JP7723726B2 - 防汚フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明には、以下の態様が含まれる。
前記防汚層を形成する前に、フッ素系溶媒を含む防汚剤組成物を、温度150℃以上250℃以下の減圧雰囲気下において脱気する工程Saを備え、
前記工程Saで脱気された前記防汚剤組成物を蒸着材料として、前記防汚層を形成する、防汚フィルムの製造方法。
前記無機酸化物層の一方の主面に前記防汚層を形成する、前記[1]~[3]のいずれか一つに記載の防汚フィルムの製造方法。
前記酸化シリコン層の一方の主面に前記防汚層を形成する、前記[4]に記載の防汚フィルムの製造方法。
本実施形態に係る防汚フィルムの製造方法は、ワークフィルムをロールトゥロール方式で搬送しながら、ワークフィルムの一方の主面に真空蒸着法により防汚層を形成する工程(以下、「蒸着工程」と記載することがある)を備える。また、本実施形態に係る防汚フィルムの製造方法は、蒸着工程の前に、フッ素系溶媒を含む防汚剤組成物を、温度150℃以上250℃以下の減圧雰囲気下において脱気する工程Saを更に備える。以下、工程Saを、「脱気工程」と記載することがある。また、本実施形態では、蒸着工程において、脱気工程で脱気された防汚剤組成物を蒸着材料として、防汚層を形成する。
図1に示す真空蒸着装置は、ロールトゥロール方式の真空蒸着装置であり、チャンバー10と、チャンバー10内に配置された、ガイドロール11、成膜ロール12、ガイドロール13及びルツボ14とを備える。ルツボ14は、成膜ロール12の鉛直方向の下方に設けられている。ルツボ14内には、防汚剤組成物15が配置される。
排気工程は、防汚剤組成物15の周囲の雰囲気(チャンバー10内の雰囲気)を温度30℃以下で減圧する工程であり、この工程により、チャンバー10内の気体がチャンバー10外へ排気される。排気工程は、脱気工程の前に実施される。排気工程により、チャンバー10内の雰囲気から水蒸気等を除去できるため、有効成分(例えば、フッ素含有化合物)の水分による分解を抑制することができる。
脱気工程は、ルツボ14内の防汚剤組成物15を、温度150℃以上250℃以下の減圧雰囲気下において脱気する工程である。脱気工程の減圧条件は、防汚剤組成物15中の残留成分を除去できる条件である限り、特に限定されないが、残留成分を効果的に除去するためには、チャンバー10内の雰囲気を、圧力40Pa以下の条件で減圧することが好ましく、圧力30Pa以下の条件で減圧することがより好ましい。また、脱気工程において、減圧時間(所定の減圧条件まで減圧する時間)を短縮することにより生産性を高めるためには、チャンバー10内の雰囲気を、圧力5Pa以上の条件で減圧することが好ましい。なお、脱気工程は、チャンバー10内の圧力を連続的又は段階的に下げながら実施してもよく、チャンバー10内の圧力を一定の減圧条件に維持した状態で実施してもよい。
蒸着工程では、ワークフィルム20をロールトゥロール方式で搬送しながら、ワークフィルム20の成膜ロール12側とは反対側の主面20aに、真空蒸着法により防汚層を形成する。詳しくは、脱気工程において脱気された防汚剤組成物15の固化物を蒸着材料として使用し、ワークフィルム20の主面20a上に、蒸気化された蒸着材料(防汚剤)を蒸着させて、主面20a上に防汚層を蒸着膜として形成する。
防汚剤の余剰分の除去工程は、ワークフィルム20に防汚層を形成した後、防汚層の表層に存在する防汚剤の余剰分(例えば、未定着の防汚剤)を除去する工程である。防汚剤の余剰分を除去することにより、防汚剤の余剰分に起因するフィルムの外観不良(例えば、白濁等)を抑制できる。防汚剤の余剰分の除去方法としては、例えば、形成された防汚層上に、保護フィルムの粘着面を貼り合わせた後、防汚層から保護フィルムをはく離することにより粘着面に上記余剰分を付着させて、防汚層から上記余剰分を除去する方法を採用できる。
次に、ワークフィルム20の一例について説明する。本実施形態において、防汚層を備える反射防止フィルムを製造する場合、ワークフィルム20としては、反射防止層を備えるフィルムが使用される。また、本実施形態において防汚層を備えるガスバリアフィルムを製造する場合、ワークフィルム20としては、ガスバリア層を備えるフィルムが使用される。また、本実施形態において防汚層を備える透明導電性フィルムを製造する場合、ワークフィルム20としては、透明導電層を備えるフィルムが使用される。反射防止層、ガスバリア層及び透明導電層としては、いずれも無機酸化物層が好ましい。つまり、ワークフィルム20としては、無機酸化物層を備えるワークフィルムが好ましい。ワークフィルム20として無機酸化物層を備えるワークフィルムを使用する場合、防汚層は、例えば、上記無機酸化物層の一方の主面に形成される。この場合、得られる防汚フィルムにおいて、防汚層と無機酸化物層とは接している。
次に、防汚フィルム(詳しくは、防汚層を備える反射防止フィルム)の要素について説明する。
透明フィルム基材は、例えば可撓性を有する透明な樹脂フィルムである。透明フィルム基材を構成する材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアリレート樹脂、及びポリビニルアルコール樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、及びポリエチレンナフタレートが挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びシクロオレフィンポリマー(COP)が挙げられる。セルロース樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)が挙げられる。これらの材料は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。透明フィルム基材の材料としては、透明性及び強度の観点から、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、及びセルロース樹脂からなる群より選択される一種が好ましく、PET、COP、及びTACからなる群より選択される一種がより好ましく、PETが更に好ましい。つまり、透明フィルム基材としては、ポリエステル樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィルム、及びセルロース樹脂フィルムからなる群より選択される一種のフィルムが好ましく、PETフィルム、COPフィルム、及びTACフィルムからなる群より選択される一種のフィルムがより好ましく、PETフィルムが更に好ましい。
ハードコート層は、ワークフィルムの硬度や弾性率等の機械的特性を高める層である。ハードコート層は、例えば、硬化性樹脂組成物(ハードコート層形成用組成物)の硬化物からなる。ハードコート層の形成方法としては、例えば、透明フィルム基材上に硬化性樹脂組成物(ハードコート層形成用組成物)を塗布し、必要に応じて溶媒の除去及び樹脂の硬化を行う方法を採用できる。硬化性樹脂組成物に含まれる硬化性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂、アミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、及びメラミン樹脂が挙げられる。これらの硬化性樹脂は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。ハードコート層の硬度を高める観点から、硬化性樹脂としては、アクリル樹脂及びウレタンアクリレート系樹脂からなる群より選択される一種以上が好ましく、ウレタンアクリレート系樹脂がより好ましい。
ハードコート層と反射防止層との密着性を高めるためには、ハードコート層と反射防止層との間にプライマー層が設けられることが好ましい。プライマー層の材料としては、シリコン、ニッケル、クロム、スズ、金、銀、白金、亜鉛、チタン、インジウム、タングステン、アルミニウム、ジルコニウム、パラジウム等の金属(又は半金属);これらの金属(又は半金属)の合金;これらの金属(又は半金属)の酸化物、フッ化物、硫化物又は窒化物等が挙げられる。プライマー層を構成する酸化物は、酸化インジウムスズ(ITO)等の複合酸化物でもよい。中でも、プライマー層の材料としては、無機酸化物が好ましく、酸化シリコン、酸化インジウム又はITOがより好ましく、ITOが更に好ましい。
反射防止層は、屈折率の異なる2層以上の薄膜からなることが好ましい。一般に、反射防止層は、入射光と反射光の逆転した位相が互いに打ち消し合うように、薄膜の光学膜厚(屈折率と厚みの積)が調整される。反射防止層を、屈折率の異なる2層以上の薄膜の多層積層体とすることにより、可視光の広帯域の波長範囲において、反射率を小さくできる。
防汚層の厚みは、例えば、2nm以上50nm以下である。防汚層の厚みが大きいほど、防汚性が向上する傾向がある。防汚層の厚みは、5nm以上であることが好ましく、6nm以上であることがより好ましく、7nm以上であることが更に好ましい。一方、外光の映り込みを抑制するためには、防汚層の厚みは、30nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましく、15nm以下であることが更に好ましい。なお、本明細書において、「防汚層の厚み」は、真空蒸着装置内に設置した水晶振動子型膜厚モニタで測定される厚み、又は配管内気圧センサによる膜厚モニタで測定される厚みである。
生産性を高めつつ、防汚層を形成する際の歩留まりの低下を更に抑制するためには、本実施形態に係る防汚フィルムの製造方法は、下記条件1を満たすことが好ましく、下記条件2を満たすことがより好ましく、下記条件3を満たすことが更に好ましい。
条件1:脱気工程において、防汚剤組成物の周囲の雰囲気を、圧力5Pa以上40Pa以下の条件で減圧する。
条件2:上記条件1を満たし、かつ脱気工程の前に排気工程を更に備える。
条件3:上記条件2を満たし、かつ排気工程において、防汚剤組成物の周囲の雰囲気を、圧力20Pa以上40Pa以下の条件で減圧する。
[ハードコート層形成工程]
ウレタンアクリレートを主成分とする紫外線硬化性樹脂の溶液(DIC社製「ユニディック17-806」、固形分濃度:80重量%)100重量部(固形分換算)と、光重合開始剤(BASF社製「IRGACURE906」)5重量部と、レベリング剤(DIC社製「GRANDIC PC4100」)0.01重量部とを混合した。得られた混合物を、シクロペンタノン(CPN)及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)の混合溶媒(重量比:CPN/PGM=45/55)で希釈して、固形分濃度36重量%のハードコート層形成用組成物を調製した。次いで、透明フィルム基材としてのPETフィルム(厚み:50μm)の一方の主面に、上記ハードコート層形成用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次に、この塗膜を、温度90℃で60秒間加熱することにより乾燥させた後、紫外線照射により硬化させた。紫外線照射する際は、光源として高圧水銀ランプを使用し、波長365nmの紫外線を用い、積算光量を300mJ/cm2とした。これにより、PETフィルム上に厚み5μmのハードコート層を形成した。
次いで、ロールトゥロール方式のプラズマ処理装置により、圧力1.0Paの真空雰囲気下、ハードコート層が形成されたPETフィルムを搬送しながら、ハードコート層の表面をプラズマ処理した。プラズマ処理する際は、不活性ガスとしてアルゴンガスを用い、放電電力を780Wとした。これにより、PETフィルムと、プラズマ処理されたハードコート層とを備える積層体(以下、「光学フィルムF1」と記載することがある)を得た。
上記手順で得られた光学フィルムF1を、ロールトゥロール方式のスパッタ成膜装置に導入し、成膜室内を1×10-4Paまで減圧した。次いで、光学フィルムF1を搬送しながら、反応性スパッタ法により、ハードコート層の一方の主面に、プライマー層として厚み1.5nmのITO層を形成(成膜)した。プライマー層の形成には、ターゲット材料として、酸化インジウムと酸化スズとを90:10の重量比で含有するITOターゲットを用いた。また、反応性スパッタ法により成膜する際は、電源をMFAC電源(周波数:40kHz)とし、不活性ガスとしてのアルゴンガス100体積部と、酸素ガス10体積部とを用い、放電電圧を400Vとし、成膜室内の圧力を0.2Paとした。
プライマー層の形成に続いて、ロールトゥロール方式のスパッタ成膜装置を用いてプライマー層形成後の光学フィルムF1を搬送しながら、反応性スパッタ法により、プライマー層の一方の主面に、第1層:厚み12nmの酸化ニオブ層(屈折率:2.33)、第2層:厚み28nmの酸化シリコン層(屈折率:1.46)、第3層:厚み100nmの酸化ニオブ層、及び第4層:厚み85nmの酸化シリコン層をこの順に成膜した。これにより、プライマー層の一方の主面に、4層構成(第1層、第2層、第3層及び第4層からなる4層構成)の反射防止層を形成し、PETフィルム、ハードコート層、プライマー層及び反射防止層をこの順に有するワークフィルムを得た。なお、第1層~第4層の各層の成膜では、いずれも、電源をMFAC電源(周波数:40kHz)とした。また、第1層の成膜では、Nbターゲットを用い、100体積部のアルゴンガス及び5体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を415Vとし、成膜室内の圧力を0.42Paとした。第2層の成膜では、Siターゲットを用い、100体積部のアルゴンガス及び30体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を350Vとし、成膜室内の圧力を0.3Paとした。第3層の成膜では、Nbターゲットを用い、100体積部のアルゴンガス及び13体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を460Vとし、成膜室内の圧力を0.5Paとした。第4層の成膜では、Siターゲットを用い、100体積部のアルゴンガス及び30体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を340Vとし、成膜室内の圧力を0.25Paとした。
まず、防汚剤組成物として、コーティング剤(信越化学工業社製「SHIN-ETSU SUBELYN KY1903-1」、有効成分濃度:20重量%)を準備した。使用したコーティング剤(信越化学工業社製「SHIN-ETSU SUBELYN KY1903-1」)の有効成分(防汚剤)は、パーフルオロポリエーテル骨格を含有するアルコキシシラン化合物(フッ素含有化合物)であった。また、使用したコーティング剤(信越化学工業社製「SHIN-ETSU SUBELYN KY1903-1」)に含まれる溶媒は、ハイドロフルオロエーテルであった。このコーティング剤500gを、ロールトゥロール方式の真空蒸着装置のチャンバー内に配置されたルツボに投入した。次いで、チャンバー内の雰囲気を、温度23℃に維持しつつ、真空ポンプにより常圧から圧力30Paに到達するまで減圧し、チャンバー内を排気した。
次いで、上記ルツボに備えられた加熱機構を作動させ、ルツボ内の温度を150℃まで上げるとともに、真空ポンプによりチャンバー内の雰囲気を減圧した。そして、チャンバー内の圧力が30Paに到達した段階で脱気工程を完了した。なお、脱気時間(ルツボ内の温度が150℃に到達した後からチャンバー内の圧力が30Paに到達するまでの時間)は、480分であった。
次いで、上記ロールトゥロール方式の真空蒸着装置を用いて、上記ワークフィルムを搬送しながら、上記ワークフィルムの反射防止層の表面(詳しくは、反射防止層のプライマー層側とは反対側の主面)に、真空蒸着法により厚み12nmの防汚層を形成した。詳しくは、チャンバー内の真空度を8.0×10-3Paとし、ルツボ内の温度を195℃まで上昇させた後、ワークフィルムの搬送を開始し、ルツボ内において脱気されたコーティング剤の固化物を蒸着材料として使用し、ワークフィルムの反射防止層の表面に防汚層を連続的に形成した。上記防汚層を連続的に形成する際、防汚層の厚みが目標厚み(12nm)を維持できるように、ルツボ内の加熱温度(蒸着温度)をPID制御(Proportional-Integral-Differential Controller)した。蒸着温度は、ワークフィルムの搬送開始から終了に至るまで徐々に上昇し、搬送終了時(蒸着工程の終了時)における蒸着温度は300℃であった。
次いで、形成された防汚層上に、保護フィルム(日東電工社製「RP300C」)を貼り合わせた後、24時間放置した。そして、防汚層から保護フィルムをはく離することにより、防汚層の表層に存在するフッ素含有化合物の余剰分を除去した。以上の手順により、実施例1の防汚フィルム(長さ1000mかつ幅1330mmの反射防止フィルムの巻回体)を得た。
脱気工程において、ルツボ内の加熱温度を100℃に変更したこと以外は、実施例1と同じ作製方法により、比較例1の防汚フィルムを得た。
以下、実施例1及び比較例1の防汚フィルムの評価方法について説明する。なお、いずれの評価項目についても、各防汚フィルムにおいて、蒸着温度が195℃、200℃、205℃、210℃、250℃及び300℃の際に防汚層が形成された箇所(各防汚フィルムにつき合計6箇所)をサンプリングし、評価用試料として用いた。
接触角測定装置(協和界面科学社製「DMo-501」)を用いて、評価用試料の防汚層表面(防汚層の反射防止層側とは反対側の主面)に1μLの水を滴下し、滴下から2秒後に防汚層表面と液滴端部の接線との角度を測定した。水接触角が110°以上であった場合、「防汚性に優れている」と評価した。一方、水接触角が110°未満であった場合、「防汚性に優れていない」と評価した。
評価用試料の防汚層表面に対して、以下の条件で消しゴム摺動試験を実施し、その後に、防汚層表面の水接触角を、上記[水接触角]の項で説明した方法で測定した。消しゴム摺動試験では、Minoan社製の消しゴム(6mmφ)を使用し、防汚層表面に対する消しゴムの荷重を1kg/6mmφとし、防汚層表面上の消しゴムの摺動距離(往復動における片道)を20mmとし、消しゴムの摺動速度を40往復/分とし、防汚層表面に対して消しゴムを往復動させる回数を3000往復とした。消しゴム摺動試験後の水接触角が100°以上であった場合、A(耐摺動性に優れている)と評価した。一方、消しゴム摺動試験後の水接触角が100°未満であった場合、B(耐摺動性に優れていない)と評価した。
自動摩擦摩耗解析装置(協和界面科学社製「TSf-503」)を用いて、滑り片として10mmφのフェルトを使用し、荷重500g、摺動距離50mm、速度1.67mm/分の条件で、評価用試料の防汚層表面を一方向に擦過し、得られた摩擦係数(摩擦力/荷重)の平均値を防汚層の動摩擦係数とした。動摩擦係数が0.160以下であった場合、「耐擦傷性に優れている」と評価した。一方、動摩擦係数が0.160を超えていた場合、「耐擦傷性に優れていない」と評価した。
実施例1及び比較例1について、水接触角、耐摺動性及び動摩擦係数の評価結果を表1に示す。
歩留まり率=100×防汚特性が確保された箇所の長さ/全体の長さ
20 :ワークフィルム
100 :防汚フィルム
105 :防汚層
Claims (7)
- 樹脂フィルムを基材とするワークフィルムをロールトゥロール方式で搬送しながら、前記ワークフィルムの一方の主面に真空蒸着法により防汚層を形成する、防汚フィルムの製造方法であって、
前記防汚層を形成する前に、フッ素系溶媒を含む防汚剤組成物を、温度150℃以上250℃以下の減圧雰囲気下において脱気する工程Saを備え、
前記防汚剤組成物は、防汚剤としてフッ素含有化合物を含み、
前記工程Saで脱気された前記防汚剤組成物を蒸着材料として、前記防汚層を形成する、防汚フィルムの製造方法。 - 前記フッ素含有化合物は、パーフルオロポリエーテル骨格を含有するアルコキシシラン化合物である、請求項1に記載の防汚フィルムの製造方法。
- 前記ワークフィルムは、無機酸化物層を含み、
前記無機酸化物層の一方の主面に前記防汚層を形成する、請求項1に記載の防汚フィルムの製造方法。 - 前記無機酸化物層は、酸化シリコン層を含み、
前記酸化シリコン層の一方の主面に前記防汚層を形成する、請求項3に記載の防汚フィルムの製造方法。 - 前記防汚層を形成する際の真空度が、9.0×10-3Pa以下である、請求項1に記載の防汚フィルムの製造方法。
- 前記工程Saにおいて、圧力40Pa以下の前記減圧雰囲気下で脱気する、請求項1に記載の防汚フィルムの製造方法。
- 前記工程Saの前に、前記防汚剤組成物の周囲の雰囲気を、温度30℃以下で減圧する工程を更に備える、請求項1に記載の防汚フィルムの製造方法。
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