JP7750776B2 - コイル装置 - Google Patents

コイル装置

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Description

本発明は、コイル装置に関する。
たとえば特許文献1に記載されているように、トランスなどとして用いられるコイル装置として、ケースを備えたコイル装置が知られている。この種のコイル装置では、ケースは、ボビンやコア等(以下、ボビン等)を収容するための機能に加えて、ボビン等を冷却するための機能を有する。たとえば、特許文献1に記載のコイル装置では、ケースの内部にボビン等が収容されるとともに、ボビン等の下部が浸漬するように、ケースの内部にポッティング樹脂が充填される。ケースの底面は、冷却機構を備えた台座に固定されるため、ボビン等の熱は、ポッティング樹脂からケースへ、さらにはケースから台座へと伝熱される。結果として、ケースなどを介して、ボビン等の熱を外部へ放熱し、コイル装置を冷却することが可能となっている。
しかしながら、特許文献1に記載のコイル装置では、ケースの開口部を介して、ボビン等の上部がケースの外側に突出している。そのため、ボビン等の上部の熱を(冷却機構を備えた)台座まで伝熱させることは困難であり、ボビン等の上部において放熱性を十分に確保することができない。それゆえ、ボビン等の上部が特に高温になりやく、コイル装置全体として、高い放熱性を確保することはできない。
また、特許文献1に記載のコイル装置のように、コイルの引出部がボビンの上部から引き出される場合、引出部の位置決めなどのために、ボビンの上部をケースの外側に突出させておく必要がある。しかしながら、この場合、ボビンの突出分だけボビンの高さが高くなり、コイル装置の低背化を図ることができない。
特開2014-36194号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、装置全体として高い放熱性を有し、かつ、低背化を図ることが可能なコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
コイルが設けられるボビンと、
前記ボビンに取り付けられるコアと、
前記ボビンと前記コアとが収容されるケースと、
前記ケースの内部に充填される放熱性樹脂と、を有し、
前記ケースは、前記コアが取り付けられた前記ボビンを上下から囲むケース本体部と、前記ケース本体部の側方に向けて開口する開口部とを有し、
前記ボビンは、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出する突出部を有する。
本発明に係るコイル装置では、ケースが、コアが取り付けられたボビンを上下から囲むケース本体部を有する。そのため、ボビンやコア(ボビン等)の下部だけでなく、ボビン等の上部もケースで覆われ、ボビン等の大部分がケースの内部に充填された放熱性樹脂に浸漬される。その結果、ボビン等の下部の熱だけでなく、ボビン等の上部の熱も、放熱性樹脂を介して、ケースの上部から下部へと伝熱され、さらにはケース(ケースの下部)から外部(冷却機構等)へと伝熱される。それゆえ、ボビン等の上部の放熱性が向上し、従来技術とは異なり、ボビン等の上部が下部に比べて顕著に高温になることはない。したがって、本発明によれば、装置全体として高い放熱性を確保することが可能であり、冷却性能に優れたコイル装置を実現することができる。
また、本発明に係るコイル装置では、ケースが、ケース本体部の側方に向けて開口する開口部を有する。そのため、開口部を介して、ケース本体部の側方からコイルの引出部をケース本体部の外側に引き出すことが可能であり、従来技術とは異なり、ケースの上部から引出部をケースの外側に引き出すことがない。そのため、位置決めなどのために、ボビンの上部をケースの外側に突出させる必要がなく、その分だけ、ボビンの高さを低くし、コイル装置の低背化を図ることができる。
また、本発明に係るコイル装置では、ボビンが、(ケース本体部の側方に向けて開口する)開口部を介して、ケース本体部から突出する突出部を有する。このような構成とすることにより、開口部を介してケース本体部の側方に引き出された引出部を突出部に固定(係合)しつつ、さらに所望の方向に引き出す(引き回す)ことが可能となる。これにより、引出部の位置や引出方向等が定まり、引出部の引出精度を十分に確保することができる。
好ましくは、前記ケース本体部は、前記開口部以外では、前記ボビンを囲んでおり、前記突出部は、前記開口部を介して、前記ケース本体部の一方向から突出している。このような構成とすることにより、ケースに単一の開口部が具備されるため、当該開口部を介して、ケース本体部に放熱性樹脂を充填することができるとともに、当該放熱性樹脂をケース本体部に確実に溜めることができる。また、突出部をケース本体部の一方向から突出させることにより、突出部を複数方向から突出させる場合に比べて、コイル装置の小型化を図ることができる。
好ましくは、前記突出部は、前記コイルの引出部を所定の方向に向けて案内する案内部を有する。ケース本体部の外側において、引出部を案内部に案内される形で所定の方向に向けて引き出すことにより、引出部の引出方向を定めることが可能となり、引出部の引出精度を十分に高めることができる。
好ましくは、前記案内部は、前記開口部に沿って、前記ケースの底面に平行な方向に延在する誘導路を有する。ケース本体部の外側において、引出部を誘導路に沿って引き出すことにより、引出部を、開口部に沿って、ケースの底面に平行な方向に引き出すことが可能となる。これにより、たとえば開口部の近傍を通過するように、引出部を引き出すことが可能となり、コイル装置の小型化を効果的に図ることができる。
好ましくは、前記案内部には、ストッパが取り付けられており、前記ストッパは、前記引出部の延在方向に対して略直交する方向から、前記誘導路の少なくとも一部を囲っている。このような構成とすることにより、ストッパによって、誘導路に沿って引き出される引出部が誘導路の側方(引出部の延在方向に対して略直交する方向)へ位置ずれすることを防止することが可能となり、当該引出部が誘導路から脱落することを回避することができる。
好ましくは、前記案内部は、前記ボビンとは別体からなり、前記突出部に取付可能に構成されている。このような構成とすることにより、ボビンの構成を簡素化することができる。また、ボビンにコイルを設けた後に案内部を突出部に取り付けることが可能となり、ボビンにコイルを設ける際に、案内部がその妨げとなることを防止することができる。
好ましくは、前記コイルは、ワイヤからなる第1コイルと第2コイルとを有し、前記ボビンは、前記第1コイルが設けられる第1ボビンと、前記第2コイルが設けられる第2ボビンとを有し、前記第1ボビンは、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出する第1突出部を有し、前記第2ボビンは、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出する第2突出部を有する。第1コイルと第2コイルとを異なるボビン(第1ボビンおよび第2ボビン)に設けることにより、各ボビンの設置間隔などに応じて、コイル装置の磁気特性を調整することができる。また、各ボビンに各突出部を設けることにより、各ボビンに設けられた各コイルの各引出部を、各突出部に固定しつつ、所望の方向に精度良く引き出す(引き回す)ことができる。
好ましくは、前記コイルは、平板形状を有する平板コイルを有し、前記平板コイルの引出部は、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出しており、前記突出部に固定されている。平板形状を有する導電性部材でコイルを構成することにより、平板コイルに比較的大きな電流を流すことができる。また、平板コイルの引出部を突出部に固定することにより、平板コイルの位置ずれを防止することができる。
図1Aは本発明の一実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図1Bは図1Aに示すコイル装置をIA方向から見た側面図である。 図2は図1Aに示すコイル装置の分解斜視図である。 図3は図1Aに示す平板コイルの斜視図である。 図4は図2に示す第2ボビンをIV方向から見た側面図である。 図5は図1Aに示すV-V線に沿う断面図である。 図6は図2に示す第1ボビンおよびこれに取り付けられる第1ストッパの斜視図である。 図7は図1Bに示す第1コイルおよび第2コイルの巻回態様を示す側面図である。 図8Aは図2に示す第2ボビン、第2ボビンに取り付けられる第2案内部、および第2案内部に取り付けられる第2ストッパの斜視図である。 図8Bは図8Aに示す第2ボビンを別の角度から見た斜視図である。 図9は図8Aに示す第2ボビンに取り付けられる抜止部材の斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1Aに示す本実施形態のコイル装置1は、たとえばトランスとして機能し、車載用充電器、家庭用または産業用電気機器の電源回路、あるいはコンピュータ機器の電源回路等に用いられる。図面において、Z軸正方向側を上方とし、Z軸負方向側を下方とし、Z軸に直交する方向を側方とする。また、コイル装置1の中心に向かう方向を内側とし、コイル装置1の中心から離れる方向を外側とする。
図2に示すように、コイル装置1は、第1ボビン10と、第2ボビン20と、コア30a~30cと、ケース40と、第1コイル91(図7)と、第2コイル92(図7)と、平板コイル93a~93dとを有する。コイル装置1は、縦型のコイル装置であり、第1ボビン10および第2ボビン20の各々の巻回軸方向(Z軸方向)は、図示しない実装基板(実装面)に直交する方向に対応する。実装基板は、ケース40の下方に配置される。
第1コイル91(図7)は、たとえばインダクタを構成する。また、第2コイル92はトランスの一次側コイル(あるいは二次側コイル)を構成し、平板コイル93a~93d(図3)はトランスの二次側コイル(あるいは一次側コイル)を構成する。なお、第1コイル91については省略してもよい。
第1コイル91および第2コイル92は、それぞれ絶縁被覆ワイヤで構成されており、たとえば銅線などで構成されている。第1コイル91および第2コイル92の各々を構成するワイヤの線径(直径)は、1.0~3.0mmであることが好ましい。当該ワイヤの線径は、それぞれ等しくてもよいが、異なっていてもよい。
図1Aに示すように、第1コイル91の引出部91aには端子97が取り付けられている。第2コイル92の引出部92bについても同様である。また、第1コイル91の引出部91bおよび第2コイル92の引出部92aには、これらを束ねるように端子97が取り付けられている。第1コイル91と第2コイル92とは、引出部91bおよび引出部92aを介して、電気的に接続されている。
図3に示すように、平板コイル93a~93dは、略リング形状を有し、銅板などの平板形状を有する導体で構成されている。平板コイル93a~93dには、比較的大きな電流を流すことが可能となっている。平板コイル93aは、交流抵抗を低減するために、2枚の板体93a1および93a2からなる二層構造を有する。同様に、平板コイル93bは、2枚の板体93b1および93b2からなる二層構造を有し、平板コイル93cは、2枚の板体93c1および93c2からなる二層構造を有し、平板コイル93dは、2枚の板体93d1および93d2からなる二層構造を有する。なお、各板体の間には、スペーサ(図示略)が配置されていてもよい。
平板コイル93aは、引出部93a3と、引出部93a4と、凸部93a5と、突出端部93a6とを有する。平板コイル93bは、引出部93b3と、引出部93b4と、凸部93b5と、突出端部93b6とを有する。平板コイル93cは、引出部93c3と、引出部93c4と、凸部93c5と、突出端部93c6とを有する。平板コイル93dは、引出部93d3と、引出部93d4と、凸部93d5と、突出端部93d6とを有する。
図4および図5に示すように、引出部93a3と引出部93b4と引出部93c3と引出部93d4とは、それぞれ屈曲形状を有し、互いに重ね合わせて配置される。これらは、電気的に接続されており、1つの端子(たとえば、センタータップ)を構成している。また、引出部93b3と引出部93d3とは、それぞれ屈曲形状を有し、互いに重ね合わせて配置される。これらは、電気的に接続されており、1つの端子を構成している。また、引出部93a4と引出部93c4とは、それぞれ屈曲形状を有し、互いに重ね合わせて配置される。これらは、電気的に接続されており、1つの端子を構成している。
図3に示すように、凸部93a5~93d5は、平板コイル93a~93dの外縁部に形成されている。平板コイル93aには、2つの凸部93a5が形成されている。これらの凸部93a5は、平板コイル93aを第2ボビン20(図4に示す収容溝220a)に配置したときに、平板コイル93aの回転(位置ずれ)を防止する機能を有する。凸部93b5、凸部93c5および凸部93d5についても、凸部93a5と同様の構成および機能を有する。すなわち、凸部93b5~93d5は、第2ボビン20(図4に示す収容溝220b~220d)に平板コイル93b~93dを配置したときに、平板コイル93b~93dの回転(位置ずれ)を防止する機能を有する。
突出端部93a6は、突出形状を有し、平板コイル93aのX軸正方向側の端部、すなわち引出部93a3および93a4とはX軸方向の反対側に形成されている。引出部93a3には、2つの突出端部93a6が形成されており、これらはケース40の第3面45c(図2)に近接して配置される。これらの突出端部93a6は、Y軸方向に所定の間隔をあけて配置されている。突出端部93a6は、平板コイル93aの放熱性を高める機能や、平板コイル93aの回転止めとしての機能を有する。突出端部93b6~93d6についても、突出端部93a6と同様の構成および機能を有する。
図2に示すように、ケース40は、第1ボビン10、第2ボビン20およびコア30a~30c等を収容するためのものである。ケース40は、アルミなどの冷却性に優れた金属などで構成され、たとえば1枚の金属板などを折曲成形することにより形成される。ケース40は、ケース本体部41と、開口部42とを有する。
ケース本体部41は、一面が開口した筐体からなり、その内部には、第1ボビン10、第2ボビン20およびコア30a~30c等が収容される。ケース本体部41は、開口部42以外の位置において、第1ボビン10、第2ボビン20およびコア30a~30c等を囲んでいる。ケース本体部41の内部には、ポッティング樹脂100(図1A)を充填することが可能となっている。ポッティング樹脂100は、放熱性樹脂であり、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂あるいはエポキシ樹脂等で構成される。ケース本体部41は、底部43と、上部44と、側部45とを有する。
底部43は、略矩形形状を有し、図示しない実装基板(実装面)に対して略平行に配置される。底部43の下方には、たとえば冷却機構を備えた台座が配置される。底部43は、ネジなどの留め具や他の固定部材、あるいは接着部材を介して、実装基板などに固定される。底部43の角部には、留め具を締結するための締結孔が形成されていてもよい。
上部44は、底部43と対向して形成されており、底部43に対して略平行に配置されている。側部45は、第1面45aと第2面45bと第3面45cとを有する。第1面45a、第2面45bおよび第3面45cは、それぞれ底部43の外縁部を構成する3つの辺に対応する位置から上方に向かって延在している。底部43の外縁部を構成する残りの1つの辺に対応する位置には、側部45は形成されていない。側部45の下端部は底部43に接続され、側部45の上端部は上部44に接続されている。
第2面45bのX軸負方向側の端部には、たとえば絶縁性を有する部材で形成されたワイヤ保護部材96が取り付けられる。後述するように、第1コイル91および第2コイル92の各々の引出部は、開口部42に沿って、Y軸方向の外側に引き出される。ワイヤ保護部材96は、第1コイル91および第2コイル92の各々の引出部が第2面45bのX軸負方向側の端部に接触して損傷することを防止するためのものである。
開口部42は、底部43の外縁部を構成する1つの辺に対応する位置に形成されており、ケース40に1つだけ具備されている。開口部42は、ケース本体部41のうち、第1コイル91および第2コイル92の各々の引出部がケース40の外側に引き出される位置に形成されている(図1A参照)。開口部42は、ケース本体部41の側方に向けて、一方向(X軸負方向側)にのみ開口している。
詳細については後述するが、開口部42からは、第1ボビン10および第2ボビン20の各々の一部が側方に向けて突出している。また、開口部42からは、第1コイル91および第2コイル92の各々の引出部と、平板コイル93a~93dの引出部とが、側方に向けて突出している。
図1Aおよび図1Bに示すように、第1ボビン10および第2ボビン20がケース本体部41に収容された状態において、第1ボビン10の上方には、ケース本体部41の上部44が、第1ボビン10を上方から覆うように配置される。また、第2ボビン20の下方には、ケース本体部41の底部43が、第2ボビン20を下方から覆うように配置される。すなわち、ケース本体部41は、底部43および上部44によって、コア30a~30c等が取り付けられた第1ボビン10および第2ボビン20を上下から囲んでいる。
また、ケース本体部41は、底部43、上部44および側部45によって、コア30a~30c等が取り付けられた第1ボビン10および第2ボビン20を、上下方向を含む5方向から覆うように囲んでいる。
第1ボビン10の上端部あるいは第1ボビン10に取り付けられたコア30a(ベース部31a)の上端部と、ケース本体部41の上部44との間には、隙間が形成されていることが好ましい。ケース本体部41の底部43には、第2ボビン20の下端部あるいは第2ボビン20に取り付けられたコア30c(ベース部31c)の下端部が載置されていてもよい。
図2に示すように、コア30a~30cは、それぞれE字型のコアであり、略同一形状を有する。コア30aおよび30bは、金属あるいはフェライト等の磁性材料で構成されるが、その材質は特に限定されるものではない。コア30aは、ベース部31aと、一対の外脚部32aと、中脚部33aとを有し、第1ボビン10に上方から取り付けられる。コア30bは、ベース部31bと、一対の外脚部32bと、中脚部33bとを有し、第2ボビン20に上方から取り付けられる。コア30cは、ベース部31cと、一対の外脚部32cと、中脚部33cとを有し、第2ボビン20に下方から取り付けられる。
ベース部31a~31cは、所定の厚みを有する平板形状を有する。ベース部31a~31cのX軸方向の幅は、Y軸方向の中央に向かうにしたがって小さくなっている。ベース部31bの上面には、絶縁性を有する部材で形成された仕切板95が配置される。コア30bは、仕切板95を介して、第2ボビン20に下方から取り付けられる。
一対の外脚部32aの一方は、ベース部31aのY軸方向の一端部から下方に向かって突出している。一対の外脚部32aの他方は、ベース部31aのY軸方向の他端部から下方に向かって突出している。同様に、一対の外脚部32bの一方は、ベース部31bのY軸方向の一端部から下方に向かって突出している。一対の外脚部32bの他方は、ベース部31bのY軸方向の他端部から下方に向かって突出している。
一対の外脚部32cの一方は、ベース部31cのY軸方向の一端部から上方に向かって突出している。一対の外脚部32cの他方は、ベース部31cのY軸方向の他端部から上方に向かって突出している。外脚部32a~32cの内側面(中脚部33a~33cと向かい合う面)には、中脚部33の周方向に沿うように湾曲する湾曲面が形成されている。
中脚部33a~33cは、円柱形状を有し、ベース部31a~31cのY軸方向の中央部に形成されている。中脚部33aおよび33bは、それぞれベース部31aおよび31bのY軸方向の中央部から下方に向かって突出している。中脚部33cは、ベース部31cのY軸方向の中央部から上方に向かって突出している。
図6に示すように、第1ボビン10は、絶縁性を有する部材で形成され、巻回筒部11と、鍔部12a~12cと、コア固定部13a~13dと、突出部14とを有する。巻回筒部11は、筒形状を有し、貫通孔110を有する。貫通孔110の内部には、コア30aの中脚部33a(図2)が上方から挿入される。
鍔部12a~12cは、巻回筒部11の外周面から、その径方向の外側に向かって延在している。鍔部12aは巻回筒部11の上端部に形成されており、鍔部12cは巻回筒部11の下端部に形成されている。鍔部12bは、鍔部12aと鍔部12cとの間に形成されている。鍔部12aと鍔部12bとの間の区画と、鍔部12bと鍔部12cとの間の区画とには、巻回筒部11の外周面に巻回される第1コイル91が配置される(図7参照)。なお、各区画には第1コイル91が1ターンで配置されているが、2ターン以上で配置されていてもよい。
鍔部12aのX軸正方向側の端部には、切欠きが形成されている。鍔部12bおよび12cにも同様の切欠きが形成されていてもよい。この切欠きは、たとえば、ケース40の内部に充填されるポッティング樹脂100(図1B)の流通路として機能する。
鍔部12aの上面には、上方に向けて突出するコア固定部13aおよび13bが形成されている。コア固定部13aおよび13bは、鍔部12aの上面に固定されるコア30a(図2)のベース部31aの外縁部に沿うように設けられており、ベース部31aを位置決めする機能を有する。
同様に、鍔部12cの下面には、下方に向けて突出するコア固定部13cおよび13dが形成されている。コア固定部13cおよび13dは、鍔部12cの下面に固定されるコア30b(図2)のベース部31bの外縁部に沿うように設けられており、ベース部31bを位置決めする機能を有する。
突出部14は、第1ボビン10のX軸負方向側の端部(外縁部)に形成されている。図1Aおよび図1Bに示すように、第1ボビン10をケース本体部41の内部に収容したときに、突出部14は、開口部42を介して、ケース本体部41からX軸方向の側方に向けて突出あるいは露出する。上述したように、ケース40は、突出部14が突出可能な開口部42を1つ有する。そのため、突出部14は、開口部42を介して、ケース本体部41の一方向(X軸負方向側)から突出する。図5に示すように、第1ボビン10のうち、仮想線L(開口部42の位置に対応)よりもX軸負方向側に位置する部分が、突出部14として、ケース本体部41から突出する。
図6に示すように、突出部14は、案内部15と、仕切壁部17とを有する。仕切壁部17は、鍔部12aの上面および鍔部12cの下面に形成されており、略L字形状からなる壁を有する。鍔部12aの上面に形成された仕切壁部17は、上方に向けて突出しており、後述する補助鍔部16aおよび16bを支持している。鍔部12cの下面に形成された仕切壁部17は、下方に向けて突出しており、後述する補助鍔部16cおよび16dを支持している。
案内部15は、第1ボビン10から引き出された第1コイル91の引出部91aおよび91b(図7)を所定の方向に向けて案内する。より詳細には、案内部15は、開口部42を介してケース本体部41の側方に引き出された引出部91aおよび91bを、開口部42(図1B)に沿って、Y軸方向の外側(第1ボビン10から離れる方向)に向けて案内する。
案内部15は、補助鍔部16a~16dを有する。補助鍔部16a~16dは、それぞれ平行に配置されており、Y軸方向の外側に向けて突出している。補助鍔部16a~16dの突出方向は、引出部91aおよび91bの引出方向に対応している。補助鍔部16a~16dは、Y軸方向の一方側(Y軸正方向側)に突出しており、コア30a(図2)の長手方向に沿って延在している。また、補助鍔部16a~16dは、ケース40の開口部42(図1B)に沿って、底部43あるいは上部44に平行な方向に延在している。
補助鍔部16aおよび16bは、鍔部12aの上面に形成された仕切壁部17に接続されている。補助鍔部16aは仕切壁部17の上端部に形成されており、補助鍔部16bは仕切壁部17の下端部に形成されている。補助鍔部16aと補助鍔部16bとは、Z軸方向に所定の間隔をあけて、平行に配置されている。補助鍔部16aと補助鍔部16bとの間には、引出部91aが挿通する誘導路161が形成されている。誘導路161に沿って、引出部91aを引き出すことにより、引出部91aをY軸方向の外側に向けて案内することができる(図7参照)。
補助鍔部16cおよび16dは、鍔部12cの下面に形成された仕切壁部17に接続されている。補助鍔部16cは仕切壁部17の上端部に形成されており、補助鍔部16dは仕切壁部17の下端部に形成されている。補助鍔部16cと補助鍔部16dとは、Z軸方向に所定の間隔をあけて、平行に配置されている。補助鍔部16cと補助鍔部16dとの間には、引出部91bが挿通する誘導路162が形成されている。誘導路162に沿って、引出部91bを引き出すことにより、引出部91bをY軸方向の外側に向けて案内することができる(図7参照)。
補助鍔部16bと補助鍔部16cとの間には、鍔部12bの鍔延長部120が配置されている。図7に示すように、鍔延長部120は、第1コイル91の1層目と2層目とを隔てる役割を有する。誘導路161は第1コイル91の1層目よりも上方に位置しており、引出部91aは第1コイル91の1層目よりも上方をY軸方向の外側に向けて通過している。誘導路162は第1コイル91の2層目よりも下方に位置しており、引出部91bは第1コイル91の2層目よりも下方をY軸方向の外側に向けて通過している。
図6に示すように、補助鍔部16aの上面には段差部160が形成されている。また、補助鍔部16dの下面にも段差部160が形成されている。各段差部160には、第1ストッパ50が固定される。第1ストッパ50は、本体部51と、一対の固定部52aおよび52bとを有する。固定部52aは、本体部51の上端部に形成されており、本体部51に対して直交する方向に突出している。固定部52bは、本体部51の下端部に形成されており、本体部51に対して直交する方向に突出している。
固定部52aは補助鍔部16aの段差部160に固定され、固定部52bは補助鍔部16dの段差部160に固定される。図1Bに示すように、本体部51は、引出部91aおよび91bの延在方向(Y軸方向)に対して直交する方向(X軸方向)から、誘導路161および162の少なくとも一部を囲っている。これにより、本体部51によって、誘導路161および162に沿って引き出される引出部91aおよび91bが誘導路161および162の側方(X軸方向の側方)へ位置ずれすることを防止し、当該引出部91aおよび91bが誘導路161および162から脱落することを回避することができる。
図6に示すように、補助鍔部16a~16dには切欠部18が形成されている。切欠部18は、第1ボビン10のY軸方向の略中央部に位置する。たとえば第1コイル91をα巻きにより形成する場合、切欠部18を介して、第1コイル91を構成するワイヤを巻回筒部11の外周面上に配置させ、これにワイヤを巻回することができる。
図8Aに示すように、第2ボビン20は、絶縁性を有する部材で形成され、巻回筒部21と、鍔部22a~22dと、コア固定部23a~23dと、突出部24とを有する。巻回筒部21は、筒形状を有し、貫通孔210を有する。貫通孔210の内部には、コア30b(図2)の中脚部33bが上方から挿入されるとともに、コア30cの中脚部33cが下方から挿入される。
図5に示すように、第1ボビン10の貫通孔110の内部に挿入される中脚部33aのX軸方向幅W1と、第2ボビン20の貫通孔210の内部に挿入される中脚部33bおよび33cのX軸方向幅W2とは異なっている。中脚部33aのX軸方向幅W1は、中脚部33bおよび33cのX軸方向幅よりも大きくなっている。この場合、上記幅W1およびW2の相違に応じて、コイル装置1の磁気特性を調整することができる。なお、上記幅W1およびW2は等しくてもよい。
図8Aに示すように、鍔部22a~22dは、巻回筒部21の外周面から、その径方向の外側に向かって延在している。鍔部22a~22dは、特に限定されないが、Z軸方向から見て略円形状を有する。鍔部22aは巻回筒部21の上端部に形成されており、鍔部22dは巻回筒部21の下端部に形成されている。鍔部22bは、鍔部22aの下方に形成されており、鍔部22cは、鍔部22dの上方に形成されている。鍔部22aと鍔部22bとの間の区画と、鍔部22bと鍔部22cとの間の区画と、鍔部22cと鍔部22dとの間の区画には、巻回筒部21の外周面に巻回される第2コイル92が配置される(図7参照)。なお、各区画には第2コイル92が1ターンで配置されているが、2ターン以上で配置されていてもよい。
鍔部22aの上面には、上方に向けて突出するコア固定部23aおよび23bが形成されている。コア固定部23aおよび23bは、鍔部22aの上面に固定されるコア30b(図2)のベース部31bの外縁部に沿うように設けられており、ベース部31bを位置決めする機能を有する。
鍔部22dの下面には、下方に向けて突出するコア固定部23cおよび23dが形成されている。コア固定部23cおよび23dは、鍔部22dの下面に固定されるコア30c(図2)のベース部31cの外縁部に沿うように設けられており、ベース部31cを位置決めする機能を有する。
図4および図5に示すように、鍔部22aは、収容溝220aと、上壁部221aと、下壁部222aと、側壁部223aとを有する。上壁部221aと下壁部222aとは、第2ボビン20の軸方向に向かい合って配置されている。側壁部223aは、上壁部221aの外縁部と下壁部222aの外縁部とをZ軸方向に接続している。側壁部223aは、上壁部221aおよび下壁部222aの各々のY軸方向の端部の他、上壁部221aおよび下壁部222aの各々のX軸正方向側の端部に形成されている(図8B参照)。収容溝220aは、上壁部221aと下壁部222aとの間に形成されている。収容溝220aは、第2ボビン20の軸方向に直交する方向に沿って延在している。
収容溝220aのX軸負方向側の端部には、平板コイル93aの差込口224aが形成されている。差込口224aは、X軸方向の側方に向けて開口しており、X軸方向に関して、側壁部223aとは反対側に位置する。差込口224aの開口方向は、ケース40(図2)の開口部42の開口方向と同一であり、またボビン20の軸方向に直交する方向である。収容溝220aには、差込口224aを介して、平板コイル93aをX軸方向の側方から差し込むことが可能となっている。収容溝220aに差し込まれた平板コイル93aは、鍔部22aのX軸正方向側の端部に形成された側壁部223aによって固定される(位置決めされる)。
鍔部22b~22dも鍔部22aと同様の構成を有する。すなわち、鍔部22b~22dは、収容溝220b~220dと、上壁部221b~221dと、下壁部222b~222dと、側壁部223b~223dとを有し、収容溝220b~220dには、差込口224b~224dを介して、平板コイル93b~93dがX軸方向の側方から差し込まれる。収容溝220b~220dに差し込まれた平板コイル93b~93dは、鍔部22b~22dのX軸正方向側の端部に形成された側壁部223b~223dによって固定される(位置決めされる)。
図5に示すように、巻回筒部21には、複数の切欠部211が軸方向に沿って形成されている。複数の切欠部211は、それぞれ収容溝220a~220dに対応する位置(巻回筒部21と収容溝220a~220dとが交差する位置)に形成されている。それゆえ、収容溝220a~220dに対応する位置では、巻回筒部21は、切欠部211によってZ軸方向に分断されている。このような構成とすることにより、巻回筒部21に阻害されることなく、収容溝220a~220dに平板コイル93a~93dをX軸方向の側方から差し込むことが可能となっている。
図8Aに示すように、鍔部22b~22dには、凹凸部225b~225dが形成されている。凹凸部225b~225dは、鍔部22b~22dの上壁部221b~221dの上面に形成されている。それゆえ、第2コイル92は、鍔部22aと鍔部22bとの間の区画において、凹凸部225bの上に配置され、鍔部22bと鍔部22cとの間の区画において、凹凸部225cの上に配置され、鍔部22cと鍔部22dとの間の区画において、凹凸部225dの上に配置される。
図8Bに示すように、鍔部22a~22dには、鍔端部227a~227dが形成されている。鍔端部227aは、鍔部22aの下壁部222a(図5)のX軸正方向側の端部から、X軸方向の外側に突出している。鍔端部227b~227dは、鍔部22b~22dの上壁部221b~221d(図5)のX軸正方向側の端部から、X軸方向の外側に突出している。鍔端部227b~227dは、鍔端部227aとは異なり、二股形状を有している。
鍔端部227aは、収容溝220aの内部に収容された平板コイル93a(図5)の突出端部93a6(図3)を下から覆い、これを保護する役割を有する。鍔端部227b~227dは、収容溝220b~220dの内部に収容された平板コイル93b~93d(図5)の突出端部93b6~93d6(図3)を上から覆い、これを保護する役割を有する。
図8Aに示すように、鍔部22aおよび22dのX軸負方向側の端部には、幅広部226aおよび226dが形成されている。より詳細には、幅広部226aは、鍔部22aの上壁部221aに形成され、Y軸方向に幅広に形成されている。幅広部226dは、鍔部22dの下壁部222dに形成され、Y軸方向に幅広に形成されている。幅広部226aおよび226dは、後述する取付案内部60を安定して保持するためのものである。
突出部24は、第2ボビン20のX軸負方向側の端部(外縁部)に形成されている。図1Aおよび図1Bに示すように、第2ボビン10をケース本体部41の内部に収容したときに、突出部24は、開口部42を介して、ケース本体部41からX軸方向の側方に向けて突出あるいは露出する。上述したように、ケース40は、突出部24が突出可能な開口部42を1つ有する。そのため、突出部24は、開口部42を介して、ケース本体部41の一方向(X軸負方向側)から突出している。
図5に示すように、第2ボビン20のうち、仮想線LよりもX軸負方向側に位置する部分が、突出部24として、ケース本体部41から突出する。より詳細には、鍔部22aの上壁部221aおよび下壁部222aのX軸負方向側の端部が、突出部24として、ケース本体部41から突出する。また、鍔部22bの上壁部221bおよび下壁部222bのX軸負方向側の端部が、突出部24として、ケース本体部41から突出する。また、鍔部22cの上壁部221cおよび下壁部222cのX軸負方向側の端部が、突出部24として、ケース本体部41から突出する。また、鍔部22dの上壁部221dおよび下壁部222dのX軸負方向側の端部が、突出部24として、ケース本体部41から突出する。
それゆえ、差込口224a~224dもケース本体部41の側方に突出し、これにより、平板コイル93a~93dを収容溝220a~220dに容易に挿入することが可能となっている。
また、平板コイル93a~93dのX軸負方向側の端部あるいは引出部も、突出部24とともに、開口部42を介して、ケース本体部41から突出している。ケース本体部41の外側において、平板コイル93a~93dのX軸負方向側の端部は、突出部24(鍔部22a~22dの下壁部222a~222dの上面)に固定されている。これにより、平板コイル93a~93dのZ軸方向の位置ずれを防止することが可能となっている。
図8Aに示すように、突出部24は、被挟持部25と、壁部26とを有する。被挟持部25および壁部26は、幅広部226aの上面と幅広部226dの下面とに形成されている。幅広部226aの上面に形成された壁部26は、上方に向けて突出しており、幅広部226aのY軸方向の一端から他端にかけて延在している。幅広部226dの下面に形成された壁部26は、下方に向けて突出しており、幅広部226dのY軸方向の一端から他端にかけて延在している。
幅広部226aの上面に形成された被挟持部25は、上方に向けて突出する平板形状を有し、Y軸方向に沿って所定の長さで延在している。詳細な図示は省略するが、幅広部226dの下面に形成された被挟持部25は、下方に向けて突出する平板形状を有し、Y軸方向に沿って所定の長さで延在している。これらの被挟持部25には、後述する取付案内部60の挟持部62aおよび62bと挟持部63aおよび63bが取り付けられる。これらの被挟持部25には、挟持部62aおよび63aの鉤部620,630と係合する係合突起250が形成されている。
取付案内部60は、第2ボビン20とは別体からなり、突出部24に取付可能に構成されている。取付案内部60は、突出部24と同様に、ケース本体部41の側方に突出する突出部である。取付案内部60は、第2ボビン20から引き出された第2コイル92の引出部92aおよび92bを所定の方向に向けて案内する。より詳細には、図7に示すように、取付案内部60は、開口部42を介してケース本体部41の側方に引き出された引出部92aおよび92bを、開口部42(図1B)に沿って、Y軸方向の外側(第2ボビン20から離れる方向)に向けて案内する。図8Aに示すように、取付案内部60は、本体部61と、挟持部62aおよび62bと、挟持部63aおよび63bと、誘導路64および65と、固定部66および67とを有する。
本体部61は、第2ボビン20の軸方向に沿って延在している。一対の挟持部62aおよび62bは、本体部61の上端部に形成されており、本体部61に対して直交する方向に突出している。挟持部62aおよび62bは、鍔部22aに形成された突出部24の被挟持部25を挟持する。挟持部62aの先端部には鉤部620が形成されており、鉤部620は被挟持部25の係合突起250に係合する。
一対の挟持部63aおよび63bは、本体部61の下端部に形成されており、本体部61に対して直交する方向に突出している。挟持部63aおよび63bは、鍔部22dに形成された突出部24の被挟持部25を挟持する。挟持部63aの先端部には鉤部630が形成されており、鉤部630は被挟持部25の係合突起250に係合する。挟持部62aおよび62bと挟持部63aおよび63bとを介して、取付案内部60を第2ボビン20に取り付けることが可能となっている。
誘導路64は、本体部61のY軸方向の一端から他端にかけて延在する溝からなり、挟持部62aおよび62bの下方に形成されている。誘導路65は、本体部61のY軸方向の一端から他端にかけて延在する溝からなり、挟持部63aおよび63bの上方に形成されている。
図7に示すように、誘導路64には引出部92aが挿通し、誘導路65には引出部92bが挿通する。誘導路64および65に沿って、引出部92aおよび92bを引き出すことにより、引出部92aおよび92bをY軸方向の外側に向けて案内することができる。
図8Aに示すように、固定部66は、本体部61の上端部に形成されており、略平坦面を有する。固定部67は、本体部61の下端部に形成されており、略平坦面を有する。固定部66には第2ストッパ70の挟持部72aが固定され、固定部67には第2ストッパ70の挟持部72bが固定される。
第2ストッパ70は、本体部71と、一対の挟持部72aおよび72bとを有する。本体部71は、取付案内部60の本体部61の延在方向に沿って延在している。挟持部72aは、本体部71の上端部に形成されており、本体部71に対して直交する方向に突出している。挟持部72bは、本体部71の下端部に形成されており、本体部71に対して直交する方向に突出している。挟持部72aおよび72bは、取付案内部60の本体部61を挟持するように、それぞれ取付案内部60の固定部66および67に固定される。これにより、挟持部72aおよび72bを介して、第2ストッパ70を取付案内部60に取り付けることが可能となっている。
図9に示すように、抜止部材80は、絶縁性を有する部材で形成され、筒部81と、固定鍔部82と、孔部83と、溝部84と、弾性部85と、鉤部86とを有する。抜止部材80は、第2ボビン20(図8A)とは別体からなり、第2ボビン20の貫通孔210の内部にたとえば下方から挿入される。また、抜止部材80は、貫通孔210の内部に挿入された状態において、平板コイル93a~93d(図3)の内周側に配置される。
筒部81は、筒形状を有する。筒部81の上端は開放されており、筒部81の下端は閉塞されている。図5に示すように、抜止部材80が貫通孔210の内部に設置された状態において、筒部81の内側には、コア30bの中脚部33bおよびコア30cの中脚部33cが配置される。そのため、筒部81は、中脚部33bおよび33cの外周面と平板コイル93a~93dの内周面との間に配置される。なお、コア30bの中脚部33bの先端と、コア30cの中脚部33cの先端との間には、ギャップが形成されていてもよい。
図9に示すように、固定鍔部82は、筒部81の下端部に形成されており、筒部81の底部を形成している。固定鍔部82は、筒部81の外周面から径方向の外側に向かって突出している。図5に示すように、固定鍔部82は、第2ボビン20の鍔部22d(下壁部222d)の下面に固定される。固定鍔部82は、抜止部材80を貫通孔210の所定の位置に固定する(位置決めする)役割を果たす。
図9に示すように、孔部83は、筒部81の外周面に形成されており、筒部81の内周面と外周面とを貫通している。筒部81には複数の孔部83が形成されていてもよい。孔部83は、ケース40(図1A)の内部に充填されたポッティング樹脂100を筒部81の外側から内側に流通させるための流通路として機能する。
溝部(スリット)84は、筒部81の上端から下方に向けて延在している。筒部81には、一対の溝部84が、複数箇所に形成されている。弾性部85は、一対の溝部84の各々の間に形成されている。弾性部85は比較的小さい幅を有するため、弾性部85には弾性(柔軟性あるいは変形性)が付与されている。そのため、抜止部材80を第2ボビン20(図5)の貫通孔210の内部に挿入するときに、弾性部85が弾性変形し、抜止部材80を貫通孔210の内部に容易に挿入することができる。
鉤部86は、弾性部85の上端部に形成されおり、筒部81の径方向の外側に向かって突出している。鉤部86は、巻回筒部21の上端部に形成された係合凹部212(図8A)に係合する。
次に、コイル装置1の製造方法について説明する。まず、図2に示す各部材を準備する。次に、第1ボビン10にコア30aおよび30bを取り付ける。なお、第1ボビン10には仕切板95を介してコア30bを取り付ける。また、第2ボビン20にコア30bおよび30cを取り付ける。
次に、第1ボビン10の巻回筒部11にワイヤを巻回し、第1コイル91を形成する。また、第2ボビン20の巻回筒部21にワイヤを巻回し、第2コイル92を形成する。また、図5に示すように、差込口224a~224dを介して、平板コイル93a~93dをそれぞれ収容溝220a~220dにX軸方向の側方から差し込む。収容溝220a~220dへの平板コイル93a~93dの設置は、第2コイル92の形成後に行うことが好ましい。
次に、コア30a~30c等が取り付けられた第1ボビン10および第2ボビン20を図2に示すケース40の内部に収容する。ケース本体部41の第2面45bには、ワイヤ保護部材96を取り付けておく。次に、ケース本体部41の内部にポッティング樹脂100を充填し、これを硬化させる。
次に、図1Bおよび図7に示すように、開口部42を介して、第1コイル91の引出部91aおよび91bをケース本体部41のX軸方向の側方に引き出す。また、案内部15の誘導路161および162に沿って、第1コイル91の引出部91aおよび91bをケース本体部41のY軸方向の外側に引き出す。その後、第1ストッパ50を案内部15に取り付ける。
また、開口部42を介して、第2コイル92の引出部92aおよび92bをケース本体部41のX軸方向の側方に引き出す。また、第2ボビン20に取付案内部60を取り付け、取付案内部60の誘導路64および65に沿って、第2コイル92の引出部92aおよび92bをケース本体部41のY軸方向の外側に引き出す。その後、第2ストッパ70を取付案内部60に取り付ける。以上のようにして、コイル装置1を得ることができる。
以上で説明したように、本実施形態では、図1Aに示すように、ケース本体部41が、コア30a~30c(図2)が取り付けられた第1ボビン10および第2ボビン20を上下から囲む。そのため、第1ボビン10および第2ボビン20等の下部だけでなく、上部もケースで覆われ、第1ボビン10および第2ボビン20等の大部分がポッティング樹脂100に浸漬される。その結果、第1ボビン10および第2ボビン20等の下部の熱だけでなく、上部の熱も、ポッティング樹脂100を介して、ケース本体部41の上部から下部へと伝熱され、さらにはケース本体部41の底部43から冷却機構等へと伝熱される。それゆえ、装置全体として高い放熱性を確保することが可能であり、冷却性能に優れたコイル装置1を実現することができる。
また、本実施形態では、開口部42を介して、ケース本体部41の側方から第1コイル91の引出部91aおよび91bと第2コイル92の引出部92aおよび92bとをケース本体部41の外側に引き出すことが可能である。そのため、第1ボビン10および第2ボビン20の高さを低くし、コイル装置1の低背化を図ることができる。
また、本実施形態では、開口部42を介してケース本体部41のX軸方向の側方に引き出された引出部91aおよび91bを突出部14(図6)に固定(係合)しつつ、Y軸方向の外側に引き出す(引き回す)ことが可能である。同様に、開口部42を介してケース本体部41のX軸方向の側方に引き出された引出部92aおよび92bを取付案内部60(図8A)に固定(係合)しつつ、Y軸方向の外側に引き出す(引き回す)ことが可能である。そのため、引出部91aおよび91b等の位置や引出方向等が定まり、引出部91aおよび91b等の引出精度を十分に確保することができる。
また、本実施形態では、ケース40に単一の開口部42が具備されているため、開口部42を介して、ケース本体部41にポッティング樹脂100を充填することができるとともに、ポッティング樹脂100をケース本体部41に確実に溜めることができる。また、突出部14をケース本体部41の一方向(X軸負方向側)からのみ突出させることにより、突出部14を複数方向から突出させる場合に比べて、コイル装置1の小型化を図ることができる。
また、図1Bに示すように、ケース本体部41の外側において、引出部91aおよび91bを案内部15に案内される形でY軸方向の外側に向けて引き出すことにより、引出部91aおよび91bの引出方向を定めることが可能となり、引出部91aおよび91bの引出精度を十分に高めることができる。
また、ケース本体部41の外側において、引出部91aおよび91bを誘導路161および162に沿って引き出すことにより、開口部42の近傍を通過するように(すなわち、ケース40から離間した位置を通過しないように)、引出部91aおよび91bを引き出すことが可能となり、コイル装置1の小型化を効果的に図ることができる。また、引出部91aおよび91bの位置ずれを防止することができる。
また、本実施形態では、図7および図8Aに示すように、第2ボビン20に第2コイル92を設けた後に取付案内部60を突出部24に取り付けることが可能であり、第2ボビン20に第2コイル92を設ける際に、取付案内部60がその妨げとなることを防止することができる。また、ケース本体部41の外側において、引出部92aおよび92bを取付案内部60に案内される形でY軸方向の外側に向けて引き出すことにより、引出部92aおよび92bの引出方向を定めることが可能となり、引出部92aおよび92bの引出精度を十分に高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
上記実施形態では、本発明のトランスへの適用例について説明したが、本発明はトランスだけではなく、他のコイル装置にも適用することができる。
図2に示すように、上記実施形態では、ボビンは、第1ボビン10と第2ボビン20の2つの部分で構成されていたが、1つのボビンで構成されていてもよい。あるいは、コイル装置1のボビンは、3つ以上の部分で構成されていてもよい。また、第1ボビン10は必須ではなく、コイル装置1から第1ボビン10を第1コイル91とともに省略してもよい。
図1Aおよび図1Bに示すように、上記実施形態では、第1ボビン10および第2ボビン20は、それぞれ巻回軸が実装面に対して略直交するように、ケース40に収容されていたが、それぞれの巻回軸が実装面に対して略平行となるように、ケース40に収容されていてもよい。
図2に示すように、上記実施形態では、ケース40には1個の開口部42が具備されていたが、2個以上の開口部42が具備されていてもよい。
上記実施形態では、コイル装置1には、ワイヤからなるコイル(図7)と平板コイル(図3)の2種類のコイルが具備されていたが、いずれか1種類のコイルのみが具備されていてもよい。
図4に示すように、上記実施形態では、第2ボビン20は、差込口224a~224dを介して、収容溝220a~220dに平板コイル93a~93dを側方から差込可能に構成されていた。しかしながら、第2ボビン20の構成はこれに限定されるものではなく、たとえば第2ボビン20を複数の分割体で構成し、各分割体の間に平板コイル93a~93dの各々を配置できるように第2ボビン20を構成してもよい。
1…コイル装置
10…第1ボビン
11…巻回筒部
110…貫通孔
12a~12c…鍔部
120…鍔延長部
13a~13d…コア固定部
14…突出部
15…案内部
16a~16d…補助鍔部
160…段差部
161,162…誘導路
17…仕切壁部
18…切欠部
20…第2ボビン
21…巻回筒部
210…貫通孔
211…切欠部
212…係合凹部
22a~22d…鍔部
220a~220d…収容溝
221a~221d…上壁部
222a~222d…下壁部
223a~223d…側壁部
224a~224d…差込口
225b~225d…凹凸部
226a,226d…幅広部
227a~227d…鍔端部
23a~23d…コア固定部
24…突出部
25…被挟持部
250…係合突起
26…壁部
30a~30c…コア
31a~31c…ベース部
32a~32c…外脚部
33a~33c…中脚部
40…ケース
41…ケース本体部
42…開口部
43…底部
44…上部
45…側部
50…第1ストッパ
51…本体部
52a,52b…固定部
60…取付案内部
61…本体部
62a,62b,63a,63b…挟持部
620,630…鉤部
64,65…誘導路
66,67…固定部
70…第2ストッパ
71…本体部
72a,72b…挟持部
80…抜止部材
81…筒部
82…固定鍔部
83…孔部
84…溝部
85…弾性部
86…鉤部
91…第1コイル
92…第2コイル
93a,93b,93c,93d…平板コイル
93a1,93a2,93b1,93b2,93c1,93c2,93d1,93d2…板体
93a3,93a4,93b3,93b4,93c3,93c4,93d3,93d4…引出部
93a5,93b5,93c5,93d5…凸部
93a6,93b6,93c6,93d6…突出端部
95…仕切板
96…ワイヤ保護部材
97…端子
100…ポッティング樹脂

Claims (8)

  1. コイルが設けられるボビンと、
    前記ボビンに取り付けられるコアと、
    前記ボビンと前記コアとが収容されるケースと、
    前記ケースの内部に充填される放熱性樹脂と、を有し、
    前記ケースは、前記コアが取り付けられた前記ボビンを上下から囲むケース本体部と、前記ケース本体部の側方に向けて開口する開口部とを有し、
    前記ボビンは、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出する突出部を有するコイル装置。
  2. 前記ケース本体部は、前記開口部以外では、前記ボビンを囲んでおり、
    前記突出部は、前記開口部を介して、前記ケース本体部の一方向から突出している請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記突出部は、前記コイルの引出部を所定の方向に向けて案内する案内部を有する請求項1または2に記載のコイル装置。
  4. 前記案内部は、前記開口部に沿って、前記ケースの底面に平行な方向に延在する誘導路を有する請求項3に記載のコイル装置。
  5. 前記案内部には、ストッパが取り付けられており、
    前記ストッパは、前記引出部の延在方向に対して略直交する方向から、前記誘導路の少なくとも一部を囲っている請求項4に記載のコイル装置。
  6. 前記案内部は、前記ボビンとは別体からなり、前記突出部に取付可能に構成されている請求項3~5のいずれかに記載のコイル装置。
  7. 前記コイルは、ワイヤからなる第1コイルと第2コイルとを有し、
    前記ボビンは、前記第1コイルが設けられる第1ボビンと、前記第2コイルが設けられる第2ボビンとを有し、
    前記第1ボビンは、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出する第1突出部を有し、
    前記第2ボビンは、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出する第2突出部を有する請求項1~6のいずれかに記載のコイル装置。
  8. 前記コイルは、平板形状を有する平板コイルを有し、
    前記平板コイルの引出部は、前記開口部を介して、前記ケース本体部から突出しており、前記突出部に固定されている請求項1~7のいずれかに記載のコイル装置。
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