JP7761128B2 - 二次電池 - Google Patents
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Description
1.二次電池
1-1.構成
1-2.動作
1-3.製造方法
1-4.作用および効果
2.変形例
3.二次電池の用途
まず、本技術の一実施形態の二次電池に関して説明する。
図1は、二次電池の斜視構成を表していると共に、図2は、図1に示した電池素子20の断面構成を表している。図3は、図2に示した正極21の平面構成を表していると共に、図4は、図2に示した負極22の平面構成を表している。ただし、図1では、外装フィルム10と電池素子20とが互いに分離された状態を示していると共に、図2では、電池素子20の一部だけを示している。
外装フィルム10は、図1に示したように、電池素子20を収納する外装部材であり、その電池素子20が内部に収納された状態において封止された袋状の構造を有している。これにより、外装フィルム10は、後述する正極21および負極22と共に電解液を収納している。
電池素子20は、図1~図4に示したように、正極21と、負極22と、セパレータ23と、電解液(図示せず)とを含む発電素子であり、外装フィルム10の内部に収納されている。
正極21は、図2および図3に示したように、正極集電体21Aおよび正極活物質層21Bを含んでいる。図3では、正極活物質層21Bに網掛けを施している。
負極22は、図2および図3に示したように、負極集電体22Aおよび負極活物質層22Bを含んでいる。図3では、負極活物質層22Bに網掛けを施している。
セパレータ23は、図2に示したように、正極21と負極22との間に介在している絶縁性の多孔質膜であり、その正極21と負極22との接触(短絡)を防止しながらリチウムイオンを通過させる。このセパレータ23は、ポリエチレンなどの高分子化合物を含んでいる。
電解液は、液状の電解質である。この電解液は、正極21、負極22およびセパレータ23のそれぞれに含浸されており、電解質塩を含んでいる。より具体的には、電解液は、電解質塩と共に、その電解質塩を分散または溶解させる溶媒を含んでいる。
電解質塩は、溶媒中において電離する化合物であり、アニオンおよびカチオンを含んでいる。ただし、電解質塩の種類は、1種類だけでもよいし、2種類以上でもよい。
アニオンは、イミドアニオンを含んでおり、そのイミドアニオンは、式(1)、式(2)、式(3)および式(4)のそれぞれで表されるアニオンのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。すなわち、電解質塩は、アニオンとしてイミドアニオンを含んでいる。
カチオンの種類は、特に限定されない。具体的には、カチオンは、軽金属イオンのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。すなわち、電解質塩は、カチオンとして軽金属イオンを含んでいる。高い電圧が得られるからである。
電解液における電解質塩の含有量は、特に限定されないため、任意に設定可能である。中でも、電解質塩の含有量は、0.2mol/kg~2mol/kgであることが好ましい。高いイオン伝導性が得られるからである。ここで説明した「電解質塩の含有量」とは、溶媒に対する電解質塩の含有量である。
溶媒は、非水溶媒(有機溶剤)のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでおり、その非水溶媒を含んでいる電解液は、いわゆる非水電解液である。非水溶媒は、エステル類およびエーテル類などであり、より具体的には、炭酸エステル系化合物、カルボン酸エステル系化合物およびラクトン系化合物などである。
なお、電解液は、さらに、他の電解質塩のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいてもよい。正極21および負極22のそれぞれの表面近傍においてカチオンの移動速度がより向上すると共に、電解液の液中においてもカチオンの移動速度がより向上するからである。電解液における他の電解質塩の含有量は、特に限定されないため、任意に設定可能である。
また、電解液は、さらに、添加剤のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいてもよい。電解液を用いた二次電池の充放電時において、添加剤に由来する被膜が正極21および負極22のそれぞれの表面に形成されるため、電解液の分解反応が抑制されるからである。なお、電解液における添加剤の含有量は、特に限定されないため、任意に設定可能である。
正極端子31は、図3に示したように、正極21に電気的に接続されており、より具体的には、正極集電体21Aに電気的に接続されている。また、電池素子20では、上記したように、正極21および負極22がセパレータ23を介して交互に積層されているため、その電池素子20は、複数の正極21を含んでいる。これにより、二次電池は、複数の正極端子31を備えている。正極端子31の数は、2本以上であれば特に限定されないため、任意に設定可能である。
正極リード41は、図1に示したように、接合部31Zに接続されており、外装フィルム10の内部から外部に導出されている。この正極リード41は、金属材料などの導電性材料を含んでおり、その導電性材料の種類は、特に限定されない。具体的には、正極リード41は、正極集電体21Aの形成材料と同様の材料を含んでいる。正極リード41の形状は、特に限定されないが、具体的には、薄板状および網目状などのうちのいずれかである。
封止フィルム51は、外装フィルム10と正極リード41との間に挿入されていると共に、封止フィルム52は、外装フィルム10と負極リード42との間に挿入されている。ただし、封止フィルム51,52のうちの一方または双方は、省略されてもよい。
二次電池の充電時には、電池素子20において、正極21からリチウムが放出されると共に、そのリチウムが電解液を介して負極22に吸蔵される。一方、二次電池の放電時には、電池素子20において、負極22からリチウムが放出されると共に、そのリチウムが電解液を介して正極21に吸蔵される。これらの充電時および放電時には、リチウムがイオン状態で吸蔵および放出される。
図5は、二次電池の製造方法を説明するために、図1に対応する斜視構成を示してる。ただし、図5では、電池素子20の代わりに、その電池素子20を作製するために用いられる積層体20Zを示している。なお、積層体20Zの詳細に関しては、後述する。
最初に、正極活物質、正極結着剤および正極導電剤が互いに混合された混合物(正極合剤)を溶媒に投入することにより、ペースト状の正極合剤スラリーを調製する。この溶媒は、水性溶媒でもよいし、有機溶剤でもよい。続いて、正極端子31が一体化されている正極集電体21Aの両面(正極端子31を除く。)に正極合剤スラリーを塗布することにより、正極活物質層21Bを形成する。最後に、ロールプレス機などを用いて正極活物質層21Bを圧縮成形する。この場合には、正極活物質層21Bを加熱してもよいし、圧縮成形を複数回繰り返してもよい。これにより、正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bが形成されるため、正極21が作製される。
上記した正極21の作製手順と同様の手順により、負極22を形成する。具体的には、最初に、負極活物質、負極結着剤および負極導電剤が互いに混合された混合物(負極合剤)を溶媒に投入することにより、ペースト状の負極合剤スラリーを調製する。溶媒に関する詳細は、上記した通りである。続いて、負極端子32が一体化されている負極集電体22Aの両面(負極端子32を除く。)に負極合剤スラリーを塗布することにより、負極活物質層22Bを形成する。最後に、負極活物質層22Bを圧縮成形する。これにより、負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが形成されるため、負極22が作製される。
イミドアニオンを含む電解質塩を溶媒に投入する。この場合には、溶媒にさらに他の電解質塩を添加してもよいし、溶媒にさらに添加剤を添加してもよい。これにより、溶媒中において電解質塩などが分散または溶解されるため、電解液が調製される。
最初に、セパレータ23を介して正極21および負極22を交互に積層させることにより、図5に示したように、積層体20Zを作製する。この積層体20Zは、正極21、負極22およびセパレータ23のそれぞれに電解液が含浸されていないことを除いて、電池素子20の構成と同様の構成を有している。
組み立て後の二次電池を充放電させる。環境温度、充放電回数(サイクル数)および充放電条件などの各種条件は、任意に設定可能である。これにより、正極21および負極22のそれぞれの表面に被膜が形成されるため、二次電池の状態が電気化学的に安定化する。よって、二次電池が完成する。
この二次電池によれば、正極21に複数の正極端子31が電気的に接続されており、負極22に複数の負極端子32が電気的に接続されており、電解液の電解質塩がイミドアニオンとして式(1)~式(4)のそれぞれに示したアニオンのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。よって、以下で説明する理由により、優れた電池特性を得ることができる。
上記した二次電池の構成は、以下で説明するように、適宜、変更可能である。ただし、以下で説明する一連の変形例は、互いに組み合わされてもよい。
図3では、正極集電体21Aの突出部分が正極端子31を兼ねているため、その正極端子31が正極集電体21Aと物理的に一体化されている。しかしながら、正極端子31は、正極集電体21Aから物理的に分離されているため、その正極集電体21Aとは別体化されていてもよい。この場合には、溶接法などの接合法を用いて、正極端子31が正極集電体21Aに接続されていてもよい。
図1では、積層電極体である電池素子20を用いている。しかしながら、ここでは具体的に図示しないが、巻回電極体である電池素子を用いてもよい。この場合には、正極21が帯状の構造を有しており、正極集電体21Aに複数の正極端子31が電気的に接続されていると共に、負極22が帯状の構造を有しており、負極集電体22Aに複数の負極端子32が電気的に接続されている。これにより、正極21および負極22は、セパレータ23を介して互いに対向しながら巻回されている。
上記したように、電解液は、イミドアニオンを含む電解質塩と共に、他の電解質塩を含んでいてもよい。
多孔質膜であるセパレータ23を用いた。しかしながら、ここでは具体的に図示しないが、高分子化合物層を含む積層型のセパレータを用いてもよい。
液状の電解質である電解液を用いた。しかしながら、ここでは具体的に図示しないが、ゲル状の電解質である電解質層を用いてもよい。
二次電池の用途(適用例)は、特に限定されない。電源として用いられる二次電池は、電子機器および電動車両などの主電源でもよいし、補助電源でもよい。主電源とは、他の電源の有無に関係なく、優先的に用いられる電源である。補助電源は、主電源の代わりに用いられる電源、または主電源から切り替えられる電源である。
以下で説明するように、二次電池を作製したのち、その二次電池の電池特性を評価した。
以下の手順により、図1~図4に示したラミネートフィルム型の二次電池(リチウムイオン二次電池)を作製した。
最初に、正極活物質(リチウム含有化合物(酸化物)であるLiNi0.82Co0.14Al0.04O2 )91質量部と、正極結着剤(ポリフッ化ビニリデン)3質量部と、正極導電剤(カーボンブラック)6質量部とを互いに混合させることにより、正極合剤とした。続いて、溶媒(有機溶剤であるN-メチル-2-ピロリドン)に正極合剤を投入したのち、その有機溶剤を撹拌することにより、ペースト状の正極合剤スラリーを調製した。続いて、コーティング装置を用いて、正極端子31(アルミニウム箔)が一体化されている正極集電体21A(厚さ=12μmである帯状のアルミニウム箔)の両面(正極端子31を除く。)に正極合剤スラリーを塗布したのち、その正極合剤スラリーを乾燥させることにより、正極活物質層21Bを形成した。最後に、ロールプレス機を用いて正極活物質層21Bを圧縮成形した。これにより、正極21が作製された。
最初に、負極活物質(炭素材料である人造黒鉛,X線回折法を用いて測定される(002)面の面間隔=0.3358nm)93質量部と、負極結着剤(スチレンブタジエンゴム)7質量部とを互いに混合させることにより、負極合剤とした。続いて、溶媒(水性溶媒である水)に負極合剤を投入したのち、その有機溶剤を撹拌することにより、ペースト状の負極合剤スラリーを調製した。続いて、コーティング装置を用いて、負極端子32(銅箔)が一体化されている負極集電体22A(厚さ=15μmである帯状の銅箔)の両面(負極端子32を除く。)に負極合剤スラリーを塗布したのち、その負極合剤スラリーを乾燥させることにより、負極活物質層22Bを形成した。最後に、ロールプレス機を用いて負極活物質層22Bを圧縮成形した。これにより、負極22が作製された。
最初に、溶媒に電解質塩を投入したのち、その溶媒を撹拌した。
最初に、セパレータ23(厚さ=15μmである微多孔性ポリエチレンフィルム)を介して正極21および負極22を互いに積層させることにより、積層体20Zを作製した。
常温環境中(温度=23℃)において二次電池を1サイクル充放電させた。充電時には、0.1Cの電流で電圧が4.1Vに到達するまで定電流充電したのち、その4.1Vの電圧で電流が0.05Cに到達するまで定電圧充電した。放電時には、0.1Cの電流で電圧が2.5Vに到達するまで定電流放電した。0.1Cとは、電池容量(理論容量)を10時間で放電しきる電流値であると共に、0.05Cとは、電池容量を20時間で放電しきる電流値である。
電池特性を評価したところ、表1に示した結果が得られた。ここでは、高温サイクル特性、高温保存特性および低温負荷特性を評価した。
最初に、高温環境中(温度=60℃)において二次電池を充放電させることにより、放電容量(1サイクル目の放電容量)を測定した。充放電条件は、上記した二次電池の安定化時の充放電条件と同様にした。
最初に、常温環境中(温度=23℃)において二次電池を1サイクル充放電させることにより、放電容量(保存前の放電容量)を測定した。充放電条件は、上記した二次電池の安定化時の充放電条件と同様にした。
最初に、常温環境中(温度=23℃)において二次電池を1サイクル充放電させることにより、放電容量(1サイクル目の放電容量)を測定した。充放電条件は、上記した二次電池の安定化時の充放電条件と同様にした。
表1に示したように、サイクル維持率、保存維持率および負荷維持率のそれぞれは、二次電池の構成に応じて大きく変動した。
表2および表3に示したように、電解液に添加剤および他の電解質塩のうちのいずれかを添加したことを除いて実施例3と同様の手順により、二次電池を作製したのち、電池特性を評価した。
表4および表5に示したように、電解液に他の電解質塩(六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 ))を含有させたことを除いて実施例3と同様の手順により、二次電池を作製したのち、電池特性を評価した。
表1~表5に示した結果から、正極21に複数の正極端子31が電気的に接続されており、負極22に複数の負極端子32が電気的に接続されており、電解液の電解質塩がイミドアニオンとして式(1)~式(4)のそれぞれに示したアニオンのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいると、サイクル維持率、保存維持率および負荷維持率がいずれも改善された。よって、二次電池において優れた高温サイクル特性、優れた高温保存特性および優れた低温負荷特性が得られたため、優れた電池特性を得ることができた。
Claims (4)
- 正極と、
負極と、
電解質塩を含む電解液と、
前記正極に電気的に接続された複数の正極端子と、
前記負極に電気的に接続された複数の負極端子と
を備え、
前記電解質塩は、イミドアニオンを含み、前記イミドアニオンは、式(1)、式(2)、式(3)および式(4)のそれぞれで表されるアニオンのうちの少なくとも1種を含み、
前記電解液における前記電解質塩の含有量は、0.2mol/kg以上2mol/kg以下であり、
前記電解液は、さらに、六フッ化リン酸リチウムを含み、
前記電解質塩は、カチオンおよび前記イミドアニオンを含み、
前記六フッ化リン酸リチウムは、リチウムイオンおよび六フッ化リン酸イオンを含み、
前記電解液における前記カチオンの含有量と、前記電解液における前記リチウムイオンの含有量との和は、0.7mol/kg以上2.2mol/kg以下であり、
前記電解液における前記イミドアニオンのモル数に対する、前記電解液における前記六フッ化リン酸イオンのモル数の割合は、13mol%以上6000mol%以下である、
二次電池。
(R1およびR2のそれぞれは、フッ素基およびフッ素化アルキル基のうちのいずれかである。W1、W2およびW3のそれぞれは、カルボニル基(>C=O)、スルフィニル基(>S=O)およびスルホニル基(>S(=O)2 )のうちのいずれかである。)
(R3およびR4のそれぞれは、フッ素基およびフッ素化アルキル基のうちのいずれかである。X1、X2、X3およびX4のそれぞれは、カルボニル基、スルフィニル基およびスルホニル基のうちのいずれかである。)
(R5は、フッ素化アルキレン基である。Y1、Y2およびY3のそれぞれは、カルボニル基、スルフィニル基およびスルホニル基のうちのいずれかである。)
(R6およびR7のそれぞれは、フッ素基およびフッ素化アルキル基のうちのいずれかである。R8は、アルキレン基、フェニレン基、フッ素化アルキレン基およびフッ素化フェニレン基のうちのいずれかである。Z1、Z2、Z3およびZ4のそれぞれは、カルボニル基、スルフィニル基およびスルホニル基のうちのいずれかである。) - 前記電解液は、さらに、不飽和環状炭酸エステル、フッ素化環状炭酸エステル、スルホン酸エステル、ジカルボン酸無水物、ジスルホン酸無水物、硫酸エステル、ニトリル化合物およびイソシアネート化合物のうちの少なくとも1種を含む、
請求項1に記載の二次電池。 - 前記電解液は、さらに、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムおよびジフルオロリン酸リチウムのうちの少なくとも1種を含む、
請求項1に記載の二次電池。 - リチウムイオン二次電池である、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の二次電池。
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