JP7737406B2 - 電子部品包装用カバーテープおよび包装体 - Google Patents

電子部品包装用カバーテープおよび包装体

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Description

本開示は、電子部品包装用カバーテープおよびそれを用いた包装体に関する。
近年、IC、抵抗、トランジスタ、ダイオード、コンデンサ、圧電素子レジスタ等の電子部品は、テーピング包装され、表面実装に供せられる。テーピング包装においては、電子部品を収納する収納部を複数有するキャリアテープに電子部品を収納した後に、キャリアテープをカバーテープでヒートシールし、電子部品を保管および搬送するための包装体を得る。電子部品の実装時には、カバーテープをキャリアテープから剥離し、電子部品を自動的に取り出して基板に表面実装する。なお、カバーテープはトップテープとも称される。
テーピング包装体は未開封の状態で、カバーテープの上から、カバーテープ越しに収納物である電子部品を目視又は機械で確認することが行われている。そのため、カバーテープには優れた視認性が必要とされており、視認性の指標として、ヘーズ値や全光線透過率に着目した電子部品包装用カバーテープが種々提案されている(例えば、特許文献1、および2)。
特開2003-155090号公報 特開2005-096852号公報
しかしながら、近年では、収納物である電子部品が小型化しており、さらにこのような小型の電子部品の向き等まで目視又は機械により確認する必要が求められる場合がある。
このような場合は、上述したような視認性の指標としてのヘーズ値や全光線透過率が良好な電子部品包装用カバーテープを用いても十分ではない場合があった。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電子部品の視認性に優れた電子部品包装用カバーテープを提供することを目的とする。
本開示の一実施形態は、基材層と、上記基材層の一方の面側に配置されたヒートシール層と、上記基材層と上記ヒートシール層との間に配置された中間層と、を有する電子部品包装用カバーテープであって、上記電子部品包装用カバーテープの上記ヒートシール層側から観察した画像から算出される空隙面積率が、10%以下である、電子部品包装用カバーテープである。
本開示の一実施形態は、電子部品を収納する複数の収納部を有するキャリアテープと、上記収納部に収納された電子部品と、上記収納部を覆うように配置された、上述の電子部品包装用カバーテープと、を備える、包装体である。
本開示は、電子部品の視認性に優れた電子部品包装用カバーテープを提供することができるという効果を奏する。
本開示の電子部品包装用カバーテープを例示する概略断面図である。 本開示の包装体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示の電子部品包装用カバーテープを例示する概略断面図である。 実施例2および比較例1のカバーテープの、ヒートシール層側から観察した実態顕微鏡画像および二値化像である。 本開示の電子部品包装用カバーテープの中間層とヒートシール層との界面の部分拡大図である。 従来の電子部品包装用カバーテープの中間層とヒートシール層との界面の部分拡大図である。 従来のカバーテープを使用した包装体の収納部をカバーテープ越しに撮影した写真の端部である。
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。ただし、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、下記に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表わされる場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」、あるいは「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上、あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方、あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。また、本明細書において、ある部材の面に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「面側に」または「面に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上、あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方、あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。
以下、本開示の電子部品包装用カバーテープおよび包装体について、詳細に説明する。
なお、本明細書において、「電子部品包装用カバーテープ」を単に「カバーテープ」と称する場合がある。
A.電子部品包装用カバーテープ
本実施形態の電子部品包装用カバーテープは、基材層と、上記基材層の一方の面側に配置されたヒートシール層と、上記基材層と上記ヒートシール層との間に配置された中間層と、を有する電子部品包装用カバーテープであって、上記電子部品包装用カバーテープの上記ヒートシール層側から観察した画像から算出される空隙面積率が、10%以下である。
本開示のカバーテープについて、図面を参照して説明する。図1は本開示のカバーテープの一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本開示のカバーテープ1は、基材層2と、基材層2の一方の面側に配置されたヒートシール層3と、基材層2とヒートシール層3との間に配置された中間層4とを有する。また、図3に示すように、基材層2のヒートシール層3側の面とは反対の面側に、帯電防止層5が配置されていてもよい。本開示のカバーテープ1は、ヒートシール層3側から観察した画像から得られる空隙面積率が、10%以下である。図1中、画像を取得する際の観察方向をDで示す。
図2(a)、(b)は本開示の電子部品包装用カバーテープを用いた包装体の一例を示す概略平面図および断面図であり、図2(b)は図2(a)のA-A線断面図である。図2(a)、(b)に示すように、包装体10は、電子部品13を収納する複数の収納部12を有するキャリアテープ11と、収納部12に収納された電子部品13と、収納部12を覆うように配置されたカバーテープ1と、を備える。キャリアテープ11にはカバーテープ1がヒートシールされており、カバーテープ1のヒートシール層3の両端に所定の幅でライン状にヒートシール部3hが設けられている。また、包装体10において、キャリアテープ11は、送り穴14を有する。
従来の電子部品包装用カバーテープの製造過程において、中間層を基材層に積層させる方法として、例えば、熱溶融させたフィルム(中間層)の原材料を基材層にTダイ等で押出しして、冷却ロールで中間層を基材層と圧着する方法(押出ラミネート法)が挙げられる。この際、中間層を冷却ロールから剥離させ、基材層に密着性させるために、表面にある程度の粗さ(例えば、算術平均粗さRa≧2.0μm以上)を有する冷却ロールを使用する必要があった。図6に、従来の電子部品包装用カバーテープの中間層24とヒートシール層23との界面の部分拡大図を示す。
本発明者らは、従来の電子部品包装用カバーテープは、その製造工程において、中間層を基材層の一方の面側に形成する際に、表面にある程度の粗さを有する冷却ロールを使用するため、図6に示すように、中間層24のヒートシール層23側の面が粗くなり、中間層24とヒートシール層23との間に空隙Xが存在することを知見した。そして、この空隙が、カバーテープ越しに電子部品を観察した場合に(カバーテープの基材層側から観察した場合に)、白い斑点状に観察されるため、電子部品の視認性を悪化させていることを知見した。図7に、従来のカバーテープを使用した包装体の収納部をカバーテープ越しに撮影した写真の端部を示す。40はキャリアテープ、41は収納部、42は電子部品を示しており、白い斑点が観察されることにより電子部品の視認性が悪化している。
上記白い斑点が生じた場合は、斑点部分の視界が遮られてしまい、機械等を用いた電子部品の視認に極めて悪い影響を与えてしまう。これは、ヘーズが高いものがぼやけて見えるといった悪影響とは異なる種類の問題となる。
また、上記白い斑点の面積や量の多寡は、全光線透過率やヘーズとの多少の相関はあるものの、条件によっては、異なる傾向を示すものとなる。したがって、全光線透過率やヘーズのみの測定では、視認性が良好な電子部品包装用カバーテープを得ることができない。
そこで、本発明者らは、カバーテープのヒートシール層側から観察した画像から算出される空隙面積率に着目したところ、空隙面積率が特定の値以下であれば、電子部品の視認性が良好となることを見出した。
図5に、本開示の電子部品包装用カバーテープの中間層とヒートシール層との界面の部分拡大図を示す。本開示の電子部品包装用カバーテープであれば、ヒートシール層3と中間層4との間の空隙が低減されたものとなる。そのため、カバーテープ越しに電子部品を観察した場合に(カバーテープの基材層側から観察した場合に)、白い斑点による電子部品の視認性悪化を抑制でき、電子部品の視認性が良好となる。
本開示におけるカバーテープは、ヒートシール層側から観察した画像から算出される空隙面積率が10%以下である。本開示において、「空隙面積率」は、以下のように求められる。
カバーテープのヒートシール層側から光学顕微鏡(Nikon ECLIPSE ME600)で観察画像を取得する。次いで、画像解析ソフト(Win ROOF ver 7.4.5 (三谷商事)を用いて画像の二値化を行い、空隙部を選択し、解析面積中における空隙部の総面積の割合(%)を算出する。樹脂は空気(空隙)よりも屈折率が高いため、反射率が高く、非空隙部として処理される。画像取得条件および画像解析条件は、後述の実施例の条件を採用することができる。
本開示におけるカバーテープは、ヒートシール層側から観察した画像から算出される空隙面積率が、好ましくは8.0%以下であり、更に好ましくは7.5%以下であり、5.0%以下が特に好ましい。一方、例えば、1.0%以上であり、2.0%以上であってもよい。
二値化処理した画像中には、通常、複数の空隙部が観察される。空隙部のサイズは、例えば、100μm以下であり、30μm以下であることが好ましい。空隙部のサイズが上記より大きい場合、チップに印字されている文字やチップ電極部の一部に重なると、印字や電極の視認性が悪くなるためである。なお、空隙部のサイズとは、空隙部外周の任意の点を2点結んだ長さが最長となる長さを3回測定した平均をいう。すなわち、上記値以下であれば、より一層、視認性が良好なカバーテープとなる。
空隙部の密度は、例えば、0.1個/100μm平方以下であり、0.01個/100μm平方以下であることが好ましい。上記値以下であれば、より一層、視認性が良好なカバーテープとなる。
空隙面積率が上記範囲であるカバーテープは、後述するように、中間層のヒートシール層側の面の粗さを調整することで得ることができる。具体的には、中間層を形成する際に表面の算術平均粗さRaまたは最大高さ粗さRzが小さい冷却ロールを用い、中間層のヒートシール層側の面の算術平均粗さRaまたは最大高さ粗さRzを小さくすることで、空隙面積率を低減することができる。また、後述するように、ヒートシール層の材料または中間層の材料を選択することによっても、空隙面積率が上記範囲であるカバーテープを得ることができる。
本開示においては、特に、中間層のヒートシール層側の面の粗さを調整する方法が好ましい。冷却ロールの設計を変更することで、比較的容易に空隙面積率を低減することができるからである。
I.ヒートシール層
本開示におけるヒートシール層は、基材層の一方の面側に配置される層である。ヒートシール層は、本開示のカバーテープを用いて包装体を製造する際に、キャリアテープに対してヒートシールすることにより、カバーテープとキャリアテープとが接着される。
(a)材料
ヒートシール層は熱可塑性樹脂を有するものであり、熱可塑性樹脂としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体、アクリル-スチレン共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体のいずれか、あるいは、これらを主成分とする樹脂が挙げられる。
中でも、熱可塑性樹脂としては、軟化点が80℃以下であることが好ましく、特に70℃以下であることが好ましい。軟化点が上記値以下であれば、押出ラミネート法によりヒートシール層を中間層に積層する場合に、樹脂の流動性が高くなるため、ヒートシール層を中間層表面の凹凸に追従させるように積層することができる。従って、空隙の発生を抑制することができる。一方、熱可塑性樹脂の軟化点は30℃以上であってもよく、40℃以上であってもよい。
また、ヒートシール層に用いられるヒートシール材料の軟化点は80℃以下であることが好ましく、特に70℃以下であることが好ましい。一方、ヒートシール材料の軟化点は30℃以上であってもよく、40℃以上であってもよい。
また、熱可塑性樹脂としては、メルトマスフローレート(MFR)が、5g/10分以上であることが好ましく、20g/10分以上であることがより好ましい。MFRが上記の範囲の熱可塑性樹脂であれば、中間層表面の凹凸に流れ込みやすくなるため、ヒートシール層を中間層表面の凹凸に追従させるように積層することができ、空隙の発生を抑制することができる。一方、メルトマスフローレート(MFR)は、120g/10分以下であってもよく、80g/10分以下であってもよい。
なお、本明細書におけるMFRは、JIS K7210:2014により測定した、190℃、荷重2.16kgにおける値をいう。
また、ヒートシール層を形成するヒートシール材料のメルトマスフローレート(MFR)が、5g/10分以上であることが好ましく、20g/10分以上であることがより好ましい。一方、ヒートシール材料のメルトマスフローレート(MFR)は、120g/10分以下であってもよく、80g/10分以下であってもよい。
本開示においては、熱可塑性樹脂として、エチレン-酢酸ビニル共重合体を含むことが好ましい。ヒートシール層がエチレン-酢酸ビニル共重合体を含むことにより、キャリアテープに対するヒートシール性が良好になる。そのため、搬送、保管中等において意図しない剥がれの発生を抑制することができる。
本開示においてエチレン-酢酸ビニル共重合体とは、少なくとも、エチレンモノマー単位と酢酸ビニルモノマー単位とを含む共重合体である。エチレンモノマー単位とは、エチレンモノマー由来の構成単位をいい、酢酸ビニルモノマー単位とは、酢酸ビニルモノマー由来の構成単位をいう。エチレン-酢酸ビニル共重合体中のエチレンの含有量は、特に限定されないが、65質量%以上98質量%以下が好ましい。軟化点を上記範囲に調整することができるためである。エチレン-酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量は、特に限定されないが、2質量%以上35質量%以下が好ましい。軟化点を上記範囲に調整することができるためである。
エチレン-酢酸ビニル共重合体は、エチレンモノマー単位と酢酸ビニルモノマー単位の他に、第三のモノマー単位を含んでもよい。第三のモノマー単位は帯電防止性能を有する官能基を含んでいてもよい。
エチレン-酢酸ビニル共重合体の数平均分子量は、特に限定されないが、50000以上500000以下であることが好ましい。メルトマスフローレート(MFR)を上記範囲に調整することができるためである。
ヒートシール層におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体の含有量は、特に限定されないが50質量%以上90質量%以下にでき、60質量%以上80質量%以下にできる。エチレン-酢酸ビニル共重合体の含有量を増やすとヒートシール性能が向上するが、表面タック力が高くなる傾向がある。
本開示におけるヒートシール層がエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む場合、更にポリエチレン樹脂を含んでいることが好ましい。ポリエチレン樹脂を配合することで、良好なヒートシール性を保ちつつ、表面タック性を低くし、高湿熱環境下に置いた後の劣化を抑制することができる。
ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等の種々のポリエチレンが挙げられるが、分散性の観点から優位であることから、低密度ポリエチレン(LDPE、密度0.910~0.930未満)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、密度0.910~0.925)が好適に用いられる。
また、本開示において、各種ポリエチレンの分類は、旧JIS K6748:1995やJIS K6899-1:2000において定義されたものを指す。ヒートシール層におけるポリエチレンの含有量は、好ましくは10質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、更に好ましくは、20質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
ポリエチレンの含有量を増やすとヒートシール性能が低下するが、表面タック力が低くなる傾向がある。
ヒートシール層には、必要に応じて、例えば、粘着付与剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、分散剤、充填剤、可塑剤、着色剤等の添加剤が含まれていてもよい。
(b)厚さ
ヒートシール層の厚さは、特に限定されず、例えば、1μm以上30μm以下、好ましくは、10μm以上20μm以下とすることができる。上記範囲内であれば、空隙面積率を上記範囲内に調整しやすいために好ましい。また、ヒートシール層の厚さが薄すぎると、シール性に劣る場合があり、また、均一な膜が得られない場合がある。ヒートシール層の厚さが厚すぎると、カバーテープの透明性が低下するおそれがあり、かつ、ヒートシール層単層での応力増加により、中間層の表面粗さ形状に関係なく、タックが悪化(増加)するおそれがある。
(c)表面粗さ
上記のように、空隙面積率が10%以下であるカバーテープは、中間層のヒートシール層側の面の粗さを小さくすることによって得ることができる。しかしながら、中間層のヒートシール層側の面の粗さを小さくする場合、カバーテープのヒートシール層側の表面粗さも小さくなる場合がある。特に、カバーテープのヒートシール層側の表面の算術平均粗さRaが小さすぎると、キャリアテープの収納部に収納された電子部品がカバーテープのヒートシール層側表面に付着し、実装不良が生じる場合がある。従って、実装不良を抑制する観点においては、カバーテープのヒートシール層側の表面の算術平均粗さRaは0.3μm以上であることが好ましく、更に好ましくは0.4μm以上である。
ここで、「中間層のヒートシール層側の面」とは、図1において中間層4のヒートシール層3と接する面Aであり、「カバーテープのヒートシール層側の表面」とは、図1において、ヒートシール層3の中間層4とは反対側の面Bを示すものである。
一方、カバーテープのヒートシール層側の表面の算術平均粗さRaは0.7μm以下であることが好ましく、更に好ましくは0.6μm以下である。ヘーズ値を低減することができるためである。算術平均粗さRaは、JIS B 0601-2001に基づいて、小型表面粗さ測定機 Surftest SJ-210(株式会社ミツトヨ製)を使用し、測定した値である。試験条件及び試験手順としては、後述する実施例に記載の条件を採用することができる。
このように、空隙面積率が10%以下であり、かつ、カバーテープのヒートシール層側の表面の算術平均粗さRaが0.3μm以上0.7μm以下であるカバーテープであれば、良好な視認性を保ちつつ、実装不良を抑制することが可能なカバーテープとなる。
また、本開示におけるカバーテープのヒートシール層側の表面の最大高さ粗さRzは、例えば、2μm以上であり、3μm以上であることが好ましい。一方、最大高さ粗さRzは、例えば10μm以下であり、7μm以下であることが好ましい。
(d)ヒートシール層形成方法
ヒートシール層の形成方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、熱溶融させたフィルムの原材料を中間層にTダイ等で押出して、冷却ロールで急冷固化し、中間層と圧着する方法(押出ラミネート法)が挙げられる。また、予め製造したフィルムを接着剤で中間層に貼り合せる方法も挙げられる。接着剤としては、例えば、ポリエステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、アクリル系接着剤等を用いることができる。
ヒートシール層の形成に使用する冷却ロールの表面粗さは、特に限定されず、算術平均粗さRaが、例えば1.5μm以下であり、1.0μm以下が好ましく、0.7μm以下が更に好ましい。また、算術平均粗さRaは、例えば0.2μm以上であり、0.3μm以上であってもよく、0.4μm以上であってもよい。また、最大高さ粗さRzが、例えば13μm以下であり、10μm以下が好ましく、7μm以下が更に好ましい。また、最大高さ粗さRzは、例えば1.5μm以上であり、2.5μm以上であってもよい。
また、ヒートシール層の他の形成方法としては、例えば、熱可塑性樹脂、帯電防止剤及びその他に添加剤等を溶媒に分散または溶解したヒートシール層用組成物を用い、後述する中間層の基材層とは反対側の面に上記ヒートシール層用組成物を塗布し、乾燥させる方法が挙げられる。上記ヒートシール層用組成物の塗布方法としては、例えば、ロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、コンマコート、バーコート、ワイヤーバーコート、ロッドコ-ト、キスコート、ナイフコート、ダイコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート等の公知の塗布法が挙げられる。
II.中間層
本開示における中間層は、基材層とヒートシール層との間に配置される。中間層により、基材層およびヒートシール層の密着性を向上させることができる。また、中間層により、本開示のカバーテープをキャリアテープにヒートシールする際に、クッション性を向上できるために、より均一にヒートシール層に熱を与えることができる。
本開示においては、中間層のヒートシール層側の面の粗さを調整することで、空隙面積率を上記範囲に調整することができる。
具体的には、中間層のヒートシール層側の面の算術平均粗さRaが、例えば2.0μm以下であり、1.5μm以下が好ましく、0.5μm以下が更に好ましい。上記値以下であれば、空隙面積率を上記範囲に調整することができる。一方、中間層のヒートシール層側の面の算術平均粗さRaが、例えば0.2μm以上であり、0.25μm以上が好ましい。基材との密着性が十分となるためである。
また、中間層のヒートシール層側の面の最大高さ粗さRzが、例えば14.0μm以下であり、10.0μm以下が好ましく、5.0μm以下が更に好ましい。上記値以下であれば、空隙面積率を上記範囲に調整できる。一方、中間層のヒートシール層側の面の最大高さ粗さRzが、例えば、1.5μm以上であり、3.0μm以上が好ましい。基材との密着性が十分となるためである。中間層の粗さは、中間層を形成する際の押出ラミネートに使用する冷却ロールの表面粗さに依存する。そのため、中間層を形成する際の冷却ロールの表面粗さを調整することで、上記空隙面積率を有するカバーテープを得ることができる。
中間層の形成に使用する冷却ロールの表面粗さとしては、算術平均粗さRaが、例えば2.0μm以下であり、1.5μm以下が好ましく、0.5μm以下が更に好ましい。また、算術平均粗さRaは、例えば0.2μm以上であり、0.25μm以上であってもよい。また、最大高さ粗さRzが、例えば14.0μm以下であり、10.0μm以下が好ましく、5.0μm以下が更に好ましい。また、最大高さ粗さRzは、例えば1.0μm以上であり、3.0μm以上であってもよい。
中間層に用いられる樹脂材料としては、基材層およびヒートシール層の材料等に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリウレタン、およびポリエステル等が挙げられる。
また、中間層に用いられる樹脂材料としては、軟化点が70℃以上であることが好ましく、特に90℃以上であることが好ましい。軟化点が上記以上であれば、冷却ロールの凹凸に賦形される前に固まるので、凸凹が少なくなり、ヒートシール層と中間層との間の空隙を低減できるためである。
中間層の厚さは、例えば、5μm以上50μm以下とすることができる。中間層としては、フィルムを用いることができる。この場合、基材層および中間層の積層方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、熱溶融させたフィルムの原材料を基材層にTダイ等で押出して、上記冷却ロールで急冷固化し、基材層と圧着する方法(押出ラミネート法)が挙げられる。これにより、基材層の一方の面側に中間層が形成される。なお、基材層の中間層が配置される側の面には、予め、アンカーコート層が形成されることが好ましい。また、予め製造したフィルムを接着剤で基材層に貼り合せる方法も挙げられる。本開示においては、前者の方法が好ましい。冷却ロールの表面粗さを調整することにより、中間層のヒートシール層側の面の粗さを調整することが容易となるからである。
III.基材層
本開示における基材層は、中間層、ヒートシール層や後述する帯電防止層を支持する層である。基材層としては、保存および搬送時の外力に耐える機械的強度や、製造およびテーピング包装に耐える耐熱性等を有していれば、種々の材料が適用できる。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンが挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート-イソフタレート共重合体、テレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体等が挙げられる。ポリアミドとしては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルが、コスト面および機械的強度が良いため、好ましく用いられる。
また、基材層には、必要に応じて、例えば充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤等の添加剤が含まれていてもよい。基材層は、単層であってもよく、同種または異種の複数層の積層体であってもよい。また、基材層は、延伸フィルムであってもよく、未延伸フィルムであってもよい。中でも、基材層は、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムであってもよい。
基材層の厚さは、例えば、2.5μm以上300μm以下とすることができ、6μm以上100μm以下であってもよく、12μm以上50μm以下であってもよい。基材層の厚さが厚すぎると、テーピング包装時の剛性が強くなりハンドリング性とコスト面でも不利である。また、基材層の厚さが薄すぎると、機械的強度が不足する場合がある。
IV.カバーテープ
(1)ヘーズ値
本開示におけるカバーテープは、上述の各層を積層してなるカバーテープにおけるヘーズ値は、70%以下であることが好ましく、特には60%以下であることが好ましい。
(2)全光線透過率
本開示におけるカバーテープは、上述の各層を積層してなるカバーテープにおける全光線透過率が80%以上であることが好ましく、特には85%以上であることが好ましい。
本開示において、全光線透過率およびヘーズ値は、それぞれ、JIS-K-7361およびJIS-K-7136:2000に準拠して、ヘーズメーターNDH 7000(日本電色工業製)で測定した値である。
このような光学的特性を有するものであれば、より視認性の良いカバーテープとなる。
なお、上述したようにヘーズ値及び全光線透過率のみを視認性の指標として用いても、中間層とヒートシール層との間に存在する空隙に起因する白い斑点の多寡との相関はそれほど大きくないことから、白い斑点に起因する視認性の低下の発生を抑制することができず、優れた視認性を得るカバーテープとすることができない。
(3)幅及び長さ
本開示のカバーテープの幅および長さは、キャリアテープの幅および長さに応じて適宜設定することができる。例えば、カバーテープの幅は1mm以上100mm以下程度であり、5.25mm以上5.5mm以下であってもよい。また、長さは100m以上10000m以下程度である。本開示のカバーテープは、使用前(キャリアテープにヒートシールする前)に、通常、巻かれた状態で保管される。
V.その他構成
(1)帯電防止層
本開示では、基材層の中間層側の面とは反対の面側に、帯電防止層が配置されていることが好ましい。帯電防止層は、基材層の中間層側の面とは反対の面側に配置され、カバーテープが帯電することを防止するための層である。帯電防止層を有することによって、キャリアテープからカバーテープを剥離する際の剥離帯電によりチップの損傷や静電気による実装不良を抑制すること、他の面との接触による静電気の発生を防止すること、静電気が帯電してカバーテープの表面へのゴミやチリ等の付着を防止できる。
帯電防止層は、基材層に帯電防止剤をコーティングすることにより形成できる。帯電防止剤としては、導電性高分子が挙げられ、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。中でも、導電性高分子は、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびポリピロールからなる群から選択される1種以上であることが好ましい。湿度に依存しない十分な帯電防止性および透明性が得られるからである。ポリチオフェンとしては、例えば、PEDOT/PSS(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸)が好ましく用いられる。ポリアニリンとしては、例えば、スルホン化ポリアニリンが好ましく用いられる。上記導電性高分子を含む帯電防止層であれば厚みが薄くとも、低い表面抵抗率を得ることができるために好ましい。帯電防止層の厚みが薄いことで、カバーテープの光の透過率を向上させることができる。また、帯電防止層の厚みが薄いことで、カバーテープの光の吸収率を低くすることができる。そのため、カバーテープの視認性を向上できる。
また、本開示における帯電防止層は、導電性高分子以外の帯電防止剤を含むことにより帯電防止性を発現するものであっても良い。導電性高分子以外の帯電防止剤としては、例えば、高分子型界面活性剤、低分子型界面活性剤等が挙げられる。それぞれ、ノニオン、カチオン、アニオン型があり、この界面活性剤としては、帯電防止性能、塗工性の観点からカチオン型高分子界面活性剤が好ましく、コスト、光学物性、インキ化の観点からはノニオン系低分子型界面活性剤が好ましい。カチオン型高分子界面活性剤としては、高分子型4級アンモニウム塩が好ましい。4級アンモニウム塩のカウンターアニオンは特に限定されず、例えば、ハロゲンイオン、硫化物イオン等が用いられ、アンモニウムの1~3位まではアリール基、アルキル基が入り、特に限定されないが、溶解性の観点から炭素数が6個以下が好ましい。高分子型4級アンモニウム塩の主鎖にはアクリル主鎖が透明性、基材密着性の観点から好ましい。また、帯電防止層は、樹脂を含んでいてもよい。ノニオン系低分子型界面活性剤は特に限定されないが、親油基が10~20の脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル型、エステルエーテル型、アルカノールアミド型、アルキルグリコシド型、アルキルアミン型が好ましい。また、塗膜に光学特性、機械特性を付与するため、特にアクリル系樹脂バインダー、または、その架橋型バインダーを含んでもよい。
帯電防止層の形成方法としては、例えば、帯電防止剤等を溶媒に分散または溶解した帯電防止層用組成物を用い、基材層の中間層側とは反対の面側に上記帯電防止層用組成物を塗布し、乾燥させる方法が挙げられる。上記帯電防止層用組成物の塗布方法としては、例えば、エアドクター、ブレードコート、ナイフコート、ロッドコート、バーコート、ダイレクトロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、スライドコート等の公知の塗布法が挙げられる。
帯電防止層の厚さは、例えば、0.02μm以上3μm以下とすることができる。この程度の厚さの帯電防止層とすることにより、カバーテープに帯電防止性を付与することができる。
(2)接着剤層
更に、基材層と中間層との間、又は中間層とヒートシール層との間に、接着剤層を有していてもよい。接着剤層を形成することで、基材層、中間層又はヒートシール層が接着力に乏しい場合であっても、基材層と中間層との間、又は中間層とヒートシール層との間の密着性を向上できる。接着剤層としては、基材層、中間層、ヒートシール層に用いられる材料に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。接着剤層は、例えば、オレフィン系、アクリル系、イソシアネート系、ウレタン系、エステル系の接着剤等のような接着性の良好な樹脂で形成できる。
また、接着剤の塗布は、特に限定されないが、グラビアコーティング、ロールコーティング等で行うことができる。
接着剤層の厚さは、適宜調整することができるが、例えば、カバーテープに適度な剛性を与えるように、1g/m以上10g/m以下であり、好ましくは、2g/m以上5g/m以下である。1g/m以上であれば、接着強度を均一にすることができる。
VI.製造方法
本開示の電子部品包装用カバーテープを製造する方法は、特に限定されないが、上記中間層を、上記基材層の一方の面側に、表面の算術平均粗さRaが2.0μm以下、好ましくは1.5μm以下の冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成する中間層形成工程を有することが好ましい。
このような中間層形成工程を有することにより、ヒートシール層と中間層との間の空隙を低減することができ、電子部品の視認性に優れた電子部品包装用カバーテープを得ることができる。
1. 中間層形成工程
本工程における押出ラミネート法は、熱溶融させた中間層のフィルムの原材料を基材層にTダイ等で押出しして、冷却ロールで急冷固化し、基材層と圧着する方法である。これにより、基材層の一方の面側に中間層が形成される。なお、基材層の中間層が配置される側の面には、予め、アンカーコート層が形成されることが好ましい。本工程における基材層、中間層については、それぞれ、上記「A.電子部品包装用カバーテープ III.基材層」、上記「A.電子部品包装用カバーテープ II.中間層」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。また、中間層形成用の冷却ロールについては、「A.電子部品包装用カバーテープ II.中間層」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
2.その他工程
本開示の電子部品包装用カバーテープを製造する方法は、通常、ヒートシール層形成工程が含まれる。ヒートシール層形成工程は、熱溶融させたヒートシール層のフィルムの原材料を中間層にTダイ等で押出して、冷却ロールで急冷固化し、中間層と圧着する押出ラミネート法により行うことができる。本工程におけるヒートシール層については、上記「A.電子部品包装用カバーテープ I.ヒートシール層」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
B.包装体
本開示の包装体は、電子部品を収納する複数の収納部を有するキャリアテープと、上記収納部に収納された電子部品と、上記収納部を覆うように配置された、上述のカバーテープと、を備える。
本開示のカバーテープを用いた包装体は、カバーテープ越しに電子部品を目視又は機械で確認する場合において、電子部品の視認性が向上したものとなる。
図2(a)、(b)は本開示の包装体の一例を示す概略平面図および断面図である。なお、図2(a)、(b)については、上記「A.電子部品包装用カバーテープ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
以下、本開示の包装体の各構成について説明する。
1.カバーテープ
本開示におけるカバーテープについては、上記「A.電子部品包装用カバーテープ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
本開示の包装体においては、カバーテープのヒートシール層とキャリアテープとはヒートシール部で接着されている。ヒートシール部は、例えば、カバーテープのヒートシール層がキャリアテープと接する部分の一部に配置することができる。すなわち、ヒートシール層は、ヒートシール部と非ヒートシール部とを有していてもよい。これにより、キャリアテープに対するカバーテープの剥離性を良くすることができる。
2.キャリアテープ
本開示におけるキャリアテープは、電子部品を収納する複数の収納部を有する部材である。
キャリアテープとしては、複数の収納部を有するものであればよく、例えば、エンボスキャリアテープ(エンボステープとも称される。)、パンチキャリアテープ(パンチテープとも称される。)、プレスキャリアテープ(プレステープとも称される。)のいずれも用いることができる。中でも、コスト、成形性、寸法精度等の観点から、エンボスキャリアテープが好ましく用いられる。
キャリアテープの材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ABS樹脂等のプラスチックや、紙等が挙げられる。本開示において紙とは、セルロースを主成分とするものをいい、更に樹脂成分が含まれていてもよい。
キャリアテープの厚さは、キャリアテープの材質や、電子部品の厚さ等に応じて適宜選択される。例えば、キャリアテープの厚さは、30μm以上1500μm以下とすることができる。キャリアテープの厚さが厚すぎると、成形性が悪くなり、キャリアテープの厚さが薄すぎると、強度が不足する場合がある。
キャリアテープは、複数の収納部を有する。収納部は、通常、キャリアテープの長手方向に所定の間隔をおいて配置される。収納部の大きさ、深さ、ピッチ等としては、電子部品の大きさ、厚さ等に応じて適宜調整される。
収納部を有するキャリアテープの形成方法としては、一般的なキャリアテープの成形方法を適用することができ、キャリアテープの種類や材質等に応じて適宜選択される。例えば、プレス成形、真空成形、圧空成形、打抜加工、圧縮加工等が挙げられる。
3.電子部品
本開示の包装体に用いられる電子部品としては、特に限定されず、例えば、IC、抵抗、コンデンサ、インダクタ、トランジスタ、ダイオード、LED(発光ダイオード)、液晶、圧電素子レジスタ、フィルター、水晶発振子、水晶振動子、コネクタ、スイッチ、ボリュウム、リレー等が挙げられる。ICの形式についても、特に限定されない。
4.包装体
本開示の包装体は、電子部品の保管および搬送のために用いられる。電子部品は、包装体の状態で保管および搬送され、実装に供される。実装時には、カバーテープを剥離し、キャリアテープの収納部に収納されている電子部品を取り出し、基板等へ実装される。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本開示をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
基材層として、厚さ23μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(フタムラ化学社製 FE2002、以下PETフィルム)を準備した。PETフィルムの一方の面側に帯電防止コート剤(導電性高分子としてポリー3、4エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含み、硬化剤としてアジリジンを含む、アラコートAS601D/CL910(質量比)=10/1 荒川化学社製 溶液固形分濃度1.5wt%)を塗布することによって、帯電防止層(厚さ0.05μm)を形成した。PETフィルムの帯電防止層が形成された面とは反対の面側に、ウレタン系アンカーコート剤(タケネートA-3075/タケラックA-3210(質量比)=3/1 酢酸エチルで5%希釈)を塗布し(ウェット厚さ1μm)、接着剤層を形成した。
次いで、ポリエチレン樹脂(ノバテックLC600A、日本ポリエチレン社製)を溶融させて、接着剤層の形成されたPETフィルム表面に押出し、算術平均粗さRa0.25μmおよび最大高さ粗さRz3.87μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により、厚さ15μmの中間層を形成した。形成された中間層のPET層側とは反対側の表面の算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRzを表1に示す。次いで、CMPS V8021(三井ダウポリケミカル株式会社製)およびエレストマスターLL-10(花王株式会社製)を150:3の配合比率(重量比)で含むヒートシール材料(軟化点48℃、MFR28g/10分)を溶融させて中間層表面に押出し、算術平均粗さRa0.41μmおよび最大高さ粗さRz2.9μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により、厚さ15μmのヒートシール層(HS層)を形成した。形成されたヒートシール層の中間層側とは反対側の表面の算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRzを表1に示す。これによって、帯電防止層/基材層/接着剤層/中間層/ヒートシール層からなる構成の実施例1のカバーテープを作製した。
なお、算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRzは、JIS B 0601-2001に基づいて、小型表面粗さ測定機 Surftest SJ-210(株式会社ミツトヨ製)を使用し、下記試験条件及び試験手順で測定した値である。
(試験条件)
・規格 JIS B 0601-2001
・曲線:R
・フィルタ:GAUSS
・λc/λs:2.5mm/8μm
・区間数:×5
・測定速度0.5mm/s
・合計5点を測定し、平均値を算出
(中間層のPET層側とは反対側の面の表面粗さの試験手順)
上記のように基材に中間層を積層して得られた積層体を50mm×20mmにカットしサンプルを得る。サンプルの中間層側の面を上に向け、スライドガラス(76×26mm、0.8~1.0mmt)上に平坦になるように3MTM耐熱ポリイミドテープ 7414を用い、サンプル4隅、または4辺にポリイミドテープがスライドガラスからはみ出さないように貼り付けた。小型表面粗さ測定機、及びその走査プローブを、サンプル表面上に対し水平になるように設置した。上記の試験条件で、走査プローブをフィルム表面上で走査させ、粗さ曲線の算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRzの各値を取得した。
(カバーテープのヒートシール層側の表面粗さの試験手順)
上記で得られたカバーテープを50mm×20mmにカットしサンプルを得る。サンプルのヒートシール層側の面を上に向け、スライドガラス(76×26mm,0.8~1.0mmt)上に平坦になるように3MTM耐熱ポリイミドテープ 7414を用い、サンプル4隅、または4辺にポリイミドテープがスライドガラスからはみ出さないように貼り付けた。小型表面粗さ測定機、及びその走査プローブを、サンプル表面上に対し水平になるように設置した。上記の試験条件で、走査プローブをフィルム表面上で走査させ、粗さ曲線の算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRzの各値を取得した。
(実施例2)
中間層を、算術平均粗さRa1.2μmおよび最大高さ粗さRz9.7μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成し、ヒートシール層を、CMPS V8021(三井ダウポリケミカル株式会社製)、スミカセンL705(低密度ポリエチレン樹脂 住友化学株式会社製)およびエレストマスターLL-10(花王株式会社製)を117:33:3の配合比率(重量比)で含むヒートシール材料(軟化点60℃、MFR10g/10分)を用い、算術平均粗さRa0.41μmおよび最大高さ粗さRz2.9μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成した以外は、実施例1と同様の方法で、帯電防止層/基材層/接着剤層/中間層/ヒートシール層からなる構成のカバーテープを作製した。中間層のPET層側とは反対側の表面の算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRzならびにヒートシール層の中間層側とは反対側の表面の算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRzを表1に示す。
(実施例3)
中間層を、算術平均粗さRa1.2μmおよび最大高さ粗さRz9.7μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成し、ヒートシール層を、メルセンMX65D(東ソー社製)からなるヒートシール材料(軟化点69℃、MFR65g/10分)を用い、算術平均粗さRa0.41μmおよび最大高さ粗さRz2.9μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成した以外は、実施例1と同様の方法で、帯電防止層/基材層/接着剤層/中間層/ヒートシール層からなる構成のカバーテープを作製した。
(実施例4)
中間層を、算術平均粗さRa0.2μmおよび最大高さ粗さRz1.22μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成し、ヒートシール層を、CMPS V8021(三井ダウポリケミカル株式会社製)、スミカセンL705(住友化学株式会社製)およびエレストマスターLL-10(花王株式会社製)を117:33:3の配合比率(重量比)で含むヒートシール材料(軟化点60℃、MFR10g/10分)を用い、算術平均粗さRa0.25μmおよび最大高さ粗さRz3.87μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成した以外は、実施例1と同様の方法で、帯電防止層/基材層/接着剤層/中間層/ヒートシール層からなる構成のカバーテープを作製した。
(実施例5)
中間層を、算術平均粗さRa1.2μmおよび最大高さ粗さRz9.7μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成し、ヒートシール層を、エチレン-酢酸ビニル共重合体(製品名:ウルトラセン537、東ソー社製)、低密度ポリエチレン樹脂(製品名:スミカセンL705、住友化学社製)およびテルペン樹脂(製品名:YSレジンPX1250、ヤスハラケミカル社製)を73:20:7の配合比で含むヒートシール材料(軟化点75℃、MFR20g/10分)を用い、算術平均粗さRa0.71μmおよび最大高さ粗さRz6.69μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成した以外は、実施例1と同様の方法で、帯電防止層/基材層/接着剤層/中間層/ヒートシール層からなる構成のカバーテープを作製した。
(比較例1)
中間層を、算術平均粗さRa2.1μmおよび最大高さ粗さRz14.4μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成し、ヒートシール層を、算術平均粗さRa0.41μmおよび最大高さ粗さRz2.9μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成した以外は、実施例1と同様の方法で、帯電防止層/基材層/接着剤層/中間層/ヒートシール層からなる構成のカバーテープを作製した。
(比較例2)
中間層を、算術平均粗さRa2.1μmおよび最大高さ粗さRz14.4μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成し、ヒートシール層を、実施例3と同様のヒートシール材料を用い、算術平均粗さRa0.71μmおよび最大高さ粗さRz6.69μmの表面を有する冷却ロールを用いた押出ラミネート法により形成した以外は、実施例1と同様の方法で、帯電防止層/基材層/接着剤層/中間層/ヒートシール層からなる構成のカバーテープを作製した。
[空隙面積率の測定]
実施例1~5、比較例1~2で製造したカバーテープのヒートシール層側から光学顕微鏡(Nikon ECLIPSE ME600)で観察した画像を下記画像取得条件において取得し、画像解析ソフト(Win ROOF ver 7.4.5 (三谷商事)を用いて下記解析条件で画像の二値化を行い、空隙部を選択し、解析面積中における空隙部の総面積の割合(%)を算出した。結果を表1に示す。
・画像取得条件
光学顕微鏡:Nikon ECLIPSE ME600
倍率:10倍
ソフト:Motic images plus 2.3S
・画像解析
画像解析:Win ROOF ver 7.4.5 (三谷商事)
設定値
明るさ:3
コントラスト:54
閾値:205-256
二値化される割合:14.21%
クロージング回数:3
削除する検出物:面積閾値 5以下
解析面積:346.9μm×484.8μm
実施例2および比較例1のカバーテープの、ヒートシール層側から観察した実態顕微鏡画像および二値化像を図4に示す。
[ヘーズの測定]
実施例1~5、比較例1~2で製造したカバーテープのヘーズ値を、上記「A.電子部品包装用カバーテープ IV.カバーテープ」で記載した方法により測定した。結果を表1に示す。
(包装体サンプルの作製)
下記テーピング条件で包装体サンプルを作製した。電子部品(0402サイズ_チップコンデンサ)500個を紙キャリアテープのキャビティに連続的に配置しながら、紙キャリアテープとカバーテープを、テーピングマシーン NST-35(日東工業)を使用して下記条件でヒートシールしつつ巻き取ることによって、ロール状の包装体サンプルを得た。
(作製条件)
紙キャリアテープ:北越コーポレーション社製 0.31mmt 8mm幅(バージン紙)
紙キャリアテープ送り穴ピッチ:2mm
カバーテープ幅:5.25mm幅
テーピング温度:実施例1、比較例1は150℃、
実施例2、比較例2は170℃
実施例3は170℃
実施例4は170℃
実施例5は180℃
テーピングスピード:3500タクト
テーピングコテサイズ:0.6±0.05mm×2線
テーピングコテ長さ(1タクトでのシール長) 8±1mm
電子部品:0402サイズのチップコンデンサ
[視認性評価]
作製した包装体サンプルについて、カバーテープ越しの電子部品の視認性を、下記評価方法により評価した。結果を表1に示す。
評価方法:充填された電子部品を、10人の検査員がカバーテープ越しに目視確認し、電子部品の認識可否を判定した。全部で50チップ検査し、合格率を算出した。
合格率100%とは、10人の検査員全員が50チップの電子部品の認識ができたことを示す。また、合格率40%とは10人の検査員のうち4人が50チップの電子部品の認識ができたことを示す。
[実装時のチップ異常挙動数の評価]
上記ロール状の包装体サンプルを湿熱保管(40℃、95%RH環境下100時間保管後)した後、カバーテープを、カバーテープはく離装置(W08f インテリジェントフィーダー、FUJI社製)を用いて100mm/秒の速度で剥離した。剥離は、25±3℃、30±5%RHの環境で行い、10秒間で完了した。
剥離時の電子部品の挙動を高速度カメラで観察した。剥離時に、紙キャリアキャビティーからチップが半分以上飛び出した場合(カバーテープに電子部品が貼りついた場合、電子部品が90度回転して立ちあがった場合、紙キャリアテープのキャビティから電子部品が飛び出した場合を含む)を異常挙動として、500チップ中、異常挙動が発生した数を高速度カメラで撮影した映像を見て集計した(実装不良数)。結果を表1に示す。
表1に示すように、空隙面積率が10%以下である実施例1~5のカバーテープは、比較例1および比較例2のカバーテープと比較して視認性が良好であった。ここで、比較例2のカバーテープは、実施例5のカバーテープと算術平均粗さ(Ra)やヘーズ値がほぼ同じであっても、カバーテープ越しに観察した際に、白い斑点が観察されることにより電子部品の視認性が妨げられ、検査適性が悪化することが確認された。また、実施例3は中間層およびヒートシール層の形成に実施例2と同じ冷却ロールを用いているが、実施例3の方がヒートシール層材料のMFRが大きいため、空隙面積率が低く、視認性がより良好となることが確認された。また、実施例1~3、5は、実施例4に対して、実装時のチップ異常挙動発生が抑制された。これは、実施例4のカバーテープのヒートシール層側の表面の算術平均粗さRaが小さいことに起因していると推察される。
すなわち、本開示においては、以下の発明を提供できる。
[1]基材層と、前記基材層の一方の面側に配置されたヒートシール層と、前記基材層と前記ヒートシール層との間に配置された中間層と、を有する電子部品包装用カバーテープであって、前記電子部品包装用カバーテープの前記ヒートシール層側から観察した画像から算出される空隙面積率が、10%以下である、電子部品包装用カバーテープ。
[2]前記電子部品包装用カバーテープの前記ヒートシール層側の表面の算術平均粗さRaが0.3μm以上0.7μm以下である、[1]に記載の電子部品包装用カバーテープ。
[3]前記中間層の前記ヒートシール層側の面の算術平均粗さRaが1.5μm以下である、[1]または[2]に記載の電子部品包装用カバーテープ。
[4]電子部品を収納する複数の収納部を有するキャリアテープと、前記収納部に収納された電子部品と、前記収納部を覆うように配置された、[1]から[3]までのいずれかに記載の電子部品包装用カバーテープと、を備える、包装体。
1 … カバーテープ
2 … 基材層
3 … ヒートシール層
4 … 中間層
5 … 帯電防止層
10 … 包装体
11 … キャリアテープ
12 … 収納部
13 … 電子部品

Claims (4)

  1. 基材層と、
    前記基材層の一方の面側に配置されたヒートシール層と、
    前記基材層と前記ヒートシール層との間に配置された中間層と、
    を有する電子部品包装用カバーテープであって、
    前記電子部品包装用カバーテープの前記ヒートシール層側から下記画像取得条件で光学顕微鏡により取得した画像を用い、下記画像解析により算出される空隙面積率が、1.0%以上10%以下である、電子部品包装用カバーテープ。
    (画像取得条件)
    光学顕微鏡の倍率:10倍
    ソフト:Motic images plus 2.3S
    (画像解析)
    画像解析:Win ROOF ver 7.4.5 (三谷商事)
    設定値
    明るさ:3
    コントラスト:54
    閾値:205-256
    二値化される割合:14.21%
    クロージング回数:3
    削除する検出物:面積閾値 5以下
    解析面積:346.9μm×484.8μm
  2. 前記電子部品包装用カバーテープの前記ヒートシール層側の表面の算術平均粗さRaが0.3μm以上0.7μm以下である、請求項1に記載の電子部品包装用カバーテープ。
  3. 前記中間層の前記ヒートシール層側の面の算術平均粗さRaが1.5μm以下である、請求項1に記載の電子部品包装用カバーテープ。
  4. 電子部品を収納する複数の収納部を有するキャリアテープと、
    前記収納部に収納された電子部品と、
    前記収納部を覆うように配置された、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の電子部品包装用カバーテープと、
    を備える、包装体。
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