JP7724459B2 - 電解コンデンサ - Google Patents
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Description
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成および内容の両方に関し、本発明の他の目的および特徴と併せ、図面を照合した以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサは、複数のコンデンサ素子が積層された素子積層体と、素子積層体を封止する外装体と、第1の外部電極と、第2の外部電極と、第3の外部電極と、を備える。複数のコンデンサ素子のそれぞれは、表面に多孔質部を有する陽極体と、少なくとも前記多孔質部の少なくとも一部の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の少なくとも一部を覆う陰極部と、陽極体が露出する第1端部と、陰極部で覆われた第2端部と、を有する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの構造を模式的に示す断面図である。図2は、図1の電解コンデンサを構成するコンデンサ素子の構造を示す断面図である。しかしながら、本発明に係る電解コンデンサは、これらに限定されるものではない。
複数のコンデンサ素子10(10a、10b)において、積層方向で互いに隣り合う陰極部6は、導電性を有する接着層13を介して電気的に接続されている。接着層13の形成には、例えば、導電性接着剤が用いられる。接着層13は、例えば、銀を含む。
ESLを低減するため、底面において第3の外部電極23を複数配置してもよい。この場合、複数の第3の外部電極23の一つは第1の外部電極21に近接して配置され、複数の第3の外部電極23の他の一つは第2の外部電極22に近接して配置され得る。これにより、ESLが効果的に低減され得る。離間距離L1およびL2は、例えば、0.4mm~1.1mmであってもよい。
なお、「第3の外部電極を複数有する」とは、複数の離間した領域において、第3の外部電極が露出していることを意味し、複数の第3の外部電極が離間している場合に限られない。複数の第3の外部電極の2つ以上が、外装体内で連続して形成され、電気的に接続されていてもよい。
複数の第3の外部電極は、1つが上面に設けられ他の1つが底面に設けられるなど、外装体の異なる面に設けられていてもよい。
(陽極体3)
陽極体は、弁作用金属、弁作用金属を含む合金、および弁作用金属を含む化合物(金属間化合物など)などを含むことができる。これらの材料は一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。弁作用金属としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタンなどを用いることができる。陽極体は、弁作用金属、弁作用金属を含む合金、または弁作用金属を含む化合物の箔であってもよく、弁作用金属、弁作用金属を含む合金、または弁作用金属を含む化合物の多孔質焼結体であってもよい。
誘電体層は、例えば、陽極体の少なくとも第2部分の表面の弁作用金属を、化成処理などにより陽極酸化することで形成される。誘電体層は弁作用金属の酸化物を含む。例えば、弁作用金属としてアルミニウムを用いた場合の誘電体層は酸化アルミニウムを含む。誘電体層は、少なくとも多孔質部が形成されている第2部分の表面(多孔質部の孔の内壁面を含む)に沿って形成される。なお、誘電体層の形成方法はこれに限定されず、第2部分の表面に、誘電体として機能する絶縁性の層を形成できればよい。誘電体層は、第1部分の表面(例えば、第1部分の表面の多孔質部上)にも形成されてもよい。
陰極部は、誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層とを備える。
固体電解質層は、例えば、導電性高分子を含む。導電性高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびこれらの誘導体などを用いることができる。固体電解質層は、例えば、原料モノマーを誘電体層上で化学重合および/または電解重合することにより、形成することができる。あるいは、導電性高分子が溶解した溶液、または、導電性高分子が分散した分散液を、誘電体層に塗布することにより、形成することができる。固体電解質層は、マンガン化合物を含んでもよい。
陰極引出層は、例えば、カーボン層および銀ペースト層を備える。カーボン層は、導電性を有していればよく、例えば、黒鉛などの導電性炭素材料を用いて構成することができる。カーボン層は、例えば、カーボンペーストを固体電解質層の表面の少なくとも一部に塗布して形成される。銀ペースト層には、例えば、銀粉末とバインダ樹脂(エポキシ樹脂など)とを含む組成物を用いることができる。銀ペースト層は、例えば、銀ペーストをカーボン層の表面に塗布して形成される。なお、陰極引出層の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。
第1部分と陰極部を電気的に分離するため、絶縁性の分離層を設けてもよい。分離層は、第1部分の表面の少なくとも一部を覆うように、陰極部に近接して設けられ得る。分離層は、第1部分および外装体と密着していることが好ましい。これにより、上記の電解コンデンサ内部への空気の侵入を抑制できる。分離層は、第1部分の上に誘電体層を介して配置されてもよい。
外装体は、例えば、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましく、熱可塑性樹脂もしくはそれを含む組成物を含んでもよい。
一方、分離層は、外装体よりも粒径が小さいフィラーを含むことが好ましく、フィラーを含まないことがより好ましい。第1部分に液状樹脂を含浸させて分離層を形成する場合、液状樹脂は、外装体よりも粒径が小さいフィラーを含むことが好ましく、フィラーを含まないことがより好ましい。この場合、第1部分の多孔質部の表面の凹部の深部にまで、液状樹脂を含浸させ易く、分離層を形成し易い。また、複数のコンデンサ素子を積層可能なように、厚みの小さい分離層を形成し易い。
コンタクト層は、陽極体の第1端部の端面を覆うように形成され得る。好ましくは、コンタクト層は、樹脂材料である外装体(および、分離層)の表面を極力覆わず、外装体から露出した第1端部の表面のみを覆うように形成され得る。
コンタクト層と外部電極(第1の外部電極または第2の外部電極)との間に、陽極電極層を介在させてもよい。陽極電極層は、外装体の第1の面または第2の面を覆うとともに、必要に応じてコンタクト層を介して、(複数の)コンデンサ素子の第1端部と電気的に接続し得る。
第1~第3の外部電極は、金属層であることが好ましい。金属層は、例えば、めっき層である。金属層は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、銀(Ag)、および金(Au)よりなる群から選択される少なくとも1種を含む。第1~第3電極層の形成には、例えば、電解めっき法、無電解めっき法、スパッタリング法、真空蒸着法、化学蒸着(CVD)法、コールドスプレー法、溶射法などの成膜技術を用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサは、例えば、陽極体を準備する第1工程と、複数のコンデンサ素子を得る第2工程と、複数のコンデンサ素子を積層した素子積層体を得る第3工程と、素子積層体を外装体で覆う第4工程と、第1部分の端面を形成して外装体から露出させる第5工程と、第1部分の端面を外部電極と電気的に接続させる第6工程と、を含む製造方法により製造され得る。製造方法は、さらに、陽極体の一部に分離層(絶縁部材)を配置する工程(分離層配置工程)を含んでもよい。
以下、電解コンデンサの製造方法の各工程について説明する。
第1工程では、表面に誘電体層が形成された陽極体を準備する。より具体的には、一方の端部を含む第1部分と一方の端部とは反対側の他方の端部を含む第2部分とを備え、少なくとも第2部分の表面に誘電体層が形成された陽極体が準備される。第1工程は、例えば、陽極体の表面に多孔質部を形成する工程と、多孔質部の表面に誘電体層を形成する工程とを含む。より具体的には、第1工程で用いられる陽極体は、除去予定端部(上記一方の端部)を含む第1部分と、第2端部(上記他方の端部)を含む第2部分とを有する。少なくとも第2部分の表面には、多孔質部を形成することが好ましい。
分離層(絶縁部材)を備える電解コンデンサを製造する場合、分離層(絶縁部材)を配置する工程を、第1工程の後、第2工程の前に行ってもよい。この工程では、陽極体の一部に絶縁部材を配置する。より具体的には、この工程では、陽極体の第1部分の上に誘電体層を介して絶縁部材を配置する。絶縁部材は、絶縁部材は、第1部分と後工程で形成される陰極部とを隔離するように配置される。
第2工程では、陽極体上に陰極部を形成してコンデンサ素子を得る。第6工程で絶縁部材を設ける場合には、第2工程で、陽極体の絶縁部材が配置されていない部分に陰極部を形成し、コンデンサ素子を得る。より具体的には、第2工程では、陽極体の第2部分の表面に形成された誘電体層の少なくとも一部を陰極部で覆う。
第3工程では、複数のコンデンサ素子を積層し、素子積層体を得る。この工程では、例えば、複数のコンデンサ素子を、隣接するコンデンサ素子間で第1部分が反対側を向くように、交互に複数のコンデンサ素子の陰極部同士を導電性接着材を介して重ね合わせ、素子積層体を得る。
第4工程では、素子積層体を外装体で覆う。このとき、第3の外部電極の全部が外装体で覆われず、第3の外部電極の少なくとも一部が露出するようにする。外装体は射出成形などを用いて形成することができる。外装体は、例えば、所定の金型を用いて、硬化性樹脂組成物または熱可塑性樹脂(組成物)を、素子積層体を覆うように所定の箇所に充填して形成することができる。
第5工程では、第4工程の後、第1部分の端面を形成して、外装体から露出させる。より具体的には、素子積層体の両端部側において、少なくとも陽極体を外装体とともに部分的に除去して、少なくとも陽極体の第1端部(具体的には、第1端部の端面)を、第1の面および第2の面の両面において外装体から露出させる。第1端部を外装体から露出させる方法としては、例えば、コンデンサ素子を外装体で覆った後、外装体から第1端部が露出するように、外装体の表面を研磨したり、外装体の一部を切り離したりする方法が挙げられる。また、第1部分の一部を外装体の一部とともに切り離してもよい。この場合、多孔質部を含まず、かつ、自然酸化皮膜が形成されていない表面を有する第1端部を、外装体より容易に露出させることができ、第1部分と外部電極との間において抵抗が小さく信頼性の高い接続状態が得られる。外装体の切断方法としては、ダイシングが好ましい。これにより、切断面には第1部分の第1端部の露出端面が現れる。なお、素子積層体において第1部分の向きが異なる2種類のコンデンサ素子を有することから、第1部分の一部を外装体の一部とともに切り離す場合、2箇所で切断する必要がある。2つの切断面の一方が第1の面となり、他方が第2の面となる。
第6工程では、外装体から露出する陽極体(第1端部)の端面を、外部電極と電気的に接続させる。この工程では、例えば、第1の外部電極を、外装体の第1の面を覆うように形成し、第2の外部電極を第2の面を覆うように形成して、それぞれの外部電極を第1端部の端面と電気的に接続させる。第1端部の端面と外部電極との電気的接続は、接合などにより行ってもよいし、電解めっき法、無電解めっき法、物理蒸着法、化学蒸着法、コールドスプレー法、および/または溶射法を用いてもよい。
コンタクト層の形成は、例えば、コールドスプレー法、溶射、めっき、蒸着等の方法により形成することができる。コンタクト層は、外装体の第1の面および第2の面を極力覆わず、第1端部の端面を選択的に覆うように形成してもよい。
金属粒子が衝突する基材が樹脂基材である場合、金属粒子と樹脂基材との結合は、主として、樹脂基材の表面の凹凸に塑性変形した金属粒子が嵌まり込むことによる、機械的な接合と考えられる。よって、樹脂基材の表面に金属を成膜するには、(ia)樹脂基材に十分な硬度を持たせて衝突のエネルギーを金属粒子の塑性変形に効率よく費やすこと、(iia)金属粒子の塑性変形が起こりやすい金属材料および加工条件を選定すること、および(iiia)衝突のエネルギーで樹脂基材が破壊されにくいこと、が条件となる。
陽極電極層は、第1端部の端面またはコンタクト層を覆い、外装体の第1および第2の面、および、分離層を設ける場合、分離層(絶縁部材)の端面を覆うように形成され得る。
第3の外部電極は、コンデンサ素子の陰極部と電気的に接続していてもよい。第3の外部電極は、例えば、素子積層体の側面において陰極部と電気的に接続させることができる。基板17は、例えば、樹脂基板であってもよい。その場合、第3の外部電極は、素子積層体の側面においてのみ陰極部と電気的に接続している。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形および改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、すべての変形および改変を包含する、と解釈されるべきものである。
1a:第1端部
2:第2部分(陰極形成部)
2a:第2端部
3:陽極体
4:芯部
5:多孔質部
6:陰極部
7:固体電解質層
8:カーボン層
9:銀ペースト層
10:コンデンサ素子
10a:第1のコンデンサ素子
10b:第2のコンデンサ素子
11:電解コンデンサ
12:分離層(絶縁部材)
13:接着層
14:外装体
14a:外装体の第1の面
14b:外装体の第2の面
15:コンタクト層
16:陽極電極層
17:基板
21:第1の外部電極
22:第2の外部電極
23:第3の外部電極
Claims (12)
- 複数のコンデンサ素子が積層された素子積層体と、
前記素子積層体を封止する外装体と、を備える電解コンデンサであって、
前記複数のコンデンサ素子のそれぞれは、
表面に多孔質部を有する陽極体と、
前記多孔質部の少なくとも一部の表面に形成された誘電体層と、
前記誘電体層の少なくとも一部を覆う陰極部と、
前記陽極体が露出する第1端部と、
前記陰極部で覆われた第2端部と、を有し、
少なくとも前記第1端部の端面は、前記外装体から露出しており、
前記複数のコンデンサ素子は、前記第1端部が前記外装体の第1の面を向いた第1のコンデンサ素子と、前記第1端部が前記外装体の前記第1の面と異なる第2の面を向いた第2のコンデンサ素子と、を有し、
前記素子積層体において、前記第1のコンデンサ素子と前記第2のコンデンサ素子とが交互に積層され、
前記電解コンデンサは、
上面、底面、および、前記上面と前記底面を繋ぎ、且つ前記第1の面と前記第2の面を挟んで互いに対向する一対の側面を有し、
前記第1の面を覆うとともに、前記第1の面から屈曲して延びて、前記第1の面を超えて前記第2の面の側に向かって前記底面に沿って延在する第1の外部電極と、
前記第2の面を覆うとともに、前記第2の面から屈曲して延びて、前記第2の面を超えて前記第1の面の側に向かって前記底面に沿って延在する第2の外部電極と、
第3の外部電極と、をさらに備え、
前記第1のコンデンサ素子の前記第1端部は、前記第1の面において前記第1の外部電極と電気的に接続し、前記第2のコンデンサ素子の前記第1端部は、前記第2の面において前記第2の外部電極と電気的に接続し、
前記第3の外部電極は、前記コンデンサ素子の前記陰極部と電気的に接続し、
前記第3の外部電極を複数備え、
前記第3の外部電極の1つが、前記底面において、前記第2の外部電極よりも前記第1の外部電極に近接して配置されている、電解コンデンサ。 - 前記第3の外部電極は、前記素子積層体の最も外側の層において前記陰極部と電気的に接続している、請求項1に記載の電解コンデンサ。
- 前記第3の外部電極の1つが、前記一対の側面の一方から前記底面まで連続して前記外装体に沿って露出しているが、前記底面から前記一対の側面の他方までは連続して露出しておらず、且つ、前記一対の側面の一方から前記上面まで連続して延びて、前記上面の一部に露出している、請求項1または2に記載の電解コンデンサ。
- 前記第1端部は、コンタクト層を介して前記第1の外部電極または前記第2の外部電極と電気的に接続されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
- 前記コンタクト層は、前記陽極体を構成する金属よりもイオン化傾向の小さい金属を含む、請求項4に記載の電解コンデンサ。
- 前記外装体はフィラーを含まないか、または、前記外装体がフィラーを含む場合、前記フィラーのヤング率は前記コンタクト層のヤング率よりも小さい、請求項4または5に記載の電解コンデンサ。
- 前記コンタクト層と前記陽極体との界面に、合金層が形成されている、請求項4~6のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
- 前記コンタクト層と、前記第1の外部電極および前記第2の外部電極の少なくとも一方との間に、前記外装体の前記第1の面または前記第2の面を覆う陽極電極層が介在している、請求項4~7のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
- 前記陽極電極層は、導電性粒子が混入された導電性樹脂層を含む、請求項8に記載の電解コンデンサ。
- 前記陽極電極層により被覆される前記第1の面および前記第2の面の少なくとも一方の表面の粗さRaは、5マイクロメートル以上である、請求項8または9に記載の電解コンデンサ。
- 前記第1の外部電極と前記第2の外部電極は、前記陽極体の短手方向において互いに対向している、請求項1~10のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
- 前記第1の外部電極と前記第2の外部電極は、前記陽極体の長手方向において互いに対向している、請求項1~10のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
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