繊維は、比較的粗い表面形態を有し得る。いくつかの実施形態では、ADL材料は、約60%~約90%のセルロース繊維、例えば、およそ75%のセルロース繊維を含んでもよく、約10%~約40%のPE/PET繊維、例えば、約25%のPE/PET繊維を含んでもよい。いくつかの実施形態では、吸水分散層14800は、分割マイクロファイバを含み得る。
繊維体積の大部分は、水平に(すなわち、材料の頂面及び底面の平面に平行に)、又は実質的に若しくは略水平に延在し得る。別の実施形態では、80%~90%(又は約80%~約90%)以上の繊維体積が水平に、又は実質的に若しくは略水平に延在し得る。別の実施形態では、繊維体積の全て又は実質的に全ては、水平に、又は実質的に若しくは略水平に延在し得る。いくつかの実施形態では、繊維の大部分、80%~90%(若しくは約80%~約90%)以上、又は更に繊維の全て若しくは実質的に全てが、吸水分散層14800の厚さよりも大きい、吸水分散層14800の厚さに対して垂直な距離(水平又は横方向の距離)に及ぶ。いくつかの実施形態では、そのような繊維が及ぶ水平又は横方向の距離は、吸水分散層14800の厚さの2倍(若しくは約2倍)以上、3倍(若しくは約3倍)以上、4倍(若しくは約4倍)以上、5倍(若しくは約5倍)以上、又は10倍(若しくは約10倍)以上である。そのような繊維の配向は、吸水分散層14800を通る流体の横方向の吸い上げを促進し得る。これは、創傷滲出液などの流体を、吸水分散層14800全体にわたって、より均等に分散させ得る。いくつかの実施形態では、陰圧下で吸水分散層14800を通して垂直に吸い上げられた流体の量に対する、吸水分散層14800を横切って横方向に吸い上げられた流体の量の比率は、2:1以上、若しくは約2:1以上であってもよく、又はいくつかの実施形態では、最大10:1以上、若しくは約10:1以上であってもよい。
いくつかの実施形態では、吸水分散層14800の繊維体積の少なくとも一部は、垂直(すなわち、材料の頂面及び底面の平面に垂直)に、又は実質的に若しくは略垂直に延在し得る。いくつかの実施形態では、10%超、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超、70%<超、80%超、又は90%超の繊維体積が、垂直に、又は実質的に、若しくは略垂直に延在し得る。そのような繊維の配向は、吸水分散層14800を通る流体の垂直の吸い上げを促進し得る。いくつかの実施形態では、陰圧下で吸水分散層14800を通して横方向に吸い上げられた流体の量に対する、吸水分散層14800を横切って垂直に吸い上げられた流体の量の比率は、2:1以上、若しくは約2:1以上であってもよく、又はいくつかの実施形態では、最大10:1以上、若しくは約10:1以上であってもよい。
いくつかの実施形態では、吸水分散層14800は、図16及び図17に示されるように、酸提供層14400の下に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、吸水分散層14800は、酸提供層14400の上方に位置付けられ得る。
創傷被覆材14100は、カバー層14200又は酸提供層14400を通した創傷又は創傷滲出液の可視化を防止するために、マスキング又は隠蔽層14900を更に含み得る。マスキング又は隠蔽層14900は、カバー層14200の少なくとも一部分の下に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、マスキング又は隠蔽層14900は、カバー層14200の上に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、隠蔽層14900は、限定されるものではないが、任意の視認窓又は孔を有することを含む、本明細書に開示される隠蔽層の他の実施形態のいずれかの同じ特徴、材料、又は他の詳細のいずれかを有し得る。隠蔽層及び視認窓を有する創傷被覆材の例は、国際特許公開第WO2013/007973号及び同第WO2014/020440号に説明されており、その全体が参照により組み込まれる。加えて、隠蔽層14900は、カバー層の真下又は真上に位置付けられ得るか、又は望ましい任意の他の被覆材層に隣接して位置付けられ得る。例示された実施形態では、隠蔽層14900は、カバー層14200と酸提供層14400との間に位置付けられる。いくつかの実施形態では、隠蔽層14900は、カバー層と接着されるか、又はカバー層14200と一体的に形成され得る。隠蔽層14900は、酸提供層14400とほぼ同じサイズ及び形状を有し、それをオーバーレイするように構成され得る。このように、これらの実施形態では、隠蔽層14900は、カバー層14200と同じか、それよりも小さい面積になる。いくつかの実施形態では、マスキング又は隠蔽層14900は、流体を水平及び/又は垂直に吸い上げ得、同様に、吸水分散層として機能し得る。いくつかの実施形態では、カバー層14200は、カバー層14200がマスキング又は隠蔽層として機能し、カバー層14200を通した創傷又は創傷滲出液の可視化を防止し得るように、及び/又はカバー層14200の下の層の可視化を防止し得るように、部分的又は完全に不透明であるか、又は着色され得る。
ハイドロゲル層を有する材料層
本明細書の他の箇所に説明されるように、酸提供層12400及び14400は、ハイドロゲルなどのゲルから構築され得る。実施形態では、ハイドロゲルは、接着特性を有する粘着性表面を有し得、いくつかの構成では、上記及び更にここで説明される酸提供層などの、酸提供層のハイドロゲルの粘着を低減して、酸提供ハイドロゲル層を改善し、取り扱いを容易にすることが望ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、酸提供ハイドロゲル層14400は、遮蔽層として1つ以上の材料層14420を含んで、ハイドロゲルの接着特性の少なくとも一部をマスキングし得る。材料層(複数可)14420は、酸提供ハイドロゲル層14400の創傷に面する下側、及び/又はハイドロゲル層14400の上側の創傷に面していない側の少なくとも一部分に適用され得る。いくつかの実施形態では、ハイドロゲル層は、材料層によって完全に被包され得る。いくつかの実施形態では、材料層は、ハイドロゲル層の上側及び/又は下側全体を覆い得る。いくつかの実施形態では、材料層は、ハイドロゲル層の上側及び/又は下側を少なくとも部分的に覆い得る。例えば、材料層は、ハイドロゲル層の上側及び/又は下側の面積の約10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上を覆い得る。材料層によるハイドロゲル層の部分的被覆は、部分マスキングによる限定的なレベルの接着を可能にし得る。
いくつかの実施形態では、材料層は、好適なネット、メッシュ、編物、織布、又は不織布材料から構築され得る。いくつかの実施形態では、材料層は、ポリプロピレン、ポリエステル、又はそれらの組み合わせ/コポリマーから構築され得る。材料層は、水又は創傷滲出液などの流体に対して透過性であってもよく、それにより、酸供給ハイドロゲル層は、創傷滲出液を吸収し得る、及び/又は酸供給ハイドロゲル層の酸性基は、亜硝酸イオンと反応して、一酸化窒素を生成し得る。
ハイドロゲルは、接着特性を有するが、実施形態では、材料層は、単にその接着特性によってハイドロゲル層に取り付けられない場合がある。特定のハイドロゲルの例では、ハイドロゲルの接着性は、ハイドロゲルが創傷滲出液などの流体を吸収するときに低減又は消失され得る。したがって、材料層は、追加の好適な手段を介してハイドロゲル層に固定されることを必要とし得る。例えば、材料層は、可撓性の紐、ステープルの使用を通じて、又は材料層をハイドロゲルに縫合することによって、ハイドロゲル層に固定され得る。いくつかの実施形態では、ハイドロゲル層は、材料層によって形成されたバッグ内に被包され得る。
いくつかの実施形態では、材料層は、ハイドロゲル層の形成及び/又は硬化中に、ハイドロゲル層に物理的に移植又は固定され得る。図18は、いくつかの実施形態による、ハイドロゲル層の形成中に、ハイドロゲル層の内部又はその上に材料層を物理的に移植又は接着するプロセスを例示する。図18に例示されるように、材料層16200は、例えば、型16400の底部で、ハイドロゲル層を硬化するために、型16400に位置付けられ得る。型16400に位置付けられる前に、材料層16200は、例えば、ハイドロゲルプレポリマーとの親和性が向上するように、湿潤剤を用いて親水性になるように前処理され得る。
材料層16200が型16400の底部に位置付けられた後、ハイドロゲルプレポリマーの第1の部分が添加され得る。ハイドロゲルプレポリマーの第1の部分が添加されたとき、前処理された材料層16200は、ハイドロゲルプレポリマーの第1の部分と実質的に湿潤され得る。型16400の底部に位置付けられた前処理された材料層16200は、ハイドロゲルプレポリマーの横方向の広がりを更に容易にし、型16400の底部もハイドロゲルプレポリマーの第1の部分の連続層と実質的に湿潤させられ得る。ハイドロゲルプレポリマーの第1の部分が添加された後、材料層16200は、型16400の底部からハイドロゲルプレポリマーの最上部まで上昇し得る。いくつかの実施形態では、材料層16200は、10分以内、7分以内、5分以内、4分以内、3分以内、2分以内、1分以内、又は10分超で、ハイドロゲルプレポリマーの最上部まで上昇し得る。材料層16200が上昇した後、ハイドロゲルプレポリマーの第1の部分が硬化されて、第1のハイドロゲル層16500を形成し得、材料層16200は、第1のハイドロゲル層16500の最上部に固定され得、それによって、硬化されたハイドロゲルの上側をマスキングし得る。ハイドロゲルプレポリマーの第1の部分は、上側、下側、若しくは両側からのUV、又は当技術分野で公知の任意の他の好適な方法、又は当技術分野で公知の任意の他の好適な方法であってもよい。
いくつかの実施形態では、第1のハイドロゲル層16500が形成された後、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分は、第1のハイドロゲル層16500及び材料層16200の上で型に添加され得る。ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分が添加された後、材料層16200は、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分及び第1のハイドロゲル層16500によって被包され得る。材料層16200は、第1のハイドロゲル層16500に固定されているため、上昇又は浮遊しない場合がある。次いで、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分が硬化されて、第2のハイドロゲル層16700を形成し得、材料層16200は、単一層内に統合され得るハイドロゲル層16500及び16700によって被包され得る。ハイドロゲル層16500及び16700で形成された統合されたハイドロゲル層内に埋め込まれて移植された材料層16200は、ハイドロゲル層の構造的完全性を向上させ得る。例えば、ハイドロゲル層が水を吸収するとき、ハイドロゲルは、膨張し、材料層は、ハイドロゲルが伸張して脱落することを防止する補強層として作用し得る。いくつかの実施形態では、材料層及びハイドロゲル層の屈折率は、材料層が完全に視認不能であるように、及びハイドロゲル層がクリア/透明材料の単一のシートとして見えるように、同様であり得る。当業者によって理解され、本明細書の後半で反復されるように、ハイドロゲルへの材料層の添加のための方法の上記の説明は、限定されるものではなく、任意の好適な順序で実施され得、特定のステップの添加又は除去を伴い得る。図19は、いくつかの実施形態による、ハイドロゲル層の形成中に、ハイドロゲル層の上側及び下側の両方の上に材料層を物理的に移植するプロセスを例示する。しかしながら、当業者は、材料層が一方側のみに添加されてもよいことを理解するであろう。図19に例示されるように、材料層16200を有する第1のハイドロゲル層16500が図18に関連して説明されるように形成された後、それは、型16400から外され、反転されて、型16400の中に戻されて、それにより、材料層16200を有するハイドロゲル層16500の側面が型16400の底部に面する。次いで、別の材料層16800がハイドロゲル層16500の上に位置付けられ、その後、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分が、ハイドロゲル層16500及び材料層16800の上に添加される。材料層16800は、図18と関連して説明されるように、ハイドロゲル層16500の形成中に浮遊されている材料層16200と同様の様式でハイドロゲルプレポリマーの第2の部分の最上部まで浮遊及び上昇し得る。材料層16800がハイドロゲルプレポリマーの第2の部分の最上部まで上昇した後、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分は、硬化されて、ハイドロゲル層16500とともにハイドロゲル層16900を形成し得、材料層16800は、ハイドロゲル層16900の最上部に固定されて、それによって、ハイドロゲル層16900の上側をマスキングし得る。ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分は、上側、下側、若しくは両側からのUV、又は当技術分野で公知の任意の他の好適な方法によって硬化され得る。結果として、ハイドロゲル層16900は、材料層16200と16800との間に挟まれ得、これは、ハイドロゲル層16900に固定される。
穿孔されたハイドロゲル層
酸提供層(例えば、ハイドロゲル層)は、本明細書の他の箇所に説明されるように、酸提供層の厚さを貫通して延在する複数の穿孔を含み得る。複数の穿孔は、酸提供層の下又はその周囲の創傷滲出液が、酸提供層の上の1つ以上の追加の吸収層及び/又は蒸発層(複数可)(例えば、カバー層)に輸送され得、したがって、酸提供層の下の創傷滲出液の過剰な蓄積を防止するように、酸提供層を通した創傷滲出液の通過を可能又は容易にし得る。加えて、複数の穿孔は、酸提供層の増加した表面積を提供し、それによって、酸提供層の吸収速度を増加させ得る。
いくつかの実施形態では、複数の穿孔は、酸提供層が硬化された後、形成され得る。例えば、穿孔は、超音波穿孔を介して、火炎穿孔を介して、又は任意の他の好適な方法を介して、酸提供層から孔をパンチ加工することによって形成され得る。
いくつかの実施形態では、複数の穿孔は、酸提供層の形成中に形成され得る。例えば、複数の穿孔は、酸提供ゲル層の硬化中に形成され得る。穿孔は、ハイドロゲルプレポリマー溶液が適用されていない小さい部分が存在するように、型底部又は剥離シート上に適用されるハイドロゲルプレポリマー溶液の場所をガイドすることによって形成され得る。いくつかの実施形態では、高表面エネルギー(すなわち、湿潤性)を有する型板は、型底部又は剥離シートなどの下面エネルギー表面と併せて使用され得る。型板は、穿孔され得、ハイドロゲルプレポリマー溶液は、穿孔を除いて、型板を優先的に湿らせ得、ハイドロゲルプレポリマー溶液は、型板の穿孔の上に位置付けられなくてもよい。そのような分散ハイドロゲルプレポリマー溶液は、硬化されると、穿孔されたハイドロゲル層を形成し得る。ハイドロゲルプレポリマーは、UV、又は当技術分野で公知の任意の他の好適な方法によって硬化され得る。
いくつかの実施形態では、型板は、親水性であってもよく、又は親水性となるように湿潤剤で前処理されてもよい。特定の実施形態では、型板はまた、疎水性であるように構築されてもよい。型板は、ポリプロピレン若しくはポリエチレン、又は任意の他の好適な材料から構築されてもよい。型板は、織布若しくは不織布材料、又は任意の他の好適な材料から構築されてもよい。いくつかの実施形態では、型板は、スパンボンド材料から構築されてもよい。型板の穿孔は、およそ0.1mm~10mm、0.15mm~7mm、0.2mm~5mm、0.5mm~4mm、又は0.7mm~3mmの直径を有し得る。
いくつかの実施形態では、型板は、硬化する前に、型の底部からハイドロゲルプレポリマーの最上部まで上昇し得る。型板が上昇した後、ハイドロゲルプレポリマーが硬化されて、穿孔されたハイドロゲル層を形成し得、型板は、穿孔されたハイドロゲル層の最上部に固定され得る。次いで、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分が、穿孔されたハイドロゲル層及び型板の上に、型に添加され得る。ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分が添加された後、型板は、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分及び穿孔されたハイドロゲル層によって被包され得る。型板は、穿孔されたハイドロゲル層に固定されているため、上昇又は浮遊しない場合がある。次いで、ハイドロゲルプレポリマーの第2の部分が硬化されて、第2の穿孔されたハイドロゲル層を形成し得、型板は、穿孔されたハイドロゲル層及び第2の穿孔されたハイドロゲル層内に被包され得る。いくつかの実施形態では、ハイドロゲル層は、2つ以上のハイドロゲル層から形成され得る。
いくつかの実施形態では、遮蔽層16200及び16800などの遮蔽層は、穿孔されてもよく、また、穿孔されたハイドロゲル層のための型板として機能してもよい。そのような穿孔されたハイドロゲル層は、図18及び図19に関して説明された方法と同様の方法に従って調製され得る。
いくつかの実施形態では、ハイドロゲル層のための型板は、複数の柱を含み得、ハイドロゲルプレポリマーは、柱の周囲に注がれ、硬化されて、穿孔を有するハイドロゲル層を形成し得る。いくつかの実施形態では、穿孔又は他のパターンは、スクリーン印刷によって、又はダイ、スピナレット若しくはエレクトロスパンプロセスを使用してハイドロゲルの「繊維」を敷設し、次いで、硬化することによって、ハイドロゲル層で形成され得る。これらのプロセスのためのハイドロゲルプレポリマーは、粘度調整剤(例えば、チキソトロープ剤)を含み得る、及び/又は硬化前に敷設されたプレポリマーの拡散を制限するために疎水性剥離紙上に位置付けられ得る。
創傷周囲を治療するための一酸化窒素発生創傷被覆材
いくつかの事例では、創傷周囲(創傷を取り囲む皮膚)及び創傷縁の刺激が、創傷治癒プロセスの開始に役割を果たし得る。特定の実施形態では、創傷治癒プロセスは、創傷周囲及び/又は創傷縁への一酸化窒素の送達を通して活性化され得る。創傷周囲及び/又は創傷縁への一酸化窒素の送達は、例えば、上皮舌の移動を促進するための上皮細胞活性、酸素及び栄養素を提供することによる灌流を促進するための創傷周囲の皮膚の微小循環の血管拡張、並びに肉芽組織形成を促進するための血管新生を標的とし得る。
図20及び図21は、いくつかの実施形態による、創傷周囲及び/又は創傷縁への一酸化窒素の送達のための創傷被覆材18000を例示する。創傷被覆材18000は、図16の創傷被覆材14100と同様であり、カバー層18200と、酸提供層18400と、吸水分散層18800と、亜硝酸塩提供層18600と、を含み得る。創傷被覆材18000の層は、創傷被覆材14000及び/又は14100の対応する層と同様であり得る。
例示された実施形態では、酸提供層18400は、中央吸収材料18450を包含する境界領域に提供される。酸提供層18400及び中央吸収材料18450は、互いに取り付けられてもよく、又は互いに取り付けられなくてもよい。いくつかの実施形態では、酸提供層18400及び中央吸収材料18450は、一体的構成要素として提供されてもよい。酸提供層18400は、中心に窓を画定し得、中央吸収材料18450は、酸提供層18400の窓に適合するように形状決め、及び/又はサイズ決めされ得る。
酸提供層18400は、酸提供層12400及び14400と同様の材料から構築され得る。例えば、酸提供層18400は、ハイドロゲル又はキセロゲルから構築され、酸性基又は酸性部分を含有し得る。いくつかの実施形態では、酸提供層18400は、酸性基又は酸性部分を含有するのに好適なメッシュ、発泡体、ゲル、又は任意の他の材料から構築され得る。酸提供層18400は、創傷被覆材18000の境界領域に酸性環境を提供し得、それによって、創傷周囲又は創傷境界への送達のための創傷被覆材18000の境界領域から一酸化窒素を発生させる。図21に例示されるように、酸提供層18400は、酸提供層18400が創傷周囲18920の少なくとも部分的に上に位置付けられるように、サイズ決めされ得る、及び/又は位置付けられ得る。酸提供層18400は、複数の穿孔、又は本明細書の他の箇所に説明される材料層16200及び16800などの1つ以上の材料層を含み得る。
例示された実施形態では、酸提供層18400は、フレーム形状である。しかしながら、酸提供層18400は、任意の他の好適な形状又は構成を有してもよい。いくつかの実施形態では、酸提供層18400は、フレーム形状の層としてではなく、複数の酸提供ストリップとして提供され得、そのため、酸提供ストリップは、直接の創傷周囲エリアに近い境界領域に別々に適用され得る。酸提供ストリップの各々は、創傷の側面に位置付けられて、創傷周囲の近くに収まる酸提供層18400を作り出し得る。例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上の酸供給ストリップが、創傷の周囲に提供及び/又は適用されてもよい。酸提供ストリップは、本明細書に説明される酸提供層と同じ材料から構築され得る。
中央吸収材料18450は、創傷滲出液を吸収するために創傷の上に位置付けられ得る。例えば、図21に例示されるように、中央吸収材料18450は、中央吸収材18450が少なくとも部分的に創傷18910の上に位置付けられるように、サイズ決めされ得る、及び/又は位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、中央吸収材料18450は、中央吸収材料18450が創傷を完全に覆うように、創傷と同じ大きさであってもよく、又はそれよりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、中央吸収材料18450は、酸提供層18400が創傷縁の近くに位置付けられ得るように、創傷よりも小さくてもよい。
中央吸収材料18450は、発泡体又は不織の天然又は合成材料を含み得、任意選択的に、超吸収材料を含み得、流体、具体的には、創傷部位から除去される液体のための貯留部を形成し得る。いくつかの実施形態では、中央吸収材料18450もまた、流体をカバー層18200に向かって引き寄せることを支援し得る。中央吸収材料18450の材料はまた、創傷被覆材18000内に収集された液体が被覆材内で自由に流れることを防止し得、好ましくは、被覆材内に収集された任意の液体を収容するように作用する。吸収性材料の容量は、陰圧を適用するとき、創傷の滲出液が流れる速度を管理するのに十分であり得る。いくつかの実施形態では、中央吸収材料18450は、陰圧下で液体を吸収するように選択され得る。例えば、超吸収体材料といった、陰圧下にあるときに液体を吸収できる、いくつかの材料が存在する。中央吸収材料18450は、ALLEVYN(商標)発泡体のFreudenberg 114-224-4又はChem-Posite(商標)11C-450から製造され得る。いくつかの実施形態では、中央吸収材料18450は、超吸収性粉末、セルロースなどの繊維材料、及び結合繊維を含み得る。いくつかの実施形態では、複合材は、風成の、熱結合複合材である。いくつかの実施形態では、中央吸収材料18450は、全体に渡って分散する乾燥粒子の形態の超吸収材を有する、不織セルロース繊維の層である。セルロース繊維の使用は、被覆材によって吸収される液体を迅速かつ均等に分散させることを助ける、高速吸い上げ要素を導入し得る。複数の撚糸様繊維を並列させることが、液体を分散することを助ける繊維パッドの、強い毛細管作用につながり得る。このように、超吸収材料は、液体をより効率的に供給され得る。特定の実施形態では、吸い上げ作用はまた、被覆材の蒸散率を増加させることを支援するように、液体を上部カバー層と接触させるように補助し得る。
創傷被覆材18000は、酸提供層18400を更に支持し得るフレーム層18100を更に含む。フレーム層18100は、被覆材18000の創傷に面する側又は底部側に位置付けられ、少なくとも、創傷被覆材18000の境界領域を覆い得る。フレーム層18100は、ポリウレタン層若しくはポリエチレン層、又は別の好適な可撓性層であってもよい。フレーム層18100は、下面及び上面を有する。いくつかの実施形態では、フレーム層18100の上面の少なくとも一部分は、カバー層18200に取り付けられる。いくつかの実施形態では、フレーム層18100の下面の少なくとも一部分は、創傷の周囲の皮膚に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、フレーム層18100は、亜硝酸塩提供層18600と創傷被覆材18000の他の層との間の流体連通が可能にされるように、窓18110を含む。いくつかの実施形態では、窓18110は、亜硝酸塩提供層18600が窓18110内に位置付けられるように、亜硝酸塩提供層18600と同じか、又はより大きいサイズを有する。いくつかの実施形態では、フレーム層18100は、吸水分散層18800及び/又は酸提供層18400の下に位置付けられる。いくつかの実施形態では、吸水分散層18800及び/又は酸提供層18400は、窓18110を除いて、カバー層18200及びフレーム層18100によって完全に包囲される。いくつかの構成では、フレーム層18100は、創傷の周囲で液密封止も形成しながら、被覆材18000全体の完全性を維持することを助け得る。
いくつかの実施形態では、酸提供材料は、より自由に創傷の周囲に適用され得るように、酸提供層18400として提供される代わりに、分注可能な組成物として、例えば、プレポリマー溶液又は別様の成形可能な形態として、提供され得る。例えば、酸提供材料は、臨床医によって不規則な形状サイズを有する創傷の周囲に接近して適用され得るように、ゲルプレポリマー溶液として提供されてもよい。いくつかの実施形態では、ゲルプレポリマー溶液などの酸提供材料は、シリンジに提供されてもよく、及び/又はシリンジを用いて適用されてもよく、ゲルプレポリマー溶液は、シリンジから分注されるのに好適な粘度を有してもよい。酸提供材料はまた、それが急速に硬化され得、かつ創傷の周囲に適用されると、もはや流れなくなるように、製剤化され得る。酸提供材料は、イソプロパノールなどの蒸発溶媒を含み得る。酸提供材料は、光開始アクリレート官能基などの、好適な副次的硬化機構を有し得る。いくつかの実施形態では、酸提供材料は、例えば、メタクリレートなどの創傷流体又は水分と接触したときに、膨張し、かつ一緒に結合し得る、材料を含み得る。いくつかの実施形態では、酸提供材料は、反応性2部分系として提供され得る。例えば、イソシアネートを含む第1の部分、及び水又はポリオールを含む第2の部分は、分注直前にウレタン形成を結果的にもたらすように混合されるように提供され得る。いくつかの実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、反対に荷電された流動性ゲルであってもよく、それにより、混合時に相互作用して、実質的に流れないゲルを提供し得る。いくつかの実施形態では、酸提供材料は、環境の変化に応答して変化するゲルなどの材料を含み得る。例えば、酸提供材料は、ディスペンサ又はシリンジから皮膚に適用される際の温度が変化すると、硬化され得るように、特定のプルロニックなどの材料を含んでもよい。酸提供材料は、亜硝酸塩提供層18600からの亜硝酸塩と相互作用して一酸化窒素を発生させ得るように適用され得る。酸提供材料が適用され硬化されるか、別様に流れなくなると、カバー層18200が適用され得る。
いくつかの実施形態では、亜硝酸イオン又は亜硝酸塩は、本明細書に説明された酸供給材料と同様の様式で、亜硝酸塩提供層18600の代わりに又はそれに加えて、分注可能な組成物として提供されてもよい。いくつかの実施形態では、酸供給材料及び亜硝酸イオン又は亜硝酸塩の両方は、それらが創傷の周囲により自由に適用され得るように、1つ以上の分注可能な組成物として提供され得る。例えば、2部分系において、第1の部分は、ゲルプレポリマー溶液などの酸提供材料を含み得、第2の部分は、亜硝酸イオン又は亜硝酸塩を含み得、第1及び第2の部分は、創傷の周囲に混合され、協働的に分注され、それによって、一酸化窒素を発生させ得る。いくつかの実施形態では、混合ヘッドを有する二重バレルシリンジなどのスタティックミキサが使用され得る。第1及び第2の部分は、シリンジから分注されるのに好適な粘度を有し得る。第1及び第2の部分はまた、それが急速に硬化され得、かつ創傷の周囲に適用されると、もはや流れなくなるように、製剤化され得る。第1及び第2の部分のいずれか又は両方は、イソプロパノールなどの蒸発溶媒を含み得る。第1及び第2の部分のいずれか又は両方は、光開始アクリレート官能基などの、好適な副次的硬化機構を有し得る。いくつかの実施形態では、酸提供材料は、例えば、メタクリレートなどの創傷流体又は水分と接触したときに、膨張し、かつ一緒に結合し得る、材料を含み得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の部分は、反応性2部分系として提供されてもよい。例えば、イソシアネートを含む第1の部分、及び水又はポリオールを含む第2の部分は、分注直前にウレタン形成を結果的にもたらすように混合されるように提供され得る。いくつかの実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、反対に荷電された流動性ゲルであってもよく、それにより、混合時に相互作用して、実質的に流れないゲルを提供し得る。いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の部分は、環境の変化に応答して変化するゲルなどの材料を含み得る。例えば、第1及び/又は第2の部分は、ディスペンサ又はシリンジから皮膚に適用される際の温度が変化すると、硬化され得るように、特定のプルロニックなどの材料を含んでもよい。第1及び第2の部分が混合され、塗布され、硬化されるか、又は別様に流れなくなると、カバー層18200が適用され得る。
用語
添付の出願書類に列挙され得る任意のものを含む、上記の特許及び明細書及びその他の参考文献は、参照により本明細書に組み込まれる。本開示の態様は、必要に応じて、本明細書に説明された様々な参考文献のシステム、機能、及び概念を使用して、更に更なる実施態様を提供するように修正され得る。
特定の態様、実施形態、又は実施例に関連して説明される特徴、材料、特性、若しくは群は、本明細書に説明される他の任意の態様、実施形態、又は実施例と矛盾しない限り、それらに適用可能であることを理解されたい。本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)に開示される全ての特徴、又は同様に開示される任意の方法若しくはプロセスの全てのステップは、そのような特徴又はステップの少なくとも一部が互いに排他的である組み合わせを除いて、あらゆる組み合わせで組み合わされ得る。保護対象は、前述の任意の実施形態の詳細に限定されない。保護対象は、本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)に開示される特徴のうちの任意の新規のもの、若しくは任意の新規の組み合わせ、又は同様に開示される任意の方法若しくはプロセスの工程のうちの任意の新規のもの、若しくは任意の新規の組み合わせに及ぶ。
ある特定の実施形態が説明されているが、これらの実施形態は、単に例として提示されており、保護対象の範囲を限定することを意図するものではない。実際、本明細書に説明される新規の方法及びシステムは、様々な他の形態で具現化され得る。更に、本明細書に記載の方法及びシステムの形態において、様々な省略、置換、及び変更がなされ得る。当業者であれば、いくつかの実施形態では、図示又は開示されたプロセスにおいて実施される実際のステップが、図面に示されたものとは異なり得ることを理解するであろう。実施形態によっては、上記に説明されたステップのうちのある特定のステップが除かれる場合もあれば、他のものが追加される場合もある。例えば、開示されたプロセスにおいて実施される実際のステップ又はステップの順序は、図面に示されたものとは異なり得る。実施形態によっては、上記に説明されたステップのうちのある特定のステップが除かれる場合もあれば、他のものが追加される場合もある。更に、上記に開示された特定の実施形態の特徴及び特性は、異なる方式で組み合わされて追加の実施形態を形成し得るが、その全ては本開示の範囲内に収まる。
本開示には、ある特定の実施形態、実施例、及び用途が含まれるが、当業者であれば、本開示が、具体的に開示された実施形態の範囲を超えて、他の代替的な実施形態又は使用並びにその明らかな変形及び同等物に及び、これには本明細書に記載された特徴及び利点の全てを提供しているとは限らない実施形態が含まれることを理解するであろう。したがって、本開示の範囲は、説明された実施形態によって限定されることを意図するものではなく、本明細書に提示される又はこの後に提示される特許請求の範囲によって定義され得る。
「し得る(can)」、「できる(could)」、「可能性がある(might)」、又は「場合がある(may)」などの条件付き言い回しは、別途具体的に記載されない限り、又は使用される文脈の範囲内で別途解釈されない限り、ある特定の実施形態が、ある特定の特徴、要素、又はステップを含む一方で、他の実施形態は含まないということの伝達を意図するのが通例である。したがって、そのような条件付き言い回しは、概して、特徴、要素、若しくはステップが1つ以上の実施形態に多少なりとも必要とされるということ、又はこれらの特徴、要素、若しくはステップが任意の特定の実施形態に含まれているかどうか、若しくは任意の特定の実施形態で実施されるべきかどうかを、ユーザ入力又は命令の有無にかかわらず決定するためのロジックが、1つ以上の実施形態に必然的に含まれているということを示唆することを意図するものではない。「備える」、「含む」、及び「有する」等の用語は、同義語であり、包含的に、オープンエンドの様式で使用され、追加の要素、特徴、行為、動作などを排除するものではない。また、「又は」という用語は、包括的な意味で(排他的な意味ではなく)使用されることにより、例えば、要素の列記をつなぐのに使用される場合、「又は」という用語は、列記内の要素のうちの1つ、いくつか、又は全てを意味する。同様に、「及び(and)/又は(or)」という用語は、2つ以上の項目の列挙に関して、言葉の以下の解釈の全て:列挙内の項目も任意の1つ、列挙内の全ての項目、及び列挙内の項目の任意の組み合わせ、を網羅する。加えて、「各々」という用語は、本明細書で使用される場合、その通常の意味を有することに加えて、「各々」という用語が適用されている一連の要素の任意のサブセットも意味し得る。更に、本明細書で使用される場合、「本明細書での(herein)」、「上記(above)」、「下記(below)」及び類似する言葉は、本出願で使用される場合、本明細書の全体を指し、本明細書の特定の部分を指すものではないことを意味する。
「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」という語句などの連言的言い回しは、別途具体的に記載されない限り、ある項目や用語などが、X、Y、又はZのいずれかであり得ることを示唆するのに一般的に使用される文脈によって、別途解釈されるものである。したがって、そのような連言的言い回しは、概して、ある特定の実施形態が、少なくとも1つのX、少なくとも1つのY、及び少なくとも1つのZの存在を必要とするということを示唆することを意図するものではない。
本明細書で使用される程度を表す言い回し、例えば、本明細書で使用される「およそ」、「約」、「概して」、及び「実質的に」という用語は、依然として所望の機能を果たすか又は所望の結果をもたらす所定の値、量、又は特性に近似した値、量、又は特性を表す。例えば、「およそ」、「約」、「概して」、及び「実質的に」という用語は、所定の量の10%未満以内、5%未満以内、1%未満以内、0.1%未満以内、及び0.01%未満以内である量を指し得る。別の例として、特定の実施形態では、「概して平行」及び「実質的に平行」という用語は、丁度平行である状態から15度以下、10度、5度、3度、1度、又は0.1度逸脱する値、量、又は特性を指す。
本明細書に記載される実施形態のいずれかは、キャニスタとともに、又はキャニスタなしで使用することができる。本明細書に説明される被覆材実施形態のいずれかは、創傷滲出液を吸収及び貯蔵することができる。
本開示の範囲は、特定の実施形態の説明によって制限されることは意図されておらず、請求項によって定義されてもよい。本特許請求の範囲の言い回しは、本特許請求の範囲で用いられている言い回しに基づいて広い意味で解釈されるべきであり、本明細書に説明される例又は本出願の手続き中に説明される例に限定されるものではなく、それらの例は非排他的なものとして解釈されるべきである。
本開示に説明される実施態様に対する様々な変形は、当業者には容易に明らかとなってもよく、本明細書に定義する全体的な原理は、本開示の精神又は範囲を逸脱することなく、他の実施態様に適用されてもよい。それゆえ、開示は、本明細書に示す実施態様に限定することは意図していないが、本明細書に開示される原理及び特徴と一致する、最も広い範囲が与えられるべきである。開示のある実施形態は、以下に列挙する、又は後に提示する請求項のセットに網羅される。
本開示の特定の実施形態は、本明細書の最後に提示される特許請求の範囲、又は後日提示された他の特許請求の範囲に包含される。
[付記項1]
創傷を治療するための創傷被覆材であって、
創傷の周囲に封止を形成するように構成されたカバー層と、
活性剤層と、
乾燥一酸化窒素源層であって、前記乾燥一酸化窒素源層が、液体を含まないか、又は比較的含まない、乾燥一酸化窒素源層と、
吸水分散層と、を備える、創傷被覆材。
[付記項2]
マスキング層を更に備え、前記マスキング層が、前記創傷の可視化を少なくとも部分的に制限するように構成されている、付記項1に記載の創傷被覆材。
[付記項3]
前記乾燥一酸化窒素源層が、亜硝酸塩を含む、付記項1に記載の創傷被覆材。
[付記項4]
前記亜硝酸塩が、亜硝酸ナトリウムを含む、付記項3に記載の創傷被覆材。
[付記項5]
前記活性剤層が、前記一酸化窒素源層の上に位置付けられている、先行付記項のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項6]
前記一酸化窒素源層が、前記活性剤層の上に位置付けられている、付記項1~4のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項7]
前記吸水分散層が、前記活性剤層と前記乾燥一酸化窒素源層との間に位置付けられている、先行付記項のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項8]
前記活性剤層が、ハイドロゲルを含む、先行付記項のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項9]
前記活性剤層が、キセロゲルを含む、付記項1~7のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項10]
第2の乾燥一酸化窒素源層を更に備える、先行付記項のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項11]
前記創傷被覆材は、前記創傷被覆材が創傷の上に配置されたときに、一酸化窒素を発生させるように構成されている、先行付記項のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項12]
前記創傷被覆材が、創傷の上における配置前に、一酸化窒素を発生させないように構成されている、付記項11に記載の創傷被覆材。
[付記項13]
創傷を治療するための創傷被覆材であって、
カバー層と、
前記カバー層の下に位置付けられた活性剤層と、
一酸化窒素源層と、
前記活性剤層と前記一酸化窒素源層との間に位置付けられた分離層であって、前記分離層が、前記活性剤層と前記一酸化窒素源層との間の接触を防止するように構成されている、分離層と、を備える、創傷被覆材。
[付記項14]
前記分離層が、タブを備え、前記タブが、前記創傷被覆材から除去されるように構成されており、それにより、前記タブが除去されると、次いで、前記活性剤層と前記一酸化窒素源層との間で接触が起こる、付記項13に記載の創傷被覆材。
[付記項15]
前記分離層が、分解性材料を含み、前記分解性材料は、前記分解性材料が分解されると、前記活性剤層と前記一酸化窒素源層との間で接触が起こるように構成されている、付記項13に記載の創傷被覆材。
[付記項16]
創傷治療装置であって、
活性剤ハイドロゲルを備え、前記活性剤ハイドロゲルが、複数のカプセルを含み、各カプセルが、一酸化窒素源材料を被包する分離層を含み、前記分離層が、前記活性剤ハイドロゲルと前記一酸化窒素源材料との間の接触を防止するように構成されている、創傷治療装置。
[付記項17]
前記分離層が、機械的圧力の適用時に破壊されるように構成されており、それにより、前記分離層が破壊されると、前記活性剤ハイドロゲルと前記一酸化窒素源材料との間で接触が起こる、付記項16に記載の創傷治療装置。
[付記項18]
創傷を治療するための創傷被覆材であって、
活性剤ハイドロゲルと、
一酸化窒素源ハイドロゲルであって、前記一酸化窒素源ハイドロゲルが、前記活性剤ハイドロゲルに面する表面を含み、前記活性剤ハイドロゲルに面する前記表面が、亜硝酸ナトリウムの層を含む、一酸化窒素源ハイドロゲルと、を備える、創傷被覆材。
[付記項19]
前記活性剤ハイドロゲルが、複数の穿孔を備える、付記項16に記載の創傷被覆材。
[付記項20]
前記一酸化窒素源ハイドロゲルが、複数の穿孔を備える、付記項16又は17に記載の創傷被覆材。
[付記項21]
活性成分を創傷に送達する方法であって、
活性成分プラットフォームを創傷上に配置することであって、前記活性成分プラットフォームが、投与部分及び接着フレームを備え、前記投与部分が、活性成分を備える、配置することと、
前記活性成分プラットフォーム上に反応性プラットフォームを接着して、封止を形成することであって、前記反応性プラットフォームは、活性成分が前記創傷に送達されるように、前記投与部分を活性化するように構成された反応性部分を備える、形成することと、を含む、方法。
[付記項22]
前記活性成分が、創傷治癒を促進するように構成された治療薬物を含む、付記項19に記載の方法。
[付記項23]
前記投与プラットフォームは、前記反応性プラットフォームが前記活性成分プラットフォームに接着されるまで不活性である、付記項21又は22に記載の方法。
[付記項24]
創傷を治療するための創傷被覆材であって、
前記創傷の周囲に封止を形成するように構成されたカバー層と、
亜硝酸塩を含む亜硝酸塩提供層と、
酸性基を含む、前記カバー層の下に位置付けられた酸提供層であって、前記酸提供層が、前記酸提供層の中心に窓を含む、酸提供層と、
創傷滲出液を吸収するための中央吸収材料であって、前記中央吸収材料が、前記酸提供層の前記窓内に位置付けられている、中央吸収材料と、を備える、創傷被覆材。
[付記項25]
前記酸提供層は、前記創傷被覆材が前記創傷に適用されたときに、前記創傷の周囲の皮膚又は前記創傷の縁の上に位置付けられるように構成されている、付記項24に記載の創傷被覆材。
[付記項26]
前記中央吸収材料は、前記創傷被覆材が前記創傷に適用されたときに、前記創傷の上に位置付けられるように構成されている、付記項24又は25に記載の創傷被覆材。
[付記項27]
前記中央吸収層が、前記酸提供層によって完全に包含されている、付記項24~26のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項28]
流体を水平に吸い上げるように構成された吸水分散層を更に備える、付記項24~27のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項29]
前記酸提供層の下に位置付けられたフレーム層を更に備え、前記フレーム層が、前記フレーム層の中心に窓を画定している、付記項24~28のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項30]
前記フレーム層が、前記創傷の周囲の皮膚に取り付けられるように構成されている、付記項29に記載の創傷被覆材。
[付記項31]
前記フレーム層が、前記カバー層に取り付けられている、付記項29又は30に記載の創傷被覆材。
[付記項32]
前記亜硝酸塩提供層が、前記フレーム層の前記窓内に位置付けられている、付記項29~31のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項33]
前記酸提供層が、キセロゲル又はハイドロゲルを含む、付記項24~32のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項34]
創傷を治療するための方法であって、
前記創傷に創傷被覆材を適用することを含み、前記創傷被覆材が、
前記創傷の周囲に封止を形成するように構成されたカバー層と、
亜硝酸塩を含む亜硝酸塩提供層と、
酸性基を含む、前記カバー層の下に位置付けられた酸提供層であって、前記酸提供層が、前記酸提供層の中心に窓を含む、酸提供層と、
創傷滲出液を吸収するための中央吸収材料であって、前記中央吸収材料が、前記酸提供層の前記窓内に位置付けられている、中央吸収材料と、を備える、方法。
[付記項35]
前記一酸化窒素が前記創傷の周囲の皮膚又は前記創傷の縁に送達されるように、一酸化窒素を発生させることを更に含む、付記項34に記載の方法。
[付記項36]
前記酸提供層が前記創傷の周囲の皮膚又は前記創傷の縁の上に少なくとも部分的に位置付けられるように、前記創傷被覆材を位置付けることを更に含む、付記項34又は35に記載の方法。
[付記項37]
前記中央吸収材料が前記創傷の上に少なくとも部分的に位置付けられるように、前記創傷被覆材を位置付けることを更に含む、付記項34~36のいずれか一項に記載の方法。
[付記項38]
前記中央吸収層が、前記酸提供層によって完全に包含されている、付記項34~37のいずれか一項に記載の方法。
[付記項39]
前記創傷被覆材が、流体を水平に吸い上げるように構成された吸水分散層を更に備える、付記項34~38のいずれか一項に記載の方法。
[付記項40]
前記創傷被覆材が、前記酸提供層の下に位置付けられたフレーム層を更に備え、前記フレーム層が、前記フレーム層の中心に窓を画定している、付記項34~39のいずれか一項に記載の方法。
[付記項41]
前記フレーム層を前記創傷の周囲の皮膚に取り付けることを更に含む、付記項40に記載の方法。
[付記項42]
前記フレーム層が、前記カバー層に取り付けられている、付記項40又は41に記載の方法。
[付記項43]
前記酸提供層が、キセロゲル又はハイドロゲルを含む、付記項34~42のいずれか一項に記載の方法。
[付記項44]
創傷を治療するための創傷被覆材であって、
前記創傷の周囲に封止を形成するように構成されたカバー層と、
亜硝酸塩を含む亜硝酸塩提供層と、
酸性基を含む、前記カバー層の下に位置付けられた酸提供層であって、前記酸提供層が、前記酸提供層の中心に窓を含む、酸提供層と、を備える、創傷被覆材。
[付記項45]
前記酸提供層は、前記創傷被覆材が前記創傷に適用されたときに、前記創傷の周囲の皮膚又は前記創傷の縁の上に位置付けられるように構成されている、付記項44に記載の創傷被覆材。
[付記項46]
流体を水平に吸い上げるように構成された吸水分散層を更に備える、付記項44又は45に記載の創傷被覆材。
[付記項47]
前記酸提供層の下に位置付けられたフレーム層を更に備え、前記フレーム層が、前記フレーム層の中心に窓を画定している、付記項44~46のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項48]
前記フレーム層が、前記創傷の周囲の皮膚に取り付けられるように構成されている、付記項47に記載の創傷被覆材。
[付記項49]
前記フレーム層が、前記カバー層に取り付けられている、付記項47又は48に記載の創傷被覆材。
[付記項50]
前記亜硝酸塩提供層が、前記フレーム層の前記窓内に位置付けられている、付記項47~49のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項51]
前記酸提供層が、キセロゲル又はハイドロゲルを含む、付記項44~50のいずれか一項に記載の創傷被覆材。
[付記項52]
創傷を治療するための創傷被覆材であって、
カバー層と、
前記カバー層の下に位置付けられた活性剤層と、
一酸化窒素源層と、
前記活性剤層と前記一酸化窒素源層との間に位置付けられた、折り畳まれた分離層であって、前記分離層が、前記活性剤層と前記一酸化窒素源層との間の接触を防止するように構成されている、折り畳まれた分離層と、
前記分離層の上、かつ前記カバー層の下に位置付けられた上部フレームであって、前記上部フレームが、前記フレームの上側に接着剤を有する、上部フレームと、を備える、創傷被覆材。