JP7713308B2 - 特定の窒化ホウ素粒子を含む組成物 - Google Patents

特定の窒化ホウ素粒子を含む組成物

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特許法第30条第2項適用 発行日 令和3年3月8日 刊行物 公益社団法人日本セラミックス協会 2021年年会 講演予稿集 1A22 [刊行物等] 発行日 令和3年3月8日 刊行物 公益社団法人日本セラミックス協会 2021年年会 講演予稿集 1A23 [刊行物等] 開催日 令和3年3月23日 集会名、開催場所 公益社団法人日本セラミックス協会 2021年年会、オンライン [刊行物等] 開催日 令和3年3月23日 集会名、開催場所 公益社団法人日本セラミックス協会 2021年年会、オンライン
本開示は、特定の窒化ホウ素粒子を含む組成物に関する。
パワーデバイス、トランジスタ、サイリスタ、CPU等の電子部品においては、使用時に発生する熱を効率的に取り除く必要がある。そこで従来から、熱伝導性を有する無機粒子と樹脂とを含有する放熱材が用いられている。例えば、特許文献1には、室温に於ける動粘度が10~500mm/sのシリコーンオイル10~30質量%、平均粒径1μm以上3μm未満の球状アルミナ微粉40~60質量%、平均粒径1μm以上3μm未満の窒化アルミニウム微粉4~10質量%、平均粒径0.1μm以上1μm未満の球状アルミナ超微粉10~30質量%を含有してなることを特徴とする熱伝導性グリースが記載されている。
特開2005-054099号公報
上記特許文献1に記載の熱伝導性グリースのように、複数の種類の無機粒子を併用することにより、放熱材の熱伝導性等を向上させることがある。しかし、このような放熱材には、より優れた熱伝導率を得るために更なる改善の余地がある。
そこで、本開示の主な目的は、熱伝導率をより向上させた放熱材を実現できる組成物を提供することである。
本発明者らが検討したところ、無機粒子として、特定の形状を有する窒化ホウ素粒子とそれ以外の無機粒子とを併用することにより、従来の無機粒子を併用した場合に比べて、得られる放熱材の熱伝導率をより向上させることができることが判明した。
そこで、本開示の一側面は、無機粒子を含有する組成物であって、無機粒子が、最大長さが80μm以上であり、アスペクト比が1.5以上である窒化ホウ素粒子と、当該窒化ホウ素粒子以外の粒子と、を含む、組成物である。
上記窒化ホウ素粒子は、窒化ホウ素により形成された外殻部と、外殻部に囲われた中空部とを有してよい。
上記窒化ホウ素粒子の含有量は、上記無機粒子の全体積を基準として、0.5~10体積%であってよい。
上記組成物は、樹脂を更に含有してもよい。
上記組成物は、30℃、せん断速度10.0s-1における粘度が1000Pa・s以下であってよい。
上記組成物は、グリース用であってよい。
本開示によれば、熱伝導率をより向上させた放熱材を実現できる組成物を提供することができる。
実施例で作製した窒化ホウ素粒子AのSEM画像である。
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。
本開示の一実施形態は、無機粒子を含有する組成物であって、無機粒子が、最大長さが80μm以上であり、アスペクト比が1.5以上である窒化ホウ素粒子(以下、窒化ホウ素粒子Aともいう)と、窒化ホウ素粒子A以外の粒子(以下、粒子Bともいう)と、を含む、組成物である。
一実施形態に係る組成物は、無機粒子を含有する組成物において、窒化ホウ素粒子Aと粒子Bとを併用することにより、従来の無機粒子を併用した場合(例えば、窒化ホウ素粒子Aに該当しない窒化ホウ素粒子と粒子Bとを併用した場合)に比べて、熱伝導率をより向上させた放熱材を実現できる。その理由としては、組成物が、最大長さが所定の値よりも大きく、且つ、アスペクト比も所定の値よりも大きい窒化ホウ素粒子(すなわち、細長形状を有する窒化ホウ素粒子)を含有することで、当該窒化ホウ素粒子がその形状に起因して、粒子Bとの間で伝熱経路を形成しやすくなるためであると推察される。そのため、この組成物は、放熱材(例えば、放熱グリース、放熱シート)として好適に用いることができる。
窒化ホウ素粒子Aは、複数の窒化ホウ素片で構成されていてよい。窒化ホウ素片は、窒化ホウ素により形成されており、例えば鱗片状の形状を有するものであってよい。この場合、窒化ホウ素片の長手方向の長さは、例えば、1μm以上であってよく、10μm以下であってよい。窒化ホウ素粒子Aを構成している複数の窒化ホウ素片同士は、物理的に接触していてよく、化学的に結合していてもよい。
窒化ホウ素粒子Aの最大長さは、放熱材の熱伝導率をより向上させやすい観点から、100μm以上、125μm以上、150μm以上、175μm以上、200μm以上、225μm以上、250μm以上、300μm以上、又は350μm以上であってよい。窒化ホウ素粒子Aの最大長さは、1000μm以下、又は500μm以下であってよい。
窒化ホウ素粒子Aの最大長さとは、窒化ホウ素粒子Aを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したときに、1個の窒化ホウ素粒子A上の任意の2点間の直線距離のうち最大となる長さを意味する。最大長さの測定は、SEM画像を画像解析ソフトウェア(例えば、株式会社マウンテック製の「Mac-view」)に取り込んで行ってもよい。
窒化ホウ素粒子Aのアスペクト比は、放熱材の熱伝導率をより向上させやすい観点から、1.7以上、2.0以上、3.0以上、5.0以上、又は7.0以上であってよい。窒化ホウ素粒子Aのアスペクト比は、12.0以下、10.0以下、9.5以下、9.0以下、又は8.0以下であってよい。
窒化ホウ素粒子Aのアスペクト比は、上述した窒化ホウ素粒子Aの最大長さ(長手方向の最大長さ)Lと、当該最大長さLを有する方向(長手方向)に対して垂直な方向(短手方向)における窒化ホウ素粒子Aの最大長さ(短手方向の最大長さ)Lとの比(L/L)として定義される。短手方向の最大長さLは、長手方向の最大長さLと同様の方法で測定することができる。
窒化ホウ素粒子Aは、放熱材の熱伝導率をより向上させやすい観点から、中空であってよく、窒化ホウ素により形成された外殻部と、外殻部に囲われた中空部とを有してよい。中空部は、窒化ホウ素粒子Aの長手方向に沿って形成されていてよく、窒化ホウ素粒子Aの外観形状と略相似形の細長形状であってもよい。また、窒化ホウ素粒子Aが中空である場合、窒化ホウ素粒子Aの長手方向における両端の少なくとも一方が開口端であってよく、両端がいずれも開口端であってよい。当該開口端は、上述した中空部と連通していてよい。窒化ホウ素粒子Aが中空であり、窒化ホウ素粒子Aの最大長さを有する方向における両端の少なくとも一方が開口端であることにより、窒化ホウ素粒子Aよりも軽い樹脂等が中空部に充填された場合、組成物の軽量化が期待できる。そのため、窒化ホウ素粒子Aが中空部を有する場合、窒化ホウ素粒子Aとして中実の窒化ホウ素粒子を用いた場合に比べて、質量基準の含有量が少量であっても、粒子Bとの間で伝熱経路を形成することができるため、窒化ホウ素粒子Aの含有量が少なくても放熱材の熱伝導率をより向上させやすいと考えられる。
窒化ホウ素粒子Aは、外殻部及び中空部の合計面積に占める中空部の面積割合が5%以上である断面を有してよい。窒化ホウ素粒子Aの中空部の面積割合は、窒化ホウ素粒子Aの断面画像(SEM画像)を画像解析ソフトウェア(例えば、株式会社マウンテック製の「Mac-view」)に取り込んで計算することにより求めることができる。窒化ホウ素粒子Aは、組成物の軽量化を図る観点から、上記面積割合が、10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、又は50%以上である断面を有してよい。窒化ホウ素粒子Aは、上記面積割合が90%以下又は80%以下である断面を有してよい。
窒化ホウ素粒子Aの外殻部の厚さは、組成物の軽量化を図る観点から、50μm以下、30μm以下、又は15μm以下であってよい。外殻部の厚さは、窒化ホウ素粒子Aの形状を維持しやすい観点から、1μm以上又は3μm以上であってよい。外殻部の厚さは、窒化ホウ素粒子Aの長手方向に対して垂直な方向の断面をSEMで観察したときの観察画像において、窒化ホウ素粒子Aの断面上に任意の2点間の直線距離が最大となる直線を作図したときに、当該直線の各外殻部上に作図した部分の長さの平均値と定義される。
窒化ホウ素粒子Aの外観形状は、回転楕円体状、柱状(棒状)、錐状(円錐状等)、板状(平板状、曲板状等)、ダンベル状などであってよく、折れ曲がった形状であってもよい。窒化ホウ素粒子は、二以上の方向に分岐する分岐構造を有してもよい。
窒化ホウ素粒子Aは、外部から負荷がかかって変形したとしても、除荷したときに元の形状に近い形状に戻る窒化ホウ素粒子(弾性を有する窒化ホウ素粒子)であってよい。窒化ホウ素粒子Aが弾性を有する窒化ホウ素粒子であることは、例えば、窒化ホウ素粒子Aの短手方向に0.27mN/秒の負荷速度で0.2mNから20mNまで徐々に負荷をかけて圧縮する負荷工程と、0.27mN/秒の除荷速度で0.2mNまで徐々に除荷する除荷工程とをこの順に備える負荷除荷試験に供したときに、負荷工程で圧縮された窒化ホウ素粒子の短手方向の長さの少なくとも一部が除荷工程で戻ることで確認することができる。窒化ホウ素粒子Aが弾性を有する窒化ホウ素粒子であることで、窒化ホウ素粒子に圧力や応力が付加される態様で使用されたとしても、放熱材中で熱伝導経路を維持しやすいと考えられるため、窒化ホウ素粒子Aは弾性を有する窒化ホウ素粒子であることが好ましい。例えば、基板とヒートシンクとの間に用いられる放熱グリースとして用いる場合、放熱グリースを配置するときに、0.1~1.0MPa程度の圧力がかかるが、窒化ホウ素粒子Aが弾性を有する窒化ホウ素粒子であることで、放熱グリースを配置した後でも放熱材中で熱伝導経路を維持することができると考えられる。
窒化ホウ素粒子Aは、実質的に窒化ホウ素のみからなってよい。窒化ホウ素粒子Aが実質的に窒化ホウ素のみからなることは、X線回折測定において、窒化ホウ素に由来するピークのみが検出されることにより確認することができる。
窒化ホウ素粒子Aの含有量は、組成物の全体積を基準として、0.5体積%以上、1体積%以上、1.5体積%以上、2体積%以上、又は2.5体積%以上であってよい。窒化ホウ素粒子Aの含有量は、組成物の全体積を基準として、50体積%以下、40体積%以下、30体積%以下、20体積%以下、10体積%以下、7体積%以下、5体積%以下、4体積%以下、又は3体積%以下であってよい。
窒化ホウ素粒子Aの含有量は、無機粒子の全体積を基準として、0.5体積%以上、1体積%以上、1.5体積%以上、2体積%以上、2.5体積%以上、3体積%以上、又は3.5体積%以上であってよい。窒化ホウ素粒子Aの含有量は、無機粒子の全体積を基準として、50体積%以下、40体積%以下、30体積%以下、20体積%以下、10体積%以下、7体積%以下、5体積%以下、4.5体積%以下、又は4体積%以下であってよい。
窒化ホウ素粒子Aは、例えば、平均粒子径が5~100μmである炭化ホウ素粉末100質量部に対して、ホウ酸2~100質量部を混合して混合物を得る工程と、カーボンルツボに当該混合物を充填する工程と、カーボンルツボの開口部をカーボンシートで覆い、カーボンルツボの蓋とカーボンルツボとでカーボンシートを挟み、カーボンシートを固定した状態で、蓋をしたカーボンルツボを抵抗加熱炉内で、窒素ガス雰囲気下で、1450~2400℃、0.3~1.0MPaの条件で3~40時間加熱する工程と、を備える製造方法により、カーボンシート上に窒化ホウ素粒子を生成させて、カーボンシート上に生成した窒化ホウ素粒子を回収することで窒化ホウ素粒子Aを得ることができる。得られた窒化ホウ素粒子Aに対して、粉砕、篩分け、洗浄、不純物除去、乾燥等を適宜行ってもよい。
粒子Bは、例えば、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子、窒化アルミニウム粒子、炭化ケイ素粒子であってよい。粒子Bの外観形状は、球状、回転楕円体状、柱状、鱗片状等であってよい。粒子Bは、複数の粒子の凝集体であってもよい。
粒子Bの平均粒子径は、0.1μm以上、0.5μm以上、1μm以上、10μm以上、30μm以上、又は50μm以上であってよい。粒子Bの平均粒子径は、例えば、200μm以下、150μm以下、100μm以下、80μm以下、又は50μm以下であってよい。粒子Bの平均粒子径は、体積基準の粒度分布におけるd50径であり、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定することができる。
粒子Bのアスペクト比は、1.0以上、1.2以上、1.4以上、又は1.5以上であってよい。粒子Bのアスペクト比は、例えば、10.0以下、8.0以下、6.0以下、4.0以下、2.0以下、又は1.5以下であってよい。粒子Bのアスペクト比は、粒子Bの最大長さ(長手方向の最大長さ)Lと、当該最大長さLを有する方向(長手方向)に対して垂直な方向(短手方向)における粒子Bの最大長さ(短手方向の最大長さ)Lとの比(L/L)として定義される。粒子Bの長手方向の最大長さL及び短手方向の最大長さLは、上記の窒化ホウ素粒子Aの長手方向の最大長さL及び短手方向の最大長さLと同様の方法で測定することができる。
粒子Bの含有量は、組成物の全体積を基準として、5体積%以上、10体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよい。粒子Bの含有量は、組成物の全体積を基準として、80体積%以下、75体積%以下、70体積%以下、65体積%以下、又は60体積%以下であってよい。
粒子Bの含有量は、無機粒子の全体積を基準として、50体積%以上、60体積%以上、70体積%以上、80体積%以上、90体積%以上、93体積%以上、95体積%以上、95.5体積%以上、又は96体積%以上であってよい。粒子Bの含有量は、無機粒子の全体積を基準として、99.5体積%以下、99体積%以下、98.5体積%以下、98体積%以下、97.5体積%以下、97体積%以下、又は96.5体積%以下であってよい。
粒子Bは、組成(粒子Bを構成する成分)、平均粒子径及びアスペクト比からなる群より選ばれる少なくとも1つが異なる2種類以上の粒子を含んでもよい。
無機粒子の含有量は、組成物の全体積を基準として、10体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよく、85体積%以下、80体積%以下、75体積%以下、70体積%以下、65体積%以下、又は60体積%以下であってよい。
一実施形態に係る組成物は、上記の無機粒子に加えて、無機粒子を分散させる分散媒を更に含有してもよい。分散媒は、例えば樹脂であってよい。すなわち、組成物は、樹脂を更に含有してもよい。樹脂は、例えば、熱硬化性又は光硬化性の樹脂であってよく、熱可塑性の樹脂であってもよい。
樹脂は、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーンゴム、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレイミド変性樹脂、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)樹脂、AAS(アクリロニトリル-アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム-スチレン)樹脂であってよい。樹脂は、耐熱性、柔軟性、及びヒートシンク等への密着性が優れている観点から、シリコーン樹脂であってよい。
シリコーン樹脂は、ビニル基、アルキル基、アリール基、ヒドロシリル基等の官能基を有するシリコーン(シロキサン結合を有する化合物)であってよい。シリコーン樹脂は、ビニル基を有するシリコーン及びヒドロシリル基を有するシリコーンからなる群より選ばれる少なくとも一種を含むものであってよい。
樹脂の重量平均分子量は、1000~1000000又は2000~800000であってよい。樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算することで測定することができる。
樹脂の含有量は、組成物の全体積を基準として、15体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよく、80体積%以下、70体積%以下、60体積%以下、50体積%以下、又は40体積%以下であってよい。
分散媒は、モノマーであってもよい。すなわち、組成物は、モノマーを更に含有してもよい。モノマーは、重合性の炭素-炭素二重結合を有するものであってよい。モノマーは、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、メタアリル基、ビニル基を有するものであってよい。モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2-ペンテン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、桂皮酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、マレイン酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘキシル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、2-クロロエチルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、2-クロロエチルメタクリレート、2-クロロエチルビニルエーテル、ビニルベンジルクロライド、ビニルクロロアセテート、アリルクロロアセテート、フマル酸ジアリルであってよい。
モノマーの含有量は、組成物の全質量を基準として、15体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよく、80体積%以下、70体積%以下、60体積%以下、50体積%以下、又は40体積%以下であってよい。
組成物は、カップリング剤を更に含有してもよい。カップリング剤はシランカップリング剤であってよい。シランカップリング剤は反応性二重結合を有するものであってよく、ビニル基、アリル基等を有するものであってよい。
シランカップリング剤としては、アリルトリエトキシシラン、アリルクロロジメチルシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリクロロシラン、クロロジメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルエトキシビニルシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
カップリング剤の含有量は、組成物の全質量を基準として、0.01~10質量%又は0.1~5質量%であってよい。
組成物は、その他の成分を更に含有してもよい。その他の成分は、硬化剤、硬化促進剤(硬化触媒)、湿潤分散剤、表面調整剤、付加反応触媒、有機粒子、顔料等であってよい。
硬化剤としては、フェノールノボラック化合物、酸無水物、アミノ化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
硬化促進剤(硬化触媒)としては、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルフォスフェイト等のリン系硬化促進剤、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール系硬化促進剤、三フッ化ホウ素モノエチルアミン等のアミン系硬化促進剤などが挙げられる。
湿潤分散剤としては、リン酸エステル塩、カルボン酸エステル、ポリエステル、アクリル共重合物、ブロック共重合物等が挙げられる。
表面調整剤としては、アクリル系表面調整剤、シリコーン系表面調整剤、ビニル系調整剤、フッ素系表面調整剤等が挙げられる。
組成物の30℃、せん断速度10.0S-1における粘度は、1000Pa・s以下、500Pa・s以下、300Pa・s以下、又は100Pa・s以下であってよく、50Pa・s以上であってよい。粘度は、レオメータ(例えば、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製の「MARS3」、アントンパール製の「MCR92」)を用いて測定することができる。
分散媒が、硬化性成分(熱硬化性又は光硬化性の樹脂、モノマー等)を含む場合、組成物を硬化させてもよい。硬化させた組成物も、本明細書における組成物に包含される。組成物を硬化させる方法は、組成物が含有する分散媒(樹脂、モノマー)の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、組成物が、シリコーン樹脂を含む場合、架橋反応を進行させることにより組成物を硬化させてもよい。組成物は、例えば、組成物に付加反応触媒(例えば、白金系触媒)を添加して、硬化させることができる。組成物に付加反応触媒を添加して、加熱することで架橋反応を進行させてもよい。
上記の組成物は、放熱材(例えば、放熱グリース、放熱シート)として用いることができる。組成物は、硬化させて用いてよく、硬化させずに用いてもよい。
組成物は、例えば、無機粒子(窒化ホウ素粒子A及び粒子B)を用意する工程(用意工程)と、無機粒子を分散媒と混合する工程(混合工程)と、を備える、組成物の製造方法により製造することができる。本開示の他の一実施形態は、このような組成物の製造方法である。
混合工程において、窒化ホウ素粒子Aの添加量は、組成物の全体積を基準として、0.5体積%以上、1体積%以上、1.5体積%以上、2体積%以上、又は2.5体積%以上であってよく、50体積%以下、40体積%以下、30体積%以下、20体積%以下、10体積%以下、7体積%以下、5体積%以下、4体積%以下、又は3体積%以下であってよい。
混合工程において、窒化ホウ素粒子Aの添加量は、無機粒子の全体積を基準として、0.5体積%以上、1体積%以上、1.5体積%以上、2体積%以上、2.5体積%以上、3体積%以上、又は3.5体積%以上であってよく、50体積%以下、40体積%以下、30体積%以下、20体積%以下、10体積%以下、7体積%以下、5体積%以下、4.5体積%以下、又は4体積%以下であってよい。
混合工程において、粒子Bの添加量は、組成物の全体積を基準として、5体積%以上、10体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよく、80体積%以下、75体積%以下、70体積%以下、65体積%以下、又は60体積%以下であってよい。
混合工程において、粒子Bの添加量は、無機粒子の全体積を基準として、50体積%以上、60体積%以上、70体積%以上、80体積%以上、90体積%以上、93体積%以上、95体積%以上、95.5体積%以上、又は96体積%以上であってよく、99.5体積%以下、99体積%以下、98.5体積%以下、98体積%以下、97.5体積%以下、97体積%以下、又は96.5体積%以下であってよい。
混合工程において、無機粒子の添加量は、組成物の全体積を基準として、10体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよく、85体積%以下、80体積%以下、75体積%以下、70体積%以下、65体積%以下、又は60体積%以下であってよい。
以下、実施例により本開示を具体的に説明する。但し、本開示は下記の実施例のみに限定されるものではない。
[窒化ホウ素粒子Aの製造]
平均粒子径が10μmである炭化ホウ素粉末100質量部と、ホウ酸9質量部とを混合し、カーボンルツボに充填し、カーボンルツボの開口部をカーボンシート(NeoGraf社製)で覆い、カーボンルツボの蓋とカーボンルツボとでカーボンシートを挟むことで、カーボンシートを固定した。蓋をしたカーボンルツボを抵抗加熱炉内で、窒素ガス雰囲気下で、2000℃、0.85MPaの条件で20時間加熱することで、カーボンシート上に窒化ホウ素粒子が生成した。カーボンシートから回収した窒化ホウ素粒子(窒化ホウ素粒子A)のSEM画像を図1に示す。図1において矢印で示した窒化ホウ素粒子Aは、最大長さは373μmであり、アスペクト比は7.5であった。
[負荷除荷試験]
得られた窒化ホウ素粒子から任意に10個の窒化ホウ素粒子Aを選び、微小圧縮試験機(株式会社島津製作所製、MCTシリーズ)を使用して、窒化ホウ素粒子Aの短手方向に0.27mN/秒の負荷速度で0.2mNから20mNまで徐々に負荷をかけて圧縮する負荷工程と、0.27mN/秒の除荷速度で0.2mNまで徐々に除荷する除荷工程とをこの順に備える負荷除荷試験に供した。負荷除荷試験に供した10個の窒化ホウ素粒子Aはいずれも、負荷工程で圧縮された窒化ホウ素粒子Aの短手方向の長さの少なくとも一部が除荷工程で戻った。負荷除荷試験により、窒化ホウ素粒子Aは弾性を有する窒化ホウ素粒子であることを確認することができた。
[組成物の製造]
組成物を製造するために、上記窒化ホウ素粒子Aに加えて、以下の原料を用いた。
<粒子B>
窒化ホウ素粒子B1:最大長さ30μmである鱗片状窒化ホウ素粒子
窒化ホウ素粒子B2:最大長さ85μm、アスペクト比2以下である塊状窒化ホウ素粒子。
アルミナ粒子B3:平均粒子径45μm、デンカ株式会社製、DAW45S
アルミナ粒子B4:平均粒子径20μm、デンカ株式会社製、DAW20
アルミナ粒子B5:平均粒子径5μm、デンカ株式会社製、DAW05
アルミナ粒子B6:平均粒子径3μm、デンカ株式会社製、DAW03
アルミナ粒子B7:平均粒子径0.4μm、デンカ株式会社製、ASFP40
アルミナ粒子B8:平均粒子径0.5μm、住友化学株式会社製、AA05
アルミナ粒子B9:平均粒子径2μm、住友化学株式会社製、AA2
<分散媒>
シリコーン樹脂1:シリコーンオイル、信越化学工業社製、KF96-100CS
シリコーン樹脂2:両末端にビニル基を有するシリコーン、重量平均分子量25000、Momentive社製、XE14-B8530A
シリコーン樹脂3:両末端にビニル基を有し、分子中にヒドロシリル基を有するシリコーン、重量平均分子量25000、Momentive社製、XE14-B8530B
シリコーン樹脂4:ビニル基を有するシリコーン、重量平均分子量500000、Momentive社製、SRH-32
<その他成分>
顔料:レジノカラー工業社製、レジノブラック
シランカップリング剤:アリルトリメトキシシラン、ダウ・東レ社製、Z6210
(実施例1、2及び比較例1)
表1に示す無機粒子とシリコーン樹脂1とをハイブリットミキサーを用いて混合して、組成物を得た。組成物における、無機粒子の含有量は73体積%であり、シリコーン樹脂1の含有量は27体積%であった。また、得られた組成物における、無機粒子の全体積基準の各粒子の含有量(体積%)は、表1に示すとおりであった。
[粘度の測定]
実施例1、2及び比較例1の組成物の粘度をレオメータ(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、MARS3)により、下記の条件で測定した。測定結果を表1に示す。
<条件>
・測定モード:回転
・温度:30℃
・測定治具:Φ25パラレルプレート
・ギャップ:1mm
・せん断速度:10.0s-1
[熱伝達率の測定]
熱抵抗測定装置(メンターグラフィックス社製、DynTIM)を用いて、下記の条件で実施例1、2及び比較例1で得られた組成物の各厚さにおける熱抵抗値を測定した。測定した熱抵抗値と厚さとの関係を直線で近似し、得られた直線の傾きと測定部の面積から熱伝達率を算出した。熱伝導率の測定結果を表1に示す。
<条件>
・コールドプレート温度:25℃
・測定モード:Type2「Visco-elastic solids」の圧力制御モード(圧力:4kPa程度)
・厚さ:200μm、250μm、300μm
(実施例3及び比較例2~4)
表2に示す量(単位:質量部)の無機粒子、分散媒、顔料、及びシランカップリング剤を秤量し、自転公転式撹拌機(シンキー製、あわとり錬太郎「ARE-310」)を用いて公転2000rpmで2分間混錬した後、インク返しを行い、自転公転式撹拌機を用いて更に公転2000rpmで2分間混錬して、組成物を得た。
[粘度の測定]
実施例3及び比較例2~4の組成物の粘度をレオメータ(アントンパール製、MCR92)により、下記の条件で測定した。測定結果を表2に示す。なお、表2中のV0.1、V1.0、及びV10.0は、それぞれせん断速度が0.1s-1、1.0s-1、及び10.0s-1のときの粘度を意味する。
<条件>
・測定モード:回転
・温度:30℃
・測定治具:Φ25パラレルプレート
・ギャップ:1mm
・せん断速度:0.1s-1、1.0s-1、10.0s-1
[熱伝導率の測定]
熱抵抗測定装置(メンターグラフィックス社製、DynTIM)を用いて、下記の条件で実施例3及び比較例2~4で得られた組成物の各厚さにおける熱抵抗値を測定した。測定した熱抵抗値と厚さとの関係を直線で近似し、得られた直線の傾きと測定部の面積から熱伝達率を算出した。熱伝導率の測定結果を表2に示す。
<条件>
・コールドプレート温度:25℃
・測定モード:Type2「Visco-elastic solids」の圧力制御モード(圧力:4kPa程度)
・厚さ:150μm、200μm、250μm、300μm、350μm、400μm


Claims (5)

  1. 無機粒子を含有する組成物であって、
    前記無機粒子が、
    最大長さが100μm以上であり、アスペクト比が1.5以上12.0以下である窒化ホウ素粒子と、
    前記窒化ホウ素粒子以外の粒子と、
    を含み、
    前記窒化ホウ素粒子が、窒化ホウ素により形成された外殻部と、前記外殻部に囲われた中空部とを有し、
    前記中空部は、前記窒化ホウ素粒子の長手方向に沿って形成されており、
    前記窒化ホウ素粒子以外の粒子の平均粒子径が0.1μm以上200μm以下である、組成物。
  2. 前記窒化ホウ素粒子の含有量が、前記無機粒子の全体積を基準として、0.5~10体積%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 樹脂を更に含有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 30℃、せん断速度10.0s-1における粘度が1000Pa・s以下である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
  5. グリース用である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
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