JP7724793B2 - 経路生成装置および走行支援制御装置 - Google Patents

経路生成装置および走行支援制御装置

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Description

本願は、車両が走行すべき経路を生成する経路生成装置およびそれを用いた走行支援制御装置に関するものである。
従来、車両の自動操舵走行に関する制御技術が知られている。例えば、特許文献1では、車両が車線内で走行を行うときに操舵を支援する車線維持支援制御を実行可能な車線維持支援装置を開示している。
特開2015-217707号公報
車線維持制御システム等の走行支援制御システムでは、通常、車両の前方の道路情報を検出するセンサに基づいて算出された目標経路と自車走行経路の偏差をフィードバックする制御により操舵角を決定する。自動操舵システム始動時等の目標走行位置との偏差が不連続に変化する場合もしくは走行支援制御開始時において、車両は目標経路に追従することはできない。また、従来の横位置偏差をフィードバックする制御では制御開始時に舵角指令が急変し、車両の走行軌跡にふらつきが発生する恐れがある。
本願は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、車両の走行状態に応じて目標経路を補正することで、車両が追従可能な補正経路を生成することができる経路生成装置を得ることを目的とする。
本願に開示される経路生成装置は、車両の目標経路を生成する目標経路生成部と
1の横位置補正量の設定値び第2の横位置補正量の設定値の一方をゼロに設定し、他方をゼロ以外の値に設定し、変化タイミングまでの期間では、前記第1の横位置補正量の設定値を横位置補正量として設定し、前記変化タイミング以降の期間では、前記第2の横位置補正量の設定値を前記横位置補正量として設定する横位置補正量設定部と、
逐次、前記横位置補正量に対してフィルタ処理を行って、前記フィルタ処理の出力値をフィルタ処理後の横位置補正量として算出し、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量に基づいて現在の前記目標経路を補正して、現在の補正経路を演算する目標経路補正部と、を備え、
現在の前記目標経路は、現在の車両に対する目標経路の横位置、姿勢角、及び経路曲率により表され、
現在の前記補正経路は、現在の車両に対する補正経路の横位置、姿勢角、及び経路曲率により表され、
前記目標経路補正部は、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量を微分して現在の目標横速度を算出し、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量を2階微分して現在の目標横加速度を算出し、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量により現在の車両に対する前記目標経路の横位置を補正して現在の車両に対する前記補正経路の横位置を算出し、現在の車両に対する前記目標横速度により現在の車両に対する前記目標経路の姿勢角を補正して現在の前記補正経路の姿勢角を算出し、現在の前記目標横加速度により現在の前記目標経路の経路曲率を補正して現在の前記補正経路の経路曲率を算出する。

本願に開示される経路生成装置によれば、車両の走行状態に応じて目標経路を補正することで、舵角指令が急変せず、車両が追従可能な補正経路を生成することができる。
実施の形態1に係る経路生成装置を備えた走行支援制御装置を搭載した車両の構成を示す図である。 実施の形態1に係る経路生成装置を備えた走行支援制御装置を示すブロック図である。 実施の形態1に係る経路生成装置を備えた走行支援制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る経路生成装置の目標経路補正部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る走行支援制御装置の制御対象となる走行シーンの一例を示す図である。 図5の走行シーンにおける従来の車両走行制御の動作のシミュレーション結果を示す図である。 図5の走行シーンにおける実施の形態1に係る経路生成装置の目標経路補正部の動作を説明するための図である。 図5の走行シーンにおける実施の形態1に係る経路生成装置を備えた走行支援制御装置の動作シミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1に係る走行支援制御装置の変形例をブロック図である。 実施の形態1の変形例における走行支援制御装置の制御対象となる走行シーンの一例を示す図である。 実施の形態1の変形例である走行支援制御装置の動作のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態2に係る経路生成装置を備えた走行支援制御装置を示すブロック図である。 実施の形態に係る走行支援制御装置の制御対象となる走行シーンの一例を示す図である。 実施の形態2に係る走行支援制御装置の制御対象となる走行シーンにおけるシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態3に係る走行支援制御装置を示すブロック図である。 実施の形態3に係る走行支援制御装置の動作を説明する図である。 実施の形態3に係る走行支援制御装置の制御対象となる走行シーンにおけるシミュレーション結果を示す図である。
以下、実施の形態に係る車両の経路生成装置および走行支援制御装置について図に基づいて説明する。各図において、同一または相当部分については、同一符号を付している。
実施の形態1.
図1は、車両の走行支援制御装置100を実現する車両の操舵に関する構成の一例を示している。
車両(自車両ともいう)10には、車速検出器1、ヨーレート検出器2、カメラ3、運転支援ECU(Electronic Control Unit)4、操舵ECU5、操舵機構6、及び操舵輪7が搭載されている。車速検出器1は、自車両10の走行速度を検出し、運転支援ECU4に送信する。ヨーレート検出器2は、自車両10のヨーレートを検出し、運転支援ECU4に送信する。カメラ3は車線の領域を示す道路に引かれた白線を撮影し、自車両10の前方の白線情報を運転支援ECU4に送信する。
運転支援ECU4は、後述する走行支援制御装置100の機能を実現する。運転支援ECU4は、車速検出器1から取得した自車両10の走行速度と、ヨーレート検出器2から取得した自車両10のヨーレートと、カメラ3から取得した自車両10の前方の白線情報とに基づいて、操舵ECU5に制御指令を送信する。操舵ECU5は、運転支援ECU4からの制御指令に基づいて操舵機構6の動作を制御する。操舵輪7は、操舵機構6の動作に基づいて自車両10に対する角度が決定され、自車両10の横方向の運動を制御する。
図2は、実施の形態1による車両の走行支援制御装置100を説明するための機能ブロック図である。
走行支援制御装置100は経路生成装置110および操舵量演算部104により構成される。
経路生成装置110は、車速検出器1により検出される車速、ヨーレート検出器2により検出されるヨーレート、およびカメラ3により検出される車両前方の道路情報に基づいて、車両が走行すべき車両前方の目標経路を演算する。
操舵量演算部104は、目標経路に追従して走行するための舵角指令δを生成して操舵ECU5に出力する。操舵ECU5は舵角指令δに従い、車両のステアリングを駆動するアクチュエータを車両の舵角δが舵角指令δに一致するように制御する。
車両の経路生成装置110は、目標経路生成部101、横位置補正量設定部102、目標経路補正部103を備える。
目標経路生成部101は、車速検出器1、ヨーレート検出器2、およびカメラ3で検出された情報に基づいて、目標経路を演算し、目標経路補正部103に入力する。
横位置補正量設定部102は、目標経路の横位置補正量を決定し、目標経路補正部103および操舵量演算部104に入力される。
目標経路補正部103は、横位置補正量に基づいて目標経路生成部101で算出された目標経路を補正し、補正された経路情報が操舵量演算部104に入力される。
以上の説明した経路生成装置110および走行支援制御装置100の構成はコンピュータを用いて構成することができ、これらの各構成はコンピュータがプログラムを実行することで実現される。すなわち、図2に示した車両の経路生成装置110の目標経路生成部101、横位置補正量設定部102、目標経路補正部103、および操舵量演算部104は、例えば図3に示すプロセッサ1000により実現される。プロセッサ1000には、CPU(Central Processing Unit)、DPS(Digital Signal Processor)などが適用され、記憶装置1001に格納されるプログラムを実行することで上記各構成の機能が実現される。他の実施の形態においても同様である。
次に、図2において車両の経路生成装置110および走行支援制御装置100の各部の動作について詳細に説明する。
目標経路生成部101において、カメラ3から取得した自車両10の前方の白線情報として、左右それぞれの白線について自車に対する白線の横位置C0R、C0L、姿勢角C1R、C1L、経路曲率C2R、C2Lを得る。
目標経路は例えば、左右の白線の中心とするとき、自車両10に対する目標経路の横位置C0、姿勢角C1、経路曲率C2は以下の式(1)、式(2)、式(3)で算出される。
目標経路は、走行条件に応じて、横位置C0が次の式(4)のように左右どちらかに寄ったラインを目標経路としてもよい。なお、ここでC00は定数である。
横位置補正量設定部102において、目標経路生成部101で生成した目標経路に対して独立に、走行条件等に応じて任意のタイミングで第1の横位置補正量、第2の横位置補正量を設定し、第1の横位置補正量から第2の横位置補正量へのステップ入力を横位置補正量yofstとして出力する。
目標経路補正部103において、補正経路を横位置補正量設定部102で設定された横位置補正量yofstに基づいて生成する。補正経路の目標横位置yflt、目標横速度vyflt、目標横加速度ayfltは、横位置補正量yofstとフィルタFdref(s)を用いて、以下の数式(5)、式(6)、式(7)により求めることができる。なお、sはラプラス演算子である。
上記の式(5)において、フィルタFdref(s)の入力を第1の横位置補正量から第2の横位置補正量へのステップ入力を横位置補正量yofstと設定することで、第1の横位置補正量から第2の横位置補正量に収束するまでの時間履歴を目標経路の補正経路として生成することができる。
図4は、目標経路補正部103の動作例を示している。図4の1段目(上段)に表示された動作特性の破線が第1の横位置補正量から第2の横位置補正量へのステップ入力である横位置補正量yofstの時刻歴を表し、実線が補正経路の横位置の時刻歴を表している。同図の2段目(中段)に表示された動作特性の実線が補正経路の横速度の時刻歴を表している。同図の3段目(下段)に表示された動作特性の実線が補正経路の横加速度を表している。
さらに、式(5)、(6)、(7)を用いて、補正経路は目標経路の式(1)、(2)、(3)の形式に合わせるため、自車両10に対する補正経路の横位置C0’、姿勢角C1’、曲率C2’は以下の式(8)、式(9)、式(10)にて算出される。
式(9)、(10)において、Vは自車両10の車速を示す。
フィルタFdref(s)は、例えば次の式(11)に示す2次のローパスフィルタを使用する。ζは減衰係数、ωnは周波数である。
フィルタFdref(s)に移動平均フィルタを使用してもよい。次の式(12)は時定数τの移動平均フィルタである。
フィルタFdref(s)は、式(12)の移動平均フィルタをパデー近似して使用してもよい。2次のパデー近似を次の式(13)に示す。
2次のパデー近似を適用した移動平均フィルタを次の式(14)に示す。
フィルタFdref(s)は、移動平均フィルタを2個組み合わせた2段移動平均フィルタを使用してもよい。次の式(15)は、時定数τ1d、τ2dの2つの移動平均フィルタを合成した伝達関数である。
操舵量演算部104は、補正経路の横位置C0’、姿勢角C1’、曲率C2’と、車速Vとヨーレートγegoに基づいて舵角指令δ*を演算する。
横位置偏差ye、ヨー角偏差re、ヨーレート偏差γeは補正経路の式(8)、(9)、(10)、および自車両10の車速V、ヨーレートγegoを用いて以下の式(16)、式(17)、式(18)で算出する。
舵角指令δ*は具体的には次の式(19)で演算される。式(19)において、Ki(i=1,2,3)は制御ゲインを示す。
次に実際の具体的な走行シーンの例をもって、走行支援制御について説明する。図5は、実施の形態1の走行シーンの一例であり、走行支援制御が開始する瞬間の車両位置を示している。
まず、図5において、補正経路がない従来の走行支援制御の場合、目標経路との横位置偏差yeがある状態で制御開始する。図5の条件において、補正経路がない従来の場合の例でシミュレーションを行った結果を図6に示す。図6の場合では、式(19)のように舵角指令の制御を行うと、横位置偏差yeがある状態で制御を開始するため、式(19)の第1項目にあたる横偏差補償項分だけ大きい舵角指令で制御が始まる。また、補正経路がない場合、目標経路は常に道路に対して平行となるため、式(19)の第2項、第3項はヨー角偏差re、ヨーレート偏差γeにより、操舵を抑制するような舵角指令が与えられる。以上により、車両の実舵角は走行支援制御開始時に舵角指令に追従できず、かつ実舵角は緩やかになり、その結果、車両の横位置偏差の収束も緩やかになる。
次に実施の形態1の経路生成装置110及び操舵量演算部104を具備した走行支援制御装置100を搭載した車両が図5に示す車両位置から走行支援制御が開始する場合、目標経路生成部101にて車線中心を目標経路Rtとして生成すると目標経路Rtに対して横位置偏差が発生する。この時、横位置補正量設定部102は、横位置補正量yofstとして走行支援制御開始時の横偏差初期値からゼロ(0)へのステップ入力を出力する。
ここで目標経路補正部103の動作の例として、制御開始から2.0[s]後に補正経路が横位置偏差1.0[m]から横位置偏差0[m]に収束するような補正経路Rrを生成する場合には、2段移動平均フィルタを用いて、その時定数τ1d,τ2dの和が2.0[s]になるように例えば、τ1d=τ2d=1.0[s]と設定する。
このときの横位置補正量yofstが入力された時のフィルタ応答は図7のようになる。図7の1段目(上段)に表示された動作特性は横位置補正量yofstと目標横位置yfltの時間履歴を示している。同図の2段目(中段)に表示された動作特性は、目標横速度vyfltの時間履歴を示している。3段目(下段)に表示された動作特性は、目標横加速度ayfltの時間履歴を示している。この動作により制御開始時の車両の横位置から2.0[s]後に目標経路Rtとの偏差をゼロ(0)に収束させる補正経路Rrの生成が可能であることが示される。
また、操舵量演算部104ではフィルタにより算出された補正経路に基づいて、式(19)により、補正経路Rrに追従するように舵角指令を制御する。
図8は、本実施の形態における補正経路を用いて支援制御した場合の例である。図6の場合では、車両の実舵角は舵角指令に追従できず、結果的に横位置偏差の収束も緩やかであったのに対して、補正経路を用いた場合では、図8のように舵角指令は制御開始時から連続に変化し、実舵角もそれに追従するように制御可能であるので、補正した目標経路Rtとの横偏差を収束するように制御することが可能である。
上述のように、実施の形態1においては、横位置補正量設定部は、第1の横位置補正量から第2の横位置補正量へのステップ入力を前記横位置補正量として出力し、目標経路補正部は、第1の横位置補正量から第2の横位置補正量へ収束すると、横位置補正量の微分値である横速度補正値と、横速度補正値の微分値である横加速度補正値を演算し、横位置補正量、横速度補正値、横加速度補正値に基づいて目標経路である横位置、姿勢角、曲率を補正する。
また、横位置補正量設定部において、第1の横位置補正量が走行支援制御開始時の横偏差初期値、第2の横位置補正量がゼロ(0)である。
以上で説明したように実施の形態1では、自車両および道路情報から算出された目標経路に対して独立に設定した横位置補正量に基づいて目標経路を補正することで、その補正経路と車両の走行経路が一致するよう制御する場合に、従来の補正経路がない場合には不可能であった連続的な舵角指令を演算することが可能である。そのため、補正経路に追従するように車両を走行させることができる。
実施の形態1の変形例.
図9は、実施の形態1の変形例である経路生成装置110Aおよび走行支援制御装置100Aの構成を示す機能ブロック図である。本変形例では、経路生成装置110Aを車線変更に応用する場合の例について説明する。図9は、図1の横位置補正量設定部102を横位置補正量設定部102Aに、目標経路補正部103を目標経路補正部103Aに変更した構成である。
横位置補正量設定部102Aでは、車線変更開始時の時刻をt=0として、次の式(20)のように横位置補正量yofstを演算する。
Ylaneは隣車線への横移動量、すなわち車線幅である。左隣の車線に移動する場合は左隣車線の白線の左横位置・右横位置であるC0LR、C0LLを用いて以下の式(21)のように演算する。同様に、右隣の車線に移動する場合は右隣車線の白線の左横位置・右横位置であるC0RR、C0RLを用いて以下の式(22)のように演算する。
目標経路補正部103Aでは、補正経路を横位置補正量設定部102Aで設定された横位置補正量yofstに基づいて生成する。車線変更前半(開始~自車線逸脱)の自車両10に対する補正経路の横位置C0’、目標横速度vyflt、目標横加速度ayfltは、実施の形態1の式(5)、(6)、(7)と同様である。車線変更後半(自車線逸脱~隣車線中央到達)の補正経路の目標横位置yfltは次の式(23)のように演算する。
次に実際の具体的な走行シーンの例をもって、経路生成装置110Aおよび操舵量演算部104による車線変更の動作内容について説明する。
図10は実施の形態1の変形例における走行シーンの一例であって、左車線から右車線への車線変更が開始する瞬間の車両位置を示している。図11はそのときのシミュレーション動作を示している。横位置補正量設定部102Aは、横位置補正量yofstとして現在の車線中心であるゼロ(0)すなわち車線変更前の目標経路Rtaから右隣車線の車線中心である車線変更後の目標経路Rtbへのステップ入力を出力する。そして、横位置補正量設定部102Aは、現在の車線中心から右隣車線の車線中心に移動するための補正経路Rrを出力する。それにより、操舵量演算部104は車線変更のための舵角指令を演算することができる。
ここで、車線変更前半(開始~自車線逸脱)Fhにおいて自車両10は、左車線左白線Llを左白線L、左車線右白線Lrを右白線Rと認識し、自車両10に対する補正経路の横位置C0‘は式(8)により求められる。一方、車線変更後半(自車線逸脱~隣車線中央到達)Lhにおいて自車両10は、右車線左白線Rlを左白線L、右車線右白線を右白線Rと認識し、自車両10に対する補正経路の横位置C0’は式(23)となる。図11の1段目(上段)は各車線に対する自車両10の横位置の時間履歴を示している。同図の2段目(中段)は、各車線に対して、自車両10が認識している白線に対する横位置の時間履歴を示している。3段目(下段)は、算出した舵角指令と実舵角の時間履歴を示している。なお、図11の1段目(上段)と2段目(中段)に表示されているYlaneは隣車線への横移動量、すなわち車線幅に相当する。
上述のように、実施の形態1の変形例は、横位置補正量設定部において、第1の横位置補正量がゼロ(0)で、第2の横位置補正量が隣接する車線に車線変更するための横移動量である。
以上で説明したように実施の形態1の変形例では、自車両および道路情報から算出された目標経路に対して、現在の車線中心から隣車線の車線中心へ移動するように目標経路を補正することで、車線変更のための舵角指令を演算することが可能である。
なお、実施の形態1の変形例では車線変更時における経路生成の例について説明したが、本構成を用いることにより、同様に本線から離脱するような経路生成にも適用することができる。例えば、横位置補正量設定部102Aにおける第2の横位置補正量に路側への横移動量を設定することで、路側に退避する場合あるいは、乗員の乗降のために路側に移動する場合においても本実施の形態の技術を適用することができる。
実施の形態2.
図12は、実施の形態2による車両の経路生成装置210および走行支援制御装置200を説明するための機能ブロック図である。
経路生成装置110は、目標経路生成部101、横位置補正量設定部102、目標経路補正部103および操舵回避判定部105を備える。
実施の形態2に係る経路生成装置210は、実施の形態1に係る経路生成装置110に操舵回避判定部105を加えたものである。
操舵回避判定部105は、カメラ3からの前方の障害物情報を入力として、障害物を操舵にて回避するかを判定し、判定成立時に横回避量を出力する。
横位置補正量設定部102は、横回避量の入力に基づいて、目標経路の横位置補正量を決定し、目標経路補正部103および操舵量演算部104に入力される。
目標経路補正部103は、横位置補正量に基づいて目標経路生成部101で算出された目標経路を補正し、補正された経路情報が操舵量演算部104に入力される。
操舵量演算部104は、補正経路に基づいて舵角指令δ*を生成して操舵ECU5に入力される。
実施の形態2に係る経路生成装置210の具体的な動作について説明する。
操舵回避判定部105は、カメラ、レーダ等のセンサにより認識された前方の障害物の自車に対する相対縦位置χrel、相対横位置yobj、横幅wobjおよび相対速度vrelの入力、およびあらかじめ記憶装置1001に記憶された自車の車幅wego、回避マージン量ymargeに基づいて、縦方向および横方向双方の条件について操舵回避必要性を判定し、双方が成立時に操舵回避判定成立とする。また、操舵回避判定成立時にその横回避に必要な横移動量yavoidを出力する。
まず、障害物に対する縦方向の操舵回避必要性判定条件について説明する。障害物に対する自車の衝突余裕時間tttcに基づいて、衝突余裕時間tttcがあらかじめ設定した衝突余裕時間の閾値tttc0を下回った場合にそのときの自車横位置を初期値としてステップ量(横移動量)yavoidのステップ入力を横位置補正量yofstとして出力する。
衝突余裕時間tttcは障害物と自車の相対位置xrelおよび相対速度vrelを用いて、次の式(24)で表される。
次に横方向の操舵回避必要性判定条件について説明する。横方向の判定では障害物の相対横位置yobj、横幅wobjの入力、およびあらかじめ記憶装置1001に記憶された自車の車幅wego、回避マージン量ymargeに基づいて、障害物位置に達した時の衝突可能性を判定する。横方向の判定条件は次の式(25)で表される。
判定成立時に障害物を横回避して走行するのに必要な横移動量yavoidを算出し、出力する。横移動量yavoidは左右双方向への回避が考えられ、次の式(26)にて算出される。
横位置補正量設定部102は、横移動量yavoidの入力に基づいて、横移動量yavoidが非ゼロ値が入力された場合に、そのときの自車横位置を初期値として横移動量yavoidのステップ入力を横位置補正量yofstとして出力する。
次に実際の具体的な走行シーンの例をもって、実施の形態2における走行支援制御装置200の動作内容について説明する。
図13は走行支援制御装置200による走行シーンの一例を示している。図13では車両走行経路前方に障害物Obが存在し、元の走行経路で走行を続ければ衝突する恐れがある走行シーンを示す。図13は、目標経路Rtに沿って走行中の車両(自車両)10が補正経路Rrを走行して障害物Obを避ける一例である。
図14は図13の走行シーンのシミュレーション結果を表す。図14の1段目(上段)の実線は障害物の衝突余裕時間tttc、点線は衝突余裕時間の閾値tttc0を表している。2段目(中段)の実線は車両の実走行位置、点線は目標経路を表している。3段目(下段)の実線は実舵角、点線は舵角指令を表している。
操舵回避判定部105は、縦方向および横方向双方の条件について操舵回避必要性を判定するが、図13の走行シーンにおいて、回避前は横方向の条件については常に成立しているため、ここでは縦方向の条件について考えている。図14の1段目(上段)の実線は障害物の衝突余裕時間tttcが時間とともに減少していく様子を表し、点線で示す衝突余裕時間の閾値tttc0以下となった場合に障害物に対する縦方向の条件が成立して、操舵回避判定部105は、横回避量に相当する横移動量yavoidを出力する。この時、横位置補正量設定部102は、現在の自車の横位置を初期値として横移動量yavoidのステップ入力を横位置補正量yofstとして出力する。目標経路補正部103は、2段移動平均フィルタの時定数τ1d、τ2dの和が衝突余裕時間の閾値tttc0以下になるように設定されている。これにより定義された2段移動平均フィルタの伝達特性F(s)は横位置補正量yofstのステップ時間から衝突余裕時間の閾値tttc0以内に障害物を回避するのに必要な横移動量yavoidだけ、横移動する補正経路を生成している。その後、操舵量演算部104は生成された補正経路に追従するように舵角指令を与えている。
上述のように、実施の形態2は、横位置補正量設定部において、第1の横位置補正量がゼロ(0)で、第2の横位置補正量が前方の障害物を回避するための横移動量である。
以上で説明したように実施の形態2では、障害物と衝突する恐れがあると判定した場合に、経路生成装置210が衝突を回避するための補正経路を生成し、操舵量演算部104により回避操舵を行うことができる。
実施の形態3.
図15は実施の形態3における走行支援制御装置200Aの機能ブロック図を示している。なお、操舵量演算部104A以外の機能については実施の形態2と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態3における操舵量演算部104Aは、FB(フィードバック)舵角指令制御部106、FF(フィードフォワード)舵角指令制御部107および舵角指令加算部108により構成される。
FB舵角指令制御部106では、補正経路を入力として、例えば、実施の形態1の式(19)に示したようにFB舵角指令δFB*を演算し、出力する。
FF舵角指令制御部107では、横位置補正量yofstを入力として、目標経路補正部103の伝達特性および車両運動モデルの逆伝達関数に基づいてFF舵角指令δFF*を演算し、出力する。
舵角指令加算部108では、FB舵角指令δFB*とFF舵角指令δFF*を加算し、舵角指令δ*として操舵ECU5に入力する。
次にFF舵角指令制御部107の具体的な動作内容を説明する。
車両運動モデルとして、例えば、定常円旋回時の舵角応答である定常旋回モデルあるいは車両の横運動・ヨー回転運動を2輪車に近似した2輪モデル等が用いられる。
定常旋回モデルを考えると、前輪タイヤ角δfから横位置yの伝達関数G(s)は以下の式(27)、式(28)、式(29)で表されることが知られている。
式(28)、(29)において、sはラプラス演算子を示す。Aは車両のスタビリティファクタを示す。mは車両の質量を示す。lは車両のホイールベースを示す。lfは車両重心-前輪軸間距離を示す。lrは、車両重心-後輪軸間距離を示す。kfは車両の前輪コーナリングパワーを示す。krは、車両の後輪コーナリングパワーを示す。これらのパラメータは、記憶装置1001に予め記憶されている。
また、2輪モデルを考えると、前輪タイヤ角δfから横位置yの伝達関数G(s)は以下の式(30)、式(31)で表されることが知られている。
式(30)、(31)において、Iはヨー慣性モーメントを示す。
補正経路に対して車両が追従するように舵角を与えるためには目標経路補正部103の伝達特性F(s)と前記車両運動モデルの逆伝達関数G^(-1)(s)を用いて横位置補正量yofstからFF舵角指令δFF*までの伝達特性を次の式(32)で与えることができる。
以上の演算内容により、例として図16の上段のように横位置補正量から伝達特性F(s)のフィルタを用いて補正経路が算出される場合に、その補正経路に追従するためのFF舵角指令δFF*は式(7)により演算され、図16の下段のようになる。
ここで、実施の形態2と同様に図13の走行シーンで実施の形態3の走行支援制御装置200Aを用いた場合のシミュレーション結果を図17に示す。
図14と同様に図17の1段目(上段)の実線は障害物の衝突余裕時間tttc、点線は衝突余裕時間の閾値tttc0を表している。同図の2段目(中段)の実線は車両の実走行位置、点線は目標経路を表している。同図の3段目(下段)の実線は実舵角、点線は舵角指令を表している。実施の形態3における経路生成装置210の構成は実施の形態2と同様であるため、図17の1段目(上段)の障害物の縦方向の条件および同図の2段目(中段)の補正された目標経路は図14と同様となる。
ここで操舵量演算部104Aは、横位置補正量yofstを入力として、式(32)により、FF舵角指令δFF*を演算し、補正された目標経路を入力として、式(19)により演算されたFB舵角指令δFB*に加算して舵角指令δ*として出力する。FF舵角指令δFF*を加算することにより、図14と比較して図17では舵角指令の絶対値が大きくなり、障害物回避の急操舵に対応して目標経路への追従性が向上していることが確認できる。
上述のように、実施の形態3においては、経路生成装置で求められた補正経路に沿って車両が走行する目標操舵量を演算する操舵量演算部を備えている。
また、操舵量演算部においては、車両の操舵角から車両の横位置までの車両横運動の伝達関数モデルを備え、車両横運動の逆伝達関数と、目標経路補正部における横位置補正量を演算する伝達関数を用いて、横位置補正量設定部の出力である横位置補正量に基づいてフィードフォワード舵角指令を演算し、目標操舵量に加算する。
以上で説明したように実施の形態3の例では、現在の自車走行位置から障害物回避に必要な横距離を入力として、目標の走行経路に追従するためのFF舵角指令を演算し、補正された目標経路から演算したFB舵角指令に加算することで、目標の走行経路への追従性を向上することが可能である。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
100 走行支援制御装置、110 経路生成装置、101 目標経路生成部、102 横位置補正量設定部、103 目標経路補正部、104 操舵量演算部、105 操舵回避判定部、106 FB舵角指令制御部、107 FF舵角指令制御部、108 舵角指令加算部

Claims (7)

  1. 車両の目標経路を生成する目標経路生成部と
    1の横位置補正量の設定値び第2の横位置補正量の設定値の一方をゼロに設定し、他方をゼロ以外の値に設定し、変化タイミングまでの期間では、前記第1の横位置補正量の設定値を横位置補正量として設定し、前記変化タイミング以降の期間では、前記第2の横位置補正量の設定値を前記横位置補正量として設定する横位置補正量設定部と、
    逐次、前記横位置補正量に対してフィルタ処理を行って、前記フィルタ処理の出力値をフィルタ処理後の横位置補正量として算出し、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量に基づいて現在の前記目標経路を補正して、現在の補正経路を演算する目標経路補正部と、を備え、
    現在の前記目標経路は、現在の車両に対する目標経路の横位置、姿勢角、及び経路曲率により表され、
    現在の前記補正経路は、現在の車両に対する補正経路の横位置、姿勢角、及び経路曲率により表され、
    前記目標経路補正部は、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量を微分して現在の目標横速度を算出し、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量を2階微分して現在の目標横加速度を算出し、現在の前記フィルタ処理後の横位置補正量により現在の車両に対する前記目標経路の横位置を補正して現在の車両に対する前記補正経路の横位置を算出し、現在の車両に対する前記目標横速度により現在の車両に対する前記目標経路の姿勢角を補正して現在の前記補正経路の姿勢角を算出し、現在の前記目標横加速度により現在の前記目標経路の経路曲率を補正して現在の前記補正経路の経路曲率を算出する経路生成装置。
  2. 前記フィルタ処理は、ローパスフィルタ処理又は移動平均処理から構成されることを特徴とする請求項1に記載の経路生成装置。
  3. 前記横位置補正量設定部において、前記第1の横位置補正量の設定値が走行支援制御開始時の横偏差初期値、前記第2の横位置補正量の設定値がゼロであることを特徴とする請求項1に記載の経路生成装置。
  4. 前記横位置補正量設定部において、前記第1の横位置補正量の設定値がゼロで、前記第2の横位置補正量の設定値が前方の障害物を回避するための横移動量であることを特徴とする請求項1に記載の経路生成装置。
  5. 前記横位置補正量設定部において、前記第1の横位置補正量の設定値がゼロで、前記第2の横位置補正量の設定値が隣接する車線に車線変更するための横移動量であることを特徴とする請求項1に記載の経路生成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の経路生成装置と、前記経路生成装置で求められた前記補正経路に沿って前記車両が走行する目標操舵量を演算する操舵量演算部とを備えたことを特徴とする走行支援制御装置。
  7. 前記操舵量演算部において、前記車両の操舵角から前記車両の横位置までの車両横運動の伝達関数モデルを備え、前記車両横運動の逆伝達関数と、前記目標経路補正部における前記フィルタ処理の伝達特性を用いて、前記横位置補正量設定部の出力である前記横位置補正量に基づいてフィードフォワード舵角指令を演算し、前記目標操舵量に加算することを特徴とする請求項6に記載の走行支援制御装置。
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