JP7741301B2 - 水処理装置、ろ過方法および漏れ補修方法 - Google Patents

水処理装置、ろ過方法および漏れ補修方法

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JP7741301B2 JP2024512587A JP2024512587A JP7741301B2 JP 7741301 B2 JP7741301 B2 JP 7741301B2 JP 2024512587 A JP2024512587 A JP 2024512587A JP 2024512587 A JP2024512587 A JP 2024512587A JP 7741301 B2 JP7741301 B2 JP 7741301B2
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Description

本発明は、水処理装置、ろ過方法および漏れ補修方法に関する。より詳しくは、本発明は、プレファブ化して出荷する水処理装置に最適化された中空糸膜モジュ-ル水処理装置、ろ過方法および漏れ補修方法に関する。
懸濁水である河川水、湖沼水、地下水等の天然水源から、飲料水、工業用水等を得るための上水処理には、懸濁物を除去するための固液分離操作(除濁操作)が必須である。また、下水等の生活排水を処理して再生水を製造するため又は放流可能な清澄水にするための下水処理にも、懸濁物を除去するための固液分離操作(除濁操作)が必須である。必要な除濁操作の主なものは、上水処理に関しては、懸濁水である天然水源水由来の濁質物(粘土、コロイド、細菌等)の除去であり、下水処理に関しては、下水中の懸濁物、活性汚泥等により生物処理(2次処理)した処理水中の懸濁物(汚泥等)の除去である。
従来、これらの除濁操作は、主に、沈殿法、砂ろ過法、凝集沈殿砂ろ過法等により行われてきた。しかし、近年は、膜ろ過法が普及しつつある。
膜ろ過法の利点は、
(1)得られる水質の除濁レベルが高く、かつ安定しており、したがって、得られる水の安全性が高いこと、
(2)ろ過装置の設置スペ-スが小さくてすむこと、
(3)自動運転が容易であること、
等である。
例えば上水処理では、凝集沈殿砂ろ過法の代替として、又は凝集沈殿砂ろ過の後段に設置して、凝集沈殿砂ろ過された処理水の水質をさらに向上するための手段等に、膜ろ過法が用いられている。下水処理では、下水2次処理水からの汚泥の分離等に、膜ろ過法の検討が進んでいる。これら膜ろ過による除濁操作には、主として中空糸状の限外ろ過膜、精密ろ過膜(平均細孔径数nmから数百nmの範囲)等が用いられている。
膜ろ過法による除濁は、上述のように従来の沈殿法及び砂ろ過法にはない利点が多くある。そのため、従来法の代替技術又は補完技術として、上水処理及び下水処理への普及が進んでいる。
通常、中空糸膜モジュ-ルはろ過対象液である被ろ過液が通過するパイプラインに接続されている。水処理システムの所望の処理能力を達成するために、いくつかのろ過モジュ-ルが直列に接続され、さらにいくつかの列のろ過モジュ-ルが並列に連結されている。水処理システムのろ過モジュ-ルは、ラック内で並べて配置され、各ろ過モジュ-ルの端部は、継手等によってラックに敷設された配管に接続されている。
既知のシステムの欠点は、水処理システムに非常に大きなスペ-スが必要であり、接続パイプに関連する連結具や重量を支えるためのサポ-ト部材などの多数の構成要素が必要なことである。さらには水処理の現場で水処理装置を配置する建屋の完成を待って、初めて水処理装置の建設が行われ、水処理装置の完成までに多大な時間を要することが問題であった。
膜モジュ-ル水処理装置としては、膜モジュ-ルに特殊ヘッダなどを用意して、そのヘッダを連結するような水処理装置は提案されている。例えば、特許文献1には、ろ過モジュ-ルからなる列を含む水処理システムを開示している。
欧州特許第1743690号
特許文献1に記載された水処理システムにおいては、各列のろ過モジュ-ルは、被ろ過液および濃縮物用の水平液体収集パイプによって上下において連結されている。各ろ過モジュ-ルは、上部のろ液用の分岐パイプを有し、それらの分岐パイプが、隣接する列の隣接するモジュ-ル同士の間で敷設されている。ろ過モジュ-ルからなる列同士の間のこれらの分岐パイプは、二つの隣接する列に共通の、二つの隣接する上部液体収集パイプの上方でこれらのパイプと並行に敷設されているろ液収集パイプに接続されている。そのような設計により、列同士の間の接続分岐パイプのために列同士の間の距離が必要となる。
また、水処理システムの構築には、多大な時間を要するとともに多大な敷地面積が必要である。部品点数も多く、1つの施工ミスが致命的な欠陥を引き起こすこともある。
かかる問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、従来よりも構成要素が少なく、設置に要する時間を削減でき、さらに省スペ-ス化を実現できる水処理装置を提案することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、適切な中空糸膜モジュ-ルの選定、および輸送に耐える重量および構造を有する配管システムを構築することによって、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
<<態様1>>
複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束を含む、3本以上10本以下の中空糸膜モジュ-ルで構成された中空糸膜モジュ-ル群と、前記中空糸膜モジュ-ルのそれぞれに、前記中空糸膜モジュ-ルの外部と前記中空糸膜の外側の空間とを連通する原水導入口を介して接続された原水搬送配管、前記中空糸膜モジュ-ルの外部と前記中空糸膜の内側の空間とを連通するろ液排出口を介して接続されたろ水収集配管、及び前記中空糸膜モジュ-ルの外部と前記中空糸膜の外側の空間とを連通する洗浄用排出口を介して接続された排出水回収配管を含む配管群と、前記中空糸膜モジュ-ル及び前記原水搬送配管、ろ水収集配管及び排出水回収配管を支持するサポ-ト部材で構成されたサポ-ト部材群とを1単位として、1単位以上備える水処理装置であって、
前記中空糸膜の膜面積当たりの質量が1.0kg/m以下である水処理装置。
<<態様2>>
前記1単位の水処理装置の敷地面積当たりの総膜面積が1,000m/m以上である、態様1に記載の水処理装置。
<<態様3>>
前記1単位の水処理装置は、互いに接続して、最大5単位まで接続することが可能なように構成されている、態様1または2に記載の水処理装置。
<<態様4>>
前記中空糸膜モジュ-ル群と前記配管群とは、可とう継手によって接続されている、態様1~3のいずれか一項に記載の水処理装置。
<<態様5>>
前記配管群および前記中空糸膜モジュ-ルのハウジング、及び前記サポ-ト部材は、比重が1.3g/cm以下の樹脂を使用して作製されている、態様1~4のいずれか一項に記載の水処理装置。
<<態様6>>
前記中空糸膜モジュ-ルは、
複数本の前記中空糸膜からなる前記中空糸膜束と、
前記中空糸膜束が収納されたハウジングと、
前記中空糸膜束の両端部と前記ハウジングとを接着固定する接着固定部と、
を備えた中空糸膜モジュ-ルであって、
前記中空糸膜は、精密ろ過(MF)膜又は限外ろ過(UF)膜であり、
前記接着固定部は、
前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士、及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第1接着固定層と、
前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第2接着固定層と
を有し、
前記中空糸膜モジュ-ルは、以下の条件(A)、(B)、及び(C):
(A)100×(中空糸膜の断面積の合計)/(ハウジングの内部断面積)で表される前記中空糸膜充填率が、42%以下であること;
(B)前記中空糸膜の外径が、1.3mm以下であること;及び
(C)前記中空糸膜の合計膜面積が、50m以上であること;
のすべてを満たす、態様1~5のいずれか一項に記載の水処理装置。
<<態様7>>
前記中空糸膜の有効長が1.6m以上である、態様1~6のいずれか一項に記載の水処理装置。
<<態様8>>
前記ろ水収集配管が前記排出水回収配管の下方にあり、前記ろ水収集配管が前記排出水回収配管およびその接続継手に囲われ、前記ろ水収集配管へのアクセスできる開口部が30cm以下である、態様1~7のいずれか一項に記載の水処理装置。
<<態様9>>
複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束を含む、複数の中空糸膜モジュ-ルで構成された中空糸膜モジュール群と、
前記中空糸膜モジュ-ルのそれぞれに接続された原水搬送配管、ろ水収集配管及び排出水回収配管を含む配管群と、
を備える水処理装置。
<<態様10>>
前記中空糸膜モジュ-ル、前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管を支持するサポート部材をさらに備える、態様9に記載の水処理装置。
<<態様11>>
複数の前記中空糸膜モジュールの敷設方向に沿って、前記原水搬送配管、前記ろ水収集配管、及び前記排出水回収配管が敷設されている、態様9または10に記載の水処理装置。
<<態様12>>
前記サポート部材は前記中空糸膜モジュ-ルと前記ろ水収集配管と前記排出水回収配管とを一体で固定する、態様9又は10に記載の水処理装置。
<<態様13>>
前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管は、前記中空糸膜モジュールの上方にあり、前記水処理装置上方から、前記排出水回収配管、前記ろ水収集配管、の順に敷設されている、態様9~12のいずれか一項に記載の水処理装置。
<<態様14>>
前記態様1~13のいずれか一項に記載の水処理装置を用いて、被ろ過液をろ過する、ろ過方法であって、
前記ろ過方法は、
外圧ろ過により、前記中空糸膜に被ろ過液を通過させてろ過してろ液を得る、ろ過工程と、
前記ろ過工程の後に行われる、洗浄工程と、
前記ろ過工程と前記洗浄工程とを複数回繰り返した後に行われる薬品洗浄工程と、
を含み、
前記洗浄工程は、
前記中空糸膜の内側から外側に、前記ろ液を通過させる逆洗、又は被ろ過液を前記原水導入口から導入し、前記洗浄用排出口から排出するフラッシングと、
気泡を含む被ろ過液を前記原水導入口から導入し、前記洗浄用排出口から排出して、前記気泡によって前記中空糸膜を揺らす、エアスクラビングと、
を組み合わせて行って、前記中空糸膜の外側表面を洗浄する、逆洗-エアスクラビング同時洗浄、又はフラッシング-エアスクラビング同時洗浄
を含み、
前記薬品洗浄工程は、
前記中空糸膜モジュ-ルの内部を薬液で満たし、また前記原水導入口から前記薬液を導入して、前記ろ液排出口及び/又は、前記洗浄用排出口から排出して、前記薬液を循環させる薬液洗浄工程と、
前記薬液洗浄工程の後に前記中空糸膜モジュ-ルから前記薬液を排出する薬液排出工程と、
前記薬液排出工程の後に、ろ過水または水で前記中空糸膜モジュ-ルの内部をリンスするリンス工程と、
前記リンス工程の後に、リンス後の前記ろ過水又は前記水を排出するリンス液排出工程と、
を含む、ろ過方法。
<<態様15>>
前記洗浄工程において、前記逆洗-エアスクラビング同時洗浄、又はフラッシング-エアスクラビング同時洗浄の前に、逆洗又はフラッシングを行う、態様14に記載のろ過方法。
<<態様16>>
前記洗浄工程の後に、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口から前記中空糸膜の外側及び中空部の洗浄排液を排出する排出工程をさらに含む、態様14又は15に記載のろ過方法。
<<態様17>>
前記排出工程は、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口から前記中空糸膜モジュールの内部に圧縮空気を導入して、前記洗浄排液を排出する、態様16に記載のろ過方法。
<<態様18>>
前記薬液排出工程は、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口から前記中空糸膜モジュールの内部に圧縮空気を導入して、前記洗浄排液を排出する、態様14~17のいずれか一項に記載のろ過方法。
<<態様19>>
前記薬液排出工程及び/又は前記リンス液排出工程は、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口に圧縮空気を導入して、前記薬液、或いは前記ろ過水又は前記水を排出する、態様18に記載のろ過方法。
<<態様20>>
前記薬液及びリンス液は、膜面積当たりの体積が1.0L/m以下である、態様9~19のいずれか一項に記載のろ過方法。
<<態様21>>
態様1~13のいずれか一項に記載の水処理装置における前記ろ水収集配管から各中空糸膜モジュ-ルに圧縮空気を導入して前記中空糸膜からの気泡の発生の有無を検査する気泡検査工程と、
前記気泡が検出された場合には、
前記気泡が検出された前記中空糸膜モジュ-ルを前記水処理装置から外すことなく、前記中空糸膜束の前記ろ水収集配管側の端面を露出して前記気泡が発生した前記中空糸膜を特定する特定工程と、
特定された前記中空糸膜を補修する補修工程と、
を含むことを特徴とする漏れ補修方法。
本発明によれば、従来よりも構成要素が少なく、設置に要する時間を削減でき、さらに省スペ-ス化を実現できる。
本発明の水処理装置の一例を示す図である。 本発明の水処理装置を構成する中空糸膜モジュ-ルの構造の一例を示す模式断面図である。 本発明の水処理装置を用いた水処理システムの一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態(以下、「本実施形態」ともいう。)について詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
[水処理装置]
図1は、本実施形態の水処理装置の一例を示している。図1に示すように、水処理装置1は、複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束を含む、3本以上10本以下(図1の例では、5本)の中空糸膜モジュ-ル100からなる中空糸膜モジュ-ル群110と、中空糸膜モジュ-ル100のそれぞれに、中空糸膜モジュ-ル100の原水導入口(図示せず)を介して接続された原水搬送配管121、ろ液排出口(図示せず)を介して接続されたろ水収集配管122及び洗浄用排出口(図示せず)を介して接続された排出水回収配管123の3本の主管からなる配管群120、さらに中空糸膜モジュ-ル群110および配管群120を支持するサポ-ト部材131、132で構成されたサポ-ト部材群130とを1単位として、1単位以上備える。
<<中空糸膜モジュ-ル>>
本実施形態の水処理装置1は、3本以上10本以下の中空糸膜モジュ-ル100からなる中空糸膜モジュ-ル群110を有する。3本以上10本以下の中空糸膜モジュ-ル100であれば、予め加工工場で組み立てておき、水処理現場まで輸送して、水処理現場で水処理装置として組み立てることができ、水処理装置1の設置に要する時間を削減することができる。
図2は、本発明の水処理装置1を構成する中空糸膜モジュ-ルの構造の一例を示す模式断面図を示している。図2に示した中空糸膜モジュ-ル100は、複数本の中空糸膜11からなる中空糸膜束10と、上記中空糸膜束10が収納されたハウジング30と、上記中空糸膜束10の両端部と上記ハウジング30とを接着固定する接着固定部20とを備えた中空糸膜モジュ-ル100である。中空糸膜モジュ-ル100は、上記中空糸膜モジュ-ル100の外部と上記中空糸膜11の外側の空間42とを連通する原水導入口54と、上記中空糸膜モジュ-ル100の外部と上記中空糸膜11の内側の空間41とを連通するろ液排出口52と、上記中空糸膜モジュ-ル100の外部と上記中空糸膜11の外側の空間42とを連通する洗浄用排出口53とを有する。
<中空糸膜束>
中空糸膜モジュ-ル100における中空糸膜束10は、複数本の中空糸膜11からなり、ハウジング30に収納されて使用される。中空糸膜束10中の中空糸膜11の本数は、ハウジング30に収納されたときに、所定の充填率を満たすように適宜設定されることが好ましい。中空糸膜束10中の中空糸膜11の本数は、例えば、1,000本以上100,000本以下であり、2,000本以上50,000本以下、3,000本以上40,000本以下、又は5,000本以上30,000本以下であってもよい。
-中空糸膜-
中空糸膜モジュ-ル100における中空糸膜11は、精密ろ過(MF)膜又は限外ろ過(UF)膜である。したがって、中空糸膜11の平均細孔径は、1nm(0.001μm)以上10μm以下であり、好ましくは10nm(0.01μm)以上700nm(0.7μm)以下であり、より好ましくは20nm(0.02μm)以上600nm(0.6μm)以下である。平均細孔径が1nm(0.001μm)以上10μm以下であれば、分離性能は十分であり、孔の連通性も確保できる。
中空糸膜11の平均細孔径は、ASTM:F316-86に規定されている平均孔径(mean flow pore size)の測定方法(別称:ハ-フドライ法)により、測定できる。
中空糸膜11の表面開口率は、好ましくは25%以上60%以下であり、より好ましくは25%以上50%以下であり、更に好ましくは25%以上45%以下である。この表面開口率は、中空糸膜11の面のうちの、被ろ過液(原水)と接触する側の面(好ましくは、中空糸膜11の外側面)の表面開口率である。中空糸膜11において、被ろ過液と接触する側の面の表面開口率が25%以上であれば、膜の目詰まり、及び膜の表面が擦過されることによる透水性能の劣化を抑制できるため、ろ過安定性を高めることができる。他方、被ろ過液と接触する側の面の表面開口率が60%以下であれば、要求される分離性能を発揮することができる。
中空糸膜11の表面開口率は、中空糸膜11の外側表面の電子顕微鏡写真から求めることができる。具体的には、中空糸膜11表面の電子顕微鏡写真を、表面に開口している孔部分と、非孔部分とに、黒白2値化して各部分の面積を求め、得られた各部分の面積を下記数式に代入することにより、求めることができる。
開口率[%]=100×(孔部分面積)/{(孔部分面積)+(非孔部分面積)}
表面開口率の算出に用いる電子顕微鏡写真の倍率は、中空糸膜11の外側表面に開口する孔の形状が、明確に認識できる程度に大きくすることが好ましい。一方で、視野面積をできるだけ大きくして、できるだけ平均化された表面開口率を知る観点からは、過度に大きい倍率は不適当である。
これらの観点から、電子顕微鏡写真の倍率は、中空糸膜11の外側表面に開口する孔の累積中位径(面積累積値50%に相当する孔径)に応じて、例えば以下のように設定することができる:
累積中位径が1~10μm程度のとき 倍率1,000~5,000倍
累積中位径が0.1~1μm程度のとき 5,000~20,000倍
累積中位径が0.03~0.1μm程度のとき 10,000~50,000倍である。
黒白2値化処理は、電子顕微鏡写真又はそのコピ-を用いて、市販の画像解析システムによって行ってもよい。
中空糸膜11の空孔率は、好ましくは50%以上80%以下であり、より好ましくは55%以上65%以下である。この空孔率が50%以上であることにより、透水性能が高く、他方、80%以下であることにより、機械的強度を高くすることができる。
中空糸膜11の内径は、好ましくは0.10%以上1.00mm以下であり、より好ましくは0.30%以上0.80mm以下である。また、中空糸膜11の外径は、好ましくは1.30mm以下であり、より好ましくは0.3%以上1.3mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以上1.00mm以下である。
中空糸膜11の膜厚は、好ましくは80μm以上1000μm以下であり、より好ましくは100μm以上300μm以下である。膜厚が80μm以上であれば、膜の強度が確保でき、他方、1000μm以下であれば、膜抵抗による圧損を抑制できる。
(中空糸膜の素材(材質))
中空糸膜モジュ-ル100における中空糸膜11は、合成樹脂製の多孔質膜からなることが好ましい。本実施形態における中空糸膜11を構成する樹脂は、好ましくは熱可塑性樹脂であり、より好ましくはポリオレフィン樹脂、フッ素系ポリオレフィン樹脂である。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコ-ル、及びエチレン-ビニルアルコ-ル共重合体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
フッ素系ポリオレフィン樹脂としては、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、クロロトリフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン-モノクロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン(ヘキサフルオロプロピレンのドメインを含んでもよい)、及びヘキサフルオロプロピレン樹脂、並びにこれら樹脂の混合物からなる群から選ばれるものが挙げられる。
これらの樹脂は、取り扱い性に優れ、かつ強靱であるため、中空糸膜11の素材として優れる。これらの中でも、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、エチレン、テトラフルオロエチレン、及びクロロトリフルオロエチレンから成る群から選択される1種のホモポリマ-、若しくは前記群から選択される2種以上のコポリマ-、又は、前記ホモポリマ-と前記コポリマ-との混合物は、機械的強度、化学的強度(耐薬品性)に優れ、かつ成形性が良好であるために好ましい。より具体的には、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体等のフッ素樹脂が好ましい。
また、本実施形態における中空糸膜11を構成する熱可塑性樹脂は、球晶構造ではなく、3次元網目構造を有していることが好ましい。中空糸膜11が、3次元網目構造を有する熱可塑性樹脂によって構成されていることにより、中空糸膜11の内表面から外表面までの細孔の連通性を、より良好にすることができる。
(中空糸膜の物性)
中空糸膜11の引張破断伸度の初期値は、好ましくは60%以上であり、より好ましくは80%以上であり、更に好ましくは100%以上であり、特に好ましくは120%以上である。
中空糸膜11の圧縮強度は、好ましくは0.2MPa以上であり、より好ましくは0.3MPa以上1.0MPa以下であり、更に好ましくは0.4MPa以上1.0MPa以下である。
(中空糸膜の製造方法)
本実施形態における中空糸膜11は、公知の方法、又はこれに当業者による適宜の変更を加えた方法により、製造することができる。
本実施形態における中空糸膜11は、例えば、原料の熱可塑性樹脂を含む溶融混錬物の押出成形によって製造することができる。
<ハウジング>
中空糸膜モジュ-ル100におけるハウジング30は、中空糸膜束10を収納する容器である。ハウジング30と、中空糸膜束10とが、後述の接着固定部20によって固定されて、中空糸膜モジュ-ル100となった後、モジュ-ル100内は中空糸膜11の外側空間42と中空糸膜11の内側空間41とに分割され、これらの空間41、42が中空糸膜11を介して接する構造を有することになる。
本実施形態におけるハウジング30は、原水導入口54と、ろ液排出口52と、洗浄用排出口53とを有する。これらの原水導入口54、ろ液排出口52、及び洗浄用排出口53は、後述の接着固定部20によってハウジング30と中空糸膜束10とが固定された後、中空糸膜モジュ-ル100の原水導入口54、ろ液排出口52、及び洗浄用排出口53として、それぞれ、以下の機能を有することになる。
原水導入口54:モジュ-ル100の外部と中空糸膜11の外側空間42とを連通する機能
ろ液排出口52:モジュ-ル100の外部と中空糸膜11の内側空間41とを連通する機能
洗浄用排出口53:モジュ-ル100の外部と中空糸膜11の外側空間42とを連通する機能
ハウジング30は、中空糸膜束10を収納するための第1筒状部材31と、接着固定部20を配置するための第2筒状部材32とを有していてよい。第2筒状部材32は、好ましくは第1筒状部材31の両端に配置される。
第2筒状部材32は、上記の原水導入口54、ろ液排出口52、及び洗浄用排出口53を有していてよい。また、第2筒状部材32は、好ましくは、中空糸膜モジュ-ル100のろ液を取り出す側に配置され、ろ液排出口52及び洗浄用排出口53を有する第2筒状部材32aと、中空糸膜モジュ-ル100の被ろ過液を導入する側に配置され、原水導入口54を有する第2筒状部材32bとからなっていてよい。
ハウジング30の第1筒状部材31の内径は、好ましくは170mm以上であり、より好ましくは190mm以上であり、好ましくは250mm以下であり、より好ましくは230mm以下である。第1筒状部材31の外径は、例えば、170mm以上300mm以下であってよい。第1筒状部材31の長さは、中空糸膜11の所望の有効長に応じて適宜設定されてよく、例えば、1.0m以上3.0m以下であってよく、1.5m以上2.0m以下が好ましい。
ハウジング30の第2筒状部材32の内径は、第1筒状部材31の内径よりも大きくてよく、好ましくは180mm以上であり、より好ましくは200mm以上であり、好ましくは280mm以下であり、より好ましくは250mm以下である。第2筒状部材32の外径は、例えば、180mm以上330mm以下であってよい。第2筒状部材32の長さは、適宜に設定されてよく、例えば、0.2m以上1.0m以下であってよい。なお、第2筒状部材32は、必ず2つの部材(第2筒状部材32aおよび32b)を1セットとして構成されている。
ハウジング30の材質は、成形性、コスト、機械的耐久性、化学的耐久性等の観点から、および比重の観点から、設定されるのが好ましい。ハウジング30は、比重が1.3g/cm以下の樹脂を使用して作製されていることが好ましい。ハウジング30は、例えば、ABS、ナイロン、PE、PP、PPE等から選択される上記軽量樹脂からなることが好ましい。
ハウジング30のうちの第2筒状部材32の内部に、任意的な部材である整流筒50を、更に有していることが好ましい。
なお、図2において、中空糸膜11の有効長を規定する、第1接着固定層21と第2接着固定層22との間の距離は、符号「L」で示されている。
<中空糸膜束とハウジングとの固定>
中空糸膜モジュ-ル100において、中空糸膜束10とハウジング30とは、接着固定部20によって固定される。
<接着固定部>
中空糸膜モジュ-ル100における接着固定部20は、中空糸膜束10の両端部とハウジング30とを接着固定する機能を有する。この接着固定部20は、中空糸膜11の一方の端部において、中空糸膜11同士、及び中空糸膜束10とハウジング30の内壁とを樹脂材によって接着固定する第1接着固定層21と、中空糸膜11の他方の端部において、中空糸膜11同士及び中空糸膜束10とハウジング30の内壁とを樹脂材によって接着固定する第2接着固定層22とを有する。
接着固定部20の第1接着固定層21及び第2接着固定層22を構成する材料は、樹脂材である。この樹脂材としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコ-ン樹脂等が例示できる。
(中空糸膜モジュ-ルの要件)
中空糸膜モジュ-ル100は、以下の条件(A)、(B)、及び(C)、すなわち、
(A)中空糸膜充填率が、42%以下、好ましくは38%以下であること;
(B)前記中空糸膜の外径が、1.3mm以下、好ましくは1.1mm以下であること;及び
(C)前記中空糸膜の合計膜面積が、50m以上、好ましくは70m以上であること;
のすべてを満たす、中空糸膜モジュ-ル100であることが好ましい。
上記において、「中空糸膜充填率」とは「100×(中空糸膜の断面積の合計)/(ハウジングの内部断面積)」によって算出される。また、ハウジング30が、第1筒状部材31と第2筒状部材32とからなる場合には、「ハウジングの内部断面積」とは、中空糸膜束10を収納する第1筒状部材31の内側の断面積を指す。
本実施形態における中空糸膜モジュ-ル100では、外径が1.3mm以下の比較的細い中空糸膜11で構成することが好ましい。これにより、中空糸膜11の充填率を42%と低くしても、確保される中空糸膜11の膜面積を大きくできる。また、中空糸膜11の充填率を42%以下と低くすることにより、濁質の排出性が向上され、大きな膜面積が確保できる点で、有利である。
中空糸膜充填率は、濁質排出性の観点から、42%以下であり、好ましくは38%以下である。または、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上である。
中空糸膜11の有効長Lとしては、ろ過効率の観点から、好ましくは1.5m以上であり、より好ましくは1.6m以上であり、更に好ましくは1.7m以上であり、特に好ましくは1.8m以上である。「中空糸膜の有効長」Lとは、ろ過に寄与する中空糸膜11の長さをいい、図2に示すように、中空糸膜11のうちの、第1接着固定層21と第2接着固定層22との間に露出している長さの平均値を意味する。
中空糸膜11の合計膜面積は、50m以上であり、好ましくは70m以上であり、より好ましくは80m以上である。本実施形態における中空糸膜モジュ-ル100は、中空糸膜11の合計膜面積が50m以上であれば、高いろ過効率を有する。「中空糸膜の合計膜面積」とは、ろ過に寄与する中空糸膜11の膜面積の合計をいい、中空糸膜11のうち、第1接着固定層21と第2接着固定層22との間に露出している部分の外側面積の合計をいう。
<<配管群>>
配管群120は、中空糸膜モジュ-ル100の原水導入口54、ろ液排出口52及び洗浄用排出口53にそれぞれ流体接続された原水搬送配管121、ろ水収集配管122及び排出水回収配管123の3本の主管からなる。各主管の太さは、特に限定されないが、主管を流れる水の線速が3m/sを超えない範囲で設計することが好ましい。主管を流れる水の流量は、設置する中空糸膜モジュ-ル100のろ過能力により、そこから線速は計算されるが、例えば、主管の直径は100mm以上250mm以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは120mm以上200mm以下である。また、各主管の長さは、特に限定されないが、2000mm以下とすることが好ましい。
上記主管には、中空糸膜モジュ-ル100を主管に接続するための枝管が接続されており、枝管の直径についても流れる水の線速が3m/sを超えない範囲で設計することが好ましい。例えば、40A以上80A以下が好ましく、さらに好ましくは、50A以上65A以下である。主管への枝管の接続方法は、特に限定されないが、溶接棒による溶接や、接着剤による接着等の方法があるが、主管、枝管を溶融させて接続する溶着による方法が、強度も強く、寸法も安定していて好ましい。また、各枝管の長さは、特に限定されないが、継手の操作のしやすさの点で、100mm以上200mm以下とすることが好ましい。
配管群120は、比重が1.3g/cm以下の樹脂を使用して作製されていることが好ましい。また、配管群120を構成する配管121~123の材質は、成形性、コスト、機械的耐久性、化学的耐久性等の観点、および比重の観点から、設定されるのが好ましい。配管121~123は、例えば、ABS、ナイロン、PE、PP、PPE等から選択される材料からなることが好ましい。このうち、PE、PPはコストや耐久性、成形性が特によく、好ましい。
図1に示すように、複数の前記中空糸膜モジュール100の敷設方向(すなわち、中空糸膜モジュールが並ぶ方向)に沿って、原水搬送配管121、ろ水収集配管122、及び排出水回収配管123が敷設されていることが好ましい。
<<サポ-ト部材群>>
サポ-ト部材群130は、中空糸膜モジュ-ル100及び原水搬送配管121を直接支持するサポ-ト部材131と、ろ水収集配管122及び排出水回収配管123を直接支持するサポ-ト部材132とからなる。サポ-ト部材131、132は、水を含む中空糸膜モジュ-ル100及び配管121~123を支持するため、それらの重量に耐える強度を有する必要があるが、組立性や全体の重量を考慮し、屈強性と全体重量とのバランスを取った設計とする必要がある。
以下の例示に限定されないが、サポ-ト部材群130は、例えば次のような構造を取りうる。すなわち、中空糸膜モジュ-ル100を載置するサポ-ト部材131は、原水導入口54に接続される原水搬送配管121を固定しつつ、中空糸膜モジュ-ル100の下部に配置される。原水搬送配管121は、例えば、サポ-ト部材131を半円状の開口部を有する2つのサポ-ト部材131a、131bで構成し、該2つのサポ-ト部材131a、131bで上下から原水搬送配管121を挟むことによって固定することができる。このような固定方法によると、中空糸膜モジュ-ル100を支持するサポ-ト部材131は原水搬送配管121に固定され、さらに中空糸膜モジュ-ル100のナットN(図1及び2参照)がサポ-ト部材131の上に載置され、原水導入口54と原水搬送配管121とが、可とう継手などの接続継手124によって接続される。
次に、ろ水収集配管122及び排出水回収配管123については、中空糸膜モジュ-ル100の上方に設置されるのが、接続継手124が短くなる点で好ましい。ろ水収集配管122及び排出水回収配管123は、例えば3つのサポ-ト部材132a、132b及び132cで構成されたサポ-ト部材132を用いて、原水搬送配管121と同様の方法により固定することができる。すなわち、まず、半円状の開口部を有するサポ-ト部材132aを、開口部を上側に向けて、ろ水側のナットN(図1及び2参照)の上に載置し、半円状の開口部にろ水収集配管122を載置する。次いで、半円状の開口部を上下方向に二つ持つサポ-ト部材132bでろ水収集配管122を挟み込むとともに、サポ-ト部材132bのもう一方の半円状の開口部に排出水回収配管123を載置し、その上にサポ-ト部材132cを載置して挟み込む。そして、ろ液排出口52、洗浄用排出口53を、それぞれろ水収集配管122、排出水回収配管123に、例えば可とう継手などの接続継手124を用いて接続することによって、配管群120と中空糸膜モジュ-ル群110とを一体とすることができる。このように、サポート部材132は、中空糸膜モジュ-ル100と、ろ水収集配管122と、排出水回収配管123とを一体で固定することができる。また、サポート部材132は、中空糸膜モジュ-ル100と、原水搬送配管121と、ろ水収集配管122と、排出水回収配管123とを一体で固定することができる。
このように配置すると、下から原水搬送配管121、中空糸膜モジュ-ル100、ろ水収集配管122、排出水回収配管123の順に組み立てることができ、それぞれの配管と中空糸膜モジュ-ル100とを接続継手124を用いて接続することができる。こうして、ろ水収集配管122を、サポ-ト部材群130、排出水回収配管(横配管)123、及び排出水回収配管123と中空糸膜モジュ-ル100とを接続する接続継手(縦配管)124で囲み、落下物や、倒壊物から防護することができる。この時、ろ水収集配管122へアクセスできる開口部の大きさ(配管群120やサポ-ト部材群130の間隙)は、30cm以下であることが好ましい。ここで、「開口部の大きさ」は、開口部が最も広く(大きく)見える方向(例えば、正面方向(中空糸膜モジュール100が並ぶ方向に垂直な方向))から見て、その開口部の最も長い部分の長さを意味している。開口部は、矩形であってよく、この場合、「開口部の大きさ」は、矩形の長い方の辺の長さである。開口部が矩形でない場合、「開口部の大きさ」は、開口部に含まれる最大面積の矩形の長い方の辺の長さである。
サポ-ト部材群130を構成するサポ-ト部材131、132は、樹脂による射出成型で作製することが好ましい。また、サポ-ト部材131、132の材質は、成形性、コスト、機械的耐久性、化学的耐久性等の観点、および比重の観点から、設定されるのが好ましい。サポ-ト部材131、132は、比重が1.3g/cm以下の樹脂を使用して作製されていることが好ましい。サポ-ト部材131、132は、例えばABS、ナイロン、PE、PP、PPE等から選択される材料からなることが好ましく、ガラス繊維を含んで強化された材料からなることがより好ましく、ガラス繊維入りのABS、ナイロンやPPはコストや耐久性、成形性に優れ特に好ましい。ガラス繊維の含有量は、20%以上40%以下が好ましく、30%以上40%以下がさらに好ましい。また、ガラス繊維は、長繊維の方が、短繊維よりも繊維同士の絡みつきがよく、強度が出やすいため好ましい。
<<接続継手>>
中空糸膜モジュ-ル100のハウジング30、配管群120、サポ-ト部材群130が樹脂による射出成型によって作られている場合、若干の寸法のバラツキが存在する。このとき、上記部材同士、または部材と配管とを接続する接続継手124を可とう継手とすることによって、それらの寸法のバラツキを吸収して、上記部材同士、または部材と配管とを良好に接続することができる。また、接続継手124を可とう継手とすることによって、輸送中に振動があっても吸収することができ、水処理装置1が輸送中に破損するのを防ぐことができる。さらに、1単位の水処理装置1を複数単位接続する場合に、接続継手124を可とう継手とすることによって、1単位の水処理装置1同士の多少の寸法ズレを吸収することができる。
可とう継手としては、以下に限定されないが、一方の接続口と他方の接続口とをゴムなどの可とう性のあるチュ-ブ等で接続し、そのチュ-ブが外れないように外側等から剛性のある材質で固定する方法が考えられるほか、伸縮継手やゴム製の防振継手等を挙げることができる。例えば、ヴィクトリック社製ヴィクトリックジョイントや、前澤化成社製の袋ナット締めのユニオン継手、ボルト締めのユニオン継手などが好適に用いられる。
さらに、ろ水収集配管122または排出水回収配管123の一部を透明にすることにより、中空糸膜モジュ-ル100の圧気リ-ク検査の際に気泡の存在を確認して、リ-クの検出が容易になる。例えば、図1に示すように、排出水回収配管123と中空糸膜モジュ-ル100の洗浄用排出口53との接続継手124を一部透明の可とう継手124aによって接続することが考えられる。
可とう継手の材質は、成形性、コスト、機械的耐久性、化学的耐久性等の観点から、選択されるのが好ましい。可とう継手は、例えば、ABS、ナイロン、PE、PP、PPE、PVC等から選択される材料からなることが好ましい。上記透明の可とう継手124aは、可とう継手の一部を透明材料である透明ABSや透明PVCを選択して製作することで実現することができる。例えば、袋ナット締めのユニオン継手の透明伸縮継手を用いることができる。
本発明においては、上述した構成を有する水処理装置1の中空糸膜11の単位面積当たりの質量を1.0kg/m以下とする。これにより、一度に運送できる中空糸膜11の面積が大きくなり、輸送が効率的になる。
また、本発明において、水処理装置1の敷地面積当たりの中空糸膜11の総膜面積、すなわちフットプリントが1,000m/m以上であることが好ましい。これにより、一度に運送できる膜面積が大きくなり、輸送が効率的になる。
さらに、上記中空糸膜モジュ-ル群110、配管群120及びサポ-ト部材群130を1単位として、互いに接続して、最大5単位まで接続することが可能に構成されていることが好ましい。これにより、配管内を流れる液の線速が過大に大きくなって配管圧損が増加するのを抑制することができる。例えば、1単位に5本の中空糸膜モジュ-ル100が設けられている場合、接続する単位を5単位(すなわち、中空糸膜モジュ-ルが合計25本)以下とすることにより、配管内の液の線速を3m/s以下として、上記配管圧損の増加を抑制できる。
<<水処理装置の運転方法>>
図3に、本実施形態の水処理装置1を用いて、ろ過工程、及び洗浄工程、並びに好ましくは排出工程、さらには薬品洗浄工程を行うための、ろ過システムの一例のフロ-図を示している。
図3に示したろ過システム1000は、本発明の水処理装置1、被ろ過液タンク200、ストレイナ-210、ろ液タンク300、及びコンプレッサ400が、バルブが適宜に配置された配管によって接続された構成を有する。図3では、送液のためのポンプ、各タンクに通常設置されるドレイン配管、薬液洗浄用の薬液タンク及びこれに伴う配管、運転状況チェックのためのセンサ等は省略されている。
図3のろ過システム1000を用いて、所定のろ過工程及び洗浄工程を含む、本発明のろ過方法を、例えば、以下のように行うことができる。
<<ろ過工程(F)>>
ろ過工程では、水処理装置1における中空糸膜モジュ-ル100中の中空糸膜に、被ろ過液を通過させてろ過して、ろ液を得る。
図3のろ過システム1000では、懸濁水、工程プロセス液等の原液を、一旦、原液タンク(図示せず)に貯蔵した後、ストレイナ-210にて粗ろ過したろ液を、本発明のろ過方法における被ろ過液として用いている。被ろ過液は、被ろ過液タンク200に貯蔵される。
被ろ過液タンク200中の被ろ過液は、被ろ過液送液バルブV1を介して、原水導入口54から水処理装置1に導入され、中空糸膜の外側から中空糸膜の肉厚部分を通過してろ過され、ろ液タンク300に貯蔵される。
<<洗浄工程>>
洗浄工程は、逆洗(BW)又はフラッシング(FL)とエアスクラビング(AS)とを組み合わせて行う、逆洗-エアスクラビング同時洗浄(ASBW)又はフラッシング-エアスクラビング同時洗浄(ASFL)を含む。
ASBW又はASFLに先立って、BW又はFLを行ってもよく、ASBW又はASFLの後にFLを行ってもよい。
更に、洗浄工程の後に、排出工程を実施してもよい。
図3のろ過システム1000を用いた場合、BW、FL、及びAS、並びにASBW及びASFL、並びに排出工程は、それぞれ、以下のように行うことができる。
本明細書では、逆洗を「BW」、フラッシングを「FL」、エアスクラビングを「AS」、逆洗とエアスクラビングとの同時実施(逆洗-エアスクラビング同時洗浄)を「ASBW」、フラッシングとエアスクラビングとの同時実施(フラッシング-エアスクラビング同時洗浄)を「ASFL」として参照することがある。
<逆洗(BW)>
BWでは、中空糸膜モジュ-ル中の中空糸膜の内側から外側に、ろ液を通過させる。
この場合、ろ液タンク300内のろ液が、逆洗用バルブV3を介して、ろ液排出口52から水処理装置1に導入され、中空糸膜の内側から中空糸膜の肉厚部分を通過して、中空糸膜の外側空間に浸み出す。この過程で、中空糸膜の肉厚部分の細孔内に堆積した懸濁物質は、中空糸膜の外側に押し出されることにより、中空糸膜の洗浄が行われる。
中空糸膜の外側空間に浸み出したろ液は、洗浄用排出口53及び洗浄排液排出バルブV5を介して、系外に排出される。
<フラッシング(FL)>
FLでは、中空糸膜の外側に被ろ過液を通過させて、中空糸膜の外側表面に付着している懸濁物質を押し流して洗浄する。
FLでは、被ろ過液タンク200内の被ろ過液は、被ろ過液送液バルブV1を介して原水導入口54から水処理装置1に導入された後、中空糸膜の外側空間を通過して、洗浄用排出口53及び洗浄排液排出バルブV5を介して、系外に排出される。
<エアスクラビング(AS)>
ASでは、圧縮空気をAir(エア)導入口51から導入し洗浄用排出口53から排出して、中空糸膜の外側を通過する空気(気泡)によって中空糸膜を揺らす。
ASでは、コンプレッサ400によって圧縮された空気が、AS用バルブV6を介してAir導入口51から水処理装置1に導入され、中空糸膜の外側空間を通過して、洗浄用排出口53及び洗浄排液排出バルブV5を介して、系外に排出される。
<逆洗-エアスクラビング同時洗浄(ASBW)>
ASBWでは、上述のBWとASとを同時に行う。すなわち、ろ液タンク300内のろ液が、逆洗用バルブV3を介してろ液排出口52から水処理装置1における中空糸膜モジュ-ル100に導入され、洗浄用排出口53及び洗浄排液排出バルブV5を介して、系外に排出されるとともに、コンプレッサ400による圧縮空気が、AS用バルブV6を介してAir導入口51から水処理装置1に導入され、洗浄用排出口53及び洗浄排液排出バルブV5を介して、系外に排出される。
<フラッシング-エアスクラビング同時洗浄(ASFL)>
ASFLでは、上述のFLとASとを同時に行う。すなわち、被ろ過液タンク200内の被処理液が、被ろ過液送液バルブV1を介して原水導入口54から水処理装置1における中空糸膜モジュ-ル100に導入された後、洗浄用排出口53及び洗浄排液排出バルブV5を介して、系外に排出されるとともに、コンプレッサ400による圧縮空気が、AS用バルブV6を介してAir導入口51から水処理装置1に導入され、洗浄用排出口53及び洗浄排液排出バルブV5を介して、系外に排出される。
<排出工程>
排出工程では、中空糸膜モジュ-ル100の内部に残存する洗浄排液を排出する。
この排出工程は、排出工程用圧縮空気バルブV7、薬品戻り用バルブV8、バイパスバルブV9を介して、水処理装置1における中空糸膜モジュ-ル100の洗浄用排出口53から導入した圧縮空気を、中空糸膜モジュ-ル100の内部に残存する洗浄排液とともに、原水導入口54及び洗浄排液ドレインバルブV4を介して、系外に排出することにより、行うことができる。
[ろ過方法]
本発明のろ過方法は、上記に説明した本発明の水処理装置1を用いて、被ろ過液をろ過する、ろ過方法であって、
前記ろ過方法は、
外圧ろ過により、前記中空糸膜11に被ろ過液を通過させてろ過してろ液を得る、ろ過工程と、
前記ろ過工程の後に行われる、洗浄工程と、
前記ろ過工程と洗浄工程とを複数回繰り返した後に行われる薬品洗浄工程と、
を含み、
前記洗浄工程は、
前記中空糸膜11の内側から外側に、前記ろ液を通過させる逆洗、又は被ろ過液を前記原水導入口54から導入し、前記洗浄用排出口13から排出するフラッシングと、
気泡を含む被ろ過液を前記原水導入口54から導入し、前記洗浄用排出口53から排出して、前記気泡によって中空糸膜11を揺らす、エアスクラビングと
を組み合わせて行って、前記中空糸膜11の外側表面を洗浄する、逆洗-エアスクラビング同時洗浄、又はフラッシング-エアスクラビング同時洗浄
を含み、
前記薬品洗浄工程は、
前記中空糸膜モジュ-ル100の内部を薬液で満たし、また前記原水導入口54から前記薬液を導入して、前記ろ液排出口52および/または、前記洗浄用排出口53から排出して、前記薬液を循環させる薬液洗浄工程と、
前記薬液洗浄工程の後に前記中空糸膜モジュ-ル100から前記薬液を排出する薬液排出工程と、
前記薬液排出工程の後にろ過水または水で前記中空糸膜モジュ-ル100の内部をリンスする、リンス工程と、
前記リンス工程の後に、リンス後の前記ろ過水又は前記水を排出するリンス液排出工程と、
を含む、ろ過方法である。
<ろ過工程>
本実施形態のろ過方法におけるろ過工程は、外圧ろ過である。すなわち、中空糸膜11の外側表面に被ろ過物を含有する被ろ過液を供給し、中空糸膜11の膜厚(肉厚)部を通過させ、中空糸膜11の内側表面から滲み出した液体をろ液として取り出すろ過工程である。本実施形態の中空糸膜モジュ-ル100では、モジュ-ル100の下側から被ろ過液を導入して外圧ろ過をする方式による方が、濁質を排出し易いので好ましい。なお、本明細書中、「被ろ過物」とは、ろ過工程において中空糸膜11に供給される被処理水中に含有され、ろ過により除去され、ろ液から分離されるべき物質等を意味する。
ろ過工程における被ろ過液としては、特に制限はなく、典型的には、ろ過工程によって除去し得る懸濁物質を含む水であり、例えば、懸濁水、工程プロセス液等が挙げられる。
本明細書中、用語「懸濁水」とは、天然水、生活排水(廃水)、これらの処理水等を指す。天然水としては、河川水、湖沼水、地下水、海水が例として挙げられる。これらの天然水に対し、沈降処理、砂ろ過処理、凝集沈殿砂ろ過処理、オゾン処理、活性炭処理等の処理を施した処理水も、本明細書における「懸濁水」に包含される。生活排水の典型例は下水である。下水に対して、スクリ-ンろ過、沈降処理等を施した下水1次処理水、生物処理を施した下水2次処理水、凝集沈殿砂ろ過、活性炭処理、オゾン処理等の処理を施した3次処理(高度処理)水も、本明細書における「懸濁水」に包含される。これらの懸濁水には、μmオ-ダ-、又はこれ以下の微細な有機物及び無機物、並びに有機無機混合物の1種以上からなる濁質(腐植コロイド、有機質コロイド、粘土、細菌等)、細菌・藻類由来の高分子物質等が含まれていてもよい。
懸濁水の水質は、濁度及び/又は有機物濃度によって規定できる。濁度及び有機物濃度は、いずれも、瞬間値ではなく、平均値として評価される。
JIS K0101(カオリン濁度標準)による濁度を基準とすると、懸濁水は、濁度1未満の低濁水、濁度1以上10未満の中濁水、濁度10以上50未満の高濁水、濁度50以上の超高濁水等に区分される。また上記濁度:1度=0.7NTU(Nephelometric Turbidity Unit)である。
有機物濃度(全有機炭素濃度(Total Organic Carbon(TOC)):mg/L)を基準とすると、懸濁水は、1未満の低TOC水、1以上4未満の中TOC水、4以上8未満の高TOC水、8以上の超高TOC水等に区分される。
一般的には、濁度及び/又はTOCの高い水ほど、多孔質ろ過膜を目詰まりさせ易い。そのため、本実施形態におけるろ過工程に供給される被ろ過液の平均濁度が10度以上である方が、中空糸膜モジュ-ル100の性能を好適に発揮できるため、好ましい。
工程プロセス液とは、食品、医薬品、半導体製造等の分野において、有価物と非有価物とを分離するときの被分離液(すなわち、分離前の混合液)のことを指す。
上記のような懸濁水、工程プロセス液等を、適当なストレイナ-210等で粗ろ過したものを、本発明における被ろ過液として使用してもよい。
本実施形態におけるろ過工程は、例えば、被ろ過液を、中空糸膜モジュ-ル100の原水導入口54から中空糸膜11の外側空間42に導入し、中空糸膜11の肉厚部分を通過させたろ液として、中空糸膜11の内側表面から染み出させ、中空糸膜11の内側空間41のろ液を、中空糸膜モジュ-ル100のろ液排出口52から取り出すことによって行われる。
ろ液の流量は、膜面積1mあたり、1時間当たりの流量(L)で表される透過流速(LMH、又はL/[m・h])として、10LMH以上500LMH以下とすることが好ましく、より好ましくは50LMH以上200LMH以下であり、更に好ましくは75LMH以上150LMH以下である。
<洗浄工程>
本発明のろ過方法における洗浄工程は、
中空糸膜11の内側から外側に、ろ液を通過させる逆洗(BW)、又は被ろ過液を原水導入口54から導入し、洗浄用排出口53から排出するフラッシング(FL)と、
気泡を含む被ろ過液を原水導入口54から導入し、洗浄用排出口53から排出して、気泡によって中空糸膜11を揺らす、エアスクラビング(AS)と、
を組み合わせて行って、中空糸膜11の外側表面を洗浄する、逆洗-エアスクラビング同時洗浄(ASBW)、又はフラッシング-エアスクラビング同時洗浄(ASFL)
を含む。
このときAS用の空気は、原水搬送配管121に設置された枝管に空気導入用の接続継手124を設置して、空気を導入することができる。
本実施形態のろ過方法によって、ろ過工程と洗浄工程とを繰り返して、中空糸膜モジュ-ル100を長期間運転してろ過処理を継続することができる。
ろ過工程を停止して洗浄工程を開始するタイミングは、適宜に設定されてよい。例えば、ろ過工程を開始または再開した後、予め定められた所定の時間が経過したときに、ろ過工程を停止して、洗浄工程を開始してよい。或いは、ろ過工程の透水性能が予め設定された所定の値に達したときに、ろ過工程を停止して、洗浄工程を開始してよい。この場合、ろ過フラックスをろ過圧力で割った透水性能が、初期値の70%に低下したときに洗浄工程を開始することが好ましく、50%まで低下したときに洗浄工程を開始することが更に好ましい。
洗浄工程の開始を時間によって管理する方法では、定期的な膜洗浄が担保されるため、常に中空糸膜11をきれいな状態に保つことができる利点がある。一方、洗浄工程の開始を透水性能によって管理する方法は、効率的な洗浄が可能なる利点がある。
本実施形態における洗浄工程では、
ASBW、又はASFLに先立って、逆洗(BW)又はフラッシング(FL)を行ってもよく、
ASBW、又はASFLの後に、フラッシング(FL)を行ってもよい。
本実施形態における洗浄工程では、BW又はFLを単独で行った後に、ASBW、又はASFLを行うと、中空糸膜モジュ-ル100に持ち込まれた濁質を、より効果的に排出できるため、好ましい。また、ASBW又はASFLに先立って、BW又はFLを行うと、中空糸膜11の外側表面に付着している懸濁物質を引き剥がすとともに、中空糸膜束10の密着が緩和されるので、その後に行われるASBW又はASFLによる中空糸膜11の擦過に起因する劣化を抑制することができる。
-逆洗(BW)-
逆洗(BW)は、中空糸膜11の内側に、ろ液を通過させる洗浄方法である。BWによって、中空糸膜11の肉厚部の細孔内に堆積した懸濁物質を、中空糸膜11の外側に押し出すことができる。
BWを行うときのろ液の流量は、透過流速として、ろ過工程の透過流速Xの0.5倍以上3倍以下が好ましく、より好ましくは0.7倍以上3倍以下である。
ASBW、又はASFLに先立って、BWを行う場合、その実施時間は、例えば10倍以上120秒以下であり、好ましくは15秒以上60秒以下である。
-フラッシング(FL)-
フラッシング(FL)は、被ろ過液を原水導入口54から導入し、洗浄用排出口53から排出することにより、中空糸膜11の外側に被ろ過液を通過させる洗浄方法である。このFLによって、中空糸膜11の外側表面に付着している懸濁物質を、押し流すことができる。
FLにおける被ろ過液の流量は、50LMH以上150LMH以下が好ましく、60LMH以上100LMH以下がより好ましい。
ASBW、又はASFLに先立って、FLを行う場合、その実施時間は、例えば10秒以上120秒以下であり、好ましくは15秒以上60秒以下である。
ASBW、又はASFLの後に、FLを行う場合、その実施時間は、例えば10秒以上120秒以下であり、好ましくは15秒以上60秒以下である。
-エアスクラビング(AS)-
エアスクラビング(AS)は、中空糸膜モジュ-ル100内部を水で満たした状態で、圧縮空気をAir導入口51から導入し、洗浄用排出口53から排出して、空気(気泡)によって中空糸膜11を揺らす洗浄方法である。
AS時に、導入される圧縮空気の量は、中空糸膜モジュ-ル100のハウジング30の断面積1m当たり、好ましくは170Nm/h以上400Nm/h以下であり、より好ましくは200Nm/h以上350Nm/h以下であり、更に好ましくは200Nm/h以上300Nm/h以下である。
-逆洗-エアスクラビング同時洗浄(ASBW)-
ASBWでは、上記の逆洗(BW)とエアスクラビング(AS)とを同時に行う。
ASBWの実施時間は、例えば10秒以上120秒以下であり、好ましくは15秒以上60秒以下である。
-フラッシング-エアスクラビング同時洗浄(ASFL)-
ASFLでは、上記のフラッシング(FL)とエアスクラビング(AS)とを同時に行う。
ASFLの実施時間は、例えば10秒以上120秒以下であり、好ましくは15秒以上60秒以下である。
<排出工程>
実施形態のろ過方法では、洗浄工程の後に、原水導入口54又は洗浄用排出口53から、中空糸膜モジュ-ル100の内部、具体的には、中空糸膜11の外側及び中空部に残存する洗浄排液を排出する、排出工程を実施してもよく、そうすることが好ましい。洗浄工程の後に、排出工程を行うことにより、中空糸膜モジュ-ル100内の懸濁物質を、より効果的に排出できる。
排出工程は、例えば、重力による自然流下で中空糸膜モジュ-ル100の原水導入口54から行うか、又は洗浄用排出口53から中空糸膜モジュ-ル100の内部に圧縮空気を導入することによって、強制的に行うことができる。
排出工程後に、中空糸膜モジュ-ル100の重量は、当該中空糸膜モジュ-ル100の初期乾燥重量の1.70倍以下であることが好ましく、より好ましくは1.60倍以下であり、更に好ましくは1.55倍以下である。
<薬品洗浄工程>
本発明のろ過方法における薬品洗浄工程は、
前記中空糸膜モジュ-ル100の内部を薬液で満たし、また前記原水導入口54から前記薬液を導入して、前記ろ液排出口52及び/又は、前記洗浄用排出口53から排出して、前記薬液を循環させる薬液洗浄工程と、
前記薬液洗浄工程の後に前記中空糸膜モジュ-ル100から前記薬液を排出する薬液排出工程と、
前記薬液排出工程の後に、ろ過水または水で前記中空糸膜モジュ-ル100の内部をリンスするリンス工程と、
前記リンス工程の後に、リンス後の前記ろ過水又は前記水を排出するリンス液排出工程とを含む。
本実施形態のろ過方法では、一連のろ過工程を繰り返し実施した後、一日に数回の頻度から、一年に数回の頻度で、薬品洗浄を行う。使用する薬品は次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系酸化剤、過酸化水素などの酸素系酸化剤、水酸化ナトリウムなどのアルカリ、塩酸などの無機酸、クエン酸などの有機酸、亜硫酸ナトリウムなどの還元剤などが好適に用いられるがこの限りではない。
例えば、まず、0.5%の次亜塩素酸ナトリウムと1%の水酸化ナトリウムの混合液体で8時間程度浸漬洗浄を実施して、有機の汚染物を洗浄したのち、1%のクエン酸水溶液で8時間程度浸漬洗浄を実施し、無機の汚染物を洗浄することが考えられる。こののち、原水やろ過水、水によって中空糸膜モジュ-ル100の内部をリンスして中性にしてから、ろ過工程が再開となる。
ここで、洗浄に使用した次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウム、クエン酸などの薬液は、そのまま投棄できるものではなく、中和や還元といった操作をして無害化してから、下水や産廃として廃棄することが一般的である。その際に、本実施形態のような、狭小設置面積で大膜面積な水処理装置を用いると、配管のデッドスペ-スが少ないことから、使用する薬液量が少なく済むだけでなく、中和や還元に使用される薬液の液量も削減することが可能になる。
薬液排出工程は、重力による自然流下か、または洗浄用排出口53から中空糸膜モジュ-ル100の内部に圧縮空気を導入して、洗浄排液を原水導入口54から強制的に排出することが好ましい。
また、薬液排出工程及び/又はリンス液排出工程は、重力による自然流下か、または洗浄用排出口53に圧縮空気を導入して、洗浄排液を原水導入口54から強制的に排出することが好ましい。
上記薬液及びリンス液は、膜面積当たりの体積が1.0L/m以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.8L/m以下である。膜面積当たりの体積が1.0L/m以下であれば、洗浄薬液および要処理廃液の量を削減することができる。
[漏れ補修方法]
本発明による漏れ補修方法は、上述した本発明による水処理装置におけるろ水収集配管から各中空糸膜モジュ-ルに圧縮空気を導入して中空糸膜からの気泡の発生の有無を検査する気泡検査工程と、気泡が検出された場合には、気泡が検出された中空糸膜モジュ-ルを水処理装置から外すことなく、中空糸膜束のろ水収集配管側の端面を露出して気泡が発生した中空糸膜を特定する特定工程と、特定された中空糸膜を補修する補修工程とを含む。
<気泡検査工程>
気泡検査工程では、バルブV7を介して、水処理装置1におけるろ水収集配管122から各中空糸膜モジュ-ル100に圧縮空気を導入して中空糸膜からの気泡の発生の有無を検査する。中空糸膜11に破断があれば、洗浄用排出口53から接続する透明配管から気泡を検出できる。
<特定工程>
気泡が検出された場合には、前記気泡が検出された中空糸膜モジュ-ル100を水処理装置1から外すことなく、中空糸膜束10のろ液排出口52側の端面を露出させ、今度は、V6を介して中空糸膜モジュ-ル100に加圧空気を送り、破断した中空糸膜11があれば、気泡が発生しているため、破断した中空糸膜11を特定する。
<補修工程>
補修工程では、特定された中空糸膜を補修する。具体的には、モジュール上端の、特定した中空糸膜の中空部に釘などで栓をして封止する。これにより、水処理装置1からリ-クが発生した中空糸膜モジュ-ル100を取り外すことなく、リ-ク補修を行うことができる。
以下、実施例の形式により、本発明について更に詳細に説明する。
以下の実施例及び比較例における評価は、以下の手法により行った。
(実施例1)
<<配管群>>
主管として内径:148mm、外径:168mmのポリエチレン製のパイプに、直径42mmの穴を1列に中心間距離を320mmとして5つあけ(両サイドは主管端面からノズル中心までの距離が160mm)、それぞれの穴に内径42mm、外径60mmのポリエチレン製ノズルを、主管底面からの高さが106mmになるよう溶着した。このようなノズル付きの主管を3本用意し、原水搬送配管121、ろ水収集配管122、排出水回収配管123とした。すべてのノズルには、ヴィクトリック社製50Aヴィクトリックジョイントが勘合するように、ヴィクトリック社の施工要領書に従い、それぞれ溝加工を施した。また、すべての主管の両端部には、150Aのヴィクトリックジョイントが勘合するように、ヴィクトリック社の施工要領書に従い溝加工を施した。また、後述する中空糸膜モジュ-ル100の洗浄用排出口53と排出水回収配管123とを接続する配管を5組用意した。この排出口-排出水回収配管123の接続配管には、途中に前澤化成社製の50Aのス-パ-透明伸縮継手を使用した。
<<サポ-ト部材群>>
図1に示したサポ-ト部材131b、132aとして縦254mm、横260mm、幅36mmの直方体に、横の面の一方に直径168mmで半円を設けた。また、サポ-ト部材132bとして縦232.5mm、横260mm、幅36mmの直方体に、横の面の双方に直径168mmの半円を設けた。さらに、サポ-ト部材131a、132cとして縦123.5mm、横260mm、幅36mmの直方体に、横の面の一方に直径168mmの半円を設けた。上記サポ-ト部材131a、131b、132a、132b、132cは、いずれも長繊維ガラスファイバ-入りポリプロピレンによって射出成型によって製造した。必要に応じて肉盗みやリブを設けるなどを行った。サポ-ト部材131b、132aを合計15個、サポ-ト部材132bを5個、サポ-ト部材131a、132cを合計15個用意した。
<<中空糸膜モジュ-ル群>>
PVDF(ポリフッ化ビリニデン)製中空糸膜11旭化成(株)製)16,500本を2.3mの長さで束ね、垂直に吊るし、下側端面を切断することによって面をそろえ、中空部を封止した。こうしてできた中空糸膜束10を、該中空糸膜束10を収納するための第1筒状部材(パイプ内径204mm)31、及び内径196mmの整流筒50が内側に装着された第2筒状部材(パイプ内径204mm)32を有する、ハウジング30内に挿入した。なお、ここで用いた中空糸膜11、平均細孔径0.1μm、内径0.6mm、外径0.95mmである。
次いで、第2筒状部材32b側の中空糸膜束10の端部(第2接着固定層22)における、貫通孔形成予定位置に、柱状部材(直径11mm)40本を挿入した。
次いで、ポッティング材導入用チュ-ブを取り付けた接着固定部形成用容器をハウジング30の両端に固定した状態で、回転させながら、ポッティング材をハウジング30の第2筒状部材32a内及び32b内に注入した。ポッティング材としては、2液性熱硬化型ウレタン樹脂(サンユレック(株)製、SA-6330A2/SA-6330B5(商品名))を用いた。ポッティング材の硬化反応が進行して流動化が停止した時点で遠心機の回転を停止して、ハウジング30を取り出し、オ-ブン中で50℃に加熱して、ウレタン樹脂を硬化させた。
その後、ハウジング30の第2筒状部材32a側の膜束端部を切断して、接着前の段階で封止した側の中空糸膜11の中空部を開口させた。一方、第1筒状部材32b側の第2接着固定層22から柱状部材を取り除いて複数の貫通孔を形成した。なお、本中空糸膜モジュ-ル100の膜有効長は2.0mである。
製造した中空糸膜モジュ-ル100の充填率は、37.2%であった。
中空糸膜モジュ-ル100の両端には、50Aのヴィクトリックジョイント用の溝が付いた円錐状のキャップをナットNで締めて固定している。
<<組立>>
以下の手順に従って、水処理装置1を組み立てた。
1.サポ-ト部材131aを水平な地面の上に、半円部分が垂直上側になるように1列に10個並べ、地面とアンカ-ボルト等で固定した。この時、サポ-ト部材131aは金属フレ-ムに固定し、金属フレ-ムを地面と固定してもよい。この時、サポ-ト部材131aは中空糸膜モジュ-ル100の取り付け位置を中心として両側に90mm対峙した位置に固定されている。
2.サポ-ト部材131aの半円部分に原水搬送配管121を載置した。
3.サポ-ト部材131aの上にサポ-ト部材131bを半円部分が原水搬送配管121と勘合するように載置した。この時、サポ-ト部材131aとサポ-ト部材131bとは接着剤やクリップ、ボルト等で固定してもよい。
4.それぞれのサポ-ト部材131b/131a2個の上に5本の中空糸膜モジュ-ル100を、原水導入口54が垂直下方になるように、またすべての排出口の向きと原水搬送配管121の軸方向とが90度になるように1本を載置した。
5.すべての中空糸膜モジュ-ル100の原水導入口54と原水搬送配管121のノズルとを、50Aヴィクトリックジョイントによって固定した。原水搬送配管121のノズルには10Aの継手を設け、AS用の空気取り入れ口を設けた。
6.中空糸膜モジュ-ル1本につき、サポ-ト部材132a1個を、ろ液排出口52のナットNの上に、原水搬送配管121のサポ-ト部材131bと同じ向きに、半円開口部を上にして1個載置した。
7.サポ-ト部材132aの半円開口部の上に、ろ水収集配管122をノズルが垂直下方の向きに載置した。
8.すべての中空糸膜モジュ-ル100のろ液排出口52と、ろ水収集配管122とを50Aのヴィクトリックジョイントで接続した。
9.サポ-ト部材132bを、ろ水収集配管122を挟んでサポ-ト部材132aの上に載置した。この時、サポ-トAとサポ-トBは接着剤やクリップ、ボルト等で固定してもよい。
10.排出水回収配管123を、排出水回収配管123のノズルと、中空糸膜モジュ-ル100の洗浄用排出口53とが同じ向きになるように載置した。
11.サポ-ト部材132cを排出水回収配管123を挟んで、サポ-ト部材132bの上に載置した。この時、サポ-ト部材132bとサポ-ト部材132cとは、接着剤やクリップ、ボルト等で固定してもよい。
12.排出水回収配管123のノズルにL字型の配管を下向きに接続し、中空糸膜モジュ-ル100の洗浄用排出口53にもL字型の配管を上向きに接続し、双方のL字型配管同士を、透明伸縮継手でコの字型の配管になるように接続した。こうして1単位の水処理装置1を組み立てた。
このようにして作製した1単位の水処理装置1について、設置面積は0.42m、膜面積は495mであり、フットプリント当たりの中空糸膜11の面積は1179m/mであった。さらに重量は、配管材料にポリエチレンや、ポリプロピレンを、中空糸膜モジュ-ル100のハウジング30にABSを用いるなど、軽量素材を選定することにより、約400kgであった。したがって中空糸膜11の単位面積当たりの重量は0.8kg/mであった。さらに薬品洗浄時の薬品および中和/リンス廃液の量は、0.75L/mであり、作業負荷、環境負荷を低減させることができた。
以上の工程は、水処理装置組立専用工場で組み立てることができ、そのまま設置現場まで輸送することができる。また設置現場でもトラブルなく組み立てることができ、配管の破損等もなく通常の水処理プラントを建設するよりも工期を大幅に短縮することができた。
本実施形態の水処理装置1は、中空糸膜モジュ-ル5本一組を背中合わせに配置すると、ろ水収集配管122へのアクセスがさらに制限されるため、好ましい。
さらに一単位同士の水処理装置1を、原水搬送配管121、ろ水収集配管122、排出水回収配管123をそれぞれ150Aのヴィクトリックジョイントで接続することにより、二単位、三単位と直列に接続して水処理能力を挙げることができる。
次いで、図1に示した水処理装置2単位(中空糸膜モジュ-ル5本×2単位)をそれぞれ並列に並べ、バルブユニット、ポンプを接続し、上記で得られた水処理システムの長期運転試験を行った。
試験は、以下の設定の運転によって調べた。
運転シ-ケンス:F(28.5分)、ASBW(1分)、及びFL(0.5分)を、この順に設定
被ろ過液の濁度: 10NTU
ろ過FLUX:100LMH
逆洗FLUX:80LMH
FL流量:3m/hr
その結果、1年以上、配管からの水漏れもなく、安定的に稼働させることができた。
1年間稼働後、リ-ク検査として、原水搬送配管121の出口バルブを閉め、原水搬送配管121のAS用の配管から0.1MPaの圧縮空気を導入した。設置した10本の中空糸膜モジュ-ル100のうち、1本の排出水回収配管123へ接続する透明伸縮継手から気泡を検出した。
そこで、水処理装置1からすべての水を排水し、当該中空糸膜モジュ-ル100に載置されているろ水収集配管122を支えるサポ-ト部材132aを外し、ろ液排出口52のヴィクトリックジョイントを外した。さらに当該中空糸膜モジュ-ル100のナットNおよびキャップを外して、ろ水側端面を露出させた。再度、AS用の配管から圧縮空気を導入し、リ-クした中空糸膜11を特定、釘打ちを行ってリ-ク補修を実施した。こうして、水処理装置1から当該中空糸膜モジュ-ル100を取り外すことなく、リ-ク補修を完了することができた。
本発明の水処理装置は、例えば、懸濁水をろ過してろ液を得る工程を含む浄水方法に用いることができる。また、食品製造において、例えば、日本酒、ワイン等の酒類と酵母とを分離する場合等に、本発明のろ過方法を使用することができる。医薬品の製造では、例えば、タンパク質の精製する際の除菌等に、本発明のろ過方法を使用することができる。更に、半導体製造では、例えば、研磨廃水を研磨剤と水とに分離する場合等に、本発明の水処理装置を使用することができる。
1 水処理装置
10 中空糸膜束
11 中空糸膜
20 接着固定部
21 第1接着固定層
22 第2接着固定層
30 ハウジング
31 第1筒状部材
32 第2筒状部材
41 中空糸の内側空間
42 中空糸の外側空間
50 整流筒
51 Air導入口
52 ろ液排出口
53 洗浄用排出口
54 原水導入口
100 中空糸膜モジュ-ル
110 中空糸膜モジュ-ル群
120 配管群
121 原水搬送配管
122 ろ水収集配管
123 排出水回収配管
124 接続継手
130 サポ-ト部材群
131,131a,131b,132,132a,132b,132c サポ-ト部材
200 被ろ過液タンク
210 ストレイナ-
300 ろ液タンク
400 コンプレッサ
1000 ろ過システム
L 第1接着固定層と第2接着固定層との間の距離
V1 被ろ過液送液バルブ
V3 逆洗用バルブ
V4 洗浄排液ドレインバルブ
V5 洗浄排液排出バルブ
V6 AS用バルブ
V7 排出工程用圧縮空気バルブ
V8 薬品戻り用バルブ
V9 バイパスバルブ

Claims (21)

  1. 複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束を含む、3本以上10本以下の中空糸膜モジュ-ルで構成された中空糸膜モジュ-ル群と、前記中空糸膜モジュ-ルのそれぞれに、前記中空糸膜モジュ-ルの外部と前記中空糸膜の外側の空間とを連通する原水導入口を介して接続された原水搬送配管、前記中空糸膜モジュ-ルの外部と前記中空糸膜の内側の空間とを連通するろ液排出口を介して接続されたろ水収集配管、及び前記中空糸膜モジュ-ルの外部と前記中空糸膜の外側の空間とを連通する洗浄用排出口を介して接続された排出水回収配管を含む配管群と、前記中空糸膜モジュ-ル及び前記原水搬送配管、前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管を支持するサポ-ト部材で構成されたサポ-ト部材群とを1単位として、1単位以上備える水処理装置であって、
    前記原水搬送配管と前記中空糸膜モジュール群の各中空糸膜モジュールとが第1枝管および第1可とう継手によって前記原水導入口を介して接続されており、前記ろ水収集配管と前記中空糸膜モジュール群の各中空糸膜モジュールとが第2枝管および第2可とう継手によって前記ろ液排出口を介して接続されており、前記排出水回収配管と前記中空糸膜モジュール群の各中空糸膜モジュールとが第3枝管および第3可とう継手によって前記洗浄用排出口を介して接続されており、
    前記サポート部材は第1サポート部材と第2サポート部材とを有し、
    前記第1サポート部材がそれぞれ1つの開口部を有する2つの第1部材で構成され、前記原水搬送配管が2つの前記第1部材の前記開口部の間に収容されて支持されており、
    前記第2サポ-ト部材がそれぞれ1つの開口部を有する2つの第2部材と、2つの開口部を有する1つの第3部材とで構成され、前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管の一方が2つの前記第2部材のうちの一方の前記開口部と前記第3部材の2つの前記開口部のうちの一方との間に収容されて支持されており、前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管の他方が前記第3部材の2つの前記開口部のうちの他方と2つの前記第2部材のうちの他方の前記開口部との間に配置されて支持されており、
    前記中空糸膜の膜面積当たりの質量が1.0kg/m以下である水処理装置。
  2. 前記1単位の水処理装置の敷地面積当たりの総膜面積が1,000m/m以上である、請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記1単位の水処理装置は、互いに接続して、最大5単位まで接続することが可能に構成されている、請求項1または2に記載の水処理装置。
  4. 前記原水搬送配管、前記水収集配管および前記排出水回収配管のそれぞれの断面が円形状であり、前記開口部が半円状である、請求項1または2に記載の水処理装置。
  5. 前記配管群および前記中空糸膜モジュ-ルのハウジング、及び前記サポ-ト部材は、比重が1.3g/cm以下の樹脂を使用して作製されている、請求項1または2に記載の水処理装置。
  6. 前記中空糸膜モジュ-ルは、
    複数本の前記中空糸膜からなる前記中空糸膜束と、
    前記中空糸膜束が収納されたハウジングと、
    前記中空糸膜束の両端部と前記ハウジングとを接着固定する接着固定部と、
    を備えた中空糸膜モジュ-ルであって、
    前記中空糸膜は、精密ろ過(MF)膜又は限外ろ過(UF)膜であり、
    前記接着固定部は、
    前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士、及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第1接着固定層と、
    前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士及び前記中空糸膜束と前記ハウジングの内壁とを樹脂材によって接着固定する第2接着固定層と
    を有し、
    前記中空糸膜モジュ-ルは、以下の条件(A)、(B)、及び(C):
    (A)100×(中空糸膜の断面積の合計)/(ハウジングの内部断面積)で表される前記中空糸膜充填率が、42%以下であること;
    (B)前記中空糸膜の外径が、1.3mm以下であること;及び
    (C)前記中空糸膜の合計膜面積が、50m以上であること;
    のすべてを満たす、請求項1または2に記載の水処理装置。
  7. 前記中空糸膜の有効長が1.6m以上である、請求項1または2に記載の水処理装置。
  8. 前記ろ水収集配管が前記排出水回収配管の下方にあり、前記ろ水収集配管が前記排出水回収配管およびその接続継手に囲われ、前記ろ水収集配管へのアクセスできる開口部が30cm以下である、請求項1または2に記載の水処理装置。
  9. 複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束を含む、複数の中空糸膜モジュ-ルで構成された中空糸膜モジュール群と、
    前記中空糸膜モジュ-ルのそれぞれに接続された原水搬送配管、ろ水収集配管及び排出水回収配管を含む配管群と、
    前記中空糸膜モジュール及び前記原水搬送配管、前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管を支持するサポート部材とを備え、
    前記原水搬送配管と前記複数の中空糸膜モジュールの各中空糸膜モジュールとが第1枝管及び第1可とう継手によって接続されており、前記ろ水収集配管と前記複数の中空糸膜モジュールの各中空糸膜モジュールとが第2枝管及び第2可とう継手によって接続されており、前記排出水回収配管と前記複数の中空糸膜モジュールの各中空糸膜モジュールとが第3枝管および第3可とう継手によって接続されており、
    前記サポート部材は第1サポート部材と第2サポート部材とを有し、
    前記第1サポート部材がそれぞれ1つの開口部を有する2つの第1部材で構成され、前記原水搬送配管が2つの前記第1部材の前記開口部の間に収容されて支持されており、
    前記第2サポ-ト部材がそれぞれ1つの開口部を有する2つの第2部材と、2つの開口部を有する1つの第3部材とで構成され、前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管の一方が2つの前記第2部材のうちの一方の前記開口部と前記第3部材の2つの前記開口部のうちの一方との間に収容されて支持されており、前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管の他方が前記第3部材の2つの前記開口部のうちの他方と2つの前記第2部材のうちの他方の前記開口部との間に配置されて支持されている水処理装置。
  10. 前記原水搬送配管、前記水収集配管および前記排出水回収配管のそれぞれの断面が円形状であり、前記開口部が半円状である、請求項9に記載の水処理装置。
  11. 複数の前記中空糸膜モジュールの敷設方向に沿って、前記原水搬送配管、前記ろ水収集配管、及び前記排出水回収配管が敷設されている、請求項9または10に記載の水処理装置。
  12. 前記サポート部材は前記中空糸膜モジュ-ルと前記ろ水収集配管と前記排出水回収配管とを一体で固定する、請求項9または10に記載の水処理装置。
  13. 前記ろ水収集配管及び前記排出水回収配管は、前記中空糸膜モジュールの上方にあり、前記水処理装置上方から、前記排出水回収配管、前記ろ水収集配管、の順に敷設されている、請求項9または10に記載の水処理装置。
  14. 前記請求項1または2に記載の水処理装置を用いて、被ろ過液をろ過する、ろ過方法であって、
    前記ろ過方法は、
    外圧ろ過により、前記中空糸膜に被ろ過液を通過させてろ過してろ液を得る、ろ過工程と、
    前記ろ過工程の後に行われる、洗浄工程と、
    前記ろ過工程と前記洗浄工程とを複数回繰り返した後に行われる薬品洗浄工程と、
    を含み、
    前記洗浄工程は、
    前記中空糸膜の内側から外側に、前記ろ液を通過させる逆洗、又は被ろ過液を前記原水導入口から導入し、前記洗浄用排出口から排出するフラッシングと、
    気泡を含む被ろ過液を前記原水導入口から導入し、前記洗浄用排出口から排出して、前記気泡によって前記中空糸膜を揺らす、エアスクラビングと、
    を組み合わせて行って、前記中空糸膜の外側表面を洗浄する、逆洗-エアスクラビング同時洗浄、又はフラッシング-エアスクラビング同時洗浄
    を含み、
    前記薬品洗浄工程は、
    前記中空糸膜モジュ-ルの内部を薬液で満たし、また前記原水導入口から前記薬液を導入して、前記ろ液排出口及び/又は、前記洗浄用排出口から排出して、前記薬液を循環させる薬液洗浄工程と、
    前記薬液洗浄工程の後に前記中空糸膜モジュ-ルから前記薬液を排出する薬液排出工程と、
    前記薬液排出工程の後に、ろ過水または水で前記中空糸膜モジュ-ルの内部をリンスするリンス工程と、
    前記リンス工程の後に、リンス後の前記ろ過水又は前記水を排出するリンス液排出工程と、
    を含む、ろ過方法。
  15. 前記洗浄工程において、前記逆洗-エアスクラビング同時洗浄、又はフラッシング-エアスクラビング同時洗浄の前に、逆洗又はフラッシングを行う、請求項14に記載のろ過方法。
  16. 前記洗浄工程の後に、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口から前記中空糸膜の外側及び中空部の洗浄排液を排出する排出工程をさらに含む、請求項14に記載のろ過方法。
  17. 前記排出工程は、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口から前記中空糸膜モジュールの内部に圧縮空気を導入して、前記洗浄排液を排出する、請求項16に記載のろ過方法。
  18. 前記薬液排出工程は、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口から前記中空糸膜モジュールの内部に圧縮空気を導入して、前記洗浄排液を排出する、請求項14に記載のろ過方法。
  19. 前記薬液排出工程及び/又は前記リンス液排出工程は、前記原水導入口又は前記洗浄用排出口に圧縮空気を導入して、前記薬液、或いは前記ろ過水又は前記水を排出する、請求項18に記載のろ過方法。
  20. 前記薬液及びリンス液は、膜面積当たりの体積が1.0L/m以下である、請求項14に記載のろ過方法。
  21. 請求項1または2に記載の水処理装置における前記ろ水収集配管から各中空糸膜モジュ-ルに圧縮空気を導入して前記中空糸膜からの気泡の発生の有無を検査する気泡検査工程と、
    前記気泡が検出された場合には、
    前記気泡が検出された前記中空糸膜モジュ-ルを前記水処理装置から外すことなく、前記中空糸膜束の前記ろ水収集配管側の端面を露出して前記気泡が発生した前記中空糸膜を特定する特定工程と、
    特定された前記中空糸膜を補修する補修工程と、
    を含むことを特徴とする漏れ補修方法。
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