JP7724662B2 - 断熱弾性部材 - Google Patents
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Description
[構成]
まず、第一実施形態の断熱弾性部材の構成を説明する。図1に、第一実施形態の断熱弾性部材が配置されるバッテリーパックの断面模式図を示す。図2に、第一実施形態の断熱弾性部材の斜視図を示す。図3に、図2のIII-III断面図(同断熱弾性部材の厚さ方向断面図)を示す。図中の方位については、バッテリーセルの並び方向(各部材の厚さ方向、積層方向)をX方向、X方向に直交する二方向のうち、バッテリーセルの長手方向である一方をY方向、短手方向(重力方向に対応する方向)である他方をZ方向としている(以下の図面においても同じ)。図1に示すように、バッテリーパック1は、筐体10と、複数のバッテリーセル2と、断熱弾性部材30と、を有している。
次に、本実施形態の断熱弾性部材の作用効果を説明する。断熱弾性部材30においては、断熱シート40の片面に、二つの弾性体50、51と規制体60とが配置される。二つの弾性体50、51は、バッテリーセル2に弾接し、バッテリーセル2の充放電時の膨張、収縮に追従して圧縮、復元を繰り返す。これにより、車両の走行時などにおけるバッテリーセル2の位置ずれが抑制されると共に、充放電によるバッテリーセル2の変形が吸収される。また、弾性体50は二つの突条部501を有する(弾性体51も同じ)ため、同じ厚さで直方体状に形成される場合と比較して、X-Z方向の断面積が小さくなる。このため、弾性体50、51は、圧縮変形しやすく、バッテリーセル2に対する追従性に優れる。二つの弾性体50、51は、いずれも一方向に直線状に延在する。このため、押し出し加工により製造しやすい。二つの弾性体50、51は、規制体60を挟んでZ方向に対称的に配置される。このため、隣接するバッテリーセル2の変形をバランス良く吸収することができ、充放電時にバッテリーセル2が傾くなどの不具合が生じにくい。
[構成]
本実施形態の断熱弾性部材と第一実施形態の断熱弾性部材との相違点は、弾性体および規制体の配置形態である。ここでは、主に相違点を説明する。図4に、本実施形態の断熱弾性部材の斜視図を示す。図5に、図4のV-V断面図(同断熱弾性部材の厚さ方向断面図)を示す。図4、図5中、第一実施形態と同じ部材については、同じ符号で示す。図4、図5に示すように、断熱弾性部材31は、断熱シート40と、二つの弾性体52、53と、規制体61と、を有している。
次に、本実施形態の断熱弾性部材の作用効果を説明する。本実施形態の断熱弾性部材と、第一実施形態の断熱弾性部材とは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。断熱弾性部材31によると、二つの弾性体52、53は、規制体61を挟んでY方向に対称的に配置される。このため、隣接するバッテリーセルの変形をバランス良く吸収することができ、充放電時にバッテリーセルが傾くなどの不具合が生じにくい。規制体61は、Y方向の中間位置の全体に配置される。よって、バッテリーセルの温度が上昇し、中央付近が膨張した場合においても、バッテリーセルと断熱シート40との間の間隔維持に効果的である。
[構成]
本実施形態の断熱弾性部材と第一実施形態の断熱弾性部材との相違点は、断熱シートの構成、弾性体の形状、および外装体を有する点である。ここでは、主に相違点を説明する。図6に、本実施形態の断熱弾性部材の斜視図を示す。図7に、図6のVII-VII断面図(同断熱弾性部材の厚さ方向断面図)を示す。図6においては、説明の便宜上、外装体を省略して示す。図6、図7中、第一実施形態と同じ部材については、同じ符号で示す。図6、図7に示すように、断熱弾性部材32は、断熱シート43と、二つの弾性体54、55と、規制体60と、外装体44と、を有している。
次に、本実施形態の断熱弾性部材の作用効果を説明する。本実施形態の断熱弾性部材と、第一実施形態の断熱弾性部材とは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。断熱弾性部材32において、弾性体54は、中空部540および一対の肉抜き部541を有している(弾性体55も同じ)。このため、同じ厚さで中実の直方体状に形成される場合と比較して、X-Z方向の断面積が小さくなる。よって、弾性体54、55は、圧縮変形しやすく、バッテリーセルに対する追従性に優れる。断熱弾性部材32は、外装体44を有し、弾性体54、55および規制体60は、外装体44により断熱シート43に固定され一体化される。このため、各部材を接着する接着剤、粘着剤などは不要である。加えて、断熱シート43、弾性体54、55および規制体60が外装体44の中に封入されるため、取り扱い性、作業性に優れる。また、ガラス繊維の毛羽立ちやシリカエアロゲルの粉落ちなどを考慮する必要がないため、第一、第二実施形態のように、断熱シートにおけるカバー層は必要ない。
以上、本開示の断熱弾性部材を実施する三つの形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に限定されるものではない。本開示の断熱弾性部材は、当業者が行い得る変更、改良などを施した種々の形態にて実施することができる。
本開示の断熱弾性部材を構成する弾性体は、バッテリーセルの膨張、収縮に追従して変形可能な弾性を有すればよい。例えば、充電時にバッテリーセルが膨張した場合に、厚さが1/3~1/4程度、なかでも1/2程度になると好適である。弾性体の厚さは、バッテリーセル間の間隔、バッテリーセルの膨張の程度などを考慮して適宜決定すればよい。例えば、1mm以上6mm以下にすればよい。弾性体にゴム組成物の架橋物を用いる場合、ゴム成分としては、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、シリコーンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。なかでも、低分子シロキサンを含まないという観点から、EPDMが好適である。また、ゴム成分の架橋剤としては、硫黄などの揮発成分を含まないという理由から、有機過酸化物を用いることが望ましい。
本開示の断熱弾性部材を構成する規制体は、弾性体とは異なる材料からなる。規制体は、難燃性を有し、かつ熱伝導率が弾性体より小さければよい。難燃性の有無については、例えば次のバーナー試験により判断することができる。規制体の材料で厚さ2mmのシート状試験片を作製し、当該試験片にプロパンガスバーナーで1000℃程度の直火を10秒間当てる。これにより、試験片に穴があかなければ、規制体は「難燃性を有する」と判断してよい。さらに、バッテリーセルの温度上昇時の膨張による押圧力に耐えられる耐圧縮性を有することが望ましい。規制体は、断熱シートの構成部材と同じ材質にしてもよい。
本開示の断熱弾性部材を構成する断熱シートは、断熱性を有するシート状の部材であれば、構成は限定されない。例えば、断熱シートを、断熱層と、該断熱層を担持する基材と、を有するよう構成することが望ましい。ここで、断熱層は、複数の微粒子が連結して骨格をなし、内部に細孔を有し、表面および内部のうち少なくとも表面に疎水部位を有する多孔質構造体と、バインダーと、を有することが望ましい。このような構成の断熱シートは、断熱層を製造するための組成物(断熱層用組成物)を、基材に塗布、乾燥して製造することができる。
外装体は必ずしも必要ではないが、袋状の外装体の中に断熱シートなどの部材を収容することにより、各部材を一体化することができ、取り扱い性、作業性が向上する。外装体としては、PET、ポリプロピレン(PP)などからなる樹脂フィルムなどが好適である。
本開示の断熱弾性部材が適用されるバッテリーセルの種類は、特に限定されない。例えば、リチウムイオン電池からなる複数のバッテリーセルと、本開示の断熱弾性部材と、が積層されてなるバッテリーモジュールを、締結部材により積層方向の両側から締め付けて筐体内に収容して、バッテリーパックを構成することができる。
Claims (14)
- 隣接するバッテリーセル間に配置される断熱弾性部材であって、
断熱シートと、
該断熱シートの片面に所定の間隔を空けて配置される複数の弾性体と、
該断熱シートの片面において少なくとも該弾性体の間に配置され、該弾性体とは異なる材料からなり、難燃性を有し、熱伝導率が該弾性体の熱伝導率より小さい規制体と、
を有することを特徴とする断熱弾性部材。 - 前記バッテリーセルの並び方向をX方向、該X方向に直交する二方向のうち、一方をY方向、他方をZ方向とした場合に、
複数の前記弾性体は、該Y方向または該Z方向に延在し、
前記規制体は、隣接する該弾性体の間に配置される請求項1に記載の断熱弾性部材。 - 前記Y方向は前記断熱シートの長手方向、前記Z方向は該断熱シートの短手方向であり、
複数の前記弾性体は、該Y方向に延在し、該Z方向に所定の間隔を空けて一つずつ配置され、
前記規制体は、二つの該弾性体の間に配置され該Y方向に延在する請求項2に記載の断熱弾性部材。 - 前記規制体は、前記断熱シートの片面における中央域を含んで配置される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の断熱弾性部材。
- 複数の前記弾性体は、各々、隣接する前記バッテリーセルに弾接する突条部を有し、該弾性体における該バッテリーセル側の表面は凹凸状を呈する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の断熱弾性部材。
- 複数の前記弾性体は、各々、中空部を有する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の断熱弾性部材。
- 前記規制体は、難燃断熱布または難燃紙からなり、
該難燃断熱布は、複数の微粒子が連結して骨格をなし、内部に細孔を有し、表面および内部のうち少なくとも表面に疎水部位を有する多孔質構造体と、バインダーと、を有する断熱層が、無機繊維製の布に担持されてなる請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の断熱弾性部材。 - さらに袋状の外装体を有し、
該外装体により、前記断熱シート、複数の前記弾性体、および前記規制体が一体化されている請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の断熱弾性部材。 - 前記断熱シートは、断熱層を有し、
該断熱層は、複数の微粒子が連結して骨格をなし、内部に細孔を有し、表面および内部のうち少なくとも表面に疎水部位を有する多孔質構造体と、バインダーと、を有する請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の断熱弾性部材。 - 前記断熱シートは、さらに前記断熱層を担持する基材を有する請求項9に記載の断熱弾性部材。
- 前記バインダーは、無機材料を有する無機バインダーである請求項9または請求項10に記載の断熱弾性部材。
- 前記無機材料は、シリカ、水ガラス、セメント、石こう、ケイ酸マグネシウム、生石灰、消石灰から選ばれる一種以上を有する請求項11に記載の断熱弾性部材。
- 前記断熱層は、さらに増粘剤および補強繊維から選ばれる一種以上を有する請求項9ないし請求項12のいずれかに記載の断熱弾性部材。
- 前記多孔質構造体は、複数のシリカ微粒子が連結して骨格をなすシリカエアロゲルである請求項9ないし請求項13のいずれかに記載の断熱弾性部材。
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