本発明の好適な実施形態に係るプリンタ100(本発明の画像形成装置)について、図1~図6を参照しつつ、以下に説明する。なお、図1に示す上下方向、左右方向及び前後方向を、プリンタ100の上下方向、左右方向及び前後方向とする。
(プリンタ100の全体構成)
図1に示すように、プリンタ100は、筐体100aと、給送トレイ11と、給送ローラ2と、搬送ローラ対3aと、排紙ローラ対3bと、カッター機構4と、ヘッド5(本発明の画像形成部)と、排紙トレイ6と、第1案内部材7と、第2案内部材8と、中間ローラ対9と、制御部10と、を含む。給送トレイ11は、筐体100aの下部に挿抜可能である。排紙トレイ6は、筐体100aの上部の前側の側壁を構成し、筐体100aに対して開閉可能である。なお、図3では、筐体100aの下側の一部のみ図示している。
給送トレイ11は、筐体100aに対して前後方向に挿抜可能である。すなわち、本発明の「前記給送トレイの挿抜方向」とは、本実施形態における前後方向である。給送トレイ11は、長尺の用紙P1(本発明のシート状媒体)がロール状に巻回されたロール体Rを収容可能な第1収容部11aと、長尺の用紙P1よりも短尺の用紙であるカット紙P2(本発明のシート状媒体、図2を参照)を複数積層された状態で収容可能な第2収容部11bとを有する。また、給送トレイ11の後端部、すなわち給送トレイ11の筐体100aから抜去する方向の上流端部には、上側に延びる後端壁部18が形成されている。後端壁部18は、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、第2収容部11bに収容されたカット紙P2が抜け落ちないようにするための部材である。
第1収容部11aは、円筒状の芯部材Rcと、2つのローラ14、15と、ロールカバー16とを有する。ロール体Rは、円筒状の芯部材Rcの外周面に、長尺の用紙P1がロール状に巻回されたものである。ロール体Rは、その回転軸Rx(芯部材Rcの中心軸)に沿った軸方向(図1の紙面垂直方向)が左右方向と平行になるように配置される。回転軸Rxの軸方向は長尺の用紙P1及びカット紙P2の幅方向にも該当する。
2つのローラ14、15は、左右方向に沿って長尺に延在しており、ロール体Rの幅より若干長く形成されている。ローラ15は、ローラ14の後方に配置されている。ローラ14、15は、その回転軸が回転軸Rxと平行となっている。そして、これら2つのローラ14,15が、ロール体Rの下側部分の外周面と接触した状態で当該ロール体Rを下方から支持する。
ロール体Rから長尺の用紙P1が巻き解かれるとき、反時計回りに回転(図1中の実線矢印)するロール体Rに従動して、2つのローラ14、15は回転する。本実施形態において、第1収容部11aに収容されたロール体Rから巻き解かれた長尺の用紙P1をロール紙P1a(本発明のロール媒体)と称する。第1収容部11aに収容されたロール体Rから巻き解かれたロール紙P1aは、第2収容部11bの底面17(後述)の下の経路を通って給送ローラ2まで送られる。
ロールカバー16は、第1収容部11aに収容されたロール体Rを覆う部材である。ロールカバー16は、左右方向に沿って延在しており、ローラ14、15の幅より長く形成されている。また、ロールカバー16は、第1収容部11aに収容可能な最大サイズのロール体Rの外周面に近接可能に配置されている。これにより、ロール体Rの巻きが緩んでロール体Rの外径が大きくなろうとしても、ロール体Rの外周面がロールカバー16の内面と接触し、外径が大きくなるのを規制することが可能となる。
第2収容部11bは、第1収容部11aの後方に位置しており、カット紙P2を下方から支持する底面17を有する。底面17は左右方向に沿って長尺に延在しており、カット紙P2の幅よりも若干長く形成されている。
また、第2収容部11bには、カット紙P2が最大数収容されたときの最大高さ位置を示す目印51が形成されている。目印51は、例えば、給送トレイ11の内側面から内側に向かって突出したリブ形状である。目印51は、前後方向に沿って形成されている。なお、カット紙P2の最大収容数は、例えば500枚である。
また、第2収容部11bの底面17の後端部分であって左右方向の中央部分には、切欠き加工がなされている。ロール紙P1aを印刷する際は、上述したように、ロール体Rから巻き解かれたロール紙P1aが、第2収容部11bの底面17の下の経路を通って給送ローラ2まで送られる。そして、ロール紙P1aは、カット紙P2が収容されていない状態の第2収容部11bの底面17の切欠き加工された部分から、給送ローラ2に当接することで搬送経路に向けて給送される。カット紙P2を印刷する際は、底面17の上に複数積層されたカット紙P2が給送ローラ2によって搬送経路に送られる。
本実施形態において、第1収容部11aに収容されたロール体Rから巻き解かれたロール紙P1aは、給送ローラ2によって搬送経路に向けて給送され、中間ローラ対9、搬送ローラ対3a、ヘッド5、排紙ローラ対3bを経て、排紙トレイ6まで送られる。ロール紙P1aの搬送経路は、給送ローラ2、中間ローラ対9、搬送ローラ対3a、排紙ローラ対3bによって規定される。また、第2収容部11bに収容されたカット紙P2は、給送ローラ2によって搬送経路に向けて給送され、中間ローラ対9、搬送ローラ対3a、ヘッド5、排紙ローラ対3bを経て、排紙トレイ6まで送られる。カット紙P2の搬送経路は、給送ローラ2、中間ローラ対9、搬送ローラ対3a、排紙ローラ対3bによって規定される。したがって、筐体100aの内部にはロール紙P1a及びカット紙P2の搬送経路が形成されている。
なお、本実施形態において、ロール紙P1aを印刷する際は、カット紙P2が第2収容部11bに収容されていない。また、カット紙P2を印刷する際は、ロール紙P1aが第1収容部11aに収容されたロール体Rから巻き解かれていない、又は、ロール体Rが第1収容部11aに収容されていない。また、本実施形態において、給送トレイ11の筐体100aへの挿入時には、第1収容部11aの少なくとも一部と第2収容部11bの全部が、筐体100aの内部に収まった状態となっている。
給送ローラ2は、第1収容部11aの後方であって、第2収容部11bの後端部付近に配置されている。給送ローラ2は、給送モータ(不図示)の駆動により回転することで、給送トレイ11からロール紙P1a及びカット紙P2を搬送経路に給送する。上述したように、ロール紙P1aの搬送経路とカット紙P2の搬送経路は、ともに給送ローラ2、中間ローラ対9、搬送ローラ対3a、排紙ローラ対3bによって規定される。よって、給送ローラ2は、ロール紙P1a及びカット紙P2を共通する搬送経路に沿って給送する。
また、本実施形態に係るプリンタ100は、給送ローラ2を回転可能に支持する揺動アーム20aと、揺動アーム20aを揺動可能に筐体100aに支持する揺動軸20bとを有する。揺動アーム20aには、図1及び図3に示すように、揺動アーム20aから左右方向の右方及び左方に向かって延びる2つの凸部21が設けられている。凸部21については、後述の第2案内部材8のところで説明する。揺動軸20bの回転軸方向は、左右方向と平行である。なお、揺動軸20bは、揺動アーム20aを筐体100aに直接的に支持してもよく、間接的に支持してもよい。
さらに、プリンタ100は、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、給送ローラ2及び揺動アーム20aを、給送トレイ11と干渉しない位置に移動させる退避機構40を含んでいる。退避機構40は、給送トレイ11の側壁41の水平面41a、傾斜面41b、41c、円柱部材43を含む。
図3及び図5に示すように、揺動アーム20aから左右方向の右方及び左方に向かって給送トレイ11の両側の側壁41の位置まで延びた延在部42の先端に、円柱部材43が支持されている。また、給送トレイ11の側壁41の上部には水平面41a、傾斜面41b、41cが形成されている。傾斜面41bは、側壁41の上部の全体に水平に延びた水平面41aの中央付近において、前方から後方に向かうにつれて下方に傾斜している。傾斜面41cは、水平面41aの中央付近であって傾斜面41bよりも後方の位置において、前方から後方に向かうにつれて上方に傾斜している。また、傾斜面41bの後端と傾斜面41cの前端とは接続されており、傾斜面41bの前端は水平面41aと接続されており、傾斜面41cの後端は水平面41aと接続されている。円柱部材43は水平面41a、傾斜面41b、41cに沿って移動可能である。
給送トレイ11が筐体100aに挿入されている時には、図5に示すように、円柱部材43が傾斜面41bと傾斜面41cとの接続点付近の上に配置されている。このとき、給送ローラ2は、ロール紙P1aに当接する位置又はカット紙P2に当接する位置に移動している。これに対して、給送トレイ11の筐体100aからの抜去時、又は、筐体100aから抜去された状態の給送トレイ11の筐体100aへの挿入時には、給送トレイ11が筐体100aに対して前方に移動することに伴って、図6に示すように、円柱部材43が傾斜面41cよりも後方の水平面41aの上に配置されることとなる。これにより、退避機構40は、図4に示すように、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、給送ローラ2及び揺動アーム20aを給送トレイ11と干渉しない位置に移動させることができる。なお、本実施形態において、給送ローラ2及び揺動アーム20aの「給送トレイ11と干渉しない位置」とは、給送トレイ11の後端壁部18よりも上側の位置のことである。ただし、給送ローラ2及び揺動アーム20aよりも前後方向の後側に、後端壁部18よりも上側に位置する給送トレイ11の構成部材がある場合、給送トレイ11の当該構成部材よりも上側の位置が「給送トレイ11と干渉しない位置」となる。
カッター機構4は、給送ローラ2よりもロール紙P1a及びカット紙P2の搬送経路に沿った搬送方向(以下、単に「搬送方向」ともいう)の下流側であって、後述するヘッド5よりも搬送方向の上流側の位置に配置されている。カッター機構4は、例えば2枚の回転刃であるカッター4aと、カッター4aを軸方向に往復駆動させる切断モータ(不図示)とを含む。ロール体Rから巻き解かれて搬送経路に沿って搬送されたロール紙P1aは、制御部10の制御により切断モータが駆動されることで、カッター4aによりロール紙P1aの幅方向に切断される。これにより、排紙トレイ6に送られるロール紙P1aに後端が形成される。
中間ローラ対9は、カッター機構4よりも搬送方向の下流側であって、ヘッド5より搬送方向の上流側に設けられている。中間ローラ対9は、ロール紙P1a及びカット紙P2を搬送ローラ対3aへと搬送する。中間ローラ対9は、中間モータ(不図示)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。
搬送ローラ対3aは、不図示の搬送モータの駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。排紙ローラ対3bは、不図示の排紙モータの駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部10の制御により不図示の搬送モータ及び排紙モータが駆動され、搬送ローラ対3a及び排紙ローラ対3bがロール紙P1a(又はカット紙P2)を挟持しつつ回転することで、ロール紙P1a(又はカット紙P2)が搬送される。なお、搬送ローラ対3aの駆動ローラ及び排紙ローラ対3bの駆動ローラは、共通の搬送モータ不図示)によって駆動される構成であってもよい。この場合、例えば、搬送ローラ対3aと排紙ローラ対3bとは、ベルト連結されている。
ヘッド5は、ロール紙P1a及びカット紙P2に画像を形成するものであって、搬送ローラ対3aよりも搬送方向の下流側であって、排紙ローラ対3bよりも搬送方向の上流側に配置されている。ヘッド5は、下面に形成された複数のノズル(図示略)と、ドライバICとを含む。制御部10の制御によりドライバICが駆動されると、ノズルからインクが吐出される。搬送ローラ対3aによって搬送されたロール紙P1a(又はカット紙P2)がヘッド5の下面と対向する位置を通過するときに、ヘッド5のノズルからインクが吐出され、長尺の用紙P1及びカット紙P2に対して画像が形成される。なお、ヘッド5は、位置が固定された状態でノズルからインクを吐出するライン式、及び、回転軸Rxの軸方向に移動しつつノズルからインクを吐出するシリアル式のいずれでもよい。ヘッド5により画像が形成されたロール紙P1a(又はカット紙P2)は、筐体100aに対して開いた状態の排紙トレイ6に受容される。
本実施形態において、給送ローラ2によって給送されるロール紙P1a及びカット紙P2の搬送方向の水平成分は前後方向の前から後に向かう方向であり、ヘッド5の下面と対向する位置を経て開いた状態の排紙トレイ6から外部に排出されるロール紙P1a及びカット紙P2の搬送方向の水平成分は前後方向の後から前に向かう方向である。すなわち、本実施形態のプリンタ100は、搬送方向が途中で折り返される、いわゆるUターンパスの構成となっている。
制御部10は、内部バス(不図示)を介して、給送モータ、中間モータ、搬送モータ、排紙モータ、ドライバIC、切断モータ等と接続されている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。ROMには、CPUが各種制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。RAMは、CPUがプログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。
第1案内部材7は、筐体100aに支持されている。第1案内部材7は、給送ローラ2の後方であって、カッター機構4よりも搬送方向の上流側に設けられている。第1案内部材7は、給送ローラ2によって給送されるロール紙P1a及びカット紙P2を搬送経路に沿ってカッター機構4へと案内するためのものである。第1案内部材7は、図1に示すように、前後方向の前から後に向かうにつれて上方に位置するように傾斜している。第1案内部材7は、左右方向に沿って長尺に延在しており、ロール紙P1a及びカット紙P2の幅より若干長く形成されている。第1案内部材7の表面には、搬送方向に沿って繰り返す細かい凹凸パターンが形成されている。ここでカット紙P2などの短尺の用紙が分離されて、重送を防ぐことができる。
第2案内部材8は、筐体100aに支持されている。第2案内部材8は、図1に示すように、第1案内部材7よりも前側に位置している。すなわち、第2案内部材8は、ロール体Rから巻き解かれたロール紙P1aを挟んで第1案内部材7と反対側に位置している。第2案内部材8は、揺動アーム20aよりも左右方向の両外側に2つ配置されており、それぞれが左右方向に沿って長尺に延在している。揺動アーム20aよりも左側にある第2案内部材8の左端から、揺動アーム20aよりも右側にある第2案内部材8の右端までの長さは、搬送経路にあるロール紙P1a及びカット紙P2の幅より若干長く形成されている。また、第2案内部材8は、前後方向の前から後に向かうにつれて上方に位置するように傾斜している。本実施形態において、第2案内部材8の上下方向に対する傾斜角度は、第1案内部材7の上下方向に対する傾斜角度よりも大きい。第2案内部材8は、搬送経路に沿った搬送方向の下流側の一端部、すなわち、図1中カッター機構4に近い側の一端部に回転軸31を有する。回転軸31の軸方向は、左右方向と平行である。第2案内部材8は、回転軸31を中心に回転することが可能である。
また、第2案内部材8は、揺動アーム20aの凸部21の延在方向(左右方向)と直交する方向に沿って形成され、凸部21が挿入された長孔部分32を有している。第2案内部材8のうち、長孔部分32を規定する部分は、図3に示すように、左右方向に沿って延在していない。第2案内部材8は、凸部21が長孔部分32の内側面に沿って移動することによって、揺動アーム20aの移動と連動して移動することができる。
第2案内部材8は、揺動アーム20aの移動と連動して、回転軸31を中心に回転することで、ロール紙P1aを搬送経路に沿ってカッター機構4へと案内する案内位置(図1の状態)と、案内位置よりも第1案内部材7から離れた位置であって第2収容部11bに収容されたカット紙P2と干渉しない退避位置(図2の状態)との間で移動可能である。本実施形態において、「案内位置よりも第1案内部材7から離れた位置」とは、案内位置よりも上方且つ前方の位置である。第2案内部材8は、案内位置にあるとき、図1に示すように、その一部が第2収容部11bにおけるカット紙P2を収容可能な収容領域Aに配置されている。収容領域Aとは、第2収容部11bにおいて、底面17よりも上方且つ目印51よりも下方の領域であって、底面17に載置されるカット紙P2の前後方向の両端及びその内側、並びに、左右方向の両端及びその内側を含む領域である。また、第2案内部材8は、退避位置にあるとき、図2に示すように、その全部が収容領域Aの外側であって、目印51よりも上側となる位置に配置されている。
ロール紙P1aの搬送を行うときは、図1に示すように、給送ローラ2は、揺動軸20bを中心に揺動アーム20aが揺動することで、第1収容部11aに収容されたロール体Rから巻き解かれたロール紙P1aに当接する。第2案内部材8は、揺動アーム20aの揺動に連動して案内位置に移動する。給送ローラ2は、第2案内部材8が案内位置にあるときに、前後方向において回転軸31と揺動軸20bとの間に配置されている。第2案内部材8が案内位置にあるとき、第1案内部材7と第2案内部材8との間のロール紙P1aの搬送経路は、カッター機構4に近づくにつれて狭くなっている。これにより、先端がカールしたロール紙P1aを搬送経路に案内し易くなる。カット紙P2の搬送を行うときは、図2に示すように、給送ローラ2は、揺動軸20bを中心に揺動アーム20aが揺動することで、第2収容部11bに複数積層された状態で収容されているカット紙P2に当接する。第2案内部材8は、揺動アーム20aの揺動に連動して退避位置に移動する。なお、第2案内部材8は、図1及び図2に示すように案内位置から退避位置に向かう方向に屈曲している。本実施形態においては、第2案内部材8は、左右方向の右から左に向かって見たとき、逆くの字型となっている。
また、第2案内部材8は、図6に示すように、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、揺動アーム20aの移動に連動して、退避位置に移動可能である。前述したように、揺動アーム20aは、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、退避機構40によって給送トレイ11と干渉しない位置に移動する。このとき、揺動アーム20aに設けられた凸部21が第2案内部材8の長孔部分32に沿って移動することで、第2案内部材8は退避位置に移動する。なお、第2案内部材8は、退避位置にあるとき、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に給送トレイ11と干渉しない。なお、本実施形態において、「給送トレイ11と干渉しない」とは、上述した給送ローラ2及び揺動アーム20aの「給送トレイ11と干渉しない位置」の定義と同様である。
以上に述べたように、本実施形態のプリンタ100は、内部に搬送経路が形成される筐体100aと、ロール体R及びカット紙P2を収容可能な給送トレイ11と、ロール紙P1a及びカット紙P2を搬送経路に案内する第1案内部材7と、ロール紙P1aを搬送経路に案内する第2案内部材8とを有している。第2案内部材8は、ロール紙P1aを挟んで第1案内部材7と反対側に位置している。そして、第2案内部材8は、ロール紙P1aを搬送経路に案内する案内位置と、案内位置よりも第1案内部材7から離れた位置であって第2収容部11bに収容されたカット紙P2と干渉しない退避位置との間で移動可能である。本実施形態によると、第2案内部材8を退避位置に移動させることで、第2案内部材8が第2収容部11bに複数積層されるカット紙P2と干渉しない。このため、カットP2を第2収容部11bに適切に収容しつつ、且つ、第2収容部11bに収容されたカット紙P2を第1案内部材7によって搬送経路に適切に案内することができる。また、第2案内部材8を案内位置に移動させることで、ロール体Rから巻き解かれたロール紙P1aを第2案内部材8によって搬送経路に適切に案内することができる。より詳細に説明すると、ロール紙P1aの先端はロール体Rの巻回方向に沿って、すなわち、上向きに沿ってカールしている。第2案内部材8は、案内位置にあるときにおいて、カールしたロール紙P1aの先端を搬送経路に沿ってカッター機構4に適切に案内することができる。これにより、筐体100aに挿抜可能であって、ロール体Rとカット紙P2を収容可能な給送トレイ11を有するプリンタ100において、ロール体Rから巻き解かれたロール紙P1a及びカット紙P2を、筐体100aの内部の搬送経路に適切に案内することができる。
また、本実施形態の第2案内部材8は、退避位置にあるとき、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に給送トレイ11と干渉しない。これによると、給送トレイ11の挿抜時に、給送トレイ11の突出部分(後端壁部18等)と第2案内部材8とが干渉することを回避することができる。
また、本実施形態の第2案内部材8は、案内位置にあるとき、その一部が収容領域Aに配置され、退避位置にあるとき、その全部が収容領域Aの外側に配置される。ロール紙P1aの搬送を行うときは、第2案内部材8は案内位置に位置しており、カット紙P2は第2収容部11bの収容領域Aに収容されていない。すなわち、収容領域Aは空きスペースとなっている。このため、案内位置にある第2案内部材8の少なくとも一部を収容領域Aに配置させることで、プリンタ100のコンパクト化が実現できる。一方で、収容領域Aに第2案内部材8がある場合、カット紙P2の収容時にカットP2と第2案内部材8とが干渉してしまい、カット紙P2の収容が阻害される。本実施形態によれば、プリンタ100のコンパクト化を実現しつつ、退避位置にある第2案内部材8の全部を収容領域Aの外側に配置させることで、カット紙P2収容時における第2案内部材8とカット紙P2との接触を回避することができる。また、第2案内部材8は、退避位置にあるとき、第2収容部11bにカット紙P2が最大数収容されたときの最大高さ位置を示す目印51よりも上側となる位置に配置されている。カット紙P2は第2案内部材8の下方のところまで収容することは可能だが、退避位置にある第2案内部材8が目印51よりも下側にあると、カット紙P2は最大数収容することができない。本実施形態によると、第2案内部材8を退避位置に移動させることで、カット紙P2を最大数収容可能となる。
さらに、本実施形態の第2案内部材8は、搬送経路に沿った搬送方向の下流側の一端部に回転軸31を有する。そして、第2案内部材8は、回転軸31を中心に回転することで、案内位置と退避位置との間を移動可能である。これによると、案内位置と退避位置との間の移動を容易に行うことができる。
また、本実施形態のプリンタ100は、給送ローラ2と、揺動アーム20aと、揺動軸20bと、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、給送ローラ2及び揺動アーム20aを給送トレイ11と干渉しない位置に移動させる退避機構40とを含んでいる。揺動アーム20aには左右方向に延びる凸部21が設けられ、第2案内部材8は、凸部21が挿入された長孔部分32を有している。そして、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、凸部21が長孔部分32に沿って移動することにより、第2案内部材8が揺動アーム20aの移動に連動して移動可能である。これによると、給送トレイ11の挿抜時に、給送ローラ2及び揺動アーム20aが給送トレイ11と干渉しない位置まで移動する構成のプリンタ100において、第2案内部材8を揺動アーム20aと連動して退避位置に移動させることができる。これにより、給送トレイ11の挿抜時における、第2案内部材8とカット紙P2との接触、又は、第2案内部材8と給送トレイの突出部分(後端壁部18等)との干渉を回避することができる。
また、本実施形態の第2案内部材8は、揺動アーム20aよりも左右方向の両外側に2つ配置されている。これによると、2つの第2案内部材8によってロール紙P1aを案内することができる。このため、ロール紙P1aを筐体100aの内部の搬送経路により適切に案内することができる。
そして、本実施形態の第2案内部材8は、案内位置から退避位置に向かう方向に屈曲している。これによると、第2収容部11bにおけるカット紙P2の積載枚数が多い場合でも、退避位置にある第2案内部材8とカット紙P2とが接触することを回避することができる。また、第2収容部11bに収容されたカット紙P2の先端が上向きにカールしている場合でも、カット紙P2が退避位置にある第2案内部材8と接触することなく搬送される。なお、第2案内部材8の屈曲の度合いは、カット紙P2のカールの程度に応じて適宜調節されてもよい。
上述の実施形態における第2案内部材8の長孔部分32は、回転軸31の軸方向に直交する一方向に沿って凸部21を案内していたが、図7に示すように、長孔部分232が一方向に沿って凸部21を案内する第1部分232aと当該一方向と交差する方向に凸部21を案内する第2部分232bとを有していてもよい。本変形例における長孔部分232の第1部分232aは、一方向に沿って直線状に延在している。第2部分232bは、第1部分232aの回転軸31から最も離れた端部から交差方向(図7中下方向)に延在して形成されている。なお、第2部分232bの延在長は、第1部分232aの延在長よりも短く、凸部21の半径と同程度である。
第2部分232bは、図7に示すように、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触し、当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、凸部21と当接する当接面232b1を有する。当接面232b1は、ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触することで当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、凸部21の中心と揺動軸20bの中心とを通る仮想直線Lと凸部21の外周面とが交差する交差点Gと当接する。当接面232b1は、凸部21と交差点Gで当接した状態において、円柱形状を有する凸部21の外周面に対する接線方向を面内方向に有するように形成されている。換言すると、凸部21と当接面232b1は、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触し、当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、揺動アーム20aに、凸部21と当接面232b1との当接箇所(交差点G)から揺動軸20bの中心に向かう方向D1(本発明の第1方向)の力が作用する形状に形成されている。
このように凸部21と長孔部分232とが形成されていることで、ロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの接触により第2案内部材8が退避位置に向かって回動しようとしても、揺動アーム20aを上向きに回動させるモーメントが揺動アーム20aに作用するのを防ぐことが可能となる。このため、給送ローラ2が浮き上がりにくくなって、ロール紙P1aに所定の給送力を付与することが可能となる。また、凸部21と当接面232b1との当接箇所は、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aとの接触により第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、揺動アーム20aに、凸部21と当接面232b1との当接箇所から揺動軸20bの中心に向かう方向の力が作用する形状に形成されている。これにより、ロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの接触により第2案内部材8が退避位置に向かって回動しようとしても、揺動アーム20aが上向き及び下向きに回動するのを防ぐことが可能となる。このため、ロール紙P1aに所定の給送力を効果的に付与することが可能となる。なお、給紙トレイ11の筐体100aに対する挿抜時では、揺動アーム20aの移動(すなわち、凸部21の移動)に連動して、第2案内部材8もスムーズに移動する。
別の変形例として、凸部21と当接面232b1は、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触し、当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、揺動アーム20aに、凸部21と当接面232b1との当接箇所(交差点G)から揺動軸20bの中心よりも下方を向く方向D2(図7中破線で示す方向:本発明の第2方向)の力が作用する形状に形成されていてもよい。これにおいても、ロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの接触により第2案内部材8が退避位置に向かって回動しようとしても、揺動アーム20aを上向きに回動させるモーメントが揺動アーム20aに作用するのを防ぐことが可能となる。このため、ロール紙P1aに所定の給送力を付与することが可能となる。
また、この別の変形例において、凸部21と当接面232b1は、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触し、当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、揺動アーム20aに、水平方向及び水平方向(前後方向に平行な方向)よりも上方を向く方向D2(図7中破線で示す方向)のいずれかの力が作用する形状に形成されていてもよい。これにより、揺動アーム20aを下向きに回動させるモーメントが揺動アーム20aに作用しにくくなり、揺動アーム20aからロール紙P1aに付与される給送力が大きくなり過ぎるのを防ぐことができる。
また、さらに別の変形例として、図8に示すように、円柱形状を有する凸部21が第2案内部材8に形成され、長孔部分332が揺動アーム20aに形成されていてもよい。凸部21は、第2案内部材8の回転軸31から最も離れた端部において、揺動アーム20aに向かって左右方向に平行に突出して形成される。長孔部分332は、揺動アーム20aの延在方向に沿って凸部21を案内する第1部分332aと当該延在方向と交差する方向に凸部21を案内する第2部分332bとを有する。第1部分332aは、揺動アーム20aの延在方向に沿って直線状に延在している。第2部分332bは、第1部分332aの揺動軸20bから最も離れた端部から交差方向(図8中右斜め上方向)に延在して形成されている。なお、第2部分332bの延在長は、第1部分332aの延在長よりも短く、凸部21の半径と同程度である。
第2部分332bは、図8に示すように、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触し、当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、凸部21と当接する当接面332b1を有する。当接面332b1は、ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触することで当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、仮想直線Lと凸部21の外周面とが交差する交差点Hと当接する。当接面332b1は、凸部21と交差点Hで当接した状態において、凸部21の外周面に対する接線方向を面内方向に有するように形成されている。換言すると、凸部21と当接面332b1は、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触し、当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、揺動アーム20aに、凸部21と当接面332b1との当接箇所(交差点H)から揺動軸20bの中心に向かう方向D3(本発明の第1方向)の力が作用する形状に形成されている。
このように凸部21と長孔部分332とが形成されていても、上述の変形例と同様の効果を得ることができる。なお、この変形例においても、凸部21と当接面332b1は、給送ローラ2によるロール紙P1aの給送時に当該ロール紙P1aの先端が第2案内部材8に接触し、当該第2案内部材8が案内位置から退避位置に向かって回動する際に、揺動アーム20aに、凸部21と当接面332b1との当接箇所(交差点H)から揺動軸20bの中心よりも下方を向く方向の力が作用する形状、又は、水平方向及び水平方向よりも上方を向く方向のいずれかの力が作用する形状に形成されていてもよい。これにおいても、上述の変形例と同様の効果を得ることができる。なお、給紙トレイ11の筐体100aに対する挿抜時では、揺動アーム20aの移動(すなわち、長孔部分332の移動)に連動して、第2案内部材8(凸部21)もスムーズに移動する。
また、上述の各変形例においては、凸部21が円柱形状を有していたが、楕円や角が丸まった角柱形状を有していてもよく、ロール紙P1aの接触により第2案内部材8が案内位置から退避位置に回動する際に、凸部21と長孔部分232,332とが当接する箇所が、揺動アーム20aに上記の方向の力が作用する形状に形成されておればよい。
(他の変形例)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許発明の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
上記実施形態では、第1案内部材7は筐体100aに支持されている。しかしながら、第1案内部材7は、給送トレイ11に支持されていてもよい。
上記実施形態では、第2案内部材8は、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、給送トレイ11の挿抜と連動して退避位置に移動可能である。しかしながら、第2案内部材8は、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、退避位置に移動可能でなくてもよい。この場合において、第2案内部材8が案内位置にあったとしても、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、第2案内部材8と給送トレイ11の突出部分とが干渉しない構成であることが好ましい。例えば、前後方向から見たときに、案内位置にある第2案内部材8が、給送トレイ11の突出部分と左右方向において重ならない位置に配置されていることが好ましい。また、第2案内部材8は、給送トレイ11の筐体100aに対する挿抜時に、給送トレイ11の挿抜と連動せずに、退避位置に移動可能であってもよい。
上記実施形態では、第2案内部材8は、揺動アーム20aの移動に連動して移動可能な構成である。しかしながら、第2案内部材8は、揺動アームとは独立して移動可能な構成であってもよい。この場合、例えば、第2案内部材8は、給送トレイ11の構成部品と連動して移動するものであってもよく、センサ等によって給送トレイ11の挿抜が検知されるとモータによる駆動によって自動で退避位置に移動するものであってもよい。また、第2案内部材8は、上記実施形態のように凸部21が長孔部分32に沿って移動する構成とは異なる構成によって、揺動アーム20aの移動に連動して移動可能であってもよい。
また、上記実施形態において、第2案内部材8には、長孔部分32の代わりに、凸部21が挿入された長溝部分が形成されていてもよい。また、上述の各変形例における長孔部分232,332も、凸部21を挿入しつつ案内可能な長溝部分として形成されていてもよい。
また第2案内部材8は、手動で案内位置と退避位置との間で移動可能であってもよい。この場合、給送トレイ11の挿抜時やカット紙P2の収容時には、手動で第2案内部材8を退避位置に移動させる。さらに、第2案内部材8は、ばね等の弾性部材によって、案内位置に向かう方向に付勢される構成であってもよい。この場合、第2収容部11bにカット紙P2を収容する際には、第2案内部材8に対して付勢される方向とは逆向きの方向に力をかけて退避位置まで移動させた後、カット紙P2を収容する。このとき、第2案内部材8は、退避位置にあるとき、第2収容部11bに収容されたカット紙P2の上面に当接する。なお、この場合において、案内位置に向かう方向に付勢されている第2案内部材8がカット紙P2を強く抑え過ぎないように、弾性部材の付勢の強さが調整されることが好ましい。
上記実施形態では、第2案内部材8は、揺動アーム20aよりも左右方向の両外側に2つ配置されており、それぞれが左右方向に沿って長尺に延在している。しかしながら、2つの第2案内部材8は、上下方向から見たときに、その一部が揺動アーム20aと重なっていてもよい。また、1つの第2案内部材8が配置されていてもよい。この場合、第2案内部材8は、左右方向に沿って長尺に延在しており、ロール紙P1a及びカット紙P2の幅より若干長く形成されていることが好ましい。
上記実施形態において、第2案内部材8は、案内位置にあるとき、その全部が収容領域Aに配置されていてもよく、収容領域Aに配置されていなくてもよい。
また、上記実施形態において、第2案内部材8は、屈曲していなくてもよい。例えば、第2案内部材8は、真っ直ぐ延びていてもよく、案内位置から退避位置に向かう方向湾曲していてもよい。
上記実施形態では、第2収容部11bは、第1収容部11aの後方に位置している。しかしながら、第2収容部11bは、第1収容部11aの前方に位置していてもよい。この場合、例えば、第1収容部11aに収容されたロール体Rから巻き解かれたロール紙P1aは、前後方向の後ろから前に送られた後、給送ローラによって給送されてもよい。なお、この場合、ロール紙P1a及びカット紙P2は、給送ローラによって後ろから前に送られた後、搬送経路に沿った搬送方向の下流側に配置されたローラによって前から後に送られ、さらに搬送方向の下流側に配置されたローラによって後ろから前に送られてヘッドに案内される構成となっていてもよい。すなわち、ロール紙P1a及びカット紙P2の搬送経路がS字型となる構成であってもよい。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、給送トレイは筐体に対して前後方向に挿抜可能である。しかしながら、給送トレイは筐体に対して左右方向に挿抜可能な構成でもよい。
本発明に係る画像形成装置は、プリンタ100の他に、複合機やコピー機などにも適用することもできる。また、プリンタは、インクジェット式に限らずレーザー式でもよい。さらに、本発明に係るシート状媒体は、用紙の他に、布やラベル等でもよい。