TREM2のアゴニストを投与することによって脱髄と関連する障害及び疾患を処置する方法を本明細書において提供する。そのような疾患または障害には、これに限定されないが、多発性硬化症、視神経炎、視神経脊髄炎(デビック病)、横断性脊髄炎、急性播種性脳脊髄炎、副腎白質ジストロフィー、及び副腎脊髄ニューロパシーが含まれる。TREM2のアゴニストには、1つもしくは複数のTREM2活性を誘導する、ミエリンの存在下で誘導される1つもしくは複数のTREM2活性を増強する、CNSにおいてオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)の1つもしくは複数の脱髄病変への動員を促進する、CNSにおいて1つもしくは複数の脱髄病変における成熟オリゴデンドロサイト(OL)の増加を促進する、CNSにおいて1つもしくは複数の脱髄病変におけるOPCの成熟オリゴデンドロサイト(OL)への分化を促進する、CNSにおいて1つもしくは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルの上昇を促進する、または個体において1つもしくは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリのクリアランスを促進する抗TREM2抗体が含まれる。
定義
本明細書で使用される場合、用語「予防する」は、そのような疾患、障害、もしくは状態に罹患しやすい、かかりやすい、またはそのような疾患、障害、もしくは状態を発症するリスクがあり得るが、まだその疾患、障害、もしくは状態と診断されていない個体における、特定の疾患、障害、または状態の発生の遅延を含めて、特定の疾患、障害、または状態の発生または再発に関する予防法の提供を含む。
本明細書で使用される場合、特定の疾患、障害、または状態を発症する「リスクがある」個体は、本明細書に記載の処置方法の前に、検出可能な疾患または疾患の症状を有してもよいし、または有しなくてもよく、かつ検出可能な疾患または疾患の症状を示してもよいし、または示さなくてもよい。「リスクがある」は、個体が、当技術分野で公知のとおり、特定の疾患、障害、または状態の発症と相関する測定可能なパラメーターである1つまたは複数のリスク因子を有することを示す。これらのリスク因子の1つまたは複数を有する個体は、これらのリスク因子の1つまたは複数を有しない個体よりも、特定の疾患、障害、または状態を発症する確率が高い。
本明細書で使用される場合、用語「処置」は、臨床病理の経過中に処置される個体の自然経過を変更するように設計された臨床的介入を指す。望ましい治療効果には、進行速度を減少させること、病的状態を改善すること、または軽減させること、及び特定の疾患、障害、または状態の寛解または予後の改善が含まれる。個体は、例えば、特定の疾患、障害、または状態と関連する1つまたは複数の症状が緩和または排除される場合、成功裏に「処置される」。
「有効量」は、所望の治療または予防結果を達成するために必要な投薬量及び期間での、少なくとも有効である量を指す。有効量は、1回または複数回の投与で提供することができる。本明細書における有効量は、個体の病状、年齢、性別、及び体重などの因子、ならびに個体において治療が所望の反応を誘導する能力に応じて変化し得る。有効量はまた、処置の有毒または有害作用を、治療上の有益効果が上回るものである。予防的使用については、有益な、または所望の結果には、疾患、その合併症、及び疾患の発症の過程で見られる中間の病理学的表現型の生化学的、組織学的、及び/または行動上の症状を含めた疾患のリスクの除去もしくは低減、重症度の軽減、または発症の遅延が含まれる。治療的使用については、有益な、または所望の結果には、臨床結果、例えば、疾患に起因する1つまたは複数の症状の軽減、疾患に罹患しているものの生活の質の向上、疾患の治療に必要な他の薬物の用量の低減、別の薬物の効果の増強、例えば、疾患の進行の遅延、及び/または生存の延長が含まれる。薬物、化合物、または医薬組成物の有効量は、直接もしくは間接的に予防的または治療的処置を達成するのに十分な量である。臨床状況で理解されるように、薬物、化合物、または医薬組成物の有効量は、別の薬物、化合物、または医薬組成物と併せて達成されてもよいし、またはされなくてもよい。したがって、「有効量」は、1つまたは複数の治療薬の投与に照らして判断され得、単一の薬剤は、1つまたは複数の他の薬剤と併せて所望の結果が達成され得るか、または達成される場合に、有効量で与えられると見なされ得る。
処置する、予防する、またはリスクを減少させる目的での「個体」は、ヒト、家畜及び牧畜動物、及び動物園、スポーツ、またはペット用動物、例えば、イヌ、ウマ、ウサギ、ウシ、ブタ、ハムスター、アレチネズミ、マウス、フェレット、ラット、ネコなどを含む哺乳動物として分類される任意の動物を指す。一部の実施形態では、個体は、ヒトである。
本明細書で使用される場合、別の化合物または組成物と「併せて」投与することには、同期投与及び/または異なる時における投与が含まれる。併せて投与することには、異なる投薬頻度または間隔のもの、及び同じ投与経路または異なる投与経路を使用するものも含まれる、共製剤としての投与または別の組成物としての投与も包含される。
「免疫グロブリン」(Ig)という用語は、本明細書の「抗体」と互換的に使用される。本明細書の用語「抗体」は、最も広い意味で使用され、具体的には、所望の生物学的活性を示す限り、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つのインタクトな抗体から形成される多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、及び抗体フラグメントを含める。
基本的な4本鎖の抗体単位は、2本の同一の軽(L)鎖及び2本の同一の重(H)鎖からなるヘテロ四量体の糖タンパク質である。VHとVLが一緒に対合することで、単一の抗原結合性部位が形成される。異なるクラスの抗体の構造及び特性については、例えば、Basic and Clinical Immunology,8th Ed.,Daniel P.Stites,Abba I.Terr and Tristram G.Parslow(eds.),Appleton & Lange,Norwalk,CT,1994,page 71及びChapter 6を参照されたい。
任意の脊椎動物種由来のL鎖は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づき、カッパ(「κ」)及びラムダ(「λ」)と呼ばれる2つの明らかに異なる種類のうちの1つに割り当てることができる。それらの重鎖定常ドメイン(CH)のアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンは異なるクラスまたはアイソタイプに割り当てることができる。5つのクラスの免疫グロブリン、すなわち、それぞれアルファ(「α」)、デルタ(「δ」)、イプシロン(「ε」)、ガンマ(「γ」)、及びミュー(「μ」)と指定された重鎖を有するIgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMがある。γ及びαクラスは、CH配列及び機能における比較的小さな差異に基づき、さらにサブクラス(アイソタイプ)に分けられる。例えば、ヒトは以下のサブクラスを発現する:IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2。サブユニット構造及び異なるクラスの免疫グロブリンの三次元形状は周知であり、例えば、Abbas et al.,Cellular and Molecular Immunology,4th ed.(W.B.Saunders Co.,2000)に一般的に記載されている。
「天然抗体」は通常、2つの同一の軽(L)鎖及び2つの同一の重(H)鎖から構成される、約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。各軽鎖は、1つの共有ジスルフィド結合によって、重鎖に結合されているが、ジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖によって異なる。各重鎖及び軽鎖はまた、規則的間隔の鎖内ジスルフィド架橋も有している。各重鎖は、一端に、多数の定常ドメインが続く可変ドメイン(VH)を有する。各軽鎖は、一端に可変ドメイン(VL)を、その他端に定常ドメインを有し、軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1定常ドメインと整列しており、軽鎖可変ドメインは、重鎖の可変ドメインと整列している。特定のアミノ酸残基は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインの間のインターフェースを形成すると考えられている。
本開示の単離抗TREM2抗体などの「単離」抗体は、(例えば、天然または組換えでの)産生環境の構成成分から、同定、分離、及び/または回収されている抗体である。好ましくは、単離ポリペプチドは、産生環境からの他の実質的に全ての汚染構成成分とは関連性がない。組換え遺伝子導入された細胞から生じるような、産生環境からの汚染構成成分は通常、抗体に対する研究、診断、または治療的使用に支障を来すことになる材料であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質溶質または非タンパク質溶質を含むことがある。好ましい実施形態では、ポリペプチドは、(1)例えば、Lowry法によって測定される場合、抗体の95重量%を超えるまで、一部の実施形態では、99重量%を超えるまで、(2)N末端の少なくとも15残基、もしくはスピニングカップシーケンサーの使用によって内部アミノ酸配列を得るために十分な程度まで、または(3)クーマシーブルーもしくは好ましくは、銀染色を使用して、非還元もしくは還元条件下のSDS-PAGEによって、均一になるまで精製されることになる。
本開示の抗TREM2抗体などの抗体の「可変領域」または「可変ドメイン」は、抗体の重鎖または軽鎖のアミノ末端ドメインを指す。重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、それぞれ、「VH」及び「VL」と称されることがある。これらのドメインは一般に、(同じクラスの他の抗体と比較して)抗体の最も可変な部分であり、抗原結合部位を含有する。
「可変」という用語は、可変ドメインの特定のセグメントが、本開示の抗TREM2抗体などの抗体間の配列において広範囲にわたって異なるという事実を指す。可変ドメインは、抗原結合を媒介し、特定の抗体の、特定の抗原に対する特異性を規定する。しかし、可変性は、可変ドメインのスパン全体にわたって均一に分布しない。その代わりに、可変性は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインの両方の超可変領域(HVR)と呼ばれる3つのセグメントに集中する。可変ドメインの、より保存された部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然の重鎖及び軽鎖の可変ドメインはそれぞれ、主にベータシート立体配置をとり、ベータシート構造を連結させるループを形成し、場合によっては、ベータシート構造の一部を形成する、3つのHVRによって連結される4つのFR領域を含む。各鎖のHVRは、FR領域によって、共に近接して保たれ、他の鎖のHVRと共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat et al.,Sequences of Immunological Interest,Fifth Edition,National Institute of Health,Bethesda,MD(1991)を参照されたい)。定常ドメインは、抗体の抗原への結合に直接関与しないが、抗体の抗体依存性細胞毒性への関与などの種々のエフェクター機能を示す。
本明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団から得られた本開示のモノクローナル抗TREM2抗体などの抗体を指し、すなわち、集団を構成する個々の抗体は、少量で存在し得る可能な天然変異及び/または翻訳後修飾(例えば、異性化、アミド化など)を除いて同一である。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、単一の抗原部位に対して向けられる。典型的には異なる決定基(エピトープ)に対して向けられる異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対して向けられる。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンによって実質的に汚染されていない、ハイブリドーマ培養によって合成され得る点で有利である。「モノクローナル」という修飾語は、実質的に均一な抗体集団から得られるような抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の生産を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるべきモノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、Kohler and Milstein.,Nature,256:495-97(1975);Hongo et al.,Hybridoma,14(3):253-260(1995),Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2d ed.1988);Hammerling et al.,in:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas 563-681(Elsevier,N.Y.,1981))、組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)、ファージディスプレイ技術(例えば、Clackson et al.,Nature,352:624-628(1991);Marks et al.,J.Mol.Biol.222:581-597(1992);Sidhu et al.,J.Mol.Biol.338(2):299-310(2004);Lee et al.,J.Mol.Biol.340(5):1073-1093(2004);Fellouse,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 101(34):12467-472(2004);及びLee et al.,J.Immunol.Methods 284(1-2):119-132(2004))、酵母提示技術(例えば、WO2009/036379A2;WO2010105256;WO2012009568、及びXu et al.,Protein Eng.Des.Sel.,26(10):663-70(2013)を参照されたい)、ならびにヒト免疫グロブリン遺伝子座またはヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の一部または全部を有する動物においてヒトまたはヒト様抗体を生産するための技術(例えば、WO1998/24893;WO1996/34096;WO1996/33735;WO1991/10741;Jakobovits et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 90:2551(1993);Jakobovits et al.,Nature 362:255-258(1993);Bruggemann et al.,Year in Immunol.7:33(1993);米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;及び同第5,661,016号;Marks et al.,Bio/Technology 10:779-783(1992);Lonberg et al.,Nature 368:856-859(1994);Morrison,Nature 368:812-813(1994);Fishwild et al.,Nature Biotechnol.14:845-851(1996);Neuberger,Nature Biotechnol.14:826(1996);ならびにLonberg and Huszar,Intern.Rev.Immunol.13:65-93(1995)を参照されたい)を包含する様々な技術によって作製され得る。
「全長抗体」、「インタクト抗体」、または「完全抗体」という用語は、抗体フラグメントとは対照的に、実質的にインタクトな形態の、本開示の抗TREM2抗体などの抗体を指すために互換的に使用される。具体的には、完全抗体には、Fc領域を含む、重鎖及び軽鎖を有する抗体が含まれる。定常ドメインは、天然配列定常ドメイン(例えば、ヒト天然配列定常ドメイン)またはそのアミノ酸配列多様体であってもよい。場合によっては、インタクトな抗体は、1つまたは複数のエフェクター機能を有することがある。
「抗体フラグメント」は、インタクト抗体の一部、好ましくは、インタクト抗体の抗原結合性領域及び/または可変領域を含む。抗体フラグメントの例には、Fab、Fab’、F(ab’)2及びFvフラグメント;ダイアボディ;線状抗体(米国特許第5,641,870号の実施例2;Zapata et al.,Protein Eng.8(10):1057-1062(1995)を参照されたい);一本鎖抗体分子;ならびに抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体が含まれる。
本開示の抗TREM2抗体などの抗体のパパイン消化は、「Fab」フラグメントと呼ばれる2つの同一の抗原結合フラグメント、及び残りの「Fc」フラグメント(名称が容易に結晶化する能力を反映している)を生じる。Fabフラグメントは、H鎖の可変領域ドメイン(VH)と共にL鎖全体、及び1つの重鎖の第1定常ドメイン(CH1)からなる。各Fabフラグメントは、抗原結合に関して一価であり、すなわち、単一の抗原結合部位を有する。抗体のペプシン処理は、抗原と結合して架橋し得る2つのジスルフィド結合されたFabフラグメントにおおよそ対応する単一の大きなF(ab’)2フラグメントをもたらす。Fab’フラグメントは、抗体ヒンジ領域由来の1つまたは複数のシステインを含むCH1ドメインのカルボキシ末端に、いくつかのさらなる残基を有する点で、Fabフラグメントとは異なる。Fab’-SHは、定常ドメインのシステイン残基(複数可)が、遊離チオール基を持つFab’のための本明細書での名称である。F(ab’)2抗体フラグメントは、それらの間にヒンジシステインを有するFab’フラグメントのペアとして生産され得る。抗体フラグメントの他の化学的連結も知られている。
Fcフラグメントは、ジスルフィドで共に保持される両方のH鎖のカルボキシ末端部分を含む。抗体のエフェクター機能は、特定種類の細胞に見られるFc受容体(FcR)によって認識されるFc領域の配列によって決定される。
「Fv」は、完全な抗原認識及び抗原結合部位を含有する最小の抗体フラグメントである。このフラグメントは、緊密に非共有結合的に会合した、1つの重鎖可変領域ドメイン及び1つの軽鎖可変領域ドメインの二量体からなる。これらの2つのドメインの折りたたみから、抗原結合のためのアミノ酸残基に寄与して、抗体に抗原結合特異性を付与する6つの超可変ループ(それぞれH鎖及びL鎖から3ループ)が出ている。しかしながら、単一の可変ドメイン(または抗原に特異的な3つのHVRのみを含むFvの半分)は、結合部位全体よりも親和性が低いが、抗原を認識して結合する能力を有し得る。
「sFv」または「scFv」とも略記される「一本鎖Fv」は、単一のポリペプチド鎖に連結されたVH及びVL抗体ドメインを含む抗体フラグメントである。好ましくは、sFvポリペプチドは、sFvが抗原結合のための所望の構造を形成することを可能にするVHドメイン及びVLドメインとの間に、ポリペプチドリンカーをさらに含み、このことで、sFvは、抗原結合のための所望の構造を形成することが可能となる。sFvの概説については、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,Springer-Verlag,New York,pp.269-315(1994)を参照されたい。
本開示の抗TREM2抗体などの抗体の「機能的フラグメント」は、インタクトな抗体の抗原結合もしくは可変領域またはFcR結合能を保持する、もしくは修飾している抗体のFc領域を一般に含むインタクトな抗体の一部を含む。
「ダイアボディ」という用語は、可変ドメインの鎖内ペアリングではなく鎖間ペアリングが達成され、それによって2価のフラグメント、すなわち、2つの抗原結合部位を有するフラグメントを生じるように、VHドメイン及びVLドメインとの間に短いリンカー(約5~10残基)を有するsFvフラグメント(先行段落を参照されたい)を構築することによって調製された小さな抗体フラグメントを指す。ダイアボディは、例えば、欧州特許第404,097号;WO93/11161;Hollinger et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 90:6444-48(1993)に、より詳細に記載されている。
本明細書で使用される場合、「キメラ抗体」は、所望の生物学的活性を示す限り、重鎖及び/または軽鎖の一部が特定の種に由来する、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同であるが、鎖(複数可)の残部が別の種に由来する、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同である本開示のキメラ抗TREM2抗体などの抗体、さらには、そのような抗体のフラグメントを指す(米国特許第4,816,567号;Morrison et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA,81:6851-55(1984))。キメラ抗体には、抗体の可変領域がマウス抗体に由来し、かつ定常領域がヒト抗体に由来する抗体が含まれる。本明細書で使用される場合、「ヒト化抗体」は、「キメラ抗体」のサブセットである。
本開示の抗TREM2抗体のヒト化形態などの非ヒト(例えばネズミ)抗体の「ヒト化」形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含有するキメラ抗体である。一実施形態では、ヒト化抗体は、レシピエントのHVR由来の残基が、所望の特異性、親和性、及び/または能力を有する、マウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)のHVR由来の残基によって置き換えられたヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。一部の場合では、ヒト免疫グロブリンのFR残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体またはドナー抗体に見出されない残基を含むことがある。これらの修飾は、結合親和性などの抗体性能をさらに精密化するために行われることがある。一般に、ヒト化抗体は、超可変ループの全てまたは実質的に全てが、非ヒト免疫グロブリン配列のものに対応し、FR領域の全てまたは実質的に全てが、ヒト免疫グロブリン配列のものである、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含むであろう。ただし、FR領域は、結合親和性、異性化、免疫原性などの抗体性能を改善する1つまたは複数の個々のFR残基置換を含んでもよい。FRのこれらのアミノ酸置換の数は典型的に、H鎖では6以下であり、L鎖では3以下である。ヒト化抗体は任意選択で、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部分、典型的に、ヒト免疫グロブリンのものを含むであろう。さらなる詳細については、例えば、Jones et al.,Nature 321:522-525(1986);Riechmann et al.,Nature 332:323-329(1988);及びPresta,Curr.Op.Struct.Biol.2:593-596(1992)を参照されたい。さらに、例えば、Vaswani and Hamilton,Ann.Allergy,Asthma & Immunol.1:105-115(1998);Harris,Biochem.Soc.Transactions 23:1035-1038(1995);Hurle and Gross,Curr.Op.Biotech.5:428-433(1994);ならびに米国特許第6,982,321号及び同第7,087,409号を参照されたい。
「ヒト抗体」は、本明細書で開示されるとおり、または別段に当技術分野で公知のとおり、ヒト抗体を作成するための技術のいずれかを使用して作製されている、本開示の抗TREM2抗体などの抗体の配列に対応するアミノ酸配列を有する抗体である。ヒト抗体のこの定義は特に、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特異的に排除する。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリを含む、様々な当技術分野で公知の技術を使用して生産することができる。Hoogenboom and Winter,J.Mol.Biol.,227:381(1991);Marks et al.,J.Mol.Biol.,222:581(1991)。また、Cole et al.,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,p.77(1985);Boerner et al.,J.Immunol.,147(1):86-95(1991)に記載されている方法は、ヒトモノクローナル抗体の調製に利用可能である。van Dijk and van de Winkel,Curr.Opin.Pharmacol.5:368-74(2001)も参照されたい。ヒト抗体は、抗原曝露に応答してこのような抗体を産生するために修飾されているが、その内因性の遺伝子座は無効化されているトランスジェニック動物、例えば免疫化ゼノマウスに、抗原を投与することによって調製することができる(例えば、XENOMOUSE(商標)技術に関する米国特許第6,075,181号、及び同第6,150,584号を参照されたい)。また、例えば、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術によって生成されたヒト抗体に関するLi et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA,103:3557-3562(2006)を参照されたい。別法では、ヒト抗体を、酵母ライブラリならびに例えば、WO2009/036379A2;WO2010105256;WO2012009568;及びXu et al.,Protein Eng.Des.Sel.,26(10):663-70(2013)に開示のとおりの方法を用いることによって調製することもできる。
「超可変領域」または「HVR」という用語は、本明細書で使用される場合、配列中で超可変である、及び/または構造的に規定されたループを形成する、本開示の抗TREM2抗体のような抗体可変ドメインの領域を指す。一般に、抗体は、6つのHVR;VHの3つ(H1、H2、H3)及びVLの3つ(L1、L2、L3)を含む。天然抗体では、H3及びL3は、6つのHVRのほとんどの多様性を示し、H3は特に、抗体に細かい特異性を付与することにおいて、独特の役割を果たすと考えられている。例えば、Xu et al.,Immunity 13:37-45(2000);Johnson and Wu in Methods in Molecular Biology 248:1-25(Lo,ed.,Human Press,Totowa,NJ,2003))を参照されたい。実際に、重鎖のみからなる天然に存在するラクダ抗体は、軽鎖の非存在下では機能的で安定である。例えば、Hamers-Casterman et al.,Nature 363:446-448(1993)及びSheriff et al.,Nature Struct.Biol.3:733-736(1996)を参照されたい。
複数のHVRの描写が使用されており、本明細書に包含される。一部の実施形態では、HVRは、配列可変性に基づくKabat相補性決定領域(CDR)であり得、最も一般的に使用されている(前出Kabatら)。一部の実施形態では、HVRは、Chothia CDRであり得る。その代わりに、Chothiaは、構造ループの位置を指す(Chothia and Lesk J.Mol.Biol.196:901-917(1987))。一部の実施形態では、HVRは、AbM HVRであり得る。AbM HVRは、Kabat CDR及びChothia構造ループとの間の折衷案を表し、Oxford MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェアによって使用される。一部の実施形態では、HVRは、「接触」HVRであり得る。「接触」HVRは、利用可能な複雑な結晶構造の分析に基づいている。これらのHVRのそれぞれからの残基を以下に示す。
HVRは、次のように「拡張HVR」を含んでもよい:VLの24~36または24~34(L1)、46~56または50~56(L2)、及び89~97または89~96(L3)、ならびに、VHの26~35(H1)、50~65または49~65(好ましい実施形態)(H2)、及び93~102、94~102、または95~102(H3)。可変ドメイン残基は、これらの拡張HVRの定義のそれぞれについて、前出Kabatらに従ってナンバリングされる。
「フレームワーク」または「FR」残基は、本明細書において規定するとおりのHVR残基以外の可変ドメイン残基である。
「Kabatにおいてのとおりの可変ドメイン残基ナンバリング」または「Kabatにおいてのとおりのアミノ酸位置ナンバリング」という表現及びその変形形態は、前出Kabatらにおける抗体の編集の重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインで使用されるナンバリングシステムを指す。このナンバリングシステムを使用して、実際の線状アミノ酸配列は、可変ドメインのFRまたはHVRの短縮、または、これへの挿入に対応する、より少ないまたは追加のアミノ酸を含有してもよい。例えば、重鎖可変ドメインは、H2の残基52の後に単一のアミノ酸インサート(Kabatによる残基52a)、ならびに重鎖FR残基82の後に挿入された残基(例えば、Kabatによる残基82a、82b及び82cなど)を含んでもよい。所与の抗体に対する残基のKabatナンバリングは、抗体の配列の相同性の領域を、「標準」Kabatナンバリングされた配列と整列させることによって決定されてもよい。
Kabatナンバリングシステムは一般に、可変ドメインの残基(およそ軽鎖の残基1~107及び重鎖の残基1~113)を指す場合に使用される(例えば、Kabat et al.,Sequences of Immunological Interest.5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))。「EUナンバリングシステム」、「EUナンバリング」または「EUインデックス」は一般に、免疫グロブリン重鎖定常領域の残基を指す場合に使用される(例えば、前出Kabatらで報告されるEUインデックス)。「KabatのEUインデックス」は、ヒトIgG1 EU抗体の残基ナンバリングを指す。抗体の可変ドメインにおける残基番号への言及は、Kabatナンバリングシステムによる残基ナンバリングを意味する。抗体の定常領域における残基番号への言及は、EUナンバリングシステムによる残基ナンバリングを意味する(例えば、米国特許出願公開第2010-280227号を参照されたい)。
本明細書で使用される場合の「アクセプターヒトフレームワーク」は、ヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークに由来するVLまたはVHフレームワークのアミノ酸配列を含むフレームワークである。ヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワーク「に由来する」アクセプターヒトフレームワークは、その同じアミノ酸配列を含んでいてもよく、または既存のアミノ酸配列変化を含有してもよい。一部の実施形態では、既存のアミノ酸変化の数は、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、または2以下である。既存のアミノ酸変化がVHに存在する場合、好ましくは、これらの変化は、位置71H、73H、及び78Hの3つ、2つ、または1つのみで生じ、例えば、これらの位置のアミノ酸残基は、71A、73T、及び/または78Aであってもよい。一実施形態では、VLアクセプターヒトフレームワークは、配列が、VLヒト免疫グロブリンフレームワーク配列またはヒトコンセンサスフレームワーク配列と同一である。
「ヒトコンセンサスフレームワーク」は、ヒト免疫グロブリンVLまたはVHフレームワーク配列の選択において、最も一般的に生じるアミノ酸残基を表すフレームワークである。一般に、ヒト免疫グロブリンVLまたはVH配列の選択は、可変ドメイン配列のサブグループからのものである。一般に、配列のサブグループは、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(1991)においてのとおりのサブグループである。VLでは、サブグループは例えば、前出KabatらのようなサブグループカッパI、カッパII、カッパIII、またはカッパIVであってもよい。加えて、VHでは、サブグループは例えば、前出KabatらのようなサブグループI、サブグループII、またはサブグループIIIであってもよい。
例えば、本開示の抗TREM2抗体の、特定の位置での「アミノ酸修飾」は、特定の残基の置換もしくは欠失、または特定の残基に隣接する少なくとも1つのアミノ酸残基の挿入を指す。特定の残基に「隣接している」挿入は、その1~2残基内の挿入を意味する。挿入は、特定の残基のN末端またはC末端であってもよい。本明細書の好ましいアミノ酸修飾は、置換である。
本開示の親和性成熟抗TREM2抗体などの「親和性成熟」抗体は、その1つまたは複数のHVRに1つまたは複数の改変を有する抗体であり、これらは、これらの改変(複数可)を有さない親抗体と比較して、抗原に対する抗体の親和性に改善をもたらす。一実施形態では、親和性成熟抗体は、標的抗原に対するナノモルまたはさらにピコモルの親和性を有する。親和性成熟抗体は、当技術分野で公知の手順によって生産され得る。例えば、Marks et al.,Bio/Technology 10:779-783(1992)は、VHドメイン及びVLドメインシャッフリングによる親和性成熟について記載する。HVR及び/またはフレームワーク残基のランダム変異導入は、例えば、Barbas et al.Proc Nat.Acad.Sci.USA 91:3809-3813(1994);Schier et al.Gene 169:147-155(1995);Yelton et al.J.Immunol.155:1994-2004(1995);Jackson et al.,J.Immunol.154(7):3310-9(1995);及びHawkins et al,J.Mol.Biol.226:889-896(1992)によって記載されている。
本明細書で使用される場合、「特異的に結合する」という用語は、生物学的分子などの分子の異種集団内で、標的の存在を決定づける、抗TREM2抗体及びTREM2の間などの標的及び抗体の間の測定可能で再現性のある結合相互作用を指す。例えば、標的または標的のエピトープに特異的に結合する、本開示の抗TREM2抗体などの抗体は、例えば、他の無関係の標的またはエピトープに結合するよりも、より高い親和性または抗体結合活性で、この標的またはエピトープに優先的に結合する抗体である。第1の標的に特異的に結合する抗体は、第2の標的に特異的に結合することがある、または結合しないことがあることも理解される。したがって、「特異的結合」は、排他的結合を(含むことができるが)必ずしも必要とはしない。標的に特異的に結合する抗体は、少なくとも約103M-1もしくは104M-1の、時によると、約105M-1もしくは106M-1、他の場合、約106M-1もしくは107M-1、約108M-1~109M-1、または1010M-1~1011M-1以上の結合定数を有し得る。様々なイムノアッセイフォーマットは、特定のタンパク質と特異的免疫反応性のある抗体を選択するために使用することができる。例えば、固相ELISAイムノアッセイは、タンパク質と特異的免疫反応性のあるモノクローナル抗体を選択するために日常的に使用される。特異的免疫反応性を決定するために使用することができるイムノアッセイフォーマット及び条件の記載については、例えば、Harlow and Lane(1988)Antibodies,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Publications,New York、またはVashist and Luong (2018) Handbook of Immunoassay Technologies,Approaches,Performances,and Applications,Academic Pressを参照されたい。
本明細書で使用される場合、抗体が、2つのタンパク質の1つに結合することにより、2つのタンパク質間の相互作用を、破壊、低減、または完全に排除するときに、抗体は、2つのタンパク質間の「相互作用を阻害する」。
「アゴニスト」抗体は、標的に結合すると、標的の1つまたは複数の活性または機能を誘導する(例えば、増加させる)抗体である。
「アンタゴニスト」抗体または「遮断」抗体は、抗体が抗原に結合した後に、1つまたは複数の結合パートナーに結合する抗原を低減させ、または排除する(例えば、減少させる)、及び/または抗体が抗原に結合した後に、抗原の1つまたは複数の活性または機能を低減させる、または排除する(例えば、減少させる)抗体である。一部の実施形態では、アンタゴニスト抗体、または遮断抗体は、1つまたは複数の結合パートナーへの抗原結合、及び/または抗原の1つまたは複数の活性または機能を実質的または完全に阻害する。
抗体「エフェクター機能」は、抗体のFc領域(天然配列Fc領域またはアミノ酸配列多様体Fc領域)に起因する生物学的活性を指し、抗体アイソタイプによって異なる。
本明細書の用語「Fc領域」は、天然配列Fc領域及びバリアントFc領域を含む免疫グロブリン重鎖のC末端領域を規定するために使用される。免疫グロブリン重鎖のFc領域の境界は、変化することがあるが、ヒトIgG重鎖Fc領域は通常、Cys226位またはPro230位のアミノ酸残基から、そのカルボキシル末端に伸びると規定される。Fc領域のC末端リシン(EUナンバリングシステムによる残基447)は、例えば、抗体の生産もしくは精製の間に、または抗体の重鎖をコードする核酸を組換え遺伝子操作することによって、除去されてもよい。したがって、インタクト抗体の組成物は、全てのK447残基が除去された抗体集団、K447残基が除去されていない抗体集団、ならびにK447残基を有する抗体及びK447残基を有しない抗体の混合物を有する抗体集団を含んでもよい。本開示の抗体で使用するために適した天然配列Fc領域は、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4を含む。
「天然配列Fc領域」は、天然に見出されるFc領域のアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を含む。天然配列ヒトFc領域は、天然配列ヒトIgG1 Fc領域(非Aアロタイプ及びAアロタイプ);天然配列ヒトIgG2 Fc領域;天然配列ヒトIgG3 Fc領域;及び天然配列ヒトIgG4 Fc領域、ならびにそれらの天然に存在するバリアントを含む。
「バリアントFc領域」は、少なくとも1つのアミノ酸修飾、好ましくは1つ以上のアミノ酸置換(複数可)のために天然配列Fc領域のものと異なるアミノ酸配列を含む。好ましくは、バリアントFc領域は、天然配列Fc領域と比較して少なくとも1つのアミノ酸置換、例えば、天然配列Fc領域に、約1~約10のアミノ酸置換、好ましくは、約1~約5のアミノ酸置換を有する。本明細書のバリアントFc領域は、好ましくは、天然配列Fc領域と少なくとも約80%の相同性、最も好ましくは、それらと少なくとも約90%の相同性、より好ましくは、それらと少なくとも約95%の相同性を有することになる。
「Fc受容体」または「FcR」は、抗体のFc領域に結合する受容体について記載する。好ましいFcRは、天然配列ヒトFcRである。さらに、好ましいFcRは、IgG抗体(ガンマ受容体)に結合し、これらの受容体の対立遺伝子変異型及びオルタナティブスプライシング形態を含むFcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIサブクラスの受容体を含むものであり、FcγRII受容体は、主にその細胞質ドメインが異なる類似のアミノ酸配列を有するFcγRIIA(「活性化受容体」)及びFcγRIIB(「阻害受容体」)を含む。活性化受容体FcγRIIAは、細胞質ドメインに、免疫受容体チロシン系活性化モチーフ(「ITAM」)を含有する。阻害受容体FcγRIIBは、細胞質ドメインに、免疫受容体チロシン系阻害モチーフ(「ITIM」)を含有する。(例えば、M.Daeron,Annu.Rev.Immunol.15:203-234(1997)を参照されたい)。FcRは、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol.9:457-92(1991);Capel et al.,Immunomethods 4:25-34(1994);及びde Haas et al.,J.Lab.Clin.Med.126:330-41(1995)で概説される。他のFcRは、本明細書の用語「FcR」に包含される。FcRはまた、抗体の血清半減期を増加させることができる。
インビボでのFcRへの結合及びヒトFcR高親和性結合ポリペプチドの血清半減期は、例えば、ヒトFcRを発現するトランスジェニックマウスもしくは遺伝子導入されたヒト細胞系において、またはバリアントFc領域を有するポリペプチドが投与される霊長類において、アッセイすることができる。WO2004/42072(Presta)は、FcRへの結合が改善されたまたは減少する抗体バリアントについて記載する。さらに、例えば、Shields et al.,J.Biol.Chem.9(2):6591-6604(2001)を参照されたい。
ペプチド、ポリペプチド、または抗体配列に関して本明細書で使用される「アミノ酸配列同一性パーセント(%)」及び「相同性」は、配列を整列し、必要であればギャップを導入して最大限の配列同一性パーセントを得た後、配列同一性の一部として保存的置換を考慮せずに、特定のペプチドまたはポリペプチド配列のアミノ酸残基と同一のアミノ酸残基の候補配列における割合(%)を指す。アミノ酸配列同一性パーセントを決定する目的のためのアラインメントは、当業者が備えている技術の範囲内にある様々な方法で、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、またはMEGALIGN(商標)(DNASTAR)ソフトウェアなどの公開されているコンピューターソフトウェアを用いて達成することができる。当業者であれば、比較される配列の全長にわたって最大限のアラインメントを実現するのに必要な当技術分野で公知の任意のアルゴリズムを含め、アラインメントの比較のための適切なパラメーターを決めることができる。
例えば、本開示の抗TREM2抗体などの抗体をコードする「単離」核酸分子は、同定され、それが産生された環境に普通は関連する少なくとも1つの汚染核酸分子から分離される核酸分子である。好ましくは、単離核酸は、産生環境に関連する実質的に全ての構成成分との関連がない。本明細書のポリペプチド及び抗体をコードする単離核酸分子は、細胞中に天然に存在する核酸とは区別される。
本明細書で使用される場合の用語「ベクター」は、それが結合されている別の核酸を輸送することができる核酸分子を指すこととする。ベクターの1種は、「プラスミド」であり、これは、追加のDNAセグメントがライゲーションされ得る環状二本鎖DNAを指す。ベクターの別の種類は、ファージベクターである。ベクターの別の種類は、追加のDNAセグメントがウイルスゲノムにライゲーションされ得るウイルスベクターである。特定のベクターは、それらが導入される宿主細胞(例えば、細菌の複製起点を有する細菌ベクター及びエピソーム性哺乳動物ベクター)において自律的複製することができる。他のベクター(例えば、非エピソーム性哺乳動物ベクター)は、宿主細胞への導入時に、宿主細胞のゲノムに組み込むことができ、それによって宿主ゲノムと共に複製される。さらに、特定のベクターは、それらが作動可能に結合されている遺伝子の発現を指示することができる。そのようなベクターは、本明細書では「組換え発現ベクター」または単に「発現ベクター」と称される。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは多くの場合に、プラスミドの形態である。本明細書では、プラスミドが最も一般的に使用されるベクターの形態であるため、「プラスミド」及び「ベクター」は、互換的に使用され得る。
本明細書で互換的に使用される「ポリヌクレオチド」または「核酸」は、任意の長さのヌクレオチドのポリマーを指し、DNA及びRNAを含む。ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、修飾されたヌクレオチドもしくは塩基、及び/またはそれらの類似体、あるいは、DNAもしくはRNAポリメラーゼによって、または合成反応によって、ポリマーに取り込むことができる任意の基質である可能性がある。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチド及びそれらの類似体などの修飾ヌクレオチドを含んでもよい。存在する場合、ヌクレオチド構造の修飾は、ポリマーの構築の前または後に付与されることがある。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド構成成分によって中断されてもよい。ポリヌクレオチドは、標識へのコンジュゲートなどの、合成後に行われる修飾(複数可)を含むことがある。他の種類の修飾には、例えば、「キャップ」、類似体での、天然に存在するヌクレオチドの1つまたは複数の置換;及び例えば、電荷のない結合を有するもの(例えば、メチルホスホナート、ホスホトリエステル、ホスホアミデート、カルバメートなど)及び電荷を持つ結合を有するもの(例えば、ホスホロチオアート、ホスホロジチオアートなど)、例えば、タンパク質などのペンダント部分を含有するもの(例えば、ヌクレアーゼ、毒素、抗体、シグナルペプチド、ply-L-リシンなど)、インターカレーターを有するもの(例えば、アクリジン、ソラレンなど)、キレート化剤を含有するもの(例えば、金属、放射性金属、ホウ素、酸化金属など)、アルキル化剤を含有するもの、結合が修飾されたもの(例えば、アルファアノマー核酸など)、未修飾形態のポリヌクレオチド(複数可)などのヌクレオチド間の修飾が含まれる。さらに、糖類に通常存在するヒドロキシル基のいずれかは、例えば、ホスホナート基、ホスファート基と置き換えられ、標準的な保護基で保護され、もしくは追加のヌクレオチドへのさらなる結合を調製するために活性化されてもよく、または固体もしくは半固体の支持体にコンジュゲートされてもよい。5’末端及び3’末端OHは、リン酸化することができるか、またはアミンもしくは1~20個の炭素原子の有機キャッピング基部分で置換することができる。他のヒドロキシルはまた、標準的な保護基に誘導体化されてもよい。ポリヌクレオチドはまた、例えば、2’-O-メチルリボース、2’-O-アリルリボース、2’-フルオロリボース、または2’-アジドリボース;炭素環式糖類似体;α-アノマー糖;アラビノース、キシロース、またはリキソースなどのエピマー糖類;ピラノース糖;フラノース糖;セドヘプツロース;非環式類似体;及びメチルリボシドなどの塩基性ヌクレオシド類似体を含む、当技術分野で一般に公知の類似の形態のリボースまたはデオキシリボース糖を含有することができる。1つまたは複数のホスホジエステル結合は、代替結合基によって置き換えられてもよい。これらの代替架橋基には、限定されないが、ホスファートが、P(O)S(「チオアート」)、P(S)S(「ジチオアート」)、(O)NR2(「アミダート」)、P(O)R、P(O)OR’、CO、またはCH2(「ホルムアセタール」)によって置き換えられ、各RまたはR’が独立して、H、または、任意選択でエーテル(-O-)結合、アリール、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはアルラルジルを含有する置換もしくは非置換アルキル(1~20C)である、実施形態が含まれる。ポリヌクレオチド中の全ての結合が同一である必要はない。先行記載は、RNA及びDNAを含む、本明細書で言及される全てのポリヌクレオチドに適用される。
「宿主細胞」は、例えば、ポリヌクレオチドインサート(複数可)を取り込むベクター(複数可)または他の外来核酸を含有し得る個々の細胞または細胞培養物を含む。一部の実施形態では、ベクターまたは他の外来核酸を、宿主細胞のゲノムに取り込む。宿主細胞は、単一の宿主細胞の子孫を含み、子孫は、自然の、偶然の、または故意の変異のために元の親細胞とは必ずしも(形態学的に、またはゲノムDNA相補的に)完全に同一でないことがある。宿主細胞は、本発明のポリヌクレオチド(複数可)を、インビボで遺伝子導入された細胞を含む。
本明細書で使用される場合の「担体」は、用いられる投薬量及び濃度で、それに曝露される細胞または哺乳動物に対して非毒性である薬学的に許容される担体、賦形剤、または安定剤を含む。多くの場合、生理的に許容される担体は、pH緩衝水溶液である。生理学的に許容される担体の例には、リン酸、クエン酸、及び他の有機酸などの緩衝液;アスコルビン酸を含む抗酸化剤;低分子量(約10残基未満)のポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、もしくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、もしくはリシンなどのアミノ酸;単糖類、二糖類、及びグルコース、マンノース、もしくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;マンニトールもしくはソルビトールなどの糖アルコール;ナトリウムなどの塩形成対イオン;ならびに/または、TWEEN(商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、及びPLURONICS(商標)などの非イオン性界面活性剤が含まれる。
本明細書で使用される場合の「約」という用語は、当業者に容易に知られているそれぞれの値に対する通常の誤差範囲を指す。本明細書での「約」値またはパラメーターへの言及は、その値またはパラメーターそれ自体に関する実施形態を含む(及び記載する)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明示しない限り、複数の言及を含む。例えば、「抗体」への言及は、モル量などの1つの抗体から多くの抗体までの言及であり、当業者に公知のそれらの等価物などを含む。
本明細書に記載の本開示の態様及び実施形態が、態様及び実施形態「を含む」、「からなる」、及び「から本質的になる」を含むことは理解される。
概要
本開示は、TREM2のアゴニストを投与することによって脱髄と関連する障害及び疾患を処置する方法に関する。そのような疾患または障害には、これに限定されないが、多発性硬化症、視神経炎、視神経脊髄炎(デビック病)、横断性脊髄炎、急性播種性脳脊髄炎、副腎白質ジストロフィー、及び副腎脊髄ニューロパシーが含まれる。TREM2のアゴニストには、1つまたは複数のTREM2活性を誘導する、及び/または1つまたは複数のリガンドのTREM2への結合によって誘導される1つまたは複数の活性を増強する抗TREM2抗体が含まれる。例えば、アゴニスト抗TREM2抗体は、可溶性TREM2を減少させる、脾臓チロシンキナーゼ(Syk)リン酸化を誘導する、TREM2のDAP12への結合を誘導する、DAP12リン酸化を誘導する、樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及びミクログリア細胞(ミクログリア)の増殖、生存、及び/または機能を上昇させる、またはTREM2依存性遺伝子の活性及び/または発現を増加させることができる。
多発性硬化症などの脱髄疾患は、最終的には神経身体障害として臨床的に現れる軸索損傷に至る持続性の脱髄及び脳内でのミエリンデブリ蓄積によって特徴づけられる(Dulamea 2017)。脱髄疾患における再有髄化不全について可能性のある説明には、オリゴデンドロサイト前駆体細胞(OPC)活性化または脱髄の部位への動員の不全、及び/または有髄化成熟オリゴデンドロサイト(OL)へのOPC分化の異常が含まれる(Franklin and Ffrench-Constant 2017)。
したがって、本開示のある特定の態様は、少なくとも部分的に、CNSにおいて脱髄のインビボマウス毒素誘導モデルを使用すると、アゴニスト抗TREM2抗体(例えば、実施例2を参照されたい)がミエリンデブリクリアランスをインビボで有意に増強した(例えば、実施例3を参照されたい);インビボでオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)の脱髄病変への動員を促進した(例えば、実施例4を参照されたい);インビボでOPCの成熟オリゴデンドロサイトへの分化を促進した(例えば、実施例4を参照されたい);及びインビボで脳梁における軸索健康を促進した(例えば、実施例5を参照されたい)という発見に基づく。
本開示の方法
本開示は、それを必要とする個体に、治療有効量の、TREM2タンパク質に結合する抗体を投与することを含み、その際、前記抗体がアゴニストである、中枢神経系(CNS)脱髄疾患を処置する、予防する、またはそのリスクを低下させる方法を提供する。一部の実施形態では、抗体は、個体のCNSにおいて、1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化を促進する。
中枢神経系(CNS)脱髄疾患を有する個体において、1つまたは複数の脱髄病変の再有髄化を促進するための方法であって、前記個体に、治療有効量の、TREM2タンパク質に結合する抗体を投与することを含み、その際、前記抗体がアゴニストである前記方法も本明細書において提供する。
脱髄疾患
「脱髄」または「脱髄性」疾患は、本明細書で使用される場合、1つまたは複数の脱髄病変の存在によって特徴づけられる何らかの疾患、障害または状態を指す。典型的には、プラークとしても公知の脱髄病変は、中枢神経系の白質及び/または灰白質におけるニューロンのミエリン鞘に対する損傷またはその喪失によって特徴づけられる。場合によっては、脱髄病変は、T細胞及びマクロファージ媒介炎症反応を示す。一部の実施形態では、脱髄病変は、当技術分野で公知の方法に従って、例えば、Lucchinetti et al.,(2000),Am Neurological Assoc,47:707-17,and Popescu et al.,(2013),Continuum (Minneap Minn),19(4 Multiple Sclerosis):901-21に記載の4つの脱髄病変パターンを使用して、診断する、測定する、及び/または分類することができる。脱髄疾患には、限定ではないが、多発性硬化症など、例えば、視神経炎、視神経脊髄炎(デビック病)、横断性脊髄炎、急性播種性脳脊髄炎、副腎白質ジストロフィー、副腎脊髄ニューロパシー、ムコ多糖症(ハーラー症候群)、スフィンゴ脂質蓄積症、クラッベ病及び他の白質ジストロフィー、レーベル遺伝性視神経萎縮、フェニルケトン尿症、テイ-サックス病、ニーマンピック病、ゴーシェ病、急性出血性白質脳炎、浸透圧性脱髄症候群、ならびにマルキアファーヴァ-ビッグナミ病が含まれる。一部の実施形態では、脱髄疾患は多発性硬化症である。
理論に拘束されることは望まないが、TREM2をアゴナイズすることで、脱髄疾患、例えば、多発性硬化症の症状が寛解すると考えられる。ある特定の実施形態では、本明細書に記載のとおりのTREM2抗体は、TREM2によるシグナル伝達を活性化または増加させて、減少したTREM2機能またはコピー数を補償するか、または別段に回復させ得る。
一部の実施形態では、本明細書において提供される方法に従って抗TREM2抗体を投与される個体は、ミエリン損傷、CNSにおける1つまたは複数の脱髄病変、CNSにおける炎症、CNSにおける1つまたは複数のプラーク、ミエリン鞘の喪失、軸索損傷、OPCの減少、OLの減少、ミエリンデブリクリアランスの減少、軸索バリコシティ、軸索スフェロイド、グリオーシス、自家蛍光脂質を持ったマクロファージ、軸索破壊、またはそれらの任意の組合せから選択される疾患特徴を有するか、またはそのリスクがある。一部の実施形態では、個体は、CNSにおける軸索損傷及び/または1つまたは複数の脱髄病変を有するか、またはそれらを有するリスクがある。一部の実施形態では、CNSにおける軸索損傷及び/または1つまたは複数の脱髄病変は、CNSの白質、灰白質、または脳梁にある。一部の実施形態では、個体は、感覚の変化、穿痛、しびれ、筋力低下、クローヌス、筋痙攣、移動困難、協調困難、平衡困難、発語障害、嚥下障害、視覚障害、疲労、急性疼痛、慢性疼痛、膀胱障害、腸障害、認知障害、うつ病、不安定な気分、Uhthoff現象、レルミット徴候、またはそれらの任意の組合せから選択される症状を有するか、またはそれを有するリスクがある。
多発性硬化症
多発性硬化症(MS)は、散在性硬化症または散在性脳脊髄炎とも称され得る。MSは、脳及び脊髄の軸索周囲の脂肪ミエリン鞘が損傷し、脱髄及び瘢痕化ならびに広範囲の徴候及び症状をもたらす炎症性疾患である。MSは、相互に効果的に伝達する脳及び脊髄内の神経細胞の能力に影響を及ぼす。神経細胞は、ミエリンと呼ばれる絶縁物質内に含有される軸索と呼ばれる長い繊維の下に活動電位と呼ばれる電気信号を送ることによって伝達する。MSでは、自分の身体の免疫系が、ミエリンを攻撃して損傷する。ミエリンが失われると、軸索は、もはや効果的にシグナルを伝導することができない。MS発症は通常、若年成人で生じ、女性においてより一般的である。
MSの症状には、限定ではないが、感度の低下または刺痛感などの感覚の変化;感覚減退及び感覚異常などの穿刺またはしびれ;筋力低下;クローヌス;筋痙攣;移動困難;運動失調などの協調及び平衡障害;構音障害などの発語障害または嚥下障害などの嚥下における困難;眼振などの視覚障害、閃光感覚及び複視を含む視神経炎;疲労、急性または慢性疼痛;ならびに膀胱腸障害;様々な程度の認知障害;うつ病または不安な気分の感情的な症状;通常の周囲温度よりも高い温度に曝されることに起因する現存の症状の悪化であるUhthoff現象;ならびに首を曲げる時に背中に走る電気的感覚であるLhermitte徴候が含まれる。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体を投与することによって、多発性硬化症を予防する、そのリスクを減少させる、及び/またはそれを処置することができる。一部の実施形態では、抗TREM2抗体の投与は、多発性硬化症を有する個体において1つまたは複数のTREM2活性(例えば、DAP12リン酸化反応、PI3K活性化、1つもしくは複数の抗炎症性メディエーターの発現の増加、及び1つもしくは複数の炎症誘発性メディエーターの発現の減少)を誘導し得る。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体の投与は、感度の低下または刺痛感;感覚減退及び感覚異常などの穿刺またはしびれ;筋力低下;クローヌス;筋痙攣;移動困難;運動失調などの協調及び平衡障害;構音障害などの発語障害または嚥下障害などの嚥下における困難;眼振などの視覚障害、閃光感覚及び複視を含む視神経炎;疲労、急性または慢性疼痛;ならびに膀胱腸障害;様々な程度の認知障害;うつ病または不安な気分の感情的な症状;通常の周囲温度よりも高い温度に曝されることに起因する現存の症状の悪化であるUhthoff現象;ならびに首を曲げる時に背中に走る電気的感覚であるLhermitte徴候を含む、多発性硬化症の1つまたは複数の症状の改善または緩和をもたらす。
TREM2タンパク質
本開示は、個体において脱髄疾患を処置する、予防する、またはそのリスクを低下させる方法であって、前記個体に、TREM2タンパク質に結合する抗体を投与することを含み、その際、前記抗体がアゴニストである前記方法を提供する。
骨髄細胞2(TREM2)上に発現されるトリガー受容体は、TREM-2、TREM2a、TREM2b、TREM2c、骨髄系細胞-2a上に発現されるトリガー受容体、及び単球2上に発現されるトリガー受容体と様々に称される。TREM2は、230アミノ酸の膜タンパク質である。TREM2は、限定ではないが、マクロファージ、樹状細胞、単球、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、破骨細胞、及びミクログリアを含む、骨髄系細胞上に主に発現される免疫グロブリン様受容体である。一部の実施形態では、TREM2は、DAP12との受容体シグナル伝達複合体を形成する。一部の実施形態では、TREM2は、DAP12(ITAMドメインアダプタータンパク質)を介して、リン酸化してシグナル伝達する。一部の実施形態では、TREM2シグナル伝達は、PI3Kまたは他の細胞内シグナルの下流の活性化をもたらす。骨髄系細胞上で、Toll様受容体(TLR)シグナルは、例えば、感染応答との関連で、TREM2活性の活性化に重要である。TLR、例えば、マクロファージ及び樹状細胞で発現されるTLRはまた、病的炎症応答において鍵となる役割も果たす。
本開示のTREM2タンパク質は、限定ではないが、ヒトTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号Q9NZC2、配列番号1)、及び非ヒト哺乳動物TREM2タンパク質、例えばマウスTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号Q99NH8、配列番号2)、ラットTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号D3ZZ89、配列番号3)、アカゲザルTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号F6QVF2、配列番号4)、カニクイザルTREM2タンパク質(NCBIアクセッション番号XP_015304909.1、配列番号5)、ウマTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号F7D6L0、配列番号6)、ブタTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号H2EZZ3、配列番号7)、及びイヌTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号E2RP46、配列番号8)を含む。本明細書で使用される場合、「TREM2タンパク質」は、野生型配列及び天然に存在するバリアント配列の両方を指す。一部の実施形態では、本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、野生型TREM2タンパク質、TREM2タンパク質の天然に存在するバリアント、またはTREM2タンパク質の疾患バリアントに結合する。
一部の実施形態では、ヒトTREM2アミノ酸配列の例は、配列番号1として以下に示される:
一部の実施形態では、ヒトTREM2は、シグナルペプチドを含むプレタンパク質である。一部の実施形態では、ヒトTREM2は、成熟タンパク質である。一部の実施形態では、成熟TREM2タンパク質は、シグナルペプチドを含まない。一部の実施形態では、成熟TREM2タンパク質は、細胞上に発現される。一部の実施形態では、TREM2は、ヒトTREM2(配列番号1)のアミノ酸残基1~18に位置するシグナルペプチド、ヒトTREM2(配列番号1)のアミノ酸残基29~112に位置する細胞外免疫グロブリン様可変型(IgV)ドメイン、ヒトTREM2(配列番号1)のアミノ酸残基113~174に位置する追加の細胞外配列、ヒトTREM2(配列番号1)のアミノ酸残基175~195に位置する膜貫通ドメイン、及びヒトTREM2(配列番号1)のアミノ酸残基196~230に位置する細胞内ドメインを含有する。TREM2切断部位は、ヒスチジン157のC末端側で生じると同定されており(WO2018/015573を参照されたい)、かつその部位での切断は、TREM2のその部分に対応する可溶性TREM2(sTREM2)の増加として検出され得る、TREM2細胞外ドメインの関連部位のシェディングをもたらす。
ヒトTREM2の膜貫通ドメインは、TREM2、TREM1、及び他の関連IgVファミリーメンバーからのシグナル伝達を変換する重要なアダプタータンパク質であるDAP12におけるアスパラギン酸と相互作用し得るアミノ酸残基186のリシンを含む。
TREM2変異
ある特定の実施形態では、脱髄疾患には、「野生型」機能を有すると判断されるか、または正常範囲内であると判断される機能を有するTREM2タンパク質と比較した場合に機能が低下しているTREM2タンパク質が関係している。ある特定の実施形態では、脱髄疾患は、罹患個体におけるTREM2遺伝子の変異によって特徴づけられる。ある特定の実施形態では、変異は、罹患個体においてTREM2の機能の低下をもたらす。前記変異は、例えば、ミスセンス変異、インデル、または短縮化タンパク質産物を生成する変異を含む、いずれの型であってもよい。一部の実施形態では、個体は、機能性TREM2遺伝子の少なくとも1つのコピーを含む。一部の実施形態では、個体は、TREM2遺伝子における変異について、ヘテロ接合型である。一部の実施形態では、個体は、TREM2遺伝子における変異について、ホモ接合型である。
抗TREM2抗体
本開示のある特定の態様は、アゴニストであるTREM2タンパク質に結合する抗体(例えば、モノクローナル抗体)に関する。一部の実施形態では、本開示の抗体は、成熟TREM2タンパク質と結合する。一部の実施形態では、本開示の抗体は、成熟TREM2タンパク質と結合し、成熟TREM2タンパク質は、細胞上に発現される。一部の実施形態では、本開示の抗体は、ヒト樹状細胞、ヒトマクロファージ、ヒト単球、ヒト破骨細胞、ヒト皮膚ランゲルハンス細胞、ヒトクッパー細胞、ヒトミクログリア、及びそれらの任意の組合せから選択される1つまたは複数のヒト細胞上に発現されるTREM2タンパク質と結合する。一部の実施形態では、本開示の抗体は、1つまたは複数のヒトミクログリア上に発現されるTREM2タンパク質と結合する。
活性を誘導する、及び/またはリガンド誘導活性を増強する抗TREM2抗体
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数のTREM2活性を誘導するアゴニスト抗体である。一部の実施形態では、抗体は、細胞上に発現されるTREM2タンパク質に結合した後に、TREM2の1つまたは複数の活性を誘導する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数のTREM2リガンドと競合する、それを阻害する、またはTREM2タンパク質への結合からそれを別段に遮断することなく、TREM2タンパク質に結合する。TREM2リガンドの例には、限定ではないが、E.coli細胞によって発現されるTREM2リガンド、アポトーシス細胞、核酸、陰イオン性脂質、APOE、APOE2、APOE3、APOE4、陰イオン性APOE、陰イオン性APOE2、陰イオン性APOE3、陰イオン性APOE4、脂質化APOE、脂質化APOE2、脂質化APOE3、脂質化APOE4、双性イオン性脂質、負の電荷をもつリン脂質、ホスファチジルセリン、スルファチド、ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、膜リン脂質、脂質化タンパク質、プロテオ脂質、脂質化ペプチド、及び脂質化アミロイドベータペプチドが含まれる。したがって、ある特定の実施形態では、1つまたは複数のTREM2リガンドは、E.coli細胞、アポトーシス細胞、核酸、陰イオン性脂質、双性イオン性脂質、負の電荷をもつリン脂質、ホスファチジルセリン(PS)、スルファチド、ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン(SM)、リン脂質、脂質化タンパク質、プロテオ脂質、脂質化ペプチド、及び脂質化アミロイドベータペプチドを含む。
本開示の方法で使用される抗TREM2抗体は、アゴニスト抗体である。一部の実施形態では、TREM2タンパク質と結合する本開示の抗体には、それらのエピトープ特異性によりTREM2と結合して、1つまたは複数のTREM2活性を活性化するアゴニスト抗体が含まれ得る。一部の実施形態では、そのような抗体は、TREM2上のリガンド結合部位に結合し、1つまたは複数のTREM2リガンドの作用を模倣する、またはリガンド結合部位ではない1つまたは複数のドメインに結合することによって、シグナルを伝達するために、TREM2を刺激し得る。一部の実施形態では、抗体は、TREM2へのリガンド結合と競合しない、または別段に遮断しない。一部の実施形態では、抗体は、下に記載のとおり、1つまたは複数のTREM2リガンドと相加的または相乗的に作用して、1つより多いTREM2活性を活性化する、及び/または増強する。
本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、1つまたは複数のTREM2リガンドの同時結合を遮断することなく、TREM2と結合する能力を示し得る。本開示の抗TREM2抗体はさらに、1つまたは複数のTREM2リガンドとの相加的及び/または相乗的機能的相互作用を示し得る。したがって、一部の実施形態では、本開示の1つまたは複数のTREM2リガンドと組み合わせて本開示の抗TREM2抗体に結合した場合のTREM2の最大活性は、飽和濃度のリガンドに単独で、または飽和濃度の抗体に単独で曝露した場合のTREM2の最大活性よりも高くなり得る(例えば、増強され得る)。加えて、所与の濃度のTREM2リガンドでのTREM2の活性は、抗体の存在下で高くなり得る(例えば、増強され得る)。
したがって、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数のTREM2リガンドとの相加作用を有し、TREM2タンパク質に結合した場合に、1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数のTREM2リガンドと相乗作用して、1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体の非存在下で1つまたは複数のTREM2活性を誘導するための1つまたは複数のTREM2リガンドの効力と比較して、1つまたは複数のTREM2活性を誘導するための1つまたは複数のTREM2リガンドの効力を増加させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2の細胞表面クラスター化の非存在下で1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2の細胞表面クラスター化を誘導または保持することによって、1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、限定ではないが、B細胞及びミクログリア細胞を含む1つまたは複数の免疫細胞上に発現される1つまたは複数のFc-ガンマ受容体によってクラスター化される。一部の実施形態では、TREM2タンパク質への1つまたは複数のTREM2リガンドの結合によって誘導される1つまたは複数のTREM2活性の増強は、限定ではないが、樹状細胞、骨髄由来樹状細胞、単球、ミクログリア、マクロファージ、好中球、NK細胞、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、及びクッパー細胞を包含する初代細胞で、または細胞系で測定される。
ある特定の実施形態では、TREM2タンパク質への1つまたは複数のTREM2リガンドの結合によって誘導される1つまたは複数のTREM2活性を増強する本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体の非存在下でTREM2タンパク質への1つまたは複数のTREM2リガンドの結合によって誘導される1つまたは複数のTREM2活性のレベルと比較した場合に、1つまたは複数のTREM2活性の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも11倍、少なくとも12倍、少なくとも13倍、少なくとも14倍、少なくとも15倍、少なくとも16倍、少なくとも17倍、少なくとも18倍、少なくとも19倍、少なくとも20倍またはそれ以上に高い上昇を誘導する。
一部の実施形態では、本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、ミエリンの存在下で誘導される1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、ミエリンの存在下で誘導される1つまたは複数のTREM2活性には、1つまたは複数のTREM2依存性遺伝子の活性の上昇が含まれる。一部の実施形態では、1つまたは複数のTREM2依存性遺伝子には、活性化T細胞核因子(NFAT)転写因子が含まれる。一部の実施形態では、マウスまたはヒトTREM2依存性遺伝子を活性化する抗TREM2抗体の能力を、例えば、下記のとおり、NFAT(活性化T細胞核因子)プロモーターの制御下のルシフェラーゼレポーター遺伝子を使用して評価する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体及び/または本開示の1つまたは複数のTREM2リガンドによって誘導及び/または増強され得るTREM2活性には、限定ではないが、DAP12へのTREM2結合;DAP12リン酸化;Sykキナーゼの活性化;IFN-β、IL-1α、IL-1β、TNF-α、YM-1、IL-6、IL-8、CRP、CD86、MCP-1/CCL2、CCL3、CCL4、CCL5、CCR2、CXCL-10、Gata3、Rorc、IL-20ファミリーメンバー、IL-33、LIF、IFN-ガンマ、OSM、CNTF、GM-CSF、CSF-1、MHC-II、OPN、CD11c、GM-CSF、IL-11、IL-12、IL-17、IL-18、及びIL-23から選択される1つまたは複数の炎症誘発性メディエーターの調節(任意選択で、調節は、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、樹状細胞、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及びミクログリア細胞から選択される1つまたは複数の細胞で生じる);DAP12/TREM2複合体へのSyk、ZAP70、またはその両方の動員;1つまたは複数のTREM2依存性遺伝子の活性の上昇(任意選択で、1つまたは複数のTREM2依存性遺伝子は、活性化T細胞核内因子(NFAT)転写因子を含む);樹状細胞、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア、及びM2ミクログリア、またはそれらの任意の組合せの生存の増加;CD83、CD86 MHCクラスII、CD40、及びそれらの任意の組合せから選択される1つまたは複数の刺激分子の発現の調節(任意選択で、CD40は、樹状細胞、単球、マクロファージ、またはそれらの任意の組合せの上に発現され、任意選択で、樹状細胞は、骨髄由来樹状細胞を含み得る);記憶の増大、ならびに認知障害の減少が含まれる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体に投与された場合に、記憶を増大させる、及び/または認知障害を減少させる。
一部の実施形態では、本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、DAP12へのTREM2結合、DAP12リン酸化、Sykキナーゼの活性化、SykのDAP12/TREM2複合体への動員、1つもしくは複数のTREM2依存性遺伝子の活性の上昇、またはそれらの任意の組合せから選択される1つまたは複数のTREM2活性を誘導する。一部の実施形態では、1つまたは複数のTREM2依存性遺伝子には、活性化T細胞核因子(NFAT)転写因子が含まれる。
Sykリン酸化
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、細胞で発現されるTREM2タンパク質に結合した後に、脾臓チロシンキナーゼ(Syk)リン酸化を誘導し得る。
脾臓チロシンキナーゼ(Syk)は、いくつかの基質をリン酸化し、それによって、細胞活性化及び炎症プロセスをもたらすシグナル伝達複合体の形成を促進することによって、TREM2の下流で機能する細胞内シグナル伝達分子である。
一部の実施形態では、Syk活性化を誘導するアゴニストTREM2抗体の能力を、マウスマクロファージを培養し、かつ細胞抽出物中のSykタンパク質のリン酸化状態を測定することによって決定する。一部の実施形態では、野生型(WT)マウスからの、TREM2ノックアウト(KO)からの、及び機能性Fc受容体共通ガンマ鎖遺伝子の発現を欠いたマウス(FcgR KO;REF:Takai T 1994.Cell 76(3):519-29)からの骨髄由来マクロファージ(BMDM)を1%血清RPMI中で4時間にわたって飢餓させ、次いで、PBS-EDTAで組織培養皿から除去し、PBSで洗浄し、カウントする。一部の実施形態では、細胞を氷上で、全長TREM2抗体で、または対照抗体で15分間にわたってコーティングする。一部の実施形態では、冷PBSで洗浄した後に、細胞を37℃で、表示の期間にわたって、ヤギ抗ヒトIgGの存在下でインキュベートする。一部の実施形態では、刺激の後に、細胞を、溶解バッファー(1%v/v NP-40%、50Mmトリス-HCl(pH8.0)、150mM NaCl、1mM EDTA、1.5mM MgCl2、10%グリセロール、ならびにプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害薬)で溶解させ、続いて、16,000gで10分間、4℃で遠心して、不溶性物質を除去する。一部の実施形態では、次いで、溶解産物を抗Syk抗体(BMDMではN-19またはヒトDCでは4D10、Santa Cruz Biotechnology)で免疫沈着させる。一部の実施形態では、沈着したタンパク質をSDS-PAGEによって画分し、PVDF膜に移し、かつ抗ホスホチロシン抗体(4G10、Millipore)でプローブする。一部の実施形態では、全ての基質が適切に免疫沈着することを確認するために、免疫ブロットを抗Syk抗体(BMDMでは、Abcam)または抗Syk(ヒトDCでは、Novus Biological)で再プローブする。一部の実施形態では、記載されているとおりに(例えば、Peng et al.,(2010)Sci Signal.、3(122):ra38)、可視化を、増強化学発光(ECL)システム(GE healthcare)で実行する。
DAP12結合及びリン酸化
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、DAP12へのTREM2の結合を誘導し得る。他の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、細胞上に発現されるTREM2タンパク質に結合した後に、DAP12リン酸化を誘導し得る。他の実施形態では、TREM2媒介性DAP12リン酸化は、1つまたは複数のSRCファミリーチロシンキナーゼによって誘導される。Srcファミリーチロシンキナーゼの例には、限定ではないが、Src、Syk、Yes、Fyn、Fgr、Lck、Hck、Blk、Lyn、及びFrkが含まれる。
DAP12は、TYROプロテインチロシンキナーゼ結合タンパク質、TYROBP、KARAP、及びPLOSLと様々に称される。DAP12は、その細胞質ドメインに、免疫受容体チロシン系活性化モチーフ(ITAM)を含有する膜貫通型シグナル伝達タンパク質である。ある特定の実施形態では、抗TREM2抗体は、ITAMモチーフに、DAP12リン酸化を誘導し得る。DAP12リン酸化などのタンパク質リン酸化を決定するための当技術分野で公知の任意の方法を使用してよい。
一部の実施形態では、DAP12は、SRCファミリーキナーゼによってリン酸化されて、DAP12/TREM2複合体へのSykキナーゼ、ZAP70キナーゼ、またはその両方の動員及び活性化をもたらす。
一部の実施形態では、DAP12活性化を誘導するTREM2抗体の能力は、マウスマクロファージを培養し、かつ細胞抽出物中のDAP12タンパク質のリン酸化状態を測定することによって決定する。一部の実施形態では、抗体で刺激する前に、マウス野生型(WT)骨髄由来マクロファージ(BMDM)及びTREM2ノックアウト(KO)BMDMを4時間にわたって、1%血清RPMI中で飢餓させる。一部の実施形態では、15×106の細胞を氷中で、15分間にわたって、全長TREM2抗体または対照抗体と共にインキュベートする。一部の実施形態では、細胞を洗浄し、37℃で、表示の期間にわたって、ヤギ抗ヒトIgGの存在下でインキュベートする。一部の実施形態では、刺激の後に、細胞を、溶解バッファー(1%v/v n-ドデシル-β-D-マルトシド、50Mmトリス-HCl(pH8.0)、150mM NaCl、1mM EDTA、1.5mM MgCl2、10%グリセロール、ならびにプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害薬)で溶解させ、続いて、16,000gで10分間にわたって、4℃で遠心して、不溶性物質を除去する。一部の実施形態では、細胞溶解産物を、二次TREM2抗体(R&D Systems)で免疫沈着させる。一部の実施形態では、沈着したタンパク質をSDS-PAGEによって画分し、PVDF膜に移し、かつ抗ホスホチロシンAb(4G10、Millipore)でプローブする。一部の実施形態では、その膜をストリッピングし、抗DAP12抗体(Cells Signaling、D7G1X)で再プローブする。一部の実施形態では、TREM2免疫沈降のために使用される各細胞溶解産物は、対照抗体(anti-Actin、Santa Cruz)によって示されるとおり、等量のタンパク質を含有する。
TREM2発現細胞の増殖、生存及び機能
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、細胞で発現されるTREM2タンパク質に結合した後に、樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及びミクログリア細胞(ミクログリア)の増殖、生存、及び/または機能を増加させ得る。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数の先天免疫細胞の成長(例えば、増殖及び/または生存)を阻害しない。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、細胞で発現されるTREM2タンパク質に結合した後に、ミクログリア細胞(ミクログリア)の増殖、生存、及び/または機能を上昇させ得る。ミクログリア細胞は、脳及び脊髄の常在マクロファージであるグリア細胞の1種であり、したがって、中枢神経系(CNS)における最初の及び主要な形態の能動的免疫防御として作用する。ミクログリア細胞は、脳内の全グリア細胞集団の20%を構成する。ミクログリア細胞は常に、CNSからプラーク、損傷ニューロン、及び感染性因子を取り除く。脳及び脊髄は、それらが、ほとんどの感染が易損性の神経組織に到達するのを防止する血液脳関門として知られている一連の内皮細胞によって身体の残部から分離されている「免疫特権」臓器と考えられている。感染因子が脳に直接導入される、または血液脳関門を通過する場合、ミクログリア細胞は、炎症を減少させるために迅速に反応し、感染因子が敏感な神経組織を損傷する前に、それらを破壊しなければならない。身体の残部からの抗体を利用することができない(血液脳関門を通過するのに十分に小さい抗体はほとんどない)ために、ミクログリアは、異物を認識し、それらを飲み込み、T細胞を活性化する抗原提示細胞として作用することができなければならない。このプロセスは、致命的な損傷を潜在的に防止するために、迅速に行われなければならないので、ミクログリア細胞は、CNSの小さな病理学的変化にさえ極めて感受性が高い。それらは、細胞外カリウムの小さな変化にさえ応答する独特なカリウムチャネルを有することによって、この感受性を部分的に達成する。
本明細書で使用される場合、本開示のマクロファージには、限定ではないが、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、及びM2マクロファージが含まれる。本明細書で使用される場合、本開示のミクログリア細胞には、限定ではないが、M1ミクログリア細胞、活性化M1ミクログリア細胞、及びM2ミクログリア細胞が含まれる。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、樹状細胞、単球、及び/またはマクロファージ上におけるCD83及び/またはCD86の発現を増加させ得る。
本明細書で使用される場合、マクロファージ、樹状細胞、単球、及び/またはミクログリアの増殖速度、生存、及び/または機能は、本開示の抗TREM2抗体で処置された対象の樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及び/またはミクログリアの増殖速度、生存、及び/または機能が、抗TREM2抗体で処置されていない対応する対象の樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及び/またはミクログリアの増殖速度、生存、及び/または機能よりも多い場合に、発現の増加を含み得る。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、対象の樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及び/またはミクログリアの増殖速度、生存、及び/または機能を、例えば、抗TREM2抗体で処置されていない対応する対象の樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及び/またはミクログリアの増殖速度、生存、及び/または機能と比較して少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも100%、少なくとも110%、少なくとも115%、少なくとも120%、少なくとも125%、少なくとも130%、少なくとも135%、少なくとも140%、少なくとも145%、少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%、少なくとも190%、または少なくとも200%増加させ得る。他の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、対象の樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及び/またはミクログリアの増殖速度、生存、及び/または機能を、例えば、抗TREM2抗体で処置されていない対応する対象の樹状細胞、マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及び/またはミクログリアの増殖速度、生存、及び/または機能と比較して少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.15倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.25倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.35倍、少なくとも2.4倍、少なくとも2.45倍、少なくとも2.5倍、少なくとも2.55倍、少なくとも3.0倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4.0倍、少なくとも4.5倍、少なくとも5.0倍、少なくとも5.5倍、少なくとも6.0倍、少なくとも6.5倍、少なくとも7.0倍、少なくとも7.5倍、少なくとも8.0倍、少なくとも8.5倍、少なくとも9.0倍、少なくとも9.5倍、または少なくとも10倍増加させ得る。
一部の実施形態では、インビトロで細胞生存を誘導する、または増強する抗TREM2抗体の能力を評価するために、FcgRI、FcgRIII、及びFceRI受容体のガンマ鎖サブユニットが欠損したマクロファージ(Fcgr1KOマウス、REF: Takai T、Li M、Sylvestre D、Clynes R、Ravetch J.(1994).Cell、76:519-529)を、プレート結合した抗TREM2抗体の存在下で培養し、細胞を最適以下の成長条件で培養した場合の細胞生存率を決定する。一部の実施形態では、FcgR1 KOマウス(Taconic、Model 584)からのマウス骨髄前駆細胞を、冷PBSで脛骨及び大腿骨髄細胞をフラッシュすることによって得る。一部の実施形態では、PBSで1回洗浄した後に、赤血球を、ACK溶解バッファー(Lonza)を使用して溶解させ、PBSで2回洗浄し、かつ0.5×106細胞/mlで完全RPMI培地(10%FCS、Pen/Strep、Gln、neAA)中に、表示の量のM-CSF(Peprotech)と共に懸濁して、マクロファージを生成した。一部の実施形態では、骨髄由来マクロファージの細胞生存率を分析するために、細胞を上のとおりに調製し、2.5×104/200μlで96ウェルプレート内に、最適以下の量のM-CSF(10ng/ml)と共に、非組織培養処理されたプレート内で、2日間にわたってプレーティングする。一部の実施形態では、次いで、細胞を、ToxGlo(商標)キット(Promega)を使用して定量化し、かつルミネセンスを、細胞生存率の尺度として決定する。一部の実施形態では、全ての実験を、抗TREM2抗体またはアイソタイプ対照抗体の存在下、または非存在下で行う。
TREM2依存性遺伝子発現
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、転写因子の活性化T細胞核内因子(NFAT)ファミリーの1つまたは複数の転写因子などのTREM2依存性遺伝子の活性及び/または発現を増加させ得る。
一部の実施形態では、マウスまたはヒトTREM2依存性遺伝子を活性化する可溶性全長抗TREM2抗体の能力を、NFAT(活性化T細胞核因子)プロモーターの制御下のルシフェラーゼレポーター遺伝子を使用して評価する。一部の実施形態では、マウス胸腺リンパ腫Tリンパ球に由来する細胞系BW5147.G.1.4(ATCC(登録商標)TIB48(商標))をマウスTREM2及びDAP12に、ならびにCignal Lenti NFAT-ルシフェラーゼウイルス(Qiagen)に感染させる。一部の実施形態では、別法で、BW5147.G.1.4細胞系を、ヒトTREM2/DAP12融合タンパク質に、かつCignal Lenti NFAT-ルシフェラーゼウイルス(Qiagen)に感染させる。一部の実施形態では、シグナル伝達のための陽性対照として、PMA(0.05ug/ml)及びイオノマイシン(0.25uM)を一緒に添加する。一部の実施形態では、細胞を可溶性抗TREM2及びアイソタイプ対照抗体と一緒に6時間にわたってインキュベートし、かつルシフェラーゼ活性を、OneGlo試薬(Promega)を各ウェルに添加し、かつ3分間、室温で、プレート振盪機上でインキュベートすることによって測定する。一部の実施形態では、ルシフェラーゼシグナルを、BioTekプレートリーダーを使用して測定する。一部の実施形態では、細胞は、持続性のTREM2依存性シグナル伝達を、TREM2シグナル伝達をもたらす内在性リガンドの存在、または自発的受容体凝集のいずれかにより呈示する。
一部の実施形態では、1つまたは複数のTREM2リガンドのTREM2タンパク質への結合によって誘導される1つまたは複数のTREM2活性の増強は、例えば、インビトロ細胞アッセイを利用して測定される。一部の実施形態では、1つまたは複数のTREM2活性の増加は、本明細書に記載されているか、または当技術分野で知られている任意の適切なインビトロ細胞ベースのアッセイもしくは適切なインビボモデルによって、例えば、TREM2依存性遺伝子発現を測定するためのルシフェラーゼベースのレポーターアッセイを利用すること、Sykなどの下流シグナル伝達パートナーのTREM2誘導性リン酸化の増加を測定するためのウェスタンブロット分析を使用することによって、またはTREM2活性化のマーカーの細胞表面レベルでの変化を測定するための、蛍光標識細胞分取(FACS)などのフローサイトメトリーを利用することによって測定され得る。TREM2と1つまたは複数のTREM2リガンドとの間の相互作用(例えば、結合)を測定するために、本明細書に記載されているか、または当技術分野で公知である任意のインビトロ細胞ベースのアッセイまたは適切なインビボモデルを使用してもよい。
一部の実施形態では、1つまたは複数のTREM2活性の上昇をインビトロ細胞ベースアッセイによって測定する。一部の実施形態では、インビトロで細胞生存を増強する抗TREM2抗体の能力を評価するために、FcgRI、FcgRIII、及びFceRI受容体のガンマ鎖サブユニットが欠損しているマクロファージ(Fcgr1KO mice、REF: Takai T、Li M、Sylvestre D、Clynes R、Ravetch J.(1994).Cell、76:519-529)を、プレート結合した抗TREM2抗体の存在下で培養し、細胞を最適以下の成長条件で培養した場合の細胞生存率を決定する。一部の実施形態では、FcgR1 KOマウス(Taconic、Model 584)からのマウス骨髄前駆細胞を、冷PBSで脛骨及び大腿骨髄細胞をフラッシュすることによって得る。一部の実施形態では、PBSで1回洗浄した後に、赤血球を、ACK溶解バッファー(Lonza)を使用して溶解させ、PBSで2回洗浄し、かつ0.5×106細胞/mlで完全RPMI培地(10%FCS、Pen/Strep、Gln、neAA)中に、表示の量のM-CSF(Peprotech)と共に懸濁して、マクロファージを生成した。一部の実施形態では、骨髄由来マクロファージの細胞生存率を分析するために、細胞を上のとおりに調製し、2.5×104/200μlで96ウェルプレート内に、最適以下の量のM-CSF(10ng/ml)と共に、非組織培養処理されたプレート内で、2日間にわたってプレーティングする。一部の実施形態では、次いで、細胞を、ToxGlo(商標)キット(Promega)を使用して定量化し、かつルミネセンスを、細胞生存率の尺度として決定する。一部の実施形態では、全ての実験を、抗TREM2抗体またはアイソタイプ対照抗体の存在下、または非存在下で行う。
一部の実施形態では、1つまたは複数のTREM2活性の上昇をインビボ細胞ベースのアッセイによって測定する。一部の実施形態では、インビボで免疫細胞の数を増加させる抗TREM2抗体の能力を評価するために、C57Bl6マウスに、抗TREM2抗体またはマウスIgG1アイソタイプ対照抗体を腹腔内(IP)注射し、かつ脳内の免疫細胞の数をFACSによって定量化する。一部の実施形態では、1群あたり3から4匹のマウスに、40mg/kgの抗TREM2抗体またはアイソタイプ対照抗体mIgG1(クローンMOPC-21、Bioxcell)のIP注射を投与する。一部の実施形態では、48時間後に、脳全体を採取し、PBSですすぎ、37℃で、1mg/mlのコラゲナーゼを含有するPBS中でインキュベートし、かつ細胞ストレーナに通して処理して、単一細胞懸濁液を得る。一部の実施形態では、次いで、細胞を抗CD45-PerCp-Cy7、抗CD11b-PerCP-Cy5.5、抗Gr1-FITC抗体及び細胞生存率色素(Life Technologies、Cat# L34957)と共に30分間にわたって、氷上でインキュベートし、次いで、冷FACSバッファーで2回洗浄する。一部の実施形態では、次いで、4%PFA固定試料をFACSによって分析する。一部の実施形態では、データをBD FACSCanto(商標)II血球計算器(Becton Dickinson)で取得して、FlowJoソフトウェアで解析した。
一部の実施形態では、TREM2リガンドをそのEC50濃度で使用したときに、本開示の抗TREM2抗体は、約0.5nM~約50nMの範囲、または50nM超の濃度で使用した場合に、抗TREM2抗体の非存在下でのTREM2タンパク質へのTREM2リガンドの結合によって誘導されるTREM2依存性遺伝子転写のレベルと比較して、リガンド誘導性TREM2依存性遺伝子転写の約1.5倍~約6倍、または6倍超の範囲の増加を誘導するならば、TREM2タンパク質へのTREM2リガンドの結合によって誘導される1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、TREM2リガンドをそのEC50濃度で使用した場合に、リガンド誘導性TREM2依存性遺伝子転写の増加は、約0.5nM~約50nMの範囲、または50nM超の濃度で使用した場合に、抗TREM2抗体の非存在下でのTREM2タンパク質へのTREM2リガンドの結合によって誘導されるTREM2依存性遺伝子転写のレベルと比較して少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも11倍、少なくとも12倍、少なくとも13倍、少なくとも14倍、少なくとも15倍、少なくとも16倍、少なくとも17倍、少なくとも18倍、少なくとも19倍、少なくとも20倍またはそれ以上である。
一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、少なくとも0.5nM、少なくとも0.6nM、少なくとも0.7nM、少なくとも0.8nM、少なくとも0.9nM、少なくとも1nM、少なくとも2nM、少なくとも3nM、少なくとも4nM、少なくとも5nM、少なくとも6nM、少なくとも7nM、少なくとも8nM、少なくとも9nM、少なくとも10nM、少なくとも15nM、少なくとも20nM、少なくとも25nM、少なくとも30nM、少なくとも35nM、少なくとも40nM、少なくとも45nM、少なくとも46nM、少なくとも47nM、少なくとも48nM、少なくとも49nM、または少なくとも50nMの濃度で使用される。一部の実施形態では、TREM2リガンドは、ホスファチジルセリン(PS)である。一部の実施形態では、TREM2リガンドは、スフィンゴミエリン(SM)である。一部の実施形態では、1つまたは複数のTREM2活性の増加は、本明細書に記載されている、または当技術分野で知られている任意の適切なインビトロ細胞ベースのアッセイまたは適切なインビボモデルによって測定され得る。一部の実施形態では、例えば、WO2017/062672及びWO2019/028292に記載されているとおり、抗体の存在下、及び非存在下で、リガンド誘導性TREM2依存性遺伝子発現の倍数増加を測定するために、ルシフェラーゼベースのレポーターアッセイが使用される。
本明細書で使用される場合、本開示の抗TREM2抗体は、それが、本明細書に記載されている、または当技術分野で知られている任意のインビトロアッセイまたは細胞ベースの培養アッセイを利用して、飽和抗体濃度で、TREM2へのリガンド結合を20%未満低下させるならば、1つまたは複数のTREM2リガンドとTREM2との間の相互作用(例えば、結合)と競合しない、阻害しない、または別段に遮断しない。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、本明細書に記載されている、または当技術分野で知られている任意のインビトロアッセイまたは細胞ベースの培養アッセイを使用して、飽和抗体濃度で、1つまたは複数のTREM2リガンドとTREM2との相互作用(例えば、結合)を20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満阻害する。
可溶性TREM2を減少させる抗TREM2抗体
一部の実施形態では、アゴニスト抗TREM2抗体は、可溶性TREM2(sTREM2)を減少させる。一部の実施形態では、アゴニスト抗TREM2抗体は、細胞の細胞表面から細胞外試料へと「排出される(shed)」sTREM2レベル(例えば、シェディング)を低下させる。一部の実施形態では、そのような抗体は、TREM2の切断をブロックするように、TREM2の領域に結合する。そのような実施形態では、抗体は、TREM2の切断部位であるHis157を含む領域に結合する。
抗TREM2抗体によるTREM2の切断の阻害程度は、抗TREM2抗体の非存在下でのsTREM2の量と比較した場合に、抗TREM2抗体の存在下での可溶性TREM2(sTREM2)の量と負に相関する。例えば、抗TREM2抗体は、例えばsTREM2のELISAベースの定量化によりアッセイした場合に、抗TREM2抗体の存在下で、sTREM2の量が、抗TREM2抗体の非存在下でのsTREM2の量の0~90%、好ましくは0~80%、より好ましくは0~70%、なおより好ましくは0~60%、なおより好ましくは0~50%、なおより好ましくは0~20%である場合に、TREM2の切断を阻害する抗TREM2抗体と判断され得る。
一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、処置された試料におけるsTREM2の量が、対照値と比較した場合に、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%またはそれ以上低下する場合に、sTREM2のレベルを低下させる。一部の実施形態では、対照値は、未処置の試料(例えば、抗TREM2抗体で処置されていないTREM2発現細胞からの上清、または抗TREM2抗体で処置されていない対象からの試料)または適切な非TREM2結合抗体で処置された試料におけるsTREM2の量である。
一部の実施形態では、sTREM2シェディングは、液体、例えば、血液、血漿、血清、尿、または脳脊髄液を含む試料を使用して測定される。一部の実施形態では、試料は、脳脊髄液を含む。一部の実施形態では、試料は、細胞培養物からの上清(例えば、TREM2を内因性発現する初代細胞もしくは細胞系、例えば、ヒトマクロファージ、またはTREM2を発現するように操作されている初代細胞もしくは細胞系からの上清を含む。
一部の実施形態では、試料におけるsTREM2のレベルは、イムノアッセイを使用して測定される。イムノアッセイは、当技術分野で公知であり、かつ、これに限定されないが、酵素イムノアッセイ(EIA)、例えば、酵素増幅イムノアッセイ(EMIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、微粒子酵素イムノアッセイ(MEIA)、免疫組織化学(IHC)、免疫細胞化学、キャピラリー電気泳動イムノアッセイ(CEIA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫蛍光、化学発光イムノアッセイ(CL)、及び電気化学発光イムノアッセイ(ECL)が含まれる。一部の実施形態では、sTREM2レベルは、ELISAアッセイを使用して測定される。
一部の実施形態では、ELISAアッセイを、細胞培養上清においてsTREM2のレベルを定量するために使用し得る。一部の実施形態では、ヒトsTREM2のためのELISAを、Meso Scale Discovery SECTOR Imager 2400を使用して行う。一部の実施形態では、ストレプトアビジンコーティングされた96ウェルプレートを終夜4℃で、PBS(pH7.4)中0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)及び0.05%Tween 20(ブロッキングバッファー)中でブロックする。一部の実施形態では、プレートを1時間にわたって室温で、ブロッキングバッファー中で希釈されたビオチン化ポリクローナルヤギ抗ヒトTREM2捕捉抗体(0.25mg/ml;R&D Systems)と共に振盪する。一部の実施形態では、続いて、プレートをPBS中0.05%Tween 20(洗浄バッファー)で4回洗浄し、かつ2時間にわたって室温で、プロテアーゼ阻害薬(Sigma)を補充されたPBS(pH7.4)中0.25%BSA及び0.05%Tween 20(アッセイバッファー)中で1:4希釈された試料と共にインキュベートする。一部の実施形態では、組換えヒトTREM2タンパク質(Holzel Diagnostika)をアッセイバッファー中で2倍希釈系列で希釈して、標準曲線のために使用する(濃度範囲、4000~62.5pg/ml)。一部の実施形態では、プレートを5分間にわたって洗浄バッファーで3回洗浄し、その後、1時間にわたって室温で、ブロッキングバッファー中で希釈されたマウスモノクローナル抗TREM2抗体(1mg/ml;Santa Cruz Biotechnology;B-3)と共にインキュベートする。一部の実施形態では、3回の追加の洗浄ステップの後に、プレートをSULFO-TAG標識抗マウス二次抗体(1:1000;Meso Scale Discovery)と共にインキュベートし、かつ1時間にわたって暗所でインキュベートする。一部の実施形態では、プレートを洗浄バッファーで3回洗浄し、PBS中での2回の洗浄ステップを続け、Meso Scale Discovery Readバッファーを添加することによって現像する。一部の実施形態では、電気化学刺激後の620nmでの発光を、Meso Scale Discovery SECTOR Imager 2400リーダーを使用して測定する。一部の実施形態では、分泌されたTREM2のレベルを定量化するために、生物学的反復からの馴化培地を2連で分析する。一部の実施形態では、sTREM2標準曲線を、MasterPlex ReaderFitソフトウェア(MiraiBio Group、Hitachi Solutions America)を使用して5パラメーターロジスティックフィットにより生成する。一部の実施形態では、続いて、sTREM2のレベルを、ウェスタンブロットから定量化されたとおりの未熟TREM2のレベルに対して正規化する。
一部の実施形態では、sTREM2は、細胞TREM2受容体の不活性なバリアントであり得る。一部の実施形態では、sTREM2は、末梢に、例えば、対象の血漿、または脳に存在し得て、かつ抗TREM2抗体を隔離し得る。そのような隔離された抗体は、例えば、細胞上に存在する細胞TREM2受容体に結合して、それを活性化することはできないであろう。したがって、ある特定の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体、例えば本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、可溶性TREM2に結合しない。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体、例えば本開示のアゴニスト抗TREM2抗体はインビボで可溶性TREM2に結合しない。一部の実施形態では、可溶性TREM2に結合しない本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、例えば、sTREM2には含まれない細胞TREM2の細胞外ドメインの一部、例えば、アミノ酸残基161~175内の1つまたは複数のアミノ酸残基を含み得るか;TREM2の膜貫通部分にあるか、もしくはその付近にあり得るか;またはTREM2の膜貫通部分を含み得るTREM2上のエピトープに結合し得る。
ミエリンクリアランスを促進する抗TREM2抗体
脱髄疾患の病理学的ホールマークは、CNSにおける脱髄病変の形成である。例えば、多発性硬化症では、脱髄病変は、白色の及び灰白質において見い出され得る(Lassmann,Bruck et al.2007)。食細胞によるミエリンデブリの除去及びクリアランスが、組織において再有髄化に干渉し得る阻害シグナルを排除するために重要であることは公知である(Kotter,Li et al.2006;Lampron,Larochelle et al.2015;Franklin and Ffrench-Constant 2017)。
したがって、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体(例えば、アゴニスト抗TREM2抗体)は、個体において(例えば、個体のCNSにおいて)1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリのクリアランスを増加させる、または促進する。例えば、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリの量を少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも100%減少させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリの量と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリの量を減少させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリの量と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリの量を減少させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリの量を、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリの量と比較して、複数の個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で減少させる。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリ除去の速度を少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.15倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.25倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.35倍、少なくとも2.4倍、少なくとも2.45倍、少なくとも2.5倍、少なくとも2.55倍、少なくとも3.0倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4.0倍、少なくとも4.5倍、少なくとも5.0倍、少なくとも5.5倍、少なくとも6.0倍、少なくとも6.5倍、少なくとも7.0倍、少なくとも7.5倍、少なくとも8.0倍、少なくとも8.5倍、少なくとも9.0倍、少なくとも9.5倍、または少なくとも10倍上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリ除去の速度と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリ除去の速度を上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体におけるミエリンデブリ除去の速度と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリ除去の速度を上昇させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリ除去の速度を、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるミエリンデブリ除去の速度と比較して、複数の個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で上昇させる。
脱髄病変、及び/または有髄化状態を個体において、当技術分野における任意の方法、例えば、磁化移動率(MTR)、制限プロトン画分(restricted proton fraction)f、ミエリン水画分及び拡散テンソル画像法(DTI)、陽電子放射型断層撮影法(PET)、及び磁気共鳴画像法(MRI)を使用して測定することができる(例えば、Mallik et al.,(2014) J Neurology,Neurosurgery,and Psychiatry,85(12):1396-1404を参照されたい)。
オリゴデンドロサイトを促進する抗TREM2抗体
通常、脱髄中のオリゴデンドロサイト(OL)喪失には、CNSに広く分布している多能性成体前駆細胞であるオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)によって主に持続される再有髄化が続く。多発性硬化症では、OPCからのOLの生成不全が脱髄及び再有髄化との間の不均衡につながり、これが、脳内での持続性の脱髄及びミエリンデブリ蓄積の主な原因であり、最終的には、神経学的身体障害として臨床的に現れる軸索損傷をもたらす(Dulamea 2017)。理論に拘束されることは望まないが、MSなどの脱髄疾患における軸索再有髄化の失敗は、OPC活性化不全、脱髄部位へのOPC動員不全、及び/または有髄化成熟OLへのOPC分化の異常により得ると考えられる(Franklin及びFfrench-Constant 2017).
したがって、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体(例えば、アゴニスト抗TREM2抗体)は、個体において(例えば、個体のCNSにおいて)1つまたは複数の脱髄病変へのOPCの動員を増加させる、または促進する。例えば、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるOPCの数を少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.15倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.25倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.35倍、少なくとも2.4倍、少なくとも2.45倍、少なくとも2.5倍、少なくとも2.55倍、少なくとも3.0倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4.0倍、少なくとも4.5倍、少なくとも5.0倍、少なくとも5.5倍、少なくとも6.0倍、少なくとも6.5倍、少なくとも7.0倍、少なくとも7.5倍、少なくとも8.0倍、少なくとも8.5倍、少なくとも9.0倍、少なくとも9.5倍、または少なくとも10倍増加させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるOPCの数と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるOPCの数を増加させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるOPCの数と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるOPCの数を増加させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変におけるOPCの数を、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるOPCの数と比較して、複数の個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で増加させる。一部の実施形態では、OPCは、PDGFRa陽性である。
他の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体(例えば、アゴニスト抗TREM2抗体)は、個体において(例えば、個体のCNSにおいて)1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化を増加させる、または促進する。例えば、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化速度を少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.15倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.25倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.35倍、少なくとも2.4倍、少なくとも2.45倍、少なくとも2.5倍、少なくとも2.55倍、少なくとも3.0倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4.0倍、少なくとも4.5倍、少なくとも5.0倍、少なくとも5.5倍、少なくとも6.0倍、少なくとも6.5倍、少なくとも7.0倍、少なくとも7.5倍、少なくとも8.0倍、少なくとも8.5倍、少なくとも9.0倍、少なくとも9.5倍、または少なくとも10倍に上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化速度を、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体における1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化速度と比較して上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化速度を、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体における1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化速度と比較して上昇させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化速度を、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLへのOPCの分化速度と比較して、複数の個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で上昇させる。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体(例えば、アゴニスト抗TREM2抗体)は、個体において(例えば、個体のCNSにおいて)、1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの増加を促進する。例えば、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの数を少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.15倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.25倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.35倍、少なくとも2.4倍、少なくとも2.45倍、少なくとも2.5倍、少なくとも2.55倍、少なくとも3.0倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4.0倍、少なくとも4.5倍、少なくとも5.0倍、少なくとも5.5倍、少なくとも6.0倍、少なくとも6.5倍、少なくとも7.0倍、少なくとも7.5倍、少なくとも8.0倍、少なくとも8.5倍、少なくとも9.0倍、少なくとも9.5倍、または少なくとも10倍に増加させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体における1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの数と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの数を増加させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体における1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの数と比較して、個体において1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの数を増加させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの数を、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変における成熟OLの数と比較して、複数での個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で増加させる。
一部の実施形態では、成熟OLは、OLIG2及び/またはCNPアーゼ陽性である。成熟OLを定量化するための方法が記載されている(例えば、Lucchinetti et al.(1999)Brain 122(12):2279-2295を参照されたい)。
再有髄化及び軸索健康を促進する抗TREM2抗体
多発性硬化症などの脱髄疾患における脱髄は最終的に、神経学的身体障害として臨床的に現れる軸索損傷をもたらす(Dulamea 2017)。
したがって、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体(例えば、アゴニスト抗TREM2抗体)は、個体において(例えば、個体のCNSにおいて)、1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化を増大させる、または促進する。例えば、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において、1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化を少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.15倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.25倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.35倍、少なくとも2.4倍、少なくとも2.45倍、少なくとも2.5倍、少なくとも2.55倍、少なくとも3.0倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4.0倍、少なくとも4.5倍、少なくとも5.0倍、少なくとも5.5倍、少なくとも6.0倍、少なくとも6.5倍、少なくとも7.0倍、少なくとも7.5倍、少なくとも8.0倍、少なくとも8.5倍、少なくとも9.0倍、少なくとも9.5倍、または少なくとも10倍に増大させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化を、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体における1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化と比較して増大させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化を、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体における1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化と比較して増大させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化を、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化と比較して、複数の個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で増大させる。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化の速度を少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.15倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.25倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.35倍、少なくとも2.4倍、少なくとも2.45倍、少なくとも2.5倍、少なくとも2.55倍、少なくとも3.0倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4.0倍、少なくとも4.5倍、少なくとも5.0倍、少なくとも5.5倍、少なくとも6.0倍、少なくとも6.5倍、少なくとも7.0倍、少なくとも7.5倍、少なくとも8.0倍、少なくとも8.5倍、少なくとも9.0倍、少なくとも9.5倍、または少なくとも10倍に上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化の速度を、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体における1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化の速度と比較して上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化の速度を、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体における1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化の速度と比較して上昇させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化の速度を、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化の速度と比較して、複数の個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で上昇させる。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体(例えば、アゴニスト抗TREM2抗体)は、個体において(例えば、個体のCNSにおいて)、1つまたは複数の脱髄病変における軸索健康を増加させる、または促進する。例えば、一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において、1つまたは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルを少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも100%、少なくとも110%、少なくとも115%、少なくとも120%、少なくとも125%、少なくとも130%、少なくとも135%、少なくとも140%、少なくとも145%、少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%、少なくとも190%、または少なくとも200%上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルを、抗TREM2抗体の投与前の同じ個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルと比較して上昇させる。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体において1つまたは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルを、抗TREM2抗体を投与されていない対応する個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルと比較して上昇させる。一部の実施形態では、複数の個体への本開示の抗TREM2抗体の投与は、1つまたは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルを、抗TREM2抗体の投与前の同じ複数の個体における1つまたは複数の脱髄病変におけるリン酸化ニューロフィラメントのレベルと比較して、複数の個体の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%で上昇させる。一部の実施形態では、リン酸化ニューロフィラメントはSMI31陽性である。
1つまたは複数の脱髄病変における再有髄化のレベル、再有髄化の速度、及び/または軸索健康は、個体において、当技術分野において公知の任意の方法、例えば、磁化移動率(MTR)、制限プロトン画分f、ミエリン水画分及び拡散テンソル画像法(DTI)、陽電子放射型断層撮影法(PET)、視覚誘発電位(VEP)、及び磁気共鳴画像法(MRI)を使用して測定することができる(例えば、Malik et al.,(2014) J Neurology,Neurosurgery、及びPsychiatry,85(12):1396-1404;及びBove et al.,(2017) Neurotherapeutics,14:894-904を参照されたい)。
一部の実施形態では、軸索健康を、軸索健康及び/または神経変性のバイオマーカーを使用して測定することができる。例えば、軸索健康及び/または神経変性のバイオマーカー(例えば、SIM31、SMI35、NF-L、NF-H、NF-M、アルファ-Internexin、tau、アミノ酸n-アセチルアスパラギン酸、pNF-H、及び当技術分野で公知の他のマーカー)を、ELISA、ウェスタンブロット、質量分析法、及びドットブロットなどの当技術分野で公知の方法を使用して、個体からの脳脊髄液の試料及び/または血液の試料において検出することができる(例えば、Gresle et al.,(2011) Multiple Sclerosis International,315406を参照されたい)。
TREM2クラスター化に影響を及ぼす抗体
インビボで、本開示の抗TREM2抗体は、複数の潜在的機序によって、受容体を活性化し得る。一部の実施形態では、本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、適切なエピトープ特異性によって、プレート上に結合した二次抗体とクラスター化する、またはFcg受容体を介してクラスター化する必要なしに、溶液中のTREM2を活性化する能力を有する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、それらの特有の構造によって、受容体をクラスター化する、または受容体をクラスター化配置に保持し、それによって、Fc受容体に結合することなく、TREM2などの受容体を活性化する固有の能力を有するIgG2などのヒト抗体のアイソタイプを有する(例えば、White et al.,(2015)Cancer Cell 27,138-148)。
ある特定の実施形態では、アゴニスト抗TREM2抗体は、TREM2を活性化して、シグナルを伝達するために、細胞表面上でクラスター化を誘導するか、またはそれを維持し得る。ある特定の実施形態では、適切なエピトープ特異性を有するアゴニスト抗TREM2抗体は、細胞表面上でTREM2のクラスター化を誘導する、もしくは維持する、及び/またはTREM2を活性化することができる。一部の実施形態では、アゴニスト抗TREM2抗体は、配列番号1のアミノ酸残基124~153、もしくは配列番号1のアミノ酸残基124~153に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内;配列番号1のアミノ酸残基129~153、もしくは配列番号1のアミノ酸残基129~153に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内;配列番号1のアミノ酸残基140~149、もしくは配列番号1のアミノ酸残基140~149に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内;配列番号1のアミノ酸残基149~157、もしくは配列番号1のアミノ酸残基149~157に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内;または配列番号1のアミノ酸残基153~162、もしくは配列番号1のアミノ酸残基153~162に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内の1つまたは複数のアミノ酸に結合する。一部の実施形態では、アゴニスト抗TREM2抗体は、配列番号1のD140、L141、W142、F143、P144、E151、D152、H154、E156、及びH157からなる群から選択される1つもしくは複数のアミノ酸残基、または配列番号1のD140、L141、W142、F143、P144、E151、D152、H154、E156、及びH157からなる群から選択されるアミノ酸残基に対応する哺乳動物TREM2タンパク質上の1つもしくは複数のアミノ酸残基に結合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、隣接する細胞上のFcg受容体に結合することによって受容体(例えば、TREM2)をクラスター化する。Fcg受容体への抗体の定常IgG Fc部分の結合は、抗体の凝集をもたらし、かつ抗体は次いで、それらの可変領域を介して結合する受容体を凝集する(Chu et al(2008)Mol Immunol 、45:3926-3933;及びWilson et al.,(2011)Cancer Cell 19、101-113)。当業者に公知の任意の適切なアッセイ(WO2017/062672及びWO2019/028292に記載のものなど)を、抗体クラスター化を決定するために使用することができる。
他の機構も、受容体(例えば、TREM2)をクラスター化するために使用することができる。例えば、一部の実施形態では、一緒に架橋する抗体フラグメント(例えば、Fabフラグメント)を、前記のとおり、Fcg受容体と結合するFc領域を有する抗体と同様の手法で、受容体(例えば、TREM2)をクラスター化するために使用することができる。一部の実施形態では、細胞表面で受容体クラスター化を誘導して、標的(例えば、TREM2)上の適切なエピトープと結合するならば、架橋した抗体フラグメント(例えば、Fabフラグメント)は、アゴニスト抗体として機能し得る。
標的受容体を活性化するFcgR受容体への結合に依存する抗体は、FcgR結合を排除するように操作された場合、そのアゴニスト活性を失うことがある(例えば、Wilson et al.,(2011)Cancer Cell 19,101-113;Armour at al.,(2003)Immunology 40(2003)585-593);及びWhite et al.,(2015)Cancer Cell 27,138-148を参照されたい)。したがって、適切なエピトープ特異性を有する本開示の抗TREM2抗体は、前記抗体がFcドメインを有するとき、TREM2を活性化することができると考えられる。
例示的な抗体Fcアイソタイプ及び修飾を、以下の表Aに提示する。一部の実施形態では、抗体は、以下の表Aに列挙されているFcアイソタイプを有する。
一部の実施形態では、抗体は、IgGクラス、IgMクラス、またはIgAクラスのものである。一部の実施形態では、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4アイソタイプを有する。
表Aに記載されているアイソタイプに加えて、理論に束縛されることは望まないが、ヒトの活性化Fcg受容体I、IIA、IIC、IIIA、IIIB、ならびに/またはマウスのFcg受容体I、III、及びIVに結合するヒトIgG1またはIgG3アイソタイプ及びそれらの変異体(例えば、Strohl(2009)Current Opinion in Biotechnology 2009,20:685-691)を有する抗体は、インビボでアゴニスト抗体として作用することもあるが、ADCCと関連する作用と関連することもあると考えられている。しかしながら、そのようなFcg受容体は、阻害Fcg受容体FcgRIIBと比較して、インビボでの抗体結合にはあまり利用されないようである(例えば、White,et al.,(2013)Cancer Immunol.Immunother.62,941-948;及びLi et al.,(2011) Science 333(6045):1030-1034.を参照されたい)。
ある特定の実施形態では、抗体は、IgG2アイソタイプを有する。一部の実施形態では、抗体は、ヒトIgG2定常領域を含有する。一部の実施形態では、ヒトIgG2定常領域は、Fc領域を含む。一部の実施形態では、抗体は、Fc受容体への結合とは関係なく、1つまたは複数のTREM2活性、DAP12活性、またはその両方を誘導する。ある特定の実施形態では、抗体は、阻害性Fc受容体に結合する。ある特定の実施形態では、阻害性Fc受容体は、ADCCを最小化するか、または除去する阻害性Fc-ガンマ受容体IIB(FcγRIIB)である。一部の実施形態では、Fc領域は、1つまたは複数の修飾を含有する。例えば、一部の実施形態では、Fc領域は、(例えば、同じアイソタイプの野生型Fc領域と比較して)1つまたは複数のアミノ酸置換を含有する。一部の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸置換は、V234A(Alegre et al.,(1994)Transplantation 57:1537-1543.31;Xu et al.,(2000)Cell Immunol,200:16-26)、G237A(Cole et al.(1999)Transplantation,68:563-571)、H268Q、V309L、A330S、P331S(米国特許出願公開第2007/0148167号;Armour et al.(1999)Eur J Immunol 29:2613-2624;Armour et al.(2000)The Haematology Journal 1(Suppl.1):27;Armour et al.(2000)The Haematology Journal 1(Suppl.1):27)、C232S、及び/もしくはC233S(White et al.(2015)Cancer Cell 27,138-148)、S267E、L328F(Chu et al.,(2008)Mol Immunol,45:3926-3933)、M252Y、S254T、ならびに/またはT256Eから選択され、アミノ酸位置は、EUナンバリング規則による。
一部の実施形態では、抗体は、C127Sアミノ酸置換を含有する重鎖定常ドメインを有するIgG2アイソタイプを有し、アミノ酸位置は、EUナンバリング規則による(White et al.,(2015)Cancer Cell 27,138-148;Lightle et al.,(2010)PROTEIN SCIENCE 19:753-762;及びWO2008079246)。
一部の実施形態では、抗体は、C214Sアミノ酸置換を含有するカッパ軽鎖定常ドメインを有するIgG2アイソタイプを有し、アミノ酸位置は、EUナンバリング規則による(White et al.,(2015)Cancer Cell 27,138-148;Lightle et al.,(2010)PROTEIN SCIENCE 19:753-762;及びWO2008079246)。
ある特定の実施形態では、抗体は、IgG1アイソタイプを有する。一部の実施形態では、抗体は、マウスIgG1定常領域を含有する。一部の実施形態では、抗体は、ヒトIgG1定常領域を含有する。一部の実施形態では、ヒトIgG1定常領域は、Fc領域を含む。一部の実施形態では、抗体は、阻害性Fc受容体に結合する。ある特定の実施形態では、阻害性Fc受容体は、阻害性Fc-ガンマ受容体IIB(FcγRIIB)である。一部の実施形態では、Fc領域は、1つまたは複数の修飾を含有する。例えば、一部の実施形態では、Fc領域は、(例えば、同じアイソタイプの野生型Fc領域と比較して)1つまたは複数のアミノ酸置換を含有する。一部の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸置換は、N297A(Bolt S et al.(1993)Eur J Immunol 23:403-411)、D265A(Shields et al.(2001)R.J.Biol.Chem.276,6591-6604)、L234A、L235A(Hutchins et al.(1995)Proc Natl Acad Sci USA,92:11980-11984;Alegre et al.,(1994)Transplantation 57:1537-1543.31;Xu et al.,(2000)Cell Immunol,200:16-26)、G237A(Alegre et al.(1994)Transplantation 57:1537-1543.31;Xu et al.(2000)Cell Immunol,200:16-26)、C226S、C229S、E233P、L234V、L234F、L235E(McEarchern et al.,(2007)Blood,109:1185-1192)、P331S(Sazinsky et al.,(2008)Proc Natl Acad Sci USA 2008,105:20167-20172)、S267E、L328F、A330L、M252Y、S254T、及び/またはT256Eから選択され、アミノ酸位置は、EUナンバリング規則による。
一部の実施形態では、抗体は、IgG2アイソタイプ重鎖定常ドメイン1(CH1)及びヒンジ領域を含む(White et al.,(2015)Cancer Cell 27,138-148)。ある特定の実施形態では、IgG2アイソタイプCH1及びヒンジ領域は、ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSNFGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCP(配列番号42)のアミノ酸配列を含有する。一部の実施形態では、抗体Fc領域は、S267Eアミノ酸置換、L328Fアミノ酸置換、もしくはその両方、及び/またはN297AもしくはN297Qアミノ酸置換を含有し、アミノ酸位置は、EUナンバリング規則による。
ある特定の実施形態では、抗体は、IgG4アイソタイプを有する。一部の実施形態では、抗体は、ヒトIgG4定常領域を含有する。一部の実施形態では、ヒトIgG4定常領域は、Fc領域を含む。一部の実施形態では、抗体は、阻害性Fc受容体に結合する。ある特定の実施形態では、阻害性Fc受容体は、阻害性Fc-ガンマ受容体IIB(FcγRIIB)である。一部の実施形態では、Fc領域は、1つ以上の修飾を含有する。例えば、一部の実施形態では、Fc領域は、(例えば、同じアイソタイプの野生型Fc領域と比較して)1つまたは複数のアミノ酸置換を含有する。一部の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸置換は、L235A、G237A、S228P、L236E(Reddy et al.,(2000)J Immunol,164:1925-1933)、S267E、E318A、L328F、M252Y、S254T、及び/またはT256Eから選択され、アミノ酸位置は、EUナンバリング規則による。
ある特定の実施形態では、抗体は、ハイブリッドIgG2/4アイソタイプを有する。一部の実施形態では、抗体は、ヒトIgG2のEUナンバリングによるアミノ酸118~260、及びヒトIgG4のEUナンバリングによるアミノ酸261~447を含有するアミノ酸配列を含む(WO1997/11971;WO2007/106585)。
ある特定の実施形態では、抗体は、マウスIgG4定常領域を含有する(Bartholomaeus,et al.(2014).J.Immunol.192,2091-2098)。
一部の実施形態では、Fc領域は、EUナンバリングによるA330L、L234F、L235E、及び/またはP331Sから選択される1つまたは複数の追加のアミノ酸置換;ならびにそれらの任意の組合せをさらに含有する。
ある特定の実施形態では、抗体は、1つまたは複数のアミノ酸置換をFc領域に、C127S、L234A、L234F、L235A、L235E、S267E、K322A、L328F、A330S、P331S、E345R、E430G、S440Y、及びそれらの任意の組み合わせから選択される残基位置で含有する(残基のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE430G、L243A、L235A、及びP331S位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE430G及びP331S位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE430G及びK322A位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE430G、A330S、及びP331S位に含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE430G、K322A、A330S、及びP331S位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE430G、K322A、及びA330S位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE430G、K322A、及びP331S位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をS267E及びL328F位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をC127S位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。一部の実施形態では、Fc領域は、アミノ酸置換をE345R、E430G及びS440Y位で含有する(残基位置のナンバリングは、EUナンバリングによる)。
一部の実施形態では、抗体は、ヒトIgG1アイソタイプを有し、かつ残基位置P331S及びE430GでFc領域にアミノ酸置換を含む(残基のナンバリングは、EUナンバリングによる)。残基位置P331S及びE430Gにアミノ酸置換を含むFc領域は、「PSEG」と称されることもある。
さらなるIgG変異
一部の実施形態では、本明細書に記載のIgG1バリアントのうちの1つまたは複数は、補体活性化を排除するために、A330L変異(Lazar et al.,(2006)Proc Natl Acad Sci USA,103:4005-4010)、またはL234F、L235E、及び/またはP331S変異(Sazinsky et al.,(2008)Proc Natl Acad Sci USA,105:20167-20172)のうちの1つまたは複数と組み合わされてもよい(アミノ酸位置は、EUナンバリング規則による)。一部の実施形態では、本明細書に記載のIgGバリアントは、ヒト血清中での抗体半減期を増加させるために、1つまたは複数の変異と組み合わされてもよい(例えば、EUナンバリング規則によるM252Y、S254T、T256E変異)(Dall’Acqua et al.,(2006)J Biol Chem,281:23514-23524;及びStrohl e al.,(2009)Current Opinion in Biotechnology,20:685-691)。
一部の実施形態では、本開示のIgG4バリアントは、抗体の安定性を増強するために、EUナンバリング規則によるS228P変異(Angal et al.,(1993)Mol Immunol,30:105-108)、及び/またはPeters et al.,(2012)J Biol Chem.13;287(29):24525-33)に記載されている1つまたは複数の変異と組み合わされてもよい。
例示的な抗TREM2抗体
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、高い親和性でTREM2に結合し、アゴニストであり、かつ1つまたは複数のTREM2活性を誘導する。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、単離抗体の非存在下でTREM2タンパク質への1つまたは複数のTREM2リガンドの結合によって誘導される1つまたは複数のTREM2活性と比較して、TREM2タンパク質への1つまたは複数のTREM2リガンドの結合によって誘導される1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、TREM2タンパク質への1つまたは複数のTREM2リガンドの結合と競合することなく、または別段に遮断することなく、1つまたは複数のTREM2活性を増強する。一部の実施形態では、抗体は、ヒト化抗体、二重特異性抗体、多価抗体、またはキメラ抗体である。そのような抗体の例示的な記載は、本開示を通じて見出される。一部の実施形態では、抗体は、第1の抗原及び第2の抗原を認識する二重特異性抗体である。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、限定ではないが、哺乳動物(例えば、非ヒト哺乳動物)TREM2タンパク質、マウスTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号Q99NH8)、ラットTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号D3ZZ89)、アカゲザルTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号F6QVF2)、カニクイザルTREM2タンパク質(NCBIアクセッション番号XP_015304909.1)、ウマTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号F7D6L0)、ブタTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号H2EZZ3)、及びイヌTREM2タンパク質(Uniprotアクセッション番号E2RP46)を含む、ヒトTREM2、またはそのホモログに結合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、ヒトTREM2に特異的に結合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、カニクイザルTREM2に特異的に結合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、ヒトTREM2及びカニクイザルTREM2の両方に特異的に結合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、本開示の少なくとも1つのTREM2活性を誘導する。
抗TREM2抗体結合領域
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、配列番号1のアミノ酸残基124~153、もしくは配列番号1のアミノ酸残基124~153に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内の1つもしくは複数のアミノ酸;配列番号1のアミノ酸残基129~153、もしくは配列番号1のアミノ酸残基129~153に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内の1つもしくは複数のアミノ酸;配列番号1のアミノ酸残基140~149、もしくは配列番号1のアミノ酸残基140~149に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内の1つもしくは複数のアミノ酸;配列番号1のアミノ酸残基149~157、もしくは配列番号1のアミノ酸残基149~157に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内の1つもしくは複数のアミノ酸;または配列番号1のアミノ酸残基153~162、もしくは配列番号1のアミノ酸残基153~162に対応するTREM2タンパク質上のアミノ酸残基内の1つもしくは複数のアミノ酸に結合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、配列番号1のアミノ酸残基D140、L141、W142、F143、P144、E151、D152、H154、E156、及びH157のうちの1つもしくは複数と、または配列番号1のD140、L141、W142、F143、P144、E151、D152、H154、E156、及びH157からなる群から選択されるアミノ酸残基に対応する哺乳動物TREM2タンパク質上の1つもしくは複数のアミノ酸残基と結合する。
抗TREM2抗体軽鎖及び重鎖可変領域
一部の実施形態では、本開示の方法で使用される抗TREM2抗体は、WO2018/195506、WO2019/028292、WO2018/015573、またはWO2019/055841に記載されており、これらはそれぞれ、参照により本明細書に組み込まれる。一部の実施形態では、本開示の方法で使用される抗TREM2抗体は、次のTREM2活性のうちの1つまたは複数を誘導するか、または増強する:DAP12へのTREM2結合;DAP12リン酸化;Sykキナーゼの活性化;IFN-β、IL-1α、IL-1β、TNF-α,YM-1、IL-6、IL-8、CRP、CD86、MCP-1/CCL2、CCL3、CCL4、CCL5、CCR2、CXCL-10、Gata3、Rorc、IL-20ファミリーメンバー、IL-33、LIF、IFN-ガンマ、OSM、CNTF、GM-CSF、CSF-1、MHC-II、OPN、CD11c、GM-CSF、IL-11、IL-12、IL-17、IL-18、及びIL-23から選択される1つまたは複数の炎症誘発性メディエーターの調節(任意選択で、その際、調節は、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、樹状細胞、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、及びミクログリア細胞から選択される1種または複数の細胞で生じる);DAP12/TREM2複合体へのSyk、ZAP70、またはその両方の動員;1つまたは複数のTREM2依存性遺伝子の活性の上昇(任意選択で、その際、1つまたは複数のTREM2依存性遺伝子は活性化T細胞核因子(NFAT)転写因子を含む);樹状細胞、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア、及びM2ミクログリア、またはそれらの任意の組合せの生存の増大;CD83、CD86MHCクラスII、CD40、及びそれらの任意の組合せから選択される1種または複数の刺激分子の発現の調節(任意選択で、その際、CD40は、樹状細胞、単球、マクロファージ、またはそれらの任意の組合せ上に発現され、かつ任意選択で、樹状細胞は、骨髄由来樹状細胞を含む);記憶の増加;ならびに認知障害の軽減。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、個体に投与された場合に、記憶を増大させる、及び/または認知障害を軽減する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、重鎖可変ドメインは、(a)配列番号34に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号35に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号31に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号41に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号33に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号32に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号36に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号37に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号38に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号39に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号40に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号32に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変領域は、アミノ酸配列YAFSSDWMN(配列番号36)を含むHVR-H1、アミノ酸配列RIYPGEGDTNYARKFHG(配列番号37)を含むHVR-H2、アミノ酸配列ARLLRNKPGESYAMDY(配列番号38)を含むHVR-H3を含み、かつ前記軽鎖可変領域は、アミノ酸配列RTSQSLVHSNAYTYLH(配列番号39)を含むHVR-L1、アミノ酸配列KVSNRVS(配列番号40)を含むHVR-L2、及びアミノ酸配列SQSTRVPYT(配列番号32)を含むHVR-L3を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変領域は、アミノ酸配列YAFSSQWMN(配列番号34)を含むHVR-H1、アミノ酸配列RIYPGGGDTNYAGKFQG(配列番号35)を含むHVR-H2、アミノ酸配列ARLLRNQPGESYAMDY(配列番号31)を含むHVR-H3を含み、かつ前記軽鎖可変領域は、アミノ酸配列RSSQSLVHSNRYTYLH(配列番号41)を含むHVR-L1、アミノ酸配列KVSNRFS(配列番号33)を含むHVR-L2、及びアミノ酸配列SQSTRVPYT(配列番号32)を含むHVR-L3を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、その際、前記重鎖可変領域は、VH FR1、VH FR2、VH FR3、及びVH FR4から選択される1つ、2つ、3つまたは4つのフレームワーク領域を含み、その際、VH FR1は、配列番号9~11からなる群から選択される配列を含み、VH FR2は、配列番号12及び13からなる群から選択される配列を含み、VH FR3は、配列番号14及び15からなる群から選択される配列を含み、かつVH FR4は、配列番号16の配列を含み;及び/または軽鎖可変領域は、VL FR1、VL FR2、VL FR3、及びVL FR4から選択される1つ、2つ、3つまたは4つのフレームワーク領域を含み、その際、L FR1は、配列番号17~20からなる群から選択される配列を含み、VL FR2は、配列番号21及び22からなる群から選択される配列を含み、VL FR3は、配列番号23及び24からなる群から選択される配列を含み、かつVL FR4は、配列番号25及び26からなる群から選択される配列を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体AL2p-47の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号28のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体AL2p-47の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号29のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体AL2p-47の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号28のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体AL2p-47のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体AL2p-47の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号29のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体AL2p-47のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体AL2p-47の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号28のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体AL2p-47の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号28のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体AL2p-47の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号28のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体AL2p-47または配列番号28VH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体AL2p-47のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体AL2p-47のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体AL2p-47のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体AL2p-47の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号29のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体AL2p-47の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号29のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体AL2p-47の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号29のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体AL2p-47または配列番号29のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体AL2p-47のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体AL2p-47のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体AL2p-47のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号28のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号29のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体AL2p-58の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号27のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体AL2p-58の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号30のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体AL2p-58の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号27のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体AL2p-58のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体AL2p-58の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号30のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体AL2p-58のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体AL2p-58の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号27のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体AL2p-58の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号27のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体AL2p-58の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号27のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体AL2p-58または配列番号27のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体AL2p-58のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体AL2p-58のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体AL2p-58のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体AL2p-58の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号30のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体AL2p-58の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号30のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体AL2p-58の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号30のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体AL2p-58または配列番号30のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体AL2p-58のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体AL2p-58のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体AL2p-58のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号30のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
一部の実施形態では、抗体は、配列番号43のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号47のアミノ酸配列を含む軽鎖;または配列番号44のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号47のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
一部の実施形態では、抗体は、配列番号45のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号48のアミノ酸配列を含む軽鎖;または配列番号46のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号48のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号52に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号53に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号54に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号55に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号56に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号57に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号52のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号53のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号54のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号55のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号56のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号57のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号60に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号61に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号62に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号63に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号64に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号65に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号60のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号61のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号62のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号63のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号64のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号65のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号68に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号69に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号70に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号71に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号72に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号73に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号68のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号69のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号159に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号160に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号161に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号156に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号157に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号158に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号159のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号160のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号161のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号156のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号157のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号158のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号169に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号170に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号171に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号166に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号167に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号168に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号169のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号170のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号171のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号166のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号167のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号168のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号175に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号176に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号177に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号172に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号173に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号174に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号175のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号176のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号177のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号172のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号173のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号174のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号181に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号182に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号183に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号178に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号179に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号180に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号181のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号182のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号183のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号178のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号179のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号180のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号187に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号188に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号189に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-H3のうちの1つまたは複数を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号184に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号185に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号186に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR-L3のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、(a)配列番号187のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(b)配列番号188のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び(c)配列番号189のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み;かつ前記軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号184のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(b)配列番号185のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び(c)配列番号186のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体42E8.H1の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号58のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体42E8.H1の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号59のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体42E8.H1の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号58のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体42E8.H1のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体42E8.H1の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号59のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体42E8.H1のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体42E8.H1の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号58のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体42E8.H1の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号58のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体42E8.H1の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号58のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体42E8.H1または配列番号58のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体42E8.H1のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体42E8.H1のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体42E8.H1のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体42E8.H1の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号59のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体42E8.H1の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号59のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体42E8.H1の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号59のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体42E8.H1または配列番号59のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体42E8.H1のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体42E8.H1のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体42E8.H1のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号58のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号59のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体RS9.F6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号66のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体RS9.F6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号67のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体RS9.F6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号66のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体RS9.F6のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体RS9.F6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号67のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体RS9.F6のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体RS9.F6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号66のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体RS9.F6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号66のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体RS9.F6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号66のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体RS9.F6または配列番号66のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体RS9.F6のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体RS9.F6のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体RS9.F6のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体RS9.F6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号67のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体RS9.F6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号67のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体RS9.F6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号67のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体RS9.F6または配列番号67のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体RS9.F6のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体RS9.F6のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体RS9.F6のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号66のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号67のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、配列番号74のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、配列番号75のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、配列番号74のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、配列番号74のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、配列番号74のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、配列番号74のVH配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、配列番号75のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、配列番号75のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、配列番号75のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、配列番号75のVL配列を含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号74のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号75のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体6E7の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号149のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体6E7の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号148のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体6E7の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号149のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体6E7のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体6E7の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号148のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体6E7のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体6E7の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号149のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体6E7の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号149のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体6E7の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号149のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体6E7または配列番号149のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体6E7のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体6E7のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体6E7のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体6E7の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号148のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体6E7の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号148のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体6E7の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号148のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体6E7または配列番号148のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体6E7のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体6E7のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体6E7のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号149のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号148のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体5E3の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号151のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体5E3の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号150のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体5E3の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号151のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体5E3のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体5E3の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号150のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体5E3のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体5E3の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号151のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体5E3の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号151のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体5E3の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号151のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体5E3または配列番号151のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体5E3のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体5E3のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体5E3のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体5E3の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号150のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体5E3の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号150のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、抗体5E3の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号150のアミノ酸配列において合計1~5個のアミノ酸が、置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体5E3または配列番号150のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体5E3のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体5E3のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体5E3のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号151のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号150のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体24G6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号153のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体24G6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号152のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体24G6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号153のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体24G6のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体24G6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号152のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体24G6のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体24G6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号153のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体24G6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号153のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体24G6の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号153のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体24G6または配列番号153のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体24G6のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体24G6のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体24G6のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体24G6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号152のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体24G6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号152のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体24G6の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号152のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体24G6または配列番号152のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体24G6のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体24G6のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体24G6のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号153のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号152のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体25F12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号155のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体25F12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号154のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体25F12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号155のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体25F12のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体25F12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号154のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体25F12のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体25F12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号155のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体25F12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号155のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体25F12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号155のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体25F12または配列番号155のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体25F12のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体25F12のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体25F12のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体25F12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号154のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体25F12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号154のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体25F12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号154のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体25F12または配列番号154のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体25F12のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体25F12のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体25F12のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号155のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号154のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体13E7 14C12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号165のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体13E7 14C12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号164のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体13E7 14C12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号165のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体13E7 14C12のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体13E7 14C12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号164のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体13E7 14C12のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体13E7 14C12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号165のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体13E7 14C12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号165のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体13E7 14C12の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号165のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体13E7 14C12または配列番号165のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体13E7 14C12のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体13E7 14C12のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体13E7 14C12のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体13E7 14C12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号164のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体13E7 14C12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号164のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体13E7 14C12の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号164のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体13E7 14C12または配列番号164のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体13E7 14C12のHVR-L1 アミノ酸配列、(b)抗体13E7 14C12のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体13E7 14C12のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号165のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号164のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体13E7(SST202443)の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号163のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;及び/または前記軽鎖可変ドメインは、抗体13E7(SST202443)の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号162のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体13E7(SST202443)の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号163のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含み、その際、前記重鎖可変ドメインは、抗体13E7(SST202443)のHVR-H1、HVR-H2、及びHVR-H3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体13E7(SST202443)の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号162のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み、その際、前記軽鎖可変ドメインは、抗体13E7(SST202443)のHVR-L1、HVR-L2、及びHVR-L3アミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗TREM2抗体は、抗体13E7(SST202443)の重鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号163のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体13E7(SST202443)の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号163のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体13E7(SST202443)の重鎖可変ドメインアミノ酸配列または配列番号163のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体13E7(SST202443)または配列番号163のVH配列を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)抗体13E7(SST202443)のHVR-H1アミノ酸配列、(b)抗体13E7(SST202443)のHVR-H2アミノ酸配列、及び(c)抗体13E7(SST202443)のHVR-H3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、抗体13E7(SST202443)の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列に対して、または配列番号162のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含み、かつ置換(例えば、基準配列と比べて保存的置換、挿入、または欠失)を含有するが、その配列を含む抗TREM2抗体は、TREM2に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、抗体13E7(SST202443)の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列、または配列番号162のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、合計1~5個のアミノ酸が、抗体13E7(SST202443)の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列、または配列番号162のアミノ酸配列において置換されている、挿入されている、及び/または欠失している。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域において(すなわち、FR領域において)生じている。一部の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、FR領域において生じている。任意選択で、抗TREM2抗体は、その配列の翻訳後修飾を含めて、抗体13E7(SST202443)または配列番号162のVL配列を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)抗体13E7(SST202443)のHVR-L1アミノ酸配列、(b)抗体13E7(SST202443)のHVR-L2アミノ酸配列、及び(c)抗体13E7(SST202443)のHVR-L3アミノ酸配列から選択される1、2または3つのHVRを含む。一部の実施形態では、抗体は、配列番号163のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号162のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、TREM2への結合について、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体と競合する。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体は、このパラグラフに記載の実施形態のいずれかの抗体が結合するTREM2エピトープと同じTREM2エピトープに結合する。
一部の実施形態では、本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、AL2p-58 huIgG1 PSEGである。一部の実施形態では、本開示のアゴニスト抗TREM2抗体は、AL2p-47 huIgG1である。本明細書において提供される実施例では、抗TREM2抗体7E5を、例示的なアゴニスト抗TREM2抗体として使用した。抗TREM2抗体7E5は、マウスIgG1 Fc領域を含み、かつマウス及びヒトTREM2の両方に結合するので、これは、実施例に記載のマウスクプリゾン(CPZ)モデルにおいて使用するために適切になっている。抗TREM2抗体7E5は、本明細書における実施例に示されているとおりに、かつそれらの全体が参照によって本明細書に組み込まれるWO2017062672A2及びWO2019028292に開示のとおりに、アゴニスト抗TREM2抗体AL2p-58 huIgG1 PSEG及びAL2p-47 huIgG1と同様に、アゴニスト活性を含む特性を持つ。したがって、抗TREM2抗体7E5は、抗TREM2抗体AL2p-58 huIgG1 PSEG及びAL2p-47 huIgG1のための適切な代用物である。
本開示の抗体のいずれかを、細胞系によって生産してもよい。一部の実施形態では、細胞系は、哺乳動物細胞系であってもよい。ある特定の実施形態では、細胞系は、ハイブリドーマ細胞系であってもよい。他の実施形態では、細胞系は、酵母細胞系であってもよい。抗体生産に適した当技術分野で公知の任意の細胞系を、本開示の抗体を生産するために使用してもよい。抗体生産のための例示的な細胞系は、本開示を通して記載される。
抗体フラグメント
本開示のある特定の態様は、ヒトTREM2、ヒトTREM2の天然に存在するバリアント、及びヒトTREM2の疾患バリアントのうちの1つまたは複数に結合する抗体フラグメントに関する。一部の実施形態では、抗体フラグメントは、Fab、Fab’、Fab’-SH、F(ab’)2、FvまたはscFvフラグメントである。
抗体フレームワーク
本明細書に記載の抗体のいずれかはさらに、フレームワークを含む。一部の実施形態では、フレームワークは、ヒト免疫グロブリンフレームワークである。例えば、一部の実施形態では、抗体(例えば、抗TREM2抗体)は、上記実施形態のいずれかのようなHVRを含み、アクセプターヒトフレームワーク、例えば、ヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークをさらに含む。ヒト免疫グロブリンフレームワークは、ヒト抗体の一部であってもよい、または非ヒト抗体は、1つまたは複数の内因性のフレームワークを、ヒトフレームワーク領域(複数可)と置き換えることによってヒト化されていてもよい。ヒト化のために使用され得るヒトフレームワーク領域には、限定されないが、「ベストフィット」法を使用して選択されるフレームワーク領域(例えば、Sims et al.J.Immunol.151:2296(1993)を参照されたい)、軽鎖または重鎖可変領域の特定のサブグループのヒト抗体のコンセンサス配列に由来するフレームワーク領域(例えば、Carter et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:4285(1992)及びPresta et al.J.Immunol.,151:2623(1993)を参照されたい)、ヒト成熟(体細胞成熟)フレームワーク領域またはヒト生殖細胞系フレームワーク領域(例えば、Almagro and Fransson,Front.Biosci.13:1619-1633(2008)を参照されたい)、ならびにスクリーニングFRライブラリに由来するフレームワーク領域(例えば、Baca et al.,J.Biol.Chem.272:10678-10684(1997)及びRosok et al.,J.Biol.Chem.271:22611-22618(1996)を参照されたい)が含まれる。
抗体の調製
本開示の抗TREM2抗体には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化及びキメラ抗体、ヒト抗体、抗体フラグメント(例えば、Fab、Fab’-SH、Fv、scFv及びF(ab’)2)、二重特異性及び多特異性抗体、多価抗体、ライブラリ由来抗体、修飾されたエフェクター機能を有する抗体、抗体部分を含有する融合タンパク質、ならびに抗体のグリコシル化バリアント、抗体のアミノ酸配列バリアント、及び共有結合的に修飾された抗体を含む、本開示のTREM2タンパク質のアミノ酸残基を有するエピトープなどの抗原認識部位を含む、他の任意の修飾された立体配置の免疫グロブリン分子が包含され得る。抗TREM2抗体は、ヒト、マウス、ラット、または(キメラもしくはヒト化抗体を含む)他の任意の起源のものであってもよい。
(1)ポリクローナル抗体
抗TREM2ポリクローナル抗体などのポリクローナル抗体は一般に、関連抗原及びアジュバントの複数の皮下(sc)または腹腔内(ip)注射によって、動物中で生じる。二官能性または誘導体化剤、例えば、マレイミドベンゾイルスルホスクシンイミドエステル(システイン残基を介したコンジュゲーション)、N-ヒドロキシスクシンイミド(リシン残基を介する)、グルタルアルデヒド、無水コハク酸、SOCl2、またはR1N=C=NR(R及びR1は独立に、低級アルキル基である)を使用して、免疫されるべき種に免疫原性があるタンパク質、例えば、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、血清アルブミン、ウシサイロログロブリン、またはダイズトリプシン阻害薬に、関連抗原(例えば、本開示の精製または組換えTREM2タンパク質)をコンジュゲートすることは有用であり得る。使用され得るアジュバントの例には、フロイント完全アジュバント及びMPL-TDMアジュバント(モノホスホリル脂質A、合成トレハロースジコリノミコレート(dicorynomycolate))が含まれる。免疫化プロトコルは、過度な実験をすることなく、当業者によって選択され得る。
動物は、所望の抗原、免疫原性複合体、もしくは誘導体に対して、例えば、100μg(ウサギ用)または5μg(マウス用)のタンパク質または複合体を3体積のフロイント完全アジュバントと組み合わせ、その溶液を複数の部位に皮内注射することによって免疫化される。1ヶ月後に、動物は、ペプチドもしくは複合体のフロイント完全アジュバント溶液の元の量の1/5~1/10を複数の部位に皮下注射することによって追加免疫される。7~14日後に、動物から採血し、血清を抗体力価についてアッセイする。力価がプラトーに達するまで動物は追加免疫される。複合体は、組み換え細胞培養中で、タンパク質融合として製造することもできる。また、ミョウバンなどの凝集剤も、免疫応答を高めるために適している。
(2)モノクローナル抗体
モノクローナル抗体、例えば、抗TREM2モノクローナル抗体は、実質的に均質な抗体の集団、すなわち、その集団を構成する個々の抗体が、少量で存在する場合がある、起こり得る自然に生じる突然変異及び/または翻訳後修飾(例えば、異性化、アミド化)を除いて同じである集団から得られる。したがって、修飾語「モノクローナル」は、個別の抗体の混合物ではない抗体の特徴を示す。
例えば、抗TREM2モノクローナル抗体は、Kohler et al.,Nature,256:495(1975)によって最初に記載されたハイブリドーマ法を用いて製造されてもよいし、または組み換えDNA法(米国特許第4,816,567号)によって製造されてもよい。
ハイブリドーマ法では、マウスまたは他の適切な宿主動物、例えば、ハムスターを、上記のとおりに免疫化し、免疫化に使用されたタンパク質(例えば、本開示の精製もしくは組み換えTREM2タンパク質)に特異的に結合する抗体を産生する、または産生することが可能なリンパ球を誘導する。別法では、リンパ球をインビトロで免疫化してもよい。次いで、リンパ球を、ポリエチレングリコールなどの適切な融剤を用いて骨髄腫細胞などの不死化細胞系と融合させ、ハイブリドーマ細胞を形成する(Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,pp.59-103(Academic Press,1986))。
例えば、免疫沈降またはインビトロ結合アッセイ、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)もしくは酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によって測定されるとおり、ハイブリドーマ細胞が増殖している培養培地を、所望の抗原(例えば、本開示のTREM2タンパク質)を指向するモノクローナル抗体の存在についてアッセイすることができる。そのような技術及びアッセイは、当技術分野で公知である。
所望の特異性、親和性、及び/または活性の抗体を産生するハイブリドーマ細胞を同定した後に、クローンをサブクローニングすることができ、かつサブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体を、従来の免疫グロブリン精製手順、例えば、プロテインA-セファロースクロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、アフィニティークロマトグラフィー、及び上記のとおりの他の方法などによって、培養培地、腹水、または血清から分離することができる。
抗TREM2モノクローナル抗体はまた、例えば、上記のとおりに、組み換えDNA法によって製造してもよい。モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を用いて(例えば、マウス抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合するオリゴヌクレオチドプローブを用いることによって)容易に単離及び配列決定される。ハイブリドーマ細胞は、そのようなDNAの好ましい供給源として役立つ。単離されると、DNAは発現ベクターに入れられ、これは次いで、宿主細胞、例えば、E.coli細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、または他の場合には免疫グロブリンタンパク質を産生しない骨髄腫細胞に遺伝子導入され、そのような組み換え宿主細胞でモノクローナル抗体を合成する。抗体をコードするDNAの細菌での組み換え発現に関する概説には、Skerra et al.,Curr.Opin.Immunol.,5:256-262(1993)及びPluckthun,Immunol.Rev.130:151-188(1992)が含まれる。
ある特定の実施形態では、抗TREM2抗体は、McCafferty et al.,Nature,348:552-554(1990)に記載の技術を用いて生成される抗体ファージライブラリから単離することができる。Clackson et al.,Nature,352:624-628(1991)及びMarks et al.,J.Mol.Biol.,222:581-597(1991)は、それぞれ、ファージライブラリからのマウス及びヒト抗体の単離を記載した。その後の刊行物は、鎖シャフリングによる高親和性(ナノモル(「nM」)の範囲)ヒト抗体の産生(Marks et al.,Bio/Technology,10:779-783(1992))、ならびに非常に大きなファージライブラリを構築するための戦略としてのコンビナトリアル感染及びインビボ組み換え(Waterhouse et al.,Nucl.Acids Res.,21:2265-2266(1993))を記載している。
抗体またはそのフラグメントをコードするDNAはまた、例えば、相同マウス配列の代わりにヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード配列を置換することによって(米国特許第4,816,567号、Morrison,et al.,Proc.Natl Acad.Sci.USA,81:6851(1984))、または非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列のすべてもしくは一部を免疫グロブリンのコード配列に共有結合で結合することによって修飾されてもよい。典型的には、そのような非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常ドメインと置換されるか、または、抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインと置換され、抗原に対する特異性を有する1つの抗原結合部位及び異なる抗原に対する特異性を有する別の抗原結合部位を含むキメラ二価抗体を形成する。
(3)ヒト化抗体
本開示の抗TREM2抗体またはその抗体フラグメントには、さらにヒト化もしくはヒト抗体が含まれ得る。非ヒト(例えば、マウス)抗体のヒト化形態は、最小限の非ヒト免疫グロブリン由来の配列を含むキメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖、またはそのフラグメント(例えば、Fab、Fab’-SH、Fv、scFv、F(ab’)2、または抗体の他の抗原結合サブ配列)である。ヒト化抗体は、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を含み、この中で、そのレシピエントの相補性決定領域(CDR)由来の残基が、所望の特異性、親和性、及び能力を有するマウス、ラット、またはウサギなどの非ヒト種(ドナー抗体)のCDR由来の残基で置換されている。いくつかの例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基が、対応する非ヒト残基で置換される。ヒト化抗体はまた、レシピエント抗体にも、取り込まれたCDRやフレームワーク配列にも見られない残基を含んでもよい。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、通常は2つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、この中で、CDR領域のすべてまたは実質的にすべてが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、FR領域のすべてまたは実質的にすべては、ヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである。ヒト化抗体は、最適には、免疫グロブリン定常領域(Fc)、通常はヒト免疫グロブリンのものの少なくとも一部もまた含む。Jones et al.,Nature 321:522-525(1986)、Riechmann et al.,Nature 332:323-329(1988)及びPresta,Curr.Opin.Struct.Biol.2:593-596(1992)。
非ヒト抗TREM2抗体をヒト化するためのある特定の方法が当技術分野で公知である。一般に、ヒト化抗体は、その中に導入された非ヒト起源からの1つまたは複数のアミノ酸残基を有する。これら非ヒトアミノ酸残基は、しばしば「取り込み」残基と呼ばれ、これらは通常、「取り込み」可変ドメインから取り込まれる。ヒト化は、基本的に、Winter and co-workers,Jones et al.,Nature 321:522-525(1986)、Riechmann et al.,Nature 332:323-327(1988)、Verhoeyen et al.,Science 239:1534-1536(1988)の方法に従って、またはげっ歯類CDRまたはCDR配列で対応するヒト抗体の配列を置換することによって行うことができる。したがって、そのような「ヒト化」抗体は、キメラ抗体(米国特許第4,816,567号)であって、ここでは、非ヒト種由来の対応する配列によって、インタクトなヒト可変ドメインに実質的に満たないものが置換されている。実際には、ヒト化抗体は通常、いくつかのCDR残基及び場合によりいくつかのFR残基が、げっ歯類抗体の類似部位由来の残基で置換されているヒト抗体である。
ヒト化抗体の製造に使用される軽鎖及び重鎖の両方のヒト可変領域の選択は、免疫原性に影響を及ぼし得る。いわゆる「ベストフィット」法に従って、げっ歯類抗体の可変領域の配列は、公知のヒト可変ドメイン配列のライブラリ全体に対してスクリーニングされる。次いで、げっ歯類のものに最も近いヒト配列がヒト化抗体用のヒトフレームワーク(FR)として受容される。Sims et al.,J.Immunol.,151:2296(1993)、Chothia et al.,J.Mol.Biol.,196:901(1987)。別の方法は、軽鎖または重鎖の特定の下位群のすべてのヒト抗体のコンセンサス配列由来の特定のフレームワークを用いる。いくつかの異なるヒト化抗体に対して、同じフレームワークを使用してもよい。Carter et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 89:4285(1992)、Presta et al.,J.Immunol.151:2623(1993)。
ヒト化抗体は好ましくは、抗原に対する高い親和性及び他の好適な生物学的特性を保持する。この目標を達成するため、好ましい方法によれば、ヒト化抗体は、親配列及びヒト化配列の3次元モデルを用いて、親配列及び様々な概念的ヒト化産物の分析過程によって調製される。3次元免疫グロブリンモデルは、一般に入手可能であり、当業者には熟知されている。選択された候補免疫グロブリン配列の推定される3次元立体配座構造を図解して示すコンピュータープログラムが利用可能である。これらの表示を検査することで、候補免疫グロブリン配列の機能において、残基の可能性のある役割の分析、すなわち、候補免疫グロブリンがその抗原と結合する能力に影響する残基の分析が可能になる。このようにして、FR残基は、標的抗原または複数の標的抗原(例えば、本開示のTREM2タンパク質)に対する親和性の増加などの所望の抗体特性が達成されるように、レシピエント及び取り込み配列から選択及び組み合わせることができる。一般に、CDR残基は、抗原結合に影響を及ぼすことに直接かつ最も頻繁に関与している。
様々な形態のヒト化抗TREM2抗体が企図される。例えば、ヒト化抗TREM2抗体は、Fabなどの抗体フラグメント、またはインタクトなIgG1抗体などのインタクトな抗体でもよい。
(4)抗体フラグメント
ある特定の実施形態では、抗TREM2抗体全体ではなく、抗TREM2抗体フラグメントを用いることに利点がある。一部の実施形態では、フラグメントサイズが小さいほど、急速なクリアランス及びより良好な脳透過性が可能になる。
抗体フラグメントの生産に向けて、様々な技術が開発されている。従来、これらのフラグメントは、インタクトな抗体のタンパク質分解を介して得られた(例えば、Morimoto et al.,J.Biochem.Biophys.Method.24:107-117(1992);及びBrennan et al.,Science 229:81(1985)を参照されたい)。しかしながら、これらのフラグメントは、例えば、本開示の抗TREM2抗体をコードする核酸を用いて、今や組み換え宿主細胞によって直接生産することができる。Fab、Fv、及びscFv抗体フラグメントはすべて、E.coliで発現すること及びE.coliから分泌させることができ、ひいては、大量のこれらフラグメントの容易な生産が可能になる。抗TREM2抗体フラグメントはまた、上記で論じた抗体ファージライブラリから単離することもできる。別法では、Fab’-SHフラグメントは、E.coliから直接回収することができ、化学的に結合してF(ab’)2フラグメントを形成することができる(Carter et al.,Bio/Technology 10:163-167(1992))。別の手法によれば、F(ab’)2フラグメントは、組み換え宿主細胞培養から直接単離することができる。インビボ半減期が延長されたFab及びF(ab’)2抗体フラグメントの生産は、米国特許第5,869,046号に記載されている。他の実施形態では、選択される抗体は、一本鎖Fvフラグメント(scFv)である。WO93/16185、米国特許第5,571,894号及び米国特許第5,587,458号を参照されたい。抗TREM2抗体フラグメントはまた、例えば、米国特許第5,641,870号に記載の「直線状抗体」でよい。そのような直線状抗体フラグメントは、単一特異性でも二重特異性でもよい。
(5)二重特異性及び多特異性抗体
二重特異性抗体(BsAb)は、同一または別のタンパク質(例えば、本開示の1つまたは複数のTREM2タンパク質)上のものを含め、少なくとも2つの異なるエピトープに対して結合特異性を有する抗体である。別法では、BsAbの1つの部分は、標的TREM2抗原に結合するアームとすることができ、もう一方は、第二のタンパク質に結合するアームと組み合わせることができる。そのような抗体は、全長抗体または抗体フラグメント(例えば、F(ab’)2二重特異性抗体)に由来し得る。
(6)エフェクター機能の操作
エフェクター機能を修飾する、及び/または抗体の血清半減期を増加させるために、本開示の抗TREM2抗体を修飾することがさらに望ましいことがある。例えば、定常領域上のFc受容体結合部位は、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害を低減させるために、FcγRI、FcγRII、及び/またはFcγRIIIなどの特定のFc受容体に対する結合親和性を除去する、または低減させるように修飾され、または変異してもよい。一部の実施形態では、エフェクター機能は、抗体の(例えば、IgGのCH2ドメインの)Fc領域のN-グリコシル化を除去することによって損なわれる。一部の実施形態では、エフェクター機能は、PCT WO99/58572及びArmour et al.,Molecular Immunology 40:585-593(2003);Reddy et al.,J.Immunology 164:1925-1933(2000)に記載されているとおり、ヒトIgGの233~236、297、及び/または327~331などの領域を修飾することによって損なわれる。他の実施形態では、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害及び抗体依存性細胞貪食を含む体液性応答を活性化することなく、隣接細胞上のTREM2抗体のクラスター化を増加させるための、ITIM含有FcgRIIb(CD32b)に対する選択性を増加させるために、エフェクター機能を修飾するように本開示の抗TREM2抗体を修飾することが望ましくあり得る。
抗体の血清半減期を増加させるために、例えば、米国特許第5,739,277号に記載されているとおり、エピトープに結合するサルベージ受容体を、抗体(特に、抗体フラグメント)に取り込むことがある。本明細書で使用される場合、「エピトープに結合するサルベージ受容体」といいう用語は、IgG分子のインビボ血清半減期の増加を担う、IgG分子(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4)のFc領域のエピトープを指す。
(7)他のアミノ酸配列の修飾
本開示の抗TREM2抗体またはそれらの抗体フラグメントのアミノ酸配列修飾も企図される。例えば、抗体または抗体フラグメントの結合親和性及び/または他の生物学的特性を改善することは、望ましいことがある。抗体または抗体フラグメントのアミノ酸配列バリアントは、抗体または抗体フラグメントをコードする核酸に、適切なヌクレオチド変化を導入することによって、またはペプチド合成によって調製される。そのような修飾は、例えば、抗体のアミノ酸配列内の残基からの欠失、及び/またはそれらの挿入、及び/またはそれらの置換を含む。欠失、挿入、及び置換の任意の組み合わせが、最終構築物に到達するために行われる。ただし、最終構築物は、所望の特徴(すなわち、本開示のTREM2タンパク質に結合する能力またはこれと物理的に相互作用する能力)を有する。アミノ酸変化は、グリコシル化部位の数または位置を変化させることなどの抗体の翻訳後プロセスを改変し得る。
変異誘発に好ましい位置の抗TREM2抗体の特定の残基または領域を同定するための有用な方法は、Cunningham and WellsによってScience,244:1081-1085(1989)に記載されているとおりの「アラニンスキャニング変異誘発」と呼ばれる。ここで、残基または標的残基のグループ(例えば、arg、asp、his、lys、及びgluなどの電荷を持つ残基)が同定され、標的抗原とのアミノ酸の相互作用に影響を与えるために、中性または負に荷電したアミノ酸(最も好ましくは、アラニンまたはポリアラニン)によって交換される。次いで、置換に対する機能的感受性を示すそれらのアミノ酸位置は、置換の部位に、またはそれらに対し、さらなるまたは他のバリアントを導入することによって精密化される。したがって、アミノ酸配列変化を導入するための部位が予め決定されているが、変異それ自体の性質を予め決定する必要はない。例えば、所与の部位での変異の性能を分析するために、アラニンスキャニングまたはランダム変異導入は、標的コドンまたは領域で行われ、発現した抗体バリアントは、所望の活性についてスクリーニングされる。
アミノ酸配列挿入は、長さが1残基~100以上の残基を含有するポリペプチドの範囲のアミノ(「N」)末端融合及び/またはカルボキシ(「C」)末端融合、ならびに、単一または複数のアミノ酸残基の配列間挿入を含む。末端挿入の例には、N末端メチオニル残基を有する抗体または細胞毒性ポリペプチドに融合した抗体が含まれる。抗体分子の他の挿入バリアントには、抗体の血清半減期を増加させる酵素またはポリペプチドに対する抗体のN末端またはC末端への融合が含まれる。
別の種類のバリアントは、アミノ酸置換バリアントである。これらのバリアントでは、抗体分子中の少なくとも1つのアミノ酸残基が、異なる残基によって置き換えられている。置換変異誘発にとって最重要な部位は、超可変領域を含むが、FR改変も企図される。保存的置換は、「好ましい置換」の見出しの下の以下の表Cに示される。このような置換が生物学的活性の変化をもたらす場合、表Cの「例示的置換」と呼ばれる、またはアミノ酸クラスに関して以下にさらに記載されるとおりの、より実質的な変化が導入され、産物はスクリーニングされ得る。
抗体の生物学的特性における実質的な修飾は、(a)例えば、シートもしくはヘリックスコンフォメーションとしての、置換の領域におけるポリペプチド骨格の構造、(b)標的部位での分子の電荷もしくは疎水性、または(c)側鎖のかさ高さ、を維持することに及ぼす影響が著しく異なる置換を選択することによって達成される。天然に存在する残基は、一般的な側鎖特性に基づき、グループに分けられる。
(1)疎水性:ノルロイシン、met、ala、val、leu、ile;
(2)中性親水性:cys、ser、thr;
(3)酸性:asp、glu;
(4)塩基性:asn、gln、his、lys、arg;
(5)鎖の配向に影響を与える残基:gly、pro;及び
(6)芳香族:trp、tyr、phe。
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを、別のクラスに置き換えることを伴う。
抗体の適切なコンフォメーションを維持することに関与しない任意のシステイン残基はまた、分子の酸化安定性を改善し、異常な架橋を防止するために、一般にセリンで置換されてもよい。逆に、システイン結合(複数可)は、(特に抗体がFvフラグメンなどの抗体フラグメントである場合)その安定性を改善するために抗体に添加されてもよい。
特に好ましい種類の置換バリアントは、親抗体(例えば、ヒト化またはヒト抗TREM2抗体)の1つまたは複数の超可変領域残基を置換することを含む。一般に、さらなる開発のために選択される得られたバリアント(複数可)は、それらが生成される親抗体と比較して、改善された生物学的特性を有するであろう。そのような置換バリアントを生成するための便利な手段は、ファージディスプレイを使用した親和性成熟を含む。簡単に述べると、いくつかの超可変領域部位(例えば、6~7部位)は、各部位で全ての可能なアミノ酸置換を生成するために変異する。そうして生成された抗体バリアントは、各粒子内にパッケージングされたM13の遺伝子III産物に対する融合物として、繊維状ファージ粒子から一価様式でディスプレイされる。次いで、ファージディスプレイされたバリアントは、本明細書に開示されるとおり、それらの生物学的活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングされる。修飾に対する候補超可変領域部位を同定するためには、抗原結合に有意に寄与する超可変領域残基を同定するアラニンスキャニング変異誘発を実施することができる。別法では、または加えて、抗体及び抗原(例えば、本開示のTREM2タンパク質)の接触点を同定するために、抗原-抗体複合体の結晶構造を分析することが有益であることがある。そのような接触残基及び隣接残基は、本明細書で詳述される技術による置換の候補である。そのようなバリアントが生成されると、バリアントのパネルは、本明細書に記載されているとおりに、スクリーニングを受け、1つまたは複数の関連するアッセイにおいて優れた特性を有する抗体が、さらなる開発のために選択され得る。親和性成熟は、例えば、WO2009/036379A2;WO2010105256;WO2012009568;及びXu et al.,Protein Eng.Des.Sel.,26(10):663-70(2013)において開示されているものなどの酵母提示技術を用いることによって行うこともできる。
抗体の別の種類のアミノ酸バリアントは、抗体の元のグリコシル化パターンを改変する。改変とは、抗体に見出される1つまたは複数の炭水化物部分を欠失させること、及び/または抗体に存在しない1つまたは複数のグリコシル化部位を付加することを意味する。
抗体のグリコシル化は典型的には、N結合型またはO結合型のいずれかである。N結合型は、アスパラギン残基の側鎖への炭化水素部分の付加を指す。トリペプチド配列アスパラギン-X-セリン及びアスパラギン-X-トレオニン(Xはプロリンを除く任意のアミノ酸である)は、アスパラギン側鎖への炭水化物部分の酵素的付加のための認識配列である。したがって、ポリペプチドのこれらのトリペプチド配列のいずれかが存在すると、潜在的なグリコシル化部位が作製される。O結合型グリコシル化は、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリンまたはトレオニンへの糖N-アセチルガラクトサミン、ガラクトース、またはキシロースのうちの1つの付加を指すが、5-ヒドロキシプロリンまたは5-ヒドロキシリシンも使用され得る。
抗体へのグリコシル化部位の付加は、抗体が、(N結合型グリコシル化部位のための)上記のトリペプチド配列のうちの1つまたは複数を含有するように、アミノ酸配列を改変することによって、都合よく達成される。改変はまた、元の抗体(O結合型グリコシル化部位のための)の配列に、1つまたは複数のセリンまたはトレオニン残基を付加することによって、またはこれらによって置換することによって、行われ得る。
(8)他の抗体修飾
本開示の抗TREM2抗体、またはその抗体フラグメントは、当技術分野で公知であり、容易に入手可能である、追加の非タンパク質性部分を含有するように、または当技術分野で公知であり、容易に入手可能である異なる種類の薬物コンジュゲートを含有するように、さらに修飾することができる。好ましくは、抗体の誘導体化に適した部分は、水溶性ポリマーである。水溶性ポリマーの非限定例には、限定されないが、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ-1,3-ジオキソラン、ポリ-1,3,6-トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリアミノ酸(ホモポリマーまたはランダムコポリマーのいずれか)、及びデキストランまたはポリ(n-ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール(例えば、グリセロール)、ポリビニルアルコール、ならびにそれらの混合物が含まれる。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドは、水中でのその安定性によって、製造において利点を有することがある。ポリマーは、任意の分子量のものであってよく、分枝状または非分枝状であってもよい。抗体に付着するポリマーの数は、変化してもよく、複数のポリマーが付着する場合、それらは、同一、または異なる分子であり得る。一般に、誘導体化に使用されるポリマーの数及び/または種類は、限定されないが、改善されるべき抗体の特定の特性または機能、抗体誘導体が、規定された条件下での治療に使用されるかどうかなどを含む考察に基づき決定することができる。そのような技術及び他の適切な製剤は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Ed.,Alfonso Gennaro,Ed.,Philadelphia College of Pharmacy and Science(2000)に開示されている。
薬物コンジュゲーションは、特定の腫瘍マーカー(例えば、理想的には、腫瘍細胞内または腫瘍細胞上にのみ見出されるべきタンパク質)を特異的に標的とする抗体への生物学的活性細胞毒性(抗がん)ペイロードまたは薬物の連結を含む。抗体は、体内でこれらのタンパク質を追跡し、がん細胞の表面に付着する。抗体と標的タンパク質(抗原)との間の生化学反応は、腫瘍細胞でシグナルを誘発し、次いで、腫瘍細胞は、細胞毒素と一緒に抗体を吸収するまたは内部移行させる。ADCが内部移行された後に、細胞毒性薬物が放出され、がんを死滅させる。この標的化のために、理想的には、薬物は、より低い副作用を有し、他の化学療法薬より広い治療ウインドウを与える。抗体をコンジュゲートする技術は、当技術分野で公知である(例えば、Jane de Lartigue,OncLive July 5,2012;ADC Review on antibody-drug conjugates;及びDucry et al.,(2010).Bioconjugate Chemistry 21(1):5-13を参照されたい)。
(9)結合アッセイ及び他のアッセイ
本開示の抗TREM2抗体は、例えば、ELISA、ウェスタンブロットなどの公知の方法によって、抗原結合活性について試験され得る。
抗体が結合するエピトープをマッピングするための詳細な例示的方法は、Morris(1996)“Epitope Mapping Protocols,”in Methods in Molecular Biology vol.66(Humana Press,Totowa,NJ)で提供されている。
核酸、ベクター、及び宿主細胞
本開示の抗TREM2抗体は、例えば、米国特許第4,816,567号に記載されているとおりの組換え方法及び組成物を使用して生産され得る。一部の実施形態では、本開示の抗TREM2抗体のいずれかをコードするヌクレオチド配列を有する単離核酸が提供される。そのような核酸は、抗TREM2抗体のVLを含有するアミノ酸配列及び/またはVHを含有するアミノ酸配列(例えば、抗体の軽鎖及び/または重鎖)をコードしてもよい。一部の実施形態では、そのような核酸を含有する1つまたは複数のベクター(例えば、発現ベクター)が提供される。一部の実施形態では、そのような核酸を含有する宿主細胞も提供される。一部の実施形態では、宿主細胞は、(1)抗体のVLを含有するアミノ酸配列及び抗体のVHを含有するアミノ酸配列をコードする核酸を含有するベクター、または(2)抗体のVLを含有するアミノ酸配列をコードする核酸を含有する第1のベクター及び抗体のVHを含有するアミノ酸配列をコードする核酸を含有する第2のベクターを含有する(例えば、これらを形質導入されている)。一部の実施形態では、宿主細胞は、真核細胞、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞またはリンパ細胞(例えば、Y0、NS0、Sp20細胞)である。本開示の宿主細胞にはまた、限定ではないが、単離細胞、インビトロ培養細胞、及びエクスビボ培養細胞が含まれる。
本開示の抗TREM2抗体の作製方法が提供される。一部の実施形態では、方法は、抗TREM2抗体をコードする核酸を含有する本開示の宿主細胞を、抗体の発現に好適な条件下で培養することを含む。一部の実施形態では、抗体は、その後、宿主細胞(または宿主細胞培養培地)から回収される。
本開示の抗TREM2抗体を組み換え生産するためには、抗TREM2抗体をコードする核酸を単離し、これを、宿主細胞におけるさらなるクローニング及び/または発現のために、1つまたは複数のベクター中に挿入する。そのような核酸は、従来の手順を使用して(例えば、抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)、容易に単離され、配列決定され得る。
本開示の抗TREM2抗体のいずれかをコードする核酸配列、または本明細書に記載されているそれらのフラグメントポリペプチド(抗体を含む)を含有する適切なベクターには、限定ではないが、クローニングベクター及び発現ベクターが含まれる。適切なクローニングベクターは、標準的な技術に従って構築することができる、または当技術分野で入手可能な多数のクローニングベクターから選択されてもよい。選択されたクローニングベクターは、使用されることが意図されている宿主細胞に従って変化することがあるが、有用なクローニングベクターは一般に、自己複製する能力を有し、特定の制限エンドヌクレアーゼのための単一の標的を有してもよく、及び/またはベクターを含有するクローンを選択する際に使用することができるマーカーの遺伝子を保有してもよい。適切な例には、プラスミド及び細菌ウイルス、例えば、pUC18、pUC19、Bluescript(例えば、pBS SK+)及びその誘導体、mpl8、mpl9、pBR322、pMB9、ColE1、pCR1、RP4、ファージDNA、ならびにpSA3及びpAT28などのシャトルベクターが含まれる。これら及び他の多くのクローニングベクターは、BioRad、Strategene、及びInvitrogenなどの販売業者から入手可能である。
発現ベクターは一般に、本開示の核酸を含有する複製可能なポリヌクレオチド構築物である。発現ベクターは、エピソームまたは染色体DNAの不可欠な部分のいずれかとして、宿主細胞において複製可能であることがある。適切な発現ベクターには、限定されないが、プラスミド、アデノウイルスを含むウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、コスミド及びPCT公報WO87/04462号に開示されている発現ベクター(複数可)が含まれる。ベクター構成成分は一般に、限定されないが、シグナル配列、複製起点、1つ以上のマーカー遺伝子、適切な転写制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサー、及びターミネーター)のうちの1つまたは複数を含み得る。発現(すなわち、翻訳)のために、リボソーム結合部位、翻訳開始部位、及び終止コドンなどの1つまたは複数の翻訳制御エレメントもまた通常必要とされる。
目的の核酸を含有するベクターは、電気穿孔法;塩化カルシウム、塩化ルビジウム、リン酸カルシウム、DEAE-デキストラン、または他の物質を用いる遺伝子導入;マイクロプロジェクタイルボンバードメント;リポフェクション;及び感染(例えば、ベクターは、ワクシニアウイルスなどの感染性因子である)を含む多くの適切な手段のいずれかによって、宿主細胞内に導入することができる。ベクターまたはポリヌクレオチドを導入する選択は多くの場合に、宿主細胞の特徴に依存するであろう。一部の実施形態では、ベクターは、本開示の抗TREM2抗体をコードする1つまたは複数のアミノ酸配列を含有する核酸を含有する。
ベクターをコードする抗体のクローニングまたは発現に適した宿主細胞には、原核細胞または真核細胞が含まれる。例えば、本開示の抗TREM2抗体は、特に、グリコシル化及びFcエフェクター機能が必要でないときには、細菌において生産されてもよい。細菌における抗体フラグメント及びペプチドの発現については、(例えば、米国特許第5,648,237号、同第5,789,199号、及び同第5,840,523号;ならびに、Charlton,Methods in Molecular Biology,Vol.248(B.K.C.Lo,ed.,Humana Press,Totowa,NJ,2003),pp.245-254,describing expression of antibody fragments in E.coli.)。発現後に、抗体は、可溶性画分中の細菌細胞ペーストから単離されてもよく、さらに精製され得る。
原核生物に加えて、糸状菌または酵母などの真核微生物も、グリコシル化経路が「ヒト化」されて、部分的または完全なヒトグリコシル化パターンを有する抗体の産生をもたらす真菌及び酵母株を含む抗体をコードするベクターに適したクローニングまたは発現宿主である(例えば、Gerngross,Nat.Biotech.22:1409-1414(2004);及びLi et al.,Nat.Biotech.24:210-215(2006))。
脊椎動物細胞も、宿主として使用され得る。例えば、懸濁液中で成長するように構成される哺乳動物細胞系が有用であり得る。有用な哺乳動物宿主細胞系の他の例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株(COS-7);ヒト胎児由来腎臓系(例えば、Graham et al.,J.Gen Virol.36:59(1977)に記載されている293または293細胞);ベビーハムスター腎臓細胞(BHK);マウスセルトリ細胞(例えば、Mather,Biol.Reprod.23:243-251(1980)に記載されているとおりのTM4細胞);サル腎臓細胞(CV1);アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO-76);ヒト子宮頸癌細胞(HELA);イヌ腎臓細胞(MDCK);バッファローラット肝細胞(BRL 3A);ヒト肺細胞(W138);ヒト肝臓細胞(Hep G2);マウス乳房腫瘍(MMT 060562);例えば、Mather et al.,Annals N.Y.Acad.Sci.383:44-68(1982)に記載されているとおりのTRI細胞;MRC5細胞;及びFS4細胞である。他の有用な哺乳動物宿主細胞系には、DHFR-CHO細胞を含むチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(Urlaub et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:4216(1980));ならびにY0、NS0、及びSp2/0などの骨髄腫細胞系が含まれる。抗体生産に適した特定の哺乳動物宿主細胞系の概説については、例えば、Yazaki and Wu,Methods in Molecular Biology,Vol.248(B.K.C.Lo,ed.,Humana Press,Totowa,NJ),pp.255-268(2003)を参照されたい。
医薬組成物及び製剤
本開示の抗TREM2抗体と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を本明細書において提供する。一部の実施形態では、生理学的に許容される担体、添加剤または安定剤(Remington’s Pharmaceutical Sciences (1990) Mack Publishing Co.,Easton,Pa.)中で所望の程度の純度を有する本開示の抗TREM2抗体を含む医薬組成物を本明細書において提供する。許容される担体、添加剤、または安定剤は、用いられる投薬量及び濃度でレシピエントに対して非毒性である。
様々な実施形態で、抗TREM2抗体を含む医薬組成物を、薬学的に許容される担体を含む製剤で提供する(例えば、Gennaro,Remington: The Science and Practice of Pharmacy with Facts and Comparisons: Drugfacts Plus,20th ed.(2003);Ansel et al.,Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,7th ed.,Lippencott Williams and Wilkins (2004);Kibbe et al.,Handbook of Pharmaceutical Excipients,3rd ed.,Pharmaceutical Press (2000)を参照されたい)。非経口投与に適した製剤には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、及び製剤を意図されているレシピエントの血液と等張性にする溶質を含んでよい水性及び非水性等張性無菌注射液、ならびに懸濁化剤、溶解補助剤、増粘剤、安定剤、及び防腐剤を含んでよい水性及び非水性無菌懸濁剤が含まれる。
薬学的投薬量及び投与
本明細書において提供される抗TREM2抗体は、非経口、肺内、鼻腔内、病変内投与、脳脊髄内、頭蓋内、髄腔内、滑液包内、髄腔内、経口、局所、または吸入経路を含む任意の適切な手段によって投与することができる。非経口注入には、筋肉内、ボーラス剤としての、もしくはある期間にわたる連続注入による静脈内投与、動脈内、関節内、腹腔内、または皮下投与が含まれる。一部の実施形態では、投与は静脈内投与である。一部の実施形態では、投与は皮下である。投薬は、部分的には、投与が短期または長期であるかどうかに応じて、任意の適切な経路によって、例えば、静脈内または皮下注射などの注射によってよい。これに限定されないが、様々な時点での単回または複数回投与、ボーラス投与、及びパルス注入を含む様々な投薬スケジュールが本明細書において企図される。
疾患の予防または処置のために、抗TREM2抗体の適切な投薬量は、処置される疾患の種類、特定の抗体、疾患の重症度及び経過、抗体が予防または治療目的で投与されるかどうか、先行の治療、抗体に対する患者の臨床履歴及び応答、ならびに主治医の判断に依存することとなる。抗体は1回で、または一連の処置で患者に適切に投与される。
キット/製品
本開示はまた、本開示の単離抗体(例えば、本明細書に記載の抗TREM2)またはその機能的フラグメントを含有するキットを提供する。本開示のキットは、本開示の精製された抗体を含む1つまたは複数の容器を含んでもよい。一部の実施形態では、キットは、本開示の方法に従って使用するための取扱説明書をさらに含む。一部の実施形態では、これらの取扱説明書は、脱髄疾患、障害、または損傷を予防する、そのリスクを低減させる、またはそれを有する個体を処置するための、本開示の単離抗体(例えば、本明細書に記載の抗TREM2)の投与の記載を含む。一部の実施形態では、脱髄疾患、障害、または損傷は、多発性硬化症、視神経炎、視神経脊髄炎(デビック病)、横断性脊髄炎、急性播種性脳脊髄炎、副腎白質ジストロフィー、または副腎脊髄ニューロパシーである。一部の実施形態では、脱髄疾患、障害、または損傷は、多発性硬化症である。
一部の実施形態では、説明書は、例えば、個体、組織サンプル、または細胞において、TREM2を検出する方法の記載を含む。キットは、その個体が疾患及び疾患の段階を有するかどうかを識別することに基づき、処置に適した個体を選択する記載をさらに含んでもよい。
一部の実施形態では、キットは、本開示の別の抗体(例えば、阻害性チェックポイント分子に特異的に結合する少なくとも1つの抗体、阻害性サイトカインに特異的に結合する少なくとも1つの抗体、及び/または刺激性チェックポイントタンパク質に特異的に結合する少なくとも1つのアゴニスト抗体)、及び/または少なくとも1つの刺激性サイトカインをさらに含んでもよい。一部の実施形態では、キットは、本開示の任意の方法に従って、抗体及び/もしくは刺激性サイトカインを本開示の単離抗体(例えば、本明細書に記載の抗TREM2抗体)と組み合わせて使用するための取扱説明書、本開示の単離抗体を抗体及び/もしくは刺激性サイトカインと組み合わせて使用するための取扱説明書、または本開示の単離抗体及び抗体及び/もしくは刺激性サイトカインを使用するための取扱説明書をさらに含んでもよい。
取扱説明書は一般に、意図された処置のための投薬量、投薬スケジュール、及び投与経路に関する情報を含む。容器は、単位用量、バルクパッケージ(例えば、複数回用量パッケージ)またはサブユニット用量であってもよい。本開示のキットで供給される取扱説明書は典型的には、ラベルまたは添付文書(例えば、キットに含まれる紙シート)に書かれた取扱説明書であるが、機械で読み取ることができる取扱説明書(例えば、磁気または光学記憶ディスク上に担持される取扱説明書)も許容される。
ラベルまたは添付文書は、組成物が、例えば、本開示の疾患を処置するために使用されることを示す。取扱説明書は、本明細書に記載の方法のいずれかを実行するために提供されてもよい。
本開示のキットは、適切なパッケージング内にある。適切なパッケージングには、限定されないが、バイアル、ボトル、ジャー、フレキシブルパッケージング(例えば、密封マイラーまたはプラスチックバッグ)などが含まれる。吸入器、経鼻投与デバイス(例えば、アトマイザー)、またはミニポンプなどの注入デバイスなどの特定のデバイスと組み合わせて使用するためのパッケージも企図される。キットは、滅菌アクセスポートを有してもよい(例えば、容器は、静脈内溶液バッグまたは皮下注射針によって穿刺可能な栓を有するバイアルであってもよい)。容器はまた、滅菌アクセスポートを有してもよい(例えば、容器は、静脈内溶液バッグまたは皮下注射針によって穿刺可能な栓を有するバイアルであってもよい)。組成物中の少なくとも1つの活性薬は、本開示の単離抗体(例えば、本明細書に記載の抗TREM2抗体)である。容器は、第2の薬学的に活性な薬剤をさらに含んでもよい。
キットは任意選択で、緩衝剤及び説明情報などの追加の構成要素を提供してもよい。通常、キットは、容器、及び容器上の、または容器に伴うラベルまたは添付文書(複数可)を含む。
本開示は、以下の実施例を参照することによって、より十分に理解されるであろう。しかしながら、これらは、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本開示全体にわたる全ての引用は、参照によって明示的に本明細書に組み込まれる。
実施例1:Trem2ハプロ不全は、非効率的なミエリンデブリクリアランスをもたらす。
ホモ接合型Trem2-/-マウスは、脱髄のクプリゾン(CPZ)誘導モデルにおけるミエリンデブリのクリアランスにおいて、Trem2+/+マウスと比較して有意な不全を示す(例えば、Cantoni,Bollman et al.2015,Poliani,Wang et al.2015を参照されたい)。ヘテロ接合型(Trem2+/-)マウスがTrem2-/-マウスと同じか、またはそれよりも穏やかな表現型を呈示するかどうかをこの実施例では評価する。
材料及び方法
マウス
Trem2+/+、Trem2+/-及びTrem2-/-マウス(C57BL/6バックグラウンドに戻し交配された12世代)を使用した。これら3つの株を平行して繁殖させた。マウスを制御条件下で飼育した(19~22℃、かつ12時間明暗サイクルで、食餌及び水は制限せずに摂取させる)。
脱髄のCPZ誘導モデル
Trem2+/+、Trem2+/-、及びTrem2-/-マウスに、0.2%Cuprizone Diet(5C5N:Modified PicoLab(登録商標)Rodent w/0.2%Cuprizone、TestDiet;Sigma製クプリゾン(cod C9012-25G))を4週間にわたって給餌する、または4週間給餌し、その後に3日間もしくは7日間もしくは14日間にわたって通常の固形飼料(PicoLab Rodent Diet 20 #5053、Purina)を給餌した。
マウス組織の処理及び組織学的分析
マウスにケタミン(100mgkg-1)で麻酔をかけて、4%パラホルムアルデヒド(PFA)を潅流させた。マウス脳を取り出し、4%PFA中で24時間にわたって後固定し、続いて、30%スクロース中に24~48時間にわたって液浸した。次いで、試料を最適切削温度(OCT)に包埋した。厚切片(5μm)をガラススライドに載せて、既に記載されているとおりに(Kiernan、1984)、ソロクロムシアニンで染色して、病変の存在を確認した。切片を次の一次抗体:ウサギ(Rb)抗dMBP(Millipore、ab5864,1:2000)、Rb抗Iba1(Wako、019-19741,1:600)、ヤギ(Gt)抗Iba1(Novus、NB100-1028,1:250)、Rb抗PDGFRa(ThermoFisher、PA5-16742,1:50)、Rb抗OLIG2(Milipore、AB9610,1:300)、マウス(Ms)抗CNPase(Abcam、ab6319,1:100)、及び抗SMI-31抗体で染色した。AlexaFluorコンジュゲートした二次抗体(Thermo Fisher、1:400)を使用した。画像の一部は、10倍、20倍、及び60倍対物レンズを備えたNikon Eclipse 90i蛍光明視野顕微鏡で取得し、Metamorph 7.7ソフトウェアで分析した。CNPアーゼ、SMI-31、及びdMBPを、目的の領域内での陽性染色のパーセンテージ面積(陽性ピクセルの数/mm2)として分析した。Iba1、PDGFRa、及びOLIG2を、目的の領域における細胞の密度(細胞の数/mm2)として定量化した。共焦点分析では、画像を、PlanApoN 60X、1.4 NAスーパー補正オイル液浸対物レンズ(super corrected oil objective)を備えたOlympus FV1200レーザー走査型共焦点顕微鏡(Olympus-America Inc.、Waltham、MA)で取得した。Olympus FV1200共焦点顕微鏡は5つの検出器を備えていた:2つのスペクトル及び1つのフィルターベースの検出器ならびに2つのヒ化リン化ガリウム(GaAsP)光電子増倍管(PMT)。405-、488-、及び559-nmダイオードレーザー及び635-nm HeNe(ヘリウムネオン)レーザーを1エアリーユニットの最適なピンホールで使用して、画像を取得した。画像を最後に、ImageJソフトウェアで処理した。
ミエリンデブリ蓄積の免疫組織化学分析
CPZモデルにおいて特に深刻で一致した脱髄の部位である脳梁(CC)(Matsushima and Morell 2001)におけるミエリンデブリの蓄積量を評価するために、ミエリン分解の後に初めて暴露されるMBPエピトープに結合し得る抗体を使用して、分解ミエリン塩基性タンパク質(dMBP)を免疫組織化学により分析した(Matsuo、Lee et al.1997)。
統計的解析
Prism 8.0(GraphPad Software)を統計的分析のために使用した。示されているデータは平均±標準偏差(s.d.)であり、P<0.05が統計学的に有意と判断された。群差を、複数の群について一元配置分散分析(ANOVA)、続いて、SidakまたはBenjamini、Krieger及びYekutieli補正多重比較検定によって、または二元ANOVA、続いて、Tukey多重比較検定によって分析した。
結果
図1A~1Bに示されているとおり、CPZで4週間後のTrem2-/-マウスは、Trem2+/+マウスと比較した場合に、dMBPシグナルの有意な上昇を示した。Trem2-/-マウスにおけるdMBPシグナルの上昇は、Iba1+ミクログリアの有意な減少を随伴した(図1A及び1Cを参照されたい)。Trem2-/-マウスではOPCの数も、Trem2+/+マウスと比較して有意に減少した(データは図示せず)。グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)陽性細胞として定量化された星状細胞活性化では、Trem2+/+とTrem2-/-マウスとの間で相違は見い出されなかった(データは図示せず)。
特に、Trem2+/-マウスは、Trem2+/+とTrem2-/-マウスとの中間である表現型を示した。例えば、図1A~1Bに示されているとおり、Trem2+/+マウスと比較した場合にTrem2+/-マウスは、dMBPシグナルの有意な上昇を示したが、その上昇は、Trem2-/-マウスで観察された上昇よりも有意に小さかった。Trem2+/-マウスは、Trem2+/+マウスと比較して少ないPDGFRα+OPCも示した(データは図示せず)。Trem2+/+マウスと比較してTrem2-/-マウスではミクログリア数の有意な減少が観察されたこととは対照的に、Trem2+/+マウスと比較してTrem2+/-マウスの脳梁ではIba1+細胞の数に差は認められなかった(図1A及び1C)。脳梁におけるGFAP+細胞の数は、Trem2+/-とTrem2+/+マウスとの間で異ならなかった(データは図示せず)。
この実施例に記載の結果は、Trem2ハプロ不全(すなわち、TREM2の一方のコピーの喪失)が中間表現型をもたらすことを示しており、これは、ミクログリアによるミエリン除去がTREM2コピー数に対して感受性を有することを示唆している。特に、Trem2ハプロ不全は、脳梁におけるミクログリア蓄積の数に影響を及ぼさなかったとしても、非効率的なミエリンデブリクリアランスにつながって、OPC動員を減少させる。これらの結果は、1コピーのTREM2は、CPZ誘導損傷後にミクログリア展開を持続させるには十分であるが、大量のオリゴデンドロサイト死に由来するミエリンデブリをクリアランスするためのミクログリアによる完全に機能性の応答を支持することはできないことを示唆した。
総じて、この実施例に記載の結果は、ミクログリア上に完全に機能性のTREM2受容体が存在することが、効率的なミエリンデブリ除去及びOPC動員にとって最適であることを示した。さらに、Trem2ハプロ不全マウス(Trem2+/-マウス)が中間表現型を示し、ミエリンデブリクリアランスにおいて欠陥を有するという発見は、このプロセスにおけるTREM2アゴニスト抗体の作用を調査するためのモデルを提供した。TREM2タンパク質は、Trem2+/+マウスと比較しておそらく低下したレベルでも、Trem2ハプロ不全マウスに存在し、したがって、TREM2アゴニスト抗体を試験することができる。
実施例2:TREM2シグナル伝達に対するアゴニスト抗TREM2抗体の作用の特徴づけ。
この実施例では、インビトロ及びインビボでのTREM2シグナル伝達に対するアゴニスト抗TREM2抗体の作用を分析した。
材料及び方法
抗TREM2抗体の生成
TREM2を遺伝的に欠損したマウス(Trem2-/-)を組換えTREM2タンパク質で免疫化し、続いて、ハイブリドーマ生成することによって、マウスTREM2を標的とするモノクローナル抗体を生成した。マウスIgG1 Fc領域(mIgG1)を有する抗TREM2抗体7E5を、Trem2-/-骨髄由来マクロファージ(BMDM)ではなく、野生型(Trem2+/+)への特異的結合について選択した。
抗TREM2抗体7E5は、次の配列を含む軽鎖可変ドメインを有する:
抗TREM2抗体7E5は、次の配列を含む重鎖可変ドメインを有する:
抗TREM2抗体7E5の軽鎖及び重鎖可変ドメインの上の配列において、HVR配列に下線が引かれている。
骨髄由来マクロファージ
骨髄由来マクロファージ(BMDM)を、冷PBS2%FBSで脛骨及び大腿骨髄細胞をフラッシュすることによって得た。赤血球を、ACK溶解バッファー(Thermo Fisher)を使用して溶解させ、PBS2%FBS中で2回洗浄した後に、細胞をマウスM-CSF(m-MCSF)(50ng/ml)を含む完全培地(RPMI、10%FBS、Pen/Strep、L-グルタミン、非必須アミノ酸)に再懸濁して、6日後に分化したマクロファージを得た。付着マクロファージをPBS中1mM EDTAで取り外した。
インビトロ及びインビボ免疫沈降及び免疫ブロット法
インビトロ免疫沈降実験のために、BMDM細胞を4時間にわたって、1%FBSを含むRPMI中で飢餓させた。10×106細胞を15分間にわたって4℃で、1μgの対照抗体または抗TREM2抗体7E5と共にインキュベートした。次いで、細胞を洗浄して、37℃で、ヤギ抗マウスIgG(1×106細胞で1.5μg)の存在下でインキュベートした。刺激の後に、細胞を、溶解バッファー(1%n-ドデシル-β-D-マルトシド、50Mmトリス-HCl(pH8.0)、150mM NaCl、1mM EDTA、1.5mM MgCl2、10%グリセロール、プロテアーゼ及びホスファターゼ阻害薬)で溶解させ、かつ抗体7E5とは異なるTREM2のドメインと結合する抗TREM2抗体(ラット抗h/m-TREM2、クローン237920、R&D System)またはアイソタイプ対照で免疫沈着させた。
インビボ免疫沈降実験では、6~8週齢のC57BL/6マウスに、3mlの3%チオグリコール酸を腹腔内注射した。3日後に、腹腔が、TREM2を発現するCD11b+F4/80+マクロファージで富化されたときに、マウスに、対照抗体または抗TREM2抗体7E5(40mg/kg)を注射した。抗体注射から24時間後に、腹膜マクロファージを収集し、溶解バッファー(前記のとおり)中で即時溶解させて、ラット抗h/m TREM2抗体(R&D System、クローン237920)で免疫沈着させた。
インビトロ及びインビボ実験の両方で、沈着したタンパク質を、非還元条件でSDS-PAGEによって画分し、PVDF膜に移し、抗ホスホチロシン抗体(4G10、Millipore)でプローブした。TREM2は、非還元条件下では検出されない。全ての基質が適正に免疫沈着したことを確認するために、各試料からの全細胞溶解産物も、還元条件下でのSDS-PAGEによって画分して、抗アクチン抗体(アクチン、sc-47778 Santa Cruz)で免疫ブロットした。
NFAT-ルシフェラーゼレポーターアッセイ
マウスTREM2及びDAP12の両方を発現する安定なBW5147.G.1.4(ATCC(登録商標)TIB48(商標))(BWZ)細胞系をCignal PLenti NFAT-Luciferaseウイルス(Qiagen)に感染させて、TREM2活性化でルシフェラーゼシグナル伝達を誘導する安定なマウスTREM2レポーター細胞系を生成した。レポーターの活性を、ホルボール12-ミリスチン酸13-酢酸(PMA)(0.05μg/ml)及びイオノマイシン(0.25μM)を使用して確認した。抗TREM2抗体7E5がシグナル伝達を誘導するかどうかを試験するために、5μg/mlの可溶性抗TREM2または対照抗体を96ウェル培養プレートの各ウェルに、100,000細胞/ウェルと一緒に添加して、4~6時間にわたって37℃で、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中でインキュベートした。ルシフェラーゼ活性を、培地を除去し、かつPBS50μl及びOneGlo Reagent50μl(Promega)を添加することによって測定した。次いで、混合物を3分間にわたって室温で、プレート振盪機上でインキュベートして、細胞を溶解させた。ルシフェラーゼシグナルを、BioTekプレートリーダーを使用して測定した。データを、GraphPad Prismを使用して分析した。
ミエリン誘導シグナル伝達を試験するために、ヒトミエリンをPBS中で200μg/mlに希釈し、96ウェル組織培養プレート上に滴定し、かつ4℃で終夜インキュベートした。翌朝、溶液を除去し、プレートをPBS200μlで3回洗浄した。プレートを空気乾燥させ、BWZ細胞(抗体を伴って、または伴わずに)を添加し、インキュベートし、かつ前記のとおりに分析した。
ミエリンの生成
ヒトミエリンを調製して、凍結乾燥形態で-80℃で貯蔵した。使用前に、ミエリンをDMEM中で2mg/mlの最終濃度に懸濁し、かつボルテックス処理及び音波処理によって溶解させた。次いで、ミエリンに10000RADSを照射して、無菌を達成した。さらに使用するために、アリコットを-80℃で貯蔵した。
結果
インビトロTREM2シグナル伝達
受容体エンゲージメント後に、架橋した抗TREM2抗体7E5がシグナル伝達を誘導するかどうかを試験するために、Trem2+/+及びTrem2-/-BMDMをインビトロで抗TREM2抗体7E5またはアイソタイプ対照抗体で刺激し、続いて、受容体クラスター化を誘導するために、二次抗体と架橋した。次いで、TREM2を免疫沈着させて、DAP12リン酸化を分析した。図2に示されているとおり、架橋(「x架橋」)抗TREM2抗体7E5は、TREM2関連DAP12のリン酸化をTrem2+/+では誘導したが、Trem2-/-BMDMでは誘導しなかった。アイソタイプ対照抗体での処理は、いずれのDAP12リン酸化ももたらさなかった。これらの結果は、架橋抗TREM2抗体7E5がDAP12リン酸化の強力な誘導因子であって、TREM2シグナル伝達を媒介するアゴニストとして作用することを実証した。
架橋の非存在下で、受容体エンゲージメント後に、可溶性抗TREM2抗体7E5がシグナル伝達を誘導するかどうかも試験した。図2に示されているとおり、可溶性抗TREM2抗体7E5(二次架橋を伴わない)はDAP12リン酸化を誘導した。これらの結果は、可溶性(非架橋)抗TREM2抗体7E5がDAP12リン酸化を誘導して、TREM2シグナル伝達を媒介するアゴニストとして作用することを実証した。
TREM2レポーター細胞アッセイにおいて、マウスTREM2/DAP12複合体を発現し、かつNFATプロモーター制御下のルシフェラーゼレポーター遺伝子を形質導入されているBWZ細胞を使用して、TREM2シグナル伝達を活性化する可溶性抗TREM2抗体7E5の能力も試験した。図3Aに示されているとおり、アイソタイプ対照抗体と比べて増加したルシフェラーゼ誘導によって実証されるとおり、抗TREM2抗体7E5は用量依存的にTREM2シグナル伝達を誘導した。
続いて、抗TREM2抗体7E5がミエリン誘導TREM2シグナル伝達をブロックし得る、または増強し得るかどうかを、前記のTREM2レポーター細胞アッセイを使用して試験した。抗TREM2抗体7E5またはアイソタイプ対照抗体を、漸増濃度のプレート結合ミエリン上に播種されたBWZ細胞に添加した。図3Bに示されているとおり、低いミエリン濃度(<100μg/ml)では、抗TREM2抗体7E5は、アイソタイプ対照抗体と異なるようにシグナル伝達を調節することはなかった。対照的に、高い濃度(>100μg/ml)では、抗TREM2抗体7E5は、アイソタイプ対照抗体と比べてミエリン誘導ルシフェラーゼ活性化を有意に上昇させた。これらの結果は、抗TREM2抗体7E5がインビトロでミエリン媒介TREM2シグナル伝達活性化を強化することを示した。
インビボTREM2シグナル伝達
次に、抗TREM2抗体7E5がインビボでTREM2シグナル伝達活性化を誘導し得るかどうかを調査した。腹腔へのマクロファージのチオグリコール酸誘導動員後に、マウスに、抗TREM2抗体を注射した。次いで、TREM2を免疫沈着させ、DAP12リン酸化を分析した。図4A~4Bに示されているとおり、抗TREM2抗体7E5は、アイソタイプ対照と比較して、TREM2関連DAP12のリン酸化を有意に誘導した。これらの結果は、抗TREM2抗体7E5がインビボでのTREM2細胞内シグナル伝達の強力な誘導因子であることを実証した。
結論として、この実施例に記載の結果は、抗TREM2抗体7E5がインビトロ及びインビボの両方において強力なTREM2アゴニストであること、及びそのアゴニスト活性がミエリンの存在によってブーストされることを実証した。
実施例3:アゴニスト抗TREM2抗体7E5はミエリンデブリクリアランスを促進する。
この実施例では、Trem2+/-マウスにおいて、CPZ誘導脱髄に起因するミエリンデブリのクリアランスを促進する抗TREM2抗体7E5の能力を評価した。
材料及び方法
抗TREM2抗体7E5の投与
Trem2+/-マウスを、CPZ給餌開始の4日前、その後は、実験を通じて毎週、80mg/kgの用量で腹腔内投与される抗TREM2抗体7E5またはアイソタイプ対照抗体で処置した(図5Aを参照されたい)。抗TREM2抗体は脳に達して、脳梁及び皮質において検出可能であったと決定された(データは図示せず)。CPZ給餌後4週目(4WK;このとき、脱髄のピークが観察された)、次いで、再有髄化を可能にするために通常の固形飼料がマウスに給餌されるCPZ中止後3日目(WK4+3D)、7日目(WK4+7D)、及び14日目(WK4+14D)に、分析を行った(図5Aを参照されたい)。
結果
抗TREM2抗体7E5でのインビボでの処置は、Trem2+/-マウスにおいてCPZ誘導病態の寛解をもたらした。具体的には、図5B~5Cに示されているとおり、抗TREM2抗体7E5処置は、CPZ中4週目のdMBP染色を縮小させる傾向によって実証されたとおり、アイソタイプ対照抗体と比べてミエリンデブリクリアランスを増強した。抗TREM2抗体7E5で処置されたTrem2+/-マウスにおいて観察されたミエリンデブリクリアランスの増強は、対照抗体で処置されたTrem2+/-マウスと比較して、CPZ中止後3日目に高度に統計学的に有意であった(図5C)。
この実施例に記載のインビボ実験の結果は、抗TREM2抗体7E5がミエリンクリアランスを促進することを実証し、抗TREM2抗体7E5がミクログリアに対するTREM2機能を強化することを示唆した。理論に拘束されることは望まないが、Trem2+/-マウスにおけるミエリンクリアランスに対する抗TREM2抗体7E5の作用は、TREM2を発現することが一貫して示されているCNS細胞型であるミクログリアに対する抗TREM2抗体7E5の直接的な作用によるものであり(Schmid、Sautkulis et al.2002)、かつCPZ誘導脱髄後の損傷に対する応答に高度に関係していると考えられる。
実施例4:アゴニスト抗TREM2抗体7E5は、オリゴデンドロサイト前駆細胞の動員及び成熟オリゴデンドロサイトへの分化を促進した。
オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)は、再有髄化を持続させて、脱髄中に生じるオリゴデンドロサイトの減少を妨げる。この実施例では、CPZ誘導CNS脱髄を伴うTrem2+/-マウスにおけるOPCの数及び成熟オリゴデンドロサイト(OL)へのOPC分化に対する抗TREM2抗体7E5の作用を分析した。
材料及び方法
CPZ誘導脱髄及びTrem2+/-マウスへの抗TREM2抗体7E5またはアイソタイプ対照抗体の投与を、実施例3に記載されているとおりに実施した。
免疫組織化学実験を前記のとおりに行った。
結果
OPC動員
図6A~6Bに示されているとおり、抗TREM2抗体7E5処置後、WK4+3D及びWK4+7D目に、対照抗体で処置されたTrem2+/-マウスと比較して、PDGFRα+OPC密度の統計学的に有意な上昇がTrem2+/-マウスの脳梁において観察された。PDGFRa+BrdU+細胞の密度として定量化されたPDGFRα+OPC増殖では、WK4+3D目に差は観察されなかった(データは図示せず)。
成熟OLへのOPC分化
成熟OLによって特異的に発現されるOLIG2及びCNPアーゼマーカーの発現を分析して、オリゴデンドロサイト成熟に対する抗TREM2抗体7E5の作用を評価した。図7A~7Cに示されているとおり、OLIG2+細胞(図7A及び7B)及びCNPアーゼ+細胞(図7A及び7C)の両方の統計学的に有意な増加が、対照抗体で処置されたTrem2+/-マウスと比較して、抗TREM2抗体7E5を投与されたTrem2+/-マウスにおいて、CPZ中止後WK4+3D目に観察された。
この実施例に記載の結果は、CPZ誘導脱髄を伴うTrem2+/-マウスへの抗TREM2抗体7E5投与が脳梁へのオリゴデンドロサイト前駆細胞の動員をもたらすことを示した。加えて、抗TREM2抗体7E5は、成熟オリゴデンドロサイトへのOPCの分化を促進した。
これらの結果は、抗TREM2抗体7E5が、常在OPCの増殖の増強よりも、周囲脳領域からCPZ誘導CNS脱髄を伴うTrem2+/-マウスの脳梁へのOPCの動員を促進することを示唆した。しかしながら、ミクログリア増殖に対する抗TREM2抗体7E5の作用がCPZ中の4週目に観察されなくても、ミクログリア増殖は、より強固である早い時点では、抗TREM2抗体7E5によって影響を受け得た(例えば、(Gudi、Gingele et al.2014)を参照されたい)。
実施例5:アゴニスト抗TREM2抗体7E5は、CPZ誘導CNS脱髄を伴うマウスにおいて軸索健康を促進する。
この実施例では、CPZ誘導CNS脱髄を伴うTrem2+/-マウスの脳梁における軸索健康に対する抗TREM2抗体7E5の作用を分析した。
材料及び方法
CPZ誘導脱髄及びTrem2+/-マウスへの抗TREM2抗体7E5またはアイソタイプ対照抗体の投与を実施例3に記載のとおりに実施した。
免疫組織化学実験を前記のとおりに行った。
結果
SMI-31の発現
図8A~8Bに示されているとおり、対照抗体で処置されたTrem2+/-マウスと比較して、リン酸化ニューロフィラメントのためのマーカーであるSMI-31発現の統計学的に有意な増加が、抗TREM2抗体7E5を投与されたTrem2+/-マウスにおいてCPZ中止後のWK4+7D目に観察された。
リン酸化ニューロフィラメントの存在は、軸索健康の指標である。したがって、これらの結果は、抗TREM2抗体7E5が、CPZ誘導CNS脱髄を伴うTrem2+/-マウスの脳梁において軸索健康を促進することを示した。