JP7714236B2 - ジアリールホスフィンオキシド誘導体 - Google Patents
ジアリールホスフィンオキシド誘導体Info
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Description
(項目1)
以下の一般式
Ra-P(=O)R1R2
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
式中、
R1およびR2は、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、
Raは、不飽和二重結合を有する基、エポキシ基を有する基、ヒドロキシ基を含む基、またはリンを含む基である、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目2)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目3)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ、1つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目4)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ2つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目5)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ3つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目6)
前記R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、アルキル、-Oアルキル、-OH、-NO2、-NH2、-C(=O)H、-C(=O)アルキル、および-C(=O)Oアルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、項目1~5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
(項目7)
前記R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、-C1~C4アルキル、-OC1~C4アルキル、-OH、-NO2、-NH2、-C(=O)H、-C(=O)C1~C4アルキル、および-C(=O)OC1~C4アルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、項目1~6のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
(項目8)
R1およびR2において、前記置換基が、それぞれ独立して-C1~C4アルキル基である、項目1~7のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目9)
R1およびR2において、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有する単環、二環または三環である、項目1~8のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目10)
R1およびR2において、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有するフェニル基である、項目1~9のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目11)
R1およびR2が、
(項目12)
Raが、末端に不飽和二重結合を有する基、末端にエポキシ基を有する基、2つ以上のヒドロキシを有するアリール基、またはホスフィンオキシドを含む基である、項目1~11のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目13)
Raは、
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各R3は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R4は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
R5は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
R6、R7、R8、およびR9は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
n1およびn2は、それぞれ独立して、1~3であり、
ここで、n1が2または3である場合、各R6は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R7は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、n2が2または3である場合、各R8は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R9は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
*は、結合点を示す、
項目1~12のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目14)
Raは、アクリロイルオキシメチル基、メタクリロイルオキシメチル基、エポキシメチルオキシプロピル基または2,5-ジヒドロキシフェニル基である、項目1~13のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目15)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(I)
で示され、R1、R2は、項目1に記載の通りであり、R3、R4、nおよびR5は、項目13に記載の通りである、項目13に記載の化合物またはその塩。
(項目16)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、項目15に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目17)
前記R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目16に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目18)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(II)
で示され、R1、R2は、項目1に記載の通りであり、R6、R7、R8、R9、n1、およびn2は、項目13に記載の通りである、項目13に記載の化合物またはその塩。
(項目19)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、項目18に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目20)
前記R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目19に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目21)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(III)
で示され、R1、R2は、項目1に記載の通りである、項目13に記載の化合物またはその塩。
(項目22)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、2つまたは3つの置換基を有する、項目21に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目23)
前記R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目22に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目24)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(IV)
(R1)(R2)P(=O)-(リンカー)-P(=O)(R1)(R2)
(IV)
で示され、
R1およびR2は、項目1に記載の通りである、項目1に記載の化合物またはその塩。
(項目25)
前記リンカーが、
-(C(R10)(R11))n3-(Ar)n5-(C(R12)(R13))n4-
であり、
R10、R11、R12、およびR13は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択され、
Arは、置換もしくは非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、
n3、n4およびn5は、それぞれ独立に、0~3である、
項目24に記載の化合物またはその塩。
(項目26)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、3つの置換基を有し、n3およびn4が、0であり、n5が1~3であり、前記Arが、非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基である、項目25に記載の化合物またはその塩。
(項目27)
前記R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目26に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目28)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル基を有し、n3、n4およびn5は、それぞれ独立に、1~3である、項目27に記載の化合物またはその塩。
(項目29)
前記リンカーが、
(項目30)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(IVa)
で示され、
R1およびR2は、項目1に記載の通りであり、
R10およびR11はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択される、
項目24に記載の化合物またはその塩。
(項目31)
R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、3つの置換基を有する、項目30に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目32)
前記R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目31に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目33)
以下の一般式(V)
(式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各R3は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R4は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
R5は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
(項目34)
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物、(メタ)アクリル酸塩、スチレンまたはアクリロニトリルとのコポリマーである、項目33に記載のコポリマー。
(項目35)
以下の一般式(VI)
(式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
R6、R7、R8、およびR9は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
n1およびn2は、それぞれ独立して、1または2であり、
ここで、n1が2である場合、各R6は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R7は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、n2が2である場合、各R8は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R9は、それぞれ同じであっても異なっていても良い)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
(項目36)
エポキシ化合物とのコポリマーである、項目35に記載のコポリマー。
(項目37)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、添加剤。
(項目38)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、曇り止め剤。
(項目39)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、難燃剤。
(項目40)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維。
(項目41)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、シート、フィルム、またはアクリルガラス。
(項目42)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、重合添加剤。
(項目43)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、表面改質剤。
(項目44)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、リン付与剤。
(項目45)
電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおける項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤としての、項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用。
(項目46)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物もしくは塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーもしくはコポリマーを、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおいて使用するか、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤として使用する方法であって、該方法は、該化合物若しくは塩、または該ホモポリマーもしくはコポリマーを、それを必要とする対象物に対して適用する工程を包含する、方法。
本明細書における用語について以下に説明する。
以下に本開示の好ましい実施形態を説明する。以下に提供される実施形態は、本開示のよりよい理解のために提供されるものであり、本開示の範囲は以下の記載に限定されるべきでないことが理解される。従って、当業者は、本明細書中の記載を参酌して、本開示の範囲内で適宜改変を行うことができることは明らかである。また、本開示の以下の実施形態は単独でも使用されあるいはそれらを組み合わせて使用することができることが理解される。
Ra-P(=O)R1R2
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
式中、
R1およびR2は、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、
Raは、不飽和二重結合を有する基、エポキシ基を有する基、ヒドロキシ基を含む基、またはリンを含む基である、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩を提供する。
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各R3は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R4は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
R5は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
R6、R7、R8、およびR9は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
n1およびn2は、それぞれ独立して、1~3であり、
ここで、n1が2または3である場合、各R6は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R7は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、n2が2または3である場合、各R8は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R9は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
*は、結合点を示す。
で示され、R1、R2は、上記の通りであり、R3、R4、nおよびR5は、上記の通りである。
で示され、R1、R2は、上記の通りであり、R6、R7、R8、R9、n1、およびn2は、上記の通りである。
で示され、R1、R2は、上記の通りである。上記化合物は、樹脂に対して混錬され得る。
(R1)(R2)P(=O)-(リンカー)-P(=O)(R1)(R2)
(IV)
で示され、
R1およびR2は、上記の通りである。リンカーは、意図される用途において反応性ではない基であり得る。リンカーを調整することにより、種々の性質のホスフィンオキシド化合物が得られ得る。
-(C(R10)(R11))n3-(Ar)n5-(C(R12)(R13))n4-
であり、
R10、R11、R12、およびR13は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択され、
Arは、置換もしくは非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、
n3、n4およびn5は、それぞれ独立に、0~3である。
で示され、
R1およびR2は、上記の通りであり、
R10およびR11はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択される。
(式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各R3は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R4は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
R5は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
(式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
R6、R7、R8、およびR9は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
n1およびn2は、それぞれ独立して、1または2であり、
ここで、n1が2である場合、各R6は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R7は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、n2が2である場合、各R8は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R9は、それぞれ同じであっても異なっていても良い)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
(方法1)
1つのP-H結合を有するリン含有化合物(R1R2P(=O)H)をアルデヒドまたはケトン(R3C(=O)R4)と反応させることにより、R1R2P(=O)-CR3R4-OHの中間体化合物が得られる。
1つのP-H結合を有するリン含有化合物(R1R2P(=O)H)をエポキシド(オキシラン)
エポキシ基を有する基を含むジアリールホスフィンオキシド誘導体は、ジアリールホスフィンオキシドと不飽和二重結合を有するエポキシ基を有する化合物を溶媒中で混合し、ラジカル開始剤を添加して加熱することにより製造できる。
ラジカル開始剤としては、ポリマーの製造方法と同じものであり得る。重合開始剤としては、アゾ化合物系熱重合開始剤として、アゾイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスジメチルバレロニトリル(ADVN)、アゾビスメチルブチロニトリル(AMBN)等が挙げられ、有機過酸化物系熱重合開始剤として、ジベンゾイルパーオキサイド(BPO)、t-ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)、クメンヒドロペルオキシド、ジ-t-ブチルヒドロペルオキシド等が挙げられる。
ジヒドロキシ置換アリール基を含むジアリールホスフィンオキシド誘導体は、ジアリールホスフィンオキシドを溶媒に溶解させ、溶媒に溶解させたベンゾキノン誘導体を滴下し、加熱して熟成させることで製造できる。
反応溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
ジアリールホスフィンオキシド誘導体を溶媒に溶解し、塩基を加えて攪拌し、ジハロ化合物を滴下することにより製造できる。
使用可能な塩基としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム)、アルキル金属(アルキルリチウム、アルキルナトリウム、アルキルカリウム)、アルコキシアルカリ金属(リチウムアルコキシド、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド)、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属水素化物(水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム)等が挙げられる。
本開示のポリマーは、本開示の化合物を重合することにより得られ得る。重合は、単独重合であっても、共重合であっても良い。アクリル基、メタクリル基を持つ化合物の重合はラジカル重合により行い得る。重合開始剤としては、アゾ化合物系熱重合開始剤として、アゾイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスジメチルバレロニトリル(ADVN)、アゾビスメチルブチロニトリル(AMBN)等が挙げられ、有機過酸化物系熱重合開始剤として、ジベンゾイルパーオキサイド(BPO)、t-ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)、クメンヒドロペルオキシド、ジ-t-ブチルヒドロペルオキシド等が挙げられる。エポキシ基を持つ化合物の重合はアニオン重合、カチオン重合により行い得る。アニオン重合の開始剤としては、各種アルキル金属化合物(例えば、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、t-ブチルリチウム、メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムブロミド)、各種アルコキシ金属化合物(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシド)、各種アリール金属化合物(例えば、フェニルリチウム、フェニルナトリウム、フェニルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムブロミド)、各種アミン系硬化剤(例えば、ジエチレンテトラミン、トリエチレンテトラミン、m-キシレンジアミン等の脂肪族アミン、ジアミノフェニルメタン、m-フェニレンジアミン、トリメチレンビス(4-アミノベンゾエート)等の芳香族アミン)、各種フェノール系硬化剤(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4-ジヒドロキシジフェニルメタン)、各種チオール系硬化剤(例えば、1,4-ブタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール)等が挙げられる。カチオン重合の開始剤としては各種ブレンステッド酸(例えば、硫酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸)、ルイス酸(例えば、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、四塩化チタン、四塩化スズ)、熱カチオン重合開始剤として、スルホニウム塩(例えば、(2-エトキシ-1-メチル-2-オキソエチル)メチル-2-ナフタレニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-(メトキシカルボニルオキシ)フェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート)、ホスホニウム塩(エチルトリフェニルホス ホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート)等が挙げられる。
本開示はまた、アクリレート化合物と、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレンおよびアクリルニトリルとの共重合体を提供する。
1つの局面において、本開示は、上記本開示の化合物またはその塩、あるいは本開示のホモポリマーまたはコポリマーを含む添加剤を提供する。添加剤の用途としては本明細書に記載される任意のものが挙げられる。
AN:アクリロニトリル
GC-MS:ガスクロマトグラフ質量分析計
MA:アクリル酸メチル
Mes:2,4,6-トリメチルフェニル
MMA:メタクリル酸メチル
NMR:核磁気共鳴
PMA:ポリアクリル酸メチル
Ph:フェニル
rt:室温(たとえば15℃~25℃)
St:スチレン
THF:テトラヒドロフラン
本開示の化合物およびその合成を、以下の実施例によってさらに説明する。本開示をさらに定義するために以下の実施例を提供するが、本開示はこれらの実施例の特徴に制限されない。特定の例では、一般名を使用し、これらの一般名が当業者に認識されると理解される。
GC-MS:329[M+H]、298、229、91
31P NMR(NONE,161 MHz)=δ28.3
(実施例2)
GC-MS:385[M+H]、370、283
31P NMR(NONE, 161 MHz)=δ 31.8
(実施例3)
31P NMR(NONE, 161 MHz) = δ 29.3
(実施例4)
31P NMR(DMSO-d6, 161 MHz) = δ 35.3
(実施例5)
31P NMR(NONE, 161 MHz) = δ 26.5
(実施例6)
31P NMR(NONE, 161 MHz) = δ 68.4
(実施例7)
実施例2で得られた淡褐色固体20.0gを200mLセパラブルフラスコに秤量し、4倍重量の2-ブタノンを加え、よく撹拌した。脱気と窒素置換を行った後、40℃となるよう加温した。過酸化ベンゾイルを0.20g加えた後、80℃まで反応容器内の温度を昇温し、20時間反応した。反応終了後、反応溶液をヘキサンに滴下し、生成したポリマーを析出させた。析出したポリマーをイオン交換水で水洗し、ポリマーを真空乾燥器で乾燥することで白色の粉末が14.5g得られた。得られたポリマーの重量平均分子量、誘電率を測定した。
比較化合物1の20.0gを200mLセパラブルフラスコに秤量し、4倍重量の2-ブタノンを加え、よく撹拌した。脱気と窒素置換を行った後、40℃となるよう加温した。過酸化ベンゾイルを0.22g加えた後、80℃まで反応容器内の温度を昇温し、20時間反応した。反応終了後、反応溶液をヘキサンに滴下し、生成したポリマーを析出させた。析出したポリマーをイオン交換水で水洗し、ポリマーを真空乾燥器で乾燥することで白色の粉末が16.3g得られた。得られたポリマーの重量平均分子量、誘電率を測定した。
Claims (31)
- 以下の一般式(I)
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
式中、
R1およびR2は、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有し、
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各R3は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R4は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
R5は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩。 - R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ、1つの置換基を有する、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ2つの置換基を有する、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ3つの置換基を有する、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、アルキル、-Oアルキル、-OH、-NO2、-NH2、-C(=O)H、-C(=O)アルキル、および-C(=O)Oアルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
- R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、-C1~C4アルキル、-OC1~C4アルキル、-OH、-NO2、-NH2、-C(=O)H、-C(=O)C1~C4アルキル、および-C(=O)OC1~C4アルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
- R1およびR2において、前記置換基が、それぞれ独立して-C1~C4アルキル基である、請求項1~6のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- R1およびR2において、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有する単環、二環または三環である、請求項1~7のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- R1およびR2において、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有するフェニル基である、請求項1~8のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- R1およびR2が、
であり、*は、結合点を示す、請求項1~9のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
ここで、R 1 およびR 2 における前記アリール基が、それぞれ、1つの置換基を有する場合は、R 1 およびR 2 は、
であり、
R 1 およびR 2 における前記アリール基が、それぞれ2つの置換基を有する場合は、R 1 およびR 2 は、
であり、
R 1 およびR 2 における前記アリール基が、それぞれ3つの置換基を有する場合は、R 1 およびR 2 は、
である、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩。 - R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- 以下の一般式(II)
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
R1およびR2は、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、
R6、R7、R8、およびR9は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
n1およびn2は、それぞれ独立して、1~3であり、
ここで、n1が2または3である場合、各R6は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R7は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、n2が2または3である場合、各R8は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R9は、それぞれ同じであっても異なっていても良い、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩。 - R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、請求項12に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項13に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- 以下の一般式(III)
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、R1およびR2は、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、R1およびR2における前記アリール基が、それぞれ独立して、2つまたは3つの置換基を有する、ホスフィンオキシド化合物またはその塩。 - R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項15に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- 以下の一般式(IV)
(R1)(R2)P(=O)-(リンカー)-P(=O)(R1)(R2)
(IV)
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
R1およびR2は、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、3つの置換基を有するアリール基であり、
(1)
前記リンカーが、
-(Ar)n5-であり、
n 5 が1~3であり、前記Arが、非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、あるいは、
(2)
前記リンカーが、
-(C(R 10 )(R 11 )) n3 -(Ar) n5 -(C(R 12 )(R 13 )) n4 -であり、
R 10 、R 11 、R 12 、およびR 13 は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択され、
Arは、置換もしくは非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、
n 3 、n 4 およびn 5 はそれぞれ独立に、1~3である、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩。 - R1およびR2における前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項17に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
- 前記リンカーが、
である、請求項17に記載の化合物またはその塩。 - 以下の一般式(VI)
(式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
R6、R7、R8、およびR9は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
n1およびn2は、それぞれ独立して、1または2であり、
ここで、n1が2である場合、各R6は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R7は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、n2が2である場合、各R8は、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各R9は、それぞれ同じであっても異なっていても良い)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。 - エポキシ化合物とのコポリマーである、請求項20に記載のコポリマー。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、添加剤。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、曇り止め剤。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、難燃剤。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、シート、フィルム、またはアクリルガラス。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、重合添加剤。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、表面改質剤。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、リン付与剤。
- 電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおける請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤としての、請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物もしくは塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーもしくはコポリマーを、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおいて使用するか、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤として使用する方法であって、該方法は、該化合物若しくは塩、または該ホモポリマーもしくはコポリマーを、それを必要とする対象物に対して適用する工程を包含する、方法。
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