JP7710980B2 - 樹脂製容器の製造方法および樹脂製容器の製造装置 - Google Patents

樹脂製容器の製造方法および樹脂製容器の製造装置

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JP7710980B2 JP2021505082A JP2021505082A JP7710980B2 JP 7710980 B2 JP7710980 B2 JP 7710980B2 JP 2021505082 A JP2021505082 A JP 2021505082A JP 2021505082 A JP2021505082 A JP 2021505082A JP 7710980 B2 JP7710980 B2 JP 7710980B2
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Description

本発明は、樹脂製容器の製造方法および樹脂製容器の製造装置に関する。
特許文献1には、温調ポットとエア導入用コアとを備える温調ステーションにおいて、射出成形されたプリフォームの内部に所定圧力のエアを導入してプリフォームの外壁を温調ポッドに密着させて、冷却及び温度分布付与を行う方法が開示されている。また、同文献には、温調ポッド内壁とプリフォームとの接触時間は5.5秒程度であることが開示されている。
特許文献2には、ネック部の中心軸から胴部までの距離が短い部分と長い部分とを有する容器であっても、最も薄肉となりやすい部位の肉厚を確保して容器を成形することができる、プリフォームの温調方法が開示されている。同文献に開示される温調方法では、射出成形されたプリフォームを温調装置において加熱、温調した後、容器にした際に薄肉になりやすいプリフォームの部分に、プリフォームの真横側(水平方向)から冷却エアを吹き付けている。
日本国特開平5-185493号公報 日本国特許第3893067号公報
近年、ホットパリソン式の樹脂製容器の製造装置の更なる生産性の向上、具体的には、成形サイクル時間の一層の短縮化が切望されている。当該装置において容器の製造速度を高速化するには、射出成形工程の冷却時間の短縮化が効果的である。
射出成形工程の冷却時間を短くすると、射出成形直後の複数のプリフォームは温度分布が不揃いの状態になりやすい。複数のプリフォームの温度分布が均一化されていないと、製造された複数の容器の肉厚が不均一となり同等品質に製造できない恐れがある。また、プリフォーム単体が容器製造に適した温度分布を備えていないと、容器単体で外観・物性不良が生じる恐れがある。
本発明は、高速で樹脂製容器を製造する場合でも良質の樹脂製容器を製造できる、樹脂製容器の製造方法および樹脂製容器の製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決することのできる本開示の樹脂製容器の製造方法は、
樹脂製の有底のプリフォームを射出成形する射出成形工程と、
射出成形された前記プリフォームを冷却しつつ温調する温調工程と、
温調された前記プリフォームをブロー成形して樹脂製容器を製造するブロー成形工程と、を有する樹脂製容器の製造方法であって、
前記温調工程において、
前記プリフォームの中の他の部位と比較して高温となっている部位である高温部位に前記プリフォームの外側から気体を吹き付ける、
樹脂製容器の製造方法である。
また、上記課題を解決することのできる本開示の樹脂製容器の製造装置は、
樹脂製の有底のプリフォームを射出成形する射出成形部と、
射出成形された前記プリフォームを冷却しつつ温調する温調部と、
温調された前記プリフォームをブロー成形して樹脂製容器を製造するブロー成形部と、を備える樹脂製容器の製造装置であって、
前記温調部が、
前記プリフォームに、前記プリフォームの外側から気体を吹き付ける気体吹出部を備える、
樹脂製容器の製造装置である。
本発明によれば、高速で樹脂製容器を製造する場合でも良質の樹脂製容器を製造できる、樹脂製容器の製造方法および樹脂製容器の製造装置を提供することができる。
樹脂製容器の製造装置の機能ブロック図である。 温調部の構成を示す図である。 樹脂製容器の製造方法のフローチャートである。 プリフォームの高温部位を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
まず、図1を参照して、樹脂製容器を製造するための製造装置10について説明する。図1は製造装置10の機能ブロック図である。
図1に示すように、製造装置10は、プリフォーム20を製造するための射出成形部11と、製造されたプリフォーム20の温度を調整するための温調部12とを備えている。射出成形部11には、原材料である樹脂材料を供給する射出装置15が接続されている。また、製造装置10は、プリフォーム20をブローして容器を製造するためのブロー成形部(ブロー装置の一例)13と、製造された容器を取り出すための取出部14とを備えている。
射出成形部11と温調部12とブロー成形部13と取出部14とは、搬送手段16を中心として所定角度(本実施形態では90度)ずつ回転した位置に設けられている。搬送手段16は回転板等で構成されており、後述する図2および図4に示すように、回転板に取付けられているネック型17によりネック部22が支持された状態のプリフォーム20又は容器が、回転板の回転に伴って各部に搬送されるように構成されている。
図1に示す射出成形部11は、図示を省略する射出キャビティ型、射出コア型、ネック型等を備えている。これらの型が型締めされることで形成されるプリフォーム形状の空間内に、射出装置15からポリエステル系樹脂(例えばPET:ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂材料を流し込むことにより、有底のプリフォーム20が製造される。プリフォーム20は容器に応じ最適な肉厚分布(形状)を有しており、その胴部の厚み(平均厚、肉厚)としては例えば1.0~8.0mm、好ましくは1.5~3.5、更に好ましくは2.0~3.0mmに設定される。
温調部12は、射出成形部11で製造されたプリフォーム20の温度を、最終ブローするための適した温度に冷却しつつ調整するように構成されている。ブロー成形部13は、図示を省略する延伸ロッド、ブローコア型、ブローキャビティ型等を備えている。ブロー成形部13は、温調部12で温調されたプリフォーム20を例えば延伸ロッドで延伸しつつ、ブローコア型からエアを導入してプリフォーム20をブローキャビティ型の形状に膨らませて、容器を成形可能に構成されている。
ここで、図2を参照して、温調部12について詳細に説明する。図2は、温調部12の構成を示す図である。図2に示すように温調部12は、複数の気体吹出部32を有する装置30を備えている。装置30は、気体吹出部32、第1の固定板31、スペーサー部材33、第2の固定板35、バルブ固定部37、並びに、後述するバルブ34およびチューブ36を備える。これらは連結されてユニット化されている。当該ユニットは第2の固定板35を介して製造装置10の昇降装置40に固定されている。第1の固定板31は、その側面から上面にかけて連通して形成された貫通孔を備える。当該貫通孔を介して第1の固定板31の側面側から上面側へ、あるいはその逆方向において、通気できる。当該貫通孔が位置する上面に気体吹出部32が設置されている。スペーサー部材33の側面に、バルブ固定部37が形成されている。スペーサー部材33はその上下方向の高さを変更でき、プリフォーム20と気体吹出部32との距離を調整可能に構成されている。
気体吹出部32の数は、特に限定されるものではないが射出成形にて成形されるプリフォームの数と合わせてもよい。気体吹出部32は、温調部12に搬送されたプリフォーム20の胴部21に外側から気体を吹き付けるように構成されている。気体吹出部32から吹き付けられる気体としては、通常空気(エア)が用いられるが、窒素、アルゴン等、樹脂製容器に不具合を生じさせない気体であれば任意のものを使用できる。具体的には、気体吹出部32は温調部12に搬送されるプリフォーム20の底部24の下に位置している。本実施形態において気体吹出部32はノズルで構成されている。
ノズルの傾斜角度θは調整可能に構成されている。図2において、ノズルの傾斜角度θは、ノズルの傾斜方向Bと、垂直方向Aと、がなす角度を指している。なお、図2の紙面奥または手前方向にもノズルは傾斜可能であり、傾斜角度θは垂直方向Aに対する3次元の傾斜角度である。プリフォーム20の胴部21の外表面に沿って上側から下側にかけて延びる方向にノズルの気体の吹き出し口が位置するように、傾斜角度θを調整すると好ましい。また、ノズルが設置された位置がプリフォーム20の中心軸の延長線上にあると好ましい。
装置30は、気体吹出部32から吹き付けられる気体の流量を調整可能に構成されているバルブ34を備えている。気体吹出部32にはコンプレッサー等からチューブ36を介して気体が供給され、バルブ34によってその流量が調節可能である。図2では簡略化されて示されているが、装置30は気体吹出部32に対応する数のバルブ34およびチューブ36を備えており、各気体吹出部32から吹き付けられる気体の流量をそれぞれ個別に(独立して)調整することが可能とされている。
また、温調部12は、射出成形部11から搬送されたプリフォーム20の胴部21の内面に当接可能に構成された温調ロッド40を備えている。温調ロッド40は昇降可能に構成されている。温調ロッド40は、ブロー成形に適した温度にプリフォーム20を温調することが可能な温度に設定されている。温調ロッド40は、プリフォーム20を構成する樹脂のガラス転移点以下(例えばPETの場合は80℃以下)の温度に設定されていると好ましい。
続いて、本実施形態に係る容器の製造方法について説明する。図3は、樹脂製容器の製造方法のフローチャートを示す図である。本実施形態の容器は、プリフォーム20を射出成形する射出成形工程S1と、プリフォーム20を冷却しつつ温調する温調工程S2と、温調されたプリフォーム20をブロー成形して容器を製造するブロー成形工程S3と、を経て製造され、ネック部22をネック型17から開放することで容器が取り出される。
まず、射出成形工程S1について説明する。射出成形工程S1において、射出キャビティ型、射出コア型、ネック型等が型締めされることで形成されるプリフォーム形状の空間内に、射出装置15から樹脂材料を流し込むことにより、複数のプリフォーム20を製造する。樹脂充填工程の終了直後または樹脂充填工程後に設けられた一定時間(最小限、例えば樹脂充填工程時間の1/2以下)の冷却工程後に射出成形部11から温調部12へとプリフォーム20を移動させる。この移動時にプリフォーム20の表面層(スキン層)と内部層(コア層)との間で熱交換(熱移動)を行わせ、プリフォーム20の内外表面層の温度を射出離型時よりも高い温度、例えば100~130℃に上昇させる。
次に、図2および図4を参照して温調工程S2について説明する。まず、温調部12へと移動されたプリフォーム20の内面に、温調ロッド40を当接させる。温調ロッド40の当接は、温調ロッド40を上方待機位置から降下させることにより実施される。本実施形態において、温調ロッド40は、プリフォーム20の内面に対して、周方向に均一に面接触する。温調ロッド40をプリフォーム20の内面に当接させることにより、プリフォーム20を内側(内表面層側)より冷却しつつ温調する。そして、装置30(気体吹出部32)を下方待機位置から上昇させて、気体吹出部32をプリフォーム20の底部24に近づける。温調ロッド40がプリフォーム20の内面に当接した状態で、気体吹出部32からプリフォーム20の胴部21の高温部位50に気体を吹き付ける。具体的には、プリフォーム20の底部24の下に位置する気体吹出部32からプリフォーム20の胴部21の側面に向けて気体を吹き付ける。これにより、プリフォーム20の胴部21に縦方向に亘って存在する帯状の高温部位50に効率よく気体を吹き付けることができる。なお、ここでいう縦方向とは純粋な垂直方向のみを指すのではなく、斜め方向となっているものも含む。気体の吹き付けが完了した後、温調ロッド40を上方待機位置に上昇させ、装置30(気体吹出部32)を下方待機位置に下降させる。なお、温調ロッド40と装置30(気体吹出部32)の動作順序は上記と逆の動作として良い。つまり、プリフォーム20の胴部21の高温部位50に気体を吹き付けた後、プリフォーム20を温度調整(冷却)するように、温調ロッド40と装置30を昇降させてもよい。
ここで、本願におけるプリフォーム20の高温部位50について、図4を参照して説明する。高温部位50は、プリフォーム20の中の他の部位52と比較して高温となっている部位である。射出成形直後のプリフォーム20は、樹脂材料の温度ムラや金型(射出コア型と射出キャビティ型)の偏芯等によって周方向の温度分布が不揃いの状態になりやすい。そのため、射出成形工程での冷却を最小限とすると、高温部位50が存在し得ることとなる。また、高温部位50は、図4に示すように、プリフォームの縦方向(底部からネック部にかけて)に延びて存在する傾向にある。さらに、複数のプリフォーム20で比較すると、それぞれの高温部位50は異なる位置、例えば周方向において異なる位置、に存在し得る。複数のプリフォーム20の高温部位50が、プリフォーム20の周方向において異なる位置に存在する場合の例としては、図4に示すように温調部12においてプリフォーム20を側面視した時に、1つのプリフォーム20では右側に高温部位50が存在するのに対し、もう1つのプリフォーム20では左側に高温部位50が存在する場合が挙げられる。
温調工程S2では、複数のプリフォーム20のそれぞれに存在する高温部位50に、それぞれのノズル(気体吹出部32)の傾斜角度θを調整することで気体を吹き付ける。ここで高温部位50が存在する位置は射出成形部11の成形条件や金型等に応じてある程度規則的であるため、適切な傾斜角度θを決定できたらそのまま固定してもよい。適切な傾斜角度θの決定は、テスト運転によって製造される容器の偏肉の程度を確認することで高温部位50を特定することによって実施されてもよい。また、サーモグラフィー等によって直接プリフォーム20の高温部位50を特定することで、適切な傾斜角度θを決定してもよい。
また温調工程S2では、プリフォーム20の高温部位50の高温の程度に応じて、バルブ34によって気体の流量を調整して、プリフォーム20に気体を吹き付ける。ここで高温部位50の高温の程度もある程度規則的であるため、適切な流量を決定できたらそのまま固定してもよい。適切な流量の決定は、数回の試験運転等によって実施されても良い。
以上の温調工程S2によって、プリフォーム20を冷却しつつプリフォーム20の偏温を解消して、ブロー成形に適した温度までプリフォーム20を温調する。
次に、ブロー成形工程S3について説明する。ブロー成形工程S3において、ブローキャビティ型にプリフォーム20を収容する。続いて、任意選択的にプリフォーム20を延伸ロッドによって延伸させつつ、ブローコア型からブローエアを導入することでプリフォーム20を容器の形状まで膨らませ、容器を製造する。その後、ブロー成形部13の金型から容器を開放して、取出部14へ容器を搬送して容器を取り出す。以上の手順によって、容器が製造される。
ところで、ホットパリソン式ブロー成形機(ISBM)の容器の製造速度を高速化するには、射出成形工程の冷却時間の短縮化が効果的である。その一方で、射出成形工程の冷却時間の短縮化に伴うプリフォームの冷却不足に起因する容器の外観・物性不良を抑制するために、射出成形工程後に後冷却を行うことが考えられる。
ここで、上述のように射出成形直後のプリフォームは、周方向の温度分布が不揃いの状態になりやすい。この理由として、射出装置(スクリュー)で混錬された樹脂材料に温度ムラが存在すること、ホットランナー内の狭隘部や角部・分岐部を樹脂材料が通過する際に温度ムラが発生すること、射出コア型が射出キャビティ型に対し僅かに偏芯し偏肉・偏温状況が形成されること、等が挙げられる。プリフォームの温度分布が均一化されていないと、製造された容器の肉厚が不均一となり外観・物性不良が生じる恐れがある。
従来の射出成形工程において十分なプリフォームの冷却時間を確保した後、温調部でプリフォームを加熱する方法では、射出成形直後の温度ムラは射出成形工程での冷却によって解消されていたため、上記のことは重大な問題ではなかった。しかし、射出成形工程の冷却時間を短縮化する場合、射出成形直後の温度ムラにより容器の成形不良が生じる可能性が高い。この成形不良により、外観や物性等の仕様を満足した容器が製造できず、また、略同等品質の容器が同時に複数製造できない恐れがある。また、温調部において単に温調ポッドにプリフォームを張り付けて冷却するだけでは、プリフォームの高温部分と非高温部分とを同じように温調するため、プリフォームの温度分布を均一化するのに時間がかかり、更なる高速化を目指す上では不十分であった。
本実施形態の製造方法では、温調工程S2においてプリフォーム20を冷却しつつ、プリフォーム20の高温部位50にプリフォーム20の外側から気体を吹き付けている。外側から高温部位50に吹き付けられる気体によりプリフォーム20の偏温を解消でき、短時間でプリフォーム20の温度分布の均一化を実現できる。また、本実施形態の製造装置によれば、温調部12がプリフォーム20に、プリフォーム20の外側から気体を吹き付ける気体吹出部32を備えることにより、プリフォーム20の偏温を解消でき、短時間でプリフォーム20の温度分布の均一化を実現できる。これにより、高速で樹脂製容器を製造する場合でも良質の樹脂製容器を製造できる。
また、本実施形態の製造方法では、温調ロッド40をプリフォーム20の内面に当接(面接触)させることで、プリフォーム20の変形を抑制しつつ、また内側よりプリフォーム20の胴部や底部24を冷却しつつ温調することができる。また、温調ロッド40による温調と合わせて、外側から吹き付けられる気体によりプリフォーム20の偏温を解消できる。また、本実施形態の製造装置によれば、温調部12が温調ロッド40を備えることにより、プリフォームの変形を抑制しつつ、また内側よりプリフォーム20の胴部や底部24を冷却しつつ温調することができる。また、温調ロッド40による温調と合わせて、気体吹出部32から吹き付けられる気体によりプリフォーム20の偏温を解消できる。これにより、短時間でのプリフォーム20の急冷と偏温の解消を実現でき、高速で樹脂製容器を製造する場合でもさらに良質の樹脂製容器を製造できる。
また、本実施形態の製造方法では、プリフォーム20の底部24側からプリフォーム20の側面に向けて高温部位50に気体を吹き付ける。また、本実施形態の製造装置によれば、気体吹出部32がプリフォーム20の底部24側の位置に設けられていることにより、プリフォーム20の底部24側からプリフォーム20の側面に向けて高温部位50に気体を吹き付けることができる。これにより、プリフォーム20の縦方向に亘って存在する高温部位50に効率良く気体を吹き付けることができ、プリフォーム20の偏温の解消を効率よく実現できる。
また、図4に示すように、射出成形直後のプリフォーム20は周方向の温度分布が不揃いの状態になりやすい。これら全てのプリフォーム20の温度分布が均一化されていないと、良質な樹脂製容器を複数同時に製造することはできない。本実施形態の方法では、複数のプリフォーム20を形成する場合において、プリフォーム20の高温部位50に気体を吹き付けることで、プリフォーム20の温度分布を同時に均一化することができる。これにより、温調部12の待機時間が短い成形条件(例えば5.5秒以下(機械動作時間が約1.5秒の場合、プリフォーム20の温調処理時間は4.0秒以下))であっても、プリフォーム20毎に相違する偏温状態を解消でき、良質の樹脂製容器を複数同時に製造できる。なお、複数のプリフォーム20の温度分布を同時に均一化することができるとは、1バッチにおいて複数のプリフォーム20の温度分布を均一化することを指し、厳密に同じ時間に均一化することを意図するものではない。
また、上述した射出成形直後のプリフォームは周方向の温度分布が不揃いの状態になりやすいこととして考えられる理由と同様の理由から、射出成形直後のプリフォームの高温部位の高温の程度も異なり得る。そのため、温度の均温化をする上で、高温の程度が大きい部位には大きい流量の気体を吹き付け、高温の程度が小さい部位には小さい流量の気体を吹き付けることが望ましい。本実施形態の方法では、高温部位50の高温の程度に応じた流量の気体を吹き付けることにより、短い温調部12での待機時間であっても、プリフォーム20の偏温状態を好適に解消でき、良質の樹脂製容器を製造できる。
また、本実施形態の製造装置によれば、気体吹出部32がノズルであり、当該ノズルの傾斜角度θが調整可能であることにより、プリフォーム20の高温部位50に対してノズルを位置合わせして、プリフォーム20の胴部形状に応じて底部24側より気体を吹き付けることができる。これにより、プリフォーム20の偏温の解消をさらに効率良く実現できる。また、複数のプリフォーム20に対して、傾斜角度θを調整して各々の高温部位50に気体を吹き付けることで、各々のプリフォーム20の温度分布を同時に均一化することができる。これにより、短い温調部12での待機時間であっても、プリフォーム20毎に相違する偏温状態を解消でき、良質の樹脂製容器を複数同時に製造できる。
また、本実施形態の製造装置によれば、気体の流量を調整可能に構成されているバルブ34を備えることで、各々の高温部位50の高温の程度に応じた流量の気体を吹き付けることが可能となる。これにより、短い温調部12での待機時間であっても、プリフォーム毎に相違する偏温状態を解消でき、良質の樹脂製容器を複数同時に製造できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
上述した実施形態において、気体吹出部32がプリフォーム20に対して下側となる例(図2)を説明したが、搬送の態様によってはプリフォーム20の底部24が上向きとなって気体吹出部32が上側に配置されていてもよい。
上述した実施形態において、気体吹出部32がエアコンプレッサー等から供給される気体を吹き付けるノズルの例を説明したが、羽根つき扇風機、羽なし扇風機、サーキュレーター等を用いてもよい。ただし、ノズルを採用すると、局所的に存在する高温部位50に集中的に気体を吹き付けることができ好ましい。
上述した実施形態において、高温部位の高温の程度に応じて、吹き付ける気体の流量を変更する態様を説明したが、吹き付ける気体の温度を変更してもよい。ただし、気体の流量を変更する態様のほうが簡便な手段でプリフォームの偏温の解消を実現でき、好ましい。
以下、上述した実施形態およびその変形から抽出される態様を列記する。
[1] 樹脂製の有底のプリフォームを射出成形する射出成形工程と、
射出成形された前記プリフォームを冷却しつつ温調する温調工程と、
温調された前記プリフォームをブロー成形して樹脂製容器を製造するブロー成形工程と、を有する樹脂製容器の製造方法であって、
前記温調工程において、
前記プリフォームの中の他の部位と比較して高温となっている部位である高温部位に前記プリフォームの外側から気体を吹き付ける、樹脂製容器の製造方法。
[2] 前記温調工程において、
前記プリフォームの内面に温調ロッドを当接させ、
前記温調ロッドが前記プリフォームの内面に当接した状態で、前記プリフォームの前記高温部位に前記プリフォームの外側から気体を吹き付ける、[1]に記載の樹脂製容器の製造方法。
[3] 前記温調工程において、
前記プリフォームの前記高温部位に前記プリフォームの外側から気体を吹き付け、
その後前記プリフォームの内面に温調ロッドを当接させる、[1]に記載の樹脂製容器の製造方法。
[4] 前記温調工程において、
前記プリフォームの底部側から前記プリフォームの側面に向けてプリフォームの前記高温部位に気体を吹き付ける、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂製容器の製造方法。
[5] 前記射出成形工程において、複数のプリフォームを射出成形し、
前記温調工程において、複数のプリフォームを冷却しつつ温調する、
[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂製容器の製造方法。
[6] 前記温調工程において、
前記プリフォームに、前記プリフォームの前記高温部位の高温の程度に応じた流量の気体を吹き付ける、[1]~[5]のいずれかに樹脂製容器の製造方法。
[7] 樹脂製の有底のプリフォームを射出成形する射出成形部と、
射出成形された前記プリフォームを冷却しつつ温調する温調部と、
温調された前記プリフォームをブロー成形して樹脂製容器を製造するブロー成形部と、を備える樹脂製容器の製造装置であって、
前記温調部が、
前記プリフォームに、前記プリフォームの外側から気体を吹き付ける気体吹出部を備える、樹脂製容器の製造装置。
[8] 前記温調部が、
前記プリフォームの内面に当接されて前記プリフォームを温調する温調ロッドを備える、[7]に記載の樹脂製容器の製造装置。
[9] 前記気体吹出部が前記プリフォームの底部側の位置に設けられている、
[7]または[8]に記載の樹脂製容器の製造装置。
[10] 前記気体吹出部がノズルであり、
前記ノズルの傾斜角度が調整可能に構成されている、
[7]~[9]のいずれかに記載の樹脂製容器の製造装置。
[11]
前記気体の流量を調整可能に構成されているバルブを備える、
[7]~[10]のいずれかに記載の樹脂製容器の製造装置。
なお、本願は、2019年3月11日付で出願された日本国特許出願(特願2019-043584)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。
10:製造装置、11:射出成形部、12:温調部、13:ブロー成形部、14:取出部、15:射出装置、16:搬送手段、17:ネック型、20:プリフォーム、22:ネック部、24:底部、30:装置、32:気体吹出部、34:バルブ、40:温調ロッド、50:高温部位、S1:射出成形工程、S2:温調工程、S3:ブロー成形工程

Claims (6)

  1. 樹脂製の有底のプリフォームを射出成形する射出成形工程と、
    射出成形された前記プリフォームを冷却しつつ温調する温調工程と、
    温調された前記プリフォームをブロー成形して樹脂製容器を製造するブロー成形工程と、を有する樹脂製容器の製造方法であって、
    前記温調工程において、
    前記プリフォームの内面に温調ロッドを当接させ、
    前記温調ロッドが前記プリフォームの内面に当接した状態で、前記プリフォームの底部側から前記プリフォームの側面の一部に向けて、前記プリフォームの中の他の部位と比較して高温となっている部位である高温部位に前記プリフォームの外側から気体を吹き付け
    前記高温部位は、前記プリフォームの底部から前記プリフォームのネック部にかけて前記プリフォームの縦方向に延びて存在する部位である、樹脂製容器の製造方法。
  2. 前記射出成形工程において、複数のプリフォームを射出成形し、
    前記温調工程において、複数のプリフォームを冷却しつつ温調する、
    請求項1に樹脂製容器の製造方法。
  3. 前記温調工程において、
    前記プリフォームに、前記プリフォームの前記高温部位の高温の程度に応じた流量の気体を吹き付ける、請求項1に樹脂製容器の製造方法。
  4. 樹脂製の有底のプリフォームを射出成形する射出成形部と、
    射出成形された前記プリフォームを冷却しつつ温調する温調部と、
    温調された前記プリフォームをブロー成形して樹脂製容器を製造するブロー成形部と、を備える樹脂製容器の製造装置であって、
    前記温調部が、
    前記プリフォームの内面に当接されて前記プリフォームを温調する温調ロッドと、
    前記プリフォームに、傾斜角度を調整可能であり、前記プリフォームの外側から前記プリフォームの側面の一部に向けて気体を吹き付ける気体吹出部を備え、
    前記気体吹出部が前記プリフォームの底部側の位置に設けられており、前記プリフォームの底部から前記プリフォームのネック部にかけて前記プリフォームの縦方向に延びて存在する部位である高温部位に向けて前記気体を吹き付ける、樹脂製容器の製造装置。
  5. 前記気体吹出部がノズルであり、
    前記ノズルの傾斜角度が調整可能に構成されている、
    請求項に記載の樹脂製容器の製造装置。
  6. 前記気体の流量を調整可能に構成されているバルブを備える、
    請求項に記載の樹脂製容器の製造装置。
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