JP7703541B2 - 血清アルブミン結合性フィブロネクチンiii型ドメインおよびその使用 - Google Patents

血清アルブミン結合性フィブロネクチンiii型ドメインおよびその使用 Download PDF

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Description

本実施形態は、血清アルブミンと結合するフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインに関する。そのようなFN3ドメインは、例えば、それにコンジュゲートした薬物またはタンパク質のin vivo血清半減期を延長するために使用され得る。また、そのような分子の製造方法およびそれらを含む医薬組成物も提供される。
血流からの薬物またはバイオ治療分子の急速な除去は、これらの分子の臨床的有効性の制限に寄与し、または患者にとってより頻繁な投与をもたらし得る。一般的に生じる1つの除去方法は、糸球体濾過による腎クリアランスである。分子量が50,000ダルトンを超える分子では、腎臓の濾過速度が大幅に低下するため、この除去経路は、より小さなバイオ治療薬に最も関連する(非特許文献1)。いくつかの承認されたバイオ治療薬は、それ自体が濾過限界を下回り、したがって迅速に除去される活性部分を含んでいる。この制限を克服するために、治療用分子のサイズを効果的に大きくして、腎臓の濾過を減らすための多くの技術が導入されてきた。
Kontermann、Curr Opin Biotechnol 2011年
薬物または治療薬の半減期を延ばすための化合物または方法が依然として必要とされている。本実施形態は、これらのニーズならびに他のニーズを満たすものである。
本実施形態は、血清アルブミン結合性フィブロネクチンIII型(FN3)ドメインを提供する。また、提供されるFN3ドメインをコードすることができる関連ポリヌクレオチド、提供されるFN3ドメインを発現する細胞、ならびに関連するベクターも記載される。さらに、提供されるFN3ドメインを使用する方法についても記載される。例えば、アルブミンの血清半減期が長いことを考えると、アルブミン結合性ペプチドは、血清半減期が長いか、または延長された治療用タンパク質または薬物を創製するための融合パートナーとして使用することができる。
アルブミン結合性FN3ドメインに加えて、記載のタンパク質をコードすることができるポリヌクレオチド配列も提供される。本明細書のアルブミン結合性FN3ドメインを発現する細胞と同様に、記載のポリヌクレオチドを含むベクターも提供される。開示されたベクターを発現することができる細胞もまた記載される。これらの細胞は、哺乳動物細胞(293F細胞、CHO細胞など)、昆虫細胞(Sf7細胞など)、酵母細胞、植物細胞、または細菌細胞(大腸菌(E.coli)など)でありうる。記載のFN3ドメイン(タンパク質)の製造方法もまた提供される。
本実施形態はまた、提供されるアルブミン結合性FN3ドメインを様々な分子に融合または他の方法で会合させて、そのような分子の半減期を延長する方法も提供する。このように、アルブミン結合性FN3ドメインは、例えば、治療薬の半減期を延長するために使用することができる。
いくつかの実施形態において、アルブミン結合性FN3ドメインを含む医薬組成物は、治療薬パートナーのin vivo半減期を改善するために投与される。そのような半減期の延長は、例えば、アルブミン結合性FN3ドメインの薬物動態を監視することを含む、当技術分野で知られている様々な方法によってアッセイすることができる。これらの方法のためのそのようなアッセイの非限定的な例は、本明細書に提供される実施例において提供される。
提供されるアルブミン結合性FN3ドメインを含むキットもまた提供される。本キットは、本明細書で提供されるアルブミン結合性FN3ドメインを使用する方法、または当業者に知られている他の方法を実行するために使用することができる。いくつかの実施形態において、記載されるキットは、本明細書に記載のFN3ドメインおよび生物学的試料中のヒト血清アルブミンの存在を検出する際に使用するための試薬を含んでいてもよい。記載されるキットは、本明細書に記載のように、本明細書に記載されるFN3ドメインの1つまたはそれ以上、および使用されていないときにFN3ドメインを収容するための容器、固体支持体に固定されたFN3ドメインの使用説明書、および/または検出可能に標識された形態のFN3ドメインを含んでいてもよい。
図1は、アルブミン結合性FN3ドメインを使用したカニクイザルおよびヒトの血清からの内在性アルブミンの間接的なプルダウンを示している。アルブミンのドメイン1に結合するFN3ドメインは、点線で囲まれている;アルブミンのドメイン3に結合するFN3ドメインは、実線で囲まれている。全てのコンストラクトは、1つのヌルFN3ドメイン(TC25)と1つのアルブミン結合性FN3ドメインを有する二重特異性遺伝子融合として調製される。ABDはアルブミン結合性ドメインを意味する(参考文献:J.T.Andersen、R.Pehrson、V.Tolmachev、M.B.Daba、L.Abrahmsen、C.Ekblad、J.Biol.Chem.286:5234~5241頁、2011年)。 図2は、5mg/kg(H9)または5mg/kg(ALB40(B7))の単回IV投与後のカニクイザルにおけるアルブミン結合性FN3ドメインの薬物動態プロファイルを示している。
定義
記載される側面に関連する様々な用語が、明細書および特許請求の範囲全体を通して使用される。そのような用語は、他に指し示されない限り、当技術分野においてそれらの通常の意味を与えられるべきである。他の具体的に定義された用語は、本明細書で提供される定義と一致する様式で解釈されるべきである。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形の「1つ(a)」、「1つ(an)」、および「その(the)」は、内容が明らかにそうでないことを規定しない限り、複数の参照対象を含んでいる。したがって、例えば、「1つの細胞」への言及は、2つまたはそれ以上の細胞の組み合わせなどを含む。
量、時間的持続時間などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用される「約」という用語は、指定の値から最大±10%のバリエーションを包含し、そのようなバリエーションが開示される方法を実行するのに適切であることが意味される。特に指し示されない限り、本明細書および特許請求の範囲において使用される成分の量、分子量、反応条件などの特性を表す全ての数字は、全ての場合において、「約」という用語によって修飾されていると理解されるべきである。したがって、反対に指し示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。最低限でも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定する試みとしてではなく、各数値パラメータは少なくとも、報告された有効桁数に照らして、通常の丸め手法を適用することによって解釈されるべきである。
本発明の広い範囲を規定する数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の例において規定される数値は可能な限り正確に報告される。しかし、数値は、それぞれの試験測定において見られる標準偏差に必然的に起因する特定の誤差を本質的に含む。
「単離された」とは、生物学的成分(核酸、ペプチドまたはタンパク質など)が、その成分が天然に存在する生物の他の生物学的成分、すなわち、他の染色体および染色体外のDNAおよびRNA、ならびにタンパク質から実質的に分離、離れて生成、または離れて精製されていることを意味する。したがって、「単離された」核酸、ペプチド、およびタンパク質は、標準的な精製方法によって精製された核酸およびタンパク質を含む。「単離された」核酸、ペプチド、およびタンパク質は、組成物の一部となることができ、そのような組成物が核酸、ペプチド、またはタンパク質の天然環境の一部でない場合には、なおも単離されたものであり得る。この用語はまた、宿主細胞での組換え発現によって調製された核酸、ペプチド、およびタンパク質、ならびに化学的に合成された核酸も包含する。本明細書で使用される「単離された」FN3ドメインは、異なる抗原特異性を有する他のFN3ドメインが実質的に存在しないFN3ドメインを指すことが意図される(例えば、ヒト血清アルブミンに特異的に結合する単離されたFN3ドメインは、ヒト血清アルブミン以外の抗原に特異的に結合するFN3ドメインを実質的に含まない)。しかし、ヒト血清アルブミンのエピトープ、アイソフォームまたはバリアントに特異的に結合する単離されたFN3ドメインは、例えば、他の種(血清アルブミン種ホモログなど)からの他の関連する抗原に対して交差反応性を有していてもよい。
本明細書で使用される「フィブロネクチンIII型(FN3)ドメイン」(FN3ドメイン)という用語は、フィブロネクチン、テネイシン、細胞内細胞骨格タンパク質、サイトカイン受容体および原核生物酵素を含むタンパク質に頻繁に生じるドメインを指す(BorkとDoolittle、Proc Nat Acad Sci USA 89:8990~8994頁、1992年;Meinkeら、J Bacteriol 175:1910~1918頁、1993年;Watanabeら、J Biol Chem 265:15659~15665頁、1990年)。例示的なFN3ドメインは、ヒトテネイシンCに存在する15の異なるFN3ドメイン、ヒトフィブロネクチン(FN)に存在する15の異なるFN3ドメイン、および例えば、米国特許第8278419号に記載されるような非天然合成FN3ドメインである。個々のFN3ドメインは、例えば、テネイシンの3番目のFN3ドメイン(TN3)、またはフィブロネクチンの10番目のFN3ドメイン(FN10)といった、ドメイン番号とタンパク質名により参照される。
本明細書で使用される「特異的に結合する」または「特異的な結合」という用語は、本発明のFN3ドメインが、約1×10-6M以下、例えば約1×10-7M以下、約1×10-8M以下、約1×10-9M以下、約1×10-10M以下、約1×10-11M以下、約1×10-12M以下、または約1×10-13M以下の解離定数(K)で所定の抗原に結合する能力を指す。典型的には、記載されたFN3ドメインは、例えば、Proteon Instrument(BioRad)を用いた表面プラズモン共鳴によって測定される非特異的な抗原(例えば、カゼイン)に対するそのKよりも少なくとも10倍小さいKで所定の抗原(すなわち、ヒト血清アルブミン)に結合する。しかし、ヒト血清アルブミンに特異的に結合する記載のFN3ドメインは、他の関連する抗原、例えば、マカカ・ファシクラリス(Macaca Fascicularis)(カニクイザル、cyno)またはパン・トログロダイト(Pan troglodytes)(チンパンジー)のような、他の種(ホモログ)からの同じ所定の抗原に対する交差反応性を有していてもよい。
本明細書で使用される「血清半減期」は、一般に、アミノ酸配列、化合物、またはポリペプチドの血清濃度が、例えば、配列もしくは化合物の分解および/または配列もしくは化合物の天然のメカニズムによるクリアランスもしくは隔離により、in vivoで50%減少するために要する時間として定義することができる。本発明のアミノ酸配列、化合物またはポリペプチドのin vivo半減期は、それ自体既知の任意の方法、例えば、薬物動態解析によって決定することができる。適切な技術は、当技術分野の当業者には明らかであり、例えば一般に、温血動物(すなわち、ヒト、またはマウス、ウサギ、ラット、ブタ、イヌ、霊長類のような別の適切な哺乳動物、例えばマカカ属のサル(特に、カニクイザル(マカカ・ファシクラリス)など)および/またはアカゲザル(マカカ・ムラッタ(Macaca mulatta))およびヒヒ(パピオ・ウルシヌス(Papio ursinus)))に対して、適切な用量の本開示のアミノ酸配列、化合物またはポリペプチドを適切に投与する工程;前記動物から血液試料または他の試料を収集する工程;前記血液試料中の本発明のアミノ酸配列、化合物またはポリペプチドのレベルまたは濃度を決定する工程;ならびに、そのようにして得られたデータ(のプロット)から、本発明のアミノ酸配列、化合物またはポリペプチドのレベルまたは濃度が、投与により初期レベルと比較して50%減少するまでの時間を計算する工程を含んでいてもよい。例えば、以下の実験パート、ならびにKenneth,Aら:Chemical Stability of Pharmaceuticals:A Handbook for PharmacistsおよびPetersら、Pharmacokinete analysis:A Practical Approach(1996年)のような標準的なハンドブックが参照される。また、「Pharmacokinetics」、M GibaldiとD Perron、Marcel Dekker発行、改訂第2版(1982年)も参照される。
また、当業者には明らかなように(例えば、国際公開第04/003019号パンフレットの第6および7頁、ならびにそこに引用されているさらなる文献を参照)、半減期は、t1/2-アルファ、t1/2-ベータおよび曲線下面積(AUC)のようなパラメータを用いて表現することができる。本明細書では、「半減期」は、これらのパラメータのいずれか2つ、または本質的にこれらのパラメータの3つ全てのような、これらのパラメータのいずれか1つにおける減少を指す。
「薬物動態」または「薬物動態学」という用語は、その技術的に認められた意味に従って使用され、体内における薬物の作用、例えば、薬物の作用の効果および持続時間、それらが体により吸収、分布、代謝、および除去される速度などの研究を意味する。
本明細書で使用される「置換」または「置換された」または「変異」または「変異された」という用語は、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列において1つまたはそれ以上のアミノ酸またはヌクレオチドを変更、欠失、または挿入し、その配列のバリアントを生成することを指す。
本明細書で使用される「ランダム化」または「ランダム化された」または「多様化」または「多様化された」という用語は、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列における少なくとも1つの置換、挿入または欠失を指す。
本明細書で使用される「バリアント」は、例えば、置換、挿入または欠失のような1つまたはそれ以上の修飾によって参照ポリペプチドまたは参照ポリヌクレオチドとは異なるポリペプチドまたはポリヌクレオチドを指す。
「ライブラリ」という用語は、バリアントの集合を指す。ライブラリは、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドのバリアントから構成される。
本明細書で使用される「Tencon」は、配列番号1に示される配列を有する合成フィブロネクチンIII型(FN3)ドメインを指し、米国特許出願公開第2010/0216708号に記載されている。
「核酸分子」、「ヌクレオチド」または「核酸」と同義に参照される「ポリヌクレオチド」は、非修飾RNAもしくはDNA、または修飾RNAもしくはDNAであってもよい任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドを指す。「ポリヌクレオチド」は、一本鎖および二本鎖のDNA、一本鎖および二本鎖の領域の混合であるDNA、一本鎖および二本鎖のRNA、一本鎖および二本鎖の領域の混合であるRNA、一本鎖または、より典型的には二本鎖もしくは一本鎖および二本鎖の領域の混合であってもよいDNAおよびRNAを含む混成分子を含むが、限定はされない。さらに、「ポリヌクレオチド」はRNAもしくはDNA、またはRNAとDNAの両方を含む三本鎖領域を参照する。また、ポリヌクレオチドという用語は、安定性もしくは他の理由のために、1つ以上の修飾塩基を含むDNAもしくはRNA、および修飾された骨格を持つDNAもしくはRNAも含む。「修飾」塩基は、例えば、トリチル化塩基および、イノシンのような通常は見られない塩基を含む。様々な修飾がDNAおよびRNAに対して行われる;よって、「ポリヌクレオチド」は、天然に一般に見出されるような、化学的、酵素的、もしくは代謝的に修飾された形のポリヌクレオチド、ならびにウイルスおよび細胞に特有なDNAおよびRNAの化学形態を包含する。「ポリヌクレオチド」はまた、しばしばオリゴヌクレオチドと呼ばれる比較的短い核酸の鎖も包含する。
「ベクター」は、セグメントの複製または発現をもたらすように別の核酸セグメントが作動可能に挿入されるプラスミド、ファージ、コスミド、またはウイルスのようなレプリコンである。
本明細書で使用される「宿主細胞」という用語は、任意のタイプの細胞、例えば、初代細胞、培養中の細胞、または細胞株由来の細胞であり得る。特定の実施形態では、「宿主細胞」という用語は、核酸分子でトランスフェクトされた細胞、およびそのような細胞の子孫または潜在的な子孫を指す。そのような細胞の子孫は、例えば、後の世代で起こりうる変異もしくは環境的な影響、または核酸分子の宿主細胞ゲノムへの組み込みために、核酸分子をトランスフェクトした親細胞と同一でなくともよい。「発現」および「産生」という用語は、本明細書では同義に用いられ、遺伝子産物の生合成を指す。これらの用語は、遺伝子のRNAへの転写を包含する。これらの用語はまた、RNAの1つまたはそれ以上のポリペプチドへの翻訳を包含し、さらに、全ての天然に存在する転写後および翻訳後修飾も包含する。抗体またはその抗原結合性フラグメントの発現または産生は、細胞の細胞質内、または細胞培養物の増殖培地のような細胞外環境内であってもよい。「実質的に同一」の意味は、その用語が使用される文脈に応じて異なり得る。重鎖および軽鎖ならびにそれらをコードする遺伝子の間に存在する可能性が高い天然の配列のバリエーションのために、本明細書に記載の抗体または抗原結合性フラグメントをコードするアミノ酸配列または遺伝子内に、固有の結合特性(例えば、特異性およびアフィニティー)にほとんど、またはまったく影響を与えない、ある程度のバリエーションが見出されることが予想される。そのような予想は、部分的には、遺伝暗号の縮重、ならびにコードされるタンパク質の性質を感知できるほどに変化させない保存的アミノ酸配列バリエーションの進化上の成功によるものである。
開示されるFN3ドメインの概要
Tencon(配列番号1)は、ヒトテネイシンCからの15のFN3ドメインのコンセンサス配列から設計された、天然に存在しないフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインである(Jacobsら、Protein Engineering,Design,and Selection、25:107~117頁、2012年;米国特許出願公開第2010/0216708号)。Tenconの結晶構造は、FN3ドメインに特徴的である7つのベータストランドをつなぐ6つの表面露出ループを示しており、ベータストランドはA、B、C、D、E、F、Gと呼ばれ、ループはAB、BC、CD、DE、EF、FGループと呼ばれる(BorkとDoolittle、Proc Natl Acad Science USA 89:8990~8992頁、1992年;米国特許第6673901号)。これらのループ、または各ループ内の選択された残基は、血清アルブミンに結合する新規分子を選択するために使用することができるフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインのライブラリを構築するためにランダム化してもよい。表1は、Tencon(配列番号1)の各ループとベータストランドの位置および配列を示している。
Figure 0007703541000001
したがって、Tencon配列に基づいて設計されるライブラリは、以下に記載されるライブラリTCL1またはTCL2のような、ランダム化されたFGループ、またはランダム化されたBCおよびFGループを有していてもよい。TenconのBCループは7アミノ酸長であり、よって、1、2、3、4、5、6、または7アミノ酸は、BCループで多様化され、Tencon配列に基づいて設計されるライブラリ内でランダム化される。TenconのFGループは7アミノ酸長であり、よって、1、2、3、4、5、6、または7アミノ酸は、FGループで多様化され、Tencon配列に基づいて設計されるライブラリ内でランダム化される。Tenconライブラリのループにおけるさらなる多様性は、ループにおける残基の挿入および/または欠失によって達成してもよい。例えば、FGおよび/またはBCループは、1~22アミノ酸延長してもよく、または1~3アミノ酸減らしてもよい。TenconのFGループは7アミノ酸長であるが、抗体重鎖の対応するループは4~28残基の範囲である。最大の多様性を提供するために、FGループは、抗体のCDR3の長さの範囲である4~28残基に対応するように、配列および長さが多様化される。例えば、FGループは、追加の1、2、3、4または5アミノ酸によりループを延長することによって、長さがさらに多様化される。
Tencon配列に基づいて設計されるライブラリは、FN3ドメインの側面に形成され、2つまたはそれ以上のベータストランドと少なくとも1つのループを含むランダム化された代替的な表面も有しうる。そのような1つの代替的な表面は、CおよびFベータストランドとCDおよびFGループのアミノ酸によって形成される(C-CD-F-FG表面)。Tencon代替C-CD-F-FG表面に基づくライブラリ設計は、米国特許出願公開第2013/0226834号に記載されている。また、Tencon配列に基づいて設計されるライブラリは、残基位置11、14、17、37、46、73、または86(配列番号1に対応する残基番号)に置換を有し、改善された熱安定性を示すTenconバリアントのような、Tenconバリアントに基づいて設計されるライブラリも含む。例示的なTenconのバリアントは、米国特許出願公開第2011/0274623号に記載されており、配列番号1のTenconと比較した場合、置換E11R、L17A、N46VおよびE86Iを有するTencon27(配列番号4)を含む。
Tenconおよび他のFN3配列ベースのライブラリは、ランダムまたは定義されたアミノ酸のセットを使用して、選択された残基位置でランダム化される。例えば、ランダムな置換を有するライブラリ中のバリアントは、20個全ての天然に存在するアミノ酸をコードするNNKコドンを使用して生成することができる。他の多様化スキームでは、DVKコドンを使用して、アミノ酸Ala、Trp、Tyr、Lys、Thr、Asn、Lys、Ser、Arg、Asp、Glu、Gly、およびCysをコード化することができる。あるいは、NNSコドンを使用して、20個全てのアミノ酸残基を生じさせ、同時に終止コドンの頻度を減らすことができる。多様化される位置に偏ったアミノ酸分布を有するFN3ドメインのライブラリは、例えばSlonomics(登録商標)テクノロジー(http:_//www_sloning_com)を使用して合成することができる。このテクノロジーは、何千もの遺伝子合成プロセスに十分な普遍的な構築ブロックとして機能する、あらかじめ作られた二本鎖トリプレットのライブラリを使用する。トリプレットのライブラリは、あらゆる所望のDNA分子を構築するのに必要な、全ての考えられる配列の組み合わせを示す。コドン指定は、よく知られているIUBコードによる。
本明細書に記載のヒト血清アルブミンに結合または特異的に結合するFN3ドメインは、cisディスプレイを使用して、スカフォールドタンパク質をコードするDNAフラグメントを、RepAをコードするDNAフラグメントに連結させ、in vitro翻訳後に形成される、各タンパク質がそれをコードするDNAと安定して結合しているタンパク質-DNA複合体のプールを生成して(米国特許第7842476号;Odegripら、Proc Natl Acad Sci USA 101、2806~2810頁、2004年)、TenconライブラリのようなFN3ライブラリを作成し、そして、当技術分野で知られており、実施例に記載されている任意の方法によって、ヒト血清アルブミンへの特異的結合についてライブラリをアッセイことにより、単離することができる。使用できる例示的なよく知られた方法は、ELISA、サンドイッチイムノアッセイ、ならびに競合的および非競合的アッセイである(例えば、Ausubelら編、1994年、Current Protocols in Molecular Biology、Vol.1、John Wiley & Sons,Inc.、ニューヨークを参照)。ヒト血清アルブミンに特異的に結合する同定されたFN3ドメインは、所望の特性に従ってさらに特徴付けられる。
本明細書に記載のヒト血清アルブミンに特異的に結合するFN3ドメインは、ライブラリを生成するためのテンプレートとして任意のFN3ドメインを使用し、提供される方法を使用してヒト血清アルブミンに特異的に結合する分子についてライブラリをスクリーニングすることで生成される。使用できる例示的なFN3ドメインは、テネイシンCの3番目のFN3ドメイン(TN3)(配列番号81)、フィブコン(配列番号82)、およびフィブロネクチンの10番目のFN3ドメイン(FN10)(配列番号83)である。In vitroでライブラリを発現または翻訳するために、ライブラリをベクターにクローニングするか、またはライブラリの二本鎖cDNAカセットを合成するために、標準的なクローニングおよび発現技術が使用される。例えば、リボソームディスプレイ(HanesとPluckthun、Proc Natl Acad Sci USA、94、4937~4942頁、1997年)、mRNAディスプレイ(RobertsとSzostak、Proc Natl Acad Sci USA、94、12297~12302頁、1997年)、または他の無細胞系(米国特許第5643768号)を使用することができる。FN3ドメインバリアントのライブラリは、例えば、任意の適切なバクテリオファージの表面に提示される融合タンパク質として発現される。バクテリオファージの表面上に融合ポリペプチドを提示するための方法は、よく知られている(米国公開特許第2011/0118144号;国際公開第2009/085462号パンフレット;特許第6969108号;米国特許第6172197号;米国特許第5223409号;米国特許第6582915号;米国特許第6472147号)。
本明細書に記載のいくつかの実施形態では、ヒト血清アルブミンに特異的に結合するFN3ドメインは、配列番号1のTencon配列または配列番号4のTencon27配列に基づき、場合により、配列番号1または配列番号4は、残基位置11、14、17、37、46、73、および/または86に置換を有する。
本開示のヒト血清アルブミンに特異的に結合するFN3ドメインは、熱安定性ならびに熱フォールディングおよびアンフォールディングの可逆性を改善するような、それらの特性を改善するように修飾される。タンパク質および酵素の見かけの熱安定性を高めるため、極めて類似性の高い熱安定性配列との比較に基づく合理的設計、ジスルフィド架橋の安定化設計、アルファヘリックス傾向を増加させる変異、塩橋の改変、タンパク質の表面電荷の変化、定方向進化、およびコンセンサス配列の組成を含む、いくつかの方法が適用されている(LehmannとWyss、Curr Opin Biotechnol、12、371~375頁、2001年)。高い熱安定性は、発現されたタンパク質の収量を増加させ、溶解性または活性を改善し、免疫原性を低下させ、そして製造におけるコールドチェーンの必要性を最小化することができる。Tencon(配列番号1)の熱安定性を改善するために置換することができる残基は、残基位置11、14、17、37、46、73、または86であり、米国特許出願公開第2011/0274623号に記載されている。これらの残基に対応する置換は、本発明の分子を含むFN3ドメインに組み込むことができる。
タンパク質安定性およびタンパク質不安定性の測定は、タンパク質完全性の同一または異なる側面として見ることができる。タンパク質は、熱、紫外線もしくは電離放射線、溶液中の場合には周囲の浸透圧モル濃度およびpHの変化、小さな孔寸法での濾過によって与えられる機械的せん断力、紫外線放射、ガンマ線照射によるような電離放射線照射、化学的もしくは熱脱水、またはタンパク質構造の破壊を引き起こす可能性のあるその他の任意の作用もしくは力によって引き起こされる変性に対して感受性または「不安定」である。分子の安定性は、標準的な方法を使用して決定することができる。例えば、分子の安定性は、標準的な方法を用いて、分子の半分がアンフォールディングされるセ氏(℃)での温度である、熱融解(「T」)温度を測定することによって決定できる。典型的には、Tが高いほど、分子はより安定である。熱に加えて、化学環境もまた、タンパク質が特有の三次元構造を維持する能力を変化させる。
一実施形態において、本開示のヒト血清アルブミンに特異的に結合するFN3ドメインは、Tの増加によって測定される改変前の同じドメインと比較して、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、もしくは95%、またはそれ以上の増加した安定性を示す。
化学変性も同様に、様々な方法によって測定することができる。化学的変性剤は、グアニジン塩酸塩、チオシアン酸グアニジニウム、尿素、アセトン、有機溶媒(DMF、ベンゼン、アセトニトリル)、塩(硫酸アンモニウム、臭化リチウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム);還元剤(例えば、ジチオスレイトール、ベータ-メルカプトエタノール、ジニトロチオベンゼン、および水素化ホウ素ナトリウムのような水素化物)、非イオン性およびイオン性界面活性剤、酸(例えば、塩酸(HCl)、酢酸(CHCOOH)、ハロゲン化酢酸)、疎水性分子(例えば、リン脂質)、および標的化変性剤を含む。変性の程度の定量化は、標的分子を結合する能力のような機能的特性の喪失、あるいは凝集傾向、これまで溶媒が到達できなかった残基の露出、またはジスルフィド結合の破壊もしくは形成のような物理化学的特性に依拠し得る。
本開示のFN3ドメインは、例えば、価数を増加させ、よって、標的分子結合のアビディティーを増加させる手段として、または2つもしくはそれ以上の異なる標的分子に同時に結合する二重もしくは多重特異性のスカフォールドを生成する手段として、単量体、二量体、または多量体として生成される。二量体および多量体は、例えば、アミノ酸リンカー、例えば、ポリグリシン、グリシンおよびセリン、またはアラニンおよびプロリンを含有するリンカーの含有によって、単一特異性、二重もしくは多特異性タンパク質スカフォールドを連結することによって生成される。例示的なリンカーは、(GS)(配列番号71)、(GGGS)(配列番号72)、(GGGGS)(配列番号73)、(AP)(配列番号74)、(AP)(配列番号75)、(AP)10(配列番号76)、(AP)20(配列番号77)およびA(EAAAK)AAA(配列番号78)を含む。二量体および多量体は、NからCの方向で互いに連結される。ポリペプチドを新規な連結融合ポリペプチドに接続するための天然に存在するペプチドリンカーおよび人工のペプチドリンカーの使用は、文献上よく知られている(Hallewellら、J Biol Chem 264、5260~5268頁、1989年;Alfthanら、Protein Eng.8、725~731頁、1995年;RobinsonとSauer、Biochemistry 35、109~116頁、1996年;米国特許第5856456号)。
ヒト血清アルブミンバインダー
FN3ドメインは、約10kDaのその小さなサイズのために、腎濾過および分解によって循環から急速に除去される。特定の側面において、本開示は血清アルブミン、例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)に特異的に結合して、FN3ドメインまたはアルブミン結合性FN3ドメインが会合もしくは連結される別の治療薬の半減期を延長するFN3ドメインを提供する。
いくつかの実施形態では、ヒト血清アルブミン結合性FN3ドメインは、分子のN末端に連結された開始メチオニン(Met)を含む。
いくつかの実施形態において、ヒト血清アルブミン結合性FN3ドメインは、FN3ドメインのC末端またはN末端に連結されたシステイン(Cys)を含む。
N末端Metおよび/またはC末端Cysの追加は、発現および/または、PEG、Fc領域、別のFN3ドメインなどのような、別の半減期延長分子であってもよい他の分子へのコンジュゲーションを促進しうる。
いくつかの実施形態では、FN3ドメインは、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、または69のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、FN3ドメイン(タンパク質)は単離されている。いくつかの実施形態では、FN3タンパク質は、配列番号51と比較して、少なくとも1つの置換を有する配列番号51を含む。いくつかの実施形態では、置換は、配列番号51の位置10に対応する残基においてである。いくつかの実施形態では、置換(変異)はA10Vである。いくつかの実施形態において、置換はA10からG、L、I、T、またはSである。いくつかの実施形態において、位置10における置換は、任意の天然に存在するアミノ酸である。
いくつかの実施形態では、FN3ドメインは、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、もしくは69のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるか、または85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、FN3ドメインは、タンパク質が配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、もしくは69のアミノ酸配列の10位に対応する置換を有するという条件で、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、もしくは69のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるか、または85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、置換はA10Vである。いくつかの実施形態では、置換は、A10G、A10L、A10I、A10T、またはA10Sである。いくつかの実施形態において、位置10における置換は、任意の天然に存在するアミノ酸である。
いくつかの実施形態では、単離されたFN3ドメインは、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、または69のアミノ酸配列と比較した場合に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、置換は、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、または69の位置10に対応する位置においてである。
いくつかの実施形態では、提供されるFN3ドメインは、配列番号1の残基位置6、11、22、25、26、52、53、61、88、または位置6、8、10、11、14、15、16、20、30、34、38、40、41、45、47、48、53、54、59、60、62、64、70、88、89、90、91、もしくは93に対応する少なくとも1つの残基位置、またはC末端にシステイン残基を含む。一連の位置がリストされているが、各位置は個別に選択することもできる。いくつかの実施形態では、システインは、位置6、位置53、または位置88に相当する位置にある。
特定の実施形態では、本明細書に記載の単離されたFN3ドメインは、Cストランド、CDループ、Fストランド、およびFGループが、記載されたアルブミン結合性FN3ドメイン配列(すなわち、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、もしくは69)または4つのコアFN3ドメイン配列のCストランド、CDループ、Fストランド、およびFGループ配列に対して少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、もしくは99%同一である配列のいずれかからのCストランド、CDループ、Fストランド、およびFGループのそれぞれのセットで置換されている、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、もしくは69に記載の配列を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態では、単離されたアルブミン結合性FN3ドメインは、配列番号51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、または69に規定される配列を含む。
いくつかの実施形態では、FN3ドメインは、A10V、N33A、A35S、W37A、P39A、G40A、I41A、G42A、W47A、R49A、K69A、W71A、H73A、A79S、S80A、P82A、I85A、またはR87Aの置換を有する配列番号51を含む。いくつかの実施形態では、FN3ドメインは、10、33、25、37、39、40、41、42、47、49、69、71、73、79、80、82、85、または87の位置に置換を有する配列番号51を含む。いくつかの実施形態において、FN3ドメインは、10の位置に置換を有する配列番号51を含む。いくつかの実施形態では、FN3ドメインは、10の位置に置換を有し、A10V、A10G、A10L、A10I、A10T、またはA10Sの追加の置換を有する配列番号51を含む。
いくつかの実施形態では、FN3ドメインは、配列番号51のアミノ酸配列に対して90%同一であるか、または配列番号51のアミノ酸配列と比較した場合に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、もしくは14個の置換を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、置換はアラニン置換である。いくつかの実施形態において、置換は、G、L、I、T、またはSである。いくつかの実施形態では、置換または変更は、任意の他の天然に存在するアミノ酸残基へのものである。「天然に存在するアミノ酸残基」は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、またはバリンのような、20個のアミノ酸残基を指す。いくつかの実施形態では、W37またはW47は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、またはメチオニンのような異なる疎水性残基で置換される。いくつかの実施形態では、W37またはW47は、フェニルアラニンまたはチロシンで置換される。
ヒト血清アルブミン結合性FN3ドメインの融合
いくつかの実施形態では、本開示は、血清アルブミン結合性FN3ドメインと少なくとも1つの追加の部分を含むコンジュゲートを提供する。追加の部分は、任意の診断、造影、または治療目的に有用でありうる。いくつかの実施形態において、追加の部分は、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、miRNA、抗体、別のFN3ドメインなどである。他のFN3ドメインの例は、米国特許第8278419号、米国特許第9200059号、第10040842号、第8569227号、第9234029号、第9982253号、第9200273号、第9897612号、第10196446号、第8415291号、第8617894号、第9695228号、第9725497号、第9156887号、もしくは第10280200号において提供されるものを含むが、それらに限定はされず、その各々が参照により、その中に提供される特定のFN3ドメインを含め、全体として組み込まれ、または米国特許出願第15/629090号、第16/218990号、第15/637276号、第15/148312号、第15/611296号、第15/839915号、第15/840281号、第15/840303号、第62/914643号、第62/914654号、もしくは第62/914725号において提供されるものを含むが、それらに限定はされず、その各々が参照により、その中に提供される特定のFN3ドメインを含め、全体として組み込まれる。
特定の実施形態において、記載のFN3ドメインに融合された部分の血清半減期は、FN3ドメインにコンジュゲートされていない場合における部分の血清半減期と比較して増加する。特定の実施形態において、FN3ドメイン融合物の血清半減期は、記載のFN3ドメインに融合していない場合における部分の血清半減期に比べて、少なくとも20、40、60、80、100、120、150、180、200、400、600、800、1000、1200、1500、1800、1900、2000、2500、または3000%長い。他の実施形態では、FN3ドメイン融合物の血清半減期は、記載のFN3ドメインに融合していない場合における部分の血清半減期よりも、少なくとも1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、10倍、12倍、13倍、15倍、17倍、20倍、22倍、25倍、27倍、30倍、35倍、40倍、または50倍長い。いくつかの実施形態において、FN3ドメイン融合物の血清半減期は、カニクイザルにおいて、少なくとも2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、15時間、20時間、25時間、30時間、35時間、または40時間である。
したがって、本明細書に記載のFN3ドメイン融合分子は、治療薬部分と記載のFN3ドメインとの間に融合を生じさせることにより、治療薬部分の半減期を増加させるのに有用である。そのような融合分子は、融合物に含まれる治療薬部分の生物学的活性に応答する状態を治療するために使用することができる。本開示は、以下のタンパク質または分子のいずれかの調節不全によって引き起こされる疾患における記載のFN3ドメイン融合分子の使用を想定している。
異種部分
いくつかの実施形態では、記載のFN3ドメインは、小さな有機分子、核酸分子、またはタンパク質である第2の部分に融合される。いくつかの実施形態において、記載のFN3ドメインは、受容体、受容体リガンド、ウイルスコートタンパク質、免疫系タンパク質、ホルモン、酵素、抗原、または細胞シグナル伝達タンパク質を標的とする治療薬部分に融合される。融合物は、第2の部分を、記載のFN3ドメインのいずれかの末端、すなわち、FN3ドメイン-治療用分子または治療用分子-FN3ドメインの配置で結合させることによって形成することができる。
他の例示的な実施形態では、記載のFN3ドメインは、1つまたはそれ以上の追加のFN3ドメインに融合される。例えば、記載のFN3ドメインは、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の追加のFN3ドメインに融合される。追加のFN3ドメインは、血清アルブミン以外の同一または異なる標的に結合してもよい。FN3ドメインの例は、本明細書に提供され、参照により組み込まれる。
いくつかの実施形態において、記載のFN3ドメインは、別の分子に連結される。いくつかの実施形態では、別の分子は、薬物または治療薬、タンパク質、抗体、ポリマー、毒素である。いくつかの実施形態では、別の分子は、ヒトアルブミン以外の分子に結合するFN3ドメインである。いくつかの実施形態では、他のFN3ドメインは、CD71に結合する。いくつかの実施形態では、記載のFN3ドメインは、別の分子に直接連結される。いくつかの実施形態では、記載のFN3ドメインは、リンカーを介して別の分子に連結される。いくつかの実施形態では、リンカーは、ペプチドリンカーである。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、(GS)(配列番号71)、(GGGS)(配列番号72)、(GGGS)(配列番号73)、(AP)(配列番号74)、(AP)(配列番号75)、(AP)10(配列番号76)、(AP)20(配列番号77)およびA(EAAAK)AAA(配列番号78)の配列を含む。
特定の実施形態において、本出願は、式:FN3-X-YまたはY-X FN3によって表されるFN3-Y融合物を提供し、ここで、FN3は本明細書に記載されるFN3ドメイン(任意のN末端および/またはC末端の延長を含む)であり、Xはポリペプチドリンカー(適切なリンカーは、例えば、配列番号71~78のいずれか1つを含む)であり、Yは本明細書に記載の治療薬部分である。
特定の実施形態では、本出願は、式:FN3-Xi-Cys-X-YまたはY-Xi-Cys-X-FN3によって表されるFN3-Y融合物を提供し、ここで、FN3は本明細書に記載されるFN3ドメイン(任意のN末端および/またはC末端の延長を含む)であり、Xiは任意のポリペプチドリンカー(適切なリンカーは、例えば、配列番号71~78のいずれか1つを含む)であり、Cysはシステイン残基であり、Xは化学的に誘導されたスペーサーであり、Yは本明細書に記載の治療薬部分である。例示的な実施形態では、化学的に誘導されたスペーサーは、本明細書においてさらに説明されるように、マイケル付加によって、治療薬部分を記載のFN3ドメインのC末端Cysにコンジュゲートするために、または記載のFN3ドメインを治療薬部分のC末端Cysにコンジュゲートするために使用可能なマレイミド部分を含む。他の側面において、記載のFN3ドメインは、2つまたはそれ以上の治療薬部分に結合していてもよい。例えば、2つの部分は、例えば、X-Y-FN3、X-FN3-Y、またはFN3-X-Yのように、融合配列のN末端からC末端に向けて、様々な配置で記載のFN3ドメインに結合することができ、ここで、XおよびYは2つの異なる治療薬部分を表す。2つの異なる治療薬部分は、本明細書に開示される部分のいずれかから選択される。
特定の実施形態では、二重特異性FN3分子は、第1のFN3ドメインと第2のFN3ドメインを含み、第1のFN3ドメインは、本明細書に記載の血清アルブミン結合性FN3ドメインを含み、第2のFN3ドメインは、ヒト血清アルブミン以外の標的タンパク質に結合する。
結合性ポリペプチドの脱免疫化
血清アルブミンバインダーおよびそれらの融合物のアミノ酸配列は、1つまたはそれ以上のB細胞またはT細胞エピトープを除去するように変更することができる。本明細書に記載のFN3ドメイン融合物を含むタンパク質は、所定の種に対して非免疫原性、または免疫原性が低いものにするために、脱免疫化することができる。脱免疫化は、タンパク質の構造変化によって達成できる。当業者に知られている任意の脱免疫化技術を使用することができるが、例えば、その開示の全体が本明細書に組み込まれる国際公開第00/34317号パンフレットを参照されたい。
一実施形態では、血清アルブミンバインダーおよびそれらの融合物の配列は、MHCクラスII結合モチーフの存在について分析することができる。例えば、ワールドワイドウェブのsitewehil.wehi.edu.auで「モチーフ」データベースを検索するなどして、MHC結合モチーフのデータベースと比較を行うことができる。あるいは、MHCクラスII結合ペプチドは、Altuviaら(J.Mol.Biol.249 244~250頁(1995年))によって考案されたもののような計算的なスレッディング法を用いて同定してもよく、それにより、ポリペプチドからの連続的な重複するペプチドが、MHCクラスIIタンパク質に対するそれらの結合エネルギーについて試験される。計算による結合予測アルゴリズムは、iTope(商標)、Tepitope、SYFPEITHI、EpiMatrix(EpiVax)、およびMHCpredを含む。MHCクラスII結合ペプチドの同定を支援するために、両親媒性モチーフおよびロスバードモチーフのような上手く提示されるペプチドに関連する関連配列の特徴、ならびにカテプシンBおよびその他のプロセッシング酵素の切断部位を検索することができる。
潜在的な(例えば、ヒト)T細胞エピトープを同定した後、これらのエピトープは、T細胞エピトープを除去するために必要とされる1つまたはそれ以上のアミノ酸の変更によって除去される。通常、これはT細胞エピトープ自体の中の1つまたはそれ以上のアミノ酸の変更を伴う。これは、タンパク質の一次構造の点でエピトープに隣接するアミノ酸、または一次構造では隣接していないが分子の二次構造では隣接しているアミノ酸を変更することを伴い得る。想定される通常の変更は、アミノ酸の置換であるが、特定の状況では、アミノ酸の追加または欠失が適切となる可能性がある。最終的な分子を組換え宿主からの発現によって、例えば、十分に確立された方法によって調製できるように、全ての変更を組換えDNA技術によって達成することができるが、タンパク質化学の使用、または分子改変の他の手段もまた使用することができる。
同定されたT細胞エピトープを除去した後、脱免疫化された配列を再度分析して、新たなT細胞エピトープが生じていないことを確認し、もし生じている場合には、そのエピトープを削除することができる。
計算により同定された全てのT細胞エピトープを除去する必要があるわけではない。当業者は、特定のエピトープの「強さ」またはむしろ潜在的な免疫原性の重要性を理解するであろう。様々な計算方法により、潜在的なエピトープのスコアが生成される。当業者は、高いスコアのエピトープのみが除去される必要がありうることを認識するであろう。当業者はまた、潜在的なエピトープを除去することと、タンパク質の結合アフィニティーまたは他の生物学的活性を維持することとの間にバランスがあることも認識するであろう。したがって、1つの戦略は、記載のFN3ドメインまたはFN3ドメイン融合タンパク質に置換を順次導入し、次に標的結合または他の生物学的活性および免疫原性を試験することである。
追加の修飾
特定の実施形態において、血清アルブミンバインダーおよびそれらの融合物は、翻訳後修飾をさらに含んでいてもよい。例示的な翻訳後タンパク質修飾は、リン酸化、アセチル化、メチル化、ADPリボシル化、ユビキチン化、グリコシル化、カルボニル化、SUMO化、ビオチン化、またはポリペプチド側鎖もしくは疎水性基の追加を含む。結果として、修飾された血清アルブミンバインダーおよびそれらの融合物は、脂質、多糖または単糖、およびリン酸塩のような非アミノ酸要素を含んでいてもよい。グリコシル化の好ましい形態は、1つまたはそれ以上のシアル酸部分をポリペプチドにコンジュゲートするシアル化である。シアル酸部分は、溶解性と血清半減期を改善すると同時に、タンパク質の免疫原性の可能性を低減する。例えば、Rajuら、Biochemistry、2001年7月31日;40(30):8868~76頁を参照。血清アルブミンバインダーまたはその融合物の機能性に対するそのような非アミノ酸要素の効果は、特定の血清アルブミン(例えば、HSAまたはRhSA)に結合するそれらの能力および/または融合物の文脈における特定の非FN3部分によって付与される機能的役割(例えば、グルコース取り込みに対するFGF21の効果)について試験される。
ベクター&ポリヌクレオチドの実施形態
本開示には、本明細書に記載されるタンパク質のいずれかをコードする核酸配列もまた含まれる。当業者に理解されるように、ほとんど全てのアミノ酸は、3番目の塩基の縮重のために、コード性ヌクレオチド配列において、2つ以上のトリプレットコドンによって表すことができる。さらに、マイナーな塩基対の変化は、コードされるアミノ酸配列の保存的置換をもたらしうるが、遺伝子産物の生物学的活性を実質的に変えるとは予想されない。したがって、本明細書に記載のタンパク質をコードする核酸配列は、配列がわずかに改変されていても、なおもそれぞれの遺伝子産物をコードすることができる。
本明細書に開示される様々なタンパク質またはポリペプチドのいずれかをコードする核酸は、化学的に合成することができる。細胞内における発現を改善するために、コドン使用頻度を選択してもよい。そのようなコドン使用頻度は、選択された細胞のタイプに依存するであろう。大腸菌およびその他の細菌、ならびに哺乳動物細胞、植物細胞、酵母細胞および昆虫細胞のために特化したコドン使用頻度パターンが開発されている。例えば、以下を参照されたい:Mayfieldら、Proc Natl Acad Sci USA.2003年、100(2):438~42頁;Sinclairら、Protein Expr Purif.2002年(1):96~105頁;Connell ND.Curr Opin Biotechnol.2001年(5):446~9頁;Makridesら、Microbiol Rev.1996年、60(3):512~38頁;およびSharpら、Yeast.1991年、7(7):657~78頁。
核酸操作のための一般的な技術は、当業者の認識の範囲内であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれるSambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第1~3巻、Cold Spring Harbour Laboratory Press、第2版、1989年、またはF.Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology(Green Publishing and Wiley-Interscience:ニューヨーク、1987年)および定期的な改訂版にも記載されている。タンパク質をコードするDNAは、哺乳動物、ウイルス、または昆虫の遺伝子に由来する適切な転写または翻訳調節エレメントに作動可能に連結される。そのような調節エレメントは、転写プロモーター、転写を制御するための任意選択的なオペレータ配列、適切なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、ならびに転写および翻訳の終結を制御する配列を含む。通常は複製起点によって付与される宿主中で複製する能力、および形質転換体の認識を容易にするための選択遺伝子が付加的に組み込まれる。適切な調節エレメントは、当技術分野でよく知られている。
本明細書に記載のタンパク質および融合タンパク質は、異種ポリペプチドとの融合タンパク質として産生することができ、異種ポリペプチドは好ましくは、成熟タンパク質またはポリペプチドのN末端に特定の切断部位を有するシグナル配列または他のポリペプチドである。選択される異種シグナル配列は、好ましくは、宿主細胞によって認識およびプロセッシングされる(すなわち、シグナルペプチダーゼによって切断される)ものである。ネイティブのシグナル配列を認識およびプロセッシングしない原核生物宿主細胞の場合、シグナル配列は、例えば、アルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、lpp、または熱安定性エンテロトキシンIIリーダーの群から選択される原核生物シグナル配列によって置換される。酵母分泌の場合、ネイティブのシグナル配列は、例えば、酵母インベルターゼリーダー、因子リーダー(サッカロミセス(Saccharomyces)およびクルイベロミセス(Kluyveromyces)アルファ因子リーダーを含む)、または酸性ホスファターゼリーダー、C.アルビカンス(C.albicans)グルコアミラーゼリーダー、または国際公開第90/13646号パンフレットに記載されているシグナルによって置換することができる。哺乳動物細胞の発現では、哺乳動のシグナル配列ならびにウイルスの分泌リーダー、例えば、単純ヘルペスgDシグナルが利用可能である。そのような前駆体領域のDNAは、タンパク質をコードするDNAに読み枠を合わせて連結される。
真核生物の宿主細胞(例えば、酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒト、または他の多細胞生物からの有核細胞)で使用される発現ベクターは、転写の終結およびmRNAの安定化に必要な配列も含んでいるであろう。そのような配列は、真核生物またはウイルスのDNAまたはcDNAの5’、ときとして3’の非翻訳領域から一般的に利用可能である。これらの領域は、多価抗体をコードするmRNAの非翻訳部分に、ポリアデニル化フラグメントとして転写されたヌクレオチドセグメントを含んでいる。1つの有用な転写終結成分は、ウシ成長ホルモンのポリアデニル化領域である。国際公開第94/11026号パンフレットおよびそこに開示されている発現ベクターを参照されたい。
組換えDNAはまた、タンパク質を精製するために有用でありうる任意のタイプのタンパク質タグ配列も含むことができる。タンパク質タグの例は、ヒスチジンタグ、FLAGタグ、mycタグ、HAタグ、またはGSTタグを含むが、これらに限定はされない。細菌、真菌、酵母、および哺乳動物の細胞宿主で使用するための適切なクローニングおよび発現ベクターは、Cloning Vectors:A Laboratory Manual(Elsevier、ニューヨーク、1985年)に見出すことができ、その関連する開示は参照により本明細書に組み込まれる。
当業者には明らかであるように、発現コンストラクトは、宿主細胞に適切な方法を使用して宿主細胞中に導入される。エレクトロポレーション;塩化カルシウム、塩化ルビジウム、リン酸カルシウム、DEAE-デキストラン、または他の物質を使用したトランスフェクション;微粒子銃;リポフェクション;および感染(ベクターが感染性因子である場合)を含むが、これらに限定されない、宿主細胞に核酸を導入するための様々な方法が当技術分野で知られている。
適切な宿主細胞は、原核生物、酵母、哺乳動物細胞、または細菌細胞を含む。適切な細菌は、グラム陰性菌またはグラム陽性菌、例えば、大腸菌または枯草菌(Bacillus spp.)を含む。酵母、好ましくはS.セレビシエのようなサッカロミセス種の酵母もまた、ポリペプチドの産生に使用することができる。組換えタンパク質を発現させるために、様々な哺乳動物または昆虫細胞培養系を使用することもできる。昆虫細胞において異種タンパク質を産生するためのバキュロウイルス系は、LuckowとSummers(Bio/Technology、6:47、1988年)によってレビューされている。グリコシル化などのために脊椎動物細胞でタンパク質を産生することが望まれる場合もあり、培養(組織培養)における脊椎動物細胞の増殖が日常的な手順となっている。適切な哺乳動物宿主細胞株の例は、内皮細胞、COS-7サル腎臓細胞、CV-1、L細胞、C127、3T3、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)、ヒト胎児腎臓細胞、HeLa、293、293T、およびBHK細胞株を含む。多くの用途で、本明細書に記載されるタンパク質多量体の小さなサイズは、大腸菌を発現のための好ましい方法とするであろう。
タンパク質の産生
宿主細胞は、タンパク質生産のために本明細書に記載の発現またはクローニングベクターによって形質転換され、プロモーターの誘導、形質転換体の選択、または所望の配列をコードする遺伝子の増幅のために適切に改変された従来の栄養培地で培養される。
本発明のタンパク質を産生するために使用される宿主細胞は、様々な培地中で培養される。宿主細胞の培養には、Ham’s F10(Sigma)、Minimal Essential Medium((MEM)、Sigma)、RPMI-1640(Sigma)、Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium((DMEM)、Sigma)のような市販の培地が適している。さらに、Hamら、Meth.S.A.Enz.58:44(1979年)、Barnesら、Anal.Biochem.102:255(1980年)、米国特許第4767704号;第4657866号;第4927762号;第4560655号;もしくは第5122469号;国際公開第90/03430号パンフレット;国際公開第87/00195号パンフレット;または米国再発行特許第30985号に記載された培地のいずれかを宿主細胞に対する培養培地として使用することができる。これらの培地のいずれにも、必要に応じて、ホルモンおよび/または他の成長因子(インスリン、トランスフェリン、上皮成長因子など)、塩(塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、リン酸塩など)、バッファー(HEPESなど)、ヌクレオチド(アデノシン、チミジンなど)、抗生物質(GENTAMYCIN(商標)薬など)、微量元素(通常、マイクロモル領域の最終濃度で存在する無機化合物と定義される)、およびグルコースまたは同等なエネルギー源を補充することができる。他の必要なサプリメントもまた、当業者に知られているであろう適切な濃度で含めることができる。温度、pHなどのような培養条件は、発現のために選択された宿主細胞で以前に使用されたものであり、当業者には明らかであろう。
本明細書に開示されるタンパク質はまた、細胞翻訳系を用いて産生させることもできる。そのような目的のためには、タンパク質をコードする核酸は、in vitro転写がmRNAを生成することを可能にし、利用される特定の無細胞系におけるmRNAの無細胞翻訳を可能にするように改変されなければならない。例示的な真核生物の無細胞翻訳系は、例えば、哺乳動物または酵母の無細胞翻訳系を含み、例示的な原核生物の無細胞翻訳系は、例えば、細菌の無細胞翻訳系を含む。
本明細書に開示されるタンパク質はまた、化学合成によって(例えば、Solid Phase Peptide Synthesis、第2版、1984年、The Pierce Chemical Co.、イリノイ州ロックフォードに記載の方法によって)生成することもできる。タンパク質への修飾は、化学合成によっても生成できる。
本明細書に開示されるタンパク質は、タンパク質化学の分野で一般的に知られているタンパク質の単離/精製方法によって精製することができる。非限定的な例は、抽出、再結晶化、塩析(例えば、硫酸アンモニウムまたは硫酸ナトリウムによる)、遠心分離、透析、限外濾過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲル濾過、ゲル透過クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、電気泳動、向流分布、またはこれらの任意の組み合わせを含む。精製後、タンパク質は、濾過および透析を含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている様々な方法のいずれかによって、異なるバッファー中に交換および/または濃縮することができる。
精製されたタンパク質は、好ましくは少なくとも85%の純度であり、より好ましくは少なくとも95%の純度であり、そして最も好ましくは少なくとも98%の純度である。純度の正確な数値に関係なく、タンパク質は医薬品として使用するのに十分な純度である。
造影、診断および他の用途
本明細書で提供されるFN3ドメイン融合物は、記載のFN3ドメインに融合された異種分子のアイデンティティに基づいて、様々な疾患および障害を治療するために使用することができる。FN3ドメイン融合物の用途は、当技術分野の知識および本明細書に提供される情報に基づいて当業者によって決定される。様々なFN3ドメイン融合タンパク質の使用が、本明細書に詳細に記載されている。FN3ドメイン融合物は、ヒトおよび非ヒト生物の両方を含む、任意の哺乳動物の対象または患者に投与することができる。
本明細書に記載の血清アルブミンバインダーおよび融合分子は、検出可能に標識され、例えば、造影または診断用途のために、融合分子によって結合されるタンパク質を発現する細胞に接触させるために使用される。タンパク質を検出可能な部位にコンジュゲートさせるためには、Hunterら、Nature 144:945(1962年);Davidら、Biochemistry 13:1014(1974年);Painら、J.Immunol.Meth.40:219(1981年);およびNygren、J.Histochem.and Cytochem.30:407(1982年)を含む、当技術分野で公知の任意の方法を採用することができる。
特定の実施形態では、本明細書に記載される血清アルブミンバインダーおよび融合分子は、検出の可能な標識にさらに結合される(標識は、例えば、放射性同位元素、蛍光化合物、酵素または酵素補因子である)。標識は、鉄キレートの放射性重金属、ガドリニウムまたはマンガンの放射性キレート、酸素、窒素、鉄、炭素、またはガリウムのポジトロンエミッター、43K、52Fe、57Co、67Cu、67Ga、68Ga、123I、125I、13T、132I、または99Tcのような放射性物質であってもよい。そのような部分に結合した血清アルブミンバインダーまたは融合分子は、造影剤として使用することができ、ヒトのような哺乳動物における診断的使用に有効な量で投与され、その後、造影剤の局在化および蓄積が検出される。造影剤の局在化および蓄積は、ラジオシンチグラフィー、核磁気共鳴画像法、コンピューター断層撮影法または陽電子放出断層撮影法によって検出することができる。当業者には明らかなように、投与される放射性同位元素の量は、放射性同位元素に依存的である。当業者は、活性部分として使用される所与の放射性核種の比活性およびエネルギーに基づいて、投与される造影剤の量を容易に処方することができる。
血清アルブミンバインダーおよび融合分子はまた、アフィニティー精製剤としても有用である。このプロセスにおいて、タンパク質は、当技術分野で公知の方法を使用して、セファデックス樹脂または濾紙などの適切な支持体上に固定化される。タンパク質は、競合結合アッセイ、直接および間接サンドイッチアッセイ、および免疫沈降アッセイのような既知のアッセイ方法において使用できる(Zola、「Monoclonal Antibodies:A Manual of Techniques」、147~158頁(CRC Press,Inc.、1987年))。典型例
治療用製剤および投与様式
本発明は、記載のFN3ドメインに融合された治療薬部分を投与するための方法を提供し、ここで、治療薬部分の半減期は、記載のFN3ドメインに融合された場合に延長される。融合コンストラクトの投与のための技術および投薬量は、記載のFN3ドメインに融合された治療薬部分のタイプおよび治療される特定の状態に応じて変化するが、当業者は容易に決定することができる。一般に、規制当局は、治療薬として使用されるタンパク質試薬が、許容可能に低いレベルの発熱物質を含むように製剤化されることを要求する。したがって、治療用製剤は、実質的にパイロジェンを含まないか、または少なくとも適切な規制当局(例えば、FDA)によって決定された許容可能なレベル以下のパイロジェンを含むという点で、一般に他の製剤と区別されるであろう。特定の実施形態において、記載のFN3ドメインおよびそれらの融合分子の医薬製剤は、例えば、pH4.0~7.0で1~20mMのコハク酸、2~10%のソルビトール、および1~10%のグリシンを含む。例示的な実施形態では、記載のFN3ドメインおよびそれらの融合分子の医薬製剤は、例えば、pH6.0で10mMのコハク酸、8%のソルビトール、および5%のグリシンを含む。
いくつかの実施形態において、記載のFN3ドメインおよびそれらの融合物は、哺乳動物、特にヒトにとって薬学的に許容可能である。「薬学的に許容される」ポリペプチドは、有意な医学的悪影響なしに動物に投与されるポリペプチドを指す。本明細書に開示される薬学的に許容されるFN3ドメインおよびその融合物の例は、インテグリン結合ドメイン(RGD)を欠いたFN3ドメイン、および本質的にエンドトキシンを含まない、またはエンドトキシンレベルが非常に低い組成物を含む。
治療用組成物は、薬学的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤とともに、単位剤形で投与することができる。非限定的な例として、投与は非経口(例えば、静脈内、皮下)、経口、または局所でありうる。組成物は、経口投与用のピル、錠剤、カプセル、液体、もしくは徐放性錠剤の形態;静脈内、皮下もしくは非経口投与用の液体;または、局所投与用のゲル、ローション、軟膏、クリーム、もしくはポリマーもしくは他の徐放性ビヒクルであってもよい。
製剤を製造するための当技術分野でよく知られている方法は、例えば、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy」(第20版、A.R.Gennaro AR.編、2000年、Lippincott Williams & Wilkins、ペンシルベニア州フィラデルフィア)に見出される。非経口投与用の製剤は、例えば、賦形剤、滅菌水、生理食塩水、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレングリコール、植物由来の油、または硬化ナフタレンを含んでいてもよい。生体適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、またはポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマーを使用して、化合物の放出を制御することができる。ナノ粒子製剤(例えば、生分解性ナノ粒子、固体脂質ナノ粒子、リポソーム)を使用して、化合物の生体内分布を制御してもよい。他の潜在的に有用な非経口送達系は、エチレン酢酸ビニル共重合体粒子、浸透圧ポンプ、埋め込み型注入系、およびリポソームを含む。製剤中の化合物の濃度は、投与される薬物の投与量および投与経路を含む数多くの要因に応じて変化する。
ポリペプチドは、場合により、製薬業界で一般的に使用されている非毒性の酸付加塩または金属錯体のような薬学的に許容される塩として投与してもよい。酸付加塩の例は、酢酸、乳酸、パモ酸、マレイン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、安息香酸、パルミチン酸、スベリック酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、またはトリフルオロ酢酸などのような有機酸;タンニン酸、カルボキシメチルセルロースなどのような高分子酸;および塩酸、臭化水素酸、硫酸リン酸などのような無機酸を含む。金属錯体は、亜鉛、鉄などを含む。一例では、ポリペプチドは、熱安定性を高めるために酢酸ナトリウムの存在下で製剤化される。
経口使用のための製剤は、非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合物中に有効成分を含有する錠剤を含む。これらの賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤または充填剤(例えば、スクロースおよびソルビトール)、潤滑剤、流動促進剤、および抗接着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、水素化植物油、またはタルク)でありうる。
経口使用のための製剤はまた、チュアブル錠として、または有効成分が不活性固体希釈剤と混合されるハードゼラチンカプセルとして、または有効成分が水もしくは油性媒体と混合されるソフトゼラチンカプセルとしても提供されうる。
治療上有効な用量とは、治療効果を生じる、それが投与される用量を指す。正確な用量は、治療される障害に依存し、既知の技術を使用して当業者によって確認される。一般に、FN3ドメイン融合物は、1日あたり約0.01μg/kgから約50mg/kg、好ましくは1日あたり0.01mg/kgから約30mg/kg、最も好ましくは1日あたり0.1mg/kgから約20mg/kgで投与される。ポリペプチドは、毎日(例えば、1日1回、2回、3回、もしくは4回)または、より少ない頻度(例えば、1日おきに1回、週に1回もしくは2回、または毎月)で与えられる。さらに、当技術分野で知られているように、年齢ならびに体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与時間、薬物相互作用、および疾患の重症度についての調整が必要な場合があるが、当業者によるルーチン的な実験によって確かめられるであろう。
ヒト血清アルブミンを検出するためのキット
本明細書で提供されるのは、生物学的試料中のヒト血清アルブミンを検出するためのキットである。これらのキットは、1つまたはそれ以上の本明細書に記載の血清アルブミン結合性FN3ドメイン、およびキットの使用説明書を含む。
提供される血清アルブミン結合性FN3ドメインは、溶液中にあるか;凍結乾燥されているか;基質、担体、もしくはプレートに固定されているか;または検出可能に標識されたものであってもよい。
記載のキットはまた、本明細書に記載された方法を実行するために有用な追加の構成要素を含んでいてもよい。例として、キットは、対象から試料を取得するための手段、対照もしくは参照試料、例えば、ゆっくりと進行する癌を有する対象および/または癌を有さない対象からの試料、1つまたはそれ以上の試料コンパートメント、および/または本発明の方法および組織特異的な対照もしくは標準の性能を説明する教材を含んでいてもよい。
血清アルブミンのレベルを決定するための手段は、例えば、血清アルブミンのレベルを決定するためのアッセイで使用するためのバッファーまたは他の試薬をさらに含むことができる。説明書は、例えば、アッセイを実行するための印刷された説明書および/または血清アルブミンのレベルを評価するための説明書であり得る。
記載のキットは、対象から試料を単離するための手段も含みうる。これらの手段は、対象から流体または組織を取得するために使用することができる機器または試薬の1つまたはそれ以上のアイテムを含むことができる。対象から試料を取得するための手段はまた、血液試料から血清のような血液成分を単離するための手段を含んでいてもよい。好ましくは、キットは、ヒト対象で使用するように設計されている。
本明細書に記載の実施形態は、生物学的試料中のヒト血清アルブミンの存在を検出する方法であって、生物学的試料を本明細書に記載のアルブミン結合性FN3ドメインと接触させること、およびタンパク質に対する生物学的試料の結合を評価することを含む方法に向けられている。
本明細書に記載の実施形態は、ヒト対象における標的分子の半減期を延長する方法であって、本明細書に記載の血清アルブミン結合性FN3ドメインを標的分子に結合させることを含み、それによりヒト対象における標的分子の半減期を延長する方法に向けられている。いくつかの実施形態では、本方法は、コンジュゲートされた分子をヒトに投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、標的分子は、薬物、抗体、ヒト血清アルブミン以外の分子に結合するFN3ドメイン、または毒素である。いくつかの実施形態では、コンジュゲーションはペプチドリンカーである。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、(GS)(配列番号71)、(GGGS)(配列番号72)、(GGGS)(配列番号73)、(AP)(配列番号74)、(AP)(配列番号75)、(AP)10(配列番号76)、(AP)20(配列番号77)およびA(EAAAK)AAA(配列番号78)の配列を含む。
以下の実施例は、以前の開示を補足し、本明細書に記載されている主題のより良い理解を提供するために提供されている。これらの実施例は、説明されている主題を制限するものと見なされるべきではない。本明細書に記載の実施例および実施形態は、例示のみを目的としており、それに照らした様々な修正または変更が当業者には明らかであって、本発明の真の範囲内に含まれるものであり、それから逸脱することなく行うことができることが理解される。
ランダム化されたループを使用したTENCONライブラリの構築
Tencon(配列番号1)は、ヒトテネイシンCからの15個のFN3ドメインのコンセンサス配列から設計された、免疫グロブリン様スカフォールド、フィブロネクチンIII型(FN3)ドメインである(Jacobsら、Protein Engineering,Design,and Selection、25:107~117頁、2012年;米国特許第8278419号)。Tenconの結晶構造は、7つのベータストランドを接続する6つの表面露出ループを示す。これらのループ、または各ループ内の選択された残基は、特異的な標的に結合する新規分子を選択するために使用できるフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインのライブラリを構築するためにランダム化してもよい。
Tencon:
Figure 0007703541000002
Tenconスカフォールドと様々な設計戦略を使用して、様々なライブラリを生成した。一般に、ライブラリTCL1とTCL2が優れたバインダーを生成した。TCL1、TCL2ライブラリの作製については、国際公開第2014081944号パンフレットに詳しく記載されている。
TCL1ライブラリの構築
Tencon(配列番号1)のFGループ、TCL1のみをランダム化するように設計されたライブラリは、cisディスプレイ系で使用するために構築した(Jacobsら、Protein Engineering,Design,and Selection、25:107~117頁、2012年)。この系では、Tacプロモーター、Tenconライブラリコード配列、RepAコード配列、cisエレメント、およびoriエレメントの配列を組み込んだ二本鎖DNAが生成される。In vitroの転写/翻訳系で発現させると、Tencon-RepA融合タンパク質とそれをコードするDNAがcisに結合した複合体が生成される。次に、標的分子に結合する複合体は、以下に説明するように、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって単離および増幅される。
Cisディスプレイで使用するためのTCL1ライブラリの構築は、PCRの連続ラウンドによって達成され、2つの半分に分かれた最終的な直鎖状二本鎖DNA分子を生成した;5’フラグメントはプロモーターおよびTencon配列を含み、3’フラグメントはrepA遺伝子ならびにcisおよびoriエレメントを含む。これらの2つの半分は、全体のコンストラクトを生成するために、制限消化によって組み合わされる。TCL1ライブラリは、TenconのFGループKGGHRSN(配列番号32)にのみランダムなアミノ酸を組み込むように設計した。このライブラリの構築にはNNSコドンが使用され、その結果、20のアミノ酸全てと1つの停止コドンがFGループに組み込まれる可能性がある。TCL1ライブラリは、多様性をさらに高めるために、それぞれが7~12残基の異なるランダム化FGループ長を持つ、6つの別個のサブライブラリを含んでいる。
TCL1ライブラリ(配列番号2)
Figure 0007703541000003
式中、
、X、X、X、X、X、Xは、任意のアミノ酸であり;そして
、X、X10、X11およびX12は、任意のアミノ酸であるか、または削除されている
TCL2ライブラリの構築
TenconのBCループとFGループの両方がランダム化され、各位置におけるアミノ酸の分布が厳密に制御されているTCL2ライブラリを構築した。表2は、TCL2ライブラリ中の所望のループ位置におけるアミノ酸分布を示している。設計されたアミノ酸分布には2つの目的があった。第1に、ライブラリは、Tenconの結晶構造の分析に基づいて、および/またはホモロジーモデリングから、Tenconのフォールディングと安定性に構造的に重要であると予測された残基への偏りを有していた。例えば、位置29は、この残基がTenconの折り畳みの疎水性コアに埋め込まれているため、疎水性アミノ酸のサブセットのみに固定した。設計の第2の層は、アフィニティーの高いバインダーを効率的に生成するために、抗体の重鎖HCDR3に優先的に見られる残基に向けてアミノ酸分布に偏りを持たせることを含んでいた(Birtalanら、J Mol Biol 377:1518~28頁、2008年;Olsonら、Protein Sci 16:476~84頁、2007年)。この目標に向け、表2の「設計された分布」は、以下の分布を指している:6%のアラニン、6%のアルギニン、3.9%のアスパラギン、7.5%のアスパラギン酸、2.5%のグルタミン酸、1.5%のグルタミン、15%のグリシン、2.3%のヒスチジン、2.5%のイソロイシン、5%のロイシン、1.5%のリジン、2.5%のフェニルアラニン、4%のプロリン、10%のセリン、4.5%のスレオニン、4%のトリプトファン、17.3%のチロシン、および4%のバリン。この分布には、メチオニン、システイン、および終止コドンは含まれていない。
TCL2ライブラリ(配列番号3)
Figure 0007703541000004
式中、
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Phe、Ile、Leu、ValまたはTyrであり;
は、Asp、GluまたはThrであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
10は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
11は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
12は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
13は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
14は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;そして
15は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValである。
Figure 0007703541000005
その後、これらのライブラリは、野生型Tenconと比較した置換E11R/L17A/N46V/E86I(Tencon27;配列番号4)を組み込んだ安定化Tenconフレームワーク(米国特許第8569227号)上でのライブラリの構築、ならびにBCおよびFGループにおけるランダム化位置の変更を含む、種々の方法により改良された。Tencon27は、国際公開第2013049275号パンフレットに記載されている。これから、TenconのFGループのみ(ライブラリTCL9)、またはBCループとFGループの組み合わせ(ライブラリTCL7)をランダム化するように設計された新しいライブラリを生成した。これらのライブラリは、cisディスプレイ系で使用するために構築した(Odegripら、Proc Natl Acad Sci USA 101:2806~2810頁、2004年)。この設計の詳細を以下に示す:
安定化Tencon(Tencon27)(配列番号4)
Figure 0007703541000006
TCL7(ランダム化されたFGおよびBCループ)(配列番号5)
Figure 0007703541000007
式中、
、X、X、X、X、X、X10、X11、X12、X13、X14、X15およびX16は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、WまたはY;であり、そして
、X、X、X17、X18およびX19は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、W、Yであるか、または削除されている。
TCL9(ランダム化されたFGループ)(配列番号6)
Figure 0007703541000008
、X、X、X、X、XおよびXは、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、WまたはYであり;そして
、X、X10、X11およびX12は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、W、Yであるか、または削除されている。
ライブラリ構築では、ライブラリのアミノ酸分布を制御し、終止コドンを排除するために、ランダム化されたBCループ(長さ6~9の位置)またはFGループ(長さ7~12の位置)をコードするDNAフラグメントをSlonomicsテクノロジー(Sloning Biotechnology GmbH)を使用して合成した。BCループまたはFGループのいずれかをランダム化する2つの異なるDNA分子セットを個別に合成し、後にPCRを用いて組み合わせて完全なライブラリ産物を生成した。
FGループライブラリの構築(TCL9)
5’Tacプロモーターとそれに続く、FGループ内のランダム化されたコドンを除いてTenconの完全な遺伝子配列からなる合成DNA分子のセットを生成した(配列番号26~31)。FGループのランダム化では、システインとメチオニンを除く全てのアミノ酸を同じ割合でコード化した。多様化させた部分の長さは、それらがFGループ内において7、8、9、10、11、または12アミノ酸をコードするようなものである。各長さのバリエーションのサブライブラリを2μgのスケールで個別に合成し、その後、オリゴSloning-FOR(配列番号9)およびSloning-Rev(配列番号10)を使用したPCRによって増幅した。
ライブラリの3’フラグメントは、PspOMI制限部位、repA遺伝子のコード領域、ならびにcisおよびoriエレメントを含む、提示のための要素を含む一定のDNA配列である。このフラグメントを増幅するために、プラスミド(pCR4Blunt)(Invitrogen)をテンプレートとしてM13 ForwardおよびM13 Reverseプライマーを使用してPCR反応を実行した。得られたPCR産物をPspOMIで一晩消化し、ゲルで精製した。ライブラリDNAの5’部分を、repA遺伝子を含む3’DNAに連結するために、NotIおよびPspOMI酵素とT4リガーゼの存在下、37℃で一晩、2pmol(約540ngから560ng)の5’DNAを等モル(約1.25μg)の3’repA DNAに連結させた。連結されたライブラリ産物をオリゴPOP2250(配列番号11)およびDigLigRev(配列番号12)を用いた12サイクルのPCRを使用して増幅した。各サブライブラリについて、12回のPCR反応から得られたDNAを組み合わせて、Qiagenスピンカラムで精製した。TCL9の各サブライブラリの収量は32~34μgの範囲であった。
FG/BCループライブラリ(TCL7)の構築
TCL7ライブラリは、ランダム化されたTencon BCおよびFGループを備えたライブラリを提供する。このライブラリでは、長さが6~9アミノ酸のBCループが、長さが7~12アミノ酸のランダム化されたFGループと組み合わせ的に混合された。合成TenconフラグメントBC6、BC7、BC8、およびBC9(配列番号13~16)は、BCループが6、7、8、または9個のランダム化されたアミノ酸で置換されるように、残基VXを含むそこまでのタンパク質のN末端部分をコードするTencon遺伝子を含むように作成した。これらのフラグメントは、L17A、N46V、およびE83I変異(CEN5243)が発見される前に合成されたが、これらの変異は、以下に記載する分子生物学工程において導入された。このフラグメントをランダム化されたFGループをコードするフラグメントと組み合わせるために、以下の工程を実行した。
まず、Tacプロモーターおよびアミノ酸A17(130mer-L17A、配列番号17)をコードするヌクレオチドまでのTenconの5’配列をコードするDNAフラグメントをオリゴPOP2222ext(配列番号18)およびLS1114(配列番号19)を使用したPCRによって生成した。これは、ライブラリ(CEN5243)中にL17A変異を含めるために行った。次に、ランダム化されたBCループを含むTencon残基R18~V75をコードするDNAフラグメントを、テンプレートとしてBC6、BC7、BC8、またはBC9を使用し、オリゴLS1115(配列番号20)およびLS1117(配列番号21)を使用して、PCRによって増幅した。このPCR工程は、3’末端にBsaIサイトを導入した。続いて、プライマーとしてオリゴPOP2222extとLS1117を使用したオーバーラップPCRによって、これらのDNAフラグメントを結合した。その結果生じる240bpのPCR産物をプールし、QiagenPCR精製キットにより精製した。精製したDNAをBsaI-HFで消化し、ゲルで精製した。
BsaI制限部位とN46VおよびE86I変異(CEN5243)を組み込むために、FG7(配列番号31)、FG8(配列番号30)、FG9(配列番号29)、FG10(配列番号28)、FG11(配列番号27)、およびFG12(配列番号26)をテンプレートとして用いて、オリゴヌクレオチドSDG10(配列番号22)およびSDG24(配列番号23)によって、PCRによりFGループをコードするフラグメントを増幅した。
消化されたBCフラグメントとFGフラグメントは、3方向連結を使用して1つの工程で一緒に連結させた。各連結反応が2つのBCループ長と2つのFGループ長を組み合わせる、16の可能な組み合わせで4つの連結反応を設定した。各連結は、約300ngの総BCフラグメントと300ngのFGフラグメントを含んでいた。次に、これら4つの連結プールを、オリゴPOP2222(配列番号24)およびSDG28(配列番号25)を用いたPCRによって増幅した。次に、7.5μgの各反応生成物をNot1で消化し、Qiagen PCR精製カラムで浄化した。このDNAの5.2μgをPspOMIで消化した等モル量のRepA DNAフラグメント(約14μg)に連結し、オリゴPOP2222を使用したPCRによって生成物を増幅した。
代替的な結合表面を有するTENCONライブラリの生成
特定のライブラリ設計においてランダム化される残基の選択は、生成される相互作用表面の全体的な形状を決定する。BC、DE、およびFGループがランダム化されたライブラリからマルトース結合タンパク質(MBP)に結合するために選択されたスカフォールドタンパク質を含むFN3ドメインのX線結晶構造解析は、MBPの活性部位にフィットする大きく湾曲した界面を有することが示された(Koideら、Proc Natl Acad Sci USA 104:6632~6637頁、2007年)。対照的に、MBPに結合するように選択されたアンキリンリピートスカフォールドタンパク質は、はるかに平面的な相互作用表面を有し、活性部位から離れたMBPの外表面に結合することが見出された(Binzら、Nat Biotechnol 22:575~582頁、2004年)。これらの結果は、スカフォールド分子の結合表面の形状(湾曲対平坦)が、どのような標的タンパク質またはそれらの標的タンパク質上の特定のエピトープがスカフォールドによって効果的に結合できるかを決定しうることを示唆している。タンパク質結合のためにFN3ドメインを含むタンパク質スカフォールドを改変することに関する公表された取り組みは、標的結合のために隣接するループを改変することに依存しており、したがって湾曲した結合表面を生成する。このアプローチは、そのようなスカフォールドによってアクセス可能な標的およびエピトープの数を制限しうる。
Tenconおよび他のFN3ドメインは、分子の反対側の面に位置する2セットのCDR様ループを含んでおり、第1のセットは、BC、DE、およびFGループによって形成され、第2のセットはAB、CD、およびEFループによって形成される。2セットのループは、FN3構造の中心を形成するベータストランドによって分離されている。Tenconの画像を90度回転させると、他方の表面を視覚化できる。このわずかに凹状の表面は、CDおよびFGループと2つの逆平行ベータストランド、CおよびFベータストランドによって形成され、ここではC-CD-F-FG表面と呼ばれる。C-CD-F-FG表面は、表面を形成する残基のサブセットをランダム化することにより、タンパク質スカフォールド相互作用表面のライブラリを設計するためのテンプレートとして使用できる。ベータストランドは、残基の側鎖が1つおきにタンパク質の表面に露出する繰り返し構造を有している。したがって、ベータストランドの表面に露出した残基の一部または全てをランダム化することによって、ライブラリを作成できる。ベータストランドの適切な残基を選択することにより、Tenconスカフォールドの固有の安定性の損失が最小限に抑えられ、他のタンパク質との相互作用のための独特なスカフォールド表面が提供されるべきである。
ライブラリTCL14(配列番号7)は、Tencon27スカフォールド(配列番号4)中に設計された。
このライブラリを構築するために使用された方法の完全な記載は、米国特許出願公開第2013/0226834号に記載されている。
TCL14ライブラリ(配列番号7):
Figure 0007703541000009
式中、
、X、X、X、X、X、X10、X11、X12およびX13は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、またはMである。
Tencon27のC-CD-F-FG表面を形成する2つのベータストランドは、ランダム化され得る合計9つの表面露出残基、Cストランド:S30、L32、Q34、Q36;Fストランド:E66、T68、S70、Y72、およびV74を有しており、一方、CDループには6つの潜在的な残基:S38、E39、K40、V41、G42、およびE43があり、そしてFGループには7つの潜在的な残基:K75、G76、G77、H78、R79、S80、およびN81がある。22残基全てがランダム化された場合、ライブラリの理論上のサイズが大きくなるため、TCL14の設計に含めるために、選抜された残基を選択した。
Tencon中の13の位置をランダム化のために選択した:CストランドのL32、Q34およびQ36、CDループのS38、E39、K40およびV41、FストランドのT68、S70およびY72、FGループのH78、R79、およびN81。CおよびFストランドにおいて、S30およびE66は、CDおよびFGループのすぐ先にあり、明らかにC-CD-F-FG表面の一部ではないように見えるため、ランダム化しなかった。CDループでは、グリシンは柔軟性を提供し、ループ領域において役立つことができ、また、E43は表面の接合部にあることから、G42とE43はランダム化しなかった。FGループでは、K75、G76、G77、およびS80が除外された。グリシンは上記の理由で除外されたが、結晶構造を注意深く検討したところ、S80がコアと重要な接触を形成し、安定なFGループを形成するのを助けることが明らかになった。K75は、C-CD-F-FG表面の表面とは反対側を向いており、ランダム化の候補としてはあまり魅力的でなかった。上記の残基は元のTCL14設計ではランダム化されていなかったが、それらを後続のライブラリ設計に含めて、de novoセレクション、または例えば、選択したTCL14標的に固有のヒットに対するアフィニティー成熟ライブラリのための追加の多様性を提供することができる。
TCL14の生成に続いて、同様の設計の3つの追加のTenconライブラリを生成した。これらの2つのライブラリ、TCL19、TCL21、およびTCL23は、TCL14と同じ位置でランダム化されているが(上記を参照)、これらの位置において生じるアミノ酸の分布は変更されている(表3)。TCL19およびTCL21は、システインとメチオニンのみを除く18個の天然アミノ酸が全ての位置に均等に分布するように設計されている(それぞれ5.55%)。TCL23は、表2に記載されているように、各ランダム化位置が機能的抗体のHCDR3ループにおいて見られるアミノ酸分布に近似するように設計した(Birtalanら、J Mol Biol 377:1518~1528頁、2008年)。TCL21ライブラリと同様に、システインとメチオニンは除外した。
他のライブラリの潜在的な標的結合表面を拡大するために、第3の追加のライブラリを構築した。このライブラリ、TCL24では、ライブラリTCL14、TCL19、TCL21、およびTCL23と比較して、4つの追加のTencon位置をランダム化した。これらの位置は、DストランドからのN46とT48、およびGストランドからのS84とI86を含む。位置46、48、84、および86は、これらの残基の側鎖がベータストランドDおよびGから表面に露出し、CおよびFストランドのランダム化された部分に構造的に隣接しており、標的タンパク質への結合のためにアクセス可能な表面積が増加するため、特に選択した。TCL24の各位置で使用されるアミノ酸分布は、表3でTCL19およびTCL21について説明されているものと同じである。
TCL24ライブラリ(配列番号8)
Figure 0007703541000010
式中、
、X、X、X、X、X、X10、X11、X12およびX13は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、VまたはWである。
Figure 0007703541000011
TCL21、TCL23、およびTCL24ライブラリの生成
TCL21ライブラリは、アミノ酸分布を制御するためにColibraライブラリテクノロジー(Isogenica)を用いて作成した。TCL19、TCL23、およびTCL24遺伝子フラグメントは、アミノ酸分布を制御するためにSlonomicsテクノロジー(Morphosys)を使用して作成した。ループライブラリについて上述したように、CISディスプレイ系(Odegripら、Proc Natl Acad Sci USA 101:2806~2810頁、2004年)を用いたセレクションに使用するために、最初の合成に続いてPCRを用いて各ライブラリを増幅し、その後、RepA用遺伝子への連結を行った。
ヒト血清アルブミンと結合するフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインのセレクション
ライブラリスクリーニング
TCL14、TCL19、TCL21、TCL23、およびTCL24ライブラリからヒト血清アルブミン結合性ドメインを選択するためにcisディスプレイを使用した。組換えヒトおよびカニクイザル血清アルブミンおよびヒトアルブミンドメインII(Albumin Biosciences)を標準的な方法を使用してビオチン化し、パニングに使用した。In vitro転写および翻訳(ITT)のために、総容量50μLの0.1mM完全アミノ酸、1×S30プレミックス成分、および15μLのS30抽出物(Promega)とともに3μgのライブラリDNAを30℃でインキュベートした。1時間後、375μLのブロッキング溶液(0.1%カゼイン(Thermo Fisher、イリノイ州ロックフォード)、100mg/mlニシン精子DNA(Promega、ウィスコンシン州マディソン)、1mg/mLヘパリン(Sigma-Aldrich、ミズーリ州セントルイス))を加え、反応物を氷上で15分間インキュベートした。セレクションのために、ビオチン化した抗原を400nM(ラウンド1)、200nM(ラウンド2および3)および100nM(ラウンド4および5)の濃度で添加した。ニュートラアビジン磁気ビーズ(Thermo Fisher、イリノイ州ロックフォード)(ラウンド1、3、および5)またはストレプトアビジン磁気ビーズ(Promega、ウィスコンシン州マディソン)(ラウンド2および4)を用いて結合したライブラリメンバーを回収し、未結合のライブラリメンバーは、500μLのPBSTで5~14回、その後500μLのPBSで2回ビーズを洗浄して除去した。アフィニティーが改善されたFN3ドメイン分子を同定するために、追加のセレクションラウンドを行った。簡単に説明すると、ラウンド5からの出力を上記のようにして準備し、以下の変更を有する追加のセレクション反復ラウンドにかけた:ビオチン化抗原とのインキュベーションを1時間から15分に短縮し、ビーズの捕捉を20分から15分に短縮し、bt-HSAは25nM(ラウンド6および7)または2.5nM(ラウンド8および9)に減らし、過剰の非ビオチン化標的タンパク質の存在下でさらに1時間の洗浄を行った。これらの変更の目的は、実質的に低いKをもたらす潜在的により速いオンレートとより遅いオフレートを有するバインダーを同時に選択することであった。
パンニングの後、選択されたFN3ドメインをオリゴTcon6(配列番号33)およびTcon5shortE86I(配列番号34)を用いてPCRにより増幅し、アニーリングによりpET15-LIC中にサブクローニングし、標準的な分子生物学技術を用いて大腸菌内で可溶発現させるためにBL21-GOLD(DE3)細胞(Agilent、カリフォルニア州サンタクララ)を形質転換した。単一のクローンを選び取り、37℃の96ディープウェルプレート中、アンピシリンを含む1mLのLBで飽和状態まで増殖させた。翌日、25μLを96ディープウェルプレート中の新鮮な1mLのLB-Amp培地に移し、37℃で2時間培養した。IPTGを1mMの最終濃度で添加し、タンパク質発現を30℃で16時間誘導した。遠心分離によって細胞を回収した後、0.2mg/mLの最終濃度でニワトリ卵白リゾチーム(Sigma-Aldrich、ミズーリ州セントルイス)を添加したBugbuster HT(EMD Chemicals、ニュージャージー州ギブズタウン)により溶解した。細菌溶解物を遠心分離によって清澄化し、上清を新しい96ディープウェルプレートに移し、ELISAによって標的タンパク質への結合について試験した。
ヒト血清アルブミンと結合するFN3ドメインのセレクション
ヒト血清アルブミンバインダーを同定するために、選択されたパンニング出力からの個々のクローンに対して酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を実施した。Maxisorpプレート(Nunc、イリノイ州ロチェスター)を5μgのHSA、カニクイザルSAまたは5μg/mlのFcで一晩コーティングし(Sigma-Aldrich、ミズーリ州セントルイス)、0.05%のTween-20(TBST)を含むTris緩衝生理食塩水、pH7.4で洗浄し、Starting Block T20(Thermo Fisher、イリノイ州ロックフォード)を使用してブロッキングした。清澄化された細菌溶解物(上記)を、コーティングされたHSA、cSAおよびFcプレートのウェルにアプライした。プレートを1時間インキュベートし、TBSTで洗浄し、Molecular Devices M5プレートリーダーを使用して、結合したセンチリンを抗V5タグ抗体およびPOD化学発光基質(Roche、インディアナ州インディアナポリス)で検出した。ヒットは、Fcの結合シグナルに対して>10のヒトおよびカニクイザル血清アルブミンの結合シグナルとして定義した。
1つのFN3ドメイン、B7は、以下の表4に示されるように、ヒトおよびカニクイザルアルブミンに対して、ならびにヒトアルブミンのドメインIIに対して有意な結合を示した。ヒトSAへの結合に重要な残基を、推定上の結合部位の各残基が個別にアラニンに変異しているバリアントを調製することによってさらに特徴付けた。表5は、ドメインIIに結合するFN3ドメインおよびアラニンバリアントの完全なアミノ配列を示している。配列番号51をH9の配列(配列番号70)と比較したところ、カニクイザルにおける半減期が有意に増加していることが見出された。これは予想外であった。
Figure 0007703541000012
Figure 0007703541000013
Figure 0007703541000014
小スケールでの発現と精製はヒト血清アルブミンと結合するFN3ドメインを同定した
選抜FN3ドメインのクローンを選び取り、100μg/mLのアンピシリンを補充した1mLルリアブロス(LB)(LB-Amp培地)中、96ディープウェルプレートにおいて37℃で飽和まで増殖させた。翌日、25μLを24ディープウェルプレート中の新鮮な5mLのLB-Amp培地に移し、37℃で2時間培養した。IPTGを1mMの最終濃度で添加し、タンパク質発現を30℃で16時間誘導した。細胞を遠心分離により回収し、0.2mg/mL最終濃度でニワトリ卵白リゾチーム(Sigma-Aldrich、ミズーリ州セントルイス)を添加したBugbuster HT(EMD Chemicals、ニュージャージー州ギブズタウン)により溶解した。細菌溶解物を遠心分離によって清澄化し、上清を新しい96ディープウェルプレートに移した。Hisタグを付けたFN3ドメインは、96ウェルNi-NTAマルチトラッププレートを使用して、メーカーの推奨(GE Lifesciences、ニュージャージー州ピスカタウェイ)に従って精製した。
サイズ排除クロマトグラフィー分析
サイズ排除クロマトグラフィーを用いて、ヒト血清アルブミンと結合するFN3ドメインの凝集状態を決定した。各精製FN3ドメインの一定分量(10μL)を、PBS pH7.4の移動相中、流速0.3mL/分でSuperdex 75 5/150カラム(GE Healthcare)に注入した。カラムからの溶出は、280nmにおける吸光度によってモニターした。SECによって高レベルの凝集を示したFN3ドメインは、さらなる分析から除外した。
ヒト血清アルブミン結合性FN3ドメインの特徴付け
ヒト血清アルブミン-FN3ドメイン複合体の免疫沈降
バインダーの機能性を評価するために、正常な血清中の内在性アルブミンと複合体化する能力について、選択したFN3ドメインを試験した。これを決定する方法は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第15/611296号中に提供されている。ほとんどの配列は、置換を有するものでさえ、アルブミンと結合してプルダウンすることが見出された。特定の位置は、アラニン置換を許容しない場合があるが、これらの位置における他の置換は、アルブミン相互作用を排除することなく行われうる。結果を表6に示す。
Figure 0007703541000015
FN3タンパク質はまた、ELISAアッセイにおいて、固定化されたヒトまたはカニクイザルのアルブミンに結合するそれらの能力を決定するために試験された。667nMのB7およびB7バリアントのヒトまたはカニクイザルのアルブミンへの結合を表7に示す。陰性対照は野生型Tenconである。
Figure 0007703541000016
カニクイザルにおけるアルブミン結合性FN3ドメインの薬物動態:
B7およびH9を用いてin vivo試験を実施した。静脈内(IV)ボーラス注射によって5mg/kgの用量のB7またはH9のいずれかをカニクイザルに投与した。投与の方法およびタンパク質の濃度を決定するための方法は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第15/611296号に記載の方法に従って決定した。図1および2は、B7またはALB40と呼ばれるアルブミンFN3ドメインの半減期の増加を含む薬物動態を示している。
配列情報
配列番号1=元のTencon配列
Figure 0007703541000017
配列番号2=TCL1ライブラリ
Figure 0007703541000018
式中、
、X、X、X、X、X、Xは、任意のアミノ酸であり;そして
、X、X10、X11およびX12は、任意のアミノ酸であるか、または削除されている。
配列番号3=TCL2ライブラリ
Figure 0007703541000019
式中、
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
は、Phe、Ile、Leu、ValまたはTyrであり;
は、Asp、GluまたはThrであり;
は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
10は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
11は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
12は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
13は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;
14は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValであり;そして
15は、Ala、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrまたはValである。
配列番号4=安定化Tencon(Tencon27)
Figure 0007703541000020
配列番号5=TCL7(FGおよびBCループ)
Figure 0007703541000021
式中、
、X、X、X、X、X、X10、X11、X12、X13、X14、X15およびX16は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、WまたはYであり;そして
、X、X、X17、X18およびX19は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、W、Yであるか、または削除されている。
配列番号6=TCL9(FGループ)
Figure 0007703541000022
式中、
、X、X、X、X、XおよびXは、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、WまたはYであり;そして
、X、X10、X11およびX12は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、W、Yであるか、または削除されている。
配列番号7=TCL14ライブラリ
Figure 0007703541000023
式中、
、X、X、X、X、X、X10、X11、X12およびX13は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、またはMである。
配列番号8=TCL24ライブラリ
Figure 0007703541000024
式中、
、X、X、X、X、X、X10、X11、X12、X13は、A、D、E、F、G、H、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、VまたはWである。
配列番号9=Sloning-FOR
Figure 0007703541000025
配列番号10=Sloning-REV
Figure 0007703541000026
配列番号11=POP2250
Figure 0007703541000027
配列番号12=DigLigRev
Figure 0007703541000028
配列番号13=BC9
Figure 0007703541000029
配列番号14=BC8
Figure 0007703541000030
配列番号15=BC7
Figure 0007703541000031
配列番号16=BC6
Figure 0007703541000032
配列番号17=130mer-L17A
Figure 0007703541000033
配列番号18=POP222ext
Figure 0007703541000034
配列番号19=LS1114
Figure 0007703541000035
配列番号20=LS1115
Figure 0007703541000036
配列番号21=LS1117
Figure 0007703541000037
配列番号22=SDG10
Figure 0007703541000038
配列番号23=SDG24
Figure 0007703541000039
配列番号24=POP2222
Figure 0007703541000040
配列番号25=SDG28
Figure 0007703541000041
配列番号26=FG12
Figure 0007703541000042
配列番号27=FG11
Figure 0007703541000043
配列番号28=FG10
Figure 0007703541000044
配列番号29=FG9
Figure 0007703541000045
配列番号30=FG8
Figure 0007703541000046
配列番号31=FG7
Figure 0007703541000047
配列番号32 TenconのFGループ
Figure 0007703541000048
配列番号33=Tcon6
Figure 0007703541000049
配列番号34=Tcon5E86Ishort
Figure 0007703541000050
配列番号35 元のTenconのCストランド
Figure 0007703541000051
配列番号36 ALB-E05のCストランド
Figure 0007703541000052
配列番号37 ALB-E07のCストランド
Figure 0007703541000053
配列番号38 ALB-H9のCストランド
Figure 0007703541000054
配列番号39 元のTenconのCDループ
Figure 0007703541000055
配列番号40 ALB-E05のCDループ
Figure 0007703541000056
配列番号41 ALB-E07のCDループ
Figure 0007703541000057
配列番号42 ALB-H9のCDループ
Figure 0007703541000058
配列番号43 元のTenconのFストランド
Figure 0007703541000059
配列番号44 ALB-E05のFストランド
Figure 0007703541000060
配列番号45 ALB-E07のFストランド
Figure 0007703541000061
配列番号46 ALB-H9のFストランド
Figure 0007703541000062
配列番号47 元のTenconのFGループ
Figure 0007703541000063
配列番号48 ALB-E05のFGループ
Figure 0007703541000064
配列番号49 ALB-E07のFGループ
Figure 0007703541000065
配列番号50 ALB-H9のFGループ
Figure 0007703541000066
B7-配列番号51
Figure 0007703541000067
A10V 配列番号52
Figure 0007703541000068
A10V、N33A 配列番号53
Figure 0007703541000069
A10V、A35S 配列番号54
Figure 0007703541000070
A10V、W37A 配列番号55
Figure 0007703541000071
A10V、P39A 配列番号56
Figure 0007703541000072
A10V、G40A 配列番号57
Figure 0007703541000073
A10V、I41A 配列番号58
Figure 0007703541000074
A10V、G42A 配列番号59
Figure 0007703541000075
A10V、W47A 配列番号60
Figure 0007703541000076
A10V、R49A 配列番号61
Figure 0007703541000077
A10V、K69A 配列番号62
Figure 0007703541000078
A10V、W71A 配列番号63
Figure 0007703541000079
A10V、H73A 配列番号64
Figure 0007703541000080
A10V、A79S 配列番号65
Figure 0007703541000081
A10V、S80A 配列番号66
Figure 0007703541000082
A10V、P82A 配列番号67
Figure 0007703541000083
A10V、I85A 配列番号68
Figure 0007703541000084
A10V、R87A 配列番号69
Figure 0007703541000085
配列番号70 ALB-H9
Figure 0007703541000086
配列番号71 (GS)
Figure 0007703541000087
配列番号72 (GGGS)
Figure 0007703541000088
配列番号73 (GGGGS)
Figure 0007703541000089
配列番号74 (AP)
Figure 0007703541000090
配列番号75 (AP)
Figure 0007703541000091
配列番号76 (AP)10
Figure 0007703541000092
配列番号77 (AP)20
Figure 0007703541000093
配列番号78 A(EAAAK)AAA
Figure 0007703541000094
配列番号79 ヒト血清アルブミン
Figure 0007703541000095
配列番号80 カニクイザル血清アルブミン
Figure 0007703541000096
配列番号81 テネイシンC(TN3)
Figure 0007703541000097
配列番号82 Fibcon
Figure 0007703541000098
配列番号83 FN10
Figure 0007703541000099

Claims (30)

  1. ヒト血清アルブミンに結合するFN3ドメインタンパク質であって、配列番号51、52、54、56、57、58、59、61、62、66、67、または69のアミノ酸配列を含む前記FN3ドメインタンパク質、またはヒト血清アルブミンに結合するFN3ドメインタンパク質であって、配列番号51、52、54、56、57、58、59、61、62、66、67、または69のアミノ酸配列に対して少なくとも97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む前記FN3ドメインタンパク質。
  2. 配列番号1の残基位置6、11、22、25、26、52、53、61、または88に対応する少なくとも1つの残基位置にシステイン残基を含む、請求項1に記載のFN3ドメインタンパク質。
  3. FN3ドメインタンパク質のN末端および/またはC末端にシステインをさらに含む、請求項1に記載のFN3ドメインタンパク質。
  4. 配列番号51の位置10に対応する位置に置換を含む、請求項1に記載のFN3ドメインタンパク質。
  5. FN3ドメインタンパク質は、A10V、N33A、A35S、W37A、P39A、G40A、I41A、G42A、W47A、R49A、K69A、W71A、H73A、A79S、S80A、P82A、I85A、またはR87Aの置換を含み、位置は、配列番号51中の位置に対応する、請求項1に記載のFN3ドメインタンパク質。
  6. 配列番号51の10、33、25、37、39、40、41、42、47、49、69、71、73、79、80、82、85、または87の位置に対応する位置に置換を含む、請求項1に記載のFN3ドメインタンパク質。
  7. 置換は、A10V、A10G、A10L、A10I、A10T、またはA10Sである、請求項4に記載のFN3ドメインタンパク質。
  8. 請求項1に記載のFN3ドメインタンパク質であって、FN3ドメインタンパク質が、配列番号51のアミノ酸配列に対して90%同一であるか、または配列番号51のアミノ酸配列と比較した場合に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、もしくは14個の置換を有する、アミノ酸配列を含む、前記FN3ドメインタンパク質。
  9. 別の分子に連結されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質。
  10. 別の分子は、薬物または治療薬、タンパク質、抗体、ポリマー、毒素である、請求項9に記載のFN3ドメインタンパク質。
  11. 別の分子は、ヒトアルブミン以外の分子に結合するFN3ドメインである、請求項9に記載のFN3ドメインタンパク質。
  12. FN3ドメインは、CD71に結合する、請求項11に記載のFN3ドメインタンパク質。
  13. 別の分子に直接連結されている、請求項9~12のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質。
  14. リンカーを介して別の分子に連結されている、請求項9~12のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質。
  15. リンカーは、ペプチドリンカーである、請求項14に記載のFN3ドメインタンパク質。
  16. ペプチドリンカーは、(GS)2(配列番号71)、(GGGS)2(配列番号72)、(GGGGS)5(配列番号73)、(AP)2(配列番号74)、(AP)5(配列番号75)、(AP)10(配列番号76)、(AP)20(配列番号77)またはA(EAAAK)5AAA(配列番号78)の配列を含む、請求項15に記載のFN3ドメインタンパク質。
  17. 請求項1~16のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質をコードする単離されたポリヌクレオチド。
  18. 請求項17に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
  19. 請求項18に記載のベクターを含む、単離された宿主細胞。
  20. FN3ドメインタンパク質を製造する方法であって、FN3ドメインタンパク質が発現されるような条件下で請求項19に記載の単離された宿主細胞を培養することを含む、前記方法。
  21. FN3ドメインタンパク質を精製することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. 請求項1~16のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質と、薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  23. 生物学的試料中のヒト血清アルブミンの存在を検出する方法であって、生物学的試料を
    請求項1~16のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質と接触させること、およびFN3ドメインタンパク質に対する生物学的試料の結合を評価することを含む、前記方法。
  24. 請求項1~16のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質を含むキット。
  25. 第1のFN3ドメインおよび第2のFN3ドメインを含む二重特異性FN3分子であって、第1のFN3ドメインは、請求項1~16のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質を含み、第2のFN3ドメインは、ヒト血清アルブミン以外の標的タンパク質に結合する、前記二重特異性FN3分子。
  26. 請求項25に記載の二重特異性分子を含む医薬組成物。
  27. ヒト対象における標的分子の半減期を延長する方法であって、請求項1~16のいずれか1項に記載のFN3ドメインタンパク質を標的分子にコンジュゲートすることを含み、それによりヒト対象における標的分子の半減期を延長する、前記方法。
  28. 標的分子は、薬物、抗体、ヒト血清アルブミン以外の分子に結合するFN3ドメイン、または毒素である、請求項27に記載の方法。
  29. コンジュゲーションは、ペプチドリンカーである、請求項27または28に記載の方法。
  30. ペプチドリンカーは、(GS)2(配列番号71)、(GGGS)2(配列番号72)、(GGGGS)5(配列番号73)、(AP)2(配列番号74)、(AP)5(配列番号75)、(AP)10(配列番号76)、(AP)20(配列番号77)またはA(EAAAK)5AAA(配列番号78)の配列を含む、請求項29に記載の方法。
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