JP7724256B2 - アルコール飲料 - Google Patents
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Description
づき、本発明者らは、本発明を完成するに至った。
(1)リモネンと、グルコース、フルクトース及びスクロースからなる群より選択される一以上の糖とを含有するアルコール飲料であって、
リモネンの含有量が0.04~0.16mg/Lであり、且つ飲料の比重が1.015~1.032である、上記飲料。
(2)アルコールの含有量が3~10v/v%である、(1)に記載の飲料。
(3)果汁を含有する、(1)又は(2)に記載の飲料。
(4)容器詰めアルコール飲料である、(1)~(3)のいずれか1に記載の飲料。
(5)リモネンと、グルコース、フルクトース及びスクロースからなる群より選択される一以上の糖とを含有するアルコール飲料の製造方法であって、
リモネンの含有量を0.04~0.16mg/Lに調整する工程、及び
飲料の比重を1.015~1.032に調整する工程
を含む、上記製造方法。
本発明のアルコール飲料は、リモネンを含有する。リモネン(limonene)は、単環式モノテルペンの一種であり、C10H16の化学式で表される化合物である。リモネンは、d-リモネンであってもl-リモネンであってもよいが、d-リモネンであることが好ましい。また、リモネンは、果汁由来であってもよいし、香料由来であってもよい。
の典型的な分析条件を示す。
試料となる飲料を以下の条件にて、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)に供する。GCの分析条件は以下のとおり。
GC装置:Agilent Technologies GC-MSD
GCオーブン温度条件:40℃(5分)-6℃/min-240℃
質量分析(MS)条件
四重極設定値:150
イオン源設定値:230
面積値算出条件
トータルイオンモード
質量(LOW):35
質量(HIGH):550
カラム:DB-WAXETR 60m、内径320μm、膜厚0.25μm
試料前処理条件:試料80μLと内部標準物質(デカン酸メチルエステル20ppmアルコール水溶液)20μLを20mLスクリューキャップバイアル瓶中で混合する。
ダイナミックヘッドスペース条件
装置:ゲステル社MPS
吸着剤:TENAX
試料気化温度:80℃
試料気化用ガス供給量:3000ml
試料気化用ガス供給速度:100ml/min
試料気化用ガス種類:窒素
ピーク保持時間:MSの解析によって成分および濃度の同定を行う。
標準物質:リモネン
本発明のアルコール飲料は、グルコース、フルクトース及びスクロースからなる群より選択される一以上の糖を含有する。グルコース、フルクトース又はスクロースのいずれか一以上を含有させることにより、アルコール飲料に適度な甘味を付与することができるとともに、アルコールに由来する刺激感を効果的に改善することができる。本発明において用いられる糖は、D体、L体及びDL体のいずれであってもよく、その形態は使用する糖の種類に応じて適宜決定することができる。
本発明のアルコール飲料では、飲料の比重は1.015~1.032である。本明細書において「比重」とは、飲料の密度(単位体積あたり質量)と、水(標準物質)の密度との比を意味する。また、比重は公知のいずれの方法によっても測定することができるが、
例えば、ピクノメーターや浮秤などの比重計によって測定することができる。
本発明のアルコール飲料は、アルコールを含有する飲料であり、飲料中のアルコールの含有量は3~10v/v%である。本明細書に記載の「アルコール」との用語は、特に断らない限りエタノールを意味する。アルコールの含有量が3v/v%未満である場合は、アルコールに由来する刺激感はそれほど強いものとはならず、本発明の効果が得られているかどうかの判断がつきにくい。他方、アルコールの含有量が10v/v%を超えるとアルコールに由来する刺激感が強くなりすぎて本発明の効果が得られない可能性がある。
本発明のアルコール飲料は、果汁を含有してもよい。果汁は、果実を搾汁して得られる果汁をそのまま使用するストレート果汁、あるいは濃縮した濃縮果汁のいずれの形態であってもよい。また、透明果汁、混濁果汁を使用することもでき、果実の外皮を含む全果を破砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレ、或いは、乾燥果実の果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いることもできる。
、その他果実の果汁(ウメ果汁、ナシ果汁、アンズ果汁、スモモ果汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁等)、イチゴ果汁、メロン果汁などが挙げられる。これらの果汁は、1種類を単独使用しても、2種類以上を併用してもよい。なお、本発明のアルコール飲料に含まれるグルコース、フルクトース及びスクロースは果汁由来であってもよい。
本発明のアルコール飲料の甘味度は、特に限定されないが、ショ糖換算で、例えば3~11、好ましくは4~10、より好ましくは6~9である。飲料の甘味度は、当該飲料に含まれる各甘味成分の量(重量濃度)を、ショ糖の甘味1に対する当該甘味成分の甘味の相対比に基づいて、ショ糖の相当量に換算して、次いで当該飲料に含まれる全ての甘味成分のショ糖甘味換算量(果汁等由来の甘味成分も含む)を総計することによって求めることができる。なお、ショ糖の甘味1に対する各種甘味成分の甘味の相対比は、公知の砂糖甘味換算表(例えば、ビバレッジジャパン社「飲料用語辞典」資料11頁)等から求めることができる。
本発明のアルコール飲料は、上記の糖以外の甘味料を含有してもよい。甘味料としては、例えば、麦芽糖、高果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖果糖液糖、糖アルコール、オリゴ糖、はちみつ、サトウキビ搾汁液(黒糖蜜)、メープルシロップ、モラセス(糖蜜)、水飴等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、本発明のアルコール飲料に含まれるグルコース、フルクトース及びスクロースは、前記の甘味料由来であってもよい。
本発明のアルコール飲料は、酸味料を含有してもよい。当該酸味料は、本発明の効果に悪影響を与えない限り、特に限定されないが、例えば、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酒石酸、コハク酸、乳酸、グルコン酸、フマル酸、クエン酸、酢酸及びこれらの塩からなる群から選択される。これらは、それぞれ酸味度や呈味性が異なるため、飲料のタイプに応じて選択することができる。また、必要に応じ、2種以上の酸味料を組み合わせて使用することも可能である。酸味料の、本発明のアルコール飲料に対する配合量は、当該飲料の呈する風味や目的に応じて決定することができる。
本発明のアルコール飲料は、炭酸ガスを含んでいてもよい。即ち、本発明のアルコール飲料は、炭酸飲料であってもよい。炭酸ガスは、当業者に通常知られる方法を用いて飲料に付与することができ、例えば、これらに限定されないが、二酸化炭素を加圧下で飲料に溶解させてもよいし、ツーヘンハーゲン社のカーボネーター等のミキサーを用いて配管中
で二酸化炭素と飲料とを混合してもよいし、また、二酸化炭素が充満したタンク中に飲料を噴霧することにより二酸化炭素を飲料に吸収させてもよいし、飲料と炭酸水とを混合してもよい。これらの手段を適宜用いて炭酸ガス圧を調節する。
本発明のアルコール飲料のpHは、特に限定されないが、例えばpH2.0~5.0、好ましくはpH2.5~4.5、より好ましくはpH3.0~4.0である。飲料のpHは、公知の方法を用いて調整することができ、例えば、pH調整剤や酸味料の配合量を調整することでpHを調整できる。
本発明のアルコール飲料には、他にも、本発明の効果を損なわない限り、飲料に通常配合する添加剤、例えば、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。
本発明のアルコール飲料の種類は特に限定されないが、アルコールに由来する刺激感が感じられやすいという観点から、好ましくは、チューハイ(酎ハイ)、カクテル、サワー等に本発明を適用することができる。チューハイやサワーとは、スピリッツ等の蒸留酒をベースにして炭酸水で割ったアルコール飲料をいい、製品によっては、果汁や甘味料等も含有している。
本発明のアルコール飲料は、容器詰めの形態で提供することができ、容器詰めアルコール飲料とすることができる。容器の形態には、缶等の金属容器、ペットボトル、紙パック、瓶、パウチなどが含まれるが、これらに限定されない。例えば、本発明のアルコール飲料を容器に充填した後に50~75℃程度の熱水殺菌等の加熱殺菌を行う方法や、飲料を殺菌した後で容器に充填する方法を通じて、殺菌された容器詰め製品を製造することができる。
本発明は、別の側面ではアルコール飲料の製造方法であり、具体的には、リモネンと、グルコース、フルクトース及びスクロースからなる群より選択される一以上の糖とを含有するアルコール飲料の製造方法である。当該方法は、以下の工程:
リモネンの含有量を0.04~0.16mg/Lに調整する工程、及び
飲料の比重を1.015~1.032に調整する工程、
を含む。
含有量、飲料の比重、グルコース、フルクトース及びスクロースの量、アルコール含有量の好ましい範囲は、アルコール飲料に関して上記した通りである。また、追加される他の成分の具体例や量、更には甘味度、炭酸ガス、pHも、アルコール飲料に関して上記した通りである。
明確化のために記載すると、本明細書において下限値と上限値によって表されている数値範囲、即ち「下限値~上限値」は、それら下限値及び上限値を含む。例えば、「1~2」により表される範囲は、1及び2を含む。
リモネンを含有するアルコール飲料におけるアルコール由来の刺激感を評価した。具体的には、下記の表に示した含有量となるように各種成分を配合し、飲料サンプルを調製した。なお、アルコール源となる原料は、原料用アルコール(アルコール含有量59v/v%)を使用し、果糖ぶどう糖液糖はグルコース45%及びフルクトース55%のものを使用し、各飲料サンプルにおいて無水クエン酸を2.0g/Lとなるように配合した。得られた飲料サンプルはアルミ缶に充填し、炭酸ガス圧1.6kgf/cm2で炭酸ガスを付与し、アルミ缶の蓋を巻き締めして容器詰め飲料を製造した。容器詰め飲料は、63℃の熱水にて加熱殺菌を行った。
◎:アルコールの刺激を感じず、味わいに丸さを感じる
○:アルコールの刺激を感じない
△:アルコールの刺激をやや感じる
×:アルコールの刺激をしっかり感じる
アルコール含有量を9v/v%又は3v/v%に変更する以外は実験例1と同様にして、下記の表に示した含有量の各種成分と2.0g/Lの無水クエン酸とを配合した飲料サンプルを調製し、殺菌済みの容器詰め飲料を製造した。また、実験例1と同様にして飲料の比重と甘味度を求め、実験例1と同様の方法を用いて官能評価を実施した。なお、各種飲料のpHは2.0~4.0の範囲内であった。結果を下表に示す。
も、飲料中のリモネンの含有量が所定の範囲内である場合にアルコール由来の刺激感が改善することが示された。
スクラロース又はアセスルファムカリウムを用いた場合の飲料サンプルを評価した。具体的には、実験例1と同様にして、下記の表に示した含有量の各種成分と2.0g/Lの無水クエン酸とを配合した飲料サンプルを調製し、殺菌済みの容器詰め飲料を製造した。また、実験例1と同様にして飲料の比重と甘味度を求め、実験例1と同様の方法を用いて官能評価を実施した。なお、各種飲料のpHは2.0~4.0の範囲内であった。結果を下表に示す。
グルコース又はフルクトースを用いた場合の飲料サンプルを評価した。具体的には、実験例1と同様にして、下記の表に示した含有量の各種成分と2.0g/Lの無水クエン酸とを配合した飲料サンプルを調製し、殺菌済みの容器詰め飲料を製造した。また、実験例1と同様にして飲料の比重と甘味度を求め、実験例1と同様の方法を用いて官能評価を実施した。なお、各種飲料のpHは2.0~4.0の範囲内であった。結果を下表に示す。
果汁を配合した場合の飲料サンプルを評価した。具体的には、下記の表に示した含有量となるように各種成分を配合して飲料サンプルを調製し、実験例1と同様にして殺菌済みの容器詰め飲料を製造した。なお、各種果汁は濃縮還元果汁を使用し、ストレート果汁の相当量に換算した値(w/w%)を下表に示した。各種飲料について、実験例1と同様にして飲料の比重を測定した。また、評価点を下記の5段階とする以外は実験例1と同様の方法を用いて、各種飲料の官能評価を実施した。
◎+:アルコールの刺激を感じず、より味わいの厚みや丸みを感じる
◎:アルコールの刺激を感じず、味わいに丸さを感じる
○:アルコールの刺激を感じない
△:アルコールの刺激をやや感じる
×:アルコールの刺激をしっかり感じる
比重の異なる飲料について評価を行った。具体的には、実験例1と同様にして、下記の表に示した含有量の各種成分と2.0g/Lの無水クエン酸とを配合した飲料サンプルを調製し、殺菌済みの容器詰め飲料を製造した。また、実験例1と同様にして飲料の比重と甘味度を求め、実験例1と同様の方法を用いて官能評価を実施した。なお、各種飲料のpHは2.0~4.0の範囲内であった。結果を下表に示す。
スクロース(ショ糖)を用いた場合の飲料サンプルを評価した。具体的には、実験例1と同様にして、下記の表に示した含有量の各種成分と2.0g/Lの無水クエン酸とを配合した飲料サンプルを調製し、殺菌済みの容器詰め飲料を製造した。また、実験例1と同様にして飲料の比重と甘味度を求め、実験例1と同様の方法を用いて官能評価を実施した。その結果を下表に示す。
非炭酸である場合の飲料サンプルを評価した。具体的には、実験例1と同様にして、下記の表に示した含有量の各種成分と2.0g/Lの無水クエン酸とを配合した飲料サンプルを調製した。そして、実験例1と同様にして炭酸ガスを付与した殺菌済みの容器詰め飲料を製造し、加えて、炭酸ガスを付与しないこと以外は実験例1と同様の方法で殺菌済みの容器詰め飲料を製造した。また、実験例1と同様にして飲料の比重と甘味度を求め、実験例1と同様の方法を用いて官能評価を実施した。なお、各種飲料のpHは2.0~4.0の範囲内であった。結果を下表に示す。
Claims (3)
- リモネンと、グルコース、フルクトース及びスクロースからなる群より選択される一以上の糖とを含有するアルコール飲料であって、
リモネンの含有量が0.08~0.12mg/Lであり、且つ飲料の比重が1.018~1.026であり、アルコールの含有量が3~10v/v%である、上記飲料。 - 果汁を含有する、請求項1に記載の飲料。
- 容器詰めアルコール飲料である、請求項1又は2に記載の飲料。
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