JP7740037B2 - 射出装置のスクリュおよび射出装置 - Google Patents
射出装置のスクリュおよび射出装置Info
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Description
しかし、一般に可塑化工程の際の背圧が高い場合や、第2圧縮区間における圧縮比が高い場合には第2圧縮区間の溝深さが先細りとなっているので溶融樹脂の搬送抵抗が大きい。このため、第2圧縮区間との接続部に連なる飢餓区間の終端近傍における溶融樹脂の搬送量が低下してしまう。このとき飢餓区間の溝深さが、一定であったりまたは下流側の溝深さが上流側の溝深さよりも小さい圧縮形状であったりすると、上流側である第1ステージから送られてくる大量の溶融樹脂量によって、第1ステージよりも溝深さが大きくなっている飢餓区間であってもその終端近傍のスクリュ溝内が急激に充満してしまい空隙が小さくなり発泡ガスが入り込めなくなってしまうことがある。この場合、注入される発泡ガスの圧力が低いと当該飢餓区間の終端近傍のスクリュ溝内に発泡ガスを注入できないか、注入できたとしても少量になるおそれがある。特に射出装置のスクリュは可塑化工程の際に後退移動するのに伴って、発泡ガスの注入口は相対的にスクリュの先端側である飢餓区間の終端側に移動するので、発泡ガスの注入が難しくなる。
本発明の第2ステージには、上流側よりも下流側の溝深さが深い、一条または複数条のフライトを有する樹脂圧抑制領域が上流側に設けられる。
発泡ガスの加熱シリンダの内部への供給圧力は、2~10MPaであることが好ましい。
〔第1実施形態:図1,図2,図3〕
図1、図2および図3を参照して、第1実施形態に係る射出装置1を説明する。
図1に示されているように、射出装置1は、内部が中空な処理領域11とされる加熱シリンダ10と、加熱シリンダ10の処理領域11において回転運動および軸方向への往復移動が可能に設けられているスクリュ20とを備えている。なお、図1において、加熱シリンダ10とスクリュ20との間の間隙が意図的に広く描かれている。
なお、射出装置1において、図1に示されるように樹脂の流れる向きに対応して、下流側L、上流側Uが特定される。下流側Lおよび上流側Uは相対的な意味を含んでいる。
加熱シリンダ10には、原料ホッパ13が設けられる位置よりも下流側Lに、ガス通路15が設けられる。ガス通路15は加熱シリンダ10の内外を貫通しており、発泡ガス供給源16に接続される供給配管17から供給される例えば不活性ガスからなる発泡ガスIGは、ガス通路15を通って処理領域11に至る。
加熱シリンダ10の最も下流側Lには、射出ノズル18が設けられる。加熱シリンダ10の内部で可塑化された溶融樹脂は、この射出ノズル18を通って、図示が省略される金型のキャビティに充填される。
加熱シリンダ10の外周には、樹脂ペレットPの溶融のための複数のヒータ19が設けられている。加熱シリンダ10の外側には、ヒータ19の他の構成を設けて、あるいは置換することを妨げない。
次に、スクリュ20について図1および図2を参照して説明する。
スクリュ20は、上流側Uに設けられる第1ステージ30と第1ステージ30に連なり下流側Lに設けられる第2ステージ40とを有している。
第1ステージ30は、樹脂ペレットPを溶融して溶融樹脂Mを生成するのに加えて、生成された溶融樹脂Mを第2ステージ40に向けて搬送する。
第2ステージ40は、第1ステージ30から供給される溶融樹脂Mに発泡ガスIGを注入するとともに分散させる。
第1ステージ30は、一例として、図1および図2に示すように、上流側から順に第1領域30A、第2領域(圧縮部)30Bおよび第3領域30Cの3つの領域に区分される。樹脂ペレットPは、加熱シリンダ10の内部において第1領域30A、第2領域30Bおよび第3領域30Cを順に通過することで、溶融樹脂Mとされる。なお、図2(c)の太線はスクリュ20の溝の底を示しており、ODで示されるスクリュ外径からの距離が長いところほど溝深さが深いことになる。
第1ステージ30の第2領域30Bに副フライト35を設けることにより、固体樹脂と溶融樹脂を分離するとともに、比較的に弱い力で緩やかに圧縮することを想定している。これによって、第1ステージ30のスクリュ溝内で固体の樹脂ペレットPが目詰まりをおこし、それが加熱シリンダ10に対して楔となり、スクリュ20に偏加重、偏芯、振れ周りが発生するのを抑制することができる。
第2ステージ40は、一例として、図1および図2に示すように、上流側Uから順に第1領域40A、第2領域40Bおよび第3領域40Cの3つの領域に区分される。加熱シリンダ10の内部において第1領域40A、第2領域40Bおよび第3領域40Cを順に通過することで、溶融樹脂Mに発泡ガスIGが注入されるともに分散される。第1領域40Aが本発明における樹脂圧抑制領域の一例に該当する。
射出装置1の概略の動作は以下の通りである。なお、図1を参照願いたい。
加熱シリンダ10の内部に設けられるスクリュ20が回転すると、原料ホッパ13から供給される熱可塑性樹脂からなる樹脂ペレットPは、加熱シリンダ10の下流端の射出ノズル18に向けて送り出され、この過程で、樹脂ペレットPは溶融樹脂Mとなる。溶融樹脂Mは発泡ガス供給源16から供給される発泡ガスIGと混合された後に、図示が省略される型締装置の固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティへ所定量だけ射出される。なお、樹脂ペレットPの溶融に伴いスクリュ20が背圧を受けながら後退した後に、前進することで射出を行なうというスクリュ20の基本動作を伴う。また、加熱シリンダ10の外側には、樹脂ペレットPの溶融のためにヒータ19の他の構成を適用し、あるいは置換することを妨げない。
第1領域40Aにおける溝深さD40Aが下流側Lに向けて深くなることにより、溶融樹脂Mの内部における発泡ガスIGの溶解量のバラツキが小さくできる理由について、図3および図2を参照して説明する。これは可塑化工程におけるものである。
また、第1領域40Aにおいて、図2(c)に示されるように、溝深さD40Aが上流側Uよりも下流側Lの方が深くなる。よって、第1領域40Aは、図2(a)に実線で示されるように上流側Uから下流側Lに向けて圧力MPの上昇の度合いが小さく緩やかである。ここで、多条フライトからなる第1領域40Aにおける溝深さD40Aが一定の比較スクリュ(破線)と本実施形態における溝深さD40Aが深くなる第1領域40A(実線,本形態)との圧力MPを比較して図2(a)に示してある。図2(a)に示すように、本形態の第1領域40Aの方が、下流側Lの圧力MPの上昇を小さく抑えることができるので、上流側Uと下流側Lの溶融樹脂Mの圧力MPの差を小さく抑えることができる。
以上の要素を備える射出装置1は、以下の手順で射出成形を行なう。
射出成形は、よく知られているように、図示が省略される可動金型と固定金型を閉じて高圧で型締めする型締工程と、樹脂ペレットPを加熱シリンダ10の内部で加熱、溶融して可塑化させる可塑化工程と、可塑化された溶融樹脂Mを、可動金型と固定金型により形成されるキャビティに射出、充填する射出工程と、キャビティに充填された溶融樹脂Mが固化するまで冷却する保持工程と、金型を開放する型開き工程と、キャビティ内で冷却固化された成形品を取り出す取り出し工程と、を備え、上述した各工程をシーケンシャルに、あるいは一部を並行させて実施して1サイクルの射出成形が完了する。
[可塑化工程]
可塑化工程では、樹脂ペレットPを加熱シリンダ10の上流側の原料ホッパ13から供給する。可塑化開始当初のスクリュ20は、加熱シリンダ10の下流側Lに位置しており、その初期位置からスクリュ20を回転させながら上流側Uに後退させる(図4(a)「可塑化開始」)。スクリュ20を回転させることで、スクリュ20と加熱シリンダ10の間に供給された樹脂ペレットPは、せん断力を受けて加熱されながら徐々に溶融して、下流に向けて搬送される。なお、可塑化工程におけるスクリュ20の回転(向き)を正転とする。樹脂ペレットPの供給を継続するとともに、スクリュ20を回転し続けると、溶融樹脂Mが加熱シリンダ10の下流側Lに搬送され、かつ、スクリュ20から吐出されるとともにスクリュ20よりも下流側Lに溜まる。スクリュ20の下流に溜まった溶融樹脂Mの樹脂圧力とスクリュ20の後退を抑制する背圧とのバランスによってスクリュ20を後退させる。この後、1ショットに必要な量の溶融樹脂Mが計量され溜まったところで、スクリュ20の回転及び後退を停止する(図4(b)「可塑化完了」)。
「未溶融樹脂α」はせん断力を受けるが、溶融不足の樹脂が残存する状態であり全てが溶融するには到っていないことを示し、「樹脂溶融β」は、樹脂ペレットPがせん断力を受けることで徐々に溶融していることを示す。また、「ガス分散γ」は、スクリュ20の回転に伴い、注入された発泡ガスIGが溶融樹脂Mに分散され、さらに「ガス分散完了γ’」は、溶融樹脂Mの中に発泡ガスIGが十分に分散され、射出に供される状態を示している。ただし、「ガス分散完了」の領域には、発泡ガスIGが偏在することもある。
ここで、ガス通路15から供給される発泡ガスIGの供給圧力は、低いと溶融樹脂Mへの分散が進みにくく、高すぎると発泡ガスIGの注入量が過多になり溶融樹脂M中に浸透しきれずに大きなガス塊として残り成形不良の原因となる、または高圧ガスに押されて溶融樹脂Mが上流側に逆流するなど不具合の原因となる場合がある。したがって、この供給圧力は2~10MPaの範囲が好ましく、4~8MPaの範囲がより好ましい。
射出工程に入ると、図4(c)に示すように、スクリュ20を前進させる。そうすると、スクリュ20の先端部に備えられている図示しない逆流防止弁が閉鎖することで、スクリュ20の下流に溜まった溶融樹脂Mの圧力(樹脂圧力)が上昇し、溶融樹脂Mは射出ノズル18から前述したキャビティに向けて吐出される。
以後は、保持工程と、型開き工程と、取り出し工程を経て、1サイクルの射出成形が完
了し、次のサイクルの型締め工程、可塑化工程が行われる。
以上説明したように、本実施形態のスクリュ20は上流側Uに設けられる第1ステージ30と、第1ステージ30より下流側Lに設けられる第2ステージ40と、を備える。そして、スクリュ20は、第2ステージ40には、上流側Uよりも下流側Lの溝深さD40Aが深い、一条または複数条のフライト41を有する樹脂圧抑制領域である第1領域40Aが上流側Uに設けられる。この構成により、スクリュ20は、発泡ガスとしての発泡ガスIGの注入を容易にできる。
このように、多条フライトからなる第1領域40Aの下流側Lに、長さが比較的に短いフィン44と、フィン44を設けない流路断面積が大きく流動抵抗の小さい領域とを設ける。この流動抵抗の小さい領域は、隣接するフィン44の中心軸Cの方向の間隔および周方向の間隔の双方を含む。このフィン混練部40Dを設けることにより、フィン44による攪拌効果と流動抵抗の緩和効果を溶融樹脂Mと発泡ガスIGの混合物に交互に与えることによって、注入される発泡ガスIGの圧力が低く注入ガス量が少なくても、溶融樹脂Mへのガスの溶解バラツキを抑制することができる。
10 加熱シリンダ
11 処理領域
13 原料ホッパ
14 原料通路
15 ガス通路
16 発泡ガス供給源
17 供給配管
18 射出ノズル
19 ヒータ
20 スクリュ
30 第1ステージ
30A 第1領域
30B 第2領域
30C 第3領域
31 フライト
33 主フライト
35 副フライト
40 第2ステージ
40A 第1領域
40B 第2領域
40C 第3領域
40D フィン混練部
41,43 フライト
44 フィン
C 中心軸
D スクリュ溝
FR フライト
GP 空隙部
IG 発泡ガス
M 溶融樹脂
PP 樹脂部
P 樹脂ペレット
Sc スクリュ
Sy シリンダ
AA,AB 領域
BO 境界部
Claims (6)
- 上流側に設けられる第1ステージと、前記第1ステージより下流側に設けられる第2ステージと、を備え、
前記第2ステージの発泡ガスの注入に対応する領域において、
上流側よりも下流側の溝深さが深い、一条または複数条のフライトを有する樹脂圧抑制領域が上流側に設けられる、
ことを特徴とする射出装置のスクリュ。
- 前記第1ステージは、
主フライトと、前記主フライトよりも外径の小さい副フライトが設けられる圧縮部を備える、
請求項1に記載の射出装置のスクリュ。
- 前記第2ステージは、
前記樹脂圧抑制領域よりも下流側に、円周方向に間隔をあけて設けられる複数の板状のフィンからなるフィン群を、中心軸の方向に間隔をあけて複数備える、
請求項1または請求項2に記載の射出装置のスクリュ。
- 前記樹脂圧抑制領域は、
前記一条または複数条のフライトが設けられる範囲の全ての範囲または一部の範囲に設けられる、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の射出装置のスクリュ。
- 射出ノズルが設けられる加熱シリンダと、
前記加熱シリンダの内部に、中心軸を中心にして回転が可能で、かつ、前記中心軸に沿って前進及び後退が可能に設けられるスクリュと、
前記加熱シリンダの内部に発泡ガスを供給するガス供給機構と、を備え、発泡成形品を射出成形する射出装置であって、
前記スクリュが、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のスクリュである、
ことを特徴とする射出装置。
- 前記発泡ガスの前記加熱シリンダの内部への供給圧力が、2~10MPaである、
請求項5に記載の射出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2022011374A JP7740037B2 (ja) | 2022-01-28 | 2022-01-28 | 射出装置のスクリュおよび射出装置 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2022011374A JP7740037B2 (ja) | 2022-01-28 | 2022-01-28 | 射出装置のスクリュおよび射出装置 |
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|---|---|
| JP2023110132A JP2023110132A (ja) | 2023-08-09 |
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Citations (1)
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| JP2020110991A (ja) | 2019-01-11 | 2020-07-27 | 株式会社日本製鋼所 | 発泡成形用の射出成形機のスクリュおよび射出成形機 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS50144066U (ja) * | 1974-05-21 | 1975-11-28 |
-
2022
- 2022-01-28 JP JP2022011374A patent/JP7740037B2/ja active Active
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