以下、本開示の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1~図3に示す玄関ドア1は、建物躯体100の縦長矩形状の開口部101に設けられる金属製のドア枠2の内側にドア本体3を有する。ドア本体3は、吊元側を中心にして戸先側が室内外方向に開閉可能な開き戸からなる。
ドア枠2は、金属型材によって形成され、開口部101の内周に沿って取り付けられている。詳しくは、ドア枠2は、開口部101の上側の内周を横方向に延びる上ドア枠21と、開口部101の下側の内周を横方向に延びる下ドア枠22と、開口部101の左右の内周を縦方向に延びる戸先側縦ドア枠23及び吊元側縦ドア枠24と、によって矩形に枠組みされている。上ドア枠21、戸先側縦ドア枠23及び吊元側縦ドア枠24は、それぞれ中空状の角型に形成されている。
建物躯体100の開口部101の周囲の室外表面には、陶製の外装用タイル200が接着材等によって設けられている。外装用タイル200は、上ドア枠21、戸先側縦ドア枠23及び吊元側縦ドア枠24の室外側面21a,23a,24aをそれぞれ覆うように設けられ、玄関ドア1に近接している。図1は、室外側から見た玄関ドア1を示す。各図において、X1は玄関ドア1の室外側を示し、X2は玄関ドア1の室内側を示す。
玄関ドア1は、ドア枠2の内側に納められるドア本体3と、ドア本体3の室外側面に設けられる意匠材としてのタイル4と、を有する。ドア本体3は、吊元側縦ドア枠24に、丁番35によって開閉可能に取り付けられている。
ドア本体3は、図2及び図3に示すように、ドア本体3の四周に亘って矩形に枠組みされた芯材31と、芯材31の室外側に設けられる金属製の室外板部32と、芯材31の室内側に設けられる金属製の室内板部33と、芯材31、室外板部32及び室内板部33で囲まれる空間に設けられる断熱材34と、を有する。
本実施形態の芯材31は、金属製芯材311と、金属製芯材311の外周側を覆うように設けられる樹脂製芯材312と、によって構成される。
金属製芯材311は、図4~図7に示すように、ドア本体3の上端を横方向に延びる上金属芯材311aと、ドア本体3の下端を横方向に延びる下金属芯材311bと、ドア本体3の戸先側端を縦方向に延びる戸先金属芯材311cと、ドア本体3の吊元側端を縦方向に延びる吊元金属芯材311dと、を含んで構成される。これらの金属芯材311a,311b,311c,311dは、いずれもコ字型に形成され、外周側が平坦な見込み面を形成するように矩形に枠組みされている。
樹脂製芯材312は、図4、図5及び図7に示すように、ドア本体3の上端を横方向に延びる上樹脂芯材312aと、ドア本体3の下端を横方向に延びる下樹脂芯材312bと、ドア本体3の吊元側端を縦方向に延びる吊元樹脂芯材312dと、を含んで構成される。これらの上樹脂芯材312a、下樹脂芯材312b及び吊元樹脂芯材312dは、いずれもコ字型に形成され、それぞれ上金属芯材311a、下金属芯材311b及び吊元金属芯材311dの外面側を覆うように密着し、それぞれ取付ねじSC1、SC2、SC4によって各金属芯材311a,311b,311dに固定されている。丁番35は、図3に示すように、ドア本体3の吊元樹脂芯材312dと、ドア枠2の吊元側縦ドア枠24とに亘って取り付けられている。
ドア本体3の戸先金属芯材311cには、このようなコ字型の樹脂製芯材が設けられていない。その代りに、図3及び図6に示すように、ドア本体3の戸先金属芯材311cの室外側面及び室内側面には、それぞれ樹脂製カバー材313a,313bが個別に取り付けられている。
このように、玄関ドア1は、断熱材34を有することによる断熱性能及び防露性能に加えて、ドア本体3の四周に亘る金属製芯材311の外面側に、樹脂製芯材312及び樹脂製カバー材313a,313bが設けられることによる断熱性能及び防露性能を備えるため、断熱性能及び防露性能により一層優れる。
タイル4は、図2~図7に示すように、ドア本体3の室外側面を構成する室外板部32の全面に亘る大きさを有し、接着層5によって室外板部32の表面に接着されている。具体的には、本実施形態のタイル4は、ドア本体3の室外板部32の上端から下端に亘る高さと、ドア本体3の室外板部32の戸先側の端部から吊元側の端部に亘る幅と、を有し、接着層5を介して接着されている。接着層5は、タイル4の裏面と室外板部32の表面との少なくともいずれか一方に塗布された接着剤によって構成されてもよいし、両面接着テープによって構成されてもよい。本実施形態のタイル4は、ドア本体3の室外側面の上端から下端及び戸先側の端部から吊元側の端部に亘る全面を実質的に覆う大きさの1枚の板状の陶性タイルによって構成されている。
タイル4は、接着層5によってドア本体3に接着されることによって固定される。そのため、従来のように、タイル4を固定するためにタイル4を貫通する固定部等を使用する必要がない。しかも、玄関ドア1の表面の質感は、タイル4の材質そのものによって発現されるため、玄関ドア1は、タイル4が持つ自然の質感による高い意匠性を備える。したがって、この玄関ドア1の構成によれば、意匠性をより向上させることができる。
玄関ドア1のタイル4は、建物躯体100の開口部101の周囲に設けられる外装用タイル200と同一材質であってもよい。これによれば、玄関ドア1と建物躯体100との意匠的統一を容易に図ることができるため、玄関ドア1の意匠性をさらに向上させることができる。
タイル4の四辺には、図4~図7に示すように、それぞれタイル4の小口面41a,42a,43a,44aをそれぞれ覆う縁部材が設けられる。詳しくは、タイル4の四辺には、上側縁部材6、下側縁部材7、戸先側縁部材8及び吊元側縁部材9が設けられる。これによって、タイル4の小口面41a,42a,43a,44aが保護されるため、損傷が抑制され、タイル4の耐久性が向上する。
上側縁部材6は、図2及び図4に示すように、表面当接板部61と取付板部62とからなる薄板状のL型の金属製型材によって構成される。上側縁部材6は、ドア本体3の幅方向のほぼ全長に亘って延びている。
表面当接板部61は、タイル4の上側表面、具体的には、タイル4の上側縁部の表面41bに当接する。取付板部62は、表面当接板部61の上端に一体に設けられ、小口面41aを覆って、室内側に向けて延びている。
取付板部62は、取付ねじSC1によって、ドア本体3の上側の見込み面である上樹脂芯材312aの表面に固定される。これによって、上側縁部材6は、ドア本体3に固定される。
上側縁部材6は、表面当接板部61と取付板部62とによってL型に形成されるため、小口面41aを覆って保護する機能に加えて、表面当接板部61によってタイル4の上側縁部の表面41bを係止して固定する機能も有する。そのため、上側縁部材6は、タイル4の小口面41aの損傷を防止するとともに、タイル4の上側をドア本体3に固定して、ドア本体3からのタイル4の上側の剥がれを防止する。
下側縁部材7は、図2及び図5に示すように、表面当接板部71と取付板部72とからなる薄板状のL型の金属製型材によって構成される。下側縁部材7は、ドア本体3の幅方向のほぼ全長に亘って延びている。
表面当接板部71は、タイル4の下側表面、具体的には、タイル4の下側縁部の表面42bに当接する。
取付板部72は、表面当接板部71の下端に一体に設けられ、小口面42aを覆って、室内側に向けてドア本体3の見込み方向に延びている。取付板部72は、取付ねじSC2によって、ドア本体3の下側の見込み面である下樹脂芯材312bの表面に固定される。これによって、下側縁部材7は、ドア本体3に固定される。
下側縁部材7は、表面当接板部71と取付板部72とによってL型に形成されるため、小口面42aを覆って保護する機能に加えて、表面当接板部71によってタイル4の下側縁部の表面42bを係止して固定する機能も有する。そのため、下側縁部材7は、上側縁部材6と同様に、タイル4の小口面42aの損傷を防止するとともに、タイル4の下側をドア本体3に固定して、ドア本体3からのタイル4の下側の剥がれを防止する。
戸先側縁部材8は、図3及び図6に示すように、表面当接板部81と延出板部82と脚板部83と取付板部84とからなる薄板状の金属製型材によって構成される。戸先側縁部材8は、ドア本体3の高さ方向のほぼ全長に亘って延びている。
表面当接板部81は、タイル4の戸先側表面、具体的には、タイル4の戸先側縁部の表面43bに当接する。
延出板部82は、表面当接板部81に一体に設けられ、戸先側縦ドア枠23に重なるように、戸先側縦ドア枠23に向けて、表面当接板部81と面一状に延出している。
図3に示すように、戸先側縦ドア枠23は、室外側面23aのドア本体3側の隅角部に、室内側に向けて凹むように設けられた段部23bを有する。延出板部82は、表面当接板部81から戸先側縦ドア枠23の段部23bに向けて延出し、この段部23b内に収容されている。これによって、戸先側縁部材8の延出板部82は、戸先側縦ドア枠23に重なって配置される。延出板部82の先端には、室内側に向けて突出する封止片821が設けられている。封止片821は、室外側から段部23bに当接することによって、玄関ドア1と戸先側縦ドア枠23との間を封止する。
脚板部83は、表面当接板部81の裏面に一体に設けられ、小口面43aを覆って室内側に向けて延びている。脚板部83の先端は、室外側の樹脂製カバー材312c1の表面に当接している。
取付板部84は、延出板部82から室内側に向けてドア本体3の見込み方向に延びている。取付板部84は、取付ねじSC3によって、ドア本体3の戸先側の見込み面である戸先金属芯材311cの表面に固定される。これによって、戸先側縁部材8は、ドア本体3に固定される。
戸先側縁部材8は、表面当接板部81、延出板部82及び取付板部84によってT型に形成されるため、小口面43aを覆って保護する機能に加えて、表面当接板部81によってタイル4の戸先側縁部の表面43bを係止して固定する機能も有する。そのため、戸先側縁部材8は、上側縁部材6及び下側縁部材7と同様に、タイル4の小口面43aの損傷を防止するとともに、タイル4の戸先側をドア本体3に固定して、ドア本体3からのタイル4の戸先側の剥がれを防止する。しかも、表面当接板部81と延出板部82とは面一状に設けられるため、玄関ドア1の戸先側を室外側から目視した際に、戸先側縁部材8が大きく突出して視認されることはない。そのため、玄関ドア1の意匠性が損なわれることはない。
吊元側縁部材9は、図3及び図7に示すように、タイル4の吊元側を表裏から挟んで小口面44aを覆う薄板状のコ字型の金属製型材によって構成される。吊元側縁部材9は、ドア本体3の高さ方向のほぼ全長に亘って延びている。詳しくは、吊元側縁部材9は、タイル4の吊元側縁部の表面44bに当接する表面当接板部91と、タイル4の吊元側縁部の裏面44cに当接する裏面当接板部92と、小口面44aを覆って表面当接板部91と裏面当接板部92とを連結する連結板部93とからなる。吊元側縁部材9は、連結板部93の内面において、例えば両面接着テープ94によって、小口面44aに接着されて固定されている。
裏面当接板部92は、表面当接板部91との間でタイル4の吊元側の端部を挟持するため、タイル4の小口面44aをより確実に保護することができる。裏面当接板部92は、接着層5と同一厚みを有している。そのため、裏面当接板部92が、接着層5によるタイル4の固定に影響を与えるおそれはない。タイル4の吊元側の裏面は、裏面当接板部92によって支持されるため、タイル4の吊元側の固定状態も安定する。
このように、一般に損傷し易い部位であるタイル4の小口面41a,42a,43a,44aが、上側縁部材6、下側縁部材7、戸先側縁部材8及び吊元側縁部材9によってそれぞれ保護されるため、タイル4の損傷が長期に亘って維持され、耐久性が向上する。上側縁部材6、下側縁部材7、戸先側縁部材8及び吊元側縁部材9は、薄板状であるため、玄関ドア1の表面から大きく突出することはなく、玄関ドア1の意匠性が損なわれることはない。さらに、上側縁部材6、下側縁部材7及び戸先側縁部材8は、タイル4を係止してドア本体3に固定する機能も有するため、タイル4の剥がれも防止される。タイル4は接着層5によってドア本体3に接着されているため、各縁部材6,7,8,9の表面当接板部61,71,81,91は、極限まで細幅に形成できる。そのため、各縁部材6,7,8,9が玄関ドア1の意匠性に与える影響を極力抑えることができる。
吊元側縁部材は、タイル4の吊元側を表裏から挟むように設けられるものに制限されない。例えば、図8に示す吊元側縁部材90のように、吊元側の芯材31の室外側面310に、例えば両面接着テープ97によって接着されてもよい。
図8に示すように、吊元側縁部材90は、中空状の角型材からなる縁部材本体95を有する。縁部材本体95の室外側面は、タイル4の吊元側縁部の表面44bに向けて延出している。これによって、タイル4の吊元側縁部の表面44bに当接する表面当接板部96が形成されている。吊元側縁部材90は、タイル4を表裏から挟み込まないため、タイル4の裏面の全面を接着層5によって接着することができる。吊元側縁部材90は、タイル4をドア本体3に接着した後に、ドア本体3の吊元側に固定することができるため、吊元側縁部材90の取付作業が容易である。
図1に示すように、玄関ドア1のドア本体3は、タイル4の表面に、上下方向に長尺に延びる開閉操作用のハンドル11を有する。図9及び図10に示すように、ハンドル11の上下両端部には、それぞれ錠12,12のシリンダー121,121が配置されている。錠12は、例えば電気錠である。
タイル4には、シリンダー121,121の位置に対応して、シリンダー121,121の取付穴45,45が設けられている。取付穴45,45は、シリンダー121,121の外径よりも大径の貫通穴である。シリンダー121,121は、取付穴45,45を通して、ドア本体3の室外側面である室外板部32に取り付けられている。この構成によれば、シリンダー121,121は、ドア本体3への取り付けの際に、タイル4の厚みの影響を受けないため、既存品をそのまま使用することができる。
ハンドル11の上下両端部には、それぞれシリンダー121,121を覆うシリンダーカバー13,13が取り付けられている。シリンダーカバー13,13は、シリンダー121,121及び取付穴45,45の全体を覆い隠している。これによって、シリンダー121,121のみならず、取付穴45,45も室外側から視認されることはなく、意匠性が損なわれることはない。
図11及び図12は、引き戸からなる玄関ドア1Aを示す。玄関ドア1Aにおいて、開き戸からなる玄関ドア1と同一符号の部位は同一構成の部位を示す。この玄関ドア1Aは、建物躯体(図示せず)の開口部(図示せず)に設けられるドア枠210の内側に、横方向にスライド移動することによって開閉可能に納められるドア本体3Aを有する。引き戸からなる玄関ドア1Aにおいても、開き戸からなる玄関ドア1と同様に、建物躯体の開口部の周囲に外装用タイルが設けられてよい。
ドア枠210は、それぞれ金属型材からなる上ドア枠211、下ドア枠212、及び縦ドア枠213,214,215を矩形に枠組みすることによって構成される。縦ドア枠213,214は、ドア枠210の左右端の縦ドア枠を構成する。縦ドア枠215は、ドア枠210の中央部の縦ドア枠を構成する。ドア枠210は、縦ドア枠214を有しない場合もある。ドア本体3Aは、上ドア枠211及び下ドア枠212の延び方向に沿ってスライド移動可能に設けられる。ドア本体3Aの室外表面には、玄関ドア1と同様のタイル4及びハンドル11が設けられる。ハンドル11は、シリンダー121を有する錠12を備える。玄関ドア1Aの錠12は、例えば、手動錠と電気箱錠によってサムターンを電動開閉する錠である。
上ドア枠211は、ドア本体3Aの上端部をスライド移動可能に納めるために、下方に開放した角型に形成される。図12に示すように、上ドア枠211の内部には、上ドア枠211の延び方向に沿って延びるガイドレール211aが設けられる。
図11及び図12に示すように、下ドア枠212の延び方向の略中央部には、上面から突出するガイドローラ212aが設けられる。ガイドローラ212aは、図11に示すように、下ドア枠212の上面において、縦ドア枠215の近傍であって、閉位置のドア本体3Aの戸尻側の下部に対応する位置に配置される。
ドア本体3Aは、図14~図17に示すように、ドア本体3Aの四周に亘って矩形に枠組みされた芯材31a~31dと、枠組みされた芯材31a~31dの室外側に設けられる金属製の室外板部32と、枠組みされた芯材31a~31dの室内側に設けられる金属製の室内板部33と、枠組みされた芯材31a~31d、室外板部32及び室内板部33で囲まれる空間に設けられる断熱材34と、を有する。
ドア本体3Aの上端部は、図12に示すように、上ドア枠211の内側に挿入されている。ドア本体3Aは、上端面から上方に突出して設けられる吊り車(図示せず)が、上ドア枠211のガイドレール211a上に転動可能に載置されることによって、ガイドレール211aに沿ってスライド移動可能に吊り下げられている。
図12及び図15に示すように、ドア本体3Aの下端面には、上方に向けて凹んだ形状を有するガイド溝枠36が設けられる。ガイド溝枠36は、金属製型材からなり、ドア本体3Aの下側の芯材31bの下面に、複数の取付ねじSC5によって取り付けられる。ガイド溝枠36は、下ドア枠212の上面から突出するガイドローラ212aと係合することによって、ガイドレール211aに沿うスライド移動時のドア本体3Aの下端部の移動を円滑にガイドする。図示しないが、ドア本体3Aの戸先側の下部にもガイドローラが設けられる。このガイドローラは、スライド移動時のドア本体3Aの戸先側の移動を円滑にガイドする。
この玄関ドア1Aにおけるタイル4も、図11~図17に示すように、ドア本体3Aの室外側面の略全面に亘る大きさを有し、接着層5によって室外板部32の表面に接着されている。具体的には、本実施形態のタイル4は、ドア本体3Aの室外板部32の上端近傍から下端に亘る高さと、ドア本体3Aの室外板部32の戸先側の端部(図13の右端部)から戸尻側の端部(図13の左端部)に亘る幅と、を有する。タイル4は、上ドア枠211の内部に挿入されるドア本体3Aの上端部30には設けられていない。タイル4は、ドア本体3Aの上端部30を除いて、上ドア枠211と下ドア枠212との間で室外側に面している室外板部32の表面に接着されている。
次に、玄関ドア1Aにおけるタイル4の四辺の小口面41a,42a,43a,44aを覆って保護する縁部材について説明する。玄関ドア1Aにおける縁部材は、それぞれ薄板状の上側縁部材6A、下側縁部材7A、戸先側縁部材8A及び戸尻側縁部材9Aによって構成される。これら縁部材6A,7A,8A,9Aは、いずれもドア本体3Aにタイル4を接着した後に、ドア本体3Aに取り付けられる。
上側縁部材6Aは、図14、図18及び図19に示すように、タイル4の表面を覆う表面板部61Aと、タイル4の小口面41aを覆う上面板部62Aと、ドア本体3Aの上端部30の室外板部32に当接する当接板部63Aと、を一体に有する金属製型材によって構成される。上側縁部材6Aは、ドア本体3Aの幅方向のほぼ全長に亘って延びている。
表面板部61Aは、タイル4の上端部の表面41bを覆う。上面板部62Aは、表面板部61Aの上端部に一体に設けられ、小口面41aを覆う。当接板部63Aは、上面板部62Aの室内側端部に一体に設けられ、ドア本体3Aの上端部30に露出する室外側の見付け面(室外板部32の上端部)に沿って上方に延びている。上側縁部材6Aは、当接板部63Aの裏面に設けられる接着層(図示せず)によって、室外板部32の上端部に接着される。接着層は、接着剤あるいは両面接着テープを使用することができる。本実施形態の上側縁部材6Aの表面板部61Aは、タイル4に当接していないが、表面板部61Aはタイル4の上端部の表面41bに当接することによって、ドア本体3Aからのタイル4の上側の剥がれを防止できるようにしてもよい。
下側縁部材7Aは、図15、図20及び図21に示すように、タイル4の表面を覆う表面板部71Aと、タイル4の小口面42aを覆う下面板部72Aと、を一体に有する金属製型材によって構成される。下側縁部材7Aは、ガイド溝枠36に一体に設けられ、ドア本体3Aの幅方向のほぼ全長に亘って延びている。
表面板部71Aは、タイル4の下端部の表面42bを覆う。下面板部72Aは、表面板部71Aの室内側端部に一体に設けられる。下面板部72Aの室内側端部は、ガイド溝枠36の室外側端部に一体に設けられている。
下側縁部材7Aは、ガイド溝枠36に一体に設けられるため、ガイド溝枠36をドア本体3Aの下側の芯材31bに固定することによって、タイル4の下側の小口面42aを保護する下側縁部材7Aを同時に構築することができる。本実施形態の下側縁部材7Aの表面板部71Aは、タイル4に当接していないが、表面板部71Aはタイル4の下端部の表面42bに当接することによって、ドア本体3Aからのタイル4の下側の剥がれを防止できるようにしてもよい。
戸先側縁部材8Aは、図16、図18及び図20に示すように、タイル4の表面を覆う表面板部81Aと、タイル4の小口面43aを覆う側面板部82Aと、ドア本体3Aの芯材31cに取り付けられる取付板部83Aと、タイル4の裏面に当接する裏面板部84Aと、を一体に有する金属製型材によって構成される。戸先側縁部材8Aは、ドア本体3の高さ方向のほぼ全長に亘って延びている。
表面板部81Aは、タイル4の戸先側端部の表面43bを覆う。側面板部82Aは、表面板部81Aに一体に設けられ、タイル4の小口面43aを覆うように、ドア本体3Aの戸先側見込み面3aに沿って延びている。取付板部83Aは、側面板部82Aの室内側端部から僅かに内側に屈曲し、室内側に向けて延びている。裏面板部84Aは、タイル4の戸先側端部の裏面43cに当接するように配置される。裏面板部84Aは、側面板部82Aの内側に、側面板部82Aと平行に延びる側板841の室外側端部に一体に設けられる。側板841の室内側端部は、取付板部83Aに一体に設けられている。戸先側縁部材8Aは、取付板部83Aを貫通する複数の取付ねじSC6によって、ドア本体3Aの戸先側の芯材31cに固定される。
タイル4の戸先側の端部は、図16に示すように、ドア本体3Aの戸先側の芯材31cよりも見付け方向外側(図16の左側)に僅かに突出している。裏面板部84Aは、表面板部81Aとの間で、見付け方向外側に突出したタイル4の戸先側の端部を挟持している。そのため、タイル4の小口面44aをより確実に保護することができる。タイル4は、見付け方向外側に突出しているため、タイル4がドア本体3Aに接着された後でも、裏面板部84Aがタイル4の裏面43cに当接するように、戸先側縁部材8Aを容易に取り付けることができる。裏面板部84Aは接着層5よりも薄いため、裏面板部84Aが接着層5によるタイル4の固定に影響を与えるおそれはない。タイル4の戸先側の裏面43cは、裏面板部84Aによって支持されるため、ドア本体3Aの閉鎖時に衝撃を受け易いタイル4の戸先側の固定状態も安定する。
さらに、戸先側縁部材8Aは、ドア本体3Aの芯材31cの戸先側見込み面3aに固定されるため、タイル4の戸先側の小口面43aの保護構造と同時に、ドア本体3Aの戸先側見込み面3aの保護構造も同時に構築することができる。本実施形態の戸先側縁部材8Aの表面板部81Aは、タイル4に当接していないが、表面板部81Aはタイル4の戸先側端部の表面43bに当接してもよい。
戸尻側縁部材9Aは、図17、図19及び図21に示すように、タイル4の表面を覆う表面板部91Aと、タイル4の小口面44aを覆う側面板部92Aと、ドア本体3Aの戸尻側見込み面3bを覆う見込み板部93Aと、ドア本体3Aの室内側面に配置される室内側板部95Aと、を一体に有する金属製型材によって構成される。戸尻側縁部材9Aは、ドア本体3の高さ方向のほぼ全長に亘って延びている。
表面板部91Aは、タイル4の戸尻側端部の表面44bを覆う。側面板部92Aは、表面板部91Aに一体に設けられ、タイル4の小口面44aを覆うように、ドア本体3Aの戸尻側見込み面3bに沿って延びている。見込み板部93Aは、側面板部92Aの室内側端部に一体に設けられ、ドア本体3Aの戸尻側見込み面3bを覆うように、さらに室内側に向けて延びている。室内側板部94Aは、見込み板部93Aの室内側端部に一体に設けられ、ドア本体3Aの室内板部33の表面よりも室内側に突出するように延びている。
室内側板部94Aは、ドア本体3Aの室内板部33の表面に沿って内側に向けて矩形状に突出するホロー部941と、室内側板部94Aの室内側端部から内側に向けて延びる内板部942と、を一体に有する。室内側板部94Aは、ホロー部941において複数の取付ねじSC7によって、ドア本体3Aの戸尻側の芯材31dに固定される。内板部942は、ドア本体3の閉鎖時に、中央の縦ドア枠215に設けられる封止片(図示せず)をホロー部941との間に収容する。これによって、ラビリンス構造が形成され、ドア本体3Aと縦ドア枠215との間が封止される。
さらに、戸尻側縁部材9Aは、見込み板部93Aによってドア本体3Aの戸尻側見込み面3bを覆うため、タイル4の戸尻側の小口面44aの保護構造と同時に、ドア本体3Aの戸尻側見込み面3bの保護構造も同時に構築することができる。本実施形態の戸尻側縁部材9Aの表面板部91Aは、タイル4に当接していないが、表面板部91Aはタイル4の戸尻側端部の表面43bに当接することによって、ドア本体3Aからのタイル4の戸尻側の剥がれを防止できるようにしてもよい。
このように、引き戸からなる玄関ドア1Aにおいても、ドア本体3Aに設けられるタイル4の小口面41a,42a,43a,44aが、上側縁部材6A、下側縁部材7A、戸先側縁部材8A及び戸尻側縁部材9Aによってそれぞれ保護されるため、開き戸からなる玄関ドア1と同様に、タイル4の損傷が長期に亘って維持され、耐久性が向上する。
ドア本体3Aの各角部には、図18~図21に示すように、それぞれ樹脂製のキャップ部材37a.37b,37c,37dが設けられる。これらのキャップ部材37a.37b,37c,37dによって、各縁部材6A,7A,8A,9Aの端面が保護される。
以上の各実施形態に示す玄関ドア1,1Aは、以下の効果を奏する。すなわち、玄関ドア1,1Aは、建物躯体の開口部に設けられるドア枠2,210の内側に開閉可能に納められるドア本体3,3Aと、ドア本体3,3Aの室外側面を構成する室外板部32に接着層5を介して接着されるタイル4と、を備える。タイル4は、ドア本体3,3Aの上端もしくは上端近傍から下端に亘るように設けられる。タイル4は、接着層5によってドア本体3,3Aに接着されることによって固定されるため、従来のように、タイル4を固定するためにタイル4を貫通する固定部等を使用する必要がない。玄関ドア1,1Aの表面の質感は、タイル4の材質そのものによって発現されるため、玄関ドア1,1Aは、タイル4が持つ自然の質感による高い意匠性を備える。したがって、玄関ドア1,1Aの意匠性をより向上させることができる。
タイル4の四辺には、それぞれタイル4の小口面41a,42a,43a,44aを保護する縁部材6,7,8,9,6A,7A,8A,9Aが設けられる。これによれば、タイル4の小口面41a,42a,43a,44aがそれぞれ保護されるため、タイル4の損傷が長期に亘って維持され、耐久性が向上する。
吊元側を中心に戸先側が開閉可能な開き戸である玄関ドア1において、縁部材は、タイル4の戸先側端部の表面43bから戸先側の小口面43aを覆って、ドア本体3の戸先側見込み面に固定される戸先側縁部材8を含む。戸先側縁部材8は、タイル4の戸先側端部の表面43bに当接する表面当接板部81と、表面当接板部81に一体に設けられ、ドア枠2に重なるようにドア枠2に向けて延出する延出板部82と、を有する。表面当接板部81と延出板部82とは、面一状に連続している。これによれば、戸先側縁部材8が、タイル4の小口面43aの損傷を防止するとともに、タイル4の戸先側をドア本体3に固定して、ドア本体3からのタイル4の戸先側の剥がれを防止することができる。表面当接板部81と延出板部82とは面一状に設けられるため、玄関ドア1の戸先側を室外側から目視した際に、戸先側縁部材8が大きく突出して視認されることはない。そのため、玄関ドア1の意匠性が損なわれることはない。
吊元側を中心に戸先側が開閉可能な開き戸である玄関ドア1において、縁部材は、タイル4の上端部の表面41bから上側の小口面41aを覆って、ドア本体3の上側見込み面に固定される上側縁部材6と、タイル4の下端部の表面42bから下側の小口面42aを覆って、ドア本体3の下側見込み面に固定される下側縁部材7と、を含む。これによれば、上側縁部材6及び下側縁部材7が、タイル4の小口面41a,42aの損傷を防止するとともに、タイル4の上端部及び下端部をドア本体3に固定して、ドア本体3からのタイル4の上端部及び下端部の剥がれを防止することができる。
吊元側を中心に戸先側が開閉可能な開き戸である玄関ドア1において、縁部材は、ドア本体3の吊元側に配置される吊元側縁部材9を含む。吊元側縁部材9は、タイル4の吊元側端部の表面44bに当接する表面当接板部91と、タイル4の吊元側端部の裏面44cに当接し、表面当接板部91との間でタイル4を挟持する裏面当接板部92と、を有する。裏面当接板部92は、接着層5と同一厚みを有する。これによれば、表面当接板部91と裏面当接板部92との間でタイル4の吊元側の端部が挟持されるため、タイル4の小口面44aをより確実に保護することができる。裏面当接板部92は、接着層5と同一厚みであることによって、裏面当接板部92が、接着層5によるタイル4の固定に影響を与えるおそれはない。タイル4の吊元側の裏面は、裏面当接板部92によって支持されるため、タイル4の吊元側の固定状態も安定する。
スライド移動可能な引き戸である玄関ドア1Aにおいて、縁部材は、タイル4の上端部の表面41bから上側の小口面41aを覆って、ドア本体3Aの上端部の見付け面に固定される上側縁部材6Aを含む。これによれば、上側縁部材6Aが、タイル4の小口面41aの損傷を防止することができる。
スライド移動可能な引き戸である玄関ドア1Aにおいて、縁部材は、タイル4の下端部の表面42bから下側の小口面42aを覆うように延びる下側縁部材7Aを含む。下側縁部材7Aは、ドア本体3Aの下端面に設けられるガイド溝枠36と一体に設けられる。これによれば、ガイド溝枠36をドア本体3Aに固定することによって、タイル4の下側の小口面42aを保護する下側縁部材7Aを同時に構築することができる。
スライド移動可能な引き戸である玄関ドア1Aにおいて、縁部材は、ドア本体3Aの戸先側に配置される戸先側縁部材8Aと、ドア本体3Aの戸尻側に配置される戸尻側縁部材9Aと、を含む。戸先側縁部材8Aは、タイル4の戸先側端部の表面43bから戸先側の小口面43a及びドア本体3Aの戸先側見込み面3aを覆うように設けられる。戸尻側縁部材9Aは、タイル4の戸尻側端部の表面44bから戸尻側の小口面44a及びドア本体3Aの戸尻側見込み面3bを覆うように設けられる。これによれば、タイル4の戸先側及び戸尻側の小口面43a,44aの保護構造と同時に、ドア本体3Aの戸先側見込み面3a及び戸尻側見込み面3bの保護構造も同時に構築することができる。
建物躯体100の開口部101の周囲に外装用タイル200が設けられる場合、タイル4は、外装用タイル200と同一材質であってもよい。これによれば、玄関ドア1,1Aと建物躯体100との意匠的統一を容易に図ることができるため、玄関ドア1,1Aの意匠性をさらに向上させることができる。
ドア本体3,3Aは、シリンダー121を有する錠12と、シリンダー121を覆うシリンダーカバー13と、を有する。タイル4は、シリンダー121の外径よりも大径の取付穴45を有する。シリンダー121は、取付穴45を通してドア本体3,3Aの室外側面に取り付けられる。取付穴45は、シリンダー121と共にシリンダーカバー13によって覆われている。これによれば、シリンダー121,121のみならず、取付穴45,45も室外側から視認されることはなく、意匠性が損なわれることはない。
以上説明した玄関ドア1,1Aのタイル4は、ドア本体3,3Aの室外側面の全面に亘る大きさの1枚のタイルによって構成されている。しかし、タイル4は、複数枚に分割されていてもよい。
図示しないが、タイル4を設ける面は、ドア本体3,3Aの室外側面に限定されず、ドア本体3,3Aの周辺に配置される面を含んでもよい。例えば、玄関ドア1,1Aの戸先側に袖パネルもしくは子扉を有する場合、それらの袖パネル及び子扉の室外側面の全面にも、玄関ドア1,1Aと同様の構成を採用して、タイル4を接着してもよい。さらに、タイル4は、ドア枠の表面に接着してもよい。
ドア本体3,3Aの室内側の意匠性を向上させる場合には、タイル4は、ドア本体3,3Aの室内側面に設けられてもよい。タイル4は、ドア本体3,3Aの室外側面及び室内側面の両面に設けられてもよい。タイル4がドア本体3,3Aの室内側面に設けられる場合、その室内側面のタイル4にも、上記同様の縁部材を設けることが望ましい。
ドア本体3,3Aに接着される意匠材としてのタイル4は、陶性に限定されず、ガラス、木質、金属等のタイルであってもよい。例えば、建物躯体の外装材として金属製のタイルが使用される場合、ドア本体3,3Aに金属製のタイルを接着することによって、玄関ドア1,1Aと建物躯体の外装材との意匠的統一を容易に図ることが可能である。