JP7729093B2 - 成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
熱硬化性樹脂、強化繊維を分散媒中で分散した後、抄造法を用いて前記分散媒を除去して、抄造体を得る工程と、
前記抄造体と、分散剤とを混合し、抄造混合物を得る工程と、
前記抄造混合物から前記分散剤を除去しつつ、前記抄造混合物を加圧して成形することにより素形体を得る工程と、
前記素形体を加圧および加熱して硬化することにより成形体を得る工程と、
を含む、成形体の製造方法が提供される。
図1は、本実施形態に係る抄造体の製造方法の一例を示す断面模式図であり、図2は、本実施形態に係る成形体の製造方法の一例を示す断面模式図である。以下、図1,2を用いて、説明する。
[工程1]熱硬化性樹脂A、強化繊維Bを分散媒中で分散した後、抄造法を用いて前記分散媒を除去して、抄造体11を得る工程
[工程2]抄造体11と、分散剤Cとを混合し、抄造混合物21を得る工程
[工程3]抄造混合物21から分散剤Cを除去しつつ、抄造混合物21を加圧して成形することにより素形体31を得る工程
[工程4]素形体31を加圧および加熱して硬化することにより成形体41を得る工程
工程1~4は、この順で行われる。以下、各工程の詳細について説明する。
図1は、本実施形態の抄造体11の製造方法を説明する模式断面図である。本実施形態の抄造体11の製造方法は、例えば、以下の工程を有する。
(工程1a)熱硬化性樹脂Aと、強化繊維Bを分散媒中で混合して、スラリーを調製する工程。
(工程1b)底面にメッシュを備える容器に、得られたスラリーを入れ、分散媒を分離する工程。
(工程1c)メッシュ上に残った凝集物を脱水プレスする工程。
(工程1d)乾燥させる工程。
以下、各工程について詳述する。
スラリーの調製は、図1(a)に示すように、熱硬化性樹脂Aと、強化繊維Bとを分散媒中で混合、撹拌することにより行われる。上記分散媒中での混合方法は、公知の方法を用いることができ、例えば、攪拌機を備える容器中で撹拌する方法を用いることができる。
熱硬化性樹脂Aとしては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、及びポリウレタンの中から選択される一種又は二種以上が挙げられる。なかでも、高い機械的強度を得る観点から、フェノール樹脂、エポキシ樹脂を含むことが好ましく、フェノール樹脂を含むことがより好ましい。
一方で、熱硬化性樹脂Aの配合量は、抄造体11全体に対して、好ましくは90体積%以下であり、より好ましくは70体積%以下であり、さらに好ましくは60体積%以下である。これにより、抄造体11の強化繊維Bによる機械的強度をより効果的に向上させることが可能となる。
本実施形態で用いられる強化繊維Bとしては、金属繊維、木材繊維、木綿、麻、羊毛などの天然繊維;レーヨン繊維などの再生繊維;セルロース繊維などの半合成繊維;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、エチレンビニルアルコール繊維などの合成繊維;炭素繊維;ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維などが挙げられるがこれらに限定されない。強化繊維Bは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なかでも、高い機械的強度を得る観点から、炭素繊維、及び無機繊維が好ましい。
強化繊維Bの径を上記下限値以上とすることで、成形体41の機械的強度を確保することができ、上記上限値以下とすることで、成形加工性を確保することができる。
強化繊維Bの配合量を上記下限値以上とすることにより、機械的強度を向上できる。一方、強化繊維Bの配合量を上記上限値以下とすることにより、強化繊維Bの良好で均一な分散性を保持し、抄造体11および成形体41の機械的強度のバラツキを抑制できる。
抄造体11およびスラリーは、パルプ繊維を含んでもよい。これにより、熱硬化性樹脂Aの凝集をより効果的に発生させることができる。
パルプ繊維とは、有機繊維をフィブリル化したものをいう。
有機繊維とは、天然繊維、合成繊維のうち、有機物質を主成分とする繊維の総称である。パルプ繊維としては、具体的には、リンターパルプや木材パルプ等のセルロース繊維、ケナフ、ジュート、竹などの天然繊維;パラ型全芳香族ポリアミド繊維やその共重合体、芳香族ポリエステル繊維、ポリベンザゾール繊維、メタ型アラミド繊維やその共重合体、アクリル繊維、アクリロニトリル繊維、ポリイミド繊維、ポリアミド繊維などの合成繊維をフィブリル化したパルプ状繊維が挙げられる。パルプ繊維は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、パルプの含有量は、抄造体11全体に対して、15体積%以下であることが好ましく、10体積%以下であることがより好ましく、6体積%以下であることがさらに好ましい。これにより、成形体41の機械的特性や熱的特性をより効果的に向上させることが可能となる。
抄造体11およびスラリーは、凝集剤を含んでもよい。凝集剤は、後述する抄造法を用いた抄造体11の製造方法において、熱硬化性樹脂A、強化繊維Bをフロック状に凝集させる機能を有する。このため、より安定的な抄造体11および成形体41の製造を実現することができる。
抄造体11およびスラリーは、さらに、ポリ(メタ)アクリル酸エステルエマルジョンを含むでもよい。なお、ポリ(メタ)アクリル酸エステルエマルジョンは、熱硬化性樹脂A、強化繊維B、および任意の各種成分を分散媒中で混合し、撹拌した後に添加してもよいし、上記成分と同時に混合してもよい。各種成分をより高度に分散させるために、ポリ(メタ)アクリル酸エステルエマルジョンは、上記各成分を分散媒中で混合し撹拌した後に加えるのが好ましい。
本実施形態において、抄造体11およびスラリーは、例えば、特性向上を目的とした酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、樹脂の硬化触媒や硬化促進剤、顔料、乾燥紙力向上剤、湿潤紙力向上剤などの紙力向上剤、歩留まり向上剤、濾水性向上剤、サイズ定着剤、消泡剤、酸性抄紙用ロジン系サイズ剤、中性製紙用ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤、特殊変性ロジン系サイズ剤などのサイズ剤、硫酸バンド、塩化アルミ、ポリ塩化アルミなどの凝結剤などの添加剤から選択される一種又は二種以上を、生産条件調整や、要求される物性を発現させることを目的として含むことができる。
本実施形態では、図1(b)に示すように、底面にメッシュ60を備える容器に、得られたスラリーを入れることにより、分散媒を分離する。その結果、図1(c)に示すようにメッシュ60上に、スラリー中に含まれていた凝集物がシート状に残存する。
次いで、メッシュ60上に残った凝集物を脱水プレスすることで、シート状の抄造体11を得る(図1(c))。脱水プレスの条件は、例えば、温度20℃以上30℃以下で、圧力1kgf/cm2以上50kgf/cm2以下とすることができる。
ここで、脱水プレスは、例えば、シート状の抄造体11の脱水率が20%以下となるように行われることが好ましい。なお、本実施形態にかかる脱水率とは、脱水処理する前に凝集物に含まれる分散媒の質量を100%としたとき、脱水処理した後の凝集物に含まれる分散媒の質量を示す。
乾燥工程では、図2(d)に示すように、オーブン70内で凝集物を熱処理する。これにより、シート状の抄造体11から分散媒をさらに取り除く。なお、乾燥する方法としては、限定されず、オーブン70以外の方法を用いてもよい。
(式) (反応率)=y/x×100[%]
次に、図2(a)に示すように、粉砕機等を用いて抄造体11と、分散剤Cとを混合し、抄造混合物21を得る。抄造混合物21とは、分散剤Cが抄造体11と混ぜ合わさることで、抄造体11の形状がなくなった状態のものを意図する。
すなわち、抄造体11では、強化繊維Bは、面内方向において配向し互いに絡み合い、これが層状に重なった状態となっている。そこで、本実施形態においては、分散剤Cが抄造体11と混ぜ合わさることで、かかる強化繊維Bの絡まりをほぐすことができるとともに、強化繊維Bが折れたり曲がったりすることなく抄造混合物21中に均一に分散させることができる。その結果、強化繊維Bが層状に配向することによる機械的強度の低下を抑制できる。そして、成形体41においては、機械的強度の配向が低減されるため、成形体41の設計の自由度を高めることができる。
さらに、強化繊維Bは繊維状であるため熱硬化性樹脂A中に分散させにくいため、従来その使用量が制限される傾向にあるが、本実施形態においては、抄造法を用いるため、多量の分散媒によって強化繊維Bの使用量が高くてもこれを熱硬化性樹脂A中に分散させることができる。その結果、本実施形態の成形体41においては、より一層強化繊維Bによる高い機械的強度を得ることができる。
抄造体11に対する分散剤Cの配合量を上記下限値以上とすることにより、強化繊維Bを分散させ強化繊維Bによる機械的強度を高めやすくできる。一方、抄造体11に対する分散剤Cの配合量を上記上限値以下とすることにより、後述の素形体31の製造工程において、分散剤Cを除去しやすくし、製造効率を高めることができる。
抄造混合物21の粘度(20℃)を上記下限値以上とすることにより、強化繊維Bを分散させやすくなる。その結果、成形体41において強化繊維Bによる機械的強度を高めやすくできる。一方、抄抄造混合物21の粘度(20℃)を上記上限値以下とすることにより、作業性を良好にし、後述の素形体31の製造工程において、分散剤Cを除去しやすくできる。
分散剤Cは、ポリアクリルアミド、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリル酸及びその塩、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、プロピレングリコール、アルギン酸及びその塩からなる群から選択される1種または2種以上を含むことが好ましく、なかでも、ポリアクリルアミド、ポリアルキレンオキシドであることが好ましい。
次に、抄造混合物21から分散剤Cを除去しつつ、抄造混合物21を加圧して成形することにより素形体31を得る。また、素形体31はBステージ状態が保持されている。
まず、図2(b)に示すように工程2で得られた抄造混合物21を所定の下金型50の内部に注入する。本実施形態において抄造混合物21は、流動性を有し、ジェル状であるため、下金型50内にシリンダーなどを用いて注入することができる。
また、金型としては公知のものを用いることができるが、後の工程で、分散剤Cを除去するため、下金型50の底部は貫通孔が設けられていてもよい。
すなわち、抄造混合物21に対して一定方向から圧力をかけ、予備成形する。圧力は0.01~1MPaが好ましく、0.05~0.1MPaがより好ましい。圧力を上記下限値以上とすることにより、分散剤Cを除去しやすくしつつ、適度な固さの素形体31が得られる。一方、圧力を上記上限値以下とすることにより、強化繊維Bが折れたり曲がったりすることを抑制することができる。
その後、図2(d)に示すように、上金型51を用いて得られた素形体31をさらに加熱加圧して完全硬化させることにより成形体41を得る。
硬化条件は、使用原料等によって適宜決定されるが、熱可塑性樹脂の融点以下であって、熱硬化性樹脂の硬化温度以上に加熱することが好ましい。例えば、フェノール樹脂が用いられている場合、150~200℃とすることが好ましく、160~180℃とすることがより好ましい。また、加圧条件として、圧力は、10~80MPaとすることが好ましく、30~60MPaとすることがより好ましい。また、加圧時間は、1~10分間程度が好ましい。
図3は、本実施形態に係る成形体の一例を示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の側面の拡大図である。図3に示されるように、本実施形態の成形体41は、強化繊維Bが絡まり合いつつも、ランダムに配置されているため、高い機械的強度が得られる。
熱硬化性樹脂の含有量が、成形体41全量に対して、好ましくは20~80体積%である。
本実施形態の成形体41は、軽量かつ高い機械的強度を有するため、建築材料、自動車および航空機等の各種輸送機械、スポーツ用品等の種々の用途に広く利用できる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 熱硬化性樹脂、強化繊維を分散媒中で分散した後、抄造法を用いて前記分散媒を除去して、抄造体を得る工程と、
前記抄造体と、分散剤とを混合し、抄造混合物を得る工程と、
前記抄造混合物から前記分散剤を除去しつつ、前記抄造混合物を加圧して成形することにより素形体を得る工程と、
前記素形体を加圧および加熱して硬化することにより成形体を得る工程と、
を含む、成形体の製造方法。
2. 1.に記載された成形体の製造方法であって、
前記分散剤が、ポリアクリルアミド、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリル酸及びその塩、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、プロピレングリコール、アルギン酸及びその塩からなる群から選択される1種または2種以上を含む、成形体の製造方法。
3. 1.または2.に記載された成形体の製造方法であって、
前記抄造混合物を得る前記工程において、前記抄造体に対する前記分散剤の配合量が30~95質量%である、成形体の製造方法。
4. 1.乃至3.いずれか一つに記載された成形体の製造方法であって、
前記素形体を得る前記工程において、前記抄造混合物を0.1MPa~30MPaで加圧する、成形体の製造方法。
5. 1.乃至4.いずれか一つに記載された成形体の製造方法であって、
前記抄造混合物を得る前記工程で得られた前記抄造混合物の粘度(20℃)は、6000~12000mPa・sである、成形体の製造方法。
6. 1.乃至5.いずれか一つに記載された成形体の製造方法であって、
前記抄造混合物を得る前記工程において、1,000~30,000rpmで、10秒~5分間混合する、成形体の製造方法。
7. 1.乃至6.いずれか一つに記載された成形体の製造方法であって、
前記素形体を得る前記工程において、
前記抄造混合物を金型に投入し、当該金型に設けられた貫通孔から前記分散剤を排出させることで、前記抄造混合物から前記分散剤を除去する、成形体の製造方法。
8. 1.乃至7.いずれか一つに記載された成形体の製造方法であって、
前記強化繊維の含有量が、当該抄造体に対して30~60体積%である、成形体の製造方法。
9. 1.乃至8.いずれか一つに記載の成形体の製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン、および不飽和ポリエステル樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上を含む、成形体の製造方法。
10. 1.乃至9.いずれか一つに記載の成形体の製造方法であって、
前記強化繊維が、金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、およびエチレンビニルアルコール繊維の中から選ばれる1種または2種以上を含む、成形体の製造方法。
11. 1.乃至10.いずれか一つに記載の成形体の製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂の含有量が、前記成形体全量に対して、20~80体積%である、成形体の製造方法。
[工程1]抄造体の作製
分散媒としての水に、熱硬化性樹脂(レゾール型フェノール樹脂、住友ベークライト株式会社製「スミライトレジンPR-51723」)50重量部、強化繊維(リサイクルカーボン、平均繊維長6mm)40重量部、およびパルプ繊維(アラミド微小繊維、ダイセルファインケム株式会社製「ティアラ KY-400S」平均繊維長500~600μm)10重量部を加え、20分間撹拌して、固形分濃度0.15重量%のスラリーを得た。
得られたスラリーに、あらかじめ調製したポリ(メタ)アクリル酸エステルエマルジョン(ハイモ株式会社製の「ハイモロック DR-9300」)を、スラリー中の固形分に対して300ppmとなるように添加し、スラリー中の固形分を凝集させた。
次いで、凝集物を含むスラリーを、30メッシュの金属網(スクリーン)で濾過し、スクリーン上に残ったシート状の凝集物を、圧力3MPaでプレスして脱水した。脱水した凝集物を、70℃で3時間乾燥させて、シート状の抄造体(サイズ300mm×300mm:厚み5mm)を得た。
得られたシート状の抄造体1質量部と、分散剤1(ポリアクリルアミド「製品名パムオール」明成化学社製、重量平均分子量1000万~1500万)99質量部を、以下の条件で混合して、抄造混合物を得た。得られた抄造混合物の粘度(20℃)を測定したところ、約8000mPa・sであった。
・混合条件
粉砕器:Labo Milser LM-PLUS(大阪ケミカル製)
粉砕用カッター:PN-J56
温度:常温
粉砕容器:ミクロン容器PN-J55
粉砕回転数:20,000rpm
粉砕時間:1min
得られた抄造混合物を金型内に配置し、冷間加圧予備成形により、分散剤1を下金型の貫通孔から下方に排出して除去しながら、以下の条件で重力方向に加圧して、略直方体の素形体を得た。
・条件
圧力:0.1MPa、時間:1分
得られた素形体を金型から取り出し、重力方向に対して90°回転させたのち、再度、金型内に配置し、以下の条件で硬化させた。
・硬化条件
温度:180℃、型締圧:30MPa、時間:10分
工程4において、素形体を回転させずに、そのまま硬化させた以外は、実施例1と同様にして成形体を得た。
実施例1の工程1で得られた抄造体を用いて、実施例1の工程4と同じ条件で硬化させて成形体を得た。
[測定]
・曲げ強度:成形体の厚み方向(硬化時の加圧方向)に対して直交する方向から、成形体に対して曲げ応力をかけ、測定の結果から換算した。試験機はエー・アンド・デイ社の
テンシロンを用いた。
具体的には、幅b[mm]、厚さh[mm]の試験片を用いて測定した曲げモーメントがM[kg・cm]であったとき、曲げ強度σf[MPa]は、σf=9.8×6×10×M/(bh2)の関係から算出した。
各成形体の硬化時の加圧方向での断面について、光学顕微鏡観察を行って強化繊維の配向を観察した。
観察した結果、実施例1および実施例2の成形体は、強化繊維の配向が観察されず、また、曲げ試験後による亀裂が分散しており、また亀裂の進行が観察されなかった。一方、参考例1の成形体は、曲げ試験による亀裂が進行し、横方向にほぼ平行な亀裂が見られた。
21 抄造混合物
31 素形体
41 成形体
50 下金型
51 上金型
52 金網
60 メッシュ
70 オーブン
A 熱硬化性樹脂
B 強化繊維
C 分散剤
Claims (11)
- 熱硬化性樹脂、強化繊維を分散媒中で分散した後、抄造法を用いて前記分散媒を除去して、抄造体を得る工程と、
前記抄造体と、分散剤とを混合し、前記抄造体の形状をなくすように前記強化繊維の絡まりをほぐし、前記抄造体と前記分散剤からなる抄造混合物を得る工程と、
前記抄造混合物から前記分散剤を除去しつつ、前記抄造混合物を加圧して成形することにより素形体を得る工程と、
前記素形体を加圧および加熱して硬化することにより成形体を得る工程と、
を含む、成形体の製造方法。 - 請求項1に記載された成形体の製造方法であって、
前記分散剤が、ポリアクリルアミド、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリル酸及びその塩、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、プロピレングリコール、アルギン酸及びその塩からなる群から選択される1種または2種以上を含む、成形体の製造方法。 - 請求項1または2に記載された成形体の製造方法であって、
前記抄造混合物を得る前記工程において、前記抄造体に対する前記分散剤の配合量が30~95質量%である、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至3いずれか一項に記載された成形体の製造方法であって、
前記素形体を得る前記工程において、前記抄造混合物を0.1MPa~30MPaで加圧する、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至4いずれか一項に記載された成形体の製造方法であって、
前記抄造混合物を得る前記工程で得られた前記抄造混合物の粘度(20℃)は、6000~12000mPa・sである、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至5いずれか一項に記載された成形体の製造方法であって、
前記抄造混合物を得る前記工程において、1,000~30,000rpmで、10秒~5分間混合する、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至6いずれか一項に記載された成形体の製造方法であって、
前記素形体を得る前記工程において、
前記抄造混合物を金型に投入し、当該金型に設けられた貫通孔から前記分散剤を排出させることで、前記抄造混合物から前記分散剤を除去する、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至7いずれか一項に記載された成形体の製造方法であって、
前記強化繊維の含有量が、当該抄造体に対して30~60体積%である、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至8いずれか一項に記載の成形体の製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン、および不飽和ポリエステル樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上を含む、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至9いずれか一項に記載の成形体の製造方法であって、
前記強化繊維が、金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、およびエチレンビニルアルコール繊維の中から選ばれる1種または2種以上を含む、成形体の製造方法。 - 請求項1乃至10いずれか一項に記載の成形体の製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂の含有量が、前記成形体全量に対して、20~80体積%である、成形体の製造方法。
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