JP7737808B2 - 樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
樹脂組成物の製造方法Info
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Description
[1] ポリアミドとセルロースナノファイバーとを含む樹脂組成物の製造方法であって、
アミノ末端基濃度[NH2]>カルボキシル末端基濃度[COOH]を満たす第1のポリアミド(A1)及びアミノ末端基濃度[NH2]<カルボキシル末端基濃度[COOH]を満たす第2のポリアミド(A2)と、セルロースナノファイバー(B)とを含む混合成分を混合して樹脂組成物を得る混合工程を含み、
前記第1のポリアミド(A1)の数平均分子量(MA1)、前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)、前記第2のポリアミド(A2)の数平均分子量(MA2)、前記混合成分中の前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)、及び前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)と前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)との合計質量濃度(CT)に基づいて、下記式:
MT=(MA1×CA1+MA2×CA2)/CT
に従って算出される数平均分子量(MT)と、前記樹脂組成物中のポリアミドの数平均分子量(M)とが、下記式(1a):
M/MT>1.1 (1a)
の関係を満たす、樹脂組成物の製造方法。
[2] 前記第1のポリアミド(A1)のアミノ末端基濃度[NH2]A1及びカルボキシル末端基濃度[COOH]A1、前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)、前記第2のポリアミド(A2)のアミノ末端基濃度[NH2]A2及びカルボキシル末端基濃度[COOH]A2、前記混合成分中の前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)、並びに前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)と前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)との合計質量濃度(CT)に基づいて、下記式(1b)~(1d):
[NH2]T=([NH2]A1×CA1+[NH2]A2×CA2)/CT (1b)
[COOH]T=([COOH]A1×CA1+[COOH]A2×CA2)/CT (1c)
([NH2]+[COOH])T=[NH2]T+[COOH]T (1d)
に従って算出される合計濃度([NH2]+[COOH])Tが、10μ当量/g以上500μ当量/g以下である、上記態様1に記載の方法。
[3] 前記[NH2]Tの前記[COOH]Tに対する比([NH2]T/[COOH]T)が、1以上5以下である、上記態様2に記載の方法。
[4] 前記第1のポリアミド(A1)及び前記第2のポリアミド(A2)の各々の、アミノ末端基濃度[NH2]とカルボキシル末端基濃度[COOH]との合計濃度([NH2]+[COOH])が、10μ当量/g以上500μ当量/g以下である、上記態様1~3のいずれかに記載の方法。
[5] ポリアミドとセルロースナノファイバーとを含む樹脂組成物の製造方法であって、
アミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の各々が20μ当量/g以上であり且つ前記アミノ末端基濃度及び前記カルボキシル末端基濃度の少なくとも一方が70μ当量/g以上であり、若しくはアミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の各々が50μ当量/g以上であり且つ前記アミノ末端基濃度及び前記カルボキシル末端基濃度の少なくとも一方が60μ当量/g以上であるポリアミド(A)と、セルロースナノファイバー(B)とを含む混合成分を混合して樹脂組成物を得る混合工程を含み、
前記樹脂組成物中のポリアミドの数平均分子量(M)と、前記混合に供される前記ポリアミド(A)の数平均分子量(MA)とが、下記式(2a):
M/MA>1.1 (2a)
の関係を満たし、
前記樹脂組成物の水分率が、前記混合に供される前記ポリアミド(A)の水分率よりも高い、樹脂組成物の製造方法。
[6] 前記ポリアミド(A)のアミノ末端基濃度[NH2]とカルボキシル末端基濃度[COOH]との合計濃度([NH2]+[COOH])が、90μ当量/g以上500μ当量/g以下である、上記態様5に記載の方法。
[7] 前記ポリアミド(A)のアミノ末端基濃度[NH2]及びカルボキシル末端基濃度[COOH]の一方が20μ当量/g以上70μ当量/g未満であり且つ他方が70μ当量/g以上480μ当量/g以下である、上記態様5又は6に記載の方法。
[8] 前記樹脂組成物の水分率が100質量ppm以上5000質量ppm以下であり、前記混合に供される前記ポリアミド(A)の水分率が1質量ppm以上1000質量ppm以下である、上記態様5~7のいずれかに記載の方法。
[9] 前記樹脂組成物の一部を前記混合成分の一部として用いる、上記態様1~8のいずれかに記載の方法。
[10] 前記セルロースナノファイバー(B)の数平均繊維径が2nm以上1000nm以下である、上記態様1~9のいずれかに記載の方法。
[11] 前記セルロースナノファイバー(B)のアシル置換度(DS)が、0以上1.5以下である、上記態様1~10のいずれかに記載の方法。
[12] 前記セルロースナノファイバー(B)の結晶化度が、60%以上である、上記態様1~11のいずれかに記載の方法。
[13] 前記セルロースナノファイバー(B)の酸不溶成分平均含有率が、10質量%以下である、上記態様1~12のいずれかに記載の方法。
一態様においては、第1のポリアミド(A1)の数平均分子量(MA1)、混合成分中の第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)、第2のポリアミド(A2)の数平均分子量(MA2)、混合成分中の第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)、及び混合成分中の第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)と第2のポリアミドの質量濃度(CA2)との合計質量濃度(CT)に基づいて、下記式:
MT=(MA1×CA1+MA2×CA2)/CT
に従って算出される数平均分子量(MT)と、樹脂組成物中のポリアミドの数平均分子量(M)とが、下記式(1a):
M/MT>1.1 (1a)
の関係を満たす。
一態様においては、樹脂組成物中のポリアミドの数平均分子量(M)と、混合に供されるポリアミド(A)の数平均分子量(MA)とが、下記式(2a):
M/MA>1.1 (2a)
の関係を満たす。
一態様においては、樹脂組成物の水分率が、混合に供されるポリアミド(A)の水分率よりも高い。
<ポリアミド(A1)、(A2)、(A)>
第1の態様で用いるポリアミド(A1)及び(A2)並びに第2の態様で用いるポリアミド(A)としては、脂肪族、芳香族又はこれらの組合せの構造を有する種々のポリアミドを使用できる。好ましいポリアミドの例示としては:
ラクタム類の重縮合反応により得られるポリアミド、例えば、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12等;
1,6-ヘキサンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、2-メチル-1-6-ヘキサンジアミン、1,8-オクタンジアミン、2-メチル-1,7-ヘプタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、m-キシリレンジアミンなどのジアミン類と、ブタン二酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、ノナン二酸、デカン二酸、ベンゼン-1,2-ジカルボン酸、ベンゼン-1,3-ジカルボン酸、ベンゼン-1,4ジカルボン酸、シクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸などのジカルボン酸類との共重合体として得られるポリアミド、例えば、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10、ポリアミド6,11、ポリアミド6,12、ポリアミド6,T、ポリアミド6,I、ポリアミド9,T、ポリアミド10,T、ポリアミド2M5,T、ポリアミドMXD,6、ポリアミド6,C、ポリアミド2M5,C等;及び
これらがそれぞれ共重合された共重合体、例えば、ポリアミド6,T/6,I等;が挙げられる。
酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソ酪酸等の脂肪族モノカルボン酸;
シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸;
安息香酸、トルイル酸、α-ナフタレンカルボン酸、β-ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸;
アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2-クロロテレフタル酸、2-メチルテレフタル酸、5-メチルイソフタル酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸等のジカルボン酸;及び
これらから任意に選ばれる複数の混合物、が挙げられる。
メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;
シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;
アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族モノアミン;
テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4-/2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,4-ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1-アミノ-3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、3,8-ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン、2,2-ビス(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン等のジアミン;及び
これらの任意の混合物、が挙げられる。
ポリアミド(A1)は、アミノ末端基濃度[NH2]>カルボキシル末端基濃度[COOH]を満たす。カルボキシル末端基濃度[COOH]に対するアミノ末端基濃度[NH2]の比であるアミノ末端基比率は、一態様において1よりも大きく、好ましくは、1.01以上、又は1.05以上、又は1.10以上であり、好ましくは、10000以下、又は1000以下、又は100以下、又は10以下である。
特に好ましい態様においては、ポリアミド(A1)及びポリアミド(A2)の各々の合計濃度([NH2]+[COOH])が前述の範囲内である。
[NH2]T=([NH2]A1×CA1+[NH2]A2×CA2)/CT (1b)
[COOH]T=([COOH]A1×CA1+[COOH]A2×CA2)/CT (1c)
([NH2]+[COOH])T=[NH2]T+[COOH]T (1d)
に従って算出される合計濃度([NH2]+[COOH])Tは、混合工程におけるポリアミドのアミド結合形成促進の観点から、好ましくは、10μ当量/g以上、又は50μ当量/g以上、又は100μ当量/g以上であり、ポリアミドの分子量が小さくなり過ぎないようにして樹脂組成物の良好な物性を維持する観点から、好ましくは、500μ当量/g以下、又は300μ当量/g以下、又は200μ当量/g以下である。
ポリアミド(A)は、アミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の各々が20μ当量/g以上であり且つアミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の少なくとも一方が70μ当量/g以上であり、若しくはアミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の各々が50μ当量/g以上であり且つアミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の少なくとも一方が60μ当量/g以上であるポリアミドである。
セルロースナノファイバーの原料としては、天然セルロース及び再生セルロースを用いることができる。天然セルロースとしては、木材種(広葉樹又は針葉樹)から得られる木材パルプ、非木材種(綿、竹、麻、バガス、ケナフ、コットンリンター、サイザル、ワラ等)から得られる非木材パルプ、動物(例えばホヤ類)や藻類、微生物(例えば酢酸菌)、が産生するセルロース集合体を使用できる。再生セルロースとしては、再生セルロース繊維(ビスコース、キュプラ、テンセル等)、セルロース誘導体繊維、エレクトロスピニング法により得られた再生セルロース又はセルロース誘導体の極細糸等を使用できる。
結晶化度(%)=([2θ/deg.=22.5の(200)面に起因する回折強度]-[2θ/deg.=18の非晶質に起因する回折強度])/[2θ/deg.=22.5の(200)面に起因する回折強度]×100
結晶化度(%) =h1 /h0 ×100
セルロースナノファイバーは、化学修飾されたセルロースナノファイバーであってよい。セルロースナノファイバーは、例えば原料パルプ又はリンターの段階、解繊処理中、又は解繊処理後に予め化学修飾されたものであっても良いし、スラリー調製工程中又はその後、或いは乾燥(造粒)工程中又はその後に化学修飾されてもよい。
R1-C(=O)-X
(式中、R1は炭素数1~24のアルキル基、炭素数2~24のアルケニル基、炭素数3~24のシクロアルキル基、又は炭素数6~24のアリール基を表し、XはCl、Br又はIである。)
酸ハロゲン化物の具体例としては、塩化アセチル、臭化アセチル、ヨウ化アセチル、塩化プロピオニル、臭化プロピオニル、ヨウ化プロピオニル、塩化ブチリル、臭化ブチリル、ヨウ化ブチリル、塩化ベンゾイル、臭化ベンゾイル、ヨウ化ベンゾイル等が挙げられるが、これらに限定されない。中でも、酸塩化物は反応性と取り扱い性の点から好適に採用できる。尚、酸ハロゲン化物の反応においては、触媒として働くと同時に副生物である酸性物質を中和する目的で、アルカリ性化合物を1種又は2種以上添加してもよい。アルカリ性化合物としては、具体的には:トリエチルアミン、トリメチルアミン等の3級アミン化合物;及びピリジン、ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物;が挙げられるが、これに限定されない。
酢酸、プロピオン酸、(イソ)酪酸、吉草酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸無水物;(メタ)アクリル酸、オレイン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン酸無水物;
シクロヘキサンカルボン酸、テトラヒドロ安息香酸等の脂環族モノカルボン酸無水物;
安息香酸、4-メチル安息香酸等の芳香族モノカルボン酸無水物;
二塩基カルボン酸無水物として、例えば、無水コハク酸、アジピン酸等の無水飽和脂肪族ジカルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の無水不飽和脂肪族ジカルボン酸無水物、無水1-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸等の無水脂環族ジカルボン酸、及び、無水フタル酸、無水ナフタル酸等の無水芳香族ジカルボン酸無水物等;
3塩基以上の多塩基カルボン酸無水物類として、例えば、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の(無水)ポリカルボン酸等が挙げられる。
尚、酸無水物の反応においては、触媒として、硫酸、塩酸、燐酸等の酸性化合物、又はルイス酸、(例えば、MYnで表されるルイス酸化合物であって、MはB、As,Ge等の半金属元素、又はAl、Bi、In等の卑金属元素、又はTi、Zn、Cu等の遷移金属元素、又はランタノイド元素を表し、nはMの原子価に相当する整数であり、2又は3を表し、Yはハロゲン原子、OAc、OCOCF3、ClO4、SbF6、PF6又はOSO2CF3(OTf)を表す。)、又はトリエチルアミン、ピリジン等のアルカリ性化合物を1種又は2種以上添加してもよい。
R-COO-CH=CH2
{式中、Rは、炭素数1~24のアルキル基、炭素数2~24のアルケニル基、炭素数3~16のシクロアルキル基、又は炭素数6~24のアリール基のいずれかである。}で表されるカルボン酸ビニルエステルが好ましい。カルボン酸ビニルエステルは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニルアジピン酸ジビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、安息香酸ビニル、及び桂皮酸ビニルからなる群より選択された少なくとも1種であることがより好ましい。カルボン酸ビニルエステルによるエステル化反応のとき、触媒として、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、1~3級アミン、4級アンモニウム塩、イミダゾール及びその誘導体、ピリジン及びその誘導体、並びにアルコキシドからなる群より選ばれる1種又は2種以上を添加しても良い。
R-COOH
(式中、Rは、炭素数1~16のアルキル基、炭素数2~16のアルケニル基、炭素数3~16のシクロアルキル基、又は炭素数6~16のアリール基を表す。)
尚、カルボン酸の反応においては、触媒として、硫酸、塩酸、燐酸等の酸性化合物、又はルイス酸、(例えば、MYnで表されるルイス酸化合物であって、MはB、As,Ge等の半金属元素、又はAl、Bi、In等の卑金属元素、又はTi、Zn、Cu等の遷移金属元素、又はランタノイド元素を表し、nはMの原子価に相当する整数であり、2又は3を表し、Yはハロゲン原子、OAc、OCOCF3、ClO4、SbF6、PF6又はOSO2CF3(OTf)を表す。)、又はトリエチルアミン、ピリジン等のアルカリ性化合物を1種又は2種以上添加してもよい。
置換度DS = 4.13 × IRインデックス(1030)
を使用することで求めることができる。
DS=(Inf)×6/(Inp)
たとえば、修飾基がアセチル基の場合、-CH3に帰属される23ppmのシグナルを用いれば良い。
用いる13C固体NMR測定の条件は例えば以下の通りである。
装置 :Bruker Biospin Avance500WB
周波数 :125.77MHz
測定方法 :DD/MAS法
待ち時間 :75sec
NMR試料管 :4mmφ
積算回数 :640回(約14Hr)
MAS :14,500Hz
化学シフト基準:グリシン(外部基準:176.03ppm)
DSsの値は、エステル化セルロースナノファイバーの修飾度に応じて変わるが、一例として、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、さらに好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.5以上であり、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下、特に好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下、特に好ましくは1.2以下、最も好ましくは1.0以下である。DStの好ましい範囲は、アシル置換基(DS)について前述したとおりである。
DS不均一比=DSs/DSt
変動係数(%)=標準偏差σ/算術平均μ×100
DSs=(Ixf)×5/(Ixp)
たとえば、修飾基がアセチル基の場合、C1sスペクトルを285eV、286eV,288eV,289eVでピーク分離を行った後、Ixpには289evのピークを、Ixfにはアセチル基のO-C=O結合由来のピーク(286eV)を用いれば良い。
用いるXPS測定の条件は例えば以下の通りである。
使用機器 :アルバックファイVersaProbeII
励起源 :mono.AlKα 15kV×3.33mA
分析サイズ :約200μmφ
光電子取出角 :45°
取込領域
Narrow scan:C 1s、O 1s
Pass Energy:23.5eV
本実施形態の樹脂組成物は、その性能を向上させるために、必要に応じて追加の成分をさらに含んでも良い。追加の成分としては、分散剤;セルロース以外の有機又は無機のフィラー成分;相溶化剤;可塑剤;着色剤;香料;流動調整剤;レベリング剤;導電剤;酸化防止剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;紫外線分散剤;消臭剤等が挙げられる。任意の追加の成分の樹脂組成物中の含有割合は、本発明の所望の効果が損なわれない範囲で適宜選択されるが、例えば0.01質量%~50質量%、又は0.1質量%~30質量%であってよい。
本実施形態の方法は、上記で説明した成分を含む混合成分を混合して樹脂組成物を得る混合工程を含む。混合工程においては、ポリアミド(A1)、ポリアミド(A2)、及びセルロースナノファイバー(B)を含む混合成分(第1の態様において)、又はポリアミド(A)及びセルロースナノファイバー(B)を含む混合成分(第2の態様において)を混合する。
本実施形態の樹脂組成物は、種々の形状での提供が可能である。具体的には、樹脂ペレット状、シート状、繊維状、板状、棒状等が挙げられるが、樹脂ペレット形状が、後加工の容易性及び運搬の容易性から好ましい。好ましい樹脂ペレット形状としては、丸型、楕円型、円柱型などが挙げられ、形状は押出加工時のカット方式により異なってよい。例えば、アンダーウォーターカットと呼ばれるカット方法で切断されたペレットは、丸型になることが多く、ホットカットと呼ばれるカット方法で切断されたペレットは丸型又は楕円型になることが多く、ストランドカットと呼ばれるカット方法で切断されたペレットは円柱状になることが多い。丸型ペレットの好ましいペレット直径は、1mm以上3mm以下である。円柱状ペレットの好ましい直径は、1mm以上3mm以下であり、好ましい長さは、2mm以上10mm以下である。上記の直径及び長さは、押出時の運転安定性の観点から、下限以上とすることが望ましく、後加工での成形機への噛み込み性の観点から、上限以下とすることが望ましい。
<水分率>
樹脂組成物の水分率は、樹脂組成物の経時安定性の観点から、好ましくは、5000質量ppm以下、又は2000質量ppm以下、又は1500質量ppm以下である。一方、当該水分率は、プロセス制御の容易性の観点から、一態様において、1質量ppm以上、又は100質量ppm以上、又は500質量ppm以上であってよい。
本実施形態の樹脂組成物においては、セルロースナノファイバーの寄与により、引張降伏強度が、ポリアミド単独に比して飛躍的に改善する傾向がある。樹脂組成物の引張降伏強度の、ポリアミド単独の引張降伏強度を1.0としたときの比率は、1.1倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.11倍以上、さらにより好ましくは1.12倍以上、最も好ましくは1.13倍以上である。上記比率の上限は特に制限されないが、製造容易性の観点から、例えば、1.5倍であることが好ましく、より好ましくは1.2倍である。引張降伏強度は、ISO294-3に準拠した多目的試験片を成形し、JIS K6920-2に準拠して測定される値である。
本実施形態の樹脂組成物は、セルロースを含むため、比重を増すことなく、低熱膨張性を示すことが可能となる。具体的には、樹脂組成物の温度範囲20℃~100℃における熱膨張係数は、好ましくは70ppm/K以下であり、より好ましくは60ppm/K以下であり、より好ましくは50ppm/K以下であり、より好ましくは45ppm/K以下であり、さらにより好ましくは40ppm/K以下であり、最も好ましくは35ppm/K以下である。熱膨張係数の下限は特に制限されないが、製造容易性の観点から、例えば、5ppm/Kであることが好ましく、より好ましくは10ppm/Kである。熱膨張係数は、ISO11359-2に準拠し、熱機械測定にて求められる値である。
本実施形態の樹脂組成物の引張破断歪は、好ましくは10%以上、又は20%以上、又は30%以上、又は40%以上、又は50%以上である。このような樹脂組成物は、靭性に優れ好ましい。樹脂組成物の引張破断歪は高い方が好ましいが、樹脂組成物の製造容易性の観点から、例えば、500%以下、又は200%以下、又は100%以下であってもよい。上記引張破断歪は、ISO 37 type 3の試験片について、引張試験機を用い、温度23℃,相対湿度50%の環境下にて引張速度5mm/分で引張試験を実施したときの、破断時の歪のデータ5点の算術平均として得られる値である。
本実施形態の樹脂組成物から、種々の形状の成形体を製造できる。一態様において、成形体の製造方法は、
本実施形態の混合工程(すなわち、ポリアミドとセルロースナノファイバーとを含む混合成分を混合して樹脂組成物を得る工程)と、
樹脂組成物を成形する成形工程と、
を含む。成形方法としては、射出成形(例えば射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、及び超高速射出成形)、各種押出成形(コールドランナー方式又はホットランナー方式)、発泡成形(超臨界流体の注入によるものを含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、各種異形押出成形(例えば二色成形及びサンドイッチ成形)等を例示できる。例えば、シート、フィルム、繊維等の成形には種々の押出成形が好適である。シート又はフィルムの成形にはインフレーション法、カレンダー法、キャスティング法等も用いることができる。さらに、特定の延伸操作をかけることにより熱収縮チューブとして成形することも可能である。また、回転成形又はブロー成形等により中空成形品とすることも可能である。デザイン性及びコストの観点から、成形方法としては射出成形が好ましい。
本実施形態の樹脂組成物及び成形体は、鋼板、繊維強化プラスチック(例えば炭素繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック等)、無機フィラーを含む樹脂コンポジット、等の代替品として有用である。樹脂組成物及び成形体の好適な用途としては、産業用機械部品、一般機械部品、自動車・鉄道・車両・船舶・航空宇宙関連部品、電子・電気部品、建築・土木材料、生活用品、スポーツ・レジャー用品、風力発電用筐体部材、容器・包装部材、等を例示できる。
<ポリアミド及び樹脂組成物の評価>
[ポリアミドのアミノ末端基濃度[NH2]]
秤量した試料を、90質量%フェノール水溶液に溶解し、25℃にて1/50N塩酸で電位滴定して算出した。
秤量した試料を、160℃のベンジルアルコールに溶解し、指示薬に25℃にて1/50N塩酸で電位滴定して算出した。
ポリマーペレットについて、ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィを用い、標準ポリメタクリル酸メチル換算で算出した。
ミクロトーム(ライカ社製、型番:RM2245)でペレットを切削し、約5.0mgサンプリングした後、計算した樹脂分に対して1mg:1mLになるように0.0848%トリフルオロ酢酸ナトリウムを溶解させたヘキサフルオロイソプロピルアルコールを加え、1時間静置し溶解させた。溶液を孔径0.22μmのメンブレンフィルターでろ過し、ろ液をゲルパーミエーションクロマトグラフィ用の試料として供した。用いた装置と測定条件は下記のとおりである。
装置:東ソー社製 HLC-8320GPC
カラム:東ソー社製 SuperHM-M
ガードカラム:東ソー社製 TSK-GELガード
溶離液:ヘキサフルオロイソプロピルアルコール(トリフルオロ酢酸ナトリウム 0.0848質量%)
流速:0.3mL/分
検出器:RI検出器
検量線サンプル:エーエムアール社製 EasiVialTMPM(PMMA)(分子量は、2,210,000、1,020,000、538,500、260,900、146,500、72,800、30,780、13,900、7,290、1,810、1,090、540のものを使用)
解析ソフト:EcoSEC-WorkStation
ポリマーペレットについて、示差走査熱量分析装置(PERKINELMER社製DSC8500)を用いて、23℃から10℃/分の昇温速度で昇温した際に現れる吸熱ピークのピークトップ温度を測定した。吸熱ピークが2つ以上現れる場合は、最も高温側のピークのピークトップ温度を融点とした。
ポリマーをISO294-1に準拠して成形して得た板状の多目的試験片の中央部について、動的粘弾性測定装置(TA Instruments社製 ARES G2)を用いて、-100℃から2℃/分の昇温速度で昇温しながら、印加周波数10Hzで測定した際に、貯蔵弾性率が大きく低下し、損失弾性率が最大となるピークのピークトップ温度を測定した。損失弾性率のピークが2つ以上現れる場合は、最も低温側のピークのピークトップ温度をガラス転移点とした。
ISO 15512に準拠した方法でカールフィッシャー水分計(三菱化学アナリテック社製 電量滴定方式微量水分測定装置CA-200型)を用いて水分率(ppm)を測定した。
[多孔質シートの作製]
まず、ウェットケーキをtert-ブタノール中に添加し、さらにミキサー等で凝集物が無い状態まで分散処理を行った。セルロース固形分重量0.5gに対し、濃度が0.5質量%となるように調整した。得られたtert-ブタノール分散液100gをろ紙上で濾過し、150℃にて乾燥させた後、ろ紙を剥離してシートを得た。このシートの透気抵抗度がシート目付10g/m2あたり100sec/100ml以下のものを多孔質シートとし、測定サンプルとして使用した。
23℃、50%RHの環境で1日静置したサンプルの目付W(g/m2)を測定した後、王研式透気抵抗試験機(旭精工(株)製、型式EG01)を用いて透気抵抗度R(sec/100ml)を測定した。この時、下記式に従い、10g/m2目付あたりの値を算出した。
目付10g/m2あたり透気抵抗度(sec/100ml)=R/W×10
多孔質シートの5か所のATR-IR法による赤外分光スペクトルを、フーリエ変換赤外分光光度計(JASCO社製 FT/IR-6200)で測定した。赤外分光スペクトル測定は以下の条件で行った。
積算回数:64回、
波数分解能:4cm-1、
測定波数範囲:4000~600cm-1、
ATR結晶:ダイヤモンド、
入射角度:45°
得られたIRスペクトルよりIRインデックスを、下記式:
IRインデックス= H1730/H1030
に従って算出した。式中、H1730及びH1030は1730cm-1、1030cm-1(セルロース骨格鎖C-O伸縮振動の吸収バンド)における吸光度である。ただし、それぞれ1900cm-1と1500cm-1を結ぶ線と800cm-1と1500cm-1を結ぶ線をベースラインとして、このベースラインを吸光度0とした時の吸光度を意味する。
そして、各測定場所の平均置換度をIRインデックスより下記式に従って算出し、その平均値をDSとした。
DS=4.13×IRインデックス
多孔質シートのX線回折測定を行い、下記式より結晶化度を算出した。
結晶化度(%)=[I(200)-I(amorphous)]/I(200)×100
I(200):セルロースI型結晶における200面(2θ=22.5°)による回折ピーク強度
I(amorphous):セルロースI型結晶におけるアモルファスによるハローピーク強度であって、200面の回折角度より4.5°低角度側(2θ=18.0°)のピーク強度
(X線回折測定条件)
装置 MiniFlex(株式会社リガク製)
操作軸 2θ/θ
線源 CuKα
測定方法 連続式
電圧 40kV
電流 15mA
開始角度 2θ=5°
終了角度 2θ=30°
サンプリング幅 0.020°
スキャン速度 2.0°/min
サンプル:試料ホルダー上に多孔質シートを貼り付け
ウェットケーキをtert-ブタノールで0.01質量%まで希釈し、高剪断ホモジナイザー(IKA製、商品名「ウルトラタラックスT18」)を用い、処理条件:回転数25,000rpm×5分間で分散させ、マイカ上にキャストし、風乾したものを、高分解能走査型顕微鏡で測定した。測定は、少なくとも100本のセルロースが観測されるように倍率を調整して行い、無作為に選んだ100本のセルロースの長さ(L)、長径(D)及びこれらの比を求め、100本のセルロースの加算平均を算出した。
多孔質シートを0.88g秤量し、ハサミで小片に切り刻んだ後、軽く攪拌したうえで、純水20mLを加え1日放置した。次に遠心分離によって水と固形分を分離した。続いてアセトン20mLを加え、軽く攪拌したうえで1日放置した。次に遠心分離によってアセトンと固形分を分離した。続いてN,N-ジメチルアセトアミド20mLを加え、軽く攪拌したうえで1日放置した。再度、遠心分離によってN,N-ジメチルアセトアミドと固形分を分離したのち、N,N-ジメチルアセトアミド20mLを加え、軽く攪拌したうえで1日放置した。遠心分離によってN,N-ジメチルアセトアミドと固形分を分離し、固形分に塩化リチウムが8質量パーセントになるように調液したN,N-ジメチルアセトアミド溶液を19.2g加え、スターラーで攪拌し、目視で溶解するのを確認した。セルロースを溶解させた溶液を0.45μmフィルターでろ過し、ろ液をゲルパーミエーションクロマトグラフィ用の試料として供した。用いた装置と測定条件は下記である。
装置 :東ソー社 HLC-8120
カラム:TSKgel SuperAWM-H(6.0mmI.D.×15cm)×2本
検出器:RI検出器
溶離液:N、N-ジメチルアセトアミド(塩化リチウム0.2%)
流速:0.6mL/分
検量線:プルラン換算
アルカリ可溶多糖類含有率は、セルロースについて非特許文献(木質科学実験マニュアル、日本木材学会編、92~97頁、2000年)に記載の手法より、ホロセルロース含有率(Wise法)からαセルロース含有率を差し引くことで求めた。1つのサンプルにつき3回アルカリ可溶多糖類含有率を算出し、算出したアルカリ可溶多糖類含有率の数平均をセルロースのアルカリ可溶多糖類平均含有率とした。
酸不溶成分の定量は、セルロース繊維について非特許文献(木質科学実験マニュアル、日本木材学会編、92~97頁、2000年)に記載のクラーソン法で行った。絶乾させたセルロース繊維を精秤し、所定の容器に入れて72質量%濃硫酸を加え、内容物が均一になるようにガラス棒で適宜押した後、オートクレーブしてセルロース及びヘミセルロースを酸溶液中に溶解させた。放冷後に内容物をガラスファイバーろ紙で濾過し、酸不溶成分を残渣として得た。この酸不溶成分重量より酸不溶成分含有率を算出し、そして、3サンプルについて算出した酸不溶成分含有率の数平均を酸不溶成分平均含有率とした。
<ポリアミド>
第1のポリアミド(A1):「UBEナイロン 1013A」(宇部興産株式会社製)
第2のポリアミド(A2):「UBEナイロン 1013B」(宇部興産株式会社製)
リサイクルポリアミド(R1):
以下の手順で調製した。
ポリアミドA1のペレットを小型混練機(Xplore instruments社製、製品名「Xplore」)を用いて、250℃、200rpmで5分間循環混練後に付属の射出成型機にて250℃で溶融し、JIS K7127規格のダンベル状試験片を作製した後、ラボネクト株式会社製ミニスピードミルMS-05で粉砕した。粉砕によって得られた粉体を、同じ方法で溶融混練、射出成型、粉砕の工程を4回繰り返すことで、リサイクルポリアミド粉末を得た。得られた樹脂の数平均分子量(Mn)は19363、重量平均分子量(Mw)は32647、Mw/Mnは1.69であった。
リサイクルポリアミド(R2):
以下の手順で調製した。
ポリアミドA1のペレットを小型混練機(Xplore instruments社製、製品名「Xplore」)を用いて、250℃、200rpmで5分間循環混練後に付属の射出成型機にて250℃で溶融し、JIS K7127規格のダンベル状試験片を作製した後、ラボネクト株式会社製ミニスピードミルMS-05で粉砕した。粉砕によって得られた粉体を、同じ方法で溶融混練、射出成型、粉砕の工程を4回繰り返すことで、リサイクルポリアミド粉末を得た。得られた樹脂の数平均分子量(Mn)は17431、重量平均分子量(Mw)は32668、Mw/Mnは1.87であった。
[CNF-1](未修飾セルロースナノファイバー)
以下の手順で調製した。
リンターパルプを裁断後、純水中に固形分率が1.5質量%になるように、叩解処理により高度に短繊維化及びフィブリル化させることにより解繊セルロースを得た。ここで、叩解処理においては、ディスクリファイナーを用い、カット機能の高い叩解刃(以下カット刃と称す)で4時間処理した後に解繊機能の高い叩解刃(以下解繊刃と称す)を用いてさらに1.5時間叩解を実施することで、未修飾セルロースナノファイバースラリーを得た。
KAPPA VITA(登録商標)ホモミキサー(タンクサイズ35L)に解繊セルロース1kg、ジメチルスルホキシド19kgを加えて均質になるまで撹拌した。そこに酢酸ビニル2.1kg、炭酸水素ナトリウム0.321kgを加え、撹拌しながら60℃で60分間アセチル化を行い、アセチル化セルロースナノファイバースラリーを得た。
ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体
サンニックス GL-3000(重合度3000、三洋化成工業株式会社から入手可能)
<実施例1>
得られた未修飾セルロースナノファイバースラリー中のセルロースナノファイバー固形分7質量部に対して、サンニックス GL-3000を3質量部投入し、プラネタリミキサー(プライミクス社製、ハイビスミックス2P-1)を用いて回転数50rpm、50℃で真空乾燥させることにより、乾燥複合粒子C1を得た。得られた乾燥複合粒子14質量部に対してUBEナイロン 1013Aを26質量部、UBEナイロン 1013Bを60質量部加え、小型混練機(Xplore instruments社製、製品名「Xplore」)を用いて、250℃、200rpmで5分間循環混練後に、付属の射出成型機にて250℃で溶融し、JIS K7127規格のダンベル状試験片を作製し、評価に用いた。得られたペレット、ダンベル状試験片の各形体とした樹脂複合体1を用いて各評価を行った。
また、乾燥複合粒子14質量部に対して、UBEナイロン 1013Aを13質量部、リサイクルポリアミド(R1)を13質量部、UBEナイロン 1013Bを30質量部、リサイクルポリアミド(R2)を30質量部加え、小型混練機(Xplore instruments社製、製品名「Xplore」)を用いて、250℃、200rpmで5分間循環混練後に、付属の射出成型機にて250℃で溶融し、JIS K7127規格のダンベル状試験片を作製し、以下の基準で評価した。
〇:リサイクルポリアミドを添加した組成物のMnが添加しない組成物のMT以上
×:リサイクルポリアミドを添加した組成物のMnが添加しない組成物のMT未満
ポリアミド及びセルロースナノファイバーの配合を表4に示すとおりとした他は実施例1と同様の手順で、樹脂組成物の製造及び評価を行った。結果を表4に示す。
Claims (9)
- ポリアミドとセルロースナノファイバーとを含む樹脂組成物の製造方法であって、
アミノ末端基濃度[NH2]>カルボキシル末端基濃度[COOH]を満たす第1のポリアミド(A1)及びアミノ末端基濃度[NH2]<カルボキシル末端基濃度[COOH]を満たす第2のポリアミド(A2)と、セルロースナノファイバー(B)とを含む混合成分を混合して樹脂組成物を得る混合工程を含み、
前記第1のポリアミド(A1)の数平均分子量(MA1)、前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)、前記第2のポリアミド(A2)の数平均分子量(MA2)、前記混合成分中の前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)、及び前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)と前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)との合計質量濃度(CT)に基づいて、下記式:
MT=(MA1×CA1+MA2×CA2)/CT
に従って算出される数平均分子量(MT)と、前記樹脂組成物中のポリアミドの数平均分子量(M)とが、下記式(1a):
M/MT>1.1 (1a)
の関係を満たし、
前記第1のポリアミド(A1)及び前記第2のポリアミド(A2)の各々の、アミノ末端基濃度[NH 2 ]とカルボキシル末端基濃度[COOH]との合計濃度([NH 2 ]+[COOH])が、10μ当量/g以上500μ当量/g以下である、樹脂組成物の製造方法。 - 前記第1のポリアミド(A1)のアミノ末端基濃度[NH2]A1及びカルボキシル末端基濃度[COOH]A1、前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)、前記第2のポリアミド(A2)のアミノ末端基濃度[NH2]A2及びカルボキシル末端基濃度[COOH]A2、前記混合成分中の前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)、並びに前記混合成分中の前記第1のポリアミド(A1)の質量濃度(CA1)と前記第2のポリアミド(A2)の質量濃度(CA2)との合計質量濃度(CT)に基づいて、下記式(1b)及び(1c):
[NH2]T=([NH2]A1×CA1+[NH2]A2×CA2)/CT (1b)
[COOH]T=([COOH]A1×CA1+[COOH]A2×CA2)/CT (1c)
に従って算出される[NH 2 ] T 及び[COOH] T について、前記[NH2]Tの前記[COOH]Tに対する比([NH2]T/[COOH]T)が、1以上5以下である、請求項1に記載の方法。 - 前記樹脂組成物の水分率が、前記混合に供される前記第1のポリアミド(A1)及び前記第2のポリアミド(A2)の混合物の水分率よりも高い、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記樹脂組成物の水分率が100質量ppm以上5000質量ppm以下であり、前記混合に供される前記第1のポリアミド(A1)及び前記第2のポリアミド(A2)の水分率が1質量ppm以上1000質量ppm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記樹脂組成物の一部を前記混合成分の一部として用いる、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記セルロースナノファイバー(B)の数平均繊維径が2nm以上1000nm以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記セルロースナノファイバー(B)のアシル置換度(DS)が、0以上1.5以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記セルロースナノファイバー(B)の結晶化度が、60%以上である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記セルロースナノファイバー(B)の酸不溶成分平均含有率が、10質量%以下である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
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