以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字を付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じて端末装置401、402、及び403のように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、端末装置401、402、及び403を特に区別する必要が無い場合には、単に端末装置40と称する。
また、以下に示す項目順序に従って本開示を説明する。
1.はじめに
2.通信システムの構成
2-1.通信システムの全体構成
2-2.管理装置の構成
2-3.地上局の構成
2-4.衛星局の構成
2-5.端末装置の構成
3.地上局の切り替えについて
3-1.従来のハンドオーバーを適用した場合の課題
3-2.シームレス切り替えをする場合の課題
4.通信システムの基本動作
4-1.初期接続処理
4-2.ランダムアクセス手続き
4-3.送受信処理(Grant Based)
4-4.送受信処理(Configured Grant)
5.地上局の切り替え
5-1.処理の概要
5-2.必要情報の例
5-3.必要情報の通知手段
5-4.切り替え通知
5-5.切り替え通知後の端末装置の処理
5-6.衛星局と地上局間の通知手段
6.シーケンス例
6-1.シーケンス例1
6-2.シーケンス例2
6-3.シーケンス例3
6-4.シーケンス例4
7.変形例
8.むすび
<<1.はじめに>>
LTE(Long Term Evolution)、NR(New Radio)等の無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)が3GPP(3rd Generation Partnership Project)で検討されている。LTE及びNRは、セルラー通信技術の一種であり、基地局がカバーするエリアをセル状に複数配置することで端末装置の移動通信を可能にする。このとき、単一の基地局は複数のセルを管理してもよい。
なお、以下の説明では、「LTE」には、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-A Pro(LTE-Advanced Pro)、及びEUTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)が含まれるものとする。また、NRには、NRAT(New Radio Access Technology)、及びFEUTRA(Further EUTRA)が含まれるものとする。なお、単一の基地局は複数のセルを管理してもよい。以下の説明において、LTEに対応するセルはLTEセルと呼称され、NRに対応するセルはNRセルと呼称される。
NRは、LTEの次の世代(第5世代)の無線アクセス技術(RAT)である。NRは、eMBB(Enhanced Mobile Broadband)、mMTC(Massive Machine Type Communications)及びURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)を含む様々なユースケースに対応できる無線アクセス技術である。NRは、これらのユースケースにおける利用シナリオ、要求条件、及び配置シナリオなどに対応する技術フレームワークを目指して検討されている。
さらに、NRでは、広域カバレッジ、接続安定性などの要求の高まりから、非地上波ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)の検討が開始されている。非地上波ネットワークでは、衛星局や航空機局等の地上局以外の基地局を介して、端末装置に無線ネットワークが提供されることが予定されている。この地上局以外の基地局は、非地上局又は非地上基地局と称される。地上局により提供される無線ネットワークは地上波ネットワーク(TN:Terrestrial Network)と称される。地上波ネットワークと非地上波ネットワークとを同一の無線アクセス方式とすることで、地上波ネットワーク及び非地上波ネットワークの統合的な運用が可能となる。
なお、非地上波ネットワークにおける非静止衛星(例えば、低軌道衛星、中軌道衛星)は上空を高速で移動しており、衛星が接続する地上局(例えば、Gateway)の切り替えが発生する可能性がある。地上局の切り替えが発生した場合、端末と衛星との間の伝搬路が切り替わる。そのため、端末と衛星は効率的に地上局を切り替える手段が必要となる。
非地上局のうち、中軌道衛星、低軌道衛星、HAPS(High Altitude Platform Station)などの無線局は、地上の端末から見て上空を高速で移動するように見える。特に低軌道衛星は上空を高速移動しているので、低軌道衛星が地上に形成するセルも同様に高速で移動している。そのため、衛星が接続する地上局の切り替えが頻繁に発生する可能性がある。端末も衛星及び地上局の再同期を頻繁に行わなければならなくなる可能性がある。こうなると、衛星を介した通信がスムーズ行われない可能性がある。
そこで、本実施形態では以下の手段によりこの問題を解決する。
例えば、本実施形態の通信システムは、端末装置が非静止衛星を介して地上局と通信するBent-pipe(Transparent)型の移動衛星通信システムである。通信システムが備える非静止衛星又は地上局は、端末装置に対して、接続先の地上局の切り替えに必要となる情報(以下、必要情報という。)を切り替え処理前に予め送信する。そして、端末装置は、必要情報に基づいて接続先の地上局を切り替える。
これにより、端末装置は、事前に取得した必要情報に基づいて地上局の切り替えをスムーズに行えるようになるので、通信システムは、高い通信パフォーマンス(例えば、高い接続安定性)を実現できる。
なお、本開示の実施形態において、地上局(地上基地局ともいう。)とは、地上に設置される基地局(中継局を含む。)のことをいう。「地上」は、地上(陸上)のみならず、地中、水上、水中も含む広義の地上である。なお、以下の説明において、「地上局」の記載は、「Gateway」と置き換えてもよい。
以上、本実施形態の概要を述べたが、以下、本実施形態に係る通信システムを詳細に説明する。
<<2.通信システムの構成>>
通信システム1は、Bent-pipe(Transparent)型の移動衛星通信システムである。通信システム1は、LTE、NR等の無線アクセス技術を使ったセルラー通信システムであり、地上の端末装置に対して、衛星局を介した無線通信を提供する。通信システム1が使用する無線アクセス方式は、LTE、NRに限定されず、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、cdma2000(Code Division Multiple Access 2000)等の他の無線アクセス方式であってもよい。
以下、通信システム1の構成を具体的に説明する。
<2-1.通信システムの全体構成>
図1は、本開示の実施形態に係る通信システム1の構成例を示す図である。通信システム1は、管理装置10と、地上局20と、衛星局30と、端末装置40と、を備える。通信システム1は、通信システム1を構成する各無線通信装置が連携して動作することで、ユーザに対し、移動通信が可能な無線ネットワークを提供する。本実施形態の無線ネットワークは、例えば、無線アクセスネットワークとコアネットワークとで構成される。なお、本実施形態において、無線通信装置は、無線通信の機能を有する装置のことであり、図1の例では、地上局20、衛星局30、及び端末装置40が該当する。
通信システム1は、管理装置10、地上局20、衛星局30、及び端末装置40をそれぞれ複数備えていてもよい。図1の例では、通信システム1は、管理装置10として管理装置101、102等を備えており、地上局20として地上局201、202等を備えている、また、通信システム1は、衛星局30として衛星局301、302等を備えており、端末装置40として端末装置401、402、403等を備えている。
図2は、通信システム1が提供する無線ネットワークの一例を示す図である。地上局20(衛星局30)及び基地局60はセルを構成する。セルとは無線通信がカバーされるエリアである。セルは、マクロセル、マイクロセル、フェムトセル、及びスモールセルの何れであってもよい。なお、通信システム1は、単一の基地局(衛星局)で複数のセルを管理するよう構成されていてもよいし、複数の基地局で1つのセルを管理するよう構成されていてもよい。
図2の例では、基地局601、602は地上波ネットワークTN1を構成し、基地局603、604、605は地上波ネットワークTN2を構成する。地上波ネットワークTN1及び地上波ネットワークTN2は、例えば、電話会社等の無線通信事業者により運営されるネットワークである。地上波ネットワークTN1及び地上波ネットワークTN2は、異なる無線通信事業者により運営されてもよいし、同じ無線通信事業者により運営されてもよい。地上波ネットワークTN1と地上波ネットワークTN2とを1つの地上波ネットワークとみなすことも可能である。
地上波ネットワークTN1と地上波ネットワークTN2はそれぞれコアネットワークに接続される。図2の例では、地上波ネットワークTN2を構成する基地局60は、例えば、管理装置101等により構成されるコアネットワークCNに接続される。地上波ネットワークTN2の無線アクセス方式がLTEなのであれば、コアネットワークCNはEPCである。また、地上波ネットワークTN2の無線アクセス方式がNRなのであれば、コアネットワークCNは5GCである。勿論、コアネットワークCNは、EPCや5GCに限られず、他の無線アクセス方式のコアネットワークであってもよい。なお、図2の例では、地上波ネットワークTN1はコアネットワークに接続されていないが、地上波ネットワークTN1はコアネットワークCNに接続されてもよい。また、地上波ネットワークTN1は、コアネットワークCNとは異なる不図示のコアネットワークに接続されてもよい。
コアネットワークCNはゲートウェイ装置や関門交換機等を備え、ゲートウェイ装置を介して公衆ネットワークPNに接続されている。公衆ネットワークPNは、例えば、インターネット、地域IP網、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、等の公衆データネットワークである。ゲートウェイ装置は、例えば、インターネットや地域IP網等に繋がるサーバ装置である。関門交換機は、例えば、電話会社の電話網に繋がる交換機である。管理装置101がゲートウェイ装置や関門交換機としての機能を有していてもよい。
図2に示す衛星局30、50、及び航空機局70は、何れも、衛星局や航空機局等の非地上局である。非地上波ネットワークを構成する衛星局群(又は衛星局)はスペースボーンプラットフォーム(Spaceborne Platform)と称される。また、非地上波ネットワークを構成する航空機局群(又は航空機局)はエアボーンプラットフォーム(Airborne Platform)と称される。図2の例では、衛星局301、302、303がスペースボーンプラットフォームSBP1を構成し、衛星局501がスペースボーンプラットフォームSBP2を構成する。また、航空機局703がエアボーンプラットフォームABP1を構成する。
端末装置40は、地上局と非地上局の双方と通信可能である。図2の例では、端末装置401は、地上波ネットワークTN1を構成する地上局と通信可能である。また、端末装置401は、スペースボーンプラットフォームSBP1、SBP2を構成する非地上局と通信可能である。また、端末装置401は、エアボーンプラットフォームABP1を構成する非地上局とも通信可能である。なお、端末装置401は、他の端末装置40(図2の例では端末装置402)と直接通信可能であってもよい。
衛星局30等の非地上局は、中継局を介して地上波ネットワーク又はコアネットワークと接続可能であってもよい。非地上局は中継局を介さずに非地上局同士で直接通信することも可能である。
中継局は、例えば、航空局や地球局である。航空局は、航空機局と通信を行うために、地上又は地上を移動する移動体に設置された無線局である。また、地球局は、衛星局(宇宙局)と通信するために、地球(空中を含む。)に位置する無線局である。地球局は、大型地球局であってもよいし、VSAT(Very Small Aperture Terminal)等の小型地球局であってもよい。なお、地球局は、VSAT制御地球局(親局、HUB局ともいう。)であってもよいし、VSAT地球局(子局ともいう。)であってもよい。また、地球局は、地上を移動する移動体に設置される無線局であってもよい。例えば、船舶に搭載される地球局として、船上地球局(ESV:Earth Stations on board Vessels)が挙げられる。また、地球局には、航空機(ヘリコプターを含む。)に設置され、衛星局と通信する航空機地球局が含まれていてもよい。また、地球局には、地上を移動する移動体に設置され、衛星局を介して航空機地球局と通信する航空地球局が含まれていてもよい。なお、中継局は、衛星局や航空機局と通信する携帯移動可能な無線局であってもよい。中継局は通信システム1の一部とみなすことが可能である。
スペースボーンプラットフォームSBP1、SBP2を構成する各装置は、端末装置40と衛星通信を行う。衛星通信とは、衛星局と通信装置との無線通信のことである。図3は、通信システム1が提供する衛星通信の概要を示す図である。衛星局は、主に、静止衛星局と低軌道衛星局とに分けられる。
静止衛星局は、高度およそ35786kmに位置し、地球の自転速度と同じ速度で地球を公転する。図3の例であれば、スペースボーンプラットフォームSBP2を構成する衛星局501が静止衛星局である。静止衛星局は地上の端末装置40との相対速度がほぼ0であり、地上の端末装置40からは静止しているかのように観測される。衛星局501は、地球上に位置する端末装置401、403、404等と衛星通信を行う。
低軌道衛星局は、静止衛星局や中軌道衛星局に比べて低い高度で周回する衛星局である。低軌道衛星局は、例えば、高度500kmから2000kmの間に位置する衛星局である。図3の例であれば、スペースボーンプラットフォームSBP1を構成する衛星局302、303が低軌道衛星局である。なお、図3には、スペースボーンプラットフォームSBP1を構成する衛星局として衛星局302と衛星局303の2つしか示されていない。しかしながら、実際には、スペースボーンプラットフォームSBP1を構成する衛星局は、2以上(例えば、数十から数千)の衛星局30によって低軌道衛星コンステレーションが形成されている。低軌道衛星局は、静止衛星局とは異なり、地上の端末装置40との相対速度があり、地上の端末装置40からは移動しているかのように観測される。衛星局302、303はそれぞれセルを構成し、地球上に位置する端末装置401、403、404等と衛星通信を行う。
図4は、非静止衛星が構成するセルの一例を示す図である。図4には、低軌道衛星局である衛星局302が形成するセルC2が示されている。低軌道を周回する衛星局は、地上に所定の指向性を持って地上の端末装置40と通信を行う。例えば、図4に示す角度R1は40°である。図4の場合、衛星局302が形成するセルC2の半径D1は、例えば、1000kmである。低軌道衛星局は、一定の速度をもって移動する。低軌道衛星局が地上の端末装置40に衛星通信を提供することが困難になった場合には、後続の低軌道衛星局(neighbor satellite station)が衛星通信を提供する。図4の例の場合、衛星局302が地上の端末装置40に衛星通信を提供することが困難になった場合は、後続の衛星局303が衛星通信を提供する。なお、上記した角度R1及び半径D1の値はあくまで一例であり上記に限られない。
中軌道、低軌道衛星は、上述の通り上空を非常に高速なスピードで軌道上を移動しており、例えば高度600kmにある低軌道衛星の場合は、7.6km/Sのスピードで軌道上を移動している。低軌道衛星は半径数10km~数100kmのセル(またはビーム)を地上に形成するが、衛星の移動にあわせて地上に形成されたセルも移動するため、地上の端末装置は移動していなくても、ハンドオーバーが必要となる場合がある。例えば、地上に形成されたセル直径が50kmで地上の端末装置が移動していないケースを想定した場合、約6~7秒でハンドオーバーが発生する。
上述したように、端末装置40は非地上波ネットワークを使った無線通信が可能である。また、通信システム1の衛星局30は、非地上波ネットワークを構成する。これにより、通信システム1は、地上波ネットワークがカバーできないエリアに位置する端末装置40へサービスを拡張することが可能になる。例えば、通信システム1は、IoT(Internet of Things)デバイスやMTC(Machine Type Communications)デバイス等の通信装置に対し、パブリックセーフティ通信やクリティカル通信を提供することが可能になる。また、非地上波ネットワークを使用することによりサービス信頼性や復帰性が向上するので、通信システム1は、物理攻撃又は自然災害に対するサービスの脆弱性を低減することが可能になる。また、通信システム1は、飛行機の乗客やドローンなど航空機端末装置へのサービス接続や船や電車などの移動体端末装置へのサービス接続を実現できる。その他、通信システム1は、A/Vコンテンツ、グループ通信、IoTブロードキャストサービス、ソフトウェアダウンロードサービス、緊急メッセージなどの高効率マルチキャストサービス、高効率ブロードキャストサービス等の提供を実現できる。さらに、通信システム1は、地上波ネットワークと非地上波ネットワーク間のトラフィックオフロードも実現できる。これらの実現のため、通信システム1が提供する非地上波ネットワークは、通信システム1が提供する地上波ネットワークと、上位層で運用統合がなされることが望ましい。また、通信システム1が提供する非地上波ネットワークは、通信システム1が提供する地上波ネットワークと、無線アクセス方式が共通であることが望ましい。
なお、図中の装置は、論理的な意味での装置と考えてもよい。つまり、同図の装置の一部が仮想マシン(VM:Virtual Machine)、コンテナ(Container)、ドッカー(Docker)などで実現され、それらが物理的に同一のハードウェア上で実装されてもよい。
また、本実施形態において地上局は、基地局と言い換えることができる。衛星局は、中継局と言い換えることができる。衛星局が基地局としての機能を備えるのであれば、衛星局は、基地局と言い換えることができる。
なお、LTEの基地局は、eNodeB(Evolved Node B)又はeNBと称されることがある。また、NRの基地局は、gNodeB又はgNBと称されることがある。また、LTE及びNRでは、端末装置(移動局、又は端末ともいう。)はUE(User Equipment)と称されることがある。なお、端末装置は、通信装置の一種であり、移動局、移動局、又は端末とも称される。
本実施形態において、通信装置という概念には、携帯端末等の持ち運び可能な移動体装置(端末装置)のみならず、構造物や移動体に設置される装置も含まれる。構造物や移動体そのものを通信装置とみなしてもよい。また、通信装置という概念には、端末装置のみならず、基地局及び中継装置も含まれる。通信装置は、処理装置及び情報処理装置の一種である。また、通信装置は、送信装置又は受信装置と言い換えることが可能である。
以下、通信システム1を構成する各装置の構成を具体的に説明する。なお、以下に示す各装置の構成はあくまで一例である。各装置の構成は、以下に示す構成とは異なっていてもよい。
<2-2.管理装置の構成>
次に、管理装置10の構成を説明する。
管理装置10は、無線ネットワークを管理する装置である。例えば、管理装置10は地上局20の通信を管理する装置である。コアネットワークがEPCなのであれば、管理装置10は、例えば、MME(Mobility Management Entity)としての機能を有する装置である。また、コアネットワークが5GCなのであれば、管理装置10は、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)及び/又はSMF(Session Management Function)としての機能を有する装置である。勿論、管理装置10が有する機能は、MME、AMF、及びSMFに限られない。例えば、コアネットワークが5GCなのであれば、管理装置10は、NSSF(Network Slice Selection Function)、AUSF(Authentication Server Function)、UDM(Unified Data Management)としての機能を有する装置であってもよい。また、管理装置10は、HSS(Home Subscriber Server)としての機能を有する装置であってもよい。
なお、管理装置10はゲートウェイの機能を有していてもよい。例えば、コアネットワークがEPCなのであれば、管理装置10は、S-GW(Serving Gateway)やP-GW(Packet Data Network Gateway)としての機能を有していてもよい。また、コアネットワークが5GCなのであれば、管理装置10は、UPF(User Plane Function)としての機能を有していてもよい。なお、管理装置10は必ずしもコアネットワークを構成する装置でなくてもよい。例えば、コアネットワークがW-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やcdma2000(Code Division Multiple Access 2000)のコアネットワークであるとする。このとき、管理装置10はRNC(Radio Network Controller)として機能する装置であってもよい。
図5は、本開示の実施形態に係る管理装置10の構成例を示す図である。管理装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。なお、図5に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、管理装置10の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。例えば、管理装置10は、複数のサーバ装置により構成されていてもよい。
通信部11は、他の装置と通信するための通信インタフェースである。通信部11は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等のLAN(Local Area Network)インタフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部11は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部11は、管理装置10の通信手段として機能する。通信部11は、制御部13の制御に従って地上局20等と通信する。
記憶部12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部12は、管理装置10の記憶手段として機能する。記憶部12は、例えば、端末装置40の接続状態を記憶する。例えば、記憶部12は、端末装置40のRRCの状態やECMの状態を記憶する。記憶部12は、端末装置40の位置情報を記憶するホームメモリとして機能してもよい。
制御部13は、管理装置10の各部を制御するコントローラ(controller)である。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部13は、管理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
<2-3.地上局の構成>
次に、地上局20の構成を説明する。
地上局20は、端末装置40と衛星局30を介して無線通信する無線通信装置である。なお、地上局20は、衛星局30を介さずに、端末装置40と通信するよう構成されていてもよい。
地上局20は通信装置の一種である。より具体的には、地上局20は、無線基地局(Base Station、Node B、eNB、gNB、など)或いは無線アクセスポイント(Access Point)に相当する装置である。地上局20は、無線リレー局であってもよい。また、地上局20は、RRH(Remote Radio Head)と呼ばれる光張り出し装置であってもよい。また、地上局20は、FPU(Field Pickup Unit)等の受信局であってもよい。また、地上局20は、無線アクセス回線と無線バックホール回線を時分割多重、周波数分割多重、或いは、空間分割多重で提供するIAB(Integrated Access and Backhaul)ドナーノード、或いは、IABリレーノードであってもよい。
なお、地上局20が使用する無線アクセス技術は、セルラー通信技術であってもよいし、無線LAN技術であってもよい。勿論、地上局20が使用する無線アクセス技術は、これらに限定されず、他の無線アクセス技術であってもよい。例えば、地上局20が使用する無線アクセス技術は、LPWA通信技術であってもよい。勿論、地上局20が使用する無線通信は、ミリ波を使った無線通信であってもよい。また、地上局20が使用する無線通信は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
地上局20は、端末装置40とNOMA(Non-Orthogonal Multiple Access)通信が可能であってもよい。ここで、NOMA通信は、非直交リソースを使った通信(送信、受信、或いはその双方)のことである。なお、地上局20は、他の地上局20とNOMA通信可能であってもよい。
なお、地上局20は、基地局-コアネットワーク間インタフェース(例えば、S1 Interface等)を介してお互いに通信可能であってもよい。このインタフェースは、有線及び無線のいずれであってもよい。また、基地局は、基地局間インタフェース(例えば、X2 Interface、S1 Interface等)を介して互いに通信可能であってもよい。このインタフェースは、有線及び無線のいずれであってもよい。
なお、基地局(基地局ともいう。)という概念には、ドナー基地局のみならず、リレー基地局(中継局、或いは中継局ともいう。)も含まれる。また、基地局という概念には、基地局の機能を備えた構造物(Structure)のみならず、構造物に設置される装置も含まれる。
構造物は、例えば、高層ビル、家屋、鉄塔、駅施設、空港施設、港湾施設、スタジアム等の建物である。なお、構造物という概念には、建物のみならず、トンネル、橋梁、ダム、塀、鉄柱等の構築物(Non-building structure)や、クレーン、門、風車等の設備も含まれる。また、構造物という概念には、陸上(狭義の地上)又は地中の構造物のみならず、桟橋、メガフロート等の水上の構造物や、海洋観測設備等の水中の構造物も含まれる。基地局は、情報処理装置と言い換えることができる。
地上局20は、ドナー局であってもよいし、リレー局(中継局)であってもよい。また、地上局20は、固定局であってもよいし、移動局であってもよい。移動局は、移動可能に構成された無線通信装置(例えば、基地局)である。このとき、地上局20は、移動体に設置される装置であってもよいし、移動体そのものであってもよい。例えば、移動能力(Mobility)をもつリレー局は、移動局としての地上局20とみなすことができる。また、車両、ドローン、スマートフォンなど、もともと移動能力がある装置であって、基地局の機能(少なくとも基地局の機能の一部)を搭載した装置も、移動局としての地上局20に該当する。
ここで、移動体は、スマートフォンや携帯電話等のモバイル端末であってもよい。また、移動体は、陸上(狭義の地上)を移動する移動体(例えば、自動車、自転車、バス、トラック、自動二輪車、列車、リニアモーターカー等の車両)であってもよいし、地中(例えば、トンネル内)を移動する移動体(例えば、地下鉄)であってもよい。
また、移動体は、水上を移動する移動体(例えば、旅客船、貨物船、ホバークラフト等の船舶)であってもよいし、水中を移動する移動体(例えば、潜水艇、潜水艦、無人潜水機等の潜水船)であってもよい。
なお、移動体は、大気圏内を移動する移動体(例えば、飛行機、飛行船、ドローン等の航空機)であってもよい。
また、地上局20は、地上に設置される地上基地局(地上局)であってもよい。例えば、地上局20は、地上の構造物に配置される基地局であってもよいし、地上を移動する移動体に設置される基地局であってもよい。より具体的には、地上局20は、ビル等の構造物に設置されたアンテナ及びそのアンテナに接続する信号処理装置であってもよい。勿論、地上局20は、構造物や移動体そのものであってもよい。「地上」は、陸上(狭義の地上)のみならず、地中、水上、水中も含む広義の地上である。なお、地上局20は、地上基地局に限られない。例えば、地上局20は、航空機局であってもよい。衛星局30から見れば、地球に位置する航空機局も地上局とみなすことができる。
航空機局は、航空機等、大気圏内を浮遊可能な無線通信装置である。航空機局は、航空機等に搭載される装置であってもよいし、航空機そのものであってもよい。なお、航空機という概念には、飛行機、グライダー等の重航空機のみならず、気球、飛行船等の軽航空機も含まれる。また、航空機という概念には、重航空機や軽航空機のみならず、ヘリコプターやオートジャイロ等の回転翼機も含まれる。なお、航空機局(又は、航空機局が搭載される航空機)は、ドローン等の無人航空機であってもよい。
なお、無人航空機という概念には、無人航空システム(UAS:Unmanned Aircraft Systems)、つなぎ無人航空システム(tethered UAS)も含まれる。また、無人航空機という概念には、軽無人航空システム(LTA:Lighter than Air UAS)、重無人航空システム(HTA:Heavier than Air UAS)が含まれる。その他、無人航空機という概念には、高高度無人航空システムプラットフォーム(HAPs:High Altitude UAS Platforms)も含まれる。
地上局20のカバレッジの大きさは、マクロセルのような大きなものから、ピコセルのような小さなものであってもよい。勿論、地上局20のカバレッジの大きさは、フェムトセルのような極めて小さなものであってもよい。また、地上局20はビームフォーミングの能力を有していてもよい。この場合、地上局20はビームごとにセルやサービスエリアが形成されてもよい。
図6は、本開示の実施形態に係る地上局20の構成例を示す図である。地上局20は、無線通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を備える。なお、図6に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、地上局20の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
無線通信部21は、他の無線通信装置(例えば、端末装置40)と無線通信するための信号処理部である。無線通信部21は、制御部23の制御に従って動作する。無線通信部21は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、無線通信部21は、NR及びLTEの双方に対応する。無線通信部21は、NRやLTEに加えて、W-CDMAやcdma2000に対応していてもよい。また、無線通信部21は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)等の自動再送技術に対応していてもよい。
無線通信部21は、受信処理部211、送信処理部212、アンテナ213を備える。無線通信部21は、受信処理部211、送信処理部212、及びアンテナ213をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、無線通信部21が複数の無線アクセス方式に対応する場合、無線通信部21の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、受信処理部211及び送信処理部212は、LTEとNRとで個別に構成されてもよい。また、アンテナ213は複数のアンテナ素子(例えば、複数のパッチアンテナ)で構成されていてもよい。この場合、無線通信部21は、ビームフォーミング可能に構成されていてもよい。無線通信部21は、垂直偏波(V偏波)と水平偏波(H偏波)とを使用した偏波ビームフォーミングが可能に構成されていてもよい。
受信処理部211は、アンテナ213を介して受信された上りリンク信号の処理を行う。例えば、受信処理部211は、上りリンク信号に対して、ダウンコンバート、不要な周波数成分の除去、増幅レベルの制御、直交復調、デジタル信号への変換、ガードインターバル(サイクリックプレフィックス)の除去、高速フーリエ変換による周波数領域信号の抽出等を行う。そして、受信処理部211は、これらの処理が行われた信号から、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)等の上りリンクチャネル及び上りリンク参照信号を分離する。また、受信処理部211は、上りリンクチャネルの変調シンボルに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase shift Keying)等の変調方式を使って受信信号の復調を行う。復調に使用される変調方式は、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、又は256QAMであってもよい。この場合、コンステレーション上の信号点は必ずしも等距離である必要はない。コンステレーションは、不均一コンステレーション(NUC:Non Uniform Constellation)であってもよい。そして、受信処理部211は、復調された上りリンクチャネルの符号化ビットに対して、復号処理を行う。復号された上りリンクデータ及び上りリンク制御情報は制御部23へ出力される。
送信処理部212は、下りリンク制御情報及び下りリンクデータの送信処理を行う。例えば、送信処理部212は、制御部23から入力された下りリンク制御情報及び下りリンクデータを、ブロック符号化、畳み込み符号化、ターボ符号化等の符号化方式を用いて符号化を行う。そして、送信処理部212は、符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の所定の変調方式で変調する。この場合、コンステレーション上の信号点は必ずしも等距離である必要はない。コンステレーションは、不均一コンステレーションであってもよい。そして、送信処理部212は、各チャネルの変調シンボルと下りリンク参照信号とを多重化し、所定のリソースエレメントに配置する。そして、送信処理部212は、多重化した信号に対して、各種信号処理を行う。例えば、送信処理部212は、高速フーリエ変換による時間領域への変換、ガードインターバル(サイクリックプレフィックス)の付加、ベースバンドのデジタル信号の生成、アナログ信号への変換、直交変調、アップコンバート、余分な周波数成分の除去、電力の増幅等の処理を行う。送信処理部212で生成された信号は、アンテナ213から送信される。
アンテナ213は、電流と電波を相互に変換するアンテナ装置(アンテナ部)である。アンテナ213は、1つのアンテナ素子(例えば、1つのパッチアンテナ)で構成されていてもよいし、複数のアンテナ素子(例えば、複数のパッチアンテナ)で構成されていてもよい。アンテナ213が複数のアンテナ素子で構成される場合、無線通信部21は、ビームフォーミング可能に構成されていてもよい。例えば、無線通信部21は、複数のアンテナ素子を使って無線信号の指向性を制御することで、指向性ビームを生成するよう構成されていてもよい。なお、アンテナ213は、デュアル偏波アンテナであってもよい。アンテナ213がデュアル偏波アンテナの場合、無線通信部21は、無線信号の送信にあたり、垂直偏波(V偏波)と水平偏波(H偏波)とを使用してもよい。そして、無線通信部21は、垂直偏波と水平偏波とを使って送信される無線信号の指向性を制御してもよい。
記憶部22は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部22は、地上局20の記憶手段として機能する。
制御部23は、地上局20の各部を制御するコントローラ(controller)である。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部23は、地上局20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部23は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
制御部23は、取得部231と、受信部232と、送信部233と、通信制御部234と、を備える。制御部23を構成する各ブロック(取得部231~通信制御部234)はそれぞれ制御部23の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。制御部23は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。
<2-4.衛星局の構成>
次に、衛星局30の構成を説明する。
衛星局30は、地上局20と端末装置40との通信を中継する中継局である。なお、衛星局30は、端末装置40に基地局の機能を提供する基地局であってもよい。
衛星局30は、大気圏外を浮遊可能な無線通信装置である。衛星局30は、人工衛星等の宇宙移動体に搭載される装置であってもよいし、宇宙移動体そのものであってもよい。宇宙移動体は、大気圏外を移動する移動体である。宇宙移動体としては、人工衛星、宇宙船、宇宙ステーション、探査機等の人工天体が挙げられる。
なお、衛星局30となる衛星は、低軌道(LEO:Low Earth Orbiting)衛星、中軌道(MEO:Medium Earth Orbiting)衛星、静止(GEO:Geostationary Earth Orbiting)衛星、高楕円軌道(HEO:Highly Elliptical Orbiting)衛星の何れであってもよい。勿論、衛星局は、低軌道衛星、中軌道衛星、静止衛星、又は高楕円軌道衛星に搭載される装置であってもよい。
図7は、本開示の実施形態に係る衛星局30の構成例を示す図である。衛星局30は、無線通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を備える。なお、図7に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、衛星局30の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
無線通信部31は、他の無線通信装置(例えば、地上局20、端末装置40、衛星局50、他の衛星局30)と無線通信する無線通信インタフェースである。無線通信部31は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、無線通信部31は、NR及びLTEの双方に対応する。無線通信部31は、NRやLTEに加えて、W-CDMAやcdma3000に対応していてもよい。無線通信部31は、受信処理部311、送信処理部312、アンテナ313を備える。無線通信部31は、受信処理部311、送信処理部312、及びアンテナ313をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、無線通信部31が複数の無線アクセス方式に対応する場合、無線通信部31の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、受信処理部311及び送信処理部312は、LTEとNRとで個別に構成されてもよい。受信処理部311、送信処理部312、及びアンテナ313の構成は、上述の受信処理部311、送信処理部312、及びアンテナ313の構成と同様である。なお、無線通信部31は、無線通信部21と同様に、ビームフォーミング可能に構成されていてもよい。
記憶部32は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部32は、衛星局30の記憶手段として機能する。
制御部33は、衛星局30の各部を制御するコントローラである。制御部33は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部33は、衛星局30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部33は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
制御部33は、取得部331と、受信部332と、送信部333と、通信制御部334と、を備える。制御部33を構成する各ブロック(取得部331~通信制御部334)はそれぞれ制御部33の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。制御部33は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。
<2-5.端末装置の構成>
次に、端末装置40の構成を説明する。
端末装置40は、地上局20、衛星局30、50、基地局60、航空機局70等の他の通信装置と無線通信する無線通信装置である。端末装置40は、例えば、携帯電話、スマートデバイス(スマートフォン、又はタブレット)、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータである。また、端末装置40は、通信機能が具備された業務用カメラといった機器であってもよいし、FPU(Field Pickup Unit)等の通信機器が搭載されたバイクや移動中継車等であってもよい。また、端末装置40は、M2M(Machine to Machine)デバイス、又はIoT(Internet of Things)デバイスであってもよい。
なお、端末装置40は、地上局20とNOMA通信が可能であってもよい。また、端末装置40は、地上局20と通信する際、HARQ等の自動再送技術を使用可能であってもよい。端末装置40は、他の端末装置40とサイドリンク通信が可能であってもよい。端末装置40は、サイドリンク通信を行う際も、HARQ等の自動再送技術を使用可能であってもよい。なお、端末装置40は、他の端末装置40との通信(サイドリンク)においてもNOMA通信が可能であってもよい。また、端末装置40は、他の通信装置(例えば、地上局20、及び他の端末装置40)とLPWA通信が可能であってもよい。また、端末装置40が使用する無線通信は、ミリ波を使った無線通信であってもよい。なお、端末装置40が使用する無線通信(サイドリンク通信を含む。)は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
また、端末装置40は、移動体装置であってもよい。移動体装置は、移動可能な無線通信装置である。このとき、端末装置40は、移動体に設置される無線通信装置であってもよいし、移動体そのものであってもよい。例えば、端末装置40は、自動車、バス、トラック、自動二輪車等の道路上を移動する車両(Vehicle)、或いは、当該車両に搭載された無線通信装置であってもよい。なお、移動体は、モバイル端末であってもよいし、陸上(狭義の地上)、地中、水上、或いは、水中を移動する移動体であってもよい。また、移動体は、ドローン、ヘリコプター等の大気圏内を移動する移動体であってもよいし、人工衛星等の大気圏外を移動する移動体であってもよい。
端末装置40は、同時に複数の基地局または複数のセルと接続して通信を実施してもよい。例えば、1つの基地局が複数のセル(例えば、pCell、sCell)を介して通信エリアをサポートしている場合に、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)技術やデュアルコネクティビティ(DC:Dual Connectivity)技術、マルチコネクティビティ(MC:Multi-Connectivity)技術によって、それら複数のセルを束ねて地上局20と端末装置40とで通信することが可能である。或いは、異なる地上局20のセルを介して、協調送受信(CoMP:Coordinated Multi-Point Transmission and Reception)技術によって、端末装置40とそれら複数の地上局20が通信することも可能である。
図8は、本開示の実施形態に係る端末装置40の構成例を示す図である。端末装置40は、無線通信部41と、記憶部42と、制御部43と、を備える。なお、図8に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、端末装置40の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
無線通信部41は、他の無線通信装置(例えば、地上局20、及び他の端末装置40)と無線通信するための信号処理部である。無線通信部41は、制御部43の制御に従って動作する。無線通信部41は、受信処理部411と、送信処理部412と、アンテナ413とを備える。無線通信部41、受信処理部411、送信処理部412、及びアンテナ413の構成は、地上局20の無線通信部21、受信処理部211、送信処理部212及びアンテナ213と同様であってもよい。また、無線通信部41は、無線通信部21と同様に、ビームフォーミング可能に構成されていてもよい。
記憶部42は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部42は、端末装置40の記憶手段として機能する。
制御部43は、端末装置40の各部を制御するコントローラである。制御部43は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部43は、端末装置40内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部43は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
制御部43は、取得部431と、受信部432と、送信部433と、通信制御部434と、を備える。制御部43を構成する各ブロック(取得部431~通信制御部434)はそれぞれ制御部43の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。制御部43は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。
<<3.地上局の切り替えについて>>
以上、通信システム1の構成について説明したが、次に、移動衛星通信における地上局の切り替えについての課題を説明する。本実施形態では、移動衛星通信として、非静止衛星を使用したBent-pipe(Transparent)型の衛星通信を考える。
Bent-pipe(Transparent)型の通信では、衛星局が接続する地上局(Gateway)に切り替えが発生する場合がある。図9は、地上局切り替え時の問題点を説明するための図である。具体的には、図9は、衛星局302の移動に伴い、地上局の切り替えが発生する様子を示している。図9の例では、衛星局302は、電波の反射、増幅、周波数変換等を行っている。衛星局302と地上局201、202との間のリンクがFeeder linkであり、衛星局302と端末装置401との間のリンクがService linkである。
地上局の切り替えが発生した場合、図9に示すように、Feeder linkの経路が切り替わる。例えば、図9の例では、衛星局302が地上局201と接続している時、端末装置401は、チャネルh0+h1を使用してコアネットワークに接続するが、衛星局302が地上局を地上局202に切り替えると、端末装置401は、チャネルh0+h2を使用してコアネットワークに接続する。
地上局の切り替えが発生した場合、図9に示すように、チャネル状態が切り替わることになるため、スムーズな切り替えに対応する対策が必要となる。
<3-1.従来のハンドオーバーを適用した場合の課題>
この課題を解決する手段の一つとして、端末装置401が従来のハンドオーバー手続きを実行することにより、地上局201から地上局202に接続を切り替える方法が想起される。
図10は、ハンドオーバー手続きによる地上局切り替えを説明するための図である。図10の例では、1又は複数の衛星局30によって複数のセル(図10に示すセルC1、C2、C3)が形成されている。そして、1つのセル(図10の例ではセルC2)に複数の端末装置40が位置している。
この場合、衛星局30が形成するセルのハンドオーバーに加えて、衛星局30が接続先の地上局20を切り替える場合にもハンドオーバーが発生するため、ハンドオーバー手続きが頻繁に発生する。特に、衛星局30は、センサーのような多数のIoT端末と通信することも検討されているため、例えば図10に示すように1つのセルに多数の端末装置40が位置している場合、大量のランダムアクセスが発生する可能性がある。さらに、ハンドオーバー中はデータ通信を一旦ストップする必要がある。
<3-2.シームレス切り替えをする場合の課題>
また、ハンドオーバー手続きを実施せずに、接続先地上局を切り替える手段の一つとして、切り替え前の地上局が保持する接続情報(Context)を、切り替え先地上局に引き継ぐ方法が想起される。
図11は、シームレス地上局切り替えを説明するための図である。この場合、接続情報を地上局20間で引き継ぐことにより、端末装置40は同一の地上局20に接続し続けているように動作をすることが可能となるため、ランダムアクセスの実施が不要となり、ハンドオーバーを実施する必要がなくなる。
しかし、地上局20の切り替えが発生した場合、端末装置40と衛星局30間のリンク(Service link)は切り替え前と後で同一の伝搬路であるものの、地上局20と端末装置40間のリンク(Feeder link)は切り替え前と後で異なる伝搬路になる。すなわち、端末装置40から見ると、同じ衛星局30に継続して接続しているように見える一方で、Feeder linkは切り替わっているため、Feeder linkの切り替えにより発生する伝搬路の変化に対応する必要がある。課題としては以下の(1)~(3)が挙げられる。
(1)Feeder link接続先切り替え中の送信
接続先切り替え中は、基地局および端末がデータを送受信することができない期間があるため、切り替え中のハンドリングが必要となる。
(2)Timing advanceの更新
接続先切り替え前、後では、Timing advanceの値を変更する必要がある。接続先の距離差によっては、値を大きく変更する必要がある。
(3)送信タイミング再同期
接続先切り替え前、後では、送信タイミングの再同期を実施する必要がある。接続先の距離差によっては、値を大きく変更する必要がある。
<<4.通信システムの基本動作>>
以上、地上局の切り替えについての課題を説明したが、本課題を解決する通信システム1の動作を説明する前に、通信システム1の基本的な動作について説明する。まず、初期接続処理を説明する。
<4-1.初期接続処理>
初期接続処理は、端末装置40の無線接続状態を未接続状態(未Connected状態)から接続状態(Connected状態)に遷移させるための処理である。未接続状態は、例えば、RRC_IDLEやRRC_INACTIVEである。RRC_IDLEは、端末装置が何れのセルとも接続されていないアイドル状態のことであり、Idle modeとも呼ばれる。また、RRC_INACTIVEは、NRで新たに規定された非アクティブ状態を示す無線接続状態であり、Inactive modeとも呼ばれる。なお、非接続状態には、Lightning modeが含まれていてもよい。また、接続状態は、例えば、RRC_CONNECTEDである。RRC_CONNECTEDは、端末装置が何れかのセルと接続が確立されている接続状態のことであり、CONNECTED modeとも呼ばれる。
図12は、初期接続処理の一例を示すフローチャートである。以下、図12を参照しながら、初期接続処理を説明する。以下に示す初期接続処理は、例えば、端末装置40に電源が投入された場合に実行される。以下の説明では、端末装置40が接続する基地局は地上局20であるものとする。以下の処理は、衛星局30を介して、端末装置40と地上局20との間で実行される。
まず、未接続状態の端末装置40は、セルサーチを行う。セルサーチは、セルのPCI(Physical Cell ID)を検出し、時間及び周波数同期を得るためのUE(User Equipment)向けの手順である。本実施形態のセルサーチには、同期信号の検出とPBCHの復号の工程が含まれる。端末装置40の受信部432は、セルの同期信号を検出する(ステップS11)。
受信部432は、検出した同期信号に基づいて、セルと下りリンクでの同期を行う。そして、下りリンクの同期確立後、受信部432は、PBCHの復号を試み、システム情報の一部であるMIB(Master Information Block)を取得する(ステップS12)。
システム情報は、当該システム情報を送信するセルにおける設定を報知する情報である。システム情報には、例えば、セルへのアクセスに関する情報、セル選択に関する情報、他RATや他システムに関する情報等が含まれる。システム情報には、MIBとSIB(System Information Block)とが含まれる。MIBは、SIB等を受信するのに必要な物理層の情報であり、PBCHによって報知される固定のペイロードサイズの情報である。MIBには、システムフレーム番号の一部、少なくともSIB1および初期接続のためのMsg.2/4およびページングおよびブロードキャストSIメッセージのサブキャリア間隔の情報、サブキャリアオフセットの情報、DMRSタイプAの位置の情報、少なくともSIB1のためのPDCCH設定、セル禁止(cell barred)の情報、周波数内再選択の情報、等が含まれる。SIBは、MIB以外のシステム情報であり、PDSCHによって報知される。
なお、システム情報は、第1のシステム情報と第2のシステム情報と第3のシステム情報に分類することができる。第1のシステム情報及び第2のシステム情報には、セルへのアクセスに関する情報、その他のシステム情報の取得に関する情報、及びセル選択に関する情報が含まれる。MIBに含まれる情報が第1のシステム情報である。また、SIBのうちのSIB1に含まれる情報が第2のシステム情報である。残りのシステム情報が第3のシステム情報である。
NRにおいても、システム情報はNRセルから報知される。システム情報を運ぶ物理チャネルは、スロット又はミニスロットで送信されてもよい。ミニスロットとは、スロットのシンボル数よりも少ないシンボル数で定義される。ミニスロットでシステム情報を運ぶ物理チャネルが送信されることで、ビームスイープに必要な時間が短縮されて、オーバヘッドを縮小することができる。NRの場合、第1のシステム情報は、NR-PBCHで送信され、第2のシステム情報は、NR-PBCHとは異なる物理チャネルで送信される。
端末装置40の取得部431は、MIB(すなわち、第1のシステム情報)に基づき、第2のシステム情報を取得する(ステップS13)。上述したように、第2のシステム情報は、SIB1とSIB2とで構成される。
SIB1は、セルのアクセス規制情報とSIB1以外のシステム情報のスケジューリング情報である。SIB1には、NRであれば、セル選択に関する情報(例えば、cellSelectionInfo)、セルアクセスに関連する情報(例えば、cellAccessRelatedInfo)、接続確立失敗制御に関する情報(例えば、connEstFailureControl)、SIB1以外のシステム情報のスケジューリング情報(例えば、si-SchedulingInfo)、サービングセルの設定、などが含まれる。サービングセルの設定は、セル固有のパラメータが含まれており、下りリンク設定、上りリンク設定、TDD設定情報、などが含まれている。上りリンク設定の中にRACH設定、などが含まれる。また、LTEであれば、SIB1には、セルのアクセス情報、セル選択情報、最大上りリンク送信電力情報、TDD設定情報、システム情報の周期、システム情報のマッピング情報、SI(System Information)窓の長さ等が含まれる。
また、SIB2には、NRであれば、セル再選択情報(例えば、cellReselectionInfoCommon)、セル再選択サービング周波数情報(例えば、cellReselectionServingFreqInfo)が含まれる。LTEであれば、SIB2には、接続禁止情報、セル共通の無線リソース設定情報(radioResourceConfigCommon)、上りリンクキャリア情報等が含まれる。セル共通の無線リソース設定情報の中には、セル共通のPRACH(Physical Random Access Channel)及びRACH(Random Access Channel)の設定情報が含まれる。
なお、取得部431がリンクの確立に必要なシステム情報を取得できなかった場合、端末装置40の制御部43は、そのセルへのアクセスは禁止されていると判断する。例えば、第1のシステム情報を取得できなかった場合、制御部43は、そのセルへのアクセスは禁止されていると判断する。この場合、制御部43は、初期接続処理を終了する。
システム情報を取得できた場合、制御部43は、第1のシステム情報及び/又は第2のシステム情報に基づき、ランダムアクセス手続き(Random Access Procedure)を実行する(ステップS14)。ランダムアクセス手続きは、RACH手続き(Random Access Channel Procedure)やRA手続き(RA Procedure)と称されることがある。ランダムアクセス手続きの完了により、端末装置40は未接続状態から接続状態に遷移する。
<4-2.ランダムアクセス手続き>
次に、ランダムアクセス手続きについて説明する。ランダムアクセス手続きは、アイドル状態から接続状態(又は非アクティブ状態)への「RRC接続セットアップ」、非アクティブ状態から接続状態への「状態遷移の要求」等の目的で実行される。また、ランダムアクセス手続きは、上りリンクデータ送信のためのリソース要求を行う「スケジューリングリクエスト」、上りリンクの同期を調整する「タイミングアドバンス調整」の目的でも使用される。その他、ランダムアクセス手続きは、送信されていないシステム情報を要求する「オンデマンドSI要求」、途切れたビーム接続を復帰させる「ビームリカバリー」、接続セルを切り替える「ハンドオーバー」等の場合に実行される。
「RRC接続セットアップ」は、トラフィックの発生などに応じて端末装置40が地上局20に接続する際に実行される動作である。具体的には、地上局20から端末装置40に対して接続に関する情報(例えば、UEコンテキスト)を渡す動作である。UEコンテキストは、地上局20から指示された所定の通信装置識別情報(例えば、C-RNTI)で管理される。端末装置40は、この動作を終えると、アイドル状態から非アクティブ状態、又は、アイドル状態から接続状態へ状態遷移する。
「状態遷移の要求」は、端末装置40が、トラフィックの発生などに応じて非アクティブ状態から接続状態への状態遷移の要求を行う動作である。接続状態に遷移することで、端末装置40は地上局20とユニキャストデータの送受信を行うことができる。
「スケジューリングリクエスト」は、端末装置40が、トラフィックの発生などに応じて上りリンクデータ送信のためのリソース要求を行う動作である。地上局20は、このスケジューリングリクエストを正常に受信した後、通信装置にPUSCHのリソースを割り当てる。なお、スケジューリングリクエストはPUCCHによっても行われる。
「タイミングアドバンス調整」は、伝搬遅延によって生じる下りリンクと上りリンクのフレームの誤差を調整するための動作である。端末装置40は、下りリンクフレームに調整されたタイミングでPRACH(Physical Random Access Channel)を送信する。これにより、地上局20は、端末装置40との伝搬遅延を認識することができ、メッセージ2などでタイミングアドバンスの値をその端末装置40に指示することができる。
「オンデマンドSI要求」は、システム情報のオーバヘッド等の目的で送信されていないシステム情報が端末装置40にとって必要であった場合に、地上局20へシステム情報の送信を要求する動作である。
「ビームリカバリー」は、ビームが確立された後に端末装置40の移動や他の物体による通信経路の遮断などで、通信品質が低下した場合に、復帰要求を行う動作である。この要求を受けた地上局20は、異なるビームを用いて端末装置40と接続を試みる。
「ハンドオーバー」は、端末装置40の移動など電波環境の変化などにより接続しているセル(サービングセル)からそのセルと隣接しているセル(ネイバーセル)へ接続を切り替える動作である。地上局20からハンドオーバーコマンドを受信した端末装置40は、ハンドオーバーコマンドによって指定されたネイバーセルに接続要求を行う。
ランダムアクセス手続きにはコンテンションベースランダムアクセス手続き(Contention based Random Access Procedure)と非コンテンションベースランダムアクセス手続き(Non-contention based Random Access Procedure)とがある。最初に、コンテンションベースランダムアクセス手続きについて説明する。
なお、以下で説明するランダムアクセス手続きは、通信システム1がサポートするRATがLTEであることを想定したランダムアクセス手続きである。しかしながら、以下で説明するランダムアクセス手続きは、通信システム1がサポートするRATがLTE以外の場合にも適用可能である。
(コンテンションベースランダムアクセス手続き)
コンテンションベースランダムアクセス手続きは、端末装置40主導で行われるランダムアクセス手続きである。図13は、コンテンションベースランダムアクセス手続きを示す図である。コンテンションベースランダムアクセス手続きは、図13に示すように、端末装置40からのランダムアクセスプリアンブルの送信から始まる4ステップの手続きである。コンテンションベースランダムアクセス手続きには、ランダムアクセスプリアンブル(Message 1)の送信、ランダムアクセス応答(Message 2)の受信、メッセージ(Message 3)の送信、そして競合解決のメッセージ(Message 4)の受信の工程が含まれる。
まず、端末装置40は、予め決められた複数のプリアンブル系列の中から使用するプリアンブル系列をランダムに選択する。そして、端末装置40は、選択したプリアンブル系列を含むメッセージ(Message 1:Random Access Preamble)を接続先の地上局20に送信する(ステップS101)。ランダムアクセスプリアンブルは、PRACHで送信される。
地上局20の制御部23は、ランダムアクセスプリアンブルを受信すると、それに対するランダムアクセス応答(Message 2:Random Access Response)を端末装置40に送信する。このランダムアクセス応答は、例えばPDSCHを用いて送信される。端末装置40は、地上局20から送信されたランダムアクセス応答(Message 2)を受信する(ステップS202)。ランダムアクセス応答には、地上局20が受信できた1又は複数のランダムアクセスプリアンブルや、当該ランダムアクセスプリアンブルに対応するUL(Up Link)のリソース(以下、上りリンクグラントという。)が含まれる。また、ランダムアクセス応答には、地上局20が端末装置40に一時的に割り当てた端末装置40に固有の識別子であるTC-RNTI(Temporary Cell Radio Network Temporary Identifier)が含まれる。
端末装置40は、地上局20からランダムアクセス応答を受信すると、その受信情報にステップS101で送信したランダムアクセスプリアンブルが含まれるか否かを判別する。ランダムアクセスプリアンブルが含まれる場合、端末装置40は、当該ランダムアクセス応答に含まれる上りリンクグラントの中から、ステップS101で送信したランダムアクセスプリアンブルに対応する上りリンクグラントを抽出する。そして、端末装置40は、抽出した上りリンクグラントによってスケジュールされたリソースを使って、ULのメッセージ(Message 3:Scheduled Transmission)の送信を行なう(ステップS103)。メッセージ(Message 3)の送信は、PUSCHを使って行われる。メッセージ(Message 3)には、RRC(Radio Resource Control)接続要求のためのRRCメッセージが含まれる。また、メッセージ(Message 3)には端末装置40の識別子が含まれる。
コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、端末装置40がランダムに選択したランダムアクセスプリアンブルが手続きに用いられる。そのため、端末装置40がランダムアクセスプリアンブルを送信すると同時に、他の端末装置40が同じランダムアクセスプリアンブルを地上局20に送信してしまう場合が起こり得る。そこで、地上局20の制御部23は、ステップS103で端末装置40が送信した識別子を受信することで、どの端末装置間でプリアンブルの競合が発生したかを認識して競合解決する。制御部23は、競合解決により選択した端末装置40に対して、競合解決(Message 4:Contention Resolution)を送信する。競合解決(Message 4)には、ステップS103で端末装置40が送信した識別子が含まれる。また、競合解決(Message 4)には、RRC接続セットアップのRRCメッセージが含まれる。端末装置40は、地上局20から送信された競合解決のメッセージ(Message 4)を受信する(ステップS104)。
端末装置40は、ステップS103で送信した識別子とステップS104で受信した識別子とを比較する。識別子が一致しない場合、端末装置40は、ステップS101からランダムアクセス手続をやり直す。識別子が一致する場合、端末装置40は、RRC接続動作を行い、アイドル状態(RRC_IDLE)から接続状態(RRC_CONNECTED)に遷移する。端末装置40はステップS102で取得したTC-RNTIをC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)として以後の通信で使用する。接続状態に遷移した後、端末装置40は、RRC接続セットアップ完了のRRCメッセージを地上局20に送信する。RRC接続セットアップ完了のメッセージはメッセージ5とも称される。この一連の動作によって、端末装置40は、地上局20と接続する。
なお、図13に示したコンテンションベースランダムアクセス手続きは、4ステップのランダムアクセス手続き(4-step RACH)である。しかしながら、通信システム1は、コンテンションベースランダムアクセス手続きとして、2ステップのランダムアクセス手続き(2-step RACH)をサポートすることも可能である。例えば、端末装置40は、ランダムアクセスプリアンブルの送信とともに、ステップS103で示したメッセージ(Message 3)の送信も行う。そして、地上局20の制御部23がそれらの応答としてランダムアクセス応答(Message 2)及び競合解決(Message 4)の送信を行う。2ステップでランダムアクセス手続きが完了するので、端末装置40は地上局20に素早く接続できる。
(非コンテンションベースランダムアクセス手続)
次に、非コンテンションベースランダムアクセス手続きについて説明する。非コンテンションベースランダムアクセス手続きは、基地局主導で行われるランダムアクセス手続きである。図14は、非コンテンションベースランダムアクセス手続きを示す図である。非コンテンションベースランダムアクセス手続きは、地上局20からのランダムアクセスプリアンブル割り当ての送信から始まる3ステップの手続きである。非コンテンションベースランダムアクセス手続きには、ランダムアクセスプリアンブル割り当て(Message 0)の受信、ランダムアクセスプリアンブル(Message 1)の送信、ランダムアクセス応答(Message 2)の受信の工程が含まれる。
コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、端末装置40がプリアンブル系列をランダムに選択した。しかし、非コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、地上局20が、端末装置40に個別のランダムアクセスプリアンブルを割り当てる。端末装置40は、地上局20から、ランダムアクセスプリアンブルの割り当て(Message 0:RA Preamble Assignment)を受信する(ステップS201)。
端末装置40は、ステップS301で割り当てられたランダムアクセスプリアンブルを用いて、地上局20に対してランダムアクセスを実行する。すなわち、端末装置40は、割り当てられたランダムアクセスプリアンブル(Message 1:Random Access Preamble)をPRACHにて地上局20に送信する(ステップS202)。
地上局20の制御部23は、ランダムアクセスプリアンブル(Message 1)を端末装置40から受信する。そして、制御部23は、当該ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答(Message 2:Random Access Response)を端末装置40に送信する(ステップS303)。ランダムアクセス応答には、例えば、受信したランダムアクセスプリアンブルに対応する上りリンクグラントの情報が含まれる。端末装置40は、ランダムアクセス応答(Message 2)を受信すると、RRC接続動作を行い、アイドル状態(RRC_IDLE)から接続状態(RRC_CONNECTED)に遷移する。
このように、非コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、地上局20がランダムアクセスプリアンブルをスケジュールするので、プリアンブルの衝突が起こり辛い。
(NRのランダムアクセス手続きの詳細)
以上、通信システム1がサポートするRATがLTEであることを想定したランダムアクセス手続きについて説明した。なお、上記のランダムアクセス手続きはLTE以外のRATにも適用可能である。以下、通信システム1がサポートするRATがNRであることを想定したランダムアクセス手続きについて詳細に述べる。なお、以下の説明では、図13又は図14に示したMessage 1からMessage 4に関する4つのステップをそれぞれ詳細に説明する。Message 1のステップは、図13に示すステップS101、図14に示すステップS202に対応する。Message 2のステップは、図13に示すステップS102、図14に示すステップS203に対応する。Message 3のステップは、図13に示すステップS103に対応する。Message 4のステップは、図13に示すステップS104に対応する。
NRのランダムアクセスプリアンブル(Message 1)
NRでは、PRACHはNR-PRACH(NR Physical Random Access Channel)と呼ばれる。NR-PRACHは、Zadoff-Chu系列を用いて構成される。NRでは、NR-PRACHのフォーマットとして、複数のプリアンブルフォーマットが規定される。プリアンブルフォーマットは、PRACHのサブキャリア間隔、送信帯域幅、系列長、送信に用いられるシンボル数、送信繰り返し数、CP(Cyclic Prefix)長、ガードピリオド長等のパラメータの組み合わせで規定される。NR-PRACHのプリアンブル系列の種類は、番号付けされている。プリアンブル系列の種類の番号は、プリアンブルインデックスと呼称される。
NRでは、アイドル状態の端末装置40に対して、システム情報によってNR-PRACHに関する設定がなされる。さらに、接続状態の端末装置40に対して、専用RRCシグナリングによってNR-PRACHに関する設定がなされる。
端末装置40は、NR-PRACHが送信可能な物理リソース(NR-PRACHオケージョン(Occasion))を使ってNR-PRACHを送信する。物理リソースは、NR-PRACHに関する設定によって指示される。端末装置40は、物理リソースのうちの何れかを選択して、NR-PRACHを送信する。さらに、端末装置40が接続状態にある場合、端末装置40は、NR-PRACHリソースを用いてNR-PRACHを送信する。NR-PRACHリソースは、NR-PRACHプリアンブル及びその物理リソースの組み合わせである。地上局20は、NR-PRACHリソースを端末装置40に対して指示することができる。
なお、NR-PRACHは、ランダムアクセス手続きが失敗した際にも送信される。端末装置40は、NR-PRACHを再送する際に、バックオフの値(バックオフインディケータ、BI)から算出される待機期間、NR-PRACHの送信を待機する。なお、バックオフの値は、端末装置40の端末カテゴリや発生したトラフィックの優先度によって異なってもよい。その際、バックオフの値は複数通知され、端末装置40が優先度によって用いるバックオフの値を選択する。また、NR-PRACHの再送を行う際に、端末装置40は、NR-PRACHの送信電力を初送と比較して上げる。この手続きは、パワーランピングと呼称される。
NRのランダムアクセス応答(Message 2)
NRのランダムアクセス応答は、NR-PDSCH(NR Physical Downlink Shared Channel)を使って送信される。ランダムアクセス応答を含むNR-PDSCHは、RA-RNTIによってCRC(Cyclic Redundancy Check)がスクランブルされたNR-PDCCH(NR Physical Downlink Control Channel)によってスケジュールされる。NR-PDCCHは、共通制御サブバンドで送信される。NR-PDCCHは、CSS(Common Search Space)に配置される。なお、RA-RNTI(Random Access Radio Network Temporary Identifier)の値は、そのランダムアクセス応答に対応するNR-PRACHの送信リソースに基づいて決定される。NR-PRACHの送信リソースは、例えば、時間リソース(スロット又はサブフレーム)、及び、周波数リソース(リソースブロック)である。なお、NR-PDCCHは、ランダムアクセス応答に紐づくNR-PRACHに対応付けられたサーチスペースに配置されてもよい。具体的には、NR-PDCCHが配置されるサーチスペースは、NR-PRACHのプリアンブル及び/又はNR-PRACHが送信された物理リソースに関連付けられて設定される。NR-PDCCHが配置されるサーチスペースは、プリアンブルインデックス、及び/又は、物理リソースのインデックスに関連付けられて設定される。NR-PDCCHは、NR-SS(NR Synchronization signal)とQCL(Quasi co-location)である。
NRのランダムアクセス応答は、MAC(Medium Access Control)の情報である。NRのランダムアクセス応答には、少なくとも、NRのメッセージ3を送信するための上りリンクグラント、上りリンクのフレーム同期を調整するために用いられるタイミングアドバンスの値、TC-RNTIの値、が含まれる。また、NRのランダムアクセス応答には、そのランダムアクセス応答に対応するNR-PRACH送信に用いられたPRACHインデックスが含まれる。また、NRのランダムアクセス応答には、PRACHの送信の待機に用いられるバックオフに関する情報が含まれる。
地上局20の制御部23は、ランダムアクセス応答をNR-PDSCHで送信する。端末装置40は、ランダムアクセス応答に含まれる情報から、ランダムアクセスプリアンブルの送信が成功したか否かの判断を行う。ランダムアクセスプリアンブルの送信が失敗したと判断した場合、端末装置40は、ランダムアクセス応答に含まれる情報に従ってNRのメッセージ3(Message 3)の送信処理を行う。一方、ランダムアクセスプリアンブルの送信が失敗した場合、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが失敗したと判断し、NR-PRACHの再送処理を行う。
なお、NRのランダムアクセス応答には、NRのメッセージ3(Message 3)を送信するための上りリンクグラントが複数含まれていてもよい。端末装置40は、複数の上りリンクグラントからメッセージ3(Message 3)を送信するリソースを1つ選択することができる。これにより、異なる端末装置40で、同じNRのランダムアクセス応答を受信した場合における、NRのメッセージ3(Message 3)送信の衝突を緩和することができる。結果として、通信システム1は、より安定的なランダムアクセス手続きを提供することができる。
NRのメッセージ3(Message 3)
NRのメッセージ3(Message 3)は、NR-PUSCH(NR Physical Uplink Shared Channel)によって送信される。NR-PUSCHは、ランダムアクセス応答によって指示されたリソースを用いて送信される。NRのメッセージ3には、RRC接続要求メッセージが含まれる。NR-PUSCHのフォーマットは、システム情報に含まれるパラメータによって指示される。例えば、パラメータにより、NR-PUSCHのフォーマットとして、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)及びDFT-s-OFDM(Discrete Fourier Transform Spread OFDM)の何れを使用するか決定される。
NRのメッセージ3を正常に受信した場合、地上局20の制御部23は、競合解決(Message 4)の送信処理に移行する。一方、NRのメッセージ3を正常に受信できなかった場合、制御部23は、少なくとも所定の期間、再度NRのメッセージ3の受信を試みる。
メッセージ3の再送の指示及び送信リソースの別の一例として、メッセージ3の再送の指示に用いられるNR-PDCCHによる指示が挙げられる。そのNR-PDCCHは、上りリンクグラントである。そのNR-PDCCHのDCI(Downlink Control Information)によって、メッセージ3の再送のリソースが指示される。端末装置40は、その上りリンクグラントの指示に基づいて、メッセージ3の再送を行う。
なお、所定の期間内にNRの競合解決の受信が成功しなかった場合、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが失敗したとみなし、NR-PRACHの再送処理を行う。なお、NRのメッセージ3の再送に用いられる端末装置40の送信ビームは、そのメッセージ3の初送に用いられた端末装置40の送信ビームと異なってもよい。なお、所定期間のうちに、NRの競合解決及びメッセージ3の再送の指示の何れも受信できなかった場合、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが失敗したとみなし、NR-PRACHの再送処理を行う。その所定期間は、例えば、システム情報によって設定される。
NRの競合解決(Message 4)
NRの競合解決は、NR-PDSCHを使って送信される。競合解決を含むNR-PDSCHは、TC-RNTI又はC-RNTIによってCRCがスクランブルされたNR-PDCCHによってスケジュールされる。NR-PDCCHは、USS(User equipment specific Search Space)に配置される。なお、NR-PDCCHは、CSSに配置されてもよい。
端末装置40は、競合解決を含むNR-PDSCHを正常に受信した場合、地上局20に対して肯定応答(ACK)を送信する。以降、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが成功したとみなし、接続状態(RRC_CONNECTED)に移行する。一方、端末装置40からNR-PDSCHに対する否定応答(NACK)を受信した場合、又は、無応答であった場合、地上局20の制御部23は、その競合解決を含むNR-PDSCHを再送する。端末装置40は、所定期間のうちにNRの競合解決(Message 4)を受信できなかった場合、ランダムアクセス手続きが失敗したとみなし、ランダムアクセスプリアンブル(Message 1)の再送処理を行う。
(本実施形態におけるNRの2-STEP RACH)
次に、NRの2-STEP RACHプロシージャ(以下、2ステップランダムアクセス手続きという。)の一例を示す。図15は、2ステップランダムアクセス手続きを示す図である。2ステップランダムアクセス手続きは、メッセージA(ステップS301)とメッセージB(ステップS302)の2ステップで構成される。一例として、メッセージAには、従来の4ステップランダムアクセス手続き(4-STEP RACHプロシージャ)のメッセージ1(プリアンブル)とメッセージ3を含み、メッセージBには、従来の4ステップランダムアクセス手続きのメッセージ2とメッセージ4を含む。また、一例として、メッセージAはプリアンブル(PRACHともいう。)とPUSCHで構成され、メッセージBはPDSCHで構成される。
2ステップのランダムアクセス手続きになることにより、従来の4ステップランダムアクセス手続きと比べてより低遅延でランダムアクセス手続きを完了することが可能となる。
メッセージAに含まれるプリアンブルとPUSCHは、それぞれの送信リソースが紐づいて設定されてもよいし、独立のリソースで設定されてもよい。
送信リソースが紐づいて設定される場合は、例えば、プリアンブルの送信リソースが決定された場合、一意に、または複数の候補となりうるPUSCHの送信リソースが決定される。一例として、PRACHオケージョンのプリアンブルとPUSCHオケージョン間の時間および周波数オフセットは、1つの値で定められる。また別の一例として、PRACHオケージョンのプリアンブルとPUSCHオケージョン間の時間および周波数オフセットは、プリアンブルごとに異なる値が定められる。オフセットの値は、仕様で決定してもよいし、地上局20が準静的に設定をしてもよい。時間および周波数オフセットの値の一例として、例えば、所定の周波数によって定義される。例えば、アンライセンスバンド(例えば、5GHz帯、バンド45)において、時間オフセットの値は0または0に近い値に設定することができる。これにより、PUSCHの送信前にLBT(Listen Before Talk)を省略することが可能となる。
一方で、独立のリソースで設定される場合は、仕様でプリアンブルとPUSCHのそれぞれの送信リソースを決定してもよいし、準静的に地上局20がリソースを設定してもよいし、または別の情報から決定されてもよい。別の情報としては、例えばスロットフォーマット情報(例えば、Slot Format Indicatorなど)、BWP(Band Width Part)情報、プリアンブル送信リソース情報、スロットインデックス(Slot Index)、リソースブロックインデックス(Resource Block Index)などが挙げられる。また、独立のリソースで設定される場合は、1つのメッセージAを構成するプリアンブルとPUSCH間の紐づけは、PUSCHのペイロードやPUSCHに含まれるUCIによって基地局に通知されてもよいし、PUSCHの送信物理パラメータ(例えば、PUSCHのスクランブル系列や、DMRSシーケンスおよび/またはパターンや、PUSCHの送信アンテナポート)によって基地局に通知されてもよい。
また、プリアンブルとPUSCHの送信リソースの設定方法は、紐づいて設定される場合と、独立のリソースで設定される場合と、を切り替えられてもよい。例えば、ライセンスバンドにおいては独立のリソースで設定される場合が適用されてもよく、アンライセンスバンドにおいては送信リソースが紐づいて設定される場合が適用されてもよい。
<4-3.送受信処理(Grant Based)>
次に、端末装置40から地上局20へのデータの送信(アップリンク)について説明する。アップリンクのデータ送信は、「送受信処理(Grant Based)」と「送受信処理(Configured Grant)」に分けられる。最初に、「送受信処理(Grant Based)」について説明する。
送受信処理(Grant Based)は、端末装置40が地上局20からの動的なリソースアロケーション(Grant)を受けてデータを送信する処理である。図16は、送受信処理(Grant Based)の一例を示すシーケンス図である。以下、図16を参照しながら、送受信処理(Grant Based)を説明する。以下に示す送受信処理(Grant Based)は、例えば、端末装置40が、地上局20と接続状態(RRC_CONNECTED)となった場合に実行される。
まず、端末装置40の取得部431は、送信データを取得する(ステップS401)。例えば、取得部431は、端末装置40が有する各種プログラムが他の通信装置(例えば、地上局20)に送信するデータとして生成したデータを送信データとして取得する。
取得部431が送信データを取得したら、端末装置40の送信部433は、地上局20に対してリソースの割り当て要求を送信する(ステップS402)。
地上局20の受信部232は、端末装置40からリソースの割り当て要求を受信する。そして、地上局20の通信制御部234は、端末装置40に割り当てるリソースを決定する。そして、地上局20の送信部233は、端末装置40に割り当てたリソースの情報を端末装置40に送信する(ステップS403)。
端末装置40の受信部432は、地上局20からリソース情報を受信して記憶部42に格納する。端末装置40の送信部433は、リソース情報に基づいてデータを地上局20に送信する(ステップS404)。
地上局20の受信部232は、端末装置40からデータを取得する。受信が完了したら、地上局20の送信部233は、端末装置40に対して応答データ(例えば、肯定応答)を送信する(ステップS405)。応答データの送信が完了したら、地上局20及び端末装置40は送受信処理(Grant Based)を終了する。
<4-4.送受信処理(Configured Grant)>
次に「送受信処理(Configured Grant)」について説明する。
送受信処理(Configured Grant)は、Configured Grant送信を使った端末装置40から地上局20へのデータの送信処理である。ここで、Configured Grant送信とは、通信装置が他の通信装置からの動的なリソースアロケーション(Grant)を受信することなく、予め他の通信装置から指示された使用可能な周波数および時間リソースから、通信装置が適当なリソースを利用して送信することを示す。すなわち、Configured Grant送信は、DCIに、Grantを含まずに、データ送信を実施することを示す。Configured Grant送信は、Data transmission without grantやGrant-free、Semi persistent Schedulingなどとも呼ばれる。
Configured Grant送信の場合、地上局20は、端末装置40が選択可能な周波数および時間リソースの候補を事前に指定する。この主な目的としては、シグナリングオーバーヘッドの削減による、端末装置40の省電力化や低遅延通信がある。
Grant Basedの送受信処理では、地上局20が端末装置40に対して、アップリンクやサイドリンクで使用するリソースを通知する。これにより、端末装置40は、他の端末装置40とのリソース競合が発生せずに通信をすることができる。しかしながら、この方法では、通知によるシグナリングのオーバヘッドが発生してしまう。
Configured Grant送信では、図16の例におけるステップS402やステップS403の処理を削減できる。そのため、次世代の通信で求められる省電力化や低遅延通信において、リソース割り当て通知を行わないConfigured Grant送信は有力な技術候補として考えられる。なお、Configured Grant 送信における送信リソースは、使用可能な全帯域から選択してもよいし、あらかじめ地上局20から指定されたリソースの中から選択してもよい。
図17は、送受信処理(Configured Grant)の一例を示すシーケンス図である。以下、図17を参照しながら、送受信処理(Configured Grant)を説明する。以下に示す送受信処理(Configured Grant)は、例えば、端末装置40が、地上局20と接続状態(RRC_CONNECTED)となった場合に実行される。
端末装置40が接続状態となったら、地上局20の通信制御部234は、端末装置40に割り当てるリソースを決定する。そして、地上局20の送信部233は、端末装置40に割り当てたリソースの情報を端末装置40に送信する(ステップS501)。
端末装置40の受信部432は、地上局20からリソース情報を受信して記憶部22に格納する。そして、端末装置40の取得部431は、発生した送信データを取得する(ステップS502)。例えば、取得部431は、端末装置40が有する各種プログラムが他の通信装置に送信するデータとして生成したデータを送信データとして取得する。
そして、端末装置40の送信部433は、リソース情報に基づいてデータを地上局20に送信する(ステップS503)。
地上局20の受信部232は、端末装置40からデータを受信する。受信が完了したら、地上局20の送信部233は、端末装置40に対して応答データ(例えば、肯定応答)を送信する(ステップS504)。応答データの送信が完了したら、地上局20及び端末装置40は送受信処理(Configured Grant)を終了する。
<<5.地上局の切り替え>>
以上、通信システム1の基本的な動作について説明したが、次に、地上局20の切り替えについて説明する。
なお、以下の説明において、具体例を示す際に、具体的な値を示して説明をしている箇所があるが、値はその例に寄らず、別の値を使用してもよい。
また、以下の説明において、リソースは、例えば、Frequency、Time、Resource Element(REG、CCE、CORESETを含む)、Resource Block、Bandwidth Part、Component Carrier、Symbol、Sub-Symbol、Slot、Mini-Slot、Subslot、Subframe、Frame、PRACH occasion、Occasion、Code、Multi-access physical resource、Multi-access signature、Subcarrier Spacing(Numerology)等を示す。勿論、リソースは、これらの例に限定されない。
また、以下の説明において、地上局20は、基地局或いはGatewayと読み変えることが可能である。
また、以降の説明における衛星局30は、ドローン、気球、飛行機など、通信装置として動作する非地上基地局装置に置き換えることが可能である。また、これに限定されず、地上基地局装置と端末装置間の通信でも、本技術を適用可能である。
<5-1.処理の概要>
まず、地上局20の切り替えに関する処理の概要を説明する。
通信システム1は、Transparent(Bent-pipe)型の移動衛星通信システムである。通信システム1が備える端末装置40は、衛星局30と通信している。衛星局30は、非静止衛星であり、地上局20または端末装置40からの電波を反射、増幅、周波数変換する。
衛星局30は、接続している地上局20から、別の地上局20へと接続の切り替えを実施する。本実施形態では、端末装置40が通信をしている衛星局30は同じまま、接続先の地上局20が切り替わるケースを想定する。
地上局20の切り替えをスムーズにできるようにするため、端末装置40は、地上局20の切り替え処理前に、接続先の地上局の切り替えに必要となる情報(以下、必要情報という。)を取得しておく。必要情報は、例えば、データの送受信に必要となる情報(例えば、地上局20に接続するための各種設定値)である。必要情報は、二以上の設定値であってもよい。端末装置40は、取得した必要情報を保持する。
端末装置40は、必要情報に基づいて接続先の地上局20を切り替える。例えば、端末装置40は、地上局20または衛星局30からの切り替え通知に基づいて、使用する設定値を他の設定値に切り替える。このとき、端末装置40は、設定値を、RRCシグナリング(RRC signaling)やDCIなどに基づき切り替えてもよい。
以下、地上局20の切り替えに関する処理の詳細を説明する。
<5-2.必要情報の例>
最初に、必要情報の例を説明する。必要情報は、接続先の地上局20の切り替えに必要となる情報である。端末装置40の通信制御部434は、必要情報に基づいて地上局20の切り替えに関する処理を実行する。端末装置40は、必要情報を切り替え処理前に予め取得しておくことにより、スムーズな切り替えを実現する。
なお、必要情報は、端末装置40のみならず、衛星局30、及び/又は、切り替え先の地上局20にも通知されてもよい。必要情報は、例えば、切り替え元の地上局20から、端末装置40、衛星局30、及び/又は、切り替え先の地上局20に通知される。
必要情報としては、以下の(1)~(3)が想起される。なお、必要情報には、以下に示す情報が複数含まれていてもよい。
(1)地上局20の切り替えに関する情報
必要情報として、切り替え処理時に使用される切り替えに関する情報が想起される。ここで、切り替え処理は、例えば、切り替え元の地上局20から切り替え先の地上局20へのハンドオーバーである。切り替えに関する情報としては、以下の(1-1)~(1-5)が想起される。
(1-1)トリガ情報
切り替えに関する情報としては、地上局20の切り替えを実施するためのトリガに関する情報が想起される。トリガに関する情報の具体例として、衛星局30の位置情報、時間、軌道情報、高度情報、地球を1周するのに必要な時間情報、が想起される。また、トリガに関する情報として、受信品質に関する情報が想起される。受信品質に関する情報は、例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)やRSRQ(Reference Signal Received Quality)である。端末装置40は、トリガに関する情報で示される条件が満たされたら切り替え処理(例えば、ハンドオーバー)を開始する。例えば、端末装置40は、接続中の衛星局30の位置がトリガに関する情報で示される位置に達したら、地上局20の切り替え処理を実行してもよい。また、端末装置40は、地上局20との通信品質がトリガに関する情報で示される受信品質より低下したら、地上局20の切り替え処理を実行してもよい。端末装置410が地上局20切り替えのトリガを事前に把握しておくことで、スムーズな地上局20の切り替えが実現される。
(1-2)グループ識別情報
切り替えに関する情報として、衛星局30(非静止衛星)に接続する複数の端末装置40に共通のグループ識別情報が想起される。この場合、端末装置40は、グループ識別情報を使って得られる複数の端末装置40に共通の情報に基づいて接続先の地上局を切り替える。グループ識別情報の具体例としては、地上局20の切り替えを実施するためのUE-Common DCI用のGroup-RNTIが想起される。衛星通信の場合、一度に多くの端末装置40に切り替えが発生すると想定されるが、このときに、多くの端末装置40が一つ一つ異なる識別情報を使って地上局20と通信したのでは、地上局20の切り替えがスムーズに進まない可能性がある。しかしながら、多くの端末装置40が共通の識別情報を使うことで、一度に多くの端末装置40に切り替えが発生しても、スムーズな地上局20の切り替えが実現される。
(1-3)切り替え先情報、又は切り替え順情報
切り替えに関する情報として、地上局20の切り替え先に関する情報(以下、切り替え先情報という。)が想起される。この場合、端末装置40は、切り替え先情報で示される地上局20を切り替え先の地上局20として切り替え処理を実行する。また、切り替えに関する情報として、地上局20の切り替え順に関する情報(以下、切り替え順情報という。)が想起される。この場合、端末装置40は、切り替え順情報で特定される地上局20を切り替え先の地上局20として切り替え処理を実行する。端末装置40が事前に切り替え先を把握しておくことで、スムーズな地上局20の切り替えが実現される。
(1-4)タイマー情報
切り替えに関する情報として、地上局20の切り替えを実施するまでのタイマー情報が想起される。この場合、端末装置40は、例えば、地上局20から切り替え通知を受信後、タイマー情報で示されるタイミングまで待って切り替え処理を実行する。切り替えタイミングをコントロールすることで、システム全体としてスムーズな切り替えが実現する。
(1-5)通信停止情報
切り替えに関する情報として、地上局20の切り替え中の通信停止に関する情報が想起される。通信停止に関する情報の具体例として、地上局20の切り替え中の送受信停止の実施有無に関する情報が想起される。送受信停止の実施が有りとなっている場合、端末装置40は、切り替え処理実施中に送受信の停止を実行する。また、通信停止に関する情報の具体例として、地上局20の切り替え中の送受信停止の実施期間に関する情報が想起される。この場合、端末装置40は、地上局20の切り替え中、本情報で示される期間、送受信を停止する。予め、送受信の停止の有無、及び期間が分かるので、端末装置40は、地上局20の切り替えがあっても、スムーズにデータの送受信ができる。
(2)切り替え先の地上局20の通信パラメータに関する情報
必要情報として、切り替え先の地上局20の通信パラメータに関する情報(以下、パラメータ情報という。)が想起される。通信パラメータは、例えば、切り替え先の地上局20にデータ送信する際に使用する送信パラメータである。
パラメータ情報として、例えば、切り替え先の地上局20のタイミングアドバンスに関する情報、切り替え先の地上局20の送信タイミング同期に関する情報、切り替え先の地上局20の端末固有ID(C-RNTI)、切り替え先の地上局20の帯域に関する情報が想起される。
端末装置40は、パラメータ情報に基づいて、切り替え先の地上局20と通信する。切り替え先の地上局20と通信するための通信パラメータを予め取得するので、端末装置40は、スムーズに地上局20の切り替えができる。
(3)ランダムアクセスフォールバックに必要となる情報
必要情報として、地上局20の切り替え後のランダムアクセスフォールバックに必要となる情報が挙げられる。ランダムアクセスフォールバックとは、地上局20の切り替えに失敗した場合に、ランダムアクセスを実行して地上局20に接続することをいう。
ランダムアクセスフォールバックに必要となる情報としては、以下の(a)~(f)が挙げられる。
(a)切り替え先の地上局20のPRACH送信用のリソース
(b)切り替え先の地上局20のプリアンブルシーケンス
(c)切り替え先の地上局20のセルID
(d)切り替え先の地上局20のアップリンク/ダウンリンクキャリア周波数
(e)切り替え先の地上局20の帯域幅
(f)切り替え先の地上局20の無線リソースコンフィグレーション(Radio Resource Configuration)
端末装置40は、地上局20の切り替えに失敗した場合、例えば、ハンドオーバーに失敗した場合、或いはハンドオーバー後のデータ送信に失敗した場合、上記情報に基づいて、切り替え先の地上局20にランダムアクセスする。これにより、端末装置40は、スムーズに地上局20を切り替えることができる。
<5-3.必要情報の通知手段>
次に、必要情報の通知手段について説明する。
必要情報は、例えば、地上局20の送信部233または衛星局30の送信部333が端末装置40に通知してもよい。端末装置40の取得部431は、地上局20または衛星局30から送信された必要情報を取得する。衛星局30の取得部331が、地上局20が送信した必要情報を取得してもよい。
必要情報の通知手段としては、以下の(1)~(4)が想起される。
(1)準静的通知
必要情報は、地上局20と端末装置の初期接続中または後に、準静的に通知される。例えば、必要情報は、以下の(a)~(d)に示すタイミング或いは手段で通知される。
(a)4ステップランダムアクセス手続きの4ステップ目のメッセージ
(b)例えば、4ステップランダムアクセス手続きの2ステップ目のメッセージ
(c)ランダムアクセス手続き後のRRCシグナリング
(d)システムインフォメーション
準静的に通知される情報は、切り替え先の地上局20と通信するための各種設定情報であってもよい。設定情報は、通信パラメータであってもよい。なお、準静的に通知される情報は、端末装置40が接続する可能性のある地上局20全てに関する設定情報であってもよい。また、準静的に通知される情報は、2以上の地上局20に関する設定情報であってもよい。
設定情報には、初期値とそれ以外の設定値が含まれていてもよい。このとき、端末装置40は、最初に初期値を使用する。そして、端末装置40は、地上局20又は衛星局30から切り替え通知を受信した場合、初期値以外の設定値に変更する。
(2)準静的に通知された情報の動的通知による切り替え
端末装置40は、準静的に通知された必要情報を、動的な通知により切り替えてもよい。動的通知は、例えば、地上局20又は衛星局30により実行される。例えば、端末装置40は、DCIやMAC CE(MAC Control Element)、RRCシグナリングなどで、準静的に通知された設定情報のうち、一つの設定値に切り替える。
なお、動的通知は、UE固有(UE-specific)な通知であってもよい。UEとは、User Equipmentの略であり、本実施形態では、例えば、端末装置40のことである。なお、動的通知は、マルチキャストやブロードキャストな通知であってもよい。また、動的通知は、ページングなど、他の通知で代用されてもよい。
なお、準静的通知の説明で示した設定情報のうち、いくつかの情報は、動的通知と一緒に通知されてもよい。
端末装置40は、動的通知を受信後に、切り替え先の地上局20とランダムアクセス手続きを実施してもよい。
(3)準静的に通知された情報のトリガによる切り替え
端末装置40は、準静的に通知された必要情報を、あらかじめ通知されたトリガ情報に基づいて切り替えてもよい。トリガ情報は、時間情報であってもよい。例えば、端末装置40は、地上局20又は衛星局30から、設定情報の切り替えタイミングを示す時間情報を予め取得する。端末装置40は、時間情報が示す時間となったら、使用する設定情報を切り替え先の地上局20に対応する他の設定情報に切り替える。
(4)準静的通知および動的通知の具体例
準静的通知及び/又は動的通知は、UE固有(UE-specific)な通知、マルチキャストな通知、ブロードキャストな通知のいずれかである。例えば、準静的通知及び/又は動的通知は、UE固有DCI(UE-specific DCI)、UE共通DCI(UE-common DCI)、UE固有RRCシグナリング(UE-specific RRC signaling)、UE共通RRCシグナリング(UE-common RRC signaling)、システムインフォメーション(System information)である。
<5-4.切り替え通知>
衛星局30または地上局20が、端末装置40に設定情報の切り替えを通知する。なお、以下の説明では、設定情報の切り替え通知のことを、単に、切り替え通知という。切り替え通知の実行タイミングとしては、様々なタイミングを採用可能である。
例えば、衛星局30または地上局20は、地上局20、衛星局30および端末装置40間の伝搬路遅延およびDCIの再送を考慮して、地上局20の切り替えタイミングと、端末が切り替え通知を受信するタイミングが同じ時間になるように、伝搬路遅延分だけ前の時間に地上局20切り替え通知をする。このとき、衛星局30または地上局20は、端末装置40のACK/NACK送信時間、通知の再送にかかる時間分、及び/又は、繰り返し通知(Repetition)の時間、を考慮して通知の実行タイミングを決定してもよい。
また、衛星局30または地上局20は、地上局20切り替えを実施するまでのタイマー情報と同等の時間分前に端末装置40が受信できるタイミングで、地上局20切り替え通知を実行してもよい。
なお、衛星局30と端末装置40は、地上局20の切り替え時に、複数の地上局20と同時に接続をしてもよい。このとき、衛星局30または地上局20は、複数の地上局20と同時接続をしている間に端末装置40が地上局20を切り替えられるように、端末装置40に切り替え通知を送信する。
また、切り替え通知は、衛星局30が、所定の位置に達したら設定情報を切り替えるよう指示するものであってもよい。このとき、端末装置40は、衛星局30が、通知された所定の位置に来たら、切り替えを実施する。
<5-5.切り替え通知後の端末装置の処理>
端末装置40及び/又は衛星局30は、地上局20切り替え通知を受信した場合、切り替え元の地上局20の設定から切り替え先の地上局20の設定に変更する。以下の説明では、切り替え元の地上局20のことを地上局A、切り替え先の地上局20のことを地上局Bということがある。
なお、切り替えに関する情報としてタイマー情報が通知された場合、端末装置40及び/又は衛星局30は、タイマー情報で示される時間後に設定情報を切り替えてもよい。端末装置40及び/又は衛星局30は、切り替え通知(例えば、DCI通知など)を受信後、指定時間分のスロットやシンボル経過後から、通信パラメータを地上局Bの設定に変更する。
また、地上局20の切り替え設定は、一部のパラメータでオーバーラップしてもよい。例えば、端末装置40が設定を地上局Aの接続から地上局Bの設定に切り替えるとき、端末装置40は地上局Aで設定されたC-RNTIと地上局Bで設定されたC-RNTIの両方を使用して、DCIを受信してもよい。
なお、端末装置40が地上局20を切り替える時に、端末装置40から見て、送受信をしない区間が設けられていてもよい。例えば、地上局Aから地上局Bに切り替えるとき、伝搬距離が切り替え時に長くなる場合がある。その場合、端末装置40は送信タイミングをさらに前にずらさなければならないため、切り替え後にすぐに送受信できない場合がある。そのため、送受信を実施しない区間を設ける必要がある場合がある。このとき、衛星局30が、地上局20を切り替えるのに必要な時間の間はデータの送受信をしないようにしてもよい。
なお、端末装置40の判断に基づいてデータの送受信をしないようにしてもよい。必要情報には、切り替え先の地上局20までの伝搬距離に関する情報が含まれていてもよい。そして、端末装置40は、伝搬距離に関する情報に基づいて、地上局20の切り替え時に、所定期間、データを送信しないようにしてもよい。
また、端末装置40は、設定変更後、地上局Bと下りリンク同期やランダムアクセスを実施してもよい。例えば、端末装置40は、設定切り替え後にデータの送信に失敗することが想起される。また、端末装置40は、衛星局30または地上局20からランダムアクセスへのフォールバックの通知を受信することが想起される。この場合、端末装置40は、ランダムアクセスにフォールバックしてもよい。この場合に実行されるランダムアクセスは、コンテンションベースランダムアクセスであってもよいし、非コンテンションベース(コンテンションフリー)ランダムアクセスであってもよい。
ランダムアクセスを非コンテンションベースランダムアクセスとする場合、ランダムアクセスに必要となる情報は、必要情報として予め端末装置40に通知されてもよい。この場合、端末装置40は、事前に通知された情報に基づいてランダムアクセスをすることになるので、他の端末装置40との衝突を回避することが可能となる。結果として、スムーズな地上局20の切り替えが可能になる。
なお、端末装置40は、下りリンク・上りリンクの周波数が変更となるときに、ランダムアクセスを実施してもよい。
<5-6.衛星局と地上局間の通知手段>
端末装置40に通知した必要情報は、端末装置だけでなく、衛星局30と地上局、または切り替え後の地上局20で共有されてもよい。地上局Aは、切り替え前の地上局20であり、地上局Bは、切り替え後の地上局20である。
このとき、衛星局30、地上局A及び/又は地上局Bが必要情報を生成してもよい。そして、生成された必要情報は、端末装置40、衛星局30、地上局A及び/又は地上局Bに通知されてもよい。
なお、地上局20の切り替えに直接関与しない別の衛星局が、地上局20の切り替えに直接関与する衛星局30及び地上局20に必要情報を通知してもよい。図18は、別の衛星局が必要情報の通知に関与する場合の一例である。図18の例では、地上局201が切り替え前の地上局(地上局A)であり、地上局202が切り替え後の地上局(地上局B)である。また、衛星局302が、地上局20の切り替えに直接関与する衛星局(以下、衛星局Aという。)であり、地上局20の切り替えに直接関与しない別の衛星局50(以下、衛星局Bという。)である。図18の例では、衛星局Aは、非静止衛星であり、衛星局Bは静止衛星である。
図18の例では、地上局Aと衛星局Aと端末装置40がデータを送受信しており、衛星局Aは接続先の地上局20を地上局Aから地上局Bに切り替えている。また、図18の例では、切り替えに直接関与しない衛星局Bが別に存在しており、地上局A、地上局B、及び衛星局Aと通信が可能である。地上局Aと地上局Bが、例えば有線バックホールで繋がっておらず、相互で通信ができないと仮定した場合、地上局Aと地上局Bの間で情報を共有する手段が課題となる。衛星局A経由で情報を共有することも考えられるが、衛星局Aは軌道上を常に移動しており、地上局A及び地上局Bと同時に通信ができない場合がある。そこで、地上局A、地上局B、及び衛星局Aと常に通信が可能な衛星局B(例えば、静止衛星)がこれらの装置に必要情報を通知することで、地上局20と衛星局30と間の通信リンクを安定して提供することが可能となる。
また、衛星局30と地上局20の間は、地上局20の切り替えを実施するためのトリガ情報により、切り替え通知を相互に通知してもよい。通知としては、衛星から地上局20への通知や、地上局20から衛星への通知が考えられる。例えば、衛星局30は地上局20から切り替えに関するトリガを事前に受信しておき、トリガを検知したら、地上局20に通知をする。また、衛星局30は、地上局20からのチャネル状態を測定できるような参照信号をMeasurementし、所定の値以下になったら、地上局20切り替えを通知してもよい。
<<6.シーケンス例>>
以上、地上局20の切り替えについて述べたが、以下、通信システム1が行う切り替え処理のシーケンス例を示す。以下の説明では、切り替え前の地上局20のことを地上局A、切り替え後の地上局20のことを地上局Bという。
<6-1.シーケンス例1>
図19は、切り替え処理のシーケンス例1を示す図である。本シーケンスは、地上局20の切り替えトリガを、衛星局30主導で実施するケースである。
まず、端末装置40は、地上局Aおよび衛星局30と下りリンクの同期をとり(ステップS601)、システムインフォメーションを取得する(ステップS602)。そして、端末装置40は、ランダムアクセスを実施し(ステップS603)、衛星局30および地上局Aと上りリンク同期をとる。端末装置40は、ランダムアクセス中またはランダムアクセス後に、端末装置40のケイパビリティ情報(以下、単にケイパビリティ情報という。)を衛星局30及び地上局Aに通知する(ステップS604)。
衛星局30及び/又は地上局Aは、必要情報を通知する(ステップS605)。このとき、衛星局30及び/又は地上局Aは、地上局Aおよび地上局Bとの送受信に必要な情報の両方を通知する。また、衛星局30は、最初に接続する地上局20が地上局Aであることの通知、もしくは初期値を端末装置40に通知する。
端末装置40および衛星局30は、必要情報に含まれる地上局Aの情報を設定する(ステップS606、S607)。そして、端末装置40は、衛星局30および地上局Aとデータの送受信を実施する(ステップS608)。
衛星局30は常に軌道上を移動しており(ステップS609)、地上局切り替えトリガが発生するかどうかの検知を実施する。切り替えトリガが発生したら(ステップS610)、衛星局30は、地上局Aに切り替えトリガ発生を通知する(ステップS611)。本シーケンス例では、衛星局30が主導でトリガの検知を実施しているが、地上局20または端末装置40が主導で切り替えトリガの検知を実施してもよい。
地上局Aは、切り替え先となる地上局Bに地上局20切り替え要求を実施する(ステップS612)。要求に対し、地上局BはACK/NACKを送信する(ステップS613)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
また、地上局Aは、保持しているコンテキスト情報を、地上局Bに通知する(ステップS614)。地上局Bは通知に対するACK/NACKを送信する(ステップS615)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
地上局Aは衛星局30および端末装置40に、地上局20切り替えを通知する(ステップS616)。通知を受信した衛星局30および端末装置40は、地上局B設定に切り替える(ステップS617、S618)。ここで、地上局Bは、必要情報を通知してもよい(ステップS619)。
地上局B、衛星局30および端末装置40は、地上局B設定を使用して、データの送受信を継続する(ステップS620)。
<6-2.シーケンス例2>
図20は、切り替え処理のシーケンス例2を示す図である。本シーケンス例は、地上局20の切り替えトリガを、端末装置40主導で実施するケースである。
まず、端末装置40は、地上局Aおよび衛星局30と下りリンクの同期をとり(ステップS701)、システムインフォメーションを取得する(ステップS702)。そして、端末装置40は、ランダムアクセスを実施し(ステップS703)、衛星局30および地上局Aと上りリンク同期をとる。端末装置40は、ランダムアクセス中またはランダムアクセス後に、ケイパビリティ情報を衛星局30及び地上局Aに通知する(ステップS704)。
衛星局30は、端末装置40に必要情報を通知する(ステップS705)。このとき、衛星局30は、地上局Aおよび地上局Bとの送受信に必要な情報の両方を通知する。また、衛星局30は、最初に接続する地上局20が地上局Aであることの通知、もしくは初期値を端末装置40に通知する。
端末装置40および衛星局30は、必要情報に含まれる地上局Aの情報を設定する(ステップS706、S707)。そして、端末装置40は、衛星局30および地上局Aとデータの送受信を実施する(ステップS708)。
衛星局30は常に軌道上を移動しており(ステップS709)、地上局20の切り替えトリガが発生するかどうかの検知を実施する。切り替えトリガが発生したら(ステップS710)、端末装置40は、衛星局30および地上局Aに切り替えトリガ発生を通知する(ステップS711)。本シーケンス例では、端末装置40が主導でトリガの検知を実施しているが、地上局20または衛星局30が主導で切り替えトリガの検知を実施してもよい。
地上局Aは、切り替え先となる地上局Bに地上局20切り替え要求を実施する(ステップS712)。要求に対し、地上局BはACK/NACKを送信する(ステップS713)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
また、地上局Aは、保持しているコンテキスト情報を、地上局Bに通知する(ステップS714)。地上局Bは通知に対するACK/NACKを送信する(ステップS715)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
地上局Aは衛星局30および端末装置40に、地上局20切り替えを通知する(ステップS716)。通知を受信した衛星局30および端末装置40は、地上局B設定に切り替える(ステップS717、S718)。ここで、地上局Bは、必要情報を通知してもよい(ステップS719)。
地上局B、衛星局30および端末装置40は、地上局B設定を使用して、データの送受信を継続する(ステップS720)。
<6-3.シーケンス例3>
図21は、切り替え処理のシーケンス例3を示す図である。本シーケンスは、地上局20の切り替え後に、ランダムアクセスにフォールバックするケースである。
まず、端末装置40は、地上局Aおよび衛星局30と下りリンクの同期をとり(ステップS801)、システムインフォメーションを取得する(ステップS802)そして、端末装置40は、ランダムアクセスを実施し(ステップS803)、衛星局30および地上局Aと上りリンク同期をとる。端末装置40は、ランダムアクセス中またはランダムアクセス後に、ケイパビリティ情報を衛星局30及び地上局Aに通知する(ステップS804)。
衛星局30は、端末装置40に必要情報を通知する(ステップS805)。このとき、衛星局30は、地上局Aおよび地上局Bとの送受信に必要な情報の両方を通知する。また、衛星局30は、最初に接続する地上局20が地上局Aであることの通知、もしくは初期値を端末装置40に通知する。また、必要情報には、ランダムアクセスフォールバックに必要となる情報が含まれる。
端末装置40および衛星局30は、必要情報に含まれる地上局Aの情報を設定する(ステップS806、S807)。そして、端末装置40は、衛星局30および地上局Aとデータの送受信を実施する(ステップS808)。
衛星局30は常に軌道上を移動しており(ステップS809)、地上局20切り替えトリガが発生するかどうかの検知を実施する。切り替えトリガが発生したら(ステップS810)、端末装置40は、衛星局30および地上局Aに切り替えトリガ発生を通知する(ステップS811)。本シーケンス例では、端末装置40が主導でトリガの検知を実施しているが、地上局20または衛星局30が主導で切り替えトリガの検知を実施してもよい。
地上局Aは、切り替え先となる地上局Bに地上局20切り替え要求を実施する(ステップS812)。要求に対し、地上局BはACK/NACKを送信する(ステップS813)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
地上局Aは、保持しているコンテキスト情報を、地上局Bに通知する(ステップS814)。地上局Bは通知に対するACK/NACKを送信する(ステップS815)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
地上局Aは衛星局30および端末装置40に、地上局20切り替えを通知する(ステップS816)。通知を受信した衛星局30および端末装置40は、地上局B設定に切り替える(ステップS817、S818)。ここで、地上局Bは、必要情報を通知してもよい(ステップS819)。
地上局B、衛星局30および端末装置40は、地上局B設定を使用して、データの送受信を継続する(ステップS820)。ここで、本シーケンス例では、データの送信に失敗したものとする。
データの送信に失敗したら(ステップS821)、端末装置40は、受信済みのランダムアクセスフォールバックに必要となる情報に基づいて、ランダムアクセスを実施する(ステップS822)。
ランダムアクセス手続き完了後(ステップS823)、端末装置40は、再度地上局Bとの通信を実施する(ステップS824)。
<6-4.シーケンス例4>
図22は、切り替え処理のシーケンス例4を示す図である。本シーケンスは、地上局20の切り替えに関与しない別の衛星局50が、地上局20の切り替えに関与する衛星局30及び地上局20に情報を通知するケースである。別の衛星局50は、典型的には静止衛星であるが、非静止衛星であってもよい。以下の説明では、地上局20の切り替えに関与する衛星局30のことを衛星局A、地上局20の切り替えに関与しない別の衛星局50のことを衛星局Bという。
まず、衛星局Bは、地上局Aおよび地上局Bから、それぞれの地上局20との送受信に必要となる情報を取得する(ステップS900a1、S900a2)。そして、衛星局Bは、取得した地上局Aおよび地上局Bとの送受信に必要となる情報を、衛星局A、地上局A及び/又は地上局Bに通知する(ステップS900b1、S900b2、S900b3)。なお、本シーケンス例では、衛星局Bは、これら動作を切り替え処理に先立ち予め実施しているが、これによらず、どのタイミングで実施をしてもよい。
次に、端末装置40は、地上局Aおよび衛星と下りリンクの同期をとり(ステップS901)、システムインフォメーションを取得する(ステップS902)。そして、端末装置40は、ランダムアクセスを実施し(ステップS903)、衛星および地上局Aと上りリンク同期をとる。端末装置40は、ランダムアクセス中またはランダムアクセス後に、ケイパビリティ情報を衛星及び地上局Aに通知する(ステップS904)。
衛星局Aは、端末装置40に必要情報を通知する(ステップS905)。このとき、衛星局Aは、地上局Aおよび地上局Bとの送受信に必要な情報の両方を通知する。また、衛星局Aは、最初に接続する地上局20が地上局Aであることの通知、もしくは初期値を端末装置40に通知する。
端末装置40および衛星局Aは、必要情報に含まれる地上局Aの情報を設定する(ステップS906、S907)。そして、端末装置40は、衛星および地上局Aとデータの送受信を実施する(ステップS908)。
衛星局Aは常に軌道上を移動しており(ステップS909)、地上局20切り替えトリガが発生するかどうかの検知を実施する。地上局20切り替えトリガが発生したら(ステップS910)、端末装置40は、衛星局Aおよび地上局Aに切り替えトリガ発生を通知する(ステップS911)。本シーケンス例では、端末装置40が主導でトリガの検知を実施しているが、地上局20または衛星局Aが主導で切り替えトリガの検知を実施してもよい。
地上局Aは、衛星局Bを中継して、切り替え先となる地上局Bに地上局20切り替え要求を実施する(ステップS912a、S912b)。要求に対し、地上局Bは、衛星局Bを中継して、ACK/NACKを送信する(ステップS913a、S913b)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
地上局Aは、保持しているコンテキスト情報を、衛星局Bを中継し、地上局Bに通知する(ステップS914a、S914b)。地上局Bは通知に対するACK/NACKを、衛星局Bを中継して送信する(ステップS915a、S915b)。本シーケンス例では、地上局Bが送信する応答はACKであるものとする。
地上局Aは衛星局Aおよび端末装置40に、地上局20切り替えを通知する(ステップS90)。通知を受信した衛星局Aおよび端末装置40は、地上局B設定に切り替える(ステップS907、S918)。ここで、地上局20切り替え時の送受信で必要となる情報を更新してもよい(ステップS919)。
地上局B、衛星局Aおよび端末装置40は、地上局B設定を使用して、データの送受信を継続する(ステップS920)。
<<7.変形例>>
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
例えば、上述の実施形態は、端末装置40は、衛星局30を介して地上局20を通信するものとしたが、端末装置40は、航空機局を介して地上局20と通信してもよい。この場合、上述の実施形態で登場する衛星局30は、航空機局に読み替えてもよい。その他、上述の実施形態で登場する衛星局30は、非地上局(非地上基地局)と読み替えることが可能である。
また、端末装置40は、地上局(地上基地局)を介して地上局20と通信してもよい。この場合、上述の実施形態で登場する衛星局30は、地上局に読み替えてもよい。地上局には、端末装置が含まれていてもよい。その他、上述の実施形態で登場する衛星局30は、基地局、端末装置、或いは中継局と読み替えることが可能である。
本実施形態の管理装置10、地上局20、衛星局30、端末装置40、を制御する制御装置は、専用のコンピュータシステムにより実現してもよいし、汎用のコンピュータシステムによって実現してもよい。
例えば、上述の動作を実行するための通信プログラムを、光ディスク、半導体メモリ、磁気テープ、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布する。そして、例えば、該プログラムをコンピュータにインストールし、上述の処理を実行することによって制御装置を構成する。このとき、制御装置は、管理装置10、地上局20、衛星局30、端末装置40の外部の装置(例えば、パーソナルコンピュータ)であってもよい。また、制御装置は、管理装置10、地上局20、衛星局30、端末装置40の内部の装置(例えば、制御部13、制御部23、制御部33、制御部43)であってもよい。
また、上記通信プログラムをインターネット等のネットワーク上のサーバ装置が備えるディスク装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。また、上述の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションソフトとの協働により実現してもよい。この場合には、OS以外の部分を媒体に格納して配布してもよいし、OS以外の部分をサーバ装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述の実施形態は、処理内容を矛盾させない領域で適宜組み合わせることが可能である。また、上述の実施形態のフローチャートに示された各ステップは、適宜順序を変更することが可能である。
また、例えば、本実施形態は、装置またはシステムを構成するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
なお、本実施形態において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、例えば、本実施形態は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
<<8.むすび>>
以上説明したように、本開示の一実施形態によれば、端末装置40は、接続先の地上局20の切り替えに必要となる必要情報を切り替え処理前に予め取得し、必要情報に基づいて接続先の地上局を切り替えている。そのため、地上局20の切り替えがスムーズに実行されるようになるので、通信システム1は、高い通信パフォーマンスを実現できる。
以上、本開示の各実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の各実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、本明細書に記載された各実施形態における効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
非静止衛星を介して複数の地上局のうちの少なくとも1つに接続する通信装置であって、
接続先の地上局の切り替えに必要となる所定の情報を切り替え処理前に予め取得する取得部と、
前記所定の情報に基づいて接続先の地上局を切り替える通信制御部と、
を備える通信装置。
(2)
前記所定の情報には、前記切り替え処理時に使用される切り替えに関する情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記切り替えに関する情報に基づいて接続先の地上局を切り替える、
前記(1)に記載の通信装置。
(3)
前記切り替えに関する情報には、前記非静止衛星に接続する複数の通信装置に共通のグループ識別情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記グループ識別情報を使って得られる複数の通信装置に共通の情報に基づいて接続先の地上局を切り替える、
前記(2)に記載の通信装置。
(4)
前記切り替えに関する情報には、地上局の切り替え中の通信停止に関する情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記通信停止に関する情報に基づいて、地上局の切り替え中の通信を停止する、
前記(2)又は(3)に記載の通信装置。
(5)
前記所定の情報には、切り替え先の地上局と前記非静止衛星を介して通信する際に使用する通信パラメータに関する情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記通信パラメータに関する情報に基づいて、前記切り替え先の地上局と通信する、
前記(1)~(4)のいずれかに記載の通信装置。
(6)
前記通信パラメータに関する情報には、前記切り替え先の地上局と前記非静止衛星を介して通信する際のタイミングアドバンスに関する情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記タイミングアドバンスに関する情報に基づいて、前記切り替え先の地上局と通信する、
前記(5)に記載の通信装置。
(7)
前記通信パラメータに関する情報には、前記切り替え先の地上局と前記非静止衛星を介して通信する際の送信タイミング同期に関する情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記送信タイミング同期に関する情報に基づいて、前記切り替え先の地上局と通信する、
前記(5)又は(6)に記載の通信装置。
(8)
前記通信パラメータに関する情報には、前記切り替え先の地上局と通信するための端末固有IDが含まれ、
前記通信制御部は、前記端末固有IDに基づいて、前記切り替え先の地上局と通信する、
前記(5)~(7)のいずれかに記載の通信装置。
(9)
前記所定の情報には、切り替え先の基地局に接続するためのランダムアクセス手続きに関する情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記切り替え先の基地局への切り替えが失敗した場合には、前記ランダムアクセス手続きに関する情報に基づいて、前記切り替え先の地上局へのランダムアクセスを実行する、
前記(1)~(8)のいずれかに記載の通信装置。
(10)
前記所定の情報は、前記複数の地上局のうちの少なくとも1つへの初期接続中に、又は初期接続の後に、準静的に通知される情報である、
前記(1)~(9)のいずれかに記載の通信装置。
(11)
前記準静的に通知される情報には、2以上の地上局それぞれに対応する複数の設定情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記複数の設定情報の1つを使って切り替え元の地上局と通信するとともに、前記非静止衛星又は前記切り替え元の地上局から設定情報の切り替えの通知がなされた場合には、使用する設定情報を切り替え先の地上局に対応する他の設定情報に切り替える、
前記(10)に記載の通信装置。
(12)
前記切り替えの通知は、前記非静止衛星又は前記切り替え元の地上局からの動的な通知である、
前記(11)に記載の通信装置。
(13)
前記準静的に通知される情報には、2以上の地上局それぞれに対応する複数の設定情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記複数の設定情報の1つを使って切り替え元の地上局と通信するとともに、予め通知されたトリガに基づいて、使用する設定情報を切り替え先の地上局に対応する他の設定情報に切り替える、
前記(10)~(12)に記載の通信装置。
(14)
前記トリガは、時間情報であり、
前記通信制御部は、時間情報に基づいて、使用する設定情報を前記他の設定情報に切り替える、
前記(13)に記載の通信装置。
(15)
所定の情報には、切り替え先の地上局までの伝搬距離に関する情報が含まれ、
前記通信制御部は、前記伝搬距離に関する情報に基づいて、地上局の切り替え時に、所定期間、データを送信しない、
前記(1)~(14)のいずれかに記載の通信装置。
(16)
非静止衛星を介して複数の地上局のうちの少なくとも1つに接続する通信装置に対して、接続先の地上局の切り替えに必要となる所定の情報を切り替え処理前に予め送信する送信部と、
前記所定の情報を使用して行われる前記通信装置と切り替え先の地上局との通信を中継する通信制御部と、
を備える非静止衛星。
(17)
非静止衛星を介して複数の地上局のうちの少なくとも1つに接続する通信装置と通信する通信制御部と、
前記通信装置に対して、接続先の地上局の切り替えに必要となる所定の情報を切り替え処理前に予め送信する送信部と、
を備える地上局。
(18)
非静止衛星を介して複数の地上局のうちの少なくとも1つと通信する通信装置が実行する通信方法であって、
接続先の地上局の切り替えに必要となる所定の情報を切り替え処理前に予め取得し、
前記所定の情報に基づいて接続先の地上局を切り替える、
通信方法。
(19)
非静止衛星が実行する通信方法であって、
非静止衛星を介して複数の地上局のうちの少なくとも1つに接続する通信装置に対して、接続先の地上局の切り替えに必要となる所定の情報を切り替え処理前に予め送信し、
前記所定の情報を使用して行われる前記通信装置と切り替え先の地上局との通信を中継する、
通信方法。
(20)
地上局が実行する通信方法であって、
非静止衛星を介して複数の地上局のうちの少なくとも1つに接続する通信装置と通信し、
前記通信装置に対して、接続先の地上局の切り替えに必要となる所定の情報を切り替え処理前に予め送信する、
通信方法。