JP7750165B2 - 複合粒子、正極および全固体電池 - Google Patents

複合粒子、正極および全固体電池

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Description

本開示は、複合粒子、正極および全固体電池に関する。
特開2017-220339号公報(特許文献1)は、活物質粒子の表面に酸化物系固体電解質が被覆されてなる酸化物被覆活物質粒子と、当該酸化物被覆活物質粒子の表面にさらに硫化物系固体電解質が被覆されてなる複合活物質粒子とを開示する。
特開2017-220339号公報
硫化物系全固体電池(以下「全固体電池」と略記され得る。)が開発されている。全固体電池は、硫化物固体電解質を含む。硫化物固体電解質が正極活物質粒子と直接接触すると、硫化物固体電解質が劣化し得る。硫化物固体電解質(イオン伝導パス)の劣化により、電池抵抗が増大し得る。
正極活物質粒子の表面を、酸化物固体電解質と、硫化物固体電解質とで順次被覆することが提案されている。酸化物固体電解質が、硫化物固体電解質と正極活物質粒子との間に介在することにより、硫化物固体電解質と正極活物質粒子との接触機会が低減することが期待される。ただし、高電位環境における抵抗増加率に改善の余地がある。
本開示の目的は、抵抗増加率の低減にある。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本明細書の作用メカニズムは推定を含む。作用メカニズムは本開示の技術的範囲を限定しない。
1.複合粒子は、正極活物質粒子と被膜とを含む。被膜は、正極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆している。被膜は、第1層と第2層とを含む。第1層の少なくとも一部は、正極活物質粒子と第2層との間に介在している。第1層は、ガラスネットワーク形成元素を含む。第2層は、硫化物固体電解質を含む。
従来、酸化物固体電解質(第1層)として、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)が使用されている。LiNbO3を含む第1層は、硬い傾向がある。他方、硫化物固体電解質を含む第2層は、軟らかい傾向がある。第1層と第2層との間における、硬さのミスマッチにより、第1層と第2層との間の密着性が低下する可能性がある。本開示の新知見によると、高電位環境においては、密着性の低い部分で拡散抵抗が増加しやすい傾向がある。
上記「1.」に記載の複合粒子においては、第1層がガラスネットワーク形成元素を含む。ガラスネットワーク形成元素を含む第1層は、軟らかい傾向がある。よって、第1層と第2層との間の硬さのミスマッチが軽減されることが期待される。第1層と第2層との密着性が改善することにより、高電位環境において拡散抵抗が増加し難いことが期待される。すなわち抵抗増加率の低減が期待される。
2.上記「1.」に記載の複合粒子において、ガラスネットワーク形成元素は、例えば、リン(P)、ホウ素(B)、珪素(Si)、窒素(N)、硫黄(S)、ゲルマニウム(Ge)、および水素(H)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
3.上記「1.」または「2.」に記載の複合粒子において、第1層は、例えば、リン酸骨格およびホウ酸骨格からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
リン酸骨格、ホウ酸骨格を含む第1層は、適度な硬さを有することが期待される。
4.上記「1.」~「3.」のいずれか1項に記載の複合粒子において、第2層による被覆率は、例えば20%以上であってもよい。
被覆率が20%以上であることにより、例えば、拡散抵抗の低減が期待される。
5.上記「1.」~「4.」のいずれか1項に記載の複合粒子において、硫化物固体電解質は、例えば、60%以上の第1伝導相と、残部とからなっていてもよい。残部は、第2伝導相と第3伝導相とを含む。第1伝導相は、PS4の結晶相を含む。第2伝導相は、PS4のアモルファス相を含む。第3伝導相は、P26の結晶相を含む。
第1伝導相は、いわば、高イオン伝導相である。第2伝導相および第3伝導相は、いわば、低イオン伝導相である。第1伝導相は、第2伝導相および第3伝導相に比して、高いイオン伝導率を有し得る。第1伝導相の構成比率が60%以上であることにより、拡散抵抗の低減が期待される。
6.上記「1.」~「5.」のいずれか1項に記載の複合粒子において、第2層は、例えば、0.1~10μmの厚さを有していてもよい。
7.上記「1.」~「6.」のいずれか1項に記載の複合粒子において、第1層および第2層の少なくとも一方は、導電性炭素をさらに含んでいてもよい。導電性炭素の質量分率は、複合粒子に対して、例えば1~10%であってもよい。
第1層および第2層の少なくとも一方が導電性炭素をさらに含むことにより、電子伝導性の向上が期待される。
8.正極は、上記「1.」~「7.」のいずれか1項に記載の複合粒子を含む。
9.全固体電池は、上記「8.」に記載の正極を含む。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」と略記され得る。)、および本開示の実施例(以下「本実施例」と略記され得る。)が説明される。ただし、本実施形態および本実施例は、本開示の技術的範囲を限定しない。
図1は、本実施形態における複合粒子を示す概念図である。 図2は、本実施形態における全固体電池を示す概念図である。
<用語およびその定義等>
「備える」、「含む」、「有する」、および、これらの変形(例えば「から構成される」等)の記載は、オープンエンド形式である。オープンエンド形式は必須要素に加えて、追加要素をさらに含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。「からなる」との記載はクローズド形式である。ただしクローズド形式であっても、通常において付随する不純物であったり、本開示技術に無関係であったりする付加的な要素は排除されない。「実質的に…からなる」との記載はセミクローズド形式である。セミクローズド形式においては、本開示技術の基本的かつ新規な特性に実質的に影響しない要素の付加が許容される。
「AおよびBの少なくとも一方」は、「AまたはB」ならびに「AおよびB」を含む。「AおよびBの少なくとも一方」は、「Aおよび/またはB」とも記され得る。
「してもよい」、「し得る」等の表現は、義務的な意味「しなければならないという意味」ではなく、許容的な意味「する可能性を有するという意味」で使用されている。
単数形で表現される要素は、特に断りの無い限り、複数形も含む。例えば「粒子」は「1つの粒子」のみならず、「粒子の集合体(粉体、粉末、粒子群)」も意味し得る。
例えば「m~n%」等の数値範囲は、特に断りのない限り、上限値および下限値を含む。すなわち「m~n%」は、「m%以上n%以下」の数値範囲を示す。また「m%以上n%以下」は「m%超n%未満」を含む。さらに数値範囲内から任意に選択された数値が、新たな上限値または下限値とされてもよい。例えば、数値範囲内の数値と、本明細書中の別の部分、表中、図中等に記載された数値とが任意に組み合わされることにより、新たな数値範囲が設定されてもよい。
全ての数値は用語「約」によって修飾されている。用語「約」は、例えば±5%、±3%、±1%等を意味し得る。全ての数値は、本開示技術の利用形態によって変化し得る近似値であり得る。全ての数値は有効数字で表示され得る。測定値は、複数回の測定における平均値であり得る。測定回数は、3回以上であってもよいし、5回以上であってもよいし、10回以上であってもよい。一般に測定回数が多い程、平均値の信頼性が向上することが期待される。測定値は有効数字の桁数に基づいて、四捨五入により端数処理され得る。測定値は、例えば測定装置の検出限界等に伴う誤差等を含み得る。
幾何学的な用語(例えば「平行」、「垂直」、「直交」等)は、厳密な意味に解されるべきではない。例えば「平行」は、厳密な意味での「平行」から多少ずれていてもよい。幾何学的な用語は、例えば、設計上、作業上、製造上等の公差、誤差等を含み得る。各図中の寸法関係は、実際の寸法関係と一致しない場合がある。本開示技術の理解を助けるために、各図中の寸法関係(長さ、幅、厚さ等)が変更されている場合がある。さらに一部の構成が省略されている場合もある。
化合物が化学量論的組成式(例えば「LiCoO2」等)によって表現されている場合、該化学量論的組成式は該化合物の代表例に過ぎない。化合物は、非化学量論的組成を有していてもよい。例えば、コバルト酸リチウムが「LiCoO2」と表現されている時、特に断りのない限り、コバルト酸リチウムは「Li/Co/O=1/1/2」の組成比に限定されず、任意の組成比でLi、CoおよびOを含み得る。さらに、微量元素によるドープ、置換等も許容され得る。
「D50」は、体積基準の粒子径分布において、粒子径が小さい側からの頻度の累積が50%に到達する粒子径を示す。D50は、レーザ回折法により測定され得る。
「ガラスネットワーク形成元素」は、ガラス形成能を有する元素を示す。「ガラス形成能」は、対象元素が酸素(O)と結合することにより、ネットワーク構造を有する酸化物ガラスを形成し得ることを示す。
《被覆率》
「被覆率」は、複合粒子の表面のうち、第2層によって被覆されている部分の比率を示す。被覆率は、下記式(α)により求まる。
Θ={A2/(A0+A2)}×100…(α)
Θは、被覆率(%)を示す。
0は、正極活物質粒子の面積比を示す。
2は、硫化物固体電解質の面積比を示す。
0およびA2は、次の手順で測定される。
(1)顕微ラマン分光装置が準備される。
(2)試料(複合粒子の粉末)が顕微ラマン分光装置にセットされる。80μm×80μmの測定エリアが設定される。測定エリアにおいてラマンマッピング測定が実行される。
(3)測定結果に対して、多変量カーブ分解(Multivariate Curve Resolution, MCR)が実施される。MCRにより成分スペクトルが定性される。硫化物固体電解質、正極活物質粒子の組成に応じて、適当なピークが選択される。例えば、例えば420cm-1付近に現れるPS4 -ピークが、硫化物固体電解質に由来する成分とみなされ得る。例えば700~600cm-1に現れるピークが、正極活物質粒子に由来するピークとみなされ得る。
(4)各成分についてイメージ解析が実行されることにより、分布イメージが作成される。分布イメージから、各成分の面積比(画素数の比)が求まる。すなわち、A0およびA2が求まる。
ラマンマッピング測定の条件は下記のとおりであり得る。ただし装置は一例である。装置は、同等品で代用されてもよい。
顕微ラマン分光装置:「DXR3xi イメージング顕微ラマン」、Thermo Fisher Scientific社製
レーザエネルギー:1.5mW
露光時間:120Hz
スキャン回数:10
スキャンエリア:80~100μm
《高イオン伝導相の構成比率》
硫化物固体電解質における第1伝導相(高イオン伝導相)の構成比率は、下記式(β)により求まる。
1={I1/(I1+I2+I3)}×100…(β)
1(%)は、第1伝導相の構成比率を示す。
1、I2、I3は、マジック角試料回転法によるリン31核磁気共鳴法(31P Magic Angle Spinning Nuclear Magnetic Resonance,31P MAS NMR)により測定される。
1は、31P MAS NMRスペクトルにおいて、78ppmの化学シフトにおけるピークの面積(積分値)と、83.7ppmの化学シフトにおけるピークの面積と、92ppmの化学シフトにおけるピークの面積との合計を示す。78ppmのピークは、PS4 2bに対応すると考えられる。92ppmのピークは、PS4 4dに対応すると考えられる。
2は、31P MAS NMRスペクトルにおいて、85ppmの化学シフトにおけるピークの面積と、88ppmの化学シフトにおけるピークの面積との合計を示す。
3は、31P MAS NMRスペクトルにおいて、106ppmの化学シフトにおけるピークの面積を示す。
同じ31P MAS NMRスペクトルに基づいて、硫化物固体電解質における第2伝導相(低イオン伝導相)の構成比率(R2)が、下記式(γ)により求まる。
2={I2/(I1+I2+I3)}×100…(γ)
さらに、硫化物固体電解質における第3伝導相(低イオン伝導相)の構成比率(R3)が、下記式(δ)により求まる。
3={I2/(I1+I2+I3)}×100…(δ)
31P MAS NMRスペクトル測定の条件は下記のとおりであり得る。ただし装置は一例である。装置は同等品で代用されてもよい。
NMR装置:「AVANCE III 600」、Bruker社製
観測周波数:242.94MHz
観測幅:250kHz
測定法:シングルパルス法
フリップ角:90°パルス
繰り返し待ち時間:T1の5倍以上
プローブ:4.0mm
MAS回転速度:15kHz
化学シフトの標準物質:85%リン酸水溶液(0ppm)
《厚さ測定》
第1層、および第2層の厚さは、次の手順で測定され得る。複合粒子が樹脂材料に包埋されることにより、試料が準備される。イオンミリング装置により、試料に断面出し加工が施される。例えば、日立ハイテクノロジーズ社製のイオンミリング装置「製品名 Arblade(登録商標)5000」(またはこれと同等品)が使用されてもよい。試料の断面がSEM(Scanning Electron Microscope)により観察される。例えば、日立ハイテクノロジーズ社製のSEM装置「製品名 SU8030」(またはこれと同等品)が使用されてもよい。10個の複合粒子について、それぞれ、20個の視野で各層の厚さが測定される。合計で200箇所の厚さの算術平均が、各層の厚さとみなされる。
<複合粒子>
図1は、本実施形態における複合粒子を示す概念図である。複合粒子100は、例えば「被覆正極活物質」等と称され得る。複合粒子100は、正極活物質粒子110と被膜120とを含む。複合粒子100は、例えば凝集体を形成していてもよい。すなわち1個の複合粒子100が、2個以上の正極活物質粒子110を含んでいてもよい。複合粒子100は、例えば、1~50μmのD50を有していてもよいし、1~20μmのD50を有していてもよいし、5~15μmのD50を有していてもよい。
《被膜》
被膜120は、複合粒子100のシェルである。被膜120は、正極活物質粒子110の表面の少なくとも一部を被覆している。被膜120は、第1層121と第2層122とを含む。
(第1層)
第1層121は、いわば下層である。第1層121の少なくとも一部は、正極活物質粒子110と第2層122との間に介在している。第1層121は、正極活物質粒子110の表面を直接被覆していてもよい。第1層121の一部は、第2層122によって被覆されていなくてもよい。第1層121の一部が被膜120の表面に露出していてもよい。
第1層121は、任意の方法により形成され得る。第1層121は、例えばスプレードライ法により形成されてもよい。すなわち、第1層121の原料を含むコーティング液が形成される。正極活物質粒子がコーティング液に分散されることにより、懸濁液が形成される。懸濁液がスプレードライヤーで処理されることにより、正極活物質粒子110の表面においてコーティング液が乾燥し、第1層121が形成され得る。
第1層121は、例えば、5~100nmの厚さを有していてもよいし、5~50nmの厚さを有していてもよいし、10~30nmの厚さを有していてもよいし、20~30nmの厚さを有していてもよい。
第1層121は、ガラスネットワーク形成元素を含む。第1層121がガラスネットワーク形成元素を含むことにより、高電位環境における抵抗増加率が低減され得る。「高電位」は、例えば、4.2~5.0V vs.Li/Li+の範囲を示す。「V vs.Li/Li+」は、Liが酸化還元反応を起こす電位を基準(ゼロ)とする電位を示す。ガラスネットワーク形成元素は、例えば、P、B、Si、N、S、Ge、およびHからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。第1層121は、例えばPおよびBからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
第1層121は、ネットワーク構造を有する酸化物ガラスを含んでいてもよい。酸化物ガラスは、リン酸骨格およびホウ酸骨格等を含んでいてもよい。すなわち、第1層121は、例えば、リン酸骨格およびホウ酸骨格からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。例えば、複合粒子100のTOF-SIMS(Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)において、PO2 -、PO3 -等のフラグメントが検出される時、第1層121がリン酸骨格を含むとみなされる。例えば、複合粒子100のTOF-SIMSにおいて、BO2 -、BO3 -等のフラグメントが検出される時、第1層121がホウ酸骨格を含むとみなされる。
第1層121は、例えば、リチウム(Li)等をさらに含んでいてもよい。第1層121の化学組成は、例えば、下記式(ε)により表されてもよい。
LixyPOz…(ε)
上記式(ε)中、x、y、zは、任意の数である。x、y、zは、例えば、複合粒子100(第1層121)の断面がSTEM-EDX(Scanning Transmission Electron Microscope - Energy Dispersive X-ray Spectroscopy)等により分析されることにより特定され得る。断面試料は、上記《厚さ測定》に記載の手順に従って作製され得る。
上記式(ε)中のx、yは、例えば、下記式(ζ)の関係を満たしていてもよい。
x/(y+1)≦2.5…(ζ)
x、yが上記式(ζ)の関係を満たすことにより、抵抗増加率の低減が期待される。「x/(y+1)」が小さい程(すなわちLiの組成比が小さい程)、第1層121が軟質になる傾向があるためと考えられる。「x/(y+1)」は、例えば、1以下であってもよいし、0.5以下であってもよい。x、yはゼロであってもよい。
(第2層)
第2層122は、いわば上層である。第2層122は、複合粒子100の表面に露出している。第2層122の一部が、正極活物質粒子110に接触していてもよい。第2層122は、硫化物固体電解質を含む。硫化物固体電解質は、例えば、粒状であってもよい。すなわち第2層122は、粒子層(粒子の集合体)であってもよい。第2層122の断面画像(例えばSEM画像)において、硫化物固体電解質は、例えば、0.1~0.5μmの最大フェレ径を有していてもよい。粉末状態において(複合処理化の前の状態において)、硫化物固体電解質は、例えば、0.01~5μmのD50を有していてもよいし、0.01~1μmのD50を有していてもよいし、0.1~0.5μmのD50を有していてもよいし、0.1~0.3μmのD50を有していてもよい。
第2層122は、任意の方法により形成され得る。例えば、乾式の粒子複合化処理により、第2層122が形成されてもよい。例えば、循環型メカノフュージョン装置により、硫化物固体電解質の粉末と、正極活物質粒子110(第1層121の形成後)とが混合されることにより、第2層122が形成され得る。混合時、クッション材として、例えば導電性炭素等が使用されてもよい。
第2層122は、例えば、0.1~10μmの厚さを有していてもよいし、0.5~5μmの厚さを有していてもよいし、1~3μmの厚さを有していてもよい。
第2層122は、例えば、20%以上の被覆率を有していてもよいし、40%以上の被覆率を有していてもよいし、60%以上の被覆率を有していてもよいし、80%以上の被覆率を有していてもよいし、100%の被覆率を有していてもよい。被覆率が高い程、例えば、抵抗増加率の低減が期待される。
硫化物固体電解質は、Sを含む。硫化物固体電解質は、Li、Pをさらに含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、ガラスセラミックス型であってもよいし、アルジロダイト型であってもよい。硫化物固体電解質の主相は、高いイオン伝導性を有していてもよい。例えば、硫化物固体電解質は、60%以上の第1伝導相と、残部とからなっていてもよい。残部は、第2伝導相および第3伝導相を含む。残部は、例えば、不可避不純物をさらに含んでいてもよい。下記表1に構成比率の一例が示される。
上記表1の構成比率は、31P MAS NMRスペクトルと、上記式(β)~(δ)により求まる。第1測定例は、ガラスセラミックスの測定結果の一例である。第2測定例は、セラミックスの測定結果の一例である。ガラスセラミックスは、PS4の結晶相に加えて、PS4のアモルファス相と、P26の結晶相とを含み得る。セラミックスは、実質的にPS4の結晶相からなる。
第1伝導相は、PS4の結晶相を含む。第1伝導相は、PS4の結晶相からなっていてもよい。第1伝導相は、高いイオン伝導率を有し得る。第1伝導相の構成比率が高い程、拡散抵抗の低減が期待される。また、硫化物固体電解質がセラミックスに近づくことにより、第2層122が硬くなり、第1層121と第2層122との硬さのミスマッチが軽減されることも期待される。第1伝導相の構成比率は、例えば、61.6%以上であってもよいし、70%以上であってもよいし、80%以上であってもよいし、90%以上であってもよいし、100%であってもよい。
第2伝導相は、PS4のアモルファス相を含む。第2伝導相は、PS4のアモルファス相からなっていてもよい。第2伝導相は、低いイオン伝導率を有し得る。第2伝導相の構成比率は、例えば、31.7%以下であってもよいし、20%以下であってもよいし、10%以下であってもよいし、0%であってもよい。
第3伝導相は、P26の結晶相を含む。第3伝導相は、P26の結晶相からなっていてもよい。第3伝導相は、低いイオン伝導率を有し得る。第3伝導相の構成比率は、例えば、6.2%以下であってもよいし、6%以下であってもよいし、3%以下であってもよいし、1%以下であってもよいし、0%であってもよい。
硫化物固体電解質は、例えば、第1伝導相と、不可避不純物とからなっていてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、第1伝導相と、残部の第2伝導相および不可避不純物とからなっていてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、第1伝導相と、残部の第3伝導相および不可避不純物とからなっていてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、第1伝導相と、残部の第2伝導相、第3伝導相および不可避不純物とからなっていてもよい。
(導電性炭素)
第1層121および第2層122の少なくとも一方は、導電性炭素をさらに含んでいてもよい。導電性炭素の質量分率は、例えば、複合粒子100に対して、1~10%であってもよいし、1~5%であってもよいし、1~3%であってもよい。導電性炭素は、例えば、黒鉛、カーボンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ(CNT)およびグラフェンフレークからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。例えば、コーティング液(第1層121の原料)に、導電性炭素が添加されることにより、第1層121に導電性炭素が添加されてもよい。例えば、メカノフュージョン処理の際に、硫化物固体電解質と共に導電性炭素が混合されることにより、第2層122に導電性炭素が添加されてもよい。
《正極活物質粒子》
正極活物質粒子110は、複合粒子100のコアである。正極活物質粒子110は、二次粒子(一次粒子の集合体)であってもよい。正極活物質粒子110(二次粒子)は、例えば、1~50μmのD50を有していてもよいし、1~20μmのD50を有していてもよいし、5~15μmのD50を有していてもよい。一次粒子は、例えば、0.1~3μmの最大フェレ径を有していてもよい。
正極活物質粒子110は、任意の成分を含み得る。正極活物質粒子110は、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24、Li(NiCoMn)O2、Li(NiCoAl)O2、およびLiFePO4からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。例えば「Li(NiCoMn)O2」における「(NiCoMn)」は、括弧内の組成比の合計が1であることを示す。合計が1である限り、個々の成分量は任意である。Li(NiCoMn)O2は、例えばLiNi1/3Co1/3Mn1/32、LiNi0.5Co0.2Mn0.32、LiNi0.8Co0.1Mn0.12等を含んでいてもよい。Li(NiCoAl)O2は、例えばLiNi0.8Co0.15Al0.052等を含んでいてもよい。
<全固体電池>
図2は、本実施形態における全固体電池を示す概念図である。全固体電池200は、発電要素250を含む。全固体電池200は、例えば、外装体(不図示)を含んでいてもよい。外装体は、例えば、金属箔ラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。外装体が、発電要素250を収納していてもよい。発電要素250は、正極210と固体電解質層230と負極220とを含む。すなわち全固体電池200は、正極210と固体電解質層230と負極220とを含む。
《正極》
正極210は層状である。正極210は、例えば、正極活物質層と、正極集電体とを含んでいてもよい。例えば、正極集電体の表面に正極合材が塗着されることにより、正極活物質層が形成されていてもよい。正極集電体は、例えば、Al箔等を含んでいてもよい。正極集電体は、例えば、5~50μmの厚さを有していてもよい。
正極活物質層は、例えば、10~200μmの厚さを有していてもよい。正極活物質層は、固体電解質層230に密着している。正極活物質層は、複合粒子を含む。複合粒子の詳細は、前述のとおりである。正極活物質層は、複合粒子からなっていてもよい。正極活物質層は、複合粒子に加えて、硫化物固体電解質、導電材、およびバインダ等をさらに含んでいてもよい。
硫化物固体電解質は、正極活物質層内にイオン伝導パスを形成し得る。正極活物質層に追加される硫化物固体電解質は、複合粒子に含まれる硫化物固体電解質と同種であってもよいし、異種であってもよい。硫化物固体電解質の配合量は、100体積部の複合粒子(正極活物質)に対して、例えば、1~200体積部であってもよいし、50~150体積部であってもよいし、50~100体積部であってもよい。硫化物固体電解質は、例えば、Li、P、およびSを含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、O、Si等をさらに含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えばハロゲン等をさらに含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えばヨウ素(I)、臭素(Br)等をさらに含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えばガラスセラミックス型であってもよいし、アルジロダイト型であってもよい。硫化物固体電解質は、例えば、LiI-LiBr-Li3PS4、Li2S-SiS2、LiI-Li2S-SiS2、LiI-Li2S-P25、LiI-Li2O-Li2S-P25、LiI-Li2S-P25、LiI-Li3PO4-P25、Li2S-P25、およびLi3PS4からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
例えば、「LiI-LiBr-Li3PS4」は、LiIとLiBrとLi3PS4とが任意のモル比で混合されることにより生成された硫化物固体電解質を示す。例えば、メカノケミカル法により硫化物固体電解質が生成されてもよい。「Li2S-P25」はLi3PS4を含む。Li3PS4は、例えばLi2SとP25とが「Li2S/P25=75/25(モル比)」で混合されることにより生成され得る。
正極活物質層は、例えば導電材をさらに含んでいてもよい。導電材は、正極活物質層内に電子伝導パスを形成し得る。正極活物質層に追加される導電材は、複合粒子に含まれ得る導電性炭素と同種であってもよいし、異種であってもよい。導電材の配合量は、100質量部の複合粒子(正極活物質)に対して、例えば0.1~10質量部であってもよい。導電材は、任意の成分を含み得る。導電材は、例えば、カーボンブラック、VGCF、CNTおよびグラフェンフレークからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
正極活物質層は、例えばバインダをさらに含んでいてもよい。バインダは固体材料同士を結合し得る。バインダの配合量は、100質量部の複合粒子(正極活物質)に対して、例えば0.1~10質量部であってもよい。バインダは任意の成分を含み得る。バインダは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF-HFP)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
《負極》
負極220は層状である。負極220は、例えば、負極活物質層と、負極集電体とを含んでいてもよい。例えば、負極集電体の表面に負極合材が塗着されることにより、負極活物質層が形成されていてもよい。負極集電体は、例えば、銅(Cu)箔、ニッケル(Ni)箔等を含んでいてもよい。負極集電体は、例えば、5~50μmの厚さを有していてもよい。
負極活物質層は、例えば、10~200μmの厚さを有していてもよい。負極活物質層は、固体電解質層230に密着している。負極活物質層は負極合材を含む。負極合材は、負極活物質粒子と硫化物固体電解質とを含む。負極合材は、導電材およびバインダをさらに含んでいてもよい。負極合材と正極合材との間で、硫化物固体電解質は同種であってもよいし、異種であってもよい。負極活物質粒子は、任意の成分を含み得る。負極活物質粒子は、例えば、黒鉛、Si、SiOx(0<x<2)、およびLi4Ti512からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
《固体電解質層》
固体電解質層230は、セパレータ層とも称され得る。固体電解質層230は、正極210と負極220との間に介在している。固体電解質層230は、正極210を負極220から分離している。固体電解質層230は、硫化物固体電解質を含む。固体電解質層230はバインダをさらに含んでいてもよい。固体電解質層230と正極210との間で、硫化物固体電解質は同種であってもよいし、異種であってもよい。固体電解質層230と負極220との間で、硫化物固体電解質は同種であってもよいし、異種であってもよい。
<試料の製造>
以下のように、No.1~3に係る複合粒子、正極および全固体電池が製造された。以下、例えば「No.1に係る複合粒子」等が「No.1」と略記され得る。また便宜上、単層構造の被膜を含む複合粒子が「第1複合粒子」と記され、2層構造の被膜を含む複合粒子が「第2複合粒子」と記される。
<No.1>
《正極の作製》
870.4質量部の過酸化水素水(質量濃度 30%)が容器に投入された。次に、987.4質量部のイオン交換水と、44.2質量部のニオブ酸(Nb25・3H2O)とが容器に投入された。次に、87.9質量部のアンモニア水(質量濃度 28%)が容器に投入された。容器の内容物が十分攪拌されることにより、溶液が形成された。溶液は、Nbのペルオキソ錯体を含むと考えられる。さらに、0.1質量部の水酸化リチウム・1水和物(LiOH・H2O)が溶液に溶解されることにより、コーティング液が準備された。
正極活物質粒子として、LiNi1/3Co1/3Mn1/32が準備された。50質量部の正極活物質粒子の粉末が、53.7質量部のコーティング液に分散されることにより、懸濁液が準備された。BUCHI社製のスプレードライヤー「製品名 Mini Spray Dryer B-290」が準備された。懸濁液がスプレードライヤーに供給されることにより、第1複合粒子(中間製品)の粉末が製造された。スプレードライヤーの給気温度は200℃であり、給気風量は0.45m3/minであった。第1複合粒子が空気中で熱処理された。熱処理温度は200℃であった。熱処理時間は5時間であった。第1複合粒子は、正極活物質粒子と、被膜(第1層)とを含むと考えられる。第1層は、LiNbO3を含むと考えられる。
90体積部の第1複合粒子と、10体積部の硫化物固体電解質(Li3PS4、D50=0.1μm)とが、乾式粒子複合化装置(製品名「NOB-MINI」、ホソカワミクロン社製)により、混合されることにより、第2複合粒子(最終製品)が形成された。混合条件は下記のとおりである。
混合中の混合物の温度:50℃
ブレードと壁との間のギャップ:1mm
回転数:3000rpm
処理時間:1分
第2複合粒子は、正極活物質粒子と、被膜(第1層、第2層)とを含むと考えられる。第2層は、硫化物固体電解質を含むと考えられる。
下記材料が準備された。
硫化物固体電解質:LiI-Li2S-P25(ガラスセラミックス型、D50=0.8μm)
導電材:VGCF
バインダ:BR
分散媒:ヘプタン
正極集電体:Al箔
第2複合粒子と、硫化物固体電解質と、導電材と、バインダと、分散媒とが混合されることにより、スラリーが準備された。第2複合粒子と硫化物固体電解質との混合比は「第2複合粒子/硫化物固体電解質=7/3(体積比)」であった。導電材の配合量は、100質量部の第2複合粒子に対して3質量部であった。バインダの配合量は、100質量部の第2複合粒子に対して0.7質量部であった。超音波ホモジナイザー(製品名「UH-50」、SMT社製)により、スラリーが十分攪拌された。スラリーが正極集電体の表面に塗工されることにより、塗膜が形成された。ホットプレートにより、塗膜が100℃で30分間乾燥された。これにより正極原反が製造された。正極原反から、円盤状の正極が切り出された。正極の面積は1cm2であった。
《負極の作製》
下記材料が準備された。
負極活物質粒子:Li4Ti512(D50=1μm)
硫化物固体電解質:LiI-Li2S-P25(ガラスセラミックス型、D50=0.8μm)
導電材:VGCF
バインダ:BR
分散媒:ヘプタン
負極集電体:Cu箔
攪拌装置〔フィルミックス(登録商標)「形式 30-L型」、プライミクス社製〕により、硫化物固体電解質と、導電材と、バインダと、分散媒とが混合されることにより、スラリーが準備された。攪拌速度(回転数)は2000rpmであり、攪拌時間は30分であった。30分攪拌後、負極活物質粒子がスラリーに追加され、スラリーがさらに攪拌された。攪拌速度は15000rpmであり、攪拌時間は60分であった。
負極活物質粒子と硫化物固体電解質との混合比は「負極活物質粒子/硫化物固体電解質=6/4(体積比)」であった。導電材の配合量は、100質量部の負極活物質粒子に対して1質量部であった。バインダの配合量は、100質量部の負極活物質粒子に対して2質量部であった。
スラリーが負極集電体の表面に塗工されることにより、塗膜が形成された。ホットプレートにより、塗膜が100℃で30分間乾燥された。これにより負極原反が製造された。負極原反から、円盤状の負極が切り出された。負極の面積は1cm2であった。
《固体電解質層の作製》
下記材料が準備された。
硫化物固体電解質:LiI-Li2S-P25(ガラスセラミックス型、D50=2.5μm)
セラミックス製の筒状治具が準備された。中空断面(軸方向と垂直な断面)の面積は、1cm2であった。筒状治具内に硫化物固体電解質の粉末が充填された。粉末が平滑に均された。筒状治具内で硫化物固体電解質にプレス加工が施されることにより、固体電解質層が形成された。プレス加工の圧力は、1tоn/cm2であった。
《組立》
筒状治具内において、正極と固体電解質層と負極とが積層されることにより、積層体が形成された。固体電解質層は正極と負極との間に配置された。積層体にプレス加工が施されることにより、発電要素が形成された。プレス加工の圧力は、6tоn/cm2であった。発電要素を挟むように、2本のステンレス棒が筒状治具内に挿入された。発電要素に1tоnの荷重が加わるように、ステンレス棒が拘束された。ステンレス棒は端子機能を有し得る。以上より全固体電池が製造された。
<No.2>
166質量部のイオン交換水に、10.8質量部のメタリン酸(富士フイルム和光純薬社製)が溶解されることにより、コーティング液が準備された。該コーティング液が使用されることを除いては、No.1と同様に第1複合粒子が形成された。No.1の第1層は、リン酸骨格(POz)を含むと考えられる。Pはガラスネットワーク形成元素である。第1複合粒子の形成後、No.1と同様に、第2複合粒子、正極および全固体電池が順次製造された。
<No.3>
No.2で準備された第1複合粒子と、硫化物固体電解質と、導電材と、バインダと、分散媒とが混合されることにより、スラリーが準備された。第1複合粒子と硫化物固体電解質との混合比は「第1複合粒子/硫化物固体電解質=7/3(体積比)」であった。導電材の配合量は、100質量部の第1複合粒子に対して3質量部であった。バインダの配合量は、100質量部の第1複合粒子に対して0.7質量部であった。超音波ホモジナイザー(製品名「UH-50」、SMT社製)により、スラリーが十分攪拌された。スラリーが正極集電体の表面に塗工されることにより、塗膜が形成された。ホットプレートにより、塗膜が100℃で30分間乾燥された。これにより正極原反が製造された。正極原反から、円盤状の正極が切り出された。正極の面積は1cm2であった。これ以降、No.1と同様に全固体電池が製造された。
<評価>
全固体電池の初期容量が確認された。充放電条件は下記のとおりである。
充電:定電流-定電圧方式、レート=1/3C
放電:定電流方式、レート=1/3C
「C」は電流のレート(時間率)を表す記号である。1Cのレートは、電池の定格容量を1時間で放電しきる。
初期容量の確認後、全固体電池のSOC(State Of Charge)が40%に調整された。2Cのレートにより、全固体電池が5秒間放電された。5秒経過時の電圧降下量から初期抵抗が求められた。
初期抵抗の測定後、全固体電池のSOCが100%に調整された。100%のSOCにおいて、正極電位は、4.5V vs.Li/Li+であった。SOCの調整後、60℃の恒温槽内で、全固体電池が14日間保存された。14日経過後、初期抵抗と同じ条件により耐久後抵抗が測定された。耐久後抵抗が初期抵抗で除されることにより抵抗増加率が求められた。抵抗増加率は百分率で表される。抵抗増加率は下記表2に示される。
<結果>
No.2は、No.1に比して抵抗増加率が低かった。No.2の第1層は、ガラスネットワーク形成元素(P)を含む。No.1の第1層は、ガラスネットワーク形成元素を含まない。No.2は、第1層と第2層との密着性において、No.1よりも優位であると考えられる。
No.2は、No.3に比して抵抗増加率が低かった。No2の被膜は、第2層を含む。No.3の被膜は第2層を含まない。No.2は、正極内の硫化物固体電解質と、複合粒子とのイオン的接続において、No.3よりも優位であると考えられる。
本実施形態および本実施例は、全ての点で例示である。本実施形態および本実施例は、制限的ではない。本開示の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内における全ての変更を包含する。例えば、本実施形態および本実施例から、任意の構成が抽出され、それらが任意に組み合わされることも当初から予定されている。
100 複合粒子、110 正極活物質粒子、120 被膜、121 第1層、122 第2層、200 全固体電池、210 正極、220 負極、230 固体電解質層、250 発電要素。

Claims (8)

  1. 正極活物質粒子と、
    被膜と、
    を含み、
    前記被膜は、前記正極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆しており、
    前記被膜は、第1層と第2層とを含み、
    前記第1層の少なくとも一部は、前記正極活物質粒子と前記第2層との間に介在しており、
    前記第1層は、実質的に酸化物ガラスからなり、
    前記酸化物ガラスは、任意成分であるリチウムと、必須成分であるリンと、残部の酸素とからなり、
    前記酸化物ガラスは、リンと酸素との結合により形成されるネットワーク構造を主骨格として含み、
    前記第1層において、リンに対するリチウムの組成比は、0以上0.5以下であり、
    前記第2層は、硫化物固体電解質を含む、
    複合粒子。
  2. 前記第1層は、リン酸骨格を含む、
    請求項1に記載の複合粒子。
  3. 前記第2層による被覆率は、20%以上である、
    請求項1または請求項2に記載の複合粒子。
  4. 前記硫化物固体電解質は、60%以上の第1伝導相と、残部とからなり、
    前記残部は、第2伝導相と第3伝導相とを含み、
    前記第1伝導相は、PS4の結晶相を含み、
    前記第2伝導相は、PS4のアモルファス相を含み、
    前記第3伝導相は、P26の結晶相を含む、
    請求項1または請求項2に記載の複合粒子。
  5. 前記第2層は、0.1~10μmの厚さを有する、
    請求項1または請求項2に記載の複合粒子。
  6. 前記第2層は、導電性炭素をさらに含み、
    前記導電性炭素の質量分率は、前記複合粒子に対して、1~10%である、
    請求項1または請求項2に記載の複合粒子。
  7. 請求項1に記載の複合粒子を含む、
    正極。
  8. 請求項7に記載の正極を含む、
    全固体電池。
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