JP7724308B2 - ハンディレーザ溶接機及びハンディレーザ溶接機の制御方法 - Google Patents
ハンディレーザ溶接機及びハンディレーザ溶接機の制御方法Info
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Description
本発明は、ハンディレーザ溶接機及びハンディレーザ溶接機の制御方法に関する。
特許文献1には、ロボット型のレーザ溶接機が記載されている。特許文献1に記載されているレーザ溶接機は、レーザ溶接終了の動作指令を出力すると、レーザビームの射出とフィラーワイヤの供給とを停止し、所定の時間経過後にフィラーワイヤを巻き戻して、フィラーワイヤに張力を付与する。続けて、特許文献1に記載されているレーザ溶接機は、所定の時間経過後にレーザビームを射出して、張力が付与されたフィラーワイヤを切断する。特許文献1に記載されているフィラーワイヤを切断する制御動作によれば、切断されたフィラーワイヤの先端に溶融した金属の塊が発生することを抑制することができる。
レーザ溶接機として、作業者が溶接トーチを把持しながらワークを溶接するハンディレーザ溶接機がある。ハンディレーザ溶接機においては通常フィラーワイヤを巻き戻す機能を搭載しておらず、特許文献1に記載されているようなフィラーワイヤを切断する制御動作を実行することができない。また、ロボット型のレーザ溶接機とハンディレーザ溶接機とではワークを溶接する際の動作がそもそも異なるから、特許文献1に記載されているようなフィラーワイヤを切断する制御動作を採用することは適切でない。ハンディレーザ溶接機に好適な制御動作でフィラーワイヤを切断することが必要である。
1またはそれ以上の実施形態の第1の態様は、レーザビームを射出するレーザ発振器と、フィラーワイヤをモータによって送り出すフィラーワイヤ供給機と、前記フィラーワイヤを送り出すために前記モータを回転させ、回転している前記モータを停止させるよう、前記モータを駆動するモータドライバと、レーザビームの照射を指示する射出スイッチ、及び前記フィラーワイヤ供給機から送り出された前記フィラーワイヤを溶接箇所へとガイドするためのガイド機構を有して、作業者によって把持される溶接トーチと、前記射出スイッチによってレーザビームの照射が指示されているときには、レーザビームを射出するよう前記レーザ発振器を制御し、前記フィラーワイヤ供給機によって前記フィラーワイヤを送り出すよう前記モータドライバに前記モータの回転を指示し、前記射出スイッチによってレーザビームの照射が指示されていないときには、レーザビームを射出しないよう前記レーザ発振器を制御し、前記フィラーワイヤ供給機によって前記フィラーワイヤを送り出さないよう前記モータドライバに前記モータの回転の停止を指示する制御装置とを備え、前記モータドライバは、回転が停止している前記モータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転している前記モータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定しているハンディレーザ溶接機を提供する。
1またはそれ以上の実施形態の第1の態様によれば、回転が停止している前記モータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転している前記モータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定しているので、切断されたフィラーワイヤの先端に溶融した金属の塊が発生することが抑制される。
1またはそれ以上の実施形態の第2の態様は、作業者が溶接トーチを把持して、前記溶接トーチが有する射出スイッチを操作することによって、前記溶接トーチが制御装置に、前記溶接トーチによるレーザビームの照射と、フィラーワイヤ供給機によるフィラーワイヤの送り出しとを指示し、前記制御装置が、前記溶接トーチにレーザビームを供給するようレーザ発振器を制御し、前記フィラーワイヤ供給機が有するモータを回転させて前記フィラーワイヤを送り出すよう、前記モータを駆動するモータドライバを制御し、前記作業者が溶接箇所の溶接を完了して、前記射出スイッチの操作を解除することによって、前記溶接トーチが前記制御装置に、前記溶接トーチによるレーザビームの照射の停止と、前記フィラーワイヤ供給機による前記フィラーワイヤの送り出しの停止とを指示し、前記制御装置が、前記溶接トーチへのレーザビームの供給を停止するよう前記レーザ発振器を制御し、前記モータの回転を停止させて前記フィラーワイヤの送り出しを停止するよう前記モータドライバを制御し、前記溶接トーチによるレーザビームの照射を停止し、前記フィラーワイヤの送り出しを停止している状態で、前記作業者が前記フィラーワイヤを切断するために、前記射出スイッチを所定の短時間だけ操作することによって、前記溶接トーチが前記制御装置に、前記溶接トーチによるレーザビームの照射と、前記フィラーワイヤ供給機による前記フィラーワイヤの送り出しとを指示し、前記制御装置が、前記溶接トーチにレーザビームを供給するよう前記レーザ発振器を制御し、前記モータを回転させて前記フィラーワイヤを送り出すよう前記モータドライバを制御し、前記モータドライバは、回転が停止している前記モータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転している前記モータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定するハンディレーザ溶接機の制御方法を提供する。
1またはそれ以上の実施形態の第2の態様によれば、回転が停止している前記モータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転している前記モータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定するので、切断されたフィラーワイヤの先端に溶融した金属の塊が発生することが抑制される。
1またはそれ以上の実施形態に係るハンディレーザ溶接機及びハンディレーザ溶接機の制御方法によれば、ハンディレーザ溶接機に好適な制御動作でフィラーワイヤを切断することができる。
1またはそれ以上の実施形態に係るハンディレーザ溶接機は、レーザ発振器、フィラーワイヤ供給機、モータドライバ、溶接トーチ、制御装置を備える。レーザ発振器はレーザビームを射出する。フィラーワイヤ供給機は、フィラーワイヤをモータによって送り出す。モータドライバは、フィラーワイヤを送り出すためにモータを回転させ、回転しているモータを停止させるよう、モータを駆動する。溶接トーチは、レーザビームの照射を指示する射出スイッチ、及びフィラーワイヤ供給機から送り出されたフィラーワイヤを溶接箇所へとガイドするためのガイド機構を有して、作業者によって把持される。
制御装置は、射出スイッチによってレーザビームの照射が指示されているときには、レーザビームを射出するようレーザ発振器を制御し、フィラーワイヤ供給機によってフィラーワイヤを送り出すようモータドライバにモータの回転を指示する。制御装置は、射出スイッチによってレーザビームの照射が指示されていないときには、レーザビームを射出しないようレーザ発振器を制御し、フィラーワイヤ供給機によってフィラーワイヤを送り出さないようモータドライバにモータの回転の停止を指示する。
モータドライバは、回転が停止しているモータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転しているモータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定している。
1またはそれ以上の実施形態に係るハンディレーザ溶接機の制御方法は、次のようにハンディレーザ溶接機を制御する。作業者が溶接トーチを把持して、溶接トーチが有する射出スイッチを操作することによって、制御装置に、溶接トーチによるレーザビームの照射と、フィラーワイヤ供給機によるフィラーワイヤの送り出しとを指示する。制御装置が、溶接トーチにレーザビームを供給するようレーザ発振器を制御し、フィラーワイヤ供給機が有するモータを回転させてフィラーワイヤを送り出すよう、モータを駆動するモータドライバを制御する。
作業者が溶接箇所の溶接を完了して、射出スイッチの操作を解除することによって、制御装置に、溶接トーチによるレーザビームの照射の停止と、フィラーワイヤ供給機によるフィラーワイヤの送り出しの停止とを指示する。制御装置が、溶接トーチへのレーザビームの供給を停止するようレーザ発振器を制御し、モータの回転を停止させてフィラーワイヤの送り出しを停止するようモータドライバを制御する。
溶接トーチによるレーザビームの照射を停止し、フィラーワイヤの送り出しを停止している状態で、作業者がフィラーワイヤを切断するために、射出スイッチを所定の短時間だけ操作することによって、制御装置に、溶接トーチによるレーザビームの照射と、フィラーワイヤ供給機によるフィラーワイヤの送り出しとを指示する。制御装置が、溶接トーチにレーザビームを供給するようレーザ発振器を制御し、モータを回転させてフィラーワイヤを送り出すようモータドライバを制御する。
モータドライバは、回転が停止しているモータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転しているモータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定する。
以下、1またはそれ以上の実施形態に係るハンディレーザ溶接機及びハンディレーザ溶接機の制御方法について、添付図面を参照して具体的に説明する。図1は、1またはそれ以上の実施形態に係るハンディレーザ溶接機100を示す。
図1に示すように、ハンディレーザ溶接機100は、制御装置10、レーザ発振器11、モータドライバ13、フィラーワイヤ供給機15、溶接トーチ17を備える。制御装置10とモータドライバ13とは信号ケーブル12で連結されている。モータドライバ13とフィラーワイヤ供給機15とは信号ケーブル14で連結されている。溶接トーチ17は、レーザ発振器11と光ファイバ18で連結され、制御装置10と信号ケーブル19で連結されている。
制御装置10は、1またはそれ以上のコンピュータによって構成することができる。制御装置10はNC(Numerical Control)装置で構成されていてもよい。制御装置10は、加工プログラム等を記憶するメモリと、加工プログラムを解釈して実行する中央処理装置(CPU)とを有する。制御装置10は、加工プログラムで設定された溶接条件に基づいてレーザ発振器11を制御する。
レーザ発振器11は、ファイバレーザ発振器、YAGレーザ発振器、CO2レーザ発振器、半導体レーザ発振器等の任意のレーザ発振器である。モータドライバ13は、操作部131と有接点スイッチ132を有する。有接点スイッチ132の代わりに無接点スイッチを有してもよい。フィラーワイヤ供給機15は、フィラーワイヤ16を巻回するリール151とフィラーワイヤ16を送り出すモータ152を有する。
溶接トーチ17は、溶接トーチ17の先端に設けられたレーザビームを射出するノズル171、溶接トーチ17を把持している作業者が指で押し込むことによりレーザビームの照射を指示する射出スイッチ172を有する。射出スイッチ172を押し込む動作は、レーザビームの照射を指示する操作の一例である。押し込まれた射出スイッチ172を離す動作は、レーザビームの照射の指示を解除する操作の一例である。射出スイッチ172が押し込まれていない状態は、レーザビームの照射が指示されておらず、レーザビームの照射を停止している状態である。
射出スイッチ172が押し込まれている状態で、溶接トーチ17には、光ファイバ18を介してレーザ発振器11が射出するレーザビームが供給される。溶接トーチ17は、レーザビームを集束させてノズル171より射出するための図示していない光学系を内蔵している。溶接トーチ17は、ノズル171の移動方向とその加速度を検出する加速度センサ175を内蔵してもよい。
ノズル171の根元部分には、ブラケット173を介してガイドパイプ174が取り付けられている。ガイドパイプ174には、フィラーワイヤ供給機15から供給されるフィラーワイヤ16が挿通されている。フィラーワイヤ16は、ガイドパイプ174にガイドされてノズル171の先端に導かれる。ガイドパイプ174は、フィラーワイヤ供給機15から送り出されたフィラーワイヤ16を溶接箇所へとガイドするためのガイド機構である。
作業者が以上のように構成されるハンディレーザ溶接機100における溶接トーチ17を把持して射出スイッチ172を押し込むと、溶接トーチ17は、信号ケーブル19を介して制御装置10にレーザビームの射出を指示する射出指示信号を送信する。射出指示信号を受けた制御装置10は、レーザ発振器11にレーザビームの射出を指示する。レーザ発振器11は、光ファイバ18を介して溶接トーチ17にレーザビームを供給する。
また、射出指示信号を受けた制御装置10は、モータドライバ13にフィラーワイヤ16を溶接トーチ17へと供給する供給指示信号を送信する。供給指示信号を受けたモータドライバ13は、有接点スイッチ132をオンしてフィラーワイヤ供給機15におけるモータ152を回転させるようモータ152を駆動する。作業者は、操作部131によって、モータ152がフィラーワイヤ16を送り出すための最大回転速度、モータ152が回転を開始して最大回転速度に到達するまでの正の回転加速度、モータ152が回転を停止するときの負の回転加速度を設定することができる。
このように、作業者が、例えば、板金である2つのワークW1及びW2の端面を対向させたライン状の溶接箇所Lを溶接しようとして、溶接トーチ17の射出スイッチ172を押し込むと、ノズル171よりレーザビームが射出され、かつ、フィラーワイヤ16が送り出される。フィラーワイヤ供給機15は図示していないガイドローラを有し、ガイドローラがフィラーワイヤ供給機15の外部へとフィラーワイヤ16を送り出す。ガイドローラは、モータ152によって回転駆動される駆動ローラと、駆動ローラの回転に伴って従動する従動ローラとによって構成される。駆動ローラと従動ローラとはフィラーワイヤ16を挟む。リール151に巻回されたフィラーワイヤ16の巻き癖は、ガイドローラを通過する際に矯正される。
作業者は、ノズル171の先端を溶接箇所Lに接触させて、溶接箇所Lに沿って溶接トーチ17を移動させてワークW1及びW2を溶接する。溶接トーチ17が加速度センサ175を内蔵している場合には、制御装置10は、加速度センサ175が検出した移動方向と加速度とに基づいて、溶接トーチ17の移動速度を推定することができる。制御装置10は、推定した溶接トーチ17の移動速度に基づいて、溶接ビードWBが適切に形成されるようにレーザビームのスポットの重なり率を制御することができる。
ところで、モータ152は、フィードバック制御が可能なサーボモータまたはステッピングモータのような高性能で高価なモータである必要はない。モータ152は、フィードバック制御ができない安価なモータでよい。モータ152はインダクションモータであってもよい。ここでは、モータ152は、交流電動機で非同期のインダクションモータであるとする。モータ152は、ブラシレスモータであってもよいし、ブラシ付きモータであってもよい。
モータ152を、フィードバック制御ができない安価なモータとすることによりフィラーワイヤ供給機15を安価とすることができ、結果としてハンディレーザ溶接機100を安価とすることができる。
例えば、作業者が、溶接トーチ17を溶接箇所Lに沿って手前に引きながら溶接していて溶接を完了すると、射出スイッチ172の押し込みを解除する。すると、溶接トーチ17は射出指示信号の送信を停止するので、制御装置10は、レーザ発振器11にレーザビームの射出の停止を指示する。また、制御装置10はモータドライバ13への供給指示信号の送信を停止するので、モータドライバ13は、フィラーワイヤ供給機15におけるモータ152の回転を停止させるようモータ152を駆動する。これにより、溶接トーチ17はノズル171からのレーザビームの射出を停止し、フィラーワイヤ供給機15はフィラーワイヤ16の送り出しを停止する。
この状態で、フィラーワイヤ16は溶接ビードWBと連結しており、フィラーワイヤ16を切断する必要がある。そこで、作業者は、溶接トーチ17を例えば手前側の斜め上方へ引き上げるのと同時に、射出スイッチ172を所定の短時間だけ押し込んで離し、ノズル171よりレーザビームを極めて短時間だけ射出させる。作業者が射出スイッチ172を押し込んで離す所定の短時間は、例えば200ms~500ms程度である。
フィラーワイヤ16を切断するための極めて短時間のレーザビームの射出をワンショット出力と称することとする。フィラーワイヤ16はレーザビームのワンショット出力によって切断され、作業者が溶接トーチ17を手前側の斜め上方へ引き上げることによって、溶接トーチ17を溶接箇所Lより離すことができる。
図2~図5を用いて、ハンディレーザ溶接機100における、フィラーワイヤ16を切断するためのレーザビームのワンショット出力とモータ152の回転速度との関係の各例を説明する。図2~図5において、横軸を時間、縦軸をレーザ出力とする時系列チャートにおけるLOはワンショット出力、横軸を時間、縦軸をモータ回転速度とする時系列チャートにおけるACpはモータ152が回転を開始したときの正の回転加速度、ACnはモータ152が回転を停止するときの負の回転加速度を示している。
図2及び図3は、モータドライバ13が有接点スイッチ132の代わりの無接点スイッチを有する場合の、ワンショット出力LOとモータ152の回転速度との関係の例を示している。図2に示すワンショット出力LOの時間は例えば500ms程度である。図2に示すように、作業者が時刻t0で射出スイッチ172を押し込むと、モータドライバ13は無接点スイッチを有するのでほぼ時刻t0でモータ152が回転を開始する。モータ152は正の回転加速度ACpで最大回転速度RSmaxまで回転速度が増加する。モータ152はわずかな時間だけ最大回転速度RSmaxで回転した後に、負の回転加速度ACnで回転速度が減少して回転が停止する。
図3は、ワンショット出力LOを図2よりも短時間とした場合の、ワンショット出力LOとモータ152の回転速度との関係の例を示している。図3に示すワンショット出力LOの時間は200ms程度である。ワンショット出力LOの時間が短いと、モータ152は正の回転加速度ACpで回転速度が増加しても最大回転速度RSmaxに達する前に負の回転加速度ACnで回転速度が減少して回転が停止する。
図2及び図3に示すように、モータドライバ13は、回転が停止しているモータ152が回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定している。モータ152が回転を開始するときの回転加速度の絶対値が小さいので、フィラーワイヤ16が送り出される量はわずかであり、切断されたフィラーワイヤ16の先端に溶融した金属の塊が発生することを抑制することができる。
図2及び図3に示すように、モータドライバ13は、モータ152をフィラーワイヤ16が送り出される方向にのみ回転させ、フィラーワイヤ16が巻き戻される方向に回転させることはない。
図4及び図5は、モータドライバ13が有接点スイッチ132を有する場合の、ワンショット出力LOとモータ152の回転速度との関係の例を示している。図4に示すように、作業者が時刻t0で射出スイッチ172を押し込むと、モータドライバ13は有接点スイッチ132を有するので、モータ152は時刻t0で回転を開始せず、遅延時間DTだけ経過した時刻t1で回転を開始する。即ち、モータ152は、作業者が射出スイッチ172を押し込んだタイミングから遅延時間DTだけ遅れたタイミングで回転を開始する。有接点スイッチ132は、遅延時間DTを生じさせる遅延器として機能する。
図2と同様に、モータ152は正の回転加速度ACpで最大回転速度RSmaxまで回転速度が増加する。モータ152はわずかな時間だけ最大回転速度RSmaxで回転した後に、負の回転加速度ACnで回転速度が減少して回転が停止する。
図5は、ワンショット出力LOを図4よりも短時間とした場合の、ワンショット出力LOとモータ152の回転速度との関係の例を示している。図4と同様に、作業者が時刻t0で射出スイッチ172を押し込むと、モータ152は遅延時間DTだけ経過した時刻t1で回転を開始する。図3と同様に、ワンショット出力LOの時間が短いため、モータ152は正の回転加速度ACpで回転速度が増加しても最大回転速度RSmaxに達する前に負の回転加速度ACnで回転速度が減少して回転が停止する。
図4及び図5において、有接点スイッチ132が動作するのに起因する遅延時間DTは、100ms程度である。
図4及び図5に示すように、モータドライバ13は、モータ152をフィラーワイヤ16が送り出される方向にのみ回転させ、フィラーワイヤ16が巻き戻される方向に回転させることはない。
モータドライバ13が有接点スイッチ132を有する構成であれば、モータ152は、作業者が時刻t0で射出スイッチ172を押し込んで遅延時間DTだけ経過した時刻t1で回転を開始する。従って、フィラーワイヤ16が送り出される量は図2及び図3の場合よりもさらにわずかとなるので、切断されたフィラーワイヤ16の先端に溶融した金属の塊が発生することを図2及び図3の場合よりもさらに抑制することができる。よって、図2及び図3よりも図4及び図5の方が好ましく、モータドライバ13は有接点スイッチ132によってモータ152の回転をオン・オフするようモータ152を駆動することが好ましい。
以上のように、1またはそれ以上の実施形態に係るハンディレーザ溶接機の制御方法は、次のようにハンディレーザ溶接機100を制御する。作業者が溶接トーチ17を把持して、溶接トーチ17が有する射出スイッチ172を操作することによって、溶接トーチ17は制御装置10に、溶接トーチ17によるレーザビームの照射と、フィラーワイヤ供給機15によるフィラーワイヤ16の送り出しとを指示する。制御装置10は、溶接トーチ17にレーザビームを供給するようレーザ発振器11を制御し、フィラーワイヤ供給機15が有するモータ152を回転させてフィラーワイヤ16を送り出すよう、モータ152を駆動するモータドライバ13を制御する。
作業者が溶接箇所の溶接を完了して、射出スイッチ172の操作を解除することによって、溶接トーチ17は制御装置10に、溶接トーチ17によるレーザビームの照射の停止と、フィラーワイヤ供給機15によるフィラーワイヤ16の送り出しの停止とを指示する。制御装置10は、溶接トーチ17へのレーザビームの供給を停止するようレーザ発振器11を制御し、モータ152の回転を停止させてフィラーワイヤ16の送り出しを停止するようモータドライバ13を制御する。
溶接トーチ17によるレーザビームの照射を停止し、フィラーワイヤ16の送り出しを停止している状態で、作業者がフィラーワイヤ16を切断するために、射出スイッチ172を所定の短時間だけ操作する。これによって、溶接トーチ17は、制御装置10に、溶接トーチ17によるレーザビームの照射と、フィラーワイヤ供給機15によるフィラーワイヤ16の送り出しとを指示する。
制御装置10は、溶接トーチ17にレーザビームを供給するようレーザ発振器11を制御し、モータ152を回転させてフィラーワイヤ16を送り出すようモータドライバ13を制御する。モータドライバ13は、回転が停止しているモータ152が回転を開始するときの正の回転加速度ACpの絶対値を、回転しているモータ152が回転を停止するときの負の回転加速度ACnの絶対値よりも小さく設定する。
本発明は以上説明した1またはそれ以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
本願は、2021年11月18日に日本国特許庁に出願された特願2021-187768号に基づく優先権を主張するものであり、その全ての開示内容は引用によりここに援用される。
Claims (4)
- レーザビームを射出するレーザ発振器と、
フィラーワイヤをモータによって送り出すフィラーワイヤ供給機と、
前記フィラーワイヤを送り出すために前記モータを回転させ、回転している前記モータを停止させるよう、前記モータを駆動するモータドライバと、
レーザビームの照射を指示する射出スイッチ、及び前記フィラーワイヤ供給機から送り出された前記フィラーワイヤを溶接箇所へとガイドするためのガイド機構を有して、作業者によって把持される溶接トーチと、
前記射出スイッチによってレーザビームの照射が指示されているときには、レーザビームを射出するよう前記レーザ発振器を制御し、前記フィラーワイヤ供給機によって前記フィラーワイヤを送り出すよう前記モータドライバに前記モータの回転を指示し、前記射出スイッチによってレーザビームの照射が指示されていないときには、レーザビームを射出しないよう前記レーザ発振器を制御し、前記フィラーワイヤ供給機によって前記フィラーワイヤを送り出さないよう前記モータドライバに前記モータの回転の停止を指示する制御装置と、
を備え、
前記モータドライバは、回転が停止している前記モータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転している前記モータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定している
ハンディレーザ溶接機。 - 前記モータドライバは有接点スイッチを有し、
前記モータドライバは、前記制御装置より前記モータを回転させるよう指示されたとき、前記有接点スイッチをオンして前記モータを回転させる
請求項1に記載のハンディレーザ溶接機。 - 作業者が溶接トーチを把持して、前記溶接トーチが有する射出スイッチを操作することによって、前記溶接トーチが制御装置に、前記溶接トーチによるレーザビームの照射と、フィラーワイヤ供給機によるフィラーワイヤの送り出しとを指示し、
前記制御装置が、前記溶接トーチにレーザビームを供給するようレーザ発振器を制御し、前記フィラーワイヤ供給機が有するモータを回転させて前記フィラーワイヤを送り出すよう、前記モータを駆動するモータドライバを制御し、
前記作業者が溶接箇所の溶接を完了して、前記射出スイッチの操作を解除することによって、前記溶接トーチが前記制御装置に、前記溶接トーチによるレーザビームの照射の停止と、前記フィラーワイヤ供給機による前記フィラーワイヤの送り出しの停止とを指示し、
前記制御装置が、前記溶接トーチへのレーザビームの供給を停止するよう前記レーザ発振器を制御し、前記モータの回転を停止させて前記フィラーワイヤの送り出しを停止するよう前記モータドライバを制御し、
前記溶接トーチによるレーザビームの照射を停止し、前記フィラーワイヤの送り出しを停止している状態で、前記作業者が前記フィラーワイヤを切断するために、前記射出スイッチを所定の短時間だけ操作することによって、前記溶接トーチが前記制御装置に、前記溶接トーチによるレーザビームの照射と、前記フィラーワイヤ供給機による前記フィラーワイヤの送り出しとを指示し、
前記制御装置が、前記溶接トーチにレーザビームを供給するよう前記レーザ発振器を制御し、前記モータを回転させて前記フィラーワイヤを送り出すよう前記モータドライバを制御し、
前記モータドライバは、回転が停止している前記モータが回転を開始するときの正の回転加速度の絶対値を、回転している前記モータが回転を停止するときの負の回転加速度の絶対値よりも小さく設定する
ハンディレーザ溶接機の制御方法。 - 前記モータドライバは有接点スイッチを有し、
前記モータドライバは、前記制御装置より前記モータを回転させるよう指示されたとき、前記有接点スイッチをオンして前記モータを回転させる
請求項3に記載のハンディレーザ溶接機の制御方法。
Applications Claiming Priority (3)
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