JP7720191B2 - インクジェットインク組成物 - Google Patents

インクジェットインク組成物

Info

Publication number
JP7720191B2
JP7720191B2 JP2021123433A JP2021123433A JP7720191B2 JP 7720191 B2 JP7720191 B2 JP 7720191B2 JP 2021123433 A JP2021123433 A JP 2021123433A JP 2021123433 A JP2021123433 A JP 2021123433A JP 7720191 B2 JP7720191 B2 JP 7720191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
weight
acrylate
meth
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021123433A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023019001A (ja
Inventor
渉 渡部
一喜 中村
真友子 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2021123433A priority Critical patent/JP7720191B2/ja
Publication of JP2023019001A publication Critical patent/JP2023019001A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7720191B2 publication Critical patent/JP7720191B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明は、インクジェットインク組成物に関するものである。
従来、インクジェットインク組成物(以下、インク組成物ともいう)は、プラスチック、紙、木工及び無機質材等の塗料、接着剤、印刷インキ、印刷回路基板及び電気絶縁関係等の種々の用途に実用化されている。近年、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系基材に対応する各種インクジェットインク組成物の開発も重要となってきており、特に、低粘度であることに加え、吐出したインクがオレフィン基材上によく濡れ広がり乾燥後に密着することを兼ね備えたインクジェットインク組成物が望まれている。
従来のインクジェットインクはオレフィン基材との密着性が十分ではないという問題があった。この問題を改良する目的で、塩素化ポリオレフィン樹脂と塩素化エチレン酢酸ビニル共重合樹脂とを混合してインクジェットインクとして使用することや(例えば、特許文献1参照)、スチレンアクリル樹脂と塩素化ポリオレフィンとエポキシ樹脂とを混合してインクジェットインクとして使用することが提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、近年、環境問題への取り組みが重視されるようになり、使用済み品の廃棄処理において、有害物質の発生を抑制することが強く望まれており、塩素化ポリオレフィンは、塩素を含んでいるため、焼却時に有害物質が発生し、環境を汚染する恐れがあるという問題があった。そのため、塩素化ポリオレフィンを含まなくともオレフィン基材等の基材との密着性に優れるインクジェットインク組成物が望まれていた。
特開2018-165328号公報 特開2012-072236号公報
本発明は、初期粘度が低く、吐出性に優れており、また、オレフィン基材等の基材に対する密着性に優れており、低温貯蔵時及び含水時の安定性に優れ、更にその溶剤除去後の乾燥固化物の耐アルコール性にも優れるインクジェットインク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、重量平均分子量が40000~90000である(共)重合体(A)と溶剤(B)と水不溶性染料(C)と重量平均分子量が700~10000である(共)重合体(D)とを含有し、
前記(共)重合体(A)と前記溶剤(B)と前記水不溶性染料(C)と前記(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、それぞれ前記(共)重合体(A)の含有量が5~20重量%であり、前記溶剤(B)の含有量が70~85重量%であり、前記水不溶性染料(C)の含有量が3~10重量%であり、前記(共)重合体(D)の含有量が5~12重量%であるインクジェットインク組成物である。
本発明のインクジェットインク組成物は、初期粘度が低く、吐出性に優れており、低温貯蔵時及び含水時の安定性にも優れる。また、その溶剤除去後の乾燥固化物は、基材に対する密着性及び耐アルコール性に優れる。
本発明のインクジェットインク組成物は、重量平均分子量が40000~90000である(共)重合体(A)と溶剤(B)と水不溶性染料(C)と重量平均分子量が700~10000である(共)重合体(D)とを含有することを特徴とする。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基又はメタクリロイル基」を意味する。
以下に(共)重合体(A)と溶剤(B)と水不溶性染料(C)と(共)重合体(D)とを順に説明する。
本発明において、重量平均分子量が40000~90000である(共)重合体(A)は、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)を構成単量体として含むことが好ましい。
前記脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)は、ホモポリマーのガラス転移温度が20℃を超え170℃以下であり、好ましくは30~160℃であり、より好ましくは40~150℃である。ホモポリマーのガラス転移温度が20℃以下では耐アルコール性が劣り、170℃を超えると基材に対する密着性が劣る。なお、ガラス転移温度をTgと略記する場合がある。
ここで、ホモポリマーのTgとは、そのモノマーを単独重合させた重合体をセイコーインスツル(株)製DSC20,SSC/580を用いてASTM D3418-82に規定の方法(DSC法)で測定した値のことである。
なお、前記脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)を2種類以上含む場合は、各(メタ)アクリレートのホモポリマーのTgが、それぞれ上記の範囲を満たす。
脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)としては、イソボルニルアクリレート(Tg94℃)、シクロヘキシルメタクリレート(Tg66℃)、t-ブチルシクロヘキシルアクリレート(Tg65℃)、t-ブチルシクロヘキシルメタクリレート(Tg145℃)、トリメチルシクロヘキシルアクリレート(Tg43℃)、トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(Tg145℃)、ジシクロペンタニルアクリレート(Tg120℃)、ジシクロペンテニルアクリレート(Tg120℃)等が挙げられる。
これらのうち、基材に対する密着性の観点から好ましくは、イソボルニルアクリレート、t-ブチルシクロヘキシルアクリレート、トリメチルシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート及びトリメチルシクロヘキシルメタクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
(共)重合体(A)は、構成単量体として脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)以外の単量体(a2)を物性に影響のない範囲で含んでもよい。単量体(a2)としては、例えば、直鎖又は分岐の脂肪族骨格を有する(メタ)アクリレート(a21)、芳香族骨格を有する(メタ)アクリレート(a22)、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)以外の脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a23)及び複素環骨格を有する(メタ)アクリレート(a24)が挙げられる。
直鎖又は分岐の脂肪族骨格を有する(メタ)アクリレート(a21)としては、メチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、2-(2-メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2-(2-ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(PEG)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(PPG)モノ(メタ)アクリレート及びポリカプロラクトン・2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートエステル等が挙げられる。
芳香族骨格を有する(メタ)アクリレート(a22)としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)以外の脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a23)としては、シクロヘキシルアクリレート(Tg16℃)及びイソボルニルメタクリレート(Tg180℃)等が挙げられる。
複素環骨格を有する(メタ)アクリレート(a24)としては、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート及び環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記直鎖又は分岐の脂肪族骨格を有する(メタ)アクリレート(a21)、芳香族骨格を有する(メタ)アクリレート(a22)、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)以外の脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a23)及び複素環骨格を有する(メタ)アクリレート(a24)のうち、基材に対する密着性の観点から、好ましくはイソボルニルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、t-ブチルメタクリレート及びフェノキシエチルアクリレートであり、更に好ましくは2-エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、t-ブチルメタクリレート及びフェノキシエチルアクリレートである。
本発明における(共)重合体(A)の重量平均分子量(以下において、Mwと記載する場合がある。)は40000~90000であり、好ましくは40000~80000である。(共)重合体(A)の重量平均分子量が40000未満であると耐アルコール性が劣る場合があり、90000を超えると溶剤(B)に対する溶解性が劣る場合がある。
なお、(共)重合体(A)及び後記する(共)重合体(D)のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより以下の条件で測定する。
<(共)重合体(A)及び後記する(共)重合体(D)のMwの測定条件>
装置 :「HLC-802A」[東ソー(株)製]
カラ :「TSK gel GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:100μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)
12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
前記脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)の含有量は、基材に対する密着性の観点から、(共)重合体(A)を構成する単量体の合計重量に基づいて65重量%以上であることが好ましく、70~100重量%がより好ましく、80~100重量%がさらに好ましい。
前記単量体(a2)の含有量は、基材に対する密着性の観点から、(共)重合体(A)の重量に基づいて構成単量体として好ましくは35重量%以下であり、更に好ましくは0~30重量%であり、特に好ましくは0~20重量%である。
(共)重合体(A)は、公知の製造方法によって得ることができ、具体的には前記の単量体を溶媒中で重合触媒存在下に溶液重合することにより得る方法が挙げられる。
溶媒としては、トルエン、キシレン、炭素数9~10のアルキルベンゼン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びこれらの混合物が挙げられる。
重合触媒としては、アゾ触媒(2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)及び2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)等)、過酸化物触媒(ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等)及びレドックス触媒(ベンゾイルパーオキサイドと3級アミンの混合物等)が挙げられる。更に分子量調整のために必要により、公知の連鎖移動剤(ドデシルメルカプタン等の炭素数2~20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは25~140℃であり、更に好ましくは50~120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(共)重合体(A)を得ることができる。
(共)重合体(A)の重合形態としては、ランダム付加重合体又は交互共重合体のいずれでもよく、また、グラフト共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。
(共)重合体(A)のSP値は、耐アルコール性の観点から8.0~9.5であることが好ましく、8.3~9.3であることがより好ましい。
SP値は、Robert F Fedorsらの著によるPolymer engineering and science第14巻、151~154ページに記載されている方法により計算することができる。
本発明における溶剤(B)としては、ケトン溶剤、エステル溶剤、アルコール溶剤、エーテル溶剤、グリコール溶剤、カーボネート溶剤、芳香族炭化水素溶剤、脂肪族炭化水素溶剤及びこれらの2種以上の混合溶剤等が挙げられる。
ケトン溶剤としては、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジメチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルt-ブチルケトン、メチルn-ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等が挙げられる。
エステル溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル及び酪酸エチル等が挙げられる。
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、n-ペンタノール、2-ペンタノール、3-メチル-3-ペンタノール、2-ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール及びメチルシクロヘキサノール等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルt-ブチルエーテル、メチルノルマルブチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルt-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、4-メチルテトラヒドロピラン及びメトキシシクロペンタン等が挙げられる。
グリコール溶剤としては、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、2,2-ジメトキシプロパン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノノルマルブチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
カーボネート溶剤としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート及びプロピレンカーボネート等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、トルエン及びキシレン等が挙げられる。
脂肪族炭化水素溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン及びメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
これら溶剤(B)のうち、(共)重合体(A)の溶解性及びインクの速乾性の観点から好ましくは、ケトン溶剤、エステル溶剤、アルコール溶剤、エーテル溶剤、カーボネート溶剤及びこれらの混合物であり、更に好ましくはケトン溶剤であり、特に好ましくはメチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン及びメチルイソブチルケトンからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
本発明において、水不溶性染料(C)とは、25℃での水への溶解度(水100gに溶解する色素の質量)が1g以下である染料を意味する。25℃での水への溶解度は、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下である。従って、所謂水に不溶性の油溶性染料が好ましく用いられる。
水不溶性染料(C)の具体例として、C.I.ソルベントイエロー16、21、25、29、33、51、56、82、88、89、150、163、C.I.ソルベントレッド7、8、18、24、27、49、109、122、125、127、130、132、135、218、225、230、C.I.ソルベントブルー14、25、35、38、48、67、68、70、132、C.I.ソルベントブラック3、5、7、27、28、29、34等が挙げられる。
これらのうち、溶剤(B)への溶解性及び印字物の視認性の観点から好ましくは、ソルベントブラック3、27、29及び34である。
(共)重合体(D)は、スチレン(無水)マレイン酸樹脂、スチレン(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン及びケトンアルデヒド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。
スチレン(無水)マレイン酸樹脂は、スチレンと、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸とを必須構成単量体とする重合体である。
スチレン(メタ)アクリル樹脂は、スチレンと(メタ)アクリレートとを必須構成単量体とする重合体である。
ポリスチレンは、スチレンを構成単量体とする重合体である。
ケトンアルデヒド樹脂はケトンとアルデヒドの縮合生成物である。
これらの内、印字物の耐アルコール性の観点から、好ましくはスチレン(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン及びケトンアルデヒド樹脂である。
前記(共)重合体(D)の重量平均分子量は700~10000である。重量平均分子量が700未満であると耐アルコール性が劣る場合があり、10000を超えると溶解性が劣る場合がある。
前記(共)重合体(D)のうち、スチレン(無水)マレイン酸樹脂、スチレン(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレンは、前記構成単量体とラジカル重合開始剤を用いて溶液重合、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合等の公知の重合法で合成することができる。好ましくは溶液重合、懸濁重合と塊状重合又はその組み合わせである。ケトンアルデヒド樹脂はケトンとアルデヒドを塩基性条件下において縮合することによって得られる。
重合温度は、好ましくは60~230℃、更に好ましくは80~230℃である。重合時間は、好ましくは1~30時間、更に好ましくは2~20時間である。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ重合開始剤(例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル及びアゾビスシアノ吉草酸)及び有機過酸化物重合開始剤〔例えばベンゾイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、2、2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン〕等が挙げられる。
これらのうち好ましいのはジ-t-ブチルパーオキサイド及び2、2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンである。
重合開始剤の使用量は、モノマーの全量に基づいて好ましくは0.01~10重量%、更に好ましくは0.05~8重量%、特に好ましくは0.1~6重量%である。
溶液重合の場合の溶剤としては、炭素数5~12のシクロアルカン溶剤(シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等);炭素数6~12の芳香族溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びクメン等);エステル溶剤(酢酸エチル及び酢酸ブチル等);エーテル溶剤(メチルセルソルブ、エチルセルソルブ及びブチルセルソルブ等)等が用いられる。
これらのうち好ましいものは芳香族溶剤であり、更に好ましくはトルエン、キシレン及びエチルベンゼンである。
また、懸濁重合を行う場合、無機酸塩分散剤(炭酸カルシウム及びリン酸カルシウム等)及び有機分散剤(ポリビニルアルコール及びメチルセルロース等)等を用いて水中で重合することができる。
(共)重合体(A)の含有量はインク粘度の観点から、(共)重合体(A)、溶剤(B)、水不溶性染料(C)及び(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、5~20重量%であり、好ましくは5~18重量%であり、特に好ましくは7~15重量%である。
溶剤(B)の含有量はインク粘度の観点から、(共)重合体(A)、溶剤(B)、水不溶性染料(C)及び(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、70~85重量%であり、好ましくは75~88重量%であり、特に好ましくは77~86重量%である。
水不溶性染料(C)の含有量は印字物の視認性及び付着力の観点から、(共)重合体(A)、溶剤(B)、水不溶性染料(C)及び(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、3~10重量%であり、好ましくは3.3~9重量%であり、特に好ましくは3.5~8重量%である。
(共)重合体(D)の含有量は、インク粘度及び耐アルコール性の観点から、(共)重合体(A)、溶剤(B)、水不溶性染料(C)及び(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、5~12重量%であり、好ましくは7~12重量%である。
本発明のインクジェットインク組成物は、有害物質の発生を抑制するという観点から、塩素を含む樹脂の含有量が、(共)重合体(A)と溶剤(B)と水不溶性染料(C)と(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、5重量%以下であることが好ましく、2重量%以下であることがより好ましく、塩素を含む樹脂を含有しないことが特に好ましい。塩素を含む樹脂としては、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合樹脂及び塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂等が挙げられる。
本発明のインクジェットインク組成物は、表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させる観点から、レベリング剤(E)を含有しても良い。
レベリング剤(E)としては、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤又は非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。
これらのレベリング剤(E)のうち、濡れ性と泡立ち防止の観点から、シリコーン界面活性剤が好ましい。
レベリング剤(E)の含有量は濡れ性と泡立ち性の観点から、前記(共)重合体(A)と前記溶剤(B)と前記水不溶性染料(C)と前記(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、好ましくは0.01~1.0重量%であり、更に好ましくは0.03~0.5重量%であり、特に好ましくは0.05~0.3重量%である。
(その他添加剤)
本発明のインクジェットインク組成物には、必要に応じて種々の機能性を発現させるため、各種の添加剤を添加することができる。具体的には、荷電調整剤(ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート等)、光安定化剤、表面処理剤、酸化防止剤(Irganox1010等)、老化防止剤、架橋促進剤、可塑剤(ポリテトラメチレングリコール等)、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、保湿剤等が挙げられる。
(インクジェットインク組成物の調製方法)
本発明のインクジェットインク組成物を調製する方法としては、特に限定されず、上述した材料を全て添加してビーズミルや3本ロールミル等で混合して調製することができる。なお、顔料を用いる場合は、顔料、顔料分散剤及び光重合性化合物等を混合することにより、予めベースインクを得て、そこに所望の組成となるよう残余の成分を添加して調製することもできる。
(インクジェットインク組成物)
本発明のインクジェットインク組成物は、吐出性を好適に付与する観点から、初期粘度が2~7mPa・sの範囲であることが好ましく、2.3~6mPa・s以下であることがより好ましく、2.4~5mPa・s以下であることが更に好ましく、2.5~4mPa・sの範囲であることが特に好ましい。
なお、初期粘度とは、インク組成物を作製直後の粘度であり、例えば、E型粘度計[商品名:TVE-35、東機産業(株)製]により測定することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<製造例1:(共)重合体(A-1)の製造>
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、窒素吹き込み管及び減圧装置を備えた反応容器に、溶剤としてメチルエチルケトン100重量部を投入し、別のガラス製ビーカーに、イソボルニルアクリレート30重量部、t-ブチルシクロヘキシルアクリレート30重量部、トリメチルシクロヘキシルアクリレート29.3重量部、2-エチルヘキシルメタクリレート10重量部、連鎖移動剤としてのドデシルメルカプタン0.2重量部、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)0.5重量部を投入し、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調製し、滴下ロートに投入した。
反応容器の気相部の窒素置換(気相酸素濃度:100ppm以下)を行った後、密閉下系内温度を70~75℃に保ちながら、2時間かけて単量体溶液を滴下し、滴下終了から8時間、75℃で熟成し、共重合体(A-1)を含有する重合体組成物の50重量%溶液を得た。得られた共重合体(A-1)のMwは50,000、SP値は8.7であった。
<製造例2~9、比較製造例1~2:(共)重合体(A-2)~(A-9)、(A’-1)及び(A’-2)の製造>
表1に記載の原料を用いた以外は、製造例1と同様にして(共)重合体(A-2)~(A-9)、(A’-1)及び(A’-2)を含有する重合体組成物の50重量%溶液を得た。
なお、表1中で使用した原料は以下の通りである。
(a1-1)イソボルニルアクリレート [商品名:ライトアクリレートIB-XA、共栄社化学(株)] Tg94℃
(a1-2)シクロヘキシルメタクリレート [商品名:ライトエステルCH、共栄社化学(株)]Tg66℃
(a1-3)t-ブチルシクロヘキシルアクリレート [商品名:Miramer M1150、 Miwon社製]Tg65℃
(a1-4)トリメチルシクロヘキシルアクリレート [商品名:Miramer M1130、Miwon社製]Tg43℃
(a1-5)トリメチルシクロヘキシルメタクリレート[商品名:Satomer CD421 アルケマ社製] Tg145℃
(a2-1)2-エチルヘキシルメタクリレート[商品名:ライトエステル2EH、(株)日本触媒製]
(a2-2)ラウリルアクリレート[商品名:ライトアクリレートL-A、共栄社化学(株)]
(a2-3)ベンジルアクリレート[商品名:Miramer M1182、Miwon社製]
(a2-4)シクロヘキシルアクリレート[商品名:ブレンマーCHA、日油(株)製] Tg16℃
(a2-5)t-ブチルメタクリレート[商品名:ライトエステル TB、共栄社化学(株)]
(a2-6)フェノキシエチルアクリレート[商品名:ビスコート#192,PEA、大阪有機化学工業(株)]
<製造例10:(共)重合体(D-1)の製造>
オートクレーブにキシレン250重量部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で185℃まで昇温した。スチレン472重量部、n-ブチルアクリレート15重量部、アクリル酸13重量部、ジ-t-ブチルパーオキサイド15重量部及びキシレン100重量部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を185℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で1時間保ち重合を完結させ、次にキシレンを溜去しながら170℃に昇温した後、減圧とした。圧力1kPa以下で脱溶剤を継続し、(共)重合体中のキシレン含量が400ppm以下であることを確認し、スチレン(メタ)アクリル樹脂である(共)重合体(D-1)を得た。(共)重合体(D-1)のMwは10000であった。
<製造例11:(共)重合体(D-2)の製造>
オートクレーブにキシレン250重量部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で170℃まで昇温した。スチレン411重量部、n-ブチルアクリレート150重量部、メタクリル酸9重量部、ジ-t-ブチルパーオキサイド25重量部及びキシレン100重量部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を170℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で1時間保ち重合を完結させ、次にキシレンを溜去しながら170℃に昇温した後、減圧とした。圧力1kPa以下で脱溶剤を継続し、(共)重合体中のキシレン含量が400ppm以下であることを確認し、スチレン(メタ)アクリル樹脂である(共)重合体(D-2)を得た。(共)重合体(D-2)のMwは850であった。
<製造例12:(共)重合体(D-3)の製造>
オートクレーブにキシレン250重量部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で200℃まで昇温した。スチレン487重量部、無水マレイン酸13重量部、ジ-t-ブチルパーオキサイド25重量部及びキシレン110重量部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を200℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で1時間保ち重合を完結させ、次にキシレンを溜去しながら170℃に昇温した後、減圧とした。圧力1kPa以下で脱溶剤を継続し、(共)重合体中のキシレン含量が400ppm以下であることを確認し、スチレン(無水)マレイン酸樹脂である(共)重合体(D-3)を得た。(共)重合体(D-3)のMwは5000であった。
<製造例13:(共)重合体(D-4)の製造>
オートクレーブにキシレン250重量部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で200℃まで昇温した。スチレン500重量部、ジ-t-ブチルパーオキサイド50重量部及びキシレン110重量部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を200℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で1時間保ち重合を完結させ、次にキシレンを溜去しながら170℃に昇温した後、減圧とした。圧力1kPa以下で脱溶剤を継続し、(共)重合体中のキシレン含量が400ppm以下であることを確認し、ポリスチレンである(共)重合体(D-4)を得た。(共)重合体(D-4)のMwは3000であった。
<比較製造例3>
製造例13において、ジ-t-ブチルパーオキサイド50重量部を、ジ-t-ブチルパーオキサイド200重量部に変更する以外は、製造例13と同様に重合、脱溶剤し、ポリスチレンである(共)重合体(D’-1)を得た。得られた重合体のMwは650であった。
<比較製造例4>
製造例13において、ジ-t-ブチルパーオキサイド50重量部を、ジ-t-ブチルパーオキサイド8重量部に変更する以外は、製造例13と同様に重合、脱溶剤し、ポリスチレンである(共)重合体(D’-2)を得た。得られた重合体のMwは22000であった。
(実施例1~9及び比較例1~4)
(共)重合体(A)又は(A’)を有する重合体組成物の50重量%溶液(表中には(共)重合体(A)又は(A’)の固形分含有量を記載)と、溶剤(B)と、(共)重合体(D)又は(D’)とを均一混合した後、その他添加剤と水不溶性染料(C)を添加し、均一混合して、表2に示す配合組成(重量部)を有する各インク組成物を作製した。なお、(共)重合体(A)又は(A’)を含有する重合体組成物中の溶剤の量は溶剤(B)の量に含めた。
なお、表2中で使用した原料は以下の通りである。
(B-1)メチルエチルケトン[東京化成工業(株)]
(B-2)ジエチルケトン[東京化成工業(株)]
(B-3)メチルプロピルケトン[東京化成工業(株)]
(B-4)メチルイソプロピルケトン[東京化成工業(株)]
(B-5)エタノール[東京化成工業(株)]
(B-6)ジメチルカーボネート[東京化成工業(株)]
(C-1)ソルベントブラック3[商品名:Oil Black 860、オリエント化学工業(株)]
(C-2)ソルベントブラック27[商品名:VALI FAST Black 3820、オリエント化学工業(株)]
(C-3)ソルベントブラック29[商品名:VALI FAST Black 3810、オリエント化学工業(株)]
(C-4)ソルベントブラック34[商品名:VALI FAST Black 3804、オリエント化学工業(株)]
(D-5)ケトンアルデヒド樹脂[商品名 Variplus SK、Evonik社製]Mwは990。
(D-6)ケトンアルデヒド樹脂[商品名 Variplus AP、Evonik社製]Mwは950。
(E-1)シリコーン界面活性剤[商品名:BYK-333、ビックケミージャパン(株)製
(E-2)フッ素界面活性剤[商品名:メガファックF-563、DIC(株)製]
(F-1)酸化防止剤[商品名:Irganox1010、BASFジャパン(株)製]
(G-1)可塑剤[ポリテトラメチレングリコール、 製]
(H-1)荷電調整剤[ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、商品名:CPI-110P、サンアプロ(株)製]
<初期粘度測定>
実施例及び比較例の各インクジェットインク組成物について、作製した直後の25℃の粘度(初期粘度)を、E型粘度計[商品名:TVE-35、東機産業(株)製]により、コーンロータ1°34’×R24を用いて測定した。その結果を表3に示した。
<(共)重合体(A)及び(共)重合体(D)の溶解性>
実施例及び比較例の各インクジェットインク組成物における(共)重合体(A)と溶剤(B)と(共)重合体(D)とを表2に記載の重量比で混合し60℃にて6時間撹拌後、室温にて1時間静置した後、目視にて観察し、溶け残りがあるかを確認した。その結果を表3に示した。
○:溶け残りなし
×:溶け残りあり
<低温安定性試験>
実施例及び比較例の各インクジェットインク組成物における(共)重合体(A)と溶剤(B)と(共)重合体(D)とを表2に記載の重量比で混合し60℃にて6時間撹拌後、-5℃にて24時間静置した後、目視にて観察し、溶け残りがあるかを確認した。その結果を表3に示した。
○:溶け残りなし
×:溶け残りあり
<含水時安定性試験>
実施例及び比較例の各インクジェットインク組成物における(共)重合体(A)と溶剤(B)と(共)重合体(D)とを表2に記載の重量比で混合し60℃にて6時間撹拌後、前記混合物に対して常温下にて水を0.1重量%刻みで添加しながら目視にて観察し、白濁が発生する水の添加量((共)重合体(A)と溶剤(B)と(共)重合体(D)の合計重量を100重量%とする)を確認した。その結果を表3に示した。
◎:7.5重量%以上
○:4.0~7.5重量%未満
△:3.0~4.0重量%未満
×:3.0重量%未満
<乾燥塗膜性能評価>
<密着性(PET)の評価>
実施例及び比較例の各インクジェットインク組成物について、厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡(株)製]基材の片面にバーコーターを用い、乾燥後の膜厚が2μmになるように塗布し、PETフィルム基材の表面にインクジェットインク組成物の乾燥塗膜を有するフィルムを作製した。
密着性(PET)の評価は、JIS K 5600-5-6:1999に準拠して行った。
得られた塗膜を、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間静置した後、2mm幅にカッターナイフで切込みを入れて碁盤目(10×10個)を作製した。
上記碁盤目上に付着テープを貼り付け、90度剥離を行い、PETフィルム基材からの塗膜の剥離状態を目視で観察した。100マス中、塗膜が剥離せずに密着しているマス目の個数を数えて評価した。その結果を表3に示した。
◎:100マス剥がれなし
○:1マス以上、10マス以下の剥がれあり
△:11マス以上、49マス以下の剥がれあり
×:50マス以上剥がれあり
<密着性(PP)の評価>
実施例及び比較例の各インクジェットインク組成物について、厚さ60μmのPPフィルム[商品名「2500Hトレファン」東レ(株)製]基材の片面にバーコーターを用い、乾燥後の膜厚が1μmになるように塗布し、PPフィルム基材の表面にインクジェットインク組成物の乾燥塗膜を有するフィルムを作製した。
JIS K 5600-5-6:1999に準拠して、上記PPフィルム基材の表面に形成された塗膜を、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間静置した後、2mm幅にカッターナイフで切込みを入れて碁盤目(10×10個)を作製した。
上記碁盤目上に付着テープを貼り付け、90度剥離を行い、PPフィルム基材からの塗膜の剥離状態を目視で観察した。100マス中、塗膜が剥離せずに密着しているマス目の個数を数えて評価した。その結果を表3に示した。
◎:100マス剥がれなし
○:1マス以上、10マス以下の剥がれあり
△:11マス以上、49マス以下の剥がれあり
×:50マス以上剥がれあり
<耐アルコールふき取り性の評価>
上記の密着性(PET)の評価で用いたものと同様に作製した塗膜の碁盤目をエタノールをしみこませたガーゼにて20回こすり、PETフィルム基材からの塗膜の剥離状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。その結果を表3に示した。なお、耐アルコールふき取り性を単に耐アルコール性とも記載する。
◎:100マス剥がれなし
○:1マス以上、10マス以下の剥がれあり
△:11マス以上、49マス以下の剥がれあり
×:50マス以上剥がれあり
表3の結果から、実施例1~9のインクジェットインク組成物は、初期粘度が低く、また(共)重合体をよく溶解させることで吐出性にも優れており、低温での貯蔵や含水時においても安定性に優れることがわかる。また、その乾燥塗膜は、密着性(PETフィルム及びPPフィルムに対する)及び耐アルコールふき取り性に優れていることがわかる。
一方、重量平均分子量が40000未満である(共)重合体(A’-1)を用いた比較例1のインクジェットインク組成物は、乾燥塗膜の耐アルコールふき取り性が不足することがわかる。
また重量平均分子量が90000を超える(共)重合体(A’-2)を用いた比較例2のインクジェットインク組成物は、基材に対する密着性が低下し、また、低温貯蔵時における安定性及び含水時の安定性が不足することがわかる。
また、重量平均分子量が700未満である(共)重合体(D’-1)を用いた比較例3のインクジェットインク組成物は、乾燥塗膜の耐アルコールふき取り性が不足することがわかる。
また、重量平均分子量が10000を超える(共)重合体(D’-2)を用いた比較例4のインクジェットインク組成物は、基材に対する密着性が低下し、また、低温貯蔵時における安定性及び含水時の安定性が不足することがわかる。
本発明のインクジェットインク組成物は、初期粘度が低く、吐出性に優れ、低温貯蔵時及び含水時の安定性にも優れる。また、その乾燥固化物は、基材に対する密着性及び耐アルコール性に優れる。本発明のインクジェットインク組成物は、例えば、工業用途や産業用途での種々のインクジェット印刷に幅広く用いることができ、極めて有用である。

Claims (5)

  1. 重量平均分子量が40000~90000である(共)重合体(A)と溶剤(B)と水不溶性染料(C)と重量平均分子量が700~10000である(共)重合体(D)とを含有し、
    前記(共)重合体(A)が脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)を構成単量体として含み、
    前記(共)重合体(D)がスチレン(無水)マレイン酸樹脂、スチレン(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン及びケトンアルデヒド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂であり、
    前記(共)重合体(A)と前記溶剤(B)と前記水不溶性染料(C)と前記(共)重合体(D)の合計重量に基づいて、それぞれ前記(共)重合体(A)の含有量が5~20重量%であり、前記溶剤(B)の含有量が70~85重量%であり、前記水不溶性染料(C)の含有量が3~10重量%であり、前記(共)重合体(D)の含有量が5~12重量%であるインクジェットインク組成物。
  2. 記脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)のホモポリマーのガラス転移温度が20℃を超え170℃以下であり、前記脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)の含有量が(共)重合体(A)を構成する単量体の合計重量に基づいて65重量%以上である請求項1に記載のインクジェットインク組成物。
  3. 前記脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(a1)が、イソボルニルアクリレート、t-ブチルシクロヘキシルアクリレート、トリメチルシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート及びトリメチルシクロヘキシルメタクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のインクジェットインク組成物。
  4. 前記溶剤(B)がメチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン及びメチルイソブチルケトンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~のいずれかに記載のインクジェットインク組成物。
  5. 更にレベリング剤(E)を含有し、前記(共)重合体(A)と前記溶剤(B)と前記水不溶性染料(C)と前記(共)重合体(D)の合計重量に基づいて前記レベリング剤(E)の含有量が0.01~1.0重量%である請求項1~のいずれかに記載のインクジェットインク組成物。
JP2021123433A 2021-07-28 2021-07-28 インクジェットインク組成物 Active JP7720191B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021123433A JP7720191B2 (ja) 2021-07-28 2021-07-28 インクジェットインク組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021123433A JP7720191B2 (ja) 2021-07-28 2021-07-28 インクジェットインク組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023019001A JP2023019001A (ja) 2023-02-09
JP7720191B2 true JP7720191B2 (ja) 2025-08-07

Family

ID=85159558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021123433A Active JP7720191B2 (ja) 2021-07-28 2021-07-28 インクジェットインク組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7720191B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004203996A (ja) 2002-12-25 2004-07-22 Kao Corp 水系インク
JP2009169216A (ja) 2008-01-18 2009-07-30 Seiko Epson Corp カラーフィルター用インクの製造方法、カラーフィルター用インク、カラーフィルター用インクセット、カラーフィルター、画像表示装置、および、電子機器
JP2012072236A (ja) 2010-09-28 2012-04-12 Kishu Giken Kogyo Kk インクジェット用インク
JP2018165328A (ja) 2017-03-28 2018-10-25 ゼネラル株式会社 インクジェットインク
JP2019203093A (ja) 2018-05-24 2019-11-28 株式会社日本触媒 光定着用水性インク、及びそれを用いた膜の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004203996A (ja) 2002-12-25 2004-07-22 Kao Corp 水系インク
JP2009169216A (ja) 2008-01-18 2009-07-30 Seiko Epson Corp カラーフィルター用インクの製造方法、カラーフィルター用インク、カラーフィルター用インクセット、カラーフィルター、画像表示装置、および、電子機器
JP2012072236A (ja) 2010-09-28 2012-04-12 Kishu Giken Kogyo Kk インクジェット用インク
JP2018165328A (ja) 2017-03-28 2018-10-25 ゼネラル株式会社 インクジェットインク
JP2019203093A (ja) 2018-05-24 2019-11-28 株式会社日本触媒 光定着用水性インク、及びそれを用いた膜の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023019001A (ja) 2023-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5631588B2 (ja) プリント用インク
JP5644762B2 (ja) 水性インキ及び記録用紙
EP2652060B1 (en) Pressure sensitive adhesives for low surface energy substrates
US7737208B2 (en) Water base resin composition, process for producing the same, paint, ink, adhesive, sealant and primer
JP5808177B2 (ja) 光学部材用粘着剤および粘着剤層付き光学部剤、ならびに画像表示装置
EP3320047A1 (en) Curable compositions comprising mono-functional acrylates
KR100383328B1 (ko) 수성에어로졸코팅조성물및그제조방법
WO2017123490A1 (en) Curable composition, pressure-sensitive adhesive, adhesive tape and adhesion product
JP4941552B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物およびその製造方法並びに水性塗料
JP5695823B2 (ja) シーラー用塗料組成物
CN104302679A (zh) 作为用于水基乳液的稳定剂的亲水性低酸含量聚合物
KR20210154978A (ko) 수성 수지 조성물
JP5935464B2 (ja) 樹脂微粒子
JP5838856B2 (ja) フッ素系グラフト共重合体及びコーティング剤
CN103443153B (zh) 氯乙烯系树脂乳液及其制造方法以及水性墨和记录用纸
JP7720191B2 (ja) インクジェットインク組成物
JP7786160B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物及び硬化物
EP1877510A1 (en) Wet and dry stick adhesive, articles, and methods
JP7372170B2 (ja) ポリオレフィン基材コーティング用樹脂組成物
JP5761897B2 (ja) 紫外線硬化型コート組成物
CN106103608A (zh) 含惰性树脂的可辐射固化的组合物
WO2013133418A1 (ja) 水性インクジェットインク用樹脂エマルジョン、およびそれを用いてなる水性インクジェットインク用組成物、ならびにインク塗布物
JP7364115B2 (ja) 水性樹脂組成物、水性塗料及び該水性塗料で塗装された物品
JP5607571B2 (ja) 親水性コーティング剤組成物及びこれを塗装した塗装品
JP5547460B2 (ja) シーラー用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20250311

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250708

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7720191

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350