JP7724632B2 - 標的核酸の光制御増幅試薬、光制御増幅方法および検出方法 - Google Patents

標的核酸の光制御増幅試薬、光制御増幅方法および検出方法

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Description

本発明は、光応答性デオキシヌクレオシド三リン酸を含む標的核酸の光制御増幅試薬、光照射により標的核酸の増幅反応を開始する標的核酸の光制御増幅方法および標的核酸の検出方法に関するものである。
臨床診断で用いられる遺伝子検査では、臨床試料中に含まれる極微量の標的核酸を増幅して信号強度を増大させることで、高感度かつ良好な再現性のある測定を実現している。標的核酸がDNAである場合の増幅方法としては、例えばPCR(ポリメラーゼチェーンリアクション)法が挙げられる。また、標的核酸がRNAである場合の増幅方法としては、NASBA(Nucleic Acid Sequence-Based Amplification)法(特許文献1および2、非特許文献1)、TMA(Transcription Mediated Amplification)法(特許文献3)、TRC(Transcription-Reverse transcription Concerted)法(特許文献4および非特許文献2)などが報告されている。RNAの増幅方法は、比較的低温(例えば41℃から46℃)の一定温度での反応が可能であるため、自動化への適用が容易である。一方、急激な昇温・降温を必要とするPCR法では、大量処理を目的とした自動化への適用は容易ではなかったが、鎖置換活性を有する酵素を添加することで、比較的低温の一定温度下でのDNA増幅も可能となっている(特許文献5)。しかしながら、前述した比較的低温の一定温度下での標的核酸の増幅が可能な反応では、室温下においても反応が進行する可能性がある。
試料中に含まれる微量な標的RNAを正確に定量する技術としてデジタルNASBA法(特許文献6)が挙げられるが、前記のように、室温下においても増幅反応が進行する可能性があるため、すなわち反応液を調製した後、微小区画に分配するまでに増幅反応が進行する可能性があるため、高精度な定量は極めて困難であった。したがって、試料中に存在する極微量の標的RNAをより高効率に再現性良く検出するためには、特に室温下における前記増幅反応を制御する必要があった。
標的核酸の増幅反応を制御する方法としては、プライマーや核酸構成成分となるdNTP(デオキシリボヌクレオシド三リン酸)を光分解性保護基で保護した基質を用いて、光照射により増幅反応を抑制する方法があげられる(非特許文献3および4)。しかしながら、これまでに、核酸の構成成分となるdNTPの3’位のヒドロキシ基を光分解性保護基で保護した光応答性dNTPを標的核酸の構成原料として用い、光照射により増幅反応を開始するような、標的核酸の光制御増幅方法は報告されていなかった。
特開平2-005864号公報 特表平4-503451号公報 特表平4-500759号公報 特開2000-014400号公報 特開2015-116136号公報 米国公開2014/0141502号公報
de Baar,M.P.et al.,Journal of Clinical Microbiology,39,1895-1902(2001) Ishiguro,T.et al.,Analytical Biochemistry,314,77-86(2003) Jian,W.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,104,42,16462-16467(2007) Weidong,W.et al., Nucleic Acids Research,35,19,6339-6349(2007)
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、試料中に存在する微量の標的核酸の増幅反応を光照射により開始する、標的核酸の光制御増幅方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、標的核酸の増幅反応の開始を光照射により制御しうる光応答性dNTPを含む、標的核酸の光制御増幅試薬およびその増幅試薬を用いる標的核酸の光制御増幅方法により、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の[1]から[8]に示す実施形態を含むものである。
[1]RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、DNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、標的核酸の一部と相補的な配列を有する第一のプライマーと、標的核酸の一部と相同的な配列を有する第二のプライマーと、リボヌクレオシド三リン酸と、デオキシヌクレオシド三リン酸とを含む、前記標的核酸の増幅試薬(ただし、前記第一のプライマーおよび前記第二のプライマーのいずれか一方には、その5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加している)であって、
下記<1>および<2>のうち、少なくともいずれか一つの態様を満たす、前記標的核酸の光制御増幅試薬:
<1>前記第一および/または前記第二のプライマーが、該プライマーの3’末端のデオキシリボヌクレオチドが光分解性保護基で修飾されている下記一般式(0)で表されるプライマー、
なお一般式(0)中、Zは第一または第二のプライマーを構成するオリゴデオキシリボヌクレオチドを表し、Xは下記式(2)から(5)のいずれかの核酸塩基を表す。
そしてYは下記一般式(7)で表されるo-ニトロベンジル基
(一般式(7)中、X、X、XおよびXは各々独立に水素原子、炭素数1から6のアルキル基またはヒドロキシメチル基を表す。)
または下記一般式(6)で表される3-(ジアルキルアミノ)ベンジル基を表す。
(一般式(6)中、RおよびRは各々独立に炭素数1から8のアルキル基を表す。または、RおよびRはそれらが結合する窒素原子と一体となって5から7員環の複素環を形成してもよい。RおよびRは各々独立に水素原子、炭素数1から6のアルキル基またはフェニル基を表す。)
<2>前記デオキシヌクレオシド三リン酸を構成する、デオキシアデノシン三リン酸、デオキシチミジン三リン酸、デオキシグアノシン三リン酸およびデオキシシチジン三リン酸のうち、少なくともいずれか一つが光分解性保護基で修飾されている下記一般式(1)で表される光応答性デオキシヌクレオシド三リン酸。
なお一般式(1)中、Xは下記式(2)から(5)のいずれかの核酸塩基を表す。
そしてYは下記一般式(7)で表されるo-ニトロベンジル基
(一般式(7)中、X、X、XおよびXは各々独立に水素原子、炭素数1から6のアルキル基またはヒドロキシメチル基を表す。)
または下記一般式(6)で表される3-(ジアルキルアミノ)ベンジル基を表す。
(一般式(6)中、RおよびRは各々独立に炭素数1から8のアルキル基を表す。または、RおよびRはそれらが結合する窒素原子と一体となって5から7員環の複素環を形成してもよい。RおよびRは各々独立に水素原子、炭素数1から6のアルキル基またはフェニル基を表す。)
[2]標的核酸がDNAおよび/またはRNAである、[1]に記載の標的核酸の光制御増幅試薬。
[3][1]または[2]に記載の標的核酸の光制御増幅試薬を用いて標的核酸を増幅する方法であって、光照射により標的核酸の増幅反応を開始することを特徴とする標的核酸の増幅方法。
[4]標的核酸がRNAである[3]に記載の標的核酸の増幅方法。
[5]RNAの増幅方法が、NASBA法、TMA法またはTRC法のいずれかの方法である、[4]に記載のRNAの増幅方法。
[6]RNAの増幅方法が、TRC法である、[5]に記載のRNAの増幅方法。
[7][1]または[2]に記載の光制御増幅試薬と、増幅した標的核酸の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブとを含む、前記標的核酸の検出試薬。
[8][7]に記載の標的核酸の検出試薬を用いて標的核酸を増幅する方法であって、光照射により標的核酸の増幅反応を開始し、増幅した標的核酸を検出することを特徴とする標的核酸の検出方法。
本発明の標的核酸の光制御増幅試薬を用いることにより、試料中に存在する微量の標的核酸の増幅反応を光照射により制御することができる。すなわち、比較的低温の一定温度下での試料中に含まれる標的核酸の増幅反応において、核酸増幅反応の開始を光で制御することができ、従来困難であった標的核酸の高精度な定量を行なうことができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<1>本発明の光制御増幅試薬
一般式(1)で表される光応答性デオキシヌクレオシド三リン酸(以下、光応答性dNTP(1)と呼ぶことがある。)および/または一般式(0)で表される光応答性デオキシリボヌクレオチドで修飾されたプライマーを含む、本発明の標的核酸の光制御増幅試薬は、比較的低温の一定温度下での試料中に含まれる標的核酸の増幅反応において用いることで、核酸増幅反応の開始を光で制御することができる。
本発明の光制御増幅試薬の一態様は、以下の(A)から(I)の成分を含む試薬である。なお以下の(A)および(B)のいずれか一方には、その5’末端側に以下の(G)のプロモータ配列を付加している。また一般的に使用される増幅反応に必要という理由以外の理由で、より好ましい別の成分を添加してもよい。
(A)標的核酸の一部と相補的な配列を有する第一の一本鎖オリゴヌクレオチド(第一のプライマー)、
(B)標的核酸の一部と相同的な配列を有する第二の一本鎖オリゴヌクレオチド(第二のプライマー)、
(C)RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素、
(D)光応答性dNTP(1)、
(E)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素、
(F)DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素、
(G)DNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する酵素、
(H)デオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTPs:dATP、dTTP、dGTP、dCTP)。ただし、(D)に記載の光応答性dNTP(1)と同一の核酸塩基をもつdNTPは含まないか、または、光照射前に増幅反応が開始しない程度に含んでいてもよい。
(I)リボヌクレオシド三リン酸(NTPs:ATP、UTP、GTP、CTP)。
前述したように(A)および(B)のいずれか一方は、その5’末端側に前記(G)のプロモータ配列を付加している。なお付加するプライマーと前記プロモータ配列との間に、数から数十ヌクレオチドからなるエンハンサー配列を挿入してもよい。
(C)、(E)および(F)の酵素は、それぞれ異なる酵素を用いてもよいし、一部または全部を共通の酵素としてもよい。例えば、トリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素は、(C)、(E)および(F)の酵素活性を全て包含する酵素であり、光制御増幅試薬として特に好ましい態様である。
(G)の酵素の一例として、T7 RNAポリメラーゼ、T3 RNAポリメラーゼ、SP6 RNAポリメラーゼが挙げられる。なお(A)および(B)のいずれか一方に付加させるプロモータ配列は、(G)で用いる成分(ポリメラーゼ)に対応した配列を付加させればよい。
(D)の光応答性dNTP(1)は、下記一般式(1)で表されるデオキシリボヌクレオシド三リン酸である。
本発明において、光応答性dNTP(1)は、化学的に許容される塩を含むものとし、それを含み一般式(1)で表す。
Xは、アデニン塩基(2)、グアニン塩基(3)、チミン塩基(4)、およびシトシン塩基(5)のいずれかの核酸塩基である。
Yは、特定の波長の照射により脱保護される光分解性保護基であり、下記一般式(7)で表されるo-ニトロベンジル基、
(一般式(7)中、X、X、XおよびXは各々独立に水素原子、炭素数1から6のアルキル基またはヒドロキシメチル基を表す。)
または下記一般式(6)で表される3-(ジアルキルアミノ)ベンジル基を表す。
一般式(6)中、RおよびRは各々独立に炭素数1から8のアルキル基を表す。なおRおよびRはそれらが結合する窒素原子と一体となって5から7員環の複素環を形成してもよい。またRおよびRは各々独立に水素原子、炭素数1から6のアルキル基またはフェニル基を表す。
一般式(6)中のRおよびRで表される炭素数1から8のアルキル基としては、直鎖状、分岐状または環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基を例示することができる。また、RおよびRは、それらが結合する窒素原子と一体となって5から7員環の複素環を形成してもよく、このとき、形成される複素環の炭素原子は、窒素原子および酸素原子からなる群より選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えられていてもよい。該複素環としては、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンを例示することができる。
一般式(7)中のX、X、XおよびXならびに一般式(6)中のRおよびRで表される炭素数1から6のアルキル基としては、直鎖状、分岐状または環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、へキシル基を例示することができる。
一般式(7)で表されるo-ニトロベンジル基としては、o-ニトロベンジル基、4-(ヒドロキシメチル)-2-ニトロベンジル基、3-(ヒドロキシメチル)-2-ニトロベンジル基、2-(ヒドロキシメチル)-6-ニトロベンジル基、5-(ヒドロキシメチル)-2-ニトロベンジル基、4-メチル-2-ニトロベンジル基、3-メチル-2-ニトロベンジル基、2-メチル-6-ニトロベンジル基、5-メチル-2-ニトロベンジル基、4-エチル-2-ニトロベンジル基、3-エチル-2-ニトロベンジル基、2-エチル-6-ニトロベンジル基、5-エチル-2-ニトロベンジル基を例示することができる。
一般式(6)で表される3-(ジアルキルアミノ)ベンジル基としては、3-(ジメチルアミノ)ベンジル基、3-(ジエチルアミノ)ベンジル基、3-(ジプロピルアミノ)ベンジル基、3-(ジブチルアミノ)ベンジル基、3-(ジオクチルアミノ)ベンジル基、3-(エチルメチルアミノ)ベンジル基、3-(エチルプロピルアミノ)ベンジル基、3-ピロリジノベンジル基、3-ピペリジノベンジル基、1-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル基、1-[3-(ジエチルアミノ)フェニル]エチル基、[3-(ジメチルアミノ)フェニル](フェニル)メチル基、[3-(ジエチルアミノ)フェニル](フェニル)メチル基、1-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]-1-メチルエチル基、1-[3-(ジエチルアミノ)フェニル]-1-メチルエチル基、を例示することができる。
Yは光分解性の高い点で、o-ニトロベンジル基または3-(ジエチルアミノ)ベンジル基が好ましい。
(D)の光応答性dNTP(1)は、光照射により、DNA伸長の基質として利用可能な未修飾のデオキシヌクレオシド三リン酸(dNTP)を与える。用いる光応答性dNTP(1)は、式(2)から(5)で表される4種の核酸塩基(アデニン塩基(2)、グアニン塩基(3)、チミン塩基(4)、またはシトシン塩基(5))を有する光応答性dNTP(1)のうちいずれか一種であってもよく、いずれか二種または三種であってもよく、全てであってもよい。
なお前記(A)および/または前記(B)のプライマーが、該プライマーの3’末端のデオキシリボヌクレオチドが光分解性保護基で修飾されている下記一般式(0)で表されるプライマーであってもよい。
一般式(0)中、Zは第一または第二のプライマーを構成するオリゴデオキシリボヌクレオチドを表し、Xは、アデニン塩基(2)、グアニン塩基(3)、チミン塩基(4)、およびシトシン塩基(5)のいずれかの核酸塩基であり、Yは、上記一般式(7)で表されるo-ニトロベンジル基または上記一般式(6)で表される3-(ジアルキルアミノ)ベンジル基を表す。
本発明の光制御増幅試薬が上記一般式(0)で表されるプライマーを含む場合、前記(D)(光応答性dNTP(1))は含んでもよいし、含まなくてもよい。ただし前記(D)を含まない場合、前記(H)(デオキシヌクレオシド三リン酸)は4種(dATP、dTTP、dGTP、dCTP)全てを含む必要がある。
次に、本発明で用いる光応答性デオキシリボヌクレオシド三リン酸(1)の製造方法について説明する。
例えば、Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,104,16462-16467(2007)やNucleic Acids Research,35,6339-6349(2007)に開示された方法を参考に合成できるデオキシリボヌクレオシド(7)を原料として用いて、デオキシリボヌクレオシド(7)のヒドロキシ基を三リン酸化することで、本発明で用いるデオキシリボヌクレオシド三リン酸(1)を製造することができる。
(式中、XおよびYは前記と同じ意味を表す。)
すなわち、デオキシリボヌクレオシド(7)とクロロ亜リン酸サリチルを塩基の存在下に反応させた後に、ピロリン酸塩で処理することにより、環状化合物(8)を得る(工程-A)。次いで、これを水存在下に酸化剤と反応させることにより(工程-B)、デオキシリボヌクレオシド三リン酸(1)を製造することができる。
工程-Aの後に得られた環状化合物(8)は単離精製してもよいし、そのまま単離精製することなく次の工程-Bに供してもよい。
本発明において、環状化合物(8)は、その化学的に許容される塩を含むものとし、それを含み一般式(8)で表す。
本製造方法に用いるクロロ亜リン酸サリチルは市販されている。
本製造方法に用いることのできる塩基としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ピコリン等の有機塩基を例示することができる。
本製造方法に用いることのできるピロリン酸塩としては、ビス(テトラブチルアンモニウム)ピロリン酸二水素、ビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン酸を例示することができる。これらは市販されている。
本製造方法に用いることのできる酸化剤としては、ヨウ素を例示することができる。
本製造方法は、反応を阻害しない溶媒であれば溶媒中で行なってもよい。本製造方法で用いることのできる溶媒として、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ピリジンを例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。中でも収率が良い点で、ジメチルホルムアミドを用いることが好ましい。
本製造方法に用いるデオキシリボヌクレオシド(7)とクロロ亜リン酸サリチルとのモル比は、1:0.8から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:2がさらに好ましい。
本製造方法に用いるデオキシリボヌクレオシド(7)と塩基とのモル比は、1:0.8から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:2がさらに好ましい。
本製造方法に用いるデオキシリボヌクレオシド(7)とピロリン酸塩とのモル比は、1:0.8から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:2がさらに好ましい。
本製造方法に用いるデオキシリボヌクレオシド(7)と酸化剤とのモル比は、1:0.8から1:20の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:5がさらに好ましい。
本製造方法に用いるデオキシリボヌクレオシド(7)と水とのモル比は、特に制限はなく、デオキシリボヌクレオシド(7)に対して等量以上用いれば良く、溶媒として用いることが好ましい。
本製造方法の反応温度は、-78℃以上150℃以下の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で0℃以上120℃以下の範囲にあることが好ましい。
本製造方法で得られるデオキシリボヌクレオシド三リン酸(1)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
次に、前記(A)および/または前記(B)のプライマーが、該プライマーの3’末端のデオキシリボヌクレオチドが光分解性保護基で修飾されている一般式(0)で表されるプライマーの製造方法について説明する。
例えば、Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,104,16462-16467(2007)に開示された方法を参考に合成できるデオキシリボヌクレオシドを原料として用いて、3’末端のデオキシリボヌクレオチドが光分解性保護基で修飾されている一般式(0)で表されるプライマーを合成することができる。核酸塩基がチミン塩基であるデオキシリボヌクレオシド(9)を原料として用いるプライマーの合成法を下記に記す。
5’位がDMTr(4,4’-ジメトキシトリチリル)基で保護されているデオキシリボヌクレオシド(9)を塩基存在下に、臭化4-[[(t-ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]-2-ニトロベンジル(10)と反応させた後に、ベンゾイル基、TBS(tert-ブチルジメチルシリル)基の脱保護を行なうことで、3’位が光分解性保護基で修飾されたデオキシリボヌクレオシド(11)が得られる。続いて、光反応性保護基に置換しているヒドロキシメチル基を無水コハク酸と反応させてカルボキシル基を導入し、該カルボキシル基を3,4-ジヒドロ-3-ヒドロキシ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン等を用いて活性化エステル(12)に変換できる。得られた活性化エステル(12)をポリスチレンやシリカゲル等の担体に固定化されたアミン(13)(例えば、Amino-SynBase CPG 1000/110[LGC LINK Technologies社製])と反応させることにより、3’位が光分解性保護基で修飾されている固定化デオキシリボヌクレオシド(14)が得られる。得られた固定化デオキシリボヌクレオシド(14)を通常の自動DNA合成法に付すことにより、3’末端のデオキシリボヌクレオチドが光分解性保護基で修飾されたプライマーを合成することができる。
<2>標的核酸の光制御増幅方法
次に本発明の光制御増幅試薬を用いる、本発明の標的核酸の光制御増幅反応について説
明する。
標的核酸は任意の塩基配列を有するDNAまたはRNAであってよく、他の核酸から区別し得る程度に特異的な配列部分を上記(A)および(B)に含んでいる限り、任意に決定できる。当該標的核酸の由来に特に限定はなく、例えば、PCR法に代表される核酸増幅反応により合成されたポリヌクレオチドであってもよいし、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドであってもよいし、血液、組織、細胞等から抽出されたポリヌクレオチドであってもよいし、食品、土壌、排水等から抽出されたポリヌクレオチドであってもよい。
標的核酸がDNAの場合は、標的核酸の増幅方法としては、PCR法などを用いることができる。
標的核酸がRNAの場合は、標的核酸の増幅方法としては、NASBA(Nucleic Acid Sequence-Based Amplification)法、TMA(Transcription Mediated Amplification)法、TRC(Transcription-Reverse transcription Concerted)法などを用いることができる。これらの方法は、標的RNAに対してプロモータ配列を含むプライマーと、逆転写酵素およびリボヌクレアーゼH(RNase H)を用いて、プロモータ配列を含む2本鎖DNAを生成し、RNAポリメラーゼにより特定塩基配列を含むRNAを生成し、以後は、当該生成されたRNAを、前記プロモータ配列を含む2本鎖DNA合成の鋳型とする連鎖反応を行なうものである。
標的核酸の増幅反応に用いる溶媒に特に制限はないものの、緩衝液を用いることが好ましい。用いることのできる緩衝液としては、トリス-塩酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液、HEPES(2-[4-(2-HydroxyEthyl)-1-Piperazinyl]EthaneSulfonic acid)-KOH緩衝液、リン酸ナトリウム緩衝液、リン酸カリウム緩衝液を例示することができる。前述の緩衝液に任意の濃度で無機塩またはカルボン酸塩を添加してもよい。該無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化マグネシウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムを例示することができ、該カルボン酸塩としては、酢酸マグネシウム、酢酸マンガンを例示することができる。これらの無機塩およびカルボン酸塩のうち2種類以上を混合して用いてもよい。無機塩またはカルボン酸塩の添加濃度は0M以上5M以下の範囲が好ましい。さらに、緩衝液に混和可能な有機溶媒を0%以上80%以下の割合で添加してもよい。該有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、グリセリンを例示することができ、これらの有機溶媒のうち2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明の標的核酸の増幅方法では、標的核酸の光制御増幅試薬と標的核酸を混合し光照射を行なうことにより増幅反応が開始する。すなわち、光応答性dNTP(1)が、遊離のデオキシリボヌクレオシド三リン酸として含んでいる場合、光照射がなければ、光応答性dNTP(1)と同一の核酸塩基を有するdNTPは増幅反応系中に存在しない。したがって、この状態の光制御増幅試薬に標的核酸を添加しても増幅反応は進行しない。一方、光応答性dNTP(1)に、光照射を行なうと、光応答性保護基が遊離し、DNA伸長の基質の一つである、未修飾のdNTPが光制御増幅試薬に存在するようになる。したがって、この状態の光制御増幅試薬に標的核酸を添加し、かつ当該試薬を適切な増幅反応条件(適切な温度など)にすることで、当該標的核酸の増幅反応が進行する。
また光応答性dNTP(1)が、第一および/または第二のプライマーを構成するデオキシリボヌクレオチド(すなわち一般式(0)の態様)として含んでいる場合、光照射がなければ、光応答性dNTP(1)に修飾した光分解保護基が、前記プライマーと標的核酸とのハイブリダイゼーションを阻害するため、標的核酸を添加しても増幅反応は進行しない。一方、光応答性dNTP(1)(一般式(0))に、光照射を行なうと、光応答性保護基が遊離し、前記プライマーが標的核酸とハイブリダイズ可能となる。したがって、標的核酸を添加した光制御増幅試薬を適切な増幅反応条件(適切な温度など)にすることで、当該標的核酸の増幅反応が進行する。
一般式(1)で表される光応答性dNTPまたは一般式(0)で表されるプライマーのYがo-ニトロベンジル基(一般式(7))の場合、200nm以上450nm以下の波長の光を照射することで、ニトロベンジル基の脱保護が進行する。光分解速度が速い点から300nm以上400nm以下の波長の光を用いることが好ましい。光応答性dNTP(1)または一般式(0)で表されるプライマーのYが3-(ジアルキルアミノ)ベンジル基の場合、200nm以上400nm以下の波長の光を照射することで、3-(ジアルキルアミノ)ベンジル基の脱保護が進行する。光分解速度が速い点から300nm以上340nm以下の波長の光を用いることが好ましい。光の放射照度は特に限定されるものではないが、0.1mW/cm以上3W/cm以下の範囲の光を用いることが好ましい。光の照射時間は特に限定されるものではないが、30分以内の照射時間が好ましく、5分以内の照射時間がさらに好ましい。
標的核酸の増幅反応を行なう温度は、0℃以上80℃以下の範囲の中から、用いる溶媒の組成を考慮の上、適宜設定すればよい。なお増幅反応をTRC法で行なう場合、40℃以上50℃以下の範囲で行なうと好ましい。
<3>本発明の検出方法
本発明の標的核酸の増幅方法において、増幅した標的核酸は以下の方法で検出することができる。
本発明の光制御増幅試薬で増幅した標的核酸は、予めまたは増幅反応後に検出用成分を添加し、当該成分由来の蛍光強度や化学発光強度を測定することで、標的核酸を検出すればよい。検出用成分の好ましい態様として、標的核酸の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブが挙げられる。
前記プローブの一例として、標的核酸の一部と相補的または相同的な配列を有するインターカレーター性蛍光色素を結合したDNAが挙げられる。前記DNA部分の配列は、標的核酸中に存在する配列であって、標的核酸以外の核酸と十分に区別可能な部分と相補的または相同的な配列である必要がある。前記DNA部分の長さは、標的核酸の特異的分析のため、6ヌクレオチド以上100ヌクレオチド以下、さらに好ましくは10ヌクレオチド以上30ヌクレオチド以下とすることが好ましい。なお前記DNA部分は、増幅した標的核酸と相補結合を形成した場合に、RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による3’末端からの伸長が生じないように、当該3’末端が標的核酸と非相補的な配列が付加されているか、または、その3’末端が化学的に修飾(例えばアミノ化)されていることが好ましい。
インターカレーター性蛍光色素は、前述したDNA部分が他の核酸と相補結合を形成すると二本鎖部分にインターカレーションして蛍光特性が変化するものである。この目的のためには、例えば、インターカレーター性蛍光色素を、二本鎖部分へのインターカレーションを妨げない程度の適当な分子長リンカーを介してDNAと結合すればよい。かかるリンカーとしては、インターカレーター性蛍光色素が二本鎖部分にインターカレーションすることを妨げない分子であれば特に制限はない。特に両末端に官能基を有する二官能性炭化水素から選択されるリンカー分子は、オリゴヌクレオチドへの修飾を行なう上で簡便で好ましい。また市販の試薬セット(例えば、Clontech社製C6-Thiolmodifier)を使用してもよい。
インターカレーター性蛍光色素としては、二本鎖にインターカレーションすることで、例えば発する蛍光波長が変動したりする等、その蛍光特性が変化するものであれば特に制限はないが、測定の容易さ等の観点からインターカレーションにより蛍光強度が増加する性質を有するものが特に好ましい。具体的には、蛍光強度の変化が特に著しい、チアゾールオレンジやオキサゾールイエロー、ならびにそれらの誘導体が、好ましいインターカレーター性蛍光色素として例示できる。
インターカレーター性蛍光色素をリンカーを介してDNA部分に結合させる位置は、当該DNA部分の5’末端、3’末端または中央部等、インターカレーター性蛍光色素の二本鎖へのインターカレーションが妨げられず、かつ、DNA部分とRNAとの相補結合を阻害しない限り特に制限はない。
標的核酸の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブの別の例として、モレキュラービーコン(Molecular beacon)が挙げられる。モレキュラービーコンは、標的核酸の一部と相補的または相同的な配列を有するDNAであり、その両端に蛍光色素とクエンチャーを有するステムループ構造になっている。ステムループ構造の状態では、蛍光色素の蛍光がクエンチャーにより抑制されているが、ループ配列中に存在する標的RNAに相補的な領域が反応中に生じた増幅産物とハイブリダイズするとステム部分が開裂し蛍光を発する。ステムの形成は、分子内でDNAの二本鎖を形成し、会合能の高い蛍光色素(Cy3など)とクエンチャー(アゾ化合物など)のペアをDNAに導入することで形成できる。
標的核酸の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブのさらに別の例として、FRET(Fluorescence Resonance Energy Transfer)プローブが挙げられる。この場合、標的核酸の配列において、増幅に用いた第一および第二のプライマーの内側に設計された2本のプローブを使用する。2本のプローブのうち、一方のプローブの3’末端にはドナー蛍光色素を、もう一方のプローブの5’末端にはアクセプター蛍光色素を、それぞれ修飾する。ハイブリダイゼーションした際に、ドナー蛍光色素とアクセプター蛍光色素が近接するように設計することで、2本のプローブが反応中に生じた増幅産物とハイブリダイゼーションすることにより生じるFRET現象により、標的核酸を検出できる。
標的核酸の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブのさらにまた別の例として、TaqManプローブが挙げられる。この場合、標的核酸の配列において、増幅に用いた第一および第二のプライマーの内側に設計された1本のプローブを使用する。TaqManプローブの5’末端には蛍光色素(レポーター色素)を、3’末端にはクエンチャーを、それぞれ標識する。レポーター色素の蛍光はクエンチャーにより抑制されているが、DNAポリメラーゼによるプライマーの伸長反応時に、標的RNAにプローブがハイブリダイズしていると、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性によりプローブが分解され、レポーター色素が遊離することで生じる蛍光により検出できる。
次に本発明を実施例および合成例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお反応に用いた試薬および無水溶媒は市販品(東京化成工業社製、関東化学社製、富士フイルム和光純薬社製、Sigma-Aldrich社製)を精製せずに用いた。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは400MHz Bruker AVANCE III 400および400MHz Bruker AVANCE III HDで測定した。化学シフト値については、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準物質に用いてppmで示した。sはsingletを、dはdoubletを、tはtripletを、qはquartetを、quintはquintetを、brsはbroad singletを、mはmultipletを、それぞれ表している。
合成例1
25mL容量二口フラスコに3’-O-(2-ニトロベンジル)-2’-デオキシアデノシン(115mg,0.30mmol)を脱水トルエン(1mL)により5回共沸した後、脱水ピリジン(1mL)により5回共沸した。アルゴン雰囲気下にして、脱水ピリジン(2mL)を加え、1,4-ジオキサン(1mL)に溶かしたクロロ亜リン酸サリチル(73mg,0.36mmol)を加えた。30分間反応させた後、トリブチルアミン(220μL,0.90mmol)およびDMF(N,N-ジメチルホルムアミド)(2mL)に溶かしたピロリン酸トリブチルアンモニウム塩(198mg,0.36mmol)を加え、1時間反応させた。続いて1%(w/v)ヨウ素溶液(ピリジン/水=9:1)を溶液が茶色に呈色するまで加えた後、30分間反応させた。水(2mL)を加え、さらに30分間撹拌した。反応終了後、酢酸エチル(10mL)を加え激しく撹拌し、有機相を取り除く操作を3回行なった。回収した水相を減圧濃縮し、残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアミン緩衝液:メタノール,10:0→8:2)により精製した後、減圧濃縮を行なった。得られた残渣をメタノール(1mL)に溶かし、そこに0.6M過塩素酸ナトリウム/アセトン溶液(10mL)を加えた。この溶液を遠心分離し、上澄みを取り除いた。さらにアセトン(10mL)を加え、遠心分離をし、上澄みを取り除く操作を3回行なった。得られた白色固体を減圧乾燥することで、3’-O-(2-ニトロベンジル)-2’-デオキシアデノシン三リン酸(NB-dATP)(34mg,51μmol,17%,H NMR purity 95%)を得た。
H NMR(DO,400MHz):δ8.45(s,1H),8.16(s,1H),8.01(m,1H),7.68-7.73(m,2H),7.52(m,1H),6.42(dd,J=6.2,8.6Hz,1H),4.96(m,2H),4.61(m,1H),4.45(m,1H),4.07-4.19(m,2H),2.66-2.78(m,2H)ppm;31P NMR(DO,161MHz):δ-6.29(m,1P),-11.0(m,1P),-21.8(m,1P)ppm;HR-MS(ESI-TOF):molecular formula C172014;[M-H]-:625.0490(calculated:625.0250).
合成例2
,N-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-5’-O-tert-ブチルジメチルシリル-2’-デオキシアデノシン(2.88g,5.1mmol)を塩化メチレン(20mL)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(100mg,0.67mmol)、1.5M水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(6.78mL,10mmol)、1.0M水酸化ナトリウム水溶液(7.63mL,7.6mmol)および蒸留水(10mL)を加えて室温で5分間撹拌した。得られた混合液にm-(ジエチルアミノ)ベンジルクロライド(3.02g,15mmol)の塩化メチレン(9.0mL)溶液を加え、遮光下室温で15時間反応させた。水相と有機相を分離し、水相を塩化メチレン(50mL)で二回抽出した。有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70:30)により精製し、N,N-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-5’-O-tert-ブチルジメチルシリル-3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシン(625mg,17%)を黄色固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.84(s,1H),8.42(s,1H),7.19(t,J=7.9Hz,1H),6.64-6.61(m,3H),6.55(m,1H),4.53(d,J=1.4Hz,2H),4.37(m,1H),4.27(m,1H),3.89(dd,J=11.1,4.0Hz,1H),3.78(dd,J=11.1,3.2Hz,1H),3.36(q,J=7.1Hz,4H),2.70-2.59(m,2H),1.45(s,18H),1.16(t,J=7.1Hz,6H),0.88(s,9H),0.07(s,3H),0.06(s,3H).
合成例3
合成例2で得た、N,N-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-5’-O-tert-ブチルジメチルシリル-3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシン(625mg,0.87mmol)を遮光容器に量り取り、塩化メチレン(30mL)に溶解して活性化(80℃で3時間真空乾燥)させたシリカゲル(6.0g)を加えて減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を減圧下80℃で13時間加熱した。得られた固体をメタノールおよびクロロホルムで洗浄し、ろ液を濃縮することで、5’-O-tert-ブチルジメチルシリル-3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシン(369mg,81%)を黄色固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.32(s,1H),8.14(s,1H),7.17(t,J=7.8Hz,1H),6.63-6.59(m,3H),6.47(t,J=6.5Hz,1H),6.05(brs,2H),4.51(d,J=3.7Hz,2H),4.34(m,1H),4.24(m,1H),3.88(dd,J=11.0.4.2Hz,1H),3.76(dd,J=11.0,3.2Hz,1H),3.33(q,J=7.0Hz,4H),2.64-2.61(m,2H),1.13(t,J=7.0Hz,6H),0.89(s,9H),0.06(s,3H),0.05(s,3H).
次いで、5’-O-tert-ブチルジメチルシリル-3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシン(369mg,0.70mmol)をテトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、0℃に冷却した。得られた混合液に1Mフッ化テトラブチルアンモニウム-テトラヒドロフラン溶液(0.70mL,0.70mmol)をゆっくりと滴下したのち、室温まで昇温した。室温で2時間反応させ、メタノール(3.0mL)を加えて反応を停止した。反応液を濃縮し、得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=90:10)により精製し、3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシン(202mg,70%)を黄色固体で得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.32(s,1H),7.81(s,1H),7.20(t,J=8.1Hz,1H),6.65-6.62(m,3H),6.57(m,1H),6.28(m,1H),5.74(brs,2H),4.54(s,2H),4.49(m,1H),4.39(s,1H),3.99(m,1H),3.70(m,1H),3.36(q,J=7.0Hz,4H),3.01(m,1H),2.44(m,1H),1.17(t,J=7.0Hz,6H).
合成例4
合成例3で得た、3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシン(70.0mg,0.17mmol)を脱水トルエン(3.0mL)で二回、脱水ピリジン(3.0mL)で三回共沸し、水を除去した。乾燥した固体の脱水ピリジン(2.0mL)溶液に対してクロロ亜リン酸サリチル(40.0mg,0.20mmol)、1,4-ジオキサン(1.0mL)を加えて室温で1時間半反応させた。続いてビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン酸(82.0mg,0.15mmol)のDMF溶液(1.0mL)およびトリブチルアミン(0.12mL,0.50mmol)を加えて室温で2時間反応させた。ヨウ素(32mg,0.13mmol)/ピリジン(9.0mL)/蒸留水(1.0mL)の溶液を、反応液が赤色を呈するまで加えた。反応液を室温で15分程度撹拌しても退色しないことを確認したのち、蒸留水(2.0mL)を加えて室温で12時間反応させた。反応液を酢酸エチル(60mL)で洗浄し、水相を濃縮した。得られた残渣をオクタデシル基修飾シリカゲルカラムクロマトグラフィー(水:メタノール=9:1)により精製し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を蒸留水(1.3mL)、メタノール(0.5mL)に懸濁させ、過塩素酸ナトリウム(850mg)のアセトン(10mL)溶液を加えて遠心分離を行ない、上澄みを除去したのち減圧下溶媒を留去した。同様の操作を2回行ない、3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシン三リン酸(DEAB-dATP)(13mg,12%)を白色固体として得た。
H NMR(DO,400MHz):δ8.14(m,1H),7.56(m,3H),7.53(m,1H),7.41(m,1H),6.40(m,1H),4.60(m,2H,obscured by the residual proton of DO),4.58(m,1H,obscured by the residual proton of DO),4.40(m,1H),4.11(m,2H),3.57(m,4H),2.66(m,2H),1.01(m,6H);31P NMR(DO,162MHz):δ-8.0(m,1P),-11.4(d,1P),-21.5(m,1P);HR-MS(ESI-TOF):molecular formula C213012;[M-H]-:651.1179(calculated:651.118).
合成例5
2-ニトロ-p-キシレングリコール(5.00g,27.3mmol)およびイミダゾ-ル(3.72g,54.6mmol)をアルゴン雰囲気下DMF(15.0mL)に溶解し、0℃に冷却した。得られた溶液に対して、塩化t-ブチルジメチルシリル(4.25g,27.3mmol)のDMF(10.0mL)溶液を加えた。得られた混合液を室温に昇温して1.5時間反応させたのち、メタノール(20mL)を加えて室温で30分撹拌し反応を停止した。減圧下で反応液中の溶媒を留去し得られた残渣に蒸留水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で5回抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムにより乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製し、4-[[(t-ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]-2-ニトロベンゼンメタノール(1.9g,23%)を白黄色固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.06(s,1H),7.66(d,J=8.0Hz,1H),7.60(d,J=8.0Hz,1H),4.93(d,J=6.7Hz,2H,CH-OH),4.79(s,2H,CH-OTBS),2.51(t,J=6.7Hz,1H,OH),0.95(s,9H,TBS),0.11(s,6H,TBS).
合成例6
合成例5で得た、4-[[(t-ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]-2-ニトロベンゼンメタノール(648mg,2.17mmol)、トリフェニルホスフィン(1.71g,6.51mmol)、四塩化炭素(2.16g,6.51mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(929mg,7.16mmol)をアルゴン雰囲気下THF(テトラヒドロフラン)(7.3mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応液に蒸留水(50mL)を加えて、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムにより乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)により精製し、臭化4-[[(t-ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]-2-ニトロベンジル(747mg,83%)を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.00(s,1H),7.55-7.51(m,2H),4.82(s,CH-Br),4.79(s,2H,CH-OTBS),0.95(s,9H,TBS),0.11(s,6H,TBS).
合成例7
5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン(2.72g,5.0mmol)をジクロロメタン/ジメチルアセトアミド(10:1)の混合溶媒(25mL)に溶解し、トリエチルアミン(607mg,6.0mmol)を加え室温で10分間撹拌後、塩化ベンゾイル(773mg,5.5mmol)を加え室温で15時間反応させた。反応後、酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水(30mL)で洗浄した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=3:1→1:1)により精製することで、N-ベンゾイル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジンおよび3’-O-ベンゾイル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジンの混合物を得た(1.78g,55%,N-Bz体:O-Bz体=6.5:1)を無色固体として得た。
N-ベンゾイル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン;H NMR(400MHz,CDCl):δ7.88(dd,J=7.2,1.2Hz,2H),7.73(d,J=0.84Hz,1H),7.55(t,J=7.4Hz,1H),7.37-7.42(m,4H),7.25-7.30(m,5H),7.19-7.23(m,2H),6.82(d,J=8.0Hz,4H),6.34(t,J=7.2Hz,1H),4.49(quint,J=2.5Hz,1H),3.97(q,J=2.5Hz,1H),3.74(s,6H),3.42(dd,J=10.6,2.7Hz,1H),3.31(dd,J=10.6,2.7Hz,1H),2.23-2.34(m,2H),1.41(s,3H).
3’-O-ベンゾイル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン;H NMR(400MHz,CDCl):δ8.02(t,J=6.9Hz,2H),7.66(d,J=0.96Hz,1H),7.55(t,J=7.4Hz,1H),7.37-7.42(m,4H),7.25-7.30(m,5H),7.09-7.14(m,2H),6.82(d,J=8.0Hz,4H),6.50(dd,J=5.6Hz,3.0Hz,1H),5.68(d,J=5.6Hz,1H),4.26(d,J=1.8Hz,1H),3.73(s,6H),3.53(t,J=2.4Hz,1H),2.47-2.64(m,1H),1.37(s,3H).
合成例8
合成例6で得た、臭化4-[[(t-ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]-2-ニトロベンジル(377mg,1.05mmol)を塩化メチレン(2.0mL)に溶解し室温で10分間撹拌させた後、合成例7で得た、N-ベンゾイル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジンおよび3’-ベンゾイル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジンの混合物(521mg,0.81mmol,N-Bz体:O-Bz体=4:1)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(236mg,0.64mmol)、1M水酸化ナトリウム水溶液(1.62mL,1.62mmol)ならびに塩化メチレン(6mL)の混合溶液を滴下して、室温3時間で反応させた。反応液をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=30:1)により精製し、生成物(146mg)を得た。続いて、得られた生成物をアンモニアの2Mエタノール/塩化メチレン溶液(16mL,エタノール:塩化メチレン=2.5:1)に溶解し室温で6.5時間撹拌させた後、減圧下溶媒を留去して得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製することで3’-O-[4-[[(t-ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]-2-ニトロ]ベンジル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン(46.7mg,2工程7%)を無色固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.05(brs,1H),7.98(brs,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.59(d,J=4.6Hz,2H),7.39(d,J=8.6Hz,2H),7.21-7.31(m,7H),6.83(dd,J=8.9,1.2Hz,4H),6.39(dd,J=8.4,5.6Hz,1H),4.85(q,J=14.6Hz,2H),4.76(brs,2H),4.33(d,J=5.6Hz,1H),4.22(d,J=2.4Hz,1H),3.78(s,6H),3.52(dd,J=10.6,3.2Hz,1H),3.37(dd,J=10.6,3.2Hz,1H),2.53-2.58(m,1H),2.21-2.29(m,1H),1.47(d,J=0.8Hz,3H),0.95(s,9H),0.12(s,6H).
合成例9
合成例8で得た、3’-O-[4-[[(t-ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]-2-ニトロ]ベンジル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン(157mg,0.19mmol)のTHF(3.8mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウムの1M THF溶液(0.23mL,0.23mmol)を加えて0℃で2時間反応させた。酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和食塩水(20mL)で洗浄した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:4)により精製することで、3’-O-[4-(ヒドロキシメチル)-2-ニトロ]ベンジル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン(124mg,92%)を無色オイル状で得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.10(d,J=1.4Hz,1H),7.91(brs,1H),7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.61(dd,J=8.6,1.1Hz,2H),7.38(dd,J=7.0,1.5Hz,2H),7.31-7.20(m,7H),6.82(dd,J=8.9,3.4Hz,4H),6.39(dd,J=8.4,5.6Hz,1H),4.86(q,J=14.9Hz,2H),4.79(s,2H),4.31(d,J=5.9Hz,1H),4.23(d,J=2.5Hz,1H),3.79(s,6H),3.53(dd,J=10.6,2.7Hz,1H),3.35(dd,J=10.6,2.7Hz,1H),2.54(dq,J=13.6,5.4Hz,1H),2.17-2.28(m,1H),1.94(t,J=6.0Hz,1H),1.49(d,J=0.96Hz,3H).
合成例10
合成例9で得た、3’-O-[4-(ヒドロキシメチル)-2-ニトロ]ベンジル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン(130mg,0.18mmol)の塩化メチレン(3.6mL)溶液に対し無水コハク酸(22mg,0.21mmol)、トリエチルアミン(36mg,0.36mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(22mg,0.18mmol)を加え室温で18時間反応させた。酢酸エチル(20mL)で希釈し、精製水(20mL)で洗浄した。減圧下溶媒を留去して生成物(78.2mg)を無色オイル状で得た。得られた生成物(21.6mg)のジメチルホルムアミド(3.6mL)溶液に対し3,4-ジヒドロ-3-ヒドロキシ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン(90mg,0.55mmol)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(70mg,0.37mmol)を加え室温で18時間反応させた。酢酸エチル(20mL)で希釈し、精製水(20mL)で洗浄した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=3:1)により精製することで、3’-O-[[[[[4-(3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン)-3-イルオキシ]カルボニルエチル]カルボニル]オキシメチル]-2-ニトロ]ベンジル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン(65mg,2工程38%)を無色オイル状で得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.36(dd,J=8.0,1.0Hz,1H),8.22(dd,J=8.2,0.48Hz,1H),8.08(dd,J=13.0,1.6Hz,1H),8.00(dt,J=7.4,1.4Hz,2H),7.84(dt,J=7.4,1.1Hz,1H),7.74(d,J=8.0,2.5Hz,1H),7.63(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),7.59(d,J=1.1Hz,1H),7.38(dd,J=8.5,1.5Hz,2H),7.30
-7.21(m,7H),6.82(dd,J=8.9,2.0Hz,4H),6.39(dd,J=8.4,5.6Hz,1H),5.29(s,2H),5.24(s,1H),4.86(q,J=15.0Hz,2H),4.32(d,J=5.9Hz,1H),4.22(d,J=2.4Hz,1H),3.78(s,6H),3.52(dd,J=10.6,2.7Hz,1H),3.36(dd,J=10.6,2.7Hz,1H),3.13(t,J=6.6Hz,2H),2.91(t,J=6.6Hz,2H),2.50-2.58(m,1H),2.16-2.28(m,1H),1.48(d,J=1.0Hz,3H).
合成例11
プラスチック製の遠沈管にAmino-SynBase CPG 1000/110 (LCAA)(LGC LINK Technologies社製)(400mg,ローディング量105μmol/g)を入れ固相合成器にセットし、合成例10で得た、3’-O-[[[[[4-(3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン)-3-イルオキシ]カルボニルエチル]カルボニル]オキシメチル]-2-ニトロ]ベンジル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチリル)チミジン(61.6mg,64.5μmol)およびジイソプロピルエチルアミン(8.4mg,64.5μmol)のDMF溶液を加え室温で3日間反応させた。反応終了後吸引ろ過により固相を取り出し酢酸エチルで洗浄し乾燥させることで固相担持されたチミジン誘導体(349.5mg)を得た。チミジン誘導体の固相中のローディング量は100.5μmol/gであった。
以下、核酸増幅法としてTRC(Transcription-Reverse transcription Concerted)法を用いたときの実施例を用いて、本発
明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら例に限定されるものではない。
実施例1 dATP濃度のTRC反応への影響
TRC法における、dATP添加濃度による検出時間への影響を調べた。
(1)C型肝炎ウイルス標準RNA(以下、単に標準RNAとも表記する)遺伝子が挿入されたプラスミドから、in vitro転写により、前記標準RNA(配列番号1)を調製した。当該標準RNAを注射用水を用いて10コピー/2μLとなるように希釈し、これをRNA試料とした。
(2)以下の組成からなる反応液12μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI社製)に分注した後、前記RNA試料2μLを添加した。なお標準RNA検出用プローブであるモレキュラービーコンプローブ(配列番号2)は、標準RNAの相同鎖の一部[配列番号1の108番目から123番目まで]を含む。また第一のプライマー(配列番号3)は、標準RNAの相補鎖の一部(具体的には配列番号1の125番目から145番目まで:配列番号5)の5’末端側にT7プロモーター配列(配列番号6)を付加したオリゴヌクレオチドである。
反応液の組成:濃度は後述の開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
66mM Tris-HCl緩衝液(pH8.36)
各0.33mM dCTP、dGTP、dTTP
各2.0mM ATP、CTP、GTP、UTP
3.3mM ITP
150mM トレハロース
50nM モレキュラービーコンプローブ(標準RNAの相同鎖の一部[配列番号1の108番目から123番目まで]を含む:配列番号2)
1.0μM 第一のプライマー(配列番号3)
1.0μM 第二のプライマー(標準RNAの相同鎖の一部[配列番号1の1番目から16番目まで]:配列番号4)
12.8U AMV逆転写酵素
166U T7 RNAポリメラーゼ
各種濃度(0から3300μM)のdATP
(3)上記の反応液を46℃で3分間保温後、以下の組成からなる開始剤6μLを添加した。
開始剤の組成:濃度は開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
18.4mM 塩化マグネシウム
90.0mM 塩化カリウム
0.1%(w/v) Tween 20(富士フイルム和光純薬社製)
9.0%(v/v) DMSO
2.5%(w/v) グリセロール
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、46℃で反応させると同時に反応液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に30分間測定した。開始剤添加時を0分として、反応液の蛍光強度比(所定時間の蛍光強度値をバックグラウンドの蛍光強度比で割った値)が2.3を超えた時間を検出時間とした。
結果を表1に示す。反応液中のdATP濃度が165μM以上であれば、増幅反応への影響がないことがわかる。
実施例2 光分解性保護基のTRC反応への影響(その1)
dNTPに修飾する光分解性保護基のTRC反応への影響を調べた。
(1)文献記載(Nucleic Acids Research,35,6339-6349(2007))の合成法により、アデノシンの3’末端側ヒドロキシ基に光分解性保護基として2-ニトロベンジル基を修飾した、3’-O-(2-ニトロベンジル)-2’-デオキシアデノシンを合成した。
(2)(1)で合成した3’-O-(2-ニトロベンジル)-2’-デオキシアデノシンを含む溶液が一定の濃度となるようDMSOに溶解した。
(3)以下の組成からなる反応液8μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI社製)に分注した後、実施例1(1)で調製したRNA試料2μLを添加した。
反応液の組成:濃度は後述の開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
66mM Tris-HCl緩衝液(pH8.36)
各0.33mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.0mM ATP、CTP、GTP、UTP
3.3mM ITP
150mM トレハロース
50nM モレキュラービーコンプローブ(配列番号2)
1.0μM 第一のプライマー(配列番号3)
1.0μM 第二のプライマー(配列番号4)
12.8U AMV逆転写酵素
166U T7 RNAポリメラーゼ
(4)上記の反応液を46℃で3分間保温後、以下の組成からなる開始剤10μLを添加した。なお、DMSO濃度が実施例1(9%(v/v))とは異なる濃度となっているが、TRC反応への影響がないことは事前に確認済である。
開始剤の組成:濃度は開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
18.4mM 塩化マグネシウム
90.0mM 塩化カリウム
0.1%(w/v) Tween 20(富士フイルム和光純薬社製)
2.5%(w/v) グリセロール
10%(v/v) DMSO(光分解性保護基として0から100μM含む、(2)
で調製)
(5)実施例1(4)と同様な方法で測定し、検出時間を求めた。
結果を表2に示す。光分解性保護基として2-ニトロベンジル基(o-ニトロベンジル基)を用いた場合、その濃度が50μM以下であれば、TRC反応への影響はないことがわかる。
実施例3 光分解性保護基を修飾した2’-デオキシアデノシン三リン酸(dATP)のTRC反応への影響
(1)1.65mMの3’-O-(2-ニトロベンジル)-2’-デオキシアデノシン三リン酸(NB-dATP、合成例1で合成)溶液に対し、紫外光(波長365nm、強度700μW/cm)を1分間から40分間照射した。なお対照として未修飾のdATP溶液に対し、前記光源を40分間照射したもの、ならびに前記光源を照射しないNB-dATP溶液および未修飾のdATP溶液も用意した。
(2)以下の組成からなる反応液12μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI社製)に分注した後、実施例1(1)で調製したRNA試料2μLを添加した。
反応液の組成:濃度は後述の開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
66mM Tris-HCl緩衝液(pH8.36)
各0.33mM dCTP、dGTP、dTTP
各2.0mM ATP、CTP、GTP、UTP
3.3mM ITP
150mM トレハロース
50nM モレキュラービーコンプローブ(配列番号2)
1.0μM 第一のプライマー(配列番号3)
1.0μM 第二のプライマー(配列番号4)
12.8U AMV逆転写酵素
166U T7 RNAポリメラーゼ
0.33mM 照射または未照射のdATPもしくはNB-dATP((1)で調製)
(3)実施例1(3)と同様な方法で開始剤を添加後、実施例1(4)と同様な方法で測定し、検出時間を求めた。
dATP溶液もしくはNB-dATP溶液に対し、紫外光を未照射または1分間から40分間照射したときの結果を表3に、NB-dATP溶液に対し、紫外光を未照射または1分間から10分間照射したときの結果を表4に、それぞれ示す。反応液にdATPを添加したときは紫外光照射の有無によるTRC反応への影響はなかった(表3)。一方、反応液にNB-dATPを添加したときは、紫外光照射時間によりTRC反応への影響が変化した。紫外光未照射および照射時間0.017分以下では、未修飾dATPが、TRC
反応に必要な量、反応液に含まれていないため、TRC反応が進まなかった(表3および表4)。紫外光を0.5分間から5分間照射したときは、当該照射により生じた未修飾のdATPによりTRC反応が進行し、未修飾のdATPを添加したときと同等の検出時間となった(表3および表4)。紫外光を10分間以上照射したときは、当該照射により生じた光分解性保護基(2-ニトロベンジル基)によりTRC反応が阻害され、未修飾のdATPを添加したときよりも検出時間は遅くなった(表3および表4)。
実施例4 NB-dATPを用いたTRC反応の光制御
dATPの代わりにNB-dATPを添加したTRC反応液を使用し、光照射によるTRC反応の制御効果を調べた。
(1)以下の組成からなる反応液12μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI社製)に分注した後、実施例1(1)で調製したRNA試料2μLを添加した。
反応液の組成:濃度は後述の開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
66mM Tris-HCl緩衝液(pH8.36)
各0.33mM dCTP、dGTP、dTTP
各2.0mM ATP、CTP、GTP、UTP
3.3mM ITP
150mM トレハロース
50nM モレキュラービーコンプローブ(配列番号2)
1.0μM 第一のプライマー(配列番号3)
1.0μM 第二のプライマー(配列番号4)
12.8U AMV逆転写酵素
166U T7 RNAポリメラーゼ
0.33mM dATPまたはNB-dATP
(2)上記の反応液を46℃で3分間保温後、実施例1(3)の記載の組成からなる開始剤6μLを添加した。保温の際には、46℃の保温機に、紫外光(波長365nm、強度700μW/cm)照射時間分ずらして保温を始め、検討しているPCRチューブへの紫外光照射が同時に終わるようにした。
(3)紫外光照射終了後、実施例1(4)と同様な方法で測定し、検出時間を求めた。なお検出時間の0分は保温機から蛍光分光光度計へ移動した時点としている。
結果を表5に示す。紫外光を照射しないときは、反応液に未修飾dATPがないためTRC反応が進まなかった。紫外光を1分照射したときは、当該光照射により反応液に未修飾dATPが存在するものの、その量が少ないため、反応時間は約25分と遅かった。紫外光を1.5分間から4分間照射したときは、当該照射により生じた未修飾のdATPによりTRC反応が進行し、紫外光照射時間を合わせても11分前後で検出できた。紫外光を5分間以上照射したときは、当該照射により生じた光分解性保護基(2-ニトロベンジル基)によりTRC反応が阻害され、未検出となった。本結果より、反応液に含まれるデオキシヌクレオシド三リン酸のうち、少なくとも一つ(本実施例ではデオキシアデノシン三リン酸)を光分解性保護基で修飾することで、TRC反応を光で制御できることがわか
る。
実施例5 光分解性保護基のTRC反応への影響(その2)
実施例2から4では光分解性保護基として2-ニトロベンジル基を用いたが、本実験では同様に光分解性保護基として利用できる3-(ジエチルアミノ)ベンジル基について、TRC反応への影響を調べた。
(1)合成例2から3により、アデノシンの3’末端側ヒドロキシ基に光分解性保護基として3-(ジエチルアミノ)ベンジル基を修飾した、3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシンを合成した。
(2)(1)で合成した3’-O-[3-(ジエチルアミノ)ベンジル]-2’-デオキシアデノシンを含む溶液が一定の濃度となるようDMSOに溶解した。
(3)実施例2(3)に記載の組成からなる反応液8μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI社製)に分注した後、実施例1(1)で調製したRNA試料2μLを添加した。
(4)上記の反応液を46℃で3分間保温後、以下の組成からなる開始剤10μLを添加した。
開始剤の組成:濃度は開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
18.4mM 塩化マグネシウム
90.0mM 塩化カリウム
0.1%(w/v) Tween 20(富士フイルム和光純薬社製)
2.5%(w/v) グリセロール
10%(v/v) DMSO(光分解性保護基として0から200μM含む、(2)で調製)
(5)実施例1(4)と同様な方法で測定し、検出時間を求めた。
結果を表6に示す。光分解性保護基としてジエチルアミノベンジル基を用いた場合、少なくともその濃度が200μMまでであれば、TRC反応への影響はないことがわかる。
実施例6 光分解性保護基修飾プライマーを用いたTRC反応の光制御
(1)合成例11で得た、固相担持されたチミジン誘導体を用いて、3’末端(49番目)のチミジンの3’位のヒドロキシ基を光分解性保護基で修飾した、配列番号7に記載のヌクレオチド配列からなる第一のプライマー(以下、単に「光分解性保護基修飾プライマー」とも表記する)を合成した(ジーンデザイン社に委託)。なお配列番号7に記載の配列からなる第一のプライマーのうち、5’末端側28塩基はT7プロモーター配列(配列番号6)である。合成品はHPLCを用いて精製し、エレクトロスプレーイオン化質量分析装置(ESI-MS)で分子量を確認後、TEバッファーで100μMに希釈された状態で、-20℃で保管した。
(2)以下の組成からなる反応液8μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI社製)に分注した。
反応液の組成:濃度は後述の開始剤添加後(20μL中)の最終濃度
0.1%(w/v) Tween 20(富士フイルム和光純薬社製)
66mM Tris-HCl緩衝液(pH8.36)
2.5%(w/v) グリセロール
各0.33mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.0mM ATP、CTP、GTP、UTP
3.3mM ITP
94.5mM トレハロース
50nM モレキュラービーコンプローブ(配列番号2)
1.0μM 第二のプライマー(配列番号4)
45.4U AMV逆転写酵素
100U T7 RNAポリメラーゼ
(3)注射用水を用いて10μMに調製した、(1)で合成した光分解性保護基修飾プライマー溶液、または(光分解性保護基による修飾のない)配列番号7に記載のヌクレオチド配列からなる第一のプライマー溶液を、紫外光未照射(紫外光照射時間0分)の状態で、上記の反応液に2μL添加した(後述の開始剤添加後の最終濃度として1μM)。
(4)(3)で調製した10μM 光分解性保護基修飾プライマー溶液に、紫外光照射装置(Omnicure LX405S UV LED スポット硬化装置、サンエイテック社製)を用いて、紫外光(波長365nm、強度1mW/cm)を1分間または10分間照射した。照射後のプライマー溶液2μLを上記の反応液に添加した。
(5)標準RNA(配列番号1)をTEバッファー(0.01%(w/v)コール酸添加)を用いて10コピー/2μLとなるように希釈後、上記(3)および(4)で調製した、プライマー溶液を添加した反応液に2μLずつ添加した。
(6)標準RNA添加後、反応液を46℃で3分間保温し、同様に46℃で3分間保温した実施例1(3)に記載の組成からなる開始剤8μLを添加した。
(7)実施例1(4)と同様な方法で測定し、検出時間を求めた。
結果を表7に示す。紫外線照射時間0分の結果から、(1)で合成した光分解性保護基修飾プライマーを第一のプライマーとして用いると、光分解性保護基による修飾のない第一のプライマーを用いたときと比較し、検出時間が約1分遅れていることがわかる。このことからプライマーの3’末端のデオキシリボヌクレオチドを光分解性保護基で修飾することで、TRC反応を阻害できることがわかる。一方、(1)で合成した光分解性保護基修飾プライマーを第一のプライマーとして用いたとしても、紫外光を1分間または10分間照射し、前記保護基を分解させると、前記修飾のない第一のプライマーを用いたときと同等の検出時間になった。このことから、プライマーの3’末端のデオキシリボヌクレオチドを光分解性保護基で修飾することで、TRC反応を光で制御できることがわかる。
実施例7 TRC反応の光制御に伴うTRC反応性への影響
実施例6では、第一のプライマーのみに紫外光を照射したが、本実験では、第一のプライマーを含めた反応液に紫外光を照射し、当該照射によるTRC反応への影響を調べた。
(1)実施例6(2)に記載の組成からなる反応液8μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI社製)に分注した。
(2)実施例6(3)で調製した、10μM 光分解性保護基修飾プライマー(配列番号7)溶液または(光分解性保護基による修飾のない)第一のプライマー(配列番号7)溶液を、上記の反応液に2μLずつ添加した(後述の開始剤添加後の最終濃度として1μM)。
(3)標準RNA(配列番号1)をTEバッファー(0.01%(w/v)コール酸添加)を用いて10コピー/2μLとなるように希釈後、上記(2)で調製した、プライマー溶液を添加した反応液に2μLずつ添加した。
(4)標準RNA添加後、反応液を46℃で3分間保温し、同様に46℃で3分間保温した実施例1(3)に記載の組成からなる開始剤8μLを添加後、紫外光(波長365nm、強度1mw/cm)を1分間照射した。
(5)実施例1(4)と同様な方法で測定し、検出時間を求めた。
結果を表8に示す。反応液全体に紫外光を照射しても、実施例6と同等の検出時間であった。このことから反応液全体に紫外光を照射しても、TRC反応への影響はないことがわかる。

Claims (3)

  1. RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、DNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、標的核酸の一部と相補的な配列を有する第一のプライマーと、標的核酸の一部と相同的な配列を有する第二のプライマーと、リボヌクレオシド三リン酸と、デオキシヌクレオシド三リン酸とを含む、前記標的核酸の増幅試薬(ただし、前記第一のプライマーおよび前記第二のプライマーのいずれか一方には、その5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加している)であって、
    前記標的核酸がRNAであり、
    前記標的核酸の増幅試薬が、光照射によりRNAの増幅反応を開始することを特徴とするTRC法によるRNAの増幅試薬であり、
    下記<1>および<2>のうち、少なくともいずれか一つの態様を満たす、前記標的核酸の光制御増幅試薬:
    <1>前記第一および/または前記第二のプライマーが、該プライマーの3’末端のデオキシリボヌクレオチドが光分解性保護基で修飾されている下記一般式(0)で表されるプライマー、
    なお一般式(0)中、Zは第一または第二のプライマーを構成するオリゴデオキシリボヌクレオチドを表し、Xは下記式(2)から(5)のいずれかの核酸塩基を表す。
    そしてYは下記一般式(7)で表される-ニトロベンジル基
    (一般式(7)中、X 、X およびX は水素原子を表す。 は、水素原子又はヒドロキシメチル基を表す。
    または下記一般式(6)で表される3-(ジエチルアミノ)ベンジル基を表す。
    (一般式(6)中、RおよびRともにエチル基を表す。RおよびR は水素原子を表す。)
    <2>前記デオキシヌクレオシド三リン酸を構成する、デオキシアデノシン三リン酸、デオキシチミジン三リン酸、デオキシグアノシン三リン酸およびデオキシシチジン三リン酸のうち、少なくともいずれか一つが光分解性保護基で修飾されている下記一般式(1)で表される光応答性デオキシヌクレオシド三リン酸。
    なお一般式(1)中、Xは下記式(2)から(5)のいずれかの核酸塩基を表す。
    そしてYは下記一般式(7)で表される-ニトロベンジル基
    (一般式(7)中、X 、X およびX は水素原子を表す。 は、水素原子又はヒドロキシメチル基を表す。
    または下記一般式(6)で表される3-(ジエチルアミノ)ベンジル基を表す。
    (一般式(6)中、RおよびRともにエチル基を表す。RおよびR は水素原子を表す。)
  2. 請求項1に記載の光制御増幅試薬を含む、前記標的核酸の検出試薬。
  3. 請求項2に記載の標的核酸の検出試薬を用いて標的核酸を増幅する方法であって、光照射により標的核酸の増幅反応を開始し、増幅した標的核酸を検出することを特徴とする標的核酸の検出方法。
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