JP7750546B2 - 圧縮空気圧回路構造 - Google Patents

圧縮空気圧回路構造

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Description

本発明は、圧縮空気圧回路に関し、詳しくは、圧縮空気圧回路における圧縮空気中の異物を除去する技術に関するものである。
エアコンプレッサにより生成された圧縮空気は、塵埃やオイルミスト等の異物が含有している。従来、かかる異物を圧縮空気から分離・除去するため、圧縮空気圧回路の所定中間箇所、特に末端箇所において、グラスファイバーや樹脂を編み込み若しくは中空糸膜により成形されたミストフィルターを使用することが一般的であった。
しかしながら、上記従来のミストフィルターによれば、油滴やスラッジにより目詰まりが発生し易いといった問題があった。また、上記従来のミストフィルターでは、圧縮空気の通過距離が短いためにオイルミストを完全に除去することができず、多量のオイルミストが残留したまま圧縮空気を吐出してしまう、といった問題があった。
そこで本出願人は、エアコンプレッサの後段に噴霧ユニットを備えることで、圧縮空気中のオイルミスト及び塵埃の除去を行う技術を開発し、特許7253839号公報(特許文献1)に記載の技術提案を行っている。かかる技術提案によれば、エアコンプレッサの後段に給水器から送られる水を噴霧ユニット内で噴霧させる噴霧ユニットを備え、霧状の水と、圧縮空気中のオイルミスト及び塵埃とを結合させることで圧縮空気を清浄化させる、といった優れた効果を奏することが可能であった。
しかしながら、上記特許文献1にかかる技術提案によれば、圧縮空気中の異物除去といった目的には有用であるものの、噴霧ユニットにて噴霧された水は、異物との結合後にサイクロンセパレータ等によって圧縮空気中から除去された後、ドレンとして装置外へ排出されてしまう態様となっていたため、エアコンプレッサの稼働中は、噴霧用の水として、常時新しい水を供給し続ける必要があった。
本出願人は、以上のような従来の噴霧ユニットにおける水の供給手法に着目し、噴霧ユニットから排出される水を噴霧用の水として再利用できないものかとの着想の元、圧縮空気中の異物除去を行いつつ、噴霧ユニットから回収した水を分離槽へ送って異物を分離させた後、噴霧用の水として噴霧ユニット内へ再流入させる構造を開発し、本発明にかかる「圧縮空気圧回路構造」の提案に至るものである。
特許7253839号公報
本発明は、上記問題に鑑み、異物を含んだ圧縮空気に対し洗浄水を噴霧することで、異物と水分を結合させて圧縮空気から異物を除去すると共に、異物を含有する洗浄水から異物を分離し、噴霧用の洗浄水として再利用する圧縮空気圧回路構造を提供することを課題とする。
上記問題を解決するため、本発明は、圧縮空気中の異物除去機能を備える圧縮空気圧回路構造であって、エアコンプレッサで生成された圧縮空気が通気用配管を介して送気される圧縮空気圧回路において、エアコンプレッサの後段且つエアドライヤの前段における所定中間箇所に噴霧ユニットを備えて成り、噴霧ユニットは、中空部を有する噴霧タンクと、汚染された洗浄水に含有される異物を除去して清浄化された洗浄水をポンプへ供給する分離槽と、噴霧ノズルへ清浄な洗浄水を供給するポンプと、で構成され、噴霧タンクには、前段から通気用配管を介して送気された圧縮空気を吐出する吐出口と、該吐出口から吐出された圧縮空気に向け洗浄水を霧状に噴霧する噴霧ノズルが内蔵されると共に、洗浄水が噴霧された後の圧縮空気を通気用配管を介して後段へ送出する送気口と、汚染された洗浄水を分離槽へ排出する排出口を備える手段を採る。
また、本発明は、前記分離槽が、異物除去槽と貯留槽の二室から成る手段を採る。
さらに、本発明は、前記分離槽には、洗浄水及び汚染された洗浄水が投入され、外部から槽内を目視可能なレベル液面計を持つ手段を採る。
またさらに、本発明は、前記洗浄水が、清水と中性洗剤から成る手段を採る。
さらにまた、本発明は、前記噴霧ユニットの後段に、サイクロンセパレータが配設されて成る手段を採る。
またさらに、本発明は、前記噴霧タンクの中空部に、異物除去帯が備えられて成る手段を採る。
そしてまた、本発明は、前記異物除去帯が、ステンレス製であってスチールウール形状に成形されて成る手段を採る。
本発明にかかる圧縮空気圧回路構造によれば、汚染された洗浄水に含有される異物を除去して清浄化された洗浄水を生成し、噴霧ノズルから噴霧する洗浄水として再利用することにより、汚染物質の排出量減少に資すると共に、圧縮空気の洗浄に要する洗浄水の使用量減少を実現することができる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造によれば、分離槽が異物除去槽と貯留槽の二室構造を採用することにより、汚染された洗浄水から分離させた異物を異物除去槽に貯留させたまま、清浄化した洗浄水を貯留槽へ流入させることが可能となり、ポンプにて噴霧ユニットへ流入させる洗浄水への異物混入を防ぐことができる、といった優れた効果を奏する。
さらに、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造によれば、外部から分離槽内を目視可能なレベル液面計を備えることにより、槽内に貯留する洗浄水の汚染具合や洗浄水量の視認が容易となって、分離槽の稼働状況、滞留異物の廃棄時期、洗浄水の追加投入など、分離槽における必要な作業の把握に資する、といった優れた効果を奏する。
またさらに、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造によれば、洗浄水が清水と中性洗剤から成ることにより、洗浄水が接触・含有することによる噴霧ユニットや後段機器、配管等の劣化・腐食を防ぐと共に、圧縮空気の安全性にも資する、といった優れた効果を奏する。
さらにまた、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造によれば、噴霧ユニットの後段にサイクロンセパレータが配設されることにより、噴霧ユニット内で除去しきれなかった水分及び異物の結合体を当該サイクロンセパレータにて除去することが可能となり、清浄化された圧縮空気をエアドライヤをはじめ後段機器へ送気することが可能になる、といった優れた効果を奏する。
そしてまた、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造によれば、噴霧タンクの中空部に異物除去帯が備えられることにより、霧状の洗浄水が異物除去帯に接触し、該異物除去帯の表面に付着するため、洗浄水が噴霧タンクの中空部に留まりやすくなると共に、異物除去帯を通過する圧縮空気と洗浄水との接触が容易となり、圧縮空気に対する異物除去効率の向上に資する、といった優れた効果を奏する。
本発明にかかる圧縮空気圧回路構造の実施形態を示す説明図である。 本発明にかかる圧縮空気圧回路構造の他の実施形態を示す説明図である。
本発明にかかる圧縮空気圧回路構造は、圧縮空気に対し噴霧ノズルから洗浄水を噴霧して圧縮空気中の異物を除去すると共に、汚染された洗浄水を回収して異物を除去することで清浄化された洗浄水に戻すことで、その清浄化された洗浄水を噴霧ノズルから噴霧する洗浄水として再利用することを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造1の実施形態を、図面に基づいて説明する。
尚、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造1は、以下に述べる実施形態に特に限定されるものではなく,本発明の技術的範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状や寸法、材質等の範囲内で適宜変更することができる。
図1は、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造1の実施形態を示す説明図である。図2は、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造1の他の実施形態を示す説明図である。
本発明にかかる圧縮空気圧回路構造1は、少なくともエアコンプレッサ9と、噴霧ユニット2と、分離槽20と、ポンプ30と、エアドライヤ3を備えて成り、エアコンプレッサ9によって生成された圧縮空気が噴霧ユニット2へ流入し、圧縮空気に含有された異物が洗浄水と結合・分離された後、エアドライヤ3へ送気され、該エアドライヤ3にて乾燥されることで清浄かつ乾燥した圧縮空気として後段の圧縮空気使用機器に供される。また、噴霧ユニット2にて異物と結合し汚染された洗浄水は、分離槽20を通過することで異物が分離されて清浄化された後、ポンプ30により噴霧ユニット2へ送流されることで、再び洗浄水として使用される。
まず、圧縮空気を創出するエアコンプレッサ9について説明する。
エアコンプレッサ9は、空気吸入口から空気である大気を吸入し、所定圧(例えば0.7Mpa)へと昇圧して圧縮させるものである。大気には水蒸気や異物(塵埃やスラッジ、微生物、窒素酸化物、オイルミストなど)が含まれており、更に給油式のエアコンプレッサ9を使用していた場合は、圧縮空気内にオイルミストが多く混入されることとなる。
通気用配管4は、圧縮空気を送気するための中空管であって、エアコンプレッサ9から噴霧ユニット2を経由し、後段のエアドライヤ3並びに該エアドライヤ3から更に後段へ圧縮空気を流入させる配管である。
通気用配管4の素材については、特に限定するものではなく、例えば銅や鉄などの主に金属素材よりなる略剛性の素材や、ゴム、ポリエチレン、塩ビ製の樹脂管あるいは炭素素材やガラス素材からなる繊維管など略柔軟性の素材で構成される。尚、後述する洗浄水配管5の素材についても同様である。
噴霧ユニット2は、圧縮空気に向け霧状の洗浄水を噴霧して、異物と結合させるためのユニットであって、主に噴霧タンク10と、該タンク内へ圧縮空気を吐出する吐出口11と、同じくタンク内へ洗浄水を噴霧する噴霧ノズル12と、後段へ圧縮空気を送気する送気口13と、タンク内に溜まった洗浄水を排出する排出口14と、によって構成されている。
噴霧ユニット2は、通気用配管4aを介して流入した圧縮空気から異物を分離・除去した後に通気用配管4bを介して後段へ送気させると共に、洗浄水配管5cを介して流入した洗浄水を噴霧させ圧縮空気内の異物と結合させた後、洗浄水配管5aを介して分離槽20へ排出させるものである。
噴霧タンク10は、中空部を有して上方及び下方が閉塞した筒状体で構成され、エアコンプレッサ9の後段であってエアドライヤ3の前段における所定中間箇所に配設されており、エアコンプレッサ9で生成された圧縮空気が通気用配管4aを介して送気されると共に、後段のエアドライヤ3に通気用配管4bを介して圧縮空気を送気する。そのため、噴霧タンク10には、送られてきた圧縮空気を吐出する吐出口11が内蔵されると共に、圧縮空気を後段へ送出する送気口13が備えられている。尚、吐出口11は、圧縮空気中の異物と洗浄水との結合促進に鑑みると、後述する噴霧ノズル12と所定間隔を空けつつ対向して配設される態様が好適である。
エアコンプレッサ9から送られてくる圧縮空気は、噴霧タンク10内で上方に向け吐出される態様が望ましく、よって吐出口11の向きについて、図示のように上向きに配設する態様が好適である。
また、圧縮空気中の異物と噴霧ノズル12から噴霧された洗浄水とが結合してできる汚染された洗浄水(以下、「汚染水」という場合がある。)は、噴霧タンク10の下方域に貯留することとなるが、吐出口11がその汚染水で水没することのないよう、タンク内における吐出口11の下方に所定の間隙を設けることを要する。よって吐出口11は、水没しない程度の高さ位置に配設することが必要となる。
さらに、送気口13については、噴霧タンク10内に溜まった汚染水を圧縮空気と共に後段に送ってしまうことのないよう、噴霧タンク10の上方域に備えられる態様が好適である。
噴霧ノズル12は、噴霧タンク10に内蔵され、吐出口11から吐出された圧縮空気に向け、霧状の洗浄水を噴霧するためのノズルである。該噴霧ノズル12は、後述するポンプ30から洗浄水配管5cを介して供給される洗浄水を噴霧することで、噴霧タンク10内にて圧縮空気中の異物と噴霧された洗浄水とを結合させるものである。
噴霧ノズル12の形状・構造については、噴霧する際の水量や粒径等を考慮して適宜決定されるもので、特に限定はないが、圧縮空気に対し広く洗浄水を接触させるべく、噴霧ノズル12から下方へ放射状に拡開しながら噴霧可能な態様が好適である。噴霧ノズル12の向き・配置については、圧縮空気中の異物と洗浄水との結合促進に鑑み、吐出口11と所定間隔を空けつつ対向して配設される態様が好適であり、図示の様に吐出口11が上向きに配設されれば、噴霧ノズル12は下向きに配設される態様となる。かかる態様により、吐出口11から上方に向け吐出された圧縮空気に対し、噴霧ノズル12からの洗浄水は下方に向け噴霧されることとなり、互いにぶつかり合って異物と洗浄水との結合促進が図られることとなる。
図2の他の実施形態で示すように、噴霧タンク10内の所定中央箇所に、上方の噴霧ノズル12から噴霧される洗浄水と接触しつつ、下方から吐出される圧縮空気が通過可能な異物除去帯15を備える態様も好適である。
かかる態様を採ることにより、噴霧された洗浄水が異物除去帯15との接触により該異物除去帯15の表面に付着するため、洗浄水が噴霧タンクの中空部に留まりやすくなり、異物除去帯15を通過する圧縮空気との接触機会を増加させ、圧縮空気に含有された異物の除去効率を向上させることとなる。
異物除去帯15は、繊維状の素材が複雑に絡み合ったものであり、図2に図示したように、吐出口11と噴霧ノズル12の略中央箇所近傍に備えられることとなる。異物除去帯15を構成する素材や形状・厚みについては特に限定はなく、化学繊維やガラス繊維を用いた不織布を複数枚積層させる構造の他、金属素材を用いてタワシ状や不織布状に形成したものを複数枚積層させる構造も採用し得る。また、異物除去帯15には、常時圧縮空気による圧力がかかると共に、洗浄水が付着することになるため、金属素材を使用する場合、強度がありつつ耐食性に優れるステンレス等の素材をスチールウール形状に成形して異物除去帯15を構成する態様も好適である。
送気口13は、噴霧タンク10の上方に備えられるものであって、通気用配管4bと接続されることで圧縮空気を後段へ送気させるものである。
送気口13の設置位置に関して特に限定はないが、例えば図1に図示したように、吐出口11が噴霧タンク10の下方略中央箇所に配設された態様であれば、噴霧タンク10の天面部略中央箇所に配設される。噴霧タンク10にて、噴霧ノズル12から噴霧される洗浄水と異物との結合が十分に行われた後の清浄化された圧縮空気が、送気口13から通気用配管4bを介して後段へ送気されることとなる。
また、送気口13の径に関し、特に限定はないが、例えば吐出口11の口径と同径程度に設定することで、噴霧タンク10内へ流入した圧縮空気に圧力損失を起こさせることなく、通気用配管4bへ送気することが可能となる。
排出口14は、噴霧タンク10の下方所定箇所に備えられ、タンク内の汚染水を洗浄水配管5aを介して分離槽20へ排出させるものである。噴霧ノズル12から噴霧された洗浄水は、圧縮空気中の異物と結合した後にタンク下方に汚染水として貯留する。排出口14は、かかる汚染水を排出するものである。
排出口14の設置位置については、特に限定するものではないが、噴霧タンク10下方に貯留した汚染水を排出させるため、噴霧タンク10の最底面に備える態様が好適である。
また、排出口14の径についても特に限定はないが、貯留した汚染水が吐出口11を水没させないよう、少なくとも噴霧ノズル12から噴霧される洗浄水の水量を滞りなく排出可能な径を有する態様が望ましい。
排出口14と接続される洗浄水配管5aの所定箇所には、ドレントラップ7を備える態様も好適である。ドレントラップ7が備えられることにより、圧縮空気の漏洩を防ぎ、排出口14から排出される汚染水のみを分離槽20へ排出し、排出口14から汚染水と共に流入した圧縮空気が分離槽20内へ流れ込むことを防ぐことが可能となる。
ドレントラップの種別については特に限定されるものではないが、例えば、電磁式、フロート式、ディスク式等が考えられる。
分離槽20は、汚染水から異物を分離させて清浄化させつつ、その清浄化した洗浄水をポンプ30へ流出させるものである。
分離槽20は、噴霧タンク10の排出口14から排出された汚染水を、洗浄水配管5aを介して流入口22から流入させ、汚染水から異物を分離・除去させた後、流出口22から洗浄水配管5bを介してポンプ30へ清浄化した洗浄水として流出させるものである。
分離槽20の具体的な構造については、異物と洗浄水が結合した汚染水から異物のみを分離・除去することが可能な構造であれば良い。例えば、図示したように、一の槽である分離槽20の天面から底面まで貫通し槽内を分割する仕切板25により、異物分離槽23と貯留槽24の二室構造に分割された分離槽20を用いる態様等が考え得る。かかる態様を採ることにより、排出口14から排出された汚染水は、異物分離槽23内に一時貯留することで汚染水に含有された異物が密度により水中で浮沈し、洗浄水との結合が外れることで異物が分離され、汚染水は清浄化される。例えば、密度が小さい油分であれば水面方向へ浮上し、密度の大きい塵埃であれば水底方向へ沈降する。その後、仕切板25を貫通する吸入管26によって、異物が分離し清浄化された洗浄水のみが貯留槽24へ流入し、該貯留槽24内に貯留されることとなる。
流入口21は、噴霧タンク10から排出される汚染水を、洗浄水配管5aを介して分離槽20内へ流入させるものである。
流入口21の設置箇所について、特に限定はないが、図1に図示したような異物分離槽23を設けた態様である場合、該異物分離槽23の側面部上方や、天面部、少なくとも貯留している汚染水の水面よりも上方に設ける態様が好適である。かかる態様を採ることにより、異物分離槽23内から汚染水が逆流することを防ぐことが可能となる。
流出口22は、分離槽20にて清浄化された洗浄水を、洗浄水配管5bを介してポンプ30へ流出させるものである。
流出口22の設置箇所についても特に限定はないが、図1に図示したような貯留槽24が設けられた態様である場合、該貯留槽24の側面部略中央から下方、少なくとも貯留している洗浄水の水面よりも下方に設ける態様が好適である。かかる態様を採ることにより、貯留槽24に貯留している洗浄水のみをポンプ30へ流出させることが可能となる。
図示した態様を採る場合、異物分離槽23で異物を分離させた洗浄水を貯留槽24へ流入させる吸入管26が、異物分離槽23と貯留槽24の境界である仕切板25を貫通するように設けられる。
吸入管26の形状は、異物分離槽23内に貯留している清浄な洗浄水を貯留槽24内へ流入させることが可能であり、図示したような逆L字状に形成される。かかる態様により、異物分離槽23に貯留した洗浄水の水面より下方に存する洗浄水を吸入管26内へ流入させることが可能となり、異物分離槽23の水面に浮遊する油分や水底に滞留した塵埃等の異物が混入しない清浄な洗浄水としてポンプ30への流出が可能であり、洗浄水の循環を実現し得る、といった優れた効果を奏する。
洗浄水投入口27は、圧縮空気と洗浄水の結合により送気口13から噴霧タンク10の後段へ送気されてしまった分の洗浄水を補充するもので、分離槽20内へ未使用の洗浄水を供給する水源である。
洗浄水投入口27によって供給される洗浄水については、特に限定するものではなく、既存の水道設備から供給される水の他に、清水と中性洗剤を混合させたものを利用する態様も好適である。中性洗剤を混合することにより、水との結合が困難であるオイルミストも圧縮空気から分離させることが容易となると共に、洗浄水が噴霧ユニット2やその他の機器、配管へ接触することによる劣化や腐食を防ぐと共に、圧縮空気の安全性も担保される、といった優れた効果を奏する。
洗浄水投入口27の設置箇所について、特に限定はないが、清浄な洗浄水を噴霧タンク10へ流入させることが可能な、分離槽20による異物分離が行われた後に洗浄水が貯留される箇所が好適であり、例えば図示された様な分離槽20が2室構造を採用する場合には、貯留槽24に洗浄水投入口27を設置する態様が好適である。このとき、貯留槽24内に貯留した洗浄水が洗浄水投入口27内へ逆流しないよう、貯留槽24の天面部あるいは上方箇所に備える態様が好ましい。また、洗浄水投入口27と貯留槽24の接続箇所に、洗浄水投入口27から投入される水量を調整可能な自動式もしくは手動式の調整バルブ28を備えることで、ポンプ30に対する洗浄水の安定的な供給に資することとなる。さらに、図示してはいないが、貯留槽24側から洗浄水や圧縮空気の逆流を防止する逆止弁を備える態様も考え得る。
分離槽20には、図示したようなノズル8を異物分離槽23及び貯留槽24の所定箇所に備え、夫々の槽内水位の調整を行う態様が好適である。このとき、ノズル8の設置箇所に特に限定はないが、図示したように夫々の槽の側面下部近傍に備えることで、槽内水位の調整に合わせて底部に沈殿した異物の外部排出も行うことが可能となる。
図示してはいないが、洗浄水投入口27や調整バルブ28、ノズル8の開閉動作に際し、分離槽20内に水位センサや液面計等の測定器を設け、計測結果と連動して自動的に開閉動作が行われる態様も好適である。かかる態様を採ることにより選択される計測器については、従来公知のものを使用すれば足り、さらに、調整バルブ28の開閉に水位センサを使用し、ノズル8の開閉には液面計を使用する、といったように、夫々の開閉動作に選択される測定器の種類にも特に限定はない。また、かかる態様にて液面計を使用する場合であれば、目盛り管式の液面計を用いることで、該当槽内の汚染具合が外部から目視可能となり、槽内における異常の発見やメンテナンス時期の見極めといった、洗浄水の品質維持に資することとなる。
ポンプ30は、前段の分離槽20によって清浄化された洗浄水を、洗浄水配管5bを介して吸入し、洗浄水配管5cを介して噴霧タンク10に向けて送出させるものである。
ポンプ30の吐き出し量や形状等に関して特に限定するものではなく、従来公知の技術を使用すれば良い。また、ポンプ30の設置位置に関しても限定はなく、例えば、図示したように、分離槽20の近傍箇所へ配設する態様等が考え得る。
噴霧タンク10から流出した圧縮空気は、タンク内で噴霧された洗浄水によって湿度が上昇しており、圧縮空気の乾燥が必要となる。そのため、噴霧タンク10の後段には、図示の様にエアドライヤ3が設けられる態様となる。
エアドライヤ3は、圧縮空気を乾燥させ水分を取り除くための機器であって、水分の除去方式により、冷凍式や中空糸膜式、吸着式などが存在する。本発明で使用するエアドライヤ3は、冷凍式や中空糸膜式、吸着式のいずれかを問うものではなく、特に限定されるものではないが、一般に繁用されているのは、冷凍式のエアドライヤ3である。冷凍式のエアドライヤ3は、冷媒の蒸発潜熱を利用して、圧縮空気を冷却し、含有水分を凝縮して除去するための装置であって、比較的安価に導入することができるため、好適である。
噴霧タンク10内にて圧縮空気と接触し異物と結合した洗浄水は、そのほとんどが自らの質量によって下方へ落下し、あるいは、噴霧タンク10の内壁にぶつかった後に重力に従って垂下し、噴霧タンク10の下方域に汚染水として貯留される。しかしながら、その一部は、圧縮空気中に留まって噴霧タンク10の送気口13から送出されて通気用配管4bを進行し、エアドライヤ3へと流入することとなる。そのため、図1に図示したように、噴霧タンク10とエアドライヤ3とを接続する通気用配管4bの所定箇所にサイクロンセパレータ6を配設し、異物と結合した洗浄水を予め分離・除去する態様も好適である。かかる態様を採ることにより、通気用配管4bを介してサイクロンセパレータ6に流入した圧縮空気は、ハウジング内で高速で回転運動を行い、遠心力によって異物と結合した洗浄水がハウジング内壁に叩き付けられ落下し、異物及び洗浄水が分離除去された圧縮空気のみが中央部に備えられるカートリッジを介して排気口から送出され、通気用配管4cを介してエアドライヤ3へ流入することとなる。
エアドライヤ3及びサイクロンセパレータ6には、図示してはいないが、分離・除去した洗浄水と異物(以下、「ドレン等」という場合がある。)を外部へ排出可能な配管やドレントラップ等によるドレン等排出構造が当然に装備されている。
ドレン等排出構造は、エアドライヤ3及びサイクロンセパレータ6の下方域に配設され、夫々の機器下部にて貯留したドレン等を外部へ排出することとなる。また、ドレントラップの種別については特に限定されるものではないが、例えば、電磁式、フロート式、ディスク式等が考えられる。
以上の構成から成る圧縮空気圧回路構造1について、その主な動作及び作用を図1に基づき説明する。
はじめに、圧縮空気圧回路構造1における圧縮空気の流れについて説明する。
まず、エアコンプレッサ9にて圧縮空気が生成され、該エアコンプレッサ9から噴霧タンク10まで延伸する通気用配管4aを介して、吐出口11から噴霧タンク10内に吐出される。この時の圧縮空気は、大気中の塵埃や水蒸気を含んだものになる。そして、噴霧タンク10内に吐出された圧縮空気に対し、霧状の洗浄水が噴霧ノズル12から噴霧され、圧縮空気中の異物が噴霧された洗浄水と結合する。
異物と結合した洗浄水は、そのほとんどが自らの質量によって下方へ落下し、あるいは、噴霧タンク10の内壁にぶつかった後に重力に従って垂下し、噴霧タンク10の下方域に汚染水として貯留されるが、一部は圧縮空気中に留まって噴霧タンク10の送気口13から送出されて通気用配管4bを進行し、サイクロンセパレータ6へと流入することとなる。サイクロンセパレータ6に流入した圧縮空気は、ハウジング内で高速で回転運動を行い、遠心力によって異物と結合した洗浄水がハウジング内壁に叩き付けられ落下し、異物及び洗浄水が分離除去された圧縮空気のみが中央部に備えられるカートリッジを介して排気口から送出される。
サイクロンセパレータ6から送出された圧縮空気は、通気用配管4cを介してエアドライヤ3へと流入する。この時の圧縮空気は、前段のサイクロンセパレータ6によって異物が除去されたほぼ清浄な状態であるが、噴霧ノズル12から噴霧された洗浄水によって相対湿度が高い状態であるため、エアドライヤ3にて圧縮空気を乾燥させて含有水分を取り除く。水分が取り除かれた乾燥した圧縮空気は、エアドライヤ3から通気用配管4dに送られ、後段に接続される圧縮空気を使用する機器へと流出されることとなる。
次に、圧縮空気圧回路構造1における洗浄水の流れについて説明する。
噴霧ユニット2へ流入した洗浄水は、噴霧ノズル12から噴霧されることで吐出口11から吐出された圧縮空気に含有された異物と結合後、自らの質量によって下方へ落下し、あるいは、噴霧タンク10の内壁にぶつかった後に重力に従って垂下し、噴霧タンク10の下方域に貯留され、排出口14から洗浄水配管5aを介して異物分離槽23内に流入する。
異物分離槽23内に流入し貯留された汚染水は、結合した異物の密度により浮沈しつつ結合が外れ、異物と洗浄水に分離される。異物が分離した洗浄水は、仕切板25を貫通して備えられた吸入管26によって貯留槽24内へ流入し、洗浄水投入口27から補充された洗浄水と合流しつつ貯留される。貯留槽24内に貯留された洗浄水は、ポンプ30の吸引力により洗浄水配管5bを介してポンプ30内へ流入した後、圧力をかけた状態で洗浄水配管5cを流れ噴霧ノズル12へ送出されることで、再び噴霧タンク10内へ噴霧されることとなる。
以上、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造1の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、分離槽20の前段に塵埃フィルタを設け、噴霧タンク10から多く塵埃を含む汚染水が排出されてしまった場合においても、洗浄水内に塵埃が含まれることのないようにする、といった態様が考え得る。
また、エアコンプレッサ9と噴霧ユニット2との間や、噴霧ユニット2とエアドライヤ3との間に、必要に応じてエアフィルタ等の各種機器を配設する態様も可能である。
以上のように、本発明にかかる圧縮空気圧回路構造1によれば、噴霧ユニット2の構成態様として、圧縮空気を吐出する吐出口11と洗浄水を霧状に噴霧する噴霧ノズル12を内蔵する噴霧タンク10と、異物と結合した汚染水から異物を分離する分離槽20と、洗浄水を噴霧タンク10内へ送流するポンプ30によって構成されることで、圧縮空気中に含まれた異物を噴霧された洗浄水と結合させて分離除去しつつ、汚染水から異物を分離させた洗浄水を循環させ再度洗浄水として利用することが可能であって、清浄な圧縮空気の生成に資すると共に、圧縮空気の清浄化に使用される洗浄水の再利用による消費量軽減を実現し得る圧縮空気圧回路構造を提供することが可能となる。
本発明は、圧縮空気中の異物と霧状の洗浄水を結合させることで、当該異物の分離・除去が容易になると共に、異物により汚染された洗浄水から異物を分離・除去することで、洗浄水の循環・再利用も可能となることから、清浄な圧縮空気の生成に資すると共に、圧縮空気の清浄化に使用される洗浄水の減少に資することとなる。したがって、特定分野に限定されるものではなく、あらゆる分野における圧縮空気圧回路に利用可能であって、本発明にかかる「圧縮空気圧回路構造」の産業上の利用可能性は大である。
1 圧縮空気圧回路構造
2 噴霧ユニット
3 エアドライヤ
4 通気用配管
4a 通気用配管
4b 通気用配管
4c 通気用配管
4d 通気用配管
5 洗浄水配管
5a 洗浄水配管
5b 洗浄水配管
5c 洗浄水配管
5d 洗浄水配管
6 サイクロンセパレータ
7 ドレントラップ
8 ノズル
9 エアコンプレッサ
10 噴霧タンク
11 吐出口
12 噴霧ノズル
13 送気口
14 排出口
15 異物除去帯
20 分離槽
21 流入口
22 流出口
23 異物分離槽
24 貯留槽
25 仕切板
26 吸入管
27 洗浄水投入口
28 調整バルブ
30 ポンプ

Claims (6)

  1. 圧縮空気中の異物除去機能を備える圧縮空気圧回路構造であって、
    エアコンプレッサで生成された圧縮空気が通気用配管を介して送気される圧縮空気圧回路において、
    エアコンプレッサの後段且つエアドライヤの前段における所定中間箇所に噴霧ユニットを備えて成り、
    噴霧ユニットは、中空部を有する噴霧タンクと、汚染された洗浄水に含有される異物を除去して清浄化された洗浄水をポンプへ供給する分離槽と、噴霧ノズルへ清浄な洗浄水を供給するポンプと、で構成され、
    噴霧タンクには、前段から通気用配管を介して送気された圧縮空気を吐出する吐出口と、該吐出口から吐出された圧縮空気に向け洗浄水を霧状に噴霧する噴霧ノズルが内蔵されると共に、洗浄水が噴霧された後の圧縮空気を通気用配管を介して後段へ送出する送気口と、汚染された洗浄水を分離槽へ排出する排出口を備え、
    噴霧タンクにおいて圧縮空気中の異物と噴霧された洗浄水との結合が行われ
    分離槽は、異物分離槽と貯留槽の二室から成ると共に、該異物分離槽から貯留槽へ洗浄水を流入させる逆L字状の吸入管が配設されて成ることを特徴とする圧縮空気圧回路構造。
  2. 前記分離槽には、洗浄水及び汚染された洗浄水が投入され、外部から槽内を目視可能なレベル液面計を持つことを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気圧回路構造。
  3. 前記洗浄水は、清水と中性洗剤から成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気圧回路構造。
  4. 前記噴霧ユニットの後段に、サイクロンセパレータが配設されて成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気圧回路構造。
  5. 前記噴霧タンクの中空部に、異物除去帯が備えられて成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気圧回路構造。
  6. 前記異物除去帯が、ステンレス製であってスチールウール形状に成形されて成ることを特徴とする請求項に記載の圧縮空気圧回路構造。
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