JP7714236B2 - ジアリールホスフィンオキシド誘導体 - Google Patents

ジアリールホスフィンオキシド誘導体

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Description

本開示は、ジアリールホスフィンオキシド誘導体に関する。
リン化合物は、その性質に起因して様々な用途において使用されている。新規なリンを含む化合物を提供することは有意義である。
国際公開第2018/124205号 特開2017-132731号
本発明者らは、鋭意検討をした結果、有用性が高いと考えられるジアリールホスフィンオキシド誘導体の新規化合物を合成し、本開示を提供する。
本開示は、特に従来困難と考えられていたジアリールホスフィンオキシド誘導体の合成方法を与える。
本開示は、また、以下の項目を提供する。
(項目1)
以下の一般式
-P(=O)R
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
式中、
およびRは、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、
は、不飽和二重結合を有する基、エポキシ基を有する基、ヒドロキシ基を含む基、またはリンを含む基である、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目2)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目3)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ、1つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目4)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ2つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目5)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ3つの置換基を有する、項目1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目6)
前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、アルキル、-Oアルキル、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)アルキル、および-C(=O)Oアルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、項目1~5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
(項目7)
前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、-C1~C4アルキル、-OC1~C4アルキル、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)C1~C4アルキル、および-C(=O)OC1~C4アルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、項目1~6のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
(項目8)
およびRにおいて、前記置換基が、それぞれ独立して-C1~C4アルキル基である、項目1~7のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目9)
およびRにおいて、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有する単環、二環または三環である、項目1~8のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目10)
およびRにおいて、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有するフェニル基である、項目1~9のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目11)
およびRが、

であり、*は、結合点を示す、項目1~10のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目12)
が、末端に不飽和二重結合を有する基、末端にエポキシ基を有する基、2つ以上のヒドロキシを有するアリール基、またはホスフィンオキシドを含む基である、項目1~11のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目13)
は、
、またはジヒドロキシ置換アリール基であり、
およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
およびnは、それぞれ独立して、1~3であり、
ここで、nが2または3である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、nが2または3である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
*は、結合点を示す、
項目1~12のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目14)
は、アクリロイルオキシメチル基、メタクリロイルオキシメチル基、エポキシメチルオキシプロピル基または2,5-ジヒドロキシフェニル基である、項目1~13のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目15)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(I)
(I)
で示され、R、Rは、項目1に記載の通りであり、R、R、nおよびRは、項目13に記載の通りである、項目13に記載の化合物またはその塩。
(項目16)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、項目15に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目17)
前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目16に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目18)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(II)
(II)
で示され、R、Rは、項目1に記載の通りであり、R、R、R、R、n、およびnは、項目13に記載の通りである、項目13に記載の化合物またはその塩。
(項目19)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、項目18に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目20)
前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目19に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目21)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(III)
(III)
で示され、R、Rは、項目1に記載の通りである、項目13に記載の化合物またはその塩。
(項目22)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、2つまたは3つの置換基を有する、項目21に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目23)
前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目22に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目24)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(IV)
(R)(R)P(=O)-(リンカー)-P(=O)(R)(R
(IV)
で示され、
およびRは、項目1に記載の通りである、項目1に記載の化合物またはその塩。
(項目25)
前記リンカーが、
-(C(R10)(R11))n3-(Ar)n5-(C(R12)(R13))n4
であり、
10、R11、R12、およびR13は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択され、
Arは、置換もしくは非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、
、nおよびnは、それぞれ独立に、0~3である、
項目24に記載の化合物またはその塩。
(項目26)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、3つの置換基を有し、nおよびnが、0であり、nが1~3であり、前記Arが、非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基である、項目25に記載の化合物またはその塩。
(項目27)
前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目26に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目28)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル基を有し、n、nおよびnは、それぞれ独立に、1~3である、項目27に記載の化合物またはその塩。
(項目29)
前記リンカーが、
である、項目28に記載の化合物またはその塩。
(項目30)
前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(IVa)
(IVa)
で示され、
およびRは、項目1に記載の通りであり、
10およびR11はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択される、
項目24に記載の化合物またはその塩。
(項目31)
およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、3つの置換基を有する、項目30に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目32)
前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、項目31に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
(項目33)
以下の一般式(V)
(V)
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
(項目34)
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物、(メタ)アクリル酸塩、スチレンまたはアクリロニトリルとのコポリマーである、項目33に記載のコポリマー。
(項目35)
以下の一般式(VI)
(VI)
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
およびnは、それぞれ独立して、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良い)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
(項目36)
エポキシ化合物とのコポリマーである、項目35に記載のコポリマー。
(項目37)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、添加剤。
(項目38)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、曇り止め剤。
(項目39)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、難燃剤。
(項目40)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維。
(項目41)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、シート、フィルム、またはアクリルガラス。
(項目42)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、重合添加剤。
(項目43)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、表面改質剤。
(項目44)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、リン付与剤。
(項目45)
電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおける項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤としての、項目1~32のいずれか一項に記載の化合物または塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用。
(項目46)
項目1~32のいずれか一項に記載の化合物もしくは塩、または項目33~36のいずれか一項に記載のホモポリマーもしくはコポリマーを、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおいて使用するか、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤として使用する方法であって、該方法は、該化合物若しくは塩、または該ホモポリマーもしくはコポリマーを、それを必要とする対象物に対して適用する工程を包含する、方法。
本開示において、上記の一つまたは複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得ることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
本開示により、ジアリールホスフィンオキシド誘導体である新規化合物が提供される。この新規化合物を使用した材料は、吸水性が低く、様々な用途に使用され得る。本開示のジアリールホスフィンオキシド誘導体は、アリール基にメチル基などの立体障害となる置換基を導入することによりアリール基の揺れが抑制されてロスが少なくなり、誘電率(Dk)、誘電正接(Df)がより低い、絶縁性の高い樹脂を得ることができる。
図1は、実施例1の生成物のGC-MSの結果を示す。 図2は、実施例2の生成物のGC-MSの結果を示す。
以下、本開示を最良の形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
(用語の定義)
本明細書における用語について以下に説明する。
本明細書において「置換」とは、有機化合物のある特定の水素原子をほかの原子あるいは原子団で置き換えることをいう。
本明細書において「置換基」とは、化学構造中で、他のものを置換した原子または官能基をいう。
本明細書においては、特に言及がない限り、置換は、ある有機化合物または置換基中の1または2以上の水素原子を他の原子または原子団で置き換えるか、または二重結合もしくは三重結合とすることをいう。水素原子を1つ除去して1価の置換基に置換するかまたは単結合と一緒にして二重結合とすることも可能であり、そして水素原子を2つ除去して2価の置換基に置換するか、または単結合と一緒にして三重結合とすることも可能である。
本開示における置換基としては、水素、ハロゲン基、アルキル基、アルコキシ基、-OH基、-NO基、-NH基、-C(=O)H基、アルキルカルボニル基、およびアルコキシカルボニル基が挙げられるがそれらに限定されない。本開示における置換基の好ましい群としては、ハロゲン、アルキル、-Oアルキル、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)アルキル、および-C(=O)Oアルキルが挙げられる。本開示における置換基のさらに好ましい群としては、ハロゲン、-C1~C4アルキル(例えば、-CH)、-OC1~C4アルキル(例えば、-OCH)、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)C1~C4アルキル(例えば、-C(=O)CH)、および-C(=O)OC1~C4アルキルが挙げられる。置換基は、すべてが水素以外の置換基を有していても良い。
本明細書において、C1、C2、、、Cnは、炭素数を表す(ここで、nは任意の正の整数を示す。)。従って、C1は炭素数1個の置換基を表すために使用される。
本明細書において「アルキル」とは、メタン、エタン、プロパンのような脂肪族炭化水素(アルカン)から水素原子が一つ失われて生ずる1価の基をいい、一般にC2n+1-で表される(ここで、nは正の整数である)。アルキルは、直鎖または分枝鎖であり得る。本明細書において「置換アルキル」とは、上に規定する置換基によってアルキルのHが置換されたアルキルをいう。これらの具体例は、C1~C2アルキル、C1~C3アルキル、C1~C4アルキル、C1~C5アルキル、C1~C6アルキル、C1~C7アルキル、C1~C8アルキル、C1~C9アルキル、C1~C10アルキル、C1~C11アルキルまたはC1~C20アルキル、C1~C2置換アルキル、C1~C3置換アルキル、C1~C4置換アルキル、C1~C5置換アルキル、C1~C6置換アルキル、C1~C7置換アルキル、C1~C8置換アルキル、C1~C9置換アルキル、C1~C10置換アルキル、C1~C11置換アルキルまたはC1~C20置換アルキルであり得る。ここで、たとえばC1~C10アルキルとは、炭素原子を1~10個有する直鎖または分枝状のアルキルを意味し、メチル(CH-)、エチル(C-)、n-プロピル(CHCHCH-)、イソプロピル((CHCH-)、n-ブチル(CHCHCHCH-)、n-ペンチル(CHCHCHCHCH-)、n-ヘキシル(CHCHCHCHCHCH-)、n-ヘプチル(CHCHCHCHCHCHCH-)、n-オクチル(CHCHCHCHCHCHCHCH-)、n-ノニル(CHCHCHCHCHCHCHCHCH-)、n-デシル(CHCHCHCHCHCHCHCHCHCH-)、-C(CHCHCHCH(CH、-CHCH(CHなどが例示される。また、たとえば、C1~C10置換アルキルとは、C1~C10アルキルであって、そのうち1または複数の水素原子が置換基により置換されているものをいう。
本明細書において「シクロアルキル基」とは、環式構造を有するアルキルをいう。具体例としては、C3~C4シクロアルキル、C3~C5シクロアルキル、C3~C6シクロアルキル、C3~C7シクロアルキル、C3~C8シクロアルキル、C3~C9シクロアルキル、C3~C10シクロアルキル、C3~C11シクロアルキル、C3~C20シクロアルキル、C3~C4置換シクロアルキル、C3~C5置換シクロアルキル、C3~C6置換シクロアルキル、C3~C7置換シクロアルキル、C3~C8置換シクロアルキル、C3~C9置換シクロアルキル、C3~C10置換シクロアルキル、C3~C11置換シクロアルキルまたはC3~C20置換シクロアルキルであり得る。たとえば、シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロヘキシルなどが例示される。「置換シクロアルキル基」とは、シクロアルキルの水素が置換されたものをいう。
本明細書において「アルコキシ基」とは、アルコール類のヒドロキシ基の水素原子が失われて生ずる1価の基をいい、一般にC2n+1O-で表される(ここで、nは1以上の整数である)。「置換アルコキシ基」とは、上に規定する置換基によってアルコキシのHが置換されたアルコキシをいう。具体例としては、C1~C2アルコキシ、C1~C3アルコキシ、C1~C4アルコキシ、C1~C5アルコキシ、C1~C6アルコキシ、C1~C7アルコキシ、C1~C8アルコキシ、C1~C9アルコキシ、C1~C10アルコキシ、C1~C11アルコキシ、C1~C20アルコキシ、C1~C2置換アルコキシ、C1~C3置換アルコキシ、C1~C4置換アルコキシ、C1~C5置換アルコキシ、C1~C6置換アルコキシ、C1~C7置換アルコキシ、C1~C8置換アルコキシ、C1~C9置換アルコキシ、C1~C10置換アルコキシ、C1~C11置換アルコキシまたはC1~C20置換アルコキシであり得る。ここで、たとえば、C1~C10アルコキシとは、炭素原子を1~10個含む直鎖または分枝状のアルコキシを意味し、メトキシ(CHO-)、エトキシ(CO-)、n-プロポキシ(CHCHCHO-)などが例示される。
本明細書において「アルコキシカルボニル」とは、(アルコキシ)C(=O)-基をいい、アルコキシは、上記「アルコキシ」のとおりである。
本明細書において「ヘテロ環基」とは、炭素およびヘテロ原子をも含む環状構造を有する基をいう。ここで、ヘテロ原子は、O、SおよびNからなる群より選択され、同一であっても異なっていてもよく、1つ含まれていても2以上含まれていてもよい。ヘテロ環基は、芳香族系または非芳香族系であり得、そして単環式または多環式であり得る。ヘテロ環基は置換されていてもよい。「置換ヘテロ環基」とは、ヘテロ環基の水素が置換されたものをいう。
本明細書において「アリール基」とは、芳香族炭化水素の環に結合する水素原子が1個離脱して生ずる基をいう。ベンゼンからはフェニル基(C-)、トルエンからはトリル基(CH-)、キシレンからはキシリル基((CH-)、ナフタレンからはナフチル基(C10-)が誘導される。炭素数は、6個~12個のものが挙げられる。アリール基は、単環(フェニル基)、二環(ナフチル基)、三環(アントラセニル基など)が含まれる。
本明細書において「ヘテロアリール基」とは、芳香族炭化水素の環を構成する炭素原子が1個以上がヘテロ原子で置換された基をいう。たとえば、これに限定されるわけではないがピリジン、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピラジン、ベンゾイミダゾールが挙げられる。
本明細書において「アリールオキシ基」とは、ヒドロキシ基により置換されたアリール基のヒドロキシ基の水素原子が失われて生ずる1価の基をいい、たとえば、これに限定されるわけではないがCO-、CHO-、(CHO-、C10O-が挙げられる。
本明細書において「チオアルコキシ基」とは、「アルコキシ基」の酸素原子を硫黄原子で置換した基であり、一般に-SR(ここでRはアルキル基である)で表される。
本明細書において「アルコキシカルボニル基」とは、-C(O)OR(ここでRはアルキル基である)で表される基をいう。「置換されたアルコキシカルボニル基」とは、アルコキシカルボニル基の水素が置換されたものをいう。
本明細書において「ハロゲン(基)」とは、周期表17族(最近の定義では、17族と呼んでいる)に属する、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)などの元素の1価の基をいう。
本明細書において「アルキルカルボニル基」とは、カルボン酸からOHを除いてできる1価の基をいう。アルキルカルボニル基の代表例としては、アセチル(CHCO-)、CCO-などが挙げられる。アルキル部分の炭素数は、1個~6個などが挙げられる。「置換アルキルカルボニル基」とは、アシルの水素を上に定義される置換基で置換したものをいう。
本明細書において「アミノカルボニル基」とは、アンモニアまたはアミンの水素を酸基(アシル基)で置換した基である。「置換アミノカルボニル基」とは、窒素上の水素が置換されたものをいう。アミノカルボニル基は、アミドともいう。
本明細書において「アリーレン基」とは、芳香族炭化水素の環に結合する水素原子が2個離脱して生ずる基をいう。ベンゼンからはフェニレン基(-C-)、トルエンからはメチルフェニレン基(-CH-)、キシレンからはジメチルフェニレン基(-(CH-)、ナフタレンからはナフチレン基(-C10-)が誘導される。炭素数は、6個~12個のものが挙げられる。
本明細書において「ヘテロアリーレン基」とは、芳香族炭化水素の環を構成する炭素原子が1個以上がヘテロ原子で置換された基であって、2つの結合点を有するものをいう。たとえば、これに限定されるわけではないがピリジンジイル、ピロールジイル、チオフェンジイル、フランジイル、イミダゾールジイル、オキサゾールジイル、チアゾールジイル、インドールジイル、キノリンジイル、イソキノリンジイル、キノキサリンジイル、ピラジンジイル、ベンゾイミダゾールジイルが挙げられる。
本明細書において「不飽和二重結合を有する基」とは、アルケンなどの炭素-炭素の二重結合を含む基であり、エチレン、プロピレンなどの炭素のみの基、アクリル、メタクリルなどのカルボキシレート基を含む基などが挙げられる。
本明細書において「エポキシ基を有する基」とは、3員環のエーテルであるオキサシクロプロパン(オキシラン)を構造式中に持つ基をいう。エポキシ基、エポキシメチル基、エポキシエチル基、エポキシプロピル基、エポキシメチルオキシ基、エポキシエチルオキシ基、エポキシプロピルオキシ基、エポキシメチルオキシメチル基、エポキシメチルオキシエチル基、エポキシメチルオキシプロピル基、エポキシエチルオキシメチル基、エポキシエチルオキシエチル基、エポキシエチルオキシプロピル基、エポキシプロピルオキシメチル基、エポキシプロピルオキシエチル基、エポキシプロピルオキシプロピル基などが挙げられる。
本明細書において「エポキシ化合物」とは、エポキシ基を含む化合物をいう。「エポキシ基を有する基」に挙げられるような基を含み得る。
本明細書において「ヒドロキシ基を含む基」とは、官能基としてヒドロキシ基を含む任意の基をいう。フェノールのような芳香族にOH基も含む基も含む。ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基などが挙げられる。
本明細書において「リンを含む基」とは、リンを含む任意の基が挙げられる。リンは、ホスフィンオキシド、ホスフィンジオキシ(次亜リン酸)、ホスフィントリオキシド(亜リン酸)、ホスフィンテトラオキシド(リン酸)であってよい。
本明細書において「リンカー」とは、2つ以上の基を連結する基をいう。リンカーは、使用される用途において、反応しない基であり得る。
本明細書において「ポリマー」とは、重合体ともいい、1種または数種の原子あるいは原子団を構成単位とし、これが互いに数多く繰り返し連結されている分子からなる物質であって、その分子の構成単位の繰り返し数が非常に多く、その物質のある物理的性質が1個あるいは数個の構成単位の増減によって変化しない物質である。ポリマーとして、ホモポリマーおよびコポリマーを挙げることができる。
本明細書において「モノマー」とは、単量体ともいい、重合反応により高分子の基本構造の構成単位となり得る化合物をいう。1種のモノマーが複数種の構成単位を作る場合もある。本開示のモノマーはこの他、ラジカル重合を介して他の物質に結合することもできる。
本明細書において「ホモポリマー」とは、単独重合体ともいい、単一のモノマーを用いて行う重合により得られるポリマーをいう。
本明細書において「コポリマー」とは、共重合体ともいい、複数のモノマーを用いて行う重合により得られるポリマーをいう。本開示の代表的な実施形態では、本開示のモノマーとは異なるモノマーとの共重合で形成されたものでよい。本開示のモノマーと異なるモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル)、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物、(メタ)アクリル酸塩、スチレンまたはアクリロニトリルなどが挙げられる。
本明細書において「重合」とは、低分子化合物(モノマー)から高分子化合物(ポリマー)が生成する反応をいう。
本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸をいう。
本明細書において「酸ハロゲン化物」とは、酸ハライドともいい、カルボン酸のカルボキシル基に含まれるOH基をハロゲンで置換した化合物をいう。ハロゲンの種類により、酸フッ化物、酸塩化物、酸臭化物、および酸ヨウ化物の4種が存在する。
本明細書において「塩基」とは、ブレンステッド-ローリーの定義によるものを指し、プロトンを受け取る物質をいう。「塩基」には、弱酸とアルカリ金属との塩が挙げられる。炭酸アルカリ金属(例えば、KCO)が挙げられる。
本明細書において「アルカリ金属」とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびフランシウムをいう。
本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸、メタクリル酸、またはその両方を示す。
本明細書において、「添加剤」とは、任意の物質に添加される物質をいう。
本明細書において「曇り止め剤」とは、ある材料(例えば、ポリアクリル酸)の透明度を保つ物質をいい、透明性の保持は、代表的に、物質の表面をより疎水性にすることによる。
本明細書において「リン付与剤」とは、ある物質に対してリン成分を付与する物質をいい、代表的に、ある物質に対してリンを含む基を結合させることにより達成される。(メタ)アクリル基を有するリン付与剤は、ラジカル重合可能基を有する化合物に対して、ラジカル重合により、リンを含む基を結合させることができる。リン付与剤は、例えば、肥料、農薬、医薬、殺虫剤、火薬、電子材料、触媒、難燃剤、金属表面処理剤、洗剤、不凍液、界面活性剤、消泡剤、および潤滑剤などの製造において使用され得る。
本明細書において、「ラジカル重合可能基」とは、ラジカル反応により重合する任意の基をいう。代表的な例としては、置換基において末端に不飽和二重結合を有する基などを挙げることができるがこれに限定されない。このようなラジカル重合可能基としては、アリル、置換アリル、スチレン、置換スチレン、アクリル、置換アクリル、メタクリル、置換メタクリル等を挙げることができるがこれらに限定されない。
本開示の化合物は、塩を包含する。例えば、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムまたはカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム等)、マグネシウム、遷移金属(亜鉛、鉄等)、アンモニウム、有機塩基およびアミノ酸との塩、または無機酸(塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸またはヨウ化水素酸等)、および有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはエタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、リン酸、酒石酸またはメタンスルホン酸等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
本開示の化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体(ケト-エノール異性体、イミン-エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体および回転異性体等)やラセミ体を含むものである。
本開示の化合物の一つ以上の水素、炭素または他の原子は、水素、炭素または他の原子の同位体で置換され得る。本開示の化合物は、本開示の化合物のすべての放射性標識体を包含する。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、123Iおよび36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。
(好ましい実施形態の説明)
以下に本開示の好ましい実施形態を説明する。以下に提供される実施形態は、本開示のよりよい理解のために提供されるものであり、本開示の範囲は以下の記載に限定されるべきでないことが理解される。従って、当業者は、本明細書中の記載を参酌して、本開示の範囲内で適宜改変を行うことができることは明らかである。また、本開示の以下の実施形態は単独でも使用されあるいはそれらを組み合わせて使用することができることが理解される。
1つの局面において、本開示は、以下の一般式
-P(=O)R
で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
式中、
およびRは、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、
は、不飽和二重結合を有する基、エポキシ基を有する基、ヒドロキシ基を含む基、またはリンを含む基である、
ホスフィンオキシド化合物またはその塩を提供する。
本開示のアリール基に置換基を有するジアリールホスフィンオキシド誘導体から誘導される種々の化合物の製品は、対応する置換基を有さないアリール基のホスフィンオキシド体の場合と比較して、電気的なロス(誘電正接、Df)が少なく、誘電率(Dk)、誘電正接(Df)がより低い、絶縁性の高い製品になり得る。理論に束縛されることを望まないが、立体障害となる置換基を導入することによりアリール基の揺れが抑制されてロスが少なり、誘電率(Dk)、誘電正接(Df)がより低くなり、絶縁性が高くなり得る。
1つの実施形態において、RおよびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する。置換基の数を調整することにより、望ましい電気的特性の製品を得ることができる。
1つの実施形態において、RおよびRにおける前記アリール基が、それぞれ、1つの置換基を有する。
1つの実施形態において、RおよびRにおける前記アリール基が、それぞれ2つの置換基を有する。
1つの実施形態において、RおよびRにおける前記アリール基が、それぞれ3つの置換基を有する。
1つの実施形態において、前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、アルキル、-Oアルキル、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)アルキル、および-C(=O)Oアルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である。理論に束縛されることを望まないが、極性基の導入により、伝導率を調整することができ、望ましい製品を調製することができる。
1つの実施形態において、前記RおよびRにおける前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、-C1~C4アルキル、-OC1~C4アルキル、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)C1~C4アルキル、および-C(=O)OC1~C4アルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である。
1つの実施形態において、RおよびRにおいて、前記置換基が、それぞれ独立して-C1~C4アルキル基である。
1つの実施形態において、RおよびRにおいて、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有する単環、二環または三環である。理論に束縛されることを望まないが、アリール基の環の大きさにより、誘電正接(Df)を調整することができ、望ましい製品を調製することができる。
1つの実施形態において、RおよびRにおいて、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有するフェニル基である。
1つの実施形態において、RおよびRが、
であり、*は、結合点を示す。
1つの実施形態において、Rが、末端に不飽和二重結合を有する基、末端にエポキシ基を有する基、2つ以上のヒドロキシを有するアリール基、またはホスフィンオキシドを含む基である。Rを調整することにより、種々の用途に使用することができる。
1つの実施形態において、Rは、
、またはジヒドロキシ置換アリール基であり、
およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
およびnは、それぞれ独立して、1~3であり、
ここで、nが2または3である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、nが2または3である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
*は、結合点を示す。
1つの実施形態において、Rは、アクリロイルオキシメチル基、メタクリロイルオキシメチル基、エポキシメチルオキシプロピル基または2,5-ジヒドロキシフェニル基である。
1つの実施形態において、前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(I)
(I)
で示され、R、Rは、上記の通りであり、R、R、nおよびRは、上記の通りである。
1つの実施形態において、前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(II)
(II)
で示され、R、Rは、上記の通りであり、R、R、R、R、n、およびnは、上記の通りである。
1つの実施形態において、前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(III)
(III)
で示され、R、Rは、上記の通りである。上記化合物は、樹脂に対して混錬され得る。
1つの実施形態において、前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(IV)
(R)(R)P(=O)-(リンカー)-P(=O)(R)(R
(IV)
で示され、
およびRは、上記の通りである。リンカーは、意図される用途において反応性ではない基であり得る。リンカーを調整することにより、種々の性質のホスフィンオキシド化合物が得られ得る。
1つの実施形態において、前記リンカーが、
-(C(R10)(R11))n3-(Ar)n5-(C(R12)(R13))n4
であり、
10、R11、R12、およびR13は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択され、
Arは、置換もしくは非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、
、nおよびnは、それぞれ独立に、0~3である。
1つの実施形態において、前記リンカーが、
である。
1つの実施形態において、前記ホスフィンオキシド化合物が、以下の一般式(IVa)
(IVa)
で示され、
およびRは、上記の通りであり、
10およびR11はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択される。
1つの局面において、本開示は、以下の一般式(V)
(V)
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
nは、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
1つの実施形態において、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物、(メタ)アクリル酸塩、スチレンまたはアクリロニトリルとのコポリマーである。
1つの実施形態において、以下の一般式(VI)
(VI)
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
およびnは、それぞれ独立して、1または2であり、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良い)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
1つの実施形態において、エポキシ化合物とのコポリマーである。本開示のホスフィンオキシドにより、種々のエポキシ化合物を改変することが可能である。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、添加剤が提供される。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、曇り止め剤が提供される。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、難燃剤が提供される。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維が提供される。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、シート、フィルム、またはアクリルガラスが提供される。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、重合添加剤が提供される。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、表面改質剤が提供される。
1つの局面において、上記化合物または塩、またはホモポリマーまたはコポリマーを含む、リン付与剤が提供される。
1つの局面において、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、アクリルガラス、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤における、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーの使用が提供される。これらの用途は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーについて、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、アクリルガラス、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤のうち同時に2つ以上、3つ以上など多数の用途を満たすために用いられることも包含する。
1つの局面において、本開示は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルムまたはアクリルガラスにおいて使用され、あるいは添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤として使用する方法であって、該方法は、該化合物若しくは塩、または該ホモポリマーもしくはコポリマーを、それを必要とする対象物に対して適用する工程を包含する、方法を提供する。
より特定した実施形態では、本開示の方法は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、対象物(例えば、主成分として、ポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、BT樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂を含む)に対して添加する工程を包含する。
別の実施形態では、本開示の方法は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、対象物(例えば、曇り止めが意図される材料、例えば、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂)に対して添加する工程、および必要に応じて製品を完成させる工程を包含する。
別の実施形態では、本開示の方法は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、対象物(例えば、難燃性とすることが意図される材料、例えば、ポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、BT樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂)に対して添加する工程、および必要に応じて製品を完成させる工程を包含する。
別の実施形態では、本開示の方法は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、対象物(例えば、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、例えば、主成分として、ポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、BT樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂を含む)に対して添加する工程、および必要に応じて製品を完成させる工程を包含する。
別の実施形態では、本開示の方法は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、対象物(例えば、繊維、シート、フィルム、例えば、主成分として、ポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、BT樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂を含む)に対して添加する工程、および必要に応じて製品を完成させる工程を包含する。
別の実施形態では、本開示の方法は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、対象物(例えば、アクリルガラス、例えば、ポリ(メタ)アクリル樹脂)に対して添加または塗布する工程、および必要に応じて製品を完成させる工程を包含する。
別の実施形態では、本開示の方法は、本開示の化合物もしくは塩、または本開示のホモポリマーもしくはコポリマーを、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤として、対象物(例えば、重合、表面改質またはリン付与が意図される材料、例えば、ポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、BT樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂)に対して添加または塗布する工程、および必要に応じて製品を完成させる工程を包含する。
1つの実施形態において、本開示のポリマーが共重合体である場合、ラジカル重合性モノマーと共重合したコポリマーであり得る。ラジカル重合性モノマーは、スチレンおよびアクリル酸エステル類(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキル、メチルスチレン、エチルスチレン等のアルキルスチレン等)を挙げることができるがそれらに限定されない。より詳細には、本開示の重合体を製造するために使用されうるラジカル重合モノマーとしては、例えばこのようなラジカル重合モノマーとしては、スチレン、2-メトキシスチレン、3-メトキシスチレン、4-メトキシスチレン、2-t-ブトキシスチレン、3-t-ブトキシスチレン、4-t-ブトキシスチレン、2-クロロメチルスチレン、3-クロロメチルスチレン、4-クロロメチルスチレン、2-クロロスチレン、3-クロロスチレン、4-クロロスチレン、2-ブロモスチレン、3-ブロモスチレン、4-ブロモスチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、4-t-ブチルスチレン;エチレン、ブタジエン、プロピレン;塩化ビニル、塩化ビニリデン;酢酸ビニル;アクリロニトリル;N-ビニルピロリドン;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸2-メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸2-(ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸フルフリル、アクリル酸グリシジル;アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸2-メトキシエチル、メタクリル酸ブトキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2-(ジエチルアミノ)エチル、メタクリル酸フルフリル、メタクリル酸グリシジル;メタクリルアミド;等を挙げることができるがこれらに限定されない。前記コポリマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)アクリル酸塩とのコポリマーであり得る。
本開示は、モノマーの製造方法を提供する。その製造方法の例示と以下が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
(本開示の化合物の製造方法)
(方法1)
1つのP-H結合を有するリン含有化合物(RP(=O)H)をアルデヒドまたはケトン(RC(=O)R)と反応させることにより、RP(=O)-CR-OHの中間体化合物が得られる。
ここで、RおよびRは、それぞれ独立してアリールであり、RおよびRは、それぞれ独立して水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である。
この反応は、ジアリールホスフィンオキシドとアルデヒドまたはケトンとを溶媒中で加熱することにより行われ得る。
この反応において使用され得るアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド(メタナール)、アセトアルデヒド(エタナール)、プロピオンアルデヒド(プロパナール)、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール等が挙げられる。ホルムアルデヒドとして、パラホルムアルデヒドが使用され得る。
この反応において使用され得るケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン等が挙げられる。
この反応において使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
上記中間体化合物に、(メタ)アクリル酸クロリドを溶媒中、塩基の存在下で反応させると、リン含有(メタ)アクリル酸エステル誘導体が得られる。
この反応において使用される溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。アクリル酸クロリドおよびメタクリル酸クロリド等が使用され得る。使用され得る塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
上記中間体化合物に、(メタ)アクリル酸を溶媒中で反応させても、リン含有(メタ)アクリル酸エステル誘導体が得られる。
この反応において使用される溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン(EDC)、ジエチルエーテル、THF、ジオキサン等が挙げられる。アクリル酸およびメタクリル酸等が使用され得る。
(方法2)
1つのP-H結合を有するリン含有化合物(RP(=O)H)をエポキシド(オキシラン)
と反応させることにより、RP(=O)-CH-CHR-OHの中間体化合物が得られる。
ここで、RおよびRは、それぞれ独立してアリールであり、Rは、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である。
この中間体化合物に、(メタ)アクリル酸クロリドを塩基の存在下で反応させると、リン含有(メタ)アクリル酸エステル誘導体
が得られる。
上記中間体化合物に、(メタ)アクリル酸を溶媒中で反応させても、リン含有(メタ)アクリル酸エステル誘導体が得られる。
この反応において使用される溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン(EDC)、ジエチルエーテル、THF、ジオキサン等が挙げられる。アクリル酸およびメタクリル酸等が使用され得る。
(エポキシ基を有する基を含むジアリールホスフィンオキシド誘導体の合成)
エポキシ基を有する基を含むジアリールホスフィンオキシド誘導体は、ジアリールホスフィンオキシドと不飽和二重結合を有するエポキシ基を有する化合物を溶媒中で混合し、ラジカル開始剤を添加して加熱することにより製造できる。
(式中、n’=n-2)
ラジカル開始剤としては、ポリマーの製造方法と同じものであり得る。重合開始剤としては、アゾ化合物系熱重合開始剤として、アゾイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスジメチルバレロニトリル(ADVN)、アゾビスメチルブチロニトリル(AMBN)等が挙げられ、有機過酸化物系熱重合開始剤として、ジベンゾイルパーオキサイド(BPO)、t-ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)、クメンヒドロペルオキシド、ジ-t-ブチルヒドロペルオキシド等が挙げられる。
反応溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
(ジヒドロキシ置換アリール基を含むジアリールホスフィンオキシド誘導体の合成)
ジヒドロキシ置換アリール基を含むジアリールホスフィンオキシド誘導体は、ジアリールホスフィンオキシドを溶媒に溶解させ、溶媒に溶解させたベンゾキノン誘導体を滴下し、加熱して熟成させることで製造できる。
(式中、RおよびRは、それぞれ、任意の置換基であるか、一緒になって環を形成し得る)
反応溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
(ジホスフィン化合物の合成)
ジアリールホスフィンオキシド誘導体を溶媒に溶解し、塩基を加えて攪拌し、ジハロ化合物を滴下することにより製造できる。
(式中、Xは、ハロゲンである)
使用可能な塩基としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム)、アルキル金属(アルキルリチウム、アルキルナトリウム、アルキルカリウム)、アルコキシアルカリ金属(リチウムアルコキシド、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド)、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属水素化物(水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム)等が挙げられる。
反応溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
ジハロ化合物としては、ジクロロエタン、ジブロモエタン、ジヨードエタン、α,α’-ジクロロ-パラキシレン、α,α’-ジブロモ-パラキシレン、α,α’-ジヨード-パラキシレンが挙げられる。
(ポリマーの製造方法)
本開示のポリマーは、本開示の化合物を重合することにより得られ得る。重合は、単独重合であっても、共重合であっても良い。アクリル基、メタクリル基を持つ化合物の重合はラジカル重合により行い得る。重合開始剤としては、アゾ化合物系熱重合開始剤として、アゾイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスジメチルバレロニトリル(ADVN)、アゾビスメチルブチロニトリル(AMBN)等が挙げられ、有機過酸化物系熱重合開始剤として、ジベンゾイルパーオキサイド(BPO)、t-ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)、クメンヒドロペルオキシド、ジ-t-ブチルヒドロペルオキシド等が挙げられる。エポキシ基を持つ化合物の重合はアニオン重合、カチオン重合により行い得る。アニオン重合の開始剤としては、各種アルキル金属化合物(例えば、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、t-ブチルリチウム、メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムブロミド)、各種アルコキシ金属化合物(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシド)、各種アリール金属化合物(例えば、フェニルリチウム、フェニルナトリウム、フェニルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムブロミド)、各種アミン系硬化剤(例えば、ジエチレンテトラミン、トリエチレンテトラミン、m-キシレンジアミン等の脂肪族アミン、ジアミノフェニルメタン、m-フェニレンジアミン、トリメチレンビス(4-アミノベンゾエート)等の芳香族アミン)、各種フェノール系硬化剤(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4-ジヒドロキシジフェニルメタン)、各種チオール系硬化剤(例えば、1,4-ブタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール)等が挙げられる。カチオン重合の開始剤としては各種ブレンステッド酸(例えば、硫酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸)、ルイス酸(例えば、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、四塩化チタン、四塩化スズ)、熱カチオン重合開始剤として、スルホニウム塩(例えば、(2-エトキシ-1-メチル-2-オキソエチル)メチル-2-ナフタレニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-(メトキシカルボニルオキシ)フェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート)、ホスホニウム塩(エチルトリフェニルホス ホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート)等が挙げられる。
本開示において、アクリレート化合物に由来する以下を構成成分として含む重合体が作製され得る。
(A)
本開示はまた、アクリレート化合物と、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレンおよびアクリルニトリルとの共重合体を提供する。
本開示において、エポキシ基を有する化合物に由来する以下を構成成分として含む重合体が作製され得る。
本開示はまた、エポキシ化合物との共重合体を提供する。
(用途)
1つの局面において、本開示は、上記本開示の化合物またはその塩、あるいは本開示のホモポリマーまたはコポリマーを含む添加剤を提供する。添加剤の用途としては本明細書に記載される任意のものが挙げられる。
本開示は、上記本開示の化合物またはその塩、あるいは本開示のホモポリマーまたはコポリマーを含む物品を提供する。そのような物品としては、曇り止め剤、難燃剤、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラス、重合添加剤、表面改質剤が挙げられる。
本開示のホモポリマーまたはコポリマーは、低吸水性であり、曇り止め剤として有用である。本開示の化合物またはその塩も曇り止め剤として使用され得る。本開示の化合物またはその塩が固体(好ましくは粉末)である場合、取り扱いが容易であり、容易に適量で使用することができる。液体である場合よりも無駄を少なくし得る。
本開示の化合物またはその塩、あるいは本開示のホモポリマーまたはコポリマーは、リンを含んでおり、難燃剤として有用であり得る。本開示の化合物またはその塩が固体(好ましくは粉末)である場合、取り扱いが容易であり、容易に適量で使用することができる。液体である場合よりも無駄を少なくし得る。
本開示のホモポリマーまたはコポリマーは、難燃性であり、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維等において有用である。
本開示のホモポリマーまたはコポリマーは、成形が容易であり、透明性を有するので、シート、フィルム、またはアクリルガラスとして使用され得る。
本開示の化合物またはその塩は、重合可能であり、重合添加剤として生成するポリマーの性質を変更させることができる。本開示の化合物またはその塩が固体(好ましくは粉末)である場合、取り扱いが容易であり、容易に適量で使用することができる。液体である場合よりも無駄を少なくし得る。
本開示の化合物またはその塩は、物体の表面に結合することが可能であり、表面改質剤として表面の性質を変更させることができる。本開示の化合物またはその塩が固体(好ましくは粉末)である場合、取り扱いが容易であり、容易に適量で使用することができる。液体である場合よりも無駄を少なくし得る。
1つの局面において、本開示は、上記本開示の化合物またはその塩を含む、リン付与剤を提供する。本開示のリン付与剤は、肥料、農薬、医薬、殺虫剤、火薬、電子材料、触媒、難燃剤、金属表面処理剤、洗剤、不凍液、界面活性剤、消泡剤、および潤滑剤などの製造において使用され得る。本開示の化合物またはその塩が固体(好ましくは粉末)である場合、取り扱いが容易であり、容易に適量で使用することができる。液体である場合よりも無駄を少なくし得る。
本開示の化合物またはその塩は、ラジカル重合を容易に行い得る(メタ)アクリル酸部分を含んでおり、他の物質に容易にリンを付与することが可能である。リンが付与される対象は、(メタ)アクリル酸部分に生じるラジカルが反応し得る任意のものでよい。本開示の化合物またはその塩は、吸水率を低下させる効果があり、低吸水性の化合物を生成するのにも役立つ。本開示の化合物またはその塩が固体(好ましくは粉末)である場合、取り扱いが容易であり、容易に適量で使用することができる。液体である場合よりも無駄を少なくし得る。
1つの局面において、本開示は、上記本開示の化合物またはその塩を使用する表面処理方法を提供する。この表面処理方法は、表面の吸水性を低下させ得る。前記方法は、前記表面に、前記一般式(I)で示される化合物または塩を重合させる工程を包含し得る。前記表面は、樹脂またはガラスであり得る。本開示の化合物またはその塩が固体(好ましくは粉末)である場合、取り扱いが容易であり、容易に適量で使用することができる。液体である場合よりも無駄を少なくし得る。
本明細書において引用された、科学文献、特許、特許出願などの参考文献は、その全体が、各々具体的に記載されたのと同じ程度に本明細書において参考として援用される。
以上、本開示を、理解の容易のために好ましい実施形態を示して説明してきた。以下に、実施例に基づいて本開示を説明するが、上述の説明および以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本開示を限定する目的で提供したものではない。したがって、本開示の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下の実施例・比較例に従って本開示をより具体的に説明するが、本開示はこれらに限定解釈されるものではなく、各実施例に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施例も、本開示の範囲に含まれるものとする。
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
AN:アクリロニトリル
GC-MS:ガスクロマトグラフ質量分析計
MA:アクリル酸メチル
Mes:2,4,6-トリメチルフェニル
MMA:メタクリル酸メチル
NMR:核磁気共鳴
PMA:ポリアクリル酸メチル
Ph:フェニル
rt:室温(たとえば15℃~25℃)
St:スチレン
THF:テトラヒドロフラン
本開示の化合物およびその合成を、以下の実施例によってさらに説明する。本開示をさらに定義するために以下の実施例を提供するが、本開示はこれらの実施例の特徴に制限されない。特定の例では、一般名を使用し、これらの一般名が当業者に認識されると理解される。
プロトン核磁気共鳴(H NMR)スペクトルを、測定溶媒として重クロロホルムを用いて、JEOL社製 JNM-ECX FT NMRシステムまたはJEOL社製 JNM-ECS FT NMRシステムで記録した(400MHz)。リンの核磁気共鳴(31P NMR)スペクトルを、測定溶媒として重クロロホルム、重ジメチルスルホキシド、重メタノール、重トリフルオロ酢酸を用いて、JEOL社製 JNM-ECX FT NMRシステムまたはJEOL社製 JNM-ECS FT NMRシステムで記録した(162MHz)。化学シフトを百万分率(ppm)で示し、基準として残留溶媒シグナルを使用した。NMRの略語を以下のとおり使用する:s=シングレット、d=ダブレット、dd=ダブルダブレット、m=マルチプレット。
GCスペクトルおよびGC-MSスペクトルをバリアン製220-MSを使用し、初期温度50℃、保持時間2分、昇温レート20℃/min、到達温度250℃、保持時間10分、カラム流量 圧力制御(22.3 psi)、使用カラム アジレント・テクノロジー社製DB-5(長さ30m、内径0.25 mm、膜厚0.25 μm)という条件で得た。EI法で測定を行った。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を、東ソー HLC-8320GPCを使用し、カラム:TSK gel Super AW2500 6.0×150を使用して行った。
誘電率測定を、東陽テクニカ 誘電率測定システム WKR6510Pを使用し、測定周波数:1MHz、測定温度:25℃で測定を行った。
溶媒については、その他一般溶剤はシグマアルドリッチジャパン製一級を使用した。
(実施例1)
500mL四ッ口フラスコにジ-o-トリルホスフィンオキシド46.1g、パラホルムアルデヒド7.2g、トルエン230.2gを加えて60Cで3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで放冷した後に得られた沈殿物をろ取し、乾燥することで43.7gの白色結晶を得た。500mL四ッ口フラスコに得られた白色結晶39.0g、トルエン156.2g、トリエチルアミン16.7gを加えて40Cに加熱した。メタクリル酸クロリド11.5gを20分かけて滴下し、50Cで3時間反応させた。反応液を室温まで冷却した後に1N水酸化ナトリウム水溶液100mLを加えて10分程度撹拌した。有機層を分液ロートに移して精製水100mLで水洗し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ過し、有機層を濃縮することで淡褐色固体32.2gを得た(図1)。
GC-MS:329[M+H]、298、229、91
31P NMR(NONE,161 MHz)=δ28.3
(実施例2)
500mL四ッ口フラスコにジメシチルホスフィンオキシド57.3g、パラホルムアルデヒド7.2g、トルエン286gを加えて60Cで3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで放冷した後に得られた沈殿物をろ取し、乾燥することで54.0gの白色結晶を得た。500mL四ッ口フラスコに得られた白色結晶47.4g、トルエン190.0g、トリエチルアミン16.7gを加えて40Cに加熱した。メタクリル酸クロリド11.5gを20分かけて滴下し、50Cで3時間反応させた。反応液を室温まで冷却した後に1N水酸化ナトリウム水溶液100mLを加えて10分程度撹拌した。有機層を分液ロートに移して精製水100mLで水洗し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ過し、有機層を濃縮することで淡褐色固体40.4gを得た(図2)。
GC-MS:385[M+H]、370、283
31P NMR(NONE, 161 MHz)=δ 31.8
(実施例3)
100mL三ッ口フラスコにジメシチルホスフィンオキシド1.43g、アリルグリシジルエーテル0.57g、トルエン13.0gを加えた。アゾイソブチロニトリル(AIBN)を1.64g添加して80Cで3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで放冷した後に濃縮し、真空乾燥することで2.03gの無色透明の粘性液体を得た。
31P NMR(NONE, 161 MHz) = δ 29.3
(実施例4)
300mL四ッ口フラスコにジメシチルホスフィンオキシド28.6g、トルエン57.3gを加えて室温で撹拌し、完全に溶解させた。300mLビーカーにパラベンゾキノン10.8gとトルエン108.1gを加えてパラベンゾキノンを完全に溶解させた。パラベンゾキノンのトルエン溶液を300mL四ッ口フラスコに加えて、60Cで1時間撹拌した。反応液を室温まで放冷した後に得られた沈殿物をろ取し、乾燥することで32.1gの白色粉末を得た。
31P NMR(DMSO-d6, 161 MHz) = δ 35.3
(実施例5)
300mL四ッ口フラスコにジメシチルホスフィンオキシド28.6g、トルエン114.5gを加えて完全に溶解するまで室温で撹拌した。水酸化ナトリウムを4.4g加えて室温で1時間撹拌した。ジクロロエタン(DCE)4.95gを加えて60Cで3時間撹拌した。反応液を室温まで放冷した後に得られた沈殿物をろ取し、乾燥することで18.3gの淡黄色粉末を得た。
31P NMR(NONE, 161 MHz) = δ 26.5
(実施例6)
300mL四ッ口フラスコにジメシチルホスフィンオキシド28.6g、トルエン143.2gを加えて完全に溶解するまで室温で撹拌した。水酸化ナトリウムを4.4g加えて室温で1時間撹拌した。α,α’-ジクロロパラキシレン8.8gを加えて60Cで3時間撹拌した。反応液を室温まで放冷した後に得られた沈殿物をろ取し、乾燥することで25.3gの淡黄色粉末を得た。
31P NMR(NONE, 161 MHz) = δ 68.4
(実施例7)
実施例2で得られた淡褐色固体20.0gを200mLセパラブルフラスコに秤量し、4倍重量の2-ブタノンを加え、よく撹拌した。脱気と窒素置換を行った後、40℃となるよう加温した。過酸化ベンゾイルを0.20g加えた後、80℃まで反応容器内の温度を昇温し、20時間反応した。反応終了後、反応溶液をヘキサンに滴下し、生成したポリマーを析出させた。析出したポリマーをイオン交換水で水洗し、ポリマーを真空乾燥器で乾燥することで白色の粉末が14.5g得られた。得られたポリマーの重量平均分子量、誘電率を測定した。
(比較例1)
比較化合物1の20.0gを200mLセパラブルフラスコに秤量し、4倍重量の2-ブタノンを加え、よく撹拌した。脱気と窒素置換を行った後、40℃となるよう加温した。過酸化ベンゾイルを0.22g加えた後、80℃まで反応容器内の温度を昇温し、20時間反応した。反応終了後、反応溶液をヘキサンに滴下し、生成したポリマーを析出させた。析出したポリマーをイオン交換水で水洗し、ポリマーを真空乾燥器で乾燥することで白色の粉末が16.3g得られた。得られたポリマーの重量平均分子量、誘電率を測定した。
比較化合物1
アリール基に置換基を有する本願発明の化合物によるポリマーは、アリール基に置換基を有さない比較例1の化合物によるポリマーと比較して、有意に低い誘電率(Dk)および誘電正接(Df)を有することが示されている。
以上のように、本開示の好ましい実施形態を用いて本開示を例示してきたが、本開示は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本願は、日本国出願である特願2020-130769(2020年7月31日出願)に対して優先権を主張するものであり、その内容はその全体が本明細書において参考として援用される。本明細書において引用した特許、特許出願および他の文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および他の文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様に、その内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
新規なリン化合物は、様々な用途において使用され得る。例えば、曇り止め剤、難燃剤、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラス、重合添加剤などにおいて使用され得る。リン付与剤としても使用され得る。

Claims (31)

  1. 以下の一般式(I)

    で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
    式中、
    およびRは、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、RおよびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有し、
    およびRは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル基であり、
    nは、1または2であり、
    ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
    は、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基である、
    ホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  2. およびRにおける前記アリール基が、それぞれ、1つの置換基を有する、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  3. およびRにおける前記アリール基が、それぞれ2つの置換基を有する、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  4. およびRにおける前記アリール基が、それぞれ3つの置換基を有する、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  5. およびRにおける前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、アルキル、-Oアルキル、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)アルキル、および-C(=O)Oアルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  6. およびRにおける前記アリール基上の置換基が、ハロゲン、-C1~C4アルキル、-OC1~C4アルキル、-OH、-NO、-NH、-C(=O)H、-C(=O)C1~C4アルキル、および-C(=O)OC1~C4アルキルからなる群から選択され、前記アルキルが置換または非置換である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  7. およびRにおいて、前記置換基が、それぞれ独立して-C1~C4アルキル基である、請求項1~6のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  8. およびRにおいて、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有する単環、二環または三環である、請求項1~7のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  9. およびRにおいて、前記置換基を有するアリール基が、置換基を有するフェニル基である、請求項1~8のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  10. およびRが、

    であり、*は、結合点を示す、請求項1~9のいずれか一項に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
    ここで、R およびR における前記アリール基が、それぞれ、1つの置換基を有する場合は、R およびR は、

    であり、
    およびR における前記アリール基が、それぞれ2つの置換基を有する場合は、R およびR は、

    であり、
    およびR における前記アリール基が、それぞれ3つの置換基を有する場合は、R およびR は、

    である、
    ホスフィンオキシド化合物またはその塩
  11. およびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項1に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  12. 以下の一般式(II)

    で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
    およびRは、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、
    、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
    およびnは、それぞれ独立して、1~3であり、
    ここで、nが2または3である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
    ここで、nが2または3である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良い、
    ホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  13. およびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、1つ、2つまたは3つの置換基を有する、請求項12に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  14. およびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項13に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  15. 以下の一般式(III)

    で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、RおよびRは、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基であり、RおよびRにおける前記アリール基が、それぞれ独立して、2つまたは3つの置換基を有する、ホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  16. およびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項15に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  17. 以下の一般式(IV)
    (R)(R)P(=O)-(リンカー)-P(=O)(R)(R
    (IV)
    で示されるホスフィンオキシド化合物またはその塩であって、
    およびRは、異なるまたは同一であり、それぞれ独立して、3つの置換基を有するアリール基であり、
    (1)
    前記リンカーが、
    -(Ar)n5-であり
    が1~3であり、前記Arが、非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、あるいは、
    (2)
    前記リンカーが、
    -(C(R 10 )(R 11 )) n3 -(Ar) n5 -(C(R 12 )(R 13 )) n4 -であり、
    10 、R 11 、R 12 、およびR 13 は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基および置換もしくは非置換のアミノカルボニル基からなる群から選択され、
    Arは、置換もしくは非置換のアリーレン基またはヘテロアリーレン基であり、
    、n およびn はそれぞれ独立に、1~3である、
    ホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  18. およびRにおける前記アリール基上の置換基が、置換もしくは非置換のアルキルである、請求項17に記載のホスフィンオキシド化合物またはその塩。
  19. 前記リンカーが、

    である、請求項17に記載の化合物またはその塩。
  20. 以下の一般式(VI)

    (式中、
    およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリール基であり、
    、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基であり、
    およびnは、それぞれ独立して、1または2であり、
    ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、
    ここで、nが2である場合、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良く、各Rは、それぞれ同じであっても異なっていても良い)を構成成分として含むホモポリマーまたはコポリマー。
  21. エポキシ化合物とのコポリマーである、請求項20に記載のコポリマー。
  22. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、添加剤。
  23. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、曇り止め剤。
  24. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、難燃剤。
  25. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品または繊維。
  26. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、シート、フィルム、またはアクリルガラス。
  27. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、重合添加剤。
  28. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、表面改質剤。
  29. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーを含む、リン付与剤。
  30. 電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおける請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤としての、請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物または塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーまたはコポリマーの使用。
  31. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物もしくは塩、または請求項20もしくは21に記載のホモポリマーもしくはコポリマーを、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車用部品、電車用部品、航空機用部品、繊維、シート、フィルム、またはアクリルガラスにおいて使用するか、あるいは、添加剤、曇り止め剤、難燃剤、重合添加剤、表面改質剤またはリン付与剤として使用する方法であって、該方法は、該化合物若しくは塩、または該ホモポリマーもしくはコポリマーを、それを必要とする対象物に対して適用する工程を包含する、方法。
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