以下、本開示を実施するための一形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本開示によるラベル1の第1実施形態を表側から示す正面図である。図2は、ラベル1を図1中の矢印A-Aの位置で切断した断面図である。図3は、ラベル1からカバー層20を取り除いた状態を示す正面図である。なお、図1から図3を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、省略したりして示している。また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。また、本発明において透明とは、少なくとも利用する波長の光を透過するものをいう。
本実施形態のラベル1は、表側から見て略正方形形状に形成されており、販売促進キャンペーン等の際に商品等の物品に貼り付けられて用いられる。ラベル1は、本体層10とカバー層20とを有しており、本体層10からカバー層20の一部を簡単に剥離して開くことができるようになっている。なお、図1における紙面手前側、及び、図2における保護層25側を表側(又は、表面側)と呼び、図1における紙面奥側、及び、図2におけるセパレータ層14側を裏側(又は、裏面側)と呼ぶ。
本体層10は、表側から、情報表示部12と、本体側基材層11と、ラベル貼付用粘着層13と、セパレータ層14とがこの順で積層されている。
本体側基材層11は、樹脂フィルム、樹脂シート、紙等を用いることが望ましいが、その材料はどのようなものであってもよい。例えば、本体側基材層11としては、インクジェット用紙、上質紙、クラフト紙、複写用紙、グラシン紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙、NIP上質紙、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。上記のような材料を用いて本体側基材層11を形成することにより、ラベル1は、可撓性を備え、貼付対象の物品の表面が曲面であっても、適切に貼付することができる。
情報表示部12は、目視可能な各種情報を表示する。情報表示部12が表示する表示内容は、どのようなものであってもよいが、例えば、文字列の組み合わせで特定の情報を示す文字コードであってもよいし、バーコードであってもよいし、図形でのパターンによる情報を有するコードや2次元コードであってもよい。また、情報表示部12が表示する表示内容は、ラベルによって変わらない固定情報であってもよいし、個々のラベルで内容が異なる固有の可変情報(ID:Identification)としてもよい。ここで、可変情報としては、例えば、キャンペーン応募のためのシリアルナンバー等が例示できる。情報表示部12は、本体側基材層11の表側に印刷により形成することができる。本実施形態では、情報表示部12は、2次元コードによってユニークな固有情報を表示している。また、情報表示部12の表側は、カバー側基材層21の裏面に接合されていない。
ラベル貼付用粘着層13は、本体側基材層11の裏側に積層されており、ラベル1の使用時に商品等の物品に貼り付けるための粘着剤により構成されている。ラベル貼付用粘着層13の形成には、粘着作用をする通常の粘着剤を広く使用できる。溶剤型粘着剤としては、NR、SBR、IR、CR等のゴム系が主流であるが、エマルジョン型のアクリル系粘着剤も使用できる。その他、シリコン系、ポリビニルエーテル系等があるが、いずれでも使用できる。ホットメルト系の粘着剤であってもよい。ラベル貼付用粘着層13は、情報表示部12及び印刷層22の視認に影響を及ぼさないことから、光透過性は要求されない。
セパレータ層14は、所謂、剥離紙、剥離シート等とも呼ばれる部材であり、ラベル貼付用粘着層13の裏側に積層されている。セパレータ層14は、未使用状態、すなわち、物品に貼り付けられる前のラベル1において、ラベル貼付用粘着層13を保護し、不用意にラベル貼付用粘着層13が他の物品等に張り付かないように設けられている。図では、セパレータ層14は、1層として示したが、セパレータ層14は、例えば、基材層と剥離層との積層体として構成してもよい。セパレータ層14は、ラベル1を物品に貼り付ける際に剥がされて除去される。セパレータ層14としては、本体側基材層11と同様な材料を使用でき、ラベル貼付用粘着層13を形成する面に、オフセット印刷用の紫外線硬化型(UV型)インキにシリコーンオイルを添加したものや、シリコーンアクリレートを添加したものを塗布して剥離性を付与することができる。また、通常の熱硬化型剥離インキを本体側基材層11と同様な材料に塗布してセパレータ層14を形成してもよい。
カバー層20は、後述するカバー接合層30を用いて本体層10の表側に部分的に接合されている。カバー層20は、表側から、保護層25と、ホログラム層23と、ホログラム接合層24と、印刷層22と、カバー側基材層21とがこの順で積層されている。
カバー側基材層21は、樹脂フィルム、樹脂シート、紙等を用いることが望ましいが、その材料はどのようなものであってもよい。例えば、本体側基材層11としては、インクジェット用紙、上質紙、クラフト紙、複写用紙、グラシン紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙、NIP上質紙、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。カバー側基材層21は、本体側基材層11と同じ材料を用いてもよい。カバー側基材層21は、通常の環境下では、情報表示部12の表示を視認できる程度の光透過性は備えていない。よって、カバー層20が本体層10を覆っている状態では、通常は、情報表示部12の表示を視認できない。
印刷層22は、カバー側基材層21の表側に設けられている。印刷層22は、例えば、商品名やキャンペーンを表す文字等が印刷表示されている。本実施形態では、キャンペーンを表す文字と説明、及び、カバー層20を開く位置を示す(▽OPEN)を印刷により表示している。
ホログラム層23は、入射面から離隔して配置される点光源からの検出光を入射させたときにフーリエ変換ホログラム再生像に変換される第1の干渉縞と、照射方向を特定しない光源からの光を入射面に入射させたときに体積反射型ホログラム再生像に変換される第2の干渉縞とが重畳して記録されている。ここで、「入射面」とは、ホログラム層23の入射面であり、より具体的には、ホログラム層23の表側の表面であるが、ホログラム層23は外部に露出していないので、実質的には、「入射面」は、保護層25の表面となる。また、「照射方向を特定しない光源からの光」とは、ホログラムを視認するために特定の方向から光を照射することなく、屋内や屋外等の光源を管理されていな状況でホログラム層23へ到達する光を意味しており、例えば、様々な方向からホログラム層23へ到達する拡散光を例示できる。また、ラベル1が商品等の物品に貼付された状態では、商品等の物品を手に取った状態では光源との位置関係が特定されず、様々な方向から光がラベル1に到達することが想定される。そのような場合も「照射方向を特定しない光源からの光を入射面に入射させた」状態の一例として挙げることができる。フーリエ変換ホログラム再生像に変換される第1の干渉縞と、体積反射型ホログラム再生像に変換される第2の干渉縞とが重畳されたホログラム層の構成、及び、作製方法については、特開2022-177038号公報において開示されている。本実施形態のホログラム層23は、上記特開2022-177038号公報と同様な構成で、同様な作製方法によって作製されている、ここでの詳しい説明は省略する。
また、本実施形態のホログラム層23は、照射方向を特定しない光源による観察下においては、当該ラベルの法線方向から所定の角度範囲内から観察した場合に体積反射型ホログラム再生像が外方へ表示されず、当該ラベルの法線方向から所定の角度範囲を超える範囲から観察した場合に体積反射型ホログラム再生像が外方へ表示されるように、第2の干渉縞が作製されている。
ホログラム層23は、基本的には、光透過性を備えており、ホログラム層23を通して印刷層22の印刷表示を視認可能である。また、ホログラム層23は、ホログラム再生像が視認されている状況では、そのホログラム再生像も透明性を備えていることから、ホログラム再生像を通して印刷層22が視認可能ではあるが、ホログラム再生像の存在によって、印刷層22は鮮明には視認できない。ホログラム層23の見え方については後述する。
ホログラム接合層24は、印刷層22とホログラム層23との間に積層されており、ホログラム接合層24と印刷層22とを接合(接着)する層である。ホログラム接合層24としては、例えば、加熱及び加圧されることにより、接着性を発揮するヒートシール層とすることができる。ホログラム接合層24は、ホログラム層23を介して印刷層22の印刷表示を視認可能とするために、光透過性(透明性)を備えることが必要である。ホログラム接合層24は、陽イオンを含有する材料を用いて構成することができる。例えば、ホログラム接合層24は、エマルジョン型のアクリル系材料やゴム系、シリコン系等を用いて構成することができる。また、ホログラム接合層24は、ラベル貼付用粘着層13と同様な粘着剤を用いて構成することができるが、光透過性を備えることが必要である。ホログラム接合層24の厚さは、例えば、0.1μm以上20μm以下であることが望ましい。ホログラム接合層24の厚さが0.1μm以下であると印刷層22との十分な接着力が得られず、20μm以上であるとホログラム製造段階でブロッキングが生じやすいからである。
保護層25は、ホログラム層23の表側に設けられており、ホログラム層23を保護する透明な層である。保護層25としては、例えば、オーバープリントニスを塗布して形成されるオーバープリント層(OP層)とすることができる。
カバー層20には、前述したカバー側基材層21、印刷層22、ホログラム接合層24、ホログラム層23、保護層25の他に、ホログラム接合層24とホログラム層23との間にプライマー層が配置されていてもよい。プライマー層は、図面に表現はしておらず省略している。プライマー層は、ホログラム接合層24とホログラム層23との間に、各々の層に対して全面又は部分的に構成することができる。ホログラム接合層24とホログラム層23との接着力は、プライマー層が設けられることにより向上する。また、本体層10やカバー接合層30と積層する前のカバー層20の積層構成状態の耐久性は、プライマー層が設けられることにより向上する。
カバー接合層30は、本体層10とカバー層20とを接合する層であり、情報表示部12と重ならない位置に設けられている。図3に示すように本実施形態では、カバー接合層30は、表側から見たときに情報表示部12を囲む正方形の3辺に沿って略U字形状に形成されている。カバー接合層30は、情報表示部12と重ならない位置に設けられていることから、光透過性は不要であり、ラベル貼付用粘着層13と同様な粘着剤を用いて構成することができる。
また、カバー層20は、カバー接合層30が設けられている範囲と設けられていない範囲との境界付近で切断を容易とする切断予定線26を有する。切断予定線26は、切断部分と非切断部分とが線状に連続するミシン目としてもよいし、カバー層20の厚さ方向の途中まで切断した半切断としてもよい。また、切断予定線26は、切断部分と非切断部分とが線状に連続するミシン目であって、切断部分については本体層10まで切断した状態であってもよい。本実施形態では、切断予定線26は、カバー接合層30が設けられていないカバー層20の一辺の端部からこの一辺に対向する辺に沿って設けられているカバー接合層30の近傍迄、カバー接合層30と重ならない位置に延在しているミシン目とした。
図4は、切断予定線26においてカバー層20を切断してカバー層20の中央部分を剥離して開いた状態を示す図である。図4に示すように、切断予定線26において切断することにより、カバー接合層30が設けられていない範囲のカバー層20の中央部分を剥離して開くことができ、情報表示部12の表示が視認可能となる。カバー層20は、一部を剥離して開いても、一端がカバー接合層30によって本体層10に接合された状態を維持するので、本体層10からは分離されない。商品等を購入した消費者は、図4のようにカバー層20の一部をめくって開き、情報表示部12に表示された2次元コード等の情報を利用可能となる。
また、ラベル1は、本体層10及びカバー層20の双方の同じ位置に切り込まれた切り込み部1aを有している。本実施形態では、切り込み部1aは、ラベル1を表側から見た4角のそれぞれに設けられている。商品等に貼付されたラベル1を剥がそうとすると、この切り込み部1aを切っ掛けとしてラベル1が裂けて、再貼付されることを防止できる。さらに、切断予定線26が切断部分と非切断部分とが線状に連続するミシン目であって、切断部分が本体層10まで切断した状態であれば、切断予定線26を切っ掛けとしてラベル1が裂けて、再貼付されることを防止できる。
次に、ホログラム層23の見え方について説明する。図5は、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル1をラベル1の法線方向から所定の角度範囲内で見た場合の見え方を示す図である。図5に示すように、照射方向を特定しない光源による観察下において、ラベル1の法線方向から所定の角度範囲内(図5中の±θの範囲内)で見た場合には、ホログラム層23の第1の干渉縞及び第2の干渉縞のいずれからのホログラム像も視認されない。よって、ホログラム層23は透明に観察されて、印刷層22の表示が視認可能である。印刷層22に表示されている情報は、商品名やキャンペーンの情報等であり、消費者にとって見やすいことが重要である。よって、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル1をラベル1の法線方向から所定の角度範囲内で見た場合にホログラム層23によって邪魔されずに印刷層22の表示が視認可能であることは重要である。なお、ホログラム像が視認されない図5中に示した±θの範囲は、ホログラム層23の設定によって適宜変更可能である。
なお、体積反射型ホログラムは、印刷層22の表示が視認可能である状態であっても、消えているように人間の目には見えているだけであって、実際には存在している。すなわち、ラベル1が貼付された物品を観察する角度を変えると、体積反射型ホログラムは、ホログラム再生像が視認可能な角度に合致する方向から観察すればホログラム再生像が視認され、ホログラム再生像が視認可能な角度範囲から外れた方向から観察すれば視認し難く、又は、視認されず、消えたように人間の目には観察される。上記例における図5中に示した±θの範囲は、ホログラム再生像が視認可能な角度範囲から外れた方向となる角度範囲である。
また、ここでは、理解を容易とするために、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル1をラベル1の法線方向から所定の角度範囲内で見た場合にホログラム層23が透明に観察される例を一例として挙げて説明した。しかし、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル1が視認できない方向の中心方向(上記例では、ラベル1の法線方向を例示した)は、適宜変更することができる。ホログラム再生像が視認可能な角度は、複製(製造)時に適宜設定が可能であり、ラベル1が用いられる状況や、ラベル1が貼付される物品等に応じて、任意に設定するとよい。例えば、上記例とは逆、すなわち、ラベル1の法線方向に近い角度範囲では体積反射型ホログラム再生像が観察され、ラベル1の法線方向から大きく角度を取った方向から観察すると体積反射型ホログラム再生像が観察されない構成としてもよい。
また、上述したように、本実施形態のラベル1では、ホログラム層23の体積反射型ホログラム再生像が観察されずに印刷層22のみが観察される所定の角度範囲(図5の例では、±θ)を有している。この体積反射型ホログラム再生像が観察されずに印刷層22のみが観察される所定の角度範囲についても、複製(製造)時に適宜設定が可能であり、ラベル1が用いられる状況や、ラベル1が貼付される物品等に応じて、任意に設定するとよい。例えば、図5に示すようにラベル1を平面に貼付した場合においては、例えば、θ=20度~60度を例示できる。なお、上記角度の具体例については、一例であって、適宜変更可能である。
図6は、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル1をラベル1の法線方向から所定の角度範囲を超える範囲から観察した場合の見え方を示す図である。図6に示すように、照射方向を特定しない光源による観察下において、ラベル1の法線方向から所定の角度範囲を超える範囲から観察した場合には、第2の干渉縞によって再生される体積反射型ホログラム再生像H2が印刷層22の表示に重なって視認される。この体積反射型ホログラム再生像H2が照射方向を特定しない光源による観察下、すなわち、通常の環境光下において視認可能であることから、ラベル1が真正品であることが簡単に確認でき、また、偽造防止効果を高めることができる。
上記体積反射型ホログラム再生像H2による真贋判定効果、及び、偽造防止効果は、簡単かつ確実に発揮されるものである。しかし、ホログラムの作製技術を有する悪意のある者であれば、偽造が可能であり、真贋判定も困難になるおそれがある。そこで、本実施形態のラベル1では、真贋判定効果、及び、偽造防止効果をさらに高めるために、第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1(図7参照)を利用可能としている。
図7は、入射面から離隔して配置される点光源からの検出光をラベル1に入射させた場合の見え方を示す図である。図7に示すように点光源LSから照射される検出光によって、第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1が印刷層22の表示に重なって視認される。また、図7に示すように印刷層22の表示は、点光源LSを照射している間は、人間の目視では見えづらくなる。第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1の方が、印刷層22よりも強調されるためである。このフーリエ変換ホログラム再生像H1が視認されることにより、真正品であることの確認が可能である。このフーリエ変換ホログラム再生像H1は、点光源からの検出光をラベル1に入射させた場合にのみ視認可能となる。したがって、通常の観察環境下では視認されないので、第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1の存在に気が付き難く、偽造防止効果をさらに高めることが可能である。そして、偽造防止効果が高いことから、真贋判定効果、すなわち、真正品であることの確度がより高くなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ラベル1に対して所定の角度範囲内から観察した場合に体積反射型ホログラム再生像が外方へ表示されず、ラベル1に対して所定の角度範囲を超える範囲から観察した場合に体積反射型ホログラム再生像が外方へ表示されるホログラム層23を備えた。これにより、印刷層22の表示とホログラム像とを小さな範囲に共存させても、両者を明確に視認可能とすることができる。よって、小型のラベルであっても、印刷表示等とホログラムとをいずれも視認可能な状態で併存させることができる。
また、ホログラム層23は、入射面から離隔して配置される点光源LSからの検出光を入射させたときにフーリエ変換ホログラム再生像に変換される第1の干渉縞をさらに備える。このフーリエ変換ホログラム再生像H1の方が、印刷層22よりも強調されることから、印刷層22の表示は見え難くなる。よって、真贋判定効果、及び、偽造防止効果をさらに高めることができる。
(第2実施形態)
図8は、本開示によるラベル201の第2実施形態を表側から示す正面図である。図9は、ラベル201を図8中の矢印A-Aの位置で切断した断面図である。図10は、ラベル201からカバー層220を取り除いた状態を示す正面図である。
本実施形態のラベル201は、表側から見て略正方形形状に形成されており、販売促進キャンペーン等の際に商品等の物品に貼り付けられて用いられる。ラベル201は、本体層210とカバー層220とを有しており、本体層210からカバー層220の一部を簡単に剥離して開くことができるようになっている。なお、図8における紙面手前側、及び、図9における保護層225側を表側(又は、表面側)と呼び、図8における紙面奥側、及び、図9におけるセパレータ層214側を裏側(又は、裏面側)と呼ぶ。
本体層210は、表側から、情報表示部212と、本体側基材層211と、ラベル貼付用隠蔽粘着層213と、セパレータ層214とがこの順で積層されている。
本体側基材層211は、樹脂フィルム、樹脂シート、紙等を用いることが望ましいが、その材料はどのようなものであってもよい。例えば、本体側基材層211としては、インクジェット用紙、上質紙、クラフト紙、複写用紙、グラシン紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙、NIP上質紙、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。上記のような材料を用いて本体側基材層211を形成することにより、ラベル201は、可撓性を備え、貼付対象の物品の表面が曲面であっても、適切に貼付することができる。また、本体側基材層211は、情報表示部212の表示内容の視認性を良好にするために、白色、又は、白色に近い淡色系の材料を用いることが望ましい。本体側基材層211の厚さは、例えば、10μm以上100μm以下であることが望ましい。10μm以下であるとラベル製造段階でシワ等が入りやすく、加工しづらく、100μm以上であると貼付けする物品の形状によりラベルが剥がれてきてしまうためである。
情報表示部212は、目視可能な各種情報を表示する。情報表示部212が表示する表示内容は、どのようなものであってもよいが、例えば、文字列の組み合わせで特定の情報を示す文字コードであってもよいし、バーコードであってもよいし、2次元コードであってもよい。また、情報表示部212が表示する表示内容は、ラベルによって変わらない固定情報であってもよいし、個々のラベルで内容が異なる固有の可変情報(ID:Identification)としてもよい。ここで、可変情報としては、例えば、キャンペーン応募のためのシリアルナンバー等が例示できる。情報表示部212は、本体側基材層211の表側に印刷により形成することができる。本実施形態では、情報表示部212は、2次元コードによってユニークな固有情報を表示している。情報表示部212の厚さは、例えば、0.1μm以上40μm以下であることが望ましい。0.1μm以下であると印字カスレ等が発生し読取性が悪くなり、40μm以上であると乾燥不良によるブロッキングが生じやすくなるからである。
情報表示部212が表示する2次元コード等の情報は、ラベル201が商品等の物品に貼付されて店頭等に陳列等されている状態では、後述のカバー層220によって覆われており、外部からこの情報を視認することができない情報である。以下、この情報表示部212が表示する2次元コードのように、特定の状況においては隠蔽された状態にある情報を隠蔽情報とも呼ぶこととする。なお、後述するように、カバー層220の一部を剥離して開くことにより、情報表示部212が表示する2次元コード等の情報は簡単に知得可能とすることができる。
また、情報表示部212の表側は、カバー側基材層221の裏面に接合されていない。本体側基材層211の表示は、バーコードや2次元コード等とする場合には、スキャナーやカメラ等による認識を良好にするために、黒色、又は、濃色系の印刷表示とすることが望ましい。
ラベル貼付用隠蔽粘着層213は、本体側基材層211の裏側に積層されており、ラベル201の使用時に商品等の物品に貼り付けるための粘着剤により構成されている。また、ラベル貼付用隠蔽粘着層213は、情報表示部212が表示する隠蔽情報がラベル201を透けて表側及び裏側のどちらからも知得されることを防止する情報隠蔽部としての機能を備えている。ラベル貼付用隠蔽粘着層213は、この情報隠蔽部としての機能(隠蔽性)を備えるために、黒色顔料を含んでおり、黒色に形成されている。これにより、ラベル貼付用隠蔽粘着層213は、代表的な可視光の波長である波長500nmの光透過率が、情報表示部212が表示する隠蔽情報を形成する部分(例えば、インキ、トナー等)の光透過率と同等以下となっており、隠蔽性を確保している。ラベル貼付用隠蔽粘着層213の厚さは、例えば、5μm以上40μm以下であることが望ましい。5μm以下であると貼付けする物品との粘着力が不足し、剥がれやすくなり、40μm以上であると粘着剤がラベルよりはみ出しブロッキングが生じやすいからである。
ラベル貼付用隠蔽粘着層213の形成には、粘着作用をする通常の粘着剤を広く使用できる。溶剤型粘着剤としては、NR、SBR、IR、CR等のゴム系が主流であるが、エマルジョン型のアクリル系粘着剤も使用できる。その他、シリコン系、ポリビニルエーテル系等があるが、いずれでも使用できる。ホットメルト系の粘着剤であってもよい。これらの材料に、隠蔽性(光不透過性)を付与する黒色顔料を含めることで、ラベル貼付用隠蔽粘着層213とすることができる。
セパレータ層214は、所謂、剥離紙、剥離シート等とも呼ばれる部材であり、ラベル貼付用隠蔽粘着層213の裏側に積層されている。セパレータ層214は、未使用状態、すなわち、物品に貼り付けられる前のラベル201において、ラベル貼付用隠蔽粘着層213を保護し、不用意にラベル貼付用隠蔽粘着層213が他の物品等に張り付かないように設けられている。図では、セパレータ層214は、1層として示したが、セパレータ層214は、例えば、基材層と剥離層との積層体として構成してもよい。セパレータ層214は、ラベル201を物品に貼り付ける際に剥がされて除去される。セパレータ層214としては、本体側基材層211と同様な材料を使用でき、ラベル貼付用隠蔽粘着層213を形成する面に、オフセット印刷用の紫外線硬化型(UV型)インキにシリコーンオイルを添加したものや、シリコーンアクリレートを添加したものを塗布して剥離性を付与することができる。また、通常の熱硬化型剥離インキを本体側基材層211と同様な材料に塗布してセパレータ層214を形成してもよい。セパレータ層214の厚さは、例えば、25μm以上300μm以下であることが望ましい。25μm以下であるとラベラー機での貼付け加工時にセパレータ層が破断しやすくなり、300μm以上であるとラベラー機での貼付け加工時に剥離板からラベルが繰り出されないからである。
カバー層220は、後述するカバー接合層230を用いて本体層210の表側に部分的に接合されている。カバー層220は、表側から、保護層225と、ホログラム層223と、ホログラム接合層224と、印刷層222と、カバー側基材層221と、隠蔽印刷層226とがこの順で積層されている。
カバー側基材層221は、樹脂フィルム、樹脂シート、紙等を用いることが望ましいが、その材料はどのようなものであってもよい。例えば、本体側基材層211としては、インクジェット用紙、上質紙、クラフト紙、複写用紙、グラシン紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙、NIP上質紙、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。カバー側基材層221は、本体側基材層211と同じ材料を用いてもよい。カバー側基材層221は、通常の環境下では、情報表示部212の表示を視認できる程度の光透過性は備えていない。よって、カバー層220が本体層210を覆っている状態では、通常は、情報表示部212の表示を視認できない。カバー側基材層221は、その上に形成される印刷層222の印刷色にもよるが、通常は印刷層222の発色を良好にするために白色、又は、白色に近い淡色系の材料を用いることが望ましい。カバー側基材層221の厚さは、例えば、15μm以上100μm以下であることが望ましい。15μm以下であると隠蔽情報を取得する際にカバー側基材を剥がしづらく、100μm以上であると貼付けする物品の形状によりラベルが剥がれてきてしまうためである。
印刷層222は、カバー側基材層221の表側に設けられている。印刷層222は、例えば、商品名やキャンペーンを表す文字等が印刷表示されている。本実施形態では、キャンペーンを表す文字と説明、及び、カバー層220を開く位置を示す(▽OPEN)を印刷により表示している。印刷層222の厚さは、例えば、0.1μm以上40μm以下であることが望ましい。0.1μm以下であると色ムラが発生しやすくなり、40μm以上であると乾燥不良によるブロッキングが生じやすいからである。
ホログラム層223は、入射面から離隔して配置される点光源からの検出光を入射させたときにフーリエ変換ホログラム再生像に変換される第1の干渉縞と、照射方向を特定しない光源からの光を入射面に入射させたときに体積反射型ホログラム再生像に変換される第2の干渉縞とが重畳して記録されている。ここで、「入射面」とは、ホログラム層223の入射面であり、より具体的には、ホログラム層223の表側の表面であるが、ホログラム層223は外部に露出していないので、実質的には、「入射面」は、保護層225の表面となる。また、「照射方向を特定しない光源からの光」とは、ホログラムを視認するために特定の方向から光を照射することなく、屋内や屋外等の光源を管理されていな状況でホログラム層223へ到達する光を意味しており、例えば、様々な方向からホログラム層223へ到達する拡散光を例示できる。また、ラベル201が商品等の物品に貼付された状態では、商品等の物品を手に取った状態では光源との位置関係が特定されず、様々な方向から光がラベル201に到達することが想定される。そのような場合も「照射方向を特定しない光源からの光を入射面に入射させた」状態の一例として挙げることができる。フーリエ変換ホログラム再生像に変換される第1の干渉縞と、体積反射型ホログラム再生像に変換される第2の干渉縞とが重畳されたホログラム層の構成、及び、作製方法については、特開2022-177038号公報において開示されている。本実施形態のホログラム層223は、上記特開2022-177038号公報と同様な構成で、同様な作製方法によって作製されている、ここでの詳しい説明は省略する。ホログラム層223の厚さは、例えば、1μm以上30μm以下であることが望ましい。1μm以下であるとホログラムの輝度が暗くなり再生像が視認しにくくなり、30μm以上であるとホログラム材料がラベルよりはみ出しブロッキングが生じやすいからである。
また、本実施形態のホログラム層223には、照射方向を特定しない光源による観察下においては、当該ラベルの法線方向から所定の角度範囲内から観察した場合に体積反射型ホログラム再生像が外方へ表示されず、当該ラベルの法線方向から所定の角度範囲を超える範囲から観察した場合に体積反射型ホログラム再生像が外方へ表示されるように、第2の干渉縞が作製されている。
ホログラム層223は、基本的には、光透過性を備えており、ホログラム層223を通して印刷層222の印刷表示を視認可能である。また、ホログラム層223は、ホログラム再生像が視認されている状況では、そのホログラム再生像も透明性を備えていることから、ホログラム再生像を通して印刷層222が視認可能ではあるが、ホログラム再生像の存在によって、印刷層222は鮮明には視認できない。ホログラム層223の見え方については後述する。
ホログラム接合層224は、印刷層222とホログラム層223との間に積層されており、ホログラム接合層224と印刷層222とを接合(接着)する層である。ホログラム接合層224としては、例えば、加熱及び加圧されることにより、接着性を発揮するヒートシール層とすることができる。ホログラム接合層224は、ホログラム層223を介して印刷層222の印刷表示を視認可能とするために、光透過性(透明性)を備えることが必要である。また、ホログラム接合層224は、ラベル貼付用隠蔽粘着層213と同様な粘着剤を用いて構成することができるが、光透過性を備えることが必要である。ホログラム接合層24は、陽イオンを含有する材料を用いて構成することができる。例えば、ホログラム接合層24は、エマルジョン型のアクリル系材料やゴム系、シリコン系等を用いて構成することができる。ホログラム接合層224の厚さは、例えば、0.1μm以上20μm以下であることが望ましい。0.1μm以下であると印刷層222との十分な接着力が得られず、20μm以上であるとホログラム製造段階でブロッキングが生じやすいからである。
保護層225は、ホログラム層223の表側に設けられており、ホログラム層223を保護する透明な層である。保護層225としては、例えば、オーバープリントニスを塗布して形成されるオーバープリント層(OP層)とすることができる。保護層225の厚さは、例えば、0.1μm以上20μm以下であることが望ましい。0.1μm以下であると耐擦過性が低下し、ホログラム層223がキズ付きやすくなる、20μm以上であると透明性が損なわれるからである。
隠蔽印刷層226は、カバー側基材層221よりも裏側、より具体的には、本実施形態では、カバー側基材層221の裏面上に形成されている。隠蔽印刷層226は、情報表示部212が表示する隠蔽情報がラベル201を透けて表側及び裏側のどちらからも知得されることを防止する情報隠蔽部としての機能を備えている。隠蔽印刷層226は、この情報隠蔽部としての機能(隠蔽性)を備えるために、黒色顔料を含んだインキによって印刷されている。図9では、隠蔽印刷層226は、カバー側基材層221の裏面の全面に亘って設けられているように示したが、隠蔽印刷層226は、ラベル201の厚さ方向で情報表示部212と重なる位置に少なくとも設けられていればよい。隠蔽印刷層226についても、代表的な可視光の波長である波長500nmの光透過率は、情報表示部212が表示する隠蔽情報を形成する部分(例えば、インキ、トナー等)の光透過率と同等以下となっており、隠蔽性を確保している。隠蔽印刷層226の厚さは、例えば、0.1μm以上40μm以下であることが望ましい。0.1μm以下であると色ムラが発生しやすくなり、40μm以上であると乾燥不良によるブロッキングが生じやすいからである。
また、隠蔽印刷層226は、情報表示部212が表示する隠蔽情報がラベル201を透けて表側及び裏側のどちらからも知得されることを防止できる程度の隠蔽性を備えていればよいので、必ずしもベタ印刷とする必要はない。隠蔽印刷層226は、先に示したラベル貼付用隠蔽粘着層213とは異なり所望のパターンで印刷することが可能である。したがって、例えば、情報表示部212の隠蔽情報が2次元コードである場合、隠蔽印刷層226は、2次元コードと重なる位置に設けられたパターン、模様等としてもよい。この場合、情報表示部212の2次元コード(隠蔽情報)と隠蔽印刷層226の印刷パターンや模様とがラベル201の表側、又は、裏側へ透過して観察されたとしても、情報表示部212の隠蔽情報と隠蔽印刷層226の印刷パターン等とが重なることにより、隠蔽情報が本来の正しい情報として知得されない(2次元コードが正しく読み取れない)。本実施形態では、製造が容易であることから、隠蔽印刷層226は、カバー側基材層221の裏面の全面に亘ってべた印刷として設けている。
上述したように、情報隠蔽部(213、226)は、情報表示部212が表示する隠蔽情報がラベル201を透けて表側及び裏側のどちらからも知得されることを防止できる程度の隠蔽性を備えていればよい。したがって、情報隠蔽部(213、226)は、本実施形態のように一様に形成される場合には、情報表示部212が表示する隠蔽情報を形成する部分(例えば、インキ、トナー等)の光透過率と同等以下の光透過率であることが必要である。又は、情報隠蔽部(213、226)は、パターンや模様とする場合には、パターンや模様を形成する部分(例えば、インキ、トナー等)の光透過率が、情報表示部212が表示する隠蔽情報を形成する部分(例えば、インキ、トナー等)の光透過率と同等以下であることが必要である。
隠蔽情報がラベル201を透けて表側及び裏側のどちらからも知得されることを防止できる程度の隠蔽性を備えるためには、隠蔽印刷層226に用いるインキ(又は、トナーや転写層等)自体の透過率は、情報表示部212が表示する情報の光透過率以下の光透過率であることが望ましい。
カバー層220には、前述したカバー側基材層221、印刷層222、ホログラム接合層224、ホログラム層223、保護層225、隠蔽印刷層226の他に、ホログラム接合層224とホログラム層223との間にプライマー層が配置されていてもよい。プライマー層は、図面に表現はしておらず省略している。プライマー層は、ホログラム接合層224とホログラム層223との間に、各々の層に対して全面又は部分的に構成することができる。ホログラム接合層224とホログラム層223との接着力は、プライマー層が設けられることにより向上する。また、本体層210やカバー接合層230と積層する前のカバー層220の積層構成状態の耐久性は、プライマー層が設けられることにより向上する。
カバー接合層230は、本体層210とカバー層220とを接合する層であり、情報表示部212と重ならない位置に設けられている。図10に示すように本実施形態では、カバー接合層230は、表側から見たときに情報表示部212を囲む正方形の3辺に沿って略U字形状に形成されている。カバー接合層230は、情報表示部212と重ならない位置に設けられていることから、光透過性は不要であり、ラベル貼付用隠蔽粘着層213と同様な粘着剤を用いて構成することができる。カバー接合層230の厚さは、5μm以上40μm以下であることが望ましい。5μm以下であると本体側基材層211及び隠蔽印刷層226との粘着力が不足し、カバー層220が本体層210より意図せず剥がれてしまう可能性があり、40μm以上であると粘着剤がラベルよりはみ出しブロッキングが生じやすいからである。
また、カバー層220は、カバー接合層230が設けられている範囲と設けられていない範囲との境界付近で切断を容易とする切断予定線227を有する。切断予定線227は、切断部分と非切断部分とが線状に連続するミシン目としてもよいし、カバー層220の厚さ方向の途中まで切断した半切断としてもよい。また、切断予定線227は、切断部分と非切断部分とが線状に連続するミシン目であって、切断部分については本体層210まで切断した状態であってもよい。本実施形態では、切断予定線227は、カバー接合層230が設けられていないカバー層220の一辺の端部からこの一辺に対向する辺に沿って設けられているカバー接合層230の近傍迄、カバー接合層230と重ならない位置に延在しているミシン目とした。
図11は、切断予定線227においてカバー層220を切断してカバー層220の中央部分を剥離して開いた状態を示す図である。図11に示すように、切断予定線227において切断することにより、カバー接合層230が設けられていない範囲のカバー層220の中央部分を剥離して開くことができ、情報表示部212の表示が視認可能となる。カバー層220は、一部を剥離して開いても、一端がカバー接合層230によって本体層210に接合された状態を維持するので、本体層210からは分離されない。商品等を購入した消費者は、図11のようにカバー層220の一部をめくって開き、情報表示部212に表示された2次元コード等の情報を利用可能となる。
また、ラベル201は、本体層210及びカバー層220の双方の同じ位置に切り込まれた切り込み部201aを有している。本実施形態では、切り込み部201aは、ラベル201を表側から見た4角のそれぞれに設けられている。商品等に貼付されたラベル201を剥がそうとすると、この切り込み部201aを切っ掛けとしてラベル201が裂けて、再貼付されることを防止できる。さらに、切断予定線227が切断部分と非切断部分とが線状に連続するミシン目であって、切断部分が本体層210まで切断した状態であれば、切断予定線227を切っ掛けとしてラベル201が裂けて、再貼付されることを防止できる。
次に、ホログラム層223の見え方について説明する。図12は、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル201をラベル201の法線方向から所定の角度範囲内で見た場合の見え方を示す図である。図12に示すように、照射方向を特定しない光源による観察下において、ラベル201の法線方向から所定の角度範囲内(図12中の±θの範囲内)で見た場合には、ホログラム層223の第1の干渉縞及び第2の干渉縞のいずれからのホログラム像も視認されない。よって、ホログラム層223は透明に観察されて、印刷層22の表示が視認可能である。印刷層222に表示されている情報は、商品名やキャンペーンの情報等であり、消費者にとって見やすいことが重要である。よって、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル201をラベル201の法線方向から所定の角度範囲内で見た場合にホログラム層223によって邪魔されずに印刷層222の表示が視認可能であることは重要である。なお、ホログラム像が視認されない図12中に示した±θの範囲は、ホログラム層223の設定によって適宜変更可能である。
なお、体積反射型ホログラムは、印刷層222の表示が視認可能である状態であっても、消えているように人間の目には見えているだけであって、実際には存在している。すなわち、ラベル201が貼付された物品を観察する角度を変えると、体積反射型ホログラムは、ホログラム再生像が視認可能な角度に合致する方向から観察すればホログラム再生像が視認され、ホログラム再生像が視認可能な角度範囲から外れた方向から観察すれば視認し難く、又は、視認されず、消えたように人間の目には観察される。上記例における図12中に示した±θの範囲は、ホログラム再生像が視認可能な角度範囲から外れた方向となる角度範囲である。
また、ここでは、理解を容易とするために、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル201をラベル201の法線方向から所定の角度範囲内で見た場合にホログラム層223が透明に観察される例を一例として挙げて説明した。しかし、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル201が視認できない方向の中心方向(上記例では、ラベル201の法線方向を例示した)は、適宜変更することができる。ホログラム再生像が視認可能な角度は、複製(製造)時に適宜設定が可能であり、ラベル201が用いられる状況や、ラベル201が貼付される物品等に応じて、任意に設定するとよい。例えば、上記例とは逆、すなわち、ラベル201の法線方向に近い角度範囲では体積反射型ホログラム再生像が観察され、ラベル201の法線方向から大きく角度を取った方向から観察すると体積反射型ホログラム再生像が観察されない構成としてもよい。
また、上述したように、本実施形態のラベル201では、ホログラム層223の体積反射型ホログラム再生像が観察されずに印刷層222のみが観察される所定の角度範囲(図12の例では、±θ)を有している。この体積反射型ホログラム再生像が観察されずに印刷層222のみが観察される所定の角度範囲についても、複製(製造)時に適宜設定が可能であり、ラベル201が用いられる状況や、ラベル201が貼付される物品等に応じて、任意に設定するとよい。例えば、図12に示すようにラベル201を平面に貼付した場合においては、例えば、θ=20度~60度を例示できる。なお、上記角度の具体例については、一例であって、適宜変更可能である。
図13は、照射方向を特定しない光源による観察下においてラベル201をラベル201の法線方向から所定の角度範囲を超える範囲から観察した場合の見え方を示す図である。図13及び後述する図14では、透明な物品100にラベル201を貼付した状態が示されている。透明な物品100としては、例えば、ペットボトルやガラス瓶等の液体容器を例示できるが、これらに限定するものではない。図13に示すように、照射方向を特定しない光源による観察下において、ラベル201の法線方向から所定の角度範囲を超える範囲から観察した場合には、第2の干渉縞によって再生される体積反射型ホログラム再生像H2が印刷層222の表示に重なって視認される。この体積反射型ホログラム再生像H2が照射方向を特定しない光源による観察下、すなわち、通常の環境光下において視認可能であることから、ラベル201が真正品であることが簡単に確認でき、また、偽造防止効果を高めることができる。
上記体積反射型ホログラム再生像H2による真贋判定効果、及び、偽造防止効果は、簡単かつ確実に発揮されるものである。しかし、ホログラムの作製技術を有する悪意のある者であれば、偽造が可能であり、真贋判定も困難になるおそれがある。そこで、本実施形態のラベル201では、真贋判定効果、及び、偽造防止効果をさらに高めるために、第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1(図14参照)を利用可能としている。
図14は、入射面から離隔して配置される点光源からの検出光をラベル201に入射させた場合の見え方を示す図である。図14に示すように点光源LSから照射される検出光によって、第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1が印刷層222の表示に重なって視認される。また、図14に示すように印刷層222の表示は、点光源LSを照射している間は、人間の目視では見えづらくなる。第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1の方が、印刷層222よりも強調されるためである。このフーリエ変換ホログラム再生像H1が視認されることにより、真正品であることの確認が可能である。このフーリエ変換ホログラム再生像H1は、点光源からの検出光をラベル201に入射させた場合にのみ視認可能となる。したがって、通常の観察環境下では視認されないので、第1の干渉縞により再生されるフーリエ変換ホログラム再生像H1の存在に気が付き難く、偽造防止効果をさらに高めることが可能である。そして、偽造防止効果が高いことから、真贋判定効果、すなわち、真正品であることの確度がより高くなる。
また、フーリエ変換ホログラム再生像H1を観察するための点光源からの検出光は、通常の環境下よりも強い強度の光が照射される。このような強い強度の光がラベル201に照射されると、本実施形態のラベル貼付用隠蔽粘着層213及び隠蔽印刷層226によって発揮される情報隠蔽部としての機能を備えていないラベルでは、情報表示部212が表示する2次元コード等の隠蔽情報が透明な物品100を透過して観察されたり、他の物品等に投影されたりするおそれがあった。
しかし、本実施形態のラベル201は、ラベル貼付用隠蔽粘着層213及び隠蔽印刷層226によって発揮される情報隠蔽部としての機能を備えている。よって、通常の環境下よりも強い強度の光がラベル201に照射されても、図14に示すように、物品100の裏側からは、ラベル201の外径形状で影Sが観察されるだけであり、情報表示部212が表示する2次元コード等の隠蔽情報が知得されることを防止できる。なお、図14の例では、ラベル201の表側から検出光をラベル201に照射した場合を例示しているが、ラベル201の裏側から物品100を介して検出光をラベル201に照射した場合も、同様に、情報表示部212が表示する2次元コード等の隠蔽情報が知得されることを防止できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ラベル201は、情報隠蔽部としてラベル貼付用隠蔽粘着層213及び隠蔽印刷層226を備えているので、強い強度の光がラベル201に照射された場合であっても、情報表示部212が表示する2次元コード等の隠蔽情報がラベル201を透過して知得されることを防止できる。また、ラベル201は、情報隠蔽部としてラベル貼付用隠蔽粘着層213及び隠蔽印刷層226を備えているので、入射面から離隔して配置される点光源LSからの検出光を入射させたときにフーリエ変換ホログラム再生像に変換される第1の干渉縞の観察を、隠蔽情報の漏洩を防止して、安全に行うことができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本開示の範囲内である。
(1)第2実施形態において、情報隠蔽部としてラベル貼付用隠蔽粘着層213と隠蔽印刷層226との2層を設けた例を挙げて説明した。これに限らず、情報隠蔽部としての機能は、ラベル貼付用隠蔽粘着層213と隠蔽印刷層226とのいずれか一方のみに設ける形態としてもよい。すなわち、例えば、ラベル貼付用隠蔽粘着層213のみに情報隠蔽部としての機能を付与し、隠蔽印刷層226を省略してもよい。また、これとは逆に、例えば、隠蔽印刷層226のみに情報隠蔽部としての機能を付与し、ラベル貼付用隠蔽粘着層213に相当する部分には、隠蔽性を備えない通常の粘着層を設けてもよい。
(2)第1実施形態又は第2実施形態において、カバー接合層30、又は、カバー接合層230は、それぞれ、表側から見たときに情報表示部12、又は、情報表示部212を囲む正方形の3辺に沿って略U字形状に形成されている例を挙げて説明した。これに限らず、カバー接合層30、又は、カバー接合層230の配置は、適宜変更可能である。図15及び図16は、カバー接合層30、又は、カバー接合層230の配置の変形形態を示す図である。例えば、カバー接合層30、又は、カバー接合層230は、図15に示すように対向する2辺に沿って配置してもよい。また、例えば、カバー接合層30、又は、カバー接合層230は、図16に示すように1つの角付近を除いた4辺の全てに沿って配置してもよい。
(3)第1実施形態又は第2実施形態において、ラベル1、又は、ラベル201は、それぞれ、切り込み部1a、又は、切り込み部201aを有している例を挙げて説明した。これに限らず、切り込み部1a、又は、切り込み部201aを省略してもよい。
(4)第1実施形態又は第2実施形態において、情報表示部12、又は、情報表示部212は、キャンペーン応募のための可変情報である例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、情報表示部12、又は、情報表示部212は、真贋判定に用いるための固定情報や可変情報であってもよい。情報表示部12、又は、情報表示部212の表示を真贋判定に用いれば、第1の干渉縞によるフーリエ変換ホログラム再生像を用いた真贋判定、及び、第2の干渉縞による体積反射型ホログラム再生像を用いた真贋判定と合わせて、3段階の真贋判定を行うことができる。
(5)第1実施形態又は第2実施形態において、カバー層20、又は、カバー層220は、それぞれ、その一部が本体層10、又は、本体層210から剥離して開くことができ、また、カバー層20、又は、カバー層220は、それぞれ、本体層10、又は、本体層210から分離しない例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、カバー層20、又は、カバー層220の全体が、それぞれ、本体層10、又は、本体層210から剥離して分離可能としてもよい。
(6)第1実施形態又は第2実施形態において、ラベル1、又は、ラベル201は、ペットボトルやアルミ缶、スチール缶、瓶といった曲面を有する容器に貼り付けて観察したとしても、印刷層22とホログラム層23、又は、印刷層222とホログラム層223の第1の干渉縞によるフーリエ変換ホログラム再生像と第2の干渉縞による体積反射型ホログラム再生像とを認識することが可能である。ここで、曲面とは、湾曲、円形、カーブを有する形態のことを指す。ラベル1、又は、ラベル201を平面だけでなく、曲面に貼り付けたとしても、それぞれ、印刷層22、又は、印刷層222の表示があることがわかり、かつ、第1の干渉縞によるフーリエ変換ホログラム再生像が観察されること、かつ、第2の干渉縞による体積反射型ホログラム再生像を観察することができる。さらに印刷層22や情報表示部12、又は、印刷層222や情報表示部212における情報が、二次元コードや固有情報、可変情報であることで機械認証による真贋判定機能も曲面に付与することができる。よって、1つのラベル1、又は、ラベル201という媒体へ、フーリエ変換ホログラム再生像と、体積反射型ホログラム再生像と、機械認証という3種類の真贋判定機能を設けることができる。なお、真贋判定の機能は3種類による3段階もあるが、うち2種類を使用した2段階の認証でもよい。曲面に貼付けを行うことができることで、ブランドプロテクション用途の幅を広げることができる。さらに、容器や製品のうち、どこへラベル1、又は、ラベル201を貼り付けてもよく、一般消費者や購入者へ伝えたい情報をわかりやすく明確にでき、同時に、保護したい製品を偽造から守るという両方の効果がある。容器や製品は、様々な形態が世の中にはあふれており、部分的に平面だったり、曲面を有していたりしていたとしても、第1実施形態又は第2実施形態におけるラベル1、又は、ラベル201を、当該容器や製品の不特定な場所へ貼付けることができ、偽造も防止することができる。
図17は、ラベル1、又は、ラベル201を物品100の曲面に貼付した状態を示す図である。図17に示すようにラベル1、又は、ラベル201を曲面に貼付した場合においては、θ=90度~100度を例示できる。すなわち、ラベル1、又は、ラベル201を曲面に貼付した場合においては、体積反射型ホログラム再生像が観察されずに印刷層22、又は、印刷層222のみが観察される範囲は、例えば、ラベル1、又は、ラベル201の任意の位置における法線方向に対して+90度(~100度)と-90度(~-100度)との間の方向(体積反射型ホログラム再生像が観察されずに印刷層22、又は、印刷層222のみが観察される所定の角度範囲は、略180度~200度)を例示できる。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本開示は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。