以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
図1に、部品実装機10を示す。部品実装機10は、回路基材12に対する部品の実装作業を実行するための装置である。部品実装機10は、装置本体20、基材搬送保持装置22、部品装着装置24、撮像装置26,28、部品供給装置30、ばら部品供給装置32、制御装置(図11参照)34を備えている。なお、回路基材12として、回路基板、三次元構造の基材等が挙げられ、回路基板として、プリント配線板、プリント回路板等が挙げられる。
装置本体20は、フレーム40と、そのフレーム40に上架されたビーム42とによって構成されている。基材搬送保持装置22は、フレーム40の前後方向の中央に配設されており、搬送装置50とクランプ装置52とを有している。搬送装置50は、回路基材12を搬送する装置であり、クランプ装置52は、回路基材12を保持する装置である。これにより、基材搬送保持装置22は、回路基材12を搬送するとともに、所定の位置において、回路基材12を固定的に保持する。なお、以下の説明において、回路基材12の搬送方向をX方向と称し、その方向に直角な水平の方向をY方向と称し、鉛直方向をZ方向と称する。つまり、部品実装機10の幅方向は、X方向であり、前後方向は、Y方向である。
部品装着装置24は、ビーム42に配設されており、2台の作業ヘッド60,62と作業ヘッド移動装置64とを有している。各作業ヘッド60,62は、吸着ノズル(図2参照)66を有しており、吸着ノズル66によって部品を保持する。また、作業ヘッド移動装置64は、X方向移動装置68とY方向移動装置70とZ方向移動装置72とを有している。そして、X方向移動装置68とY方向移動装置70とによって、2台の作業ヘッド60,62は、一体的にフレーム40上の任意の位置に移動する。また、各作業ヘッド60,62は、図2に示すように、スライダ74,76に作業者が工具を用いることなく着脱可能に位置決めして装着されており、Z方向移動装置72は、スライダ74,76を個別に上下方向に移動させる。これにより、作業ヘッド60,62は、Z方向移動装置72によって、個別に上下方向に移動する。
撮像装置26は、鉛直線上において下方を向いた状態でスライダ74に取り付けられており、作業ヘッド60とともに、X方向,Y方向およびZ方向に移動する。これにより、撮像装置26は、フレーム40上の任意の位置を撮像する。撮像装置28は、図1に示すように、フレーム40上の基材搬送保持装置22と部品供給装置30との間に、鉛直線上において上を向いた状態で配設されている。これにより、撮像装置28は、作業ヘッド60,62の吸着ノズル66に保持された部品を撮像する。
部品供給装置30は、フレーム40の前後方向での一方側の端部に配設されている。部品供給装置30は、トレイ型部品供給装置78とフィーダ型部品供給装置(図示省略)とを有している。トレイ型部品供給装置78は、トレイ上に載置された状態の部品を供給する装置である。フィーダ型部品供給装置は、テープフィーダ(図示省略)、スティックフィーダ(図示省略)によって部品を供給する装置である。
ばら部品供給装置32は、フレーム40の前後方向での他方側の端部に配設されている。ばら部品供給装置32は、ばらばらに散在された状態の複数の部品を整列させて、整列させた状態で部品を供給する装置である。つまり、任意の姿勢の複数の部品を、所定の姿勢に整列させて、所定の姿勢の部品を供給する装置である。以下に、部品供給装置32の構成について詳しく説明する。なお、部品供給装置30および、ばら部品供給装置32によって供給される部品として、電子回路部品,太陽電池の構成部品,パワーモジュールの構成部品等が挙げられる。また、電子回路部品には、リードを有する部品,リードを有さない部品等が有る。
ばら部品供給装置32は、図3に示すように、本体80と、部品供給ユニット82と、撮像装置84と、部品引渡し装置86とを有している。
部品供給ユニット82は、部品供給器88と部品散在装置(図4参照)90と部品戻し装置(図4参照)92とを含み、それら部品供給器88と部品散在装置90と部品戻し装置92とが一体的に構成されたものである。部品供給ユニット82は、本体80のベース96に着脱可能に組み付けられており、ばら部品供給装置32では、5台の部品供給ユニット82が、X方向に1列に並んで配設されている。
部品供給器88は、概して直方体の箱形状をなし、図4及び図5に示すように、Y方向に延びるように配設されている。なお、Y方向を部品供給器88の前後方向と記載し、部品供給ユニット82において、部品戻し装置92が配設されている側に向かう方向を、前方と記載し、部品供給器88が配設されている側に向かう方向を、後方と記載する。
部品供給器88は、上面と前面とにおいて開口しており、上面の開口は、部品の投入口97とされ、前面の開口は部品の排出口98とされている。部品供給器88では、投入口97の下方に、傾斜板104が配設されている。傾斜板104は、部品供給器88の後方側の端面から中央方向に向かって、下方に傾斜するように配設されている。
また、傾斜板104の前方側に、図5に示すように、コンベア装置106が配設されている。コンベア装置106は、傾斜板104の前方側端部から部品供給器88の前方に向かって、上方に傾斜するように配設されている。なお、コンベア装置106のコンベアベルト112は、図5での反時計回りに回転する。つまり、コンベア装置106による搬送方向は、傾斜板104の前端部から前方に向かって斜め上方とされている。
また、コンベア装置106の前方側端部の下方には、傾斜板126が配設されている。傾斜板126は、部品供給器88の前方側の端面からコンベア装置106の下方に向かって配設されており、後方側の端部が斜め下方に傾斜している。さらに、その傾斜板126の下方にも、傾斜板128が配設されている。傾斜板128は、コンベア装置106の中央部の下方から部品供給器88の排出口98に向かって、前方側の端部が下方に位置するように傾斜している。
また、ベース96には、図4に示すように、1対のサイドフレーム130が組み付けられている。1対のサイドフレーム130は、対向した状態で互いに平行且つ、Y方向に延びるように立設されている。そして、1対のサイドフレーム130の間の距離は、部品供給器88の幅方向の寸法より僅かに大きくされており、1対のサイドフレーム130の間に、部品供給器88が着脱可能に装着されている。
部品散在装置90は、部品支持部材150と部品支持部材移動装置152とを含む。部品支持部材150は、ステージ156と1対の側壁部158とによって構成されている。ステージ156は、概して長手形状の板形状をなし、1対のサイドフレーム130の間に装着された部品供給器88の下方から前方に延び出すように、配設されている。また、ステージ156の上面は、概して水平とされており、図5に示すように、部品供給器88の傾斜板128の前方側の端部と僅かなクリアランスのある状態で配設されている。なお、ステージ156は、部品支持部材150の基台(図示省略)の上にボルトにより着脱可能に位置決めして装着されている。また、1対の側壁部158は、図4に示すように、ステージ156の長手方向の両側部に立設された状態で固定されており、各側壁部158の上端は、ステージ156の上面より上方に延び出している。
また、部品支持部材移動装置152は、部品支持部材150をエアシリンダ(図11参照)166の作動によりY方向にスライドさせる。この際、部品支持部材150は、部品供給器88の下方に格納された格納状態(図6参照)と、部品供給器88の下方から露出した露出状態(図5参照)との間で移動する。
部品戻し装置92は、図7に示すように、部品収容容器180と容器搖動装置181とを含む。部品収容容器180は、概して箱状をなし、底面が円弧形状とされている。部品収容容器180は、部品支持部材150のステージ156の前方側の端部において搖動可能に保持されており、容器搖動装置181の作動により、揺動する。この際、部品収容容器180は、開口を上方に向けた収容姿勢(図7参照)と、開口を部品支持部材150のステージ156の上面に向けた戻し姿勢(図8参照)との間で搖動する。
撮像装置84は、図3に示すように、カメラ290とカメラ移動装置292とを含む。カメラ移動装置292は、ガイドレール296とスライダ298とを含む。ガイドレール296は、部品供給器88の上方において、ばら部品供給装置32の幅方向(X方向)に延びるように、本体80に固定されている。スライダ298は、ガイドレール296にスライド可能に取り付けられており、電磁モータ(図11参照)299の作動により、任意の位置にスライドする。また、カメラ290は、下方を向いた状態でスライダ298に装着されている。
部品引渡し装置86は、図3に示すように、部品保持ヘッド移動装置300と部品保持ヘッド302と2台のシャトル装置304とを含む。
部品保持ヘッド移動装置300は、X方向移動装置310とY方向移動装置312とZ方向移動装置314とを含む。Y方向移動装置312は、X方向に延びるように、部品供給ユニット82の上方に配設されたYスライダ316を有しており、Yスライダ316は、電磁モータ(図11参照)319の駆動により、Y方向の任意の位置に移動する。X方向移動装置310は、Yスライダ316の側面に配設されたXスライダ320を有しており、Xスライダ320は、電磁モータ(図11参照)321の駆動により、X方向の任意の位置に移動する。Z方向移動装置314は、Xスライダ320の側面に配設されたZスライダ322を有しており、Zスライダ322は、電磁モータ(図11参照)323の駆動により、Z方向の任意の位置に移動する。
部品保持ヘッド302は、図9に示すように、ヘッド本体330と吸着ノズル332とノズル旋回装置334とノズル回転装置335とを含む。ヘッド本体330は、Zスライダ322と一体的に形成されている。吸着ノズル332は、部品を保持するものであり、ホルダ340の下端部に着脱可能に装着されている。ホルダ340は、支持軸344において屈曲可能であり、ノズル旋回装置334の作動により、ホルダ340が上方向に90度屈曲する。これにより、ホルダ340の下端部に装着されている吸着ノズル332は、90度旋回し、旋回位置に位置する。つまり、吸着ノズル332は、ノズル旋回装置334の作動により、非旋回位置と旋回位置との間で旋回する。もちろん、非旋回位置と旋回位置との間の角度で位置決め停止させることも可能である。また、ノズル回転装置335は、吸着ノズル332をそれの軸心周りに回転させる。
また、2台のシャトル装置304の各々は、図3に示すように、部品キャリヤ388と部品キャリヤ移動装置390とを含み、部品供給ユニット82の前方側に横方向に並んで、本体80に固定されている。部品キャリヤ388には、5個の部品受け部材392が、横方向に一列に並んだ状態で装着されており、各部品受け部材392に、部品が載置される。
なお、ばら部品供給装置32は、種々の部品を供給することが可能であり、部品受け部材392は、部品の形状に応じて種々のものが用意されている。ここでは、ばら部品供給装置32により供給される電子回路部品として、図10に示すように、リードを有するリード部品410に対応する部品受け部材392について説明する。リード部品410は、ブロック状の部品本体412と、部品本体412の底面から突出する2本のリード414とから構成されている。
また、部品受け部材392には、リード部品410に応じた形状の部品受容凹部416が形成されている。部品受容凹部416は、段付き形状の凹部であり、部品受け部材392の上面に開口する本体部受容凹部418と、その本体部受容凹部418の底面に開口するリード受容凹部420とから構成されている。そして、リード部品410は、リード414が下方を向く姿勢で、部品受容凹部416の内部に挿入される。これにより、リード414がリード受容凹部420に挿入されるとともに、部品本体412が本体部受容凹部418に挿入された状態で、リード部品410が部品受容凹部416の内部に載置される。
また、部品キャリヤ移動装置390は、図3に示すように、板状の長手部材であり、前後方向に延びるように、部品供給ユニット82の前方側に配設されている。部品キャリヤ移動装置390の上面には、部品キャリヤ388が前後方向にスライド可能に配設されており、電磁モータ(図11参照)430の駆動により、前後方向の任意の位置にスライドする。なお、部品キャリヤ388が、部品供給ユニット82に接近する方向にスライドした際には、部品保持ヘッド移動装置300による部品保持ヘッド302の移動範囲内に位置する部品受取位置までスライドする。一方、部品キャリヤ388が、部品供給ユニット82から離れる方向にスライドした際には、作業ヘッド移動装置64による作業ヘッド60,62の移動範囲内に位置する部品供給位置までスライドする。
また、制御装置34は、図11に示すように、統括制御装置450と、複数の個別制御装置(図では1つのみ図示されている)452と、画像処理装置454とを含む。統括制御装置450は、コンピュータを主体として構成されたものであり、基材搬送保持装置22,部品装着装置24,撮像装置26,撮像装置28,部品供給装置30,ばら部品供給装置32に接続されている。これにより、統括制御装置450は、基材搬送保持装置22,部品装着装置24,撮像装置26,撮像装置28,部品供給装置30,ばら部品供給装置32を統括して制御する。複数の個別制御装置452は、コンピュータを主体として構成されたものであり、基材搬送保持装置22,部品装着装置24,撮像装置26,撮像装置28,部品供給装置30,ばら部品供給装置32に対応して設けられている(図では、ばら部品供給装置32に対応する個別制御装置452のみが図示されている)。
ばら部品供給装置32の個別制御装置452は、部品散在装置90,部品戻し装置92,カメラ移動装置292,部品保持ヘッド移動装置300,部品保持ヘッド302,シャトル装置304に接続されている。これにより、ばら部品供給装置32の個別制御装置452は、部品散在装置90,部品戻し装置92,カメラ移動装置292,部品保持ヘッド移動装置300,部品保持ヘッド302,シャトル装置304を制御する。また、画像処理装置454は、撮像装置84に接続されており、撮像装置84により撮像された撮像データを処理する。その画像処理装置454は、ばら部品供給装置32の個別制御装置452に接続されている。これにより、ばら部品供給装置32の個別制御装置452は、撮像装置84により撮像された撮像データを取得する。
また、ばら部品供給装置32は記憶装置458を有している。その記憶装置458は、個別制御装置452に接続されており、個別制御装置452からの指令に従って、各種情報を記憶する。さらに、個別制御装置452は、表示パネル460にも接続されている。表示パネル460は、図1に示すように、ばら部品供給装置32の端面に配設されており、個別制御装置452からの指令に従って、任意の画面を表示する。
部品実装機10は、上述した構成によって、基材搬送保持装置22に保持された回路基材12に対して部品の装着作業が行われる。具体的には、回路基材12が、作業位置まで搬送され、その位置において、クランプ装置52によって固定的に保持される。次に、撮像装置26が、回路基材12の上方に移動し、回路基材12を撮像する。これにより、回路基材12の保持位置の誤差に関する情報が得られる。また、部品供給装置30若しくは、ばら部品供給装置32は、所定の供給位置において、部品を供給する。なお、ばら部品供給装置32による部品の供給に関しては、後で詳しく説明する。そして、作業ヘッド60,62の何れかが、部品の供給位置の上方に移動し、吸着ノズル66によって部品を保持する。続いて、部品を保持した作業ヘッド60,62が、撮像装置28の上方に移動し、撮像装置28によって、吸着ノズル66に保持された部品が撮像される。これにより、部品の保持位置の誤差に関する情報が得られる。そして、部品を保持した作業ヘッド60,62が、回路基材12の上方に移動し、保持している部品を、回路基材12の保持位置の誤差,部品の保持位置の誤差等を補正し、回路基材12上に装着する。
なお、ばら部品供給装置32では、リード部品410が、作業者によって部品供給器88の投入口97から投入され、その投入されたリード部品410が、部品供給ユニット82,部品引渡し装置86の作動により、部品キャリヤ388の部品受け部材392に載置された状態で供給される。
詳しくは、作業者は、部品供給器88の上面の投入口97から、リード部品410を投入する。この際、部品支持部材150は、部品支持部材移動装置152の作動により、部品供給器88の下方に移動しており、格納状態とされている(図6参照)。なお、部品支持部材150が格納状態とされている際に、部品支持部材150の前方側の端部に配設された部品収容容器180は、部品供給器88の前方に位置しており、部品収容容器180の開口を上方に向けた姿勢(収容姿勢)とされている。
部品供給器88の投入口97から投入されたリード部品410は、部品供給器88の傾斜板104の上に落下し、傾斜板104の前方側の下端まで転がり落ちる。この際、傾斜板104の前方側の下端まで転がり落ちたリード部品410は、傾斜板104の前方側の下端と、コンベア装置106の後方側の下端との間に山積される。そして、コンベア装置106が作動されることで、コンベア装置106のコンベアベルト112が図6での反時計回りに周回する。これにより、傾斜板104とコンベアベルト112との間に山積されたリード部品410が、コンベアベルト112によって斜め上方に向かって搬送される。
そして、コンベアベルト112によって搬送されたリード部品410は、コンベア装置106の前方側の上端から傾斜板126の上に落下する。その傾斜板126の上に落下したリード部品410は、傾斜板126の上を後方に向かって転がり落ち、傾斜板128の上に落下する。その傾斜板128の上に落下したリード部品410は前方に向かって転がり落ち、部品供給器88の前方側の排出口98から排出される。
これにより、部品供給器88の排出口98から排出されたリード部品410は、部品収容容器180の内部に収容される。そして、部品供給器88から所定量のリード部品410が排出されると、つまり、コンベア装置106が一定量作動すると、コンベア装置106が停止する。次に、部品支持部材150が、部品支持部材移動装置152の作動により、格納状態から前方に向かって移動する。
そして、部品支持部材150が格納状態から所定量、前方に向かって移動したタイミングで、部品戻し装置92の容器搖動装置181が作動し、部品収容容器180が搖動する。これにより、部品収容容器180の姿勢が、開口を上方に向けた姿勢(収容姿勢)から、開口をステージ156に向けた姿勢(戻し姿勢)に勢いよく変化する。この際、部品収容容器180に収容されたリード部品410が、ステージ156に向かって勢いよく放出される。これにより、部品収容容器180からステージ156の上にリード部品410が散在される。
なお、部品支持部材150のステージ156の上にリード部品410が散在されると、図12に示すように、リード部品410は、概ね3つの姿勢でステージ156の上に散在される。具体的には、第1の姿勢として、リード414の延び出す面が側方を向き、その2本のリード414が概して水平方向に並んだ状態の姿勢で、リード部品410は散在される。また、第2の姿勢として、リード414の延び出す面が側方を向き、その2本のリード414が概して鉛直方向に並んだ状態の姿勢で、リード部品410は、散在される。また、第3の姿勢として、2個以上のリード部品410が重なった姿勢で、リード部品410は散在される。なお、リード部品410を散在される姿勢によって区別する際に、第1の姿勢のリード部品410a、第2の姿勢のリード部品410b、第3の姿勢のリード部品410cと記載する。
リード部品410が、上述したようにステージ156の上に散在されると、撮像装置84のカメラ290が、カメラ移動装置292の作動により、部品支持部材150の上方に移動する。そして、ステージ156の上に散在されているリード部品410が、カメラ290により撮像される。なお、カメラ290の視野角、つまり、撮像範囲はステージ156より広いため、ステージ156の全体、つまり、ステージ156の上に散在されている全てのリード部品410が、一度の撮像により撮像される。そして、カメラ290により撮像された撮像データに基づいて、ピックアップの対象となるリード部品(以下、「ピックアップ対象部品」と略す場合がある)が、パターンマッチングによって特定される。
具体的には、個別制御装置452が、カメラ290による複数のリード部品410の撮像データに基づいて、それらリード部品410の外形線(アウトライン)を特定する。この際、個別制御装置452は、撮像データを構成する複数のピクセル(画素)の明度に基づいてリード部品410の外形線を特定する。詳しくは、明度の閾値として、リード部品410の明度とステージ156の明度との間の値が設定されている。そして、個別制御装置452は、撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度が閾値を超えているか否かを判断し、閾値を超えている明度のピクセルと、閾値を超えていない明度のピクセルとの境界線を、リード部品410の外形線として特定する。このように、個別制御装置452が、リード部品410の外形線を特定することで、リード部品410の上面の形状、つまり、リード部品410の上方からの視点における形状を演算する。なお、明度とは、色の明るさを示す数値であり、明度の数値が大きいほど明るい色となり、白色に近い色となる。一方、明度の数値が小さいほど暗い色となり、黒色に近い色となる。また、例えば、隣り合うピクセルの明度の差が大きいほどコントラストが高くなり、隣り合うピクセルの境界が明確となる。一方、隣り合うピクセルの明度の差が小さいほどコントラストが低くなり、隣り合うピクセルの境界が不明確となる。
また、個別制御装置452には、図13に示すように、第1の姿勢の場合のリード部品410aの外形線に応じた形状の画像データ(以下、「第1姿勢部品画像データ」と記載する)が記憶されている。そして、個別制御装置452が、撮像データに基づいて演算した複数のリード部品410の上面の形状(以下、「撮像部品形状」と記載する)と、第1姿勢部品画像データに基づくリード部品410の形状(以下、「第1記憶部品形状」と記載する)とが一致するか否かを判断する。そして、個別制御装置452は、撮像した複数のリード部品のうちから、撮像部品形状と第1記憶部品形状とが一致すると判断した場合に、その撮像部品形状に応じたリード部品410を、ピックアップ対象部品として認定する。
つまり、個別制御装置452は、第1の姿勢のリード部品410aをピックアップ対象部品として認定するが、第2の姿勢のリード部品410bおよび、第3の姿勢のリード部品410cをピックアップ対象部品として認定しない。これは、第2の姿勢のリード部品410bでは、上方を向く面の面積が小さいため、リード部品410bを吸着ノズル332により適切に保持できないためである。また、第3の姿勢のリード部品410cでは、リード部品410cの上面が水平でない等の理由により、リード部品410を吸着ノズル332により適切に保持できないためである。
そして、個別制御装置452が、ピックアップ対象部品として認定されたリード部品410の位置情報を撮像データに基づいて演算する。次に、演算された複数のピックアップ対象部品の位置情報に基づいて、個別制御装置452によって選択されたピックアップ対象部品の上方に、部品保持ヘッド302が、部品保持ヘッド移動装置300の作動により移動し、吸着ノズル332によって、そのピックアップ対象部品が吸着保持される。なお、吸着ノズル332によってピックアップ対象部品が吸着保持される際に、吸着ノズル332は、非旋回位置に位置している。
次に、リード部品410が吸着ノズル332によって保持された後に、部品保持ヘッド302が部品キャリヤ388の上方に移動する。この際、部品キャリヤ388は、部品キャリヤ移動装置390の作動により、部品受取位置に移動している。また、部品保持ヘッド302が部品キャリヤ388の上方に移動する際に、吸着ノズル332は、旋回位置に旋回される。なお、旋回位置の吸着ノズル332に保持されたリード部品410のリード414が、鉛直方向での下方を向くように、吸着ノズル332は、ノズル回転装置335の作動により、旋回する。
部品保持ヘッド302が部品キャリヤ388の上方に移動すると、リード414が鉛直方向での下方を向いた状態のリード部品410が、部品受け部材392の部品受容凹部416内に挿入される。これにより、リード部品410は、図10に示すように、リード414を鉛直方向での下方に向けた状態で、部品受け部材392に載置される。
そして、リード部品410が部品受け部材392に載置されると、部品キャリヤ388は、部品キャリヤ移動装置390の作動により、部品供給位置に移動する。部品供給位置に移動した部品キャリヤ388は、作業ヘッド60,62の移動範囲に位置しているため、ばら部品供給装置32では、この位置においてリード部品410が部品実装機10に供給される。このように、ばら部品供給装置32では、リード414が下方を向き、リード414が接続された底面と対向する上面が上方を向いた状態で、リード部品410が供給される。このため、作業ヘッド60,62の吸着ノズル66は、適切にリード部品410を保持することができる。
このように、ばら部品供給装置32では、ステージ156の上に散在されているリード部品410の撮像データに基づいてリード部品410の外形線が特定されて、リード部品410の上面の形状、つまり、撮像部品形状が演算される。この際、撮像部品形状と、個別制御装置452に記憶されている第1記憶部品形状とが一致するか否かが判断され、第1記憶部品形状と一致する撮像部品形状のリード部品410がピックアップ対象部品として特定される。そして、特定されたリード部品410が部品保持ヘッド302により保持され、部品キャリヤ388を通じて部品実装機10の作業ヘッド60,62に供給される。
ただし、ステージ156の色とリード部品410の色とが近似している場合には、ピックアップ対象部品を適切に特定できない場合がある。具体的には、図12に示すように、ステージ156が概して黒色であり、リード部品410が概して白色であれば、リード部品410の外形線は明確であるため、適切にピックアップ対象部品を特定することができる。一方で、図14に示すように、ステージ156が概して黒色であり、リード部品410も概して黒色である場合には、リード部品410の外形線は不明確であるため、適切にピックアップ対象部品を特定することができない。
このため、ばら部品供給装置32では、色の異なるステージが複数用意されており、任意の色のステージを部品支持部材150に装着することができる。詳しくは、ステージ156は、上述したように、部品支持部材150に着脱可能である。また、ばら部品供給装置32では、部品の支持面が黒色のステージ156aと、部品の支持面が白色のステージ156bとの2種類のステージが用意されている。このため、ばら部品供給装置32による供給予定のリード部品410が白色である場合には、図12に示すように、部品支持部材150に黒色のステージ156aが装着される。一方、ばら部品供給装置32による供給予定のリード部品410が黒色である場合には、図15に示すように、部品支持部材150に白色のステージ156bが装着される。これにより、背景色(ステージ156の色)と対象物の色(リード部品410の色)との差が大きくなることで、リード部品410の外形線が明確となり、適切にピックアップ対象部品を特定することが可能となる。
しかしながら、リード部品410の色が黒色や白色である場合には、作業者が黒色のステージ156aと白色のステージ156bとの何れを選択するのかは明らかであるが、リード部品410の色が灰色などの黒色と白色との中間色であれば、作業者によって選択されるステージの色が異なる場合がある。このような場合には、撮像データにバラツキが生じ、ピックアップ対象部品を特定する精度が作業者毎に変わる虞がある。また、ステージ156の色等に応じて露光時間を調整する必要もあるが、露光時間の調整も作業者毎に異なる場合があり、このような場合にも、撮像データにバラツキが生じ、ピックアップ対象部品を特定する精度が作業者毎に変わる虞がある。
また、ステージの色を変更しなくても、リード部品410の撮像データを画像処理すれば、リード部品410の外形線を明確にすることも可能であるため、ステージ156の交換だけでなく、撮像データの画像処理も考慮すべきである。このようなことに鑑みて、個別制御装置452にはプログラム(図11参照)500が記憶されており、そのプログラム500の処理により、ステージの色,撮像時の露光時間,画像処理の有無などが自動で設定される。以下に、プログラム500による処理を、図16~図18に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、作業者は、部品実装機10において部品の装着作業が実行される前に、プログラム500による処理の下準備として、黒色のステージ156aと白色のステージ156bとの何れかを部品支持部材150に装着しておく。なお。部品支持部材150に装着されたステージ156に、作業者は何も載置しない。そして、プログラム500が実行されることで、図16に示すメインルーチンにおいて、ステージ156の撮像処理が実行される(S100)。この撮像処理では、カメラ290がカメラ移動装置292の作動によりステージ156の上方に移動し、部品が載置されていない状態のステージがカメラ290によって撮像される。そして、撮像データに基づくステージの画像、つまり、部品が載置されていない状態のステージの画像が、図19に示すように、表示パネル460に表示される。
その画像には、中央付近に概して正方形の第1枠510と、その第1枠510の上方に第2枠512とが表示される。第1枠510は、対象となる部品、つまり、リード部品410の撮像箇所を示す枠であり、第2枠512は、ステージ156の撮像箇所を示す枠である。このため、第1枠510の内部にリード部品410の部品本体412が表示されるように、作業者がリード部品410をひとつだけステージ156の上に載置する。また、第2枠512に相当するステージ156の上の部分に、作業者は何も載置しない。このように、作業者がリード部品410をひとつだけステージ156の上に載置した後に、カメラ290によりステージ156が撮像され、撮像データに基づくステージの画像が、図20に示すように、表示パネル460に表示される。この画像では、第1枠510の内部にリード部品410の部品本体412が表示され、第2枠512の内部にステージ156が表示される。そして、そのひとつのリード部品410が載置されたステージ156の撮像データが、分析対象の撮像データとして設定される。これにより、S100の処理、つまり、ステージ156の撮像処理が完了する。なお、S100の処理では、撮像時の露光時間が40000μmsecとされている。
次に、個別制御装置452が、図20に示す画像の撮像データに基づいてステージの色を判別する(S102)。詳しくは、個別制御装置452は、分析対象の撮像データに含まれる全てのピクセルのうちの、第2枠512の内部に相当するピクセルを抽出する。そして、個別制御装置452は、抽出したピクセルの色相を特定することで、ステージの色を判別する。この際、ステージの色が黒色である場合(S104:黒色)に、黒ステージ判別処理実行サブルーチンが実行される(S106)。
黒ステージ判別処理実行サブルーチンでは、図17に示すように、個別制御装置452が、リード部品410の部品本体412の明度と、ステージ156の明度との差(以下、「明度差」と記載する)を演算する(S200)。詳しくは、個別制御装置452は、分析対象の撮像データに含まれる全てのピクセルのうちの、第1枠510の内部に相当するピクセルを抽出し、抽出したピクセルの明度を特定する。これにより、リード部品410の部品本体412の明度が特定される。また、個別制御装置452は、撮像データに含まれる全てのピクセルのうちの、第2枠512の内部に相当するピクセルを抽出し、抽出したピクセルの明度を特定する。これにより、ステージ156の明度が特定される。そして、個別制御装置452は、特定されたリード部品410の部品本体412の明度と、特定されたステージ156の明度との差を演算することで、明度差を演算する。
次に、個別制御装置452は、演算された明度差が10以上であるか否かを判断する(S202)。この際、明度差が10以上である場合(S202:YES)に、個別制御装置452は、演算された明度差が31以上、かつ110未満であるか否かを判断する(S204)。そして、演算された明度差が31以上、かつ110未満である場合(S204:YES)に、黒ステージ判別処理実行サブルーチンが終了し、図16に示すメインルーチンに戻る。続いて、メインルーチンにおいて、個別制御装置452は、リード部品410の外形線を特定する際に用いられる明度の閾値(以下、「明度閾値」と記載する)を演算する(S108)。詳しくは、S200の処理の際に特定されたリード部品410の部品本体412の明度と、ステージ156の明度との中央値が、明度閾値として演算される。つまり、例えば、リード部品410の部品本体412の明度が100であり、ステージ156の明度が70である場合に、明度閾値(85=(100+70)/2)が演算される。
続いて、個別制御装置452は、分析対象の撮像データを、S108で演算された明度閾値を用いて分析する(S110)。詳しくは、個別制御装置452は、分析対象の撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度が、明度閾値を超えているか否かを判断し、明度閾値を超えている明度のピクセルと、閾値を超えていない明度のピクセルとの境界線を、リード部品410の外形線として特定する。この際、リード部品410の外形線を適切に特定できた場合(S112:YES)に、個別制御装置452は、上記処理により特定されたステージの色,露光時間,明度閾値などを撮像時の情報(以下、「撮像情報」と記載する)として、対象の部品、つまり、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する(S114)。つまり、上記処理においてステージの色は黒色であり、露光時間は40000μmsecであり、明度閾値はS108の処理で演算された数値であるため、個別制御装置452は、それらを示す情報を撮像情報として、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する。そして、プログラム500による処理が終了する。なお、リード部品410の外形線を適切に特定できない場合(S112:NO)には、表示パネル460にエラー画面が表示される(S116)。
また、図17に示す黒ステージ判別処理実行サブルーチンのS204において、演算された明度差が31以上、かつ110未満でない場合(S204:NO)に、個別制御装置452は、演算された明度差が110以上であるか否かを判断する(S206)。この際、演算された明度差が110以上である場合(S206:YES)には、分析対象として設定された撮像データの画像にハレーションが生じている虞がある。このため、演算された明度差が110以上である場合(S206:YES)に、個別制御装置452は、露光時間を25000μmsecに変更して(S208)、再度撮像処理を実行する(S210)。つまり、図20に示すように、ひとつのリード部品410が載置されたステージ156を、露光時間25000μmsecでカメラ290により再撮像する。そして、露光時間25000μmsecで撮像された撮像データが、分析対象の撮像データとして再設定される。これにより、黒ステージ判別処理実行サブルーチンが終了し、図16に示すメインルーチンに戻る。
続いて、メインルーチンにおいて、個別制御装置452は、リード部品410の外形線を特定する際に用いられる明度閾値を演算する(S108)。つまり、個別制御装置452は、S210の処理で再撮像された撮像データに基づいてリード部品410の部品本体412の明度とステージ156の明度とを特定し、その特定されたリード部品410の部品本体412の明度とステージ156の明度との中央値を、明度閾値として演算する。
続いて、個別制御装置452は、S210の処理で再撮像された撮像データを、S108で演算された明度閾値を用いて分析する(S110)。つまり、個別制御装置452は、再撮像された撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度が、明度閾値を超えているか否かを判断し、明度閾値を超えている明度のピクセルと、閾値を超えていない明度のピクセルとの境界線を、リード部品410の外形線として特定する。この際、リード部品410の外形線を適切に特定できた場合(S112:YES)に、個別制御装置452は、上記処理により特定されたステージの色,露光時間,明度閾値などを撮像情報として、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する(S114)。つまり、上記処理においてステージの色は黒色であり、露光時間は25000μmsecであり、明度閾値はS108の処理で演算された数値であるため、個別制御装置452は、それらを示す情報を撮像情報として、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する。そして、プログラム500による処理が終了する。なお、リード部品410の外形線を適切に特定できない場合(S112:NO)には、表示パネル460にエラー画面が表示される(S116)。
また、図17に示す黒ステージ判別処理実行サブルーチンのS206において、演算された明度差が110以上でない場合(S206:NO)に、個別制御装置452は、背景カット処理を実行する(S212)。つまり、明度差が10以上であり(S202:YES)、明度差が31以上、かつ110未満でなく(S204:NO)、明度差が110以上でない場合(S206:NO)に、個別制御装置452は、背景カット処理を実行する(S212)。このため、明度差が10より大きく、かつ31未満である場合に、背景カット処理が実行される。
背景カット処理は、撮像データにおける対象となる部品、つまり、リード部品410を明確にするための画像処理であり、S100の処理で設定された分析対象の撮像データを構成する複数のピクセルの明度の差を大きくする処理である。具体的には、例えば、S200の処理において、リード部品410の部品本体412の明度が100であり、ステージ156の明度が80であると特定された場合には、明度差が20と演算される。このようにリード部品410の部品本体412の明度とステージ156の明度との差が20である場合には、明度差が大きくないため、リード部品410の外形線を認定し難い虞がある。そこで、撮像データを構成する複数のピクセルの明度の差を大きくする。
撮像データを構成する複数のピクセルの明度の差を大きくする手法としては、例えば、撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度を所定の倍数、例えば、5倍にする。この際、撮像データを構成する1のピクセルの明度が80であり、その1のピクセルの隣のピクセルの明度が81である場合には、撮像データにおいて隣り合う2個のピクセルの明度差は1である。そして、背景カット処理として撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度を5倍にすると、1のピクセルの明度は400(=80×5)となり、その1のピクセルの隣のピクセルの明度は405(=81×5)となる。このように、背景カット処理を行うと、背景カット処理が実行された撮像データでは、隣り合う2個のピクセルの明度差は5となる。このように、隣り合う2個のピクセルの明度差を大きくすることで、個別制御装置452が、撮像データにおけるステージ156とリード部品410との境界線、つまり、リード部品410の外形線をより容易に識別することができる。
また、撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度を所定の倍数にする手法と異なる手法も採用することができる。具体的には、撮像データを構成する複数のピクセルの明度のスケール(目盛り)を所定倍数、例えば、5倍にする。つまり、明度は、RGBカラーモデルにおいて0~255の266個の数値で表すことができ、この際の明度のスケールは1である。そこで、背景カット処理として、明度のスケールが5となるように、撮像データの明度を変更する。このように背景カット処理において明度のスケールを5とすると、背景カット処理が行われていない撮像データにおいて、隣り合う2個のピクセルの明度差が1である場合であっても、背景カット処理が行われた撮像データでは、隣り合う2個のピクセルの明度差が5となる。このように、背景カット処理として、撮像データを構成する複数のピクセルの明度のスケールを所定倍数にすることでも、隣り合う2個のピクセルの明度差を大きくすることが可能となり、撮像データにおけるリード部品410の外形線を明確にすることができる。
上述した手法で背景カット処理が実行されると(S212)、背景カット処理が行われた撮像データが、分析対象の撮像データとして再設定される。これにより、黒ステージ判別処理実行サブルーチンが終了し、図16に示すメインルーチンに戻る。続いて、メインルーチンにおいて、個別制御装置452は、リード部品410の外形線を特定する際に用いられる明度閾値を演算する(S108)。つまり、個別制御装置452は、S212において背景カット処理が行われた撮像データに基づいてリード部品410の部品本体412の明度とステージ156の明度とを特定し、その特定されたリード部品410の部品本体412の明度とステージ156の明度との中央値を、明度閾値として演算する。
続いて、個別制御装置452は、S212において背景カット処理が行われた撮像データを、S108で演算された明度閾値を用いて分析する(S110)。つまり、個別制御装置452は、背景カット処理が行われた撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度が、明度閾値を超えているか否かを判断し、明度閾値を超えている明度のピクセルと、閾値を超えていない明度のピクセルとの境界線を、リード部品410の外形線として特定する。この際、リード部品410の外形線を適切に特定できた場合(S112:YES)に、個別制御装置452は、上記処理により特定されたステージの色,露光時間,明度閾値,背景カット処理の実行などを撮像情報として、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する(S114)。つまり、上記処理においてステージの色は黒色であり、露光時間は40000μmsecであり、明度閾値はS108の処理で演算された数値であり、背景カット処理が行われているため、個別制御装置452は、それらを示す情報を撮像情報として、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する。そして、プログラム500による処理が終了する。なお、リード部品410の外形線を適切に特定できない場合(S112:NO)には、表示パネル460にエラー画面が表示される(S116)。
また、図17に示す黒ステージ判別処理実行サブルーチンのS202において、演算された明度差が10以上でない場合(S202:NO)、つまり、明度差が10未満である場合に、個別制御装置452は、ステージ交換画面(図示省略)の表示指示を表示パネル460に出力する。これにより、ステージ交換画面が表示パネル460に表示される(S214)。このステージ交換画面には、黒色のステージの代わりに白色のステージを部品支持部材150に装着する旨のコメントが表示される。これは、黒色のステージの明度と、そのステージに載置されたリード部品の部品本体の明度との差が非常に小さいことから、個別制御装置452が部品の識別ができないと想定したためである。そして、作業者がステージ交換画面を閲覧して、ステージの交換を完了すると(S216:YES)、S100からの処理が再度実行される。
また、図16に示すメインルーチンのS104において、ステージの色が白色である場合(S104:白色)に、白ステージ判別処理実行サブルーチンが実行される(S118)。
白ステージ判別処理実行サブルーチンでは、図18に示すように、個別制御装置452は、露光時間を25000μmsecに変更して(S300)、再度撮像処理を実行する(S302)。これは、白色のステージ156bが部品支持部材150に装着されている場合に、リード部品410の背景色が白色となり、S100で分析対象として設定された撮像データの画像にハレーションが生じている虞があるためである。このため、図20に示すように、ひとつのリード部品410が載置されたステージ156を、露光時間25000μmsecでカメラ290により再撮像する。そして、露光時間25000μmsecで撮像された撮像データが、分析対象の撮像データとして再設定される。
次に、個別制御装置452が、S302の処理で再撮像された撮像データに基づいて、リード部品410の部品本体412の明度と、ステージ156の明度との明度差を演算する(S304)。つまり、個別制御装置452は、再設定された撮像データに含まれる全てのピクセルのうちの、第1枠510の内部に相当するピクセルを抽出し、抽出したピクセルの明度を、リード部品410の部品本体412の明度として特定する。また、個別制御装置452は、撮像データに含まれる全てのピクセルのうちの、第2枠512の内部に相当するピクセルを抽出し、抽出したピクセルの明度を、ステージ156の明度として特定する。そして、個別制御装置452は、特定したリード部品410の部品本体412の明度と、特定されたステージ156の明度との差を演算することで、明度差を演算する。
続いて、個別制御装置452は、演算された明度差が50以上であるか否かを判断する(S306)。そして、演算された明度差が50以上である場合(S306:YES)に、白ステージ判別処理実行サブルーチンが終了し、図16に示すメインルーチンに戻る。次に、メインルーチンにおいて、個別制御装置452は、リード部品410の外形線を特定する際に用いられる明度閾値を演算する(S108)。つまり、個別制御装置452は、S302の処理で再撮像された撮像データに基づいてリード部品410の部品本体412の明度とステージ156の明度とを特定し、その特定されたリード部品410の部品本体412の明度とステージ156の明度との中央値を、明度閾値として演算する。
続いて、個別制御装置452は、S302の処理で再撮像された撮像データを、S108の処理で演算された明度閾値を用いて分析する(S110)。つまり、個別制御装置452は、再撮像された撮像データを構成する複数のピクセルの各々の明度が、明度閾値を超えているか否かを判断し、明度閾値を超えている明度のピクセルと、閾値を超えていない明度のピクセルとの境界線を、リード部品410の外形線として特定する。この際、リード部品410の外形線を適切に特定できた場合(S112:YES)に、個別制御装置452は、上記処理により特定されたステージの色,露光時間,明度閾値などを撮像情報として、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する(S114)。つまり、上記処理においてステージの色は白色であり、露光時間は25000μmsecであり、明度閾値はS108の処理で演算された数値であるため、個別制御装置452は、それらを示す情報を撮像情報として、リード部品410の種類を示す情報と関連付けて記憶装置458に記憶する。そして、プログラム500による処理が終了する。なお、リード部品410の外形線を適切に特定できない場合(S112:NO)には、表示パネル460にエラー画面が表示される(S116)。
また、図18に示す白ステージ判別処理実行サブルーチンのS306において、演算された明度差が50以上でない場合(S306:NO)、つまり、明度差が50未満である場合に、個別制御装置452は、ステージ交換画面(図示省略)の表示指示を表示パネル460に出力する。これにより、ステージ交換画面が表示パネル460に表示される(S308)。このステージ交換画面には、白色のステージの代わりに黒色のステージを部品支持部材150に装着する旨のコメントが表示される。これは、白色のステージの明度と、そのステージに載置されたリード部品の部品本体の明度との差が非常に小さいためである。そして、作業者がステージ交換画面を閲覧して、ステージの交換を完了すると(S310:YES)、S100からの処理が再度実行される。
このように、プログラム500の処理が実行されることで、ステージに載置される部品の種類毎に、ステージの色,露光時間,対象の部品の外形線を特定する際に用いられる明度閾値が撮像情報として記憶装置458に記憶される。そして、ばら部品供給装置32による部品の供給作業前及び供給作業時に、供給予定の部品の種類に応じた撮像情報が読み出されて、読み出された撮像情報に応じた条件で供給作業が実行される。つまり、ばら部品供給装置32による供給作業の実行前に、撮像情報に含まれるステージの色に応じたステージが作業者により部品支持部材150に装着される。また、ばら部品供給装置32による供給作業の実行時に、撮像情報に含まれる露光時間で、ステージ156に散在された部品がカメラ290により撮像される。そして、その撮像データに基づいて部品の外形線が特定される際に、撮像情報に含まれる明度閾値が用いられる。これにより、作業者により設定される露光時間のバラツキ,部品支持部材150に作業者により装着されるステージの色のバラツキを防止することが可能となり、ピックアップ対象部品を特定する精度のバラツキを抑制することができる。また、部品の種類,ステージの色に応じて、対象の部品の外形線を特定する際に用いられる明度閾値が設定されるため、対象の部品の外形線を適切に特定することができる。
また、撮像情報には背景カット処理の実行の有無も含まれる。背景カット処理は、上述したように、分析対象の撮像データの明度に基づいて行われる画像処理であり、ステージに載置された部品を撮像するための撮像条件、例えば、背景色の変更(ステージの交換),露光時間等を変更する処理ではない。このため、背景カット処理を行うことで、ステージの交換,露光時間の変更などを行うことなく、撮像対象の部品の外形線を適切に特定することが可能となる。
また、ステージ156は、ステージの一例である。リード部品410は、部品の一例である。個別制御装置452は、画像処理装置の一例である。表示パネル460は、報知装置の一例である。また、S100の処理を実行する工程は、撮像データ取得工程の一例である。S100の処理を実行する工程は、撮像データ取得工程の一例である。S110の処理を実行する工程は、識別工程の一例である。S212の処理を実行する工程は、画像処理工程の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、ステージに載置された部品の撮像データの明度に基づいて背景カット処理が実行されている。つまり、ステージに載置された部品の撮像データにおける部品の明度とステージの明度とに基づいて背景カット処理が実行されている。一方で、ステージに載置された部品の撮像データにおける部品の明度のみに基づいて背景カット処理が実行されてもよい。つまり、例えば、撮像データにおける部品の明度のみを所定倍数、例えば5倍にしてもよい。このように、部品の明度のみを、例えば5倍にすることで、背景、つまり、ステージと部品との境界線が明確となり、部品の外形線を適切に特定することができる。
また、上記実施例では、背景カット処理として、撮像データにおいて隣り合うピクセルの明度差を大きくすることで、撮像データにおいて部品が明確にされているが、背景、つまり、ステージをぼかす処理,透明にする処理,部品と異なる色に変更する処理を行うことで、撮像データにおいて部品が明確にされてもよい。つまり、撮像データでの部品の明度を基準として、その基準となる明度と異なるピクセルの明度を部品の明度と極端に異なる明度に変更してもよい。このように、部品の明度を基準として、つまり、部品の明度に基づいて画像処理を行うことでも、撮像データにおける部品を明確にすることが可能となる。
また、上記実施例では、ステージに載置された部品の撮像データにおいて、部品の明度とステージの明度との差が小さい場合に、ステージ交換画面が表示パネル460に表示されているが、S110の処理において部品の外形線を適切に特定することができない場合に、ステージ交換画面が表示パネル460に表示されてもよい。つまり、例えば、背景カット処理が行われた撮像データに基づいて、部品の外形線を適切に特定することができない場合に、ステージ交換画面が表示パネル460に表示されてもよい。これにより、背景カット処理が行われた撮像データにおいても部品を明確にできない場合に、ステージを交換することで、撮像データにおいて部品を明確にすることが可能となる。
また、上記実施例では、個別制御装置452と表示パネル460とは互いに独立した装置であり、個別制御装置452が表示パネル460に表示指示を出力することで、表示パネル460がステージ交換画面を表示している。一方で、個別制御装置452が表示パネルを備えている場合には、個別制御装置452が表示パネルに表示指示を出力することで、表示パネルにステージ交換画面を表示してもよい。
また、上記実施例では、ステージ交換画面を表示パネル460に表示することで、ステージの交換を作業者に報知しているが、他の方法、例えば、ステージの交換を音声により報知する方法,警告ランプを点灯させる方法などで、ステージの交換を作業者に報知してもよい。
また、上記実施例では、ステージに載置された部品の撮像データに基づいて、部品の外形線、つまり、部品の姿勢と、部品の位置とが演算されているが、部品の種類,部品の色などが演算されてもよい。
また、上記実施例では、部品の明度とステージの明度との差が所定の範囲内である場合に背景カット処理が行われているが、他の条件が成立した場合に背景カット処理が行われてもよい。例えば、撮像データに基づいて部品の外形線を適切に特定することができなかった場合に、背景カット処理が行われてもよい。また、条件の成立等に関わらず、ステージに載置された部品がカメラ290により撮像される毎に、背景カット処理が行われてもよい。
また、上記実施例では、ステージ上でのリード部品410を識別する方法に本発明が適用されているが、ステージ上での種々の種類の部品を識別する方法に本発明が適用されてもよい。具体的には、例えば、ステージ上での太陽電池の構成部品,パワーモジュールの構成部品,リードを有さない電子回路部品等を識別する方法に、本発明が適用されてもよい。
また、上記実施例では、画像処理装置454は、ばら部品供給装置32の個別制御装置452に接続されているが、統括制御装置450を含むいずれかの制御装置に接続していれば良い。あるいは統括制御装置以外の別の制御装置に無線通信で接続されていても良い。あるいは、画像処理装置454が、それらいずれかの制御装置の一部であっても良い。