JP7719023B2 - スプリンクラーヘッド - Google Patents

スプリンクラーヘッド

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Description

本発明は、消火用のスプリンクラーヘッドに関する。
スプリンクラーヘッドは、火災の熱を感知して消火液(消火水)を散布するものであり、所定の散水分布が得られるようにするため、噴出口から噴出する消火水を衝突させて所定の方向に分散させるデフレクターが設けられている。
デフレクターは、所定の方向に消火水を分散させるものであるが、散水圧力や散水量によって散布範囲が影響を受けることが知られている。
そこで、消火水の水量が少ない場合でも、所定の散水分布が得られるようにしたものとして、例えば特許文献1に開示された「消火用の噴霧ヘッド」がある。
特許文献1の消火用の噴霧ヘッドは、第1のデフレクターとその下に設けた第2のデフレクターからなる2枚のデフレクターを備えたものであり、第1のデフレクターには通水孔が設けられている。
第1のデフレクターは、消火水を第2のデフレクターに誘導する機能と第2のデフレクターによる跳ね返り水が天井側にいくのを防止する機能を有し、第2のデフレクターは誘導された消火水を所定の方向に分散させる機能を有している。
特許第6422251号公報
特許文献1の第1のデフレクターは、消火水を分散させる機能も有するもののその主たる機能は第2のデフレクターへの消火水の誘導である。そのため、特許文献1に記載されているように、消火水の流量が少ない場合において、散水を十分に行うことは可能である。
しかし、散水圧力や消火水の流量を問わず、均一な散水が得ることまではできない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、散水圧力や水量に関わらず均一な散水が得られるスプリンクラーヘッドを提供することを目的としている。
(1)本発明に係るスプリンクラーヘッドは、消火水を散水するデフレクターを備えたスものであって、
上側に設けられた上側デフレクターと、該上側デフレクターの下側に前記上側デフレクターの下面に対向して設けられた下側デフレクターと、該下側デフレクターと上側デフレクターの間に設けられ、上側デフレクターを通過した消火水を下側デフレクターに誘導するディスクと、を備え、
前記上側デフレクター及び下側デフレクターは共に、周方向に所定の間隔を空けて放射状に設けられた複数の爪を備えてなり、
前記ディスクは、外方に張り出す張り出し部と、該張り出し部の下方に、散水時に負圧を発生させる負圧発生空間を有していることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記張り出し部は、そろばん玉の形状をしたそろばん玉形状部によって構成され、該そろばん玉形状部の下方に該そろばん玉形状部の外径よりも小径の円柱部を備え、前記そろばん玉形状部の下方空間が前記負圧発生空間となっていることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記張り出し部は、円錐台の形状をした円錐台形状部によって構成され、該円錐台形状部の下方に該円錐台形状部の外径よりも小径の円柱部を備え、前記円錐台形状部の下方空間が前記負圧発生空間となっていることを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記張り出し部は、円錐台を逆さにした逆円錐台形状部によって構成され、該逆円錐台形状部における下部の縮径部周囲が前記負圧発生空間となっていることを特徴とするものである。
本発明においては、上側デフレクターと下側デフレクターとの間にディスクを設け、該ディスクが外方に張り出す張り出し部と、該張り出し部の下方に、散水時に負圧を発生させる負圧発生空間を有していることにより、上側デフレクターを通過した消火水が、下側デフレクターの径方向内側及び外側に誘導され、散水圧力や水量に関わらず均一な散水が得られる。
本実施の形態に係るスプリンクラ―ヘッドの外観図である。 図1に示したスプリンクラ―ヘッドの縦断面図である。 図1に示したスプリンクラ―ヘッドを構成する主たる部品の分解斜視図である。 本実施の形態に係るスプリンクラ―ヘッドの作用の説明図である。 本実施の形態に係るスプリンクラ―ヘッドの他の態様1の説明図である。 本実施の形態に係るスプリンクラ―ヘッドの他の態様2の説明図である。
本発明の一実施の形態に係るスプリンクラーヘッド1は、図1、図2に示すように、上側を配管に接続し配管から送られた消火液を開栓状態で下方に放出する放出口3が形成されたヘッド本体5と、放出口3を塞ぐ弁体7と、弁体7を支持する感熱部材9と、ヘッド本体5から下方に延出するフレーム11と、放出口3から放出される消火液を整流する整流筒13と、整流筒13内に挿入され各デフレクターを支持する円柱状のデフレクター支持体14と、整流筒13の下方に設けられて消火水を散水する上側デフレクター15と、下側デフレクター17と、下側デフレクター17と上側デフレクター15の間に設けられたディスク19と、を備えている。
図1、2に示したものは、感熱部材9が火災時の熱によって破壊されることで、弁体7が開弁して放水するいわゆる閉鎖型のものである。もっとも、本発明は湿式タイプのものに限られず、弁体7や感熱部材9を備えていないいわゆる開放型のものも含む。
以下、本発明の特徴である上側デフレクター15、下側デフレクター17及びディスク19について説明する。
<上側デフレクター>
上側デフレクター15は、図3に示すように、中心部にデフレクター支持体14が挿入される上孔部15aと、その周囲の上面部15bと、面部の外周部から周方向に所定の間隔を空けて放射状に設けられた複数の上爪15cを備えてなる。そして、図3に示すように、上爪15cは、先端部の幅が基部の幅よりも広くなった略台形状をしている。そして、上爪15cは基部が下方に屈曲され、中央部で水平方向より若干だけ上向きに屈曲された形状、換言すればC字を横に倒したような形状(以下、「倒伏C字形状」という)になっている。
上側デフレクター15は、上爪15cがこのような倒伏C字形状を備えることで、遠方への散水機能が増幅されている。
また、上爪15cの隙間は消火水を下方へ流すための通路となる。
なお、本発明の上側デフレクター15は上記のような形状に限定されるものではなく、例えば後述する下側デフレクター17の下爪17cと同じような平坦な形状であってもよい。
<下側デフレクター>
下側デフレクター17は、上側デフレクター15の下側に上側デフレクター15の下面に対向して設けられている。
下側デフレクター17は、上側デフレクター15と同様に、下孔部17aと下面部17bと、面部の外周部から周方向に所定の間隔を空けて放射状に設けられた複数の下爪17cを備えてなる。そして、図3に示すように、下爪17cは、先端部の幅が基部の幅よりも広くなった略台形状をしている。
下側デフレクター17が上側デフレクター15と異なる点は、上側デフレクター15の上爪15cが屈曲しているのに対して、下側デフレクター17の下爪17cは屈曲しない平坦面となっている点である。
換言すれば、上爪15cは下爪17cを屈曲して形成されている。
また、下側デフレクター17の下爪17cは、平面視において上側デフレクター15の上爪15cと重なる位置に配置されている。
<ディスク>
ディスク19は、図3に示すように、外方に張り出す張り出し部としてのそろばん玉形状部19aと、そろばん玉形状部19aの下方にそろばん玉形状部19aの外径よりも小径の円柱部19bを備えている。
そろばん玉形状部19aは、上部側の円錐台形状と下部側の逆円錐台形状が底部を対向して一体化され、あたかもそろばん(算盤)玉のような形状になった部位である。
そろばん玉形状部19aの張出し量は、平面視で上面部15bと同径程度が望ましい。
その理由は、以下の通りである。
上面部15bよりもそろばん玉形状部19aの張出し量が大きすぎると、上側デフレクター15からディスク19に衝突することなく下側デフレクター17にストレートに到達する水量が減少するため中距離への散水量が減少する。
他方、ディスク19の径が上面部15bよりも小さくなりすぎると、ディスク19に衝突する水量が少なくなって、近傍への散水量が減少してしまう。
以上のように、バランスのよい散水を行うには、そろばん玉形状部19aの張出し量は、平面視で上面部15bと同径程度が望ましい。
そして、そろばん玉形状部19aの下方空間が、散水時に流水の外側よりも内側が低圧となる負圧を発生させる負圧発生空間Sとなっている。
上記のように構成された本実施の形態のスプリンクラーヘッド1の作用を、図4に基づいて説明する。なお、図4に示す破線の矢印は消火水の流れを示している。
火災の熱によって、感熱部材9が破壊されると弁体7が開弁して放出口3から消火水がフレーム11の下方に向かって放出される。
放出された消火水は、整流筒13に入り、整流筒13内で整流されて、各デフレクターに向けて放出される。
整流筒13から放出される消火水は、図4において破線の矢印で示すように、その一部が上側デフレクター15に衝突し、その他が上側デフレクター15の上爪15cの間を通過する。
消火水の圧力が低圧、高圧、あるいは水量が多い、少ないのいずれの場合も、上側デフレクター15は消火水を主として遠方に散水する機能を有している。もっとも、上側デフレクター15は、遠方のみならず、中程度の距離への散水も行う。
そして、上側デフレクター15を通過する消火水は、高圧(水量多)のときに多く、低圧(水量少)のときには少なくなる。換言すれば、低圧(水量少)のときは上側デフレクター15の上爪15cに衝突して遠方への散水されるものが多くなる。特に、本実施の形態では、上側デフレクター15の上爪15cの形状を倒伏C字形状としているので、消火水が低圧(水量少)であっても、この形状に沿って滑り台を滑るかのように比較的遠方に向けて散水されるため、より好ましい。
このように、上側デフレクター15は、消火水が高圧、低圧にかかわらず消火水を遠方へ散水する機能を有している。
上側デフレクター15を通過した消火水は、直接下側デフレクター17に到達するものと、ディスク19に衝突するものとに分かれる。
直接下側デフレクター17に到達した消火水は、下側デフレクター17の下爪17cに衝突して、中程度の距離に散水されるものと、下爪17cの隙間から真下やその近傍に散水されるものとに分かれる。
また、ディスク19に衝突した消火水は、ディスク19がそろばん玉形状部19aを有していることから、外方に向かって広がり、下側デフレクター17の径方向外側に向けて誘導され、下側デフレクター17に衝突したものは中程度あるいはそれよりも少し遠方程度に散水され、下側デフレクター17に衝突しないものは、中程度よりも近傍に散水される。
また、消火水がディスク19のそろばん玉形状部19aに衝突することで、水流の外側と内側で圧力差が生じ、外側が高圧、内側が低圧となる。このため、水流の内側であるそろばん玉形状部19aの下方の空間が低圧の負圧発生空間Sとなり、この負圧発生空間Sにおいては、消火水はディスク19に沿うように流れ(図4の破線矢印参照)、下側デフレクター17の径方向内側に誘導される。誘導された消火水は、下側デフレクター17の隙間から吐出して近傍に散水される。
このように、下側デフレクター17に直接到達した消火水は、下側デフレクター17及びディスク19の機能によって、中程度の距離から近傍まで均等に散水される。
以上のように、本実施の形態のスプリンクラーヘッド1は、上側デフレクター15、下側デフレクター17及びディスク19を備えることで、スプリンクラーヘッド1の直下近傍、中間、遠方とすべての範囲に均等に散水される。
また、本実施の形態ではデフレクターが2枚設けられ、上述したように、消火水の圧力や量に関わらず、上側デフレクター15の作用により、遠方への散水が可能となっている。
なお、上記の説明ではディスク19における張り出し部の形状がそろばん玉形状部19aであったが、本発明はこれに限られず、図5に示すように、張り出し部が円錐台の形状をした円錐台形状部19cによって構成されてもよい。
また、図6に示すように、張り出し部は、円錐台を逆さにした逆円錐台形状部19dによって構成されてもよい。この場合、逆円錐台形状部19dにおける下部の縮径部周囲が負圧発生空間Sとなっている。
なお、図6においては、上側デフレクター15の図示を省略している。
また、そろばん玉形状部19aにおける上部側の円錐台形状と下部側の逆円錐台形状の接続部を、面取りした滑らかな湾曲面で接続することにより、消火水の径方向内側への誘導がより円滑になり好ましい。
なお、本発明では、上側デフレクターと下側デフレクターの間にディスクを設けるというものであったが、上側デフレクターを設けない場合であってもディスクの作用により下側デフレクターへの消火水の誘導を均等化することができる。すなわち、デフレクターが1枚の場合であっても、ディスクを設けることで均等散水の効果を高めることができる。
なお、デフレクターを1枚する場合、その形状は本明細書において特定した上側デフレクター15の形状であっても下側デフレクター17の形状であってもよい。
1 スプリンクラーヘッド
3 放出口
5 ヘッド本体
7 弁体
9 感熱部材
11 フレーム
13 整流筒
14 デフレクター支持体
15 上側デフレクター
15a 上孔部
15b 上面部
15c 上爪
17 下側デフレクター
17a 下孔部
17b 下面部
17c 下爪
19 ディスク
19a そろばん玉形状部
19b 円柱部
19c 円錐台形状部
19d 逆円錐台形状部
S 負圧発生空間

Claims (4)

  1. 消火水を散水するデフレクターを備えたスプリンクラーヘッドであって、
    上側に設けられた上側デフレクターと、該上側デフレクターの下側に前記上側デフレクターの下面に対向して設けられた下側デフレクターと、該下側デフレクターと上側デフレクターの間に設けられ、上側デフレクターを通過した消火水を下側デフレクターに誘導するディスクと、を備え、
    前記上側デフレクター及び下側デフレクターは共に、周方向に所定の間隔を空けて放射状に設けられた複数の爪を備えてなり、
    前記ディスクは、外方に張り出す張り出し部と、該張り出し部の下方に、散水時に負圧を発生させる負圧発生空間を有していることを特徴とするスプリンクラーヘッド。
  2. 前記張り出し部は、そろばん玉の形状をしたそろばん玉形状部によって構成され、該そろばん玉形状部の下方に該そろばん玉形状部の外径よりも小径の円柱部を備え、前記そろばん玉形状部の下方空間が前記負圧発生空間となっていることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッド。
  3. 前記張り出し部は、円錐台の形状をした円錐台形状部によって構成され、該円錐台形状部の下方に該円錐台形状部の外径よりも小径の円柱部を備え、前記円錐台形状部の下方空間が前記負圧発生空間となっていることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッド。
  4. 前記張り出し部は、円錐台を逆さにした逆円錐台形状部によって構成され、該逆円錐台形状部における下部の縮径部周囲が前記負圧発生空間となっていることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッド。
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