以下、好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、一実施形態におけるジョイントブーツ30が装着された等速ジョイント10の断面図である。等速ジョイント10は、第1伝達軸11と第2伝達軸16との連結部分で角度を変化させながら回転力を等速で伝達させるものであり、自動車の駆動軸(ドライブシャフト)や推進軸(プロペラシャフト)等に使用される。
等速ジョイント10は、連結部分が伸縮可能なトリポートタイプである。等速ジョイント10の第1伝達軸11の先端には、筒状のアウターケース12が設けられている。アウターケース12の内周面には、軸方向に沿って形成される3本の案内溝13が周方向に等間隔に配置される。アウターケース12の外周面は、案内溝13の外周側を形成してアウターケース12の軸心を中心とした円柱面状の凸面14と、凸面14を周方向に繋いで軸心側(径方向内側)へ凹む凹面15と、を備えている。
第2伝達軸16の先端にはトリポート19が設けられる。トリポート19は、ローラ17をもつ3本のトラニオン18が第2伝達軸16から突出して構成される。アウターケース12の案内溝13内をローラ17が転動するように、トリポート19をアウターケース12に嵌め込むことで、第1伝達軸11と第2伝達軸16とが連結される。
この等速ジョイント10の連結部分にはジョイントブーツ30が装着される。ジョイントブーツ30は、等速ジョイント10の連結部分の潤滑に必要なグリスを内部に封じ込めると共に、連結部分への水や泥等の異物の浸入を防止するためのものである。ジョイントブーツ30は、弾性体により、具体的には熱可塑性樹脂(例えばポリエステルやポリウレタン等であり、熱可塑性エラストマを含む)により一体成形されている。
ジョイントブーツ30は、第2伝達軸16が挿入される小径筒部31と、アウターケース12が挿入される大径筒部32と、小径筒部31から大径筒部32へ向かって延びる筒状の蛇腹部33と、蛇腹部33と大径筒部32とを連結する筒状の連結部40と、を備えている。大径筒部32の外径は小径筒部31の外径よりも大きい。小径筒部31と大径筒部32とは、それぞれバンド20により外周側から締め付けられ、第2伝達軸16とアウターケース12とにそれぞれ固定される。
図2は、大径筒部32の軸心Cを境にしたジョイントブーツ30の片側断面図である。蛇腹部33は、山部と谷部とが反復して形成される部位であり、軸心Cに垂直な断面が円環状に形成されている。蛇腹部33は、軸心C方向に伸縮可能であり、小径筒部31から離れるに従って山部および谷部がそれぞれ拡径するように形成されている。この蛇腹部33により形成される内部空間が主にグリスの封入空間となる。
小径筒部31は、略円筒状の部位であり、外周面にはバンド20が嵌まる締結溝31aが設けられている。この締結溝31aの内側には、小径筒部31の内周面と第2伝達軸16との間をシールするための複数(本実施形態では2本)の環状のシールリップ31bが全周に亘って連続して形成されている。
同様に、大径筒部32の外周面には、バンド20が嵌まる締結溝32aが設けられている。この締結溝32aの内側には、大径筒部32の内周面とアウターケース12の外周面との間をシールするための複数(本実施形態では3本)の環状のシールリップ32bが全周に亘って連続して形成されている。
図3は、図2の矢印III方向から見たジョイントブーツ30の底面図である。図3のII-II線は図2の断面図の切断線である。大径筒部32は、外形が円形状に形成されている。大径筒部32の内周面は、アウターケース12の外周面の凸面14及び凹面15に対応した凹凸形状に形成されており、アウターケース12の外周面に密着可能、且つ、アウターケース12に対して相対回転不能に形成されている。
大径筒部32は、内周面35aが凸面14に沿って形成される3つの円筒部35と、内周面36aが凹面15に沿って形成される3つの凸部36と、円筒部35の小径筒部31側の端部から軸心C側へ張り出す3つの当接部32cと、を備えている。当接部32cは、大径筒部32に挿入されたアウターケース12の先端が接触する部位であり、円筒部35から略垂直に軸心C側へ立ち上がる。なお、内周面35a,36aは、軸心Cを含む断面においてシールリップ32bを除き、軸心Cと平行に形成されている。
円筒部35は、軸心Cを中心とした円筒の一部であって、大径筒部32の周の一部をなす。円筒部35は、軸心Cに垂直な断面において、外周面および内周面35aの両方が軸心Cを中心とした円弧状であり、厚さ(径方向寸法)が周方向の全長に亘って略一定である。
凸部36は、円筒部35を周方向に連結する部位であり、円筒部35の内周面35aに対し径方向内側に内周面36aが膨らむ。凸部36は、軸心Cに垂直な断面において、軸心Cを中心とする円弧状の外周面から内周面36aまでの径方向寸法が、周方向中央に向かうにつれて次第に大きくなっている。この凸部36の径方向寸法が最大となる箇所(内周面36aの頂点)は、軸心Cを中心とした放射線上に位置する。
凸部36には、小径筒部31とは反対側の端面に開口する肉抜き穴36cが形成されている。この肉抜き穴36cの体積が大きい程、凸部36を軽量化できる。更に肉抜き穴36cによって、ジョイントブーツ30の成形時に凸部36全体の冷却速度を均一化したり凸部36の収縮量を均一化したりして凸部36を精度良く成形できる。
肉抜き穴36cにより凸部36は、凸部36の外周面を形成する外壁部37と、外壁部37に対し径方向に離れて凸部36の内周面36aを形成する内壁部38と、を備える。外壁部37は、円筒部35を周方向に延長する部位であり、外壁部37及び円筒部35により軸心Cを中心とした円筒が形成される。
軸心Cに垂直な断面のうち、シールリップ32bが無い位置の内周面36a及び締結溝32aと交わる断面において、外壁部37の厚さと内壁部38の厚さとが略同一であり、外壁部37及び内壁部38の厚さは、円筒部35の厚さと略同一である。これにより、大径筒部32の成形時の収縮量を各部で均一化でき、大径筒部32の成形性を向上できる。
肉抜き穴36cには、外壁部37と内壁部38とを連結する複数のリブ39が配置される。これにより、肉抜き穴36cが形成された凸部36の剛性を確保できるので、バンド20で締め付けられた凸部36とアウターケース12の凹面15との間の面圧を確保できる。その結果、凸部36と凹面15との間のシール性を向上できる。
図2に示すように、連結部40は、蛇腹部33の最も大径筒部32側の谷部33aと大径筒部32とを連結する筒状の部位である。そのため、連結部40のうち谷部33aとの連結部分は、軸心Cを中心とした円環状に形成される。一方、連結部40のうち大径筒部32との連結部分は、軸心Cを中心とした円弧状の当接部32cの先端と、その先端よりも軸心C側へ突出した凸部36の内周面36aとによる凹凸に沿って形成される。
図1及び図2に加えて図4を参照しながら説明する。図4は、図2のIV-IV線におけるジョイントブーツ30の断面図である。この軸心Cに垂直な断面において、連結部40は、軸心Cを中心とした円弧状に外周面および内周面が形成される円弧状部41と、円弧状部41に対し軸心C側に外周面および内周面が凹んで円弧状部41を周方向に繋ぐ凹部45と、凹部45の外周面から突出する突起48と、を備えている。なお、円弧状部41及び凹部45は、ジョイントブーツ30の成形時の収縮量を周方向で均一化するため、厚さ(径方向寸法)が周方向に略一定に形成されている。
円弧状部41は、当接部32cの軸心C側の先端に連なる部位である。円弧状部41は、当接部32cの先端から垂直に立ち上がる平行面部42と、平行面部42の小径筒部31側の端部と谷部33aとを繋ぐ傾斜面部43と、を備えている。平行面部42は、内周面および外周面が軸心Cと平行に形成され、即ち内半径および外半径D1(図4参照)が一定である。傾斜面部43は、内周面および外周面が谷部33aに近づくにつれて軸心C側に傾斜し、即ち内半径及び外半径が谷部33aに近づくにつれて縮径する。
凹部45は、凸部36の内壁部38を小径筒部31側へ延長した部位であり、等間隔に周方向の3か所に形成されている。凹部45の内周面は、凸部36の内周面36aを小径筒部31側へ延長して軸心Cと平行な平行内面46と、平行内面46の小径筒部31側の端部に連なって平行内面46から軸心C側へ張り出す張出部47と、を備えている。なお、凹部45の外周面は、凹部45の内周面に沿って同様に形成されている。
突起48は、後述のブロー成形時に凹部45を膨らみ難くするための部位である。突起48は、基端(軸心C側の端部)から先端(径方向外側の端部)へ向かうにつれて厚さ(軸方向寸法)が次第に小さくなる。これにより、突起48の成形時に突起48を脱型し易くできる。
突起48の基端は、凹部45の平行内面46と張出部47との境界B1よりも大径筒部32側に位置する。突起48の先端は、円弧状部41の平行面部42の軸方向中央よりも小径筒部31側に位置する。特に本実施形態では、平行面部42と傾斜面部43との境界B2に突起48の先端の角部が位置する。
突起48は、凹部45内の周方向全体に延びて形成されている。軸心Cから突起48の先端までの外半径D2は、円弧状部41の平行面部42の外半径D1と同一である。即ち、軸心C方向視において、突起48の先端と平行面部42の外周面とで、軸心Cを中心とした円が形成される。
次に図5を参照してジョイントブーツ30の製造方法および突起48の機能について説明する。図5は、ジョイントブーツ30のプリフォーム50及び金型60の断面図である。ジョイントブーツ30は、まず射出成形によってプリフォーム50を成形した後、そのプリフォーム50にブロー成形を施すことで製造される。
プリフォーム50は、小径筒部31と、大径筒部32と、連結部40と、連結部40と小径筒部31とを連結するテーパ部51と、を備えている。テーパ部51は、ブロー成形によって蛇腹部33へと塑性変形する筒状の部位であって、小径筒部31から連結部40へ向かってテーパ状に拡径される。
更に、プリフォーム50は、大径筒部32とは反対側の小径筒部31の軸方向の端面に、小径筒部31を閉塞する閉塞部52が接続されている。プリフォーム50は、小径筒部31とは反対側の大径筒部32の軸方向の端面に、円環状の薄肉部53を介して円環状の環状部54が連結されている。環状部54の厚さ(径方向寸法)は、大径筒部32の厚さの最小部分(円筒部35の締結溝32aが設けられた部分)よりも大きい。薄肉部53の厚さ(径方向寸法)は、大径筒部32の厚さの最小部分および環状部54の厚さよりも小さい。
射出成形では、プリフォーム50の外周側を成形する外型と、プリフォーム50の内周側を成形する中子型との間のキャビティに熱可塑性樹脂を充填し、熱可塑性樹脂を硬化させることで、プリフォーム50を成形する。成形されたプリフォーム50の小径筒部31、大径筒部32及び連結部40は、最終的な製品形状(ジョイントブーツ30)に成形されている。そのため、図4に示すジョイントブーツ30の断面図は、プリフォーム50の断面図でもある。
図4に示すように、軸心C方向視において、外型は、軸心Cを通る仮想直線56の両側へ(軸心Cの垂直方向へ)2つに型割りされる。凹部45がアンダーカット形状とならないように、仮想直線56は、3つの凹部45のうち1の凹部45の周方向の中央と軸心Cとを繋ぐ仮想の線分と垂直に設定されている。なお、図4紙面上側の外型の一部は、仮想直線56を越えて左右両側の凹部45の全体を形成することで、アンダーカット形状を形成しないようにしている。この外型から脱型されたプリフォーム50の外周面には、仮想直線56に沿ったパーティングラインが形成され、最終的な製品形状でもパーティングラインが残っていることがある。
ここで、図6(a)に示すように、連結部40の凹部45から突出する突起48aが凹部45の周方向の中央のみに設けられた変形例のプリフォーム(ジョイントブーツ)では、仮想直線56から離れるにつれて一部の突起48aが外側へ広がり、アンダーカット形状ができてしまう。この場合、プリフォームの脱型時に突起48aが脱型の妨げになってしまうため、外型にスライドコアなどを別途設ける必要がある。
これに対し、図4に示すように、本実施形態のプリフォーム50(ジョイントブーツ30)の突起48は、凹部45内の周方向全体に延びて形成されているので、仮想直線56から離れるにつれて突起48が外側へ広がることはなく、突起48によりアンダーカット形状ができない。よって、本実施形態ではプリフォーム50の脱型時に突起48が脱型の妨げになることを抑制できる。更に、突起48の厚さ(軸心C方向の寸法)が先端へ向かって小さくなり、抜き勾配を形成しているので、突起48を脱型し易くできる。
プリフォーム50の脱型後は、テーパ部51を塑性変形させ易いように加熱してから、図5に示す金型60を用いてブロー成形を行う。金型60は、プリフォーム50を支持する支持体61と、支持体61の外周側を覆う外型67と、を備えている。
支持体61は、プリフォーム50の環状部54の軸心C方向の端面が全周に亘って密着する円板状の台部62と、台部62の外周縁から立ち上がって環状部54の径方向への移動を規制する円環状の壁部63と、台部62の中央から軸方向に突出する軸64と、軸64の先端に配置された円柱状の先端部65と、を備えている。
先端部65には、プリフォーム50の小径筒部31及び閉塞部52が被さる。なお、支持体61は、ブロー成形前の加熱時にも用いられる。具体的に、プリフォーム50が支持された支持体61を回転装置66で回転させながらヒータでテーパ部51を加熱する。この加熱後、支持体61でプリフォーム50を支持したまま、外型67を型締して外型67でプリフォーム50を覆う。
外型67は蛇腹部33(図2参照)を成形する金型であり、プリフォーム50を成形する外型と同様に2つに分割される。外型67の内面は、蛇腹部33を成形する蛇腹成形面68と、蛇腹成形面68の支持体61側に連なる連結密着面69と、を備える。蛇腹成形面68は、型締時にテーパ部51の外周側を囲む。
連結密着面69は、連結部40の円弧状部41の外周面と同一形状に全周に亘って形成されている。即ち、型締時に連結密着面69は、連結部40の円弧状部41(平行面部42及び傾斜面部43)と密着するが、連結部40の凹部45との間に隙間70が形成される。また、連結密着面69は、平行面部42に沿って軸心Cと平行な平行密着面69aと、傾斜面部43に沿って軸心Cに対し傾斜する傾斜密着面69bと、を備える。
ここで、凹部45に密着するように連結密着面69の周方向の一部に凸部分を設けた場合、テーパ部51の加熱時に回転装置66で支持体61及びプリフォーム50を回転させた後、型締時に連結密着面69の凸部分と凹部45とを合わせる作業が必要になってしまう。これに対し、本実施形態では、連結密着面69には凸部分がないので、型締時に凸部分と凹部45とを合わせる作業を不要にできる。
金型60を用いたブロー成形では、外型67を型締し、支持体61の台部62と環状部54との間を気密にした状態で、台部62を厚さ方向に貫通する穴62aからプリフォーム50の内側へガスを噴射する。これにより、テーパ部51が径方向の外側へ膨らみ、外型67により蛇腹部33(図2参照)が形成される。金型60からの脱型後には、薄肉部53を全周に亘って切断して環状部54を大径筒部32から分離し、同様に閉塞部52を小径筒部31から分離することで、ジョイントブーツ30が得られる。
このブロー成形時、隙間70により凹部45が連結密着面69へ向かって膨らむことがある。凹部45が膨らむと、ジョイントブーツ30の外観が悪化したり、凹部45近傍の厚さが部分的に減少してジョイントブーツ30の耐久性が低下したりするおそれがある。
しかし、本実施形態では、凹部45から突出する突起48の先端が連結密着面69に接触するように突起48の寸法が設定されている。そのため、凹部45と連結密着面69との間に隙間70ができても、ブロー成形時に突起48が突っ張り棒として機能するので、凹部45の膨らみを抑制できる。よって、凹部45の膨らみに起因したジョイントブーツ30の外観の悪化や耐久性の低下を抑制できる。
蛇腹成形面68と連結密着面69の傾斜密着面69bとの境界B3は、蛇腹部33の最も大径筒部32側の谷部33aを形成する部分である。型締時には境界B3よりも支持体61側へテーパ部51の一部が延び、凹部45とテーパ部51との角部が傾斜密着面69bに接触する。これにより、ブロー成形時に凹部45とテーパ部51との角部の近傍が蛇腹成形面68側へ膨らむことを抑制できる。
また、ブロー成形時には、凹部45とテーパ部51との角部の内側に位置する境界B1(図2参照)よりも小径筒部31側の張出部47が、蛇腹部33の成形に伴って膨らむ(伸長変形する)。一方、境界B1よりも大径筒部32側の平行内面46は、ブロー成形時に殆ど塑性変形しない。このような境界B1よりも大径筒部32側に突起48の基端が位置するので、突起48を設けた部分が塑性変形し難くなる等、突起48を設けたことに起因してブロー成形による蛇腹部33の成形に悪影響が出ることを抑制できる。
突起48の先端は、円弧状部41の平行面部42の軸方向中央よりも小径筒部31側に位置し、連結密着面69の平行密着面69aの軸方向中央よりも小径筒部31側に接触する。これにより、ブロー成形時に膨らむテーパ部51(蛇腹部33)へ突起48を近づけることができる。
なお、ブロー成形前にテーパ部51を加熱して軟化させるとき、凹部45を含む連結部40も加熱されて軟化しないように遮熱板などを用いている。しかし、テーパ部51からの熱伝導などによってテーパ部51に近い程に連結部40が軟化し易いため、ブロー成形時、テーパ部51に近い程に凹部45が膨らみ易くなる。本実施形態では、テーパ部51へ突起48を近づけ、膨らみ易い位置の凹部45に突起48を配置しているので、突起48によって凹部45を更に膨らみ難くできる。
また、突起48の先端は、平行面部42(平行密着面69a)と傾斜面部43(傾斜密着面69b)との境界B2(図2参照)よりも大径筒部32側に位置することが好ましい。即ち、突起48の先端を傾斜密着面69bに接触しないようにすることが好ましい。
傾斜密着面69bに突起48の先端が接触する場合、ブロー成形時に凹部45を膨らませようとする径方向の荷重によって、突起48の先端が傾斜密着面69bに沿って大径筒部32側へ滑り、突起48が座屈してしまう可能性がある。そうすると、ブロー成形時、突起48による突っ張り棒としての機能が発揮され難くなり、凹部45が膨らみ易くなるおそれがある。これに対し、突起48の先端を傾斜密着面69bに接触させないことで、突起48を座屈し難くでき、突起48によって凹部45をより膨らみ難くできる。
これらの結果、突起48の先端が平行面部42(平行密着面69a)と傾斜面部43(傾斜密着面69b)との境界B2に近い程、突起48によって凹部45の膨らみを抑制する効果が向上する。特に本実施形態では、突起48の先端の角部が平行面部42と傾斜面部43との境界B2に位置するので、突起48によって凹部45をより一層膨らみ難くできる。
また、突起48は、凹部45内の周方向全体に延びて形成され、その突起48の基端の周方向全体が凹部45の外周面に接続されているので、突起48の剛性を向上できる。これにより、ブロー成形時に突起48を座屈し難くでき、突起48によって凹部45をより膨らみ難くできる。
突起48の厚さ(軸心C方向の寸法)は、凹部45の厚さ(径方向寸法)の0.5~1.2倍であることが好ましい。突起48の厚さが凹部45の厚さの0.5倍未満である場合、ブロー成形時に突起48が座屈し易くなるおそれがある。また、突起48の厚さが凹部45の厚さの1.2倍より大きい場合、プリフォーム50の成形時における突起48の収縮量をコントロールし難くなり、ブロー成形時に突起48の先端を平行密着面69aに接触させ難くなるおそれがある。
これに対し、突起48の厚さを凹部45の厚さの0.5~1.2倍とすることで、ブロー成形時に突起48を座屈し難くできると共に、突起48の収縮量をコントロールし易くして突起48の先端を平行密着面69aに接触させ易くできる。これらの結果、ブロー成形時に突起48によって凹部45をより膨らみ難くできる。
連結部40には、同一形状の複数の凹部45が周方向に間隔を空けて配置され、凹部45ごとに同一形状の突起48がそれぞれ設けられている。これにより、ブロー成形時の凹部45の膨らみ難さや、凹部45近傍のジョイントブーツ30の剛性などを周方向で均一化できる。その結果、連結部40の周方向の一部が低剛性となって亀裂などの起点となることを抑制でき、ジョイントブーツ30の耐久性を向上できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、小径筒部31や大径筒部32、蛇腹部33、アウターケース12等の各部形状や各部寸法を適宜変更しても良い。凸部36及び凹部45が等間隔に周方向の3か所に形成される場合に限らず、凸部36及び凹部45の数や配置を適宜変更しても良い。また、シールリップ31b,32bの数を適宜変更しても良い。
上記形態では、ジョイントブーツ30が取り付けられる等速ジョイント10がトリポートタイプである場合を説明したが、これに限られない。第1伝達軸11と第2伝達軸16との連結部分で伸縮するトリポートタイプ以外の摺動式の等速ジョイントにジョイントブーツ30を取り付けても良く、連結部分で伸縮しない固定式の等速ジョイントにジョイントブーツ30を取り付けても良い。
上記形態では、突起48が凹部45内の周方向全体に延びて形成される場合を説明したが、これに限られない。凹部45の外周面のうち少なくとも周方向の中央から突起が突出すれば、ブロー成形時に凹部45を突起によって膨らみ難くできる。例えば、図6(a)に示すように、凹部45の外周面のうち周方向の中央のみから突起48aを突出させても良い。この場合、プリフォームの成形時における突起48aの収縮を殆ど考慮しなくて良くできるので、突起48aを有するジョイントブーツの製品形状をばらつき難くできる。
また、突起48の一部を切り欠いて、図6(b)に示すように、凹部45内の周方向に部分的に突起48bを設けても良い。この場合、突起48bは、プリフォームを成形する金型の型割り位置を示す仮想直線56から離れた部分と、凹部45の外周面との間を切り欠くことで、突起48bによりアンダーカット形状が形成されず、突起48bを脱型し易くできる。
更に、特に図示しないが、突起48aを軸心C方向に延ばしても良い。また、周方向に延びた突起48,48bと、軸心C方向に延びた突起とを組み合わせて十字状の突起を形成しても良い。また、凹部45内に複数の突起を配置しても良い。複数の凹部45にそれぞれ配置される突起の形状を異ならせても良い。