JP7729112B2 - 液体噴射装置 - Google Patents
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Description
繊維や金属等の対象物に向かって液体を噴射して洗浄等の処理をすることについて記載されていない。
上記課題を解決するため、本発明に係る液体噴射装置の第1の態様は、液体を噴射する少なくとも一つのノズル孔を有する噴射ノズルと、液体を加圧して前記噴射ノズルに送る加圧液体供給部と、前記加圧液体供給部の動作を制御して前記ノズル孔から噴射される前記液体を連続流から液滴に分裂した状態で飛翔させる制御部と、を備える液体噴射装置であって、前記ノズル孔の孔径は0.015mm~0.030mmであり、前記液体は、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sのものであり、前記制御部は、前記ノズル孔から噴射される前記液体の速度が10m/s~80m/sになり、前記連続流から前記液滴に分裂して生成される前記液滴の毎秒当りの数である液滴数(個/s)が0.8×105~9.0×105の範囲になるように、前記加圧液体供給部の供給圧力を制御することを特徴とする。
尚、以下において、前記連続流から前記液滴に分裂して生成される前記液滴の毎秒当りの数である液滴数(個/s)を「液滴周波数」という場合がある。
このように生成される液滴のサイズは、非粘性の線形理論に基づいて、ノズル孔の孔径bと一定の関係になることが知られている。即ち、前記液滴のサイズは、非粘性の線形理論に基づいて、前記供給圧力の大小によらずに、前記ノズル孔の孔径bの約1.88倍になることが知られている。
前記ノズル孔の孔径を0.015mm~0.030mmとした場合、それを計算すると0.0282mm~0.0564mmとなる。更に前記ノズル孔の平滑さや環境状態等によって多少ばらつくことを考慮すると、液滴のサイズは、平均液滴径としては約0.03mm~0.1mmとなる。
次に、前記ノズル孔から噴射する液体の噴射速度は、前記特定された孔径0.015mm~0.030mmのノズル孔に対して、前記供給圧力を調整することにより設定することができる。そして、この液体の噴射速度が10m/s~80m/sの範囲で決まると、飛翔する前記液滴の速度も決まる。液滴速度は、前記噴射速度とほぼ同じになるので10m/s~80m/sの範囲になる。
また、液体の噴射速度が速くなれば、前記ノズル孔から噴射される液体の流量(ml/min)は増す関係にある。液体の噴射速度は、前記供給圧力を高めれば速くなり、低めれば遅くなる。よって、液体の流量(ml/min)については、前記供給圧力を高めると前記噴射速度が速くなるので増加し、前記供給圧力を低めると前記噴射速度が遅くなるので減少する関係にある。即ち、「液体の流量(ml/min)」は、前記特定された孔径0.015mm~0.030mmのノズル孔に対して、前記供給圧力を調整することにより設定することができる。
そして、「液体の流量(ml/min)」が決まれば、前記連続流から液滴に分裂して生成される前記液滴の毎秒当りの数である液滴数(個/s)は、上記の通り前記孔径0.015mm~0.030mmに対応してその生成される「液滴のサイズ」が決まっているので、「液体の流量(ml/min)」を「液滴のサイズ」で除する計算によって容易に求めることができる。即ち、「液体の流量(ml/min)」が決まれば、前記「液滴数(個/s)」、即ち「液滴周波数」も決まる。
尚、前記「液体の流量(ml/min)」は、前記噴射ノズル孔が1個ではなく複数個ある場合は、その孔数をかけたものになる。これは以下の説明においても同様である。
即ち、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sである性状の液体を、速度が10m/s~80m/sの範囲で、且つ前記液滴周波数が0.8×105~9.0×105の範囲の飛翔する液滴として、皮膚等の対象物に繰り返し当てることが可能である。
また、このような超音波並みの液滴周波数で、即ち液滴数(個/s)での液滴の衝突によって肌に物理刺激を作用させることができるので、保湿や弾力といった肌状態の改善、すなわちスキンケアを期待することができる。
本発明者らは、前記粘度及び表面張力の液体から生成される液滴を、前記速度及び液滴数(個/s)で飛翔させて皮膚に当てることで、皮膚の洗浄を効果的に行えることを後述するように確認した。
ここで、「液滴化距離」とは、噴射ノズルの液体を噴射する側の端面から連続流として噴射された該連続流が液滴に分裂する距離を意味する。
本態様によれば、前記液滴化距離は20mm以内に設定されているので、前記液滴を皮膚等の対象物の狙った箇所に当て易くなる効果が得られる。
即ち、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sである性状の液体を、速度が10m/s~70m/sの範囲で、且つ前記液滴周波数が0.3×105~4.0×105の範囲の飛翔する液滴として、皮膚や繊維、金属等の対象物に繰り返し当てることが可能である。
また、このような超音波並みの液滴周波数で、即ち液滴数(個/s)での液滴の衝突によって肌に物理刺激を作用させることができるので、保湿や弾力といった肌状態の改善、すなわちスキンケアを期待することができる。繊維や金属に対しては、基材を傷付けること無く、基材の表面や内部に付着した汚れや異物を軟化又は破壊して取り除くことが出切るという効果が期待できる。
本発明者らは、前記粘度及び表面張力の液体から生成される液滴を、前記速度及び液滴数(個/s)で飛翔させて前記対象物に当てることで、その対象物に対して適切な洗浄等の処理を効果的に行えることを後述するように確認した。
ここで、「液滴化距離」とは、噴射ノズルの液体を噴射する側の端面から連続流として噴射された該連続流が液滴に分裂する距離を意味する。
本態様によれば、前記液滴化距離は5mm~150mmに設定されているので、前記噴射ノズルのノズル孔を前記対象部に近づけて使用することも、前記ノズル孔が前記対象部に当たらない十分な距離を保って使用することも可能である。これにより、前記対象部の特性に応じた液滴速度の制御により、適性な衝撃圧を前記対象部に作用させることができる。
また、繊維、金属や樹脂などに前記液滴を当てることによって、前記対象部の基材を傷付けること無く、前記対象部の表面や内部に付着した汚れのみを洗浄できる。また、前記液滴を前記対象物の狙った箇所に当て易くなる効果が得られる。
以下に、本発明に係る実施形態1の液体噴射装置について、図1に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の液体噴射装置25は、顔、腕、手、足、背中等の皮膚の洗浄に適した皮膚洗浄用液体や、頭皮や頭髪に使用する頭髪用液体を用いる液体噴射装置である。
尚、液体噴射装置25が皮膚洗浄用のものに限定されないことは勿論である。
更に、本実施形態に係る液体噴射装置25では、ノズル孔1の孔径bは0.015mm~0.030mmであり、噴射する液体3は、その性状として粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sのものが使われる。
また、制御部4は、噴射ノズル11から噴射される液体3の噴射速度が10m/s~80m/sの範囲になり、連続流5から液滴7に分裂して生成される液滴7の毎秒当りの数である液滴数(個/s)が0.8×105~9.0×105の範囲になるように、加圧液体供給部27の供給圧力を制御するように構成されている。
加圧液体供給部27は、制御部4によって、送液チューブ14を通って噴射部2に送液される液体3の圧力等のポンプ動作が制御される。即ち、前記供給圧力が制御される。
上記した通り、本実施形態に係る液体噴射装置25では、噴射する液体3は、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sの範囲の性状のものが使われる。
この液体3の粘度の範囲は、液体噴射装置25が使われる環境温度を5℃~45℃の範囲と想定して設定されている。
例えば、水の粘度(mPa・s)は、5℃では1.519、10℃では1.307、15℃では1.138、20℃では1.002、25℃では0.890、30℃では0.798、35℃では0.720である。
使用する液体3の粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sの範囲とすることで、前記液滴による対象物の洗浄において、水系液体を使用する場合も、前記水系液体に比べて粘性が高い液体(例えば、炭化水素系成分や合成化合物を含有するもの)を使用する場合も、所望の液滴数が確保でき、適正かつ十分な衝撃作用により洗浄効率を高められるという作用効果が期待できる。
噴射ノズル11は、本実施形態では、説明を解り易くするために、1つのノズル孔1を有し、ノズル孔1から液体3が直進するように噴射されるものについて説明する。図1中の部分拡大図において、符号Fは液体噴射方向を示す。ノズル孔1は液体噴射方向Fの出口が円形の円筒形状に構成されている。
ノズル孔1から噴射された液体3は、噴射直後は連続流5であるが、液体3の表面張力によって直ぐに液滴化して液滴7の群に分裂する。液滴7の前記群は、液体噴射方向Fに一直線に並んで飛翔する。その飛翔する液滴7の群を皮膚9等の対象物に次々に当てることで対象物の洗浄が実行される。
尚、図1中の部分拡大図は、図面を解り易くするために、液滴7及び連続流5の寸法が他の部材に対して大きく拡大され、相対的な寸法関係は無視されている。
本実施形態に係る液体噴射装置25は、液体3が噴射ノズル11のノズル孔1から所定の供給圧力で連続流5として噴射され、その後に連続流5は飛翔しつつ分裂して液滴7が生成される。
このように生成される液滴7のサイズ(以下、「液滴径」とも言う)は、一部重複の説明になるが、非粘性の線形理論に基づいて、ノズル孔1の孔径bと一定の関係になることが知られている。即ち、液滴7は、非粘性の線形理論に基づいて、前記供給圧力の大小によらずに、ノズル孔1の孔径bの約1.88倍になることが知られている。言い換えると、ノズル孔1の孔径bが具体的に特定されれば、生成する液滴7のサイズが決まることになる。
ノズル孔1の孔径bを0.015mm~0.030mmとした場合、それを計算すると0.0282mm~0.0564mmとなる。更にノズル孔1の平滑さや環境状態等によって多少ばらつくことを考慮すると、液滴7のサイズは、平均液滴径としては約0.03mm~0.1mmとなる。
ここで、複数の液滴7は、実際には完全な球形ではなく楕円形等に変形しているものがほとんどであるので、「平均液滴径」は、最も長い径部分と最も短い径部分に基づく平均値として求めることになる。
前記加圧液体供給部の供給圧力を高めればノズル孔1から噴射する液体3の噴射速度は速くなり、前記供給圧力を低めればノズル孔1から噴射する液体3の噴射速度は遅くなる関係にある。
ノズル孔1の孔径bが特定されれば、その孔径bに合わせて前記供給圧力を調整することによって、ノズル孔1から噴射する液体3の噴射速度を10m/s~80m/sの範囲に設定することが可能である。
液体3の噴射速度が決まると、飛翔する液滴7の速度も決まる。液滴7の速度は、前記噴射速度とほぼ同じになるので、10m/s~80m/sになる。
前記供給圧力を高めればノズル孔1から噴射する液体3の噴射速度は速くなるので、ノズル孔1から噴射される液体の流量(ml/min)は増加する。前記供給圧力を低めればノズル孔1から噴射する液体3の噴射速度は遅くなるのでノズル孔1から噴射される液体の流量(ml/min)は減少する。前記供給圧力と液体の流量(ml/min)は、このような関係にある。
従って、ノズル孔1の孔径bが特定されれば、その孔径bに合わせて前記供給圧力を調整することによって、ノズル孔1から噴射される液体の流量(ml/min)を特定の流量に設定することが可能である。
そして、「液体の流量(ml/min)」が決まれば、連続流5から液滴7に分裂して生成される単位時間当たりの液滴7の液滴数(個/s)は、上記の通りその生成される「液滴のサイズ」が約0.03mm~0.1mmの範囲にあるので、「液体の流量(ml/min)」を前記「液滴のサイズ」で除する計算によって容易に求めることができる。即ち、「液体の流量(ml/min)」が決まれば、「液滴周波数」も決まることになる。
尚、液体の流量(ml/min)は、ノズル孔1が1個ではなく複数個ある場合は、その孔数をかけたものになる。これは以下の説明においても同様である。
即ち、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sの性状の液体を、速度が10m/s~80m/sの範囲で、且つ前記液滴周波数が0.8×105~9.0×105の範囲の飛翔する液滴7として、皮膚等の対象物9に繰り返し当てることが可能である。
そして、前記供給圧力を調整して液体3の噴射速度、即ち飛翔する液滴7の速度が10m/sとなるようにした場合、ノズル1孔当りに供給する液体の流量(ml/min)は約0.3となり、毎秒生成される液滴数(個/s)は約1.0×105となる。
前記供給圧力を調整して液体3の噴射速度、即ち飛翔する液滴7の速度が19m/sとなるようにした場合、ノズル1孔辺りに供給する液体の流量(ml/min)は約0.51となり、毎秒生成される液滴数(個/s)は約1.8×105となる。
前記供給圧力を調整して液体3の噴射速度、即ち飛翔する液滴7の速度が63m/sとなるようにした場合、ノズル1孔あたりに供給する液体の流量(ml/min)は約1.7となり、毎秒生成される液滴数(個/s)は約5.9×105となる。
前記供給圧力を調整して液体3の噴射速度、即ち飛翔する液滴7の速度が80m/sとなるようにした場合、ノズル1孔当りに供給する液体の流量(ml/min)は約2.2となり、毎秒生成される液滴数(個/s)は約7.6×105となる。
制御部4は、ノズル孔1から噴射される液体3の噴射速度Vが10m/s~80m/sになるように加圧液体供給部27の供給圧力を制御する。前記供給圧力が0.3MPa~3.2MPaの範囲では、液体3の噴射速度Vが10m/s~80m/sになる状態を実現しやすい。尚、液体3の噴射速度Vが10m/s~80m/sになればよいので、前記噴射圧力は0.3MPa~3.2MPaの範囲に限定されない。
前記供給圧力と噴射速度Vは相関があり、供給圧力が2.4MPaでは噴射速度Vはほぼ60m/sであり、供給圧力が3.2MPaでは噴射速度Vはほぼ80m/sである。
尚、噴射ノズル11内に、噴射される連続流5に対して加振する構造を設けておき、前記供給圧力の制御に加えて、前記加振することで前記液滴化距離を調整できるようにしてもよい。
なお、前記液体3には,皮膚の炎症を抑えるビタミンB2やB6成分、抗炎症成分であるイブプロフェンピコノールやグリチルリチン酸ニカリウム成分、殺菌成分であるレゾルシン,イソプロピルメチルフェノール及びエタノール成分が含まれていてもよい。
図2は、ノズル孔1の孔径bが0.024mmで、液体3の供給圧力が0.4MPaの場合(上位の図)と1.3MPa(下位の図)における噴射状態、即ち液滴7の飛翔軌跡を高速度カメラを用いて撮影して得た高速撮影画像図である。
液体3の供給圧力が1.3MPaにおいても、液滴化距離が約20mm以内であることは勿論、15mm以内であることが解る。
図3は、液体の代表的な噴射状態を図2と同様に高速撮影した液滴画像図から噴射および液滴特性を評価するために二値化処理の画像処理を行った解析画像図である。
画像処理にはフリーソフト(ImageJ)を用いた。画像処理では、撮影画像を二値化処理し、解析領域として液滴化している範囲を選択し、解析領域内にある各液滴7のエリア数、各液滴7の中心15の座標を求めた。
図3において、(A)は撮影画角の上側端面を噴射ノズル11が収納された部材の端面に合わせて撮影したノズル孔1の出口の連続流5の高速撮影画像図、(B)は連続流5と液滴7が混在する液滴化の移行過程にある状態の部分の高速撮影画像図、(C)は連続流5が完全に液滴7に分裂した状態の部分の高速撮影画像図である。
液滴化距離は、連続流5の状態が、(A)から(C)になるまでに移動させた距離を基に求めた。
ノズル孔1の孔径bが0.024mmである場合、液滴7の直進性が良好であり、前記供給圧力を調整することによって液滴化距離は20mm以内とすることができた。
また、飛翔する液滴7は、噴射ノズル1の中心軸17に対する液滴中心15の軸ずれの最大値は0.2mmである。従って、液滴7を狙った箇所へ照射できる。
液滴速度は、図4に示すように、連続流5が完全に液滴7に分裂して飛翔した状態を高速度カメラで撮影した画像から2枚の画像を選択し、着目した液滴7の移動距離dを、その2枚の画像の撮影時間間隔で除して求めた。
なお、移動距離dは撮影画像の画角寸法から決まる1pixel当たりの長さから求め、撮影時間間隔は撮影速度(フレームレート)から求めた。
液滴速度は、ノズル孔1の孔径bが0.024mmである場合、前記供給圧力を2.4MPa以下の範囲では凡そ60m/s以下にすることができた。これにより、液滴7の衝撃圧が強過ぎないようにすることが可能となり、例えば肌や頭皮などの照射箇所に対し、安心して使用することができる。
液滴周波数(=1秒間当たりの液滴数)は、図5に示すように、撮影画像の画角内に存在する液滴の平均個数を求め、画角の寸法(長さ)を液滴数で除して液滴間の平均距離を求め、液滴速度を液滴間の平均距離で除して求めた。平均個数は、例えば図5では、長方形枠18内の液滴7に対応するノズル孔1にて形成されている液滴は7個である。他のノズル孔1も殆ど同じで7個である。
なお、平均距離は撮影画像の画角寸法から決まる1pixel当たりの長さを基に算出した。
液滴周波数は、前記液滴の速度の上昇に伴って増加する。そのため、前記液滴の速度を変えることによって、より多くの衝撃作用を実現することができ、より効率的な洗浄が期待できる。
表2と表3は対応している。即ち、表2の液滴周波数と液滴速度は表3の各供給圧力に対応する実測値である。
尚、粘度は粘弾性計AR-G2(TAインスツルメント・ジャパン製、温度20℃)を用いて測定した。
図9は、同図中に記した各ノズル径bにおける液体X、液体Y、純水20℃と純水40℃についての実測液滴周波数(横軸)と算出液滴周波数(縦軸)の関係を示す図である。図9中の破線は両数値が完全に一致するラインである。図9から解るように、算出液滴周波数は、実測液滴周波数に対して同等又は僅かに低い値であり、良好な線形相関性が認められた。
図10はノズル径bが0.015mmの噴射ノズル11における液体Aから液体X及び純水20℃と純水40℃についての実測液滴周波数(横軸)と算出値/実測値(縦軸)との関係を示す。
図11はノズル径bが0.024mmの噴射ノズル11における液体Aから液体Y及び純水20℃についての実測液滴周波数(横軸)と算出値/実測値(縦軸)との関係を示す。
図12はノズル径bが0.03mmの噴射ノズル11における液体Aから液体E及び純水20℃についての実測液滴周波数(横軸)と算出値/実測値(縦軸)との関係を示す。
以上より、本液体噴射装置25は、噴射ノズル11の孔径bが0.015mm~0.03mmにおいては、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sの範囲にある液体3を、連続流から液滴へと遷移させ、液滴速度が10m/s~80m/sの範囲で、液滴周波数が0.8×105~9.0×105の範囲で周期的に繰り返し吐出させることができる。
(1)本実施形態によれば、上記説明により理解できるように、ノズル孔1の孔径bが0.015mm~0.030mmの範囲のものに対して、粘度が前記範囲にある性状の液体3を用いて、この液体3から生成される前記液滴数(個/s)の液滴7を、前記速さで飛翔させて皮膚等の対象物9に次々に当てることが可能である。これにより、皮膚等の対象物9に対して効果的な洗浄を行うことができる。
また、このような超音波並みの液滴周波数で、即ち液滴数(個/s)での液滴7の衝突によって肌に物理刺激を作用させることができるので、保湿や弾力といった肌状態の改善、すなわちスキンケアを期待することができる。
(2)また、本実施形態によれば、前記液滴化距離は20mm以内に設定されているので、液滴7を皮膚等の対象物9の狙った箇所に当て易くなる効果が得られる。
以下に、本発明に係る実施形態2の液体噴射装置について詳細に説明する。
本実施形態の液体噴射装置25は、皮膚等の洗浄に限らず、繊維、金属や樹脂等に対しても効果的な洗浄等の処理を行える液体噴射装置である。
本実施形態に係る液体噴射装置25は、実施形態1の液体洗浄装置と基本的な構造はほとんど共通しており、ノズル孔1の孔径bが異なる。従って、以下の説明で実施形態1と共通する部分の説明は省略する。
表8と表9は対応している。即ち、表8の液滴周波数と液滴速度は表9の各供給圧力に対応する実測値である。
尚、粘度は粘弾性計AR-G2(TAインスツルメント・ジャパン製、温度20℃)を用いて測定した。
図16は、同図中に記した各ノズル径bにおける純水40℃と液体Zについての実測液滴周波数(横軸)と算出液滴周波数(縦軸)の関係を示す図である。図16中の破線は両数値が完全に一致するラインである。図16から解るように、算出液滴周波数は、実測液滴周波数に対して同等又は僅かに低い値であり、良好な線形相関性が認められた。
図17はノズル径bが0.05mmの噴射ノズル11における液体Fから液体I、純水20℃、純水40℃及び液体Zについての実測液滴周波数(横軸)と算出値/実測値(縦軸)との関係を示す。
図18はノズル径bが0.08mmの噴射ノズル11における液体Fから液体I、純水20℃、純水40℃及び液体Zについての実測液滴周波数(横軸)と算出値/実測値(縦軸)との関係を示す。
図19はノズル径bが0.12mmの噴射ノズル11における液体Fから液体I、純水20℃、純水40℃についての実測液滴周波数(横軸)と算出値/実測値(縦軸)との関係を示す。
以上より、本液体噴射装置25は、噴射ノズル11の孔径bが0.05mm~0.12mmにおいては、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sの範囲にある液体3を、連続流から液滴へと遷移させ、液滴速度が10m/s~70m/sの範囲で、液滴周波数が0.3×105~4.0×105の範囲で周期的に繰り返し吐出させることができる。
(1)本実施形態によれば、上記説明により理解できるように、ノズル孔1の孔径が0.05mm~0.12mmの範囲のものに対して、粘度が前記範囲にある性状の液体を用いて、この液体3から生成される前記液滴数(個/s)の液滴7を、前記速さで飛翔させて皮膚や繊維、金属等の対象物9に次々に当てることが可能である。これにより、前記対象物9に対して効果的な洗浄等の処理を行うことができる。
(2)また、本実施形態によれば、前記液滴化距離は5mm~150mmに設定されているので、噴射ノズル11のノズル孔1を対象部9に近づけて使用することも、ノズル孔1が対象部9に当たらない十分な距離を保って使用することも可能である。これにより、対象部9の特性に応じた液滴速度の制御により、適切な衝撃圧を対象部9に作用させることができる。
また、繊維、金属や樹脂などに本実施形態の液滴7を当てることによって、対象部9の基材を傷付けること無く、対象部9の表面や内部に付着した汚れのみを洗浄できる。また、液滴7を対象物9の狙った箇所に当て易くなる効果が得られる。
本発明の実施形態に係る液体噴射装置25は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことは勿論可能である。
上記実施形態の説明では、噴射ノズル11は1つのノズル孔1を有するとして説明したが、ノズル孔1を複数個設ける構造にすれば、洗浄エリアを簡単に拡張することができる。その場合、ノズル孔1の数は、ノズル孔1の孔径b、使用上において適正な流量及び所望の供給圧力に基づいて決定することが望ましい。
また、異なるノズル孔1の孔径のノズル孔1を設けることにより、同じ液滴速度で液滴径が異なる液滴7を噴射させることができる。液滴径は衝撃圧には影響しないが、液滴数が増すほど運動エネルギーが増すため、衝突した部分を押す力が増加する。その結果、洗浄力は維持したまま、マッサージ効果を向上させることができる。
6 液体タンク、7 液滴、9 皮膚、10 流路、11 噴射ノズル、
12 液体吸引チューブ、14 送液チューブ、15 中心、17 中心軸、
25 液体噴射装置、27 加圧液体供給部、
F 液体噴射方向、b ノズル孔の孔径
Claims (6)
- 液体を噴射する少なくとも一つのノズル孔を有する噴射ノズルと、
液体を加圧して前記噴射ノズルに送る加圧液体供給部と、
前記加圧液体供給部の動作を制御して前記ノズル孔から噴射される前記液体を連続流から液滴に分裂した状態で飛翔させる制御部と、を備え、
前記液滴を皮膚に次々に当てることで洗浄する皮膚洗浄用の液体噴射装置であって、
前記ノズル孔の孔径は0.015mm~0.030mmであり、
前記液体は、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sのものであり、
前記制御部は、
前記ノズル孔から噴射される前記液体の速度が10m/s~80m/sになり、
前記連続流から前記液滴に分裂して生成される前記液滴の毎秒当りの数である液滴数(個/s)が0.8×105~9.0×105の範囲になるように、前記加圧液体供給部の供給圧力を制御する、
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1に記載の液体噴射装置において、
前記液体は、粘度が0.65mPa・s~3.3mPa・sのものであり、
前記ノズル孔から噴射される前記液体の速度は19m/s~63m/sの範囲にあり、
前記液滴数(個/s)は1.3×105~7.1×105の範囲にある、
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置おいて、
前記連続流が液滴に分裂する液滴化距離は20mm以内である、
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 液体を噴射する少なくとも一つのノズル孔を有する噴射ノズルと、
液体を加圧して前記噴射ノズルに送る加圧液体供給部と、
前記加圧液体供給部の動作を制御して前記ノズル孔から噴射される前記液体を連続流から液滴に分裂した状態で飛翔させる制御部と、を備え、
前記液滴を皮膚、繊維または金属に次々に当てることで洗浄する皮膚洗浄用、繊維洗浄用または金属洗浄用の液体噴射装置であって、
前記ノズル孔の孔径は0.05mm~0.12mmであり、
前記液体は、粘度が0.6mPa・s~4.0mPa・sのものであり、
前記制御部は、
前記ノズル孔から噴射される前記液体の速度が10m/s~70m/sになり、
前記連続流から前記液滴に分裂して生成される前記液滴の毎秒当りの数である液滴数(個/s)が0.3×105~4.0×105の範囲になるように、前記加圧液体供給部の供給圧力を制御する、
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項4に記載の液体噴射装置において、
前記液体は、粘度が0.65mPa・s~3.3mPa・sのものであり、
前記ノズル孔から噴射される前記液体の速度は14m/s~52m/sの範囲にあり、
前記液滴数(個/s)は0.5×105~2.4×105の範囲にある、
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項4又は請求項5に記載の液体噴射装置おいて、
前記連続流が液滴に分裂する液滴化距離は5mm~150mmである、
ことを特徴とする液体噴射装置。
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