JP7710752B2 - 磁気メモリ素子及びその作製方法 - Google Patents

磁気メモリ素子及びその作製方法

Info

Publication number
JP7710752B2
JP7710752B2 JP2023514659A JP2023514659A JP7710752B2 JP 7710752 B2 JP7710752 B2 JP 7710752B2 JP 2023514659 A JP2023514659 A JP 2023514659A JP 2023514659 A JP2023514659 A JP 2023514659A JP 7710752 B2 JP7710752 B2 JP 7710752B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
magnetic
memory element
antiferromagnetic
magnetic memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023514659A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022220251A1 (ja
Inventor
知 中▲辻▼
友也 肥後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokyo NUC
Original Assignee
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokyo NUC filed Critical University of Tokyo NUC
Publication of JPWO2022220251A1 publication Critical patent/JPWO2022220251A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7710752B2 publication Critical patent/JP7710752B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/161Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect details concerning the memory cell structure, e.g. the layers of the ferromagnetic memory cell
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • G11C11/1673Reading or sensing circuits or methods
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • G11C11/1675Writing or programming circuits or methods
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/18Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using Hall-effect devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B61/00Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices
    • H10B61/20Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors
    • H10B61/22Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors of the field-effect transistor [FET] type
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/01Manufacture or treatment
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/80Constructional details
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/80Constructional details
    • H10N50/85Materials of the active region
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N52/00Hall-effect devices
    • H10N52/80Constructional details

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)

Description

本発明は、磁気メモリ素子に関する。
近年、磁化の向きを“0”と“1”の情報として記憶できる強磁性体を用いた磁気抵抗メモリが、不揮発性メモリの代表例として注目を集めている。最近では、書き込み手法としてスピン流を用いた磁化反転現象が見出され、汎用化されつつある。特に、強磁性体と非磁性重金属(タングステン(W)、白金(Pt)など)からなる多層膜に電流を流すことで起こる磁化反転現象は、スピン軌道トルク磁化反転と呼ばれ、次世代技術として盛んに研究されている。
また、磁気抵抗メモリのさらなる高速化のため、強磁性体から反強磁性体への代替が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。その理由は、反強磁性体はスピンの応答速度が強磁性体に比べて2~3桁速いTHz帯(ピコ(10-12)秒)であり、磁性体間の相互作用が小さいため、磁気抵抗メモリをはじめとする磁気デバイスをさらに高速化、高集積化できる可能性があるからである。
H. Tsai, T. Higo, K. Kondou, T. Nomoto, A. Sakai, A. Kobayashi, T. Nakano, K. Yakushiji, R. Arita, S. Miwa, Y. Otani, S. Nakatsuji, "Electrical manipulation of a topological antiferromagnetic state," Nature, volume 580, pages 608-613 (2020)
反強磁性体を用いた磁気メモリ素子は、強磁性体と同様に電気的に情報の書き込みや読み出しが可能であることが実証されている一方で、読み出し信号が小さいことが応用上の課題となっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、反強磁性体を用いた磁気メモリ素子において読み出し信号を増強させることを目的とする。
本発明に係る磁気メモリ素子は、磁気モーメントがキャントした磁気秩序を有するキャントした反強磁性体からなる反強磁性層と、反強磁性層に接触し、キャントした反強磁性体とは異なる物質からなる接触層と、を備える。反強磁性層と接触層との界面のラフネスは1.0nm以下であり、接触層にスピン流が流れると、スピン流によって生じるトルクが反強磁性層の磁気秩序に働き、磁気秩序が反転可能である。
本発明によれば、反強磁性層と接触層との界面のラフネスを1.0nm以下とすることにより、界面が平滑化され、接触層から界面を介して反強磁性層に注入されるスピン流を増大させるとともに、反強磁性層の磁気特性を最適に保つことができるため、磁気メモリ素子の読み出し信号を増強させることが可能となる。
従来の磁気メモリ素子の断面図である。 本発明の実施形態に係る磁気メモリ素子の断面図である。 本実施形態の変形例に係る磁気メモリ素子の断面図である。 MnSnの結晶構造及び磁気構造を表す模式図である。 ホールバー構造の磁気メモリ素子の構成を示す模式図である。 図4Aの磁気メモリ素子における書き込み動作を説明するための模式図である。 図4Aの磁気メモリ素子における読み出し動作を説明するための模式図である。 従来のRu/MnSn/W膜についてホール電圧の垂直磁場依存性を示すグラフである。 本実施形態のMnSn/W膜についてホール電圧の垂直磁場依存性を示すグラフである。 Ru/MnSn/W膜についてホール電圧の書き込み電流依存性を示すグラフである。 MnSn/W膜についてホール電圧の書き込み電流依存性を示すグラフである。 MnSn/W膜についてホール電圧変化の読み出し電流依存性を示すグラフである。 MnSn/W膜の原子間力顕微鏡(AFM)画像である。 異なるア二-リング温度Tで作製された本実施形態のMnSn/Ta/Al膜のX線回折パターンを示すグラフである。 異なるア二-リング温度Tで作製されたMnSn/Ta/Al膜のAFM画像である。 =500℃で作製されたMnSn/Ta/Al膜の断面の透過型電子顕微鏡(TEM)画像である。 異なるア二-リング温度Tで作製されたMnSn/Ta/Al膜の異常ホール伝導度の磁場依存性を示すグラフである。 MnSn/Ta/Al膜とTa/MnSn/Al膜のそれぞれについて磁気秩序の反転割合の書き込み電流依存性を示すグラフである。 SOT‐MRAMの磁気メモリ素子の構成を示す模式図である。 STT‐MRAMの磁気メモリ素子の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態では、図面全体を通して、同一又は同様の構成要素には同一の符号を付している。図面は模式的なものであり、平面寸法と厚さとの関係、及び各部材の厚さの比率は現実のものとは異なる。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
本実施形態では、多層膜を構成する各層の材料によって多層膜を表記することがある。例えば、材料aの層の上に、材料bの層、材料cの層が順に積層されている場合、この多層膜を「材料a/材料b/材料c」と表記する。また、各層の厚み(nm)を材料名の後に括弧付きで記載することがある。例えば、厚みがti(nm)で材料jからなる層を「材料j(ti)」と表記する。
まず、図1を参照して、反強磁性体を用いた従来の磁気メモリ素子1(非特許文献1参照)の構成を説明する。磁気メモリ素子1は、基板2と、基板2上の金属層10と、金属層10上の反強磁性層11と、反強磁性層11上の重金属層12と、重金属層12上の酸化物層13とを備える。
基板2は、Si/SiOなどの絶縁体からなる。金属層10は、ルテニウム(Ru)などの金属からなる。反強磁性層11は、MnSnなどの反強磁性体からなる。重金属層12は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)などの非磁性重金属からなる。酸化物層13は、酸化防止のためのキャップ層であり、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化マグネシウム(MgO)などの金属酸化物からなる。
ここで、金属層10、反強磁性層11、重金属層12、酸化物層13の厚み(nm)を、それぞれ、t0、t1、t2、t3と表記する。例えば、磁気メモリ素子1は、Ru(t0)/MnSn(t1)/W(t2)/AlOx(t3)=Ru(2)/MnSn(40)/W(5)/AlOx(5)の多層膜で構成される。
磁気メモリ素子1は、例えば、基板2上にRu層(金属層10)及びMnSn層(反強磁性層11)を室温で成膜後、所定温度(例えば450℃)で所定時間(例えば30分間)アニールし、その後、室温で重金属層12及び酸化物層13を積層することで作製される。
従来の磁気メモリ素子1において、基板2とMnSn層との間にRu層を設けている理由は、Ru層を設けずにMnSn層の成膜後にアニールすると、MnSn層が結晶化し、MnSn層と重金属層12との界面が粗くなってしまい、デバイスとしての駆動が困難になるからである。
磁気メモリ素子1の重金属層12に面内方向の書き込み電流を流すと、スピンホール効果により、スピン軌道トルク(SOT)が反強磁性層11の磁気秩序に働くことによって、磁気秩序の方向を反転させることができる。
次に、本実施形態に係る磁気メモリ素子を説明する。本実施形態に係る磁気メモリ素子は、従来の磁気メモリ素子1とは異なり、後述のように、Ru層を設けず、改良された熱処理プロセスによって作製される。
図2Aに示すように、本実施形態に係る磁気メモリ素子100は、基板2と、基板2上に積層された反強磁性体からなる反強磁性層110と、反強磁性層110上に積層された非磁性重金属の薄膜である重金属層120と、重金属層120上の酸化物層130とを備える。あるいは、図2Bに示す磁気メモリ素子102を採用してもよい。磁気メモリ素子102は、基板2上に、重金属層120、反強磁性層110、酸化物層130の順で積層されている。
なお、本実施形態では、主に、反強磁性層110に接触する接触層が重金属層120である例を挙げるが、他の金属若しくは金属酸化物、又はトポロジカル絶縁体などのカルコゲナイド物質からなる接触層を採用してもよい。反強磁性層110の少なくとも片面に、接触層が設けられていれば、本実施形態は適用可能である。
次に、図3を参照して、反強磁性層110を構成する反強磁性体の一例として、MnSnの特性について説明する。
MnSnは、三角形をベースとしたカゴメ格子と呼ばれる結晶構造をとる反強磁性体であり、図3に示すように、カゴメ格子が[0001]方向に積層した構造を有する。カゴメ格子の頂点に位置するマンガン(Mn)は、幾何学的フラストレーションにより、420K以下の温度で、磁気モーメント(局在スピンの向き)が互いに120度傾いた非共線的な(non-collinear)磁気構造を示す。二層のカゴメ格子上に配置された3種類の6つのスピンのユニットは、六角形で示されるクラスター磁気八極子と呼ばれるスピン秩序を形成している。この非共線的な磁気構造は、クラスター磁気八極子の強磁性秩序(図3の中央部の太い矢印)とみなすことができる。この強磁性秩序は時間反転対称性を巨視的に破っている。
クラスター磁気八極子が、トポロジカルな電子構造であるワイル点(Weyl points)や運動量空間における仮想磁場(実空間換算で100~1000テスラ(T)に相当)の向きと対応しており、クラスター磁気八極子の向きによってワイル点と仮想磁場に由来した応答を制御することができる。
図3に示すような磁気構造は斜方晶の対称性を有し、三角形の頂点に位置するMnの3つの磁気モーメントのうちの1つのみが磁化容易軸に平行となる。他の2つの磁気モーメントが磁化容易軸に対してキャントしていることから、弱い強磁性モーメントを誘起すると考えられる。このように、磁気モーメントがキャントして微小な磁化を有する反強磁性体は、キャントした反強磁性体(canted antiferromagnet)と呼ばれる。
MnSnの結晶配向は、磁気メモリ素子の読み出し信号の増強に重要な役割を果たしている。例えば、異常ホール効果の測定では、クラスター磁気八極子の磁気秩序が面直方向(基板2の表面に垂直)の成分を有する結晶粒のみがホール電圧に寄与する。しかしながら、従来の磁気メモリ素子1(図1)のようにRu層(金属層10)を挿入すると、Ru層に近いMnSnのカゴメ面がほぼ面内方向(基板2の表面に平行)に揃ってしまい、ホール電圧への寄与が小さくなる。また、Ru層に電流が流れることも読み出し電圧の減少の原因となる。そこで、本実施形態では、図2A及び図2Bに示すように、磁気メモリ素子100及び102はRu層を設けず、MnSn層がより大きなホール電圧を示す結晶配向を有するようにした。
ここで、Ru層を設けない場合、上述のように、MnSn層(反強磁性層110)の成膜後にアニールして重金属層120を堆積すると、MnSn層が結晶化し、MnSn層と重金属層120との界面が粗くなってしまう。そこで、本実施形態では、MnSn層の成膜直後にはアニールせず、多層膜を全層成膜した後でアニールすることにした。
本実施形態に係る磁気メモリ素子100の作製方法について、Si/SiO基板上にMnSn/W/AlOxを形成する場合と、MnSn/Ta/AlOxを形成する場合とを例に挙げて説明する。
MnSn/W/AlOxの場合、Si/SiO基板上に、5×10-7Pa未満のベース圧力のDCマグネトロンスパッタリング装置を用いて室温でMnSn層を堆積する。そして、ベース圧力が2×10-8Pa未満の超高真空下で分子線エピタキシー(MBE)装置によって室温でW層を堆積する。なお、W層の成膜はDCマグネトロンスパッタリング装置を用いて行うこともできる。次に、5×10-7Pa未満のベース圧力のRFマグネトロンスパッタリング装置を用いて室温でAlOx層を堆積する。全ての層を、真空を破らずに堆積する。MnSn/W/AlOxの作製後、所定温度(例えば450℃)で所定時間(例えば30分間)アニールすることで、磁気メモリ素子100が作製される。
MnSn/Ta/AlOxの場合、Si/SiO基板上に、5×10-7Pa未満のベース圧力のDCマグネトロンスパッタリング装置を用いてMnSn層とTa層を堆積し、RFマグネトロンスパッタリング装置を用いてAlOx層を堆積する。全ての層を、真空を破らずに、室温で堆積する。MnSn/Ta/AlOxの成膜後、所定温度(例えば500℃)で所定時間(例えば30分)アニールすることで、磁気メモリ素子100が作製される。
このように、本実施形態に係る磁気メモリ素子100は、反強磁性層110を含む多層膜を全層成膜した後で反強磁性層110の結晶化温度以上の温度でアニールすることで作製される。図2Bに示す磁気メモリ素子102も同様の方法で作製される。
改良された熱処理プロセスによって磁気メモリ素子100及び102を作製することによって、Ru層を設けなくても、反強磁性層110と反強磁性層110に接触する接触層との界面が平滑化され、読み出し信号の増強が期待できる。
以下では、特に断りのない限り、図2Aに示す磁気メモリ素子100を対象とするが、以下の説明は、図2Bに示す磁気メモリ素子102についても適用される。
次に、図4A~図4Cを参照して、磁気メモリ素子100の異常ホール効果、書き込み動作及び読み出し動作について説明する。
図4Aに、ホールバー構造の磁気メモリ素子100の構成を示す。磁気メモリ素子100の試料は、所定のサイズ(例えば、16μm×96μm)に作製される。試料の長手方向(x方向)の両端部には、Au/Tiからなる電極152及び154が配置され、短手方向(y方向)にはAu/Tiからなる電極162及び164が配置されている。電極152と電極154との間に書き込み電流Iwrite又は読み出し電流Ireadが流れ、電極162と電極164との間でホール電圧Vが検出される。なお、図4Aでは、基板2及び酸化物層130を省略している。
磁気メモリ素子100に情報を書き込むとき、図4Bに示すように、重金属層120に書き込み電流Iwrite(パルス電流)を長手方向(x方向)に流す。これにより、スピンホール効果によって面直方向(z方向)にスピン流が発生し、SOTが反強磁性層110の磁気秩序に働くことによって、磁気秩序が反転される。このとき、x方向に弱いバイアス磁場Hxを印加することで、反強磁性層110の磁気秩序がバイアス磁場Hxの影響を受け、磁気秩序の旋回方向が定まる。
このようにして、反強磁性層110に情報(“0”又は“1”)を書き込むことができる。書き込み電流Iwriteの向きによって、反強磁性層110の磁気秩序の方向を制御することができる。例えば、+x方向の書き込み電流Iwriteを流すと、磁気秩序は+z方向(“1”)から-z方向(“0”)に反転し、-x方向の書き込み電流Iwriteを流すと、磁気秩序は-z方向(“0”)から+z方向(“1”)に反転する。
反強磁性層110に記憶された情報を読み出すときは、図4Cに示すように、反強磁性層110に読み出し電流Iread(直流)をx方向に流す。これにより、異常ホール効果によってy方向にホール電圧Vが生じる。ホール電圧Vの符号は、反強磁性層110の磁気秩序のz方向の成分によって決まる。例えば、反強磁性層110の磁気秩序が+z方向を向いているときは“1”に対応し、-z方向を向いているときは“0”に対応する。このように、反強磁性層110の磁気秩序の方向によって記憶した情報は、読み出し電流Ireadを流すことでホール電圧Vとして読み出すことができる。
次に、図5A~図5D及び図6を参照して、従来の磁気メモリ素子1と本実施形態の磁気メモリ素子100の異常ホール効果の測定結果を説明する。ここで、測定に用いた磁気メモリ素子1の多層膜はRu(2)/MnSn(40)/W(5)であり、磁気メモリ素子100の多層膜はMnSn(40)/W(5)である。
図5A及び図5Bに、Ru/MnSn/W膜及びMnSn/W膜のそれぞれに対し、垂直磁場Hz(面直方向の磁場)下で0.2mAの読み出し電流Ireadを印加したときの垂直磁場Hzに対するホール電圧Vの変化を示す。図5A及び図5Bに示すように、両方の試料において、ホール電圧Vの明らかなヒステリシスが観測されている。また、MnSn/W膜におけるゼロ磁場でのホール電圧Vの差(ホール電圧変化)ΔV fieldは約140μVであり、Ru/MnSn/W膜のホール電圧変化よりも約1.6倍大きいことがわかる。
図5C及び図5Dに、Ru/MnSn/W膜及びMnSn/W膜のそれぞれについて、電流方向(x方向)にμHx=0.1Tのバイアス磁場を印加したときの、室温での書き込み電流Iwriteに対するホール電圧Vの変化を示す。この場合も、ホール電圧Vを測定するために、書き込み電流Iwriteを印加した後に0.2mAの読み出し電流Ireadを印加している。
図5Cより、Ru/MnSn/W膜では、書き込み電流Iwriteを印加した際に約25μVのホール電圧変化ΔV currentが生じていることがわかる。この振る舞いは、磁気メモリ素子1に書き込み電流Iwriteを流すことでW層に生じるスピン流が、MnSnのクラスター磁気八極子と仮想磁場に由来したホール電圧Vを反転させている(スピン軌道トルクにより反転させている)ことを示している。ここで、図5A及び図5Cより、Ru/MnSn/W膜における比ΔV current/ΔV fieldは約0.29である。
MnSn/W膜では、図5Dより、書き込み電流Iwriteを印加した際に約70μVのホール電圧変化ΔV currentが生じており、Ru/MnSn/W膜よりも読み出し信号の値が約3倍大きいことがわかる。また、図5B及び図5Dより、MnSn/W膜における比ΔV current/ΔV fieldは約0.5となることから、Ru/MnSn/W膜よりも、磁気秩序が反転する割合が増大(約29%から約50%へ増大)していることがわかる。このように、MnSn/W膜では、Ru/MnSn/W膜よりも大きな読み出し信号(ホール電圧)を電気的に制御することが可能である。
(ホール電圧V)=(読み出し電流Iread)×(ホール抵抗R)であり、ホール電圧Vは読み出し電流Ireadに比例して大きくなる。MnSn/W膜では、図6に示すように、書き込み電流Iwriteの10分の1の約3mAの読み出し電流Ireadを流すことで、1mVのホール電圧Vが磁気メモリ素子100の温度上昇の影響なく取り出せることがわかった。
MnSn層とW層との界面状態を調べるため、原子間力顕微鏡(AFM)による測定を行った。AFM測定で得られるMnSn/W膜の表面状態は、MnSn層とW層との界面状態を反映している。図7に、ホールバー構造のMnSn(40)/W(5)膜のAFM画像を示す。AFM画像の二乗平均平方根(RMS)ラフネスは式(1)のように定義される。
ここで、NはAFM画像の画素数、xはi番目の画素の高さ、xは平均の高さである。図7のAFM画像より、MnSn/W膜のRMSラフネスは約0.5nmとなり、従来のRu/MnSn/W膜よりも一桁小さい値となった。このことは、MnSn層とW層との界面が平滑になったことを示唆している。
以上のことから、MnSn/W多層膜の磁気メモリ素子100における読み出し信号の増大は、(i)Ru層の除去により、MnSn層の結晶粒が読み出し信号を大きくする面直方向に配列したこと、(ii)多層膜の全層成膜後にアニールすることで、MnSn層とW層との界面のラフネスが1.0nm以下となり界面が平滑になったことが主な要因であると考えられる。
次に、図8~図12を参照して、本実施形態に係る磁気メモリ素子100又は102の重金属層120がTaからなる場合の各種の測定(X線回折、RMSラフネス、異常ホール効果)の結果を説明する。
<X線回折>
上述のように、磁気メモリ素子100は、多層膜の全層成膜後にアニールすることで作製される。図8に、異なるア二-リング温度T(400℃、500℃、600℃、650℃、700℃)で基板(Si/SiO)上に作製されたMnSn(40)/Ta(5)/Al膜のX線回折パターンを示す。
図8より、400℃≦T≦650℃のとき、X線回折パターンの全ピークはMnSn又は基板(Si/SiO)に起因しており、MnSn層とTa層との反応が無視できるほど小さく、MnSn層が単相であることを示唆している。一方、T=700℃では、29°付近にピークが現れているが、MnSnの結晶配向とは無関係であることがわかる。この角度で大きなピークを有する化合物(Mn-Ta、Sn-Ta、又はMn-Ta-Sn)は見出されていない。
<RMSラフネス>
図9に、異なるア二-リング温度T(400℃、500℃、600℃、650℃、700℃)で作製されたMnSn(40)/Ta(5)/Al膜のAFM画像((a)~(e))を示す。図9より、400℃≦T≦650℃(画像(a)~(d))のとき、RMSラフネスは、Tの上昇とともに約0.4nmから約0.6nmまでわずかに増加していることがわかる。一方、T=700℃(画像(e))では、RMSラフネスが約1.4nmまで急激に上昇している。これは、MnSn層とTa層との反応によって膜の構造が変形されたことを示唆している。
図10に、T=500℃で作製されたMnSn(40)/Ta(5)/Al膜の断面の透過型電子顕微鏡(TEM)画像を示す。図10において、層間の境界は白線で示している。TEM画像より、膜の表面のRMSラフネスは約0.6nmとなる一方で、MnSn層とTa層との界面のRMSラフネスは約0.5nmとなり、図9のAFM測定(画像(b))から得られた結果とほぼ一致することがわかる。
<異常ホール効果>
図11に、異なるア二-リング温度T(400℃、500℃、600℃、650℃、700℃)で作製されたMnSn(40)/Ta(5)/Al(3)膜の異常ホール伝導度σyx= -ρ/ρ(S/cm)の磁場依存性(グラフA~E)を示す。ここで、ρはMnSn(40)/Ta(5)層のホール抵抗率 (=V・(t1+t2))、ρはMnSn(40)/Ta(5)層の抵抗率である。グラフA~Eに示す全ての膜は、300Kで有限のヒステリシスが現れている。特に、T=500℃(グラフB)では、ゼロ磁場(H=0)、300Kでのσyxは18S/cmと最大値をとっている。一方、T=700℃(グラフE)では、ゼロ磁場、300Kでのσyxは急激に下がり、6S/cmとなっていることがわかる。
図4Aに示すホールバー構造の磁気メモリ素子100のMnSn/Ta/Al膜に対し、x方向に書き込み電流Iwrite(100msのパルス電流)とμHx=0.1Tのバイアス磁場を印加し、その後に0.2mAの読み出し電流Iread(500msのパルス電流)を印加することでホール電圧Vを測定する。また、MnSn/Ta/Al膜における垂直磁場Hz下でのホール電圧V fieldも測定し、MnSn層の全磁区の磁気秩序が反転したときのホール電圧Vの変化を表すΔV fieldを得る。
図12に、MnSn/Ta/Al膜について、書き込み電流Iwriteに対する比V/|ΔV field|の変化を実線で示す。また、図12には、図2Bに示す磁気メモリ素子102のTa(5)/MnSn(40)/Al(3)膜についても、書き込み電流Iwriteに対する比V/|ΔV field|の変化を点線で示している。このTa/MnSn/Al膜は、全層成膜後に500℃でアニールして作製されたものである。
書き込み電流Iwriteを正から負に掃引するときのホール電圧V(Iwrite=+0)と、書き込み電流Iwriteを負から正へ掃引するときのホール電圧V(Iwrite=-0)との差をΔV currentと表記する。比ΔV current/|ΔV field|は、反転可能な全磁区に対して実際に反転した磁区の割合(反転割合)を示している。
図12より、MnSn/Ta/Al膜及びTa/MnSn/Al膜は、極性が逆であり、互いに逆方向のSOTが働いていることがわかる。また、双方の膜の反転割合は約40%にも達していることがわかる。なお、MnSn/Ta/Al膜での0.2mAの読み出し電流Ireadを印加したときのホール電圧Vの差ΔV currentは約70μVであり、従来の磁気メモリ素子1(Ru/MnSn/W膜)のホール電圧変化ΔV current~25μVよりも約3倍大きい。
以上のことから、MnSn/Ta/Al膜において大きな読み出し信号を得るためには、MnSn層とTa層との反応が小さく、MnSn層とTa層との界面のラフネスが小さい方が好ましい。具体的には、界面のラフネスは、1.0nm以下であることが好ましく、0.6nm以下がより好ましい。このように、界面のラフネスを小さくして平滑化することで、界面を介してMnSn層に注入されるスピン流を増大させるとともに、MnSn層の読み出し信号を増強させることが可能となる。
本実施形態に係る磁気メモリ素子は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)素子として機能させることができる。以下、図13及び図14を参照して、MRAMの磁気メモリ素子を説明する。
図13に、SOT‐MRAMの磁気メモリ素子200の構成を示す。磁気メモリ素子200は、磁気抵抗素子210と、重金属層220と、第1端子231と、第2端子232と、第3端子233と、トランジスタTr1及びTr2とを備える。
重金属層220は、スピンホール効果を示す非磁性重金属(W、Taなど)、又はトポロジカル絶縁体などのカルコゲナイド物質からなる。磁気抵抗素子210は、重金属層220に接触し磁気秩序が反転可能な自由層212と、自由層212上の非磁性層214と、非磁性層214に接触し磁気秩序が面直方向に固定された参照層216とを備える。
自由層212は、図2A及び図2Bの反強磁性層110と同様に、キャントした反強磁性体からなる薄膜である。非磁性層214は絶縁体(例えばMgO)からなる。参照層216は強磁性体(例えばCoFeB)からなる。磁気抵抗素子210は磁気トンネル接合(MTJ)素子として機能する。
第1端子231、第2端子232、及び第3端子233は金属からなる。参照層216に第1端子231が接続され、重金属層220の一端部に第2端子232が接続され、重金属層220の他端部に第3端子233が接続されている。第1端子231はグランド線240に接続されている。グランド線240はグランド電圧に設定されている。なお、グランド線240をグランド電圧以外の基準電圧に設定してもよい。
トランジスタTr1及びTr2は、例えば、N-channel metal oxide semiconductor(NMOS)トランジスタである。第2端子232はトランジスタTr1のドレインに接続され、第3端子233はトランジスタTr2のドレインに接続されている。トランジスタTr1及びTr2のゲートはワード線WLに接続されている。トランジスタTr1のソースは第1ビット線BL1に接続され、トランジスタTr2のソースは第2ビット線BL2に接続されている。
図2A及び図2Bの磁気メモリ素子100及び102と同様に、図13の磁気メモリ素子200は、重金属層220、磁気抵抗素子210などからなる多層膜を全層成膜後、所定温度でアニールして作製される。自由層212と重金属層220との界面のラフネスは、1.0nm以下が好ましく、0.6nm以下がより好ましい。
磁気抵抗素子210には、抵抗状態に応じて“0”及び“1”のデータが割り当てられる。例えば、参照層216の磁気秩序と自由層212の磁気秩序が同じ向きのとき(平行状態)、磁気抵抗素子210は低抵抗状態にあり、互いに逆向きのとき(反平行状態)、磁気抵抗素子210は高抵抗状態にあることから、前者のデータを“0”、後者のデータを“1”と判別することができる。
磁気抵抗素子210にデータを書き込むとき、書き込み電流Iwriteの方向に弱いバイアス磁場を印加し、ワード線WLをハイレベルに設定してトランジスタTr1及びTr2をオンとし、第1ビット線BL1及び第2ビット線BL2の一方をハイレベルに設定し、他方をローレベルに設定する。これにより、第1ビット線BL1と第2ビット線BL2との間で重金属層220の面内方向に書き込み電流Iwriteが流れることでスピン流が発生し、SOTによって自由層212の磁気秩序が反転可能となり、データを書き込むことができる。書き込み電流Iwriteの向きによって書き込むデータを変えることができる。
磁気抵抗素子210に記憶されたデータを読み出すときは、ワード線WLをハイレベルに設定してトランジスタTr1及びTr2をオンとし、一方のビット線(第2ビット線BL2)をハイレベルに設定し、他方のビット線(第1ビット線BL1)を開放状態とする。これにより、ハイレベルの第2ビット線BL2から、第3端子233、重金属層220、自由層212、非磁性層214、参照層216、第1端子231、及びグランド線240へと読み出し電流Ireadが流れる。磁気抵抗効果によって読み出し電流Ireadの大きさを計測することで、磁気抵抗素子210の抵抗状態、すなわち、記憶されたデータを判別することができる。
上述のように、自由層212と重金属層220との界面を平滑にすることにより、磁気メモリ素子200の読み出し信号を増強させることができる。
図14に、スピントランスファトルク(STT)を用いて磁気秩序を反転させるMRAM(STT‐MRAM)の磁気メモリ素子300の構成を示す。磁気メモリ素子300は、磁気抵抗素子310と、第1端子321と、第2端子322と、トランジスタTrとを備える。
磁気抵抗素子310は、磁気秩序が面直方向に固定された参照層316と、参照層316上の非磁性層314と、非磁性層314に接触し磁気秩序が反転可能な自由層312とを備える。
自由層312は、図2A及び図2Bの反強磁性層110と同様に、キャントした反強磁性体からなる薄膜である。非磁性層314は絶縁体(例えばMgO)からなる。参照層316は強磁性体(例えばCoFeB)からなる。磁気抵抗素子310もMTJ素子として機能する。
第1端子321及び第2端子322は金属からなる。自由層312は第1端子321に接続され、参照層316は第2端子322に接続されている。第1端子321はビット線BLに接続され、第2端子322はトランジスタTrに接続されている。
トランジスタTrは、例えば、NMOSトランジスタである。トランジスタTrのドレインに第2端子322が接続され、ソースにソース線SLが接続され、ゲートにワード線WLが接続されている。
図2A及び図2Bの磁気メモリ素子100及び102と同様に、図14の磁気メモリ素子300は、磁気抵抗素子310、第1端子321などからなる多層膜を全層成膜後、所定温度でアニールして作製される。自由層312と非磁性層314との界面のラフネス、自由層312と第1端子321との界面のラフネスは、1.0nm以下が好ましく、0.6nm以下がより好ましい。
図13の磁気抵抗素子210と同様に、磁気抵抗素子310には、抵抗状態に応じて“0”及び“1”のデータが割り当てられる。
磁気抵抗素子310にデータを書き込むとき、ワード線WLをハイレベルに設定してトランジスタTrをオンとし、ビット線BLとソース線SLとの間に面直方向の書き込み電流Iwriteを流す。これにより、STTによって自由層312の磁気秩序が反転可能となり、データを書き込むことができる。書き込み電流Iwriteの向きによって書き込むデータを変えることができる。
磁気抵抗素子310に記憶されたデータを読み出すときは、ワード線WLをハイレベルに設定してトランジスタTrをオンとし、ビット線BLとソース線SLとの間に読み出し電流Ireadを流す。磁気抵抗効果によって読み出し電流Ireadの大きさを計測することで、磁気抵抗素子310の抵抗状態、すなわち、記憶されたデータを判別することができる。
上述のように、自由層312と接触層(非磁性層314、第1端子321)との界面を平滑にすることにより、磁気メモリ素子300の読み出し信号を増強させることができる。
なお、図13及び図14では、磁気抵抗素子210及び310がMTJ素子である例を示したが、巨大磁気抵抗効果(GMR)素子として機能させることもできる。この場合、非磁性層214及び314は金属(導体)からなる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態では、キャントした反強磁性体の一例としてMnSnを挙げたが、組成式がMnX(X=Sn、Ge、Ga、Rh、Pt、Irなど)、MnYN(Y=Sn、Ni、Ga)、MnSi、RuOなどのキャントした反強磁性体に本実施形態は適用可能である。
2 基板
100、102、200、300 磁気メモリ素子
110 反強磁性層
120 重金属層
130 酸化物層
152、154、162、164 電極
210、310 磁気抵抗素子
212、312 自由層
214、314 非磁性層
216、316 参照層
220 重金属層

Claims (9)

  1. 磁気モーメントがキャントした磁気秩序を有するキャントした反強磁性体からなる反強磁性層と、
    前記反強磁性層に接触し、前記キャントした反強磁性体とは異なる物質からなる接触層と、を備え、
    前記反強磁性層と前記接触層との界面のラフネスは1.0nm以下であり、
    前記接触層にスピン流が流れると、前記スピン流によって生じるトルクが前記反強磁性層の前記磁気秩序に働き、前記磁気秩序が反転可能である、磁気メモリ素子。
  2. 前記キャントした反強磁性体は異常ホール効果を示す、請求項1に記載の磁気メモリ素子。
  3. 前記キャントした反強磁性体はクラスター磁気八極子のスピン秩序を有する、請求項1に記載の磁気メモリ素子。
  4. 前記反強磁性層は面直方向の前記磁気秩序を有する、請求項1に記載の磁気メモリ素子。
  5. 前記界面のラフネスは0.6nm以下である、請求項1に記載の磁気メモリ素子。
  6. 前記接触層は、スピンホール効果を示す材料からなり、面内方向に書き込み電流が流れると前記スピン流が発生し、
    前記反強磁性層では、前記スピン流によって生じたスピン軌道トルクが前記磁気秩序に働くことによって前記磁気秩序が反転可能である、請求項1~5の何れか1項に記載の磁気メモリ素子。
  7. 前記接触層及び前記反強磁性層に対して面直方向に書き込み電流が流れると、スピントランスファトルクによって前記反強磁性層の前記磁気秩序が反転可能である、請求項1~5の何れか1項に記載の磁気メモリ素子。
  8. 磁気モーメントがキャントした磁気秩序を有するキャントした反強磁性体からなる反強磁性層と、前記反強磁性層に接触し、前記キャントした反強磁性体とは異なる物質からなり、スピン流によって前記反強磁性層の前記磁気秩序にトルクを働かせるための接触層と、を備える磁気メモリ素子の作製方法であって、
    少なくとも前記反強磁性層と前記接触層とからなる多層膜を室温で成膜し、
    前記多層膜を全層成膜した後、前記反強磁性層の結晶化温度以上の温度で前記多層膜をアニールすることで、前記反強磁性層と前記接触層との界面のラフネスが1.0nm以下になるように平滑化する、磁気メモリ素子の作製方法。
  9. 前記多層膜を成膜することは、
    基板上に前記反強磁性層を室温で堆積し、前記反強磁性層上に前記接触層を室温で堆積し、前記接触層上に、金属酸化物からなる酸化物層を室温で堆積すること
    含む、請求項8に記載の磁気メモリ素子の作製方法。

JP2023514659A 2021-04-12 2022-04-12 磁気メモリ素子及びその作製方法 Active JP7710752B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202163173579P 2021-04-12 2021-04-12
US63/173,579 2021-04-12
PCT/JP2022/017647 WO2022220251A1 (ja) 2021-04-12 2022-04-12 磁気メモリ素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2022220251A1 JPWO2022220251A1 (ja) 2022-10-20
JP7710752B2 true JP7710752B2 (ja) 2025-07-22

Family

ID=83640695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023514659A Active JP7710752B2 (ja) 2021-04-12 2022-04-12 磁気メモリ素子及びその作製方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20240194235A1 (ja)
JP (1) JP7710752B2 (ja)
CN (1) CN117356199A (ja)
WO (1) WO2022220251A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024181562A1 (ja) * 2023-03-01 2024-09-06 TopoLogic株式会社 素子および素子の製造方法
JPWO2024204298A1 (ja) * 2023-03-28 2024-10-03
TW202515349A (zh) 2023-06-09 2025-04-01 日商Jsr 股份有限公司 磁性體及絕緣體的雙層膜、穿隧磁阻元件及磁記憶體
TW202505988A (zh) * 2023-07-19 2025-02-01 日商Jsr股份有限公司 磁穿隧接面元件的製造方法
TW202505990A (zh) 2023-07-28 2025-02-01 日商Jsr 股份有限公司 反鐵磁性體材料、磁性體及絕緣體的雙層膜、穿隧磁阻元件及磁記憶體
WO2025079734A1 (ja) * 2023-10-13 2025-04-17 TopoLogic株式会社 磁気メモリ素子
CN120949364B (zh) * 2025-10-13 2026-01-23 中国人民解放军国防科技大学 一种Kagome光子晶体

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017018391A1 (ja) 2015-07-24 2017-02-02 国立大学法人東京大学 メモリ素子
WO2019045055A1 (ja) 2017-09-04 2019-03-07 Tdk株式会社 スピン軌道トルク型磁化反転素子及び磁気メモリ
JP2019110326A (ja) 2017-03-29 2019-07-04 Tdk株式会社 記憶素子及び磁気メモリ
JP2020017662A (ja) 2018-07-26 2020-01-30 株式会社アルバック 磁気記憶素子、および、磁気記憶素子の製造方法
WO2020166722A1 (ja) 2019-02-15 2020-08-20 国立大学法人東京大学 スピントロニクス素子及び磁気メモリ装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017018391A1 (ja) 2015-07-24 2017-02-02 国立大学法人東京大学 メモリ素子
JP2019110326A (ja) 2017-03-29 2019-07-04 Tdk株式会社 記憶素子及び磁気メモリ
WO2019045055A1 (ja) 2017-09-04 2019-03-07 Tdk株式会社 スピン軌道トルク型磁化反転素子及び磁気メモリ
JP2020017662A (ja) 2018-07-26 2020-01-30 株式会社アルバック 磁気記憶素子、および、磁気記憶素子の製造方法
WO2020166722A1 (ja) 2019-02-15 2020-08-20 国立大学法人東京大学 スピントロニクス素子及び磁気メモリ装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022220251A1 (ja) 2022-10-20
JPWO2022220251A1 (ja) 2022-10-20
CN117356199A (zh) 2024-01-05
US20240194235A1 (en) 2024-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7710752B2 (ja) 磁気メモリ素子及びその作製方法
JP6923213B2 (ja) 磁性積層膜、磁気メモリ素子、磁気メモリ、及びその製造方法
US9318179B2 (en) Spin-transfer torque magnetic random access memory with perpendicular magnetic anisotropy multilayers
US7119410B2 (en) Magneto-resistive effect element and magnetic memory
TWI530945B (zh) Memory elements and memory devices
CN106953005B (zh) 磁性元件和存储装置
JP6861996B2 (ja) 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ装置
KR20220029381A (ko) 쌍극자 결합 스핀 궤도 토크 구조
CN101071628B (zh) 存储元件和存储器
WO2013153942A1 (ja) 磁気抵抗効果素子および磁気メモリ
CN102403038B (zh) 存储元件和存储器件
JP2007157840A (ja) 記憶素子、メモリ
JP2012151213A5 (ja)
JP2012151213A (ja) 記憶素子、メモリ装置
US10586919B2 (en) Memory device
CN107534081A (zh) 存储器件
JP2013115319A (ja) 記憶素子、記憶装置
US11050014B2 (en) Memory device
JP4951858B2 (ja) メモリ
JP2008153527A (ja) 記憶素子及びメモリ
JP5034317B2 (ja) 記憶素子及びメモリ
JP5750725B2 (ja) 磁壁移動型の磁気記録素子及び磁気記録方法
WO2013080437A1 (ja) 記憶素子、記憶装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20241031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20250121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7710752

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150