JP7746701B2 - 単層化粧シートの製造方法 - Google Patents
単層化粧シートの製造方法Info
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Description
一方、従来、基材上に着色層、絵柄模様層、艶消し層、表面保護層を設けてなり、表面保護層中に無機粒子或いは合成樹脂粒子を含有してなる化粧シートが知られている(特許文献1の段落[0011]及び図1参照)。
上記した従来の無機粒子或いは合成樹脂粒子は、平均粒径40μm~80μmであった(特許文献1の段落[0018]参照)。
これに対し、ヘリオ製版は、ポーシェル製版等と比較し、塗布量を減少でき、コストを低減できる利点がある。
しかし、ヘリオ製版は、樹脂にフィラーを添加することで、手触り感を付与することができるが、版の条件によって、版のセルに転移するフィラーの粒径に偏りが生じ、例えば粒径の大きいフィラーが十分に転移せず、手触り感が安定しないという問題点があった。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1及び図3中、10は、単層化粧シートを示し、室内の建具・面材などの板基材40の表面に接着されるものである。
単層化粧シート10は、図1に示すように、(1)原反層20、(2)絵柄印刷層21、(3)下塗りコート層22、(4)トップコート層23を順に積層する。以下、(1)~(4)については、後述する。
単層化粧シート10は、図3に示すように、原反層20の裏面にプライマー層30を形成し、板基材40にプライマー層30を介して接着する。なお、プライマー層30を省いても良い。
ここで、「単層化粧シート10」は、原反層20上に透明樹脂層(図示せず)を設けずに、トップコート層23を設けてなるものをいう。
原反層20は、単層化粧シート10のベースとなるシート状の部材である。
原反層20は、顔料配合着色ポリプロピレンシートを用い、厚さは例えば50μmである。
なお、原反層20として、ポリプロピレンシートを例示したが、これに限定されず、熱可塑性樹脂であれば良く、例えば塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、又はポリオレフィン系のポリプロピレン樹脂或いはポリエチレン樹脂などを用いることができる。なかでも環境適合性や加工性、価格の点で、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
絵柄印刷層21は、原反層20の表面側に形成され、単層化粧シート10の表層側を加飾するための層である。
絵柄印刷層21は、例えばグラビア印刷によって、ウレタンインキなどを用いて絵柄、例えば木目柄を印刷して形成している。
ここで、「絵柄」としては、木目柄を例示したが、これに限定されず、例えば石目柄、抽象柄、単色無地等、従来の化粧シートの場合と同様の各種の絵柄を採用することができる。
なお、絵柄印刷層21として、グラビア印刷や、ウレタンインキを例示したが、印刷方式や印刷インキについては、特に限定するものではなく、印刷方式に対応したインキを適宜選ぶことができる。とくに樹脂製の原反層20に対する密着性や印刷適性、又は化粧材としての耐候性を考慮して選択することが好ましい。
下塗りコート層22は、絵柄印刷層21の上に、例えばウレタン樹脂を塗布している。ウレタン樹脂の塗布量は、通常3~6g/m2である。理由としては、塗布量が少なすぎると他の物性(汚染性や耐傷性)が低下するためである。後述する実施例では、絵柄印刷層21の上に、ウレタン樹脂を、約5μmの厚さになるように塗布している。
トップコート層23は、下塗りコート層22の上に形成され、耐候性、耐傷性、耐汚染性、意匠性などの機能を付与するとともに、本発明では手触り感を付与するために設けられた層である。
トップコート層23は、紫外線硬化型樹脂にフィラーを添加したものを、グラビア印刷を用いて、下塗りコート層22の上に塗布する。
塗布後、紫外線照射を行って硬化させ、トップコート層23を形成する。
フィラーを添加する樹脂として、紫外線硬化型樹脂を例示したが、これに限らず、紫外線硬化型樹脂以外の電離放射線硬化型樹脂、又は熱硬化性樹脂、その混合樹脂を用いることができる。ここで「電離放射線」とは、電磁波及び荷電粒子線のうち、トップコート層23を構成する有機樹脂を直接、或いは反応開始剤の活性化を経由して間接的に架橋することができるものを意味し、通常は紫外線又は電子線が用いられる。
フィラーとしては、合成樹脂として透明度の高いアクリル樹脂ビーズ、或いは表面処理した無機質のフィラー、シリカガラスビーズを用いることができる。フィラーとしては、合成樹脂製の樹脂ビーズが好まい。
また、フィラーの粒径は、例えば20~40μmである。
なお、粒径を20μm未満であると、手触り感が弱くなり、又、40μm超えると、粒径が大きく、フィラーが十分に転移せず、手触り感が安定しなくなる。
紫外線硬化型樹脂の塗布は、グラビア印刷を用いた。
また、グラビア印刷の製版としては、図2(a)に示すヘリオ製版を採用している。なお、図1及び図3においては、トップコート層23を模式的に示している。
なお、グラビア印刷の製版として、ヘリオ製版を例示したが、これに限定されず、同図(b)に示すポーシェル製版を用いても良い、
ヘリオ製版は、線数を「100」lpi以上に設定した。線数が「100」lpi未満であると、繊細な柄表現が難しく、線数が「100」lpiを超えると、手触り感が弱くなる。
なお、図1及び図3においては、トップコート層23を模式的に示している。
ヒストグラム平均値が「80」を超えると、手触り感が弱くなる傾向にある。
上記した構成を有する単層化粧シート10の製造方法は、次のとおりである。
第一は、原反層20表面に、例えばグラビア印刷によって、ウレタンインキなどを用いて木目柄を印刷して、絵柄印刷層21を形成する工程である。
第二に、絵柄印刷層21に上に、下ウレタン樹脂を、約5μmの厚さになるように塗布し、下塗りコート層22を形成する工程である。
第三に、下塗りコート層22の表面に、絵柄印刷層21の絵柄に対応させて、紫外線硬化型樹脂にフィラーを添加したものを、グラビア印刷を用いて塗布し、接触柄を形成する工程である。
第四に、紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し、硬化させてトップコート層23を形成する工程である。
本発明に基づく実施形態の特徴点は、次の通りである。
(第1の特徴点)
第1の特徴点は、原反層20、絵柄を印刷した絵柄印刷層21、下塗りコート層22、トップコート層23を順に積層した単層化粧シート10の製造方法であって、下塗りコート層22の表面に、絵柄印刷層21の絵柄に対応させて、紫外線硬化型樹脂にフィラーを添加したものを、グラビア印刷を用いて塗布し、接触柄を形成する工程と、紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し、硬化させてトップコート層23を形成する工程と、を含み、フィラーの粒径が、20~40μmであり、トップコート層23をグラビア印刷する際の印刷版は、線数が100lpi以上であり、ヒストグラム平均値が、80未満である。
(第1の特徴点の効果)
第1の特徴点によれば、版のセルに転移するフィラーの粒径に偏りを防止し、安定した手触り感を得ることができる単層化粧シートの製造方法を提供できる。
第2の特徴点は、グラビア印刷において、ヘリオ製版を用いている。
(第2特徴点の効果)
第2の特徴点によれば、ヘリオ製版を用いることで、塗布量を減少でき、コストを低減できる。これに加え、第2の特徴点によれば、フィラーの粒径、線数、ヒストグラム平均値を特定することで、安定した手触り感を得ることができる。
(実施例)
実施例は、手触り感を付与した単層化粧シートとして、下記の材料・手順で作成した。
印刷原反層として、厚さ50μmの顔料配合着色ポリプロピレンシートを用い、グラビア印刷によって、ウレタンインキ(東洋インキ製)を用いて木目柄を印刷し、絵柄印刷層を形成した。
絵柄印刷層の上に、下塗りコート層としてウレタン樹脂(DICグラフィックス製ウレタン樹脂)を約5μmの厚さになるように塗布した。
さらに、トップコート層として紫外線硬化型樹脂(DICグラフィック社製ウレタンアクリレート樹脂)にフィラー(粒径20~40μm)を添加したものを、ヘリオ製版により塗布し、メタルハライドランプにて紫外線照射を行って硬化させ、実施例に係る化粧シートを製作した。
この時、使用したヘリオ製版は、線数が「100」lpiで、ヒストグラム平均値が「63」であった。
比較例1は、線数が「100」lpiで、ヒストグラム平均値が「89」である事以外は実施例と同じ材料と手順で、比較例1に係る化粧シートを作成した。
(比較例2)
比較例2は、線数が「100」lpi、ヒストグラム平均値が「107」である事以外は実施例と同じ材料と手順で、比較例2に係る化粧シートを作成した。
実施例、比較例1及び比較例2に記載の化粧シートについて、以下の方法で評価を行った。
1 表面粗さ測定
「表面粗さ測定」は、実施例、比較例1及び比較例2の各化粧シートの表面粗さを測定し、トップコート層の凹凸の最大高低差の表面粗さRmax(μm)を求めた。
2 触感評価
触感評価は、実施例、比較例1及び比較例2の各化粧シート表面の手触り感を比較し、次の3段階で評価した。
(1)「〇」:手触り感あり、(2)「△」:手触り感あるが弱い、「×」:「手触り感無し」~「ほとんど感じず」
3 判定
判定は、手触り感が「〇」の場合、「〇」とし、「合格」とした。
判定は、手触り感が「△」及び「×」の場合、「×」とし、「不合格」とした。
結果を表1に示す。
比較例1及び比較例2のものは、「不合格」と判定した。
柄濃淡のヒストグラム平均値については、実施例の「63」以下である場合に、「手触り感」が適正であり、又、比較例1の「89」以上は不適正あるものと推測できる。
また、表面粗さRmaxから、実施例と比較例1とを比較すると、数値が比較的離れていることから、ヒストグラム平均値が、「80」未満の場合には、「手触り感あり」と推測できるものと考えた。
20 原反層
21 絵柄印刷層
22 下塗りコート層
23 トップコート層
30 プライマー層
40 板基材
Claims (3)
- 原反層、絵柄を印刷した絵柄印刷層、下塗りコート層、トップコート層を順に積層した単層化粧シートの製造方法であって、
前記下塗りコート層の表面に、前記絵柄印刷層の前記絵柄に対応させて、紫外線硬化型樹脂にフィラーを添加したものを、グラビア印刷を用いて塗布し、接触柄を形成する工程と、
前記紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し、硬化させて前記トップコート層を形成する工程と、を含み、
前記単層化粧シートは、前記原反層の上に透明樹脂層を設けることなく、前記原反層と前記絵柄印刷層とが互いに接しており、
前記フィラーの粒径が、20~40μmであり、
前記トップコート層を前記グラビア印刷する際の印刷版は、線数が100lpiであり、同時に前記印刷版は、前記絵柄印刷層の前記絵柄の濃淡を画像データ上で256階調に分解した際のヒストグラムの平均値が、80未満であることを特徴とする単層化粧シートの製造方法。 - 前記グラビア印刷において、前記印刷版としてヘリオ製版を用いていることを特徴とする請求項1に記載の単層化粧シートの製造方法。
- 前記下塗りコート層は、ウレタン樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の単層化粧シートの製造方法。
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